説明

医療測定機器のためのカスタマイズされたデータ収集プログラミング

自律的医療機器(122〜126)のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステム(120)および方法(180)が提示される。患者状態(292)を評価するために、遠隔監視を用いて自律的医療機器(122〜126)によって記録されるデータ測定値(172)が、動的に識別される。自律的医療機器(122〜126)に対してデータ測定値(172)の収集を規定する1つ以上の動作パラメータ(171)が定義される。自律的医療機器(122〜126)に対してデータ測定値(172)の収集における機能変更を有効にするように、動作パラメータ(171)がプログラミングされる。動作パラメータ(171)に基づいて記録されたデータ測定値(172)を遠隔的に検索するために、自律的医療機器(122〜126)には定期的な問い合わせがなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、医療機器の管理に関し、具体的には、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
患者用医療機器は、不整脈および頻脈を含む心肺障害のような、慢性疾患を主として患う患者に対する、治療や監視を提供するために使用される。埋め込み型医療機器(IMD)は、外科的に患者に埋め込まれ、長時間にわたりその部位における(in situ)治療および監視を提供する。外付け型医療機器(EMD)は、多くの場合患者に近接して装着または配置され、短期間のケアを提供し、非移動型設定であることが多い。IMDおよびEMDの両方は、患者の生理学的データおよび関連データを監視するためのセンサを含み得、これらのデータは、周期的な患者のフォローアップの間の検索および評価のために、記録され一時的に格納される。
【0003】
診療所内での患者のフォローアップは、多くの場合、患者用医療機器(特にIMD)のデータにアクセスし、患者用医療機器を再プログラミングするためのプログラマ記録器のような、専用機材を必要とする。代替案として、患者管理機器(PMD)が、患者の家のような臨床設備の外部での、限られた範囲内での遠隔的患者フォローアップの達成を可能にする。PMDは、患者により操作可能な機器であり、プログラマ記録器と類似の機能を実施する。ケア提供者は、遠隔的にPMDに問い合わせを行ない、集中的評価のために患者データを検索し、規定の治療計画へのコンプライアンスを確実にすることができる。また、患者は、ケア提供者の指示のたびごとに、または事象発生の後に、自己開始型問い合わせを実施することができる。しかしながら、PMDは、一般的に遠隔プログラミングに対応しない。
【0004】
患者用医療機器のリソースは多くの場合制限されており、大部分のIMDは、処理、ストレージ、および電源のリソースに関する厳しい制約を有する。それにもかかわらず、長期患者用医療機器は、フォローアップセッションの間の最大3ヶ月から12ヶ月までの患者データを格納しなければならない。しばしば、利用可能なリソースの活用を最大限にするために、一日に1組だけの患者測定値が記録され、データストレージオーバーヘッドを圧縮するために週ごとに平均化される。その結果として、患者のフォローアップは、実際に入手したデータによって人為的に制限され得る。例えば、患者用医療機器によって可能となる監視機能は、過渡的ではあるが医学的に重要な事象を除去することによって、医学的な調査および評価の範囲を制限する可能性がある。したがって、リソースを制限された患者用医療機器による長期の患者監視は、フォローアップセッションの間の患者データを収集する必要性と、長時間にわたる患者監視を支援するために利用可能な制限されたリソースとの間での妥協を求める。
【0005】
残念ながら、この妥協は、重要な生理機能測定値が失われる可能性のあるトレードオフであり得る。例えば、後に圧縮または平均化される元々の記録データ測定値は、データ変換において修復不可能なまでに破損される。また、値が記録されるよりも速い速度で生理機能の変化が発生する場合、あるいは患者用医療機器が獲得する能力の及ばないデータ測定値がある場合には、患者用医療機器によって患者データが欠落し得る。さらに、ストレージ用のメモリの不足により患者データが抜けることもあり得る。例えば、従来のIMDは、一般的に、固定量のメモリを割り当てる「スライディングウィンドウ」のストレージモデルを使用し、患者データは圧縮され、平均化され、または、ウィンドウに古過ぎるデータが残っているときには削除される。同様に、特定の種類の患者データは、患者用医療機器またはセンサが、そのデータの種類を監視および記録するように構成されていない場合には、省略され得る。最後に、記録された生理機能測定値が、特定の患者の健康状態をフォローするうえで必要でない場合には、患者データは破棄され得る。
【0006】
したがって、利用可能かつ制限された患者用医療機器のオンボードリソースを考慮して、患者データの柔軟な選択およびその収集の制御を可能にするように、遠隔的に監視される患者用医療機器の動作特性の、アドホックプログラミングを提供する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
システムおよび方法は、患者データの収集の特性、例えば、遠隔的にフォローされる患者に対する患者データの種類およびサンプリング頻度に合わせるように、1つ以上の遠隔的に管理される患者用医療機器を動的にプログラミングすることを含む。患者用医療機器は、IMDおよびEMDの両方を含む。最初に、患者の健康および臨床の軌跡が、利用可能な患者データに基づいて評価され、動作パラメータが定義され、患者用医療機器の中の動的なプログラミングのための機能セットを生成する。動作パラメータは、徴候ベースのスキームおよび事象によりトリガされるスキームを含む、データ収集スキームを含み得る。動的プログラミングに引き続いて、蓄積された患者データが、患者用医療機器からアップロードされ、集中的にアーカイブされて、問い合わせの間に発生するより頻繁かつ多様な患者データの収集を可能にする。さらなる実施形態において、全体のメモリ使用量が推定され、必要に応じて、次の問い合わせまで利用可能なリソースを保存するために、データ収集間隔が修正される。
【0008】
一実施形態は、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステムおよび方法を提供する。患者状態を評価するために、遠隔監視を用いて自律的医療機器によって記録されるデータ測定値が動的に識別される。自律的医療機器に対して、データ測定値の収集を規定する1つ以上の動作パラメータが定義される。各データ測定値を測定するためのデータソースが識別される。データソースに適用可能な収集条件が規定される。自律的医療機器内にデータ測定値を一時的に段階化するために割り当てられたリソースが管理される。自律的医療機器に対して、データ測定値の収集における機能変更を有効にするように、動作パラメータがプログラミングされる。動作パラメータに基づいて記録されたデータ測定値を遠隔的に検索するために、自律的医療機器には定期的な問い合わせが行われる。
【0009】
さらなる他の実施形態は、以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかとなり、以下では、本発明を実行するために考慮された最良の形態を例示することによって、本発明の実施形態が記載される。当然のことながら、本発明は、他の実施形態および異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、その全てが本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の明らかな点において修正することが可能である。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的なものとみなされるべきであり、制限的なものとしてみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、一例として、一実施形態で使用する埋め込み型医療機器を示すブロック図である。
【図2】図2は、一実施形態に従った、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステムを示す、機能ブロック図である。
【図3】図3は、一例として、図2のシステムによる動的データ収集仕様の前および後にグループ化されるデータ測定値を示す、1組のヴェン図形(Venn diagram)である。
【図4】図4は、図2のシステムにおける動的データ収集仕様および実行を示す、機能ブロック図である。
【図5】図5は、一実施形態に従った、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするための方法を示す、プロセスの流れ図である。
【図6】図6は、一例として、図2のシステムによる仕様に対する動作パラメータを示すブロック図である。
【図7】図7は、図5の方法で使用するスキームを規定するための、ルーチンを示すフロー図である。
【図8】図8は、図5の方法で使用するトリガを定義するための、ルーチンを示すフロー図である。
【図9】図9は、図5の方法で使用する動的なメモリ制御を実施するための、ルーチンを示すフロー図である。
【図10】図10は、図2のシステムで使用するデータ収集指定器を示す、機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
IMDは、長期間にわたりその部位における治療および監視を提供するように、慢性疾患患者のケアに頻繁に使用され、一方では、EMDは、一般的に、多くの場合急性疾患の短期間患者のケアに使用される。図1は、一例として、一実施形態での使用のためのIMD103を示すブロック図100である。心臓ペースメーカ、埋め込み型心臓細動除去器(ICD)、心臓再同期器、または類似の医療機器のような、IMD103は、患者の胸部または腹部に外科的に埋め込められ、ペーシング、除細動、心臓再同期、神経性刺激、薬物送達、ならびに生理学的データの監視および収集のような、その部位における治療を提供する。記載された実施形態での使用に適したIMDの例は、ミネソタ州セントポールのGuidant Corporationによって販売される、Pulsar MaxII、Discovery、およびDiscoveryIIペーシングシステム、ならびにContak Renewal心臓再同期除細動器を含む。
【0012】
IMD103は、ケース104と、1組の治療導線106a〜bに電気的に連結される端子ブロック105とを含む。導線106a〜bは、心内膜位置に経静脈的に埋め込まれる。IMD103は、各導線106a〜bの遠位先端に配置された電極111a〜bを介して、心臓102と直接電気的に通信する。一例として、1組の導線106a〜bは、好適にも心臓102の右心室心尖部112に配置される右心室電極111aと、好適にも心臓102の右心房113に配置される右心房電極111bとを含み、IMD103が、好適にもミルボルト測定により、生理学的測定値を直接収集することを可能にする。
【0013】
IMDのケース104は、電池107、制御回路網108,メモリ109、およびテレメトリ回路網110を含む、ハーメチックシールされた構成要素を収容する。電池107は、有限の電源を提供する。制御回路網108は、心臓102への電気的刺激または「ショック」の送達および自発的な心臓電気活動の感知を含む、治療供給および患者の生理機能測定監視を制御する。メモリ109は、テレメータされたデータのダウンロードまでの間、制御回路網108によって感知された生理学的信号が一時的に段階化され得る、メモリストアを含む。
【0014】
テレメトリ回路網110は、IMD103と、プログラマ、患者管理機器、またはIMD問い合わせ可能な類似の機器のような、外部の機器との間のインターフェースを提供する。近接場データ交換の場合には、IMD103は、IMD103の位置の上に置かれるワンドを介して交換される、誘導テレメトリ信号を通じて通信する。プログラミングまたは問い合わせ命令がIMD103に送信され、記録された生理学的信号がダウンロードされる。遠距離場データ交換の場合には、IMD103は、図2に関連してさらに後述する無線周波数(RF)または光テレメトリのような、遠距離場テレメトリを通じて通信する。その他のデータインターフェースが可能である。
【0015】
導線および電極のその他の構成および配置がまた、使用され得る。さらに、心臓監視および治療供給を提供するIMDに関連して記載されてきたが、適切なIMDは、心臓監視および治療供給IMDに追加してまたはその代わりに、神経性刺激、薬物送達、ならびに生理機能測定監視および収集を提供するためのIMDを含む、その他の種類の埋め込み型治療機器および監視機器を含む。
【0016】
自動化された患者管理は、同一出願人に譲渡された係属中の米国特許出願公開第US2004/0103001号(2004年5月27日公開)に記載されているような、遠隔的患者管理および患者の健康の自動診断を含む、種々のアクティビティを包含し、この特許出願の開示は、参考として援用される。このようなアクティビティは、患者の家またはオフィスのように患者に近接して、病院、診療所、または医師のオフィスからの集中型サーバを主に介して、あるいはパーソナルコンピュータまたは安全な無線移動コンピューティング機器のような遠隔ワークステーションを介して、実施され得る。
【0017】
埋め込み型または外付け型患者用医療機器と、各患者用医療機器にアクセスするための遠隔アクセス可能なインターフェースとの組み合わせによって、遠隔的患者ケアが患者に提供され得る。図2は、一実施形態に従った、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステムを示す機能ブロック図である。一実施形態において、患者121は、患者管理機器(PMD)128の近くに位置し、患者管理機器は、インターネットのようなインターネットワーク130上で、あるいは従来型または移動電話ネットワークのような公共電話交換(図示せず)を介して、集中型サーバ131に遠隔的に相互接続される。さらなる実施形態において、ネットワーク対応プログラマ記録器のような、遠隔アクセス可能なプログラマ129が、患者用医療機器に問い合わせを行い、また、プログラミングするために、医師、看護婦、または有資格医療専門スタッフのようなケア提供者によって使用され得る。集中型サーバ131はまた、診療所または病院のような患者ケア施設135と遠隔的にインターフェースされ得、緊急医療応答または患者ケア提供者へのアクセスを提供し得る。その他の患者管理機器が可能である。インターネットワーク130は、従来の有線、無線、またはその組み合わせの形式の相互接続性を提供し得る。一実施形態において、インターネットワーク130は、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)ネットワーク通信仕様に基づくが、その他のネットワークプロトコル実装も可能である。その他のネットワーク接続形態および配置がまた可能である。
【0018】
各PMD128が、患者121に割り当てられ、1つ以上の患者用医療機器122〜126に対する局所的な、およびネットワークによりアクセス可能なインターフェースを提供し、それらの患者用医療機器は、有線接続のような直接的手段、あるいは、例えば「強固な」BluetoothまたはIEEE802.11ワイヤレスフィデリィティ「WiFi」インターフェース規格に基づく誘導または選択的無線周波数あるいは無線テレメトリのような間接的手段を介して、患者データのソースとしての役割を果たす。患者用医療機器のインターフェース接続のその他の構成および組み合わせが可能である。
【0019】
患者データは、定量的または定性的であり得る生理学的測定値と、患者用医療機器の状態および動作特性に関するパラメータデータと、温度または時刻のような環境パラメータとを含む。その他の患者データが可能である。患者用医療機器122〜126は、治療機器と、主要または補足的機能のいずれかとして患者データを測定する、専用のセンサとの両方を含むが、それ以外のものを含み得る。治療のための患者用医療機器は、ペースメーカ、埋め込み型心臓細動除去器、薬物ポンプ、および神経刺激器のようなIMD122と、自動外付け型除細動器および連続能動的気道プレッシャマシンのようなEMD123とを含む。監視のための患者用医療機器は、埋め込み型の心臓および呼吸モニタ、ならびに診断用マルチセンサ非治療用機器のような、埋め込み型センサ124と、ホルターモニタ、体重計、血液酸素飽和度センサ、および血圧計バンドのような、それぞれが患者121と接触または近接する外付け型センサ125および126とを含む。埋め込み型および外付け型のその他の種類の治療、生理機能測定感知、およびデータ測定機器が可能である。
【0020】
患者用医療機器122〜126は、1つ以上の種類の定量的患者データを生成することが可能であり、治療の供給、生理学的データの感知、環境パラメータの測定、または治療および監視機能性の組み合わせの提供のための、構成要素を内蔵することが可能である。さらなる実施形態において、定性的データが、患者121によって患者データソースに直接入力され得る。例えば、健康関連の質問に対する主観的な回答が、患者により操作可能なパーソナルコンピュータ127のような測定機器に直接入力され得、このパーソナルコンピュータは、キーボードおよびディスプレイまたはマイクロホンおよびスピーカのような、相互作用的なインターフェース手段を含む。このような患者により提供されたデータ値がまた、定性的患者情報として収集され得る。PMD128は、インターネットワーク130上での集中型サーバ131への周期的なアップロードおよび電子医療記録(EMR)データベース132での集中的なストレージのために、患者用医療機器122〜126から患者データを収集し一時的に格納する。
【0021】
患者用医療機器122〜126の動作特性は、患者データの収集の柔軟な選択およびそれに対する制御を可能にするように、動的にプログラミングされ得、これについては、図3に関連してさらに後述する。例えば、ケア提供者は、特定の患者の健康をフォローおよび評価するうえで最も役立つ測定値を格納し、格納されるが使用されない測定値を最小限に抑えるように、患者用医療機器122〜126内の監視リソースを割り当てることができる。
【0022】
一実施形態において、患者用医療機器122〜126は、実質的に連続的ベースまたは定期的ベースで定量的な生理学的測定値を収集し、治療供給または異常読み取りのような事象の発生を記録する。またさらなる実施形態において、パーソナルコンピュータ127またはPMD128は、定量的な生活の質(QOL)測定値または症状診断を記録または通信することが可能であり、これらは、特定時間に患者121によって認知される身体的健康の主観的印象を反映する。その他の種類の患者データ収集、周期性、およびストレージが可能である。
【0023】
さらなる実施形態において、収集された患者データはまた、局所的に構成されたクライアント133または遠隔的に相互連結されたクライアント134のような、1つ以上のケア提供者により操作可能なクライアントによって、アクセスおよび分析され得る。同一人に譲渡された係属中の米国特許出願第11/121,593号(2005年5月3日出願)および係属中の米国特許出願第11/121,594号(2005年5月3日出願)(これらの出願の開示は、参考として援用される)にそれぞれ記載のように、クライアント133、134は、例えば、臨床医によって、データベース132に集められた格納患者データに安全にアクセスし、健康ケア提供のための患者を選択および優先付けするために使用され得る。本明細書においては医師または臨床医に関連して記載されているが、全体の説明は、病院、診療所、および研究所を含む組織、ならびに患者データへのアクセス認可を求める研究者、科学者、大学、および政府機関のような、その他の個人または同業者に対しても等しく適用される。
【0024】
関連して共有に係るBardyに属する米国特許第6,336,903号(2002年1月8日発行)と、Bardyに属する米国特許第6,368,284号(2002年4月9日発行)と、Bardyに属する米国特許第6,398,728号(2002年6月2日発行)と、Bardyに属する米国特許第6,411,840号(2002年6月25日発行)と、Bardyに属する米国特許第6,440,066号(2002年8月27日発行)と(これらの特許の開示は、参考として援用される)に記載されているように、収集された患者データはまた、1つ以上の病状または健康障害の発生に対して評価され得る。
【0025】
さらなる実施形態において、患者のプライバシを保護し、医療保険のポータビリティと責任に関する法律(HIPAA)および欧州プライバシ法のような、最近成立した医療情報プライバシ法律を順守するために、患者データは、収集、アセンブリ、評価、伝送およびストレージ中を通じて、第三者への非認可開示から保護される。少なくとも、健康および医療関連情報を有する特定の個人を識別する患者健康情報は、保護可能として扱われるが、特定の患者の健康情報に付加されるまたはそれに代わる、その他の種類の微妙な内容の情報もまた、保護可能であり得る。
【0026】
好ましくは、集中型サーバ131は、単一の、多数の、または分散型の処理システムとして構成される、サーバ級のコンピューティングプラットフォームであり、クライアント133、134は、個人用デスクトップ型またはノート型コンピュータのような、汎用コンピューティングワークステーションである。さらに、PMD128、集中型サーバ131、およびクライアント133、134は、ソフトウェアプログラムを実行するプログラム可能なコンピューティング機器または内蔵型マイクロプログラム可能機器であり、例えば、中央処理ユニット(CPU)、メモリ、ネットワークインターフェース、永久ストレージ、およびこれらの構成要素を相互接続するための種々の構成要素のような、従来のコンピューティング機器に見られる構成要素を含む。
【0027】
データ収集を動的に調整して、特定の患者の必要性にさらによく適合し、データ測定値の損失および破棄を回避することによって、遠隔監視を介して提供される健康ケアの質が、改善され得る。図3は、一例として、図2のシステム120による動的なデータ収集仕様の前150および後160にグループ化される、データ測定値を示す1組のヴェン図形である。患者用医療機器の動作特性に関する注意深い選択およびプログラミングが、患者データを測定および収集するために利用可能なリソースの最適利用を可能にし得る。
【0028】
患者データは、患者用医療機器から記録および検索されたすべてのデータ測定値のセットとして、観察され得る。測定可能である患者データの種類151は、センサの種類および患者用医療機器での利用可能な関連リソースによって制限される。例えば、ICDは、神経作用レベルを測定できない。さらに、患者のケアに必要である患者データの種類152は、恐らくは1つ以上の考察から、測定可能な患者データの種類151と必ずしも一致し得ない。例えば、ナイキスト限界未満のアンダーサンプリングのために、値の記録よりも速く生理機能変化が発生する場合、あるいは患者用医療機器が獲得する能力では及ばないデータ測定値がある場合には、患者データが欠落154し得る。反対に、患者データが必要とされ152得るが、しかし、患者用医療機器が単にこれらのデータの種類を監視および記録するように構成されていないために、欠落154が生じる。最後に、実測される患者データ153のうちで、特定の患者の健康状態のフォローにとって必要ではない記録された生理機能測定値は、不必要として破棄155され得、できる限り、有用な患者データ156を残すことになるが、これは、測定可能154で、必要とされ152、かつ測定された153患者データであり、必要かつ測定可能なデータのより大きな集合のサブセットである。
【0029】
一般的に、患者用医療機器122〜126の動作特性は、患者の健康状態および臨床軌跡を厳密に追跡するケア提供者の必要性にさらによく対応するために、ある程度修正および微調整され得る。各患者用医療機器は、1組のデフォルト、つまり工場で規定された動作特性を含むが、これは、図4に関連してさらに後述するように、再プログラミングまたは類似の操作を通じてケア提供者によって後に修正され得る。動作特性は、例えば、記録される特定の種類のデータ、データ収集の頻度、記録データを削減するか否か、およびオーバーフロー状態への対処に関する指示を含む。その他の動作特性が可能である。
【0030】
患者用医療機器のプログラミング前150に利用可能な有用な患者データ156の種類は、問い合わせの間の最大3ヶ月から12ヶ月までの患者データを格納する必要性によって、人為的に主導可能である。PMD128およびプログラミング129を使用するような、遠隔監視が、アップロードされた患者データの問い合わせおよびアーカイブをより頻繁に行なうことによって、長期患者データ格納の必要性を緩和し得る。その結果として、患者医療機器のプログラミングの後160に、測定可能161でかつ測定された163有用な患者データ166の量は、必要な患者データ162を最適化し、破棄患者データ165を最小限に抑えるように、微調整され得る。欠落している患者データ164の種類が少なくなればなるほど、患者に提供されるケアの質が改善される。
【0031】
遠隔的患者管理は、ケア提供者が、患者データをオフラインで格納することによって、集中型サーバ131を患者用医療機器の拡張として使用することを可能にし、それによって、制限された患者管理機器リソースを調整可能な監視のために自由に使えるようにする。図4は、図2Aのシステム120における動的なデータ収集仕様および実行170を示す機能ブロック図である。患者用医療機器122〜126の受容者またはユーザである患者121は、インターネットワーク130またはその他の形式の接続性を通じて集中型サーバ131とインターフェースされる、PMD128または遠隔的にアクセス可能なプログラマ129を介して遠隔的に監視される。
【0032】
患者から自律して動作する患者用医療機器122〜126は、一般的に、いかなる時にも、また、いかなる状況下でも患者データを記録することができる。しかしながら、各患者用医療機器によって蓄積される記録された患者データは、限られたオンボードリソースを空けるために、また、患者のフォローアップを促進するために、周期的にアップロードされねばならない。短期間で実施されるときには、患者用医療機器からの蓄積された患者データの定期的なアップロードは、集中型サーバ131が、患者用医療機器を通じて提供された患者データストアの履歴拡張としての役割を果たすことを可能にする。その結果として、長時間にわたり記録された患者の全測定値を格納することを、患者用医療機器に要求するのではなく、患者のフォローアップの頻度が毎日にまたは毎週に増加し、それによって、蓄積された患者データの迅速な検索が可能になり、また、各患者用医療機器の利用可能な限られたリソースに関する制約の緩和が可能になる。
【0033】
例えば、無呼吸を患う患者の呼吸測定は、理想的には、特に患者が就寝している夜間には、15分ごとに行なうべきである。しかしながら、1時間ごとに4組の測定を行なうことは、患者用医療機器の利用可能なリソースの相当な割合を利用することになる。対照的に、心房細動を患う患者の心肺測定は、一般的に、周期的ではなく、事象発生時にのみ記録する必要がある。その結果として、無呼吸を提示するが、心房細動の徴候のない患者のための患者用医療機器のリソースは、呼吸測定を格納するように再割り当てされ得、増加したアップロード頻度が、オーバーフロー状態が発生する前に、呼吸測定のタイムリーな検索を可能にする。
【0034】
患者用医療機器の有限のリソースを再割り当てすることによって、各患者用医療機器122〜126の動作特性は、より頻繁な定期的患者フォローアップの間に発生する患者の特定の状況に最も関連するデータ測定値の収集を規定するように、動作パラメータを再プログラミングすることによってカスタマイズされ得る。動作パラメータ171は、PMD128またはプログラマ129を通じて直接的に規定され得、あるいは、クライアント133、134を介して間接的に規定され得、それは、適用可能な規則上の要件に準拠する患者用医療機器の遠隔プログラミングを助長し得る。動作パラメータ171は、図6に関連してさらに後述するように、各データ測定値に対するセンサまたはその他の機器リソースを識別し、適用可能な収集条件を規定し、蓄積された患者データに対してストレージおよびその他のリソースを割り当てる。
【0035】
必要に応じて、動作パラメータは患者用医療機器にダウンロードされ、後のフォローアップセッション中に再プログラミングされるまで、有効である。その一方で、蓄積された患者データ172は、増加した頻度でPMD128またはプログラマ129によってアップロードされ、アップロードされた患者データ173は、評価およびストレージのために集中型サーバ131に定期的に転送される。アーカイブされた患者データ174は、臨床軌跡の評価および適切な動作特性の決定時に、フォローアップセッションでの使用および考察のためにケア提供者に利用可能である。さらなる実施形態において、アーカイブされた患者データ174は、複数のストレージ機器またはシステムを使用して分散方式で格納されるが、同様に患者のフォローアップのために、蓄積された患者データの履歴拡張としてケア提供者に利用可能である。
【0036】
患者用医療機器における患者データのカスタマイズされた収集をプログラミングすることは、通常の長期の患者フォローアップのために実行されるものと類似した一連の動作に従うが、しかし、迅速化ベースに基づき、かつ、大幅に拡張されたより適切な患者データを用いることができる。図5は、一実施形態に従った、自律的医療機器のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするための方法180を示す、プロセスの流れ図である。最初に、患者データが評価され(動作181)、参照基準および最初の患者の健康状態を決定する。患者用医療機器の動作パラメータが定義され(動作182)、さらなる評価(動作181)が必要に応じて行われ得る。適切な動作パラメータのセットが形成されると、動作パラメータは各患者用医療機器の中にプログラミングされ(動作183)、各患者用医療機器は、後の患者のフォローアップセッション中に問い合わせを受ける(動作184)。アップロードされた患者データは再度評価される(動作181)。動作パラメータの追加の再定義が必要となり得る前に、さらなる問い合わせ(動作184)および評価(動作181)が行われ得る。その他の動作が可能である。
【0037】
動作パラメータは、各患者用医療機器からどの患者データを、いかなる頻度でいかなる量で収集するかを規定する。図6は、一例として、図2のシステム120による仕様190のための動作パラメータ191を示すブロック図である。動作パラメータ191は、PMD128またはプログラマ129を通じて各患者用医療機器にプログラミングされる機能のセットを定義する。さらなる実施形態において、同一人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第11/299,980号(2005年12月12日出願)(その開示は、参考として援用される)にさらに記載されるように、機能のセットは、遠隔的に予め定義され得、インターネットワーク130のような、開放型通信インフラストラクチャ上で安全に分配され得る。
【0038】
少なくとも、動作パラメータ191は、特定の監視センサまたは機器のリソースならびに測定頻度をそれぞれ識別するために、データソース192およびサンプリングレート194を規定すべきである。さらに、ストレージ期間195、バッファサイズ196、オーバーフローポリシ197のような、各データ測定を格納するためのリソースが、特定の患者用医療機器122〜126の全体の動作プロファイルを考慮して定義されるべきである。ストレージ期間195は、時間、日、週、などのような絶対的期間、またはフォローアップセッションの回数のような相対的期間で定義され得る。バッファサイズ196は、特定のデータ測定を格納するために患者用医療機器122〜126によって割り当てられる物理的メモリを規定する。オーバーフローポリシ197は、ストレージのために割り当てられたメモリバッファが満たされるときの患者データの処分を定義し、また、最古のまたは最新の測定値を保持すること、または、既に格納されている患者データに対する平均化のような、ある形態のデータ削減を実行することを含み得る。その他の形式のオーバーフローポリシが可能である。最終的には、該当する場合には、平均化、標準偏差、最小値または最大値をとる、などの削減手段193が規定され得る。その他の因子198がまた、動作パラメータ191の定義に適用され得る。
【0039】
動作パラメータは、患者データ収集スキームの一部として規定され得る。図7は、図5の方法180で使用されるスキームを規定するための、ルーチン210を示す流れ図である。最初に、患者状態が分析されて(ブロック211)、全体的な患者の健康および臨床軌跡を決定する。スキームは、患者の実際の徴候と無関係のパラメータへのストレージ割り当てを削減するために、徴候主導型であり得る。特定の徴候が提示される場合(ブロック212)には、これらの徴候に関連する測定のスキームが選択され得る(ブロック213)。しかしながら、徴候主導型スキームは、患者の徴候の変化を検出する能力を保持するように構成されることが好ましい。同様に、ケア提供者が規定する薬物治療の変化(ブロック214)に応答して、スキームが選択され得、それに基づいて、一時的に制限されるスキームが適用され得る(ブロック215)。例えば、心臓病患者へのベータ遮断薬の投与量の変化は、変更後の限定された時間の間に、詳細な心拍数データが収集されることを必要とする。同様に、関連する生理機能測定を収集するための測定のスキームを選択する(ブロック217)ことによって、治療コンプライアンスを確実にするためにスキームに基づき患者が監視され得る(ブロック216)。本スキームに基づいて、患者のコンプライアンスを検証する手段として、薬物使用による日々のまたは定期的な変化を検出し得る頻度で、生理学的パラメータが監視される。その他の考察が適用され得(ブロック218)、それを通じて、患者の状態の形式または組み合わせに対する予め定義されたスキームのメニュのような、適切なスキームが選択され得る(ブロック219)。最後に、スキームが適用可能でない場合(ブロック220)には、デフォルトの患者データ収集スキームが自動的に選択され得る(ブロック221)。
【0040】
トリガが、患者用医療機器122〜126によって直接的に検出されるか、または患者データのオフライン評価中に間接的に検出される、予め定義された事象の発生に基づいて、患者用医療機器122〜126のうちの1つ以上の動作特性に変化を与える。図8は、図5の方法180で使用するトリガを定義するための、ルーチン240を示す流れ図である。トリガは、少なくとも1つの規定された事象に基づいて(ブロック242)、1つ以上の選択された測定に適用され得る(ブロック241)。一般的に、任意の傾向データにおける、予め定義された閾値を超える変化は、傾向データおよび関連パラメータの収集の頻度の増減をもたらし得る。例えば、心房細動の発現は、Vレートにおけるデータ収集の増加を引き起こし得、あるいは、患者活動レベルの予め定義された閾値未満への低下は、心拍数のデータ収集の増加を引き起こし得る。一時的な制限がまた、必要に応じて定義され得(ブロック243)、呼び出される関連のデータ収集スキームが、規定され得る(ブロック244)。多数のトリガが定義され得(ブロック245)、それは、データ測定値の記録を可能にするためと、データ測定値の記録を不可能にするためと、サンプリングレートを変更するためと、患者用医療機器を監視の実施のみに限定するためと、該当する場合には、患者用医療機器を治療および監視の両方を提供するように設定するためと、警告を生成するためとの、トリガを含む。
【0041】
さらなる実施形態において、蓄積された患者データに割り当てられるストレージおよびリソースが、データアップロードの間に動的に制御され得る。図9は、図5の方法180で使用する動的メモリ制御を実施するための、ルーチン260を示す流れ図である。データ測定のうちの1つ以上について(ブロック261)、現在実効中のサンプリングレートが選択され(ブロック262)、次の問い合わせまでの推定メモリ使用量が決定される(ブロック263)。次いで、患者用医療機器122〜126の全体の推定メモリ使用量を決定する(ブロック265)際に使用する考察(ブロック264)に基づいて、データ測定の各々に対してメモリ使用量推定が決定される。必要な場合には、選択されたデータ測定のうちの1つ以上の収集間隔が調整され(ブロック266)、その後、適用される。
【0042】
またさらなる実施形態において、サンプリングレートおよびデータ削減手段が、規定された収集間隔と合致するように動的に制御され得る。例えば、メモリがすぐに一杯にならないようにするために、適切な動作パラメータが制御され得るが、この場合、蓄積された患者の日計が毎日収集されるだけである。その他の動的制御方法論が可能である。
【0043】
患者用医療機器122〜126によるデータ収集の動的プログラミングは、上述のように、PMD128またはプログラマ129に直接的に、およびクライアント133、134を介して間接的に提供され得る。一般的に、これらの機器の各々は、「データ収集指定器」と呼ばれ得る。図10は、図2のシステム120で使用するデータ収集指定器281を示す、機能ブロック図280である。一実施形態において、データ収集指定器281は、図5に関連して始めに上述したような、例えば、プログラムされたデジタルコンピュータまたはマイクロプログラム可能な機器上に実装される、一連のプログラミングされたプロセスのステップを実行する。
【0044】
各データ収集指定器281は、ストレージ機器285を含み、アップロードされた患者データ286、すべての患者用医療機器およびモニタのリスト287、その設定288、患者データ収集スキーム289、ならびに事象290およびトリガ291を格納するように構成され得る。その他の種類の格納データが可能である。
【0045】
各データ収集指定器281は、評価部282、定義部283、およびメモリ割り当て部284を含む。評価部282は、アップロードされた患者データ295およびアーカイブされた患者データ296を、患者用医療機器122〜126および集中型サーバ131からそれぞれ受信する。患者データのその他のソースが可能である。評価部282は、受信した形式の患者データを操作し、データ測定値収集のための動作パラメータを規定するための定義部283に支援を提供する。評価部282は、患者が患う特定の疾患または病状に関する1つ以上の徴候293を含み得る、患者状態292を生成する。必要に応じて、評価部282は、事象290がトリガ291を起動する場合には、ケア提供者または患者に対する警告通知297を生成し得る。定義部283は、対応する患者用医療機器122〜126ごとにプログラム可能な形式の動作パラメータを提供する、機能セット298を生成する。最後に、メモリ割り当て部284は、各患者用医療機器によって記録された患者データを、アップロードまでの間一時的に段階化するための、ストレージおよびその他の機器リソースを割り当てる。さらなる実施形態において、メモリ割り当て部284は、必要に応じてデータ収集間隔を再割り当てするために、メモリ使用量値推定294を生成する。その他の形式のデータ収集指定器機能が可能である。
【0046】
本発明が、その実施形態を参照して具体的に図示および説明されてきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態および細部における前述の変更およびその他の変更が加えられ得ることを理解する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者状態(292)を評価するために、遠隔監視を用いて自律的医療機器(122〜126)によって記録されるデータ測定値(172)を動的に識別するための評価部(282)と、
該自律的医療機器(122〜126)に対して、該データ測定値(172)の収集を規定する1つ以上の動作パラメータ(171)を定義するための定義部(283)であって、該動作パラメータ(171)は、各データ測定値(172)を測定するためのデータソース(192)と、該データソース(192)に適用可能な収集条件と、該自律的医療機器(122〜126)内に該データ測定値(172)を一時的に段階化するために割り当てられるリソースとを備える、定義部(283)と、
該自律的医療機器(122〜126)に対して該データ測定値(172)の該収集における機能変更を有効にするように、該動作パラメータ(171)をプログラミングし、かつ、該動作パラメータ(171)に基づいて記録された該データ測定値(172)を遠隔的に検索するために、該自律的医療機器(122〜26)に定期的に問い合わせを行なう、プログラマ(129)と、
を備える、自律的医療機器(122〜126)のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするためのシステム(120)。
【請求項2】
前記データ測定値(172)は、生理学的測定値、パラメータデータ、および環境パラメータを備える群から選択される、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項3】
前記動作パラメータ(171)は、データ削減方法論(193)、サンプリングレート(194)、ストレージ期間(195)、ストレージバッファサイズ(196)、およびオーバーフローポリシ(197)を備える群から選択される、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項4】
前記動作パラメータ(171)を提供するためのデータ収集スキーム(289)をさらに備える、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項5】
前記データ収集スキーム(289)は、患者(121)によって提示される(212)徴候(293)に基づいて前記自律的医療機器(122〜126)に割り当てられる前記リソースを削減することと、治療の変更(214)に対する該患者(121)の応答を追跡するために前記データ測定値(172)を選択することと、該患者(121)による治療コンプライアンス(216)を監視するために該データ測定値(172)を選択することと、を包含する群から選択される条件に基づく、請求項4に記載のシステム(120)。
【請求項6】
データ収集スキーム(289)のメニュをさらに備える、請求項4に記載のシステム(120)。
【請求項7】
前記動作パラメータ(171)は、遠隔的にプログラミングされる、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項8】
前記自律的医療機器(122〜126)による前記対応するデータ測定値(172)の記録を動的に変更するための、前記収集条件に対する少なくとも1つのトリガ(291)をさらに備える、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項9】
前記対応するデータ測定値(172)の記録を可能にすることと、該対応するデータ測定値(172)の記録を不可能にすることと、該対応するデータ測定値(172)のサンプリングレートを変更することと、前記自律的医療機器(122〜126)を監視を実行するために限定することと、該自律的医療機器(122〜126)を治療および監視を提供するために設定することと、警告を生成する(297)ことと、を包含する群から選択される、各トリガ(291)と関連付けられる少なくとも1つの行為を実施するプロセッサ、
をさらに備える、請求項8に記載のシステム(120)。
【請求項10】
少なくとも1つのかかるトリガ(291)が、絶対値の閾値または相対的な閾値に対する、前記対応するデータ測定値(172)の変化を検出することを備える、請求項8に記載のシステム(120)。
【請求項11】
前記動作パラメータ(171)に基づいて記録された前記データ測定値(172)による前記自律的医療機器(122〜126)内のメモリの使用量を推定し、かつ、該推定された使用量に基づいて該データ測定値(172)の前記収集を自動的に調整する(266)、メモリ割り当て部(284)、
をさらに備える、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項12】
前記自律的医療機器(122〜126)内のメモリのオーバーフロー(197)を監視するためのモニタと、
オーバーフロー(197)が表示されるときに警告(297)を生成するための警告生成部(282)と、
をさらに備える、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項13】
前記自律的医療機器(122〜126)は、埋め込み型医療機器(122)および外付け型医療機器(123)のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項14】
前記動作パラメータ(171)に基づいて記録された前記データ測定値(172)は、患者管理機器(128)、プログラマ記録器(129)、および遠隔患者管理システムのうちの、少なくとも1つを使用して遠隔的に検索される、請求項1に記載のシステム(120)。
【請求項15】
患者状態(292)を評価するために、遠隔監視を用いて自律的医療機器(122〜126)によって記録されるデータ測定値(172)を動的に識別するステップと、
該自律的医療機器(122〜126)に対して、該データ測定値(172)の収集を規定する1つ以上の動作パラメータ(171)を定義するステップであって、
各データ測定値(172)を測定するためのデータソース(192)を識別するステップと、
該データソース(192)に適用可能な収集条件を規定するステップと、
該自律的医療機器(122〜126)内に該データ測定値(172)を一時的に段階化するために割り当てられるリソースを管理するステップと、
を包含するステップと、
該自律的医療機器(122〜126)に対して該データ測定値(172)の該収集における機能変更を有効にするように、該動作パラメータ(171)をプログラミングするステップと、
該動作パラメータ(171)に基づいて記録された該データ測定値(172)を遠隔的に検索するために、該自律的医療機器(122〜126)に定期的に問い合わせを行なうステップと、
を包含する、自律的医療機器(122〜126)のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするための方法(180)。
【請求項16】
前記データ測定値(172)は、生理学的測定値、パラメータデータ、および環境パラメータを備える群から選択される、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項17】
前記動作パラメータ(171)は、データ削減方法論(193)、サンプリングレート(194)、ストレージ期間(195)、ストレージバッファサイズ(196)、およびオーバーフローポリシ(197)を備える群から選択される、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項18】
データ収集スキーム(289)として前記動作パラメータ(171)を提供するステップをさらに包含する、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項19】
患者(121)によって提示される(212)徴候(293)に基づいて、前記自律的医療機器(122〜126)内に割り当てられる前記リソースを削減することと、
治療の変更(214)に対する該患者(121)による応答を追跡するために、前記データ測定値(172)を選択することと、
該患者(121)による治療コンプライアンス(216)を監視するために、該データ測定値(172)を選択することと、
を包含する群から選択される条件に、前記データ収集スキーム(289)の基礎を置くステップをさらに包含する、請求項18に記載の方法(180)。
【請求項20】
データ収集スキーム(289)のメニュを表示するステップをさらに包含する、請求項18に記載の方法(180)。
【請求項21】
前記動作パラメータ(171)を遠隔的にプログラミングするステップをさらに包含する、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項22】
前記自律的医療機器(122〜126)による前記対応するデータ測定値(172)の記録を動的に変更するために、前記収集条件に対する少なくとも1つのトリガ(291)を定めるステップをさらに包含する、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項23】
前記対応するデータ測定値(172)の記録を可能にするステップと、
該対応するデータ測定値(172)の記録を不可能にするステップと、
該対応するデータ測定値(172)のサンプリングレートを変更するステップと、
前記自律的医療機器(122〜126)を監視を実施するために限定するステップと、
該自律的医療機器(122〜126)を治療および監視を提供するために設定するステップと、
警告(297)を生成するステップと、
を包含する群から選択される、各トリガ(291)と関連付けられる少なくとも1つの行為を実施するステップ、
をさらに包含する、請求項22に記載の方法(180)。
【請求項24】
少なくとも1つのかかるトリガ(291)が、絶対値の閾値または相対的な閾値に対する、前記対応するデータ測定値(172)の変化を検出するステップを備える、請求項22に記載の方法(180)。
【請求項25】
前記動作パラメータ(171)に基づいて記録された前記データ測定値(172)による前記自律的医療機器(122〜126)内のメモリの使用量を推定するステップと、
該推定された使用量に基づいて、該データ測定値(172)の前記収集を自動的に調整するステップと、
をさらに包含する、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項26】
前記自律的医療機器(122〜126)のメモリのオーバーフロー(197)を監視するステップと、
オーバーフロー(197)が表示されるときに警告(297)を生成するステップと、
をさらに包含する、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項27】
前記自律的医療機器(122〜126)は、埋め込み型医療機器(122)および外付け型医療機器(123)のうちの少なくとも1つである、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項28】
前記動作パラメータ(171)に基づいて記録された前記データ測定値(172)は、患者管理機器(128)、プログラマ記録器(129)、および遠隔患者管理システムのうちの、少なくとも1つを使用して遠隔的に検索される、請求項15に記載の方法(180)。
【請求項29】
請求項15に記載の前記方法(180)を実施するためのコードを保持する、コンピュータ可読のストレージ媒体。
【請求項30】
患者状態(292)を評価するために、遠隔監視を用いて自律的医療機器(122〜126)によって記録されるデータ測定値(172)を動的に識別するための手段と、
該自律的医療機器(122〜126)に対して、該データ測定値(172)の収集を規定する1つ以上の動作パラメータ(171)を定義するための手段であって、
各データ測定値(172)を測定するためのデータソース(192)を識別するための手段と、
該データソース(192)に適用可能な収集条件を規定するための手段と、
該自律的医療機器(122〜126)内に該データ測定値(172)を一時的に段階化するために割り当てられるリソースを管理するための手段と、
を備える手段と、
該自律的医療機器(122〜126)に対して該データ測定値(172)の該収集における機能変更を有効にするように、該動作パラメータ(171)をプログラミングするための手段と、
該動作パラメータ(171)に基づいて記録された該データ測定値(172)を遠隔的に検索するために、該自律的医療機器(122〜126)に定期的に問い合わせを行なうための手段と、
を備える、自律的医療機器(122〜126)のためのカスタマイズされたデータ収集をプログラミングするための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−539555(P2009−539555A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515483(P2009−515483)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/013947
【国際公開番号】WO2007/146371
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(505003528)カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド (466)
【Fターム(参考)】