説明

医療用実習装置、擬似頭部模型、医療用診療台、及び支持軸

【課題】実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現した実習を行うことができるとともに、利便性の高い医療用実習装置、擬似頭部模型、医療用診療台、及び支持軸を提供することを目的とする。
【解決手段】座部シート12を昇降調整可能に構成した医療用診療台10と、医療実習用の擬似頭部模型30とで構成する医療用実習装置1に、医療用診療台10における背板シート13の上部に対して擬似頭部模型30を着脱自在に装着する固定プレート41を支持軸40に備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療教育、特に歯科医療の教育において、切削等の実習教育に用いる医療用実習装置、擬似頭部模型、医療用診療台、及び支持軸に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療教育、特に歯科医療の教育では、擬似頭部模型等に植立させた歯牙に対して切削等を行うような実習教育が行われており、様々な医療用実習装置が提案されている。
例えば、デスク状の実習台に、歯牙を植立した擬似頭部模型等を固定し、植立した歯牙に対して切削等の実習を行う場合がある。
【0003】
この場合、多くの擬似頭部模型をセットすることにより、多くの実習生が実習することができるが、昇降する医療用診療台を用いた実際の診療とは、環境が異なり、つまり、実際の診療からかけ離れており、実際の診療の臨場感を再現できないため、実習教育として十分な効果を得ることが難しいと言われている。
【0004】
また、学生同士が行なう相互実習は、デスク状の実習台では行なうことができないため、実習台とは別に医療用診療台等の設備を準備しなければならなかった。更に、それらの両方の設備を揃えるには、設置する場所も十分確保しなければならず、費用面でもかなりの負担となっていた。
【0005】
このような問題に対し、トランク容器に収容可能かつ、トランク容器から外側向きに突出させることができる擬似頭部模型が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の擬似頭部模型は、トランク容器から外側に突出させた状態においてはトランク容器を患者の胴体として使用し、医療用診療台に固定することができる。したがって、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現し、実習教育として十分な効果を得ることができるとされている。
【0006】
しかしながら、擬似頭部模型をトランク容器に収容したり、擬似頭部模型をトランク容器から取り出して医療用診療台に固定するなどの取扱いが困難であったり、また実習に用いない場合には、上記擬似頭部模型を収容したトランク容器ごと保管することとなり、保管場所がかさばったりするため、利便性が低く、満足できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平6−24853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現した実習を行うことができるとともに、利便性の高い医療用実習装置、擬似頭部模型、医療用診療台、及び支持軸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、座部を昇降調整可能に構成した医療用診療台と、医療実習用の擬似頭部模型と、前記医療用診療台における背板の上部に対して前記擬似頭部模型を着脱自在に装着する着脱手段とで構成する医療用実習装置、医療用診療台における背板の上部に対して着脱自在な模型側着脱手段を備えた擬似頭部模型、あるいは背板の上部に当該擬似頭部模型を着脱自在に装着する診療台側着脱手段を備えた医療用診療台であることを特徴とする。
【0010】
上述の背板の上部に対して前記擬似頭部模型を着脱自在に装着する着脱手段は、背板の上部あるいは背板の上部に備えたヘッドレストに対して前記擬似頭部模型を着脱する手段であり、背板の上部あるいは背板の上部に備えたヘッドレストに対して擬似頭部模型を着脱自在に固定する治具や、面ファスナ、ファスナ、あるいは吸盤や磁石のような吸着治具とすることができる。
【0011】
この発明により、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現した実習を行うことができるとともに、利便性の高い医療用実習装置、擬似頭部模型、及び医療用診療台を構成することができる。
【0012】
また、擬似頭部模型を用いた実習と学生同士が行なう相互実習を1台の医療用実習装置で実現することができる。
更には、開業や勤務をされている医師が日常の診療後に自己のスキルアップのためにトレーニングを行なう医療用実習装置としても使用することもできる。
【0013】
詳しくは、座部を昇降調整可能に構成した医療用診療台における背板の上部に対して、医療実習用の擬似頭部模型を着脱自在に直接装着するため、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現し、実習教育として十分な効果を得ることができる。
【0014】
また、医療用診療台における背板の上部に対して、擬似頭部模型を着脱自在に直接装着するため、例えばトランクに収容して保管する場合と比べて、取り外した擬似頭部模型をコンパクトに保管することができる。
【0015】
また、擬似頭部模型を、医療用診療台における背板の上部に対して容易に着脱できるため、取扱いが容易であり、利便性を向上することができる。さらに、擬似頭部模型を取り外した医療用診療台を通常の診療や学生同士の相互実習に用いることができる。したがって、利便性が高く、利用者の満足度を向上することができる。
【0016】
この発明の態様として、前記座部に対する前記背板の起伏角度を調整可能に構成するとともに、前記背板の上部にヘッドレストを備え、前記着脱手段を、前記ヘッドレストと、前記擬似頭部模型本体とを交換可能に装着する交換装着手段で構成する、模型側着脱手段を模型側交換装着手段で構成する、診療台側着脱手段を診療台側交換装着手段で構成する、あるいはヘッドレストと医療実習用の擬似頭部模型とを交換可能に装着する軸側交換装着手段を備えた支持軸とすることができる。
【0017】
この発明により、実際の診療に近く、さらに臨場感のある実習を行うことができる。
詳しくは、前記着脱手段を、前記ヘッドレストと、前記擬似頭部模型本体とを交換可能に装着する交換装着手段で構成する、模型側着脱手段を模型側交換装着手段で構成する、診療台側着脱手段を診療台側交換装着手段で構成する、あるいはヘッドレストと擬似頭部模型とを交換可能に装着する軸側交換装着手段を備えた支持軸とすることにより、ヘッドレストを備えた医療用診療台での診療に近い環境を安全に再現することができる。
【0018】
詳述すると、ヘッドレストと擬似頭部模型とを交換可能に装着することにより、例えば、ヘッドレストを備えた医療用診療台を用いて医療実習する際に、ヘッドレストに載せた患者頭部と同じような位置に擬似頭部模型を配置することができる。
【0019】
また、ヘッドレストと交換して擬似頭部模型を支持軸に固定するため、前記座部に対する前記背板の起伏角度を調整した場合であっても、ヘッドレストと交換した擬似頭部模型が不用意に脱落したり、ずれたりすることなく、安全に実習を行うことができる。したがって、さらに臨場感のある実習を安全に行うことができる。
【0020】
さらにまた、背板に対する角度を調節可能な角度調整機構を備えた支持軸でヘッドレストを支持する場合、ヘッドレストと交換した擬似頭部模型をヘッドレストと同様に、角度調整機構で背板に対する角度を調節することができる。
【0021】
またこの発明の態様として、前記背板の上部に前記ヘッドレストを着脱自在に支持する診療台側支持軸を備え、前記交換装着手段を、前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する交換固定手段で構成する、前記模型側交換装着手段を前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する模型側交換固定手段で構成する、あるいは前記診療台側交換装着手段を前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する診療台側交換固定手段で構成することができる。
この発明により、ヘッドレストと擬似頭部模型とを支持軸に対して容易に交換してさらに臨場感のある実習を行うことができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記交換装着手段、前記模型側交換装着手段、前記診療台側交換装着手段、あるいは前記軸側交換装着手段に、固定状態における前記診療台側支持軸に対する前記擬似頭部模型本体の不用意な回転を防止する回り止め手段、模型側回り止め手段、診療台側回り止め手段あるいは軸側回り止め手段を備えることができる。
この発明により、例えば、ヘッドレストと交換した擬似頭部模型が不用意に回転することがなく、臨場感のある実習を安全に行うことができる。
【0023】
またこの発明の態様として、前記ヘッドレストを、前記背板の上部に装着された基台部と、該基台部の前面に対して脱着可能に構成したパッド部とで構成し、前記交換装着手段を、前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する交換固定手段で構成する、前記模型側交換装着手段を前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する模型側交換固定手段で構成する、前記診療台側交換装着手段を前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する診療台側交換固定手段で構成する、あるいは前記軸側交換装着手段を前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する軸側交換固定手段で構成することができる。
【0024】
この発明により、擬似頭部模型を取扱い容易、且つ安全に装着することができる。また、パッド部が使用により損傷しても容易に交換できるため、利便性が更に向上する。
【0025】
またこの発明の態様として、前記ヘッドレストに、前記背板に対して前記ヘッドレスト本体を支持固定するヘッドレスト側支持軸を備えるとともに、前記背板の上部に、前記ヘッドレスト側支持軸の着脱自在な装着を許容する支持軸挿着部を備え、前記ヘッドレスト側支持軸を取り外した前記支持軸挿着部に対して、着脱自在に挿着固定する挿着支持軸を前記擬似頭部模型本体に備え、前記交換装着手段、前記模型側交換装着手段、又は前記診療台側交換装着手段を前記挿着支持軸で構成する、あるいは支持軸固定部に対して、着脱自在に固定する被固定部を支持軸に備えることができる。
【0026】
この発明により、擬似頭部模型を取扱い容易、且つ安全に装着することができる。また、例えば、ヘッドレストの支持軸に要求される機能と、擬似頭部模型の支持軸に要求される機能が異なる場合であっても、ヘッドレストと擬似頭部模型とを支持軸ごと交換するため、それぞれに応じた支持軸で背板に支持することができる。
【0027】
また、支持軸固定部に対して、着脱自在に固定する被固定部を支持軸に備えることにより、支持軸固定部に固定する被固定部を備えていない支持軸と交換することで、ヘッドレストと擬似頭部模型等を交換して実習を行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現した実習を行うことができるとともに、利便性の高い医療用実習装置、擬似頭部模型、医療用診療台、及び支持軸を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】医療用実習装置の斜視図による説明図。
【図2】医療用実習装置の一部拡大背面図による説明図。
【図3】医療用実習装置の一部拡大側面図による説明図。
【図4】角度調整ブロックについての説明図。
【図5】角度調整ブロックを装着した医療用実習装置の一部拡大側面図。
【図6】第2実施形態の医療用実習装置の斜視図による説明図。
【図7】第2実施形態の医療用実習装置の一部拡大背面図による説明図。
【図8】第2実施形態の医療用実習装置の拡大背面図及び一部拡大側面図による説明図。
【図9】第3実施形態の医療用実習装置の一部拡大背面図による説明図。
【図10】第4実施形態の医療用実習装置の斜視図による説明図。
【図11】第5実施形態の医療用実習装置の拡大背面図及び一部拡大側面図による説明図。
【図12】第6実施形態の医療用診療台の一部拡大背面図及び一部拡大側面図による説明図。
【発明を実施するための形態】
【実施形態1】
【0030】
以下、本発明による医療用実習装置1について、図1乃至5とともに説明する。 図1は医療用実習装置1の斜視図による説明図を示し、図2は医療用実習装置1の一部拡大背面図による説明図を示し、図3は医療用実習装置1の一部拡大側面図による説明図を示している。
【0031】
詳しくは、図1(a)は擬似頭部模型30を装着した状態の医療用実習装置1の斜視図を示し、図1(b)はヘッドレスト20を装着した状態の医療用実習装置1の部分斜視図を示している。
【0032】
図2(a)はヘッドレスト20を装着した状態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示し、図2(b)はヘッドレスト20を取り外した状態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示し、図2(c)は擬似頭部模型30を装着した状態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示している。
【0033】
図3(a)はヘッドレスト20を装着した状態の医療用実習装置1の一部拡大側面図を示し、図3(b)はヘッドレスト20を取り外した状態の医療用実習装置1の一部拡大側面図を示し、図3(c)は擬似頭部模型30を装着した状態の医療用実習装置1の一部拡大側面図を示している。
【0034】
図4は角度調整ブロック100についての説明図を示し、図5は角度調整ブロック100を装着した医療用実習装置1の一部拡大側面図を示している。詳しくは、図4(a)は角度調整ブロック100の上面側からの斜視図を示し、図4(b)は角度調整ブロック100の底面側からの斜視図を示している。
【0035】
医療用実習装置1は、医療用診療台10と、医療用診療台10に備えたヘッドレスト20と交換可能な擬似頭部模型30とで構成している。
医療用診療台10は、図1に示すように、座部に対応する座部シート12を昇降可能に支持する昇降基台11と、昇降基台11に支持された座部シート12と、図示省略する起伏角度調整機構により座部シート12に対して起伏角度を調整可能に構成した背板シート13(背板に対応)と、背板シート13の上部に配置されたヘッドレスト20とで構成している。
【0036】
ヘッドレスト20は、支持軸40によって背板シート13に対して角度調整可能に支持され、基台部に対応するヘッドレスト基台部22と、ヘッドレスト基台部22に装着されたクッション性を有するクッションパッド部21(パッド部に対応)とで構成している。
【0037】
ヘッドレスト基台部22の背面側の幅方向中央には、支持軸40に固定する固定ネジ50の螺入を許容するネジ穴(図示省略)と、支持軸40に備えた回転止め孔44に挿入する回転止め凸部23を備えている。
【0038】
診療台側支持軸部に対応する支持軸40は、基端固定部46が背板シート13の上部における内部に固定され、上端にヘッドレスト20や擬似頭部模型30を装着固定する固定プレート41を備えるとともに、基端固定部46に対する固定プレート41の角度を調整する、つまり背板シート13に対する固定プレート41の角度を調整する角度調整機構45を備えている。
【0039】
固定プレート41は、固定プレート41を貫通し、ヘッドレスト20や擬似頭部模型30を固定するための固定ネジ50(模型側交換装着手段、模型側交換固定手段に対応する)の挿通を許容する挿通孔42と、ヘッドレスト20や擬似頭部模型30の回転止め凸部23,33の挿通を許容する回り止め孔44(診療台側回り止め手段、軸側回り止め手段に対応する)を有している。
【0040】
なお、挿通孔42は固定ネジ50のネジ頭部の貫通を許容する径で形成するとともに、挿通孔42の上部には、固定ネジ50のネジ軸部が係合する係合凹部43を有している。
【0041】
擬似頭部模型30は、患者の頭部を模し、歯牙を植立した顎模型31aを装着した擬似頭部模型本体31と、支持軸40に対して角度調整可能に擬似頭部模型本体31を固定する固定金具32とで構成している。固定金具32には、回り止め孔44に装着される回転止め凸部33(模型側回り止め手段に対応する)を備えている。
【0042】
なお、擬似頭部模型本体31に装着する顎模型31aは、上顎模型と下顎模型とを組み合わせて構成し、上顎模型や下顎模型には、歯牙が1本毎に交換可能に植立している。したがって、切削実習をした際に消耗した歯牙を交換したり、虫歯や歯石を付けた特別な歯牙に交換したりすることができる。また、顎模型31aは、子供用の小さい模型や、歯牙が植立されていない無歯顎の模型にも交換可能に構成している。
さらには、固定金具32には、固定プレート41を貫通した固定ネジ50のネジ軸部の螺合を許容するネジ孔(図示省略)を有している。
【0043】
このように、医療用診療台10と、医療用診療台10に備えたヘッドレスト20と交換可能に構成した擬似頭部模型30とで構成している医療用実習装置1は、ヘッドレスト20と交換して、擬似頭部模型30を医療用診療台10に対して着脱自在に直接装着するため、実際の診療に近づけた臨場感のある状態を再現し、実習教育として十分な効果を得ることができる。
【0044】
また、医療用診療台10における背板シート13の上部に対して、擬似頭部模型30を着脱自在に直接装着するため、例えばトランクに収容して保管する場合と比べて、取り外した擬似頭部模型30をコンパクトに保管することができる。
【0045】
また、擬似頭部模型30を、医療用診療台10における背板シート13の上部に対して容易に着脱できるため、取扱いが容易であり、利便性を向上することができる。さらに、擬似頭部模型30を取り外した医療用診療台10を通常の診療や学生同士の相互実習に用いることができる。したがって、利便性が高く、利用者の満足度を向上することができる。
【0046】
さらに医療用診療台10を、座部シート12に対する背板シート13の起伏角度を調整可能に構成しているため、背板シート13の上部に備えたヘッドレスト20と擬似頭部模型30とを交換可能に装着することにより、ヘッドレスト20を備えた医療用診療台10での診療に近い環境を再現することができる。
【0047】
詳述すると、ヘッドレスト20と擬似頭部模型30とを交換可能に装着することにより、例えば、ヘッドレスト20を備えた医療用診療台10を用いて医療実習する際に、ヘッドレスト20に載せた患者頭部と同じような位置に擬似頭部模型30を配置することができる。したがって、施術者(実習者)の実習姿勢を適切な姿勢とすることができる。
【0048】
また、支持軸40に、ヘッドレスト20の背板シート13に対する角度を調節可能な角度調整機構45を備えているため、角度調整機構45で背板シート13に対する角度を調節することができる。したがって、さらに臨場感のある実習を行うことができる。
【0049】
さらにまた、ヘッドレスト20と交換して擬似頭部模型30を支持軸40に固定しているため、図示省略する起伏角度調整機構で、座部シート12に対して背板シート13の起伏角度を調整した場合であっても、ヘッドレスト20と交換した擬似頭部模型30が不用意に脱落したり、ずれたりすることなく、安全に実習を行うことができる。
【0050】
また、支持軸40の回り止め孔44に挿通されるヘッドレスト20の回転止め凸部23や擬似頭部模型30の回転止め凸部33を備えたため、ヘッドレスト20や擬似頭部模型30が診療中や実習中に不用意に支持軸40に対して回転することを防止でき、安全に診療や実習することができる。
【0051】
さらに、支持軸40に対して角度調整可能に、擬似頭部模型本体31を固定する固定金具32を備えているため、背板シート13に対する擬似頭部模型本体31の角度を調整することができ、さらに臨場感のある実習を行うことができる。
【0052】
なお、図4及び図5に示すように、擬似頭部模型30の固定金具32と、支持軸40の挿通孔42との間に角度調整ブロック100を介在させてもよい。
角度調整ブロック100は傾斜面101を有するブロックであり、固定プレート41に傾斜面101を当接させた状態の角度調整ブロック100を固定金具32と挿通孔42とで挟み込むようにして固定することにより、擬似頭部模型30の装着固定状態における支持軸40に対する擬似頭部模型30の角度を調整することができる。
【0053】
この場合、例えば、角度調整機構45を備えない支持軸40や、角度調整機能を有さない固定金具32であっても、角度調整ブロック100の傾斜面101による角度調整を行い、臨場感のある実習を実行することができる。
【0054】
なお、上述の説明では、座部シート12に対して背板シート13が起伏角度を調整可能に構成しているが、座部シート12に対して背板シート13とが起伏できない一体構成の医療用診療台10であってもよい。
【0055】
また、上述説明では支持軸40に回り止め孔44を備えるとともに、ヘッドレスト20や固定金具32に回転止め凸部23,33を備え、回り止め孔44に回転止め凸部23,33を挿入することで、支持軸40に対するヘッドレスト20や擬似頭部模型30の回り止めを行っている。これに対し、擬似頭部模型30の固定金具32やヘッドレスト20に固定プレート41の差し込みを許容する差し込み凹部を構成して、支持軸40に対するヘッドレスト20や擬似頭部模型30の回り止めを行ってもよい。
【実施形態2】
【0056】
以下において、第2実施形態の医療用実習装置1について図6乃至8とともに説明する。
なお、図6は第2実施形態の医療用実習装置1の斜視図による説明図を示し、図7は第2実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図による説明図を示し、図8は第2実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図及び一部拡大側面図による説明図を示している。
【0057】
詳しくは、図6(a)は擬似頭部模型30を装着した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の斜視図を示し、図6(b)はヘッドレスト20aのクッションパッド部21を取り外した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の部分斜視図を示している。
【0058】
図7(a)はクッションパッド部21を装着した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示し、図7(b)はクッションパッド部21を取り外した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示し、図7(c)は擬似頭部模型30を装着した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示している。
【0059】
図8(a)の左図はクッションパッド部21を装着した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図を示し、右図は同状態の一部拡大側面図を示している。また、図8(b)の左図はクッションパッド部21を取り外した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図を示し、右図は同状態の一部拡大側面図を示している。また、図8(c)の左図は擬似頭部模型30を装着した状態の第2実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図を示し、右図は同状態の一部拡大側面図を示している。
【0060】
なお、以下で説明する第2実施形態の医療用実習装置1において、上述の第1実施形態の医療用実習装置1における構成と同じ構成については、同じ符号を付するとともに、詳細な説明を省略する。
【0061】
第1実施形態の医療用実習装置1では、支持軸40に対して固定ネジ50で装着固定可能に構成したヘッドレスト20及び擬似頭部模型30を交換可能に構成したが、第2実施形態の医療用実習装置1は、ヘッドレスト20aを構成するヘッドレスト基台部22と支持軸とが一体構成された基台部付支持軸40aを備え、ヘッドレスト基台部22から取り外したクッションパッド部21と、擬似頭部模型30とを交換可能に構成している。
【0062】
この場合、図8(a)のa部拡大図に示すように、ヘッドレスト基台部22の表面と擬似頭部模型30の底面とに、ループ状面ファスナ61とフック状面ファスナ62とで構成する面ファスナ60(着脱手段、交換装着手段に対応)を備えている。なお、ヘッドレスト基台部22の表面と擬似頭部模型30の底面とのどちらに、ループ状面ファスナ61とフック状面ファスナ62を備えてもよい。
【0063】
なお、クッションパッド部21の裏面にも、ヘッドレスト基台部22のフック状面ファスナ62(61)に径合するループ状面ファスナ61(62)を備え、互いに係合させて、ヘッドレスト基台部22にクッションパッド部21を装着してもよいが、ネジ固定してもよい。
【0064】
このように、基台部付支持軸40aに固定されたヘッドレスト基台部22に対して、面ファスナ60により着脱可能に装着するクッションパッド部21と擬似頭部模型30とを交換する第2実施形態の医療用実習装置1は、第1実施形態の医療用実習装置1による作用効果に加え、擬似頭部模型30を取扱い容易、且つ安全に装着することができる。また、クッションパッド部21が使用により損傷しても容易に交換できるため、利便性が更に向上する。
【実施形態3】
【0065】
以下において、第3実施形態の医療用実習装置1について図9とともに説明する。
なお、図9は第3実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図による説明図を示している。詳しくは、図9(a)は支持軸付ヘッドレスト20bを取り外した状態の第3実施形態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示し、図9(b)は支持軸付擬似頭部模型30bを装着する前の状態の医療用実習装置1の一部拡大背面図を示している。
【0066】
なお、以下で説明する第3実施形態の医療用実習装置1において、上述の第1実施形態の医療用実習装置1における構成と同じ構成については、同じ符号を付するとともに、詳細な説明を省略する。
【0067】
第3実施形態の医療用実習装置1は、第1実施形態のヘッドレスト20と支持軸40が一体構成された支持軸付ヘッドレスト20bと、擬似頭部模型30と支持軸40とが一体構成された支持軸付擬似頭部模型30bとを交換して、医療用診療台10bの背板シート13bの上部に形成した支持軸挿着凹部14に挿着する構成である。
【0068】
詳しくは、支持軸付ヘッドレスト20bは、クッションパッド部21とヘッドレスト基台部22とで構成するヘッドレストのヘッドレスト基台部22の背面に、固定プレート41bが固定される態様で一体型支持軸40b(ヘッドレスト側支持軸に対応)と一体構成させている。
【0069】
一体型支持軸40bは、固定プレート41bと、上述の角度調整機構45と、挿着固定基部46bとを上からこの順で配置している。挿着固定基部46bは、縦方向の角部が面取された略四角柱状であり、後述する支持軸挿着凹部14(支持軸挿着部に対応)に挿着された状態をロックするロック機構(図示省略)を備えている。
【0070】
医療用診療台10bの背板シート13bの上部に形成した支持軸挿着凹部14は、挿着固定基部46bよりわずかに大きな空間を有する凹部であり、挿入された挿着固定基部46bをしっかり固定することができる。
【0071】
支持軸付擬似頭部模型30bは、上述の擬似頭部模型30と同様に擬似頭部模型本体31と固定金具32とで構成するとともに、固定金具32に固定プレート41bが固定されることで、上述の構成の一体型支持軸40b(挿着支持軸に対応)を一体構成している。
【0072】
このように、支持軸付ヘッドレスト20bと支持軸付擬似頭部模型30bとを、医療用診療台10bの支持軸挿着凹部14に対して挿着して交換する第3実施形態の医療用実習装置1は、第1実施形態の医療用実習装置1による作用効果に加え、支持軸付擬似頭部模型30bを取扱い容易、且つ安全に装着することができる。
【0073】
また、例えば、支持軸付ヘッドレスト20bの一体型支持軸40bに要求される機能と、支持軸付擬似頭部模型30bの一体型支持軸40bに要求される機能が異なる場合であっても、ヘッドレスト20と擬似頭部模型30とを一体型支持軸40bごと交換するため、それぞれに要求される機能を備えた一体型支持軸40bで背板シート13bに支持することができる。
【実施形態4】
【0074】
以下において、第4実施形態の医療用実習装置1について図10とともに説明する。
なお、図10は第4実施形態の医療用実習装置1の斜視図による説明図を示している。詳しくは、図10(a)は擬似頭部模型30を装着した状態の第4実施形態の医療用実習装置1の斜視図を示し、図10(b)は擬似頭部模型30を装着する前の状態の第4実施形態の医療用実習装置1の部分斜視図を示している。
【0075】
なお、以下で説明する第4実施形態の医療用実習装置1において、上述の第1実施形態の医療用実習装置1における構成と同じ構成については、同じ符号を付するとともに、詳細な説明を省略する。
【0076】
第4実施形態の医療用実習装置1は、ヘッドレスト20のクッションパッド部21の表面と、擬似頭部模型30の固定金具32の底面に、ループ状面ファスナとフック状面ファスナとで構成し、面ファスナ60(着脱手段に対応)を備えている。クッションパッド部21の表面に擬似頭部模型30を着脱自在に装着する医療用実習装置1では、ヘッドレスト20のクッションパッド部21の表面と、擬似頭部模型30の固定金具32の底面とのどちらに、ループ状面ファスナとフック状面ファスナを備えてもよい。
【0077】
しかし、クッションパッド部21の表面に、肌触りのよいループ状面ファスナ61を備えることにより、擬似頭部模型30を取り外した医療用診療台10を通常の診療において用いる場合であっても、患者は肌触りの良いループ状面ファスナ61に頭部を載せるため、違和感なく医療用診療台10を用いることができる。
【0078】
このように、ヘッドレスト20に対して面ファスナ60を用いて擬似頭部模型30を着脱自在に装着する第4実施形態の医療用実習装置1は、第1実施形態の医療用実習装置1による作用効果に加え、擬似頭部模型30を取扱い容易、且つ安全に装着することができる。
【実施形態5】
【0079】
以下において、第5実施形態の医療用実習装置1について図11とともに説明する。
なお、図11は第5実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図及び一部拡大側面図による説明図を示している。詳しくは、図11(a)の左図は擬似頭部模型30を装着する前の状態の第5実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図を示し、右図は同状態の一部拡大側面図を示している。また、図11(b)の左図は擬似頭部模型30を装着した状態の第5実施形態の医療用実習装置1の拡大背面図を示し、右図は同状態の一部拡大側面図を示している。
【0080】
また、以下で説明する第5実施形態の医療用実習装置1において、上述の第1実施形態の医療用実習装置1における構成と同じ構成については、同じ符号を付するとともに、詳細な説明を省略する。
【0081】
第5実施形態の医療用実習装置1は、ヘッドレスト20の表面に、擬似頭部模型30の固定金具32を着脱自在に固定する着脱固定金具70(着脱手段に対応)を備えている。着脱固定金具70は、図11(b)におけるa部拡大図及びb部拡大図に示すように、ヘッドレスト20の幅方向両端部に係止する両端係止部71と、幅方向中央部において略V字状に形成した中央固定部72とで構成している。
【0082】
擬似頭部模型30をヘッドレスト20に装着するためには、両端係止部71をヘッドレスト20の幅方向両端に係止させてヘッドレスト20にセットした着脱固定金具70の中央固定部72に、固定金具32を接続して擬似頭部模型30を装着する。
【0083】
このように、ヘッドレスト20に対して着脱固定金具70を用いて擬似頭部模型30を着脱自在に装着する第5実施形態の医療用実習装置1は、第1実施形態の医療用実習装置1による作用効果に加え、擬似頭部模型30を取扱い容易、且つ安全に装着することができる。
なお、着脱固定金具70の中央固定部72における角度を調整することにより、ヘッドレスト20に対する擬似頭部模型30の装着高さを調整することができる。
【実施形態6】
【0084】
以下において、第6実施形態の医療用診療台10について図12とともに説明する。
なお、図12は第6実施形態の医療用診療台10の一部拡大背面図及び一部拡大背面図による説明図を示している。
詳しくは、図12(a)は支持軸埋め込み式ヘッドレスト20cを有する従来の医療用診療台10cの一部拡大背面図を示し、図12(b)は同状態の一部拡大側面図を示し、図12(c)は支持軸40を装着した状態の第6実施形態の医療用診療台10の一部拡大背面図を示している。
【0085】
なお、以下で説明する第6実施形態の医療用診療台10において、上述の第1実施形態の医療用診療台10における構成と同じ構成については、同じ符号を付するとともに、詳細な説明を省略する。
【0086】
従来の医療用診療台10cは、図12(a),(b)に示すように、先端部47cを内部に埋め込んで支持軸とヘッドレストとが一体構成となるが支持軸埋め込み式ヘッドレスト20cは、支持軸40cの基端固定部46cが医療用診療台10cの背板シート13の上部に埋め込まれて、装着されている。
【0087】
この場合、上述の第4実施形態で説明した着脱固定金具70を用いて擬似頭部模型30を装着することはできるものの、ヘッドレスト20と擬似頭部模型30とを交換して装着することはできない。
【0088】
支持軸40cと一体構成した支持軸埋め込み式ヘッドレスト20cを医療用診療台10cから取り外し、固定プレート41を有する支持軸40の基端固定部46を背板シート13の内部に固定することで、支持軸埋め込み式ヘッドレスト20cを有する医療用診療台10cを、ヘッドレスト20と擬似頭部模型30とを交換できる支持軸40を有する医療用診療台10に改装し、上述の第1実施形態に示す医療用実習装置1を構成することができる。
【0089】
なお、図12では、固定プレート41を有する支持軸40を医療用診療台10cに装着したが、ヘッドレスト20のクッションパッド部21が固定された基台部付支持軸40aを装着してもよく、この場合は第2実施形態の医療用実習装置1を構成することができる。
【0090】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の座部は、座部シート12に対応し、
以下同様に、
背板は、背板シート13に対応し、
着脱手段は、第1実施形態の固定プレート41に固定金具32を固定する固定ネジ50、第2実施形態のヘッドレスト基台部22に固定金具32を固定する面ファスナ60、第3実施形態の支持軸挿着凹部14に挿着する挿着固定基部46b、第4実施形態のヘッドレスト20に擬似頭部模型30を固定する面ファスナ60、第5実施形態のヘッドレスト20に擬似頭部模型30を固定する着脱固定金具70に対応し、
ヘッドレストは、ヘッドレスト20,20a,20c、支持軸付ヘッドレスト20bに対応し、
交換装着手段及び交換固定手段は、第1実施形態の固定プレート41に固定金具32を固定する固定ネジ50、第2実施形態のヘッドレスト基台部22に固定金具32を固定する面ファスナ60、第3実施形態の支持軸挿着凹部14に挿着する挿着固定基部46b、に対応し、
診療台側支持軸は、第1実施形態の支持軸40、第2実施形態の基台部付支持軸40aに対応し、
回り止め手段は、第1実施形態の回り止め孔44と回転止め凸部23、第2実施形態の面ファスナ60に対応し、
基台部は、ヘッドレスト基台部22に対応し、
パッド部は、クッションパッド部21に対応し、
ヘッドレスト側支持軸は、支持軸付ヘッドレスト20bの一体型支持軸40bに対応し、
支持軸挿着部は、支持軸挿着凹部14に対応し、
挿着支持軸は、支持軸付擬似頭部模型30bにおける挿着固定基部46bを有する一体型支持軸40bに対応し、
模型側着脱手段は、第1実施形態の固定金具32、第2実施形態のループ状面ファスナ61、第3実施形態の支持軸挿着凹部14に挿着する挿着固定基部46b、第4実施形態の面ファスナ60のフック状面ファスナ、第5実施形態の着脱固定金具70に対応し、
模型側交換装着手段及び模型側交換固定手段は、固定金具32に対応し、
模型側回り止め手段は、第1実施形態の回転止め凸部33、第2実施形態のループ状面ファスナ61に対応し、
診療台側着脱手段、第1実施形態の固定プレート41、第2実施形態のフック状面ファスナ62、第3実施形態の挿着固定基部46bを挿着する支持軸挿着凹部14、第4実施形態の面ファスナ60のフック状面ファスナ62に対応し、
診療台側交換装着手段及び診療台側交換固定手段、並びに軸側交換固定手段は、第1実施形態の固定プレート41、第2実施形態のフック状面ファスナ62に対応し、
診療台側回り止め手段及び軸側回り止め手段は、第1実施形態の回り止め孔44、第2実施形態のフック状面ファスナ62に対応し、
支持軸は、支持軸40、一体型支持軸40bに対応し、
被固定部は、基端固定部46に対応するが、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0091】
例えば、第4実施形態及び第5実施形態において、ヘッドレスト20に対して擬似頭部模型30を面ファスナ60や着脱固定金具70で装着したが、吸盤や磁石のような吸着治具を用いて、ヘッドレスト20に対して擬似頭部模型30を装着してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
この発明は、擬似頭部模型と、医療用診療台とを用いるような様々な医療用実習装置として、医療教育、特に歯科医療の教育において用いることができる。
【符号の説明】
【0093】
1…医療用実習装置
10,10b,10c…医療用診療台
12…座部シート
13…背板シート
14…支持軸挿着凹部
20,20a,20c…ヘッドレスト
20b…支持軸付ヘッドレスト
21…クッションパッド部
22…ヘッドレスト基台部
23…回転止め凸部
30…擬似頭部模型
30b…支持軸付擬似頭部模型
31…擬似頭部模型本体
32…固定金具
33…回転止め凸部
40…支持軸
40a…基台部付支持軸
40b…一体型支持軸
41…固定プレート
44…回り止め孔
46…基端固定部
46b…挿着固定基部
50…固定ネジ
60…面ファスナ
61…ループ状面ファスナ
62…フック状面ファスナ
70…着脱固定金具


【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部を昇降調整可能に構成した医療用診療台と、
医療実習用の擬似頭部模型と、
前記医療用診療台における背板の上部に対して前記擬似頭部模型を着脱自在に装着する着脱手段とで構成する
医療用実習装置。
【請求項2】
前記座部に対する前記背板の起伏角度を調整可能に構成するとともに、前記背板の上部にヘッドレストを備え、
前記着脱手段を、
前記ヘッドレストと、前記擬似頭部模型本体とを交換可能に装着する交換装着手段で構成した
請求項1に記載の医療用実習装置。
【請求項3】
前記背板の上部に前記ヘッドレストを着脱自在に支持する診療台側支持軸を備え、
前記交換装着手段を、
前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する交換固定手段で構成した
請求項2に記載の医療用実習装置。
【請求項4】
前記交換装着手段に、
固定状態における前記診療台側支持軸に対する前記擬似頭部模型本体の不用意な回転を防止する回り止め手段を備えた
請求項3に記載の医療用実習装置。
【請求項5】
前記ヘッドレストを、前記背板の上部に装着された基台部と、該基台部の前面に対して脱着可能に構成したパッド部とで構成し、
前記交換装着手段を、
前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する交換固定手段で構成した
請求項2に記載の医療用実習装置。
【請求項6】
前記ヘッドレストに、前記背板に対して前記ヘッドレスト本体を支持固定するヘッドレスト側支持軸を備えるとともに、
前記背板の上部に、前記ヘッドレスト側支持軸の着脱自在な装着を許容する支持軸挿着部を備え、
前記ヘッドレスト側支持軸を取り外した前記支持軸挿着部に対して、着脱自在に挿着固定する挿着支持軸を前記擬似頭部模型本体に備え、
前記交換装着手段を、
前記挿着支持軸で構成した
請求項2に記載の医療用実習装置。
【請求項7】
座部を昇降調整可能に構成した医療用診療台における背板の上部において、医療実習用の擬似頭部模型本体を着脱自在に装着する模型側着脱手段を備えた
擬似頭部模型。
【請求項8】
前記座部に対する前記背板の起伏角度を調整可能に構成するとともに、前記背板の上部にヘッドレストを備え、
前記模型側着脱手段を、
前記ヘッドレストと、前記擬似頭部模型本体とを交換可能に装着する模型側交換装着手段で構成した
請求項7に記載の擬似頭部模型。
【請求項9】
前記背板の上部に前記ヘッドレストを着脱自在に支持する診療台側支持軸を備え、
前記模型側交換装着手段を、
前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する模型側交換固定手段で構成した
請求項8に記載の擬似頭部模型。
【請求項10】
前記模型側交換装着手段に、
固定状態における前記診療台側支持軸に対する前記擬似頭部模型本体の不用意な回転を防止する模型側回り止め手段を備えた
請求項9に記載の擬似頭部模型。
【請求項11】
前記ヘッドレストを、前記背板の上部に装着された基台部と、該基台部の前面に対して脱着可能に構成したパッド部とで構成し、
前記模型側交換装着手段を、
前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型本体を着脱自在に固定する模型側交換固定手段で構成した
請求項8に記載の擬似頭部模型。
【請求項12】
前記ヘッドレストに、前記背板に対して前記ヘッドレスト本体を支持固定するヘッドレスト側支持軸を備えるとともに、
前記背板の上部に、前記ヘッドレスト側支持軸の着脱自在な装着を許容する支持軸挿着部を備え、
前記模型側交換装着手段を、
前記擬似頭部模型本体に備え、前記ヘッドレスト側支持軸を取り外した前記支持軸挿着部に対して、着脱自在に挿着固定する挿着支持軸で構成した
請求項8に記載の擬似頭部模型。
【請求項13】
座部を昇降調整可能に構成した医療用診療台であって、
前記医療用診療台における背板の上部において、医療実習用の擬似頭部模型を着脱自在に装着する診療台側着脱手段を備えた
医療用診療台。
【請求項14】
前記座部に対する前記背板の起伏角度を調整可能に構成するとともに、前記背板の上部にヘッドレストを備え、
前記診療台側着脱手段を、
前記ヘッドレストと、前記擬似頭部模型とを交換可能に装着する診療台側交換装着手段で構成した
請求項13に記載の医療用診療台。
【請求項15】
前記背板の上部に前記ヘッドレストを着脱自在に支持する診療台側支持軸を備え、
前記診療台側交換装着手段を、
前記ヘッドレストを取り外した前記診療台側支持軸に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する診療台側交換固定手段で構成した
請求項14に記載の医療用診療台。
【請求項16】
前記診療台側交換装着手段に、
固定状態における前記診療台側支持軸に対する前記擬似頭部模型の不用意な回転を防止する診療台側回り止め手段を備えた
請求項15に記載の医療用診療台。
【請求項17】
前記ヘッドレストを、前記背板の上部に装着された基台部と、該基台部の前面に対して脱着可能に構成したパッド部とで構成し、
前記診療台側交換装着手段を、
前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する診療台側交換固定手段で構成した
請求項14に記載の医療用診療台。
【請求項18】
前記ヘッドレストに、前記背板に対して前記ヘッドレスト本体を支持固定するヘッドレスト側支持軸を備えるとともに、
前記背板の上部に、前記ヘッドレスト側支持軸の着脱自在な装着を許容する支持軸挿着部を備え、
前記診療台側交換装着手段を、
前記擬似頭部模型に備え、前記ヘッドレスト側支持軸を取り外した前記支持軸挿着部に対して、着脱自在に挿着固定する挿着支持軸で構成した
請求項14に記載の医療用診療台。
【請求項19】
座部を昇降調整可能に構成し、前記医療用診療台における背板の上部にヘッドレストを備えた医療用診療台において、前記ヘッドレストを前記背板の上部から支持する支持軸であって、
前記ヘッドレストと、医療実習用の擬似頭部模型とを交換可能に装着する軸側交換装着手段を備えた
支持軸。
【請求項20】
前記軸側交換装着手段に、
固定状態における前記診療台側支持軸に対する前記擬似頭部模型の不用意な回転を防止する軸側回り止め手段を備えた
請求項19に記載の支持軸。
【請求項21】
前記ヘッドレストを、前記座部に対して起伏角度を調整可能に構成した前記背板の上部に装着された基台部と、該基台部の前面に対して脱着可能に構成したパッド部とで構成し、
前記軸側交換装着手段を、
前記パッド部を取り外した前記基台部に対して、前記擬似頭部模型を着脱自在に固定する軸側交換固定手段で構成した
請求項19に記載の支持軸。
【請求項22】
前記背板の上部に備えた支持軸固定部に対して、着脱自在に固定する被固定部を備えた
請求項19乃至21のうちいずれかに記載の支持軸。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2013−88550(P2013−88550A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227706(P2011−227706)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000138185)株式会社モリタ製作所 (173)
【Fターム(参考)】