医療用注入ポンプ
【課題】本体部分を有する注入ポンプを提供すること。
【解決手段】本体部分は、ユーザインタフェース情報を表示するための表示領域を有する。本体部分に着脱自在に固定され、IVチューブを収容できる少なくとも1つのポンプモジュールが提供される。このポンプモジュールは、IVチュー1ブにポンプ作用を発生させる手段を含む。また、ポンプモジュールは、補助ユーザインタフェース情報を表示するための補助表示領域を有する。本体部分にはマイクロプロセッサが収容され、表示領域にユーザインタフェース情報を生成する。
【解決手段】本体部分は、ユーザインタフェース情報を表示するための表示領域を有する。本体部分に着脱自在に固定され、IVチューブを収容できる少なくとも1つのポンプモジュールが提供される。このポンプモジュールは、IVチュー1ブにポンプ作用を発生させる手段を含む。また、ポンプモジュールは、補助ユーザインタフェース情報を表示するための補助表示領域を有する。本体部分にはマイクロプロセッサが収容され、表示領域にユーザインタフェース情報を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は主に医療用注入ポンプに関し、特に、医療用注入ポンプ用のユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
静脈注射用医療液を患者に投与することは、従来技術において周知である。一般に、ガラスまたは可撓性の容器に入った生理食塩水、ブドウ糖または電解質を、患者にカテーテルで導入するポリ塩化ビニル(PVC)静脈(IV)チューブなどの管を通して患者の静脈系に注入する。何度も、流体は重力の作用によって注入され、流量は所望の流量が得られるまでIVチューブのフロールーメンを制限するよう調節されるローラクランプによって制御される。
【0003】
容器から患者への流れをローラクランプ以外の方法によって調節することも知られている。電気的に制御した注入ポンプを使用することが次第に一般的になってきている。このようなポンプとしては、例えば、蠕動運動式ポンプやバルブ式ポンプが挙げられる。蠕動運動式ポンプは一般に、互いに角度をなして距離をおいて設けられた複数のカムの配置を備えている。このカムは、圧力フィンガに接続されたカムフォロワを駆動する。これらの要素は互いに協動して圧力フィンガに線形波運動を生じさせる。この線形波運動を利用してIVチューブに力を加え、これによってIVチューブ内の流体を運動させ、流体を送り出す。他のタイプの蠕動運動式ポンプは、IVチューブ上を転動してIVチューブ内の流体を動かす複数のローラ部材を利用している。また、注入ポンプには、上流側バルブと下流側バルブとを有するポンプチャンバを利用し、流体を順次送りだしているものもある。このようなバルブ式のポンプは一般に、特別なポンプカセットチャンバを利用しなければならず、このチャンバは患者と流体源との間にある専用のIVチューブに収容されている。
【0004】
従来技術の注入ポンプは一般に、特定の臨床用途のために設計されている。例えば、多くのポンプは基本的に病院設備で通常のフロアポンプとして利用することを想定して設計されている。また、特に小児科での利用を想定して設計されたポンプもある。さらに、緊急治療用のポンプもある。あるいは、基本的に在宅ケアで利用することを想定して作られたポンプもある。このような特別なポンプを利用する場合、病院およびヘルスケア関連設備でこのような装置の大きな目録を用意しておかなければならず、設備投資学やその医療ケアにかかる費用がかさんでしまう。
【0005】
さらに、一人の患者に複数の医療用流体を同時に注入する必要があることも多い。ほとんどのポンプは、1本のフローチャネルを利用しており、このような複数の注入が必要な場合に患者の回りの空間が込み入ってしまう。デュアルチャネル式のポンプも存在してはいるが、1つの静脈注射用の流体を患者に注入したい場合にこのようなポンプを使うと不要なキャパシティが生じ、このような不要なキャパシティを他の患者に移動することができなくなる。
【0006】
必要なのは、複数の臨床現場でユーザに負荷をかけることなく、このような様々な用途についてプログラミングされたパラメータを用いて簡単に利用することができる医療用注入ポンプである。また、ユーザが利用する多数のフローチャネルを選択することができ、既存のポンプに必要に応じてフローチャネルを追加することもできるポンプには利点があ
る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、複数の臨床現場でユーザに負荷をかけることなく、このような様々な用途についてプログラミングされたパラメータを用いて簡単に利用することができる医療用注入ポンプを提供する。また、本発明は、ーザが利用する多数のフローチャネルを選択することができ、既存のポンプに必要に応じてフローチャネルを追加することもできるポンプを提供する。
【0008】
本発明は本体部分を有する注入ポンプを提供する。本体部分は、ユーザインタフェース情報を表示するための表示領域を有する。本体部分に着脱自在に固定され、IVチューブを収容できる少なくとも1つのポンプモジュールが提供される。このポンプモジュールは、IVチューブにポンプ作用を発生させる手段を含む。また、ポンプモジュールは、補助ユーザインタフェース情報を表示するための補助表示領域を有する。本体部分にはマイクロプロセッサが収容され、表示領域にユーザインタフェース情報を生成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施例の詳細な説明)
図1に示すように、本発明の原理に基づいて製造された静脈液体注入(点滴)ポンプは、本願明細書では10として参照される。本ポンプは、標準の静脈点滴台12に固定される。ポンプ10は主要本体14を備え、最低1台のポンプモジュール部16が装備される。本書で描写・記述する実地例では、2つのポンプモジュール部16が備えられている。但し、本発明ではポンプ利用者の必要性に応じて、複数のポンプ作用するモジュールの使用に柔軟に対応することを目的としている。例えば、図2には、本発明の原理に従って製造されたポンプには、4台のモジュール16を装備している。
【0010】
本体14表面上部は携帯用ハンドルを形成している。さらに本体14は液晶表示(LCD)を装備し、ポンプ10の種々の情報を表示して、ユーザインタフェースを提供する。この詳細は、以下に記述する。本体14にはデータ入力キー25があり、この使用詳細に関しては以下に記述する。ポンプモジュール16には、管積載溝部27と、真空蛍光表示領域29がある。これらの詳細も以下に記述する。本体部14には、一次マイクロプロサッセーに従属して作動する、二次マイクロプロセッサーが内蔵される。さらに二次マイクロプロセッサーには、アナログからデジタルへの変換機を備える。実地例では、一次マイクロプロセッサーは、カリフォルニア州、サンタクララ所在のインテル社製80C186EBを使用する。また二次プロセッサーには、カリフォルニア州、サニベール所在のフィリップス・セミコンダクター社製80C552を使用する。ソフトウェアを含むすべてのマイクロプロセッサは、ROM(読み込み専用メモリ)を備え、利用者対話型操作や、ポンプのモニター表示機能を駆動させる。以下にこれに関して詳述する。
【0011】
本発明の特徴は、使用者の必要性に対応した複数の流管を備えることにある。本発明はさらに、注入ポンプの装備を容易に変更できるため、液体の流管数を何ら問題無く変更できることを特徴とする。図3では、1台のモジュールが備え付けられた、本発明の原理に従って製造された注入ポンプを立体分解図によって示し、本体部分への接続と、その分解が分かり易く描写されている。
【0012】
ポンプモジュール16には、モジュール外ケース17により外部を覆われ、これには上部モジュールプレート18と下部モジュールプレート19が備え付けられる。締め付け固着手段により、ポンプモジュール16が本体に安全に装着される。締め付け手段は、複数
の延長ボルト21を有し、それが、下部モジュールプレート18、モジュール外ケース17ならびに上部モジュールプレート18の各開孔部を通過し、本体14の下部にある(本図面では表示されていない)ネジ開孔部にまで到達している。適切な固着手段によって複数のポンプモジュール16を注入ポンプに追加可能である。ポンプモジュールにはマイクロプロセッサーが装備される。実地例では、ポンプモジュールマイクロプロセッサーは、イリノイ州、シャンヌバーグ所在のモトローラ社製68HC11である。
【0013】
図4では、本発明の原理に従って製造されたポンプ10の正面を詳細に描写した正面図が記載されている。表示画面領域23の脇には上部に移動する矢印キー31と、下部に移動する矢印キー33を備える。これらのキーは、プログラム入力の欄ならびに表示領域内に表示される、操作の選択に使用される。表示領域23の下部には矢印キー36があり、表示領域23で、代替選択肢を対話型操作するために使用される。これら矢印キー36は、下記に詳述するように表示領域23内の固有の機能と関連して使用されるため、「ソフトキー」と呼ぶ。
【0014】
図5では静脈注入ポンプ10の表示領域23の一例を示す。表示領域23は4個所の表示部分を含む。最上表示部分にはポンプの状況が表示される。状況表示38は、ポンプの注入状況を示す。また、状況表示38からは警告、警報、また故障状況が判別される。表示領域の下部には、指示メッセージが表示される。指示メッセージ表示は、利用者に指示を与える指示メッセージ文41を含む。さらに表示領域23の下にある複数ソフトキー36の名称を示すソフトキー領域40がある。これにより指示メッセージに従い、ソフトキー36に当てられた名称に従い選択をして、表示領域23を操作することができる。最後に、表示領域23の中段にある表示42は、注入の選択、ポンプ注入のプログラミング、表示操作または進行状況をするのに使用する。
【0015】
ここで図4に戻るが、本体14には複数の機能キー44がある。この機能キー44は、利用者のインタフエースキーを含む専用キー46と、数字入力キーパッド50を含む。数字キーパッドには0から9までの数字と、少数点キーがある。図5に示すように、これらの数字ならびに小数点キーは、プログラミング値を表示領域23で反転表示された入力欄に入力するのに使用される。さらに数字キーパッド50は、反転表示した欄から値を解除するのに使用する解除キー53を含む。反転表示した欄から値を不注意に消去しないために、安全性を考慮して、解除キー53で反転表示した領域内の値が解除後に、再度解除キー53を押した場合は、該当欄の内容に、一次プロセッサーのメモリに保存された値が復元される。
【0016】
専用機能キー46は主要表示機能キー55を含む。この主要表示機能キー55は利用者が入力作業を行った任意の地点から、表示領域23を主要表示に戻すために使用する。液量記録機能キー57は、液量記録画面を表示するのに使用される。消音機能キー59はポンプの警報ならびに警告を設定済みの時間消音する。実地例ではこの時間を2分間としてある。後方灯機能キー61は、第一目的としてポンプと電源を接続した際、またこれと関連してはいるが、第二の目的としてポンプが予備バッテリー電力に接続した際に作動する。後方灯機能キー61は、電源接続時に表示後方灯を点灯、消灯する。予備バッテリー電力に接続した場合は、後方灯機能キー61は電力の消耗を防ぐために、断続的に点灯する。
【0017】
作動キーには電力入/切キー63がある。電力入/切キー63は、注入ポンプ10の電力の入/切を操作する。ポンプ10が注入動作をしている際に電力入/切キー63を押すと、システムを解除し注入作業を停止する。さらに作動キーには、開始キー65がある。プログラミングモード中に、必要されるプログラムのすべての値が正確に入力されたら、開始キー65で、注入が開始される。非常警報通知に続いて、非常事態が解消された場合
は、開始キー65で警報をキャンセルし、注入作業を再開始する。さらに作動キーは、速度キー68を含む。これは速度の値の選択に使用される。また量キー70は、量パラメーターの選択に使用される。
【0018】
2つのアイコンにより、ポンプの作動状態が示される。電気プラグアイコン72は、注入ポンプ10が電源に接続していることを示す。また電気プラグアイコン72は、同様に予備バッテリーが電源からの電力により、充電されている状態を示す。さらにバッテリーアイコン74は、ポンプ10が予備バッテリー電力によって作動していることを示す。付加的実地例として、追加した2つのアイコンが使用されている。外部のコンピューターからポンプにデータが転送される場合には、コンピューター管理アイコンが表示され、また外部コンピューターがポンプに情報を要求している場合は、モニターアイコンがこれを示す。
【0019】
ポンプ10の本体14の下部には、最低1台のポンプモジュール16が取り付けられる。本書の実地例で詳述されているのは、規格標準の静脈点滴管用ポンプモジュールであるが、本発明はこれによって限定されるものではなく、例えば注入器ポンプモジュール等の他のポンプ技術を使用する代替ポンプモジュールとしての使用も目的としている。ポンプモジュール16は管積載溝27を備えているので、標準静脈点滴管がポンプモジュール10に積載される。このポンプモジュール16は自動管積載機能を備える。管積載溝27には鍵付きスロット78があり、点滴管が具備するスライドクランプを受け込むように設計されている。また、ポンプモジュール16はフリーフロー防止機能を備える。
【0020】
ポンプモジュール16に積載される点滴管が正確な向きにあることを確認するため、ポンプモジュール16には、種々の安全装置がある。まず、スライドクランプ80には鍵が付いているため、鍵付きスロット78に適切な方向ではめ込まれる。加えて、管積載溝27の下部には液体の流動方向を示す矢印81があり、利用者に点滴管内の液体が流れるべき適切な方向を示する。さらに、ポンプモジュール16の左側には、点滴バッグアイコン83がある。これにより利用者は、バッグに接続する点滴管の終端が管積載溝27の左側にあるべきことに気付く。また、ポンプモジュール16の右側には、患者のアイコン85がある。このアイコン85により、利用者は患者側に繋がれる点滴管の終端が管積載溝27の右側にあるべきことに気付く。
【0021】
ポンプモジュールの真空蛍光表示領域29は、文字表示領域を含む。ここで詳述する実地例では、8文字の表示領域を備える。この表示領域は、利用者に固有のポンプ操作作業中に指示を与える目的に使用される。また、警報または警告事態発生時に、この表示から状況を明確に判断するために使用される。最後に、表示は注入中の状況を示唆するために使用される。
【0022】
文字表示領域の下には、3つの発光ダイオード(LED)状況指示器がある。最初の指示器は緑色LED87で、ポンプが注入中であることを示す。第二は黄色LED89であり、ポンプが警告状況にあることを示す。黄色LEDは警告状況の間中に点灯するが、この際、警報は作動しない。第三は赤色LED91であり、ポンプが非常警報事態にあることを示す。赤色LED91は、非常警報事態の間点滅し、故障中に継続して点灯する。注入ポンプ10が予備バッテリー電力で作動している場合は、電力を節約するため警告ならびに警報表示は点滅する。
【0023】
また、ポンプモジュール16は、開放作動キー94ならびに作動停止キー96を備える。開放作動キー94は積載メカニズムを開放するので、静脈点滴管を管積載溝27に積み込むことができる。ポンプモジュール16に管が積載された状態では、開放作動キー94で積載メカニズムを開き、静脈点滴チューブを取り外すことができる。作動停止キー96
が注入中のシステムを解除し、停止させる。
【0024】
図6では、注入ポンプ10の背面部97を図示する。注入ポンプ10には接地電力コード98が備えられ、これを壁等にあるコンセント差込口に差込むことで、標準の交流電流(AC)をポンプに提供可能となり、また予備バッテリーの充電ができる。さらに、取付クランプ100を備えてあり、点滴台にポンプ10を取り付けることができる。音響スピーカーグリル102は、警告ならびに警報音を発生するスピーカーを覆ってあり、また音調をコントロールするキーを備えている。通信ポート104を使用して、ポンプ10とコンピューターを接続することができる。また、この通信ポート104から、ナースコール信号をナースセンターにあるコンピューターに通信することができる。実地例では、RS232互換性インタフェースが外部通信用に備えられている。
【0025】
さらに、直流(DC)レセプタクル107が備えられてある。ポンプ10は、DCレセプタクル107により、例えば、大多数の米国車両に備えられてある電源である12V電源などの外部DC電源に接続できるため、ポンプ10は救急車で搬送される患者にも使用できる。注入ポンプ10の背面部97は、さらに、ヒューズ部109を含み、既知の電子ヒューズ、ならびに聴覚スピーカー音量コントロール111、主要表示の明度調整113を備える。さらに、パネルロックボタン116があり、これは多くの表面パネルキーを使用不可能にするため、不注意な再プログラミングや、故意にポンプを不正操作することから防護する。
【0026】
各ポンプモジュールの側面には、手動管解放ノブ118がある。このノブ118はポンプモジュール16の自動管積載/取り外し機能を手動で取り消すことができる。これにより、利用者はポンプ10から手動で管を解放することができる。さらに各ポンプモジュールに備えられているものとして、滴下感知ポート120がある。このポート120で、規格の滴下槽と共に使用される、オプショナルの滴下センサーとポンプ10の接続が可能となる。
【0027】
図7は、ユーザインタフェース操作の流れ図である。これは以下に詳述されるユーザインタフェースのルーチンを示す。電源を入れると注入ポンプは診断テストを行い、同時に自己診断ルーチン300が生じる。診断テストが完了すると、電源オン画面が表示される。利用者は、電源オンルーチン302から、主要表示ルーチン経路304にアクセス、または初期設定パラメータールーチン306を選択可能である。初期設定パラメータールーチン306を選択した場合は、サブルーチン308の種々の初期パラメーター表示セットにアクセス可能である。初期設定選択セットルーチン306または、初期設定表示セットルーチン308から、主要表示ルーチン304にアクセスが可能である。利用者は、主要表示ルーチン304から複数のルーチン、つまりオプションメニュールーチン311で初期設定パラメーター表示セット308、閉鎖設定変更ルーチン313、バッテリー表示ルーチン315ならびに初期設定/サービスルーチン317にアクセス可能である。またオプションメニュールーチン311から初期設定パラメーター表示セットサブルーチン308、閉鎖設定変更ルーチン313ならびにバッテリー表示ルーチン315、主要表示ルーチン304と初期設定/サービスルーチン317にアクセスが可能である。
【0028】
初期設定/サービスルーチン317にはパスワード入力サブルーチンが含まるため、パスワードを所有する承認された病院職員のみにアクセスが限られる。承認されたパスワードを入力すると、承認された病院職員は初期設定/サービスメニューサブルーチン319にアクセスが可能となる。初期設定/サービスメニューサブルーチン319から、装置初期設定ユーティリティサブルーチン322、記録サブルーチン324、サービス特徴サブルーチン326、ならびに転送装置初期設定サブルーチン328にアクセスできる。承認された病院職員は、装置初期設定ユーティリティサブルーチン322から初期設定パラメ
ータサブルーチン331のコピーセットならびに、初期設定パラメーター編集セットサブルーチン333にアクセスが可能となる。承認された病院職員は、サービス特徴サブルーチン326から一連のサービスルーチン335にアクセス可能となる。初期設定サービスメニュー319から、電力オン302ルーチンにアクセスが可能である。
【0029】
さらに、プログラム入力ルーチンは、主要表示ルーチン304からアクセス可能である。これら詳細なプログラミングルーチンには、一次速度−量プログラミングルーチン339、一次量−時間プログラミングルーチン341、一連の基本薬剤投与プログラミングルーチン343、一次角度プログラミングルーチン345、ピギーバック速度−量プログラミングルーチン347、ならびにピギーバック量−時間プログラミングルーチン349を含む。
【0030】
これらの各プログラミングルーチンから変更モードのポップアップウィンドウサブルーチン352にアクセスでき、ここらからその他のプログラミングルーチン、および主要表示ルーチンに切り替えが可能である。ポップアップウィンドウサブルーチン352は、一次ポップアップサブルーチン354と待機ポップアップサブルーチン356を含む。一次ポップアップサブルーチン354と待機ポップアップサブルーチン356から、主要表示ルーチン304にアクセスができる。ポップアップサブルーチン354は、各プログラミングルーチンからアクセスが可能である。量記録ルーチン358は、ほとんどのルーチンから使用可能である。
【0031】
図8から30には、利用者の注入ポンプ10の入力操作方法が詳述されている。前述したように、利用者の入力操作は、基本的には、上下に移動する矢印キー31ならびに33、ならびに表示領域下にある複数のソフトキー36を含む、主要表示領域23で指示メッセージに従って行う。
【0032】
電源入/切りキー63を押しポンプを始動すると、ポンプの自動診断テストが開始される。主要表示領域23が明るくなり、その後暗くなる。同時にポンプモジュール表示29が、各文字の位置を明るくする。次に、LEDが点灯しスピーカーが作動する。続いて、バックアップ確認のブザー音が発生する。この手順により、利用者は画面が明るくなったときに、暗点や線を確認でき、また画面が暗くなったときに、明点や線を確認できる。また、ポンプモジュールが表示する文字が適切に点灯し、すべてのLEDが何ら支障無く作動していること、またスピーカーならびにバックアップ確認ブザーが作動することを確認できる。
【0033】
表示領域、LED、スピーカーのテストが終了したら、画面は図8aに示すポンプ識別画面を表示する。この画面にはバッテリーアイコン122が表示される。バッテリーアイコン122には、充電可能な予備バッテリーの残余アンペア時を図示するゲージ124を含む。この最初の画面では、指示メッセージ行41がポンプの自己診断テストの進行状況を明示して、利用者に自己診断が完了するまで待つように指示する。
【0034】
図8bに示すように、自己診断テストが終了すると、指示メッセージ行41が利用者に、ポンプ10がプログラミングモードへの進行準備が完了したことを通知する。利用者が選択した初期設定オプションによっては、追加機能として複数のソフトキーが使用可能となる。例えば、実地例では、図8bに図示するように、パーソナリティ(Personality TM)変更ソフトキーが提示、以下に詳細に述べられるように、利用者はこれを使用して、前回選択した初期設定パラメーターセットの変更モードを開始できる。さらに追加して、「新しい患者」と名称の付けられたソフトキーが提示され、前回使用したプログラムの情報がメモリに保持されていることを示唆している。「新しい患者」ソフトキーを押すと、プログラミングメモリと、前回の患者の量記録を解除する。指示メッセージ行
41からの指示に従って、主要表示キー55を押すと、主要表示画面に進行する。
【0035】
注入ポンプ10のプログラミングに先して、利用者はポンプモジュール16に静脈点滴管を積載するよう指示される。静脈点滴管をポンプモジュール16の自動管積載スロットに積載する方法を図9aおよびbに示す。まず開放キー94を押すと、自動管積載メカニズムが開く。図9aに示すように、オン/オフスライドクランプ80を、鍵付きスロット78に差込む。この鍵付きスロットにより、静脈点滴管の正しい向きを確認できる。図9bに示すように、静脈点滴管を張り詰めて、管積載溝27に静脈点滴管を滑り込ませる。ポンプ10は静脈点滴管を検知すると、ポンプ駆動メカニズムの適切な位置に管を積載積する。開放キーを押した後、静脈点滴管が設定済み時間内−この実地例では30秒−に積載されない場合は、自動積載メカニズムが閉鎖し、不適切な静脈点滴管が不注意に積載されないことを確実にする。さらに、電力オフの状態で開放キー94を押すと、注入ポンプ10が起動されて、静脈点滴管を装置に積載することが可能となる。
【0036】
点滴管を積載した後、図8cに図示されるように、主要画面が主要表示に戻る。主要表示画面には停止アイコン126が表示されており、ポンプ10が注入を行っていないことを示す。ソフトキー36には「オプション」キー、「基本」キーならびに「ピギーバック」キーが含まれる。停止アイコン128の上部には、デフォルト注入を示唆する「基本」ソフトキーがある。表示画面指示メッセージが、利用者にこれらの2種の注入のプログラミングモードを表示するために、「基本」ソフトキーまたは「ピギーバック」ソフトキーを押すように指示する。
【0037】
注入ポンプ10のプログラミングを開始するには、速度キー68を押すと、図8dに示される、速度入力欄が反転表示した速度−量プログラミング画面に切り替わる。「基本」キーおよび「ピギーバック」キーのどちらも押されていない場合は、プログラミングモードは、省略時の注入方式がプログラムされたものと判断する。速度−量プログラミング画面の指示メッセージ行が利用者に、速度を入力するか、モード変更を押すよう指示する。この際、ソフトキーのオプションには「モード変更」キー、「ピギーバック」キーならびに名称行を含む。利用者が、数字キーパッド50を使用し、希望する流量率を入力したら、量また矢印キーで量入力欄を反転表示できる。注入量は、利用者が数字キーパッドを使用して入力できる。標準的な基本注入では、これでプログラミング手順は完了である。
【0038】
プログラミングの際に、利用者が不正確な値を入力した場合、解除キー53を押すとその不正確な値が解除されるので、数字キーパッド50を使用して正確な値を入力できる。注入を開始するには、開始キー65を押す。プログラムした値が、利用者が選択した初期設定パラメーターセットを基本として一次プロセッサにプログラム済みの値を超過する場合は、開始キー65を押した際に許容外警報が作動する。
【0039】
ピギーバック注入を希望する場合は、「ピギーバック」ソフトキーを押し下げる。ピギーバック速度−量プログラミング画面上に停止アイコン128が表示される。ピギーバック方式での注入速度と量は、基本方式注入用の情報と同様の方法で入力できる。図10a〜cに示すように、ピギーバック方式速度−量プログラミング画面には、ピギーバックアイコン131が表れ、表示領域は利用者に、基本方式注入情報を与えるメッセージを表示する。ピギーバック方式注入を開始するには、開始キーを押す。
【0040】
図11aには、主要表示は単一の流管を使用し、基本方式注入を停止した状態を図示する。この主要表示には、プログラム済みの注入速度、注入残量、注入残り所要時間が含まれる。主要表示はさらに、注入に関したプログラム済み情報を含むことが可能である。これらの情報には、投薬剤全量、希釈剤全量、薬剤の濃度、患者の体重、斜度情報等が含まれる。ソフトキーには「オプション」ソフトキー、「基本」ソフトキーならびに「ピギー
バック」ソフトキーが含まれる。「基本」ソフトキーまたは「ピギーバック」ソフトキーを押すと、その注入方式に関連した情報が提示される。
【0041】
注入ポンプが複数の流管を扱っている場合は、主要表示は作動中の流管の初期設定パラメーターを表示する。たとえば、図11bでは、注入ポンプの予備バッテリーが低下した、2つの作動中の流管を持つ注入ポンプを図示している。最初の流管は「A」と規定され、第二の流管は「B」と規定されている。流管Aは基本方式注入で混入気体が検知されたため停止されている。流管Bはラベルした、注入しているピギーバック方式注入である。すべての情報と指定された流量速度、ならびに注入残量は主要表示に表示されている。図11cは、傾斜注入を行っている一次停止したラベルした流管Aと、停止ピギーバック方式注入のラベルした流管Bである。一時停止アイコン135が流管Aに表示されてある。
【0042】
注入中には、表示領域に滴下アイコン128が表示され、ポンプ10が作動中であることを示す。事前にプログラムされた注入速度、注入残量、ならびに/または注入所要残り時間が表示される。完了する以前に注入を停止する場合は、停止キーを押す。主要表示上の滴下アイコン128が停止アイコン126変わり、LEDが消灯する。注入ポンプを再始動するには、開始キーを押す。
【0043】
注入ポンプが複数流管を扱っている場合は、表示範囲が限られているために、残量と所要残り時間は、同時に表示されない。10(b)では、作動中の2流管−流管Aは作動中、流管Bが停止状態で図示されている。残量が表示されると、「所要残り時間」ソフトキーが提示され、これで残量を表示する。10(c)に示すように所要残り時間が表示されると、「残量」ソフトキーが提示され、表示を切り替えることができる。
【0044】
ポンプが設定済み時間内に再始動されない場合は、流管停止警告が警告音を発生する。また、ポンプは非常事態が発生した場合や、作動中に電源入/切を押すことで停止可能である。ピギーバック注入は、二次注入管のオン/オフクランプを閉じて停止キー押すと停止する。その後基本注入を継続する場合は、「基本」ソフトキーを押し、ポンプの操作モードを変更し、開始キーを押して注入を開始する。
【0045】
注入中に最後に入力した量が解除された時点からの基本方式、ピギーバック方式、ならびにポンプによって注入された合計量の情報を、量記録キーを押すと再表示できる。量記録画面が表示領域に表われ、量が解除された日付と時間を含む、注入ポンプによる注入量の情報を見ることができる。量記録は、たとえポンプの電源が切られても、一次マイクロプロセッサーのメモリに、設定された期間保持される。この情報には、ポンプの量記録が最後に解除された日付と時間、その時解除された量、現在の日付と時間が含まれる。
【0046】
指示メッセージ行は、量記録の解除方法の指示を含む。注入ポンプが複数の流管を扱っている場合、量記録は作動中の流管の記録を表示する。図12では、2つの作動流管を扱う注入ポンプの、量記録の例を図示している。ここでは「解除」流管ソフトキーならびに「終了」ソフトキーが提示されている。利用者が、量記録の解除を希望する場合は、「解除」流管ソフトキーを押す。量記録画面にアクセスした画面に戻すことを希望する場合は、「終了」ソフトキーを押す。または、キーが選択されないまま設定済みの時間を超過した場合は、ポンプは自動的に量記録画面にアクセスした画面に戻る。電源オンプログラミングモードで「新しい患者」ソフトキーを選択した場合、または初期設定パラメーターセットが変更された場合は、量記録は自動的に解除される。
【0047】
注入ポンプは、注入中に流量速度を変更できる。流量速度を変更するには、速度キーを押すと、表示領域内の速度入力欄が反転表示される。指示メッセージ行が利用者に新しい流量速度を入力するよう指示し、「速度増加」ソフトキーと「速度減少」ソフトキーが提
示される。流量速度は「速度増加」または「速度減少」ソフトキーを押して、速度を増加/減少させることもできる。数字キーパッドで、新しい値を速度入力欄に入力することもできる。新しい流量速度を注入ポンプに入力した後、開始キーを押すと、その速度で注入を開始する。
【0048】
注入残量がゼロに達して、注入の終了を指示した場合、ポンプは自動的に脈が解放状態のままであることを警告するモード(KVOモード)に移行する。この警告モードの間、ポンプはプログラム済みのKVOまたは設定済みよりも少ない量で注入を継続する。KVO警告モードを終了するには、停止キーを押す。その後注入ポンプに、次の注入用のプログラムをするか、電源を切ることができる。
【0049】
注入の終了後、開放キーを押すと、スライドクランプを自動的に閉じ、管積載メカニズムが開放されるので、静脈点滴管を取り外すことができる。静脈点滴管を取り外すと、自動積載メカニズムが閉じる。または、設定された時間内に管が取り外されなかった場合は、メカニズムが自動的に閉じる。
【0050】
静脈点滴管は電力が切られている注入ポンプから取り外すことも可能である。ポンプが作動していない場合に開放キーを押すと、自動的に開放キーが一時的に本体に電力を入れ、静脈点滴管の取り外しが可能となる。利用者に、スライドクランプを閉じ、管を取り外すよう、特別指示が表示領域に表れる。安全性を考慮した付加的機能として、手動での管取り外し装置がある。これは、積載メカニズムが使用不可能となった場合を予測して安全機能として備えられている。
【0051】
ロック機能は、主要表示、量記録、後方灯キー、矢印キー、および表示に使用する「オプション」、「基本」、「ピギーバック」、「管選択」、「選択」ソフトキーを除いた、すべての表面パネルキーを使用不可能にする。ロック機能は、注入ポンプが予備モードである場合、または警報および警告状況が発生していない場合のみ使用可能である。ロック機能が使用可能の場合、表示領域の指示メッセージ行の下にロックアイコンが表示される。または、警報または警告状況が発生していない場合に、注入開始後自動的に表面パネルキーを自動的にロックする自動ロック機能も備えている。
【0052】
この注入ポンプは、種々の付加的な特徴を含む。図13aには「オプション」ソフトキーが主要表示で押された場合に、オプションウィンドウを表示するポップアップウィンドウが図説してある。オプションメニューは流れ確認機能を含み、現在のパーソナリティー(PersonalityTM)表示特徴機能、下流閉鎖値群、バッテリー充電レベル特徴機能、また初期設定/サービス特徴機能を含む。利用者が、固有の使用可能な特徴機能を表示するには、上下に移動する矢印キーを使用して表示する特徴機能を反転表示する。現在のPersonalityTM表示特徴では、現在の初期設定パラメーターセットを素早く見直すことができる。この詳細は下記に記述する。
【0053】
図13bでは、流量チェック表示特徴を含む、表示領域が図示されている。流量チェック表示特徴機能は、利用者に、流量に対する下流抵抗を図で表示する。図13bの実地例にある複数の三角形138が、下流流量抵抗を示す。1つの三角形138が塗りつぶされると通常の流量状況であることを示す。すべての三角形138が塗りつぶされた場合は、下流流量の閉鎖が発生したことになる。下流流量が閉鎖された場合は、閉鎖警報が発生する。
【0054】
利用者は、下流閉鎖値で下流閉鎖レベルの見直しと選択変更ができる。下流閉鎖値を選択すると、図13cに示すように、オプションメニューが下流閉鎖値表を表示する。指示メッセージ行が利用者に、選択済み値の変更方法を指示する。ソフトキーには、「変更無
し」ソフトキー、「PSI/MMHG」ソフトキー、「選択」ソフトキーが含まれる。「PSI/MMHG」ソフトキーで、利用者は標準の平方インチあたりのポンド量ではなく、水銀ミリメーターで値を表示することができる。利用者が閉鎖値の変更を希望する場合は、オプションで「選択」ソフトキーを押す。または、上下に動かす矢印キーで新しい値の範囲を反転表示して、新しく選択した値として設定するために「選択」ソフトキーを押す。
【0055】
図13dに示すように、オプションメニューのバッテリー充電レベルでは、利用者は予備バッテリーの充電レベルに関する情報にアクセスできる。バッテリー充電アイコン122が、主要表示領域に表示される。指示メッセージ行が利用者にバッテリー充電レベルオプションを終了する方法を指示する。「終了」ソフトキーでバッテリー充電レベル表示を終了する。
【0056】
オプションメニューの最後の選択は初期設定/サービス機能である。この機能は、病院サービスならびにポンプ初期設定の選択、ならびに製品のサービスの担当者のために備えられている。この機能にアクセスするには、パスコード入力番号が必要である。これは、承認された職員にのみに与えることを目的とする。この機能の詳細は以下に記載する。
【0057】
以下にポンプの付属的な特徴を述べる。図5には、「ラベル行」ソフトキーが図示されている。利用者はラベルライブラリを使用して、希薄剤、治療、個別の投与薬剤を含む情報ラベル行から選択できる。情報ラベル行は、主要表示画面ならびにプログラミングモード画面で選択したラベルを表示する。利用者には注入された希薄剤または投与薬剤が明示される。
【0058】
ラベルを選択するには、利用者はプログラミングモードで「ラベル行」ソフトキーを選択する。「ラベル行」ソフトキーが押すと、投与薬剤の名前と、治療または希薄剤のラベルの短縮名を含む使用可能なラベルのポップアップ画面が表示領域に表れる。この例を図14に示す。指示メッセージ行が利用者にラベルを選択するように指示する。同時に「変更無し」、「上のページへ移動」、「下のページへ移動」、「選択」ソフトキーが使用可能となる。「上のページへ移動」と「下のページへ移動」ソフトキーは、使用可能なラベルが複数画面に及ぶ場合に、利用者がページ間を上下に移動するために備えられている。使用可能な文が次の画面にある場合は、矢印アイコンが画面下隅に表れている。前の画面に使用可能な文がある場合は、矢印アイコンが上隅(図示されていない)に表れる。上下に移動する矢印キーで希望するラベルを反転表示することができる。「選択」ソフトキーでラベルを選択すると、表示領域は、選択したラベルを表示したプログラミング画面に、自動的に復帰する。
【0059】
本発明では、種々のプログラミングモードが基本方式注入に使用できる。プログラミングモード表示の「モード変更」ソフトキーを選択すると、プログラミングモードが第一次プログラキング機能にある場合、図15に示すように、変更モードポップアップメニューが表示される。モード変更ポップアップメニューは、モードと機能のサブルーチンを含む。モードサブルーチンは、前述したピギーバックサブルーチン、ならびに利用者が選択した、速度/量、mcg/kg/min、mcg/min、量/時間、角度などのプログラミングサブルーチンを含む。詳細は以下に記述する。
【0060】
機能サブルーチンは基本サブルーチンと待機サブルーチンを含む。基本サブルーチンは、注入前に静脈点滴管内に空気が混入していないことを確認するため、管をプライミングする作業に使用される。静脈点滴管が積載された後、基本プログラミングモードで「モード変換」ソフトキーを押すことによって、基本サブルーチンにアクセスが可能である。上下に移動する矢印を使用して、基本欄を反転表示できる。または「選択」ソフトキーを押
しても選択できる。その後この表示領域は、図16aに示すように、基本ポップアップメッセージを表示する。指示メッセージ行が、利用者に「基本」ソフトキーを押し、静脈点滴管をプライミングするように指示する。「終了」ソフトキーがプライミングの終了を通知するために備えられている。図16bに示すように、プライミングの間、表示領域はプライミングポップアップメッセージを表示する。この作業が終了時に「終了」ソフトキーを押すと、表示領域が基本注入プログラムに戻る。
【0061】
待機サブルーチンでは、注入を開始せずに、ポンプのプログラミングを行うことが可能である。それゆえ、待機サブルーチンは流管停止警告通知を使用不可能にする。待機サブルーチンにアクセスするには、モード変更ポップアップウィンドウで上下に移動する矢印キーを使用して待機機能を反転表示する。「選択」ソフトキーを選択した場合は、図17aに示すように待機ポップアップメッセージが表示領域に表示される。設定した短時間後に、主要表示が再表示される。但し、図17bに示すように、待機は通常プログラム情報が表示される位置に表示される。「基本」ソフトキー、「ピギーバック」ソフトキー、速度キーまたは量キーを押すと、待機機能が使用不可能になる。使用不可能とされた場合、選択された使用不可能キーに基づいて、表示はプログラミングルーチンに戻る。
【0062】
以前に注記したように、操作ルーチンの一部はオプションの投与薬剤プログラミングサブルーチンに関連する。これらのサブルーチンでは、利用者に患者個人のパラメーター、つまり患者の体重、体表面積を基本として、基本注入する投与薬剤のプログラムが可能である。例えば、患者のパラメーター別の薬剤投与プログラムは、mg/hr、mg/min、mcg/min、mcg/hr、uints/hr、units/minを含む。患者の体重に基づいた薬剤投与プログラムは、mg/kg/hr、mg/kg/hr、mcg/kg/min、units/kg/minを含む。患者の体表面積に基づいた薬剤投与プログラムは、mg/m2/hr、mcg/m2/hr、units/m2/hrを含む。
【0063】
任意の薬量プログラミングの副次プログラムでは、3つのうち2つのパラメーターが入力されると、一次マイクロプロセッサは最終的なパラメーターを計算する。 例えば、投与量が入力され薬品の濃度が入力あるいは計算されると、下に説明するように、一次マイクロプロセッサは投与率を計算し表示する。同様に、投与率が入力され薬品の濃度が入力または計算されると、一次マイクロプロセッサはその投与量を計算し表示する。必要なパラメーターが入力され投与量あるいは投与率を計算した後、投与量あるいは投与率値が変更された場合は、一次マイクロプロセッサは自動的に新しい値を計算し直し表示する。
【0064】
投与する薬品の濃度が利用者により明らかにされると、注入ポンプに直接投入される。濃度が明らかでない場合は、利用者は薬品の量と希釈剤の量を入力することができる。一次マイクロプロセッサは自動的にその濃度を計算し表示する。ここで図18を参照し、注入ポンプのプログラミングを説明する。初めのプログラミングモードから、利用者は変更モードメニュー上の上下に移動する矢印キーを使用して、図18aに示すように、上から4番目に設定された例のように適切な投与量の計算式を強調表示する。指示メッセージは利用者にプログラミングモードの選択を指示する。プログラミングモードを選択するにあたり、望ましいモードが強調表示され、「選択」ソフトキーが押される。その後図18bに示すように表示領域に投与量のプログラミング画面が表示される。
【0065】
投与量の注入がプログラムメモリに保留する場合は、画面にはまずその注入からパラメーターが表示される。表示されたパラメーターを解除するには、「設定解除」ソフトキーが押される。投与量のプログラミング画面には、利用者に強調表示された欄に量を入力するよう指示するメッセージが含まれる。「モード変更」、「ラベルライン」、「単位」のソフトキーが提供される。投与量のプログラミング画面には、各の投与量の情報が含まれ
る。利用者が欄に表示される複数の計量単位と異なる単位を入力したい場合には、「単位」ソフトキーを押し、図18cに示すように単位変更の一覧を表示する。上下に移動する矢印キーを使用して望まれる単位を強調表示し、また押された選択キーで望まれる単位に変更する。選択した単位の上に、投与量のプログラミング画面が再び表示される。投与量のプログラミング画面上には、利用者が入力するために始めのパラメーターが強調される。
【0066】
再び、強調表示された部分を望まれるカテゴリーに移動するのに上下に移動する矢印キーが使用される。例えば、濃度が明らかであれば、上下に移動する矢印キーを使用して濃度のパラメーターを強調表示し、濃度を入力する。これにより薬品の量と希釈剤の量のパラメーター入力を省略する。濃度が明らかでない場合は、上下に移動する矢印キーを使用して薬剤の量と希釈剤の量のパラメーターを入力する。そして一次マイクロプロセッサは濃度を計算し表示する。その後、上下に移動する矢印キーを使用して投与量欄を強調表示して入力するかまたは投与率値を強調表示して入力する。一次マイクロプロセッサは未明のパラメーターを計算する。
【0067】
注入を開始するに先し、計算された設定を確認しなければならない。この確認を行わない場合、表示領域は図18dで示すように確認済み設定のメッセージを表示する。指示メッセージは利用者に「設定確認」ソフトキーを押して設定の確認を指示する。設定が確認されると、前述の説明に従い開始キーを押して注入が開始される。表示領域は、上から4番目に設定された始めの表示に戻り、投与率、注入残量および/あるいは所要時間と投与量を表示する。
【0068】
任意の投与量プログラミング機能が患者の体重に基づいて使用される場合は、同様なプログラミングの副次プログラムが使用する。図19の参照にあるように、投与量のプログラミング画面は患者の体重に基づくプログラミングに関係するパラメーターが表示される。前述のプログラミング値に加えて患者の体重は、数字キーパッドを使用して値を入力することでプログラムされなければならない。値はキログラムあるいはポンドで入力する。「単位」ソフトキーを使用して適切な選択単位を強調表示してこの単位を選択する。
【0069】
同様に、任意で投与量プログラミング機能が患者の体表面積に基づいて選択される場合は、投与量のプログラミング画面が使用され、この機能に導くパラメーターを含む。前述したように各機能のプログラミングに加えて、投与量のプログラミング画面は患者の体表面積パラメーター(BSA)を含む。図20を参照のこと。このBSAパラメーターは一次マイクロプロセッサによって使用され、技術として知られるBSA計算を利用して投与量あるいは投与率を計算する。
【0070】
任意で、注入されるべく量および注入パラメーターを入力してポンプがプログラムされる。この時一次マイクロプロセッサは流量を計算する。この特徴は基本モード、ピギーバックモード両方で使用できる。量/時間のプログラミング機能へのアクセスには、図21aに表示されるように「変更モード」ソフトキーが選択される。注入量および注入時間に基づくプログラミングに関連したパラメーターの入力には、量/時間のプログラミング画面を使用する。上下に移動する矢印キーを利用して、注入量および注入時間の値が入力される。その後ポンプは自動的に流量を計算し表示する。図21bの表示のように、注入の開始には「設定確認」ソフトキーを押して流量を計算すると共に入力値を確認し、開始キーを押す。
【0071】
角度モードで利用者は注入合計量と4つまでの個別の時間パラメーターを入力できる。これらの時間パラメーターには実行時間、遅延時間、角度アップ時間、角度ダウン時間がある。実行時間は追加の使用量にかかる時間と同時に角度アップ時間と角度ダウン時間両
方のパラメーターを含む。遅延時間は、装置が選択済みのKVO率で実行する際の角度アップに先立つ時間である。角度アップ時間は使用量率の角度アップを行う装置で設定される時間である。角度ダウンは使用量からKVO率に角度ダウンを行う装置で設定される時間である。
【0072】
入力されたパラメーターから、一次マイクロプロセッサは要求される時間と量を実行するのに必要な速度を計算する。合計量は角度アップ時間、使用時間、角度ダウン時間中の注入量およびKVO遅延時間中に流れる量である。角度アップ時間、使用時間および角度ダウン時間中に運ばれる量自体は、遅延時間中に流れる量未満の注入量合計に基づいて計算される。図22aの表示のように、角度プログラミング画面には合計量、実行時間、遅延時間、角度アップ時間および角度ダウン時間が含まれる。これらのパラメーターは上下に移動する矢印キーを利用して適切な欄を強調表示して入力する。必要な値すべてが入力されると、ポンプは使用量を計算する。使用量率は角度使用量、アイコン140の上に表示される。「設定確認」ソフトキーは計算された使用量率と共に入力された値を確認する。注入を開始するには、開始キーを押す。
【0073】
角度モードでポンプに注入している間、図22bに示すように現在の注入速度、注入の様子、注入残量および注入所要残り時間が表示される。メインの表示にはまた傾斜状況アイコン142がある。傾斜の状況、アイコン142には注入段階、遅延時間144、角度アップ146、使用量148および角度ダウン時間150がある。注入が行われる間、傾斜状況、アイコン142は常に治癒の最新進行状況を表示する。傾斜注入が完了した量は黒の影で表示される。プログラム画面から「表示設定」ソフトキーを押す上に、傾斜注入のパラメーター画面は注入の入力したパラメーターを表示する。図22cに示すように「表示設定」ソフトキーは傾斜注入中、メイン表示、傾斜状況142と共に注入速度、量を含むランプ進行中画面から選択される。表示領域の指示メッセージは傾斜注入の状況により利用者が使用できる選択肢を表示する。図22cで示す状況の例では、使用中に利用者が利用できる選択肢は直ちに角度ダウンする。つまり「角度ダウン」ソフトキーが提供される。
【0074】
任意の滴下センサーを利用するためには、滴下センサーは滴下センサーの連結装置に接続する。滴下センサーは、液体供給元容器と接続する静脈点滴管上の液体のレベルの上に位置する滴下先の空間に連結している。滴下センサーが液体供給元容器が空であることを感知すると、容器が空であることを知らせる警告が鳴り、警告が鳴っている間KVO率で注入する。容器が空であることを知らせる警報が警告に続く。任意で滴下センサーを利用した場合、基本注入量欄は必須ではない。基本注入量欄が入力されていない場合、滴下センサーが空の液体容器を検知するまで注入ポンプはプログラムされた投与率で稼動する。
【0075】
ポンプは基本的なプログラミング機能から高度なものまで様々な臨床場面で使用できる。特定の臨床用途においての利用を容易にするために、本発明には種々の適合性に富む一連の初期設定パラメーターがある。カスタムの初期設定パラメーター画面にアクセスするには、電力入画面から「患者を変更」ソフトキーを押す。図23は、一般、小児科、新生児集中治療室(NICU)、集中治療室(ICU)、在宅ケアなど一連の初期設定パラメーターの一覧である。特定の初期設定パラメーターを選択するには、上下に移動する矢印キーで初期設定パラメーターを選択する。選択した一連の初期設定パラメーターを表示するには、「表示」ソフトキーを押してPersonalityTM初期設定画面を表示する。一連の初期設定パラメーターを選択するには、「選択」ソフトキーを押す。
【0076】
一連の初期設定パラメーターを初期設定するには、13(a)で示す選択メニューの初期設定/サービス機能を選択する。初期設定/サービス機能の選択の上に、図24で示すようにパスワード入力画面が表れる。パスワードにより、常に適切な病院職員のみが初期
設定/サービスルーチンにアクセスすることを確認する。指示メッセージはパスワードの入力を促す。承認された病院職員は初期設定/サービスルーチンで処理されるように数字でパスワードを入力する。パスワード入力画面には注入ポンプのソフトウェアのバージョンを一覧にした参照を含む。ルーチンを終了するには「キャンセル」ソフトキーを使用する。
【0077】
有効なパスワードを入力すると、25(a)で示すように初期設定/サービスメニュー画面が表れる。選択肢にはPersonalityTM初期設定ユーティリティ、装置初期設定ユーティリティ、イベントヒストリ、サービス機能、転送装置初期設定、ダウンロード初期設定および日時の設定が含まれる。転送装置初期設定では、承認された病院職員が初期設定を1つの注入ポンプから別の注入ポンプへ移動できる。ダウンロード初期設定では、承認された病院職員は注入ポンプの初期設定を一連のポートを通じてダウンロードすることができる。初期設定サービスメニューには「選択」ソフトキーと「完了」ソフトキーがある。選択が強調表示されると、メッセージが表れ、選択の特定のコンポーネントを提供する。図25aで示す例のように、PersonalityTM初期設定ユーティリティにはコンポーネントとしてPersonalityTMの一覧、注入モードと機能、注入の限界を知らせる警告と警報、滴下センサーおよびラベルライブラリがある。
【0078】
PersonalityTMの初期設定ユーティリティ画面では、図25bのようにPersonalityTMの一覧が表示される。表示では電力入デフォルトの初期設定パラメーターが確認される。「完了」、「アップ」、「ダウン」各ソフトキーが表れる。初期設定パラメーターを強調表示すると、「設定変更」ソフトキー、「使用可/不可」ソフトキーおよび「PersonalityTMをコピー」ソフトキーが表れる。承認された病院職員は「設定変更」ソフトキーを使用して初期設定パラメーターを修正あるいは参照、「設定変更」ソフトキーを使用して初期設定パラメーター名を修正、「PersonalityTMをコピー」ソフトキーを選択して初期設定パラメーターの初期設定をコピー、あるいは「使用可/不可」ソフトキーで初期設定パラメーターを使用可能または不可能にできる。一連の初期設定パラメーターが使用可能な場合、電力入で「新規PersonalityTM」ソフトキーが押されていれば、初期設定パラメーターの一覧でリストされる。
【0079】
「設定変更」ソフトキーが選択されると、選択済みの初期設定パラメーターのPersonalityTM初期設定メニューが表示される。図25cにその例がある。PersonalityTMの初期設定メニューはコンポーネントを確認する。メッセージはハイライトされたコンポーネントで探索された適合性のある項目を確認する。ソフトキーには「完了」ソフトキー、「選択」ソフトキーおよび「PersonalityTM名」ソフトキーがある。「PersonalityTM名」ソフトキーは図25dで示すように作成名画面を表示する。ソフトキーならびに上下に移動する矢印キーを使用して、承認された病院職員は一連の初期設定パラメーター名を入力できる。
【0080】
注入モードと機能を選択することで、例えば、承認された病院職員は臨床現場の利用者が使用可能な一連の初期設定パラメーターの特徴と機能、および臨床現場の利用者に対する注入ポンプの特徴と機能の表示方法を決定できる。例では注入モードを使用不可、投与量計算式を使用不可、溝の表示を設定、ピギーバックモードを使用不可、基本モードを使用不可、急速滴定を使用可および流量確認表示を使用可となっている。
【0081】
承認された病院職員はラベルのライブラリを使用可能あるいは使用不可能にできる。承認された病院職員はまたラベルのライブラリが使用可能な場合、臨床現場の利用者に対して使用可能な投薬名および溶液名を選択できる。図26aに示すように初期設定でラベルのライブラリが強調表示されると、「完了」、「ライブラリ設定」および「使用可/不可」ソフトキーが表示される。「ライブラリ設定」ソフトキーが選択されると、26(b)
に示すように、ライブラリ設定ソフトが表示される。「はい/いいえ」ソフトキーが提供され、ラベルを使用可あるいは不可にする。
【0082】
本発明はまた複数の故障点検警告、警報および故障メッセージを提供する。警告、警報あるいは故障メッセージが表示される場合、ポンプのモジュールの種類と共に状況領域の表示でそれらを確認する。警告メッセージは利用者に中断を要求することがあるが、注入は停止しない。非常警報事態には自動的に注入を停止し、再び注入を始める前に注意を要する。装置故障の場合、注入は自動的に停止する。非常警報は現在有効な警告事態に優先し、故障はすべての警報および警告を無効にする。非常警告事態には、ポンプモジュール表示下に黄色の発光ダイオード(LED)で表示しまた警告音で知らせる。警告音は一定の時間例えば2分間、消音キーを押して止めることができる。
【0083】
警告には、利用者が検知された気泡を送り出していることを知らせる高度な空気警告がある。低バッテリー警告は予定注入残り時間より前に予備バッテリーが消耗することを知らせる。この警告は、以下で検討するように警報より前に発生する。ピギーバック変更警告は、ピギーバックからの注入率が変更されたあるいはラベルが追加されたことを示す。基本変更警告は、注入中に一次からの注入速度あるいは投与量が変更、あるいはラベルが追加されたことを示す。
【0084】
流管停止警告は、ポンプの電力が入、待機モードではなく、注入中ではないことを示す。この警告は利用者にポンプ注入の開始あるいはポンプの電力を切にすることを目的としている。薬剤不足警告は、滴下センサーの付属装置が供給元容器が空であり注入がKVO率あるいは事前にプログラムされた速度で行われていることを感知したことを示す。KVO警告は、プログラムされた注入量が終了したことを示す。ピギーバック取り消し警告は、ピギーバックからの注入が完了しポンプは基本注入に切り替えられたことを示す。基本注入を継続するには、消音キーを押す。基本警告は、プライミングモジュールが採用されたことを示す。ピギーバックプログラミング警告は、基本注入が行われている間にピギーバック注入がプログラムされていることを表す。この警告は利用者に、ピギーバックのプログラムを完了し適切であればピギーバックからの注入開始を示唆している。角度一時停止警告は、傾斜注入が一時停止したことを示す。これにより利用者に開始キーを押して傾斜注入を再開するかあるいは「角度をキャンセル」ソフトキーを押して注入をキャンセルするよう通知する。
【0085】
空気検知警報は、事前にプログラムされた気泡検知パラメーターに基づいて気泡が検知されたことを示唆する。表示領域は図27aでアイコン153が示すように空気と表示し、利用者に気泡を見るために空気送り出し機能の使用を望むかどうか尋ねる。空気送り出し機能を選択すると、図27bで示すように「空気送り出し」画面が表示される。気泡を送り出すためには、利用者は「空気送り出し」ソフトキーを押しそのままにする。再び空気検知機能が液体を検知すると、表示領域では利用者に図27cで示す液体アイコン155で通知する。利用者は管の注入剤つまり注射器で排除できるところまで気泡を送り出すことができる。空気センサーの位置で液体を検知し液体アイコン155が表れた後、警報状況は再び調節され、開始キーを押して注入を再び開始する。利用者は最大定義量がポンプ操作されるまで空気を送り出すことができる。一度この最大定義量がポンプ操作されたら、図27dで示すように臨床現場の利用者に表示で通知する。静脈点滴管を取り外し手動で再び警報を調節する必要がある。
【0086】
バッテリー消耗警報は、予備バッテリー充電が注入を継続するのに必要なレベルより低下していることを示す。この警報を再び調節するには、ポンプは交流電流(AC)に接続していなければならない。滴下確認センサー警報は、ポンプを不可欠な滴下センサー使用の目的で初期設定した場合にセンサーが接続されていないことを示す。この警報を再び調
節するには、滴下センサーが接続していなければならない。下流閉鎖警報は、閉鎖末端フロークランプのような下流閉鎖の発生を示唆する。この警報を再び調節するには、下流閉鎖を取り除く必要がある。ポンプが自動再始動機能で初期設定されると、閉鎖が検知されてから特定の時間内に取り除かれた場合にはポンプは自動的に再始動する。
【0087】
滴下センサー機能不全警報は滴下センサーが、静脈点滴管の滴下先空間上に不適切に位置しているかあるいは故障していることを示唆する。この警報を再び調節するには、滴下センサーを適切に位置、故障した場合は修理されていなければならない。基本フロー検知警報はピギーバックが注入しているべきところ滴下センサーが基本点滴による滴下を検知したことを示唆する。この警報を再び調節するには、基本液体供給元からこの滴下の原因である、配置されるピギーバックの注入元、基本液体元のレベルより下部のピギーバックの液体元に接続している静脈点滴管上のスライドクランプの注意深い栓を取り除かなければならない。不完全プログラム警報は、プログラミングパラメーターの入力あるいは確認に先して開始キーが押されたことを示す。この警報を再び調節するには、不足するパラメーター値ならびに必要であれば「設定確認」ソフトキーを入力しなければならない。手動放気装置リセットは手動管放気装置が起動したことを示唆する。この警報を再び調節するには、手動管放気装置を再び設定する必要がある。
【0088】
管未積載警報は、開始キーを押すに先し静脈点滴管が積載されていないことを示唆する。この警報を再び調節するには、静脈点滴管を積載しなければならない。範囲外警報は、事前に有効範囲としてプログラムされた以外のプログラミング値が入力されたことを示唆する。この警報は「設定確認」ソフトキーあるいは開始キーが押された時に発生する。範囲外警報を再び調節するには、事前にプログラムされた有効範囲以内の値を入力する必要がある。高温警報は管の作業温度が本来の限度外であることを示唆する。この警報を再び設定するには、ポンプを適当な温度環境に移動して管を冷やさなければならない。低温警報は、管の作業温度が本来の限度外であることを意味する。この警報を取り消すには、ポンプを適当な温度環境に移動して管を温めなければならない。誤った管積載警報は静脈点滴管が正しく積載されていないことを示唆する。この警報を取り消すには、静脈点滴管を取り外しもう一度正しく積載する必要がある。管積載解除警報は、管積載解除処理中に管積載溝部から静脈点滴管が取り外されていないことを示唆する。この警報が発生した場合は、正しい管積載解除の手順を採りあるいは手動管放気を使用する必要がある。
【0089】
上流閉鎖警報は、閉鎖基部スライドクランプなどの上流閉鎖の発生を示唆する。この警報を再び設定するには、閉鎖元が取り除かれなければならない。薬剤不足警報は、上記に詳述した薬剤不足警告状況に続いて発生する。この警報は薬剤不足警告状況が事前に設定した量に到達したことを示唆する。この警報を再び設定するには、新しい液体元容器を接続するかあるいはポンプの電力を切る必要がある。スライドクランプ無し警報は、入/切スライドクランプが正しく積載されていないことを示唆する。この警報を再設定するには、管を取り外して積載し直し、鍵付きスロットでスライドクランプの入/切を正しく位置する必要がある。
【0090】
承認された病院職員は臨床機能の限度、注入警告および注入警報の特徴をプログラムできる。注入限度、警告ならびに警報には、図28aで示すPersonalityTM初期設定メニューからアクセスできる。選択後、図28bに示す注入限度、警告および警報メニューが表示される。このメニューの設定は注入ポンプ全体には適用でき個々の溝部へのプログラムは不可能である。
【0091】
承認された病院職員は流量限度の調整、注入最大量の調整、KVO率の調整、ピギーバック再開警報の使用可/不可、警告および警報音量の調節、自動ロック機能の使用可/不可が可能である。承認された病人職員はまた注入ポンプにより検知する気泡の規模を設定
できる。図29は、気泡設定の表示の後表示される気泡選択プルダウンメニューである。画面には「変更なし」ソフトキーと「選択」ソフトキーがある。気泡の規模の選択肢が表示される。実地例では、気泡の規模には25マイクロリットル、50マイクロリットル、100マイクロリットル、150マイクロリットルの4レベルある。各気泡の規模レベルは与えられた範囲内の気泡を検知する。例えば、25マイクロリットルレベルは25マイクロリットル以上の気泡を検知し10マイクロリットル未満の気泡は検知しない。50マイクロリットルレベルは50マイクロリットル以上の気泡を検知し25マイクロリットル未満の気泡は検知しない。100マイクロリットルレベルは100マイクロリットル以上の気泡を検知し50マイクロリットル未満の気泡を検知しない。150マイクロリットルレベルは150マイクロリットル以上の気泡を検知し100マイクロリットル未満の気泡を検知しない。
【0092】
承認された病院職員はまた注入ポンプで検知する下流閉鎖範囲を選択できる。図30は、下流閉鎖値の選択後に表示される下流閉鎖プルダウンメニューである。画面には「変更なし」ソフトキー、単位を選択する「PSI/MMHG」ソフトキー、「選択」ソフトキーがある。下流閉鎖値の選択肢が表示される。実地例では、最小、中間、最高3つの下流閉鎖値が表示される。最小値、中間値、最高値は異なる流量範囲に概算最大圧力を示唆する。実地例では、3つの流量範囲が示唆される。
【0093】
承認された病院職員はまた臨床医が下流閉鎖値を無効にすることができる設定が可能である。注入限度、警告および警報メニューで臨床医が無効にする閉鎖値が強調表示されると、「使用可/不可」ソフトキーが表れる。注入ポンプも初期設定され自動再開始機能が含まれる。この機能により下流閉鎖が実地例の検知後1分間といった設定済み時間内に正される時、注入ポンプは自動的に再始動が可能になる。例えば患者が動いたために静脈点滴管が開き下流閉鎖が起こった場合に発生することがある。注入ポンプは与えられた選択済み発生回数の自動再始動を、手動が要求される前に継続しようとする。承認された病院職員は下流閉鎖警報が発生し解放された後に行う自動再始動の回数を設定できる。承認された病院職員はまた滴下センサーと点滴容器で液体のレベルが薬剤不足警告を供給する目的要求できる。初期設定メニューで滴下センサーが強調表示される場合、「必須/任意」ソフトキーが表れる。
【0094】
さらに注入ポンプは初期設定/サービスメニューからアクセスできるサービス機能を含む。サービス機能の選択後、サービス機能は表示される。バッテリー情報選択では、二次マイクロプロセッサーがバッテリーの働きに関連した時間の記録をとる。実地例では、複数のパラメーターの記録があり注入ポンプの稼動合計時間ならびにプラグインでなく注入ポンプの電源がオン時の合計時間を含む。バッテリー情報画面にはバッテリー充電アイコン122、「完了」、「時間解除」ソフトキーおよびパラメーターがある。新しいバッテリーをインストールすると、バッテリーパラメーター上の時間が解除される。サービス機能にはまたセンサー測定修正、一定の注入ポンプ構成部分のインストールあるいは取換えに関連する情報を表示するセンサー測定器、ならびに製造過程で使用され注入ポンプ構成部品の測定を行う製造検査を含む。
【0095】
実地例で詳述する種々の変更および修正は当業者に明白であると理解されるべきである。これらの変更と修正は本発明の趣旨と目的から離れることなくならびにその付随する長所を損なうことなく遂行される。それゆえこれらの変更と修正は添付の特許請求の範囲によって保護されることを示唆している。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】図1は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの他の実施例を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの他の実施例を示す分解図である。
【図4】図4は、ポンプ面の詳細を示した図1の注入ポンプの正面図である。
【図5】図5は、図1および図2の注入ポンプの表示領域の詳細図である。
【図6】図6は、図1の注入ポンプの背面図である。
【図7】図7は、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図7a】図7aは、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図7b】図7bは、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図8a】図8aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8b】図8bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8c】図8cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8d】図8dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図9a】図9aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図9b】図9bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10a】図10aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10b】図10bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10c】図10cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11a】図11aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11b】図11bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11c】図11cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図12】図12は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13a】図13aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13b】図13bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13c】図13cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13d】図13dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図14】図14は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図15】図15は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図16a】図16aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図16b】図16bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図17a】図17aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図17b】図17bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18a】図18aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18b】図18bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18c】図18cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18d】図18dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図19】図19は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図20】図20は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図21a】図21aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図21b】図21bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22a】図22aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22b】図22bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22c】図22cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図23】図23は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図24】図24は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25a】図25aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25b】図25bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25c】図25cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25d】図25dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図26a】図26aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図26b】図26bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27a】図27aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27b】図27bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27c】図27cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27d】図27dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図28a】図28aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図28b】図28bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図29】図29は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図30】図30は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は主に医療用注入ポンプに関し、特に、医療用注入ポンプ用のユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
静脈注射用医療液を患者に投与することは、従来技術において周知である。一般に、ガラスまたは可撓性の容器に入った生理食塩水、ブドウ糖または電解質を、患者にカテーテルで導入するポリ塩化ビニル(PVC)静脈(IV)チューブなどの管を通して患者の静脈系に注入する。何度も、流体は重力の作用によって注入され、流量は所望の流量が得られるまでIVチューブのフロールーメンを制限するよう調節されるローラクランプによって制御される。
【0003】
容器から患者への流れをローラクランプ以外の方法によって調節することも知られている。電気的に制御した注入ポンプを使用することが次第に一般的になってきている。このようなポンプとしては、例えば、蠕動運動式ポンプやバルブ式ポンプが挙げられる。蠕動運動式ポンプは一般に、互いに角度をなして距離をおいて設けられた複数のカムの配置を備えている。このカムは、圧力フィンガに接続されたカムフォロワを駆動する。これらの要素は互いに協動して圧力フィンガに線形波運動を生じさせる。この線形波運動を利用してIVチューブに力を加え、これによってIVチューブ内の流体を運動させ、流体を送り出す。他のタイプの蠕動運動式ポンプは、IVチューブ上を転動してIVチューブ内の流体を動かす複数のローラ部材を利用している。また、注入ポンプには、上流側バルブと下流側バルブとを有するポンプチャンバを利用し、流体を順次送りだしているものもある。このようなバルブ式のポンプは一般に、特別なポンプカセットチャンバを利用しなければならず、このチャンバは患者と流体源との間にある専用のIVチューブに収容されている。
【0004】
従来技術の注入ポンプは一般に、特定の臨床用途のために設計されている。例えば、多くのポンプは基本的に病院設備で通常のフロアポンプとして利用することを想定して設計されている。また、特に小児科での利用を想定して設計されたポンプもある。さらに、緊急治療用のポンプもある。あるいは、基本的に在宅ケアで利用することを想定して作られたポンプもある。このような特別なポンプを利用する場合、病院およびヘルスケア関連設備でこのような装置の大きな目録を用意しておかなければならず、設備投資学やその医療ケアにかかる費用がかさんでしまう。
【0005】
さらに、一人の患者に複数の医療用流体を同時に注入する必要があることも多い。ほとんどのポンプは、1本のフローチャネルを利用しており、このような複数の注入が必要な場合に患者の回りの空間が込み入ってしまう。デュアルチャネル式のポンプも存在してはいるが、1つの静脈注射用の流体を患者に注入したい場合にこのようなポンプを使うと不要なキャパシティが生じ、このような不要なキャパシティを他の患者に移動することができなくなる。
【0006】
必要なのは、複数の臨床現場でユーザに負荷をかけることなく、このような様々な用途についてプログラミングされたパラメータを用いて簡単に利用することができる医療用注入ポンプである。また、ユーザが利用する多数のフローチャネルを選択することができ、既存のポンプに必要に応じてフローチャネルを追加することもできるポンプには利点があ
る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、複数の臨床現場でユーザに負荷をかけることなく、このような様々な用途についてプログラミングされたパラメータを用いて簡単に利用することができる医療用注入ポンプを提供する。また、本発明は、ーザが利用する多数のフローチャネルを選択することができ、既存のポンプに必要に応じてフローチャネルを追加することもできるポンプを提供する。
【0008】
本発明は本体部分を有する注入ポンプを提供する。本体部分は、ユーザインタフェース情報を表示するための表示領域を有する。本体部分に着脱自在に固定され、IVチューブを収容できる少なくとも1つのポンプモジュールが提供される。このポンプモジュールは、IVチューブにポンプ作用を発生させる手段を含む。また、ポンプモジュールは、補助ユーザインタフェース情報を表示するための補助表示領域を有する。本体部分にはマイクロプロセッサが収容され、表示領域にユーザインタフェース情報を生成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施例の詳細な説明)
図1に示すように、本発明の原理に基づいて製造された静脈液体注入(点滴)ポンプは、本願明細書では10として参照される。本ポンプは、標準の静脈点滴台12に固定される。ポンプ10は主要本体14を備え、最低1台のポンプモジュール部16が装備される。本書で描写・記述する実地例では、2つのポンプモジュール部16が備えられている。但し、本発明ではポンプ利用者の必要性に応じて、複数のポンプ作用するモジュールの使用に柔軟に対応することを目的としている。例えば、図2には、本発明の原理に従って製造されたポンプには、4台のモジュール16を装備している。
【0010】
本体14表面上部は携帯用ハンドルを形成している。さらに本体14は液晶表示(LCD)を装備し、ポンプ10の種々の情報を表示して、ユーザインタフェースを提供する。この詳細は、以下に記述する。本体14にはデータ入力キー25があり、この使用詳細に関しては以下に記述する。ポンプモジュール16には、管積載溝部27と、真空蛍光表示領域29がある。これらの詳細も以下に記述する。本体部14には、一次マイクロプロサッセーに従属して作動する、二次マイクロプロセッサーが内蔵される。さらに二次マイクロプロセッサーには、アナログからデジタルへの変換機を備える。実地例では、一次マイクロプロセッサーは、カリフォルニア州、サンタクララ所在のインテル社製80C186EBを使用する。また二次プロセッサーには、カリフォルニア州、サニベール所在のフィリップス・セミコンダクター社製80C552を使用する。ソフトウェアを含むすべてのマイクロプロセッサは、ROM(読み込み専用メモリ)を備え、利用者対話型操作や、ポンプのモニター表示機能を駆動させる。以下にこれに関して詳述する。
【0011】
本発明の特徴は、使用者の必要性に対応した複数の流管を備えることにある。本発明はさらに、注入ポンプの装備を容易に変更できるため、液体の流管数を何ら問題無く変更できることを特徴とする。図3では、1台のモジュールが備え付けられた、本発明の原理に従って製造された注入ポンプを立体分解図によって示し、本体部分への接続と、その分解が分かり易く描写されている。
【0012】
ポンプモジュール16には、モジュール外ケース17により外部を覆われ、これには上部モジュールプレート18と下部モジュールプレート19が備え付けられる。締め付け固着手段により、ポンプモジュール16が本体に安全に装着される。締め付け手段は、複数
の延長ボルト21を有し、それが、下部モジュールプレート18、モジュール外ケース17ならびに上部モジュールプレート18の各開孔部を通過し、本体14の下部にある(本図面では表示されていない)ネジ開孔部にまで到達している。適切な固着手段によって複数のポンプモジュール16を注入ポンプに追加可能である。ポンプモジュールにはマイクロプロセッサーが装備される。実地例では、ポンプモジュールマイクロプロセッサーは、イリノイ州、シャンヌバーグ所在のモトローラ社製68HC11である。
【0013】
図4では、本発明の原理に従って製造されたポンプ10の正面を詳細に描写した正面図が記載されている。表示画面領域23の脇には上部に移動する矢印キー31と、下部に移動する矢印キー33を備える。これらのキーは、プログラム入力の欄ならびに表示領域内に表示される、操作の選択に使用される。表示領域23の下部には矢印キー36があり、表示領域23で、代替選択肢を対話型操作するために使用される。これら矢印キー36は、下記に詳述するように表示領域23内の固有の機能と関連して使用されるため、「ソフトキー」と呼ぶ。
【0014】
図5では静脈注入ポンプ10の表示領域23の一例を示す。表示領域23は4個所の表示部分を含む。最上表示部分にはポンプの状況が表示される。状況表示38は、ポンプの注入状況を示す。また、状況表示38からは警告、警報、また故障状況が判別される。表示領域の下部には、指示メッセージが表示される。指示メッセージ表示は、利用者に指示を与える指示メッセージ文41を含む。さらに表示領域23の下にある複数ソフトキー36の名称を示すソフトキー領域40がある。これにより指示メッセージに従い、ソフトキー36に当てられた名称に従い選択をして、表示領域23を操作することができる。最後に、表示領域23の中段にある表示42は、注入の選択、ポンプ注入のプログラミング、表示操作または進行状況をするのに使用する。
【0015】
ここで図4に戻るが、本体14には複数の機能キー44がある。この機能キー44は、利用者のインタフエースキーを含む専用キー46と、数字入力キーパッド50を含む。数字キーパッドには0から9までの数字と、少数点キーがある。図5に示すように、これらの数字ならびに小数点キーは、プログラミング値を表示領域23で反転表示された入力欄に入力するのに使用される。さらに数字キーパッド50は、反転表示した欄から値を解除するのに使用する解除キー53を含む。反転表示した欄から値を不注意に消去しないために、安全性を考慮して、解除キー53で反転表示した領域内の値が解除後に、再度解除キー53を押した場合は、該当欄の内容に、一次プロセッサーのメモリに保存された値が復元される。
【0016】
専用機能キー46は主要表示機能キー55を含む。この主要表示機能キー55は利用者が入力作業を行った任意の地点から、表示領域23を主要表示に戻すために使用する。液量記録機能キー57は、液量記録画面を表示するのに使用される。消音機能キー59はポンプの警報ならびに警告を設定済みの時間消音する。実地例ではこの時間を2分間としてある。後方灯機能キー61は、第一目的としてポンプと電源を接続した際、またこれと関連してはいるが、第二の目的としてポンプが予備バッテリー電力に接続した際に作動する。後方灯機能キー61は、電源接続時に表示後方灯を点灯、消灯する。予備バッテリー電力に接続した場合は、後方灯機能キー61は電力の消耗を防ぐために、断続的に点灯する。
【0017】
作動キーには電力入/切キー63がある。電力入/切キー63は、注入ポンプ10の電力の入/切を操作する。ポンプ10が注入動作をしている際に電力入/切キー63を押すと、システムを解除し注入作業を停止する。さらに作動キーには、開始キー65がある。プログラミングモード中に、必要されるプログラムのすべての値が正確に入力されたら、開始キー65で、注入が開始される。非常警報通知に続いて、非常事態が解消された場合
は、開始キー65で警報をキャンセルし、注入作業を再開始する。さらに作動キーは、速度キー68を含む。これは速度の値の選択に使用される。また量キー70は、量パラメーターの選択に使用される。
【0018】
2つのアイコンにより、ポンプの作動状態が示される。電気プラグアイコン72は、注入ポンプ10が電源に接続していることを示す。また電気プラグアイコン72は、同様に予備バッテリーが電源からの電力により、充電されている状態を示す。さらにバッテリーアイコン74は、ポンプ10が予備バッテリー電力によって作動していることを示す。付加的実地例として、追加した2つのアイコンが使用されている。外部のコンピューターからポンプにデータが転送される場合には、コンピューター管理アイコンが表示され、また外部コンピューターがポンプに情報を要求している場合は、モニターアイコンがこれを示す。
【0019】
ポンプ10の本体14の下部には、最低1台のポンプモジュール16が取り付けられる。本書の実地例で詳述されているのは、規格標準の静脈点滴管用ポンプモジュールであるが、本発明はこれによって限定されるものではなく、例えば注入器ポンプモジュール等の他のポンプ技術を使用する代替ポンプモジュールとしての使用も目的としている。ポンプモジュール16は管積載溝27を備えているので、標準静脈点滴管がポンプモジュール10に積載される。このポンプモジュール16は自動管積載機能を備える。管積載溝27には鍵付きスロット78があり、点滴管が具備するスライドクランプを受け込むように設計されている。また、ポンプモジュール16はフリーフロー防止機能を備える。
【0020】
ポンプモジュール16に積載される点滴管が正確な向きにあることを確認するため、ポンプモジュール16には、種々の安全装置がある。まず、スライドクランプ80には鍵が付いているため、鍵付きスロット78に適切な方向ではめ込まれる。加えて、管積載溝27の下部には液体の流動方向を示す矢印81があり、利用者に点滴管内の液体が流れるべき適切な方向を示する。さらに、ポンプモジュール16の左側には、点滴バッグアイコン83がある。これにより利用者は、バッグに接続する点滴管の終端が管積載溝27の左側にあるべきことに気付く。また、ポンプモジュール16の右側には、患者のアイコン85がある。このアイコン85により、利用者は患者側に繋がれる点滴管の終端が管積載溝27の右側にあるべきことに気付く。
【0021】
ポンプモジュールの真空蛍光表示領域29は、文字表示領域を含む。ここで詳述する実地例では、8文字の表示領域を備える。この表示領域は、利用者に固有のポンプ操作作業中に指示を与える目的に使用される。また、警報または警告事態発生時に、この表示から状況を明確に判断するために使用される。最後に、表示は注入中の状況を示唆するために使用される。
【0022】
文字表示領域の下には、3つの発光ダイオード(LED)状況指示器がある。最初の指示器は緑色LED87で、ポンプが注入中であることを示す。第二は黄色LED89であり、ポンプが警告状況にあることを示す。黄色LEDは警告状況の間中に点灯するが、この際、警報は作動しない。第三は赤色LED91であり、ポンプが非常警報事態にあることを示す。赤色LED91は、非常警報事態の間点滅し、故障中に継続して点灯する。注入ポンプ10が予備バッテリー電力で作動している場合は、電力を節約するため警告ならびに警報表示は点滅する。
【0023】
また、ポンプモジュール16は、開放作動キー94ならびに作動停止キー96を備える。開放作動キー94は積載メカニズムを開放するので、静脈点滴管を管積載溝27に積み込むことができる。ポンプモジュール16に管が積載された状態では、開放作動キー94で積載メカニズムを開き、静脈点滴チューブを取り外すことができる。作動停止キー96
が注入中のシステムを解除し、停止させる。
【0024】
図6では、注入ポンプ10の背面部97を図示する。注入ポンプ10には接地電力コード98が備えられ、これを壁等にあるコンセント差込口に差込むことで、標準の交流電流(AC)をポンプに提供可能となり、また予備バッテリーの充電ができる。さらに、取付クランプ100を備えてあり、点滴台にポンプ10を取り付けることができる。音響スピーカーグリル102は、警告ならびに警報音を発生するスピーカーを覆ってあり、また音調をコントロールするキーを備えている。通信ポート104を使用して、ポンプ10とコンピューターを接続することができる。また、この通信ポート104から、ナースコール信号をナースセンターにあるコンピューターに通信することができる。実地例では、RS232互換性インタフェースが外部通信用に備えられている。
【0025】
さらに、直流(DC)レセプタクル107が備えられてある。ポンプ10は、DCレセプタクル107により、例えば、大多数の米国車両に備えられてある電源である12V電源などの外部DC電源に接続できるため、ポンプ10は救急車で搬送される患者にも使用できる。注入ポンプ10の背面部97は、さらに、ヒューズ部109を含み、既知の電子ヒューズ、ならびに聴覚スピーカー音量コントロール111、主要表示の明度調整113を備える。さらに、パネルロックボタン116があり、これは多くの表面パネルキーを使用不可能にするため、不注意な再プログラミングや、故意にポンプを不正操作することから防護する。
【0026】
各ポンプモジュールの側面には、手動管解放ノブ118がある。このノブ118はポンプモジュール16の自動管積載/取り外し機能を手動で取り消すことができる。これにより、利用者はポンプ10から手動で管を解放することができる。さらに各ポンプモジュールに備えられているものとして、滴下感知ポート120がある。このポート120で、規格の滴下槽と共に使用される、オプショナルの滴下センサーとポンプ10の接続が可能となる。
【0027】
図7は、ユーザインタフェース操作の流れ図である。これは以下に詳述されるユーザインタフェースのルーチンを示す。電源を入れると注入ポンプは診断テストを行い、同時に自己診断ルーチン300が生じる。診断テストが完了すると、電源オン画面が表示される。利用者は、電源オンルーチン302から、主要表示ルーチン経路304にアクセス、または初期設定パラメータールーチン306を選択可能である。初期設定パラメータールーチン306を選択した場合は、サブルーチン308の種々の初期パラメーター表示セットにアクセス可能である。初期設定選択セットルーチン306または、初期設定表示セットルーチン308から、主要表示ルーチン304にアクセスが可能である。利用者は、主要表示ルーチン304から複数のルーチン、つまりオプションメニュールーチン311で初期設定パラメーター表示セット308、閉鎖設定変更ルーチン313、バッテリー表示ルーチン315ならびに初期設定/サービスルーチン317にアクセス可能である。またオプションメニュールーチン311から初期設定パラメーター表示セットサブルーチン308、閉鎖設定変更ルーチン313ならびにバッテリー表示ルーチン315、主要表示ルーチン304と初期設定/サービスルーチン317にアクセスが可能である。
【0028】
初期設定/サービスルーチン317にはパスワード入力サブルーチンが含まるため、パスワードを所有する承認された病院職員のみにアクセスが限られる。承認されたパスワードを入力すると、承認された病院職員は初期設定/サービスメニューサブルーチン319にアクセスが可能となる。初期設定/サービスメニューサブルーチン319から、装置初期設定ユーティリティサブルーチン322、記録サブルーチン324、サービス特徴サブルーチン326、ならびに転送装置初期設定サブルーチン328にアクセスできる。承認された病院職員は、装置初期設定ユーティリティサブルーチン322から初期設定パラメ
ータサブルーチン331のコピーセットならびに、初期設定パラメーター編集セットサブルーチン333にアクセスが可能となる。承認された病院職員は、サービス特徴サブルーチン326から一連のサービスルーチン335にアクセス可能となる。初期設定サービスメニュー319から、電力オン302ルーチンにアクセスが可能である。
【0029】
さらに、プログラム入力ルーチンは、主要表示ルーチン304からアクセス可能である。これら詳細なプログラミングルーチンには、一次速度−量プログラミングルーチン339、一次量−時間プログラミングルーチン341、一連の基本薬剤投与プログラミングルーチン343、一次角度プログラミングルーチン345、ピギーバック速度−量プログラミングルーチン347、ならびにピギーバック量−時間プログラミングルーチン349を含む。
【0030】
これらの各プログラミングルーチンから変更モードのポップアップウィンドウサブルーチン352にアクセスでき、ここらからその他のプログラミングルーチン、および主要表示ルーチンに切り替えが可能である。ポップアップウィンドウサブルーチン352は、一次ポップアップサブルーチン354と待機ポップアップサブルーチン356を含む。一次ポップアップサブルーチン354と待機ポップアップサブルーチン356から、主要表示ルーチン304にアクセスができる。ポップアップサブルーチン354は、各プログラミングルーチンからアクセスが可能である。量記録ルーチン358は、ほとんどのルーチンから使用可能である。
【0031】
図8から30には、利用者の注入ポンプ10の入力操作方法が詳述されている。前述したように、利用者の入力操作は、基本的には、上下に移動する矢印キー31ならびに33、ならびに表示領域下にある複数のソフトキー36を含む、主要表示領域23で指示メッセージに従って行う。
【0032】
電源入/切りキー63を押しポンプを始動すると、ポンプの自動診断テストが開始される。主要表示領域23が明るくなり、その後暗くなる。同時にポンプモジュール表示29が、各文字の位置を明るくする。次に、LEDが点灯しスピーカーが作動する。続いて、バックアップ確認のブザー音が発生する。この手順により、利用者は画面が明るくなったときに、暗点や線を確認でき、また画面が暗くなったときに、明点や線を確認できる。また、ポンプモジュールが表示する文字が適切に点灯し、すべてのLEDが何ら支障無く作動していること、またスピーカーならびにバックアップ確認ブザーが作動することを確認できる。
【0033】
表示領域、LED、スピーカーのテストが終了したら、画面は図8aに示すポンプ識別画面を表示する。この画面にはバッテリーアイコン122が表示される。バッテリーアイコン122には、充電可能な予備バッテリーの残余アンペア時を図示するゲージ124を含む。この最初の画面では、指示メッセージ行41がポンプの自己診断テストの進行状況を明示して、利用者に自己診断が完了するまで待つように指示する。
【0034】
図8bに示すように、自己診断テストが終了すると、指示メッセージ行41が利用者に、ポンプ10がプログラミングモードへの進行準備が完了したことを通知する。利用者が選択した初期設定オプションによっては、追加機能として複数のソフトキーが使用可能となる。例えば、実地例では、図8bに図示するように、パーソナリティ(Personality TM)変更ソフトキーが提示、以下に詳細に述べられるように、利用者はこれを使用して、前回選択した初期設定パラメーターセットの変更モードを開始できる。さらに追加して、「新しい患者」と名称の付けられたソフトキーが提示され、前回使用したプログラムの情報がメモリに保持されていることを示唆している。「新しい患者」ソフトキーを押すと、プログラミングメモリと、前回の患者の量記録を解除する。指示メッセージ行
41からの指示に従って、主要表示キー55を押すと、主要表示画面に進行する。
【0035】
注入ポンプ10のプログラミングに先して、利用者はポンプモジュール16に静脈点滴管を積載するよう指示される。静脈点滴管をポンプモジュール16の自動管積載スロットに積載する方法を図9aおよびbに示す。まず開放キー94を押すと、自動管積載メカニズムが開く。図9aに示すように、オン/オフスライドクランプ80を、鍵付きスロット78に差込む。この鍵付きスロットにより、静脈点滴管の正しい向きを確認できる。図9bに示すように、静脈点滴管を張り詰めて、管積載溝27に静脈点滴管を滑り込ませる。ポンプ10は静脈点滴管を検知すると、ポンプ駆動メカニズムの適切な位置に管を積載積する。開放キーを押した後、静脈点滴管が設定済み時間内−この実地例では30秒−に積載されない場合は、自動積載メカニズムが閉鎖し、不適切な静脈点滴管が不注意に積載されないことを確実にする。さらに、電力オフの状態で開放キー94を押すと、注入ポンプ10が起動されて、静脈点滴管を装置に積載することが可能となる。
【0036】
点滴管を積載した後、図8cに図示されるように、主要画面が主要表示に戻る。主要表示画面には停止アイコン126が表示されており、ポンプ10が注入を行っていないことを示す。ソフトキー36には「オプション」キー、「基本」キーならびに「ピギーバック」キーが含まれる。停止アイコン128の上部には、デフォルト注入を示唆する「基本」ソフトキーがある。表示画面指示メッセージが、利用者にこれらの2種の注入のプログラミングモードを表示するために、「基本」ソフトキーまたは「ピギーバック」ソフトキーを押すように指示する。
【0037】
注入ポンプ10のプログラミングを開始するには、速度キー68を押すと、図8dに示される、速度入力欄が反転表示した速度−量プログラミング画面に切り替わる。「基本」キーおよび「ピギーバック」キーのどちらも押されていない場合は、プログラミングモードは、省略時の注入方式がプログラムされたものと判断する。速度−量プログラミング画面の指示メッセージ行が利用者に、速度を入力するか、モード変更を押すよう指示する。この際、ソフトキーのオプションには「モード変更」キー、「ピギーバック」キーならびに名称行を含む。利用者が、数字キーパッド50を使用し、希望する流量率を入力したら、量また矢印キーで量入力欄を反転表示できる。注入量は、利用者が数字キーパッドを使用して入力できる。標準的な基本注入では、これでプログラミング手順は完了である。
【0038】
プログラミングの際に、利用者が不正確な値を入力した場合、解除キー53を押すとその不正確な値が解除されるので、数字キーパッド50を使用して正確な値を入力できる。注入を開始するには、開始キー65を押す。プログラムした値が、利用者が選択した初期設定パラメーターセットを基本として一次プロセッサにプログラム済みの値を超過する場合は、開始キー65を押した際に許容外警報が作動する。
【0039】
ピギーバック注入を希望する場合は、「ピギーバック」ソフトキーを押し下げる。ピギーバック速度−量プログラミング画面上に停止アイコン128が表示される。ピギーバック方式での注入速度と量は、基本方式注入用の情報と同様の方法で入力できる。図10a〜cに示すように、ピギーバック方式速度−量プログラミング画面には、ピギーバックアイコン131が表れ、表示領域は利用者に、基本方式注入情報を与えるメッセージを表示する。ピギーバック方式注入を開始するには、開始キーを押す。
【0040】
図11aには、主要表示は単一の流管を使用し、基本方式注入を停止した状態を図示する。この主要表示には、プログラム済みの注入速度、注入残量、注入残り所要時間が含まれる。主要表示はさらに、注入に関したプログラム済み情報を含むことが可能である。これらの情報には、投薬剤全量、希釈剤全量、薬剤の濃度、患者の体重、斜度情報等が含まれる。ソフトキーには「オプション」ソフトキー、「基本」ソフトキーならびに「ピギー
バック」ソフトキーが含まれる。「基本」ソフトキーまたは「ピギーバック」ソフトキーを押すと、その注入方式に関連した情報が提示される。
【0041】
注入ポンプが複数の流管を扱っている場合は、主要表示は作動中の流管の初期設定パラメーターを表示する。たとえば、図11bでは、注入ポンプの予備バッテリーが低下した、2つの作動中の流管を持つ注入ポンプを図示している。最初の流管は「A」と規定され、第二の流管は「B」と規定されている。流管Aは基本方式注入で混入気体が検知されたため停止されている。流管Bはラベルした、注入しているピギーバック方式注入である。すべての情報と指定された流量速度、ならびに注入残量は主要表示に表示されている。図11cは、傾斜注入を行っている一次停止したラベルした流管Aと、停止ピギーバック方式注入のラベルした流管Bである。一時停止アイコン135が流管Aに表示されてある。
【0042】
注入中には、表示領域に滴下アイコン128が表示され、ポンプ10が作動中であることを示す。事前にプログラムされた注入速度、注入残量、ならびに/または注入所要残り時間が表示される。完了する以前に注入を停止する場合は、停止キーを押す。主要表示上の滴下アイコン128が停止アイコン126変わり、LEDが消灯する。注入ポンプを再始動するには、開始キーを押す。
【0043】
注入ポンプが複数流管を扱っている場合は、表示範囲が限られているために、残量と所要残り時間は、同時に表示されない。10(b)では、作動中の2流管−流管Aは作動中、流管Bが停止状態で図示されている。残量が表示されると、「所要残り時間」ソフトキーが提示され、これで残量を表示する。10(c)に示すように所要残り時間が表示されると、「残量」ソフトキーが提示され、表示を切り替えることができる。
【0044】
ポンプが設定済み時間内に再始動されない場合は、流管停止警告が警告音を発生する。また、ポンプは非常事態が発生した場合や、作動中に電源入/切を押すことで停止可能である。ピギーバック注入は、二次注入管のオン/オフクランプを閉じて停止キー押すと停止する。その後基本注入を継続する場合は、「基本」ソフトキーを押し、ポンプの操作モードを変更し、開始キーを押して注入を開始する。
【0045】
注入中に最後に入力した量が解除された時点からの基本方式、ピギーバック方式、ならびにポンプによって注入された合計量の情報を、量記録キーを押すと再表示できる。量記録画面が表示領域に表われ、量が解除された日付と時間を含む、注入ポンプによる注入量の情報を見ることができる。量記録は、たとえポンプの電源が切られても、一次マイクロプロセッサーのメモリに、設定された期間保持される。この情報には、ポンプの量記録が最後に解除された日付と時間、その時解除された量、現在の日付と時間が含まれる。
【0046】
指示メッセージ行は、量記録の解除方法の指示を含む。注入ポンプが複数の流管を扱っている場合、量記録は作動中の流管の記録を表示する。図12では、2つの作動流管を扱う注入ポンプの、量記録の例を図示している。ここでは「解除」流管ソフトキーならびに「終了」ソフトキーが提示されている。利用者が、量記録の解除を希望する場合は、「解除」流管ソフトキーを押す。量記録画面にアクセスした画面に戻すことを希望する場合は、「終了」ソフトキーを押す。または、キーが選択されないまま設定済みの時間を超過した場合は、ポンプは自動的に量記録画面にアクセスした画面に戻る。電源オンプログラミングモードで「新しい患者」ソフトキーを選択した場合、または初期設定パラメーターセットが変更された場合は、量記録は自動的に解除される。
【0047】
注入ポンプは、注入中に流量速度を変更できる。流量速度を変更するには、速度キーを押すと、表示領域内の速度入力欄が反転表示される。指示メッセージ行が利用者に新しい流量速度を入力するよう指示し、「速度増加」ソフトキーと「速度減少」ソフトキーが提
示される。流量速度は「速度増加」または「速度減少」ソフトキーを押して、速度を増加/減少させることもできる。数字キーパッドで、新しい値を速度入力欄に入力することもできる。新しい流量速度を注入ポンプに入力した後、開始キーを押すと、その速度で注入を開始する。
【0048】
注入残量がゼロに達して、注入の終了を指示した場合、ポンプは自動的に脈が解放状態のままであることを警告するモード(KVOモード)に移行する。この警告モードの間、ポンプはプログラム済みのKVOまたは設定済みよりも少ない量で注入を継続する。KVO警告モードを終了するには、停止キーを押す。その後注入ポンプに、次の注入用のプログラムをするか、電源を切ることができる。
【0049】
注入の終了後、開放キーを押すと、スライドクランプを自動的に閉じ、管積載メカニズムが開放されるので、静脈点滴管を取り外すことができる。静脈点滴管を取り外すと、自動積載メカニズムが閉じる。または、設定された時間内に管が取り外されなかった場合は、メカニズムが自動的に閉じる。
【0050】
静脈点滴管は電力が切られている注入ポンプから取り外すことも可能である。ポンプが作動していない場合に開放キーを押すと、自動的に開放キーが一時的に本体に電力を入れ、静脈点滴管の取り外しが可能となる。利用者に、スライドクランプを閉じ、管を取り外すよう、特別指示が表示領域に表れる。安全性を考慮した付加的機能として、手動での管取り外し装置がある。これは、積載メカニズムが使用不可能となった場合を予測して安全機能として備えられている。
【0051】
ロック機能は、主要表示、量記録、後方灯キー、矢印キー、および表示に使用する「オプション」、「基本」、「ピギーバック」、「管選択」、「選択」ソフトキーを除いた、すべての表面パネルキーを使用不可能にする。ロック機能は、注入ポンプが予備モードである場合、または警報および警告状況が発生していない場合のみ使用可能である。ロック機能が使用可能の場合、表示領域の指示メッセージ行の下にロックアイコンが表示される。または、警報または警告状況が発生していない場合に、注入開始後自動的に表面パネルキーを自動的にロックする自動ロック機能も備えている。
【0052】
この注入ポンプは、種々の付加的な特徴を含む。図13aには「オプション」ソフトキーが主要表示で押された場合に、オプションウィンドウを表示するポップアップウィンドウが図説してある。オプションメニューは流れ確認機能を含み、現在のパーソナリティー(PersonalityTM)表示特徴機能、下流閉鎖値群、バッテリー充電レベル特徴機能、また初期設定/サービス特徴機能を含む。利用者が、固有の使用可能な特徴機能を表示するには、上下に移動する矢印キーを使用して表示する特徴機能を反転表示する。現在のPersonalityTM表示特徴では、現在の初期設定パラメーターセットを素早く見直すことができる。この詳細は下記に記述する。
【0053】
図13bでは、流量チェック表示特徴を含む、表示領域が図示されている。流量チェック表示特徴機能は、利用者に、流量に対する下流抵抗を図で表示する。図13bの実地例にある複数の三角形138が、下流流量抵抗を示す。1つの三角形138が塗りつぶされると通常の流量状況であることを示す。すべての三角形138が塗りつぶされた場合は、下流流量の閉鎖が発生したことになる。下流流量が閉鎖された場合は、閉鎖警報が発生する。
【0054】
利用者は、下流閉鎖値で下流閉鎖レベルの見直しと選択変更ができる。下流閉鎖値を選択すると、図13cに示すように、オプションメニューが下流閉鎖値表を表示する。指示メッセージ行が利用者に、選択済み値の変更方法を指示する。ソフトキーには、「変更無
し」ソフトキー、「PSI/MMHG」ソフトキー、「選択」ソフトキーが含まれる。「PSI/MMHG」ソフトキーで、利用者は標準の平方インチあたりのポンド量ではなく、水銀ミリメーターで値を表示することができる。利用者が閉鎖値の変更を希望する場合は、オプションで「選択」ソフトキーを押す。または、上下に動かす矢印キーで新しい値の範囲を反転表示して、新しく選択した値として設定するために「選択」ソフトキーを押す。
【0055】
図13dに示すように、オプションメニューのバッテリー充電レベルでは、利用者は予備バッテリーの充電レベルに関する情報にアクセスできる。バッテリー充電アイコン122が、主要表示領域に表示される。指示メッセージ行が利用者にバッテリー充電レベルオプションを終了する方法を指示する。「終了」ソフトキーでバッテリー充電レベル表示を終了する。
【0056】
オプションメニューの最後の選択は初期設定/サービス機能である。この機能は、病院サービスならびにポンプ初期設定の選択、ならびに製品のサービスの担当者のために備えられている。この機能にアクセスするには、パスコード入力番号が必要である。これは、承認された職員にのみに与えることを目的とする。この機能の詳細は以下に記載する。
【0057】
以下にポンプの付属的な特徴を述べる。図5には、「ラベル行」ソフトキーが図示されている。利用者はラベルライブラリを使用して、希薄剤、治療、個別の投与薬剤を含む情報ラベル行から選択できる。情報ラベル行は、主要表示画面ならびにプログラミングモード画面で選択したラベルを表示する。利用者には注入された希薄剤または投与薬剤が明示される。
【0058】
ラベルを選択するには、利用者はプログラミングモードで「ラベル行」ソフトキーを選択する。「ラベル行」ソフトキーが押すと、投与薬剤の名前と、治療または希薄剤のラベルの短縮名を含む使用可能なラベルのポップアップ画面が表示領域に表れる。この例を図14に示す。指示メッセージ行が利用者にラベルを選択するように指示する。同時に「変更無し」、「上のページへ移動」、「下のページへ移動」、「選択」ソフトキーが使用可能となる。「上のページへ移動」と「下のページへ移動」ソフトキーは、使用可能なラベルが複数画面に及ぶ場合に、利用者がページ間を上下に移動するために備えられている。使用可能な文が次の画面にある場合は、矢印アイコンが画面下隅に表れている。前の画面に使用可能な文がある場合は、矢印アイコンが上隅(図示されていない)に表れる。上下に移動する矢印キーで希望するラベルを反転表示することができる。「選択」ソフトキーでラベルを選択すると、表示領域は、選択したラベルを表示したプログラミング画面に、自動的に復帰する。
【0059】
本発明では、種々のプログラミングモードが基本方式注入に使用できる。プログラミングモード表示の「モード変更」ソフトキーを選択すると、プログラミングモードが第一次プログラキング機能にある場合、図15に示すように、変更モードポップアップメニューが表示される。モード変更ポップアップメニューは、モードと機能のサブルーチンを含む。モードサブルーチンは、前述したピギーバックサブルーチン、ならびに利用者が選択した、速度/量、mcg/kg/min、mcg/min、量/時間、角度などのプログラミングサブルーチンを含む。詳細は以下に記述する。
【0060】
機能サブルーチンは基本サブルーチンと待機サブルーチンを含む。基本サブルーチンは、注入前に静脈点滴管内に空気が混入していないことを確認するため、管をプライミングする作業に使用される。静脈点滴管が積載された後、基本プログラミングモードで「モード変換」ソフトキーを押すことによって、基本サブルーチンにアクセスが可能である。上下に移動する矢印を使用して、基本欄を反転表示できる。または「選択」ソフトキーを押
しても選択できる。その後この表示領域は、図16aに示すように、基本ポップアップメッセージを表示する。指示メッセージ行が、利用者に「基本」ソフトキーを押し、静脈点滴管をプライミングするように指示する。「終了」ソフトキーがプライミングの終了を通知するために備えられている。図16bに示すように、プライミングの間、表示領域はプライミングポップアップメッセージを表示する。この作業が終了時に「終了」ソフトキーを押すと、表示領域が基本注入プログラムに戻る。
【0061】
待機サブルーチンでは、注入を開始せずに、ポンプのプログラミングを行うことが可能である。それゆえ、待機サブルーチンは流管停止警告通知を使用不可能にする。待機サブルーチンにアクセスするには、モード変更ポップアップウィンドウで上下に移動する矢印キーを使用して待機機能を反転表示する。「選択」ソフトキーを選択した場合は、図17aに示すように待機ポップアップメッセージが表示領域に表示される。設定した短時間後に、主要表示が再表示される。但し、図17bに示すように、待機は通常プログラム情報が表示される位置に表示される。「基本」ソフトキー、「ピギーバック」ソフトキー、速度キーまたは量キーを押すと、待機機能が使用不可能になる。使用不可能とされた場合、選択された使用不可能キーに基づいて、表示はプログラミングルーチンに戻る。
【0062】
以前に注記したように、操作ルーチンの一部はオプションの投与薬剤プログラミングサブルーチンに関連する。これらのサブルーチンでは、利用者に患者個人のパラメーター、つまり患者の体重、体表面積を基本として、基本注入する投与薬剤のプログラムが可能である。例えば、患者のパラメーター別の薬剤投与プログラムは、mg/hr、mg/min、mcg/min、mcg/hr、uints/hr、units/minを含む。患者の体重に基づいた薬剤投与プログラムは、mg/kg/hr、mg/kg/hr、mcg/kg/min、units/kg/minを含む。患者の体表面積に基づいた薬剤投与プログラムは、mg/m2/hr、mcg/m2/hr、units/m2/hrを含む。
【0063】
任意の薬量プログラミングの副次プログラムでは、3つのうち2つのパラメーターが入力されると、一次マイクロプロセッサは最終的なパラメーターを計算する。 例えば、投与量が入力され薬品の濃度が入力あるいは計算されると、下に説明するように、一次マイクロプロセッサは投与率を計算し表示する。同様に、投与率が入力され薬品の濃度が入力または計算されると、一次マイクロプロセッサはその投与量を計算し表示する。必要なパラメーターが入力され投与量あるいは投与率を計算した後、投与量あるいは投与率値が変更された場合は、一次マイクロプロセッサは自動的に新しい値を計算し直し表示する。
【0064】
投与する薬品の濃度が利用者により明らかにされると、注入ポンプに直接投入される。濃度が明らかでない場合は、利用者は薬品の量と希釈剤の量を入力することができる。一次マイクロプロセッサは自動的にその濃度を計算し表示する。ここで図18を参照し、注入ポンプのプログラミングを説明する。初めのプログラミングモードから、利用者は変更モードメニュー上の上下に移動する矢印キーを使用して、図18aに示すように、上から4番目に設定された例のように適切な投与量の計算式を強調表示する。指示メッセージは利用者にプログラミングモードの選択を指示する。プログラミングモードを選択するにあたり、望ましいモードが強調表示され、「選択」ソフトキーが押される。その後図18bに示すように表示領域に投与量のプログラミング画面が表示される。
【0065】
投与量の注入がプログラムメモリに保留する場合は、画面にはまずその注入からパラメーターが表示される。表示されたパラメーターを解除するには、「設定解除」ソフトキーが押される。投与量のプログラミング画面には、利用者に強調表示された欄に量を入力するよう指示するメッセージが含まれる。「モード変更」、「ラベルライン」、「単位」のソフトキーが提供される。投与量のプログラミング画面には、各の投与量の情報が含まれ
る。利用者が欄に表示される複数の計量単位と異なる単位を入力したい場合には、「単位」ソフトキーを押し、図18cに示すように単位変更の一覧を表示する。上下に移動する矢印キーを使用して望まれる単位を強調表示し、また押された選択キーで望まれる単位に変更する。選択した単位の上に、投与量のプログラミング画面が再び表示される。投与量のプログラミング画面上には、利用者が入力するために始めのパラメーターが強調される。
【0066】
再び、強調表示された部分を望まれるカテゴリーに移動するのに上下に移動する矢印キーが使用される。例えば、濃度が明らかであれば、上下に移動する矢印キーを使用して濃度のパラメーターを強調表示し、濃度を入力する。これにより薬品の量と希釈剤の量のパラメーター入力を省略する。濃度が明らかでない場合は、上下に移動する矢印キーを使用して薬剤の量と希釈剤の量のパラメーターを入力する。そして一次マイクロプロセッサは濃度を計算し表示する。その後、上下に移動する矢印キーを使用して投与量欄を強調表示して入力するかまたは投与率値を強調表示して入力する。一次マイクロプロセッサは未明のパラメーターを計算する。
【0067】
注入を開始するに先し、計算された設定を確認しなければならない。この確認を行わない場合、表示領域は図18dで示すように確認済み設定のメッセージを表示する。指示メッセージは利用者に「設定確認」ソフトキーを押して設定の確認を指示する。設定が確認されると、前述の説明に従い開始キーを押して注入が開始される。表示領域は、上から4番目に設定された始めの表示に戻り、投与率、注入残量および/あるいは所要時間と投与量を表示する。
【0068】
任意の投与量プログラミング機能が患者の体重に基づいて使用される場合は、同様なプログラミングの副次プログラムが使用する。図19の参照にあるように、投与量のプログラミング画面は患者の体重に基づくプログラミングに関係するパラメーターが表示される。前述のプログラミング値に加えて患者の体重は、数字キーパッドを使用して値を入力することでプログラムされなければならない。値はキログラムあるいはポンドで入力する。「単位」ソフトキーを使用して適切な選択単位を強調表示してこの単位を選択する。
【0069】
同様に、任意で投与量プログラミング機能が患者の体表面積に基づいて選択される場合は、投与量のプログラミング画面が使用され、この機能に導くパラメーターを含む。前述したように各機能のプログラミングに加えて、投与量のプログラミング画面は患者の体表面積パラメーター(BSA)を含む。図20を参照のこと。このBSAパラメーターは一次マイクロプロセッサによって使用され、技術として知られるBSA計算を利用して投与量あるいは投与率を計算する。
【0070】
任意で、注入されるべく量および注入パラメーターを入力してポンプがプログラムされる。この時一次マイクロプロセッサは流量を計算する。この特徴は基本モード、ピギーバックモード両方で使用できる。量/時間のプログラミング機能へのアクセスには、図21aに表示されるように「変更モード」ソフトキーが選択される。注入量および注入時間に基づくプログラミングに関連したパラメーターの入力には、量/時間のプログラミング画面を使用する。上下に移動する矢印キーを利用して、注入量および注入時間の値が入力される。その後ポンプは自動的に流量を計算し表示する。図21bの表示のように、注入の開始には「設定確認」ソフトキーを押して流量を計算すると共に入力値を確認し、開始キーを押す。
【0071】
角度モードで利用者は注入合計量と4つまでの個別の時間パラメーターを入力できる。これらの時間パラメーターには実行時間、遅延時間、角度アップ時間、角度ダウン時間がある。実行時間は追加の使用量にかかる時間と同時に角度アップ時間と角度ダウン時間両
方のパラメーターを含む。遅延時間は、装置が選択済みのKVO率で実行する際の角度アップに先立つ時間である。角度アップ時間は使用量率の角度アップを行う装置で設定される時間である。角度ダウンは使用量からKVO率に角度ダウンを行う装置で設定される時間である。
【0072】
入力されたパラメーターから、一次マイクロプロセッサは要求される時間と量を実行するのに必要な速度を計算する。合計量は角度アップ時間、使用時間、角度ダウン時間中の注入量およびKVO遅延時間中に流れる量である。角度アップ時間、使用時間および角度ダウン時間中に運ばれる量自体は、遅延時間中に流れる量未満の注入量合計に基づいて計算される。図22aの表示のように、角度プログラミング画面には合計量、実行時間、遅延時間、角度アップ時間および角度ダウン時間が含まれる。これらのパラメーターは上下に移動する矢印キーを利用して適切な欄を強調表示して入力する。必要な値すべてが入力されると、ポンプは使用量を計算する。使用量率は角度使用量、アイコン140の上に表示される。「設定確認」ソフトキーは計算された使用量率と共に入力された値を確認する。注入を開始するには、開始キーを押す。
【0073】
角度モードでポンプに注入している間、図22bに示すように現在の注入速度、注入の様子、注入残量および注入所要残り時間が表示される。メインの表示にはまた傾斜状況アイコン142がある。傾斜の状況、アイコン142には注入段階、遅延時間144、角度アップ146、使用量148および角度ダウン時間150がある。注入が行われる間、傾斜状況、アイコン142は常に治癒の最新進行状況を表示する。傾斜注入が完了した量は黒の影で表示される。プログラム画面から「表示設定」ソフトキーを押す上に、傾斜注入のパラメーター画面は注入の入力したパラメーターを表示する。図22cに示すように「表示設定」ソフトキーは傾斜注入中、メイン表示、傾斜状況142と共に注入速度、量を含むランプ進行中画面から選択される。表示領域の指示メッセージは傾斜注入の状況により利用者が使用できる選択肢を表示する。図22cで示す状況の例では、使用中に利用者が利用できる選択肢は直ちに角度ダウンする。つまり「角度ダウン」ソフトキーが提供される。
【0074】
任意の滴下センサーを利用するためには、滴下センサーは滴下センサーの連結装置に接続する。滴下センサーは、液体供給元容器と接続する静脈点滴管上の液体のレベルの上に位置する滴下先の空間に連結している。滴下センサーが液体供給元容器が空であることを感知すると、容器が空であることを知らせる警告が鳴り、警告が鳴っている間KVO率で注入する。容器が空であることを知らせる警報が警告に続く。任意で滴下センサーを利用した場合、基本注入量欄は必須ではない。基本注入量欄が入力されていない場合、滴下センサーが空の液体容器を検知するまで注入ポンプはプログラムされた投与率で稼動する。
【0075】
ポンプは基本的なプログラミング機能から高度なものまで様々な臨床場面で使用できる。特定の臨床用途においての利用を容易にするために、本発明には種々の適合性に富む一連の初期設定パラメーターがある。カスタムの初期設定パラメーター画面にアクセスするには、電力入画面から「患者を変更」ソフトキーを押す。図23は、一般、小児科、新生児集中治療室(NICU)、集中治療室(ICU)、在宅ケアなど一連の初期設定パラメーターの一覧である。特定の初期設定パラメーターを選択するには、上下に移動する矢印キーで初期設定パラメーターを選択する。選択した一連の初期設定パラメーターを表示するには、「表示」ソフトキーを押してPersonalityTM初期設定画面を表示する。一連の初期設定パラメーターを選択するには、「選択」ソフトキーを押す。
【0076】
一連の初期設定パラメーターを初期設定するには、13(a)で示す選択メニューの初期設定/サービス機能を選択する。初期設定/サービス機能の選択の上に、図24で示すようにパスワード入力画面が表れる。パスワードにより、常に適切な病院職員のみが初期
設定/サービスルーチンにアクセスすることを確認する。指示メッセージはパスワードの入力を促す。承認された病院職員は初期設定/サービスルーチンで処理されるように数字でパスワードを入力する。パスワード入力画面には注入ポンプのソフトウェアのバージョンを一覧にした参照を含む。ルーチンを終了するには「キャンセル」ソフトキーを使用する。
【0077】
有効なパスワードを入力すると、25(a)で示すように初期設定/サービスメニュー画面が表れる。選択肢にはPersonalityTM初期設定ユーティリティ、装置初期設定ユーティリティ、イベントヒストリ、サービス機能、転送装置初期設定、ダウンロード初期設定および日時の設定が含まれる。転送装置初期設定では、承認された病院職員が初期設定を1つの注入ポンプから別の注入ポンプへ移動できる。ダウンロード初期設定では、承認された病院職員は注入ポンプの初期設定を一連のポートを通じてダウンロードすることができる。初期設定サービスメニューには「選択」ソフトキーと「完了」ソフトキーがある。選択が強調表示されると、メッセージが表れ、選択の特定のコンポーネントを提供する。図25aで示す例のように、PersonalityTM初期設定ユーティリティにはコンポーネントとしてPersonalityTMの一覧、注入モードと機能、注入の限界を知らせる警告と警報、滴下センサーおよびラベルライブラリがある。
【0078】
PersonalityTMの初期設定ユーティリティ画面では、図25bのようにPersonalityTMの一覧が表示される。表示では電力入デフォルトの初期設定パラメーターが確認される。「完了」、「アップ」、「ダウン」各ソフトキーが表れる。初期設定パラメーターを強調表示すると、「設定変更」ソフトキー、「使用可/不可」ソフトキーおよび「PersonalityTMをコピー」ソフトキーが表れる。承認された病院職員は「設定変更」ソフトキーを使用して初期設定パラメーターを修正あるいは参照、「設定変更」ソフトキーを使用して初期設定パラメーター名を修正、「PersonalityTMをコピー」ソフトキーを選択して初期設定パラメーターの初期設定をコピー、あるいは「使用可/不可」ソフトキーで初期設定パラメーターを使用可能または不可能にできる。一連の初期設定パラメーターが使用可能な場合、電力入で「新規PersonalityTM」ソフトキーが押されていれば、初期設定パラメーターの一覧でリストされる。
【0079】
「設定変更」ソフトキーが選択されると、選択済みの初期設定パラメーターのPersonalityTM初期設定メニューが表示される。図25cにその例がある。PersonalityTMの初期設定メニューはコンポーネントを確認する。メッセージはハイライトされたコンポーネントで探索された適合性のある項目を確認する。ソフトキーには「完了」ソフトキー、「選択」ソフトキーおよび「PersonalityTM名」ソフトキーがある。「PersonalityTM名」ソフトキーは図25dで示すように作成名画面を表示する。ソフトキーならびに上下に移動する矢印キーを使用して、承認された病院職員は一連の初期設定パラメーター名を入力できる。
【0080】
注入モードと機能を選択することで、例えば、承認された病院職員は臨床現場の利用者が使用可能な一連の初期設定パラメーターの特徴と機能、および臨床現場の利用者に対する注入ポンプの特徴と機能の表示方法を決定できる。例では注入モードを使用不可、投与量計算式を使用不可、溝の表示を設定、ピギーバックモードを使用不可、基本モードを使用不可、急速滴定を使用可および流量確認表示を使用可となっている。
【0081】
承認された病院職員はラベルのライブラリを使用可能あるいは使用不可能にできる。承認された病院職員はまたラベルのライブラリが使用可能な場合、臨床現場の利用者に対して使用可能な投薬名および溶液名を選択できる。図26aに示すように初期設定でラベルのライブラリが強調表示されると、「完了」、「ライブラリ設定」および「使用可/不可」ソフトキーが表示される。「ライブラリ設定」ソフトキーが選択されると、26(b)
に示すように、ライブラリ設定ソフトが表示される。「はい/いいえ」ソフトキーが提供され、ラベルを使用可あるいは不可にする。
【0082】
本発明はまた複数の故障点検警告、警報および故障メッセージを提供する。警告、警報あるいは故障メッセージが表示される場合、ポンプのモジュールの種類と共に状況領域の表示でそれらを確認する。警告メッセージは利用者に中断を要求することがあるが、注入は停止しない。非常警報事態には自動的に注入を停止し、再び注入を始める前に注意を要する。装置故障の場合、注入は自動的に停止する。非常警報は現在有効な警告事態に優先し、故障はすべての警報および警告を無効にする。非常警告事態には、ポンプモジュール表示下に黄色の発光ダイオード(LED)で表示しまた警告音で知らせる。警告音は一定の時間例えば2分間、消音キーを押して止めることができる。
【0083】
警告には、利用者が検知された気泡を送り出していることを知らせる高度な空気警告がある。低バッテリー警告は予定注入残り時間より前に予備バッテリーが消耗することを知らせる。この警告は、以下で検討するように警報より前に発生する。ピギーバック変更警告は、ピギーバックからの注入率が変更されたあるいはラベルが追加されたことを示す。基本変更警告は、注入中に一次からの注入速度あるいは投与量が変更、あるいはラベルが追加されたことを示す。
【0084】
流管停止警告は、ポンプの電力が入、待機モードではなく、注入中ではないことを示す。この警告は利用者にポンプ注入の開始あるいはポンプの電力を切にすることを目的としている。薬剤不足警告は、滴下センサーの付属装置が供給元容器が空であり注入がKVO率あるいは事前にプログラムされた速度で行われていることを感知したことを示す。KVO警告は、プログラムされた注入量が終了したことを示す。ピギーバック取り消し警告は、ピギーバックからの注入が完了しポンプは基本注入に切り替えられたことを示す。基本注入を継続するには、消音キーを押す。基本警告は、プライミングモジュールが採用されたことを示す。ピギーバックプログラミング警告は、基本注入が行われている間にピギーバック注入がプログラムされていることを表す。この警告は利用者に、ピギーバックのプログラムを完了し適切であればピギーバックからの注入開始を示唆している。角度一時停止警告は、傾斜注入が一時停止したことを示す。これにより利用者に開始キーを押して傾斜注入を再開するかあるいは「角度をキャンセル」ソフトキーを押して注入をキャンセルするよう通知する。
【0085】
空気検知警報は、事前にプログラムされた気泡検知パラメーターに基づいて気泡が検知されたことを示唆する。表示領域は図27aでアイコン153が示すように空気と表示し、利用者に気泡を見るために空気送り出し機能の使用を望むかどうか尋ねる。空気送り出し機能を選択すると、図27bで示すように「空気送り出し」画面が表示される。気泡を送り出すためには、利用者は「空気送り出し」ソフトキーを押しそのままにする。再び空気検知機能が液体を検知すると、表示領域では利用者に図27cで示す液体アイコン155で通知する。利用者は管の注入剤つまり注射器で排除できるところまで気泡を送り出すことができる。空気センサーの位置で液体を検知し液体アイコン155が表れた後、警報状況は再び調節され、開始キーを押して注入を再び開始する。利用者は最大定義量がポンプ操作されるまで空気を送り出すことができる。一度この最大定義量がポンプ操作されたら、図27dで示すように臨床現場の利用者に表示で通知する。静脈点滴管を取り外し手動で再び警報を調節する必要がある。
【0086】
バッテリー消耗警報は、予備バッテリー充電が注入を継続するのに必要なレベルより低下していることを示す。この警報を再び調節するには、ポンプは交流電流(AC)に接続していなければならない。滴下確認センサー警報は、ポンプを不可欠な滴下センサー使用の目的で初期設定した場合にセンサーが接続されていないことを示す。この警報を再び調
節するには、滴下センサーが接続していなければならない。下流閉鎖警報は、閉鎖末端フロークランプのような下流閉鎖の発生を示唆する。この警報を再び調節するには、下流閉鎖を取り除く必要がある。ポンプが自動再始動機能で初期設定されると、閉鎖が検知されてから特定の時間内に取り除かれた場合にはポンプは自動的に再始動する。
【0087】
滴下センサー機能不全警報は滴下センサーが、静脈点滴管の滴下先空間上に不適切に位置しているかあるいは故障していることを示唆する。この警報を再び調節するには、滴下センサーを適切に位置、故障した場合は修理されていなければならない。基本フロー検知警報はピギーバックが注入しているべきところ滴下センサーが基本点滴による滴下を検知したことを示唆する。この警報を再び調節するには、基本液体供給元からこの滴下の原因である、配置されるピギーバックの注入元、基本液体元のレベルより下部のピギーバックの液体元に接続している静脈点滴管上のスライドクランプの注意深い栓を取り除かなければならない。不完全プログラム警報は、プログラミングパラメーターの入力あるいは確認に先して開始キーが押されたことを示す。この警報を再び調節するには、不足するパラメーター値ならびに必要であれば「設定確認」ソフトキーを入力しなければならない。手動放気装置リセットは手動管放気装置が起動したことを示唆する。この警報を再び調節するには、手動管放気装置を再び設定する必要がある。
【0088】
管未積載警報は、開始キーを押すに先し静脈点滴管が積載されていないことを示唆する。この警報を再び調節するには、静脈点滴管を積載しなければならない。範囲外警報は、事前に有効範囲としてプログラムされた以外のプログラミング値が入力されたことを示唆する。この警報は「設定確認」ソフトキーあるいは開始キーが押された時に発生する。範囲外警報を再び調節するには、事前にプログラムされた有効範囲以内の値を入力する必要がある。高温警報は管の作業温度が本来の限度外であることを示唆する。この警報を再び設定するには、ポンプを適当な温度環境に移動して管を冷やさなければならない。低温警報は、管の作業温度が本来の限度外であることを意味する。この警報を取り消すには、ポンプを適当な温度環境に移動して管を温めなければならない。誤った管積載警報は静脈点滴管が正しく積載されていないことを示唆する。この警報を取り消すには、静脈点滴管を取り外しもう一度正しく積載する必要がある。管積載解除警報は、管積載解除処理中に管積載溝部から静脈点滴管が取り外されていないことを示唆する。この警報が発生した場合は、正しい管積載解除の手順を採りあるいは手動管放気を使用する必要がある。
【0089】
上流閉鎖警報は、閉鎖基部スライドクランプなどの上流閉鎖の発生を示唆する。この警報を再び設定するには、閉鎖元が取り除かれなければならない。薬剤不足警報は、上記に詳述した薬剤不足警告状況に続いて発生する。この警報は薬剤不足警告状況が事前に設定した量に到達したことを示唆する。この警報を再び設定するには、新しい液体元容器を接続するかあるいはポンプの電力を切る必要がある。スライドクランプ無し警報は、入/切スライドクランプが正しく積載されていないことを示唆する。この警報を再設定するには、管を取り外して積載し直し、鍵付きスロットでスライドクランプの入/切を正しく位置する必要がある。
【0090】
承認された病院職員は臨床機能の限度、注入警告および注入警報の特徴をプログラムできる。注入限度、警告ならびに警報には、図28aで示すPersonalityTM初期設定メニューからアクセスできる。選択後、図28bに示す注入限度、警告および警報メニューが表示される。このメニューの設定は注入ポンプ全体には適用でき個々の溝部へのプログラムは不可能である。
【0091】
承認された病院職員は流量限度の調整、注入最大量の調整、KVO率の調整、ピギーバック再開警報の使用可/不可、警告および警報音量の調節、自動ロック機能の使用可/不可が可能である。承認された病人職員はまた注入ポンプにより検知する気泡の規模を設定
できる。図29は、気泡設定の表示の後表示される気泡選択プルダウンメニューである。画面には「変更なし」ソフトキーと「選択」ソフトキーがある。気泡の規模の選択肢が表示される。実地例では、気泡の規模には25マイクロリットル、50マイクロリットル、100マイクロリットル、150マイクロリットルの4レベルある。各気泡の規模レベルは与えられた範囲内の気泡を検知する。例えば、25マイクロリットルレベルは25マイクロリットル以上の気泡を検知し10マイクロリットル未満の気泡は検知しない。50マイクロリットルレベルは50マイクロリットル以上の気泡を検知し25マイクロリットル未満の気泡は検知しない。100マイクロリットルレベルは100マイクロリットル以上の気泡を検知し50マイクロリットル未満の気泡を検知しない。150マイクロリットルレベルは150マイクロリットル以上の気泡を検知し100マイクロリットル未満の気泡を検知しない。
【0092】
承認された病院職員はまた注入ポンプで検知する下流閉鎖範囲を選択できる。図30は、下流閉鎖値の選択後に表示される下流閉鎖プルダウンメニューである。画面には「変更なし」ソフトキー、単位を選択する「PSI/MMHG」ソフトキー、「選択」ソフトキーがある。下流閉鎖値の選択肢が表示される。実地例では、最小、中間、最高3つの下流閉鎖値が表示される。最小値、中間値、最高値は異なる流量範囲に概算最大圧力を示唆する。実地例では、3つの流量範囲が示唆される。
【0093】
承認された病院職員はまた臨床医が下流閉鎖値を無効にすることができる設定が可能である。注入限度、警告および警報メニューで臨床医が無効にする閉鎖値が強調表示されると、「使用可/不可」ソフトキーが表れる。注入ポンプも初期設定され自動再開始機能が含まれる。この機能により下流閉鎖が実地例の検知後1分間といった設定済み時間内に正される時、注入ポンプは自動的に再始動が可能になる。例えば患者が動いたために静脈点滴管が開き下流閉鎖が起こった場合に発生することがある。注入ポンプは与えられた選択済み発生回数の自動再始動を、手動が要求される前に継続しようとする。承認された病院職員は下流閉鎖警報が発生し解放された後に行う自動再始動の回数を設定できる。承認された病院職員はまた滴下センサーと点滴容器で液体のレベルが薬剤不足警告を供給する目的要求できる。初期設定メニューで滴下センサーが強調表示される場合、「必須/任意」ソフトキーが表れる。
【0094】
さらに注入ポンプは初期設定/サービスメニューからアクセスできるサービス機能を含む。サービス機能の選択後、サービス機能は表示される。バッテリー情報選択では、二次マイクロプロセッサーがバッテリーの働きに関連した時間の記録をとる。実地例では、複数のパラメーターの記録があり注入ポンプの稼動合計時間ならびにプラグインでなく注入ポンプの電源がオン時の合計時間を含む。バッテリー情報画面にはバッテリー充電アイコン122、「完了」、「時間解除」ソフトキーおよびパラメーターがある。新しいバッテリーをインストールすると、バッテリーパラメーター上の時間が解除される。サービス機能にはまたセンサー測定修正、一定の注入ポンプ構成部分のインストールあるいは取換えに関連する情報を表示するセンサー測定器、ならびに製造過程で使用され注入ポンプ構成部品の測定を行う製造検査を含む。
【0095】
実地例で詳述する種々の変更および修正は当業者に明白であると理解されるべきである。これらの変更と修正は本発明の趣旨と目的から離れることなくならびにその付随する長所を損なうことなく遂行される。それゆえこれらの変更と修正は添付の特許請求の範囲によって保護されることを示唆している。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】図1は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの他の実施例を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の原理に基づいて構成された注入ポンプの他の実施例を示す分解図である。
【図4】図4は、ポンプ面の詳細を示した図1の注入ポンプの正面図である。
【図5】図5は、図1および図2の注入ポンプの表示領域の詳細図である。
【図6】図6は、図1の注入ポンプの背面図である。
【図7】図7は、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図7a】図7aは、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図7b】図7bは、本発明の原理に基づいて構成されたユーザインターフェースナビゲーションフローダイアグラムである。
【図8a】図8aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8b】図8bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8c】図8cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図8d】図8dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図9a】図9aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図9b】図9bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10a】図10aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10b】図10bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図10c】図10cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11a】図11aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11b】図11bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図11c】図11cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図12】図12は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13a】図13aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13b】図13bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13c】図13cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図13d】図13dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図14】図14は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図15】図15は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図16a】図16aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図16b】図16bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図17a】図17aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図17b】図17bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18a】図18aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18b】図18bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18c】図18cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図18d】図18dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図19】図19は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図20】図20は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図21a】図21aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図21b】図21bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22a】図22aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22b】図22bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図22c】図22cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図23】図23は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図24】図24は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25a】図25aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25b】図25bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25c】図25cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図25d】図25dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図26a】図26aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図26b】図26bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27a】図27aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27b】図27bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27c】図27cは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図27d】図27dは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図28a】図28aは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図28b】図28bは、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図29】図29は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【図30】図30は、本発明の原理に基づいて構成されたポンプのユーザによる操作の詳細を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部分と、
該本体部分に含まれるディスプレイであって、ユーザインタフェース情報を表示するディスプレイと、
モジュールプレートを含む少なくとも1つのポンプモジュールであって、該モジュールプレートは、該少なくとも1つのポンプモジュールを積み重ね可能に、かつ、取り外し可能に該本体部分に固定するように構成されており、該少なくとも1つのポンプモジュールは、チューブを受け取るように適合されており、該チューブにポンプ作用を発生させる手段を有する少なくとも1つのポンプモジュールと、
該ポンプモジュールに含まれる補助ディスプレイであって、補助ユーザインタフェース情報を表示する補助ディスプレイと、
該本体部分に含まれるマイクロプロセッサ手段であって、該ディスプレイ領域の上にユーザインタフェース情報を生成するマイクロプロセッサ手段と、
複数の絵のグラフィック表現をユーザインタフェース情報として該主ディスプレイ上に生成する手段と
を備え、
ユーザが複数セットの初期設定パラメータのうちどれを用いて注入ポンプを初期設定するかを選択することができるように、該複数セットの初期設定パラメータがユーザインタフェース情報として含まれている、注入ポンプ。
【請求項1】
本体部分と、
該本体部分に含まれるディスプレイであって、ユーザインタフェース情報を表示するディスプレイと、
モジュールプレートを含む少なくとも1つのポンプモジュールであって、該モジュールプレートは、該少なくとも1つのポンプモジュールを積み重ね可能に、かつ、取り外し可能に該本体部分に固定するように構成されており、該少なくとも1つのポンプモジュールは、チューブを受け取るように適合されており、該チューブにポンプ作用を発生させる手段を有する少なくとも1つのポンプモジュールと、
該ポンプモジュールに含まれる補助ディスプレイであって、補助ユーザインタフェース情報を表示する補助ディスプレイと、
該本体部分に含まれるマイクロプロセッサ手段であって、該ディスプレイ領域の上にユーザインタフェース情報を生成するマイクロプロセッサ手段と、
複数の絵のグラフィック表現をユーザインタフェース情報として該主ディスプレイ上に生成する手段と
を備え、
ユーザが複数セットの初期設定パラメータのうちどれを用いて注入ポンプを初期設定するかを選択することができるように、該複数セットの初期設定パラメータがユーザインタフェース情報として含まれている、注入ポンプ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図14】
【図15】
【図16a】
【図16b】
【図17a】
【図17b】
【図18a】
【図18b】
【図18c】
【図18d】
【図19】
【図20】
【図21a】
【図21b】
【図22a】
【図22b】
【図22c】
【図23】
【図24】
【図25a】
【図25b】
【図25c】
【図25d】
【図26a】
【図26b】
【図27a】
【図27b】
【図27c】
【図27d】
【図28a】
【図28b】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図14】
【図15】
【図16a】
【図16b】
【図17a】
【図17b】
【図18a】
【図18b】
【図18c】
【図18d】
【図19】
【図20】
【図21a】
【図21b】
【図22a】
【図22b】
【図22c】
【図23】
【図24】
【図25a】
【図25b】
【図25c】
【図25d】
【図26a】
【図26b】
【図27a】
【図27b】
【図27c】
【図27d】
【図28a】
【図28b】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2007−75649(P2007−75649A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−345695(P2006−345695)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【分割の表示】特願2003−323154(P2003−323154)の分割
【原出願日】平成9年1月23日(1997.1.23)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【分割の表示】特願2003−323154(P2003−323154)の分割
【原出願日】平成9年1月23日(1997.1.23)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【Fターム(参考)】
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