説明

医療用液体を収容する容器のためのクロージャキャップおよび医療用液体を収容する容器

【課題】注射針を使用することなく、液体を注入することを許容するクロージャキャップ、および、注射針を使用することなく、液体を注入することを可能とする容器、特にBFS容器を提供する。
【解決手段】本発明は、医療用液体を収容する容器、特に、ブロー−フィル−シールプロセスによって生産されるBFSバイアルのためのクロージャキャップと、前記クロージャキャップを有するBFS容器とに、関する。本発明に係るクロージャキャップ(1)は、カバー部(2)およびリム部(3)を有し、カバー部には、注入部(A)が配置されている。注入部(A)は、外向き連結部(6)および内向きクロージャ部(14)を有する。外向き連結部(6)は、シールを形成するように無針注射器の円錐状ステムを収容するための円錐状くぼみ部(7)を有する。クロージャ部(14)は、連結部のくぼみ部(7)を閉鎖するためのセルフシールメンブレン(16)を有する。セルフシールメンブレン(16)には、スロットが形成されている。発明に係るクロージャキャップは、注射針を使用することなく、液体を注入することを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用液体を収容する容器、特に注入用あるいは輸液用の容器のためのクロージャキャップに関し、当該クロージャキャップは、カバー部およびリム部を有する。これに加え、本発明はまた、医療用液体を収容する容器、特にBFS容器に関し、当該容器は、この種類のクロージャキャップを有する。
【背景技術】
【0002】
ブロー−フィル−シールプロセス(BFSプロセス)として知られているプロセスにおいては、例えば、押し出しされたPE製あるいはPP製のボトル等の容器が、シングルオペレーションで無菌的かつ発熱物質なしで、所望の形状にブローされ、冷却の直後に、殺菌された充填材が無菌的に満たされ、そして、気密封止される。ブロー−フィル−シールプロセスによって生産された容器、特にボトルはまた、BFS容器として参照する。
【0003】
既知のBFS容器を、例えば輸液等の殺菌された医療用液体を収容するために使用する場合、輸液用器具を使用して輸液を患者に移送することを許容するクロージャキャップシステムを必要とする。輸液に薬剤を添加することも可能である。
【0004】
国際公開第WO96/23545号(特許文献1)から知られている輸液バッグは、注入部および抜取り部を有する。抜取り部は、スパイク部によって輸液を吸引することを可能とするために使用され、一方、注入部は、ほっそりしたカニューレ(針)を有する注射器によって、薬剤を供給することを可能とするために使用される。注入部は、分離部位として形成される保護キャップによって閉鎖される管状の連結部を有する。連結部に設置されるセルフシールメンブレン(隔壁)は、注射器の針によって、穴があけられる。連結部の穴あけ可能なメンブレンは、輸液バッグが使用される前において隔壁が溶液と接触するのを妨げる。抜取り部は、セルフシール隔壁を有していない。国際公開第WO96/23545号から知られている注入部および抜取り部は、輸液バッグに溶接することを意図している。
【0005】
既知の注入部は、実際上、満足のいくものであることが判明している。しかしながら、作用物質を注入するための注射針の使用に起因する不利な点が、存在する。一方において、注射針と隔壁との間の連結が、注射器の意図せぬ引張りや、バック内部の超過圧力に起因し、解消されるリスクが存在する。他方において、注射針による看護スタッフの傷害が増加するリスクが存在する。注入部が溶接される輸液バッグはまた、取り扱いが未熟な場合、針によって傷つけられる虞がある。さらにまた、針の断面が小さいため、粘性のある作用物質を供給することは、非常に困難である。加えて、針の断面が小さいため、低い粘度の作用物質を供給する場合であっても、比較的長い時間を必要とする。
【0006】
医療用具を連結するために、医用工学において、円錐状表面が標準化されている円錐状先端部および円錐状ソケット部を有する円錐状コネクタが、知られている。標準化された円錐状表面を有するロック不可の円錐状コネクタは、ルアーコネクタとして参照され、ロック可能な円錐状コネクタは、ルアーロックコネクタとして参照される。円錐状先端部を有するルアーコネクタあるいはルアーロックコネクタは、雄型コネクタとして参照され、円錐状ソケット部を有するコネクタは、めす型コネクタとして参照される。
【0007】
独国特許出願公開第10348016号明細書(特許文献2)は、注射カニューレ(針)を有しない従来のルアーロック注射器によって作用物質を注入することを許容する輸液バッグに溶接するためのコネクタを記載している。この既知のコネクタは、セルフシールメンブレンが配置される導管状のくぼみ部を有する連結部を有する。連結部に連結される分離部位は、導管状のくぼみ部を密封する。メンブレンの上方には、内側円錐部と雄ねじ部とを有する連結ピースとして形成される連結部があり、メンブレンは、注射器の円錐状先端部を収容すると共にそれに対してシールを形成するためにスリットが形成されている。コネクタは、上部サブセクションと下部サブセクションとからなり、それらの間には、セルフシールメンブレンが、クランプされて保持されている。
【0008】
独国実用新案出願公開第202004003267号明細書(特許文献3)から知られているBFS容器のためのクロージャキャップは、カバー部およびリム部を有し、当該カバー部には、輸液用器具のスパイク部の挿入を許容するスリットが形成されたメンブレンが挿入されている。スリットが形成されたメンブレンは、同一平面上にあるクロージャキャップのカバー部に、設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第WO96/23545号
【特許文献2】独国特許出願公開第10348016号明細書
【特許文献3】独国実用新案出願公開第202004003267号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の根底にある目的は、医療用液体を収容する容器、特にBFS容器のためのクロージャキャップを提供することであり、当該クロージャキャップは、注射針を使用することなく、液体を注入することを許容する。さらにまた、本発明の目的は、医療用液体を収容する容器、特にBFS容器を提供することであり、注射針を使用することなく、液体を注入することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的は、請求項1および16において特定される特徴により、本発明に従って達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属している請求項の対象物を形成する。
【0012】
医療用液体を収容するための容器、特に、輸液を収容するためのBFS容器のための発明に係るクロージャキャップは、カバー部およびリム部を有し、カバー部には、医療用液体の注入のための注入部が、配置されている。
【0013】
注入部は、無針注射器の円錐状先端部を収容すると共に、それに対してシールを形成するための円錐状くぼみ部を有している外向きの連結部と、セルフシールメンブレンを有し、前記連結部のくぼみ部を閉鎖するための内向きの閉鎖部位と、を有する。セルフシールメンブレンは、スリットが形成されており、したがって、注射器の円錐状先端部を、容易に挿入することが可能である。
【0014】
本発明に係るクロージャキャップの利点は、セルフシールメンブレンを除き、ワンピースで形成されていることである。これは、クロージャキャップを、ローコストで大量生産することを可能にする。
【0015】
クロージャキャップの好ましい実施形態において、注入部の閉鎖部位は、セルフシールメンブレンがスナップされることによって所定の位置に挿入されるくぼみ部を、有する。セルフシールメンブレンは、好ましくは、クランプされて、閉鎖部位の内向き突出リムにより、所定の位置で前記くぼみ部に固定される。閉鎖部位の周囲全体を囲むように延長する内向き突出リムでなくて、閉鎖部位が、周囲に分布するように配置され、クランプによって、セルフシールメンブレンを所定位置に固定するためのフック部を有することが可能である。
【0016】
本発明のさらなる好ましい実施形態において、閉鎖部位におけるくぼみ部は、カバー部と合流する第1円筒状セクションと、第1円筒状セクションから続く第2円筒状セクションと、を有し、第1円筒状セクションは、第2円筒状セクションより小さな内径を有する。
【0017】
クロージャキャップの好ましい実施形態は、くぼみ部におけるより大きい内径を有する第2円筒状セクションに配置される環状セクションと、中央ブリッジ部を介し、環状セクションから続いており、かつ、より小さい内径を有する第1円筒状セクションに配置される皿状セクションと、を有するセルフシールメンブレンを準備している。したがって、セルフシールメンブレンは、閉鎖部位のくぼみ部において確実な保持を有する。
【0018】
セルフシールメンブレンの皿状セクションは、好ましくは、ボウル状凹部を有する。ボウル状凹部は、一方では、注射器の円錐状先端部が確実にガイドされることを確保し、他方では、メンブレンが、引抜かれる円錐状先端部を確実にシールすることを保証する。メンブレンの特殊な構成が、即時再閉鎖にとって重要であり、包装の際における内圧の増加によって、メンブレンのシールがさらに増加することが、試験で示された。
【0019】
特に好ましい実施形態において、セルフシールメンブレンを有する注入部の閉鎖部位は、注射器の円錐状先端部が挿入される場合、メンブレンがくぼみ部で軸方向に圧縮されるように、形成される。その結果、円錐状先端部が挿入される場合、メンブレンは開口する。セルフシールメンブレンは、一方において、閉鎖部位のくぼみ部に所定位置で適切に固定され、他方において、円錐状先端部が挿入される場合、メンブレンが軸方向に圧縮し得るように、自由に移動可能である。その際、メンブレンの高さが減少する。つまり、メンブレンの上面が、閉鎖部位のくぼみ部の設置面との接触を消失する。
【0020】
注入部の閉鎖部位は、ルアー注射器あるいはルアーロック注射器のために設計することが可能である。注入部の連結部は、好ましくは、雄ねじ部を有しており、注射器とのルアーロック連結を可能にする。
【0021】
セルフシールメンブレンを無菌的に閉鎖することを可能とするために、連結部は、好ましくは、環状割れ目ゾーンを介して連結部の上端部に連結されている分離部位によって、密封される。分離部位が取り除かれた後で、セルフシールメンブレンが露出され、したがって、注射器の円錐状先端部を挿入することが可能である。
【0022】
ハンドリングを向上さるために、分離部位は、好ましくは、クロージャキャップのカバー部のリム部に向かって延長する側方グリップタブを有する。
【0023】
注入部と同様に、本発明に係るクロージャキャップは、医療用液体を、スパイク部を使用して吸引することを可能とする抜取り部を有することも可能である。抜取り部はまた、好ましくは、スパイク部が挿入されるくぼみ部を有する外向きの連結部と、セルフシールメンブレンによって閉鎖される内向きの閉鎖部位とを有する。
【0024】
穴あけ可能なメンブレンは、スナップされることによって、抜取り部の閉鎖部位のくぼみ部に所定位置で挿入される。メンブレンは、好ましくは、クランプによって、閉鎖部位の内向き突出リムにより、所定位置に固定される。抜取り部の閉鎖部位もまた、好ましくは、環状割れ目ゾーンを介して連結部の上端部に連結されている分離部によって、閉鎖される。抜取り部の分離部位もまた、好ましくは、カバー部のリム部に向かって延長する側方グリップタブを有する。
【0025】
本発明に係る容器は、特に注入用あるいは輸液用容器であり、ボトルとして形成され、上記したクロージャキャップによって、閉鎖される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るクロージャキャップの実施形態の正面図である。
【図2】図1に示されるクロージャキャップの側面図である。
【図3】図1に示されるクロージャキャップの線III−IIIに関する拡大断面図である。
【図4a】注射器の円錐状先端部の挿入前におけるクロージャキャップを示している断面図である。
【図4b】注射器の円錐状先端部の挿入後におけるクロージャキャップを示している断面図である。
【図4c】図4bの細部の拡大断面図である。
【図5】図1に示されるクロージャキャップの断面図である。
【図6】本発明に係るクロージャキャップを有する本発明に係る容器の実施形態を示している断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態が、図面を参照し、以下において説明される。
【0028】
図1は、本発明に係るクロージャキャップの実施形態、
図2は、図1に示されるクロージャキャップの側面図、
図3は、図1に示されるクロージャキャップの線III−IIIに関する拡大断面図、
図4aおよび図4bは、注射器の円錐状先端部の挿入の前および後におけるクロージャキャップ、
図4cは、図4bの細部の拡大図、
図5は、図1に示されるクロージャキャップの断面図、および、
図6は、本発明に係るクロージャキャップを有する本発明に係る容器の実施形態を示している。
【0029】
図1および図2は、注入部Aおよび抜取り部Bを有する本発明に係るクロージャキャップの側面図である。セルフシールメンブレンつまり穴あけ可能なメンブレンを除き、クロージャキャップは、安価に大量生産することが可能であるプラスチック材料から形成される一体型コンポーネントである。
【0030】
クロージャキャップ1は、カバー部2およびリム部3を有する。カバー部2は、外側セクション4と、外部に向かって突出する内側セクション5を有する。無針注射器の円錐状先端部の挿入のための連結部6は、外部に向かって突出する内側セクション5から外に向いている(図3)。連結部6は、注射器の円錐状先端部を収容すると共に、それに対してシールを形成するための円錐状くぼみ部7と、雄ねじ部8とを、有する。円錐状くぼみ部7および雄ねじ部8は、標準の市販されているルアーロック注射器を、連結部に連結することができるように、設計されている。
【0031】
連結部6は、環状割れ目ゾーン10を介して連結部の上端部に連結されている分離部位9によって、閉鎖される。分離部位9は、円形キャップ11を有し、当該円形キャップには、狭いブリッジ部12を介して、カバー部のリム部に向かって降下しながら延長する側方グリップタブ13が、連結される。グリップタブ13は、クロージャキャップを越えて側方に延長しないように、設計される。
【0032】
くぼみ部15を有する閉鎖部位14は、カバー部2の中央セクション5から内に向いている。閉鎖部位14のくぼみ部15に挿入されるのは、セルフシールメンブレン16であり、そこへスナップされることによって、くぼみ部に設置される。
【0033】
閉鎖部位14のくぼみ部15は、カバー部2の中央セクション5と合流する上部円筒状セクション17を有する。上部円筒状セクション17から続くのは、上部円筒状セクション17より大きな内径を有する下部円筒状セクション18である。したがって、セルフシールメンブレン16は、くぼみ部15の下部円筒状セクション18に設置されるより大きい外径の下部環状セクション19を有する。より小さい外径を有する上部皿状セクション21は、くぼみ部15の上部円筒状セクション17に、締りばめとして設置されており、また、中央ブリッジ部20を介し、メンブレン16の環状セクション19から続いている。閉鎖部位は、クランプによって所定位置にメンブレン16を固定する内向き突出リム35を有する。メンブレン16の皿状セクション21は、ボウル状凹部22を有し、当該ボウル状凹部は、1つ以上のスリット23が設けられており、例えば十字のスリットである。
【0034】
クロージャキャップ1のリム部3は、ボトムに、ビード形状リム24を有し、当該リムは、下面に、ループ状に回って延長する溝部を有する。クロージャキャップは、ボトルに嵌合させることが可能であり、その際、ボトルのネック部のトップエッジが、クロージャキャップのビード形状リム24の溝部25に、係合する
次に、クロージャキャップの注入部Aの機能の仕方を、図4A、図4Bおよび図4Cを参照して、説明する。
【0035】
例えば、薬剤等の液体を、無針注射器によって注入することを可能とするために、まず、グリップタブ13を横向きに旋回させることによって、分離部位9が連結部6から取り除かれる。これにより、セルフシールメンブレン16が露出する。無針注射器26の円錐状先端部36は、連結部6の円錐状くぼみ部7に挿入される。これが実行されると、円錐状先端部36は、セルフシールメンブレン16の皿状セクション22を押圧し、その結果、メンブレンが圧縮される(図4C)。結果として、メンブレン16の中央ブリッジ部20は、内側に押込まれ、その際、皿状セクション22は、スリット23の領域において開口させられる。薬剤は、今や注入することが可能である。
【0036】
注入部Aと同様に、クロージャキャップもまた、抜取り部Bを有する。注入部Aと抜取り部Bとは、クロージャキャップのカバー部2の中央セクション5に、かつ、クロージャキャップの軸の側方に、互いに隣接して配置される。抜取り部Bは、注入部Aと同様な構造である(図5)。
【0037】
抜取り部Bは、連結部27を有する。当該連結部は、カバー部2の中央セクション5から外側に向いており、また、注入装置のスパイク部の挿入のためのくぼみ部28を有する。連結部27のくぼみ部28は、環状割れ目ゾーン30を介して連結部の上端部に連結されている分離部位29によって、閉鎖される。分離部位30は、前と同じように、注入部の分離部位のグリップタブと同様な形状の側方グリップタブ31を有する。閉鎖部位32が、カバー部2の中央セクション5から下方に向いており、そこでは、スパイク部によって穴あけ可能であるメンブレン33が、クランプによって所定位置に固定されている。メンブレン33は、閉鎖部位32の内向き突出リム34によって所定位置に保持される。一旦、分離部位29が取り除かれると、メンブレン33は露出され、スパイク部によって、貫通される。液体は、スパイク部を使用して吸引することが可能である。
【0038】
図6は、本実施形態においてBSFボトルである本発明に係る容器と共に、本発明に係るクロージャキャップを、示している。
【0039】
クロージャキャップ1は、ボトル38のネック部37に確実に設置され、後者は、例えば輸液で満たされている。ボトルのネック部は閉鎖されておらず、トップ部の領域が開口しているので、液体は、キャップと直接接触している。したがって、無針注射器により、薬剤を注入することが可能である。クロージャキャップは、好ましくは、ボトルのネック部37に螺合されるねじ込みキャップの形態をとる。しかし、クロージャキャップをボトルのネック部に、溶接することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用液体を収容する容器、特にBFS容器のためのクロージャキャップであって、
カバー部(2)およびリム部(3)を有しており、
前記カバー部(2)には、医療用液体の注入のための注入部(A)が配置されており、
前記注入部(A)は、
無針注射器の円錐状先端部を収容すると共に、それに対してシールを形成するための円錐状くぼみ部(7)を有している外向きの連結部(6)と、
セルフシールメンブレン(16)を有し、前記連結部の前記くぼみ部を閉鎖するための内向きの閉鎖部位(14)と、を有し、
前記セルフシールメンブレン(16)は、スリットが形成されている
ことを特徴とするクロージャキャップ。
【請求項2】
前記注入部(A)の前記閉鎖部位(14)は、セルフシールメンブレン(16)がスナップされることによって所定位置に挿入されるくぼみ部(15)を、有することを特徴とする請求項1に記載のクロージャキャップ。
【請求項3】
前記注入部(A)の前記閉鎖部位(14)は、前記セルフシールメンブレン(16)を、クランプによって前記くぼみ部(15)に所定位置で固定する内向き突出リム(35)を、有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロージャキャップ。
【請求項4】
前記セルフシールメンブレン(16)を有する前記注入部(A)の前記閉鎖部位(13)は、注射器の円錐状先端部が挿入される場合に、前記メンブレンが前記くぼみ部(15)において軸方向に圧縮され、それに伴って、前記メンブレンの開口を引き起こすように、形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。
【請求項5】
前記注入部(A)の前記閉鎖部位(14)の前記くぼみ部(15)は、
前記カバー部(2)と合流する第1円筒状セクション(17)と、
前記第1円筒状セクションから続き、かつ、前記第1円筒状セクションより大きな内径を有する第2円筒状セクション(18)と、
を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。
【請求項6】
前記セルフシールメンブレン(16)は、
前記くぼみ部(15)の前記第2円筒状セクション(18)に配置される環状セクション(19)と、
中央ブリッジ部(20)を介し、前記環状セクションから続いており、かつ、前記第1円筒状セクション(17)に配置される皿状セクション(21)と、
を有することを特徴とする請求項5に記載のクロージャキャップ。
【請求項7】
前記セルフシールメンブレン(16)の前記皿状セクション(21)は、ボウル状凹部(22)を有することを特徴とする請求項6に記載のクロージャキャップ。
【請求項8】
前記注入部(A)の前記連結部(13)は、雄ねじ部(8)を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。
【請求項9】
前記連結部(14)は、環状割れ目ゾーン(10)を介して前記連結部の上端部に連結されている分離部位(9)によって密閉されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。
【請求項10】
前記分離部位(9)は、前記クロージャキャップの前記リム部(3)に向かって延長する側方グリップタブ(13)を有することを特徴とする請求項9に記載のクロージャキャップ。
【請求項11】
前記カバー部(2)には、医療用液体を、スパイク部を使用して吸引するための抜取り部(B)が配置されており、
前記抜取り部(B)は、
スパイク部を収容するためのくぼみ部(28)を有する外向きの連結部(27)と、
前記連結部の前記くぼみ部を閉鎖するための穴あけ可能なメンブレン(33)を有する内向きの閉鎖部位(32)と、
を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。
【請求項12】
前記抜取り部(B)における前記穴あけ可能なメンブレン(33)は、スナップされることによって前記くぼみ部(28)における所定位置に、挿入されることを特徴とする請求項11に記載のクロージャキャップ。
【請求項13】
前記抜取り部(B)の前記閉鎖部位(32)は、穴あけ可能なメンブレン(33)を、クランプによって前記くぼみ部(28)に所定位置で固定する内向き突出リム(34)を有することを特徴とする請求項12に記載のクロージャキャップ。
【請求項14】
前記抜取り部(B)の前記連結部(27)は、環状割れ目ゾーン(30)を介して前記連結部の上端部に連結されている分離部位(29)によって閉鎖されることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載のクロージャキャップ。

【請求項15】
前記抜取り部(B)の前記分離部位(29)は、前記クロージャキャップの前記リム部(3)に向かって延長する側方グリップタブ(31)を有することを特徴とする請求項14に記載のクロージャキャップ。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載のクロージャキャップを有する容器、特にBFSボトル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−517607(P2010−517607A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547612(P2009−547612)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000851
【国際公開番号】WO2008/095665
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(504022456)フレゼニウス カビ ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】