説明

医薬品、組成物、ならびにそれらの製造方法および使用方法

プリン受容体拮抗薬として作用できる化合物、その化合物を含む医薬組成物、およびその化合物を製造する方法が開示される。その化合物および組成物は、プリン受容体の機能亢進に関連する障害を処置または予防する際に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2007年1月12日に出願され、「医薬品、組成物、ならびにそれらの製造方法および使用方法(Pharmaceuticals, Compositions, and Methods of Making and Using the Same)」という発明の名称の米国仮特許出願第60/884,746号の優先権を主張し、この仮出願は本明細書中にその全体を参照により援用される。
【0002】
本発明は、医薬組成物および医薬方法、ならびにそれらの製造方法および使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
運動障害は、特に高齢者の間で重大な健康問題となる。これらの運動障害はしばしば、脳障害の結果である場合がある。運動障害を生じる脳幹神経節に関与する障害としては、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびウィルソン病が挙げられる。さらに、ジスキネジーはしばしば、脳虚血および他の神経障害の続発症として発生する。
【0004】
パーキンソン病の4つの古典的症状:振戦、強剛性、無動、および体位変換が存在する。この疾患はまた、一般に、鬱病、認知症、および全般的な認識低下と関連する。パーキンソン病は、総人口で1000人あたり1人の罹患率を有する。発生率は、60歳以上の高齢者で100人あたり1人まで増加する。黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの変性およびその後の線条体におけるドーパミンの間質内濃度の減少は、パーキンソン病の進行にとって重要である。パーキンソン病の臨床症状が現れる前に、黒質由来の細胞の約80%が破壊され得る。
【0005】
パーキンソン病の処置のためのいくらかの戦略は、伝達物質補充療法(L−ジヒドロキシフェニル酢酸(L−DOPA))、モノアミンオキシダーゼの阻害(例えば、デプレニル(商標))、ドーパミン受容体作用薬(例えば、ブロモクリプチンおよびアポモルヒネ)、および抗コリン作用薬(例えば、ベンズトロフィン(benztrophine)、オルフェナドリン)に基づく。伝達物質補充療法は、特に、「オン−オフ」症状進行の場合の長期に及ぶ処置の後、一貫性のある臨床的利点を提供されないことがある。さらにこのような処置はまた、アテトーシスおよび舞踏病の不随意運動、悪心および嘔吐にも関連している。加えて、現在の治療法は、患者において断続的な認識低下を生じる根底にある神経変性障害を処置しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プリン受容体、特にアデノシン受容体、より具体的にはアデノシンA2A受容体の遮断は、パーキンソン病のような運動障害、あるいは鬱病、認識機能障害、もしくは記憶障害、急性疼痛および慢性疼痛、ADHDまたは睡眠発作のような障害の処置または予防、あるいは被験者における神経防護作用のために有益である場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様において、化合物またはその製薬上許容される塩は、式(I)
【化1】

を有する。
【0008】
は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択されてもよい。
【0009】
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであってもよい。
【0010】
は、式−L−Ar−N(R)SO−R(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−である)を有してもよい。Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンであってもよい。
【0011】
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換されてもよい。
【0012】
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換されてもよい。あるいは、RおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成してもよい。
【0013】
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであってもよく;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであってもよく、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換される。
【0014】
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであってもよく、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換される。
【0015】
各mは、独立に、0、1または2であってもよく;各nは、独立に、0、1、2、3または4であってもよい。
【0016】
一部の状況において、Rは、−NR、または−NHであってもよい。Rは、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであってもよく、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される。Rは、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルであってもよい。一部の状況において、Lは、−CH−であってもよく、Arは、アリーレン、例えば、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンなどであってもよい。
【0017】
一部の状況において、Rは、−NRであってもよく、Rは、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリル(それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される)であってもよく、Lは、−CH−であってもよく、Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されるアリーレンであってもよい。例えば、Rは、−NHであってもよく、Rは、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルであってもよく、Lは、−CH−であってもよく、Arは、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンであってもよい。
【0018】
化合物は、4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−フェニル,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;3−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;3−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;3−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;3−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;5−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;5−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;5−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;5−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;3−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;5−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;からなる群より選択されてもよく、その製薬上許容される塩であってもよい。
【0019】
別の態様において、医薬組成物は、製薬上許容される担体および式(I)の化合物を含む。
【0020】
別の態様において、障害を処置する方法は、有効量の式(I)の化合物、またはその製薬上許容される塩を、プリン受容体遮断によって処置可能な障害の処置を必要とする被験者に投与することを含む。
【0021】
障害は、プリン受容体の機能亢進に関連してもよい。被験者は、アデノシン受容体遮断を必要としてもよい。アデノシン受容体は、A2A受容体であってもよい。障害は、運動障害であってもよい。運動障害は、パーキンソン病であってもよいか;または運動障害は、薬物誘発性パーキンソンニズム、脳炎後パーキンソンニズム、中毒によって誘発されるパーキンソンニズムまたは外傷後パーキンソン病であってもよい。運動障害は、進行性核上性麻痺(progressive supernuclear palsy)、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハレルフォルデンスパッツ病(Hallerrorden−Spatz disease)、進行性淡蒼球萎縮(progressive pallidal atrophy)、ドーパ反応性ジストニアパーキンソンニズム、痙性またはジスキネジーを生じる大脳基底核の他の障害であってもよい。
【0022】
方法は、運動障害の処置に有用なさらなる薬物を、被験者に投与することを含んでもよい。運動障害の処置に有用なさらなる薬物は、パーキンソン病の処置に有用な薬物(例えば、L−DOPAまたはドーパミン作用薬など)であってもよい。障害は、鬱病、認識機能障害または記憶障害、急性疼痛または慢性疼痛、ADHDあるいは睡眠発作であってもよい。認識機能障害または記憶障害が、アルツハイマー病であってもよい。
【0023】
別の態様において、化合物の製造方法は、式(I)
【化2】

(式中、RおよびRは、上で定義したとおりであり、Rは、式−L−Ar−NO(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されるアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されるヘテロアリーレンであり、Rは、上で定義したとおりである)を有する)を有する化合物と亜ジチオン酸塩とを接触させることを含む。亜ジチオン酸塩は、亜ジチオン酸ナトリウム(Na)であってもよい。
【0024】
別の態様において、化合物の製造方法は、式(I)
【化3】

(式中、RおよびRは、上で定義したとおりであり、Rは、式−L−Ar−NH(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されるアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されるヘテロアリーレンであり、Rは、上で定義したとおりである)を有する)を有する化合物とクロロスルホン酸とを接触させることを含む。
【0025】
他の態様、特徴および目的は、説明および図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0026】
アデノシン受容体の遮断は、パーキンソン病のような運動障害の処置、および脳虚血の処置に関与している。例えば、国際公開第02/055083号パンフレット;Richardson,P.J.ら,Trends Pharmacol.Sci.1997,18,338−344;ならびにGao,Y.およびPhillis,J.W.,Life Sci.1994,55,61−65(これらの各々は、その全体を参照により援用される)を参照のこと。アデノシンA2A受容体拮抗薬は、パーキンソン病のような運動障害の処置において潜在的使用を有する(Mally,J.およびStone,T.W.,CNS Drugs,1998,10,311−320(これは、その全体を参照により援用される))。
【0027】
アデノシンは、多種多様の十分に立証された調節的機能および生理学的効果を有する天然に存在するプリンヌクレオシドである。この内因性ヌクレオシドの中枢神経系(CNS)効果は、CNS障害におけるプリン作動性薬の治療可能性のために、創薬において特に注意を引き付けていた(Jacobson,K.A.ら,J.Med.Chem 1992,35,407−422,およびBhagwhat,S.S.;Williams,M.E.Opin.Ther.Patents 1995,5,547−558(これらの各々は、その全体を参照により援用される))。
【0028】
アデノシン受容体は、プリン受容体として公知のプリンヌクレオチドおよびヌクレオシド受容体のグループのサブクラス(P)を示す。主要な製薬上異なるアデノシン受容体サブタイプは、(高親和性および低親和性の)A、A2A、A2BおよびAとして公知である(Fredholm,B.B.ら,Pharmacol.Rev.1994,46,143−156(これは、その全体を参照により援用される))。アデノシン受容体は、CNSにおいて存在する(Fredholm,B.B.,News Physiol.Sci.,1995,10,122−128(これは、その全体を参照により援用される))。
【0029】
受容体媒介性薬剤は、脳虚血または神経変性障害(例えば、パーキンソン病)の処置に有用であり得る(Jacobson,K.A.,Suzuki,F.,Drug Dev.Res.,1997,39,289−300;Baraldi,P.G.ら,Curr.Med.Chem.1995,2,707−722;ならびにWilliams,M.およびBumnstock,G. Purinergic Approaches Exp.Ther.(1997),3−26.編集者 Jacobson,Kenneth A.;Jarvis,Michael F.出版社:Wiley−liss,New York,N.Y.(これは、その全体を参照により援用される))。
【0030】
カフェインのようなキサンチン誘導体が、注意欠陥過活動性障害(ADHD)のための治療形態を与えることができると推測されている。多くの研究により、ADHDの症状を制御する際のカフェインの有益な効果が示されている(Garfinkel,B.D.ら,Psychiatry,1981,26,395−401(これは、その全体を参照により援用される))。アデノシン受容体の拮抗作用は、ヒトにおけるカフェインの行動的効果の大部分を占めると考えられており、従って、アデノシンA2A受容体の遮断は、ADHD患者におけるカフェインの観測される効果の原因となる場合がある。従って、選択的アデノシンA2A受容体拮抗薬は、ADHDのための効果的な処置を与えるが、副作用を減少させることができる。
【0031】
アデノシン受容体は、睡眠パターンの調節において重要な役割を果たし、実際に、カフェインのようなアデノシン拮抗薬は、強力な刺激効果を与えることができ、覚醒状態を長引かせるために使用されることができる(Porkka−Heiskanen,T.ら,Science,1997,276,1265−1268(これは、その全体を参照により援用される))。アデノシンの睡眠調節は、アデノシンA2A受容体によって媒介され得る(Satoh,S.ら,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,1996,93:5980−5984(これは、その全体を参照により援用される))。従って、選択的アデノシンA2A受容体拮抗薬は、睡眠過剰または睡眠発作のような睡眠障害における過剰の眠気を弱めるのに利点がある場合がある。
【0032】
大鬱病患者は、血小板におけるアデノシン作用薬誘発性刺激に対して鈍い反応を示し、これは、アデノシンA2A受容体機能の異常調節が鬱病の間に起こり得ることを示唆する(Berk,M.ら,2001,Eur.Neuropsycopharmacol.11,183−186(これは、その全体を参照により援用される))。動物モデルにおける実験的証拠により、アデノシンA2A受容体機能の遮断が抗鬱作用をもたらすことが示されている(El Yacoubi,Mら,Br.J.Pharmacol.2001,134,68−77(これは、その全体を参照により援用される))。従って、アデノシンA2A受容体拮抗薬は、患者における大鬱病および他の情動障害の処置に有用であり得る。
【0033】
アデノシンA2A受容体の薬理学は、概説されている(Ongini,E.;Fredholm,B.B.Trends Pharmacol.Sci.1996,17(10),364−372(これは、その全体を参照により援用される))。アデノシンA2A拮抗薬による運動障害の処置における1つの可能性のある機構は、A2A受容体が、CNSにおけるドーパミンD受容体に機能的に結合できることである。例えば、Ferre,S.ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1991,88,7238−7241;Puxe,Kら,Adenosine Adenine Nucleotides Mol.Biol.Integr.Physiol.,(Proc.Int.Symp.),第5版(1995),499−507.編集者:Belardinelr,Luiz;Pelleg,Amir.出版社:Kluwer,Boston,Mass.;およびFerre,S.ら,Trends Neurosci.1997,20,482−487(これらの各々は、その全体を参照により援用される)を参照のこと。
【0034】
CNSにおけるアデノシンA2A受容体の役割の興味により、カタレプシーとA2A受容体とを関連付けるインビボでの研究(Ferreら,Neurosci.Lett.1991,130,1624;およびMandhane,S.N.ら,Eur.J.Pharmacol.1997,328,135−141(これらの各々は、その全体を参照により援用される))に部分的に起因して、アデノシンA2A受容体に選択的に結合する薬剤への調査が促進されている。
【0035】
アデノシンA2A拮抗薬療法の1つの利点は、根底にある神経変性障害もまた、処置され得ることである。例えば、Ongini,E.;Adami,M;Ferri,C.;Bertorelli,R.,Ann.N.Y.Acad.Sci.1997.825(Neuroprotective Agents),3048(これは、その全体を参照により援用される)を参照のこと。特に、アデノシンA2A受容体機能の遮断は、マウスにおけるMPTP誘発性神経毒性に対して神経防護作用を与える(Chen,J−F.,J.Neurosci.2001,21,RC143(これは、その全体を参照により援用される))。加えて、食事カフェイン(アデノシンA2A受容体拮抗薬として公知)の消費は、パーキンソン病の危険性を減少させることに関連する(Ascherio,Aら,Ann.Neurol.,2001,50,56−63;およびRoss G.W.ら,JAMA,2000,283,2674−9(これらの各々は、その全体を参照により援用される))。従って、アデノシンA2A受容体拮抗薬は、パーキンソン病のような神経変性疾患において神経防護作用を与えることができる。
【0036】
キサンチン誘導体は、パーキンソン病のようなアデノシンA受容体の機能亢進によって引き起こされる種々の疾患を処置するためのアデノシンA2A受容体拮抗薬として開示されている(例えば、欧州特許出願公開第565377号(これは、その全体を参照により援用される)を参照のこと)。1つの優れたキサンチン誘導アデノシンA2A選択的拮抗薬は、CSC[8−(3−クロロスチリル)カフェイン]である(Jacobsonら,FEBS Lett.,1993,323,141−144(これは、その全体を参照により援用される))。
【0037】
アデノシンAおよびA2A受容体での混合拮抗薬である気管支拡張剤のテオフィリン(1,3−ジメチルキサンチン)は、臨床的に研究されている。このアデノシン受容体拮抗薬の製剤が、パーキンソン病において価値があるかどうかを決定するために、公開試験を15人のパーキンソン病患者で実施し、徐放性経口テオフィリン調製物(150mg/日)を用いて12週間まで処置し、1週間後に4.44mg/Lの血清テオフィリンレベルを得た。患者は、平均客観的障害スコアにおいて有意な改善を示し、11人は、適度なまたは著しい主観的改善を報告した(Mally,J.,Stone,T.W.J.Pharm.Pharmacol.1994,46,515−517(これは、その全体を参照により援用される))。
【0038】
KF 17837(E−8−(3,4ジメトキシスチリル)−1,3−ジプロピル−7−メチルキサンチン)は、アデノシンA2A受容体作用薬である、CGS 21680の脳室内投与によって誘発されるカタレプシー反応を、経口投与で著しく改善する、選択的アデノシンA2A受容体拮抗薬である。KF 17837はまた、ハロペリドールおよびレセルピンによって誘発されるカタレプシーを減少させた。さらに、KF 17837は、閾値下用量のL−DOPAとさらに加えたベンセラジドとの抗カタレプシー作用を高め、これにより、KF 17837が中枢活性アデノシンA2A受容体拮抗薬であること、および黒質線条体路のドーパミン作動性機能がアデノシンA2A受容体拮抗薬によって高められることが示唆される(Kanda,T.ら,Eur.J.Pharmacol.1994,256,263−268(これは、その全体を参照により援用される))。KF 17837の構造活性相関(SAR)は、公開されている(Shimada,J.ら,Bioorg.Med.Chem.Lett.1997,7,2349−2352(これは、その全体を参照により援用される))。最近のデータはまた、アデノシンA2A受容体拮抗薬KW−6002で与えられている(Kuwana,Yら,Soc.Neurosci.Abstr.1997,23,119.14;およびKanda,T.ら,Ann.Neurol.1998,43(4),507−513(それらの各々は、その全体を参照により援用される))。
【0039】
これらの薬理学的特性を共有する非キサンチン構造は、SCH 58261およびその誘導体を含む(Baraldi,P.G.ら,J.Med Chem.1996,39,1164−71(これは、その全体を参照により援用される))。SCH 58261(7−(2−フェニルエチル)−5−アミノ−2−(2−フリル)−ピラゾロ−[4,3−e]−1,2,4トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン)は、運動障害の処置に効果的であると報告され(Ongini,E.Drug Dev.Res.1997,42(2),63−70(これは、その全体を参照により援用される))、後の一連の化合物によって検証がなされている(Baraldi,P.G.ら,J.Med.Chem.1998,41(12),2126−2133(これは、その全体を参照により援用される))。
【0040】
多くのアデノシンA2A拮抗薬は、国際公開第02/055083A1号パンフレット(これは、その全体を参照により援用される)に記載されている。
【0041】
式(I)の化合物は、プリン受容体拮抗薬、例えば、アデノシンA2A拮抗薬として有用である。具体的には、化合物は、詳しくは以下
【化4】

のような式(I)を有してもよい。
【0042】
は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択されてもよい。
【0043】
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであってもよい。
【0044】
は、式−L−Ar−N(R)SO−R(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−である)を有してもよい。Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレン)であってもよい。
【0045】
各Rは、独立に、H、アルキル、またはアリールであってもよく、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換される。
【0046】
各RおよびRは、独立に、H、アルキルまたはアリールであってもよく、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換される。あるいは、RおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成してもよい。
【0047】
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであってもよい。
【0048】
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換されてもよい。
【0049】
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換されてもよい。
【0050】
各mは、独立に、0、1、または2であってもよく;各nは、独立に、0、1、2、3、または4であってもよい。上記の式(I)の化合物の製薬上許容される塩もまた、プリン受容体拮抗薬、例えば、アデノシンA2A拮抗薬として適切である。
【0051】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」とは、単独または組み合わされて、1〜10個、1〜6個、または1〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝アルキルラジカルを指す。このようなラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−アミル、ヘキシル、デシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
用語「アルケニル」とは、単独または組み合わされて、2〜10個、2〜6個、または2〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝アルケニルラジカルを指す。このようなラジカルの例としては、エテニル、E−プロペニルおよびZ−プロペニル、イソプロペニル、E−ブテニルおよびZ−ブテニル、E−イソブテニルおよびZ−イソブテニル、E−ペンテニルおよびZ−ペンテニル、デセニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
用語「アルキニル」とは、単独または組み合わされて、2〜10個、2〜6個、または2〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝アルキルラジカルを指す。このようなラジカルの例としては、エチニル(アセチレニル)、プロピニル、プロパルギル、ブチニル、ヘキシニル、デシニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
用語「シクロアルキル」とは、単独または組み合わされて、3〜10個、3〜8個、または3〜6個の炭素原子を含有する環式アルキルラジカルを指す。このようなシクロアルキルラジカルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されず;二環式基としては、ビシクロ[3.4.0]ノニル、ビシクロ[2.2.2.]オクチル、ノルボルニル、スピロ[4.5]デシルなどが挙げられる。
【0055】
用語「シクロアルケニル」とは、単独または組み合わされて、4〜10個、4〜8個、または5もしくは6個の炭素原子および1つ以上の二重結合を含有する環状炭素環を指す。このようなシクロアルケニルラジカルの例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニル、および二環式基(例えば、ノルボルネニルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
用語「アリール」とは、炭素環式芳香族基を指し、1つ以上の環が芳香族でない縮合二環系または三環系(例えば、インダニル)を含む。このような炭素環式芳香族基の例としては、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、アズレニル、フルオレニル、およびアントラセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
用語「ヘテロアリール」とは、複素環式芳香族基を指し、1つ以上の環が芳香族でない縮合二環系または三環系(例えば、インドリニル)を含む。このような複素環式芳香族基の例としては、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、およびフェノキサジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
用語「アルコキシ」とは、単独または組み合わされて、アルキルエーテルラジカル、またはシクロアルキルエーテルラジカルを指し、用語「アルキル」および「シクロアルキル」は、上に定義したとおりである。適切なアルキルエーテルラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
【0060】
用語「ヘテロシクリル(heterocylyl)」とは、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N−、および−N(O)−から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む飽和または不飽和単環、二環または三環非芳香族基を指す。飽和単環複素環式基の例としては、モルホリノ、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロチエニル、チオモルホリノ、テトラヒドロピラニル、ブチロラクトニル、カプロラクトニル、カプロラクタミル、スクシンイミジルなどが挙げられる。不飽和単環複素環式基の例としては、2,3−ジヒドロピラン、2,3−ジヒドロピロリジル、1,2−ジヒドロピリジン、マレイミジルなどが挙げられる。二環式ヘテロシクリルラジカルとしては、縮合二環式基、架橋二環式基、およびスピロ二環式基が挙げられる。
【0061】
用語「アリールオキシ」とは、単独または組み合わされて、アリールエーテルラジカルを指し、ここで、「アリール」は上に定義したとおりである。例としては、フェノキシおよびナフチルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。用語「ヘテロアリールオキシ」とは、ヘテロアリールエーテルラジカルを指し、ここで、「ヘテロアリール」とは、上に定義したとおりである。例としては、ピリジルオキシ、ピロリルオキシ、フリルオキシ、およびチエニルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
用語「アルキルチオ」とは、単独または組み合わされて、アルキルチオエーテルラジカル、またはシクロアルキルチオエーテルラジカルを指し、ここで、用語「アルキル」および「シクロアルキル」は、上に定義したとおりである。適切なアルキルチオエーテルラジカルの例としては、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、iso−プロピルチオ、n−ブチルチオ、iso−ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、シクロプロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
用語「アリールチオ」とは、単独または組み合わされて、アリールチオエーテルラジカルを指し、ここで、「アリール」は、上に定義したとおりである。例としては、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられるが、これらに限定されない。用語「ヘテロアリールチオ」とは、ヘテロアリールチオエーテルラジカルを指し、ここで、「ヘテロアリール」は、上に定義したとおりである。例としては、ピリジルチオ、ピロリルチオ、フリルチオ、およびチエニルチオが挙げられるが、これらに限定されない。
【0064】
用語「アリーレン」とは、炭素環式アリールジラジカル、例えば、フェニレンまたはナフチレンなどを指す。用語「ヘテロアリーレン」とは、複素環式芳香族ジラジカルを指す。例としては、ピリジニレン、フリレン、ピリミジニレン、およびチエニレンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
式(I)の化合物は、プリン受容体、特にアデノシン受容体、より特にはアデノシンA2A受容体の遮断が有益であり得る障害の処置または予防のために使用することができる。化合物は、そのような処置を必要とする被験者に投与することができる。例えば、有効量の式(I)の化合物あるいはその製薬上許容される塩またはプロドラッグは、被験者に投与することができる。障害は、プリン受容体の機能亢進によって引き起こされ得る。
【0066】
特に注目する障害は、プリン受容体、特にアデノシン受容体およびより特にアデノシンA2A受容体の遮断が有益であり得るものを含む。それらとしては、パーキンソン病、薬剤誘発性パーキンソンニズム、脳炎後パーキンソンニズム、中毒(例えば、MIP、マンガン、一酸化炭素)によって誘発されるパーキンソンニズムおよび外傷後パーキンソン病(パンチドランク症候群)などの運動障害が挙げられる。
【0067】
プリン受容体の遮断が有益であり得る他の運動障害としては、進行性核上性麻痺、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハレルフォルデンスパッツ病、進行性淡蒼球萎縮、ドーパ反応性ジストニアパーキンソンニズム、痙性または異常な運動または姿勢を生じる大脳基底核の他の障害が挙げられる。本発明はまた、オン−オフ現象を有するパーキンソン病;(用量低下の終わりに)すくみ足現象(freezing)を有するパーキンソン病;および顕著なジスキネジーを有するパーキンソン病の処置に効果的であり得る。
【0068】
式(I)の化合物は、運動障害の処置に有用な1つ以上のさらなる薬物(例えば、L−DOPAまたはドーパミン作用薬)と組み合わせて使用または投与することができ、その成分は、同時または連続投与のために同じ製剤または別の製剤に存在していてもよい。
【0069】
プリン受容体、特にアデノシン受容体、およびより特にはアデノシンA2A受容体の遮断が有益であり得る他の障害としては、急性疼痛および慢性疼痛;例えば、神経因性疼痛、癌疼痛、三叉神経痛、片頭痛および頭痛に関連する他の状態、一次痛覚過敏および二次痛覚過敏、炎症痛、侵害受容性疼痛、脊髄癆、幻肢痛、脊髄損傷疼痛、中心性疼痛、ヘルペス後痛、およびHIV疼痛;双極性障害、季節性情動障害、鬱病、躁鬱病、非定型鬱病および単一性鬱病(monodepressive disease)などの気分障害を含む情動障害;大脳皮質基底核変性症、脱髄疾患(多発性硬化症(multiple sclerosis)、多発性硬化症(disseminated sclerosis))、フリードライヒ失調症、運動ニューロン疾患(筋萎縮性側策硬化症、進行性延髄萎縮(progressive bulbar atrophy))、多系統萎縮症、脊髄症、神経根症、末梢神経障害(糖尿病性神経障害、脊髄癆、薬剤誘発性神経障害、ビタミン欠乏症)、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythamatosis)、肉芽腫性疾患、オリーブ・橋・小脳萎縮症、進行性淡蒼球萎縮、進行性核上麻痺、痙性を含む中枢および末梢神経系変性疾患;統合失調症および関連精神病;認知症、アルツハイマー病、前頭側頭認知症、多発脳梗塞性認知症、AIDS認知症、ハンチントン病に関連する認知症、レヴィー小体認知症、老年性認知症、加齢に伴う記憶障害、認知症に関連する認識機能障害、コルサコフ症候群、拳闘家痴呆症(dementia pugilans)を含む認知障害;注意欠陥過活動性障害(ADHD)、注意欠陥障害、微小脳機能不全、脳損傷チャイルド症候群、運動過剰活動チャイルド(hyperkinetic reaction childhood)、および過活動児童症候群などの注意障害;外傷性脳損傷、神経外科(外科的外傷)、頭部損傷に対する神経保護、頭蓋内圧高進、脳水腫、水頭症、脊髄損傷を含む中枢神経系損傷;一過性脳虚血発作、脳卒中(血栓性脳卒中、虚血性脳卒中、塞栓性脳卒中、出血性脳卒中、ラクナ脳梗塞)、くも膜下出血、脳血管痙攣、脳卒中に対する神経保護、周産期仮死、溺死、心拍停止、硬膜下血管腫を含む脳虚血;心筋虚血;筋肉虚血;睡眠過剰および睡眠発作などの睡眠障害;網膜虚血再灌流障害および糖尿病性神経障害などの眼障害;跛行および低血圧などの心血管障害;ならびに糖尿病およびその合併症が挙げられる。
【0070】
式(I)の化合物は、従来の合成法に従って調製されてもよい。例えば、RがNHである式(I)の化合物は、反応スキーム1に例示したもののような方法によって合成されてもよい。
【化5】

式(4)の化合物は、水素化ナトリウムなどの適切な塩基の存在下において、適切なハロゲン化アルキル、または置換されたハロゲン化アルキル(例えば、ハロゲン化アリールアルキル)との反応などの標準的な方法によって式(3)の化合物から調製されてもよい。
【0071】
が、−C(O)N(R)−Ar−N(R)SO−Rである式(4)の化合物は、適切なアミンまたはヒドラジンとの直接反応などの標準的な方法によって、Rが、−COClである式(4)の化合物から調製することができる。一部の場合において、式(4)の化合物は、式−C(O)N(R)−Ar−NOのRを含む。このような化合物と亜ジチオン酸塩(例えば、亜ジチオン酸ナトリウム、Na)との反応は、Rが、式−C(O)N(R)−Ar−N(R)SO−Rを有する式(I)の化合物を生成することができる。
【0072】
式(3)の化合物は、アリールまたはヘテロアリールカップリング反応などの標準的な方法によって式(2)の公知のクロロ化合物から調製されてもよい。適切なアリールまたはヘテロアリールカップリング反応は、パラジウム錯体などの適切な触媒の存在下において、適切なアリール−ボロン酸誘導体またはヘテロアリール−ボロン酸誘導体、アリール−トリアルキルスタンナン誘導体またはヘテロアリール−トリアルキルスタンナン誘導体あるいはアリール−ハロゲン化亜鉛誘導体またはヘテロアリール−ハロゲン化亜鉛誘導体との反応を含む。
【0073】
式(3)の化合物はまた、亜硝酸イソアミルまたは亜硝酸ナトリウムとの処理などの標準的な方法によって式(7)の化合物から調製されてもよい。式(7)の化合物は、文献において公知であるか、またはPdなどの適切な触媒の存在下において、水素との反応などの標準的な方法によって、式(6)の化合物から調製することができるかのいずれかである。式(6)の化合物は、文献において公知であるか、または上記のアリールまたはヘテロアリールカップリング反応などの標準的な方法によって、式(5)の公知の化合物から調製することができるかのいずれかである。
【0074】
が、−NRである式(I)の化合物は、適切なアルデヒドまたはケトンとの還元的アミノ化などの標準的な方法によって、あるいは適切な塩基の存在下において、適切なハロゲン化アルキルとの処理によって、式(4)の化合物から調製されてもよい。
【0075】
が、−NRCONR(式中、RはHである)である式(I)の化合物は、適切なイソシアネートRNCOまたはRNCOあるいは塩化カルバモイルRNC(O)Clとの処理などの標準的な方法によって、式(4)の化合物から調製されてもよい。Rが、NRCONR(式中、Rはアルキルである)である式(I)の化合物は、上記の付加的なアルキル化工程を最初に実施してから上記のように調製されてもよい。
【0076】
が、−NRCOR、−NRCOまたは−NRSO(式中、RはHである)である式(I)の化合物は、適切な塩基の存在下において、適切な酸塩化物(RCOCl)、クロロギ酸エステル(ClCO)またはスルホニルクロリド(RSOCl)との処理のような標準的な方法によって、式(4)の化合物から調製することができる。Rが、−NRCOR、−NRCOまたは−NRSO(式中、Rはアルキルである)である式(I)の化合物は、上記の付加的なアルキル化工程を最初に実施してから上記のように調製することができる。
【0077】
が、−NHである式(I)の化合物はまた、反応スキーム2に例示したもののような標準的な方法によって合成することができる。
【化6】

【0078】
式(4)の化合物は、上記のアリールまたはヘテロアリールカップリング反応などの標準的な方法によって式(10)の化合物から調製することができる。Rが、アリールアルキルである式(10)の化合物は、文献に記載されるものと類似の方法によって調製することができる。例えば、Rがアリールアルキルである式(10)の化合物は、亜硝酸イソアミルまたは亜硝酸ナトリウムとの処理などの標準的な方法によって、Rがアルキルである式(9)の化合物から調製することができる。Rがアリールアルキルである式(9)の化合物は、高温で適切な溶媒下において、適切なアミンと式(8)の化合物との処理などの文献に記載される方法によって調製することができる。
【0079】
式(10)の化合物はまた、反応スキーム2Aに示されるように、化合物(8)の5−アミノ基が保護される反応スキーム2の改変版によって調製することができる。
【化7】

式(10)の化合物は、亜硝酸イソアミルまたは亜硝酸ナトリウムとの処理などの標準的な方法によって、式(9A)の化合物から調製することができる。Rがアリールアルキルである式(9A)の化合物は、高温で適切な溶媒下において、適切なアミンと式(8A)の化合物との処理などの方法によって調製することができる。
【0080】
が−NHである式(I)の化合物はまた、反応スキーム3に例示されるもののような標準的な方法によって、合成することができる。
【化8】

【0081】
がアリールアルキルである式(4)の化合物は、亜硝酸イソアミルとの処理などの標準的な方法によって、Rがアリールアルキルである式(15)の化合物から調製することができる。Rがアリールアルキルである式(15)の化合物は、Pdなどの適切な触媒の存在下において、水素での還元などの標準的な方法によって、Rがアリールアルキルである式(14)の化合物から調製することができる。Rがアリールアルキルである式(14)の化合物は、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下において、適切なアミンとの処理などの標準的な方法によって、Xが、トシレート基またはトリフラート基などの適切な離脱基である式(13)の化合物から調製することができる。Xが適切な離脱基である式(13)の化合物は、文献において公知であるか、あるいはトリエチルアミンまたは2,6−ジメチルピリジンなどの適切な塩基の存在下において、塩化トシルまたはトリフルオロメタンスルホン酸無水物との処理などの標準的な方法によって、式(12)の化合物から調製することができるかのいずれかである。式(12)の化合物は、文献において公知であるか、あるいは上記のアリールまたはヘテロアリールカップリング反応などの標準的な方法によって、式(11)の公知の化合物から調製することができるかのいずれかである。
【0082】
式(I)の他の化合物は、反応スキーム4に例示されるもののような標準的な方法によって、調製することができる。
【化9】

【0083】
式(I)の化合物は、上記のアリールまたはヘテロアリールカップリング反応などの標準的な方法によって、式(16)の化合物から調製することができる。Rが、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、−CNまたは−NRである式(I)の化合物は、必要な場合、適切な塩基の存在下において、アルコール、チオール、シアン化合物またはアミン(NHR)などの適切な求核試薬を用いる求核置換などの標準的な方法によって、Rがハロゲンである式(I)の化合物から調製することができる。Rがハロゲンである式(1)の化合物は、上記のRがハロゲンである式(16)の化合物から調製することができる。Rがハロゲンである式(16)の化合物は、文献において公知であるか、あるいは文献に記載されるものと類似の方法によって、調製することができるかのいずれかである。
【0084】
が、−NRCONR、−NRCOR、−NRCOまたは−NRSO(式中、Rは、アルキルまたはアリールである)である式(I)の化合物は、上記の方法によって、Rが−NR(式中、Rは−HおよびRはアルキルまたはアリールである)である式(I)の化合物から調製することができる。
【0085】
特定の場合において、Rが、保護基(例えば、適切な保護基は、ベンジル基または3,4−ジメトキシベンジル基などの置換されたベンジル基である)の機能を果たすように選択される化合物を調製することは利点があり得る。この性質の化合物は、上記のように調製することができ、保護基Rは、例えば、TFAとの処理などの標準的な方法によって、除去することができ、Rが−Hである化合物を得る。次いで、Rが−Hである式(I)の化合物は、上記の方法によって、Rが以前に定義したとおりの式(I)の他の化合物を調製するために使用することができる。
【0086】
特に、式(I)の化合物は、反応スキーム5に従って、調製することができる。
【化10】

【0087】
(ニトロフェニルメチル)アミン(17)は、示されるように、対応するニトロ安息香酸から調製することができる。(ニトロフェニルメチル)アミン(17)と化合物(8A)との反応により、硫酸と亜硝酸ナトリウムとの処理によって、式(10)の化合物に変換される式(9A)の化合物が得られる。金属触媒によるアリールまたはヘテロアリールカップリング反応により、式(18)のニトロ化合物が得られる。(18)と亜ジチオン酸ナトリウムとの反応により、式(I)の化合物が生成される。
【0088】
あるいは、式(I)の化合物は、反応スキーム6に従って、式(18)の化合物から調製することができる。
【化11】

【0089】
式(18)の化合物と亜ジチオン酸ナトリウムとの反応の代わりに、(18)は、水素化(19)によってアニリン形態に還元される。次いで、式(19)の化合物は、2−ピコリンの存在下において、クロロスルホン酸と反応されて、式(I)の化合物が得られる。
【0090】
式(I)の化合物は、無機酸または有機酸および塩基から誘導される製薬上許容される塩の形態で使用されることができる。そのような酸性塩の中に含まれるのは、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩(digluconate)、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモエート、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシレートおよびウンデカン酸塩である。塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基との塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン)、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)との塩などが挙げられる。また、塩基性の窒素含有基は、ハロゲン化低級アルキル(例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、臭化ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、およびヨウ化ブチル);硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチルおよび硫酸ジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチル、塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチル、臭化ステアリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチル、およびヨウ化ステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などのような薬剤によって四級化され得る。それにより、水もしくはオイルに可溶もしくは分散可能な生成物が得られる。
【0091】
化合物は、経口、非経口、吸入噴霧による、局所的、直腸的、経鼻的、口腔、経膣的、または埋め込み式容器を介して投与できる医薬組成物中に処方されることができる。本明細書中で使用される場合、用語「非経口」とは、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。
【0092】
医薬組成物は、任意の製薬上許容される担体と一緒に、式(I)の化合物、またはその製薬上許容される誘導体を含んでもよい。本明細書中で使用される場合、用語「担体」とは、受容可能なアジュバントおよび賦形剤を含む。本発明の医薬組成物に使用され得る製薬上許容される担体としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分的なグリセリド混合物、水、硫酸プロタミンなどの塩または電解質、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸水素カリウムなどの緩衝物質、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
医薬組成物は、無菌注射用製剤、例えば、無菌注射用水性懸濁液または無菌注射用油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて当該分野において公知の技術に従って処方されてもよい。無菌注射用製剤はまた、非毒性の非経口で受容可能な希釈剤または溶媒における無菌注射用溶液または懸濁液(例えば、1,3−ブタンジオール溶液)であってもよい。使用されることができる受容可能な賦形剤および溶媒の中では、水、リンガー溶液および生理食塩液がある。加えて、無菌の不揮発性油は、通常、溶媒または懸濁化媒体として使用される。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油が使用されてもよい。例えば、オリーブ油またはヒマシ油、特にそれらのポリオキシエチレン化型のような天然の製薬上許容されるオイルと同様に、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸が注射用製剤に有用である。これらの油性溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含んでもよい。
【0094】
医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含むが、これらに限定されない、任意の経口的に受容可能な投薬形態で経口投与されてもよい。
【0095】
経口使用のための錠剤の場合、一般に使用される担体としては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの平滑剤もまた、典型的に加えられる。カプセル形態における経口投与のために有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液が経口使用のために必要とされる場合、活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、特定の甘味料、矯味矯臭剤または着色剤も加えられてもよい。
【0096】
あるいは、医薬組成物は、直腸投与のために坐薬の形態で投与されてもよい。それらは、薬剤と、室温で固体であるが直腸温で液体であり、それにより、薬物を放出するために直腸で溶ける適切な刺激性の少ない賦形剤とを混合することによって調製することができる。そのような物質としては、ココアバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0097】
医薬組成物はまた、特に処置の標的が、局所投与によって容易に到達できる領域または器官を含む場合(眼、皮膚または下部消化管の疾患を含む)、局所的に投与されてもよい。適切な局所製剤は、これらの領域または器官の各々について容易に調製される。
【0098】
下部消化管についての局所適用は、直腸坐薬製剤(上記を参照のこと)または適切な浣腸製剤になされ得る。局所的経皮パッチもまた、使用されてもよい。
【0099】
局所適用に関して、医薬組成物は、1つ以上の担体に懸濁または溶解される活性成分を含有する適切な軟膏で処方されてもよい。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が挙げられるが、それらに限定されない。あるいは、医薬組成物は、1つ以上の製薬上許容される担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する適切なローションまたはクリームで処方されてもよい。適切な担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】
眼の使用に関して、医薬組成物は、塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤を含むか含まないかのいずれかで、等張のpH調整した無菌食塩水における微粉化懸濁剤として、または好ましくは、等張のpH調整した無菌食塩水における溶剤として処方されてもよい。あるいは、眼の使用に関して、医薬組成物は、ワセリンなどの軟膏において処方されてもよい。
【0101】
医薬組成物はまた、噴霧器、ドライパウダー吸入器または定量吸入器の使用を通して、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与されてもよい。このような組成物は、製剤処方の分野において周知の技術に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤または分散剤を使用して、生理食塩水における溶剤として調製されてもよい。
【0102】
単一剤形を生成するために担体物質と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主、および特定の投与様式に依存して変わる。しかしながら、任意の特定の患者についての特定の用量および治療計画は、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、複合薬、ならびに治療する医師の判断および処置される特定の疾患の重症度を含む、種々の要因に依存することは理解されたい。活性成分の量はまた、必要であれば、その成分と同時投与される治療薬または予防薬に依存してもよい。
【0103】
医薬組成物は、有効量の式(I)の化合物を含んでもよい。有効量は、処置患者に対して治療効果を与えるのに必要とされる量と定義され、阻害剤の性質、患者の大きさ、処置の目標、処置されるべき病理学の性質、使用される特定の医薬組成物、および治療医師の判断などの種々の要因に依存する。参照のために、Freireichら、Cancer Chemother.Rep.1966,50,219およびScientific Tables,Geigy Pharmaceuticals,Ardley,N.Y.,1970,537を参照のこと。1日あたり体重1kgあたり約0.001〜約100mg、好ましくは1日あたり体重1kgあたり約0.1〜約10mgの活性化合物の投与量レベルが有用である。
【0104】
以下の例は例示の目的のみのためであり、制限することを意図していない。
【実施例】
【0105】
式(I)の化合物を、以下のスキームに従って、および以下により詳細に記載するように調製した。
【化12】

3−メチル−4−ニトロ−ベンズアミド
【化13】

【0106】
3−メチル−4−ニトロ−安息香酸(1.114kg、6.09mol)、N,N−ジメチルホルムアミド(4.6mL、0.06mol)、塩化チオニル(0.49L、6.65mol)および1,2−ジメトキシエタン(2.20L)の攪拌した混合物を、2時間、69〜72℃で加熱した。次いで、反応混合物を室温で冷却し、10〜15℃で水(5.50L)中の水酸化アンモニウム(水中3.30L、14.8M)の攪拌溶液に加えた。固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、3−メチル−4−ニトロ−ベンズアミド(1.073kg、97.8%)を淡黄色固体として得た。MS m/e:181(M+H)。
【0107】
同様の条件を使用して、4−メチル−3−ニトロベンズアミド、3−メトキシ−4−ニトロベンズアミド、および2−メトキシ−4−ニトロベンズアミドを調製した。
【0108】
N−[2−アミノ−4−クロロ−6−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−ホルムアミド
【化14】

テトラヒドロフラン(500mL)中の3−メチル−4−ニトロ−ベンズアミド(104.0g、0.58mol)の攪拌したスラリーに、60〜65℃でトリフルオロ酢酸(89.3mL、1.16mol)およびボランジメチルスルフィド(232mL、2.32mol)を加えて、同じ温度で2時間攪拌し続けた。次いで、反応混合物を40℃に冷却して、イソプロピルアルコール(1.5L)、トリエチルアミン(168mL、1.21mol)およびN−(2−アミノ−4,6−ジクロロ−ピリミジン−5−イル)−ホルムアミド(100.0g、0.48mol)を加えた。得られたスラリーを、75℃で加熱して、4〜6時間攪拌し続けた。固体を濾過によって回収し、イソプロピルアルコールで洗浄して、N−[2−アミノ−4−クロロ−6−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−ホルムアミド(194.5g、72重量%、86.1%)を、淡黄色結晶性固体として得た。MS m/e:337(M+H)。
【0109】
同様の条件を使用して、N−[2−アミノ−4−クロロ−6−(4−メチル−3−ニトロベンジル)ピリミジン−5−イル]−ホルムアミド、N−[2−アミノ−4−クロロ−6−(3−メトキシ−4−ニトロベンジルアミノ)ピリミジン−5−イル]−ホルムアミド、およびN−[2−アミン−4−クロロ−6−(2−メトキシ−4−ニトロベンジルアミノ)ピリミジン−5−イル]−ホルムアミドを調製した。
【0110】
2−アミノ−4−クロロ−6−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−5−イル−アミン
【化15】

50mLの丸底フラスコに、2,5−ジアミノ−4,6−ジクロロピリミジン(390mg、2.2mmol)、および3−メチル−4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(500mg、2.5mmol)を入れた。次いで、容器を真空にして、窒素でフラッシュしてから、1−ブタノール(8mL)およびジイソプロピルエチレンアミン(0.86mL、4.9mmol)をシリンジによって加えた。次いで、スラリー状の物質を数分間にわたって120℃(還流)まで加熱し、6時間その温度を保持した。反応を完了し、HPLCによって洗浄した。硫酸またはTBMEでの処理によって、油状物を得た。
【0111】
1−ブタノールの代わりにIPAの使用により、IPAのより低い還流温度のために、ゆっくりとした反応を生じた。この反応は12時間かかり、6%の5−ジアミノ−4,6−ジクロロピリミジンが残っている状態でほとんど完了した。生成物がこの反応混合物から沈殿し、濾過によって回収した。収量:0.3634g、純度95.9%、54%収率。
【0112】
7−クロロ−3−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−イルアミン
【化16】

メタノール(500mL)、硫酸(23.6mL、423mmol)およびN−[2−アミノ−4−クロロ−6−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−ホルムアミド(50.0g、141mmol)の攪拌した混合物を、反応フラスコからの蒸留によりギ酸メチルエステルおよびメタノールを同時に除去しながら1.5時間、60〜70℃で加熱した。次いで、反応混合物を20℃まで冷却し、水、続いて亜硝酸ナトリウム(水中21.0mL、160mmol、40重量%)を、20℃で2時間にわたって加えた。固体を濾過によって単離し、水および0.2N水酸化アンモニウムで洗浄して、7−クロロ−3−(3−メチル−4−ニトロ−ベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−イルアミン(45.3g、98%)を、白色結晶性固体として得た。MS m/e:320(M+H)。
【0113】
同様の条件を使用して、7−クロロ−3−(4−メチル−3−ニトロ−ベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−イルアミン、7−クロロ−3−(3−メトキシ−4−ニトロ−ベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−イルアミン、および7−クロロ−3−(2−メトキシ−4−ニトロ−ベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−イルアミンを調製した。
【0114】
7−(フラン−2−イル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジ)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン
【化17】

機械的攪拌器を備えた2Lの3つ口丸底フラスコに、7−クロロ−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン(50.0g、156.4mmol)、およびPd(dppf)Cl(250mg、0.310mmol)を入れた。次いで、容器を真空にして、窒素で3回フラッシュして、酸素を除去した。次に、水(175mL)およびTHF(325mL)をカニューレによって加え、続いて、ジイソプロピルエチルアミン(81.7mL、469mmol)を加えた。次いで、スラリー状の物質を、30分にわたって70℃まで加熱し、30分間、その温度を保持した。200mLシュレンクフラスコに、2−フリルボロン酸(21.0g、188mmol)を入れた。フラスコを窒素でフラッシュし、THF(75mL)をカニューレによって加えた。全てのボロン酸を溶解した後、その溶液を、20分にわたってカニューレを用いて2Lの反応槽に加えた。反応温度は添加の間70℃に維持した。その反応物をさらに2時間、70℃で攪拌し、次いで水(125mL)を一度に全て加えた。その反応物を25℃まで冷却した。灰色がかった白色〜淡黄色の結晶である最終生成物を、濾過によって回収した。濾過ケーキをメタノール(2つの部分で200mL)で洗浄して、あらゆる有色の不純物を除去した。7−(フラン−2−イル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミンを、100ミクロンの真空度でデシケーター中で乾燥させて、49.3gの一定重量を得た;純度98.8A%、90%収率(純度について補正していない)。MS m/e:352.13(M+H)。
【0115】
同様の条件を使用して、7−(フラン−2−イル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(4−ニトロベンジル)−7−(フェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(2−メトキシフェニル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(フラン−2−イル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ−5−アミン、7−(2−メトキシフェニル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(2−メトキシフェニル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(フラン−2−イル)−3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(2−メトキシフェニル)−3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(フラン−2−イル)−3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(フラン−2−イル)−3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン、および3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミンを調製した。
【0116】
4−((5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル)−2−メチルフェニルスルファミン酸
【化18】

丸底フラスコ中で、7−(フラン−2−イル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン(5g、14.2mmol)、炭酸リチウム(3.2g、43mmol)およびTHF(70mL)の混合物に、亜ジチオン酸ナトリウム(12.4g、60.5mmol)水溶液(50mL)をゆっくりと加えた。得られた黄色がかったスラリーを、ニトロ出発物質が完全に消費するまで、2〜16時間、室温で攪拌した。THF層に1/3容量のDMSOを加え、その溶液を分取HPLCによって精製した。単離した生成物の画分を回収し、濃縮した。その生成物を、凍結乾燥によって白色の綿毛状の固体として得た。(1.01g;17.7%収率;99A%純度;MS m/e:400.15(M−H);正確なMS:陽性(m/e=402.0980)および陰性(m/e=400.0838))。
【0117】
表1に示した化合物を、同様の方法で調製した。一部の化合物は、NMR溶媒DSMO−dにおいて対応するアニリン誘導体に部分的に加水分解された。これを、イタリックでNMRデータによって表1に示す。表1はまた、アデノシンAおよびA2A受容体の阻害剤としての化合物のインビトロ試験の結果を示す。表1において、測定したK値は、以下の記号:A、100nM以下;B、100nM〜1,000nM;C、1,000nM〜10,000nM;D、10,000nMより大きい、で表され、測定した選択率(K2A/K)は、以下の記号:E、5未満;F、5〜10;G、10〜20;H、20より大きい、で表される。
【0118】
【表1−1】

【0119】
【表1−2】

【0120】
【表1−3】

【0121】
【表1−4】

【0122】
【表1−5】

【0123】
【表1−6】

【0124】
【表1−7】

【0125】
【表1−8】

【0126】
【表1−9】

【0127】
【表1−10】

【0128】
【表1−11】

【0129】
【表1−12】

【0130】
【表1−13】

【0131】
【表1−14】

【0132】
アデノシン受容体結合:hA受容体での結合親和性
化合物を、標準技術を使用する、アデノシンA受容体選択的放射性リガンド8−シクロペンチル−1,3−ジプロピルキサンチン([H]DPCPX)の置換を決定することによる、インビトロでのヒトアデノシンA受容体に対する結合を測定するアッセイで試験した。例えば、Lohse MJら、(1987),8−Cyclopentyl−1,3−dipropylxanthine(DPCPX)−a selective high affinity antagonist radioligand for A1 adenosine receptors.Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol.,336(2):204−10(これは、その全体を参照により援用する)を参照のこと。
【0133】
凍結したCHO−K1細胞(ヒトアデノシンA受容体発現ベクターでトランスフェクトした)を、Ultra−Turraxホモジナイザーを用いて、ペレットあたり10mM MgClおよび0.1 IU/mLアデノシンデアミナーゼを含有する130mLの50mM Tris HCl緩衝液(pH7.5)においてホモジナイズした。得られたホモジネートを、結合に即時使用するために維持した。結合アッセイを、[H]−DPCPX(3.0nM)、膜および追加薬物を含有する、250μLの総容量で実施した。総結合を、薬物希釈緩衝液(50mM Tris−HCl pH:7.5、10mM MgCl、5% DMSO)を用いて決定した。非特異的結合を、300μM N6−シクロヘキシルアデノシン(CHA)を用いて決定した。21℃で90分間のインキュベーション後、アッセイを、Canberra Packard filtermate 196を使用して、GF/Bフィルター(0.1%(w/v)ポリエチレンイミンであらかじめ浸した)で急速濾過によって終了し、氷冷Tris−HCl(pH7.4)で3回洗浄した。フィルターを一晩乾燥させたままにし、次いで、Microscint−0シンチレーション流体をフィルターに加えた。次いで、フィルターを、少なくとも2時間放置してから、放射線を、Canberra Packard TopCountマイクロプレートシンチレーションカウンターを用いて評価した。
【0134】
遊離リガンド濃度を決定するために、3つのバイアルを、Beckman LS6500多目的シンチレーションカウンター上で4mLのUltima−Gold MVシンチラントを含有する25μLの[H]DPCPXでカウントした。
【0135】
データを、4つのパラメーターのロジスティック式および非線形回帰を用いて解析し、親和定数(pIC50)、および傾斜パラメーター:
【数1】

(式中、Eは結合量であり、[A]は競合濃度である)を得る。次いで、KをCheng−Prusoff式:
【数2】

を用いて決定した。
【0136】
アデノシン受容体結合:hA2A受容体での結合親和性
化合物を、標準技術を使用する、アデノシンA2A受容体選択的放射性リガンド4−[2−[[6−アミノ−9−(N−エチル−β−D−リボフラヌロンアミドシル(ribofuranuronamidosyl))−9H−プリン−2−イル]アミノ]エチル]ベンゼンプロパン酸塩酸塩([H]CGS−21680)の置換を決定することによる、インビトロでのヒトアデノシンA受容体に対する結合を測定するアッセイで試験した。例えば、Jarvisら,J Pharmacol Exp Ther.,251(3):888−93(これは、その全体を参照により援用する)を参照のこと。試験した。
【0137】
凍結したHEK−293細胞を、Ultra−Turraxホモジナイザーを用いて、ペレットあたり10mM MgClおよび0.1 IU/mLアデノシンデアミナーゼを含有する65mLの50mM Tris HCl緩衝液(pH7.5)においてホモジナイズした。得られたホモジネートを、結合に即時使用するために維持した。結合アッセイを、[H]−CGS21680(20.0nM)、膜および追加薬物を含有する、250μLの総容量で実施した。総結合を、薬物希釈緩衝液(50mM Tris−HCl pH:7.5、10mM MgCl、5% DMSO)を用いて決定した。非特異的結合を、300μM CHAを用いて決定した。21℃で90分間のインキュベーション後、アッセイを、Canberra Packard filtermate 196を使用して、GF/Bフィルター(0.1%(w/v)ポリエチレンイミンであらかじめ浸した)で急速濾過によって終了し、氷冷Tris−HCl(pH7.4)で3回洗浄した。フィルターを一晩乾燥させたままにし、次いで、Microscint−0シンチレーション流体をフィルターに加えた。次いで、フィルターを、少なくとも2時間放置してから、放射線を、Canberra Packard TopCountマイクロプレートシンチレーションカウンターを用いて評価した。
【0138】
遊離リガンド濃度を決定するために、3つのバイアルを、Beckman LS6500多目的シンチレーションカウンター上で4mLのUltima−Gold MVシンチラントを含有する25μLの[H]CGS21680でカウントした。
【0139】
データを、4つのパラメーターのロジスティック式および非線形回帰を用いて解析し、親和定数(pIC50)、および傾斜パラメーター:
【数3】

(式中、Eは結合量であり、[A]は競合濃度である)を得る。次いで、KをCheng−Prusoff式:
【数4】

を用いて決定した。
【0140】
インビトロでの潜在的抗パーキンソン病活性の評価:ハロペリドール誘発性低歩行運動(hypolocomotion)モデル
アデノシン拮抗薬(例えば、テオフィリン)が、げっ歯類において、ドーパミン拮抗薬(例えば、ハロペリドール)の行動抑制効果を逆転できることが、以前に実証されている(例えば、Mandhane S.N.ら,Adenosine A receptors modulate haloperidol−induced catalepsy in rats.Eur.J.Pharmacol.1997,328,135−141(これは、その全体を参照により援用する)を参照のこと)。このアプローチはまた、潜在的な抗パーキンソン病効果を有する薬物をスクリーニングする有効な方法と考えられる。従って、マウスにおける歩行運動活性のハロペリドール誘発性欠損を遮断する新規のアデノシン拮抗薬の能力が、インビボでの、および潜在的な抗パーキンソン病効力の両方を評価するために使用され得る。
【0141】
雌のTOマウス(25〜30g)を全ての実験について使用した。動物を、温度(20±2℃)および湿度(55±15%)の制御した環境において、12時間の明/暗周期(08:00に点灯)下で、8匹の群で収容する(ケージサイズ−40cm(幅)×40cm(長さ)×20cm(高さ))。動物に、食物および水を自由に与え、送達後少なくとも7日間順応させてから実験に使用する。
【0142】
液体注射用ハロペリドール(例えば、それぞれハロペリドールBP 5mgを含む、Baker Norton,Harlow,Essexからの1ml Serenanceアンプル)を、生理食塩水を用いて0.02mg/mlの最終濃度に希釈する。試験化合物を、典型的には、8% Tween中の水性懸濁物として調製する。全ての化合物を、10mL/kgの容量で腹腔内に投与する。
【0143】
試験の1.5時間前、マウスに、歩行運動活性のベースラインを少なくとも50%減少させる用量である、0.2mg/kgのハロペリドールを投与する。典型的には、試験物質を試験の5〜60分前に投与する。次いで、動物を、個々に、清潔で透明なポリカーボネートケージ(20cm(幅)×40cm(長さ)×20cm(高さ)、平坦で穴の開いたパースペクスの蓋を有する)中に入れる。水平歩行運動活性を、ビームブレイクを表にするコンピューターと連結された3×6アレイの光電セルを含むフレーム内にケージを配置することによって決定する。マウスを、調査のために1時間平静に放置し、この期間の間に生成されたビームブレイクの数は、統計学的に有意な差異についてコントロール動物についてのデータと比較される歩行運動活性の記録として役立つ。
【0144】
インビボにおける潜在的抗パーキンソン病活性の評価:6−OHDAモデル
パーキンソン病は、筋肉硬直、震え、動作の欠乏(運動低下)、および姿勢の不安定性の症状によって特徴づけられる進行性神経変性障害である。PDにおける主要な欠乏は、線条体に突出する黒質におけるドーパミン作用性ニューロンの損失であり、そして確かに線条体のドーパミンの実質的な割合は、症状が観察される前に損失される(約80〜85%)ことが、いくつかの場合について確立されている。線条体ドーパミンの欠損は、滑らかかつ充分に調和した移動を調節する一連の核である、基底核の異常な活性を生じる(例えば、Blandini F.ら,Glutamate and Parkinson’s Disease.Mol.Neurobiol.1996,12,73−94(これは、その全体を参照により援用する)を参照のこと)。パーキンソン病において見られる神経化学的欠損は、ドーパミン作用性神経毒6−ヒドロキシドーパミンを、黒質線条体ニューロンの細胞体または軸索線維のいずれかを含む脳の領域中に局部注射することによって再生され得る。
【0145】
脳の片側のみにおける黒質線条体経路の片側の損傷によって、運動阻害における行動の非対称が観察される。片側損傷動物は、なお移動性があり、そして自己維持できるが、損傷側の残りのドーパミン感受性ニューロンは、刺激に過敏になる。これは、ドーパミン作用薬(例えば、アポモルヒネ)の全身性投与後に、動物が、損傷側の反対側方向での明白な回転を示すことを観察することによって、実証される。6−OHDA損傷ラットにおける反対側の回転を誘導する化合物の能力が、パーキンソン病の処置における薬物効力を予測するための感受性モデルとして証明されている。
【0146】
Charles Riverから入手した雄のSprague−Dawleyラットを全ての実験について使用する。動物を、温度(20±2℃)および湿度(55±5%)の制御した環境において、12時間の明/暗周期(08:00に点灯)下で、5匹の群で収容する。動物に、食物および水を自由に与え、送達後少なくとも7日間順応させてから実験に使用する。
【0147】
アスコルビン酸、デシプラミン、6−OHDAおよびアポモルヒネを商業的に得る。6−OHDAを、手術の前に4mg/mLの濃度で0.2%アスコルベート中の溶液として新しく調製する。デシプラミンを温生理食塩水に溶解し、1mL/kgの容量で投与する。アポモルヒネを0.02%アスコルベートに溶解し、2mL/kgの容量で投与する。試験化合物を8% Tweenに懸濁し、2mL/kgの容量で注射する。
【0148】
手術の15分前、動物に、ノルアドレナリン作用性取り込み阻害剤であるデシプラミン(25mg/kg)の腹腔内注射を与え、非ドーパミンニューロンへの傷害を予防する。次いで、動物を麻酔チャンバに置き、酸素とイソフルランとの混合物を用いて麻酔する。一旦意識を失うと、動物を定位のフレームに移動させ、ここで麻酔を、マスクを介して維持する。動物の頭頂部を梯毛し、ヨウ素溶液を用いて消毒する。一旦乾かし、2cmの長さで頭皮の正中線に沿って切開し、皮膚をひっぱり、切り取って頭蓋骨を曝露する。次いで、小さい孔を巧みに注射部位に穿孔する。黒色線条体経路を損傷するために、注射カニューレを、ゆっくりと、ブレグマから−3.2mm前後、−1.5mm内外、そして硬膜下7.2mmの深さまで、右の内側前脳束上の位置に下げる。カニューレを下げて2分後、2VALの6−OHDAを、0.5μL/分の速度で4分間にわたって注入し、8μgの最終用量を得る。次いで、カニューレをさらに5分間置いたままにし、拡散を容易にしてからゆっくりと取り除く。次いで、皮膚をEthicon W501 Mersilkを用いて縫合して閉じ、動物を定位のフレームから移動させ、その収容ケージに戻す。ラットを2週間で手術から回復させてから、行動試験をする。
【0149】
回転性の行動を、Med Associates,San Diego,USAによって販売されるもののような8つのステーションロータメーターシステムを用いて測定する。各ステーションは、ボウルの縁の周りを一周し、29cmの高さに延在する透明なプレキシガラスカバーに封入されるステンレスの鋼ボウル(直径45cm×高さ15cm)から成る。回転を評価するために、ラットを、ボウルの上に配置された光学的ロータメーターに連結されるスプリングテザーに装着される布カバーに配置し、部分的(45°)または完全(360°)回転のいずれかとして、左または右への移動を評価する。全ての8つのステーションを、データを表にするコンピューターにインタフェースする。
【0150】
薬物試験の間のストレスを減少させるために、ラットを、最初に4日間連続して装置に15分間慣らす。試験日に、ラットに試験の30分前に試験化合物の腹腔内注射を与える。試験の直前に、動物に、閾値下の用量のアポモルヒネの皮下注射を与え、次いで、ハーネスに置き、回転数を1時間記録する。試験期間の時間の間の完全な反対側の回転の総数は、抗パーキンソン病薬物効力の指標として役立つ。
【0151】
他の実施形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択され;
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであり;
は、式−L−Ar−N(R)SO−R(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンである)を有し;
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;またはRおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成し;
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであり;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各mは、独立に、0、1または2であり;
各nは、独立に、0、1、2、3または4である)
またはその製薬上許容される塩。
【請求項2】
が、−NRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、−NHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Lが、−CH−であり;Arが、アリーレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Arが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、−NRであり;Rが、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換され;Lは、−CH−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、−NHであり;Rが、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルであり;Lが、−CH−であり;Arが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、およびその製薬上許容される塩。
【請求項11】
製薬上許容される担体および式(I)の化合物
【化2】

(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択され;
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであり;
は、式−L−Ar−N(R)SO−R(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンである)を有し;
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;またはRおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成し;
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであり;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各mは、独立に、0、1または2であり;
各nは、独立に、0、1、2、3または4である)
またはその製薬上許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項12】
が、−NRである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
が、−NHである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
が、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
が、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
Lが、−CH−であり;Arが、アリーレンである、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
Arが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
が、−NRであり;Rが、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換され;Lは、−CH−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレンである、請求項11に記載の組成物。
【請求項19】
が、−NHであり;Rが、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルであり;Lが、−CH−であり;Arが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記化合物が、
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−フェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(フラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
3−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]フェニルスルファミン酸;
5−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メチルフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−2−メトキシフェニルスルファミン酸;
4−[(5−アミノ−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)メチル]−3−メトキシフェニルスルファミン酸;およびその製薬上許容される塩からなる群より選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項21】
プリン受容体遮断によって処置可能な障害の処置を必要とする被験者に、有効量の化合物、またはその製薬上許容される塩を投与することを含む、障害を処置する方法であって、前記化合物は、式(I)
【化3】

(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択され;
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであり;
は、式−L−Ar−N(R)SO−R(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンである)を有し;
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;またはRおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成し;
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、CF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであり;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各mは、独立に、0、1または2であり;
各nは、独立に、0、1、2、3または4である)
を有するか、またはその製薬上許容される塩である、方法。
【請求項22】
前記障害が、プリン受容体の機能亢進に関連する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記被験者が、アデノシン受容体遮断を必要とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記アデノシン受容体が、A2A受容体である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記障害が、運動障害である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記運動障害が、パーキンソン病である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記運動障害が、薬剤誘発性パーキンソンニズム、脳炎後パーキンソンニズム、中毒によって誘発されるパーキンソンニズムまたは外傷後パーキンソン病である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記運動障害が、進行性核上性麻痺、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、ウィルソン病、ハレルフォルデンスパッツ病、進行性淡蒼球萎縮、ドーパ反応性ジストニアパーキンソンニズム、痙性またはジスキネジーを生じる大脳基底核の他の障害である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記運動障害の処置に有用なさらなる薬物を前記被験者に投与することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記運動障害の処置に有用な前記さらなる薬物が、パーキンソン病の処置に有用な薬物である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記さらなる薬物が、L−DOPAまたはドーパミン作用薬である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記障害が、鬱病、認識機能障害または記憶障害、急性疼痛または慢性疼痛、ADHDあるいは睡眠発作である、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記認識機能障害または記憶障害が、アルツハイマー病である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
式(I)
【化4】

(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択され;
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであり;
は、式−L−Ar−NO(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンである)を有し;
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;またはRおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成し;
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであり;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各mは、独立に、0、1または2であり;
各nは、独立に、0、1、2、3または4である)
を有する化合物、またはその製薬上許容される塩と、亜ジチオン酸塩とを接触させることを含む、化合物の製造方法。
【請求項35】
式(I)
【化5】

(式中、Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ハロゲン、−CN、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)COおよび−N(R)SOから選択され;
は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリール、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリールであり;
は、式−L−Ar−NH(式中、Lは、結合、−(CR−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−(CR−C(O)N(R)−、−C(O)N(R)−(CR−、−(CR−O−であり;Arは、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレン、またはRから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたヘテロアリーレンである)を有し;
各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;
各Rおよび各Rは、独立に、H、アルキルまたはアリールであり、ここで、アルキルおよびアリールは、各々独立に、Rから選択される1−3個の置換基によって置換され;またはRおよびRは、それらが結合する原子と一緒になって、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される複素環式基を形成し;
各Rは、独立に、H、オキソ、CN、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHO、−OH、−NO、−SH、−OCF、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−CO、−O−アルキル、−O−アルケニル、−O−アルキニル、−O−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−(CH−アルキル、−(CH−アルコキシ、−(CH−アルケニル、−(CH−アルキニル、−(CH−シクロアルキル、−(CH−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−ヘテロシクリル、−N(R)−アルキル、−N(R)−アルコキシ、−N(R)−アルケニル、−N(R)−アルキニル、−N(R)−シクロアルキル、−N(R)−アリール、−N(R)−ヘテロアリール、−N(R)−ヘテロシクリル、−SO−アルキル、−SO−アルコキシ、−SO−アルケニル、−SO−アルキニル、−SO−シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、−N(R)C(O)−アルキル、−N(R)C(O)−アルコキシ、−N(R)C(O)−アルケニル、−N(R)C(O)−アルキニル、−N(R)C(O)−シクロアルキル、−N(R)C(O)−アリール、−N(R)C(O)−ヘテロアリール、−N(R)C(O)−ヘテロシクリル、−C(O)N(R)−アルキル、−C(O)N(R)−アルコキシ、−C(O)N(R)−アルケニル、−C(O)N(R)−アルキニル、−C(O)N(R)−シクロアルキル、−C(O)N(R)−アリール、−C(O)N(R)−ヘテロアリール、または−C(O)N(R)−ヘテロシクリルであり;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各Rは、独立に、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであり、それらの各々は、−OH、ハロ、−CF、−CN、−NO、オキソ、アルキル、アルコキシまたはシクロアルキルで任意に置換され;
各mは、独立に、0、1または2であり;
各nは、独立に、0、1、2、3または4である)
を有する化合物、またはその製薬上許容される塩と、クロロスルホン酸とを接触させることを含む、化合物の製造方法。
【請求項36】
が、−NRである、請求項34または35に記載の方法。
【請求項37】
が、−NHである、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
が、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換される、請求項34または35に記載の方法。
【請求項39】
が、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリルまたはメトキシフェニルである、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
Lが、−CH−であり;Arが、アリーレンである、請求項34または35に記載の方法。
【請求項41】
Arが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
が、−NRであり;Rが、フリル、チエニル、イミダゾリル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、またはオキサゾリルであり、それらの各々は、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換され;Lが、−CH−であり;そしてArが、Rから選択される1−3個の置換基によって任意に置換されたアリーレンである、請求項34または35に記載の方法。
【請求項43】
が、−NHであり;Rが、フリル、チエニル、フェニル、メチルフリル、またはメトキシフェニルであり;Lが、−CH−であり;そしてArが、フェニレン、メチルフェニレン、またはメトキシフェニレンである、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記式(I)の化合物が、
7−(フラン−2−イル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(フラン−2−イル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3,]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(4−ニトロベンジル)−7−(フェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−メトキシフェニル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(フラン−2−イル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−メトキシフェニル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−メトキシフェニル)−3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(フラン−2−イル)−3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−メトキシフェニル)−3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(フラン−2−イル)−3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(チオフェン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(フラン−2−イル)−3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(2−メトキシフェニル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(4−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−メチルフラン−2−イル)−3−(3−ニトロベンジル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(4−メチル−3−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メチル−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;
3−(3−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミン;および
3−(2−メトキシ−4−ニトロベンジル)−7−(5−メチルフラン−2−イル)−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−5−アミンからなる群より選択される、請求項34または35に記載の方法。

【公表番号】特表2010−515738(P2010−515738A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545618(P2009−545618)
【出願日】平成20年1月2日(2008.1.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/050027
【国際公開番号】WO2008/088927
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(592221528)バイオジェン・アイデック・エムエイ・インコーポレイテッド (224)
【出願人】(509186384)ベルナリス リサーチ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】