説明

医薬品の溶解性及び安定性関連応用の分析

方法及びシステムは、興味深い化合物(例えば、医薬組成物の活性成分)及び1以上の賦形剤を含む混合物を自動的に製造及び分析するために使用することができることを開示する。本発明の特定の実施形態は、賦形剤、興味深い化合物及びそれらの混合物の少量を正確に製造及びスクリーニングするために特に適している。また、本発明は、興味深い化合物の高い濃度を含む混合物の少量を製造及びスクリーニングするために非常に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、溶解性及び安定性に対する製剤のスクリーニングのための方法、システム及び装置に指向する。本発明の特別な実施形態は、特に、研究対象の化合物を高粘度及び高濃度で含有する製剤の製造及び分析に適する。
この出願は、米国仮出願第60/423、365号(2002年11月4日出願)及び米国仮出願60/423、366号(2002年11月4日出願)の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
安定性、溶解度、溶解性、浸透性のような物理及び化学的特性、ならびにほとんどの医薬活性成分(API)の分配が、それらを含有する医薬組成物によって影響されることは、文書で十分に裏付けられている。例えば、吸収、生物学的利用率、代謝プロファイル、毒性及び医薬組成物のAPIの能力は、それが有しているかもしれない組成物中の賦形剤との物理的及び/又は化学的相互作用によって影響を受けるかもしれない。また、APIの薬理作用は、生物学的環境に接触した際、賦形剤の動向によって影響されるかもしれない。例えば、胃の酸性環境は、それらがともに投与されるAPIの生物学的利用率を促進または減退させ得るある賦形剤に対する作用を有するかもしれない。
【0003】
医薬組成物を形成する賦形剤は、APIと組み合わせられた場合、組成物の製造並びにその寿命に対する作用を同じように有するかもしれない。例えば、ある賦形剤は、例えば、湿気又は高温等のある条件にさらされた場合、APIと反応する生成物を形成するために反応し又は分解するかもしれない。これらのような理由のために、まさにAPIそれ自体でなく、医薬組成物の開発が、医薬品開発及び研究の重要な部分を占める。さらに、製剤開発の目標は、保存及び投与条件下での安定性、溶解性及び生物学的利用率のような興味深い化合物の所望の特性を最適化する製剤の発見である。
【0004】
そのような製剤の発見は、退屈なプロセスであり、一般に多数の賦形剤、賦形剤混合物及び物理学的状態の評価を含む。実際、いくつかの一般的なルールが存在するが、興味深い化合物の物理及び化学的性質における賦形剤及び賦形剤の混合物の作用は、容易に予測されない。さらに、医薬組成物を設計する際、3000以上の賦形剤からの選択がなされ、それぞれは、他の賦形剤及び興味深い化合物と異なって相互作用する。多くの変形が含まれるため、産業は、賦形剤と医薬品との間の相互作用を同定、測定又は開発するための時間又は手段を有しておらず、よって、容易に最適な医薬製剤を提供することができない。
【0005】
医薬組成物の開発を遅らせるさらなる因子は、限定されないが、いくつかの賦形剤及び興味深い化合物の取り扱いからもたらされる困難性を含む。例えば、微細粉末の重量又は容量による正確な取り扱い及び粘稠な流体の正確なピペットでの分注又は等分は、医薬組成物の製造に、困難で時間のかかる大きな負担を強いるかもかもしれない。これらの問題は、興味深い化合物が少量のみで有効である場合に、なおさら萎縮させる。例として、ゲルカプセルのような非水製剤は、いずれかの賦形剤中に一般に100mg/ml以上の高い濃度の興味深い化合物を含む。しかし、そのような賦形剤の多くは室温で高い粘性を有しているために、それらは正確に少量で分配することが困難である。さらに、大量の使用は、確かな濃度のデータを提供する必要があるかもしれず、より小濃度の医薬組成物の開発のために必要であるよりも、より実質的に多い興味深い化合物の使用を必要とするであろう。このような利用のために、多くの興味深い化合物は、最も好ましい保存及び使用特性を提供するために最適化されていない標準的な製剤で提供され、投与される(Allen's Compounded Formulations、US. Pharmacists Collection 1995から1998、 ed. Lloyd Allen)参照)。
【0006】
現在までに、少量の興味深い化合物を含む試験組成物を用いた実験が、手動で、少数行われている。これは、興味深い化合物が製造、保存又は投与のために用いられた場合、予想外の利点を提供するかもしれない賦形剤混合物の大量の製造及び試験を、事実上不可能にしている。したがって、高濃度の興味深い化合物を含む組成物を製造及び試験する方法の要求が存在する。高粘度の賦形剤を含む興味深い化合物の製剤を製造するために用いることができる方法及びシステムの特別な要求が存在する。
【発明の開示】
【0007】
発明の要旨
この発明は、ひとつには、種々の賦形剤の混合物についての情報を迅速に得るために使用することができる方法の発見に基づき、そのような情報は、所望の特性を有する興味深い化合物の製剤を開発するために使用することができるかもしれない。例えば、興味深い化合物がAPIである場合、それを含む所望の製剤は、長い寿命を有するかもしれず、生物学的に利用可能な形態における興味深い化合物を伝達するかもしれず、及び/又は制御された速度で、興味深い化合物を伝達するかもしれない。
【0008】
本発明の一実施形態は、1つの興味深い化合物及び1以上の液体の賦形剤を含むサンプル製剤を迅速かつ効率的に製造し、興味深い化合物が賦形剤中に溶解するかどうかを測定し、及び任意に1以上の基準に基づいて溶解性であるサンプルをスクリーニング又はランキングする方法を包含する。そのような任意の基準の例は、限定されないが、pH、イオン濃度、溶媒、温度及び光に対するサンプルの反応特性を含む。
【0009】
本発明の特別な方法は、実質的に非水製剤の製造及びスクリーニングのために特に有用である。他は、興味深い化合物を高濃度で含む製剤の製造及びスクリーニングに特に適している。さらに他は、高粘度の化合物(例えば、賦形剤)を用いる製剤の製造を可能にする。
【0010】
本発明は、実質的に非水製剤(それは、高濃度の興味深い化合物を含み、事実上高粘度である)の少量(マイクログラム)又は少容量(マイクロリットル)の研究のための方法を提供する。その方法は、種々のpHレベル、イオン濃度、温度で、ならびに種々の溶媒中で及び種々の光条件下での製剤の溶解性の測定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の特別の実施形態は、添付の図面を参照して理解することができる。
【図1】本発明の実施形態の一般的な図面である。
【図2】本発明の特別の実施形態のより詳細な説明を与える。
【図3】本発明の装置が、約400センチポアズの粘度を有する液体0.5マイクロリットルを分配することができる濃度を示す。
【図4】固体を含まないサンプルを同定するために使用することができる視覚ステーションの外観を示す。
【図5】光学的に透明なセルでの10サンプルのアレイを示す。それらのそれぞれは、興味深い化合物と種々の液体賦形剤を含む。固体の興味深い化合物を含むそのサンプル(つまり、完全に溶解されていない)は、閉塞するように見える。
【0012】
定義
ここで用いられ、特に断りのない限り、用語「アレイ」は、複数の対象(例えば、サンプル)を示すために用いられる場合、物理的に系統化されるか、または複数の特定メンバーの準備が整ったトラッキング又は同定を可能にするある方法で索引を付けられる(例えば、物理的地図で、又はコンピュータのメモリ内で)複数の対象を意味する。サンプルの一般的なアレイは、少なくとも6、12、24、94、96、380、384、1530又は1536サンプルを含む。
【0013】
ここで用いられ、特に断りのない限り、用語「制御された量」は、化合物の量を制御することを意図する方法で、秤量、等分又は分配される化合物の量を示す。好ましくは、化合物の制御された量は、所定量の約15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2又は1パーセント未満までで所定量と差がある。例えば、分配、取り扱い、さもなければ用いられる興味深い化合物が100マイクログラムである場合、興味深い化合物の制御された量は、約85マイクログラムから約115マイクログラムで、約90マイクログラムから約110マイクログラムで、約95マイクログラムから約105マイクログラムで、約99マイクログラムから約101マイクログラムで秤量されるであろうことが好ましい。一般に、制御された量の正確な質量は、分配された後に測定される。
【0014】
ここで用いられ、特に断りのない限り、用語「ランキング」は、特定の目的に関するアレイのメンバーを系統化し、索引を付け、さもなければ、区別化することを意味する。ランキングは、定性又は定量的な測定に基づいてもよく、アレイの各メンバーが特定のランクで割り当てられることを必要としない。例えば、固体の興味深い化合物がそれぞれにどのくらい含まれているかによるサンプルアレイのランキングは、固体を含有するか、含有しないアレイ内での1以上のサンプルの同定を単に構成するかもしれない。しかし、特定の実施形態では、サンプルアレイのランキングは、各サンプルに数、インデックスあるいはアレイ中の他のサンプルに対してそのサンプルが有する特定の特性の性質、量又は質を示す他の表示の割り当てを構成する。例えば、固体の興味深い化合物がそれぞれにどのくらい含まれるかによる10サンプルのランキングは、サンプルのそれぞれへの数の割り当てを含むかも知れず、その場合、サンプル番号1は、最も大量の固体の興味深い化合物を有し、サンプル番号10は最も少量の固体の興味深い化合物を有する。10中の2サンプルが同量の固体を含む場合、それらは、必要ではないが、同じランク及び可能性が割り当てられる。
【0015】
ここで用いられ、特に断りのない限り、用語「サンプル」は、化合物又は組成物の単離された量を示す。一般的なサンプルは、制御された量の興味深い化合物と、溶媒及び/又は賦形剤を含む。特定のサンプルは、約25mg、1mg、500マイクログラム、250マイクログラム、100マイクログラム、50マイクログラム、25マイクログラム、 10マイクログラム、5マイクログラム、1マイクログラム又は0.5マイクログラム未満の量の興味深い化合物を含む。サンプルは、容器中(例えば、広口ビン、バイアル又はウェル)に含まれてもよく、表面に堆積又は吸着させてもよい。用語「サンプル」は、複製、例えば、n=2、3、4、5、6以上を含む。
【0016】
ここで用いられ、特に断りのない限り、組成物、つまり用語「実質的に非水性」は、約10、9、8、7、 6、5、4、3、2、1又は0.5重量又は容量%未満の水を含有する。実質的に非水性の組成物は、非水性であるものを含む。
【0017】
ここで用いられ、特に断りのない限り、用語「高粘度」混合物又は賦形剤は、室温で、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500又は4000センチポアズより大きな粘度を有する。
【0018】
発明の詳細な説明
本発明は、ひとつには、FAST(登録商標)及びCRYSTALMAX(商標)と称されるシステムの態様及び方法を、限定されないが、実質的に非水性、高粘度及び高濃度混合物のような興味深い化合物/賦形剤混合物の高スループットの製造及び分析のために最適化することができる発見に基づく。FAST(登録商標)と称されるその方法及びシステムは、米国特許出願09/628、667号に記載されており、その全体をここに参照として組み込む。CRYSTALMAX(商標)と称されるその方法及びシステムは、米国特許出願09/756、092号及び国際公報WO01/51919号に記載されており、ここに双方の全体を参照として組み込む。この発明の方法及びシステムは、SFINC(商標)と称する。
【0019】
この発明は、実質的に非水性であり、ならびに/又は1以上の液体もしくは半固体(例えば、40℃未満の融点を有する)賦形剤及び制御された量のある化合物(ここで、「興味深い化合物」と称する)を含む製剤を製造及びスクリーニングする自動的かつ高スループットの方法を包含する。「興味深い化合物」は、限定されないがAPIを含む。本発明のいくつかの方法では、1つの興味深い化合物及び1以上の液体賦形剤の混合物を、液体賦形剤中での興味深い化合物の溶解性についてスクリーニングされる。さらに、限定されないが、その混合物を、それらが有するpH、イオン濃度、溶媒、温度及び光のような作用条件に関してスクリーニングしてもよい。この方法において、本発明の方法は、興味深い化合物の有効な製剤に関連する直接的に大量の情報を迅速にもたらすことができる。例えば、本発明の方法は、生物学的利用率、寿命又はAPIの他の所望な特性を増大させる医薬組成物の開発において用いることができる。本発明の方法は、特に、興味深い化合物及び賦形剤の少量及び少容量に適用することができる。少量の興味深い化合物又は賦形剤は、約0.5マイクログラム、約1マイクログラム、約5マイクログラム、 約10マイクログラム、約15マイクログラム、約20マイクログラム、約25マイクログラム、約50マイクログラム、約100マイクログラム、約250マイクログラム、約500マイクログラム、約1mg、約25mg又は中間の量とすることができる。少量の興味深い化合物又は賦形剤は、約0.5マイクロリットル、約1マイクロリットル、約5マイクロリットル、約10マイクロリットル、約25マイクロリットル、約50マイクロリットル、約100マイクロリットル、約250マイクロリットル、約500マイクロリットル又は中間の量としてもよい。
【0020】
したがって、本発明の第1の実施形態は、興味深い化合物を含む組成物のスクリーニング方法を包含し、それは、(a)実質的に非水性サンプルのアレイを製造し、そのアレイの各サンプルは、制御された量の興味深い化合物及び液体賦形剤を含み、少なくとも2つのサンプルは、それらが含有する液体賦形剤及び/又は興味深い化合物の濃度について異なり、(b)アレイ中のサンプルを同定し、興味深い化合物の少なくともいくらかは液体賦形剤中に溶解されており、及び(c)同定されたサンプルをランキングすることを含む。
【0021】
本発明の第2の実施形態は、興味深い化合物を含む組成物をスクリーニングする方法を包含し、それは、(a)複数の液体賦形剤及び/又は液体賦形剤の混和性混合物を準備し、(b)各サンプルに対して、制御された量の興味深い化合物を複数から得られた液体サンプル又は混和性の液体賦形剤の混合物と接触させることによって実質的に非水性サンプルのアレイを製造し、少なくとも2つのサンプルは、それらが含有する液体賦形剤又は液体賦形剤の混和性の混合物及び/又は興味深い化合物の濃度について異なり、(c)アレイ中のサンプルを同定し、興味深い化合物の少なくともいくらかは液体賦形剤又は混和性の液体賦形剤の混合物中に溶解されており、及び(d)同定されたサンプルをランキングすることを含む。
これらの種々の形態及び本発明の他の実施形態を以下に説明する。
【0022】
興味深い化合物
本発明の実施形態は、興味深い化合物の広範囲な多様性の有用かつ新規な製剤を発見するために使用することができる。興味深い化合物の例は、限定されないが、医薬品の活性成分、栄養健康補助食品、代替薬、栄養補給食品、感覚化合物、農芸化学品、消費者製剤、産業製剤を含む。特別な興味深い化合物は、活性医薬成分(API)である。特別な興味深い化合物は約1mg/mL未満、約100マイクログラム/mL未満、約10マイクログラム/mL未満の水溶性を有する。
【0023】
医薬品は、動物又はヒトに投与した際、治療、病気の予防、診断又は予防作用を有する物質であり、処方薬、一般用薬を含む。興味深い化合物のいくつかの例は、2000 Med Ad News 19: 56-60及びThe Physicians Desk Reference, 56th ed. (2002)に挙げられている。獣医用医薬品は、限定されないが、ワクチン、抗体、成長促進成分及び駆虫薬を含む。獣医用医薬品の他の例は、The Merck Veterinary Manual, 8th ed., Merck and Co.,Inc., Rahway, NJ, 1998;The Encyclopedia of Chemical Technology, 24 Kirk- Othomer (4h ed. at 826);及びA. L. Shore and R. J. Magee, Veterinary Drugs in ECT, vol. 21 (2"d ed.) (American Cyanamid Co.)に挙げられている。
【0024】
栄養健康補助食品は、栄養学的利益与えるために動物又はヒトに投与されるノンカロリー又は低カロリー物質、あるいは美観、テクスチャー、安定性又は栄養学的利益を食品に付与するために食品中に与えられるノンカロリー又は低カロリー物質である。栄養健康補助食品は、限定されないが、カデュセアン(caducean)のような脂質結合剤;魚油;ガーリック及びペッパー抽出物のような植物抽出物;ビタミン及びミネラル;防腐剤、酸味料、抗固化成分、抗泡成分、抗酸化剤、充填成分、色素成分、硬化成分、食物繊維、乳化剤、酵素、安定成分、希釈剤、膨張成分、滑剤、非栄養甘味料、食品等級溶媒、粘稠剤のような食品添加剤;代用脂質;調味料;及び食欲抑制剤のようなダイエット補助食品を含む。栄養健康補助食品の例は、 (1994) The Encyclopedia of Chemical Technology, 11 Kirk-Othomer (4th ed. at 805-833)に挙げられている。ビタミンの例は、(1998) The Encyclopedia of Chemical Technology, 25 Kirk-Othomer (4th ed. at 1)及びGoodman & Gilman's : The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th ed., Joel G. Harman and Lee E. Limbird, eds., McGraw-Hill, 1996 p. 1547に挙げられている。ミネラルの例は、The Encyclopedia of Chemical Technology, 16 Kirk-Othomer (4th ed. at 746)及び"Mineral Nutrients" in ECT 3rd ed., vol 15, pp. 570-603, by C. L. Rollinson and M. G. Enig, University of Marylandに挙げられている。
【0025】
代替薬は、疾患の治療のため、一般的な健康のため又は健康になるために被験者又は患者に投与される物質、好ましくはハーブあるいはハーブエキス又は濃縮物のような天然物であり、それらはFDAによって承認されていることを必要としない。代替薬の例は、限定されないが、銀杏、朝鮮人参、カノコソウの根、オーク樹皮、カワカワ、エキナシア、悪魔の爪(harpagophyti radix)を含む。他の例は、The Complete German Commission E Monographs:Therapeutic Guide to Herbal Medicine, Mark Blumenthalら、eds., Integrative Medicine Communications 1998に挙げられている。
【0026】
栄養補給食品は、カロリー値及び医薬又は治療特性の双方を有する食品又は食製品である。栄養補助食品の例は、限定されないが、ニンニク、コショウ、ぬか及び繊維ならびに健康ドリンクを含む。他の例は、M. C. Linder, ed. Nutritional Biochemistry and Metabolism with Clinical Applications, Elsevier, New York, 1985; Pszczolaら、1998 Food technology 52: 30-37及びShuklaら、1992 Cereal Foods World 37 : 665-666に挙げられている。
【0027】
賦形剤
賦形剤は、本発明の製剤を提供するために興味深い化合物とともに組み合わせられる。一般的な賦形剤は、高い粘性を有しているが、室温で液体又は半固体である。半固体は、室温から40℃の範囲の融点を有する物質として定義される。ここで用いられ、特に限定されない限り、用語「液体」は、半固体として定義されたそれらの物質を含む。本発明によれば、液体賦形剤は、40℃未満の融点を有する賦形剤を含む。実際、本発明の特定の実施形態は、室温で、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500又は4000センチポアズより高い粘度を有する賦形剤を用いた製剤の製造及び分析を提供する。ある場合において、そのような賦形剤は、所望の濃度の興味深い化合物を含む製剤を提供するために必要かもしれない。
【0028】
賦形剤は、新規なものでもよいが、安全と一般的に認識されている市販の賦形剤(GRAS)を用いることが好ましい。本発明の特定の実施形態は、賦形剤として水が使用されるが、一般的な液体賦形剤は、実質的に非水性であるか、非水性である。
【0029】
本発明の種々の実施形態で使用することができる賦形剤の例は、限定されないが、乳酸、塩酸及び酒石酸のような酸味料;非イオン性、カチオン性及びアニオン性界面活性剤のような可溶化成分;ベントナイト、セルロース及びカオリンのような吸湿剤;ジエタノールアミン、クエン酸カリウム及び炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ化成分;燐酸三カルシウム、三珪酸マグネシウム及びタルクのような固化防止成分;安息香酸、ソルビン酸、ベンジルアルコール、塩化ベンゼトニウム、ブロノポール、アルキルパラベン、セトリミド、フェノール、酢酸フェニル水銀、シメロソール(thimerosol)及びフェノキシエタノールのような抗菌成分;アスコルビン酸、αトコフェロール、没食子酸プロピル及びメタ重亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤;アラビアゴム、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのような結合剤;デキストリン、ゼラチン、グアガーガム、珪酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、ポビドン、スターチ、植物油及びゼイン;リン酸ナトリウム、リンゴ酸及びくえん酸カリウムのような緩衝成分;EDTA、リンゴ酸及びマルトールのようなキレート化成分;糖付加物、セチルアルコール、ポリビニルアルコール、カルナウバワックス、ラクトースマルチトール、二酸化チタンのような被覆成分;微晶ろう、白色ろう及び黄色ろうのような放出制御賦形剤;硫酸カルシウムのような乾燥剤;ラウリル硫酸ナトリウムのような洗浄剤;燐酸カルシウム、ソルビトール、スターチ、タルク、ラクチトール、ポリメタクリレート、塩化ナトリウム及びグリセリルパルミトステアリン酸エステルのような希釈剤;コロイダルシリカ、クロスカルメロースナトリウム、珪酸マグネシウムアルミニウム、ポラクリリンカリウム及びスターチグリコール酸ナトリウムのような崩壊剤;ポロキサマー386及びポリエチレン脂肪酸エステル(ポリソルベート)のような分散成分;セテアリルアルコール、ラノリン、ミネラル油、ペトロラタム、コレステロール、ミリスチン酸イソプロピル及びレシチンのような軟化剤;アニオン乳化ワックス、モノエタノールアミン及び中鎖トリグリセライドのような乳化成分;エチルマルトール、エチルバニリン、フマル酸、リンゴ酸、マルトール及びメントールのような着香成分;グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール及びトリアセチンのような浸潤剤;ステアリン酸カルシウム、キャノーラ油、パルミトステアリン酸グリセリル、酸化マグネシウム、ポロキサマー、安息香酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛のような滑剤;アルコール、フェニル蟻酸ベンジル、植物油、フタル酸ジエチル、オレイン酸エチル、グリセロール、グリコフロール、インジゴカルミン用、ポリエチレングリコール、サンセットイエロー用、タートラジン用、トリアセチンのような溶媒;サイクロデキストリン、アルブミン、キサンタンガムのような安定化成分;グリセロール、デキストロース、塩化カリウム及び塩化ナトリウムのような張性成分;及びそれらの混合物が挙げられる。結合剤及び充填剤のような他の賦形剤は、当業者に公知である(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., ed. Alfonso Gennaro, Mack Publishing Co. Easton, PA, 1995, Handbook of Pharmaceutical Excipients, 3rd Edition, ed. Arthur H. Kibbe, American Pharmaceutical Association, Washington D. C. 2000参照)。
【0030】
製剤は、1以上の賦形剤を含みことができる。例えば、製剤は、興味深い化合物に加えて、1、2、3、4、5又はそれ以上の賦形剤を含むことができる。二成分製剤は、2種の賦形剤と1つの興味深い化合物を含み、三成分製剤は、3種の賦形剤と1つの興味深い化合物を含むなどである。
【0031】
賦形剤の限定されないさらなる例は、アクリル化モノグリセライド、ココナツ油のポリエチレングリコールのC8/C10ジエステル、アプリル/カプリントリグリセライド、ひまし油、ココナツ油、コーン油、綿実油、ジアセチル化モノグリセライド、エチレングリコール、ゲルセア(gelucire)33/01、グリセリン、リノール酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、リシノール酸グリセリル、硬化ココナツ油、リノール酸、ミネラルオイル、ココナツ油(C8/C10)からのモノ−/ジグリセライド、モノオレイン:プロピレングリコール(90:10)、ミリスチルアルコール、オレイン酸、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、PEG60アーモンドグリセライド、PEG−6イソステアリン酸エステル、PRG−8カプリル/カプリングリセライド、カプリロカプロイルマクロゴール−8−グリセライド、ポロキサマー331、PEG1000、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、ポリグリセロール−3−ジイソステアリン酸エステル、プログリセロール−6−ジオレイン酸エステル、ポリオキシエチレングリセロールトリオレイン酸エステル、ポリオキシ30ヒマシ油、ポリオキシ35ヒマシ油、ポリオキシ40ヒマシ油、ポリオキシ40ステアリン酸エステル、ポリプロピレングリコール2000、ポリプロピレングリコール725、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノカプリル酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ベニバナ油、ゴマ油、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビランモノオレイン酸エステル、ソルピタントリオレイン酸エステル、大豆油、ひまわり油、トリアセチン、トリエタノールアミン、トリラウリン、水、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、イソプロパノールアミン、セテアリルアルコール、セチルアルコール、セチルエステルワックス、酢酸、エタノール、シクロデキストリン、ポロキサマー188及び水酸化ナトリウムを含む。
【0032】
本発明は、薬物及びここに挙げられた(例えば、上記)いずれか1、いずれか2、いずれか3、いずれか4、いずれか5の賦形剤を含む製剤を包含する。それぞれの組み合わせは、本発明の個々の種として含まれる。また、それぞれの種を本発明から除外してもよい。
【0033】
アレイの製造
本発明の一般的な実施形態では、アレイ中の各サンプルは、少なくとも2種の成分、つまり、1つの興味深い化合物及び1つの液体賦形剤を含む。また、サンプルは、1以上の固体賦形剤を含んでもよい。一般的なアレイでは、サンプルは、それらが含む興味深い化合物及び/又は賦形剤の濃度について、互いに異なっているであろう。ある状況下では、アレイ中の各サンプルは、他から異なるであろう。他の状況下では、実験エラーを減少するために、アレイ中で重複を与えることが望ましいかもしれない。
【0034】
特定アレイのサンプルは、興味深い化合物を約25mg、1mg、500マイクログラム、250マイクログラム、100マイクログラム、50マイクログラム、25マイクログラム、10マイクログラム、5マイクログラム、1マイクログラム又は0.5マイクログラム未満含む。特定アレイのサンプルは、液体賦形剤を約500マイクロリットル、250マイクロリットル、100マイクロリットル、50マイクロリットル、25マイクロリットル、10マイクロリットル、5マイクロリットル、1マイクロリットル又は0.5マイクロリットル未満含むかもしれない。特定のアレイは、高濃度の興味深い化合物を、例えば、約1mg/mL、約10mg/mL、約25mg/mL、約50mg/mL、約100mg/mL、約200mg/mL、約300mg/mL、約400mg/mL、約500mg/mL又は中間の濃度より高い濃度で含む。本発明の一般的な実施形態では、チューブ、バイアル又はウェルのような容器を、サンプルを保持するために用いる。さらに、アレイの自動スクリーニングを促進するために、1以上の容器がコントロールとして通常提供される。一般的なコントロールは、サンプルを含まないか、興味深い化合物のみを含むか、賦形剤のみを含むであろう。
【0035】
各サンプルは、各コンテナーに(おそらく、コントロールとして用いられる1以上を除いて)、制御された量の1以上の固体(例えば、興味のある化合物および任意の固体賦形剤)を加え、その後、制御された量の1以上の液体(例えば、1以上の液体賦形剤)が、各コンテナーに加えられることにより準備する。もちろん、固体と液体との組み合わせのオーダーは、所望するように変更することができる。例えば、制御された量の1以上の固体が加えられる前に制御された量の1以上の液体賦形剤を加えてもよいし、あるいは、1以上の液体賦形剤と接触させる前に制御された量の1以上の固体を分配してもよい。攪拌棒又はタンブラーを、その内容物が十分混合されることを保証するために、各容器に任意に加えることができる。また、サンプルは、液体賦形剤中に、各サンプル中の興味のある化合物を可能な程度溶解することを助けるために、加熱してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、アレイの製剤は、サンプルの大きなアレイを迅速に製造することを可能にする自動技術を用いて行われる。
【0036】
興味深い化合物が室温で液体の場合、それを、チューブ、ウェル又は従来の技術(例えば、ピペットを用いて)を用いてアレイを形成する他の容器に移送してもよい。粘稠性の液体である場合には、ウェル又はチューブにそれを移送するための好ましい方法は、容積式ポンプの使用を含む。他のポンプの種類を用いてもよいが、容積式ポンプは、粘稠性の液体の少量を分配することにおいて予想外に高い再現性を有することが見出された。粘稠性の液体の制御移送は、ポンプ中にある間及び/又は移送の間、ポンプ及び移送ラインを加熱する手段によって促進されるかもしれない。一実施形態では、ポンプ及び移送ラインは、液体の通路にそって、ポンプ及び管の周辺に配置された加熱コイルを用いて加熱される。例えば、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は90%より多く、ポンプ及び移送ラインを、加熱手段に接触させる。移送ラインの一部又は全部を、加熱手段で覆ってもよい。他の実施形態では、所望量の液体を分配した後、しばらくの間、ウェルに分配されない大部分の又は実質的に全ての液体を十分に引き(つまり、移送チップの外側から垂れ下げ)、移送チップにもどすために、低圧を各移送ラインに適用する。この低圧によって、分配器のチップに残ったいくらかの液体が、移動チップの内側にもどされ、これによって所望の液体の過剰の分配を防止することができる。この技術は、低い表面張力(つまり、約40dynes/cm未満)を有する液体の取り扱いに特に有用である。固体の興味深い化合物は、従来の方法を用いて移送することができ、好ましい技術は、米国仮出願60/423、377号、60/424、001号及び60/430、089号(それぞれ2002年11月4日、2002年11月6日、2002年12月2日出願)に開示されており、これらの全内容を参照としてここに組み込む。
【0037】
固体及び液体賦形剤は、チューブ、ウェル又は興味深い化合物を移送するために用いられる装置及びその方法を用いてアレイを形成する他の容器に、移送することができる。本発明の他の実施形態では、アレイを製造する前に、複数の容器を液体賦形剤で満たす。また、容器は、混和性賦形剤の混合物を充填してもよい。そのような混合物は、アレイの製造のまえに(それらの混和性を確保して)調製することが好ましい。この方法によって、混和性でない混合物を、興味深い化合物の不必要な廃棄を招くことなく、決定し、かつ使用から除外することができる。他の実施形態では、混和性の、さもなければ適当な溶媒を含むことが見出された容器は、サンプルアレイの製造のために使用することができる溶媒のアレイ又はプレートを提供するために、物理的に(例えば、無人操縦で)動かされる。
【0038】
他の実施形態では、賦形剤容器のそれぞれは、ポンプ又はサンプルアレイのウェルに制御された量の賦形剤を分配するために使用することができる同様の装置に取り付けることができる。一実施形態では、賦形剤の分配は、サンプルの製造を迅速かつ自動的に行うことができる自動手段を用いて行うことができる。
【0039】
溶解度の測定
興味深い化合物及び1以上の液体賦形剤を含むサンプルを製造した後、興味深い化合物の溶解度を測定するために、それらを分析する。しかし、溶解度分析を行う前に、サンプルをシールし、次いで、各サンプル中の興味深い化合物が、可能な限り十分に液体賦形剤に溶解するための適当な機会を有することを確保するのに十分な条件下で、保存又はインキュベートすることが好ましい。十分な条件の例は、限定されないが、適当な時間の動揺(例えば、攪拌又は超音波処理)及び加熱を含む。
【0040】
アレイ内のサンプルは、種々の方法で溶解度をスクリーニングすることができる。
いくつかの方法では自動的に、一方法では、例えば、画像装置及びソフトウェアを利用する。この方法の一実施形態では、アレイ中に各サンプルを保持する容器(例えば、チューブ、バイアル又はウェル)は、透明(つまり、それらは可視又は赤外線の透過を完全に遮断しない)である。インキュベートの後、それらを映像化ステーションに運び、光が各サンプルを通して表示され、デジタルカメラを用いて検出される。各サンプルから得られた画像は、固体を含有しないコントロールの容器のそれ及び固体のないことが確認されたそれらと比較される。
【0041】
また、固体の興味深い化合物が、液体賦形剤中に溶解されたかどうかを検出するために、他の技術を用いてもよい。例えば、濁度の測定がそのような測定のために非常に適切であり、かつ容易に自動的に行うことができる。賦形剤中にどの程度の興味深い化合物が溶解しているかについてのより詳細の情報を提供するために、他の公知の方法を用いることができる。例は、限定されないが、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、UV分光法、蛍光分光法、ガスクロマトグラフィー、光学密度及び比色分析を含む。本発明の他の実施形態では、サンプルは、それらの液体部分が固体を含まないことを確実にするために、分析の前に、ろ過又は遠心される。溶解度測定のさらなる方法及び溶解度自体の特性は、公知である(例えば、Strengら、1984 J. Pharm. Sci. 63: 605; Kaplan, Drug Metab. Rev. 1: 15 (1972); Remington's Pharmaceutical Sciences, pp. 1456-1457 (18th ed., 1995);又はFieseら、 The Theory and Practice oflndustrial Pharmacy, pp. 185-188 (3rd ed., 1986)参照)。
【0042】
スクリーニング及びランキング
本発明によれば、アレイ内のサンプルを、最初にスクリーニングし、もしあれば、それらの測定中に、固体(例えば、固体の興味深い化合物)を含まないことをランキングする。さらに、サンプルの特徴づけを、それらをより完全にランキングするために用いることができる。特に、液体のみを含有するサンプルを、興味深い化合物がいずれかの化学的な分解にさらされているかどうかを測定するために、限定されないが、HPLC、ラマン分光法(例えば、共鳴ラマン分光法)及び吸収/透過分光法のような方法を用いて分析することができる。同時に、いずれかの固体を含有するサンプルを、それらの固体と液体部分に分離する(例えば、ろ過又は遠心することによって)ためのプロセスを行ってもよく、一つ又は双方の部分の特徴づけをさらにサンプルをランキングするために行ってもよい。限定されないが、HPLC、核磁気共鳴(NMR)(例えば、1H及び13CNMR)、ラマン分光法ならびに吸収及び発光分光法(例えば、赤外線、可視及び紫外線吸収及び発光)のような方法を、例えば、興味深い化合物がどの程度含まれているか及びいずれかの化学的分解にさらされているかどうかを測定するために、各サンプルの液体部分を分析するために用いてもよい。同様に、限定されないが、HPLA、NMR、ラマン分光法、X線分光法、粉末X線回折法、吸収及び発光分光法、複屈折スクリーニング、示差走査熱量測定法(DSC)、熱重量分析(TGA)及び粒径測定を、サンプルの固体部分の物理的及び化学的特性を測定するために用いてもよい。
【0043】
また、サンプルを、それらの固体部分(例えば、固体の興味深い化合物)がそれらの液体部分(例えば、液体賦形剤)中に溶解する速度によってランキングしてもよい。この情報に対して、溶解度の動力学的測定のために可能である条件下でサンプルの新たなアレイを製造する。一実施例では、固体の興味深い化合物が特定サンプルの液体賦形剤中に溶解する速度を、サンプルの新たなアレイを製造することによって測定し、それぞれは、制御された量の興味深い化合物を含む。制御された量の液体賦形剤を、新たなアレイ中のサンプルのそれぞれに、異なるタイミングで添加する。例えば、0時に液体をサンプル番号1に添加し、時間1に液体をサンプル番号2に添加し、時間2に、などである。最終時において、もしあれば、新たなアレイ中の各サンプルの固体及び液体部分を分離し(例えば、ろ過又は遠心分離によって)、それぞれの固体量を測定し、時間に対する相関関係を得る。オリジナルアレイ中の各サンプルのための新たなアレイを作ることによって、動力学的情報が、それらの液体賦形剤のそれぞれに対して得られる。
【0044】
本発明のある実施形態は、興味深い化合物が付されるであろう最適な製剤に1以上の条件下に付された場合のそれらの動向を観察することによって、溶解したサンプルをランキングする。そのような条件の例は、限定されないが、pH、イオン濃度、温度における変化、特定の溶媒にさらされること及び、例えば、興味深い化合物又は興味深い化合物の結晶化を触媒するかもしれない他の化合物の粒子にさらされることを含む。例えば、界面活性剤を含み、ほぼヒトの胃(例えば、約1.5)のpHを有する水溶液にサンプルを接触させ、その接触の効果を評価してもよい。他の生物学的溶液(例えば、血液及び生理食塩水)を、同様に、興味深い化合物の特定の製剤に対するそれらの作用を測定するために、溶液及び公知技術を用いて模倣してもよい。サンプルをランキングするために用いることができる作用の例は、限定されないが、興味深い化合物の物理的作用(例えば、沈殿、相分離、エマルジョン又はミセルの形態)又は化学的作用(例えば、分解)を含む。沈殿で得られるサンプルは、さらに、沈殿した興味深い化合物の量、沈殿が起こる速度、沈殿した粒子の大きさ及びそのような粒子の特性(例えば、アモルファス又は結晶質、もし結晶であれば、それらの結晶形又は晶癖)についてランキングすることができる。そのような情報は、安全かつ有効なAPIの経口用量形態を開発するために、特に関連するが、他の興味深い化合物の製剤化にも関連する。
【0045】
本発明の種々の実施形態において、製剤がさらされるかもしれない種々の環境の変形を擬態するために、pH緩衝剤を用いてもよい。そのような環境は、限定されないが、加工条件、保存条件、インビボ条件を含む。pH緩衝材の例は、約9.0から約1.0、約7.5から約5.0及び約6.8から約5.5のpHを有する。他の例は、約6.5から約10.0、約7.5から約9.0及び約9.0から約8.5のpHを有する。同様に、温度を上昇させる(例えば、約25から約60℃、約30から約50℃、約35から約45℃の温度範囲)ことができるとして、UV、可視及びIR線露光を、加工及び保存条件を擬態するために用いてもよい。
【0046】
また、サンプルを、それらの化学的又は物理的安定性に関してスクリーニング及びランキングしてもよい。例えば、サンプルを、もしあれば、上述したそれらのような条件にさらされた場合又はさらされない場合のいずれかにおいて、興味深い化合物がどの程度分解したかを時間の関数としてランキングしてもよい。また、サンプルは、それらの物理的安定性、例えば、それらの相分離に対する抵抗又は沈殿を形成するそれらの傾向によってランキングしてもよい。この場合、情報は、迅速かつ有効に得ることができ、長い寿命を有する製剤の開発において有用である。
【0047】
本発明の他の実施形態は、興味深い化合物の溶解性において、賦形剤混合物が相乗作用を有していることを測定するために、本発明の方法を用いることを包含する。さらに、同方法によって製造される組成物を含む。この実施形態は、賦形剤の混合物が予想外に高い又は低い溶解性を得ることを測定するための方法を提供する。例えば、興味深い化合物の溶解性が、賦形剤Aにおいて5mg/mL、興味深い化合物の溶解性が、賦形剤Bにおいて1mg/mL、興味深い化合物の溶解性が賦形剤A及びBの混合物において15mg/mLであれば、A及びBを含む混合物の発見は、興味深い化合物のための製剤のデザインにおいて有用かもしれない。同様に、溶解性を減少させる相乗作用もまた、特に重要であるかもしれない。単に、用いた賦形剤の混合物を変更することによって、興味深い化合物の溶解性を変化させる能力は、製剤を改良するための探求における強力なツールとなる。吸湿性、溶解性及び安定性のような他の特性の相乗作用もまた、本発明の方法を用いて見出すことができる。さらに、本発明においては、一サンプルにおいて溶解性に影響を及ぼさない賦形剤が、第2の賦形剤を加えた場合、溶解性に影響する方法及びアレイを含む。一実施形態において、溶解性における影響は増大し、他の実施形態では、溶解性における影響が減少する。他の実施形態では、第1の賦形剤を組み合わせた場合に、賦形剤が溶解性を減少させ、第2の賦形剤を組み合わせた場合に溶解性を増大する方法及びアレイを含む。さらに、少なくとも2、3、4又は4以上の賦形剤を含む少なくとも2、3、4又は4以上の異なるサンプルが溶解性を増大させる方法及びアレイを含み、さらなる実施形態は、少なくとも2、3、4又は4以上の賦形剤を含む少なくとも2、3、4又は4以上のサンプルが相乗的に溶解性を増大させる組み合わせである。
【0048】
具体例
実施例1
アレイの製造及びスクリーニング
本発明の一実施形態の実行は、図1を考慮して理解することができる。図のステップ100によって表されるように、実験は、用いられた興味深い化合物及び賦形剤について公知のデータを用いてデザインする。特に、興味深い化合物が溶解することができる賦形剤を提供することが試みられ、よって、廃棄を回避する。ステップ105において、賦形剤を、サンプルアレイの製造中に、それらを容易に分配することができる容器中に置いた。賦形剤混合物を用いる場合、それらが実際に用いられる前に、それらが混和性であることを確かめるために、ステップ110に示されるように映像化する。そのサンプルアレイを制御された量の興味深い化合物をマルチウェルプレートの各ウェルに堆積することにより製造し(ステップ120)、1以上の液体賦形剤を各ウェルに制御された量で分配する(ステップ115)。次いで、ウェルをシールし、混合し(ステップ125)、その後、溶解した興味深い化合物を含むかどうかを測定するためにそれらを映像化する(ステップ130)。このデータの分析は、さらなる情報を望む場合、新たなアレイを製造するために使用してもよい(ステップ135)。この特定の実施形態では、興味深い化合物/賦形剤混合物の安定性を測定する(ステップ140)。化学的分解を最小限にするために、任意に、安定剤及び添加剤(例えば、抗酸化剤)を添加してもよい(ステップ145)。
【0049】
次いで、それらを擬似生物学的液体に接触させる(ステップ150)。一旦、十分なデータを所望の特性(例えば、興味深い化合物の濃度、安定性、及び生物学的利用率)を有する製剤を製造するために得られたら、製剤を大量に製造し、動物モデルを用いて試験する(ステップ155)。
【0050】
図2は、本発明の特定の実施例の概略図を示す。まず、賦形剤(205)の供給源プレート又はプレートを賦形剤の貯蔵(200)から製造する。
供給源プレートは、好ましくは熱伝導性の材料(例えば、限定されないが、アルミニウムのような金属)からなるブロック中に保持された、例えば、ガラスチューブ又は広口ビンに含有された液体賦形剤を含む。その供給源プレートは、さらに、1以上の液体賦形剤及び液体賦形剤中に溶解された1以上の固体賦形剤の混和性混合物を含んでいてもよい。この場合、そのような混合物の混和性及び安定性(例えば、分離又は沈殿物を形成することに対する抵抗性)を、供給源プレートを用いる前に、測定する。
【0051】
この実施例において、任意に加熱ボックス中に封入した、シリンジ−ポンプ−ベースの分配器、例えば、synQUAD(商標)(Cartesian Technologies, Inc., Irvine, CA) 自動液体ハンドラーを、供給源プレート(205)を製造するために用いる。使用することができる他の分配器の例は、限定されないが、ピストン−ポンプ−ベースの分配器(例えば、IVEK Corporation, North Springfield, VTからの)及び他のポンプ−ベースの分配器(例えば、Oyster Bay Pump Works, Hicksville, NYからの)を含む。図3に示したように、そのような分配器、加熱移送ライン及び加熱供給源プレートを、粘稠性の賦形剤の少量を正確かつ繰り返し分配するために用いることができる。
【0052】
図2を参照して、一旦、供給源プレートを製造したら、サンプルアレイを、例えば、透明底グレイナー384ウェルプレート中に製造する。そのサンプルを、Tecan GenMate(商標)(Tecan US, Research Triangle, NC) 又はHydra (Robbins Scientific, Sunnyvale, CA)ロボット液体移送ステーションのようなプログラミング可能なマルチチャネルピペッターを用いて製造する。それらは、制御された量(例えば、5マイクロリットル)の賦形剤を供給源プレートから分配するため、粘稠性の賦形剤の移送を助けるために加熱してもよい(ステップ210)。ウェルのそれぞれは、コントロールとして用いられた1以上から分離し、固体の興味深い化合物及び化学的−抵抗小磁気混合ダウエル又は混合ディスク(例えば、V & P Scientific, Inc., San Diego, CA).から)をすでに含む。ウェルをシールし、その後、次いで、サンプルを混合し、適当な時間(例えば、30から60分間)、室温又は高温でインキュベートする(ステップ215)。
【0053】
サンプルがバイアル、ウェル又はいずれかの他の種類の容器に含まれるかどうか、それぞれをインキュベートの後に分析する。サンプルを、インキュベートの間にいずれかの興味深い化合物が分解したかどうかを測定するために、この時点で分析してもよい(例えば、NMR、光学的吸収又は発光分光法又はラマン分光法を用いて)。任意に、分解物が存在するならば、安定剤を添加してもよい(ステップ225)。少なくとも、サンプルを、それらが固体を含むかどうかを測定するために分析する。これは、図4に示すような、自動映像化又は画像、ステーションを用いて行うことが好ましい。この実施形態では、光源(410)は、各サンプル容器を通って、光を照らす(例えば、可視又は赤外)。容器が不透明なブロック(425)に保持されたバイアルであれば、ロボットメカニズムを用いて、ブロックから各場威圧を取り出し、光源(410)及びデジタルカメラ(405)、又は受光し、それをカメラに伝達するもの(例えば、光ファイパーレシーバ)の前にそれを置く。特定の実施形態では、サンプルを通過して伝達された光を検出するために、オリンパスマイクロスコープに連結したパナソニックカラーカメラを用いる。容器がウェルである場合、光源を一般に、各ウェルの下又は上に配置し、カメラ又は受光装置をウェルの反対側に位置する。この方法では、図5に示されたような画像を得ることができる。画像認識ソフトウェアを用いることにより、そのような画像は、コンピュータ(415)及び、もしそのように望むならば、さらなるスクリーニングのために同定された固体物質を明らかに含まないサンプル容器によって評価することができる。図4を参照して、その同定は、コンピュータデータベース(430)の形成において一般的であり、それは、ブロック、プレート、又はサンプル容器のアレイを保持するために用いられる他の容器内の特定の位置でのサンプルに関連する情報を含むであろう。
【0054】
サンプル(420)は、一般に、光源(410)とカメラ(405)との間に配置される。しかし、サンプル内の微粒子物質からの散乱光を検出するためにカメラを用いる場合には、画像を得る代わりに、光源に対して適切な角度で配置することが好ましい。
【0055】
一旦、固体を含有しないサンプルを同定すると、それらを、開発される興味深い化合物の製剤の意図する使用に関する規範によって、スクリーニング及びランキングする。この実施形態では、得られたデータを、生物学的に利用できる形態のAPIを提供する経口用量形態の開発に用いる。
【0056】
したがって、固体を含まない各サンプルの1マイクロリットルを約500マイクロリットルの胃液を擬似した液体を含むチューブに移送する。得られたチューブアレイについて、図2に示すそれら(220)のような物理的変化を分析し、したがって、チューブのそれぞれに対応するサンプルをランキングする。また、分析は、溶解性及び溶液状態(例えば、沈殿、相分離など)における変化のような製剤特性を測定するために長期にわたって完了させる。この実施例では、透明のまま及び沈殿がないままのサンプルを、相分離が起こっている溶液を与える又は沈殿、懸濁又は乳化を含むそれらよりも高くランキングする。興味深い化合物の微粒子の懸濁を形成するサンプルは、沈殿を含むそれらよりも高くランキングされる。沈殿を形成するサンプルを、最も大きな粒子を与えるものを最も低くランキングするように、沈殿の粒子サイズに関してランキングする。レーザ光散乱、ラマン分光法又はX線粉末回折のような他の方法を用いてもよいが、粒径をゼータサイザー(商標)3000(Malvern Instruments, Inc., Southborough, MA)を用いて評価する。また、粒子のアモルファス又は結晶特性を、サンプルをランキングするために用いてもよく、それらは、自動ラマン分光技術を用いて測定することができる。最後に、分解した興味深い化合物を含む溶液を含む又は与えるサンプルを、分解物を含まないそれらよりも下にランキングする。
【0057】
実施例2
インビボ条件でのシュミレーション
サンプル(例えば、興味深い化合物と少なくとも1つの液体賦形剤の混合物)を、生物学的条件を擬似した環境にさらす。この方法では、特定の製剤におけるそれらの条件の作用を測定することができ、特定の経路によって患者に投与した際、特定の方法で反応させるために調整する製剤をデザインするために用いることができる。生物学的条件に似せて機能させる組成物は、当該分野で公知である。例は、限定されないが、ここで開示されたものである。
【0058】
一実施形態では、サンプルを、給餌及び/又は絶食状態の胃液及び/又は小腸の条件を擬似した液体に接触させる。絶食状態において、胃液を擬似した液体は、
HCl 0.01から0.05 N
トリトンX100 1.0 G
NaCl 2.0 G
蒸留水(q.s.) 1000 mL
を含む。
【0059】
給餌状態において、胃中の内腔組成物は、摂取した食事の組成に高く依存する。適当な出発点は、興味深い化合物のある製剤を試験するために用いられた臨床試験において用いられる食事を、一緒に投与される水の容量とホモジナイズされるであろう。そして、pH、緩衝能及び浸透圧モル濃度を測定する。長期保存可能なミルク及びIntralipid(登録商標)を用いてもよい。
【0060】
他の実施形態では、サンプルは、腸の媒体を擬似した液体と接触させる。胃と腸条件の間の主な差異は、胆汁及び膵臓酵素の存在ならびに高いpHである。小腸の絶食状態の条件を擬似した媒体は、
KHPO 0.029 M
NaOH (q.s.) 約6.3から6.8のpH(好ましくは6.5)
タウロコール酸ナトリウム 5 mM
レシチン 1.5 mM
KCl 0.22 M
蒸留水(q.s.) 1000 mL
を含む。
【0061】
小腸の絶食状態の条件を擬似した特定の媒体は、約pH6.8、浸透圧モル濃度約280から約310mOsm及び緩衝能約10±2mEq/L/pHである。
十二指腸の給餌状態の症状を擬似した媒体は、
酢酸 0.144 M
NaOH (q. s.) pH 5
タウロコール酸ナトリウム 15 mM
レシチン 4 mM
KCl 0.19 M
蒸留水(q.s.) 1000 mL
を含む。
【0062】
十二指腸の給餌状態の症状を擬似した特定の媒体は、約pH5.0、浸透圧モル濃度約485から約535mOsm及び緩衝能約72±2mEq/L/pHである。脂肪性賦形剤(例えば、カプセル製剤に使用されるソフトゼラチン)及び/又は興味深い化合物を含む製剤の場合、非常に親油性が高く、油相分配及び消化を擬似するために、モノ及びジグリセリドならびにリパーゼを、媒体に添加することが考慮に値するかもしれない。
【0063】
添付のクレームの範囲は、ここに説明された本発明の詳細及び実施形態に限定されるべきでない。特に、当業者に容易に理解できる本発明の改良及び変形はクレーム範囲内に収まることが意図される。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)実質的に非水性サンプルのアレイを製造し、そのアレイにおける各サンプルは、制御された量の興味深い化合物及び液体賦形剤を含み、少なくとも2つのサンプルは、それらが含有する液体賦形剤及び/又は興味深い化合物の濃度について差異があり、さらに、各サンプルは、約1mg/mLより高濃度及び約100センチポアズよりも高粘度を有しており、
(b)少なくとも100センチポアズの粘度を有する賦形剤250マイクロリットル未満を分配するために容積式ポンプを用い、
(c)アレイ中のサンプルを同定し、興味深い化合物の少なくともいくらかは液体賦形剤中に溶解されており、及び
(d)同定されたサンプルをランキングすることを含む興味深い化合物を含む組成物のスクリーニング方法。
【請求項2】
さらに、(a)複数の液体賦形剤及び/又は液体賦形剤の混和性混合物を準備し、
(b)各サンプルについて、制御された量の興味深い化合物を複数から得られた液体サンプル又は混和性の液体賦形剤の混合物と接触させることによって実質的に非水性サンプルのアレイを製造し、少なくとも2つのサンプルは、それらが含有する液体賦形剤又は液体賦形剤の混和性の混合物及び/又は興味深い化合物の濃度について差異があり、各サンプルは、約1mg/mLより高濃度及び約100センチポアズよりも高粘度を有し、及び
(c)アレイ中のサンプルを同定し、興味深い化合物の少なくともいくらかは液体賦形剤又は混和性の液体賦形剤の混合物中に溶解されていることを含む請求項1の方法。
【請求項3】
分解又は劣化した興味深い化合物を含むアレイ中のサンプルが、同定されたサンプルから除外される請求項2の方法。
【請求項4】
各サンプルが非水性である請求項2の方法。
【請求項5】
HPLC、NMR、IR分光法、UV−可視分光法、ラマン分光法、視認映像化又は濁度測定を用いてサンプルを同定する請求項2の方法。
【請求項6】
同定されたサンプルを、溶解した興味深い化合物の量によってランキングする請求項2の方法。
【請求項7】
同定されたサンプルを、興味深い化合物の分解又は劣化の程度によってランキングする請求項2の方法。
【請求項8】
約9.0から約1.0のpHを有する溶液と同定されたサンプルのそれぞれとを接触させて、修正された同定サンプルのセットを提供し、興味深い化合物が修正された同定サンプルのそれぞれにどの程度溶解しているかを測定することによって同定されたサンプルをランキングする請求項2の方法。
【請求項9】
pHが約7.5から約5.0である請求項8の方法。
【請求項10】
pHが約6.8から約5.5である請求項9の方法。
【請求項11】
約9.0から約1.0のpHを有する溶液と同定されたサンプルのそれぞれとを接触させて、修正された同定サンプルのセットを提供し、修正された同定サンプル中のいずれかの溶解していない興味深い化合物の特性を測定することによって同定されたサンプルをランキングする請求項2の方法。
【請求項12】
pHが約7.5から約5.0である請求項11の方法。
【請求項13】
pHが約6.8から約5.5である請求項12の方法。
【請求項14】
特性が、平均粒径、多形、結晶癖又は化学的純度である請求項11の方法。
【請求項15】
特性を、ラマン分光法、X線分光法、粉末X線回折法、示差走査熱量測定法、熱重量分析、散乱光、顕微鏡、濁度測定、NMR又はHPLCを用いて測定する請求項14の方法。
【請求項16】
アレイが少なくとも94のサンプルを含む請求項2の方法。
【請求項17】
アレイが少なくとも380のサンプルを含む請求項2の方法。
【請求項18】
興味深い化合物が活性医薬品である請求項2の方法。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−513404(P2006−513404A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−550461(P2004−550461)
【出願日】平成15年11月4日(2003.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2003/035094
【国際公開番号】WO2004/041202
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(505036065)トランスフォーム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (16)
【氏名又は名称原語表記】TRANSFORM PHARMACEUTICALS, INC.