説明

医薬流れラインに液体を制御供給する装置

医薬流れライン内の液体を制御供給するための装置が、第1液体の管状流入コネクタ(2)と管状流出コネクタ(3)との間に配置された中間管状コネクタ(4)上を回転可能な保持体(7)と、穿孔可能で第2液体が充填されたボトル(F)とを備えた。前記中空保持体(7)が、中空軸方向スパイク(11)と、ボトル(F)の挿入に従動して離脱可能な前記保持体(7)の回転を阻止する手段(17,18)と、挿入されたボトル(F)を軸方向に保持する止め手段(12,29)と、前記ボトル(F)が挿入された保持体(7)が完全に閉じる第1角度位置から完全に開く第2角度位置まで回転する間に、前記中空スパイク(11)から第1液体の流れラインまでの流路(22)をなす進行性開口手段(20,23)とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全体的に医薬流れラインに関するが、特に血液透析ラインに限定されるものではない。
【0002】
特に、本発明は、第1液体の流れラインを規定する管状流入コネクタと管状流出コネクタ、および流れライン内に第2液体を導入するため、管状流入コネクタと管状流出コネクタとの間に配置された中間管状横コネクタを備えた医薬流れラインに関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、針が中間コネクタに密封して固定された弾性隔壁を穿孔できる簡素なシリンジは、中間管状コネクタを介して第2液体を導入するために使用され、第1液体の流れ内に第2液体を制御供給している。一般的に、穿孔可能なキャップを設けられたボトル、バイアルなどに収容され、供給される液体は、シリンジの針を穿孔可能なキャップを介して挿入し、シリンジ内に液体を吸引することで予め抽出される。これにより、シリンジ内に収容された液体は、関係キャップ(relative cap)の穿孔に続いて中間コネクタに注入される。
【0004】
これらの操作は特に、第1液体流れ内で第2液体の所望の供給速度に応じて圧力を調整することにより、シリンジプランジャを駆動する注入ステップの間に、熟練したオペレータの介入が必要である。
【0005】
通常のシリンジの代案はシリンジ、またはより一般的には、針無し供給装置により構成される。針無し供給装置は、第2液体の素早い供給を保証するのに適するが、比較的高価で、相対ボトルから第2液体を取り出す事前のステップを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、前述した欠点を克服し、シリンジの使用を必要とせず、相対ボトルから第2液体を予め抜き取らず、容易に制御可能な態様でボトルなどから直接、第1液体の流れライン内に第2液体の導入を可能にする前述の形式の医薬流れに液体を制御供給する装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本質的に制御供給用装置に起因する発明により達成され、中間コネクタは、前記ボトルなどが回転可能に挿入された中空保持体が同軸上に回転可能に配置された環状固定ベースを有し、
前記中空保持体は、
前記ボトルなどが前記保持体に嵌合するときに、前記穿孔可能なキャップに孔を開けるように設計され、前記中間コネクタに対向して常時閉じられた内部流路を有する中空軸方向スパイク(hollow piercing spike)と、
前記保持体への挿入の結果として前記ボトルなどにより離脱可能で、第1角度位置で前記ベースに関する前記保持体の回転を阻止する手段(rotation blocking mean)と、
前記第1角度位置から始まる前記保持体の次の回転を駆動するように設計された前記ボトルなどの軸方向止め手段(axial stop mean)と、
前記流路と前記中間コネクタとの間の連通が完全に閉じる前記第1角度位置から、前記連通が完全に開く第2角度位置まで前記保持体が回転する間、前記中間コネクタに面する前記中空穿孔スパイクの前記流路の進行性開口手段(progressive opening mean)と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
この解決の発想によれば、ボトルなどに収容された液体の制御供給は、シリンジを必要とせず、熟練されていない職員によってさえも、ボトルなどから直接、容易で安全な態様で駆動される。
【0009】
本発明の好適な実施形態によると、保持体が更に、第1液体の流れライン内の中空スパイクの反対側で、軸方向に突出するシフト部材を備えた。前記シフト部材は、中空体の第1角度位置に対応する第1液体流れを実質的に閉塞しない位置と、中空体の第2角度位置に対応する第1液体流れを実質的に閉塞する位置との間を保持体に従って回転できる。この場合、中空スパイクの流路が、前述したシフト部材に対して反対側に配置された2つの平行ダクトからなる。
【0010】
本発明の他の側面によれば、装置の前述した進行性開口手段が、前記中間コネクタ内に形成された一対の可変断面の通路と、前記中空スパイクの個別ダクトとそれぞれ連通し、前記可変断面の通路と連携するため、保持体に従って回転可能である一対の孔とを備えた。
【0011】
そのような進行性連通手段は、中空体の第1角度位置で完全に閉じられ、中空体の第2角度位置で完全に開かれる。
【0012】
本発明は、添付図面を参照しながら、例示し限定されない目的で正確に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る制御供給装置の概略斜視図である。
【図2】前記装置の正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った軸方向断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った軸方向断面図である。
【図5】供給装置の分解斜視図である。
【図6】前記装置の第1動作状態における図2のVI−VI線に沿った横断面図である。
【図7】前記装置の第1動作状態における図2のVII−VII線に沿った横断面図である。
【図8】前記装置の第1動作状態における図2のVIII−VIII線に沿った横断面図である。
【図9】前記装置の第2動作状態における図6と同様の図である。
【図10】前記装置の第2動作状態における図7と同様の図である。
【図11】前記装置の第2動作状態における図8と同様の図である。
【図12】本発明に係る供給装置の変形例における図3と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
最初に図1および図2を参照すると、ボトルまたはバイアルF、および医薬流れライン(例えば、血液透析)内に収容された液体を制御供給する本発明に係る装置は、通常、各管に連結されるように意図された管状の流入コネクタ2と、管状の流出コネクタ3とを備え、全体的に参照番号1で示されている。
【0015】
図5を参照すると、ボトルFは一般的にはガラスからなり、環状溝Rおよび穿孔端壁Wを備えた首部Cを有し、エラストマー素材などからなる隔壁を包含している。
【0016】
供給装置1は、流入コネクタ2と流出コネクタ3との間に、これらに直角に配置された中間管状コネクタ4に設けられており、このため、並置され、間隔を空けて配置された一対の外側縁部6を有する環状ベース5が形成されている。
【0017】
後述することで明らかになる方法で環状体5上に回転可能に配設された中空保持体が、全体的に7で示されている。保持体7は、環状ベース5の上に配置された底壁を備え、この底壁から、径方向反対側にある2つの操作用突起9が水平方向に突出している。
【0018】
中空軸方向スタッド10が底壁8の下部から延び、中空穿孔スパイク11が底壁8の上部から前記スタッド10と同軸上に、直接連通して延びている。更に、中空体7のベース壁8の上部は、互いに並置され間隔を空けた2つの弾性的で可撓性の顎部12を有し、それらの間に2つの径方向に対向する開口30を定めている。個々の顎部12は、その内面に連続する歯状突起13と、外面に、後述することにより明らかになる目的で軌道凹部14と突起15とを有している。
【0019】
中空保持体7を軸方向に固定するため、環状ベース5の外側縁部6の上部に固定して組み付けられた環状体が、16で示されている。環状体16は、一対の弾性的に径方向反対側に離れるように広げられる軸方向突起17を有しており、個々の軸方向突起17はその自由端に、以下の詳述で明らかになるように、所定条件下で環状ベース5に対して保持体7の回転を防止する目的を有する径方向に突出する歯部18が形成されている。
【0020】
環状体16はまた、その内周面に、以下に述べる目的で各カムの軌道を規定する一対の並置された凹部が形成されている。
【0021】
例えばエラストマー素材からなり、スタッド10により中空保持体7の底壁8の下方に固定され、図3および図4に示すように、密封して中間コネクタ4に嵌合する要素が、19で示されている。また、図8および図11と同様に、図3および図4から明らかに視認できるように、本体19には、チャンバ21とスタッド10とを介して中空穿孔スパイク11の一対の軸方向チャネル22に接続する2つの軸方向貫通孔20が形成されている。軸方向貫通孔20は、後述することで明らかになるように、中間コネクタ4の環状フランジ24に形成された進行性深さ(progressive depth)の一対のスリット23(図4,8および11)と連携するのに適しており、流入コネクタ2および流出コネクタ3により規定された流れラインと連通している。流入コネクタ2および流出コネクタ3により規定された流れライン内に突出する本体19のブレード状突起25は、環状フランジ24を貫通して延びている。
【0022】
ボトルFが無いときは、供給装置1は、追加分を除けば前述した実施形態と全体的に同一の変形例を示す図12において26で示された取り外し可能な保護キャップが、中間コネクタ4と反対側に設けられ、更に同じ出願人を代表して、例えば欧州特許第EP-1661599B1号公報で説明され図示された形式の管状コネクタ27が、チェックバルブまたは抗サイフォン(anti-siphon)28を介して流入コネクタ2および流出コネクタ3を貫通する流れラインに接続されている。
【0023】
本発明に係る供給装置は、以下のように作動する。
【0024】
ボトルFが無いときは(可能であれば保護キャップ26がある)、保持環状体16の係止用歯部18が、保持環状体16の2つの弾性的で柔軟な顎部12の間で開口30内に挿入し、これにより、保持環状体16は図6,7および8で示された角度位置に対応する第1角度位置で環状ベース5に対する回転を阻止する。底壁8の突起9が、環状ベース5の縁6の間に延び、そこから突出することで2つの操作用レバーを規定し、顎部12の突起15は環状体16の内面に形成されたカム軌道29に干渉しない。本体19の貫通孔20は中間コネクタ4の環状フランジ24のスリット23に対して位置決めされず、離れるように延びるブレード状突起25は図3および図4に示されたように角度を付けて、すなわち、流入コネクタ2および流出コネクタ3に規定される流れラインを実質的に閉塞しない位置に配置される。この状態では、流れラインに沿った第1液体流れが供給装置1と連通して配置されることはなく、スリット23を貫通孔20、および中空スパイク11のダクト22と連通して配置できる保持体7の回転が、環状体16の歯部18によりなされる遮断動作により防止される。
【0025】
第1液体の流れラインに第2液体を供給するため、第2液体を収容するボトルFを供給装置1に取り付ける。ボトルFの首部Cはそのとき、保持体7に軸方向に挿入され、図3および図4に示すように、スパイク11によりその壁部Wに孔を開けられる。このステップの間、顎部12が自由に弾性的に互いから離れるように広げられるのであれば、首部Cは歯状突起13の間に押し込まれ、歯状突起13がボトルFの挿入方向端部で、環状溝R内にスナップ式で嵌合する。ボトルFの首部Cの自由端は同時に、径方向歯部18の間に押し込まれ、この脚部18は弾性的に撓むため、開口30とは係合しない。これは、本体7の環状ベース5に対する回転を自由にし、図6から図8に示す第1角度位置(述べるように、本体19の貫通孔20とスリットとの間の流れが閉塞されている)から始まり、一連の中間角度調整位置を介して、図9から図11に示す完全に開放する角度位置まで至る。そのような調整は、手動操作部および/または他の径方向レバー9によりなされ、また環状ベース5上に縁部6の間に設けられた可能な参照記号の助けによって実行される。環状ベース5および環状体16に対し保持体7が回転している間、述べるように、径方向歯部18が弾性的に離れるように広がるのに続いて、この径方向歯部18が顎部12の外側凹部14に沿って摺動するのを可能にする。突起15は同時にカム軌道29内に係合することで、相互に弾性的に離れるように広がるのを防止する環状体16により押しとどめられる。このように、ボトルFの首部Cは、装置1に対する不用意な可能性または意図的な除去なしに、保持体7内に不可逆的に保持される。
【0026】
ボトルF内に収容された第2液体は、中空スパイク11のダクト22、チャンバ21、貫通孔20およびスリット23を介して、流入コネクタ2から流出コネクタ3までの第1液体流れに供給される。第1液体に導入される第2液体のゆっくりとした、または素早い供給は、レバー9により調整される保持体7の角度位置に依存して達成される。
【0027】
保持体7が回転している間、ブレード25はまた、図3および図4に示す装置が完全に閉じる角度位置に対応する非閉塞位置と、ブレード25が第1液体流れに対して横方向に配置され、図9から11に示す装置が完全に開く角度位置に対応する実質的に閉塞位置と
の間を回転する。第1液体流れに第2液体を導入する速度は、ブレード25が非閉塞位置から閉塞位置まで回転することで、ブレード25の上流に位置する中空スパイク11のチャネル22を介して導入される第1液体により生じるボトルF内の圧力の増加により、次第に増加する。このように、第2液体は圧力下でボトルFからブレード25の下流に位置する中空スパイク11の他のチャネル22に向かって流れる。
【0028】
第2液体の供給の終わりには、保持体7を図6から図9の最初の角度位置に戻した後、ボトルFは最終的に除去され、つまり、ボトルFと、流入および流出コネクタ3の間の流れラインの間の連通を閉じた後、顎部12の外側突起15を環状体16のカム軌道29から離す。これにより、顎部12が弾性的に離れるように広がり、歯状突起13とボトルFの環状溝Rとの間を引き離す。
【0029】
当然、本発明の原理に対する先入観なく、以下の請求項に規定された本発明の範囲を逸脱することなく、詳述および図示されたことに対して、詳細および実施形態を大いに変形してもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 供給装置
2 管状流入コネクタ
3 管状流出コネクタ
4 中間管状横コネクタ
5 環状固定ベース
7 中空保持体
11 中空保持体
12,13 止め手段
15,29 カム手段
17,18 回転阻止手段
20,23 進行性開口
22 流路
23 通路
30 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1液体の流れラインを規定する管状流入コネクタ(2)と、管状流出コネクタ(3)と、
穿孔可能なキャップ(W)を有するボトル(F)等に収容された第2液体を前記流れラインに導入するため、前記管状流入コネクタ(2)と前記管状流出コネクタ(3)との間に配置された中間管状横コネクタ(4)と、
を備えた医薬液体を制御供給するための装置において、
前記中間コネクタ(4)は、前記ボトル(F)などが嵌合する中空保持体(7)が前記中間コネクタ(4)と同軸上に回転可能に配置された環状固定ベース(5)を有し、
前記中空保持体(7)は、
前記ボトル(F)などが前記保持体(7)に嵌合するときに、前記穿孔可能なキャップ(W)に孔を開けるように設計され、少なくとも1つの内側流路を有する中空軸方向スパイク(11)と、
前記保持体(7)への挿入の結果として前記ボトル(F)などにより離脱可能で、第1角度位置で前記ベース(5)に関する前記保持体(7)の回転を阻止する手段(17,18)と、
前記第1角度位置から始まる前記保持体(7)の次の回転を駆動し、前記保持体に対し前記ボトル(F)などを軸方向に保持する止め手段(12,13)と、
前記流路(22)と前記中間コネクタとの間の連通が完全に閉じる前記第1角度位置から、前記連通が完全に開く第2角度位置まで前記保持体(7)が回転する間、前記中間コネクタ(4)に面する前記中空穿孔スパイク(11)の前記流路(22)の進行性開口手段(20,23)と、
を備えたことを特徴とする医薬液体を制御供給するための装置。
【請求項2】
前記流れライン内で前記中空スパイク(11)と反対側に前記保持体(7)から軸方向に突出し、前記保持体(7)の第1角度位置に対応する前記第1液体流れを実質的に閉塞しない位置と、前記保持体(7)の第2角度位置に対応する前記第1液体流れを実質的に閉塞する位置との間を前記保持体(7)に従って回転可能なシフト部材(25)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記中空スパイク(11)の流路が、前記シフト部材(25)に対して反対側に配置された2つの平行ダクト(22)からなることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記進行性開口手段が、前記中間コネクタ(4)内に形成された一対の可変断面通路(23)と、前記中空スパイク(11)の個別ダクト(22)とそれぞれ連通する一対の孔(20)とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記孔(20)が、前記可変断面通路(23)と連携するため、前記保持体(7)に従って回転可能であることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ボトル(F)などの軸方向止め手段が、一対の弾性変形可能な並置された顎部(12)と、前記保持体(7)の第1角度位置で弾性的に離れるように広がる状態で前記2つの顎部(12)を保持し、かつ、前記ボトル(F)などに関して前記2つの顎部(12)を堅く保持し、前記第1角度位置と前記第2角度位置との間で前記保持体(7)の回転に従動するカム手段(15,29)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記保持体(7)の回転阻止手段が、前記ベース(5)に固定して取り付けられる環状体(16)に設けられ、前記2つの顎部(12)の間に規定された個々の開口(30)に係合し、前記ボトル(F)などを前記保持体(7)に挿入する結果として、前記開口(30)から離脱するため互いに対し弾性的に離れるように広がる一対の止め歯(18)を備えたことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記保持体(7)は、前記第1角度位置と前記第2角度位置との間に包含される中間角度位置に配置可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記保持体(7)は、その回転を操作する少なくとも1つの突出レバー(9)を設けたことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記シフト部材(25)は、前記中間コネクタ(4)内に密封して回転可能な弾性有形体(19)に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記中間コネクタ(4)に同軸上に並置され、チェックバルブ(28)が嵌合する補助管状コネクタ(27)を更に備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記保持体(7)に取り外し可能に取り付けられた保護キャップ(26)を更に備えたことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記液体を収容し穿孔可能なキャップ(W)を有するボトル(F)等と、前記液体を前記流れラインに導入する第1液体の流れラインを規定する流入コネクタ(2)および流出コネクタ(3)を有する装置とを備えた医薬液体を制御供給するためのシステムにおいて、
前記装置(1)は、前記ボトル(F)などが嵌合する中空保持体(7)が同軸上に回転可能に配置された環状固定ベース(5)を有し、
前記中空保持体(7)は、
前記ボトル(F)などが前記保持体(7)に嵌合するときに、前記穿孔可能なキャップ(W)に孔を開けるように設計され、少なくとも1つの内側流路を有する中空軸方向スパイク(11)と、
前記保持体(7)への挿入の結果として前記ボトル(F)などにより離脱可能で、第1角度位置で前記ベース(5)に関する前記保持体(7)の回転を阻止する手段(17,18)と、
前記第1角度位置から始まる前記保持体(7)の次の回転を駆動し、前記保持体に対し前記ボトル(F)などを軸方向に保持する止め手段(12,13)と、
前記流路(22)と前記中間コネクタとの間の連通が完全に閉じる前記第1角度位置から、前記連通が完全に開く第2角度位置まで前記保持体(7)が回転する間、前記流れラインに面する前記中空穿孔スパイク(11)の前記流路(22)の進行性開口手段(20,23)と、
を備えたことを特徴とする医薬液体を制御供給するためのシステム。
【請求項14】
前記ボトル(F)などの軸方向止め手段が、一対の弾性変形可能な並置された顎部(12)と、前記保持体(7)の第1角度位置で弾性的に離れるように広がる状態で前記2つの顎部を保持し、かつ、前記ボトル(F)などに関して前記2つの顎部(12)を堅く保持し、前記第1角度位置と前記第2角度位置との間で前記保持体(7)の回転に従動する
カム手段(15,29)とを備えたことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記保持体(7)の回転阻止手段が、前記ベース(5)に固定して取り付けられる環状体(16)に設けられ、前記2つの顎部(12)の間に規定された個々の開口(30)に係合し、前記ボトル(F)などを前記保持体(7)に挿入する結果として、前記開口(30)から離脱するため互いに対し弾性的に離れるように広がる一対の止め歯(18)を備えたことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記保持体(7)は、前記第1角度位置と前記第2角度位置との間に包含された中間角度位置に配置可能であることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記保持体(7)は、その回転を操作する少なくとも1つの突出レバー(9)を設けたことを特徴とする請求項14に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−529957(P2012−529957A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515594(P2012−515594)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052583
【国際公開番号】WO2010/146506
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(507028619)インドゥストリー・ボルラ・ソシエタ・ペル・アチオニ (10)
【氏名又は名称原語表記】Industrie Borla S.p.A.
【Fターム(参考)】