説明

医薬用水性液状組成物

【課題】医薬用水性液状製剤の長期保存時における異物の析出を防止する。
【解決手段】医薬用水性液状組成物中に薬物及び添加剤として分子量が600,000〜1,200,000のヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含むことにより、長期保存時の異物の析出を防止し、性状の安定性を向上した医薬用水性液状組成物を提供できる。また本組成物は、特にプラスチック容器材質を用いた場合に懸念される異物析出の防止に有効であり、性状の安定性に優れる医薬用製剤を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存時の異物の析出に関する問題を改善した医薬用水性液状組成物及び医薬用製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
注射剤、点鼻液及び点眼剤等の医薬用水性液状製剤では、配合される薬物及び添加剤の相互作用、並びに保存容器から溶出する物質及びその物質と配合成分との相互作用等に起因する不溶性の異物の析出が長期保存において問題になることがある。ガラスアンプル等のガラス製容器を用いて医薬用水性液状製剤を調製し保存した場合、保存期間が長いとガラスアンプルの経時的な侵食によってガラス組成中のアルミニウムイオン等が溶出し、それに起因して異物が析出することがあり、また、プラスチック製容器を用いて調製した場合でも、微量ではあるが容器材質に含まれる可塑剤、残留モノマー及びその他添加剤等の低分子化合物の溶出が生じ、それら単体又は溶液中の薬物及び添加剤との相互作用が異物析出の要因となり問題になる場合がある。
【0003】
医薬用水性液状製剤の保存中の性状及び品質の基準を確保するため、製剤の調製において必要に応じて適当な添加剤が配合される。医薬用水性液状製剤中の異物の析出を防ぎ、性状の安定性を維持するために、可溶化剤及び溶解補助剤等の添加剤が用いられることがある。それら添加剤は可溶化能が高く、製剤中含有濃度が高いことが好ましいが、投与部位において障害の惹起が懸念される。可溶化剤及び溶解補助剤等の使用には安全性の点からの配慮が必要であり、その種類及び添加量は制限される。
【0004】
医薬用水性液状製剤の異物の析出を抑制する技術として、ビスホスホン酸又はその誘導体、及び有機酸緩衝剤成分を含有し、更に所望により等張化剤及び/又はアミノアルコールを配合することを特徴とする注射液が開示されている(特許文献1)。また、オザグレルナトリウム及び多価アルコールを含有する注射液(特許文献2)、オザグレルナトリウムと、有機酸、アミノ酸及びポリアミノカルボン酸並びにこれらの医薬上許容しうる塩から選択される1種又は2種以上を含有する注射液(特許文献3)が開示されており、注射液中の異物の形成を抑制することができることを記載している。
【0005】
難水溶性薬物を水溶液中で安定した溶解状態に維持する技術として、難水溶性薬物と多価アルコール、水溶性多糖類又はそれらの誘導体の1種もしくは2種以上とを含む水溶液状医薬品製剤(特許文献4)が開示されている。用いられる水溶性多糖類の例示の中にヒアルロン酸が記載されているが、ヒアルロン酸を用いた場合の効果について具体的な記載は無い。
【0006】
ヒアルロン酸は保湿を目的とした化粧品及び医薬部外品の添加物として、また、医薬品では添加剤(湿潤剤及び粘調剤)、並びに関節機能改善剤、眼科手術補助剤及び角膜上皮障害治療用点眼剤の医薬品原体として用いられている。また、ヒアルロン酸が医薬用水性液状製剤の異物の析出を抑制することは知られている(特許文献5)。しかし、ヒアルロン酸の分子量を特定した医薬用水性液状製剤において、顕著に異物の析出が抑制されるようなことは一切言及していない。
【特許文献1】特開平8−92102
【特許文献2】特開2001−3162625
【特許文献3】特開2003−63963
【特許文献4】特開2002−284704
【特許文献5】特開2006−176457
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、医薬用水性液状組成物又は医薬用水性液状製剤の長期保存時における異物の析出を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、薬物及び添加剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含む医薬用水性液状組成物は、長期保存時の異物の析出が改善され、性状の安定性が向上することを見出した。さらに、上記組成物をヒアルロン酸の分子量が600,000〜1,200,000であり、プラスチック容器に充填して製剤とし長期保存するとき、異物の析出が顕著に改善されることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、薬物及び添加剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を配合した医薬用水性液状組成物を提供するものである。添加剤として用いられるヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上は、好ましくは安定化剤、さらに好ましくは異物析出防止剤として用いられる。また本発明は、上記組成物をプラスチック容器に充填した異物の析出が改善された医薬用製剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の医薬用水性液状組成物によれば、組成物中に薬物及び添加剤として分子量が600,000〜1,200,000のヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含むことにより、長期保存中の異物析出の問題を改善し性状の安定性を向上することができる。さらに、本発明の医薬用水性液状製剤によれば、プラスチック製容器を用いて長期保存した場合に懸念される異物析出を顕著に改善し性状の安定性を保つことができる。これにより、保存中の異物の析出が抑制された、性状の安定性に優れる医薬品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の医薬用水性液状組成物は、薬物及び添加剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上、並びに適量の水を配合することより調製される。また、本発明の医薬用水性液状製剤は上記医薬用水性液状組成物をプラスチック製容器に充填することで調製される。
【0012】
本発明に用いられるヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩に特に制限はないが、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウム、ヒアルロン酸マグネシウム及びヒアルロン酸カルシウム等が挙げられ、好ましくはヒアルロン酸ナトリウムを挙げることができる。ヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩の重量平均分子量は600,000〜1,200,000である。重量平均分子量が600,000未満でも、1,200,000を超える場合も異物の析出が増大するので好ましくない。これらのヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩は、例えば、市販されており容易に入手できる。通常0.0005〜5w/v%で使用される。
【0013】
本発明に用いられる薬物に特に制限はないが、例えば、ジクロフェナック、ブロムフェナック、プラノプロフェン、パレコキシブ及びそれらの薬学的に許容される塩、アスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ピロキシカム、アセトアミノフェン、ピロフェノン、ザルトプロフェン、セレコキシブ、エトドラグ、ロフェコキシブ、ルミラコキシブ並びにバルデコキシブ等の非ステロイド性抗炎症剤、タクロリムス及びその水和物、シクロスポリンA、インフリキシマブ、塩酸グスペリムス、アニスペリムス、トレスペリムズトリフルテート並びにリツキシマブ等の免疫抑制剤、アレファセプト等の乾癬治療剤、フルオロメトロン、酪酸クロベタゾン、プロピオン酸クロベタゾール及びジフルプレドナート等のステロイド剤、ピメクロリムス及びNFκBデコイオリド等のアトピー性皮膚炎治療剤、グレリン、塩酸プラルモレリン及び20KDaヒト成長ホルモン(MS-706)等のホルモン剤、アシクロビル等の抗ウイルス剤、リン酸オセルタミビル、ザナミビル水和物、塩酸アマンタジン等のインフルエンザウイルス感染症治療薬、プレコナリル等の呼吸器感染症治療薬、抗菌剤、パルミチン酸レチノール、エトレチナート、カルシトリオール、アルファカルシドール及びメナテトレノン等のビタミン剤、タフルプロスト、ビマトプロスト、トラボプロスト、塩酸ロメリジン、オルメサルタン一水和物、塩酸イガニジピン及び酒石酸ブリモニジン等の抗緑内障剤、塩酸オロパタジン、ベシル酸ベポタスチン、モンテロカストナトリウム、エピネフリン、オマリズマブ、プランルカスト水和物、塩酸エピナスチン、塩酸フェキソフェナジン、ミゾラスチン、T細胞エピトープペプチド及び抗T細胞受容体抗体等の抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、ゾレドロン酸、ミノドロン酸、イバンドロン酸、バセドキシフェン及び酒石酸ラソフォキシフェン等の骨粗鬆症治療剤、ゾルミトリプタン、塩酸ナラトリプタン及びアルモトリプタン等の片頭痛治療剤、プレガバリン及び塩酸サルポグレラート等の神経痛治療剤、エダラボン及びナタリズマブ等の神経変性疾患剤、アルテプラーゼ及びニカラベン等の脳血管障害治療剤、クエン酸フェンタニル、塩酸トラマドール、塩酸ナルフラフィン及びインジスラム等の鎮痛剤、局所麻酔剤、抗コリン剤、交感神経刺激剤、交感神経遮断剤、交感神経抑制剤、副交感神経刺激剤、副交感神経抑制剤、副交感神経遮断剤、鎮咳剤、前立腺肥大治療剤、潰瘍治療剤、インスリン、インスリンデテミア及びリラグルチド等の糖尿病用剤、プロスタグランジン剤、肝障害改善剤、中枢神経作用薬、カルシウム拮抗剤、抗腫瘍剤、化学療法剤、シロミラスト及びロフルミラスト等の喘息・慢性閉塞性肺疾患治療剤、気管支拡張剤、塩酸ファスジル水和物、ビントペロール及びベラプロストナトリウム等の血管拡張剤、血圧降下剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、利尿剤、心不全治療剤、抗動脈硬化剤、筋弛緩剤、副作用治療剤、パーキンソン治療剤、抗リウマチ剤、抗マラリア剤、抗ムスカリン剤、セロトニン拮抗剤、ラジカル除去剤、ワクチン類、診断薬、食欲抑制剤、口腔乾燥症状改善剤等が挙げられる。薬物の使用量は、通常0.001〜5w/v%で使用される。これらの薬物のうち、難水溶性薬物が好ましく、ジクロフェナック、ブロムフェナック、プラノプロフェン、パレコキシブ及びそれらの薬学的に許容される塩、アスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ピロキシカム、アセトアミノフェン、ピロフェノン、ザルトプロフェン、セレコキシブ、エトドラグ、ロフェコキシブ、ルミラコキシブ並びにバルデコキシブ等の非ステロイド性抗炎症剤がさらに好ましく、プラノプロフェン及びそれらの薬学的に許容される塩がより好ましい。
【0014】
本発明には必要に応じて、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ステアリン酸ポリオキシル40、ショ糖ステアリン酸エステル、モノステアリン酸デカグリセリル、ラウリルグルコシド、マクロゴール4000等の可溶化剤及び溶解補助剤、酢酸、リン酸及びそれらの薬学的に許容される塩、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ホウ酸、ほう砂、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アミノエチルスルホン酸、L−グルタミン酸、ε−アミノカプロン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の緩衝剤、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等の糖類、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類及び塩化ナトリウム等の等張化剤、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム合成高分子、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体、ゼラチン等のタンパク性高分子、デキストラン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビアゴム、カラヤゴム、ローカスタビーンガム等の多糖類等の粘稠剤及び粘稠化剤、水酸化ナトリウム、塩酸等のpH調節剤、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル等のパラベン類、ソルビン酸及びその薬学的に許容される塩、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンゾドデシニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、硫酸オキシキノリン、クロロブタノール、チメロサール等の防腐剤、ヒスチジン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン等のアミノ酸及びその薬学的に許容される塩、トコフェロール及びその誘導体、エチレンジアミン四酢酸及びその薬学的に許容される塩、クエン酸及びその薬学的に許容される塩、ポリエチレングリコール等の安定化剤、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、α−チオグリセリン等の抗酸化剤又は保存剤から選ばれた1種もしくは2種以上の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲において添加することができる。
【0015】
本発明は通常pH4.5〜8.5で調製される。眼科領域に用いる場合、眼刺激性の点よりpH5.5〜8.0が好ましい。
【0016】
本発明はメンブランによるろ過滅菌法、加熱滅菌法等による滅菌処理を施すことができる。
【0017】
本発明は、点眼ボトル、点鼻用ボトル及び輸液用バッグ等のプラスチック製容器、又はガラスアンプル等のガラス製容器等の各種容器に充填し、経皮、経口、経膣、経腸、注射、点眼、点鼻、点耳及び吸入投与等に使用する医薬用水性液状製剤を構成可能で、洗口液、経口液剤、注射剤、眼内注射剤、点眼剤、点鼻液、点耳剤、造影剤、経膣剤、経腸剤、エアゾル剤、カプセル剤、ローション剤、液剤、シロップ剤、ゼリー剤等とすることができる。特に注射剤、眼内注射剤及び点眼剤において好適である。
【0018】
本発明は、プラスチック製容器を用いた場合の異物析出の抑制に好適である。本発明に使用するプラスチック製容器の材質に特に制限は無く、各種プラスチック、並びに種々の重合度及び密度のプラスチックが使用できるが、例えば、塩化ビニル、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン及びエチレン・酢酸ビニル・コポリマー等が挙げられる。
【実施例】
【0019】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
実施例:ポリソルベート80 2gに適量の水を加えて攪拌溶解し、ポリソルベート80予製液を調製した。ビーカーに適量の水を加えホウ砂 5.7gを加え溶解し、さらにポリソルベート80予製液を全量加えて溶解した。この液にエデト酸ナトリウム 0.05g、塩化ベンザルコニウム 0.05g、塩化ナトリウム 1.5g、プラノプロフェン 1g、ホウ酸 12.5g及び分子量約60万〜約120万のヒアルロン酸ナトリウム 0.05gの順で加えて溶解した。これに水を加え1Lにメスアップし、攪拌して均一な溶液とした。この液を0.22μmメンブランフィルターで加圧ろ過して白色ポリプロピレンボトルに5mL無菌的に充填し点眼液とした。
【0021】
比較例:実施例記載の点眼液のヒアルロン酸ナトリウムを分子量約183万のヒアルロン酸ナトリウムに換え同様に溶液を製造した。この液を0.22μmメンブランフィルターで加圧ろ過して白色ポリプロピレンボトルに5mL無菌的に充填し点眼液とした。
【0022】
試験例1:実施例及び比較例の試料各50容器を40℃75%RHの環境下で6ヶ月保存し、異物の析出を観察した。
【0023】
【表1】

【0024】
表1に示すように、分子量約60万〜約120万のヒアルロン酸ナトリウムを含有する実施例記載の点眼液は40℃75%RH6ヶ月間保存において、分子量約183万のヒアルロン酸ナトリウムを含む比較例記載の点眼液に比べ異物析出の割合が明らかに低く、本発明の特定の分子量のヒアルロン酸ナトリウムを添加した点眼液は異物の析出が改善されていることが示された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物及び添加剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含む医薬用水性液状組成物。
【請求項2】
薬物及び安定化剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含む医薬用水性液状組成物。
【請求項3】
薬物及び異物析出防止剤としてヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を含む医薬用水性液状組成物。
【請求項4】
ヒアルロン酸の分子量が600,000〜1,200,000である請求項1から3のうちのいずれか1項記載の医薬用水性液状組成物。
【請求項5】
薬物が難水溶性薬物である請求項1から4のうちのいずれか1項記載の医薬用水性液状組成物。
【請求項6】
薬物が非ステロイド性抗炎症剤である請求項1から4のうちのいずれか1項記載の医薬用水性液状組成物。
【請求項7】
非ステロイド性抗炎症剤がプラノプロフェン又はその薬学的に許容される塩である請求項6記載の医薬用水性液状組成物。
【請求項8】
請求項1から7のうちのいずれか1項記載の医薬用水性液状組成物をプラスチック製容器に充填した医薬用製剤。
【請求項9】
医薬用水性液状組成物又は医薬用水性液状製剤の長期保存時に生じる異物の析出を、組成中にヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を配合することで防止する方法
【請求項10】
容器に充填して調製された医薬用水性液状製剤の長期保存時に生じる異物の析出を、製剤組成中にヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩より選ばれた1種もしくは2種以上を配合することで防止する方法
【請求項11】
プラスチック製容器を用いた医薬用水性液状製剤を長期保存した時に生じる異物の析出を、製剤組成中にヒアルロン酸並びにその薬学的に許容される塩から選ばれた1種もしくは2種以上を配合することで防止する方法
【請求項12】
ヒアルロン酸の分子量が600,000〜1,200,000である請求項9から11のうちのいずれか1項記載の医薬用水性液状製剤の長期保存時に生じる異物の析出を、防止する方法。

【公開番号】特開2010−132608(P2010−132608A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−310483(P2008−310483)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000100492)わかもと製薬株式会社 (22)
【Fターム(参考)】