説明

医薬組成物およびその製造方法

アモルファスのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、特にアモルファスのアトルバスタチンが記載されている。また、コレステロール吸収阻害剤またはフィブラートと組み合わせたアモルファスのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を含む医薬組成物が記載されている。さらに、熱溶融押出処理を用いた医薬組成物の製造方法が記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1種以上のアモルファス形態(amorphous form)のコレステロール低下剤(cholesterol reducing agents)を含む医薬組成物(pharmaceutical compositions)およびその調製方法(processes for the preparation)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コレステロールは、人体に有益にも有害にもなる化学物質である。有利な面では、コレステロールは、細胞の構成及びホルモン(hormones)の生産において重要な役割を担っている。しかし、血液中の過剰なコレステロール(cholesterol in the blood)は、心臓疾患および血管疾患につながる可能性がある。高密度リポタンパク[high-density lipoprotein](HDL)コレステロールまたは「善玉コレステロール」と呼ばれる一方の種類のコレステロールは、実際にこれらの問題のリスクを軽減させるものの、もう一方の種類のコレステロールである低密度リポタンパク(low-density lipoprotein)(LDL)コレステロールまたは「悪玉コレステロール」は、人の健康を脅かす。血中コレステロール(blood cholesterol)及び脂質(lipids)が高濃度になる高コレステロール血症(Hypercholesterolemia)および高脂質血症(hyperlipidemia)は、アテローム性動脈硬化症(atherosclerosis)および冠動脈性心疾患(coronary heart disease)を発症する危険因子として認識されている。
【0003】
ここ数十年、血中コレステロールの上昇は、冠動脈性心疾患(CHD)の主な危険因子であることが知られており、CHD 事象のリスクは、脂質低下療法(lipid-lowering therapy)により低下できることが多くの研究によって証明されている。1987年より前には、脂質低下用品(lipid-lowering armamentarium)は、本質的に低飽和脂肪(low saturated fat)及びコレステロール制限食(cholesterol diet)、胆汁酸抑制剤(bile acid sequestrants)[コレスチラミン及びコレスチポール(cholestyramine and colestipol)]、ニコチン酸(nicotinic acid)[ナイアシン(niacin)]、フィブラート(fibrates)及びプロブコール(probucol)に限定されていた。残念ながら、これらの治療はすべて、有効性(efficacy)、耐用性(tolerability)またはこれらの両方が限定されていた。LDL(低密度リポタンパク)コレステロールの実質的な減少は、脂質低下制限食およびニコチン酸を添加または不添加の胆汁酸抑制剤の組み合わせにより、HDL(高密度リポタンパク)コレステロールの増加に付随して実現されていた。しかしながら、この療法は、投与または耐用が容易ではなく、そのため、しばしば不成功となっていた。フィブラートは、HDLコレステロールの増加及びトリグリセリド(triglycerides)の実質的な減少に不随して、LDLコレステロールの適度な(moderate)減少をもたらし、また、フィブラートは十分な耐性を有するためこれらの薬品(drugs)はより広く用いられている。プロブコールは、LDLコレステロールのわずかに減少させるだけで、HDLコレステロールの減少をもたらし、
HDLコレステロール濃度とCHDのリスクとの間にある強い逆相関のために、一般的には好ましくないものと見なされている。 ロバスタチン(lovastatin)の導入に伴って、まずHMG−CoAレダクターゼの阻害剤は、1987年に処方(prescription)が可能になり、副作用(adverse effects)がほとんど無く、医師が初めて、血漿コレステロール(plasma cholesterol)を大幅に減少させることができた。
【0004】
使用可能な異なる種類のコレステロール低下剤がある。
【0005】
その一つの種類は、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤であり、しばしば「スタチン(statins)」と呼ばれ、肝臓によるコレステロールの生産を減少することによりに血液中のコレステロールの濃度を低下させる。スタチンは、エンザイムヒドロキシ−メチルグルタリル−コエンザイムAレクターゼ)(enzyme hydroxy-methylglutaryl-coenzyme A reductase)(HMG−CoAレダクターゼ)を、肝臓内でブロック(block)する。化学的には、スタチンは、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤と呼ばれている。スタチンは、高脂質血症の治療または予防で広く知られている。スタチンは、利用可能な最も効果的なコレステロール降下剤であり、高コレステロールの患者(patients)の手助けを超える有益性のために、近年、高い注目を受けている。このグループの薬品には、アトルバスタチン(atorvastatin)、セリバズタチン(cerivastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、ロバスタチン(lovastatin)、プラバスタチン(pravastatin)、シンバスタチン(simvastatin)及びロスバスタチン(rosuvastatin)等が含まれる。
【0006】
アトルバスタチンカルシウム(Atorvastatin calcium)は、[R−(R,R)]−2−(4−フルオロフェニル−(β)と[Δ]−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩とが2:1の3水和物([R-(R*, R*)]-2-(4-fluorophenyl)-(beta), [delta ]-dihydroxy-5-(1-methylethyl)-3-phenyl-4-[(phenylamino)carbonyl]-1H-pyrrole-1-heptanoic acid, calcium salt, (2:1) trihydrate)である。アトルバスタチンカルシウムは、新規の化学物質として、US5273995に記述されている。
【0007】
スタチンによる治療は、LDLコレステロールの顕著な低下をもたらす。このことは、循環器(cardiovascular)の疾病率(morbidity)と死亡率(mortality)を顕著に減少させる
しかしながら、低濃度のLDLコレステロールであっても、糖尿病(diabetes)および代謝症候群(metabolic syndrome)の患者は、主として、高トリグリセリド(high triglycerides)および低密度LDL(small dense LDL)および低HDL(low HDL)に特徴づけられた動脈硬化脂質異常症(atherogenic dyslipidemia)の存在のために、比較的高い循環器事象率(cardiovascular event rate)を引き続き有する。フィブラートによる治療は、血漿トリグリセリド(plasma triglycerides)の実質的な減少をもたらし、通常、LDLコレステロールの適度な減少とHDLコレステロール濃度の増加を伴う。副作用を増加させない最適治療に伴う冠動脈疾患(coronary artery disease)(CAD)の残るリスクを軽減する重要な臨床的課題(clinical challenge)が存在する。
【0008】
他の群(class)の薬品、すなわちコレステロール吸収阻害剤(cholesterol absorption inhibitors)として知られるエゼチミブ(ezetimibe)(US.PAT.No.5767115およびRe.37721に示されている)のような特定のヒドロキシ置換アゼチジノン(hydroxy-substituted azetidinones)はアテローム性動脈硬化症の治療および予防(prevention)に有用なコレステロール降下剤(hypocholesterolemic agents)として知られている。コレステリルエステル(Cholesteryl esters)は、アテローム性動脈硬化病変(atherosclerotic lesions)の主要素(major component)であり、主に動脈壁細胞(arterial wall cells)中にコレステロールを貯蔵(storage)する種類である。したがって、コレステリルエステルの阻害剤の生成および血清コレステロール(serum cholesterol)の減少は、アテローム性動脈硬化病変の形成の進行を阻害し易くし、動脈壁内(arterial wall)のコレステリルエステルの蓄積を減少させ、そして、食事性コレステロール(dietary cholesterol)の腸管吸収(intestinal absorption)をブロックする。
【0009】
「フィブラート」は、VLDL[(血液中を循環するトリグリセリド移送粒子(triglyceride-carrying particle)]の肝臓生産を減少し、血液からトリグリセリドの除去を迅速化することによって、血中トリグリセリド濃度を低下させる薬品群である。また、フィブラートは、血中HDLコレステロール濃度を増加させる穏やかな効果があるものの、LDLを低下させる効果がない。フィブラートは、高脂質血症の治療または予防に広く知られている。
【0010】
US20050171207は、R−フルルビプロフェン(R - Flurbiprofen)とHMG−CoAレダクターゼ阻害剤との組合せを含む医薬組成物及びアルツハイマー病の治療方法に関する。
【0011】
WO2005097191は、光学的に純粋(optically pure)な(S)−アムロジピン[(S) -amlodipine]及びHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を含む医薬組成物に関する。また、この出願には、光学的に純粋な(S)−アムロジピンおよびコレステロール吸収阻害剤を含む組成物が開示されている。
【0012】
WO03013608には、フィブラート及びスタチンを含む半固体(semisolid)の投薬製剤(dosage formulation)が開示されている。しかしながら、これらの成分(ingredients)を溶融(melting)し、かつカプセル(capsules)に充填(filling)することを伴う製造方法(manufacturing process)は、任意の活性成分(active ingredients)に対して悪影響を及ぼす(deleterious)。また、生体外溶解試験(in vitro dissolution test)はほとんど役に立たないため、半固体の脂質基礎製剤(semi-solid lipid based formulations)の品質に関する評価(assessment)は極めて困難である。実際に、生体外/生体内における溶解と生物学的利用能との相関関係(in vitro/in vivo correlation between dissolution and bioavailability)は、本発明で提供する製剤の種類としては非常に乏しい。被験者の薬物動態試験でしか、それらの薬品の生物学的利用能を確実に評価することができない。
【0013】
US6534088には、表面活性材料(surface active substance)として、スタチン及びリン脂質(phospholipid)によって安定化された固体のフェノフィブラート(fenofibrate)を微粒子状にしたフェノフィブラートを含んで、経口で投与される医薬組成物が開示されている。この微粒子は、剤形(dosage form)が付与された薬品の生物学的利用能が向上するように、均質化(homogenization)、マイクロ流動化(microfluidization)、熱溶融マイクロ流動化(hot melt microfluidization)及び超音波処理(sonication)等の方法によって調製(prepared)する。しかしながら、本発明の製剤は、活性成分を除いた種々の賦形剤(excipients)を含む(includes)する。さらに、微粒子の調製方法は、任意の成分を不活性化する可能性がある。
【0014】
US2007099891は、スタチン及び/またはエゼチミブを含む医薬組成物、並びにACAT阻害剤[アシルコエンザイムAコレステロールOアシルトランスフェラーゼ阻害剤(Acyl co-enzyme A cholesterol O acyl transferase inhibitor)]を開示する。
【0015】
US7229982は、個別に濃縮したエゼチミブ、シンバスタチン、BHA、及びクエン酸を含む医薬生成物に関する。
【0016】
環境の影響(Environmental influences)は、環境の影響による劣化(degradation)を経て、医薬剤形中の活性材料(active substance(s))だけでなく、医薬剤形中の賦形剤も劣化させる。時間が経過した製品の劣化は、医薬剤形中の活性材料の反応を劣化する要因(trigger)となる活性サイト(reactive sites)として作用するおそれがある。
【0017】
活性材料に影響を与える環境要因の中には、酸素、二酸化炭素等の環境下にある、例えば、温度、湿度、光(UV光等)及び気体がある。また、重要な要因は、環境のpH、すなわち環境の酸性度またはアルカリ性度(酸、アルカリ、塩、金属の酸化物等)、および周囲媒体(ambient medium)または活性材料(フリーラジカル、重金属)等の反応に影響する材料がある。
【0018】
酸化により劣化していくことから活性材料の劣化を防ぎまたは低下させるため、順に(in turn)過酸化物の生成(劣化を生じる過酸化物の生成)を減少させる酸化防止剤(antioxidants)を使用し、または金属不純物(metallic impurities)を軽減(mitigation)するため医薬剤形にキレート剤を添加するような、種々の試みがなされていることがよく知られている。
【0019】
したがって、医薬補助剤として最適な賦形剤を取り込んだ活性剤の劣化のリスクを最小限に抑える医薬組成物が必要である。
【0020】
われわれは、上述の添加物(additives)がなくても、すなわち、酸化防止剤及びキレート剤等の添加物を採用しなくても安定した状態を維持し、かつ活性物質(actives)の劣化に対して依然として安定した状態を維持する医薬組成物を開発した。
【0021】
アモルファス形態の活性材料が、高い溶解度(better solubility)を有し、結晶形態よりも早く溶解し、そのため、生物学的利用能も高いことがよく知られている。アモルファスの(amorphous)の活性材料の結晶形態に対する利点は、例えばアトルバスタチンカルシウムのような可溶性材料が少ない場合に特に明白であり、そして、それは、活性材料の生物学的利用能が高いという形で表れる。
【0022】
アモルファスの物質は、体内における活性材料の生物学的利用能の重要な因子になる溶解が早くかつ多いため、アモルファスの活性材料を含む医薬製剤の使用は、結晶材料を含む医薬製剤に対して有利である。活性材料の安定性は、非結晶形態を熱、光、湿気および低いpHによりさらに影響を受けやすい結晶形態と比較して、結晶形態よりもアモルファス形態の方が不安定に存在する多形体の形態に依存することがよく知られている。これら全ての要因は、アモルファス材料を含む医薬製剤の安定性について重要な鍵となる。活性材料の大きな劣化を生じる不純物は、活性材料の治療効果を減少する上に、不要な製品の劣化とともに、人体に不要な負荷となる。
【0023】
アトルバスタチンカルシウムは、アモルファスの形態で存在することができ、結晶形態の場合とは異なることが、特許出願公開WO97/3958、WO97/3959、WO01/36384、WO02/41834、WO02/43732、WO02/51804、及びWO02/57229に開示されている。アモルファスのアトルバスタチンカルシウムの調製方法は、特許出願公開WO97/3960、WO00/71116、WO01/28999、WO01/42209、WO02/57228、及びWO02/59087に示されている。
【0024】
US7151183は、アセトン中に結晶形態で溶解し、アセトンからアモルファス形態で回収するアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの調製に関する。
【0025】
US7230120は、メタノールを用いたアトルバスタチンカルシウムの調製に関する。
【0026】
US6528660は、結晶のアトルバスタチンカルシウムの非ヒドロキシ溶媒への溶解、およびアモルファスのアトルバスタチンカルシウムを凝結する非極性の炭化水素の非溶媒和物の添加に関する。
【0027】
US20070066835は、水および水混和性の有機溶媒の混合物に塩を溶解することによりアモルファス形態を製造する方法に関する。
【0028】
アトルバスタチンカルシウムは、カルボン酸形(carboxylic acid form)からラクトン形(lactone form)にアトルバスタチンカルシウムを転化する熱、湿気、光および低いpHの影響を受けやすい不安定物質であることが特許及び関連する他の文献から知られている(U.S.Pat.No.5686104)。アトルバスタチンカルシウムの不安定性の問題は、これまでは、医薬組成物に塩基性化剤または緩衝剤(a basifying or a buffering agent)を添加することによりラクトン形に転化することを意図して、アトルバスタチンカルシウムを安定化することを特に重視しながら、医薬製剤に賦形剤を添加することによって解消していた(WO00/35425、WO94/16603)。活性材料を安定化する手段として、特許出願WO01/93860に示されているように、合成の最終段階でアルカリ材料または緩衝液(buffering solution)を添加してアルカリ安定化材料を調製することが知られている。
【0029】
US20040077708は、不活性雰囲気(inert atmosphere)で医薬製剤を厳重に保管する条件が要求される、アモルファス形態のアトルバスタチンカルシウムと、医薬的に許容される賦形剤(pharmaceutically acceptable excipients)とを含む安定した医薬製剤を調製し、これにより、結晶性活性材料を含む医薬製剤の安定性よりも優れた及び/または同等の安定性を実現する方法に関する。
【0030】
これまで、アトルバスタチンカルシウム、エゼチミブ及びフェノフィブラートを含む適当かつ有用な医薬組成物は示されていない。
【0031】
そのため、アモルファスの活性物質を含む安定した医薬組成物を調製する必要がある。したがって、本発明は、アモルファス物質を含み、優れた生物学的利用能に関してアモルファスの形態が結晶材料の形態よりも有利であり、かつ簡単で経済的に便利な方法により調製する医薬組成物を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明の目的は、これらの従来技術における問題を解消するため、新しい医薬製剤およびその製造方法を提供することにある。本発明により、アトルバスタチンカルシウム、エゼチミブ(ezetemibe)、フェノフィブラート等のような1種以上のコレステロール低下剤を含む医薬組成物をアモルファス形態で製造することが可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、1種以上のコレステロール低下剤(cholesterol reducing agents)をアモルファス形態(amorphous form)で含む医薬組成物(pharmaceutical composition)に関するものであり、この医薬組成物の製造(manufacture)中に少なくとも1種の薬剤(agent)がその場で(in-situ)でアモルファスでない形態(non-amorphous form)からアモルファス形態に転化(converted)される医薬組成物に関するものである。
【0034】
本発明は、さらに、ポリマー担体(polymeric carrier)ポリマー担体と結合する(組み合わせて、)1種以上のアモルファス形態のコレステロール低下剤と、任意の少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤(pharmaceutically acceptable excipient)とを含む押出物(extruded article)からなる組成物に関する。
【0035】
また、本発明は、活性物質(actives)と医薬的に許容されるポリマー(pharmaceutically acceptable polymer)及び任意の1種以上の医薬的に許容される賦形剤とを混合(blending)し、押出物(extrudate)を形成(form)するためその混合物を熱溶融押出しして、1種以上のアモルファスの(amorphous)コレステロール低下剤を含有する医薬組成物を製造する方法に関するものである。
【0036】
本発明の1つの観点では、 HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(HMG CoA reductase inhibitor)、好ましくはアモルファスのHMG−CoAレダクターゼ(HMG CoA reductase)である活性材料を含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物では、活性物質(active material)が医薬組成物の製造中にその場で形成される。
【0037】
本発明の別の観点では、1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤(HMG Co A reductase inhibitors)及び1種以上のコレステロール吸収阻害剤(cholesterol absorption inhibitors)及び医薬的に許容される賦形剤を任意に含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物では、好ましくは、これらの活性物質(active materials)のいずれか一方または両方が、医薬組成物の製造中にその場でアモルファス形態に形成される。この医薬品組成物は、同時投与、分割投与または連続投与で(for simultaneous separate or sequential administration)形成(formulated)することができる。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン(atorvastatin)またはその塩、特にアトルバスタチンカルシウム(atorvastatin calcium)であるのが好ましい。コレステロール吸収阻害剤は、エゼチミブ(ezetimibe)であるのが最も好ましい。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アモルファスであるのが最も好ましい。
【0038】
本発明のさらに別の観点では、1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と1種以上のフィブラート(fibrates)とを組み合わせて含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物では、好ましくは、これらの活性物質(active materials)のいずれか一方または両方が、医薬組成物の製造中にその場でアモルファス形態に形成される。この医薬組成物は、さらに任意に、1種以上の賦形剤を含んでいてもよい。この医薬組成物は、同時投与、分割投与または連続投与で形成することができる。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチンまたはその塩、特にアトルバスタチンカルシウムであるのが最も好ましい。フィブラート(fibrate)は、フェノフィブラート(fenofibrate)またはその塩であるのが最も好ましい。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アモルファスであるのが最も好ましい。
【0039】
本発明のさらに別の観点では、本発明によって、この製剤を製造する方法を提供する。
【0040】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、遊離物質(free material)、またはその医薬的に許容される塩(pharmaceutically acceptable salts)、医薬的に許容される溶媒和物(pharmaceutically acceptable solvates)、医薬的に許容されるエナンチオマー(pharmaceutically acceptable enantiomers)、医薬的に許容される誘導体(pharmaceutically acceptable derivatives)、医薬的に許容される多形体(pharmaceutically acceptable polymorphs)または医薬的に許容されるプロドラッグ(pharmaceutically acceptable prodrugs)として提供することができる。これは、セリバズタチン(cerivastatin)、アトルバスタチン、ロバスタチン(lovastatin)、シンバスタチン(simvastatin)、ロスバスタチン(rosuvastatin)、プラバスタチン(pravastatin)、メバスタチン(mevastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、リバスタチン(rivastatin)、ピタバスタチン(pitavastatin)を含めて、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤として使用される任意の物質に適用することができる。
【0041】
コレステロール吸収阻害剤は、遊離物質、またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体、または医薬的に許容されるプロドラッグとして提供することができる。これは、エゼチミブを含めて、コレステロール吸収阻害剤として使用される任意の物質に適用することができる。
【0042】
フィブラートは、遊離物質またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体、または医薬的に許容されるプロドラッグとして提供することができる。これは、エゼチミブを含めて、コレステロール吸収阻害剤として使用される任意の物質に適用することができる。
【0043】
概して、本発明は、コレステロール低下剤を含めた医薬組成物及びその医薬組成物の製造方法に関するものである。コレステロール低下剤は、好ましくは1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、1種以上のコレステロール吸収阻害剤、1種以上のフィブラート、またはこれらの2種以上の組み合わせである。特に、本発明は、1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と1種以上のコレステロール吸収阻害剤とを組み合わせたものを含めた組み合わせ医薬(pharmaceutical combination)の提供を想定(envisages)している。そして、本発明は、1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と1種以上のフィブラートとの組み合わせを含めた組み合わせ医薬の提供をも想定(envisages)している。
【0044】
医薬組成物中の異なる複数の活性物質は、共通する単一の剤形(single unitary dosage form)で提供することができ、また分割投与または連続投与のために分離した剤形(separate dosage forms)で提供することができる。
【0045】
各コレステロール低下剤は、アモルファス形態で提供することができる。1種以上のコレステロール低下剤は、他のコレステロール低下剤と共にアモルファス形態で提供することができる。
【0046】
本発明の特徴は、コレステロール低下剤のアモルファス形態が医薬組成物の形成中に形成されることである。最も好ましいアモルファス形態は、医薬組成物の形成中にその場で形成される。
【0047】
別の観点では、医薬組成物が、1つの医薬的に許容されるポリマーと複数の医薬的に許容される賦形剤と組み合わされた1種のコレステロール低下剤からなる押出物から構成することができる。
【0048】
別の観点では、本発明は、1つの医薬的に許容されるポリマー及び複数の医薬的に許容される賦形剤と組み合わされた少なくとも1種のコレステロール低下剤からなる押出物からなる前駆体組成物(precursor composition)に関する。押出物は、後に、医薬組成物を生産するために処理することができる。この後の処理では、アモルファス形態またはアモルファス形態でない、1以上のコレステロール低下活性物質(cholesterol reducing actives)(特にHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤および/またはフィブラート)を添加することができる。また、この後の処理では、1種以上の医薬的に許容される賦形剤(押出物内にすでに存在する任意の賦形剤に加えて)を添加することができる。
【0049】
したがって、本発明は、少なくとも1種のコレステロール低下剤(特にHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤および/またはフィブラート)を含有する押出品を包含する。この押出物は、典型的には、さらに、複数の活性物質と組み合わされた医薬的に許容されるポリマーを備えている。複数の活性物質は、前記ポリマーのいたるところ適当に等質的に分散している。また、押出物は、1種以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでいる。複数の活性物質の少なくとも1つおよび複数の活性物質の可能なものすべてが、アモルファス形態の押出物内に存在するのが好ましい。アモルファス形態は、押出物の製造中に形成されるのが好ましい(すなわち、出発物質の活性物質は、アモルファス形態とは異なる形態である)。
【0050】
本発明による医薬組成物は、タブレット(tablet)、カプセル(capsule)、ペレット(pellet)、スプリンクル(sprinkles)、粉末(powder);顆粒(granules);小袋(sachet)、または液体状の経口投薬(oral dosage)の溶液または懸濁液を含めた適当な形態にすることができるが、これらの形態に限定するものではない。
【0051】
本発明の1つの観点によれば、アモルファス形態の1種以上のコレステロール低下剤を含む医薬組成物が提供され、少なくとも1つの活性物質が、この医薬組成物の製造中にその場でアモルファス形態に転化される。
【0052】
好ましくは、この医薬組成物は、さらにポリマーを含む。
【0053】
本発明の別の観点によれば、ポリマー担体と組み合わせたアモルファス形態の1種以上のコレステロール低下剤と、任意の少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含有する押出物を含む組成物を提供する。押出物は、下記に説明するように、熱溶融押出処理により形成するのが有利である。
【0054】
好ましくは、少なくとも1種のアモルファスの薬剤は、この医薬組成物の製造中にその場で製造される。
【0055】
一実施形態では、ポリマーに対する薬剤の比が、重量ベースで1:1〜1:6であり、好ましくは、重量ベースで1:2〜1:5である。
【0056】
一実施形態では、組成物が2〜80重量%のポリマーを含んでおり、好ましくは20〜80重量%のポリマーを含んでいる。
【0057】
押出物は、医薬組成物それ自体になることができる。また、本発明による医薬組成物は、適当な処理をし且つ少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を任意に混合(mixing)した押出物から得ることができる。
【0058】
本発明による医薬組成物は、例えば、双方の活性物質を含有する押出物から形成することができる。また医薬組成物は、それぞれ1種の活性物質を含む2つの別個の押出物から形成することができる。また医薬組成物は、熱溶融技術を用いる押出物として提供されるものではない1種以上の他の活性物質を含有する押出物から形成することができる。複数の活性物質は、剤形に合わせて均質に混合(homogeneously mixed)することができる。また、複数の活性物質は、1種以上の賦形剤と一緒に、2つの活性物質からなる二層状、3つの成分からなる三層状等のようなタブレット内に分離した個々の層を形成してもよい。
【0059】
上述したの組成物内では、コレステロール低下活性物質(cholesterol reducing active)は、少なくとも1種以上のHMG−CoA阻害剤(HMG-CoA inhibitor)、少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤および/または少なくとも1種のフィブラートを含むのが好ましい。
【0060】
特に好ましい実施形態では、コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoA阻害剤、少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤および/または少なくとも1種のフィブラートを含む。この組成物には、上述のものから選択された1種の活性物質を含めることができ、また同じタイプの活性物質を1種以上含めることができ、また異なるタイプの活性物質を1種以上含めることができる。
【0061】
フィブラートは、好ましくは、ベンザフィブラート(benzafibrate)、ゲムフィブロジル(gemfibrozil)、フェノフィブラート(fenofibrate)、シンフィブラート(simfibrate)、ロニフィブラート(ronifibrate)、シプロフィブラート(ciprofibrate)、エトフィブラート(etofibrate)、クロフィブラート(clofibrate)、クリノフィブラート(clinofibrate)から選択され、フィブラートは最も好ましいフィブラートは、フェノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである。上述のように、フィブラートは、アモルファス形態にすることができ、組成物の製造中にその場でアモルファス形態に転化するのが好ましい。
【0062】
他の特に好ましい実施形態では、コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤および/または少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤を含む。
【0063】
コレステロール吸収阻害剤は、好ましくは、エゼチミブ、またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである。上述のとおり、コレステロール吸収阻害剤は、アモルファス形態にすることができ、組成物の製造中にその場でアモルファス形態に転化するのが好ましい。
【0064】
上述の実施形態では、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、セリバズタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチン、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択される。好ましいHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、またはその塩であり、アトルバスタチンカルシウムが最も好ましい。上述のように、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アモルファス形態にすることができ、組成物の製造中にその場でアモルファス形態に転化するのが好ましい。
【0065】
本発明の特に好ましい一実施形態では、コレステロール低下剤は、アトルバスタチンカルシウム及びエゼチミブを含む。本発明の特に好ましい他の実施形態では、コレステロール低下活性物質は、アトルバスタチンカルシウム及びフェノフィブラートを含む。いずれかの実施形態では、活性物質は、同時投与、分割投与または連続投与で形成することができる。これらは、単一の剤形で形成するのが好ましい。これらは、双方の活性物質を含有する押出物から形成することができ、またはそれぞれ1種の活性物質を含む2つの別個の押出物から形成することができ、または1種以上の活性物質を含有し、押出物として提供されるものではない1種以上の他の活性物質で後に処理される押出物から形成することができる。活性物質は、剤形内で均質に混合することができる。また、複数の活性物質は、二層のタブレット形態のようなタブレット内で分離した個々の層を提供することができる。いずれか一方の場合は、少なくとも1種の活性物質(および可能な両方)は、アモルファス形態にすることができ、製造中にその場でアモルファス形態に形成される。
【0066】
本発明による組成物は、押出物を任意に固形形態に処理し、さらに押出物を1種以上の医薬的に許容される賦形剤に任意に混合して、押出物を形成するために、少なくとも1種の医薬的に許容されるポリマーと一緒になった少なくとも1種のコレステロール低下剤及び任意の1種以上の他の医薬的に許容される賦形剤を溶融押出(melt extruding)することによって得るのが好ましい。
【0067】
押出物、および任意の1種または数種の賦形剤は、小袋、カプセル、ペレット、スプリンクル、経口懸濁液のような、適当な医薬的容器に充填する処理がさらに行われる。
【0068】
押出物、および任意の1種または複数種の賦形剤は、例えばタブレットを形成するように圧縮する処理が行われる。
【0069】
本発明の別の観点によれば、少なくとも1種および可能であれば全種が好ましくはアモルファス形態にある、1種以上のコレステロール低下活性物質を含有する医薬組成物の製造方法を提供する。この方法では、活性物質を医薬的に許容されるポリマーと混合(blending)し、混合物を熱溶融押出しして押出物を形成する。
【0070】
好ましい実施形態では、少なくとも1種のコレステロール低下剤および可能な限りその全てのコレステロール低下剤は、任意で1種以上の賦形剤と一緒にポリマーと混合され、アモルファス形態の上記活性物質は、熱溶融押出中にその場で形成される。
【0071】
この方法では、コレステロール低下活性物質は、この組成物について上述したように、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤および/またはフィブラートを含む。
【0072】
好ましい実施形態では、押出物を、処理し、かつ医薬組成物を形成するための1種以上の添加物(additives)と任意に混合する。
【0073】
一実施形態では、この方法は、医薬組成物を形成する所望の形状(shape)に上記押出物を切断するステップ(steps)を含む。
【0074】
一実施形態では、この方法は、押出物を顆粒形状に形成する処理(treating)をさらに含む。この顆粒形状は、カプセルまたは小袋に充填することができ、または例えば圧縮によりタブレットに処理することができる。
【0075】
本発明による組成物は、特にコレステロールの増加による種々の疾患を治療する薬物(medicament)として用いることができる。特に、この組成物は、脂質異常症(dyslipidemia)、高脂質血症(hyperlipidemia)、高コレステロール血症(hypercholesterolemia)、アテローム性動脈硬化症(atherosclerosis)、動脈硬化症(arteriosclerosis)、循環器疾患(cardiovascular disease)、冠動脈疾患(coronary artery disease)、冠動脈性心疾患(coronary heart disease)、血管障害(vascular disorder)および/または関連疾患(related disorders)の治療に用いることができる。この治療は、本発明の医薬組成物について治療効果のある分量を、適当な治療法を必要とする哺乳動物(mammal)に投与(administering)することによって達成することができる。
【0076】
上述のように、アモルファス形態は、結晶形態の場合よりも高い溶解度(better solubility)をもち、かつより速く溶解する。
【0077】
われわれは、驚くべきことに、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、フィブラートを熱溶融押出により形成する際に、得られた製品(resultant product)が安定した形態を保つアモルファスの活性物質を含む製剤であることを見出した。
【0078】
したがって、本発明は、経済的なかつ簡単な製剤を処理する方法を提供する。
【0079】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、フィブラートの用語は、広義のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、フィブラートそれら自体だけでなく、それらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体、または医薬的に許容されるプロドラッグも含まれるものとして、特許請求の範囲の記載に言及されている。
【0080】
本発明により、種々のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を用いることができる。これらには、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチン、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグが含まれる。最も好ましいスタチン(statins)は、アモルファス形態である。
【0081】
したがって、概略すると、コレステロール低下剤には、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤および/または少なくとも1種のフィブラートを含めることができる。これらの1種以上の薬剤は、アモルファス形態にすることができ、製造中にその場でアモルファス形態に形成することができる。好ましくは、コレステロール低下剤は、(i)少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤及び少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤を含み、または(ii)少なくとも1種のHMG−CoA阻害剤及び少なくとも1種のフィブラートを含む。フィブラートは、好ましくはベンザフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シンフィブラート、ロニフィブラート、シプロフィブラート、エトフィブラート、クロフィブラート、クリノフィブラートから選択され、特にフェノフィブラートが好ましい。コレステロール吸収阻害剤は、好ましくはエゼチミブである。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、好ましくは、セリバズタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチンから選択され、中でもアトルバスタチンが好ましく、特にアトルバスタチンカルシウムが好ましい。アトルバスタチン、とりわけアトルバスタチンカルシウムと、フェノフィブラートとの組合せが、特に好ましい。また、アトルバスタチン、とりわけアトルバスタチンカルシウムと、エゼチミブとの組合せが、特に好ましい。
【0082】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容される塩を用いることを包含する。
【0083】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容される溶媒和物を用いることを包含する。
【0084】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容されるエナンチオマーを用いることを包含する。
【0085】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容される誘導体を用いることを包含する。
【0086】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容される多形体を用いることを包含する。
【0087】
本発明は、これらの任意の薬剤からなり医薬的に許容されるプロドラッグを用いることを包含する。
【0088】
さらに、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤について、それ自体を形成する際、または他の活性物質と組み合わせる配合する際の安定性が重要な問題となることが知られている。
【0089】
先行技術から、酸化による活性物質の劣化を防ぐため、キレート剤または酸化防止剤のような添加物を使用することが知られている。これらは、本発明による組成物内で安定性を維持する必要がない。したがって、本発明による組成物は、キレート剤を含有しないのが好ましい。本発明による組成物が酸化防止剤またはキレート剤を含有する場合は、その含有量は、組成物中に対して多くとも0.1乃至2重量%とするのが好ましい。
【0090】
われわれは、これら複数の活性物質が熱溶融押出により処理される際に、安定な組成物が形成されることを見出した。
【0091】
したがって、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、フィブラートのような1種以上のコレステロール低下剤は、一緒に配合することができる。
【0092】
したがって、本発明の1つの観点では、1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤および1種以上のコレステロール吸収阻害剤および任意で医薬的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物では、これら活性物質(active material)のいずれか一方または両方が医薬組成物の製造中にその場で形成される。組成物は、同時投与、分割投与または連続投与で形成される。
【0093】
本発明によるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチンから選択することができる。
【0094】
本発明による医薬組成物は、エゼチミブ、またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグのような少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤を含んでいる。
【0095】
製剤に使用するコレステロール吸収阻害剤の分量は、組成物に対して1〜15重量%の範囲にするのが好ましい。
【0096】
製剤に使用するHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の分量は、組成物に対して1〜15重量%の範囲にするのが好ましい。
【0097】
本発明による好ましい製剤は、アトルバスタチンカルシウム、またはその医薬的に許容される塩を含み、エゼチミブと組み合わせたアトルバスタチンカルシウムが好ましい。さらに、最も好ましいアトルバスタチンまたはアトルバスタチンカルシウムは、アモルファスで、好ましくはここに示された方法に従って製造される。
【0098】
一実施態様では、コレステロール吸収阻害剤(例えばエゼチミブ)は、上述のような熱溶融押出処理を用いて製造することができる。これは、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤と一緒にまたは別々に行うことができる。
【0099】
1種以上の医薬的に許容される賦形剤を併せるのが好ましい1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と1種以上のフィブラートとの併用療法(combination therapy)は、
脂質状態(lipid profiles)を向上させ、すなわち、トリグリセリドを減少させ、LDLコレステロールを適度に減少させ、CAD患者の高いリスクにたびたび必要であると思われるHDLコレステロールを増加させる。
【0100】
従って、本発明の別の観点では1種以上のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と1種以上のブラートとを組み合わせた医薬組成物を提供する。活性物質(active materials)のいずれか一方または両方は、医薬組成物の製造中にその場でアモルファス形態に形成される。さらに、この医薬組成物には、任意に、1以上の賦形剤を含めることができる。この医薬組成物は、同時投与、分割投与または連続投与で形成することができる。
【0101】
本発明によるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチンから選択することができる。
【0102】
本発明によるフィブラートは、ベンザフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シンフィブラート、ロニフィブラート、シプロフィブラート、エトフィブラート、クロフィブラート、およびこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択することができるが、これらに限定するものではない。
【0103】
好ましい実施形態によれば、医薬組成物は、フェノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含む。
【0104】
本発明によれば、組成物は、1種以上のスタチン(statins)、好ましくはアモルファスのアトルバスタチン、またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、フィブラート、好ましくはフェノフィブラート、またはそれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグとを、1種以上の医薬的に許容される賦形剤と一緒に含み、この組成物は、いずれか一方または両方の活性物質が処理中にその場でアモルファス形態に転化される。
【0105】
本発明の別の観点では、本発明は、1種以上のコレステロール低下活性物質を含有する医薬組成物の製造方法に関し、複数の活性物資を医薬的に許容されるポリマーと一緒に医薬的に許容される賦形剤に混合し、かつ、その混合物を熱溶融押出しして押出物を形成する。
【0106】
この本発明により使用できるポリマーには、熱溶融押出処理の間、水溶性のまたは不水溶性のポリマーが含まれる。適当なポリマーの例としては、N−ビニルピロリドン(N-vinyl pyrrolidone)のホモポリマー及びコポリマー、例えばポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone)(PVP);N−ビニルピロリドンと酢酸ビニル(vinyl acetate)またはプロピオン酸ビニル(vinyl propionate)とのコポリマー;セルロースエステル()及びセルロースエーテル(cellulose ethers)、特にメチルセルロース(methylcellulose)及びエチルセルロース(ethylcellulose);ヒドロキシアルキルセルロース(hydroxyalkylcelluloses)、特にヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropylcellulose)、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース(hydroxyalkylalkylcelluloses)、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose);フタル酸セルロース(cellulose phthalates)またはコハク酸エステル(succinates)、特に酢酸フタル酸セルロース(cellulose acetate phthalate)及びフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose phthalate)、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose succinate)または酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose acetate succinate);ポリエチレンオキサイド(polyethylene oxide)及びポリプロピレンオキサイド(polypropylene oxide)及びエチレンオキサイド(ethylene oxide)とプロピレンオキサイド(propylene oxide)とのコポリマーのような高分子ポリアルキレンオキサイド(high molecular polyalkylene oxides);ポリアクリレート(polyacrylates)及びメタクリル酸(methacrylic acid)と酢酸エチルとのコポリマー(ethyl acrylate copolymers)のようなポリメタクリレート(polymethacrylates)、メタクリル酸とメタクリル酸メチル(methyl methacrylate)とのコポリマー、メタクリル酸ブチル(butyl methacrylate)とメタクリル酸2−ジメチルアミノエチル(2-dimethylaminoethyl methacrylate)とのコポリマー、ポリヒドロキシアルキルアクリレート(poly(hydroxylakyl acrylates))、ポリヒドロキシアルキルメタクリレート(poly(hydroxyalkyl methacrylates);ポリアクリルアミド(polyacrylamides);酢酸ビニルとクロトン酸(crotonic acid)とのコポリマーのような酢酸ビニルのポリマー(vinyl acetate polymers)、及び、特に加水分解された(hydrolyzed)ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)[特に、けん化(saponified)「ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)」とも呼ばれている]が含まれる。
【0107】
本発明により使用できる水溶性のポリマーとしては、ホモポリマー及びN−ビニルラクタム(N-vinyl lactams)のコポリマー、特にN−ビニルピロリドンのホモポリマー及びコポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、PVPと酢酸ビニルとのコポリマー、N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニルとのコポリマー、セルロースエステル及びセルロースエーテル(cellulose ethers)、ポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドとのコポリマーのような高分子ポリアルキレンオキサイドが含まれる。
【0108】
本発明により使用できる不溶性のポリマーとしては、アクリルコポリマー(acrylic copolymers)、例えばオイドラギット(Eudragit)E100またはオイドラギットEPO;オイドラギットL30D−55、オイドラギットFS30D、オイドラギットRL30D、オイドラギットRS30D、オイドラギットNE30D、アクリル−エズ(Acryl-Eze)[カラコン社(Colorcon Co.)];ポリ酢酸ビニル(polyvinylacetate)、例えばコリコート(Kollicoat)SR30D[BASF社(BASF Co.)];エチルセルロースのようなセルロース誘導体、酢酸セルロース(cellulose acetate)、例えばシュアリース(Surelease)(カラコン社)、アクアコート(Aquacoat)ECD及びアクアコートCPD(FMC社)が含まれている。
【0109】
好ましくは、N−ビニルピロリドンのホモポリマーまたはコポリマー、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリアクリレートを使用する。
【0110】
適当なN−ビニルピロリドンのホモポリマーまたはコポリマーには、N−ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマーが含まれる。好ましいポリマーは、酢酸ビニルが約40重量%であるN−ビニルピロリドンのコポリマーである。
【0111】
適当なポリアクリレートには、メタクリル酸ジメチルアミノエチル及び中性の(neutral)メタクリル酸エステル(methacrylic esters)をベースとしたカチオンの(cationic)コポリマーが含まれる。より好ましくは、このポリマーはオイドラギットE100とすることができる。
【0112】
ヒドロキシアルキルセルロース(hydroxyalkycellulose)は、ヒドロキシプロピルセルロースが適当である。
【0113】
ポリマーの濃度は、組成物に対して2〜80重量%、好ましくは20〜80重量%にすることができる。
【0114】
単一のポリマー(single polymer)を使用することができ、または1種以上のポリマーの組合せを使用することができる。薬品(drug)の比率(Different ratios)が異なるポリマーを使用することができる。適当な比は、1:1〜1:6、好ましくは1:2〜1:5の範囲である。
【0115】
薬品及びポリマーに加えて、その混合物はさらに、可塑剤(plasticizers)、崩壊剤(disintegrants)、流動調整剤(flow regulators)、潤滑剤(lubricants)、充填剤(fillers)、酸化防止剤のような安定剤(stabilizers)、光安定剤(light stabilizers)、ラジカル捕捉剤(radical scavengers)、微生物の攻撃に対する安定剤(stabilizers against microbial attack)のような添加された賦形剤を含む。
【0116】
可塑剤は、ポリマー及び処理条件(process requirement)に依存することを包含する。これらは、熱溶融押出処理を使用する際に、ポリマーのガラス転移温度(glass transition temperature)を低下するのに有利である。また、可塑剤は、ポリマー溶融物の粘度を低下させるのを補助し、その結果、熱溶融押出中に処理温度および押出トルクを低下させる効果がある。本発明で使用できる適当な可塑剤の例としては、ソルビタンモノラウレート(sorbitan monolaurate)[スパン(Span)20]のようなポリソルベート(polysorbates)、ソルビタンモノパルミテート(sorbitan monopalmitate)、ソルビタンモノステアレート(sorbitan monostearate)、ソルビタンモノイソステアレート(sorbitan monoisostearate);クエン酸トリエチル(triethyl citrate)のようなクエン酸エステル(citrate ester)型の可塑剤、クエン酸(citrate)、フタル酸(phthalate);プロピレングリコール(propylene glycol);グリセリン(glycerin);低分子量(low molecular weight)のポリエチレングリコール(polyethylene glycol);トリアセチン(triacetin);セバシン酸ジブチル(dibutyl sebacate)、セバシン酸トリブチル(tributyl sebacate);酒石酸ジブチル(dibutyltartrate)、フタル酸ジブチル(dibutyl phthalate)が含まれるが、これらに限定するものではない。可塑剤の濃度は、組成物に対して0〜10重量%の範囲にするのが好ましい。
【0117】
適当な流動調整剤は、高分散シリカ(highly dispersed silica)[アエロジル(Aerosil)]、および、動物性または植物性の脂肪またはワックス(animal or vegetable fats or waxes
)から選択する。
【0118】
他の種々の添加物としては、例えば、アゾ染料(azo dyes)のような染料(dyes)、酸化アルミニウム(aluminium oxide)または酸化チタン(titanium dioxide)のような顔料(pigments)、または天然由来の(natural origin)染料;酸化防止剤のような安定剤、 光安定剤、ラジカル捕捉剤、微生物の攻撃に対する安定剤を使用することができる。
【0119】
また、本発明は、本発明による組成物を製造する方法を提供する。この方法は、粉末混合物(powder blend)を形成し(forming)、粉末混合物powder blend の溶融物(melts)および溶融した溶液の製品(molten solution product)が、押出物を冷却および形成できるコンベア(conveyor)に集められ、この混合物を押出機(extruder)の加熱バレル(heated barrel)を通して移送(transferring)することを含む。また、押出物は、凝固後に寸断(cut into pieces)され、さらに適当な剤形に処理することができる。より好ましくは、このように上記の処理により最終的に得られた押出物は、当業者に知られた手段により顆粒または他の固体形状に粉砕され(milled)、かつ挽いて細かくされる(ground)。
【0120】
このようにして得られた押出物は、1種以上の他の適当な医薬的に許容される賦形剤と混合することができる。
【0121】
適当なバルク剤(bulking agents)/希釈剤(diluents)には、1種以上のニ塩基性(dibasic)のリン酸カルシウム(calcium phosphate)、硫酸カルシウム(calcium sulfate)、微結晶性のセルロース(microcrystalline cellulose)、セルロース粉末(cellulose powdered)、デキストレート(dextrates)、デキストリン(dextrins)、マルトデキストリン(maltodextrin)、デキストロースの賦形剤(dextrose excipients)、クロスカルメロースナトリウム(croscarmellose sodium)、イソマルト(isomalt)、PVA、単糖類(monosaccharides)、二糖類(disaccharides)、多糖類(polysaccharides)及びアラビノース(arabinose)、マルトース(maltose)、フルクトース(fructose)、ラクチトール(lactitol)、ラクトース(lactose)、マンニトール(mannitol)、ソルビトール(sorbitol)、デンプン(starch)、プレゼラチン化デンプン(starch pregelatinized)、スクロース(sucrose)、圧縮糖(sugar compressible)、糖菓(sugar confectioners)を含めた糖類(saccharides)、およびこれらの混合物を含めた糖アルコール(sugar alcohols)を含めることができるが、これらに限定するものではない。希釈剤の分量は、組成物に対して30〜85重量%にすることができる。
【0122】
適当なバインダー(binders)には、1種以上のメチルセルロース(methyl cellulose)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose)、ポリビニルピロリドン、ゼラチン(gelatin)、アラビアゴム(gum arabic)、ポリビニルアルコール、プルラン(pullulan)、デンプン、プレゼラチン化デンプン(pregelatinized starch)、寒天(agar)、トラガカント(tragacanth)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、プロピレングリコール(propylene glycol)、アルギン酸塩(alginate)及び他のセルロース誘導体およびこれらの均等物(equivalents)を含めることができるが、これらに限定するものではない。バインダーの分量は、組成物に対して1〜15重量%にするのが好ましい。
【0123】
適当な崩壊剤には、1種以上のデンプン、クレー(clays)、セルロース、アルギン(algins)、ゴム(gums)または架橋ポリマー(crosslinked polymers)、1種以上の低置換(low substituted)のヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose)、カルボキシメチルセルロースカルシウム(calcium carboxymethyl cellulose)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carboxymethyl cellulose)、デンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycollate)、クロスポビドン(crospovidone)、クロスカルメロースナトリウム(croscarmellose sodium)、デンプン、結晶セルロース(crystalline cellulose)、ヒドロキシプロピルデンプン(hydroxypropyl starch)及び一部がプレゼラチン化されたデンプン(partially pregelatinized starch)が含まれるが、これらに限定するものではない。崩壊剤の分量は、組成物に対して1〜10重量%の範囲にすることができる。
【0124】
適当な潤滑剤(lubricants)または流動促進剤(glidants)には、1種以上のステアリン酸(stearic acid)、ステアリン酸マグネシウム(magnesium stearate)、ステアリン酸カルシウム(calcium stearate)、タルク(talc)、水素化ヒマシ油(hydrogenated caster oil)、ショ糖脂肪酸エステル(sucrose esters of fatty acid)、PEG微結晶ワックス(PEG microcrystalline wax)、コロイド二酸化ケイ素(colloidal silicon dioxide)及びこれらの均等物が含まれる。任意に適当な着色剤(coloring agents)を添加することができる。この製剤には、1種以上の上記潤滑剤または流動促進剤を含まれる。この流動促進剤および潤滑剤の量はそれぞれ組成物に対して0.5〜5重量%である。
【0125】
この組成物には、炭酸カルシウム(calcium carbonate)、リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム(magnesium carbonate)、酸化マグネシウム(magnesium oxide)、炭酸カリウム(potassium carbonate)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogen carbonate)、炭酸ナトリウム(sodium carbonate)、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)及びこれらの均等物を含めたアルカリ化剤(alkalinizing agents)を含めることができるが、これらに限定するものではない。この製剤は、1種以上の上記アルカリ化剤を採用することができる。
【0126】
医薬組成物中の異なる活性物質は、共通する単一の剤形を提供することができ、または、分割投与または連続投与のための分離した剤形を提供することができる。
【0127】
本発明による医薬組成物は、タブレット、カプセル、ペレット、スプリンクル、粉末;顆粒;小袋;または液体状の経口投薬(oral dosage)の溶液または懸濁液を含めた適当な形態にすることができるが、これらの形態に限定するものではない。
【0128】
本発明による医薬組成物は、例えば、双方の活性物質を含有する押出物から形成することができる。また医薬組成物は、それぞれ1種の活性物質を含む2つの別個の押出物から形成することができる。また医薬組成物は、熱溶融技術を用いる押出物として提供されるものではない1種以上の他の活性物質を含有する押出物から形成することができる。複数の活性物質は、剤形に合わせて均質に混合(homogeneously mixed)することができる。また、複数の活性物質は、1種以上の賦形剤と一緒に、2つの活性成分からなる二層状、3つの成分からなる三層状等のようなタブレット内に分離した個々の層を形成してもよい。
【0129】
さらに、これらの押出物および医薬的に許容される賦形剤は、直接圧縮(direct compression)、湿式造粒(wet granulation)、流動床造粒(fluidized bed granulation)、押出(extrusion)、溶媒蒸発(solvent evaporation)等の当業者に知られている手段によって処理することができる。これらの押出物および医薬的に許容される賦形剤は、所望の剤形を成形する本発明の範囲を限定するものではない。
【0130】
本発明は、さらに、本発明の医薬組成物について治療効果のある分量を、適当な治療法を必要とする哺乳動物(mammal)に投与(administering)することによって、脂質異常症、高脂質血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、循環器疾患、冠動脈疾患、冠動脈性心疾患、血管障害および関連疾患のような、コレステロールの増加による種々の疾患を治療する方法を提供することができる。
【0131】
一般的には、熱溶融押出の処理は、当業者に知られた従来の押出機で実施される。
【0132】
溶融物押出処理は、均質に溶融した1種以上の薬品、ポリマー及び賦形剤を調製し、その溶融物を凝固するまで冷却するステップを含む。「溶融」は、ある成分を他の成分に均質に埋め込んで液体またはゴム状態に移行することを意味する。
【0133】
典型的には、ある成分は溶融物であり、その他の成分は溶融物に溶解して溶液を形成する。溶融は、通常、ポリマーの軟化点を超える加熱を含んでいる。溶融物の調製は、種々の方法で行うことができる。その成分の混合は、溶融物の形成前、形成中または形成後に行うことができる。例えば、その成分は、まず混合されてその後に溶融押出することができ、または混合と溶融押出とを同時することができる。通常、この溶融物は、活性成分を効率的に分散するため均質化される。また、このことは、まずポリマーを溶融し、その後に活性成分を混合および均質化することを容易にすることができる。
【0134】
通常、溶融温度は、約70〜200℃の範囲、好ましくは、約80〜180℃範囲にする。
【0135】
適当な押出機は、一軸スクリュー押出機(single screw extruders)、噛み合いスクリュー押出機(intermeshing screw extruders)またはその他の複合スクリュー押出機(multiscrew extruders)、好ましくは共回転(co - rotating)または二重反転(counter -rotating)可能で混練ディスク(kneading disks)任意に備える二軸スクリュー押出機(twin screw extruders)を含んでいる。また、当然のことながら、作業温度は、使用する押出機の種類または押出機内の構造の種類によって決定される。
【0136】
押出品は、ビーズ状、粒状、チューブ状、ストランド状またはシリンダー状(in the form of beads, granulates, tube, strand or cylinder)にすることができ、これは、さらに所望の形状に処理することができる。
【0137】
ここで用いられる「押出物」の用語は、1種以上のポリマーおよび任意の医薬的に許容される賦形剤と合わせた1種以上の薬品の固体製品の溶液(solid product solutions)、固溶体(solid dispersions)及びガラス溶液(glass solutions)に関連する。
【0138】
好ましい実施形態によれば、1種以上の薬品およびポリマーおよび任意の医薬賦形剤の粉末混合物は、粉末混合物の溶融物および溶融した溶液の製品が、押出物を冷却および形成できるコンベアに集められ、一軸スクリュー押出機の回転スクリュー(rotating screw)によって押出機の加熱バレルを通して移送される。押出物の形成は、表面同士の角度を相互に整合する(mutually matching depressions on their surface)二重反転ローラ(two counter - rotating rollers)付きのカレンダ(calender)によって実行することができる。
【0139】
角度が異なる形態のローラ(rollers)を使用することにより、押出された幅広い形態を実現することができる。また、この押出物は、凝固した後に寸断され、さらに適当な剤形に処理することができる。このように上述の処理により最終的に得られたさらに好ましい押出物は、その後に、当業者に知られた手段によって顆粒に粉砕され、かつ挽いて細かくされる。
【0140】
さらに、熱溶融押出は、さらなる乾燥または不連続の処理ステップが不要な高速連続単一ポット(fast, continuous, single pot)製造方法である。それは、他の処理に対して比較的低い設備投資で、熱に弱い活性物質を処理できるように活性物質の熱暴露を短くし、処理温度を可塑剤の添加により低下させることができる。全ての処理は、極めて均質な押出物にする処理の際に生じる粉末混合物を、無水(anhydrous)であり、かつ激しい混合(intense mixing)であり、かつかき混ぜる(agitation)ものである。
【0141】
1つの観点では、本発明による好ましい実施形態は、1種以上のスタチン、好ましくはアモルファスのアトルバスタチン、および1種以上のフィブラート、好ましくはフェノフィブラート、またはそれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを、1種以上のポリマーと適当な可塑剤および/またはバルク剤を含む他の賦形剤と一緒に含む粉末混合物を、ここで示された処理により溶融押出しした1種以上の水溶性ポリマーを加えた、1種以上のスタチン及び1種以上のフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含むことができる。粉末混合物の溶融物および溶融した溶液の製品が、押出物を冷却および形成できるコンベアに集められ、押出機の加熱バレルを通して移送される粉末混合物を形成する方法がある。
【0142】
好ましい実施形態によれば、本発明の製剤は、アモルファスのアトルバスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、フェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上のポリマーと適当なバルク剤および可塑剤を含む他の賦形剤とを混合することを含む。粉末混合物の溶融物および溶融した溶液の製品が、押出物を冷却および形成できるコンベアに集められ、押出機の加熱バレルを通して移送される粉末混合物を形成する方法がある。
【0143】
また、押出物は、凝固した後に寸断され、さらに適当な剤形に処理することができる。このように上述の処理により最終的に得られたさらに好ましい押出物は、その後に、当業者に知られた手段によって顆粒に粉砕され、かつ挽いて細かくされる。
【0144】
上述のようにこうして得られた押出物は、タブレットを形成するように圧縮することができ、顆粒としてタブレット、カプセル、ペレット、スプリンクル、経口懸濁液を含めた種々の医薬組成物に採用することができる。
【0145】
もう1つの観点では、本発明による好ましい実施形態は、1種以上のスタチンと1種以上の不水溶性およびここで示された処理により粉末混合物が溶融押出された1種以上の水溶性ポリマーの組合せとを含むことができる。この粉末混合物は、1種以上のスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上のフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上の水溶性ポリマーおよび1種以上の不水溶性ポリマーおよび適当なバルク剤および可塑剤を含む他の賦形剤の組合せとの粉末混合物である。
【0146】
好ましい実施形態によれば、本発明の製剤は、アモルファスのアトルバスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、フェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上の水溶性ポリマーまたは不水溶性ポリマーおよび適当なバルク剤、可塑剤を含む1種以上の医薬的に許容される賦形剤の組合せとを混合することを含む。
【0147】
粉末混合物の溶融物および溶融した溶液の製品が、押出物を冷却および形成できるコンベアに集められ、押出機の加熱バレルを通して移送される粉末混合物を形成する方法がある。
【0148】
また、この押出物は、凝固した後に寸断され、さらに適当な剤形に処理することができる。このように上述の処理により最終的に得られたさらに好ましい押出物は、その後に、当業者に知られた手段によって顆粒または他の固体形状に粉砕され、かつ挽いて細かくされる。
【0149】
他の実施形態によれば、本発明は、共通する単一の剤形、すなわちその薬品または各薬品(the or each drug)が上記の技術によって処理され、最終的にコンパクト(compacted)に生産される単一の剤形を得る1以上の製造工程をさらに含むことができる。好ましくは、1種以上の賦形剤との組み合わせたスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上の賦形剤と組み合わせたフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグとは、上記の技術で分離して処理することができ、また組み合わせて共通する単一の剤形の形成することができる。好ましくは、スタチンの混合物は、フィブラートの混合物と混合されて、層状(layered)のタブレットに圧縮することができる。また、スタチンの混合物は、コンパクトに圧縮してタブレットにすることができ、フィブラートの混合物は、コンパクトに圧縮してタブレットにすることができ、最終的にそれぞれ別個の層が圧縮されて二層状のタブレットにすることができる。1つの観点によれば、タブレットは、シールコート(seal coated)することができ、1つの観点によれば、タブレットは、シールコートして最終的にフィルムコート(film coated)することができる。この製剤は、即時色混合システム(Ready colour mix systems)(例えばオパドリー色混合システム等)でコートすることができる。
【0150】
本発明の製剤は、1種以上の医薬的に許容される賦形剤と合わせたアモルファスのアトルバスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、1種以上の医薬的に許容される賦形剤と合わせたフェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグとを混合してなる。さらにアモルファスのアトルバスタチンの混合物は、フェノフィブラートの混合物と混合され、コンパクトに圧縮してタブレットにすることができ、最終的にそれぞれ別個の層が圧縮されて二層状のタブレットにすることができる。1つの観点によれば、タブレットは、シールコートすることができる。もう1つの観点によれば、タブレットは、シールコートして最終的にフィルムコートすることができる。
【0151】
第2の実施形態によれば、本発明は、好ましくは、スタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを、上述したような湿式造粒、直接圧縮等により処理することができ、そして、フィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを、上述したような溶融造粒(melt granulation)、溶融押出等を用いて処理することができる薬品または各薬品を形成することができる。
【0152】
本発明の製剤は、上述したような湿式造粒、直接圧縮等を用いて処理することができ1種以上の医薬的に許容される賦形剤と合わせたアモルファスのアトルバスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、上述したような溶融造粒、溶融押出等により処理することができる1種以上の医薬的に許容される賦形剤と合わせたフェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグとを含む。
【0153】
好ましくは、スタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグは、希釈剤、崩壊剤が含まれかつこれらに限定されない粒内賦形剤(intragranular excipients)と混合され、そして、水または水性溶媒(aqueous solvents)で造粒され、ふるいにかけられ(sieved)、ふるい分けされ(sifted)および滑らかにされ(lubricated)および乾燥される(dried)。また、乾燥した顆粒は、タブレットに圧縮することができる。
【0154】
好ましくは、アモルファスのアトルバスタチンまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグは、希釈剤、崩壊剤が含まれかつこれらに限定されない粒内賦形剤(intragranular excipients)と混合され、そして、水または水性溶媒(aqueous solvents)で造粒され、ふるいにかけられ(sieved)、ふるい分けされ(sifted)および滑らかにされ(lubricated)および乾燥される(dried)。また、乾燥した顆粒は、タブレットに圧縮することができる。
【0155】
好ましくは、フィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、ポリマー(すなわち水溶性、不水溶性またはこれらの混合物のいずれか)、1種以上の可塑剤、1種以上の崩壊剤、1種以上の潤滑剤および流動促進剤を含めてかつこれらに限定されない1種以上の賦形剤とは、小袋に充填できかつ造粒できる所望の形状に成形(molded)可能な押出物が得られる熱溶融押出技術を通じて押出される。また、この顆粒は、タブレットに圧縮することができる。
【0156】
さらに好ましくは、フェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグと、ポリマー(すなわち水溶性、不水溶性またはこれらの混合物のいずれか)、1種以上の可塑剤、1種以上の崩壊剤、1種以上の潤滑剤および流動促進剤を含めかつこれらに限定されない1種以上の賦形剤とは、小袋に充填できかつ造粒できる所望の形状に成形可能な押出物が得られる熱溶融押出技術を通じて押出される。また、この顆粒はタブレットに圧縮することができる。
【0157】
好ましい実施形態によれば、上述のように得られた顆粒(別個の活性物質を含む)は、さらに混合され、ふるいにかけられ、ふるい分けされ、そして単一のタブレットに圧縮することができ、または、カプセルまたは小袋または直接投与可能な顆粒に充填することができる。また、このタブレットは、シールコートして最終的にフィルムコートすることができる。
【0158】
また、上述のように得られた顆粒または各顆粒(別個の活性物質を含む)は、2つのタブレットに個々に圧縮することができ、最終的に、コンパクトに圧縮して二層のタブレットにすることができる。また、このタブレットは、シールコートして最終的にフィルムコートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】結晶性のアトルバスタチンカルシウム及び実施例より得られたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムのX線粉末回折図(X-ray powder diffractogram)である。
【発明を実施するための形態】
【0160】
以下の例は、本発明の説明を目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを何ら意図するものではない。
【0161】
実施例1〜6
下記の表1には、1種以上のポリマー(polymer (s))と一緒にアトルバスタチンカルシウムの溶融押出物のための本発明の典型的な組成物が示されている。
【表1】

【0162】
これらの薬品及びポリマーは、個々に20メッシュを通過した。これらの薬品及びポリマーは、混合され、再度、個々に20メッシュを通過した。これらの混合物は、60〜160℃の範囲の温度で熱溶融押出された。最も好まくは、90〜120℃の温度である。この熱溶融押出処理では、任意の適当な可塑剤および界面活性剤(surfactants)を添加した。
【0163】
実施例7
本発明による組成物は、以下の成分を含んでいる。
【表2】

【0164】
アトルバスタチンカルシウム、PVP VA−64及びスパン20を熱溶融押出しした。この押出物は、サイズ指定(sized)し、炭酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム(Crosscarmellose sodium)及びLHPCと混合した。これは、後にピアリトール(Pearlitol)DC400で希釈し、タルク及びステアリン酸カルシウムで滑らかにした。
【0165】
実施例8
結晶のアトルバスタチンが熱溶融押出を用いて処理される際に、結晶形態がアモルファス形態に転化し、得られた最終製剤がアモルファスのアトルバスタチンを含有するものであることが観察された。
【0166】
図1は、結晶性のアトルバスタチンカルシウムのX線粉末回折図(X-ray powder diffractogram)(XRD)及び上述した表1の実施例1〜3より得られたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムのX線粉末回折図を示す。
【0167】
実施例9
本発明による組成物は、以下の成分を含有する。
【表3】

【0168】
1.エゼチミブ、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC低置換体)、マンニトールを、混合し、HMPC溶液で造粒した。
【0169】
2.1で得られた顆粒を、乾燥し、サイズ指定し、かつアトルバスタチンカルシウム、HPC低置換体、炭酸カルシウム、タルク及びステアリン酸カルシウムと混合した。
【0170】
3.上記の混合物を、タブレットに圧縮し、最終的にコートした。
【0171】
実施例10
実施例10からの製剤について、加速及び長期安定性の試験を行い、以下の品質パラメータに関してこの製剤の安定性を確認した。
【表4】

【0172】
実施例11
本発明による組成物は、以下の成分を含む。
【表5】

【0173】
1.アトルバスタチンカルシウム及びフェノフィブラートと少量の二酸化ケイ素とを一緒に、ふるいにかけ、ふるい分けし、そしてこれらの混合物を一緒に混合した。
【0174】
2.コリドンVA64(6:4)とスパン20とを造粒機(granulator)で別に混合して、これらの混合物をその後ふるい分けした。
【0175】
3.上記1.及び2.で得られた内容物を、混合して、これに熱溶融押出(HME)を施す。この熱溶融押出では、押出処理の溶融温度を70〜200℃の範囲にする。このように得られた溶融魂(molten mass)をコンベアに集めて冷却して押出物を形成した。これらの押出物をさらに粉砕して顆粒に処理し、次いで炭酸カルシウム、ラクトース、クロスポビドン及び微結晶性のセルロースを添加し、さらにステアリルフマル酸ナトリウム(sodium stearyl fumarate)で滑らかにした。
【0176】
4.得られた顆粒を圧縮して、フィルムコート(film coated)したタブレットを形成した。
【0177】
実施例12
本発明による組成物は、以下の成分を含む。
【表6】

【0178】
1.アトルバスタチンカルシウムと少量のコロイド二酸化ケイ素とを一緒に、ふるいにかけ、ふるい分けし、そしてこれらの混合物を一緒に混合した。
【0179】
2.コリドンVA64とモノラウリン酸ナトリウムとを別に造粒機(granulator)で混合して、これらの混合物をその後ふるい分けした。
【0180】
3.上記1.及び2.で得られた内容物を、混合して、これに熱溶融押出(HME)を施す。この熱溶融押出では、押出処理の溶融温度を70〜200℃の範囲にする。このようにして得られた溶融魂(molten mass)をコンベアに集め冷却して押出物を形成した。これらの押出物をさらに粉砕して顆粒に処理し、次いで炭酸カルシウム、マンニトール、低置換のヒドロキシプロピルセルロースを添加し、さらにステアリン酸カルシウムで滑らかにした。
【0181】
4.フェノフィブラートと、事前にふるいにかけ、事前にふるい分けしたラクトース、デンプン、コリドンCLM、ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulphate)、黄色酸化鉄(yellow oxide of iron)、タルク、バインダーテンプン(Binder Starch)及びポリビニルピロリドンK−30とに薬品の予備混合物(drug premix)を添加して、造粒した。この造粒した顆粒を、ステアリルフマル酸ナトリウムで滑らかにした。
【0182】
5.上記3.及び4.で得られた顆粒を、合わせて圧縮して、その後にフィルムコートして二層状のタブレットを形成した。
【0183】
実施例13
本発明による組成物は、以下の成分を含む。
【表7】

【0184】
アトルバスタチンカルシウムと二酸化ケイ素とを、ふるい分けして、合わせてミキサー(mixer)で混合した。
【0185】
2.コリドンVA64とモノラウリン酸ナトリウムとを、造粒機で別に混合して、これらの混合物をその後ふるい分けした。
【0186】
3.上記1.及び2.で得られた内容物を、混合して、これに熱溶融押出(HME)を施す。この熱溶融押出では、押出処理の溶融温度を70〜200℃の範囲にした。このようにして得られた溶融魂をコンベアに集めて冷却して押出物を形成した。これらの押出物をさらに粉砕して顆粒に処理した。
【0187】
4.フェノフィブラートの顆粒は、ラクトース、デンプン、コリドンCLM、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンと混合することにより調製した。
【0188】
5.コリドンCLM、酢酸カルシウム、タルク、ステアリルフマル酸ナトリウム、ラクトースのような極粒状の成分と混合したアモルファスのアトルバスタチンの顆粒とフェノフィブラートとを、合わせて混合し、圧縮して、その後にフィルムコートしてタブレット形状に形成した。
【0189】
実施例14
本発明による組成物は、以下の成分を含む。
【表8】

【0190】
1.フェノフィブラートを、二酸化ケイ素とコリドンVA64とに混合して、押出物を熱溶融押出方法(HME)によって調製した。
【0191】
2.アトルバスタチンカルシウムと少量の二酸化ケイ素とを一緒に、ふるいにかけ、ふるい分けして、これらの混合物を一緒に混合した。
【0192】
3.コリドンVA64とモノラウリン酸ナトリウムとを、造粒機(granulator)で別々に混合して、これらの混合物をその後ふるい分けした。
【0193】
4.上記2.及び3.で得られた内容物を、混合して、これに熱溶融押出(HME)を施す。この熱溶融押出では、押出処理の溶融温度を70〜200℃の範囲にする。このようにして得られた溶融魂をコンベアに集めてして押出物を形成する。これらの押出物をさらに粉砕して顆粒に処理し、次に炭酸カルシウム、マンニトール、低置換のヒドロキシプロピルセルロース、タルクを添加し、さらにステアリン酸カルシウムで滑らかにした。
【0194】
5.上記1.および4.で得られた顆粒を、合わせて混合し、圧縮して、その後にフィルムコートしてタブレット形状に形成した。
【0195】
実施例15
【表9】

【0196】
手順
1.エゼチミブ、マンニトール及び少量のヒドロキシプロピルセルロース(低置換体)と黄色酸化鉄(yellow iron oxide)とを、ふるいにかけ、ふるい分けして、合わせてミキサーで混合した。
【0197】
2.HPMC6cpsの分離溶液(separate solution)を、十分な精製水で調製した。
【0198】
3.上記1.及び2.で得られた内容物を、混合して、これに熱溶融押出(HME)を施す。この熱溶融押出では、押出処理の溶融温度を70〜200℃の範囲にする。このようにして得られた溶融魂をコンベアに集めて冷却して押出物を形成した。これらの押出物をさらに粉砕して顆粒に処理し、次にプロソルブ(prosolve)SMCC90、微結晶性のセルロースを添加し、さらにステアリン酸カルシウムで滑らかにした。
【0199】
4.アトルバスタチンカルシウムを、事前にふるいにかけ、事前にふるい分けしたコリドンVA64、アエロジル200及びスパン20に混合した。炭酸カルシウム、アクジゾル(Ac-Di-sol)、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換体)、アエロジル200及びプロソルブSMCC90のような混合した薬剤を、薬品の予備混合物に添加して、造粒した。この造粒した顆粒を、ステアリン酸カルシウムで滑らかにした。
【0200】
5.上記3.及び4.で得られた顆粒を、合わせて圧縮して、その後にフィルムコートして二層状のタブレットを形成した。
【0201】
当然のことながら、この明細書で用いる表現及び用語は、本発明を説明することを目的とするものであり、本発明を限定するものではない。「含めて(including)」、「含む(comprising)」または「持つ(having)」の用語の使用及びこれらを変更する使用は、この明細書に記載された事項のほかに、その均等物としての追加事項も包含することを意味する。
【0202】
この明細書で使用され、添付の特許請求の範囲、単数形の「a」、「an」、「the」には、他に明確に指示するものがある場合を除き、複数の言及が含まれることに留意すべきである。したがって、例えば、「ポリマー」の言及には、単一のポリマーも2以上の異なるポリマーも含まれ、「可塑剤」の言及には、単一の可塑剤または二以上の可塑剤の組合せ等も含まれる。
【0203】
この発明の範囲及び思想を逸脱することなく、この明細書に開示された本発明に当業者がさまざまな置換または変更を加えることができるのは、言うまでもない。したがって、当然のことながら、本発明は、また、好ましい実施の形態、任意の特徴、当業者による概念の修正、変更により影響を受けるものではなく、このような修正及び変更は、本発明の範囲内に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組成物であって、1種以上のコレステロール低下剤をアモルファス形態で含み、少なくとも1種の薬剤が、前記医薬組成物の製造中にその場でアモルファス形態に転化されていることを特徴とする医薬組成物。
【請求項2】
ポリマーをさらに含む請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
組成物であって、ポリマー担体と組み合わせた1種以上のアモルファス形態のコレステロール低下剤と、任意の少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む押出物からなる組成物。
【請求項4】
少なくとも1種のアモルファス薬剤が、前記組成物の製造中にその場で形成される請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
ポリマーに対する薬剤の比が、重量ベースで1:1〜1:6である請求項2,3または4に記載の組成物。
【請求項6】
2〜80重量%のポリマーを含んでなる請求項2,3または4に記載の組成物。
【請求項7】
20〜80重量%のポリマーを含んでなる請求項2,3または4に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が医薬組成物である請求項3,4,5,6または7に記載の組成物。
【請求項9】
請求項3,4,5,6または7に記載の組成物から得られる医薬組成物であって、
任意の少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤と結合されている医薬組成物。
【請求項10】
前記コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoA阻害剤、少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤及び/または少なくとも1種のフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる前記いずれかの請求項に記載の組成物。
【請求項11】
前記コレステロール低下添加剤は、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤及び/または少なくとも1種のフィブラートまたはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記フィブラートは、ベンザフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シンフィブラート、ロニフィブラート、シプロフィブラート、エトフィブラート、クロフィブラート、クリノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択される請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
前記フィブラートは、フェノフィブラートまたはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体またはその医薬的に許容されるプロドラッグである請求項10、11または12に記載の組成物。
【請求項14】
前記コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及び/または少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記コレステロール吸収阻害剤は、エゼチミブ、またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである請求項10〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、セリバズタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチン、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択される請求項10〜15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、またはこの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである請求項10〜16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記コレステロール低下剤は、アトルバスタチンカルシウム及びエゼチミブ、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記コレステロール低下活性物質は、アトルバスタチンカルシウム及びフェノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
押出物を形成するために、少なくとも1種の医薬的に許容されるポリマーと一緒になった少なくとも1種のコレステロール低下剤及び任意の1種以上の他の医薬的に許容される賦形剤とを溶融押出すことにより、及び任意で1種以上のさらなる医薬的に許容される賦形剤と前記押出物とを混合することにより得られる前記いずれかの請求項に記載の組成物。
【請求項21】
前記押出物及び前記任意の一つの賦形剤または複数の賦形剤が、適宜の医薬的な容器に充填されるようにさらに処理されている請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
前記押出物及び前記任意の一つの賦形剤または複数の賦形剤が、タブレットを成形するように圧縮される請求項20に記載の組成物。
【請求項23】
脂質異常症、高脂質血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、循環器疾患、冠動脈疾患、冠動脈性心疾患、血管障害及び/または関連疾患の治療に用いられる請求項1〜22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
1種以上のアモルファスのコレステロール低下剤を含有する医薬組成物を製造する医薬組成物の製造方法であって、
前記複数のコレステロール低下剤を医薬的に許容されるポリマーと混合し、
押出物を形成するために前記混合した混合物を熱溶融押出する医薬組成物の製造方法。
【請求項25】
少なくとも1種のコレステロール低下剤が前記ポリマーと混合され、
前記活性物質のアモルファス形態が、前記熱溶融押出の間にその場で形成される請求項24に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項26】
前記コレステロール低下剤は、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、及び/またはフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含む請求項24または25に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項27】
前記コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及び/または少なくとも1種のフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項24または25に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項28】
前記フィブラートは、ベンザフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シンフィブラート、ロニフィブラート、シプロフィブラート、エトフィブラート、クロフィブラート、クリノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択される請求項26または27に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項29】
前記フィブラートは、フェノフィブラート、またはこの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである請求項26,27または28に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項30】
前記コレステロール低下剤は、少なくとも1種のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及び/または少なくとも1種のコレステロール吸収阻害剤、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項24または25に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項31】
前記コレステロール吸収阻害剤は、エゼチミブ、またはこの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである請求項26または30に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項32】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、セリバズタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、メバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、ピタバスタチン、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグから選択される請求項26〜31に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項33】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、またはこの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグである請求項26〜31のいずれか1項に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項34】
前記コレステロール低下添加剤は、アトルバスタチンカルシウム及びエゼチミブ、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項24または25に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項35】
前記コレステロール低下添加剤は、アトルバスタチンカルシウム及びフェノフィブラート、またはこれらの医薬的に許容される塩、医薬的に許容される溶媒和物、医薬的に許容されるエナンチオマー、医薬的に許容される誘導体、医薬的に許容される多形体または医薬的に許容されるプロドラッグを含んでなる請求項24または25に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項36】
前記押出物を処理し、
前記医薬組成物を形成するために、前記押出物と1種以上の添加物を任意に混合する請求項24〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項37】
前記医薬組成物を所望の形状に形成するために前記押出物を切断する請求項24〜36のいずれか1項に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項38】
粒を形成するように前記押出物を処理する請求項24〜37のいずれか1項に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項39】
前記粒をカプセルに充填する請求項38に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項40】
タブレットを形成するように前記粒を圧縮する請求項38に記載の医薬組成物の製造方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−534644(P2010−534644A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517486(P2010−517486)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002567
【国際公開番号】WO2009/016358
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(501312451)シプラ・リミテッド (56)
【Fターム(参考)】