説明

医薬組成物におけるロール圧縮された熱分解的に製造された二酸化ケイ素の使用

医薬組成物における、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークの使用、医薬組成物自体、並びに、フレーク、及び薬学的活性成分及び賦形剤から選択される少なくとも1種の更なる物質を含む吸着物、及びこのような吸着物の製造が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬組成物における熱分解ケイ酸のフレーク(Schuelpe)の使用に関する。フレークは、これに関連して、特に薬学的活性成分及び/又は賦形剤の担体として用いられる。
【0002】
活性成分を、所望の使用部位で効果的である適切な製剤に変換するため、医薬製剤は、実際の活性成分に加え、更に多くの成分、いわゆる補助物質又は賦形剤を含んでいる。多くの薬剤の有する問題は、水中における低溶解性、それによる乏しい生物学的利用能、それ故に、不十分な効果となる場合があることである。薬剤の溶解性を向上させるため、大きい表面積を有する適切なマトリクスに吸着させることがある。例えば、熱分解ケイ酸はこの目的に適しており、他の活性成分及び賦形剤と比較し、高純度及び不活性な性質によって特徴づけられる。それらは、多くの活性薬剤化合物をも可逆的に吸着する。熱分解ケイ酸は、高度に分散性の二酸化ケイ素についての薬局方モノグラフ(例えば、European Pharmocopoeia Monograph No.437)に対応し、医薬品においてあらゆる制限なしで用いることができる。
【0003】
例えば、エチニルエストラジオールを熱分解ケイ酸に加えることにより、その放出速度を顕著に向上させることができることが知られている(製品説明書「顔料」No.19,Degussa AG)。例えば、5.2mgの活性成分への100mgの熱分解ケイ酸(AEROSIL 200、Degussa AG)のソルベートは、水との接触により多くの活性成分を放出し、過飽和溶液が生成される。純粋な活性成分の当量は、数日間振盪した後のみで1.1mg/100mLの飽和平衡値に達する。
【0004】
更に多くのAEROSIL 200ソルベートは、活性成分、例えば、グリセオフルビン(H.Rupprecht,M.J.Biersack,G.Kindl,KoIl.−ZZ.Polym.252(1974)415)、インドメタシン、アスピリン、スルファエチドール、レセルピン、クロラムフェニコール、オキソリン酸、プロブコール及びヒドロクロロチアジド(D.C.Monkhouse,J.L.Lach,J.Pharm.Sci.,57(1968)2143)の放出作用を向上させる。また、ジギトキシン−ケイ酸マトリクスは、純粋な活性成分と比較し、向上した生物学的利用能によって特徴づけられる(H.Flasch,B.Asmussen,N.Heinz,Arzneim.Forschung/Drug.Res.28(1978)326)。
【0005】
溶解性の不足した薬剤の生物学的利用能に加え、熱分解ケイ酸のような担体物質は、例えば、大気中の酸素、光又は湿気のような環境の影響に対して活性成分を保護し、それによって活性成分を安定化するためにも用いることができる。例えば、A.Y.Goreらは、J.Pharm.Sci.68(1979)197において、高度に分散したケイ酸を用いた、加水分解に対するアセチルサリチル酸の安定性を開示している。活性成分の標的又は遅延型放出は、担体への吸着によっても達成することができる。
【0006】
Watanabe Tらは、インドメタシンを含む固体組成の製剤とシリカとを関連付けている。インドメタシンを、共粉砕又は溶融によりシリカと物理的に混合し、インドメタシンの非晶形を得る(Watanabe T et al.Stability of amorphous indomethacin compounded with silica,Int J Pharm,226,2001,pages 81−91)。
【0007】
Watanabe Tらは、また、インドメタシンを含む固体組成の製剤とシリカとを関連付けている。インドメタシンを、共粉砕又は溶融によりシリカと物理的に混合し、インドメタシンの非晶形を得る(Watanabe T et al.Prediction of apparent equilibrium solubility of indometacin compounded with silica by 13C solid state NMR’,Int J Pharm,248,2002,pages 123−129)。
【0008】
Watanabe Tらは、インドメタシンを含む固体組成の製剤と、シリカ又はPVPとを関連付けている。インドメタシンを、共粉砕又は溶融によりシリカ又はPVPと物理的に混合し、インドメタシンの非晶形を得る(Watanabe T et al. Comparision between Polyvinylpyrrolidone and silica nano particles as carriers for indomethacin in a solid state dispersion.Int J Pharm,250,2003,pages 283−286)。
【0009】
GB 1 365 661は、低水溶性の製剤原料(コレステリルベータ−グルコシド)を含む固体組成の製剤と、担体(シリカAEROSIL(登録商標)とを関連付けている。この組成物は、ベータグルコシドを熱エタノールに溶解し、次いでこの溶液を担体粉末に加え、次いで得られたスラリーから溶媒を蒸発させることにより製造される。得られた組成物は、従来の製剤よりも遅い放出速度を有している。
【0010】
Takeuchiらは、薬剤化合物(トルブタミド)が非晶形で存在する組成の製剤を関連づけている(Takeuchi et al.A spherical solid dispersion containing amorphous tolbutamide embedded in enteric coating polymers or colloidal silica was prepared by a spray−drying technique.Chem Pharm Bulletin Pharm Soc Japan.35,1987,pages 3800−3806)。
【0011】
Chowdary Kらは、担体(シリカ、AEROSIL)の存在下で薬剤(メロキシカム)を溶媒に溶解することにより製造された固体分散剤(粉末)の製剤を関連付けている。次いで、溶媒を蒸発させ、乾燥する。溶媒を蒸発し乾燥させる工程は、担体上に薬剤を沈殿させるであろう(Chowdary K et al..Enhanced of dissolution reate of meloxicam.Indian J.Pharm Sci,63,2001,page 105−154)。
【0012】
Nakakami Hは、水溶性に乏しい薬剤を含む固体分散剤と、担体としての非多孔性ヒュームド二酸化ケイ素とを関連づけた(Nakakami H.Solid dispersions of indomethacin and griseofulvin in nonporous fumed silicon dioxide,prepared by melting.Chem Pharm Bulletin Pharm Sei Japan,39,1991,pages 24172421)。
【0013】
Monkhouse D Cらは、薬剤の微粉と担体(ヒュームドシリカ)とを関連づけている。試料中で薬剤を全体的に溶解するために、有機揮発性溶媒(アセトン、クロロホルム又は塩化メチレン)を添加しながら薬剤及びシリカを機械的に混合した。次いで、溶媒を蒸発させ、乾燥させた。溶媒が蒸発して乾燥すると、薬剤が担体上に沈殿する(Monkhouse D C et al.Use of adsorbents in enhancement of drug dissolution 1.J Pharm Sci,Am Pharm Ass Washington,61,1972,1430−1435)。
【0014】
米国特許第6,217,909号は、微結晶性セルロースと、ヒュームドシリカ粉末であってもよい二酸化ケイ素とから共加工された微粒子塊を含む賦形剤組成物を開示している。
【0015】
米国特許第5,879,706号は、少なくとも50質量%のバラシクロビル、及び0.05〜3質量%のヒュームドシリカであってもよいコロイド状二酸化ケイ素を含む錠剤を開示している。
【0016】
米国特許第2005/0207990は、ステロイド分子のような親油性薬剤と、少なくとも250m2/gの比表面積を有する非晶質シリカとを含み、前記ステロイド分子が分子的に溶媒中に分散している粉末組成物を開示している。
【0017】
前記非晶質シリカは、99.8質量%を超える二酸化ケイ素含有量の非晶質の顆粒状シリカであるAeroperl(登録商標)であってもよい。
【0018】
WO 03/037379(=米国特許第2004/022844)は、医薬組成物における、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとする熱分解材料の使用を開示している。
【0019】
前記顆粒状材料は、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を水中に分散し、次いで分散液を噴霧乾燥することにより製造することができる。このようにして製造された顆粒状材料は、以下の物理化学的データを示す:
細孔容積:0.5〜2.5mL/g
細孔径分布:全ての細孔容積の0.5%未満は5nm未満の孔径を有し、残りはメソ細孔及びマクロ孔である。
【0020】
pH値:3.6〜8.5
タンプ密度:220〜700g/L
米国特許第2005/0096390は、通常は粒子が粉末、微粒子、顆粒等の形態である、吸着材料を用いた微粒子形状又は固体投与形態の医薬組成物を開示している。
【0021】
このような微粒子材料は、約0.15g/cm3以上のバルク密度を有している。
【0022】
更に、この材料は、少なくとも100gオイル/100gのような吸油値を有している。
【0023】
この微粒子は、Aeroperl(登録商標)300に相当する性質を有する二酸化ケイ素製品であってもよい。
【0024】
しかし、薬品においてこれまでに用いられてきた熱分解ケイ酸は同じ不利な点を有していた。例えば、複雑かつ高価な工程を必要とする処理の間に、相当量の粉末が形成される。更に、利用できる熱分解ケイ酸は低いバルク密度及びタンプ密度を有し、それ故、運搬及び貯蔵するためには大きすぎる。また、利用できる熱分解ケイ酸の吸着物及び医薬品は不十分な流動性を有し、及びそれらの処理に依存する非常に広い粒子サイズ分布のために、未知の活性成分放出挙動を有する。
【0025】
沈降シリカのような、他のタイプの担体シリカは、純度及び水分量について薬局方の要求に適合しないので、多くの薬剤において用いることができない。沈降シリカ中の多量の水分及び不純物の存在は、活性成分との好ましくない反応及び/又は水分に影響を受けやすい薬剤化合物の加水分解をもたらす可能性がある。
【0026】
従って、本発明の目的は、前述した不利な点を示さず、純度及び製品の安全性に関する製薬産業の要件を満たす、医薬組成物に用いるための賦形剤を提供することである。
【0027】
この目的は、医薬組成物における、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークの使用により達成される。本発明は、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレーク、及び少なくとも1種の薬学的活性成分を含む医薬組成物をも提供する。更に、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレーク、及び薬学的活性成分及び賦形剤から選択される少なくとも1種の物質を更に含む吸着物に関し、及びそのような吸着物の製造に関する。
【0028】
本発明の主題は、医薬組成物における、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークの使用である。
【0029】
本発明の一実施形態においては、フレークに圧縮された熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、185〜700g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得る。
【0030】
本発明の好ましい実施形態においては、タンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)は200〜450g/Lであり得る。
【0031】
ロール圧縮の間に出発材料の加圧成型により形成される、おおよそ帯状の中間体生成物はフレークと呼ばれる。それらは第二工程において粉末状にされる。
【0032】
フレークの性質は、供給されるプロセス制御モード、圧縮力、2本のロール間のニップ幅、及び圧縮ロールの回転速度の対応する変化により確立される圧力保持時間のような工程パラメータにより影響され得る。
【0033】
圧縮は、バインダーの添加なしでの機械的圧縮の意味として理解される。本発明の特定の実施形態においては、フレークは、明確な形態を有し、ふるいにより調整されるサイズ分布が可能である。
【0034】
本発明において用いられるフレークに圧縮される、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、高い輸送安定性を有する。
【0035】
フレークに圧縮され、185〜700g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有する、熱分解的に製造される二酸化ケイ素は、熱分解的に製造される二酸化ケイ素を前脱気、又は前圧縮し、フレークに圧縮し、フレークを粉砕し、得られた材料を場合により分類することによって製造される。
【0036】
工程の概念図を図1に示す。
【0037】
図1によれば、「前脱気」工程においては、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、公知の方法又は装置により、脱気又は圧縮される。圧縮されていない、熱分解的に製造され、場合により新規に製造された二酸化ケイ素を用いる場合、この工程は必要である。
【0038】
既に前圧縮された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を用いる場合、前脱気のこの工程は省略することができる。
【0039】
前脱気された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、「圧縮」工程において、所望のタンプ密度に圧搾(圧縮)される。
【0040】
圧縮した後、フレークを粉砕する。次いで、得られた材料を場合により分類又はふるい分けしてもよい。
【0041】
ふるい分けにより得られた微粒子内容物を前脱気工程において再利用することができる。
【0042】
圧縮されていない、又は前圧縮された二酸化ケイ素のいずれかを、前脱気において遊離体として用いることができる。
【0043】
前脱気は、圧縮工程への輸送の前、又は輸送の間のいずれかに実施することができる。
【0044】
圧縮工程に輸送する前に、例えば、焼結金属のような焼結材料の真空にした管を用いて脱気を実施することができる。
【0045】
更に、前脱気は輸送スクリュー中で実施することができ、この輸送スクリューを、真空にした管を含む装置の下流とすることができる。
【0046】
更なる実施形態においては、輸送スクリューを、前脱気のための唯一の装置として用いることができる。
【0047】
更に、前脱気は、真空にした管中に配列された輸送スクリューを用いて実施することができる。真空にした管は、例えば、焼結金属のような焼結ジャケットを含んでいてもよい。
【0048】
装置が、真空にした管及び下流に配置された輸送スクリューのような前脱気管を含む場合、前脱気は、非圧縮二酸化ケイ素が用いられる場合、管中で実施することができる。
【0049】
前圧縮された二酸化ケイ素を用いる場合、前脱気は、同様に管中で実施することができる。この前脱気工程は省略することもできる。
【0050】
前脱気のために、輸送スクリューが排他的に用いられる場合、前圧縮された二酸化ケイ素を用いなければならない。
【0051】
前脱気のために、真空にした管中の輸送スクリューを有する装置を用いる場合、圧縮されていない二酸化ケイ素及び前圧縮された二酸化ケイ素の両方を用いることができる。
【0052】
更に、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の前脱気は、例えば、運搬スクリュー又はスクレーパーにより、ろ過ケーキを連続的に除去しながら、例えば、布又は焼結金属、焼結プラスチック、焼結セラミック又は多孔性ガラスのような焼結材料のようなろ過剤を用いるろ過により実施することができる。本発明の一実施形態においては、計量スクリューを備えた焼結金属チューブを用いることができる。
【0053】
更に、前脱気は遠心沈降により実施することができ、固体のブリッジの粉砕は、二重の振動、音又はゆっくりした撹拌により補助される。
【0054】
親水性の熱分解的に製造された二酸化ケイ素、又は疎水性の熱分解的に製造された二酸化ケイ素を、遊離体としても用いることができる。
【0055】
表面改質によって、疎水性の熱分解的に製造された二酸化ケイ素を製造することができる。
【0056】
以下の置換基由来の1種以上の化合物を用いて表面改質を実施することができる。
【0057】
a)(RO)3Si(Cn2n+1)及び(RO)3Si(Cn2n-1)のタイプのオルガノシラン
(式中、R=例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチルのようなアルキル、
n=1〜20
b)R’x(RO)ySi(Cn2n+1)及びR’x(RO)ySi(Cn2n-1)のタイプのオルガノシラン
(式中、R=例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチルのようなアルキル、
R’=例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチルのようなアルキル、
R’=シクロアルキル
n=1〜20、
x+y=3、
x=1、2、
y=1、2)、
c)X3Si(Cn2n+1)及びX3Si(Cn2n-1)のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl,Br、
n=1〜20)、
d)X2(R’)Si(Cn2n+1)及びX2(R’)Si(Cn2n-1)のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R’=例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチルのようなアルキル、
R’=シクロアルキル、
n=1〜20)
e)X(R’)2Si(Cn2n+1)及びX(R’)2Si(Cn2n-1)のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl,Br、
R’=例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチルのようなアルキル、
R’=シクロアルキル、
n=1〜20)
f)(RO)3Si(CH2m−R’のタイプのオルガノシラン
(式中、R=メチル、エチル、プロピルのようなアルキル、
m=0,1〜20、
R’=メチル、アリール(例えば、−C65、置換されたフェニル基)、−C49、OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−NH−CH2−CH2−NH2、−N−(CH2−CH2−NH22、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2、−NH−CO−N−CO−(CH25、−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3(xは1〜10であり、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルのようなアルキルである)、−SH、−NR’R’’R’’’(R’=アルキル、アリール;R’’=H、アルキル、アリール;R’’’=H、アルキル、アリール、ベンジル、C24NR’’’’R’’’’’(R’’’’=H、アルキルであり、R’’’’’=H、アルキルである))、
g)(R’’)x(RO)ySi(CH2m−R’のタイプのオルガノシラン
(式中、R’’=アルキル=シクロアルキル、
x+y=2
x=1、2、
y=1、2、
m=0、1〜20、
R’=メチル、アリール(例えば、−C65、置換されたフェニル基)、−C49、OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−NH−CH2−CH2−NH2、−N−(CH2−CH2−NH22、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2、−NH−CO−N−CO−(CH25、−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3(xは1〜10であり、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルである)、−SH−NR’R’’R’’’(R’=アルキル、アリール;R’’=H、アルキル、アリール;R’’’=H、アルキル、アリール、ベンジル、C24NR’’’’R’’’’’(R’’’’=H、アルキルであり、R’’’’’=H、アルキルである))、
h)X3Si(CH2m−R’のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
m=0、1〜20、
R’=メチル、アリール(例えば、−C65、置換されたフェニル基)、−C49、−OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−NH−CH2−CH2−NH2、−N−(CH2−CH2−NH22、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2、−NH−CO−N−CO−(CH25、−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3(xは1〜10であり、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルである)、−SH)
i)(R)X2Si(CH2m−R’のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R=メチル、エチル、プロピルのようなアルキル、
m=0、1〜20、
R’=メチル、アリール(例えば、−C65、置換されたフェニル基)、−C49、−OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−NH−CH2−CH2−NH2、−N−(CH2−CH2−NH22、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2、−NH−CO−N−CO−(CH25、−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3(Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルである)、−Sx−(CH23Si(OR)3(Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルであり、xは1〜10である)、−SH)、
j)(R)2XSi(CH2m−R’のタイプのハロゲノ−オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R=メチル、エチル、プロピル、ブチルのようなアルキル、
m=0、1〜20、
R’=メチル、アリール(例えば、−C65、置換されたフェニル基)、−C49、−OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−NH−CH2−CH2−NH2、−N−(CH2−CH2−NH22、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2、−NH−CO−N−CO−(CH25、−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3(Xは1〜10であり、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルである)、−SH)、
k)
【化1】

のタイプのシラザン
(式中、R=アルキル、
R=アルキル、ビニル)、
l)D3、D4、D5のタイプの環状ポリシロキサン(D3、D4及びD5は、−O−Si(CH32−を3、4又は5単位有する環状ポリシロキサンとして理解されている)。例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン=D4である。
【0058】
【化2】

【0059】
m)
【化3】

のタイプのポリシロキサン又はシリコーン油
(式中、m=0、1、2、3、・・・∞、
n=0、1、2、3、・・・∞、
u==0、1、2、3、・・・∞、
Y=CH3、H、Cn2n+1(n=1〜20)、
Y=Si(CH33、Si(CH32H、Si(CH32OH、Si(CH32(OCH3)、Si(CH32(Cn2n+1)(n=1〜20)、
R=Cn2n+1(n=1〜20)のようなアルキル、フェニル及び置換フェニル置換基のようなアリール、(CH2n−NH2、H、
R’=Cn2n+1(n=1〜20)のようなアルキル、フェニル及び置換フェニル置換基のようなアリール、(CH2n−NH2、H、
R’’=Cn2n+1(n=1〜20)のようなアルキル、フェニル及び置換フェニル置換基のようなアリール、(CH2n−NH2、H、
R’’’=Cn2n+1(n=1〜20)のようなアルキル、フェニル及び置換フェニル置換基のようなアリール、(CH2n−NH2、H、
一実施形態においては、前圧縮された熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、遊離体として用いることができる。
【0060】
用いられる、圧縮されていない、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、50g/L未満、好ましくは20〜30g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得る。用いられる、前圧縮された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、50〜190g/L、好ましくは100〜150g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得、前圧縮された疎水性の熱分解的に製造された二酸化ケイ素のタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)は90〜120g/Lであることが可能である。
【0061】
用いられる、親水性二酸化ケイ素は、圧縮されていない状態で、50g/L未満、好ましくは20〜30g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得る。
【0062】
前圧縮状態において、親水性二酸化ケイ素は、50〜190g/L、好ましくは100〜150g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得る。
【0063】
前圧縮状態においては、疎水性二酸化ケイ素は、50〜190g/L、好ましくは90〜120g/Lのタンプ密度(DIN EN ISO 787−11による)を有し得る。
【0064】
用いられる、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、5〜50nmの一次粒子径、及び40〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/gのBET比表面積を有し得る。
【0065】
用いられる、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の水分含有量は1質量%未満であり得る。
【0066】
熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、公知の方法及び装置により前圧縮することができる。従って、米国特許第4,325,686号、米国特許第4,877,595号、米国特許第3,838,785号、米国特許第3,742,566号、米国特許第3,762,851号、米国特許第3,860,682号の装置を用いることができる。
【0067】
一実施形態においては、EP0280851 B1又は米国特許第4,877,595号のプレスバンドフィルタにより、熱分解的に製造された二酸化ケイ素が前圧縮される。
【0068】
熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、例えば、スクリューによって、圧縮工程に輸送することができる。
【0069】
この輸送は、圧縮ロールのロールニップへの熱分解的に製造された二酸化ケイ素の強制的な誘導を表わす。運搬スクリューを用いない場合、前圧縮された熱分解的に製造された二酸化ケイ素を用いなければならない。
【0070】
運搬スクリューを用いる場合、前脱気がここで実施されるので、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を圧縮しなくてもよい。
【0071】
フレークの高いバルク密度を達成するため、運搬スクリュー及び前圧縮された熱分解的に製造された二酸化ケイ素を用いることができる。
【0072】
運搬スクリューとして、容量の小さい、又はピッチの大きい、又は直径の小さいスクリューを用いることができる。
【0073】
運搬スクリューは、真空にした管によって囲まれていてもよい。この管は、焼結ジャケットを含んでいてもよい。二酸化ケイ素の前脱気は、ロールニップへの輸送と同時に、輸送スクリュー内で実施される。
【0074】
フレークの圧縮は2本のロールによって実施することができ、1本又はこれらの両方同時に脱気機能を有することは可能である。
【0075】
好ましくは、滑面であり得る2本の圧縮ロールを用いることができる。それらは、また、輪郭を描く(profile)ことができる。輪郭(profile)は、1本の圧縮ロールのみ、又は両方の圧縮ロールのいずれかに存在してもよい。
【0076】
輪郭は、軸に対して平行な溝を含んでいてもよい。また、あらゆる所望の配列及びあらゆる所望の構造中に溝(くぼみ)を含んでいてもよい。
【0077】
更なる実施形態においては、少なくとも1個のロールは真空ロールであってもよい。この実施形態においては、ロールは焼結金属で覆われていてもよい。
【0078】
脱気機能を達成するために、ロールは焼結金属から製造することができ、又は例えば布のようなろ過材で覆ってもよい。
【0079】
ロールによる、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の脱気が可能である場合、運搬スクリュー又はフィードチューブ中で実施することができる追加の前脱気は省略することができる。
【0080】
前脱気のためにロールが用いられる場合、ロールは滑らか、又は輪郭が描かれた表面を有しており、製品の摂取を向上するために、この表面にわずかに溝を彫ることのみが可能である。
【0081】
圧縮の間、均一な密度のフレークを得るために、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の均一な圧力を確保すべきである。
【0082】
圧縮を実施するために、図2に示すような装置を用いることができる。
【0083】
図2によれば、前圧縮スクリュー1により、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を2本のロール3の間のチャンバー2中に導入し、2本のロール間でフレークに圧縮する。
【0084】
更に、前記工程を実施するために、文献DE AS 1807714に開示されたような装置を用いることができる。
【0085】
塵を回避するために、圧縮において、滑らかなロールを好ましく用いることができる。更に、脱気を実施することにより、焼結金属又は焼結セラミックのような焼結材料の1本又は2本のロールを用いることが可能である。
【0086】
圧縮の後、フレークを粉砕する。メッシュ幅により粒子サイズを決定するふるい造粒器をこのために用いることができる。メッシュ幅は250μm〜20mmであり得る。
【0087】
更に、反対方向に回転し、所定のニップを有する2本のロール又は鋸歯状ロールを有する装置を、フレークを粉砕するために用いることができる。
【0088】
ふるい、こし器又は分級器を用いて粉砕されたフレークを分類することができる。微粒子内容物(200μmより小さい粒子)をこの方法により分類することができる。
【0089】
横断流ふるい(transvers flow sifter)、逆流偏向ふるい(counter−flow deflection sifter)を、ふるいとして用いることができる。
【0090】
サイクロンを、分級器として用いることができる。
【0091】
分級の間に分離された微粒子内容物(200μmより小さい粒子)を、本発明の工程において再利用することができる。
【0092】
塵埃含有量の測定
塵埃含有量は、DIN 55992−2に従って測定した。
【0093】
測定の前に、質量を測定した、解析される熱分解的に製造された二酸化ケイ素フレークを、ダウンチューブの上面における帯電システムに導入する。これは、測定開始前のフラップにより下方に閉鎖される。ダウンチューブの末端を閉鎖する。測定の開始と同時に、試料が下部パイプに入るように、このフラップを特定の時間間隔で開放する。下部パイプの底面に入り、衝突すると同時に、試料が空気中に塵埃を放出する。落下の間の乱気流は、管中の塵埃の均一な分布を確実にする。次いで、懸濁した物質の沈殿が開始する。ダウンチューブの下端において、懸濁した物質により起こる光減衰を、光度計センサーにより測定する。沈殿の過程を、PCにより時間の関数として記録する。CIPACMT171塵埃計において、消滅E(%による)を、沈殿時間の関数として直接プロットする。LorenzからのSP3塵埃計において、塵埃指数DIを、下記式(式1)から計算し、時間の関数としてプロットする。
【0094】
【数1】

【0095】
塵埃指数は、試料の細塵含有量である。これに関連して、空気中における沈降速度の有理数は「細塵」と呼ばれる、1m/16s=0.0625m/sである。
【0096】
塵埃含有量の判定に用いられる装置の概略図を図3に示す。
【0097】
図4においては、フレークに圧縮され、本発明により用いられる、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の微塵埃含有量と、他の手段により圧縮された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の微塵埃含有量とを比較する。
【0098】
EP 0280851 B1のプレスバンドフィルタを用いて圧縮された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を、本発明で用いられる二酸化ケイ素のための出発材料として用いた。
【0099】
図4は、本発明で用いられる原末又はフレークの粒子サイズ分布及び平均粒子サイズの測定を示す。ここで、本発明で用いられる熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、EP 0 725037 A1の顆粒よりも、顕著に良好に沈殿し、形成する塵埃が顕著に少ないことがわかる。
【0100】
更に、図4は、微塵埃又は懸濁した塵埃含有量を示す。ここで、本発明で用いられるフレークにおいては、大幅に懸濁塵埃量が減少することがわかる。EP 075 037 A1の顆粒の場合、大量の残留物が非常に長い時間懸濁していた。
【0101】
図5は、EP 0 725 037 A1の種々の顆粒の累積的な分布(Q−3分布)を示す。これらの顆粒は、120μmの平均粒子サイズを示さない。このグループの最も大きい粒子のみが96〜128μのサイズである。これは11%未満である。
【0102】
X<250μmの本発明で用いられるフレークは、レーザー回折分光計において、EP 0 725 037 A1の顆粒と同じ平均粒子サイズを有する。両方のケースにおいて、これは約35μmである。
【0103】
しかし、本発明で用いられるフレークが生成する塵埃は顕著に少ない。
【0104】
フレーク画分は、メッシュ幅500μmのふるい、次いで250μmふるいを用いたふるい造粒によって製造される。X<250μmの画分は、前記ふるいにおける微細な材料である。250〜500μmの粒子サイズを有する画分は粗い材料である。
【0105】
図6は、フレークに圧縮され、本発明で用いられる、粉砕され、ふるいにかけられた後の顆粒形態の熱分解的に製造された二酸化ケイ素を示す。それは角のある形態を有している。
【0106】
DE 19601415の顆粒は球形の外観を有している。
【0107】
好ましい実施形態においては、本発明で用いられるフレークは、200〜300g/Lのタンプ密度を有している。その結果、これらのフレークは、その後の工程において再度崩壊しないのに必要な強度を有している。しかし、それらは、容易に再度分散される。
【0108】
更に、得られたフレークは多孔性である。
【0109】
粉砕後、本発明で用いられるフレークは、ふるいわけ又は分類なしでさえも、塵埃を含まないという利点を有する。
【0110】
本発明で用いられるフレークは、ERWEKA 30で測定し、50N未満の塊硬度を有している。
【0111】
本発明で用いられるフレークは、粉砕後に更なる塵埃を含有しない。取り扱い、輸送又は貯蔵の間、本発明で用いられるフレークにおいて更なる塵埃は形成されない。フレークに圧縮される、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は、ふるいかけ後に、200μm未満の直径の微粒子を有しない。
【0112】
フレークに圧縮される、熱分解的に製造された二酸化ケイ素は塵埃を含まず、それは、全ての用途について有利である。それは、損失なしで、かつ塵埃汚染なしで混合物に加えることができる。
【0113】
フレークに圧縮される、熱分解的に製造された二酸化ケイ素はバインダーを含まない。
【0114】
本発明において用いられる二酸化ケイ素は、非常に微細な粒子サイズの多様性を有する。本発明の最も好ましい実施形態においては、用いられる二酸化ケイ素はコロイド状二酸化ケイ素である。コロイド状二酸化ケイ素は、四塩化ケイ素のようなケイ素化合物の気相加水分解(例えば、1110℃における)により製造されるサブミクロンのヒュームドシリカである。生成物は、それ自体、Cabot Corporation(Cab−OSilの商標で);Degussa,Inc.(AEROSILの商標で);E.1.DuPont&Co.;及びW.R.Grace&Coを含む出所から市販されている、サブミクロンの、フワフワした、軽い、粘着性のない、蒼白の、無臭かつ無味の非晶質粉末である。コロイド状二酸化ケイ素は、特にコロイド状シリカ、ヒュームドシリカ、軽質無水ケイ酸、無水ケイ酸、及びヒュームド二酸化ケイ素としても知られている。製造方法を変えることにより、種々のグレードの市販のコロイド状二酸化ケイ素が製造される。これらの修飾は、シリカ含有量、比重、屈折率、色又は非晶質形態に影響を及ぼさない。しかし、これらの修飾は、コロイド状二酸化ケイ素製品の粒子サイズ、表面積、及びバルク密度を変えることが知られている。
【0115】
本発明において用いられる二酸化ケイ素の好ましいものの表面積は、約50m2/グラム〜約500m2/グラムの範囲である。本発明において用いられる二酸化ケイ素の好ましいものの平均一次粒径は、約5nm〜約50nmの範囲である。しかし、市販のコロイド状二酸化ケイ素製品においては、これらの粒子は様々な程度で塊になるか凝集している。本発明において用いられる二酸化ケイ素の好ましいもののバルク密度は、約20g/L〜約100g/Lの範囲である。
【0116】
市販のコロイド状二酸化ケイ素製品は、例えば、約50±15m2/グラム(AEROSIL OX50)〜約400±20(Cab−O−Sil S−17)又は390±40m2/グラム(Cab−O−Sil EH−5)のBET表面積を有する。市販の粒子サイズは、7nmの名目上の粒径(例えば、Cab−O−Sil S−17又はCab−O−Sil EH−5)〜40nmの平均一次粒径(AEROSIL OX50)の範囲である。これらの製品の密度は、72.0±8g/L(Cab−O−Sil S−17)〜36.8g/L(例えば、Cab−O−Sil M−5)の範囲である。4%水性懸濁液でのこれらの製品のpHは3.5〜4.5の範囲である。
【0117】
出発材料として供給される熱分解二酸化ケイ素は、揮発性ケイ素化合物を、ノズルを通して水素及び空気の爆鳴気フレームに供給することによって製造される。ほとんどのケースにおいて四塩化ケイ素が用いられる。この物質は、爆鳴気反応において生成される水の影響下で加水分解して、二酸化ケイ素及び塩酸を生成する。フレームから離れた後、二酸化ケイ素は、二酸化ケイ素一次粒子及び一次凝集体が凝集する、いわゆる凝集ゾーンに入る。この段階でエアゾールの形態として存在する製品は、サイクロン内でガス状の同時に生じる物質から分離され、その後湿った熱風で処理される。残りの塩酸含有量は、この工程によって0.025%未満に減少し得る。
【0118】
熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとする顆粒状物質(フレーク)はシラン処理してもよい。その結果、顆粒状物質の炭素含有量は、好ましくは0.3〜15.0質量%である。ハロゲン化シラン、アルコキシシラン、シラザン及び/又はシロキサンを、シラン処理のために用いても良い。
【0119】
特に、以下の物質をハロゲン化シラン:
(式中、X=Cl、Br、
n=1〜20)として用いることができる。
【0120】
2(R’)Si(Cn2n+1)のタイプのハロゲン化オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R’=アルキル、
n=1〜20)、
X(R’)2Si(Cn2n+1)のタイプのハロゲン化オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R’=アルキル、
n=1〜20)、
3Si(CH2m−R’のタイプのハロゲン化オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
m=0.1〜20、
R’=アルキル、アリール(例えば、−C65)、−C49、−OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2
【化4】

−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3
(R)X2Si(CH2m−R’のタイプのハロゲン化オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R=アルキル、
m=0.1〜20、
R’=アルキル、アリール(例えば、−C65)、−C49、−OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2
【化5】

−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3
(R)2XSi(CH2m−R’のタイプのハロゲン化オルガノシラン
(式中、X=Cl、Br、
R=アルキル、
m=0.1〜20、
R’=アルキル、アリール(例えば、−C65)、−C49、OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2
【化6】

−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3)。
【0121】
特に、以下の物質をアルコキシシランとして用いることができる。
【0122】
(RO)3Si(Cn2n+1)のタイプのオルガノシラン
(式中、R=アルキル、
n=1〜20)、
R’x(RO)ySi(Cn2n+1)のタイプのオルガノシラン
(式中、R=アルキル、
R’=アルキル、
n=1〜20、
x+y=3、
x=1.2、
y=1.2)、
(RO)3Si(CH2m−R’のタイプのオルガノシラン
(式中、R=アルキル、
m=0.1〜20、
R’=アルキル、アリール(例えば、−C65)、−C49、OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2
【化7】

−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3)、
(R’’)x(RO)ySi(CH2m−R’のタイプのオルガノシラン
(式中、R’’=アルキル、
x+y=2、
x=1.2、
y=1.2、
R’=アルキル、アリール(例えば、−C65)、−C49、OCF2−CHF−CF3、−C613、−O−CF2−CHF2、−NH2、−N3、−SCN、−CH=CH2、−OOC(CH3)C=CH2、−OCH2−CH(O)CH2
【化8】

−NH−COO−CH3、−NH−COO−CH2−CH3、−NH−(CH23Si(OR)3、−Sx−(CH23Si(OR)3)。
【0123】
シランSi108[(CH3O)3−Si−C817]トリメトキシオクチルシランは、シラン処理剤として好ましく用いられる。
【0124】
特に、以下の物質をシラザンとして用いることができる:
【化9】

のタイプのシラザン
(式中、R=アルキル、
R’=アルキル、ビニル)、並びに、例えばヘキサメチルジシラザン。
【0125】
特に、以下の物質をシロキサンとして用いることができる:
タイプD3、D4、D5の環状ポリシロキサン、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン=D4、
【化10】

【0126】
【化11】

【0127】
(式中、R=アルキル、アリール、(CH2n−NH2、H、
R’=アルキル、アリール、(CH2n−NH2、H、
R’’=アルキル、アリール、(CH2n−NH2、H、
R’’’=アルキル、アリール、(CH2n−NH2、H、
Y=CH3、H、Cn2n+1(n=1〜20)、
Y=Si(CH33、Si(CH32H、Si(CH32OH、Si(CH32(OCH3)、Si(CH32(Cn2n+1)(n=1〜20)、
m=0、1、2、3、・・・∞、
n=0、1、2、3、・・・∞、
u=0、1、2、3、・・・∞)のタイプのポリシロキサン及び/又はシリコーン油。
【0128】
シラン処理は、有機溶媒、例えば、エタノールに溶解してもよいシラン処理剤を用いてフレークを噴霧し、次いで、105〜400℃の温度で1〜6時間混合物を熱処理することにより実施することができる。
【0129】
フレークをシラン処理する他の方法は、フレークを蒸気形態のシラン処理剤で処理し、次いで、200℃〜800℃の温度で0.5〜6時間混合物を熱処理することを含む。熱処理は、例えば窒素のような保護ガスの下で実施することができる。
【0130】
シラン処理は、加熱可能なミキサー、及び噴霧装置を備えた乾燥機中で、連続的又はバッチ式で実施することができる。適切なタイプの装置には、例えば、すき刃ミキサー、プレート乾燥機、流動乾燥機又は乱流層乾燥機が含まれる。
【0131】
比表面積、粒径分布、細孔容積、タンプ密度及びシラノール基濃度、細孔分布及びpH値のような、フレークの物理化学的パラメータは、出発物質、噴霧条件、加熱処理及びシラン処理を変えることにより、特定の範囲内で変化させることができる。
【0132】
熱分解二酸化ケイ素のフレークは、本発明において、好ましくは経口及び/又は局所適用のための、あらゆる適切な固体、半固体又は液体の剤形、例えば、懸濁液、エマルション、エアゾール、軟膏、クリーム、ゲル、ペースト剤、座剤、スティック剤、粉末、局所粉末、再分散可能な粉末、経口懸濁液を製造するために用いられる粉末、顆粒剤、錠剤、トローチ、糖衣錠、フィルムコート錠、充填剤入り硬カプセル、軟ゼラチンカプセル、押し出し品、マイクロカプセル又はミクロスフェアにおいて用いることができる。特に好ましくは、例えば、粉末、顆粒剤、錠剤及び充填剤入り硬カプセルのような固体剤である。「医薬組成物」なる表現には、顆粒、錠剤、カプセル、懸濁液、無水軟膏及び無水ドロップ剤の製造のために用いられる前駆体及び中間体も本発明の範囲内に含まれる。このような前駆体及び中間体は、例えば、粉末、顆粒材料又は押し出し品の形態であってもよい。
【0133】
固体、半固体及び液体の剤形の製造方法は公知であり、製薬技術に関する多数の出版物及び教科書に開示されている。例えば、K.H.Bauer,K.−H.Froemming,C.Fuhrer,Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie,6th Edition,Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH Stuttgart 1999を参照されたい。
【0134】
二酸化ケイ素フレークは、あらゆる任意の薬学的活性成分と組み合わせて用いることができる。以下は具体例である:
α−プロテイナーゼ阻害剤、アバカビル、アブシキシマブ、アカルボース、アセチルサリチル酸、アシクロビル、アデノシン、アルブテロール、アルデスロイキン、アレンドロネート、アルフゾシン、アロセトロン、アルプラゾラム、アルテプラーゼ、アンブロキソール、アミフォスチン、アミオダロン、アミスルピド、アムロジピン、アモキシシリン、アンフェタミン、アムホテリシン、アンピシリン、アンプレナビル、アナグレライド、アナストロゾール、アンクロッド、抗−血友病因子、アプロチニン、アテノロール、アトルバスタチン、アトロピン、アゼラスチン、アジスロマイシン、アズレン、バルニジピン、ベクロメタゾン、ベナゼプリル、ベンセラジド、ベラプロスト、ベタメタゾン、ベタキソロール、ベザフィブラート、ビカルタミド、ビサボロール、ビソプロロール、ボツリヌス毒素、ブリモニジン、ブロマゼパム、ブロモクリプチン、ブデソニド、ブピバカイン、ブプロピオン、ブスピロン、ブトルファノール、カベルゴリン、カルシポトリエン、カルシトニン、カルシトリオール、カンフル、カンデサルタン、カンデサルタンシレキセチル、カプトプリル、カルバマゼピン、カルビドパ、カルボプラチン、カルベジロール、セファクロル、セファドロキシル、セファキシチン、セファゾリン、セフジニル、セフェピム、セフィキシム、セフメタゾール、セフォペラゾン、セフォチアム、セフォキソプラン、セフポドキシム、セフプロジル、セフタジジム、セフチブテン、セフトリアキソン、セフロキシム、セレコキシブ、セリプロロール、セファレキシン、セリバスタチン、セチリジン、クロラムフェニコール、シラスタチン、シラザプリル、シメチジン、シプロフィブラート、シプロフロキサシン、シサプリド、シスプラチン、シタロプラム、クラリスロマイシン、クラブラン酸、クリンダマイシン、クロミプラミン、クロナゼパム、クロニジン、クロピドグレル、クロトリマゾール、クロザピン、クロモリン、シクロホスファミド、サイクロスポリン、シプロテロン、ダルテパリン、デフェロキサミン、デソゲストレル、デキストロアンフェタミン、ジアゼパム、ジクロフェナク、ジダノシン、ジギトキシン、ジゴキシン、ジヒドロエルゴタミン、ジルチアゼム、ジフテリアタンパク質、ジフテリアトキソイド、ジバルプロエックス、ドブタミン、ドセタキセル、ドラセトロン、ドネペジル、ドルナーゼ−a、ドルゾラミド、ドキサゾシン、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ジドロゲステロン、エカベト、エファビレンツ、エナラプリル、エノキサパリン、エペリゾン、エピナスチン、エピルビシン、エプチフィバチド、エリスロポイエチン−a、エリスロポイエチン−β、エタネルセプト、エチニルエストラジオール、エトドラク、エトポシド、因子VIII、ファムシクロビル、ファモチジン、ファロペネム、フェロジピン、フェノフィブラート、フェノルドパム、フェンタニル、フェキソフェナジン、フィルグラスチム、フィナステリド、フロモキセフ、フルコナゾール、フルダラビン、フルニソリド、フルニトラゼパム、フルオキセチン、フルタミド、フルチカゾン、フルバスタチン、フルボキサミン、フォリトロピン−a、フォリトロピン−β、フォルモテロール、フォシノプリル、フロセミド、ガバペンチン、ガドジアミド、ガンシクロビル、ガチフロキサシン、ゲムシタビン、ゲストデン、グラチラマー、グリベンクラミド、グリメピリド、グリピジド、グリブリド、ゴセレリン、グラニセトロン、グリセオフルビン、B型肝炎抗原、ヒアルロン酸、ヒコシン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロコドン、ヒドロコルチゾン、ヒドロモルフォン、ヒドロキシクロロキン、ヒランG−F20、イブプロフェン、イホスファミド、イミダプリル、イミグルセラーゼ、イミペネム、免疫グロブリン、インジナビル、インドメタシン、インフリキシマブ、インスリン、ヒトインスリン、インスリンLispro、インスリンaspart、インターフェロンβ、インターフェロンa、ヨウ素125、イオジキサノール、イオヘキソール、イオメプロール、イオプロミド、イオベルソール、イオキソプロレン、イプラトロピウム、イプリフラボン、イルベサルタン、イリノテカン、イソソルビド、イソトレチノイン、イスラジピン、イトラコナゾール、クロラゼペートカリウム、塩化カリウム、ケトロラク、ケトチフェン、百日咳ワクチン、凝固因子IX、ラミブジン、ラモトリジン、ランソプラゾール、ラタノプロスト、レフルノミド、レノグラスチム、レトロゾール、ロイプロリド、レボドパ、レボフロキサシン、レボノルゲステロール、レボチロキシン、リドカイン、リネゾリド、リシノプリル、ロパミドール、ロラカルベフ、ロラタジン、ロラゼパム、ロサルタン、ロバスタチン、リジンアセチルサリチル酸、マニジピン、メコバラミン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メロキシカム、メナテトレノン、髄膜炎菌ワクチン、メノトロピン、メロペネム、メサラミン、メタキサロン、メトホルミン、メチルフェニデート、メチルプレドニゾロン、メトプロロール、ミダゾラム、ミルリノン、ミノサイクリン、ミトラザピン、ミソプロストール、ミトキサントロン、モクロベミド、モダフィニル、モメタゾン、モンテルカスト、モルニフルメート、モルフィン、モキシフロキサシン、ミコフェノレート、ナブメトン、ナドロパリン、ナプロキセン、ナラトリプタン、ネファゾドン、ネルフィナビル、ネビラピン、ナイアシン、ニカルジピン、ニセルゴリン、ニフェジピン、ニルタミド、ニルバジピン、ニモジピン、ニトログリセリン、ニザチジン、ノレシンドロン、ノルフロキサシン、オクトレオチド、オランザピン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オーリスタット、オセルタミビル、エストラジオール、エストロゲン、オキサリプラチン、オキサプロジン、オキソリン酸、オキシブチニン、パクリタキセル、パリビズマブ、パミドロネート、パンクレリパーゼ、パニペネム、パントプラゾール、パラセタモール、パロキセチン、ペントキシフィリン、ペルゴリド、フェニトイン、ピオグリタゾン、ピペラシリン、ピロキシカム、プラミペキソール、プラバスタチン、プラゾシン、プロブコール、プロゲステロン、プロパフェノン、プロポフォール、プロポキシフェン、プロスタグランジン、ケチアピン、キナプリル、ラベプラゾール、ラロキシフェン、ラミプリル、ラニチジン、レパグリニド、レセルピン、リバビリン、リルゾール、リスペリドン、リトナビル、リツキシマブ、リバスチグミン、リザトリプタン、ロフェコキシブ、ロピニロール、ロシグリタゾン、サルメテロール、サキナビル、サルグラモスチム、セラペプターゼ、セルトラリン、セベラマー、シブトラミン、シルデナフィル、シンバスタチン、ソマトロピン、ソタロール、スピロノラクトン、スタブジン、スルバクタム、スルファエチドール、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、スルピリド、スマトリプタン、タクロリムス、タモキシフェン、タムスロシン、タゾバクタム、テイコプラニン、テモカプリル、テモゾロミド、テネクテプラーゼ、テノキシカム、テプレノン、テラゾシン、テルビナフィン、テルブタリン、破傷風毒素、テトラベナジン、テトラゼパム、チモール、チアガビン、チボロン、チカルシリン、チクロピジン、チモロール、チロフィバン、チザニジン、トブラマイシン、ニコチン酸トコフェリル、トルテロジン、トピラメート、トポテカン、トラセミド、トラマドール、トランドラプリル、トラスツズマブ、トリアムシノロン、トリアゾラム、トリメブチン、トリメトプリム、トログリタゾン、トロピセトロン、ツロブテロール、ウノプロストン、ウロフォリトロピン、バラシクロビル、バルプロ酸、バルサルタン、バンコマイシン、ベンラファキシン、ベラパミル、ベルテポルフィン、ビガバトリン、ビノレルビン、ビンポセチン、ボグリボース、ワルファリン、ザフィルルカスト、ザレプロン、ザナミビル、ジドブジン、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、ゾピクロン及びそれらの誘導体。
【0135】
しかし、薬学的活性成分が、ビタミン、プロビタミン、必須脂肪酸、植物及び動物起源の抽出物及び植物及び動物起源の油のような他の物質を含むことも理解される。
【0136】
活性成分を含む本発明の実施形態においては、医薬組成物が、驚くほど効果的に多種多様の活性成分を送達できるように、本発明の医薬組成物及び方法において用いられるのに適した活性成分は特に限定されない。活性成分は、親水性、親油性、両親媒性又は疎水性であってもよく、溶解、分散されていても、又は部分的に溶解及び分散されていてもよい。また、活性成分は、共投与のように、固体医薬組成物から別々に供給されてもよい。このような活性成分は、動物、特に哺乳動物に投与した場合に治療又は他の価値を有するあらゆる化合物又は混合物、例えば、薬剤、栄養分、化粧品、診断薬、栄養剤等であってもよい。親水性又は疎水性としての分類は、特定の塩、異性体、類似体及び誘導体によって、変わり得ることを理解すべきである。
【0137】
一実施形態においては、活性成分は疎水性である。疎水性成分は、水との溶解性がわずかであるか、又はない化合物である。疎水性活性成分についての固有の水溶性(すなわち、イオン化していない形態の水溶性)は約1質量%未満であり、通常は約0.1質量%又は0.01質量%である。本発明の特定の態様においては、活性成分は疎水性薬剤である。他の特定な態様においては、活性薬剤は、栄養分、薬用化粧品、診断薬又は栄養剤である。
【0138】
適切な疎水性活性成分は薬効分類に限定されず、例えば、鎮痛剤、抗炎症剤、抗蠕虫薬、抗不整脈剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗凝血剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗真菌剤、抗痛風剤、抗高血圧剤、抗マラリア薬、抗偏頭痛薬、抗ムスカリン薬、抗新生物剤、勃起障害改善薬、免疫抑制剤、抗原生動物剤、抗甲状腺薬、抗不安薬、鎮静剤、睡眠薬、神経安定薬、β−遮断薬、心筋収縮剤、コルチコステロイド、利尿薬、抗パーキンソン病薬、胃腸薬、ヒスタミン受容体アンタゴニスト、角質溶解薬、脂質調整剤、抗狭心症剤、Cox−2阻害剤、ロイコトリエン阻害剤、マクロライド、筋弛緩薬、抗骨粗鬆症薬、抗糖尿病薬、向知性薬、抗−尿失禁剤、栄養油、抗−前立腺肥大症剤、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、植物及び動物起源の抽出物及び植物及び動物起源の油、及びそれらの混合物であり得る。
【0139】
適切な疎水性活性成分の特定の非限定的な具体例は、アセトレチン、アルベンダゾール、アルブテロール、アミノグルテチミド、アミオダロン、アムロジピン、アンフェタミン、アムホテリシンB、アトルバスタチン、アトバクオン、アジスロマイシン、バクロフェン、ベクロメタゾン、ベネゼプリル、ベンゾナテート、ベタメタゾン、ビカルタミド、ブデゾニド、ブプロピオン、ブスルファン、ブテナフィン、カルシフェジオール、カルシポトリエン、カルシトリオール、カンプトテシン、カンデサルタン、カプサイシン、カルバマゼピン、カロテン、セレコキシブ、セリバスタチン、セチリジン、クロルフェニラミン、コレカルシフェロール、シロスタゾール、シメチジン、シンナリジン、シプロフロキサシン、シサプリド、クラリスロマイシン、クレマスチン、クロミフェン、クロミプラミン、クロピドグレル、コデイン、補酵素Q10、サイクロベンザプリン、シクロスポリン、ダナゾール、ダントロレン、デクスクロルフェニラミン、ジクロフェナク、ジクマロール、ジゴキシン、デヒドロエピアンドロステロン、ジヒドロエルゴタミン、ジヒドロタキステロール、ジリスロマイシン、ドネゼピル、エファビレンツ、エプロサルタン、エルゴカルシフェロール、エルゴタミン、必須脂肪酸源、エトドラク、エトポシド、ファモチジン、フェノフィブラート、フェンタニル、フェキソフェナジン、フィナステリド、フルコナゾール、フルルビプロフェン、フルバスタチン、フォスフェニトイン、フロバトリプタン、フラゾリドン、ガバペンチン、ゲムフィブロジル、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリセオフルビン、ハロファントリン、イブプロフェン、イルベサルタン、イリノテカン、硝酸イソソルビド、イソトレチノイン、イトラコナゾール、イベルメクチン、ケトコナゾール、ケトロラク、ラモトリジン、ランソプラゾール、レフルノミド、リシノプリル、ロペラミド、ロラタジン、ロバスタチン、L−スリロキシン、ルテイン、リコペン、メドロキシプロゲステロン、ミフェプリストン、メフロキン、酢酸メゲストロール、メサドン、メトクスサレン、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミダゾラム、ミグリトール、ミノキシジル、ミトキサントロン、モンテルカスト、ナブメトン、ナルブフィン、ナラトリプタン、ネルフィナビル、ニフェジピン、ニソルジピン、ニルタミド、ニトロフラントイン、ニザチジン、オメプラゾール、オプレベルキン、エストラジオール、オキサプロジン、パクリタキセル、パントプラゾール、パラカルシトール、パロキセチン、ペンタゾシン、ピオグリタゾン、ピゾフェチン、プラバスタチン、プレドニゾロン、プロブコール、プロゲステロン、シュードエフェドリン、ピリドスチグミン、ラベプラゾール、ラロキシフェン、レパグリニド、リファブチン、リファペンチン、リメキソロン、リタノビル、リザトリプタン、ロフェコキシブ、ロシグリタゾン、サキナビル、セルトラリン、シブトラミン、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スピロノラクトン、スマトリプタン、タクリン、タクロリムス、タモキシフェン、タムスロシン、タルグレチン、タザロテン、テルミサルタン、テニポシド、テルビナフィン、テラゾシン、テトラヒドロカンナビノール、チアガビン、チクロピジン、チロフィブラン、チザニジン、トピラマート、トポテカン、トレミフェン、トラマドール、トレチノイン、トログリタゾン、トロバフロキサシン、ユビデカレノン、バルサルタン、ベンラファキシン、ベルテポルフィン、ビガバトリン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ザフィルルカスト、ジロートン、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、及びゾピクロン、栄養油、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、植物及び動物起源の抽出物及び植物及び動物起源の油である。当然に、前記疎水性活性成分の塩、異性体及び誘導体もそれらの混合物として用いることができる。
【0140】
前記疎水性活性成分のうち、好ましい活性成分には、アセトレチン、アルベンダゾール、アルブテロール、アミノグルテチミド、アミオダロン、アムロジピン、アンフェタミン、アムホテリシンB、アトルバスタチン、アトバクオン、アジスロマイシン、バクロフェン、ベンゾナテート、ビカルタミド、ブスルファン、ブテナフィン、カルシフェジオール、カルシポトリエン、カルシトリオール、カンプトテシン、カプサイシン、カルバマゼピン、カロテン、セレコキシブ、セリバスタチン、クロルフェニラミン、コレカルシフェロール、シメチジン、シンナリジン、シプロフロキサシン、シサプリド、セチリジン、クラリスロマイシン、クレマスチン、クロミフェン、コデイン、補酵素Q10、シクロスポリン、ダナゾール、ダントロレン、デクスクロルフェニラミン、ジクロフェナク、ジゴキシン、デヒドロエピアンドロステロン、ジヒドロエルゴタミン、ジヒドロタキステロール、ジリスロマイシン、ドネゼピル、エファビレンツ、エルゴカルシフェロール、エルゴタミン、エソメプラゾール、必須脂肪酸源、エトドラク、エトポシド、ファモチジン、フェノフィブラート、フェンタニル、フェキソフェナジン、フィナステリド、フルコナゾール、フルルビプロフェン、フルバスタチン、フォスフェニトイン、フロバトリプタン、フラゾリドン、ガバペンチン、ゲムフィブロジル、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリセオフルビン、ハロファントリン、イブプロフェン、イリノテカン、イソトレチノイン、イトラコナゾール、イベルメクチン、ケトコナゾール、ケトロラク、ラモトリジン、ランソプラゾール、レフルノミド、ロペラミド、ロラタジン、ロバスタチン、L−スリロキシン、ルテイン、リコペン、ミフェプリストン、メフロキン、酢酸メゲストロール、メサドン、メトクスサレン、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミダゾラム、ミグリトール、ミトキサントロン、メドロキシプロゲステロン、モンテルカスト、ナブメトン、ナルブフィン、ナラトリプタン、ネルフィナビル、ニルタミド、ニトロフラントイン、ニザチジン、オメプラゾール、エストラジオール、オキサプロジン、パクリタキセル、パラカルシトール、ペンタゾシン、ピオグリタゾン、ピゾフェチン、プラバスタチン、プロブコール、プロゲステロン、シュードエフェドリン、ピリドスチグミン、ラベプラゾール、ラロキシフェン、ロフェコキシブ、レパグリニド、リファブチン、リファペンチン、リメキソロン、リタノビル、リザトリプタン、ロシグリタゾン、サキナビル、シブトラミン、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スピロノラクトン、スマトリプタン、タクリン、タクロリムス、タモキシフェン、タムスロシン、タルグレチン、タザロテン、テニポシド、テルビナフィン、テトラヒドロカンナビノール、チアガビン、チザニジン、トピラマート、トポテカン、トレミフェン、トラマドール、トレチノイン、トログリタゾン、トロバフロキサシン、ベルテポルフィン、ビガバトリン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ザフィルルカスト、ジロートン、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、ゾピクロン、それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体、及びそれらの混合物、並びに栄養油、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、植物及び動物起源の抽出物及び植物及び動物起源の油が含まれる。
【0141】
特に好ましい疎水性活性成分には、アセトレチン、アルブテロール、アミノグルテチミド、アミオダロン、アムロジピン、アンプレナビル、アトルバスタチン、アトバクオン、バクロフェン、ベンゾナテート、ビカルタミド、ブスルファン、カルシフェジオール、カルシポトリエン、カルシトリオール、カンプトテシン、カプサイシン、カルバマゼピン、カロテン、セレコキシブ、クロルフェニラミン、コレカルシフェロール、シメチジン、シンナリジン、シサプリド、セチリジン、クレマスチン、補酵素Q10、シクロスポリン、ダナゾール、ダントロレン、デクスクロルフェニラミン、ジクロフェナク、デヒドロエピアンドロステロン、ジヒドロエルゴタミン、ジヒドロタキステロール、エファビレンツ、エルゴカルシフェロール、エルゴタミン、必須脂肪酸源、エトドラク、エトポシド、ファモチジン、フェノフィブラート、フェキソフェナジン、フィナステリド、フルコナゾール、フルルビプロフェン、フォスフェニトイン、フロバトリプタン、フラゾリドン、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、イブプロフェン、イリノテカン、イソトレチノイン、イトラコナゾール、イベルメクチン、ケトコナゾール、ケトロラク、ラモトリジン、ランソプラゾール、レフルノミド、ロペラミド、ロラタジン、ロバスタチン、L−スリロキシン、ルテイン、リコペン、メドロキシプロゲステロン、ミフェプリストン、酢酸メゲストロール、メトクスサレン、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミグリトール、ミトキサントロン、モンテルカスト、ナブメトン、ナラトリプタン、ネルフィナビル、ニルタミド、ニトロフラントイン、ニザチジン、オメプラゾール、エストラジオール、オキサプロジン、パクリタキセル、パラカルシトール、ピオグリタゾン、ピゾフェチン、プランルカスト、プロブコール、プロゲステロン、シュードエフェドリン、ラベプラゾール、ラロキシフェン、ロフェコキシブ、レパグリニド、リファブチン、リファペンチン、リメキソロン、リタノビル、リザトリプタン、ロシグリタゾン、サキナビル、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タモキシフェン、タムスロシン、タルグレチン、タザロテン、テニポシド、テルビナフィン、テトラヒドロカンナビノール、チアガビン、チザニジン、トピラマート、トポテカン、トレミフェン、トラマドール、トレチノイン、トログリタゾン、トロバフロキサシン、ユビデカレノン、ビガバトリン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ザフィルルカスト、ジロートン、ジプラシドン、ゾルミトリプタン、それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体、及びそれらの混合物が含まれる。
【0142】
最も好ましい疎水性活性成分には、アムロジピン、アンプレナビル、アトルバスタチン、アトバクオン、セレコキシブ、シサプリド、補酵素Q10、シクロスポリン、ファモチジン、フェノフィブラート、フェキソフェナジン、フィナステリド、イブプロフェン、イトラコナゾール、ランソプラゾール、ロラタジン、ロバスタチン、酢酸メゲストロール、モンテルカスト、ナブメトン、ニザチジン、オメプラゾール、オキサプロジン、パクリタキセル、パラカルシトール、ピオグリタゾン、プランルカスト、プロゲステロン、シュードエフェドリン、ラベプラゾール、ラパマイシン、ロフェコキシブ、レパグリニド、リメキソロン、リタノビル、ロシグリタゾン、サキナビル、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タムスロシン、テニポシド、テルビナフィン、テトラヒドロカンナビノール、チアガビン、チザニジン、トラマドール、トログリタゾン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ザフィルルカスト、ジルートン、並びに栄養油、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、植物及び動物起源の抽出物、植物及び動物起源の油それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体、及びそれらの混合物が含まれる。
【0143】
他の実施形態においては、活性成分は親水性である。両親媒性化合物も、親水性活性成分のクラスの範囲内に含まれる。
【0144】
親水性活性成分の見かけの水溶性は約0.1質量%より大きく、通常は約1質量%より大きい。この実施形態の特定の態様においては、親水性活性成分は親水性の薬剤である。他の特定の態様においては、親水性活性成分は化粧品、診断薬、又は栄養剤である。
【0145】
適切な親水性活性成分は、薬効分類に限定されず、例えば、鎮痛剤、抗炎症剤、抗蠕虫薬、抗不整脈剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗凝血剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗真菌剤、抗痛風剤、抗高血圧剤、抗マラリア薬、抗偏頭痛薬、抗ムスカリン薬、抗新生物剤、勃起障害改善薬、免疫抑制剤、抗原生動物剤、抗甲状腺薬、抗不安薬、鎮静剤、睡眠薬、神経安定薬、β−遮断薬、心筋収縮剤、コルチコステロイド、利尿薬、抗パーキンソン病薬、胃腸薬、ヒスタミン受容体アンタゴニスト、角質溶解薬、脂質調整剤、抗狭心症剤、Cox−2阻害剤、ロイコトリエン阻害剤、マクロライド、筋弛緩薬、抗骨粗鬆症薬、抗糖尿病薬、向知性薬、抗−尿失禁剤、栄養油、抗−前立腺肥大症剤、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、及びそれらの混合物であり得る。
【0146】
同様に、親水性活性成分は、サイトカイン、ペプチド模倣薬、ペプチド、タンパク質、トキソイド、血清、抗体、ワクチン、ヌクレオシド、ヌクレオチド、遺伝物質、核酸又はそれらの混合物であり得る。
【0147】
適切な親水性活性成分の、特定の非限定的な具体例には、アカルボース;アシクロビル;アセチルシステイン;塩化アセチルコリン;アラトロフロキサシン;アレンドロネート;アルグルセラーゼ;アマンタジン塩酸塩;アンベノミウム;アミフォスチン;アミロライド塩酸塩;アミノカプロン酸;アムホテリシンB;抗血友病因子(ヒト);抗血友病因子(ブタ);抗血友病因子(組換え型);アプロチニン;アスパラギナーゼ;アテノロール;アトラクリウムベシレート;アトロピン;アジスロマイシン;アズトレオナム;BCGワクチン;バシトラシン;ベカレルミン;ベラドーナ;塩酸ベプリジル;硫酸ブレオマイシン;ヒトカルシトニン;鮭カルシトニン;カルボプラチン;カペシタビン;硫酸カプレオマイシン;セファマンドールナフェート;セファゾリンナトリウム;セフェピム塩酸塩;セフィキシム;セフォニシドナトリウム;セフォペラゾン;セフォテタン二ナトリウム;セフォタキシム;セフォキシチンナトリウム;セフチゾキシム;セフトリアキソン;セフロキシムアキセチル;セファレキシン;セファピリンナトリウム;コレラワクチン;絨毛性ゴナドトロピン;シドフォビル;シスプラチン;クラドリビン;臭化クリジニウム;クリンダマイシン及びクリンダマイシン誘導体;シプロフロキサシン;クロドロネート;コリスチメテートナトリウム;硫酸コリスチン;コルチコトロピン;コシントロピン;クロモリンナトリウム;シタラビン;ダルテパリンナトリウム;ダナパロイド;デスフェリオキサミン;デニロイキンディフィトックス;デスモプレシン;ジアトリゾエートメグルミン及びジアトリゾエートナトリウム;ジサイクロミン;ジダノシン;ジリスロマイシン;ドパミン塩酸塩;ドルナーゼアルファ;塩化ドキサクリウム;ドキソルビシン;エチドロネート二ナトリウム;エナラプリラト;エンケファリン;エノキサパリン;エノキサパリンナトリウム;エフェドリン;エピネフリン;エポエチンアルファ;エリスロマイシン;塩酸エスモロール;第IX因子;ファムシクロビル;フルダラビン;フルオキセチン;ホスカネットナトリウム;ガンシクロビル;顆粒球コロニー刺激因子;顆粒球−マクロファージ刺激因子;組換え型ヒト成長ホルモン;ウシ成長ホルモン;ゲンタマイシン;グルカゴン;グリコピロレート;ゴナドトロピン放出ホルモン及びその合成類似体;GnRH;ゴナドレリン;グレパフロキサシン;ヘモフィルスB型菌結合ワクチン;不活性型A型肝炎ワクチン;不活性型B型肝炎ワクチン;ヘパリンナトリウム;硫酸インジナビル;インフルエンザウイルスワクチン;インターロイキン−2;インターロイキン−3;ヒトインスリン;インスリンLispro;ブタインスリン;インスリンNPH;インスリンaspart;インスリングラルギン;インスリンdetemir;インターフェロンアルファ;インターフェロンベータ;イプラトロピウム臭化物;イホスファミド;日本脳炎ウイルスワクチン;ラミブジン;ロイコボリンカルシウム;酢酸ロイプロリド;レボフロキサシン;リンコマイシン及びリンコマイシン誘導体;ロブカビル;ロメフロキサシン;ロラカルベフ;マンニトール;麻疹ウイルスワクチン;髄膜炎菌ワクチン;メノトロピン;臭化メペンゾレート;メサラミン;メテナミン;メトトレキセート;メタスコポラミン;メトホルミン塩酸塩;メトプロロール;メゾシリンナトリウム;塩化ミバクリウム;流行性耳下腺炎ウイルスワクチン;ネドクロミルナトリウム;臭化ネオスチグミン;ネオスチグミンメチル硫酸;ニューロンチン;ノルフロキサシン;酢酸オクトレオチド;オフロキサシン;オルパドロネート;オキシトシン;パミドロネート二ナトリウム;臭化パンクロニウム;パロキセチン;ペルフロキサシン;イセチオン酸ペンタミジン;ペントスタチン;ペントキシフィリン;ペリシクロビル;ペンタガストリン;フェントラミンメシラート;フェニルアラニン;サリチル酸フィゾスチグミン;伝染病ワクチン;ピペラシリンナトリウム;血小板由来成長因子;多価の肺炎球菌ワクチン;ポリオウイルスワクチン(不活性)、ポリオウイルス生ワクチン(OPV);硫酸ポリミキシンB;塩化プラリドキシム;プラムリンチド;プレガバリン;プロパフェノン;臭化プロパンテリン;ピリドスチグミン臭化物;狂犬病ワクチン;レシドロネート;リババリン;リマンタジン塩酸塩;ロタウイルスワクチン;キシナホ酸サルメテロール;シンカリド;天然痘ワクチン;ソラトール;ソマトスタチン;スパルフロキサシン;スペクチノマイシン;スタブジン;ストレプトキナーゼ;ストレプトゾシン;塩化スキサメトニウム;タクリン塩酸塩;硫酸テルブタリン;チオペタ;チカルシリン;チルドロネート;チモロール;組織型プラスミノーゲン活性化因子;TNFR:Fc;TNK−tPA;トランドラプリル;グルコン酸トリメトレキサート;トロスペクチノマイシン;トロバフロキサシン;塩化ツボクラリン;腫瘍壊死因子;腸チフス生ワクチン;尿素;ウロキナーゼ;バンコマイシン;バラシクロビル;バルサルタン;水痘ウイルス生ワクチン;バソプレシン及びバソプレシン誘導体;臭化ベクロニウム;ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ビタミンB12;ワルファリンナトリウム;黄熱ワクチン;ザルシタビン;ザナミビル;ゾランドロネート;ジドブジン、それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体;及びそれらの混合物が含まれる。
【0148】
前記親水性活性成分のうち、好ましい活性成分には、アカルボース;アシクロビル;アトラクリウムベシレート;アレンドロネート;アルグルセラーゼ;アマンタジン塩酸塩;アムホテリシンB;抗血友病因子(ヒト);抗血友病因子(ブタ);抗血友病因子(組換え型);アジスロマイシン;ヒトカルシトニン;鮭カルシトニン;カペシタビン;セファゾリンナトリウム;セフォニシドナトリウム;セフォペラゾン;セフォキシチンナトリウム;セフチゾキシム;セフトリアキソン;セフロキシムアキセチル;セファレキシン;絨毛性ゴナドトロピン;シドフォビル;クラドリビン;クリンダマイシン及びクリンダマイシン誘導体;コルチコトロピン;コシントロピン;クロモリンナトリウム;シタラビン;ダルテパリンナトリウム;ダナパロイド;デスモプレシン;ジダノシン;ジリスロマイシン;エチドロネート二ナトリウム;エノキサパリンナトリウム;エポエチンアルファ;第IX因子;ファムシクロビル;フルダラビン;ホスカネットナトリウム;ガンシクロビル;顆粒球コロニー刺激因子;顆粒球−マクロファージ刺激因子;組換え型ヒト成長ホルモン;ウシ成長ホルモン;ゲンタマイシン;グルカゴン;ゴナドトロピン放出ホルモン及びその合成類似体;GnRH;ゴナドレリン;ヘモフィルスB型菌結合ワクチン;不活性型A型肝炎ワクチン;不活性型B型肝炎ワクチン;ヘパリンナトリウム;硫酸インジナビル;インフルエンザウイルスワクチン;インターロイキン−2;インターロイキン−3;ヒトインスリン;インスリンlispro;ブタインスリン;インスリンNPH;インスリンaspart;インスリングラルギン;インスリンdetemir;インターフェロンアルファ;インターフェロンベータ;イプラトロピウム臭化物;イホスファミド;ラミブジン;ロイコボリンカルシウム;酢酸ロイプロリド;リンコマイシン及びリンコマイシン誘導体;メトホルミン塩酸塩;ネドクロミルナトリウム;臭化ネオスチグミン;ネオスチグミンメチル硫酸;ニューロンチン;酢酸オクトレオチド;オルパドロネート;パミドロネート二ナトリウム;臭化パンクロニウム;イセチオン酸ペンタミジン;ペンタガストリン;サリチル酸フィゾスチグミン;ポリオウイルス生ワクチン(OPV);ピリドスチグミン臭化物;レシドロネート;リババリン;リマンタジン塩酸塩;ロタウイルスワクチン;キシナホ酸サルメテロール;ソマトスタチン;スペクチノマイシン;スタブジン;ストレプトキナーゼ;チカルシリン;チルドロネート;組織型プラスミノーゲン活性化因子;TNFR:Fc;TNK−tPA;グルコン酸トリメトレキサート;トロスペクチノマイシン;腫瘍壊死因子;腸チフス生ワクチン;ウロキナーゼ;バンコマイシン;バラシクロビル;バソプレシン及びバソプレシン誘導体;ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ワルファリンナトリウム;ザルシタビン;ザナミビル;ジドブジン、それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体;及びそれらの混合物が含まれる。
【0149】
最も好ましい親水性活性成分には、アカルボース;アレンドロネート;アマンタジン塩酸塩;アジスロマイシン;ヒトカルシトニン;鮭カルシトニン;セフトリアキソン;セフロキシムアキセチル;絨毛性ゴナドトロピン;クロモリンナトリウム;ダルテパリンナトリウム;ダナパロイド;デスモプレシン;ジダノシン;エチドロネート二ナトリウム;エノキサパリンナトリウム;エポエチンアルファ;第IX因子;ファムシクロビル;ホスカネットナトリウム;ガンシクロビル;顆粒球コロニー刺激因子;顆粒球−マクロファージ刺激因子;組換え型ヒト成長ホルモン;ウシ成長ホルモン;グルカゴン;ゴナドトロピン放出ホルモン及びその合成類似体;GnRH;ゴナドレリン;ヘパリンナトリウム;硫酸インジナビル;インフルエンザウイルスワクチン;インターロイキン−2;インターロイキン−3;ヒトインスリン;インスリンlispro;ブタインスリン;インターフェロンアルファ;インターフェロンベータ;酢酸ロイプロリド;メトホルミン塩酸塩;ネドクロミルナトリウム;臭化ネオスチグミン;ネオスチグミンメチル硫酸;ニューロンチン;酢酸オクトレオチド;オルパドロネート;パミドロネート二ナトリウム;レシドロネート;リマンタジン塩酸塩;キシナホ酸サルメテロール;ソマトスタチン;スタブジン;チカルシリン;チルドロネート;組織型プラスミノーゲン活性化因子;TNFR:Fc;TNKtPA;腫瘍壊死因子;腸チフス生ワクチン;バンコマイシン;バラシクロビル;バソプレシン及びバソプレシン誘導体;ザルシタビン;ザナミビル;ジドブジン、それらの薬学的に許容される塩、異性体及び誘導体;及びそれらの混合物が含まれる。
【0150】
本発明の固体製剤中に取り込まれ得る活性成分には、全身的な活性治療薬、局所的活性治療薬、消毒剤、化学含浸剤、清掃剤、脱臭剤、香料、染料、動物忌避剤、防虫剤、肥料、殺虫剤、除草剤、殺菌剤、及び植物成長刺激剤等が含まれる。
【0151】
多種多様の治療活性薬剤は、本発明と併せて用いることができる。本発明の組成物において用いることができる治療薬(例えば、医薬品)は、水溶性及び水不溶性の薬剤を含む。このような治療的活性薬剤の具体例には、抗ヒスタミン剤(例えば、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン及びマレイン酸デクスクロルフェニラミン)、鎮痛剤(例えば、アスピリン、コデイン、モルフィネ、ジヒドロモルホン、オキシコドン等)、非ステロイド性抗炎症剤(例えば、ナプロキセン、ジクロフェナク、インドメタシン、イブプロフェン、スリンダク)、鎮吐剤(例えば、メトクロプラミド)、抗てんかん薬(例えば、フェニトイン、メプロバメート及びニトラゼパム)、血管拡張薬(例えば、ニフェジピン、パパベリン、ジルチアゼム及びニカルジリン)、鎮咳薬及び去痰薬(例えば、リン酸コデイン)、抗喘息薬(例えば、テオフィリン)、制酸剤、鎮痙薬(例えば、アトロピン、スコポラミン)、抗糖尿病薬(例えば、インスリン)、利尿薬(例えば、エタクリン酸、ベンドロフルアジド)、抗低血圧薬(例えば、プロプラノロール、クロニジン)、抗高血圧薬(例えば、クロニジン、メチルドパ)、気管支拡張薬(例えば、アルブテロール)、ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、プレドニゾン)、抗生物質(例えば、テトラサイクリン)、抗痔核剤、睡眠薬、向精神薬、抗下痢剤、粘液溶解薬、鎮静剤、消炎剤、緩下薬、ビタミン類、興奮剤(フェニルプロパノールアミンのような食欲抑制剤を含む)が含まれる。前記リストは、排他的であることを意味しない。
【0152】
多種多様の局所的な活性剤を、本明細書に開示された新規な賦形剤と併せて用いることができ、水溶性及び水不溶性の薬剤の両方を含む。本発明の制御放出製剤中に含まれる局所的な活性剤は、使用環境、例えば、口腔においてその効果を発揮することを意図し、場合によっては、活性剤は、周囲の粘膜を通した血液への吸収によって全身性の活性をも有する。
【0153】
局所的な活性剤には、抗真菌剤(例えば、アムホテリシンB、クロトリマゾール、ナイスタチン、ケトコナゾール、ミコナゾール等)、抗生物質(ペニシリン、セファロスポリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、アミノグリコシド等)、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル、イドクスウリジン等)、気分転換剤(例えば、クロロフィル)、鎮咳薬(例えば、デキストロメトルファン塩酸塩)、抗齲蝕原性化合物(例えば、フッ化物の金属塩、モノフルオロリン酸ナトリウム、塩化第一スズ、アミンフッ化物)、鎮痛剤(例えば、サリチル酸メチル、サリチル酸等)、局所麻酔薬(例えば、ベンゾカイン)、口腔殺菌剤(例えば、クロルヘキシジン及びその塩、ヘキシルレゾルシノール、塩化デカリニウム、塩化セチルピリジニウム)、抗炎症剤(例えば、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン等)、ホルモン剤(エストリオール)、アンチプラーク剤(例えば、クロルヘキシジン及びその塩、オクテニジン、及びチモールの混合物、メントール、サリチル酸メチル、オイカリプトール)、酸減少剤(例えば、リン酸二水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム及びカリウム等の緩衝剤)、及び歯の脱感作剤(例えば、硝酸カリウム)が含まれる。このリストは排他的であることを意味しない。本発明の固体製剤には、香料及び甘味料のような他の局所的活性剤もが含まれる。一般的に、the National Academy of Sciences,Chemicals Used in Food Processing,pub 1274,pages 63−258に開示されたもののような、あらゆる香料又は食品添加物を用いることができる。
【0154】
多種多様の薬学的な全身的活性薬剤、例えば、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、必須微量成分、ホルモン及びそのアンタゴニスト、ステロイド、非ステロイド性抗炎症剤、抗新生物剤、抗原、抗ヒスタミン剤、鎮痛剤を含む神経薬理学的薬剤、血管拡張薬、抗凝固剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗寄生虫剤、重金属アンタゴニスト、酵素のような消化管を緩和する局所活性薬剤、制酸剤、ヒスタミンアンタゴニスト、利尿薬及び心臓薬に製剤化することができる。
【0155】
活性薬剤は、米国特許第2005/0096390 A1に開示されている。従って、本発明の製剤及び医薬組成物の第一の薬剤又は活性物質は、前述されたようにフェノフィブラート又はその類似体である。本発明が、2、3又は更に4種の異なるフィブリン酸塩及び/又はフィブリン酸を含む製剤及び組成物を含むことを理解すべきである。他の有用なフィブリン酸塩は、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、エトフィリン、クロフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ピリフィブラート、シムフィブラート及びトコフィブラートであり、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、ベザフィブラート、クロフィブラート、シプロフィブラート、並びに、フェノフィブリン酸のような関連するフィブリン酸を含むそれらの活性代謝物及び類似体が特に有用である。
【0156】
本発明の製剤及び医薬組成物の第二の薬剤又は活性物質は、前述したようなプラバスタチン、又はナトリウム塩のようなその薬学的に許容される塩であり得る。
【0157】
本発明の典型的な化合物は、親油性であり、及び/又は25℃における乏しい溶解性を有することによって特徴づけられる。一般に、前記化合物は、25℃における水中で、1mg/mL未満、例えば、0.5、0.1、0.05、又は0.01mg/mLの溶解性を有する。通常、化合物は、一般に、ステロイド分子及び/又はホルモン/抗−ホルモンのような活性薬剤成分である。広い範囲の他の薬剤成分、例えば、アルベンダゾール、アミノグルテチミド、アミノサリチル酸(3−,4−又は5−アミノサリチル酸)アミオダロン、アステミゾール、アザチオプリン、ベクラミド、ベノリレート、ベンペリドール、ベザフィブラート、ビオチン、ブロモクリプチン、ブロモクリプチンメシラート、ブメタニド、ブスルファン、カベルゴリン、カルバマゼピン、セフィキシム、ケノデオキシコリン酸、クロラムブシル、クロロキン、クロルプロパミド、クロルプロチキセン、クロルタリドン、シンナリジン、シノキサシン、クロバザム、クロファジミン、クロフィブラート、クロナゼパム、シクロペンチアジド、シクロスポリンA、ダプソン、デメクロサイクリン、ジアゾキシド、ジフルニザル、ジギトキシン、ジゴキシン、ジスルフィラム、ドンペリドン、ドロペリドール、エノキサシン、エポチロン、エチオナミド、エトレチナート、フェロジピン、フェンブフェン、フェキソフェナジン、フルマゼニル、葉酸、フロセミド、グリピジド、グリキドン、グリセオフルビン、ハロペリドール、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、イブプロフェン、イロプロスト、インドメタシン、イソカルボキサジド、硝酸イソソルビド、イソトレチノイン、イスラジピン、イトラコナゾール、ケタゾラム、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ランソプラゾール、リオチロニンナトリウム、リスリド、ロペラミド、ロラタジン、ロラゼパム、ロバスタチン、メベンダゾール、メダゼパム、メフェナム酸、メナジオン、メキタジン、メトトレキセート、ミソプロストール、モルフィネ、ニクロサミド、ニフェジピン、ニモジピン、ニトラゼパム、オメプラゾール、オキサゼパム、オキシテトラサイクリン、パントプラゾール、ペルフェナジン、フェニルブタゾン、ピモジド、ピンドロール、プロベネシド、プロブコール、エンボン酸ピランテル、ピリメタミン、レチノール、リボフラビン、シンバスタチン、スチルボエストール、スリンダク、スルファチアジン、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、スルピリド、タモキシフェン、テマゼパム、チアベンダゾール、チオグアニン、トコフェロール、トルブタミド、トレチノイン、トリアムテレン、トリアゾラム、トリメトプリム及びゾピクロンが現在の技術から有利であり得る。
【0158】
述べたように、本発明の化合物は、通常、ステロイド性分子、又は以下に例示するホルモンである。
【0159】
テストステロン及びそのエステル(エナント酸テストステロン、ウンデカン酸テストステロン、シピオン酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン)のようなアンドロゲン、
エストラジオール及びそのエステル(吉草酸エストラジオール、エナント酸エストラジオール、シピオン酸エストラジオール、ウンデシル酸エストラジオール)、エストリオール、エストロン、結合エストロゲン、エクイリン、エチニルエストラジオール、フェネストレル、メストラノール、ニレストリオール、キネストロール、クロミフェン、エストロゲン受容体アルファアゴニスト、エストロゲン受容体アルファアンタゴニスト、エストロゲン受容体ベータアゴニスト、エストロゲン受容体ベータアンタゴニスト、エストロゲン受容体ダウンレギュレータのようなエストロゲン/抗エストロゲン、
コルチゾン及びグルココルチコイド、例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブデゾニド、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸クロベタゾン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾンのようなコルチコステロイド、
シプロテロン、ドロスピレノン、エトノゲストレル、デソゲストレル、ゲストデン、レボノルゲストレル、ノルエチステロン、ノルゲスチメート、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、ノルゲストレル、メドロゲストン、酢酸メドロキシプロゲステロン、プロゲステロン、プロゲステロン受容体A特異的リガンド、プロゲステロン受容体B特異的リガンド、メソプロゲスチン、抗プロゲスチン、アソプリスニル、アソプリスニルエカメートのようなプロゲスチン/抗アンドロゲン、
スピロノラクトン、エプレレノン、カンレノエート、カンレノン、ジシレノン、メキシレノエート、プロレノエート、エポスタン、メスピレノン、オキシプレノエート、スピロレノン、スピロキサゾン、プロレノンのようなアルドステロンアンタゴニスト、
アルファカルシドール、カルシフェジオール、カルシフェロール、カルシトリオールのようなビタミンDホルモン。
【0160】
従って、本発明のステロイド性分子は、エストラジオール及びそのエステル、エチニルエストラジオール、結合エストロゲン、テストステロン及びそのエステル、シプロテロン、ドロスピレノン、エトノゲストレル、デソゲストレル、ゲストデン、レボノルゲストレル、ノルエチステロン、ノルゲスチメート、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、ノルゲストレル、メドロゲストン、酢酸メドロキシプロゲステロン、プロゲステロン、スピロノラクトン、エプレレノン、カンレノエート、カンレノン、ジシレノン、メキシレノエート、プロレノエート、エポスタン、メスピレノン、オキシプレノエート、スピロレノン、スピロキサゾン、プロレノン、アソプリスニル、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブデゾニド、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸クロベタゾン、酢酸コルチゾン、デキサメタゾン、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、アルファカルシドール、カルシフェジオール、カルシフェロール及びカルシトリオールから選択される。
【0161】
本発明の組成物が1種以上の活性薬剤、例えば、2種以上の薬剤を含んでいてもよいことを理解すべきである。例えば、本発明の組成物は、治療有効量のドロスピレノン、及び治療有効量のエストロゲンを含む。
【0162】
現在興味のある実施形態においては、本発明の化合物は吉草酸エストラジオール及び/又はドロスピレノンである。
【0163】
医薬組成物の更なる構成要素には、例えば、酸化防止剤、バインダー、乳化剤、着色剤、フィルム形成剤、充填剤、臭気物質、香味料、ゲル生成剤、防腐剤、溶媒、油、パウダーベース、軟膏基剤、医薬組成物の製剤化、補充及び製造のための酸及び塩、滑沢剤、放出剤、座剤の基剤、分散安定剤、甘味料、発泡ガス、皮膚軟化剤及び砂糖代用品のような従来の補助物質が含まれる。
【0164】
植物薬剤製剤及びホメオパシー製剤も、二酸化ケイ素フレークが用いられる医薬組成物に含まれる。
【0165】
本発明の医薬組成物は、活性成分の放出が制御された、いわゆる抑制及び持続性の製剤も含む。更に、本発明の医薬組成物は、局所適用及び経皮治療システムのような治療システムの一部であってもよい。
【0166】
好ましい実施形態においては、熱分解ケイ酸をベースとする二酸化ケイ素フレークは、薬学的活性成分及び/又は賦形剤のための担体として供給される。従って、本発明は、前記二酸化ケイ素フレーク及びこれらの少なくとも1種の物質の吸着物にも関する。
【0167】
本明細書で用いられる場合、「吸着物」なる表現は、二酸化ケイ素表面の物質の吸着のみならず、細孔、並びに空隙容量における「取り込み」をもカバーする。「吸着物」なる用語は、二酸化ケイ素フレーク又はその断片が、物質の固体粒子又は液滴をカバーすることをも意味する。後者のケースにおいては、粒子及び/又は液滴の間の引力が減少し、例えば、流れ特性が向上し、及び/又は液滴の合体が防止される。
【0168】
原則として、二酸化ケイ素フレークは、あらゆる適切な薬学的活性成分又は賦形剤のための担体として作用するが、好ましくは、前記活性成分及び補助物質及び/又はそれらの混合物を含む吸着剤として作用する。薬学的賦形剤のうち、好ましくは、香料、着香料又は着色剤が二酸化ケイ素フレークに吸着する。香料及び着香料は天然のもの、すなわち植物又は動物起源、並びに合成、すなわち完全合成又は半合成起源であり得る。
【0169】
植物性香料の具体例には、エーテル油及び樹脂状物質が含まれる。動物性香料の具体例には、麝香、シベット、海狸香及びアンバーグリスが含まれる。完全合成香料には、純粋に幻想的な組成物と共に、天然において香りのよい原型を有するものが含まれる。半合成香料は、天然源から分離され、次いで化学的に変換することができるものであると理解される。
【0170】
また、着色剤は、天然又は合成着色剤であり、有機又は無機化合物である。
【0171】
二酸化ケイ素のフレークは、特に、以下の物質のための担体として適している。
【0172】
その放出挙動が、例えば、水に難溶性の物質の場合に高い表面積の担体物質への塗布によって向上する物質;
その放出挙動が、例えば、遅延型製剤の場合に速い物質;
液状又はペースト状であり、それ故、例えば、計量及び/又は取り扱いが困難である物質;
例えば、非常に低い融点の結果として、その工程が非常に困難である物質;
その流動挙動が、例えば錠剤及びカプセルの製造のための更なる工程に不十分である物質;
揮発しやすい物質;
例えば、大気中の酸素、光、蒸気、酸(胃液)又は塩基(腸液)のような外部条件に対して影響を受けやすい物質。
【0173】
例えば、アセチルサリチル酸;アトロピン;アズレン;ビサボロール;カンフル;クロラムフェニコール;ヒドロコルチゾン、及び例えば、ヒドロコルチゾン−17−吉草酸塩のようなその誘導体、プロスタグランジン;チモール;例えば、ビタミンA及びEのような(プロ)ビタミン及びそれらの誘導体;不飽和脂肪酸、特に、ガンマ−リノレン酸、オレイン酸、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸のような必須脂肪酸;動物及び植物起源の抽出物、及び例えば魚油、月見草油、ルリヂサ油、スグリ種子油及びタラ肝油のような動物及び植物起源の油のような、多数の活性成分がこの方法によって安定化され得る。
【0174】
熱分解ケイ酸から形成されたフレークへの適用によって放出挙動が向上し得る難溶性物質には、例えば、インドメタシン、スルファエチドール、レセルピン、グリセオフルビン、プロブコール及びオキソリン酸が含まれる。また、例えば、ヒドロクロロチアジド、クロラムフェニコール;及びアセチルサリチル酸のようなそれ自体容易に溶解する物質の放出挙動は、この方法によって向上し得る。
【0175】
従来の方法によっては加工することが困難であるか、全く加工することができない活性成分の具体例は、イブプロフェン、中でも、ほんの52℃の融点を有するS−イブプロフェンである。低融点のため、本発明の吸着物から離れた造粒法はほとんど適していない。
更に、例えば、錠剤化の間に焼結する物質は、本発明との関連で、二酸化ケイ素顆粒剤を用いて好ましい吸着物を形成する。
【0176】
吸着物中の二酸化ケイ素フレークに対する物質の量比は、物質の性質、及び最終生成物が満足する必要条件によって所望のように選択することができる。しかし、好ましくは、100gの二酸化ケイ素顆粒材料に対し、0.001〜200gの物質、特に好ましくは10〜150gの物質が用いられる。
【0177】
二酸化ケイ素フレークに、所望の活性成分及び/又は補助物質を塗布及び/又は吸着するために、種々の方法を用いることができる。本発明の吸着物の具体的な製造方法は、以下の工程を含む。
【0178】
(a)薬学的活性成分及び補助物質、又は分散物、すなわち溶媒中の後者の溶液、懸濁液又は乳化剤から選択される、吸着される物質を溶解する工程;
(b)熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークと、工程(a)由来の混合物を混合する工程;及び
(c)任意に溶媒を除去する工程。
【0179】
「溶媒」なる用語は、数種の異なる溶媒の混合物をも含む。室温で既に液状化している物質は、このケースにおいては、「溶解工程」は既に実施されているので、前の工程なしで工程(b)における混合工程を実施することができる。混合工程(b)は、例えば、噴霧により、工程(a)由来の混合物を二酸化ケイ素フレークに加えることにより、又はその逆により実施することができる。いずれのケースにおいても、添加は、一度に、又は一部ずつ実施することができる。工程(b)における混合の時間は、特に、ケイ酸の表面に吸着する物質の吸着挙動に依存する。溶媒が存在する場合、工程(a)及び工程(b)は、溶媒の凝固点と沸点との間の温度で実施される。存在するであろう過剰の溶媒は、工程(c)において、好ましくは高温及び/又は減圧下で除去される。
【0180】
工程(c)における溶媒の除去は、形成が同時に実施される、噴霧乾燥又は流動床乾燥によっても達成することができる。フレークを含む溶解物の場合、形成工程は、適切には押出成型を含む。
【0181】
しかし、熱分解ケイ酸から形成されるフレークは、担体及び/又は吸着剤として同時に作用せずに、医薬品の製造のためにも用いることができる。このケースにおいては、それらは、長年、薬務において確立された、従来の熱分解ケイ酸を補完又は置換することができる。例えば、熱分解ケイ酸のフレークは、特に、固体形態の薬剤の生産及び特性を向上し得る。また、それらは、押出品の製造、例えば、他に確立された、セルロース又はポリマーのような補助物質の置換において有利に用いられる。
【0182】
公知の非顆粒性熱分解ケイ酸と比べた、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークの利点は、特に、高いバルク密度、タンプ密度、向上した流動性、狭い粒子サイズ分布、及び塵埃のない工程にある。更に、それから製造された錠剤は、高い機械的安定性及び向上した崩壊挙動を有する。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1】図1は、工程の概念図を示す。
【図2】図2は、圧縮を実施するための装置を示す。
【図3】図3は、塵埃含有量の判定に用いられる装置の概略図を示す。
【図4】図4は、フレークに圧縮され、本発明により用いられる、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の微塵埃含有量と、他の手段により圧縮された、熱分解的に製造された二酸化ケイ素の微塵埃含有量とを比較するグラフを示す。
【図5】図5は、EP 0 725 037 A1の種々の顆粒の累積的な分布(Q−3分布)を示す。
【図6】図6は、フレークに圧縮され、本発明で用いられる、粉砕され、ふるいにかけられた後の顆粒形態の熱分解的に製造された二酸化ケイ素を示す。
【0184】
本発明を、実施例を用いて更に詳細に説明する。
【0185】
フレークにおける薬学的用途の実施例
薬学的活性化合物のための担体としての用途
このため、AEROSILフレーク(二酸化ケイ素フレーク)は、理想的には微粒子を含んでいない。250〜500μmのAEROSILフレーク粒子サイズ(二酸化ケイ素フレーク)を有するAEROSILフレーク画分(二酸化ケイ素フレーク)を、ふるい造粒、それに続くふるいわけにより製造された。このサイズ範囲は、多少は自由裁量で選択された。しかし、それが使用試験において特に適していることが判明した。しかし、原則として、より小さい、又はより大きい粒子サイズを用いることも可能である。
【0186】
この使用の実施例においては、AEROSILフレーク(二酸化ケイ素フレーク)及び比較生成物はユーカリ油に装填される。
【0187】
有用性を特徴づけるために、以下のパラメータを詳細に調べた。
【0188】
・装填されたフレーク(ガラス製の円錐体のものにおいて、アウトフロー開口部の直径は2.5、5、8、12及び18nm)の流動性。流動性は、下記採点で評価した。非常に良好=1、良好=2、満足=3、適当=4、不十分=5、不適切=6。
【0189】
・装填されたフレークの流れ(poured)錐体角度(これは、式:tan(流れ錐体角度)=流れ錐体の高さ/(0.5*流れ錐体の直径)から計算される。)
・カプセル質量:このため、カプセルを、装填した担体材料で満たした。ここで、カプセル内で、可能な限り高い重さを測定できることが重要である。
【0190】
・カプセル質量の偏差:これは、測定精度の評価である。
【0191】
比較のために下記のものが用いられた。
【0192】
高度に分散した、粉末状の熱分解的に製造された二酸化ケイ素である、AEROSIL 300V。
【0193】
噴霧乾燥した、熱分解的に製造された二酸化ケイ素である、AEROPERL Pharma 30。
【0194】
【表1】

【0195】
AEROSILフレークは、特に、出発材料AEROSIL 300Vと比較し、突出した流動特性のため、魅了される。これは、フレーク粒子が、高度に分散した熱分解シリカAEROSIL 300Vの凝集体のように凝集せず、モデルの活性化合物(ユーカリ油)を吸収し、細孔容積に貯蔵するという事実によって説明される。結果として、それらは突き出さず、非常に容易には自由に流れない。
【0196】
AEROSILフレークは、AEROPERLと比べ、わずかに向上した流動特性をも有している。AEROPERLと比べ、AEROSILフレークは、塵埃がないという利点を有している。図7を参照されたい。
【0197】
特に、医薬及び化粧製品の製造において、最も高い純度要求性が要求されなければならないので、高度に分散性の二酸化ケイ素を用いた加工の不都合は塵埃の形成である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組成物における、熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレークの使用。
【請求項2】
前記医薬組成物が、懸濁液、エマルション、エアゾール、軟膏、クリーム、ゲル、ペースト剤、座剤、スティック剤、粉末、局所粉末、再分散可能な粉末、経口懸濁液を製造するために用いられる粉末、顆粒剤、錠剤、トローチ、糖衣錠、フィルムコート錠、充填剤入り硬カプセル、軟ゼラチンカプセル、押し出し品、マイクロカプセル又はミクロスフェアの形態で存在することを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記フレークが、薬学的活性成分及び/又は賦形剤のための担体として作用することを特徴とする、請求項1又は2記載の使用。
【請求項4】
熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレーク、及び少なくとも1種の薬学的活性成分を含む医薬組成物。
【請求項5】
少なくとも1種の薬学的賦形剤を更に含むことを特徴とする、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記薬学的賦形剤が:酸化防止剤、バインダー、乳化剤、着色剤、被膜剤、充填剤、ゲル生成剤、臭気物質、香味料、防腐剤、溶媒、油、パウダーベース、軟膏基剤、医薬組成物の製剤化、補充及び製造のための酸及び塩、滑沢剤、放出剤、座剤の基剤、分散安定剤、甘味料、発泡ガス、皮膚軟化剤及び砂糖代用品から選択されることを特徴とする、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとするフレーク、及び薬学的活性成分及び賦形剤から選択される少なくとも1種の物質を更に含む吸着物。
【請求項8】
前記薬学的賦形剤が、請求項6記載の賦形剤から選択されることを特徴とする、請求項7記載の吸着物。
【請求項9】
(a)薬学的活性成分及び賦形剤、又は溶媒中のそれらの分散物から選択される、吸着される物質を溶解する工程;
(b)熱分解的に製造された二酸化ケイ素をベースとする顆粒状物質と、工程(a)由来の混合物を混合する工程;及び
(c)場合により溶媒を除去する工程を含む、請求項7又は8記載の吸着物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−536165(P2009−536165A)
【公表日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508145(P2009−508145)
【出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/062216
【国際公開番号】WO2007/128350
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】