説明

医薬組成物

局所組成物は、メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有して成る。該組成物は、結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部の病状、特に炎症性腸疾患及びクローン病の処置・治療に使用可能である。該組成物はまた、疼痛や炎症を緩和し、また外科手術後における結腸、直腸、肛門直腸や肛門周囲部の治癒を促進する。該組成物の一つの利点は、メトロニダゾールの局所投与によって、一次的な局所効果が得られるのであり、その結果全身投与による副作用が回避されることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を含んで成る医薬組成物、その局所組成物に係わる。本文においては以降、“メトロニダゾール”成る用語は、文脈から別段のものと明白でない限り、その薬学的に許容可能な塩をも包含するものと解されるものとする。
【背景技術】
【0002】
メトロニダゾール(即ち“フラジル(Flagyl)”)は、2―メチルイミダゾールなる構造式を有する合成の抗菌性及び抗原虫性抗生物質である。この抗生物質は、ここ長年にわたって経口剤型又は静脈内剤型として結腸、直腸、肛門管や肛門周囲部の炎症症状を処置・治療するために使用されてきた。経口メトロニダゾール製剤は、伝統的に炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性結腸炎を含む)、原発性直腸結腸炎又は放射線直腸炎を処置・治療するために使用されてきた。更には、かかる経口製剤は、肛門周囲部又は肛門管の炎症性病状、例えば裂肛、痔ろう、膿瘍、潰瘍又は手術後創傷などを処置・治療するために使用されている。メトロニダゾールはまた、静脈内製剤として結腸及び直腸の幾つかの炎症性病状に起因する全身性敗血症を治療するためにも使用されている。
【0003】
メトロニダゾールは、抗菌性ばかりでなくまた抗炎症性を有するのであるが、これらの特性については充分理解されていない。この医薬はその抗炎症性により、幾つかの皮膚病の処置・治療に使用されている。
【0004】
メトロニダゾールは、経口製剤及び静脈内製剤の双方において多数の副作用に関連づけられることが多い。かかる副作用としては、例えば悪心・吐き気、嘔吐、口内での金属味覚や口腔内炎症などの胃腸系の症状が挙げられる。重篤な神経系副作用が起こり得るのであって、これらは通常四肢の麻痺・無感覚や刺痛として発現する。このような神経学的副作用は、衰弱性であり、しばしば非可逆的であって、メトロニダゾール投与の中止を必要とする。重篤な血液学的、心血管系又は腎臓の合併症もまた普遍的に認められるものであり、致命的と成り得るものである。更には、カンジダなどの日和見感染性生物の過剰増殖が、経口又は静脈内メトロニダゾールから生起し得る。また、経口メトロニダゾールは、例えば経口抗凝結剤(例えばクマジン(coumadin))など他の薬剤と有害な態様で相互作用を及ぼし、その結果潜在的に致命的となる出血を惹起し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メトロニダゾール局所製剤はこれまでに、多くの皮膚病状(例えば、酒さ)に対して使用されまたは膣感染症(例えば、トリコモナス)の処置・治療に局所膣用製剤として使用されてきた。これらの製剤は、アルコールを含む媒体に封入されているため、肛門周囲部又は肛門管の刺創管や灼熱感を起すことになる。本発明者が知る限りにおいて、メトロニダゾールを炎症性疾患の処置・治療において直腸又は遠位結腸内に直接適用・投与(例えば、坐薬、フォーム又は浣腸として)することは一切開示されたことはなく、またかかるメトロニダゾールの製剤も一切市販されていない。
【0006】
本発明の好ましい実施態様の一つの目的は従って、遠位胃腸管の幾つかの病状を治療するためかかる望ましくない副作用を回避しつつメトロニダゾールを適用・投与することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の局面に従えば、メトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物が提供される。メトロニダゾールの濃度は、好ましくはほぼ5重量%とほぼ50重量%との間であり、より好ましくはほぼ5重量%と15重量%との間であり、また最も好ましくはほぼ10重量%である。これらの濃度は、当該組成物の全重量に基くものである。
【0008】
該ビヒクルは、好ましくは有機のビヒクルであり、典型的には少なくとも一種の炭化水素を含んで成る。好ましくは、かかるビヒクルは、少なくとも二種の半固体状飽和炭化水素化合物の混合物を含んで成る。適当なビヒクルの一例は、白色ワセリン(USP)であり、これはまた白色ソフトパラフィン(white soft paraffin)(BP)としても知られている。その他の適当なビヒクルとしては、酸化亜鉛、ワセリン(Vaseline TM)、アクワホール(Aquahor)(ミネラルオイル、ワセリンセレシンとラノリンとの組合せ)、ラノリン、又はワセリンベースの担体が挙げられる。
【0009】
当該組成物は、本質的にメトロニダゾールとビヒクルとから構成される。しかしながら、少なくとも一種のその他の薬剤をその治療有効量だけ該組成物添加して、その有効性を補強することが出来る。添加してもよい追加薬剤としては、ステロイド類、例えばヒドロコーチゾン又はその薬理学的に許容可能な塩、好ましくはアミド又はエステル類由来の鎮痛剤、例えばプラモキシン又はベンゾカイン;抗菌剤(抗細菌剤又は抗ウイルス剤)、例えばシプロクフロキサシン、アモキシリンークラブロン酸、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン又はドキシサイクリン;皮膚の健全・完全性を促進するか又は皮膚の損傷を阻害する物質、例えばビタミンE、アロエ、酸化亜鉛又はその他のバリアークリーム;抗炎症剤、例えばアミノサリチル酸、イブプロフェン、スリンダク、ピロキシカム又はジフルニサルから選択される非ステロイド系抗炎症剤;又は抗下痢剤,例えばビスマス塩;などである。これら追加又は補完的な抗生物質又は抗ウイルス薬は、メトロニダゾールの持つ抗細菌性スペクトル(グラム陽性、グラム陰性の好気性又は嫌気性、抗ウイルス性)を付加する可能性がある。
【0010】
かかる局所組成物は、好ましくは結腸、直腸、肛門直腸、肛門周囲部又は肛門管に直接適用・投与するのに適する剤型とする。適当な剤型としては、浣腸、坐薬、軟膏、ローション、ゲル、フォーム又はクリームである。好ましくは剤型は、軟膏又は浣腸である。かかる軟膏、ローション、ゲル又はフォームの剤型は、肛門周囲部肛門直腸を罹患する病状、例えば肛門周囲クローン病又は痔核切除術後に生じる病状を処置・治療するために使用することが可能である。かかる坐薬、フォーム又は浣腸の剤型は、炎症性腸疾患(クローン病又は潰瘍性結腸炎)、放射線直腸炎、原発性直腸結腸炎又は外科手術により構築した空腸−J嚢における手術後嚢炎を含む、結腸又は直腸を侵す病状を処置・治療するために使用することが可能である。浣腸処方に適したビヒクルの例としては、塩化ナトリウムと1%メチルセルロース;プロピレングリコールと2%メチルセルロースゲル;グリセリン、2%メチルセルロースゲルと精製水;塩化ナトリウム、精製水、水酸化ナトリウム;キサンタンガム、精製水、2%メチルセルロースゲル;カルボポール、キサンタンガム、メトセル1%などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
本発明の第二の局面に従えば、メトロニダゾール又はその薬学的に許容可能な塩少なくともほぼ5重量%の濃度でその薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中において含んで成る、ヒト又は動物の身体を処置・治療するための局所組成物が、提供されるのである。
【0012】
本発明者は、該成物が、結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部の病状を処置・治療するのに有用であるばかりでなく、また該組成物が、疼痛を緩和し、炎症や浮腫を低減させ、創傷治癒を促進させ且つ組織硬結・硬化と肉芽形成を反転させることによって遠位胃腸管の手術後における患者の回復を助けることを発見したのである。
【0013】
本発明の第三の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の病状によって惹起される疼痛を緩和するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0014】
本発明の第四の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部に対する手術の後の疼痛を緩和するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0015】
本発明の第五の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部に対する手術後の炎症を低減させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0016】
本発明の第六の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部に対する手術後の治癒を促進するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0017】
本発明の第七の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部に対する手術後の浮腫を低減させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0018】
本発明の第八の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部に対する手術後の組織硬結・硬化と肉芽形成を反転させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。
【0019】
該組成物は、外科手術が肛門直腸手術である場合特に有効であるように思われる。該局所組成物が回復を援助する場合の手術の例としては、痔核除去術、痔ろう切開術、裂溝切除術、括約筋切開術、括約筋形成術又は膿瘍の切開と排膿が挙げられる。本発明は、特に痔核切除術後に格別な有効性を発揮する。
【0020】
本発明の第九の局面に従えば、結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の病状を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。処置・治療可能な病状の例としては、炎症性腸疾患、潰瘍性結腸炎、校門周囲クローン病、放射線直腸炎、原発性直腸結腸炎又は嚢炎が挙げられる。
【0021】
本発明の第十の局面に従えば、肛門直腸若しくは肛門周囲の潰瘍又は皮膚欠損を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。このような潰瘍は、感染性又は炎症性潰瘍であり、HIV又は放射線によって誘発されるものであってもよい。かかる潰瘍は、慢性下痢又は肛門直腸失禁に由来するびらん性潰瘍であってもよく、また炎症性腸疾患に関連したものであてもよい。
【0022】
本発明の第十一の局面に従えば、肛門周囲部の感染性又は炎症性過程を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法が、提供されるのである。かかる過程の例としては、肛門周囲膿瘍、裂肛、汗腺炎、毛巣性膿瘍又は膿ろうが挙げられる。
【0023】
かかる医薬は、第一の局面に係わる局所組成物が持つ特徴のいかなるもの又は全てを適当な如何なる組合せで有していてもよい。
【0024】
本発明はまた、本発明の第一の局面に係わる局所組成物を使用して上記した病状及び徴候を処置・治療する方法をも包含するものである。各適用・投与毎のメトロニダゾールの投薬量は好ましくは、ほぼ120mgとほぼ1250mgとの間であり、より好ましくはほぼ125mgとほぼ375mgとの間であり、また最も好ましくはほぼ250mgである。かかる最も好ましい投薬量は、単回適用として10重量%メトロニダゾール軟膏の2.5cm3に基くものである。かかる組成物は、一日当り2と4回の間又好ましくは一日当り3回適用・投与される。
【発明の効果】
【0025】
格別な理論の如何なるものにも束縛されることを希求することなく、本発明者は、罹病又は罹患した部位への直接適用・投与によって局所剤型でのメトロニダゾールを使用することによって、一次的な局所効果が得られることを確信するものである。全身的吸収として最低限のものが、認められるに過ぎないので、全身的副作用は、有効に回避されるのである。更には、メトロニダゾールの投薬量を増加させて直接罹病又は罹患部位に適用・投与すると、当該医薬の効果を増大させることが出来る。
【0026】
ゲル、クリーム、軟膏、ローション、フォーム又は坐薬の形状とした、メトロニダゾールを含んで成る組成物は、肛門直腸の下部の病状、例えば肛門周囲クローン病、術後切開,潰瘍、膿瘍、裂溝又は痔ろうなどを処置・治療するために使用することが出来る。更には、メトロニダゾールは浣腸として使用して、より近位の直腸及び結腸の病状、例えば炎症性腸疾患、放射線直腸炎、原発性直腸結腸炎又は外科手術により構築した空腸J−嚢における術後嚢炎を処置・治療出来る。
【0027】
以下に本発明を実施例により説明するが、特許請求の範囲の請求項において定義した本発明の範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0028】
実施例1 本組成物の製造方法
100gのメトロニダゾール(USP)を900gの白色ワセリン(USP)と混合し、得られた混合物を“軟膏装置(ointment mill)”として知られているミキサーを通過させて、綿毛状のキメを持つ10重量%のメトロニダゾール組成物を製造した。
【実施例2】
【0029】
実施例2 痔核切除術後
顕著な外痔部を有し、肛門内の裂溝を負っているか又は負っていない、グレード3乃至4の痔疾に罹患した二十人の患者を試験し、検討した。神経系欠損のあるもの、慢性疼痛症候群及び麻酔性鎮痛剤を服用している患者は除外した。全ての患者から、この試験への参加に先だってインフォームドコンセントを得た。患者は、全身麻酔の下、患者をジャックナイフ腹臥位として、閉止型四分の三平衡メス(Harmonic Scalpel)による痔核切除術を受けた。手術は全て同じ外科医(DNA)が行った。裂肛切除術及び括約筋切開術を必要とした患者には、平衡メスの平面刃を使用して裂溝を焼灼し、また左内側括約筋切開術を裂溝の隣接部にまで拡大して行った。
【0030】
手術を行う前に、患者を無作為に二つの群の内の一つに分けた。無作為割り当ては、一重盲検で行い、コイン投げにより決定した。実施例1で製造した不活性担体(白色ワセリン)中に10重量%含むメトロニダゾールの同一管及び同じ不活性担体(白色ワセリン)のみを含む管を調剤薬局から入手した。試験患者には、座浴又は温浴後に10重量%のメトロニダゾールのほぼ2.5cm3を一日当り三回手術部位に適用・投与した。対照患者には、座浴又は温浴後に該不活性担体を同一量一日当り三回適用・投与した。全ての患者には、標準の麻酔性鎮痛薬(ヒドロコドン、10mg経口、必要に応じて4−6時間毎;二十五錠処方)を供し、ファイバーサプリメント(Konsyl)を一日当り二回、30cm3のミネラルオイルを一日当り一回とりまた充分な経口水分補給を維持するように指示された。
【0031】
術後の疼痛を可視型アナログスコア-(VAS)を患者ごとに第1、2、7、14及び28日に記録することによって評価した。二つの群の患者を疼痛度0(疼痛なし)から10(極めて重篤な疼痛)にまでランク付けした。24時間当り必要とした鎮痛剤の数(ヒドロコドン錠剤の数)を第1、2、7、14及び28日に患者毎に記録した。患者は、術後の第2及び4週に評価し、記入したデータシートを第4週の訪問時に回収した.各群の平均疼痛スコア-をウィルコクソン順位和検定を用いて比較した。各群において必要とした麻酔性鎮痛剤の数を二標本t−検定を用いて比較した。
【0032】
創傷治癒は、第二週において手術部位の高品質カラーディジタル写真を撮影することによって評価した。この臨床試験の終了時点で、三人の外科医が独立して、盲検法により20の手術切開部をランクづけした。切開部は次の異なる範疇に段階づけした:A、術後の切開性浮腫;B、一次性乃至二次性創傷治癒;C、全面的な創傷治癒。各範疇(A,B及びC)について、三人の外科医がそれぞれ二十枚の写真をランクづけし、各写真について平均ランクを算出した。即ち、二十枚の写真全てに範疇A,B及びCについて平均ランクをつけた。範疇A、B及びCでの平均ランクづけを、メトロニダゾール群と対照群との間でマン−ホイットニーU検定を用いて比較した。
【0033】
二十名の患者をこの試験に参加させた。十人の患者には、10%メトロニダゾール組成物を投与し、また十人の患者は、不活性担体を投与した。これら患者のうち何れも、追跡調査から脱落しなかった。二つの群は、年齢,性別、痔疾程度・等級及び関連した肛門内裂溝において比肩し得るものであった。メトロニダゾール群の三人の患者及び対照群の四人の患者が、肛門内裂溝を患っており、痔核切除術以外に裂溝切除術及び括約筋切開術を受けた。
【0034】
術前疼痛スコア-、即ち第1及び2日における疼痛スコア-においてメトロニダゾール群と対照群と間には有意差は一切無かった。メトロニダゾール群の患者は、対照群における患者と比較して第7及び14日において有意に低減した疼痛を経験した(それぞれP<0.01及びP<0.05)。第28日に二つの群の間には有意差は一切無かった。術後第1及び2日においてメトロニダゾール群と対照群との間では麻酔性鎮痛剤の数において有意差は一切無かった。メトロニダゾール群患者が必要とした麻酔性鎮痛剤は、対照群患者と比較して第7日おいては有意に少なかった(P<0.05)。第14及び28日では二つの群の間では有意差は全く無かった。
【0035】
メトロニダゾール群における創傷治癒は、範疇A、術後浮腫(P<0.01)及び範疇C、全体的治癒(P<0.05)に従ってランクづけ下場合対照群よりは有意に優れていた。切開を範疇B、一次治癒対二次治癒に従ってランクづけした場合、二つの群では全く差は無かった。
【実施例3】
【0036】
実施例3−難治性肛門直腸クローン病
実施例1において製造した10重量%メトロニダゾール組成物に関する、難治性肛門直腸クローン病における前向きパイロット試験研究を行った。三人の患者について以下に記載する:一人目は、当初の検査において本疾患の罹患が疑われたもので(患者1)、二人の疑われなかった症例は、通常の肛門直腸手術を受けた後で診断されたものである。肉芽腫が、三人の患者とも組織学的に同定された。
【0037】
患者1は、36歳の男性で前部正中線における裂肛からの肛門直腸出血と粘液分泌を呈した。肛門直腸クローン病が疑われた。麻酔下と術中直腸鏡での検査の結果、結腸は健常に見えまた肉芽腫様の裂溝があるーこれは生検に供したーことが判った。これ以上の処置は行わなかった。生検の組織病理学により、非中断せいの肉芽腫の存在が確認された。この患者は、実施例1において製造した10%メトロニダゾール局所組成物による治療を直ちに開始した。
【0038】
患者2は、78歳の女性で、突出内痔核とによる直腸出血を呈した。この患者は以前から通常のバリウム浣腸を使用していたが、ファイバーサプリメント及び流体物摂取を増やしても応答せず、従って外科的痔核切除術が推奨された。術前の可撓性S字結腸鏡による検査の結果、直腸又は遠位S字結腸においてクローン病の証明は得られなかった。
【0039】
この患者は、良性と思われる痔疾に対して閉鎖型四分の三痔核切除術を受けた。その後痔核切除試料について組織病理学検査を行った結果、非乾酪化性肉芽腫の存在が明となった。術後、この患者は、切開部からの激痛を経験したが、この切開部は、硬結して、肉芽腫性であるように見え、治癒することはなかった。この患者は、疼痛をコントロールし又切開部の治癒を行うため、実施例1において製造した10%メトロニダゾール局所組成物を一日当り三回適用・投与する治療を開始した。
【0040】
患者3は、78歳の女性で、直腸出血と裂溝型の症状を呈した。後部正中線裂溝が、センチネル垂に関連して認められ、ファイバーサプリメントと大量の液体で処置・治療したが、二週間後に応答することはなかった。麻酔下での術中結腸鏡検査及び検診を行ったところ、結腸は健常と思われ、後部正中線列溝は深くまた後部―側方の括約筋横断型痔ろうが左側にあることが判明した。この裂溝は、焼やく・腐蝕処理し、後部―側方内部括約筋は分割し、排液線を残留する痔ろう内に定置した。
【0041】
創面切除した組織の組織病理学検査の結果、肛門直腸クローン病と一致する非乾酪化肉芽腫が存在することが判明した。この患者は、手術部位の硬結、出血及び治癒しないことに関連した術後激痛を訴えた。治癒を促進し且つ痛覚をコントロールするために実施例1において製造した10%メトロニダゾール局所組成物による治療を開始した。
【0042】
これら参院の患者は全て、肛門直腸の疼痛が劇的に緩和したことを経験し、また術後硬結と肉芽組織は、メトロニダゾール局所組成物による治療を開始し、三週間以内に大幅に解消した。二人の患者(患者2及び3)は、短期間の経口フラジル(Flagyl)療法を開始したが、悪心を発症し、改善できなかった;投薬を中止して、局所メトロニダゾール組成物による治療を開始した。患者は誰も、これ以外の抗生物質、抗炎症薬又は免疫抑制薬を服用しなかった。
【0043】
患者1は、前部裂肛を罹患していたが、局所メトロニダゾール組成物の二週間後に、痛覚と肛門直腸分泌物が顕著に改善した。麻酔下に再度の検診を三週間後に行ったところ、組織の浮腫と肉芽形成組織とが劇的に解消した。更には、肉芽腫が当初の生検時に認められていたが、今回は解消し、局所メトロニダゾール組成物治療の3週間後に行った第二回生検試料においては何も一切認められなかった。
【0044】
患者2は、劇的に激痛を緩和し、切開部の治癒は、局所メトロニダゾール組成物治療2週間後に顕著に進行した。四週間後には、この患者は、肛門直腸疾患の症候が無くなった。
【0045】
患者3も同様に、メトロニダゾール局所組成物による二週間の治療後に激痛が劇的に緩和し、切開部は、大幅に改善した。第4週において、肉芽組織と効結が解消したので、排液栓を除去した。第6週において、切開部は治癒し、痔ろうが残留する証拠は全くなく、また患者は最早や肛門直腸症候を切示さなかった。
【0046】
患者は誰も、局所メトロニダゾール組成物からの副作用を示さなかった。二人に患者(患者2及び3)は、肛門周囲皮膚が中程度に発赤し、光沢感を呈したが、有害症候の発症には到らなかった。
【0047】
本発明が、好ましい実施態様に言及して上記した詳細に限定されるものではないこと、及び多数の修正と変形が、下記する特許請求の範囲において定義された発明の精神と範囲から逸脱することなく可能であることとが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物。
【請求項2】
メトロニダゾールの濃度が、ほぼ5重量%とほぼ50重量%との間であることを特徴とする、請求項1において記載された局所組成物。
【請求項3】
メトロニダゾールの濃度が、ほぼ5重量%と15重量%との間であることを特徴とする、請求項1又は請求項2において記載された局所組成物。
【請求項4】
メトロニダゾールの濃度が、ほぼ10重量%であることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項5】
該ビヒクルが、有機のビヒクルであることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項6】
該ビヒクルが、少なくとも一種の炭化水素化合物を含んで成ることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項7】
該ビヒクルが、少なくとも二種の半固体状炭化水素化合物を含んで成ることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項8】
該ビヒクルが、白色ワセリン(USP)であることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項9】
更に治療上有効な量の少なくと一種のステロイドを含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項10】
該ステロイドが、ヒドロコーチゾン又はその薬理学的に許容可能な誘導体であることを特徴とする、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項11】
更に治療上有効な量の少なくとも一種の鎮痛剤を含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項12】
該鎮痛剤又は少なくとも一種の該鎮痛剤が、アミド又はエステルであることを特徴とする、請求項11において記載された局所組成物。
【請求項13】
該鎮痛剤又は少なくとも一種の該鎮痛剤が、プラモキシン又はベンゾカインから選択されることを特徴とする、請求項11又は請求項12において記載された局所組成物。
【請求項14】
更に治療上有効な量の少なくとも一種の抗菌剤を含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項15】
該抗菌剤又は少なくとも一種の該抗菌剤が、シプロクフロキサシン、アモキシリン−クラブロン酸、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン又はドキシサイクリンから選択された抗生物質であることを特徴とする、請求項14において記載された局所組成物。
【請求項16】
更に治療上有効な量の、皮膚の健全・完全性を促進するか又は皮膚の損傷を阻害する少なくとも一種の物質を含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項17】
前記物質又は少なくとも一種の前記物質が、ビタミンE、アロエ、酸化亜鉛又はその他のバリアークリームであることを特徴とする、請求項16において記載された局所組成物。
【請求項18】
更に治療上有効な量の少なくとも一種の消炎剤を含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項19】
該消炎剤又は少なくとも一種の該消炎剤が、アミノサリチル酸、イブプロフェン、スリンダック、ピロキシカム又はジフラニサルから選択される非ステロイド性消炎剤であることを特徴とする、請求項18において記載された局所組成物。
【請求項20】
更に治療上有効な量の少なくとも一種の抗下痢剤を含んで成る、前記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項21】
該抗下痢剤又は少なくとも一種の該抗下痢剤が、ビスマス塩であることを特徴とする、請求項20において記載された局所組成物。
【請求項22】
結腸、直腸、肛門直腸、肛門周囲部又は肛門管に直接塗布するのに適する剤型とした、上記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項23】
浣腸、坐薬、軟膏、ローション、ゲル、フォーム又はクリームの剤型とした、上記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項24】
軟膏の剤型とした、上記請求項の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項25】
浣腸の剤型とした、請求項1乃至23の内のいずれか一項において記載された局所組成物。
【請求項26】
メトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な誘導体を白色ワセリン(USP)中にほぼ10重量%の濃度で含んで成る局所組成物。
【請求項27】
白色ワセリン(USP)中ほぼ10重量%の濃度でのメトロニダゾールから実質的に構成される、請求項26において記載された局所組成物。
【請求項28】
メトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる、ヒト又は動物の身体を処置・治療に使用する局所組成物。
【請求項29】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の病状によって惹起される疼痛を緩和するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項30】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の外科手術の後の疼痛を緩和するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項31】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の外科手術の後の炎症を低減させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項32】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の外科手術の後の治癒を促進するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項33】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の外科手術の後の浮腫を低減させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項34】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の外科手術の後の組織硬結・硬化及び肉芽形成を反転させるための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項35】
該外科手術が、肛門直腸手術であることを特徴とする、請求項30乃至34の内の何れか一項において記載された使用方法。
【請求項36】
該外科手術が、痔核切除術、痔ろう切開術、裂溝切除術、括約筋切開術、括約筋形成術又は膿瘍の切開及び排膿であることを特徴とする、請求項35において記載された使用方法。
【請求項37】
該外科手術が、痔核切除術であることを特徴とする、請求項36において記載された使用方法。
【請求項38】
結腸、直腸、肛門直腸又は肛門周囲部の病状を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項39】
該病状が、炎症性腸疾患、潰瘍性結腸炎、肛門周囲クローン病、放射線直腸炎、原発性直腸結腸炎又は嚢炎であることを特徴とする、請求項38において記載された使用方法。
【請求項40】
肛門直腸若しくは肛門周囲の潰瘍又は皮膚欠損を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項41】
該潰瘍が、感染性又は炎症性の潰瘍であることを特徴とする、請求項40において記載された使用方法。
【請求項42】
該潰瘍が、HIV又は放射線により誘発されたものであることを特徴とする、請求項41において記載された使用方法。
【請求項43】
該潰瘍が、慢性下痢又は肛門直腸失禁に起因するびらん性潰瘍である特徴とする、請求項41において記載された使用方法。
【請求項44】
該潰瘍が、炎症性腸疾患に関連するものであることを特徴とする、請求項41において記載された使用方法。
【請求項45】
肛門周囲の感染又は炎症過程を処置・治療するための局所医薬を製造する目的にメトロニダゾール又はそのその薬理学的に許容可能な塩を使用する方法。
【請求項46】
該過程が,肛門周囲膿瘍、肛門裂溝、汗腺炎、毛巣膿瘍又は膿ろうであることを特徴とする、請求項45において記載された使用方法。
【請求項47】
該局所薬剤が、請求項1乃至28の内のいずれか一項において定義された組成物を含んで成ることを特徴とする、請求項29乃至46の内のいずれか一項において記載された使用方法。
【請求項48】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部の病状により惹起される疼痛を緩和する方法。
【請求項49】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部に対する外科手術の後の疼痛を緩和する方法。
【請求項50】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部に対する外科手術の後の炎症を低減させる方法。
【請求項51】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体のうち結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部に対する外科手術の後の治癒を促進する方法。
【請求項52】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部に対する外科手術の後の浮腫を低減させる方法。
【請求項53】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部に対する外科手術の後の組織硬結・硬化及び肉芽増殖を反転させる方法。
【請求項54】
該外科手術が、痔核切除術、痔ろう切開術、裂溝切除術、括約筋切開術、括約筋形成術又は膿瘍の切開及び排膿であることを特徴とする、請求項49乃至53の内のいずれか一項において記載された方法。
【請求項55】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、ヒト又は動物の身体の結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部の病状を処置・治療する方法。
【請求項56】
該病状が、炎症性腸疾患、潰瘍性結腸炎、肛門周囲クローン病、放射線直腸炎、原発性直腸結腸炎又は嚢炎から選択されることを特徴とする、請求項55において記載された使用方法。
【請求項57】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、肛門直腸又は肛門周囲部の潰瘍を処置・治療する方法。
【請求項58】
メトロニダゾール又はその薬理学的に許容可能な塩を薬理学的に許容可能な非水性ビヒクル中に少なくともほぼ5重量%の濃度で含有してなる局所組成物を罹患部位に直接投与することから成る、肛門周囲部の感染性又は炎症性過程を処置・治療する方法。
【請求項59】
請求項1乃至28の内のいずれか一項において定義された局所組成物を罹患部位に投与することから成る、結腸、直腸、肛門直腸及び肛門周囲部の病状を処置・治療する方法。
【請求項60】
それぞれの投与におけるメトロニダゾールの投薬量が、ほぼ125mgとほぼ1250mgの間であることを特徴とする、請求項48乃至59の内のいずれか一項において記載された方法。
【請求項61】
それぞれの投与におけるメトロニダゾールの投薬量が、ほぼ125mgとほぼ375mgの間であることを特徴とする、請求項48乃至60の内のいずれか一項において記載された方法。
【請求項62】
それぞれの投与におけるメトロニダゾールの投薬量が、ほぼ250mgであることを特徴とする、請求項48乃至61の内のいずれか一項において記載された方法。
【請求項63】
該組成物が、一日当り2乃至4回適用・投与されることを特徴とする、請求項48乃至62の内のいずれか一項において記載された方法。
【請求項64】
該組成物が、一日当り3回適用・投与されることを特徴とする、請求項48乃至63の内のいずれか一項において記載された方法。




【公表番号】特表2006−501235(P2006−501235A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−530392(P2004−530392)
【出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【国際出願番号】PCT/GB2003/003692
【国際公開番号】WO2004/017962
【国際公開日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願人】(505066408)エス・エル・アー・ファーマ・アクチエンゲゼルシャフト (1)
【氏名又は名称原語表記】S.L.A. PHARMA AG
【Fターム(参考)】