説明

医薬組成物

【課題】より強い効力を示す抗結核治療薬を提供すること。
【解決手段】本発明は、(I)一般式(1)


[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)


(式中、Rは、フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)等を示す。)等を示す。]
で表されるオキサゾール化合物、その光学活性体またはその塩、ならびに1次抗結核薬等の薬剤(II)を含有する抗結核治療薬を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
下記一般式(1)で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩(以下これらを単に「オキサゾール化合物(I)」という)は、抗酸菌(結核菌、多剤耐性結核菌及び非定型抗酸菌)に対して優れた殺菌作用を有していることが知られている(特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
【化1】

【0004】
[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)〜(F)のいずれかの基を示す。
一般式(A)で表される基:
【0005】
【化2】

【0006】
(式中、Rは、下記(1)〜(6)のいずれかの基を示す。
(1)フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(2)フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(3)基−NR
(ここで、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示し、Rはフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。);
(4)フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(5)フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(6)ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
一般式(B)で表される基:
【0007】
【化3】

【0008】
(式中、Rは、フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(C)で表される基:
【0009】
【化4】

【0010】
(式中、Rは、フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)またはビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(D)で表される基:
【0011】
【化5】

【0012】
(式中、Rは、フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(E)で表される基:
【0013】
【化6】

【0014】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(F)で表される基:
【0015】
【化7】

【0016】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(G)で表される基:
【0017】
【化8】

【0018】
(式中、R6は前記に同じ。)]
抗酸菌の中でも、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)が広く知られており、人類の3分の1に感染しているといわれる。また、Mycobacterium africanum 、Mycobacterium bovis 及びMycobacterium microtiが、ヒト結核菌と同様に結核菌群として知られ、ヒトに対して強い病原性を有するマイコバクテリアとして知られている。
【0019】
これらの結核症に対しては、1次抗結核薬として位置づけされているリファマイシン系抗菌剤(例えば、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン等)イソニアジド及び塩酸エタンブトール(またはストレプトマイシン)の3剤、もしくはこれらにピラジナミドを加えた4剤を用いた治療が施されている。
【0020】
しかし、結核症の治療には極めて長期に及ぶ服薬が必要であるため、コンプライアンスが悪くなり、治療に失敗することもまれではない。感染結核菌の多剤耐性化や多剤耐性結核菌による結核症には2次抗結核薬であるカナマイシン、エンビオマイシン、カプレオマイシン、パラアミノサリチル酸、サイクロセリン、チオアセタゾン、またin vitroで効力を有するということでオフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、ガチフロキサシン、スパフロキサシン等のキノロン系抗菌薬、クラリスロマイシンやアジスロマイシン等のマクロライド系抗菌薬等が使用されているが、副作用が強く、有用性も低い。
【0021】
また、1次抗結核薬であるリファマイシン系抗菌剤には、肝障害、フルシンドローム、薬物アレルギー、P450関連の酵素誘導による他剤との併用禁忌、イソニアジドには末梢神経障害、リファンピシンとの併用で重篤な肝障害を誘発、塩酸エタンブトールには視神経障害による視力低下、ストレプトマイシンには第8脳神経障害による聴力の低下、ピラジナミドには肝障害、尿酸値上昇に伴う痛風発作、嘔吐等の副作用が報告されている(非特許文献1、2)。
【0022】
実際にこれらの副作用により標準の化学療法が実施できないケースが、全体(調査対象となった全入院患者228症例)の服薬中止症例(約23%、52症例)の70%を占めているという報告もある(非特許文献3)。
【0023】
特に上記ファーストラインで併用使用されている5薬剤の内、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド及びピラジナミドに共通する肝毒性は、最も頻発する副作用として知られている。また一方で、抗結核剤に耐性を示す結核菌、多剤耐性となった結核菌等が増加しており、治療を更に困難にしている。
【0024】
WHOの調査(1996年〜1999年)によると、世界で分離される結核菌の内、既存抗結核剤のどれかに耐性を示す割合は、19%に達し、多剤耐性結核菌も5.1%と発表されている。このような多剤耐性結核菌に感染している保菌者は、世界で6千万人に達しているであろうといわれており、今後益々多剤耐性結核菌の増加が懸念されている(非特許文献4)。
【0025】
更には、AIDS患者の死亡原因の大半が結核であり、1997年の時点で結核とHIVに混合感染しているヒトは1070万人に達していると報告されている(非特許文献5)。また、混合感染により、通常より少なくとも30倍高い結核への発症リスクを伴うと考えられている。
【0026】
また、近年増加してきているMAC症(Mycobacterium avium-intracellulare complex症)の原因菌であるMycobacterium aviumMycobacterium intracellulare、また、その他Mycobacterium kansasiiMycobacterium marinumMycobacterium simiaeMycobacterium scrofulaceumMycobacterium szulgaiMycobacterium xenopiMycobacterium malmoenseMycobacterium haemophilumMycobacterium ulceransMycobacterium shimoideiMycobacterium fortuitumMycobacterium chelonaeMycobacterium smegmatisMycobacterium aurum等の非定型抗酸菌が、ヒトに病原性を有する菌として知られている。
【0027】
今日、これらの非定型抗酸菌症に対して有望な治療薬は乏しく、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド等の1次抗結核薬、一般細菌感染症治療薬であるキノロン系抗菌薬または抗生物質等が組み合わせて使用されているのが現状である。
【特許文献1】特開2004−149527
【特許文献2】WO2005−042542
【非特許文献1】A Clinician’s Guide To Tuberculosis, Michael D. Iseman 2000 by Lippincott Williams & Wilkins, printed in the USA, ISBN 0-7817-1749-3
【非特許文献2】結核第2版,久世文幸、泉 孝英、医学書院1992年
【非特許文献3】Kekkaku Vol.74 : 77-82, 1999
【非特許文献4】April 2001 as a supplement to the journal Tuberculosis, the "Scientific Blueprint for TB Drug Development"
【非特許文献5】Global Alliance for TB drug development
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
しかしながら、抗酸菌症の治療には、一般細菌による感染症に比較し、長期の服薬が強いられ、難治化し、死亡する症例も報告されている。このような現状を解決するために、より強い効力を示す薬剤の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明者は、上記課題を解決するために種々の研究を重ねた結果、本発明は、現在臨床上で使用されている1次抗結核薬、2次抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌剤、サルファ剤及び抗HIVウィルス薬から選ばれた薬剤を1種または2種以上と上記オキサゾール化合物(I)からなる群より選ばれた少なくとも1種との組み合わせ使用を行うことにより上記課題が解決されることを見出した。さらに、オキサゾール化合物(I)の結核菌に対する抗菌活性を測定した結果、短期間にて強い抗菌作用を発現し、該作用が長期間に渡って持続することから臨床の場での間歇投与による治療方法を可能にする知見を見出した。
【0030】
本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
【0031】
本発明は、好ましくは下記項1〜項24に示す抗結核治療薬、項25に示す結核治療用医薬及び項26〜31に示す結核治療用キットを提供する。
【0032】
項1.(I) 一般式(1)
【0033】
【化9】

【0034】
[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)〜(G)のいずれかの基を示す。
一般式(A)で表される基:
【0035】
【化10】

【0036】
(式中、Rは、下記(1)〜(6)のいずれかの基を示す。
(1)フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(2)フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(3)基−NR
(ここで、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示し、Rはフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。);
(4)フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(5)フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(6)ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
一般式(B)で表される基:
【0037】
【化11】

【0038】
(式中、Rは、フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(C)で表される基:
【0039】
【化12】

【0040】
(式中、Rは、フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)またはビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(D)で表される基:
【0041】
【化13】

【0042】
(式中、Rは、フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(E)で表される基:
【0043】
【化14】

【0044】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(F)で表される基:
【0045】
【化15】

【0046】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(G)で表される基:
【0047】
【化16】

【0048】
(式中、R6は前記に同じ。)]
で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種、ならびに
(II)1次抗結核薬、2次抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、サルファ剤及び抗HIVウィルス薬からなる群より選ばれた少なくとも1種の薬剤
を含有する抗結核治療薬。
【0049】
項2.前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬、2次抗結核薬及びキノロン系抗菌薬からなる群より選ばれた少なくとも1種である項1に記載の抗結核治療薬。
【0050】
項3.前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記2次抗結核薬が、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項2に記載の抗結核治療薬。
【0051】
項4.前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬である、項2に記載の抗結核治療薬。
【0052】
項5.前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種とを組み合わせてなる項4に記載の抗結核治療薬。
【0053】
項6.前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)ピラジナミドとを組み合わせてなる項5に記載の抗結核治療薬。
【0054】
項7.前記1次抗結核薬が、
(i)リファマイシン系抗菌剤、
(ii)ピラジナミド、ならびに
(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種
を組み合わせてなる項4に記載の抗結核治療薬。
【0055】
項8.前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である項3及び5〜7のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【0056】
項9.前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシンである項8に記載の抗結核治療薬。
【0057】
項10.前記(II)の薬剤が、キノロン系抗菌薬である項1に記載の抗結核治療薬。
【0058】
項11.前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項10に記載の抗結核治療薬。
【0059】
項12.前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬とキノロン系抗菌薬とを組み合わせてなる項1に記載の抗結核治療薬。
【0060】
項13.前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種とを組み合わせてなる項12に記載の抗結核治療薬。
【0061】
項14.前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)ピラジナミドとを組み合わせてなる項13に記載の抗結核治療薬。
【0062】
項15.前記1次抗結核薬が、
(i)リファマイシン系抗菌剤、
(ii)ピラジナミド、ならびに
(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種
を組み合わせてなる項12に記載の抗結核治療薬。
【0063】
項16.前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である項13〜15のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【0064】
項17.前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシンである項16に記載の抗結核治療薬。
【0065】
項18.前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項12〜17のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【0066】
項19.前記(II)の薬剤が、マクロライド系抗菌薬である項1に記載の抗結核治療薬。
【0067】
項20.前記マクロライド系抗菌薬が、クラリスロマイシン、アジスロマイシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項19に記載の抗結核治療薬。
【0068】
項21.前記(II)の薬剤が、サルファ剤である項1に記載の抗結核治療薬。
【0069】
項22.前記サルファ剤が、スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファピリジン、スルファジアジン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である項21に記載の抗結核治療薬。
【0070】
項23.前記(II)の薬剤が、抗HIVウィルス薬である項1に記載の抗結核治療薬。
【0071】
項24.前記抗HIVウィルス薬が、(a)核酸系逆転写酵素阻害剤(b)非核酸系逆転写酵素阻害剤または(c)プロテアーゼ阻害剤である項23に記載の抗結核治療薬。
【0072】
項25.(I) 一般式(1)
【0073】
【化17】

【0074】
[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)〜(G)のいずれかの基を示す。
一般式(A)で表される基:
【0075】
【化18】

【0076】
(式中、Rは、下記(1)〜(6)のいずれかの基を示す。
(1)フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(2)フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(3)基−NR
(ここで、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示し、Rはフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。);
(4)フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(5)フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(6)ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
一般式(B)で表される基:
【0077】
【化19】

【0078】
(式中、Rは、フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(C)で表される基:
【0079】
【化20】

【0080】
(式中、Rは、フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)またはビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(D)で表される基:
【0081】
【化21】

【0082】
(式中、Rは、フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(E)で表される基:
【0083】
【化22】

【0084】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(F)で表される基:
【0085】
【化23】

【0086】
(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(G)で表される基:
【0087】
【化24】

【0088】
(式中、R6は前記に同じ。)]]
で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とする、48時間以上間隔を開けて投与するための医薬。
【0089】
項26.項25に記載の医薬と、1次抗結核薬、2次抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、サルファ剤及び抗HIVウィルス薬からなる群より選ばれた1種以上の薬剤(II)とを含み、これらを48時間以上間隔を開けて投与するために使用される結核治療用キット。
【0090】
項27.前記(II)の薬剤が1次抗結核薬、2次抗結核薬及びキノロン系抗菌薬からなる群より選ばれた少なくとも1種である項26に記載のキット。
【0091】
項28.前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記2次抗結核薬が、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項27に記載のキット。
【0092】
項29. 前記(II)の薬剤が1次抗結核薬である、項27に記載のキット。
【0093】
項30.前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である項29に記載のキット。
【0094】
項31.前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である項28または30に記載のキット。
【0095】
本発明の抗結核治療薬に使用されるオキサゾール化合物(I)は、上記一般式(1)[式中、R〜R及びnは、上記に同じ]で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である。
【0096】
ここで、本明細書中において、C1〜6アルキル基としては、炭素原子が1ないし6から構成される直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を挙げることができ、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基等を例示できる。
【0097】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を挙げることができる。
【0098】
ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基とは、上記定義された炭素原子が1ないし6から構成される直鎖状または分岐鎖状のアルキル基及びハロゲン原子が1〜7個置換した前記アルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、ジクロロフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2−クロロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、3−クロロプロピル基、2−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル基、4−クロロブチル基、4−ブロモブチル基、2−クロロブチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、5−クロロペンチル基、6,6,6−トリフルオロへキシル基、6−クロロヘキシル基等を挙げることができる。
【0099】
C1〜6アルコキシ基とは、上記定義されたC1〜6アルキル基と酸素原子で構成される基であって、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、3−メチルペントキシ基等を挙げることができる。
【0100】
ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基とは、上記で定義されたC1〜6のアルコキシ基及びハロゲン原子が1〜7個置換した前記アルコキシ基であって、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、3−メチルペントキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、ジブロモメトキシ基、ジクロロフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、ヘプタフルオロプロポキシ基、ヘプタフルオロイソプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、2−クロロプロポキシ基、3−ブロモプロポキシ基、4,4,4−トリフルオロブトキシ基、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブトキシ基、4−クロロブトキシ基、4−ブロモブトキシ基、2−クロロブトキシ基、5,5,5−トリフルオロペントキシ基、5−クロロペントキシ基、6,6,6−トリフルオロへキシルオキシ基、6−クロロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
【0101】
フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、フェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、2,3−ジクロロフェノキシ基、3,4−ジクロロフェノキシ基、3,5−ジクロロフェノキシ基、2,6−ジクロロフェノキシ基、2,4−ジクロロフェノキシ基、2,5−ジクロロフェノキシ基、2,4,6−トリクロロフェノキシ基、2−フルオロフェノキシ基、2,3−ジフルオロフェノキシ基、3,4−ジフルオロフェノキシ基、3,5−ジフルオロフェノキシ基、2,6−ジフルオロフェノキシ基、2,4−ジフルオロフェノキシ基、2,5−ジフルオロフェノキシ基、2,4,6−トリフルオロフェノキシ基、2−ブロモフェノキシ基、2,3−ジブロモフェノキシ基、3,4−ジブロモフェノキシ基、3,5−ジブロモフェノキシ基、2,6−ジブロモフェノキシ基、2,4−ジブロモフェノキシ基、2,5−ジブロモフェノキシ基、2,4,6−トリブロモフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,5−ジトリフルオロメチルフェノキシ基、2,4,6−トリフルオロメチルフェノキシ基、2−トリフルオロメチルフェノキシ基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基、4−トリフルオロメチルフェノキシ基、2−トリフルオロメトキシフェノキシ基、3−トリフルオロメトキシフェノキシ基、4−トリフルオロメトキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシ基、2,3−ジメトキシフェノキシ基、3,4−ジメトキシフェノキシ基、3,5−ジメトキシフェノキシ基、2,6−ジメトキシフェノキシ基、2,4−ジメトキシフェノキシ基、2,5−ジメトキシフェノキシ基、2,4,6−トリメトキシフェノキシ基、2,6−ジトリフルオロメトキシフェノキシ基、2,3,4−トリフルオロメトキシフェノキシ基、2−トリフルオロメチル−3−トリフルオロメトキシフェノキシ基等のフェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜3個置換していてもよい)を挙げることができる。
【0102】
フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、ベンジルオキシ基、1−フェニルエトキシ基、2−フェニルエトキシ基、3−フェニルプロポキシ基、2−フェニルプロポキシ基、4−フェニルブトキシ基、5−フェニルペンチルオキシ基、4−フェニルペンチルオキシ基、6−フェニルヘキシルオキシ基、2−クロロベンジルオキシ基、2,3−ジクロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、3,5−ジクロロベンジルオキシ基、2,6−ジクロロベンジルオキシ基、2,4−ジクロロベンジルオキシ基、2,5−ジクロロベンジルオキシ基、2,4,6−トリクロロベンジルオキシ基、2−フルオロベンジルオキシ基、2,3−ジフルオロベンジルオキシ基、3,4−ジフルオロベンジルオキシ基、3,5−ジフルオロベンジルオキシ基、2,6−ジフルオロベンジルオキシ基、2,4−ジフルオロベンジルオキシ基、2,5−ジフルオロベンジルオキシ基、2,4,6−トリフルオロベンジルオキシ基、2−ブロモベンジルオキシ基、2,3−ジブロモベンジルオキシ基、3,4−ジブロモベンジルオキシ基、3,5−ジブロモベンジルオキシ基、2,6−ジブロモベンジルオキシ基、2,4−ジブロモベンジルオキシ基、2,5−ジブロモベンジルオキシ基、2,4,6−トリブロモベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、2,3−ジメチルベンジルオキシ基、3,4−ジメチルベンジルオキシ基、3,5−ジメチルベンジルオキシ基、2,6−ジメチルベンジルオキシ基、2,4−ジメチルベンジルオキシ基、2,5−ジメチルベンジルオキシ基、2,4,6−トリメチルベンジルオキシ基、3,5−ジトリフルオロメチルベンジルオキシ基、2,4,6−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、2−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、3−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、4−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、2−トリフルオロメトキシベンジルオキシ基、3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ基、4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ基、3−メトキシベンジルオキシ基、2,3−ジメトキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベンジルオキシ基、3,5−ジメトキシベンジルオキシ基、2,6−ジメトキシベンジルオキシ基、2,4−ジメトキシベンジルオキシ基、2,5−ジメトキシベンジルオキシ基、2,4,6−トリメトキシベンジルオキシ基、2,6−ジトリフルオロメトキシベンジルオキシ基、2,3,4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ基、1−(2−クロロフェニル)エトキシ基、1−(3−クロロフェニル)エトキシ基、1−(4−クロロフェニル)エトキシ基、2−(2−クロロフェニル)エトキシ基、2−(3−クロロフェニル)エトキシ基、2−(4−クロロフェニル)エトキシ基、1−(2−フルオロフェニル)エトキシ基、1−(3−フルオロフェニル)エトキシ基、1−(4−フルオロフェニル)エトキシ基、2−(2−フルオロフェニル)エトキシ基、2−(3−フルオロフェニル)エトキシ基、2−(4−フルオロフェニル)エトキシ基、1−(2−ブロモフェニル)エトキシ基、1−(3−ブロモフェニル)エトキシ基、1−(4−ブロモフェニル)エトキシ基、2−(2−ブロモフェニル)エトキシ基、2−(3−ブロモフェニル)エトキシ基、2−(4−ブロモフェニル)エトキシ基、1−(2−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、1−(2−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、2−(2−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ基、2−(2−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、2−(3−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エトキシ基、3−(2−クロロフェニル)プロポキシ基、3−(3−クロロフェニル)プロポキシ基、3−(4−クロロフェニル)プロポキシ基、3−(2−フルオロフェニル)プロポキシ基、3−(3−フルオロフェニル)プロポキシ基、3−(4−フルオロフェニル)プロポキシ基、3−(2−ブロモフェニル)プロポキシ基、3−(3−ブロモフェニル)プロポキシ基、3−(4−ブロモフェニル)プロポキシ基、3−(2−トリフルオロメチルフェニル)プロポキシ基、3−(3−トリフルオロメチルフェニル)プロポキシ基、3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロポキシ基、3−(2−トリフルオロメチルフェニル)プロポキシ基、3−(3−トリフルオロメトキシフェニル)プロポキシ基、3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)プロポキシ基、4−(3−クロロフェニル)ブトキシ基、4−(3−フルオロフェニル)ブトキシ基、4−(3−ブロモフェニル)ブトキシ基、4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ブトキシ基、5−(4−クロロフェニル)ペンチルオキシ基、4−(4−クロロフェニル)ペンチルオキシ基、5−(4−フルオロフェニル)ペンチルオキシ基、4−(4−フルオロフェニル)ペンチルオキシ基、5−(4−ブロモフェニル)ペンチルオキシ基、4−(4−ブロモフェニル)ペンチルオキシ基、5−(4−トリフルオロメチルフェニル)ペンチルオキシ基、4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ペンチルオキシ基、4−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ペンチルオキシ基、6−(3−クロロフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(4−クロロフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(3−フルオロフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(4−フルオロフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(3−ブロモフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(4−ブロモフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(3−トリフルオロメチルフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(4−トリフルオロメチルフェニル)ヘキシルオキシ基、6−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヘキシルオキシ基、2−トリフルオロメチル−3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ基等のフェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜3個置換していてもよい)を挙げることができる。
【0103】
フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、フェニル基、2−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2−ブロモフェニル基、2,3−ジブロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモフェニル基、2,6−ジブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,5−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、2−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,5−ジトリフルオロメチルフェニル基、2,4,6−トリフルオロメチルフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−トリフルオロメトキシフェニル基、3−トリフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、2,6−ジトリフルオロメトキシフェニル基、2,3,4−トリフルオロメトキシフェニル基、2−トリフルオロメチル−3−トリフルオロメトキシフェニル基等のフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜3個置換していてもよい)を挙げることができる。
【0104】
フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、3−フェニルプロピル基、2−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、4−フェニルペンチル基、6−フェニルヘキシル基、2−クロロベンジル基、2,3−ジクロロベンジル基、3,4−ジクロロベンジル基、3,5−ジクロロベンジル基、2,6−ジクロロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基、2,5−ジクロロベンジル基、2,4,6−トリクロロベンジル基、2−フルオロベンジル基、2,3−ジフルオロベンジル基、3,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、2,6−ジフルオロベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、2,5−ジフルオロベンジル基、2,4,6−トリフルオロベンジル基、2−ブロモベンジル基、2,3−ジブロモベンジル基、3,4−ジブロモベンジル基、3,5−ジブロモベンジル基、2,6−ジブロモベンジル基、2,4−ジブロモベンジル基、2,5−ジブロモベンジル基、2,4,6−トリブロモベンジル基、2−メチルベンジル基、2,3−ジメチルベンジル基、3,4−ジメチルベンジル基、3,5−ジメチルベンジル基、2,6−ジメチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、2,5−ジメチルベンジル基、2,4,6−トリメチルベンジル基、3,5−ジトリフルオロメチルベンジル基、2,4,6−トリフルオロメチルベンジル基、2−トリフルオロメチルベンジル基、3−トリフルオロメチルベンジル基、4−トリフルオロメチルベンジル基、2−トリフルオロメトキシベンジル基、3−トリフルオロメトキシベンジル基、4−トリフルオロメトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、2,3−ジメトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、3,5−ジメトキシベンジル基、2,6−ジメトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基、2,5−ジメトキシベンジル基、2,4,6−トリメトキシベンジル基、2,6−ジトリフルオロメトキシベンジル基、2,3,4−トリフルオロメトキシベンジル基、1−(2−クロロフェニル)エチル基、1−(3−クロロフェニル)エチル基、1−(4−クロロフェニル)エチル基、2−(2−クロロフェニル)エチル基、2−(3−クロロフェニル)エチル基、2−(4−クロロフェニル)エチル基、1−(2−フルオロフェニル)エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル基、1−(4−フルオロフェニル)エチル基、2−(2−フルオロフェニル)エチル基、2−(3−フルオロフェニル)エチル基、2−(4−フルオロフェニル)エチル基、1−(2−ブロモフェニル)エチル基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、1−(4−ブロモフェニル)エチル基、2−(2−ブロモフェニル)エチル基、2−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−(4−ブロモフェニル)エチル基、1−(2−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、1−(2−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、2−(2−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、2−(2−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、2−(3−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル基、3−(2−クロロフェニル)プロピル基、3−(3−クロロフェニル)プロピル基、3−(4−クロロフェニル)プロピル基、3−(2−フルオロフェニル)プロピル基、3−(3−フルオロフェニル)プロピル基、3−(4−フルオロフェニル)プロピル基、3−(2−ブロモフェニル)プロピル基、3−(3−ブロモフェニル)プロピル基、3−(4−ブロモフェニル)プロピル基、3−(2−トリフルオロメチルフェニル)プロピル基、3−(3−トリフルオロメチルフェニル)プロピル基、3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピル基、3−(2−トリフルオロメチルフェニル)プロピル基、3−(3−トリフルオロメトキシフェニル)プロピル基、3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)プロピル基、4−(3−クロロフェニル)ブチル基、4−(3−フルオロフェニル)ブチル基、4−(3−ブロモフェニル)ブチル基、4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ブチル基、5−(4−クロロフェニル)ペンチル基、4−(4−クロロフェニル)ペンチル基、5−(4−フルオロフェニル)ペンチル基、4−(4−フルオロフェニル)ペンチル基、5−(4−ブロモフェニル)ペンチル基、4−(4−ブロモフェニル)ペンチル基、5−(4−トリフルオロメチルフェニル)ペンチル基、4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ペンチル基、4−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ペンチル基、6−(3−クロロフェニル)ヘキシル基、6−(4−クロロフェニル)ヘキシル基、6−(3−フルオロフェニル)ヘキシル基、6−(4−フルオロフェニル)ヘキシル基、6−(3−ブロモフェニル)ヘキシル基、6−(4−ブロモフェニル)ヘキシル基、6−(3−トリフルオロメチルフェニル)ヘキシル基、6−(4−トリフルオロメチルフェニル)ヘキシル基、6−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヘキシル基、2−トリフルオロメチル−3−トリフルオロメトキシベンジル基等のフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜3個置換していてもよい)を挙げることができる。
【0105】
フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換C1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)とは、無置換のフェノキシ基または上記で定義したハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基及びハロゲンからなる群より選ばれた基が1〜5個、好ましくは1〜3個置換したフェノキシ基とC1〜6アルキル基で構成される基であって、例えば、フェノキシメチル基、2−フェノキシエチル基、3−フェノキシプロピル基、4−フェノキシブチル基、5−フェノキシペンチル基、6−フェノキシヘキシル基、4−フルオロフェノキシメチル基、2−フルオロ−4−ブロモフェノキシメチル基、4−クロロ−3−フルオロフェノキシメチル基、2,3,4−トリクロロフェノキシメチル基、3,4,5−トリクロロフェノキシメチル基、2,4,6−トリクロロフェノキシメチル基、4−イソプロピルフェノキシメチル基、4−n−ブチルフェノキシメチル基、4−メチルフェノキシメチル基、2−メチルフェノキシメチル基、3−メチルフェノキシメチル基、2,4−ジメチルフェノキシメチル基、2,3−ジメチルフェノキシメチル基、2,6−ジメチルフェノキシメチル基、3,5−ジメチルフェノキシメチル基、2,5−ジメチルフェノキシメチル基、2,4,6−トリメチルフェノキシメチル基、3,5−ジトリフルオロメチルフェノキシメチル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシメチル基、4−イソプロポキシフェノキシメチル基、4−n−ブトキシフェノキシメチル基、4−メトキシフェノキシメチル基、2−メトキシフェノキシメチル基、3−メトキシフェノキシメチル基、2,4−ジメトキシフェノキシメチル基、2,3−ジメトキシフェノキシメチル基、2,6−ジメトキシフェノキシメチル基、3,5−ジメトキシフェノキシメチル基、2,5−ジメトキシフェノキシメチル基、2,4,6−トリメトキシフェノキシメチル基、3,5−ジトリフルオロメトキシフェノキシメチル基、2−イソプロポキシフェノキシメチル基、3−クロロ−4−メトキシフェノキシメチル基、2−クロロ−4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル基、3−メチル−4−フルオロフェノキシメチル基、4−ブロモ−3−トリフルオロメチルフェノキシメチル基、2−(4−フルオロフェノキシ)エチル基、3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル基、4−(4−フルオロフェノキシ)ブチル基、5−(4−フルオロフェノキシ)ペンチル基、6−(4−フルオロフェノキシ)ヘキシル基、4−クロロフェノキシメチル基、2−(4−クロロフェノキシ)エチル基、3−(4−クロロフェノキシ)プロピル基、4−(4−クロロフェノキシ)ブチル基、5−(4−クロロフェノキシ)ペンチル基、6−(4−クロロフェノキシ)ヘキシル基、4−メチルフェノキシメチル基、2−(4−メチルフェノキシ)エチル基、3−(4−メチルフェノキシ)プロピル基、4−(4−メチルフェノキシ)ブチル基、5−(4−メチルフェノキシ)ペンチル基、6−(4−メチルフェノキシ)ヘキシル基、4−トリフルオロメチルフェノキシメチル基、2−(4−トリフルオロメチルフェノキシ)エチル基、3−(4−トリフルオロメチルフェノキシ)プロピル基、4−(4−トリフルオロメチルフェノキシ)ブチル基、5−(4−トリフルオロメチルフェノキシ)ペンチル基、6−(4−トリフルオロメチルフェノキシ)ヘキシル基、4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル基、2−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)エチル基、3−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)プロピル基、4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ブチル基、5−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ペンチル基、6−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ヘキシル基、2−(4−メトキシフェノキシ)エチル基、3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル基、4−(4−メトキシフェノキシ)ブチル基、5−(4−メトキシフェノキシ)ペンチル基、6−(4−メトキシフェノキシ)ヘキシル基等を挙げることができる。
【0106】
ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]メチル基、1−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、4−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]ブチル基、5−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]ペンチル基、4−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]ペンチル基、6−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]ヘキシル基、2−クロロ−3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、1,1−ジクロロ−2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−フルオロ−3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、1,1−ジフルオロ−2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−ブロモ−3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、1,1−ジブロモ−2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−メチル−3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、1,1−ジメチル−2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−トリフルオロメチル−(3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、5−トリフルオロメチル−(2−、3−、4−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、4−メチル−(2−、3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、2,4−ジメチル−(3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、2,4,6−トリメチル−(3−、5−または7−)ベンゾフリルメチル基、4−トリフルオロメチル−(2−、3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、6−トリフルオロメチル−(2−、3−、4−、5−または7−)ベンゾフリルメチル基、2−メトキシ−3−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]プロピル基、1,1−ジメトキシ−2−[(2−、3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリル]エチル基、2−トリフルオロメトキシ−(3−、4−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、5−トリフルオロメトキシ−(2−、3−、4−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、4−メトキシ−(2−、3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、2,4−ジメトキシ−(3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、2,4,6−トリメトキシ−(3−、5−または7−)ベンゾフリルメチル基、4−トリフルオロメトキシ−(2−、3−、5−、6−または7−)ベンゾフリルメチル基、6−トリフルオロメトキシ−(2−、3−、4−、5−または7−)ベンゾフリルメチル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状アルキル基であるベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を例示できる。
【0107】
フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)は、トランス体及びシス体の両者を包含し、フェニルC2〜10アルケニル基を構成するフェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜5個、好ましくは1〜3個置換していてもよい。このようなフェニルC2〜10アルケニル基の具体例としては、例えば、3−フェニル−2−プロペニル基(慣用名:シンナミル基)、4−フェニル−2−ブテニル基、4−フェニル−3−ブテニル基、5−フェニル−4−ペンテニル基、5−フェニル−3−ペンテニル基、6−フェニル−5−ヘキセニル基、6−フェニル−4−ヘキセニル基、6−フェニル−3−ヘキセニル基、4−フェニル−1,3−ブタジエニル基、6−フェニル−1,3,5−ヘキサトリエニル基、2−n−ペンチル−3−フェニル−2−プロペニル基、9−フェニル−2−ノネニル基、10−フェニル−2−デセニル基、8−フェニル−1,3−オクタジエニル基、9−フェニル−1,3,5−ノナトリエニル基、10−フェニル−2,4,6−デカトリエニル基、3−(2−クロロフェニル)−2−プロペニル基、4−(3−フルオロフェニル)−2−ブテニル基、4−(4−ブロモフェニル)−3−ブテニル基、5−(3−クロロフェニル)−4−ペンテニル基、5−(4−フルオロフェニル)−3−ペンテニル基、6−(2−ブロモフェニル)−5−ヘキセニル基、6−(4−クロロフェニル)−4−ヘキセニル基、6−(2−フルオロフェニル)−3−ヘキセニル基、4−(2−クロロフェニル)−1,3−ブタジエニル基、6−(3−フルオロフェニル)−1,3,5−ヘキサトリエニル基、2−n−ペンチル−3−(3−ブロモフェニル)−2−プロペニル基、9−(3−クロロフェニル)−2−ノネニル基、10−(4−フルオロフェニル)−2−デセニル基、8−(4−ブロモフェニル)−1,3−オクタジエニル基、9−(4−クロロフェニル)−1,3,5−ノナトリエニル基、10−(2−フルオロフェニル)−2,4,6−デカトリエニル基、3−(2−メチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,3−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(3,4−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,6−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,5−ジメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,4,6−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、3−(2−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(3−メトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,4−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,5−ジメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,6−ジトリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2,3,4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、3−(2−トリフルオロメチル−3−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル基、4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ブテニル基、4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブテニル基、5−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ペンテニル基、5−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−ペンテニル基、6−(2−トリフルオロメチルフェニル)−5−ヘキセニル基、6−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヘキセニル基、6−(2−トリフルオロメチルフェニル)−3−ヘキセニル基、4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−1,3−ブタジエニル基、6−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1,3,5−ヘキサトリエニル基、2−n−ペンチル−3−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニル基、9−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ノネニル基、10−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−デセニル基、8−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1,3−オクタジエニル基、9−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1,3,5−ノナトリエニル基、10−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,4,6−デカトリエニル基等の、C2〜10アルケニル基上にフェニル基が1〜2個置換した炭素数2から10で二重結合を1〜3個有するアルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基から なる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)が挙げられる。
【0108】
ビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)としては、例えば、4−ビフェニルメチル基、1−(4−ビフェニル)エチル基、2−(4−ビフェニル)エチル基、3−(4−ビフェニル)プロピル基、2−(4−ビフェニル)プロピル基、4(4−ビフェニル)ブチル基、5−(4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4−ビフェニル)ペンチル基、6−(4−ビフェニル)ヘキシル基、2’−クロロ−4−ビフェニルメチル基、2’,3’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、3’,4’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、2’,5’−ジクロロ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリクロロ−4−ビフェニルメチル基、2’−フルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’,3’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、3’,4’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’,5’−ジフルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリフルオロ−4−ビフェニルメチル基、2’−ブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’,3’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、3’,4’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’,5’−ジブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリブロモ−4−ビフェニルメチル基、2’−メチル−4−ビフェニルメチル基、2’,3’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、3’,4’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、2’,4’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、2’,5’−ジメチル−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリメチル−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジトリフルオロメチル−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリフルオロメチル−4−ビフェニルメチル基、2’−トリフルオロメチル−4−ビフェニルメチル基、3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニルメチル基、4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニルメチル基、2’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基、3’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基、4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基、3’−メトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,3’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、3’,4’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、3’,5’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,5’−ジメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,4’,6’−トリメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,6’−ジトリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基、2’,3’,4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基、1−(2’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(3’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(4’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(2’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(3’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(4’−クロロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(2’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(3’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(2’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(3’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、2−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)エチル基、1−(2’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、1−(3’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、1−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、2−(2’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、2−(3’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、2−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)エチル基、1−(2’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、1−(3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、1−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、1−(2’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、1−(3’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、1−(4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、2−(2’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、2−(3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、2−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)エチル基、2−(2’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、2−(3’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、2−(4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)エチル基、3−(2’−クロロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(3’−クロロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(4’−クロロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(2’−フルオロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(3’−フルオロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(2’−ブロモ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(3’−ブロモ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(2’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)プロピル基、3−(3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)プロピル基、3−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)プロピル基、3−(2’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)プロピル基、3−(3’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)プロピル基、3−(4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)プロピル基、4−(3’−クロロ−4−ビフェニル)ブチル基、4−(3’−フルオロ−4−ビフェニル)ブチル基、4−(3’−ブロモ−4−ビフェニル)ブチル基、4−(3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)ブチル基、5−(4’−クロロ−4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4’−クロロ−4−ビフェニル)ペンチル基、5−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)ペンチル基、5−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)ペンチル基、5−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)ペンチル基、4−(4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)ペンチル基、6−(3’−クロロ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(4’−クロロ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(3’−フルオロ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(4’−フルオロ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(3’−ブロモ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(4’−ブロモ−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(3’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(4’−トリフルオロメチル−4−ビフェニル)ヘキシル基、6−(4’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニル)ヘキシル基、2’−トリフルオロメチル−3’−トリフルオロメトキシ−4−ビフェニルメチル基等のビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基が1〜3個置換していてもよい)を挙げることができる。
【0109】
上記一般式(1)で表されるオキサゾール化合物には、例えば、以下の化合物が包含される。
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(A−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(A−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(A−RS)」という)
(R)−4−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメチル)ピペラジン−1−カルボン酸3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニルエステル(以下「化合物(B−R)」という)
(S)−4−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメチル)ピペラジン−1−カルボン酸3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニルエステル(以下「化合物(B−S)」という)
(RS)−4−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメチル)ピペラジン−1−カルボン酸3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペニルエステル(以下「化合物(B−RS)」という)
(R)−2−(4−{4−[N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−アミノ]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(C−R)」という)
(S)−2−(4−{4−[N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−アミノ]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(C−S)」という)
(RS)−2−(4−{4−[N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−アミノ]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(C−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(D−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(D−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(D−RS)」という)
(R)−2−{4−[4−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(E−R)」という)
(S)−2−{4−[4−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(E−S)」という)
(RS)−2−{4−[4−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(E−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(F−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(F−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(F−RS)」という)
(R)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]ベンゾチアゾール(以下「化合物(G−R)」という)
(S)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]ベンゾチアゾール(以下「化合物(G−S)」という)
(RS)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]ベンゾチアゾール(以下「化合物(G−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(H−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(H−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(H−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(I−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(I−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(I−RS)」という)
(R)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(J−R)」という)
(S)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(J−S)」という)
(RS)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(J−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(K−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(K−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(K−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(L−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(L−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(L−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(M−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(M−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(M−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(N−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(N−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(N−RS)」という)
(R)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(O−R)」という)
(S)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(O−S)」という)
(RS)−2−{4−[4−(4−クロロフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(O−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(P−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(P−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(P−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Q−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Q−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Q−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(R−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(R−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェノキシメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(R−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)プロピル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(S−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)プロピル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(S−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−(4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)プロピル]ピペリジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(S−RS)」という)
(R)−5−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]−ピリジン(以下「化合物(T−R)」という)
(S)−5−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]−ピリジン(以下「化合物(T−S)」という)
(RS)−5−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]−ピリジン(以下「化合物(T−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(5−トリフルオロメチルベンゾフラン−2−イルメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(U−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(5−トリフルオロメチルベンゾフラン−2−イルメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(U−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−{4−[4−(5−トリフルオロメチルベンゾフラン−2−イルメチル)ピペリジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(U−RS)」という)
(R)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]キノリン(以下「化合物(V−R)」という)
(S)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]キノリン(以下「化合物(V−S)」という)
(RS)−6−(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール−2−イルメトキシ)−2−[4−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン−1−イル]キノリン(以下「化合物(V−RS)」という)
(R)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(W−R)」という)
(S)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(W−S)」という)
(RS)−6−ニトロ−2−{4−[4−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル]フェノキシメチル}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(W−RS)」という)
(R)−4−[(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾ−ル−2−イル)メチル]−N−[(E)−4−トリフルオロメチルベンジリデン]ピペラジン−1−アミン(以下「化合物(X−R)」という)
(S)−4−[(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾ−ル−2−イル)メチル]−N−[(E)−4−トリフルオロメチルベンジリデン]ピペラジン−1−アミン(以下「化合物(X−S)」という)
(RS)−4−[(2−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾ−ル−2−イル)メチル]−N−[(E)−4−トリフルオロメチルベンジリデン]ピペラジン−1−アミン(以下「化合物(X−RS)」という)
(R)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Y−R)」という)
(S)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Y−S)」という)
(RS)−2−メチル−6−ニトロ−2−(4−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−プロペニル]ピペラジン−1−イル}フェノキシメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール(以下「化合物(Y−RS)」という)
本発明では、上記オキサゾール化合物、これらの光学活性体及びこれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を使用するのが好ましい。
【0110】
オキサゾール化合物の光学活性体には、R体及びS体が含まれる。
【0111】
薬理学的に許容される塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸の塩、酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、シユウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩等の有機酸の塩が挙げられる。
【0112】
より好ましいオキサゾール化合物(I)は、化合物(A−R)、化合物(Q−R)、これらの光学活性体及びこれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である。
【0113】
上記オキサゾール化合物、これらの光学活性体及びこれらの薬理学的に許容される塩(I)、その製造方法、その使用用量等が、上記特許文献1−2に開示されており、その開示は引用により本明細書の一部とする。
【0114】
本発明においてオキサゾール化合物(I)と併用し得る薬物(II)としては、例えば、以下から選ばれた薬剤が挙げられる。当該薬剤(II)は、1種または2種以上併用してもよい。下記(1)の抗結核薬から選ばれた薬剤を1種または2種以上併用するのが好ましい。
【0115】
(1)1次抗結核薬
1次抗結核薬としては、例えば、リファマイシン系抗菌剤(例えば、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン等)、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド等が挙げられる。これらの1次抗結核薬は、メタンスルホン酸ナトリウム塩、塩酸塩等の塩の形態であってもよい。その具体例としては、例えば、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、塩酸エタンブトール、硫酸ストレプトマイシン等が挙げられる。
【0116】
(2)2次抗結核薬
2次抗結核薬としては、例えば、パラアミノサリチル酸、アルミノパラアミノサリチル酸、エチオナミド、プロチオナミド、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン、ジアフェニルスルホン等が挙げられる。これらの2次抗結核薬は、カルシウム塩、硫酸塩等の塩の形態であってもよい。その具体例としては、例えば、パラアミノサリチル酸カルシウム、アルミノパラアミノサリチル酸カルシウム、硫酸エンビオマイシン、硫酸カナマイシン等が挙げられる。
【0117】
(3)キノロン系抗菌薬
キノロン系抗菌薬としては、例えば、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、グレパフロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジクス酸、ピペミド酸、ピロミド酸、エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トスフロキサシン、シプロフロキサシン、ロメフロキサシン、スパルフロキサシン、フレロキサシン、レボフロキサシン、プルリフロキサシン、パズフロキサシン、リネゾリド等が挙げられる。これらのキノロン系抗菌薬は、トシル酸塩、塩酸塩、メシル酸塩等の塩の形態や、水和物の形態であってもよい。その具体例としては、例えば、トシル酸トスフロキサシン、塩酸シプロフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、メシル酸パズフロキサシン、ガチフロキサシン水和物、ピペミド酸三水和物等が挙げられる。
【0118】
(4)マクロライド系抗菌薬
マクロライド系抗菌薬としては、例えば、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、エリスロマイシン等が挙げられる。これらのマクロライド系抗菌薬は、水和物の形態であってもよい。その具体例としては、例えば、アジスロマイシン水和物等が挙げられる。
【0119】
(5)サルファ剤
サルファ剤としては、例えば、スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファピリジン、スルファジアジン等が挙げられる。これらのサルファ剤は、銀塩等の塩の形態であってもよい。その具体例としては、例えば、スルファジアジン銀等が挙げられる。
【0120】
(6)抗HIVウィルス薬
抗HIVウィルス薬としては、例えば、
(a)核酸系逆転写酵素阻害剤
[ジドブジン(zidovudine)、ジダノシン(dicanosine)、ザルシタビン(zalcitabine)、ラミブジン(lamivudine)、スタブジン(stavudine)、アバカビル(abacavir)、アデフォビル(adefovir)、アデフォビル ジピボキシル(adefovir dipivoxil)、フォジブジン チドキシル(fozivudine tidoxil)等]
(b)非核酸系逆転写酵素阻害剤
[ネビラピン(nevirapine)、デラビルジン(delavirdine)、エファビレンツ(efavirenz)、ロビリド(loviride)、イムノカル(immunocal)、オルチプラズ(oltipraz)等]
(c)プロテアーゼ阻害剤
[サキナビル(saquinavir)、リトナビル(ritonavir)、インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、アムプレナビル(amprenavir)、パリナビル(palinavir)、ラシナビル(lasinavir)、ロピナビル(lopinavir)等]
等が挙げられる。これらの抗HIVウィルス薬は、塩の形態であってもよい。
【0121】
オキサゾール化合物(I)と上記薬物(II)とを組み合わせた本発明の抗結核治療薬としては、好ましくは、以下の(1)〜(13)が挙げられる:
(1)オキサゾール化合物(I)と、1次抗結核薬(好ましくは、リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群から選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種)、2次抗結核薬(好ましくは、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種)及びキノロン系抗菌薬(好ましくは、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種)からなる群より選ばれた少なくとも1種とを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(2)オキサゾール化合物(I)と、リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群から選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)、イソニアジド、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、塩酸エタンブトール、ストレプトマイシン及びピラジナミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬とを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(3)オキサゾール化合物(I)、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群から選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)ならびに(ii)イソニアジド、塩酸エタンブトール、ストレプトマイシン及びピラジナミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(4)オキサゾール化合物(I)、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群から選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)及び(ii)ピラジナミドを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(5)オキサゾール化合物(I)と、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群から選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)、(ii)ピラジナミドならびに(iii)イソニアジド、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、塩酸エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(6)オキサゾール化合物(I)とガチフロキサシン水和物、モキシフロキサシン及び、グレパフロキサシンからなる群より選択される少なくとも1種のキノロン系抗菌薬とを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(7)オキサゾール化合物(I)とガチフロキサシン水和物及びモキシフロキサシンからなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬とを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(8)オキサゾール化合物(I)、リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群より選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン)、イソニアジド、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、塩酸エタンブトール、ストレプトマイシン及びピラジナミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬、ならびにガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(9)オキサゾール化合物(I)、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群より選ばれた少なくとも1種、より好ましくはリファンピシン)、(ii)イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬、ならびにガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(10)オキサゾール化合物(I)、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群より選ばれた少なくとも1種、より好ましくはリファンピシン)、(ii)ピラジナミド、ならびにガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(11)オキサゾール化合物(I)、(i)リファマイシン系抗菌剤(好ましくは、リファンピシン、リファブチン、及びリファペンチンからなる群より選ばれた少なくとも1種、より好ましくはリファンピシン)、(ii)ピラジナミド、(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種の1次抗結核薬、ならびにガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなる抗結核治療薬;
(12)オキサゾール化合物(I)とクラリスロマイシン及びアジスロマイシン水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のマクロライド系抗菌薬とを組み合わせてなる抗結核治療薬;
(13)オキサゾール化合物(I)と(a)核酸系逆転写酵素阻害剤(b)非核酸系逆転写酵素阻害剤または(c)プロテアーゼ阻害剤である抗HIVウィルス薬とを組み合わせてなる抗結核治療薬。
【0122】
上記オキサゾール化合物(I)及び上記薬物(II)は、経口または非経口により投与されてもよい。
【0123】
本明細書では、本発明のオキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを組み合わせてなる医薬の使用に際しては、本発明のオキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)の投与時期は限定されず、本発明のオキサゾール化合物(I)またはその医薬組成物と上記薬剤(II)またはその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。オキサゾール化合物(I)及び薬剤(II)を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、薬剤(II)を先に投与した後、オキサゾール化合物(I)を投与してもよいし、オキサゾール化合物(I)を先に投与し、その後で薬剤(II)を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、薬剤(II)を先に投与する場合、薬剤(II)を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内にオキサゾール化合物(I)を投与する方法が挙げられる。上記薬剤(II)の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明のオキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与(例えば、オキサゾール化合物(I);1種以上の上記薬剤(II)の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)、(4)オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)とを別々に製剤化して得られる1種以上の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、オキサゾール化合物(I);1種以上の上記薬剤(II)の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。
【0124】
さらに、オキサゾール化合物(I)の単独での医薬の使用またはオキサゾール化合物(I)と併用薬剤とを組み合わせてなる医薬の使用に際しては、例えば、併用する既存の併用薬剤の副作用を軽減及び排除するために休薬期間を設けて間歇投与される。本発明の間歇投与時の休薬期間は、種々の状況に応じて変更されるものであり、医師の判断により随時判断されるものであるが、オキサゾール化合物(I)は、一定の間隔を空けて投与するのが望ましい。
【0125】
従って、本発明の1つの実施形態において、オキサゾール化合物(I)は、約48時間以上(好ましくは約72時間以上、より好ましくは約7日間以上)の間隔を開けて投与される。
【0126】
また、本発明の1つの実施形態において、オキサゾール化合物(I)は、1週間当り、5回以内、好ましくは3回以内、好ましくは2回以内、さらに好ましくは1回投与される。1週間に3回とは、7日間の内、投与開始から3日間連続して服薬し、残りの4日間は休薬する服薬術式も含む。1週間に2回とは、7日間の内、投与開始から2日間連続して服薬し、残りの5日間は休薬する服薬術式も含む。更には、1週間に5回とは、週の5日間を連続投与し、2日間を休薬する治療術式も含む。
【0127】
本発明の構成成分であるオキサゾール化合物(I)、薬剤(II)及び/またはオキサゾール化合物(I)と薬剤(II)とを組み合わせてなる本発明の医薬は、いずれも毒性が低く、例えば、上記オキサゾール化合物(I)及び/または薬剤(II)を公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、着色剤、懸濁化剤、甘味剤または界面活性剤を適宜使用し、公知の方法に従って一般的な医薬製剤の形態とされる。医薬製剤の形態としては、例えば、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤等が挙げられる。
【0128】
賦形剤としては、例えば、乳糖、無水乳糖、精製白糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、デキストリン、結晶セルロース、微結晶セルローストウモロコシデンプン、バレイショデンプン、無水リン酸水素カルシウム等が挙げられる。
【0129】
崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ−化デンプン等が挙げられる。
【0130】
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルファー化デンプン、シロップ、水あめ等が挙げられる。
【0131】
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。
【0132】
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
【0133】
コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリソリベート、マクロゴール、タルク等が挙げられる。
【0134】
着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、褐色酸化鉄、三二酸化鉄、酸化チタン、食用青色1号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用黄色4号等が挙げられる。
【0135】
懸濁化剤としては、例えば、ポリソリベート、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、グリセリン、ゼラチン等が挙げられる。
【0136】
甘味剤としては、例えば、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、水アメ、果糖等が挙げられる。
【0137】
界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソリベート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0138】
カプセル剤は、公知の方法に従い、ゼラチンカプセル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル、ポリビニルアルコールカプセル等の硬質カプセル及びゼラチンをベースとした軟質カプセルに充填して調製される。製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
【0139】
本発明において、オキサゾール化合物(I)と上記薬剤(II)との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.01〜100重量部、好ましくは約0.1〜60重量部、より好ましくは約1〜60重量部とすればよい。
【0140】
また、上記薬剤(II)が、(i)リファンピシンと(ii)イソニアジド、塩酸エタンブトール、ストレプトマイシン及びピラジナミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の抗結核薬とを組み合わせてなるものである場合、(i)リファンピシンと(ii)の抗結核薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜10重量部、好ましくは約0.3〜2.5重量部とすればよい。
【0141】
また、上記薬剤(II)が、(i)リファンピシン、(ii)ピラジナミド、ならびに(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種の抗結核薬を組み合わせてなるものである場合、(i)リファンピシンと(ii)ピラジナミドとの使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約1〜10重量部、好ましくは約1.5〜4重量部とすればよく、(i)リファンピシンと(iii)の抗結核薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部、より好ましくは約0.3〜3重量部とすればよい。
【0142】
また、上記薬剤(II)が、1次抗結核薬とキノロン系抗菌薬を組み合わせてなるものである場合、1次抗結核薬とキノロン系抗菌薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部とすればよい。
【0143】
また、上記薬剤(II)が、(i)リファンピシン、(ii)イソニアジド、塩酸エタンブトール、ストレプトマイシン及びピラジナミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の抗結核薬、ならびに(iii)ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなるものである場合、(i)リファンピシンと(ii)の抗結核薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜20重量部、好ましくは約0.1〜10重量部とすればよく、(i)リファンピシンと(iii)のキノロン系抗菌薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜40重量部、好ましくは約0.1〜20重量部、より好ましくは約0.1〜10重量部とすればよい。
【0144】
また、上記薬剤(II)が、(i)リファンピシン、(ii)ピラジナミド、(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種の抗結核薬、(iv)ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種のキノロン系抗菌薬を組み合わせてなるものである場合、(i)リファンピシンと(ii)ピラジナミドとの使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約1〜10重量部、好ましくは約1.5〜4重量部とすればよく、(i)リファンピシンと(iii)の抗結核薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜20重量部、好ましくは約0.1〜10重量部、より好ましくは約0.3〜3重量部とすればよく、(i)リファンピシンと(iv)のキノロン系抗菌薬との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常、約0.1〜40重量部、好ましくは約0.1〜20重量部、より好ましくは約0.1〜10重量部とすればよい。
【0145】
本発明の抗結核治療薬におけるオキサゾール化合物(I)及び薬剤(II)の配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。例えば、本発明の抗結核治療薬におけるオキサゾール化合物(I)及び薬剤(II)の合計割合は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01〜99.99重量%、好ましくは約0.1〜99.9重量%、さらに好ましくは約1〜30重量%程度である。残りの部分には、上記薬理学的に許容される担体が用いられる。
【0146】
また、オキサゾール化合物(I)及び薬剤(II)をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
【0147】
本発明の抗結核治療薬の投与量は、オキサゾール化合物(I)の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、オキサゾール化合物(I)及び薬剤(II)として、それぞれ1日約0.01〜約1000mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。薬剤(II)は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。薬剤(II)としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましくは、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
【0148】
従って、本発明は、上記オキサゾール化合物(I)を有効成分とする医薬と、抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬及び抗HIVウィルス薬からなる群より選ばれた1種以上の薬剤(II)とを含み、これらを約48時間以上間隔を開けて投与するために使用される結核治療用キットも提供する。
【0149】
本発明のキットの構成成分であるオキサゾール化合物(I)を有効成分とする医薬及び薬剤(II)の剤形、これらに用いられる担体、各成分の割合、投与間隔は上記と同様のものを用いることができる。
【0150】
好ましい(II)の薬剤としては、例えば、上記1次抗結核薬及び2次抗結核薬が挙げられる。ここで、好ましい1次抗結核薬としては、イソニアジド、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、ピラジナミド、リファンピシン、ストレプトマイシン、硫酸ストレプトマイシン、エタンブトール、及び塩酸エタンブトールからなる群より選ばれた少なくとも1種、より好ましくは、リファンピシン、ピラジナミド、イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、好ましい2次抗結核薬としては、エンビオマイシン、硫酸エンビオマイシン、カナマイシン、硫酸カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン及びクロファジミンからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【発明の効果】
【0151】
本発明において、オキサゾール化合物(I)とオキサゾール化合物(I)と作用機序が異なる併用抗結核薬である薬剤(II)とを組み合わせることにより、オキサゾール化合物(I)または併用抗結核薬を単独で投与する場合に比べて、以下に示される効果が発揮される
(1)経口投与が可能であり、その投与量を軽減することができる、
(2)治療期間を短く設定することができる、即ち、短期化学療法を可能にする、
(3)副作用を軽減できる、
(4)治療効果の持続を図ることができる、
(5)相乗効果が得られる、
(6)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、オキサゾール化合物(I)と併用する併用抗結核薬を選択することができる、
(7)結核菌、多剤耐性結核菌、及び非定型抗酸性菌に有効である、
(8)潜伏感染している結核菌(Latentな結核菌)に効力を示す
等の優れた効果を得ることができる。さらにオキサゾール化合物(I)の単独での医薬の使用またはオキサゾール化合物(I)と併用薬剤とを組み合わせてなる医薬を使用することにより、例えば、併用する既存の抗結核薬の副作用を軽減及び排除するために少なくとも約48時間の休薬期間を設けて前記併用薬剤を間歇投与することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0152】
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
【0153】
実施例1
オキサゾール化合物(I)と他剤との併用効果に関するin vitro実験
臨床分離株の結核菌に対するオキサゾール化合物(I)と既存抗結核薬であるリファンピシン(RFP)及びエタンブトール(EB)との併用下での協力作用について検討を行った。即ち、化合物(A−R)を最終濃度として0.1〜0.0002μg/mL(2倍希釈系列)で含有した7H11寒天平板シャーレ、同様にリファンピシンを最終濃度として1.56〜0.0015μg/mLで含有した同シャーレ、及び両薬剤を各濃度で組み合わせたシャーレを作製し、これらに、約106CFU/mLに調製した結核菌液(臨床分離の結核菌TBT-9及びTBT-14)を、マルチポイントイノキュレーターを用いて、約10μl接種した。その後、2週間、37℃の孵卵器で培養し、最小の発育阻止濃度(MIC)を求めた。同様にエタンブトールについては、12.5〜0.024μg/mL濃度で同様の試験を行い、各組み合わせでのMICを求めた。これらの結果から、最小のMICを示した時の組み合わせでFIC Index([化合物(A−R)とRFPまたはEBとを併用した時のMIC]/[化合物(A−R)を単独で使用した時のMIC]+[RFPまたはEBと化合物(A−R)とを併用した時のMIC]/[RFPまたはEBを単独で使用した時のMIC])を算出した。結果を表1に示す。
【0154】
その結果、化合物(A−R)とリファンピシンまたはエタンブトールとを併用した時に、FIC Index値が、共に0.375となり、両者の組み合わせに強い相乗効果があることが判明した。
【0155】
【表1】

【0156】
実施例2
2−1.オキサゾール化合物(I)と他剤との併用効果に関するin vivo実験
多剤併用における治療効果について
455CFUの結核菌Kurono株を経気管的にICRマウスに接種し、4週間放置することで実験的マウス慢性結核症モデルを作製した。本モデルに対し、2.5mg/kgの化合物(A−R)(図1中、「O」と示す)にリファンピシン(図1中、「R」と示す)、ピラジナミド(図1中、「Z」と示す)をそれぞれ5mg/kg、100mg/kgの投与量で併用し、1日1回56日間投与を行い、既存の結核治療に使用されているレジメとの比較を行った。既存のレジメとしては、リファンピシン、イソニアジド(図1中、「H」と示す)、エタンブトール(図1中、「E」と示す)、及びピラジナミドをそれぞれ、5、10、100、及び100mg/kgの投与量で行い、上記モデルマウスに同様に1日1回56日間投与を行った。また、経時的に肺内生菌数の減少を確認するため、28日間(4W)及び56日間(8W)投与を行った翌日に麻酔下で下大静脈から放血することで安楽死させ、無菌的に肺の摘出を行った。摘出した肺を2mLの滅菌水に入れ、ガラスホモジナイザーを用いて均一に磨り潰し、段階的に希釈を行い、7H11寒天平板培地に各希釈液の0.1mLを塗り広げ、コロニーが出現するまで孵卵器で培養し、治療後の肺内生菌数を算出した。
【0157】
その結果、図1に示したように、化合物(A−R)を含む3剤併用(図1中、「ORZ」と示す)が既存の4剤併用(図1中、「RHEZ」と示す)レジメより少ない併用薬剤数で、より強い効果が確認された。また、早期に菌が減少することから、既存抗結核薬より短期化学療法が期待できると考えられた。
【0158】
2−2.オキサゾール化合物(I)と他剤との併用効果に関するin vivo実験
多剤併用における治療効果について(その2)
2750CFUの結核菌H37Rv株を経気管的にICRマウスに接種し、4週間放置することで実験的マウス慢性結核症モデルを作製した。本モデルに対し、化合物(A−R)(図1-2中、「O」と示す)、リファンピシン(図1-2中、「R」と示す)、ピラジナミド(図1-2中、「Z」と示す)、エタンブトール(図1-2中、「E」と示す)、モキシフロキサシン(図1-2中、「M」と示す)をそれぞれ2.5mg/kg、10mg/kg、150mg/kg、100mg/kg、100mg/kgの投与量で、ORZ、OREZ、およびORZMの3つの併用群を設定し、1日1回56日間投与を行い、既存の結核治療に使用されているレジメとの比較を行った。既存のレジメとしては、リファンピシン、イソニアジド(図1中、「H」と示す)、エタンブトール、及びピラジナミドをそれぞれ、10、25、100、及び150mg/kgの投与量で行い、上記モデルマウスに同様に1日1回56日間投与を行った。肺内生菌数の確認は、56日間(8W)投与を行った翌日に麻酔下で下大静脈から放血することで安楽死させ、無菌的に肺の摘出を行った。摘出した肺を2mLの滅菌水に入れ、ガラスホモジナイザーを用いて均一に磨り潰し、段階的に希釈を行い、7H11寒天平板培地に各希釈液の0.1mLを塗り広げ、コロニーが出現するまで孵卵器で培養し、治療後の肺内生菌数を算出した。
【0159】
その結果、図1-2に示したように、化合物(A−R)を含む全ての併用群(図1-2中、「ORZ」、「OREZ」、および「ORZM」と示す)が、既存の4剤併用(図1-2中、「RHEZ」と示す)レジメより、より強い効果が確認された。また、早期に菌が減少することから、既存抗結核薬より短期化学療法が期待できると考えられた。
【0160】
実施例3
オキサゾール化合物(I)の細胞内寄生結核菌に対する効果の評価
次に、オキサゾール化合物(I)の細胞内寄生結核菌に対する効果の評価を以下の通り行った。
【0161】
3−1.THP−1の結核菌での感染
24穴細胞培養プレートの各ウエルにRPMI1640-10% FBS培地 (以後RPMI1640培地と略す) 0.9mLあたり106個に調製したTHP-1細胞を加えた。細胞を加えたウエルに終濃度が100 ng/mLとなるように0.1mL のPhorbol 12-myristate 13-Acetate (PMA)溶液を添加した。そのプレートを37℃、5%CO2存在下で48時間培養してTHP-1細胞をマクロファージ様細胞へ分化させた。分化したTHP-1細胞をRPMI1640 培地で1回洗浄し、PMA溶液を取り除き、各ウエルの培地を0.9 mLの新鮮RPMI1640 培地に置き換えた後、調製した菌液(M.tuberculosis H37Rv)を0.1 mLずつ加えた。そのプレートを37℃、5%CO2存在下で4時間培養して菌を細胞に感染させた。RPMI1640 培地中に残存する非感染菌を取り除くために各ウエルをRPMI1640 培地で2回洗浄した。更に、細胞外に残存する菌を除去するために20μg/mLのSM(ストレプトマイシン、以下同様)含有RPMI1640 培地を添加して20時間培養した。培養後、プレートの各ウエルをRPMI1640 培地 で2回洗浄してSMを除去した。各ウエルから洗浄用培地を除去した後、0.99 mLの新鮮RPMI1640 培地に置き換え、この時点を0時間とした。試験物質添加前の細胞内生菌数を測定するため、プレートの目的のウエルをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄し、最後のPBS洗浄液を除去した後、各ウエルに0.1% SDS液を0.5 mLずつ添加して、10分間以上室温に放置して細胞を破壊した。同ウエルにRPMI1640培地を0.5 mLずつ添加混合してSDSを中和した後、細胞溶解液を試験チューブに回収した。回収した細胞溶解液の蒸留水での10倍希釈系列を作製し、それらの希釈液を0.1 mLずつ7H11寒天平板に塗沫して、希釈倍数の異なる回収菌塗抹平板を3枚作製した。塗抹平板は乾燥を防止するためビニールテープで密封し、更に37℃で2〜3週間培養し、出現したコロニー数を測定し、判定基準に則り0時間の細胞内生菌数を算出した。
【0162】
3−2.試験物質の添加
24穴プレートの感染細胞の入った各ウエルに0.01 mLの試験物質希釈液を添加した。試験物質を添加したプレートは37℃、5%CO2存在下で培養し、試験物質を添加して2または4時間作用させた後、試験物質を除くため各ウエルをRPMI1640 培地で3回洗浄した。試験物質を除去した後、新鮮RPMI1640培地を1 mL加え、さらに培養を続けた。
【0163】
3−3.細胞内菌の回収、希釈及び7H11寒天平板への塗沫
細胞内菌は、試験物質を添加後、3日間 (72時間)培養したプレートから、以下の操作により回収した。即ち、プレートの各ウエルをPBSで3回洗浄した。最後のPBS洗浄液を除去した後、各ウエルに0.1% SDS液を0.5 mLずつ添加して10分間以上室温に放置して細胞を破壊した。各ウエルにRPMI1640培地を0.5mLずつ添加してSDS液を中和して総量1mLの細胞溶解液を試験チューブに回収した。細胞溶解液は蒸留水を用いて10倍希釈系列を作製した。それらの希釈液を0.1 mLずつ7H11寒天平板に塗沫して、希釈倍数の異なる回収菌塗抹平板を3枚作製した。塗抹平板は乾燥を防止するためビニールテープで密封し、更に37℃で2〜3週間培養し、出現したコロニー数を測定した。
【0164】
実験結果に基づき、被験物質添加前の0時間での菌数と比較したLog減少度をグラフに表した(図3)。その結果、化合物(A−R)を添加した群では他の抗結核薬を添加した群より、強い細胞内寄生結核菌に対する効力が確認された。既存薬ではRFPが最も強い効力を示したが、化合物(A−R)の最低の試験用量である0.1μg/mLの濃度であっても、RFPの最高濃度3μg/mLと同等の効力を示すことが分かった。また、2時間という短い作用においても強い効力が確認されており、この結果は化合物(A−R)が結核菌に対して強いPost Antibiotic Effect(PAE)を持っていることを示唆するものであり、臨床の場では間歇投与においても十分な効力を得ることができる薬剤となり得ると考えられた。
【0165】
実施例4
オキサゾール化合物(I)と他剤との薬物間相互作用の評価
代謝に関連した薬物間相互作用の中で、チトクロームP450(CYP)酵素の関係している場合が多いことから、抗結核薬であるオキサゾール化合物(I)の代謝に関与するCYP分子種を明らかにすることが、当該医薬品を安全に使用するために必要である。また、抗結核薬において多剤併用が日常的に行われているかぎり、薬物間での相互作用は常に起きる可能性があるため、各CYP酵素に対するオキサゾール化合物(I)阻害作用を検討することは大切である。肝ミクロゾーム中には、種々のCYP酵素が確認されており、肝ミクロゾームを用いた薬物の代謝、さらには各CYP酵素に対する薬物の阻害作用をin vitroにおいて検討することが可能である。そこで、ヒト及び各種動物(マウス、ラット、イヌ、ウサギ及びサル)肝ミクロゾームを用いたオキサゾール化合物(I)のin vitro代謝について、さらにはヒト肝ミクロゾームを用いた各CYP酵素に対するオキサゾール化合物(I)のin vitro阻害作用を検討した。
【0166】
4−1.オキサゾール化合物(I)のin vitro代謝
ヒト及び各種動物(マウス、ラット、イヌ、ウサギ及びサル)肝ミクロゾームを用いたオキサゾール化合物(I)(化合物(A−R))のin vitro代謝を行った。ヒト肝ミクロゾームは、HAB協議会付属霊長類機能研究所(千葉、日本)から入手した。反応液組成(0.5 mL)は、100 mMリン酸緩衝液(pH7.4)、100μM 化合物(A−R)、2.5 mM β-NADPH、2.5 mM β-NADH及びミクロゾーム蛋白量1mg/mL であり、反応は37℃で2時間行った。有機溶媒(アセトニトリルあるいは酢酸エチル)を加え反応停止し、生成した代謝物について抽出操作を行った。抽出された代謝物を高速液体クロマトグラフィー及び液体クロマトグラフエレクトロスプレーイオン化タンデムマススペクトロメトリーにより検索し、生成量を確認した。
【0167】
上記のように、ヒト及び各種動物(マウス、ラット、イヌ、ウサギ及びサル)肝ミクロゾームを用いて化合物(A−R)のin vitro代謝を行った結果、生成した代謝物はほとんど確認されず、化合物(A−R)はCYP酵素によって代謝を受けないと考えられた。
【0168】
4−2.チトクロームP450(CYP)各分子種の酵素活性に及ぼすオキサゾール化合物(I)の影響
ヒト肝ミクロゾーム中に存在するCYPの各分子種について、エトキシレゾルフィン脱エチル化活性(CYP1A1/2)、クマリン水酸化活性(CYP2A6)、7-ベンジルオキシレゾルフィン脱ベンジル化活性(CYP2B6)、トルブタミド水酸化活性(CYP2C8/9)、S-メフェニトイン水酸化活性(CYP2C19)、ブフラロール水酸化活性(CYP2D6)、クロロゾキサゾン水酸化活性(CYP2E1)、テストステロン6β水酸化活性(CYP3A4)及びニフェジピン酸化活性(CYP3A4)を測定することによりオキサゾール化合物(I)(化合物(A−R):1-100μM)の阻害作用を検討した。
【0169】
基本反応液組成(0.5 mL)は、ミクロゾーム蛋白量0.2-1 mg/mL、100 mMリン酸緩衝液(pH7.4)、0.1 mM EDTA、NADPH生成系(2.5 mM β-NADP、25 mM グルコース 6-リン酸、2 units グルコース6-リン酸 脱水素酵素及び10 mM塩化マグネシウム)、各基質及び阻害剤有りあるいは無しであり、反応は37℃で10-60分間行った。各基質及び濃度は、7-エトキシレゾル(0.5μM)、クマリン(2μM)、7-ベンジルオキシレゾルフィン(1.5μM)、トルブタミド(400μM)、S-メフェニトイン(100μM)、ブフラロール(20μM)、クロロゾキサゾン(100μM)、テストステロン(100μM)及びニフェジピン(50μM)で行った。各CYP活性に特異的な阻害剤として、7,8-ベンゾフラボン(1A1)、フラフィリン(1A2)、オルフェナドリン(2B6)、ケルセチン(2C8)、スルファフェナゾール(2C9)、トラニルシプロミン(2C19)、キニジン(2D6)、ジエチルジチオカルバミン(2A6と2E1)及びケトコナゾール(3A4)を使用した。
【0170】
代謝反応後の生成物は、抽出操作後、高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
【0171】
上記の実験の結果、化合物(A−R)は、CYP各酵素(CYP1A/2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8/9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4)活性に阻害作用及び促進作用を100μMまで示さなかった(図4)。
【0172】
以上のことから、効果が期待される臨床オキサゾール化合物濃度において、CYPで主に代謝される他剤とオキサゾール化合物(I)が併用された場合、オキサゾール化合物(I)が併用薬物(II)の代謝活性を阻害し血中濃度を上昇させる、すなわち相互作用をひき起こす可能性は少ないと推察された。
【0173】
実施例5
間歇投与のin vivo実験
実験的マウス結核症モデルを作製し、化合物(A−R)単独または既存薬との併用下で1日1回投与により治療を行い、その効力と同等の治療効果の維持を指標に、化合物(A−R)単独または既存抗結核薬との併用で、投与回数を例えば週3回、週2回、または週1回において、同等の効果を得ることを確認し、間歇投与が可能な薬剤であることをin vivoにおいて確認する。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】図1は、オキサゾール化合物(I)と他剤との併用効果に関するin vivo実験の結果を表すグラフである。
【図2】図2は、オキサゾール化合物(I)と他剤との併用効果に関するin vivo実験の結果を表すグラフである。
【図3】図3は、オキサゾール化合物(I)の細胞内寄生結核菌に対する効果を表すグラフである。
【図4】図4は、チトクロームP450(CYP)各分子種の酵素活性に及ぼすオキサゾール化合物(I)の影響を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(I) 一般式(1)
【化1】

[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)〜(G)のいずれかの基を示す。
一般式(A)で表される基:
【化2】

(式中、Rは、下記(1)〜(6)のいずれかの基を示す。
(1)フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(2)フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(3)基−NR
(ここで、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示し、Rはフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。);
(4)フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(5)フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(6)ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
一般式(B)で表される基:
【化3】

(式中、Rは、フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(C)で表される基:
【化4】

(式中、Rは、フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)またはビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(D)で表される基:
【化5】

(式中、Rは、フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(E)で表される基:
【化6】

(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(F)で表される基:
【化7】

(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(G)で表される基:
【化8】

(式中、R6は前記に同じ。)]
で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種、ならびに
(II)1次抗結核薬、2次抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、サルファ剤及び抗HIVウィルス薬からなる群より選ばれた少なくとも1種の薬剤
を含有する抗結核治療薬。
【請求項2】
前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬、2次抗結核薬及びキノロン系抗菌薬からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項3】
前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記2次抗結核薬が、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項2に記載の抗結核治療薬。
【請求項4】
前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬である、請求項2に記載の抗結核治療薬。
【請求項5】
前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種とを組み合わせてなる請求項4に記載の抗結核治療薬。
【請求項6】
前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)ピラジナミドとを組み合わせてなる請求項5に記載の抗結核治療薬。
【請求項7】
前記1次抗結核薬が、
(i)リファマイシン系抗菌剤、
(ii)ピラジナミド、ならびに
(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種
を組み合わせてなる請求項4に記載の抗結核治療薬。
【請求項8】
前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項3及び5〜7のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【請求項9】
前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシンである請求項8に記載の抗結核治療薬。
【請求項10】
前記(II)の薬剤が、キノロン系抗菌薬である請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項11】
前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項10に記載の抗結核治療薬。
【請求項12】
前記(II)の薬剤が、1次抗結核薬とキノロン系抗菌薬とを組み合わせてなる請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項13】
前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種とを組み合わせてなる請求項12に記載の抗結核治療薬。
【請求項14】
前記1次抗結核薬が、(i)リファマイシン系抗菌剤と(ii)ピラジナミドとを組み合わせてなる請求項13に記載の抗結核治療薬。
【請求項15】
前記1次抗結核薬が、
(i)リファマイシン系抗菌剤、
(ii)ピラジナミド、ならびに
(iii)イソニアジド、エタンブトール及びストレプトマイシンからなる群より選ばれた少なくとも1種
を組み合わせてなる請求項12に記載の抗結核治療薬。
【請求項16】
前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項13〜15のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【請求項17】
前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシンである請求項16に記載の抗結核治療薬。
【請求項18】
前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項12〜17のいずれか一項に記載の抗結核治療薬。
【請求項19】
前記(II)の薬剤が、マクロライド系抗菌薬である請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項20】
前記マクロライド系抗菌薬が、クラリスロマイシン、アジスロマイシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項19に記載の抗結核治療薬。
【請求項21】
前記(II)の薬剤が、サルファ剤である請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項22】
前記サルファ剤が、スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファピリジン、スルファジアジン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項21に記載の抗結核治療薬。
【請求項23】
前記(II)の薬剤が、抗HIVウィルス薬である請求項1に記載の抗結核治療薬。
【請求項24】
前記抗HIVウィルス薬が、(a)核酸系逆転写酵素阻害剤(b)非核酸系逆転写酵素阻害剤または(c)プロテアーゼ阻害剤である請求項23に記載の抗結核治療薬。
【請求項25】
(I) 一般式(1)
【化9】

[式中、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示す。nは0〜6の整数を示す。Rは下記一般式(A)〜(G)のいずれかの基を示す。
一般式(A)で表される基:
【化10】

(式中、Rは、下記(1)〜(6)のいずれかの基を示す。
(1)フェノキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(2)フェニルC1〜6アルコキシ基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(3)基−NR
(ここで、Rは水素原子またはC1〜6アルキル基を示し、Rはフェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。);
(4)フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(5)フェノキシC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
(6)ベンゾフリルC1〜6アルキル基(ベンゾフラン環上には、ハロゲン原子、ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい);
一般式(B)で表される基:
【化11】

(式中、Rは、フェニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(C)で表される基:
【化12】

(式中、Rは、フェニルC2〜10アルケニル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)またはビフェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(D)で表される基:
【化13】

(式中、Rは、フェニルC1〜6アルキル基(フェニル環上には、ハロゲン原子;ハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルキル基及びハロゲン置換もしくは未置換のC1〜6アルコキシ基からなる群より選ばれた基の少なくとも1種が置換していてもよい)を示す。)
一般式(E)で表される基:
【化14】

(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(F)で表される基:
【化15】

(式中、Rは前記に同じ。)
一般式(G)で表される基:
【化16】

(式中、R6は前記に同じ。)]]
で表される2,3−ジヒドロ−6−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール化合物、それらの光学活性体及びそれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とする、48時間以上間隔を開けて投与するための医薬。
【請求項26】
請求項25に記載の医薬と、1次抗結核薬、2次抗結核薬、キノロン系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、サルファ剤及び抗HIVウィルス薬からなる群より選ばれた1種以上の薬剤(II)とを含み、これらを48時間以上間隔を開けて投与するために使用される結核治療用キット。
【請求項27】
前記(II)の薬剤が1次抗結核薬、2次抗結核薬及びキノロン系抗菌薬からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項26に記載のキット。
【請求項28】
前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記2次抗結核薬が、エンビオマイシン、カナマイシン、カプレオマイシン、サイクロセリン、チオアセタゾン、クロファジミン及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記キノロン系抗菌薬が、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン及びこれらの水和物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項27に記載のキット。
【請求項29】
前記(II)の薬剤が1次抗結核薬である、請求項27に記載のキット。
【請求項30】
前記1次抗結核薬が、リファマイシン系抗菌剤、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシン、ピラジナミド及びこれらの塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項29に記載のキット。
【請求項31】
前記リファマイシン系抗菌剤が、リファンピシン、リファブチン及びリファペンチンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項28または30に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−126452(P2007−126452A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−273707(P2006−273707)
【出願日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(000206956)大塚製薬株式会社 (230)
【Fターム(参考)】