説明

半導体スイッチ回路

【課題】 電力変換装置のスイッチング手段または整流手段として用いられる半導体スイッチ回路の発生損失を低減する。
【解決手段】 逆並列接続される外付けダイオードまたは内蔵ダイオードを還流ダイオードとするSiCを素材とする静電誘導トランジスタを主スイッチ素子に並列に接続し、オン・オフ制御のタイミングを主スイッチ素子に同期させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はインバータなどの電力変換装置のスイッチング手段として用いられる半導体スイッチ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、この種の電力変換装置として代表的な単相ブリッジインバータの主回路構成である。図1において、1は直流電源、2はインバータ主回路、3は負荷を示し、インバータ主回路2はスナバコンデンサ10と半導体スイッチ回路11〜14とから構成され、半導体スイッチ回路11〜14はそれぞれブリッジ構成に接続されている。これらの半導体スイッチ回路は互いに連係して個々にオン・オフすることにより、直流電源1の電圧が所定の交流電圧に変換され、この交流電圧が負荷3に供給される。
【0003】
この半導体スイッチ回路は一般に同一回路構成である。図2は、図1に示した半導体スイッチ回路11〜14それぞれの従来例を示す回路構成図である。図2において、20は半導体自己消弧形デバイス、30は該自己消弧形デバイスに逆並列接続された還流ダイオードである。直流電源1の電圧が100〜200V以上の場合、半導体自己消弧形デバイス20としては、一般には、耐電圧600V以上の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(以下単にIGBTと称する)が使われ、特別な高周波動作が必要な場合にはMOS電界効果トランジスタ(以下単にMOSFETと称する)や静電誘導型トランジスタ(以下単にSITと称する)が使われる。一方、還流ダイオード30としては、一般には、pn接合ダイオードやショットキーダイオードが使われる。また、MOSFETを自己消弧形デバイスとして使用する場合には、MOSFETに内蔵されたダイオードを還流ダイオードとして使用することもある。
【0004】
図1の電力変換装置(単相ブリッジインバータ)では、半導体スイッチ回路11と14の自己消弧形デバイスがともにオンのとき負荷3に一方方向の電圧が、また、半導体スイッチ回路12と13の自己消弧形デバイスがともにオンのとき負荷3に反対方向の電圧がそれぞれ印加され、直流電源1の直流から交流電圧が負荷3に供給される。このとき、半導体スイッチ回路11と14の自己消弧形デバイスのオン指令信号に対して、半導体スイッチ回路12と13の自己消弧形デバイスのオン指令信号の位相差を変えることで負荷3に流れる電流を調整する。また、対アームの半導体スイッチ回路(例えば、回路11に対して回路12)の自己消弧形デバイスが同時にオンになると、両デバイスを貫通する大きな短絡電流が流れるので、これを防止するため自己消弧形デバイスのオン指令信号にはデッドタイムと呼ばれる時間差が設けられる。
【0005】
この電力変換装置において、負荷3が誘導性負荷のときには、それぞれの半導体スイッチ回路の還流ダイオード21に負荷電流が流れる期間がある。例えば、半導体スイッチ回路11の自己消弧形スイッチ20がオン状態からオフ状態に切り替わった直後には、誘導性負荷3に蓄積されたエネルギーによって負荷3には切り替わる前と同じ方向の電流が流れるが、この電流は対アームの半導体スイッチ回路12の還流ダイオード21を通って流れ、負荷3の電流が同じ半導体スイッチ回路12の自己消弧形デバイスに転流するまでの期間通電するのである。なお、この種の装置として関連するものには例えば非特許文献1に記載がある。
【0006】
上述の単相ブリッジインバータなどの電力変換装置を構成する半導体スイッチ回路のスイッチング動作は、一般にキャリア周波数を数kHzから十数kHz程度としたパルス幅変調(PWM)された駆動信号に基づいて行われ、半導体スイッチ回路の自己消弧形デバイスのみならず還流ダイオードのスイッチング動作におけるスイッチング損失が装置の変換効率に影響する。
【0007】
電力変換装置の変換効率は、半導体スイッチ回路を構成する自己消弧形デバイスと還流ダイオードの導通損失およびスイッチング損失に強く依存し、自己消弧形デバイスのみならず還流ダイオードの損失が効率を低下させている。
【非特許文献1】電気学会・半導体電力変換システム調査専門員会編 「パワーエレクトロニクス回路」(オーム社出版)、139頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体自己消弧形デバイスの性能の進歩が著しいなかで、還流ダイオードの低損失化が大きな課題になっている。特に、従来のシリコンに代わり性能向上が期待できるシリコンカーバイド(以下単にSiCと称する)を素材としたパワー半導体デバイスを使用する場合にSiCの還流ダイオードの通電損失の増大が問題である。すなわち、バンドギャップの大きいSiCのpn接合ダイオードが順方向に通電するためには、2.5V〜3.0V以上の堰層電圧を超える順バイアスを必要とし、その結果、順電圧降下がシリコンに比べて著しく大きくなるからである。そのため、SiCではショットキーダイオードが整流ダイオードとして使用される。SiCショットキーダイオードはリカバリー電流が無いので、高い周波数での動作にも優れている。しかしながら、SiCショットキーダイオードでもSiCとショットキー金属間のショットキー障壁があり、順方向の通電にはキャリアがこの障壁を超えるだけの約1.0Vの堰層電圧以上のバイアスが必要であり、順方向の通電損失の減少には限界がある。また、逆電圧阻止状態にはショットキー障壁を超えて流れる漏れ電流が特に、高温において大きくなり、シリコンに比して高温動作が可能であるというSiCデバイスの特徴が失われるという問題もある。
【0009】
以上のように、SiCを素材とする還流ダイオードを使用した従来の半導体スイッチ回路において、ダイオードの損失が増大するため、この電力変換装置の変換効率を低下させ冷却装置が大型になり、電力変換装置が大型化するという問題があった。
【0010】
この発明の目的は、上記の問題を解決し、電力変換装置の変換効率の低下を防止することができる半導体スイッチ回路を提供することである。
この発明の他の目的は、上記の半導体スイッチ回路に好適な半導体デバイス構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、電力変換装置のスイッチング手段として用いられる半導体スイッチ回路において、前記半導体スイッチ回路は自己消弧形デバイスを主スイッチ素子とし、主スイッチ素子に並列接続されたSiCを素材としたユニポーラ型自己消弧形デバイスを補助スイッチ素子とし、補助スイッチ素子のオン・オフのタイミングを主スイッチ素子に同期させる。
【0012】
また、本発明は、前記補助スイッチ素子としてSiC-SITとする。
また、本発明は、前記補助スイッチ素子として逆並列ダイオードを一体化したSiC-SITとする。
【0013】
また、本発明は、前記主スイッチ素子としてSiC-SITとし、オン・オフのタイミングを対アームの半導体スイッチ回路に同期させることにより前記補助スイッチ素子としても使用する。
【0014】
また、本発明は、前記主スイッチ素子とするSiC-SITに逆並列ダイオードを一体化する。
【0015】
さらに、本発明は、前記半導体スイッチ回路を全波整流回路の整流タイオードとして使用する。
【0016】
本発明によれば、前記半導体スイッチ回路において、前記補助スイッチ素子として前記主スイッチ素子に並列にSiC-SITを接続し、かつ、そのオン・オフのタイミングを後述のごとく前記主スイッチ素子に同期させることにより、半導体スイッチ回路の発生損失を低減し、電力変換装置の変換効率を高くすることができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、電力変換装置のスイッチング手段として用いられる半導体スイッチ回路において、IGBT、MOSFET、SITなどの自己消弧形デバイスによる主スイッチ素子と並列に、pn接合ダイオード、ショットキーダイオードなどの還流ダイオートおよび補助スイッチ素子としてSiCを素材として作成されたSITを接続し、該補助スイッチ素子のオン・オフ制御を前記主スイッチ素子に同期させることにより、あるいは、前記還流ダイオードに並列接続された前記SiC-SITを主スイッチ素子だけでなく補助スイッチ素子としても動作させることにより、上述の如くこの電力変換装置のダイオード部分の損失を低減でき、その結果、該電力変換装置の変換効率を高く、装置の小型化ができる効果がある。
【0018】
さらに、この発明によれば、電力変換装置の全波整流回路の整流手段として用いられる半導体スイッチ回路において、還流ダイオードと並列にSiCを素材として作成されたSITからなるスイッチ素子を接続し、それを還流ダイオードの導通に同期してオン・オフ制御することにより、電力変換装置の変換効率を高くできる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図3は、この発明の第1の実施例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図であり、図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11〜14それぞれに対応するものである。図3において、21は主スイッチ素子としてのSiを素材とするIGBT(以下単にSi-IGBTと称する)、30はpn接合ダイオードまたはショットキーダイオード、40は補助スイッチ素子としてのSiCを素材とするSITである。
【0020】
この半導体スイッチ回路の補助スイッチ素子としてのSiC-SIT 40のターンオン、ターンオフは該SITのゲート端子G40からのゲート信号によって制御されるが、ターンオン時のタイミングは、前記主スイッチ素子としてのSi-IGBTのゲート端子G21に対するゲート信号と同期させるものである。すなわち、例えば、この半導体スイッチ回路が図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11に対応するとすれば、インバータ動作において主スイッチ素子21は、対アームとなる半導体スイッチ回路12の主スイッチ素子がターンオフしたあとデッドタイムTdの時間遅れのあとターンオンするようなタイミングでゲート信号が投入されるが、これとほぼ同じタイミングで補助スイッチ素子40をターンオンさせる。補助スイッチ素子40のターンオンのタイミングは、上下アームのスイッチ素子の同時オンによる電源短絡を防止するために、主スイッチ素子21のターンオンより以前にターンオンするのを避けなければならないが、主スイッチ素子21のターンオンと完全に一致させる必要はなく、わずかな時間差(遅れ)があっても良い。
【0021】
このようなタイミングで補助スイッチ素子40をターンオンさせると、対アームの半導体スイッチ回路12の主スイッチ素子がオフ状態に移行したあと負荷電流は、はじめダイオード30を通ってBからAに向けて流れるが、補助スイッチ素子であるSiC-SIT 40がターンオンした後は、主としてこの補助スイッチ素子に流れる。SiC-SITの順方向特性にはpn接合ダイオードに見られる堰層電圧がないので、オン電圧降下をpn接合ダイオードより著しく小さく出来るからである。BからAの向きに流れていた負荷電流は、その後、主スイッチ素子21を通ってAからBの向きに流れを逆転する。以上のような転流動作が半導体スイッチ回路11〜14にわたって順番に繰り返されてインバータ動作が遂行される。
【0022】
この実施例に示すように、本発明によってインバータ動作時の半導体スイッチ回路における素子内部の損失は、はじめオン電圧降下の比較的大きな還流ダイオードに通電するが、その通電期間はデッドタイム(通常0.1〜0.2μs程度)のきわめて短時間なので損失の大きさとしては小さく、その後、オン抵抗の小さなSiC-SITでの導通損失のみとなり、全体としての発生損失を大幅に小さくできる。
【0023】
図4は、この発明の第2の実施例を示す半導体スイッチ回路の構成図であり、図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11〜14のそれぞれに対応するものである。図4において、21は主スイッチ素子としてのIGBT、50は補助スイッチ素子としてのSiC-SITである。この実施例の先の第1の実施例と相違するところは、補助スイッチ素子50が補助スイッチ素子としてのSiC-SIT41に還流ダイオード31(図示の破線のダイオード)が内蔵されている点である。補助スイッチ素子として還流ダイオードとSiC-SITを一体化することにより、半導体スイッチ回路としての構成の簡単化かつ小型化が容易になる。
【0024】
上述したこの発明の第1および第2の実施例において、半導体スイッチ回路を構成する主スイッチ素子21としてSi-IGBTを使った例を示したが、図2の説明で述べたように、これがSi-IGBTに限られることは無く、MOSFETやSITであってもよい。
【0025】
図5は、この発明の第3実施例を示す半導体スイッチ回路の構成図であり、図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11〜14のそれぞれに対応するものである。図5において、22は主スイッチ素子ならびに補助スイッチ素子としてのSiC-SIT、30は並列接続されるpn接合ダイオードまたはショットキーダイオードである。この実施例が先の第1の実施例と相違するところは、主スイッチ素子と補助スイッチ素子を同じSiC-SITとし、かつ、両者の役割を1つのSiC-SITで動作する点である。すなわち、例えば、この半導体スイッチ回路が図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11に対応するとすれば、インバータ動作においてスイッチ素子SiC-SIT 22は、対アームとなる半導体スイッチ回路12のスイッチ素子がターンオフしたあとデッドタイムTdの時間遅れのあとターンオンするようなタイミングでゲート信号が投入される。負荷の電流は、はじめ還流ダイオード30を通ってBからAに向けて流れるが、スイッチ素子SiC-SIT 22がターンオンした後は、主としてこのスイッチ素子に流れる。SiC-SITの順方向特性にはpn接合ダイオードに見られる堰層電圧がないので、オン電圧降下をpn接合ダイオードより著しく小さく出来るからである。BからAの向きに流れていた負荷の電流は、その後、同じスイッチ素子22を通ってAからBの向きに流れを逆転することになる。SITでは電流の通電出来る方向がドレインからソースの方向へ、また、逆にソースからドレインの方向への双方向であるというユニポーラ型デバイスの特徴を生かしたものであり、半導体スイッチ回路としての損失の減少は前述した通りである。
【0026】
この実施例のように半導体スイッチ回路の主スイッチ素子と補助スイッチ素子の動作を同じスイッチ素子で兼務させながら、導通時の損失を従来より低減できるのは、オン電圧降下がpn接合ダイオードやショットキーダイオードより小さくできるSiCを素材として作成されたSITがスイッチ素子として使用したからである。
【0027】
図6は、この発明の第4の実施例を示す半導体スイッチ回路の構成図であり、図1に示した単相ブリッジインバータの主回路の半導体スイッチ回路11〜14のそれぞれに対応するものである。図6において、22は主スイッチ素子ならびに補助スイッチ素子としてのSiC-SIT、32は並列接続される還流ダイオードである。この実施例が先の第3の実施例と相違するところは、還流ダイオード32(図示の破線のダイオード)がスイッチ素子22に内蔵されている点である。還流ダイオードとSiC-SITを一体化する(52)ことにより、半導体スイッチ回路としての構成の簡単化かつ小型化が容易になる。
【0028】
図7は、この発明の半導体スイッチ回路の他の応用を示す全波整流回路である。図7において、100は交流電源、200は整流器主回路、300は負荷を示し、整流器主回路200は平滑コンデンサ400と半導体スイッチ回路101〜104とから構成され、半導体スイッチ回路101〜104はそれぞれブリッジ構成に接続されている。これらの半導体スイッチ回路には、この発明の第3または第4の実施例で示した半導体スイッチ回路51または52が用いられる。
【0029】
これらの半導体スイッチ回路は互いに同期連係して個々にオン・オフすることにより、交流電源100の電圧が所定の直流電圧に変換され、この直流電圧が負荷3に供給される。すなわち、例えば、図6の実施例で示した半導体スイッチ回路52が図7に示した全波整流回路の整流器主回路200の半導体スイッチ回路101に対応するとすれば、整流動作においてスイッチ素子22は、内蔵されたダイオードに順方向の電流が流れる向きの電圧が印加される期間において同期的にオン信号が供給され、導通状態を維持するように制御される。このとき、対アームとなる半導体スイッチ回路102のスイッチ素子がターンオフしたあとデッドタイムTdの時間遅れのあとターンオンさせることによって、交流電源からの短絡電流の発生を防止する。
【0030】
このようなタイミングで半導体スイッチ回路101のスイッチ素子22をターンオンさせると、はじめ内蔵ダイオード32に流れる負荷電流はスイッチ素子22に転流して同じ方向に流れるようになる。これは、前述した通りスイッチ素子22のSiC-SITの順方向特性にはpn接合ダイオードやショットキーダイオードに見られる堰層電圧がないので、オン電圧降下をpn接合ダイオードより著しく小さく出来るからである。以上のような転流動作がそれぞれの半導体スイッチ回路101〜104にわたって順番に繰り返されて全波整流動作が遂行される。その結果、整流器主回路の全体としての発生損失を大幅に小さくできる。
【0031】
さらに、この発明の第3または第4の実施例で示した半導体スイッチ回路51または52およびその同期整流制御は、図1で示した単相ブリッジインバータや図7で示した全波整流回路など電力変換装置の半導体スイッチ回路への応用のみならず、一般の電力変換回路における通常の整流ダイオードに代わって広く使用することができ、ダイオードの発生損失の低減によって電力変換回路の損失低減、変換効率の向上、さらに、変換装置の小型化に役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】電力変換装置として代表的な単相ブリッジインバータの主回路構成図
【図2】従来例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図
【図3】この発明の第1の実施例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図
【図4】この発明の第2の実施例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図
【図5】この発明の第3の実施例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図
【図6】この発明の第4の実施例を示す半導体スイッチ回路の回路構成図
【図7】この発明の半導体スイッチ回路の他の応用例の回路構成図
【符号の説明】
【0033】
1:直流電源
2:インバータ主回路
3,300:負荷
10,400:コンデンサ
11〜14,101〜104:半導体スイッチ回路
100:交流電源
200:整流器主回路
20:自己消弧形デバイス
30,31,32:還流ダイオード
21:Si-IGBT
22,40,41:SiC-SIT


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換装置のスイッチング手段として用いられる半導体スイッチ回路において、該半導体スイッチ回路は自己消弧形デバイスを主スイッチ素子とし、主スイッチ素子に並列接続されたSiCを素材としたユニポーラ型自己消弧形デバイスを補助スイッチ素子とし、補助スイッチ素子のオン・オフのタイミングを主スイッチ素子に同期させたことを特徴とする半導体スイッチ回路。
【請求項2】
前記SiCを素材としたユニポーラ型自己消弧形デバイスの補助スイッチ素子が静電誘導トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の半導体スイッチ回路。
【請求項3】
前記SiCを素材とした静電誘導トランジスタに逆並列のpn接合ダイオードまたはショットキーダイオードが一体化し内蔵されたことを特徴とする請求項2に記載の半導体スイッチ回路。
【請求項4】
電力変換装置のスイッチング手段として用いられる半導体スイッチ回路において、還流ダイオードに並列接続されたSiCを素材としたユニポーラ型自己消弧形デバイスをスイッチ素子とし、該スイッチ素子のオン・オフのタイミングを対アームの半導体スイッチ回路のスイッチ素子に同期させたことを特徴とする半導体スイッチ回路。
【請求項5】
前記SiCを素材としたユニポーラ型自己消弧形デバイスのスイッチ素子が静電誘導トランジスタであることを特徴とする請求項4に記載の半導体スイッチ回路。
【請求項6】
前記SiCを素材とした静電誘導トランジスタに逆並列のpn接合ダイオードまたはショットキーダイオードが一体化し内蔵されたことを特徴とする請求項5に記載の半導体スイッチ回路。
【請求項7】
電力変換装置の整流回路の整流素子として用いられる半導体スイッチ回路において、ダイオードに並列接続されたSiCを素材とした静電誘導トランジスタをスイッチ素子とし、該スイッチ素子のオン・オフのタイミングを該ダイオードの導通状態に同期させたことを特徴とする半導体スイッチ回路。
【請求項8】
前記SiCを素材とした静電誘導トランジスタに逆並列のpn接合ダイオードまたはショットキーダイオードが一体化し内蔵されたことを特徴とする請求項7に記載の半導体スイッチ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−20405(P2006−20405A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−194675(P2004−194675)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】