説明

半導体ナノ結晶およびドープされた有機材料を含む層を含むデバイスおよび方法

【課題】効率を改良した、新規の構成の有機層を有するデバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体ナノ結晶およびドープされた有機材料を含む層を有するデバイス。ならびに、基体の上に配置され、少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、ドープされた有機材料を含む層を組み入れたデバイスの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ナノ結晶を含むデバイス、およびさらに詳しくは、半導体ナノ結晶および有機層を含むデバイスに関するものである。
【発明の概要】
【0002】
半導体ナノ結晶を含む改良されたデバイスおよび半導体ナノ結晶を含むデバイスを製造するための改良された方法を開発することは、利益があると認識されてきた。
【0003】
本発明の一態様によれば、半導体ナノ結晶と、ドープされた有機材料を含む層とを含むデバイスが提供される。ある実施形態においては、前記層は、少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している。1つの詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を輸送できる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを輸送できる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールをブロックすることができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子をブロックする材料を含む。他の詳細な態様において、ドープされた有機層を含む1つより多い層が、デバイス中に含まれる。
【0004】
本発明の別の態様によれば、少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、ドープされた有機材料を含む層を組み入れることを含む、半導体ナノ結晶を含むデバイスの製造方法が提供される。1つの詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を輸送できる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを輸送することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールをブロックすることができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子をブロックする材料を含む。他の詳細な態様において、ドープされた有機層を含む1つより多い層が、デバイス中に含まれる。
【0005】
本発明の別の態様によれば、少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、ドープされた有機材料を含む層を組み入れることを含む、半導体ナノ結晶を含むデバイスの効率を改良する方法が提供される。1つの詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を輸送できる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを輸送することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールを注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子を注入することができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、ホールをブロックすることができる材料を含む。別の詳細な態様においては、ドープされた有機材料は、電子をブロックする材料を含む。他の詳細な態様において、ドープされた有機材料を含む1つより多い層が、デバイス中に含まれる。
【0006】
本明細書中に記載された前記の、および他の態様は全て、本発明の実施形態を構成する。
【0007】
前記の一般的記載および次の詳細な記載は両方とも、例を示し、説明するだけのものであり、特許請求の範囲に記載された本発明を限定するものではないと解釈すべきである。他の実施形態は、本明細書に記載された発明の明細および実施を考慮すると当業者にとって明白であるはずである。
【0008】
付属する図は、例示のみの目的のために提供された簡略化された表現であり、実際の構造は、例えば相対的な縮尺などを含む多くの点で異なることがある。
【0009】
本発明のより良い理解のために、これらの他の利点および能力と共に、前記の図面と関係する次の開示および付属の特許請求の範囲を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発光デバイスを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一態様によれば、半導体ナノ結晶およびドープされた有機材料を含む層を含むデバイスが提供される。
【0012】
ドーピングは、層中の電導性における増加をもたらし、抵抗損を減少することができ、電極と有機材料との間の電荷の改良された移行をもたらすことができる。
【0013】
本明細書に使用される用語「ドーピング」および「ドープされた」は、ベース材料への第2成分の添加(ここで、第2成分は、ゼロをまさに超えたところからほとんど100%までの範囲であり得る。)を指称する。
【0014】
ある実施形態においては、デバイスは、デバイスの2つの電極を分離する少なくとも1つの層を含むことができる。また、半導体ナノ結晶は、2つの電極の間に配置することができる。前記の少なくとも1つの層の材料については、ホールを輸送し得る材料の性能に基づいて選択することができ、すなわち、ホール輸送層(HTL)である。あるいは、前記の少なくとも1つの層の材料については、電子を輸送できる材料の性能に基づいて選択することができ、すなわち、電子輸送層(ETL)である。ある実施形態においては、電子輸送層は、半導体ナノ結晶を含むことができる。ある実施形態においては、ホール輸送層は、半導体ナノ結晶を含むことができる。ある実施形態においては、半導体ナノ結晶については、電荷輸送層と電子輸送層との間に配置することができる。また、ETLとHTLとの間に他の材料も含ませることができる。ある実施形態においては、半導体ナノ結晶は、パターン形成されることもあり、またはパターン形成されないこともある1つまたは複数の分離層としてデバイス中に含ませることができる。デバイスを横切って電圧をかけたときに、1つの電極は、デバイス構造中にホール(陽電荷キャリヤー)を注入し、他の電極は、デバイス構造中に電子を注入する。注入されたホールおよび電子は、それぞれ、反対に荷電された電極の方へ移動する。1つの電子および1つのホールが、同じ半導体ナノ結晶上に局在化したとき、1つの励起子が形成され、これは再結合して光を発することができ(例えば、発光デバイスにおけるように)、または別の電気的応答に変えられ得る(例えば、光検出器、光起電デバイス、像形成デバイス、太陽電池などにおけるように)。
【0015】
これまで、半導体ナノ結晶を含むデバイスのホール輸送層および/または電子輸送層の形成に使用される有機材料は、これらにこれらの特性が本来備わった(ドープされていない)材料であったと理解される。有機材料から形成される追加の電荷(電子および/またはホール)注入層および/または電荷(電子および/またはホール)ブロック層が、半導体ナノ結晶を含むデバイスにさらに含まれた場合、このような有機材料も、同様にこれらにその特性が本来備わった(ドープされていない)材料であった。
【0016】
ホール輸送層および/または電子輸送層は、さらに一般的には電荷輸送層と呼ぶことができる。
【0017】
また、デバイス中に含まれる各電荷輸送層は、場合により、2つ以上の電荷輸送層(これは、同じか、または異なる電荷輸送材料を含むことができる。)を含むことができる。
【0018】
半導体ナノ結晶を含むデバイスの効率は、デバイス中にドープされた有機材料を含む層を含ませることによって高め得ることが期待される。
【0019】
1つの詳細な態様においては、ドープされる有機材料は、電子を輸送することができる材料を含む。この態様において、ドープされる有機材料を含む層は、電子輸送層として機能する。
【0020】
電子輸送層中にドープされた有機材料を含ませることは、電子伝導性を高めることができる。このような高められた電子伝導性は、デバイス効率を改良することが期待される。また、このような高められた効率は、デバイス寿命を改良することが期待される。
【0021】
ある実施形態においては、電子輸送層は、n−ドープされた有機材料を含む。
【0022】
ある実施形態においては、電子輸送層は、n−ドープされた、これらにこの特性が本来備わった有機電子輸送材料(例えば、ポリマーか、または例えば小さい分子マトリックス材料などの非ポリマーであり得る分子マトリックス、例えば、次のものに限定されないが、例えばアルミニウムトリス(δ−ヒドロキシキノリン)(Alq)などのδ−ヒドロキシキノリンの金属錯体(ここで、金属は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、亜鉛またはマグネシウムであり得る。);金属チオキシノルド化合物;オキサジアゾール金属キレート;トリアゾール;セキシチオフェン誘導体;ピラジン;スチリルアントラセン誘導体など)を含む。n−ドーパントの例は、次のものに限定されないが、アルカリ金属(例えば、Li、Csなど)および安定なドナー型有機分子材料(これらは、ドープされていない層と比較してドープされた層において増大した電子伝導性をもたらすことができる。)を含む。ある実施形態においては、有機分子材料を含むドーパントは、例えば少なくとも300amuなどの高分子量を有することができる。
【0023】
電子輸送層中に含ませるためのドープされる有機材料の例は、次のものに限定されないが、Liでドープされたボルソフェナントロリン(BPhen)を含む。
【0024】
アルミニウム(III)ビス−(2−メチル−δ−キノリナート)−4−フェニルフェノレート(BAlq)および2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)は、BPhenの好適な代替物であり得る。
【0025】
有機発光デバイス(OLED)中の電子輸送層として有用なドープされた有機材料は、電子伝導性を増大し、デバイス効率を高めるために、無機半導体ナノ結晶を含む発光性材料を含むデバイスにおいて使用することができると考えられる。このようなドープされた有機材料の例の非限定的なリストは、2006年1月3日に発行された、「有機デバイスの構造および製造方法」についてのWoagなどの米国特許第6,982,179号(例えば1:1のモル比で、例えばLiでドープされたBPhenなど);2006年4月13日に公開された「セリウムを用いる半導体材料の電気的ドーピング方法」についてのWernerなどの米国公開特許出願第2006/0079004(セリウムでドープされたBPhenなど)に開示されている。これにより、前に挙げた特許および公開特許出願の開示は、参照によってこれらの全てにおいて本明細書に組み込まれる。
【0026】
別の詳細な態様において、ドープされた有機材料は、ホールを輸送することができる材料を含む。この態様において、ドープされた有機材料を含む層は、ホール輸送層として機能する。
【0027】
ホール輸送層中のドープされた有機材料の組み入れは、ホール伝導性を高めることができる。このような高められたホール伝導性は、本来の(ドープされていない)ホール輸送層で経験されるであろう直列抵抗損を避けることによってデバイス効率を改良し、デバイス効率を高めることが期待される。また、このような高められた効率は、デバイス寿命を改良することが期待される。
【0028】
ある実施形態においては、ホール輸送層は、p−ドープされた有機材料を含む。
【0029】
ホール輸送層中に組み入れるためのドープされた有機材料の例は、次のものに限定されないが、例えばテトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン(F−TCNQ)でドープされた4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATA);p−ドープされたフタロシアニン(例えばF−TCNQでドープされた(例えば約1:30のドーピングモル比で)亜鉛−フタロシアニン(ZnPc));F−TCNQでドープされたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4”−ジアミン(アルファ−NPD)を含む蒸着されたHTLを含む。J.Blochwitzなど、「コントロールされたドーピングレベルを有する有機半導体のインターフェイス電子構造体」、Organic Electronics 第2巻(2001)97−104頁;R.Schmechel、48、Internationales Wissenschaftliches Kolloquium、Technische Universtaat IImenau、22−25頁、2003年9月;C.Chanなど、「ドープされた有機分子薄膜の接触電位差測定」、J.Vac.Sci.Technol.、A22(4)、2004年7月/8月を参照されたい。これにより、前記の文献の開示は、参照によってこれらの全てにおいて本明細書に組み込まれる。
【0030】
ある実施形態において、ホール輸送層は、p−ドープされた、この特性が本来備わった有機ホール輸送材料(例えばフェニルアミン(例えばN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’−N,N’−ジカルバゾイル−ビフェニル(CBP)、4,4−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)など)、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(フェニルビニレン)、銅フタロシアニン、芳香族第三級アミンまたは多核芳香族第三級アミン、4,4’−ビス(9−カルバゾイル)−1,1’−ビフェニル化合物またはN,N,N’,N’−テトラアリールベンジジンなどの有機クロモホアなど)を含む。p−ドーパントの例は、次のものに限定されないが、安定なアクセプター型有機分子材料を含み、これは、ドープされていない層と比較してドープされた層において増大したホール伝導性をもたらし得る。ある実施形態においては、ドーパントは、例えば少なくとも300amuなどの高分子量を有することができる。
【0031】
本発明のデバイスは、ホール注入層(分離した層として、またはホール輸送層の一部としてのいずれか)および/または電子注入層(分離した層として、または電子輸送層の一部としてのいずれか)を含むことができる。
【0032】
デバイス中に含まれる場合、注入層は、ドープされた有機材料を含むことができる。例えば、ホール輸送材料として有用なp−ドープされた有機材料は、デバイスのホール注入層中にも含ませることができる。電子輸送材料として有用なn−ドープされた有機材料は、デバイスの電子注入層にも含ませることができる。
【0033】
デバイスのそれぞれの電荷注入層は、場合により、2つ以上の層(これらのそれぞれは、同じまたは異なる材料を含むことができる。)を含むことができる。
【0034】
半導体ナノ結晶を含むデバイスの電荷輸送層および/または電荷注入層に含まれ得るドープされた有機材料の前記の例に加え、有機発光デバイス(OLED)の電荷輸送層および/または電荷注入層に有用なドープされた有機材料は、無機の半導体ナノ結晶を含む発光性材料を含むデバイスにおいて、電荷伝導性を増大し、デバイス効率を高めるために使用することができると考えられる。このようなドープされた有機材料の例の限定されないリストは、Forrestなどへの米国特許出願第10/173,682号;2006年1月3日に発行された「有機デバイスの構造および製造方法」についてのWongなどの米国特許第6,982,179号(例えばF−TCNQで、例えば50:1のモル比でドープされた4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン(m−MTDATA);2006年2月16日に公開された、「有機層を含む透明で、熱的に安定な発光要素」についてのBlochwitzなどの米国公開特許出願第2006/0033115号(例えば安定なアクセプター型有機分子材料でドープされたホール輸送層(ドーパントの分子量は、200g/モルを超える。)など);2003年5月20日に発行された、「ホール輸送層および/または電子輸送層中に無彩色のドーパントを有する有機発光デバイス」についてのHatwarなどの米国特許第6,565,996号(無彩色ドーパントとしてのアントラセン誘導体を含むHTLなど);2006年3月9日に公開された、「有機半導体材料を製造するための有機マトリックス材料の使用、有機半導体材料および電子構成要素」についてのPfeifferなどの米国特許出願第2006/049397号(例えば、F−TCNQでドープされたスピロ−TTB、F−TCNQでドープされたスピロ−iPr−TAD);2005年11月3日に公開された、「p−i−n構造における非常に低電圧で、高い効率の燐光性有機LED」についてのForrestなどの米国特許出願第2005/0242346号;2003年12月18日に公開された、「p−i−n構造における非常に低い電圧で、高い効率の燐光性OLED」についてのForrestなどの米国公開特許出願第2003/0230980号;2005年10月27日に公開された、「エレクトロルミネッセンスアセンブリ」についてのLeoなどの米国公開特許出願第2005/0236973号;2005年8月18日に公開された「活性マトリックスディスプレイのための画素」についてのLeoなどの米国公開特許出願第2005/0179399号(例えばp−ドープされた輸送層の例など);2005年5月26日に公開された「発光構成要素およびこの製造方法」についてのBlochwitz−Nimothなどの米国公開特許出願第2005/0110009号;2004年4月1日に公開された「有機層を含む発光構成要素」についてのPfeifferなどの米国公開特許出願第2004/0062949号;2004年12月16日に公開された「有機層を含む発光構成要素」についてのLeoなどの米国公開特許出願第2004/0251816号;2005年3月24日に公開された「ドープされた有機半導体材料およびこれらの製造方法」についてのWernerなどの米国公開特許出願第2005/0061232号;2005年6月21日に発行された「キノンジイミン誘導体を用いる有機半導体のドーピング方法」についてのKuehlなどの米国特許第6,980,783号(例えば有機半導体マトリックス材料のドーピングのための有機ドーパントとしての有機メソメリー化合物など);2004年6月30日に公開された「キノン誘導体および1,3,2−ジオキサボリン誘導体を用いる有機半導体のドーピング方法」についてのKuehlなどの米国公開特許出願第2005/0139810号;2005年6月9日に公開された「キノンジイミン誘導体を用いる有機半導体のドーピング方法」についてのKuehlなどの米国公開特許出願第2005/0121667号;2005年1月11日に発行された「電荷輸送材料としてピリリウム塩を有する有機発光デバイス」についてのLiなどの米国特許第6,841,270号(例えば電荷輸送層における電荷輸送材料および/または少なくとも1つのドーパントまたは主要成分としてのピリリウム塩またはこの誘導体など);2006年4月25日に発行された「2,6−アズレン同族体を含むモノ−、オリゴ−およびポリマーおよび電荷輸送材料としてのこれらの使用」についてのFarrandなどの米国特許第7,034,174号(例えば半導体または電荷輸送材料としての使用に好適である共役モノ−、オリゴ−およびポリアズレン(ドープされた、またはドープされていない)など);(例えば少なくとも1つの3−(1,1−ジフルオロ−アルキル)チオフェン基(酸化的に、または還元的にドープされた)を含むモノ−、オリゴ−およびポリマーなど);2004年10月19日に発行された「モノ−、オリゴ−およびポリ−3−(1,1−ジフルオロアルキル)チオフェンおよび電荷輸送材料としてのこれらの使用」についてのHeeneyなどの米国特許第6,806,374号(例えばモノ−、オリゴ−およびポリ−3−(1,1−ジフルオロアルキル)チオフェンの使用など);2004年1月13日に発行された「モノ−、オリゴ−およびポリ−4−フルオロチオフェンおよび電荷輸送材料としてのこれらの使用」についてのHeeneyなどの米国特許第6,676,857号(例えばモノ−、オリゴ−およびポリ−4−フルオロチオフェン(酸化的に、または還元的にドープされ、またはドープされていない)の使用など);2005年3月29日に発行された「有機エレクトロルミネッセンスデバイスのためのビナフタレン誘導体」についてのChenなどの米国特許第6,872,475号(例えば、発光層および/または1つ以上の電荷輸送層として、またはこのような1つ以上の層のためのホストまたはドーパント材料として使用されるビナフタレン誘導体など)に開示されている。これにより、前に挙げた特許および特許出願のそれぞれの開示は、参照によってその全てにおいて本明細書に組み込まれる。
【0035】
ドープされた有機材料を含む電荷輸送材料がデバイス中に含まれる場合、前記層は、動作電圧の増加を引き起こすことなく、デバイス中においてドープされない材料を含む層について可能であるよりも厚くなり得る。より厚い層は、デバイス中における短絡の可能性を少なくすることができ、光学キャビティ最適化を高めることができる。
【0036】
ホール輸送層および電子輸送層の両方がドープされた有機材料を含む場合、層のそれぞれは、作動電圧の上昇を引き起こすことなしに、デバイスにおいて、ドープされていない材料を含む層について可能であるよりも、さらに厚くすることができる。厚いETLおよびHTLの組み入れは、デバイスにおける短絡の可能性をさらに減少させることができ、光学キャビティ最適化をさらに高めることができる。
【0037】
デバイス中には、場合により、1つまたは複数のブロック層をさらに含ませることができる。例えば電子ブロック層(EBL)、ホールブロック層(HBL)または励起子ブロック層(eBL)も、前記構造に導入することができる。ブロック層は、例えば3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−第三級ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、3,4,5−トリフェニル−1,2,4−トリアゾール、3,5−ビス(4−第三級ブチルフェニル)−4−フェニル−1,2,4−トリアゾール、バソクプロイン(BCP)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(m−MTDATA)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、1,3−ビス[5−(4−ジフェニルアミノ)フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−第三級ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾール、1,3−ビス[5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5,2−イル]ベンゼン、1,4−ビス[5−(4−(ジフェニルアミノ)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼンまたは1,3,5−トリス[5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼンを含むことができる。
【0038】
本発明のある態様によれば、半導体ナノ結晶を含むデバイスは、ホールまたは電子をブロックすることができる、ドープされた有機材料を含む層を含む。ある実施形態においては、ホールブロック層および電子ブロック層を含ませることができる。
【0039】
ある実施形態において、ドープされた有機材料は、n−ドープされた、この特性が本来備わったブロック材料を含む。n−ドーパントの例は、次のものに限定されないが、アルカリ金属(例えばLi、Csなど)および安定なドナー型有機分子材料を含み、これらは、ドープされない層に比較してドープされた層における増大した電子伝導性をもたらすことができる。ある実施形態においては、有機分子材料を含むドーパントは、例えば少なくとも300amuのような高い分子量を有することができる。
【0040】
n−ドープされたブロック層の例は、リチウムがドープされたビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(BAlq:Li)を含む。
【0041】
デバイスのそれぞれの電荷ブロック層は、場合により、2つ以上の層(これらのそれぞれは、同じまたは異なる材料を含むことができる。)を含むことができる。
【0042】
少なくとも1つの電荷輸送および/または注入層中にドープされた有機材料を含む本発明のある実施形態においては、ドープされていない有機材料を含むブロック層を使用することが推奨され得る。
【0043】
別の詳細な態様においては、半導体ナノ結晶を含むデバイス中に、ドープされた有機材料を含む2つ以上の層が含まれる。ドープされた有機材料を含む1つより多い層を含ませることよって、デバイスの効率をさらに改良することができる。
【0044】
ある実施形態においては、ドープされた有機材料を含まない、デバイスの電荷輸送、電荷注入および/または電荷ブロック層は、無機材料および/またはこれらの特性が本来備わった有機材料を含むことができる。無機材料の例は、例えば無機半導体を含む。無機材料は、無定形または多結晶質であり得る。有機電荷輸送材料は、ポリマーまたは非ポリマーであり得る。
【0045】
無機電荷輸送層の製造に関するこのような無機材料の例およびその他の情報は、さらに以下において、および2005年2月16日に出願された「半導体ナノ結晶を含む発光デバイス」の表題の米国特許出願第60/653,094号(これにより、この特許出願の開示は、参照によってこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)においてさらに詳細に論じられている。
【0046】
無機半導体を含む電荷輸送層については、例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパタリング法、インクジェット印刷法などの知られた方法によって低い温度で被着することができる。
【0047】
本来の(ドープされていない)有機材料を含む電荷輸送層および本来の有機電荷輸送層の製造に関するその他の情報は、2005年10月21日に出願された「パターン形成された材料を転写する方法およびシステム」という表題の米国特許出願第11/253,612号および2005年10月21日に出願された「半導体ナノ結晶を含む発光デバイス」という表題の米国特許出願第11/253,595号(これにより、これらの特許のそれぞれは、参照によってこれらの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)においてさらに詳細に論じられている。
【0048】
有機材料(ドープされているか、またはドープされていない)を含む電荷輸送層については、例えば真空蒸着法、スパタリング法、浸漬コーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコーティング法、ロールコーティング法、および他のフィルム被着法などの知られた方法によって配置することができる。好ましくは、有機層は、超高真空(例えば<10−8トール)、高真空(例えば約10−8トールから約10−5トールまで)または低真空状態(例えば約10−5トールから約10−3トールまで)下で被着される。最も好ましくは、有機層は、約1×10−7トールから約5×10−6トールの高真空状態下に被着される。あるいは、ドープされた有機層については、各層のための溶媒を適切に選択しながら、多層コーティングによって形成することができる。
【0049】
前記層については、スピンコーティング、浸漬コーティング、蒸着または他の薄膜被着法によって電極の1つの表面上に被着させることができる。例えばM.C.Schlampなど、J.Appl.Phys.、82巻、5837−5842頁(1997);V.Santhanamなど、Langmuir、19巻、7881−7887頁(2003);およびX.Linなど、J.Phys.Chem.B、105巻、3353−3357頁(2001)(これらの文献のそれぞれは、参照によってこれの全てにおいて組み込まれる。)を参照されたい。
【0050】
デバイスの2つの電極の間に配置された2つの層を含むデバイスの実施形態の例が、図1に示される。図1に示されるデバイス構造は、発光デバイスの実施形態の例である。描写された例は、基体上に配置された第1電極2、電極2と電気的に接続している第1層3、第1層3と電気的に接続している第2層4、および第2層4と電気的に接続している第2電極5を含む。第1層3は、ホール輸送層であり得、第2層4は、電子輸送層であり得る。少なくとも1つの層は、非ポリマーであり得る。前で論じたように、半導体ナノ結晶は、第1層または第2層内に入れることができる。あるいは、半導体ナノ結晶を含む別個の発光層(図1に示されていない。)を、ホール輸送層と電子輸送層との間に含ませることができる。発光デバイスにおいて、半導体ナノ結晶については、発光特性(例えばデバイスに電圧がかけられた場合にナノ結晶によって発せられる光量子の波長など)に基づいて選択することができる。図1に描かれた実施形態において、この構造体の第1電極は、基体1に接触している。各電極は、この構造体に電圧を供給するために電源と接続することができる。適切な極性の電圧が、ヘテロ構造体にかけられたときに、ヘテロ構造体の半導体ナノ結晶によってエレクトロルミネッセンスを生み出すことができる。
【0051】
図1に示された例において、構造体の底部から光が発せられる(ITO被覆されたガラスを通して)。適切に光を透過する上部電極が使用される場合、構造体は、この構造体の上部から光を発することができる。
【0052】
あるいは、図1の構造は、逆さまにすることができ、この場合、光を上部から発することができる。
【0053】
デバイスの光出力の色については、組成、構造および発光材料としてデバイスに含まれる様々な半導体ナノ結晶のサイズの選択によって正確にコントロールすることができる。ある実施形態においては、二種以上の異なる半導体ナノ結晶(異なる組成、構造および/またはサイズを有する。)を含むことができる。
【0054】
第1電極は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)層などの高い仕事関数(例えば4.0eVを超える。)のホール注入電導体を含む陽極であり得る。他の陽極材料は、次のものに限定されないが、例えばタングステン、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、およびこれらの合金、ガリウムインジウム錫酸化物、亜鉛インジウム錫酸化物、チタン窒化物、ポリアニリン、または他の高い仕事関数のホール注入導電性ポリマーを含む他の高い仕事関数のホール注入導電体を含む。ある実施形態においては、第1電極は、光透過性または透明である。ITOに加えて、他の光透過性電極材料の例は、導電性ポリマー、および他の金属酸化物、低いまたは高い仕事関数の金属、または少なくとも部分的に光透過性である導電性エポキシ樹脂を含む。電極材料として使用することができる導電性ポリマーの例は、商標PEDOTの下でBayer AGによって販売されているポリ(エチリエンジオキシチオフェン)である。その他の、分子によって変性ポリ(チオフェン)もまた導電性であり、ポリアニリンのエマラルジン塩と同様に使用することができる。
【0055】
第2電極は、例えばAl、Ba、Yb、Ca、リチウム−アルミニウム合金(Li:Al)、またはマグネシウム−銀合金(Mg:Ag)などの低い仕事関数(例えば4.0eV未満)の電子注入金属を含む陰極であり得る。例えばMg:Agなどの第2電極は、場合により、不透明な保護金属層、例えば陰極層を大気の酸化から防御するためのAgの層、または実質的に透明なITOの比較的薄い層で被覆することができる。第2電極については、間に挟むこともでき、固体層の露出表面上にスパッタ、または蒸着することもできる。電極の1つまたは両方については、パターン形成することもできる。デバイスの電極は、電気伝導性通路によって電圧源において接続することができる。電圧をかけたときに、デバイスから光が発せられる。
【0056】
図1に示したようなデバイスにおいて、例えば第1電極は、約500オングストロームから4000オングストロームまでの厚さを有することができる。第1層は、約50オングストロームから約1000オングストロームまでの厚さを有することができる。第2層は、約50オングストロームから約1000オングストロームまでの厚さを有することができる。第2電極は、約50オングストロームから約1000オングストローム超までの厚さを有することができる。
【0057】
非ポリマーの電極材料は、例えばスパッタリングまたは蒸着によって被着することができる。ポリマー電極は、例えばスピン−キャスティングによって被着することができる。
【0058】
前で論じたように、電極については、パターン形成することができる。光透過性電極材料を含む電極材料については、例えばフォトリソグラフィのような化学的エッチング法またはレーザーを使用する物理的エッチング法などによってパターン形成することができる。また、電極については、マスキングしながらの真空蒸着、スパッタリングなどによってパターン形成することができる。
【0059】
基体は、不透明、光透過性、または透明であり得る。基体は、リジッド(剛直性)またはフレキシブル(可撓性)であり得る。基体は、プラスチック、金属またはガラスであり得る。
【0060】
いくつかの応用において、基体は、背面板を含むことができる。背面板は、個々の画素への電力をコントロールし、または切り替えるための能動型または受動型のエレクトロニクスを含む。背面板を含むことは、ディスプレイ、センサー、撮像素子のような応用のために有用であり得る。具体的には、背面板については、能動型マトリックス、受動型マトリックス、固定形式、直結駆動またはハイブリッドとして構成することができる。ディスプレイは、静止画像、動画または照明のために構成することができる。発光デバイスの配列を含むディスプレイは、白色光、白黒の光または色調整可能な光を与えることができる。
【0061】
前に論じたように、本発明のデバイスは、半導体ナノ結晶を含む。半導体ナノ結晶は、ナノメーターのスケールの無機半導体粒子を含む。本発明のデバイス中に含まれる半導体ナノ結晶は、好ましくは約150オングストローム(Å)未満、最も好ましくは12−150Åの範囲内の半導体ナノ結晶の平均直径を有する。
【0062】
半導体ナノ結晶は、例えば直径において約1nmと約1000nmとの間、好ましくは約2nmと約50nmとの間、さらに好ましくは約5nmから約20nmまで(例えば約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20nmなど)の無機の結晶子を含む。
【0063】
半導体ナノ結晶を形成する半導体は、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物、例えばZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、GaSe、InN、InP、InAs、InSb、TlN、TlP、TlAs、TlSb、PbS、PbSe、PbTe、これらの合金、および/またはこれらの混合物(三元または四元の混合物を含む。)を含む。
【0064】
半導体ナノ結晶の形状の例は、球状、ロッド状、ディスク状、他の形状またはこれらの混合物を含む。
【0065】
好ましくは、半導体ナノ結晶は、一種または複数の第1半導体材料の「コア」を含み、このコアは、第2半導体材料のオーバーコートまたは「シェル」によって取り囲むことができる。半導体シェルによって取り囲まれた半導体ナノ結晶コアはまた、「コア/シェル」半導体ナノ結晶と呼ばれる。
【0066】
例えば、半導体ナノ結晶は、式:MX(式中、Mは、カドミウム、亜鉛、マグネシウム、水銀、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、またはこれらの混合物であり、Xは、酸素、硫黄、セレニウム、テルル、窒素、リン、砒素、アンチモンまたはこれらの混合物である。)を有するコアを含むことができる。半導体ナノ結晶コアとして使用に好適な材料の例は、次のものに限定されないが、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AlS、PbS、PbSe、Ge、Si、これらの合金および/またはこれらの混合物(三元および四元混合物を含む。)を含む。
【0067】
前記シェルは、前記コアの組成と同じであるまたは異なった組成を有する半導体材料であり得る。シェルは、コアの半導体ナノ結晶の表面上に半導体材料のオーバーコートを含み、このオーバーコートは、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、および第II−IV−V族化合物、例えばZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe、MgS、MgSe、GaAs、GaN、GaP、GaSe、GaSb、HgO、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InN、InP、InSb、AlAs、AlN、AlP、AlSb、TlN、TlP、TlAs、TlSb、PbO、PbS、PbSe、PbTe、これらの合金、および/またはこれらの混合物(三元または四元の混合物を含む。)を含むことができる。例えば、ZnS、ZnSeまたはCdSのオーバーコートを、CdSeまたはCdTe半導体ナノ結晶上に、成長させることができる。オーバーコートの方法は、例えば米国特許第6,322,901号に記載されている。オーバーコーティング中の反応混合物の温度を調整し、コアの吸収スペクトルを監視することによって、高い放出量子効率および狭い粒度分布を有するオーバーコートされた材料を得ることができる。オーバーコートは、1つまたは複数の層を含むことができる。オーバーコートは、コアの組成と同じか、または異なる少なくとも1つの半導体材料を含む。好ましくは、オーバーコートは、約1から約10の単一層の厚さを有する。
【0068】
一実施形態においては、取り囲む「シェル」材料は、コア材料のバンドギャップより大きなバンドキャップを有することができ、「コア」基体の原子間隔に近い原子間隔を有するように選択することができる。別の実施形態においては、取り囲むシェル材料は、コア材料のバンドキャップより少ないバンドキャップを有することができる。さらなる実施形態においては、シェルおよびコア材料は、同じ結晶構造を有することができる。
【0069】
半導体ナノ結晶(コア)シェル材料の例は、限定されないが、赤色(例えば(CdSe)ZnS(コア)シェル)、緑色(例えば(CdZnSe)CdZnS(コア)シェルなど)、および青色(例えば(CdS)CdZnS(コア)シェルなど)を含む。
【0070】
コア/シェル半導体構造体のさらなる例については、2003年8月12日に出願された「半導体ナノ結晶ヘテロ構造体」という表題の米国特許出願10/638,546号(これにより、この特許は、参照によってこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。
【0071】
半導体ナノ結晶の製造および操作は、例えば米国特許第6,322,901号および6,576,291号および米国特許出願第60/550,314号(これにより、これらの特許のそれぞれは、参照によってこれらの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)に記載されている。半導体ナノ結晶を製造する1つの方法は、コロイド成長法である。コロイド成長は、熱い配位性溶媒の中にMドナーおよびXドナーを注入することによって起こる。単分散の半導体ナノ結晶を製造する好ましい方法の1つの例は、熱い配位性溶媒の中に注入された有機金属試薬、例えばジメチルカドミウムなどの熱分解を含む。これは離散的な核発生を可能にし、巨視的な量の半導体ナノ結晶のコントロールされた成長をもたらす。前記注入は、コントロールされた形で成長させ、半導体ナノ結晶を形成することができる核を生成する。反応混合物は、半導体ナノ結晶を成長させ、アニールするために、穏やかに加熱することができる。あるサンプルにおける半導体ナノ結晶の平均粒子径および粒度分布の両方は、成長温度に依存している。安定成長を維持するために必要な成長温度が高くなれば、平均結晶径は大きくなる。半導体ナノ結晶は、半導体ナノ結晶の集団の一員である。離散的な核発生およびコントロールされた成長の結果として、得られた半導体ナノ結晶の集団は、直径の狭い単分散分布を有する。直径の単分散の分布は、「サイズ」と呼ぶことができる。好ましくは、粒子の単分散集団は、集団内の粒子の少なくとも60%が特定の粒子サイズ範囲内に入る粒子の集団を含む。単分散粒子の集団は、好ましくは、直径において、15%未満、さらに好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満のrms(二乗平均平方根)しか外れない。
【0072】
半導体ナノ結晶の狭い粒子径分布は、狭いスペクトル幅における光放出の可能性を与える。単分散半導体ナノ結晶は、Murrayなど(J.Am.Chem.Soc.、115巻、8706頁(1993));Christopher Murrayなど、「II−VI量子ドットの合成および特性把握ならびに3−D量子ドッド超格子中へのこれらの組み込み」の論文、マサチューセッツ工科大学、1995年9月;および「高ルミネッセンスのカラー選択性材料」という表題の米国特許出願第08/969,302号(これにより、これらは、参照によってこれらの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)において詳細に記載されている。
【0073】
また、核発生に続く配位性溶媒中における半導体ナノ結晶のコントロールされた成長およびアニーリングの過程は、均一表面の誘導化および規則正しいコア構造をもたらすことができる。粒度分布が鋭くなるに従って、安定成長を維持するために温度を上げることができる。より多くのMドナーまたはXドナーを加えることによって、成長時間を短くすることができる。Mドナーは、無機化合物、有機金属化合物または元素金属であり得る。Mは、カドミウム、亜鉛、マグネシウム、水銀、アルミニウム、ガリウム、インジウムまたはタリウムである。Xドナーは、一般式:MXを有する材料を形成するためにMドナーと反応することができる化合物である。Xドナーは、カルコゲニドドナーまたはプニクチドドナー、例えばホスフィンカルコゲニド、ビス(シリル)カルコゲニド、二酸素、アンモニウム塩またはトリス(シリル)プニクチドなどであり得る。好適なXドナーは、二酸素、ビス(トリメチルシリル)セレニド((TMS)Se)、例えば(トリ−n−オクチルホスフィン)セレニド(TOPSe)または(トリ−n−ブチルホスフィン)セレニド(TBPSe)などのトリアルキルホスフィンセレニド、例えば(トリ−n−オクチルホスフィン)テルリド(TOPTe)などのトリアルキルホスフィンテルリド、またはヘキサプロピルホスホラストリアミドテルリド(HPPTTe)、ビス(トリメチルシリル)テルリド(TMS)Te)、ビス(トリメチルシリル)スルフィド((TMS)S)、例えば(トリ−n−オクチルホスフィン)スルフィド(TOPS)などのトリアルキルホスフィンスルフィド、例えばハロゲン化アンモニウムなどのアンモニウム塩(例えばNHC1)、トリス(トリメチルシリル)ホスフィド((TMS)P)、トリス(トリメチルシリル)アルセニド((TMS)As)、またはトリス(トリメチルシリル)アンチモニド((TMS)Sb)を含む。ある実施形態においては、MドナーおよびXドナーは、同じ分子内の一部であり得る。
【0074】
配位性溶媒は、半導体ナノ結晶の成長のコントロールを助けることができる。配位性溶媒は、例えば成長している半導体ナノ結晶の表面に配位するために利用可能な孤立電子対を有するドナー孤立対を有する化合物である。溶媒の配位は、成長している半導体ナノ結晶を安定させることができる。配位性溶媒の例は、アルキルホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アルキルホスホン酸またはアルキルホスフィン酸を含むが、また、例えばピリジン、フランおよびアミンなどの他の配位性溶媒も半導体ナノ結晶生産に好適であり得る。好適な配位性溶媒の例は、ピリジン、トリ−n−オクチルホスフィン(TOP)、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド(TOPO)、およびトリスヒドロキシプロピルホスフィン(tHPP)を含む。工業グレードTOPOも使用することができる。
【0075】
粒子群の吸収または発光の線幅を監視することによって、反応の生長段階の間の粒度分布を推定することができる。粒子群の吸収スペクトルにおける変化に対応した反応温度の変更は、成長の間のシャープな粒度分布の維持を可能にする。より大きい結晶を育てるために、結晶成長の間に核発生溶液に反応剤を加えることができる。例えば、CdSeおよびCdTeに関しては、特定の半導体ナノ結晶の平均直径で成長を止め、半導体材料の適切な組成を選択することによって、300nmから5ミクロン、または400nmから800nmまでの波長範囲にわたって連続的に半導体ナノ結晶の発光スペクトルを同調させることができる。
【0076】
米国特許第6,322,901号に記載されているように、例えばメタノール/ブタノールなどの半導体ナノ結晶のための貧溶媒による寸法選択性沈殿によって、半導体ナノ結晶の粒度分布をさらに精製することができる。例えばヘキサンの中の10%のブタノールの溶液中に半導体ナノ結晶を分散させることができる。乳光が持続している間、この攪拌中の溶液にメタノールを滴下して加えることができる。遠心分離法による上澄みと凝集物との分離は、サンプルで最も大きい結晶子に富んだ沈殿を生産する。光吸収スペクトルがさらにシャープにならないことが認められるまで、この手順を繰り返すことができる。サイズ選択的沈殿は、ピリジン/ヘキサンおよびクロロホルム/メタノールを含む様々な溶媒/非溶媒のペアで実行することができる。サイズ−選択された半導体ナノ結晶の集団は、平均直径からの15%以下のrms偏差、さらに好ましくは10%以下のrms偏差、最も好ましくは5%以下のrms偏差しか有していない。
【0077】
本明細書で論じたように、半導体ナノ結晶は、好ましくはこれに付く配位子を有する。
【0078】
一実施形態において、この配位子は、成長過程中に使用される配位性溶媒から誘導される。表面は、過剰の競合する配位基への繰り返しの露出によって変性され、オーバーレーヤを形成し得る。例えば、覆われた半導体ナノ結晶の分散については、ピリジンなどの配位性有機化合物によって処理し、ピリジン、メタノールおよび芳香族化合物の中で容易に分散するが、脂肪族溶媒の中には分散しない結晶子を生成することができる。このような表面交換プロセスは、例えばホスフィン、チオール、アミンおよびホスフェートなどを含む、半導体ナノ結晶の外部表面に配位し、または結合することができる化合物を用いて行うことができる。半導体ナノ結晶は、表面に親和性を示し、また懸濁液または分散液の媒体に親和性を有する部分を末端とする短鎖ポリマーに曝すことができる。このような親和性は、懸濁液の安定性を改良し、半導体ナノ結晶の凝集を妨げる。
【0079】
有機配位子は、デバイス内の高度に安定な無機ナノ結晶の広域の非エピタキシャル被着を容易にすることにおいて有用であり得る。
【0080】
さらに、具体的には、配位する配位子は、式:
(Y−)k−n−(X)−(L)
(式中、kは、2、3、または5であり、nは、1、2、3、4または5であり、k−nは、ゼロ以上であり;Xは、O、S、S=O、SO、Se、Se=O、N、N=O、P、P=O、As、As=Oであり、YおよびLのそれぞれは、独立してアリール、ヘテロアリール、あるいは少なくとも1つの二重結合、少なくとも1つの三重結合、または少なくとも1つの二重結合と少なくとも1つの三重結合とを場合により含む直鎖または分岐鎖のC2−12の炭化水素鎖である。炭化水素鎖は、1つないし複数のC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、C3−5シクロアルキル、3−5員環のヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルまたはホルミルで場合により置換され得る。また、炭化水素鎖も、−O−、−S−、−N(Ra)−、−N(Ra)−C(O)−O−、−O−C(O)−N(Ra)、−N(Ra)−C(O)−N(Rb)−、−O−C(O)−O、−P(Ra)−、または−P(O)(Ra)−によって場合により中断され得る。RaおよびRbのそれぞれは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシルまたはハロアルキルである。アリール基は、置換または非置換の環状芳香族基である。この例は、フェニル、ベンジル、ナフチル、トリル、アントラシル、ニトロフェニルまたはハロフェニルを含む。ヘテロアリール基は、環中に1つないし複数のヘテロ原子を有するアリール基、例えばフリル、ピリジル、ピロリル、フェナントリルなどである。)を有することができる。
【0081】
好適な配位する配位子は、商業的に購入するか、または例えばJ.Murch、Advanced Organic Chemistry(これにより、この文献は、参照によってその全てにおいて本明細書に組み込まれる。)に記載されているように通常の合成有機技術によって製造することができる。
【0082】
また、2003年8月15日に出願された「安定化された半導体ナノ結晶」という表題の米国特許出願第10/641,292号(これにより、この特許は、参照によってその全てにおいて本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。
【0083】
電子およびホールが半導体ナノ結晶の上に局在化しているとき、放出が放出波長で起こり得る。放出は、量子が封じ込められた半導体材料のバンドキャップに対応する振動数を有する。バンドキャップは、半導体ナノ結晶のサイズの関数である。小さい直径を持っている半導体ナノ結晶は、分子とバルク形態の物質との間の中間的な性質を有し得る。例えば、小さい直径を持っている半導体材料に基づく半導体ナノ結晶は、すべての三次元における、電子およびホールの両方の量子封じ込めを示し、それは、結晶サイズが減少するに従って材料の有効なバンドキャップの増加をもたらす。その結果、結晶子のサイズが減少するのに従って、半導体ナノ結晶の光の吸収および放出の両方が、青または、より高いエネルギーに移行する。
半導体ナノ結晶からの放出は、半導体ナノ結晶のサイズ、半導体ナノ結晶の組成またはこの両方を変えることによって、スペクトルの紫外、可視、または赤外の領域の完全な波長範囲を通して調整し得る、狭いガウスの(Gaussian)放出バンドであり得る。例えば、CdSeは、可視領域において調整することができ、InAsは、赤外領域において調整することができる。半導体ナノ結晶の集団の狭い粒度分布は、狭いスペクトル領域の中の光の放出をもたらすことができる。集団は、好ましくは、半導体ナノ結晶の直径において15%未満の、さらに好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満のrms(二乗平均平方根)しか示さない単一分散であり得る。可視において放出する半導体ナノ結晶については、約75nm以下、好ましくは60nm以下、さらに好ましくは40nm以下、最も好ましくは30nm以下の半値全幅(FWHM)の狭い範囲のスペクトル放出を観察することができる。赤外で放出する半導体ナノ結晶は、150nm以下、または100nm以下のFWHMを有し得る。放出エネルギーの点から表せば、放出は、0.05eV以下、または0.03eV以下のFWHMを有し得る。放出の幅は、半導体ナノ結晶直径の分散度が減少するのに従って減少する。半導体ナノ結晶は、例えば10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、または80%を超えるなどの高い放出量子効率を有し得る。
【0084】
半導体ナノ結晶の狭いFWHMは、飽和色放出をもたらすことができる。これは、半導体ナノ結晶放出デバイスにおいて、光子が赤外および紫外放出に負けないので、可視スペクトルの赤い部分および青い部分でさえ効率的な照明デバイスをもたらすことができる。単一材料系の全体の可視スペクトルにわたる広く調整しうる飽和色の放出は、いかなる有機発色団のクラスと比べものにならない(例えばDabbousiなど、J.Phys.Chem.101巻、9463頁(1997)(この文献は、参照によってこの全てにおいて組み込まれる。)を参照されたい。)。半導体ナノ結晶の単一分散の集団は、波長の狭い範囲にわたって発光する。半導体モノ結晶の1つより多いサイズを含むデバイスは、波長の1つより多い狭い範囲において発光することができる。視聴者によって知覚される放出された光の色は、デバイス内の半導体ナノ結晶サイズおよび材料の適切な組合せならびに相対的な副画素電流を選択することによってコントロールすることができる。半導体ナノ結晶のバンド端エネルギーレベルの縮重は、直接的な電荷注入によって生まれようと、エネルギー移動によって生まれようと、すべての可能な励起子の捕捉および放射再結合を容易にする。したがって、最高の理論上の半導体ナノ結晶照明デバイス効率は、燐光性の有機発光デバイスの統一効率に匹敵している。半導体ナノ結晶の励起状態寿命(τ)は、典型的な蛍光物質(τ>0.1μs)よりはるかに短く(τ≒10ns)、半導体ナノ結晶照明デバイスが高電流密度および高輝度においてさえ、効率的に作動することを可能にする。
【0085】
透過型電子顕微鏡(TEM)は、半導体ナノ結晶集団のサイズ、形状、および分布に関する情報を提供し得る。粉末X線回折(XRD)パターンは、半導体ナノ結晶の結晶構造のタイプおよび品質に関する最も完全な情報を提供することができる。また、粒子径は、X線コヒーレンス長を経て、ピーク幅に対して反比例するので、サイズの推定も可能である。例えば、半導体ナノ結晶の直径については、透過型電子顕微鏡で直接測定するか、例えばシェレール(Scherrer)方程式を使用してX線回折データから推定することができる。また、UV/Vis吸収スペクトルからそれを推定することもできる。
【0086】
前に論じたように、半導体ナノ結晶については、ホール輸送層中に含むことができる。あるいは、半導体ナノ結晶については、電子輸送層中に含むことができる。ホール輸送層および/または電子輸送層に含まれる場合、例えば半導体ナノ結晶は、前記層の材料中に含まれ得る。あるいは、半導体ナノ結晶は、2つのホール輸送層および/または2つの電子輸送層の間の1つまたは複数の別個の層として含まれ得る。いずれの場合でも、電荷輸送層のそれぞれは、1つまたは複数の層をさらに含むことができる。別の実施形態においては、半導体ナノ結晶は、ホール輸送層と電子輸送層の間に配置された1つまたは複数の分離した発光性層として配置することができる。あるいは、半導体ナノ結晶については、デバイスのいかなる2つの他の層の間にも配置することができる。前に論じたように、他の層は、電子輸送層とホール輸送層との間に含まれ得る。別個の層としてデバイスに含まれる場合、例えば半導体ナノ結晶については、連続する、または実質的に連続する薄膜または層として配置することができる。別個の層として配置される場合、この層はパターン形成されてもよく、パターン形成されなくてもよい。好ましくは、デバイスに含まれる半導体ナノ結晶は、半導体ナノ結晶の実質的な単分散の集団を含む。
【0087】
ある実施形態においては、半導体ナノ結晶は、デバイスに単層の厚さで含まれる。発光デバイスにおいては、単層は、電気性能への影響を最小にしながら半導体ナノ結晶の有利な光放出特性を与えることができる。しかしながら、あるいは、半導体ナノ結晶を含むより厚い層も含むこともできる。
【0088】
ある実施形態において、半導体ナノ結晶は、複数の単層以下の厚さで被着される。例えばこの厚さは、3つを超える単層、3つ以下の単層、2つ以下の単層、1つの単層、部分的な単層などであり得る。半導体ナノ結晶のそれぞれの被着層の厚さは、変えることができる。好ましくは、被着された半導体ナノ結晶のあらゆる点における厚さの変化は、3つ未満の単層、さらに好ましくは2つ未満の単層、最も好ましくは1つ未満の単層である。1つの単層として被着される場合、好ましくは半導体ナノ結晶の少なくとも約60%、さらに好ましくは少なくとも約80%が、1つの単層厚さであり、最も好ましくは、半導体ナノ結晶の少なくとも約90%が、1つの単層厚さである。本明細書で論じたように、半導体モノ結晶は、パターン形成される、またはパターン形成されない段取りおいて被着されるように、場合により被着される。
【0089】
半導体ナノ結晶は、強い量子封じ込め効果を示し、この効果は、半導体ナノ結晶のサイズおよび組成で調整し得る電子的および光学的特性を有する複雑なヘテロ構造をつくり出すためにボトムアップの化学的アプローチを設計するのに利用することができる。
【0090】
半導体ナノ結晶を含む発光デバイスにつては、HTL有機半導体分子および半導体ナノ結晶を含む溶液のスピン−キャスティングによって製造することができ、本明細書では、HTLが、相分離を経て半導体ナノ結晶層の下に生じる(両方とも2003年3月28日に出願された米国特許出願第10/400,907号および10/400,908号(これらのそれぞれは、参照によってこの全てにおいて組み込まれる。)を参照されたい。)。ある実施形態において、この層分離技術は、有機半導体HTLおよびETLの間に半導体ナノ結晶の単一層を入れるために使用することができ、これによって電気的性能へのこれらの影響を最小にしながら、半導体ナノ結晶の好都合な発光特性を効果的に利用することができる。半導体ナノ結晶を被着させるための他の技術は、ラングミュア−ブロジェット(Langmuir−Blodgett)技術およびドロップ−キャスティングを含む。半導体ナノ結晶を被着させるためのいくつかの技術は、すべての可能な基体材料には必ずしもよく適合していないこともあり、層の電気的または光学的性質に影響を与え得る化合物を使用することもあり、基材を過酷な条件にかけることもあり、および/またはある方法で成長され得る装置のタイプに制限を課すこともある。次に論ずる他の技術は、半導体ナノ結晶のパターン形成された層が所望される場合、推奨され得る。
【0091】
好ましくは、半導体ナノ結晶は、コントロールされた(酸素なしで、水分なしの)環境で処理され、製造工程中のルミネッセンスの効率の消滅を防ぐ。
【0092】
ある実施形態においては、半導体ナノ結晶は、パターン形成される段取りにおいて被着され得る。パターン形成される半導体ナノ結晶は、通電して所定の波長の光を発する、例えば赤、緑および青、またはこの代わりに赤、黄、緑、青−緑および/もしくは青発光または区別可能な色を発する副画素の他の組合せを含む画素の配列を形成するのに使用することができる。
【0093】
パターンおよび/またはマルチカラーパターンまたは他の配列で、半導体ナノ結晶を含む発光材料を被着する好ましい技術は、接触印刷である。接触印刷は、好都合に表面上へのミクロン−スケール(例えば1mm未満、500ミクロン未満、200ミクロン未満、100ミクロン未満、50ミクロン未満、25ミクロン未満、または10ミクロン未満)の特徴のパターン形成を可能にする。また、パターンの特徴は、より大きなスケール(例えば1mm以上、1cm以上、1m以上、10m以上など)でも適用することができる。接触印刷は、表面にパターン形成された半導体ナノ結晶層の乾燥した(例えば液体が無いまたは実質的に液体が無い)付着を可能にする。画素化されたデバイスにおいては、半導体ナノ結晶層は、下層の上に半導体ナノ結晶のパターン形成された配列を含む。画素が、副画素を含む例においては、副画素のサイズは、副画素の数に基づいて画素サイズの比例した部分であり得る。
【0094】
半導体ナノ結晶を被着させるための追加情報および方法は、2005年10月21日に出願された「パターン形成された材料を転写する方法およびシステム」という表題の米国特許出願第11/253,612号および2005年10月21日に出願された「半導体ナノ結晶を含む発光デバイス」という表題の米国特許出願第11/253,595号(これにより、これらのそれぞれは、参照によってこの全てにおいてここに組み込まれる。)に記載されている。
【0095】
本発明に有用であり得る他の技術、方法および応用は、2006年4月14日に出願された「材料を含む組成物、材料を被着させる方法、これらを含む物品および材料を被着させるシステム」についてのSeth Coe−Sullivanなどの米国仮特許出願第60/792,170号;2006年4月14日に出願された「材料を被着させる方法、デバイスおよびシステムの製造方法」についてのMaria.J.Ancの米国仮特許出願第792,084号;2006年4月14日に出願された「ナノ材料を被着させる方法およびデバイスを製造する方法」についてのMarschall Coxなどの米国仮特許出願第60/792,086号;2006年4月14日に出願された「材料を被着させるための物品、転写表面、および方法」についてのSeth Coe−Sullivanなどの米国仮特許出願第60/792,167号;2006年4月14日に出願された、「材料を被着させるアプリケーターおよび方法」についてのLeeAnn Kimなどの米国仮特許出願第60/792,083号;2006年4月21日に出願された「材料を被着させるアプリケーターおよび方法」についてのLeeAnn Kimなどの米国仮特許出願第60/793,990号;および2006年4月7日に出願された「ナノ材料を含ませる方法および物品」についてのSeth Coe−Sullivanなどの米国仮特許出願第60/790,393号に記載されている。これにより、前記に列挙した仮特許出願のそれぞれの開示は、参照によってその全てにおいて本明細書に組み込まれる。
【0096】
他の多層構造体も、本発明の発光デバイスおよびディスプレイの性能の改良のために場合より使用され得る(例えば2003年3月28日に出願された米国特許出願第10/400,907号および第10/400,908号(これらのそれぞれは、参照によってこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。)。
【0097】
発光デバイスの性能は、これらの効率を増大させること、これらの放出スペクトルを狭くし、または広くすること、またはこれらの放出を偏光させることによって改良することができる。例えば、Bulovicなど、Semiconductors and Semimetals、64巻、255頁(2000);Adachiなど、Appl.Phys.Lett.、78巻、1622頁(2001);Yamasakiなど、Appl.Phys.Lett.、76巻、1243頁(2000);Dirrなど、Jpn.J.Appl.Phys.、37巻、1457頁(1998頁)およびD’Andradoなど、MRS Fall Meeting、BB6.2(2001)(これらのそれぞれは、参照により全てにおいて本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。半導体モノ結晶は、ハイブリッド有機/無機発光デバイス中に組み入れることができる。
【0098】
製造され得る半導体ナノ結晶材料に多様性があり、半導体ナノ結晶の組成、構造およびサイズによって波長調整ができるので、所定の色の光を発するデバイスは、発光性材料としての半導体材料ナノ結晶の使用によって可能である。半導体のナノ結晶の発光デバイスは、スペクトルにおいてどこでも発光するように波長を合わせることができる。
【0099】
可視の、または不可視の(例えばIRなど)光を発する発光デバイスも製造することができる。半導体ナノ結晶のサイズおよび材料については、半導体ナノ結晶が所定の波長を有する光を発するように選択することができる。発光は、スペクトルのあらゆる領域における所定の波長、例えば可視、赤外などのものであり得る。例えば、波長は、300と2,500nm超との間、例えば、300nmと400nmとの間、400nmと700nmとの間、700nmと1100nmとの間、1100nmと2500nmとの間または2500nm超であり得る。
【0100】
個々の発光デバイスを形成することもできる。他の実施形態において、複数の個々の発光デバイスを、単一基体上の複数の位置に形成し、ディスプレイを形成することができる。このディスプレイは、同じまたは異なる波長で発光するデバイスを含むことができる。基体に異なる色を発する半導体モノ結晶の配列でパターン形成することによって、異なる色の画素を含むディスプレイを形成することができる。
【0101】
ディスプレイの個々の発光デバイスまたは1つないし複数の発光デバイスは、場合により、白色光を生ずるように配合された異なる発色半導体モノ結晶の混合物を含むことができる。あるいは、白色光は、赤、緑、青および場合により追加の画素を含むデバイスから生み出すことができる。
【0102】
他のディスプレイの例は、2006年2月9日に出願されたSeth Coe−Sullivanなどの「半導体ナノ結晶を含むディスプレイおよびこれを製造する方法」についての米国特許出願第60/771,643号(これにより、この出願の開示は、参照によってこの全てにおいて本明細書に取り込まれる。)に含まれる。
【0103】
本発明の別の実施形態において、前記デバイスは、光検出器であり得る。光検出器においては、半導体ナノ結晶は、スペクトルの例えばIR、MIRまたは他の領域における特定の波長の吸収のときに所定の電気的応答を発生させるように設計される。半導体ナノ結晶を含む光検出デバイスの例は、2005年2月にマサチューセッツ工科大学でのコンピュータサイエンスおよびエンジニアリングにおける科学のマスターの学位のための要件の部分的な遂行において、電気工学およびコンピュータサイエンスの部門に提出された、Alexi Cosmos Arangoによる「量子ドットへテロ接合光検出」(これにより、この文献の開示は、参照によりこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)に記載されている。光検出器は、さらにホール輸送層および/または電子輸送層を含む。本発明によれば、光検出器の層中にドープされた有機材料を含むことができる。ある実施形態においては、光検出デバイスの電荷輸送層の1つまたは両方が、ドープされた有機材料を含むことができる。場合により、光検出デバイス中に、ドープされた有機材料を含む1つまたは複数の追加層を含むことができる。半導体モノ結晶を含む1つまたは複数の光検出器およびドープされた有機材料を含む層を、例えばハイパースペクトラル像形成デバイスのような像形成デバイス中に含ませることができる。例えば、2006年3月24日に出願された「ハイパースペクトル像形成デバイス」についてのCoe−Sullivanなどの米国仮特許出願第60/785,786号(これにより、この出願の開示は、参照によりこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。
【0104】
また、半導体ナノ結晶に関連する追加情報およびこれらの使用に関しては、2004年10月22日に出願された米国特許出願第60/620,967号および2005年1月11日に出願された米国特許出願第11/032,163号、2005年3月4日に出願された米国特許出願第11/071,244号を参照されたい。これにより、前記特許出願のそれぞれは、参照によってこの全てにおいて本明細書に組み込まれる。
【0105】
前記および全体のすべての特許および刊行物は、参照によってこれらのすべてにおいて本明細書に組み込まれる。
【0106】
本発明の他の実施形態は、本明細書および本明細書に開示された本発明の実施方法の考慮から当業者には明白であるはずである。本明細書および実施例は、次の特許請求の範囲および均等な範囲によって示されている本発明の真実の範囲および精神に関してのみ模範的であるとみなされるべきであることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ナノ結晶およびドープされた有機材料を含む層を含むデバイス。
【請求項2】
ドープされた有機材料が、電子を輸送できる材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
ドープされた有機材料が、Liでドープされたバルトフェナントロリン(BPhen)を含む、請求項4に記載のデバイス。
【請求項5】
ドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
ドープされた有機材料が、p−ドープされたフタロシアニンを含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
ドープされた有機材料が、テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン(F−TCNQ)でドープされた4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATA)を含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項8】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項9】
ドープされた有機材料が、ホールを注入できる材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
ドープされた有機材料が、アクセプター型有機材料でp−ドープされている、請求項5または10に記載のデバイス。
【請求項12】
ドープされた有機材料が、電子を注入できる材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
ドープされた有機材料が、ドナー型有機材料でn−ドープされている、請求項2または13に記載のデバイス。
【請求項15】
ドープされた有機材料が、ホールをブロックできる材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
ドープされた有機材料が、電子をブロックする材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項17】
デバイス中に含まれるドープされた有機材料を含む層を1つより多く含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、ドープされた有機材料を含む層を組み入れることを含む、半導体ナノ結晶を含むデバイスの製造方法。
【請求項19】
ドープされた有機材料が、電子を輸送できる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
ドープされた有機材料が、ホールを注入できる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
ドープされた有機材料が、電子を注入できる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
ドープされた有機材料が、ホールをブロックできる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
ドープされた有機材料が、電子をブロックする材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
デバイス中に含まれるドープされた有機材料を含む1つ以上の追加の層を用意することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、ドープされた有機材料を含む層を組み入れることを含む、半導体ナノ結晶を含むデバイスの効率を改良する方法。
【請求項27】
ドープされた有機材料が、電子を輸送できる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
ドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
ドープされた有機材料が、ホールを注入できる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
ドープされた有機材料が、電子を注入できる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
ドープされた有機材料が、ホールをブロックできる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
ドープされた有機材料が、電子をブロックする材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
デバイス中に含まれるドープされた有機材料を含む1つ以上の追加の層を用意することをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
電極を含む基体を用意すること、前記基体の上に少なくとも1つの半導体ナノ結晶と電気的に接続している、第1のドープされた有機材料を含む第1層を被着させることを含むデバイスの効率を改良する方法。
【請求項35】
半導体ナノ結晶が第1層中に含まれる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
半導体ナノ結晶が基体と第1層との間に別個の層として配置される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
第2のドープされた有機材料を含む第2層をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
第1のドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含み、ならびに第2のドープされた有機材料が、電子を輸送できる材料を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
半導体ナノ結晶が、第2層中に含まれる、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
半導体ナノ結晶が、第1層と第2層との間に別個の層として配置される、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項43】
2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物のそれぞれが、他のものと区別できる放射波長を有する、請求項41に記載のデバイス。
【請求項44】
半導体ナノ結晶が、コア/シェル構造を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項45】
コアが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項44に記載のデバイス。
【請求項46】
シェルが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項48】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項44に記載のデバイス。
【請求項49】
デバイスが、2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項50】
2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物のそれぞれが、他のものと区別できる放射波長を有する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
半導体ナノ結晶が、コア/シェル構造を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項52】
コアが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
シェルが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項55】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
デバイスが、2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項57】
2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物のそれぞれが、他のものと区別できる放射波長を有する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
半導体ナノ結晶が、コア/シェル構造を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項59】
コアが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
シェルが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項62】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項58に記載のデバイス。
【請求項63】
デバイスが、2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項64】
2つ以上の異なる半導体ナノ結晶組成物のそれぞれが、他のものと区別できる放射波長を有する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
半導体ナノ結晶がコア/シェル構造を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項66】
コアが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
シェルが、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、第II−IV−V族化合物およびこれらの混合物を含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項69】
半導体ナノ結晶が、表面に付着した少なくとも1つの配位子を含む、請求項65に記載のデバイス。
【請求項70】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項19に記載の方法。
【請求項71】
ドープされた有機材料が、Liでドープされたバルトフェナントロリン(BPhen)を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
ドープされた有機材料が、p−ドープされたフタロシアニンを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項73】
ドープされた有機材料が、テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン(F−TCNQ)でドープされている4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATA)を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項74】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項20に記載の方法。
【請求項75】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項21に記載の方法。
【請求項76】
ドープされた有機材料が、アクセプター型有機材料でp−ドープされている、請求項74または75に記載の方法。
【請求項77】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項22に記載の方法。
【請求項78】
ドープされた有機材料が、ドナー型有機材料でn−ドープされている、請求項70または77に記載の方法。
【請求項79】
ドープされた有機材料が、ホールをブロックできる材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項80】
ドープされた有機材料が、電子をブロックする材料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項81】
デバイスが、デバイス中に含まれるドープされた有機材料を含む層を1つより多く含む、請求項18に記載の方法。
【請求項82】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項27に記載の方法。
【請求項83】
ドープされた有機材料が、Liでドープされたバルトフェナントロリン(BPhen)を含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
ドープされた有機材料が、p−ドープされたフタロシアニンを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項85】
ドープされた有機材料が、テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン(F−TCNQ)でドープされている4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATA)を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項86】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項28に記載の方法。
【請求項87】
ドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項29に記載の方法。
【請求項88】
ドープされた有機材料が、アクセプター型有機材料でp−ドープされている、請求項86または87に記載の方法。
【請求項89】
ドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項29に記載の方法。
【請求項90】
ドープされた有機材料が、ドナー型有機材料でn−ドープされている、請求項82または89に記載の方法。
【請求項91】
ドープされた有機材料が、ホールをブロックできる材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項92】
ドープされた有機材料が、電子をブロックする材料を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項93】
デバイスが、デバイス中に含まれるドープされた有機材料を含む層を1つより多く含む、請求項26に記載の方法。
【請求項94】
第1のドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項95】
第2のドープされた有機材料が、電子を輸送できる材料を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項96】
第1のドープされた有機材料が、ホールを輸送できる材料を含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
第2のドープされた有機材料が、Liでドープされたバルトフェナントロリン(BPhen)を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項98】
第1のドープされた有機材料が、p−ドープされたフタロシアニンを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項99】
第1のドープされた有機材料が、テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン(F−TCNQ)でドープされている4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATA)を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項100】
第1のドープされた有機材料がp−ドープされている、請求項38に記載の方法。
【請求項101】
ドープされた有機材料が、アクセプター型有機材料でp−ドープされている、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
第2のドープされた有機材料がn−ドープされている、請求項38に記載の方法。
【請求項103】
第2のドープされた有機材料が、ドナー型有機材料でn−ドープされている、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
発光デバイスを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項105】
太陽電池を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項106】
光検出器を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項107】
光起電デバイスを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項108】
複数の請求項106に記載の光検出器を含む像形成デバイス。
【請求項109】
複数の請求項104に記載の発光デバイスを含むディスプレイ。
【請求項110】
層が、少なくとも1つの半導体モノ結晶と電気的に接続している、請求項1に記載のデバイス。
【請求項111】
本明細書に示され、記載されている、方法、装置、製造および組成物質に関する新規で、有用で、自明でない改良。
【請求項112】
本明細書に示され、記載されている、新規で、有用で、自明でない方法、装置、製造および組成物質。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2012−231154(P2012−231154A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−137755(P2012−137755)
【出願日】平成24年6月19日(2012.6.19)
【分割の表示】特願2008−554349(P2008−554349)の分割
【原出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(508241026)キユーデイー・ビジヨン・インコーポレーテツド (12)
【Fターム(参考)】