半導体パッケージテスト用コネクタ
【課題】従来のシリコンコネクタの製造工程を利用しながら、接合信頼性が良好で機械的電気的接触が堅固な低密度導電性シリコン部を保護する半導体パッケージテスト用コネクタを提供する。
【解決手段】半導体パッケージテスト用シリコンコネクタ200は、所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダー125の混合物で製造されるコネクタ胴体120と、導電性シリコン部130とを備える。導電性シリコン部130は、コネクタ胴体120の上部面123に近接しコネクタ胴体120の上部面123に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン部132と、高密度導電性シリコン部132の下部に垂直形態で形成され、下部面131がコネクタ胴体120の下部面121から露出し、半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体120の位置に前記導電性パウダーが集まって形成された低密度導電性シリコン部134とを有する。
【解決手段】半導体パッケージテスト用シリコンコネクタ200は、所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダー125の混合物で製造されるコネクタ胴体120と、導電性シリコン部130とを備える。導電性シリコン部130は、コネクタ胴体120の上部面123に近接しコネクタ胴体120の上部面123に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン部132と、高密度導電性シリコン部132の下部に垂直形態で形成され、下部面131がコネクタ胴体120の下部面121から露出し、半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体120の位置に前記導電性パウダーが集まって形成された低密度導電性シリコン部134とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに関し、より詳細には、半導体パッケージのはんだボールが加える圧力により低密度導電性シリコン部が損傷されるのを抑制しながら、安定した電気的接触を具現することができる半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体パッケージ製造工程により製造された半導体パッケージは、製造された後、製品の信頼性を確認するために、各種テストが実施される。テストとしては、電気的特性テスト及びバーンインテスト(Burn−In Test)が挙げられる。電気的特性テストでは、半導体パッケージの全ての入出力端子を検査信号発生回路に連結し、パッケージの動作及び断線可否を検査する。バーンインテストでは、半導体パッケージの電源入力端子などいくつかの入出力端子を検査信号発生回路に連結し、正常動作条件より高い温度及び電圧でストレスを印加することによって、半導体パッケージの欠陥発生可否をチェックする。
【0003】
このようなテストは、コネクタ(connector)を半導体パッケージに搭載させて、電気的に接触させた状態で進行され、コネクタは、機械的な接触により半導体パッケージの外部接続端子とテスト基板とを連結する媒介体の役目を担当する。一般的に、コネクタは、基本的に、半導体パッケージの形態によって形状が決定される。
【0004】
特に、半導体パッケージのうち外部接続端子としてはんだボールを使用するボールグリッドアレイ(Ball Grid Array;BGA)パッケージの場合、特許文献1及び特許文献2に開示されたように、コネクタとして、プラスチック素材のコネクタ胴体に検査用探針が内設された構造を有するコネクタが主に使われる。検査用探針には、主にバネが形成されたポゴピンが使われる。
【0005】
チップスケールパッケージ(chip scale package;CSP)やウェーハレベルチップスケールパッケージ(wafer level CSP;WLCSP)などのように半導体パッケージの軽薄短小化によるはんだボールの微細ピッチ化に伴って、これらをテストできるコネクタのポゴピンにも微細ピッチ化が要求される。しかしながら、ポゴピンの微細ピッチ化には限界がある。テスト工程を少なくとも2段階以上実施することによって、ポゴピンによりはんだボールが損傷を受けるようになり、パッケージ外観不良の発生率が高くなる。そして、超高周波に対応するために、ポゴピンの長さが短くなければならないが、ポゴピンの製作工程上、3mm以下に製作することは困難である。
【0006】
そこで、超高周波用半導体パッケージのはんだボールの損傷を低減することができるコネクタとして、図1から図3に示されたようなシリコンコネクタ100が使われている。従来技術に係るシリコンコネクタ100は、絶縁性シリコンパウダー25と導電性パウダー35を固形化して形成した半導体パッケージテスト用コネクタであって、絶縁性シリコンパウダー25が固形化されたコネクタ胴体20と、テストすべき半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体20の位置に導電性パウダー35が集まって形成された低密度導電性シリコン部30とを含む。低密度導電性シリコン部30は、コネクタ胴体20に対して柱状に近く垂直で形成される。
【0007】
コネクタ胴体の下部面21に露出した導電性シリコン部30の下部面31は、テスト基板の基板パッド(図4の91)に接触して電気的に連結され、コネクタ胴体の上部面23に露出した低密度導電性シリコン部の上部面33は、半導体パッケージのはんだボール(図4の81)に接触して電気的に連結する。
【0008】
従来技術に係るシリコンコネクタ100を製造する方法を説明する。まず、絶縁性シリコンパウダー25と導電性パウダー35が所定の割合で混合されたシリコン混合物を用意した状態で、金型に装入し、溶融させる。そして、図3に示されるように、低密度導電性シリコン部30が形成されるべき位置に導電性パウダー35を集める段階が進行される。すなわち、低密度導電性シリコン部30が形成されるべき位置に選択的に電気を印加すれば、溶融したシリコン混合物に含まれた導電性パウダー35が、電気が印加された位置に集まるようになる。最後に、溶融したシリコン混合物を固形化させることによって、従来技術に係るシリコンコネクタ100を得ることができる。
【0009】
このような構造を有するシリコンコネクタ100に半導体パッケージ80が接触する状態を、図4を参照して説明する。まず、シリコンコネクタ100が設けられたテスト基板90を用意する。この時、コネクタ胴体の下部面21に露出した低密度導電性シリコン部の下部面31は、テスト基板90の基板パッド91に接触して電気的に連結する。
【0010】
シリコンコネクタの上部面23に移送された半導体パッケージ80のはんだボール81は、低密度導電性シリコン部の上部面33を所定の圧力で加圧しながら弾性的に接触することによって電気的に連結される。このような状態で、テスト基板80を介してテスト信号がシリコンコネクタ100を媒介にして半導体パッケージ80に伝達され、テスト工程が行われる。
【0011】
この時、低密度導電性シリコン部30を含むシリコンコネクタ100は、ソフト素材よりなり、弾性を有するので、半導体パッケージのはんだボール81が低密度導電性シリコン部の上部面33を所定の圧力で加圧すれば、はんだボール81により低密度導電性シリコン部の上部面33が押圧され、はんだボール81の外周面を取り囲みながら安定した電気的接触を具現する。低密度導電性シリコン部30は、中心部分が凸状となり、それにより、低密度導電性シリコン部30を取り囲むコネクタ胴体20の上部面23と下部面21も凸状となるように膨脹する。
【0012】
ところが、低密度導電性シリコン部30は、ソフトな素材よりなるから、反復的な半導体パッケージのはんだボール81の接触により容易に損傷されるという問題点がある。すなわち、シリコンコネクタ100は、半導体パッケージ80の接触状態で収縮と膨脹を反復しなければならないが、半導体パッケージのはんだボール81により反復的に押圧された低密度導電性シリコン部の上部面33が掘られる現象が生じるため、不良が発生する。したがって、従来のシリコンコネクタ100は、低密度導電性シリコン部30の損傷に起因してよく交換しなければならないため、シリコンコネクタ100の交換による費用負担が大きい。
【0013】
このような問題点を解決するためのシリコンコネクタとして、特許文献3には、低密度導電性シリコン部の上端に金属リングが介在するシリコンコネクタが開示されている。すなわち、低密度導電性シリコン部の上端に金属リングを介在させることで、金属リングの内部に位置する低密度導電性シリコン部が半導体パッケージのはんだボールにより押圧される時、掘られないようにして、シリコンコネクタの寿命を延長することができる。
【0014】
しかしながら、低密度導電性シリコン部は、依然としてソフトであって、金属リングは、硬質(hard)の素材であるから、半導体パッケージがシリコンコネクタにコンタクトする過程で発生するシリコンコネクタの反復的な変形により低密度導電性シリコン部の上端部から金属リングが外れるという不良が発生する可能性がある。
【0015】
さらに、特許文献4には、低密度導電性シリコン部の上端に金属板が介在するシリコンコネクタが開示されている。金属板は、下部の低密度導電性シリコン部を保護するので、シリコンコネクタの寿命を延長させることができる。
しかしながら、金属板全体が低密度導電性シリコン部を覆っており、金属板は、硬質の素材であるから、ソフトな性質を有する低密度導電性シリコン部に比べて、金属板は、はんだボールと安定した電気的接触を具現するのに限界がある。
【0016】
一方、金属板と半導体パッケージのはんだボール間の安定した接触を具現するためには、接触圧力を増加させなければならないが、接触圧力が増加した場合、金属板の下部の低密度導電性シリコン部が損傷され、弾性が急激に低下するなどの問題が再発する可能性がある。すなわち、シリコンコネクタは、半導体パッケージのはんだボールによって所定の接触圧力で加圧された後、自体の弾性により元来の形態に戻るが、金属板による過度な接触圧力が反復的に作用する場合、過度な接触圧力で押圧された低密度導電性シリコン部の損傷が一層早く進行するという問題点が発生する。
【0017】
そして、金属板は、シリコンコネクタの製造工程と別途に、低密度導電性シリコン部の上端にメッキ、エッチング、コーティングなどの方法で形成しなければならないので、製造工程が複雑である。
また、金属板の下部の低密度導電性シリコン部が弾性を有するのに対して、金属板は、ほとんど弾性を有しないので、金属板と低密度導電性シリコン部の界面で剥離が発生する可能性がある。激しい場合、金属板が低密度導電性シリコン部の上端から外れる不良が発生する可能性がある。
【0018】
【特許文献1】大韓民国実用新案登録第182523号明細書
【特許文献2】大韓民国実用新案登録第247732号明細書
【特許文献3】大韓民国実用新案登録第278989号明細書
【特許文献4】大韓民国実用新案登録第312739号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、本発明の目的は、従来のシリコンコネクタの製造工程を利用しながら、接合信頼性が良好であり、機械的電気的接触が堅固な低密度導電性シリコン部を保護するシリコンコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するために、本発明は、半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体の位置に絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーを固形化して形成した半導体パッケージテスト用シリコンコネクタであって、絶縁性シリコンパウダーが固形化されたコネクタ胴体と、導電性シリコン部とを含むことを特徴とする半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを提供する。前記導電性シリコン部は、上部面が前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン素材の第1はんだボール接触円形部と、下部面が前記コネクタ胴体の下部面に露出する低密度導電性シリコン素材の第2柱状部とを含む。
【0021】
本発明に係る高密度導電性シリコン部は、コネクタ胴体の上部面に形成されてもよい。高密度導電性シリコン部は、低密度導電性シリコン部の上部面を実質的に覆うことができる大きさで形成することが好ましい。
本発明に係る低密度導電性シリコン部の下端部は、コネクタ胴体の下部面に突出させてもよい。この時、低密度導電性シリコン部の下端部を除いたコネクタ胴体の下部面には、支持テープを取り付けたり、又は、下端部の周囲にシリコン接着剤を塗布してもよい。支持テープには、ポリイミドテープが使われてもよい。
【0022】
本発明に係るシリコンコネクタは、高密度導電性シリコン部の外周面に結合された金属リングをさらに含んでもよい。金属リングの素材として、BeCuが使われてもよい。
本発明に係る低密度導電性シリコン部の下部面に底面高密度導電性シリコン部を形成してもよい。
【0023】
本発明に係るコネクタ胴体と低密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーを1:1の割合で混合したシリコン混合物で製造されてもよい。高密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占める。この時、導電性シリコン部を形成する導電性パウダーには、ニッケル粒子に金がコートされた金属パウダーが使われてもよい。
【0024】
本発明の構造によれば、低密度導電性シリコン部の上部に半導体パッケージのはんだボールと接触する高密度導電性シリコン部を形成することによって、半導体パッケージが加える圧力を高密度導電性シリコン部で吸収して、低密度導電性シリコン部が損傷されるのを抑制することができる。
【0025】
そして、高密度導電性シリコン部は、金属板に比べて緩衝性を有し、低密度導電性シリコン部に比べて金属性が強いため、従来の低密度導電性シリコン部だけで構成されるシリコンコネクタに比べて、パッケージの接触圧力が増加するが、増加程度を最小化することによって、パッケージの接触圧力増加による低密度導電性シリコン部の損傷を最小化することができる。
【0026】
また、高密度導電性シリコン部が低密度導電性シリコン部を保護することによって、弾性体の役目をする低密度導電性シリコン部の特性を、従来に比べて長く維持させることができるので、シリコンコネクタの寿命を延長することができる。
また、高密度導電性シリコン部及び低密度導電性シリコン部は、導電性パウダーの含量が異なるだけで、同じ構成を有するので、高密度導電性シリコン部と低密度導電性シリコン部の界面で良好な接合信頼性を確保することができる。
【0027】
また、高密度導電性シリコン部及び低密度導電性シリコン部は、従来のシリコンコネクタの製造方法をそのまま活用して製造することができるので、高密度導電性シリコン部の形成による製造費用の増加を最小化することができる。
また、コネクタ胴体の下部面に対して低密度導電性シリコン部の基板接触部を突出するように形成することによって、テスト基板の基板パッドに所定の弾性をもって接触することができるようにする。そして、半導体パッケージのはんだボールの接触時、接触荷重をコネクタ胴体の下部面にも分散させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
(第1実施例)
図5は、本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタ200の一部を切り取った状態を示す斜視図である。図6は、図5の導電性シリコン部130を示す拡大図である。そして、図7は、図5のシリコンコネクタ200の一部分を示す断面図である。
【0029】
図5から図7を参照すれば、第1実施例に係るシリコンコネクタ200は、シリコンパウダー領域125と導電性パウダー領域135を固形化して形成した半導体パッケージテスト用コネクタであって、シリコンパウダー領域125が固形化されたコネクタ胴体120と、テストすべき半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体120の位置に導電性パウダー領域135、136(以下、導電性シリコン部130の第1部及び第2部と称する)が集まって規則的に配列された1つ以上の導電性シリコン部130とを含む。導電性シリコン部130は、コネクタ胴体120に対して柱状に近く垂直で形成される。
【0030】
特に、第1実施例に係る導電性シリコン部130は、上部面136がコネクタ胴体の上部面123に対して突出するように形成された高密度導電性シリコンパウダー部132と、高密度導電性シリコンパウダー部132の下部に形成され、下部面131がコネクタ胴体の下部面121に露出する低密度導電性シリコンパウダー部134とを含む。この時、高密度導電性シリコンパウダー部132の上部面136は、半導体パッケージのはんだボールが接触するボール接触部として使われ、低密度導電性シリコンパウダー部134の下部面131は、テスト基板の基板パッドが接触する基板接触部として使われる。
【0031】
したがって、第1実施例に係る導電性シリコン部130は、低密度導電性シリコン部134と高密度導電性シリコン部132とで導電性パウダー135の比率が異なり、低密度導電性シリコン部134上に高密度導電性シリコン部132が配置された構造を有するから、高密度導電性シリコン部132が半導体パッケージのはんだボールに接触することによって、低密度導電性シリコン部134に作用する機械的なストレスを緩衝する役目を担当する。
【0032】
そして、高密度導電性シリコン部124は、低密度導電性シリコン部134に比べて金属性が強化されていて、依然としてシリコンパウダー125を含んでおり、一般的な金属板に比べて弾性率が高いことから、半導体パッケージのはんだボールと安定した電気的接触を具現することができる。
【0033】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200について具体的に説明すれば、シリコンコネクタ200は、シリコンパウダー125と導電性パウダー135を所定の割合で混合して形成し、導電性パウダー135には、ニッケル粒子に金(Au)がコートされたパウダーを使用する。そして、シリコンパウダー125には、絶縁性のシリコンパウダーを使用する。
【0034】
コネクタ胴体120の大部分は、固形化したシリコンパウダー125で形成され、電気を印加した時部分的に低密度導電性シリコン部134に移動しない微量の導電性パウダーを含んでいる。これは、図6、図7及び図8C中で、低密度導電性シリコン部134の領域外側に現れている。
【0035】
低密度導電性シリコン部134は、固形化したシリコンパウダー125に導電性パウダー135が含まれた構造を有し、半導体パッケージがシリコンコネクタ200に加える圧力を緩衝する弾性体の役目を担当する。低密度導電性シリコン部134は、従来と同様にシリコンパウダー125と導電性パウダー135を1:1の割合で混合して形成する。この時、低密度導電性シリコン部134は、コネクタ胴体の上部面123と下部面121に両端が露出し得るように形成される。
【0036】
そして、高密度導電性シリコン部132は、コネクタ胴体の上部面123に露出した低密度導電性シリコン部の上部面133に形成される。高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134を保護することができるように、低密度導電性シリコン部の上部面133を実質的に覆うことができる大きさで形成される。
【0037】
この時、高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134より導電性パウダー135の比率が高い。例えば、導電性パウダー135が80%(重量比)から90%(重量比)を有し、シリコンパウダー125が10%(重量比)から20%(重量比)を有するように形成することが好ましい。その理由は、高密度導電性シリコン部132の導電性パウダー135の比率が80%(重量比)以下である場合、高密度導電性シリコン部132は低密度導電性シリコン部134に比べて硬質であるが、依然としてソフトな性質が強いため、低密度導電性シリコン部134だけで構成されたものとあまり大きな差異がないので、所望の効果が得られなかったことにある。これに対し、導電性パウダー135の比率が90%(重量比)以上である場合、高密度導電性シリコン部132の硬さが金属板と類似するので、上記特許文献4に開示された金属板を使用するものとほぼ同じ問題が発生した。
【0038】
高密度導電性シリコン部132の比率と低密度導電性シリコン部134の比率間の相関関係は、離脱や摩耗、損傷が生じることなく、堅固な電気的接触を確保することができれば、本発明の範囲内で変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【0039】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200の製造方法を、図8Aから図8Cを参照して説明する。図8Aから図8Cは、図5のシリコンコネクタの製造方法による各段階を示す断面図である。
まず、図8Aに示されるように、高密度導電性シリコン部132が形成される位置に孔142が形成されたベーステープ140を用意する段階から出発する。ベーステープ140には、例えばポリイミドテープが使われる。
【0040】
次に、ベーステープの孔142に高密度導電性シリコン部132を形成する段階が実施される。すなわち、高密度導電性パウダーを含む第1シリコン混合物をベーステープの孔142に充填させ、溶融させた後、固形化させることによって、高密度導電性シリコン部132を形成する。この時、第1シリコン混合物には、シリコンパウダーが10%(重量比)から20%(重量比)、導電性パウダーが80%(重量比)から90%(重量比)で混合されたシリコン混合物を使用することが好ましい。
【0041】
次に、ベーステープ140上に低密度導電性シリコン部134を形成する段階が実施される。すなわち、図8Bに示されるように、ベーステープ140の上部にコネクタ胴体と低密度導電性シリコン部で形成された低密度導電性パウダー135を含む第2シリコン混合物をベーステープ140の上部に投入した後、溶融させる段階が実施される。この時、第2シリコン混合物には、シリコンパウダーが約50%(重量比)、導電性パウダーが約50%(重量比)で混合されたシリコン混合物を使用することが好ましい。
【0042】
次いで、図8Cに示されるように、高密度導電性シリコン部132を中心にして正の電位(+)を印加し、低密度導電性シリコン部135を中心にして負の電位(−)を印加すれば、溶融した第2シリコン混合物に含まれた導電性パウダー135が高密度導電性シリコン部132上に対応する領域134に集まるようになる。
【0043】
次に、溶融したシリコン混合物を固形化させることによって、ベーステープ140の上部面に低密度導電性シリコン部134を形成することができる。もちろんコネクタ胴体120も一緒に形成される。
最後に、ベース層140を除去することによって、図7に示されたような第1実施例に係るシリコンコネクタ200を得ることができる。
【0044】
高密度導電性シリコン部132及び低密度導電性シリコン部134は導電性パウダー135の含量が異なるだけで、同じ構成を有するので、高密度導電性シリコン部132と低密度導電性シリコン部134の界面(低密度導電性シリコンの上部面133に該当)で良好な接合信頼性を示す。
【0045】
一方、前述のような第1実施例に係るシリコンコネクタ200の製造方法は、一例に過ぎないもので、他の変形された方法でシリコンコネクタ200を製造することができることはもちろんである。例えば、第1実施例に係る導電性シリコン部130を形成する方法で、高密度導電性シリコン部132を固形化した後、低密度導電性シリコン部134を固形化する方法が開示されているが、高密度導電性シリコン部と低密度導電性シリコン部を共に固形化する方法を採択することもできる。
【0046】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200を使用して半導体パッケージ80をテストする時の、シリコンコネクタ200と半導体パッケージ80との間の電気的な接触の状態を図9を参照して説明する。まず、上部面にシリコンコネクタ200が設けられたテスト基板90を用意する。コネクタ胴体の下部面121に露出した低密度導電性シリコン部の下部面131は、テスト基板の基板パッド91に密着するように設けられる。
【0047】
次に、テストすべき半導体パッケージ80がシリコンコネクタ200の上部に移送されて整列される。もちろん、半導体パッケージのはんだボール81がシリコンコネクタ200の上部に向かうように移送される。この時、半導体パッケージ80は、例えば移送手段により1つずつ移送され、テスト工程が実施され、また例えば多数個がトレイに収納された状態でバッチタイプで整列順に移送される。もちろん半導体パッケージ80がトレイに収納されて移送される場合、トレイに収納された半導体パッケージ80の位置に対応する位置にシリコンコネクタ200が設けられる。この時、半導体パッケージ80は、例えば下部面に半球形のはんだボール81が形成されたCSPまたはWLCSPである。
【0048】
次に、半導体パッケージ80を下側に移動させてシリコンコネクタ200に密着させると、半導体パッケージのはんだボール81が導電性シリコン部130に弾性的に接触するようになる。すなわち、半導体パッケージ80を押圧する(またはコネクタ200を押圧する)加圧力により半球形のはんだボール81が高密度導電性シリコン部の上部面136を押圧するようになり、押圧された高密度導電性シリコン部132は、下側に収縮されつつ、はんだボール81の外周面を取り囲みながら柔らかく接触する。さらに、半導体パッケージ80の加圧力を高密度導電性シリコン部132の下部の低密度導電性シリコン部134及びコネクタ胴体120が吸収することによって、半導体パッケージのはんだボール81は、導電性シリコン部130に弾性的に接触して電気的に連結される。
【0049】
このようにシリコンコネクタ200を媒介にしてテスト基板90と半導体パッケージ80とが機械的な接触により電気的に連結された状態で、テスト基板の基板パッド91を介してテスト信号がシリコンコネクタ200の導電性シリコン部130を経て半導体パッケージのはんだボール81に伝達されることによって、テスト工程が行われる。
【0050】
したがって、第1実施例に係るシリコンコネクタ200は、高密度導電性シリコン部132で半導体パッケージのはんだボール81と電気的に接触し、金属性が強い高密度導電性シリコン部132により低密度導電性シリコン部134が保護されるので、半導体パッケージ80が加える圧力により低密度導電性シリコン部134が損傷されるのを抑制することができる。
【0051】
そして、高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134に比べて金属性が強いため、従来の低密度導電性シリコン部だけで構成されるシリコンコネクタに比べて半導体パッケージ80の接触圧力が増加するが、金属板に比較すれば、その増加程度が小さい。さらに、高密度導電性シリコン部132は、金属板に比べて緩衝性を有するので、半導体パッケージ80の接触圧力の増加を最小化することができると共に、半導体パッケージのはんだボール81と安定した電気的接触を具現することができる。
【0052】
(第2実施例)
本発明の第1実施例では、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面に形成された構造を開示したが、図10及び図11に示されるように、コネクタ胴体220の下部面221に対して所定の高さをもって突出するように形成してもよい。第2実施例に係るシリコンコネクタ300は、コネクタ胴体の下部面221に低密度導電性シリコン部234の下部面231を含む下端部237が突出した構造を有することを除いて、第1実施例に係るシリコンコネクタと同じ構造を有する。
【0053】
この時、突出した低密度導電性シリコン部の下端部237を支持することができるように、突出した低密度導電性シリコン部の下端部237を除いたコネクタ胴体の下部面221に、支持層240、例えば、ストリップやテープを取り付けることができる。支持層240の代わりに、コネクタ胴体の下部面221に突出した低密度導電性シリコン部の下端部237の外周面に、シリコン接着剤を塗布することができる。
【0054】
低密度導電性シリコン部の下端部237をコネクタ胴体の下部面221に対して突出するように形成することによって、テスト基板の基板パッド91に所定の弾性をもって接触することができるようにする。そして、半導体パッケージのはんだボールの接触時、接触荷重をコネクタ胴体の下部面221に分散させることができる。すなわち、低密度導電性シリコン部の下端部237がコネクタ胴体の下部面221に対して突出しているため、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面と同一面に形成されているものに比べて、テスト基板90に弾性的に接触することができるので、安定した電気的接触を具現することができる。
【0055】
そして、低密度導電性シリコン部の下端部237がコネクタ胴体の下部面221に対して突出しているため、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面と同一面に形成されたシリコンコネクタをテスト基板に設けることと比較すれば、コネクタ胴体の下部面221とテスト基板90の上部面間の空間幅Tがもっと大きい。したがって、半導体パッケージがシリコンコネクタ300を加圧する時、コネクタ胴体の上部面223を始めとして下部面221が共に凸状になって膨脹しながら半導体パッケージが加える圧力を吸収するようになる。すなわち、テスト基板90とシリコンコネクタ300との間に空間部が形成されているので、コネクタ胴体の下部面221がテスト基板90の上部面に膨脹できる充分な空間を提供することができる。
【0056】
(第3実施例)
図12に示されるように、第3実施例に係るシリコンコネクタ400は、コネクタ胴体の下部面321に突出した低密度導電性シリコン部の下部面331に薄く底面高密度導電性シリコン部338が形成されている。そして、突出した低密度導電性シリコン部の下端部337を支持するために、コネクタ胴体の下部面321に突出した低密度導電性シリコン部の下端部337の外周面に、シリコン接着剤350を塗布することができる。
【0057】
この時、底面高密度導電性シリコン部138は、高密度導電性シリコン部132と同じ素材で形成することができる。そして、シリコン接着剤350には、コネクタ胴体320及び低密度導電性シリコン部の下端部337との接合信頼性を考慮して、シリコンコネクタ400の製造に使われるシリコンパウダーと同じ素材のシリコン接着剤を使用することが好ましい。
この時、低密度導電性シリコン部の下部面331に底面高密度導電性シリコン部338を形成することによって、第2実施例に開示された効果を期待することができるだけでなく、基板パッドとの安定した接触信頼性を確保することができる。
【0058】
(第4実施例)
第1から第3実施例に係るシリコンコネクタでは、コネクタ胴体の上部面に高密度導電性シリコン部が形成され、高密度導電性シリコン部が低密度導電性シリコン部を覆うように形成された例を開示したが、図13に示されるように、第4実施例に係るシリコンコネクタ500は、高密度導電性シリコン部432の外周面に金属リング460が結合された構造を有する。そして、低密度導電性シリコン部の下端部437は、第3実施例と同じ構造を有するので、詳細な説明は省略する。この時、低密度導電性シリコン部の下端部は、第1または第2実施例と同じ構造で形成できることはもちろんである。
【0059】
第4実施例に係るシリコンコネクタ500について具体的に説明すれば、コネクタ胴体420の上部面423に対して所定の深さで結合された金属リング460に高密度導電性シリコン部432が充填されて形成される。そして、金属リング460の下部に低密度導電性シリコン部434が形成される。導電性シリコン部430の混合比は、第1実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0060】
この時、低密度導電性シリコン部434は、金属リング460の外周面の内側に形成されるが、高密度導電性シリコン部432の外径よりは大きく形成される。
第4実施例に係る金属リング460は、BeCu素材で製造することが好ましく、その他、非導電性素材で製造することができる。
【0061】
金属リング460の内側の高密度導電性シリコン部の上部面436に半導体パッケージのはんだボールが安定的に接触することができるように、金属リング460の上端部は、コネクタ胴体の上部面423に対して若干突出するように形成することが好ましく、金属リング460の上部面に高密度導電性シリコン部の上部面436が位置することができるように形成することが好ましい。
【0062】
したがって、半導体パッケージのはんだボールが高密度導電性シリコン部の上部面436に一次的に接触することによって、低密度導電性シリコン部434に加えられる機械的なストレスを抑制することができる。さらに、高密度導電性シリコン部432の外周面に金属リング460が結合された構造を有するので、高密度導電性シリコン部432の離脱を防止することができると共に、低密度導電性シリコン部434に加えられる機械的なストレスをさらに抑制することができる。
【0063】
一方、上記特許文献3に開示された金属リングが介在するシリコンコネクタと比較して、第4実施例に係る金属リング460が高密度導電性シリコン部432から外れる不良を心配する必要がある。しかし、上記特許文献3に開示された金属リングが、低密度導電性シリコン部に結合された構造を有するのに対して、第4実施例に係るシリコンコネクタ500は、金属リング460が高密度導電性シリコン部432に結合された構造を有するという点から、構成上の差異を有している。高密度導電性シリコン部432は、低密度導電性シリコン部434に比べて導電性パウダーの含量が高く金属性が強いため、低密度導電性シリコン部434と比較して弾性に劣る。したがって、半導体パッケージをテストする過程で、高密度導電性シリコン部432に加圧力が反復的に作用しても、高密度導電性シリコン部432の収縮と膨脹の程度が小さいため、金属リング460が高密度導電性シリコン部432から外れる不良はほとんど発生しない。
【0064】
一方、本発明に係る第1から第3実施例では、コネクタ胴体の上部面に高密度導電性シリコン部が形成された例を開示したが、コネクタ胴体の下部面にも高密度導電性シリコン部を形成することができる。そして、第4実施例では、コネクタ胴体の上部で高密度導電性シリコン部に金属リングが結合された構造を開示したが、コネクタ胴体の下部で高密度導電性シリコン部に金属リングが結合された構造であってもよい。
なお、本明細書と図面に開示された本発明の実施形態は理解を助けるために特定例を提示したに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。ここに開示された実施形態の他にも本発明の技術的思想に基づき他の変形例が実施可能であることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部を切り取った状態を示す斜視図である。
【図2】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの低密度導電性シリコン部を示す拡大図である。
【図3】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部分を示す断面図である。
【図4】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに半導体パッケージが接触した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部を切り取った状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの導電性シリコン部を示す拡大図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部分を示す断面図である。
【図8A】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図8B】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図8C】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに半導体パッケージが接触した状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタがテスト基板に設けられた状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第3実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【図13】本発明の第4実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【符号の説明】
【0066】
120、220、320、420 コネクタ胴体、125 シリコンパウダー、130、230、330、430 導電性シリコン部、132、232、332、432 高密度導電性シリコン部、134、234、334、434 低密度導電性シリコン部、135 導電性パウダー、200、300、400、500 シリコンコネクタ、240 支持テープ、350、450 シリコン接着剤、460 金属リング
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに関し、より詳細には、半導体パッケージのはんだボールが加える圧力により低密度導電性シリコン部が損傷されるのを抑制しながら、安定した電気的接触を具現することができる半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体パッケージ製造工程により製造された半導体パッケージは、製造された後、製品の信頼性を確認するために、各種テストが実施される。テストとしては、電気的特性テスト及びバーンインテスト(Burn−In Test)が挙げられる。電気的特性テストでは、半導体パッケージの全ての入出力端子を検査信号発生回路に連結し、パッケージの動作及び断線可否を検査する。バーンインテストでは、半導体パッケージの電源入力端子などいくつかの入出力端子を検査信号発生回路に連結し、正常動作条件より高い温度及び電圧でストレスを印加することによって、半導体パッケージの欠陥発生可否をチェックする。
【0003】
このようなテストは、コネクタ(connector)を半導体パッケージに搭載させて、電気的に接触させた状態で進行され、コネクタは、機械的な接触により半導体パッケージの外部接続端子とテスト基板とを連結する媒介体の役目を担当する。一般的に、コネクタは、基本的に、半導体パッケージの形態によって形状が決定される。
【0004】
特に、半導体パッケージのうち外部接続端子としてはんだボールを使用するボールグリッドアレイ(Ball Grid Array;BGA)パッケージの場合、特許文献1及び特許文献2に開示されたように、コネクタとして、プラスチック素材のコネクタ胴体に検査用探針が内設された構造を有するコネクタが主に使われる。検査用探針には、主にバネが形成されたポゴピンが使われる。
【0005】
チップスケールパッケージ(chip scale package;CSP)やウェーハレベルチップスケールパッケージ(wafer level CSP;WLCSP)などのように半導体パッケージの軽薄短小化によるはんだボールの微細ピッチ化に伴って、これらをテストできるコネクタのポゴピンにも微細ピッチ化が要求される。しかしながら、ポゴピンの微細ピッチ化には限界がある。テスト工程を少なくとも2段階以上実施することによって、ポゴピンによりはんだボールが損傷を受けるようになり、パッケージ外観不良の発生率が高くなる。そして、超高周波に対応するために、ポゴピンの長さが短くなければならないが、ポゴピンの製作工程上、3mm以下に製作することは困難である。
【0006】
そこで、超高周波用半導体パッケージのはんだボールの損傷を低減することができるコネクタとして、図1から図3に示されたようなシリコンコネクタ100が使われている。従来技術に係るシリコンコネクタ100は、絶縁性シリコンパウダー25と導電性パウダー35を固形化して形成した半導体パッケージテスト用コネクタであって、絶縁性シリコンパウダー25が固形化されたコネクタ胴体20と、テストすべき半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体20の位置に導電性パウダー35が集まって形成された低密度導電性シリコン部30とを含む。低密度導電性シリコン部30は、コネクタ胴体20に対して柱状に近く垂直で形成される。
【0007】
コネクタ胴体の下部面21に露出した導電性シリコン部30の下部面31は、テスト基板の基板パッド(図4の91)に接触して電気的に連結され、コネクタ胴体の上部面23に露出した低密度導電性シリコン部の上部面33は、半導体パッケージのはんだボール(図4の81)に接触して電気的に連結する。
【0008】
従来技術に係るシリコンコネクタ100を製造する方法を説明する。まず、絶縁性シリコンパウダー25と導電性パウダー35が所定の割合で混合されたシリコン混合物を用意した状態で、金型に装入し、溶融させる。そして、図3に示されるように、低密度導電性シリコン部30が形成されるべき位置に導電性パウダー35を集める段階が進行される。すなわち、低密度導電性シリコン部30が形成されるべき位置に選択的に電気を印加すれば、溶融したシリコン混合物に含まれた導電性パウダー35が、電気が印加された位置に集まるようになる。最後に、溶融したシリコン混合物を固形化させることによって、従来技術に係るシリコンコネクタ100を得ることができる。
【0009】
このような構造を有するシリコンコネクタ100に半導体パッケージ80が接触する状態を、図4を参照して説明する。まず、シリコンコネクタ100が設けられたテスト基板90を用意する。この時、コネクタ胴体の下部面21に露出した低密度導電性シリコン部の下部面31は、テスト基板90の基板パッド91に接触して電気的に連結する。
【0010】
シリコンコネクタの上部面23に移送された半導体パッケージ80のはんだボール81は、低密度導電性シリコン部の上部面33を所定の圧力で加圧しながら弾性的に接触することによって電気的に連結される。このような状態で、テスト基板80を介してテスト信号がシリコンコネクタ100を媒介にして半導体パッケージ80に伝達され、テスト工程が行われる。
【0011】
この時、低密度導電性シリコン部30を含むシリコンコネクタ100は、ソフト素材よりなり、弾性を有するので、半導体パッケージのはんだボール81が低密度導電性シリコン部の上部面33を所定の圧力で加圧すれば、はんだボール81により低密度導電性シリコン部の上部面33が押圧され、はんだボール81の外周面を取り囲みながら安定した電気的接触を具現する。低密度導電性シリコン部30は、中心部分が凸状となり、それにより、低密度導電性シリコン部30を取り囲むコネクタ胴体20の上部面23と下部面21も凸状となるように膨脹する。
【0012】
ところが、低密度導電性シリコン部30は、ソフトな素材よりなるから、反復的な半導体パッケージのはんだボール81の接触により容易に損傷されるという問題点がある。すなわち、シリコンコネクタ100は、半導体パッケージ80の接触状態で収縮と膨脹を反復しなければならないが、半導体パッケージのはんだボール81により反復的に押圧された低密度導電性シリコン部の上部面33が掘られる現象が生じるため、不良が発生する。したがって、従来のシリコンコネクタ100は、低密度導電性シリコン部30の損傷に起因してよく交換しなければならないため、シリコンコネクタ100の交換による費用負担が大きい。
【0013】
このような問題点を解決するためのシリコンコネクタとして、特許文献3には、低密度導電性シリコン部の上端に金属リングが介在するシリコンコネクタが開示されている。すなわち、低密度導電性シリコン部の上端に金属リングを介在させることで、金属リングの内部に位置する低密度導電性シリコン部が半導体パッケージのはんだボールにより押圧される時、掘られないようにして、シリコンコネクタの寿命を延長することができる。
【0014】
しかしながら、低密度導電性シリコン部は、依然としてソフトであって、金属リングは、硬質(hard)の素材であるから、半導体パッケージがシリコンコネクタにコンタクトする過程で発生するシリコンコネクタの反復的な変形により低密度導電性シリコン部の上端部から金属リングが外れるという不良が発生する可能性がある。
【0015】
さらに、特許文献4には、低密度導電性シリコン部の上端に金属板が介在するシリコンコネクタが開示されている。金属板は、下部の低密度導電性シリコン部を保護するので、シリコンコネクタの寿命を延長させることができる。
しかしながら、金属板全体が低密度導電性シリコン部を覆っており、金属板は、硬質の素材であるから、ソフトな性質を有する低密度導電性シリコン部に比べて、金属板は、はんだボールと安定した電気的接触を具現するのに限界がある。
【0016】
一方、金属板と半導体パッケージのはんだボール間の安定した接触を具現するためには、接触圧力を増加させなければならないが、接触圧力が増加した場合、金属板の下部の低密度導電性シリコン部が損傷され、弾性が急激に低下するなどの問題が再発する可能性がある。すなわち、シリコンコネクタは、半導体パッケージのはんだボールによって所定の接触圧力で加圧された後、自体の弾性により元来の形態に戻るが、金属板による過度な接触圧力が反復的に作用する場合、過度な接触圧力で押圧された低密度導電性シリコン部の損傷が一層早く進行するという問題点が発生する。
【0017】
そして、金属板は、シリコンコネクタの製造工程と別途に、低密度導電性シリコン部の上端にメッキ、エッチング、コーティングなどの方法で形成しなければならないので、製造工程が複雑である。
また、金属板の下部の低密度導電性シリコン部が弾性を有するのに対して、金属板は、ほとんど弾性を有しないので、金属板と低密度導電性シリコン部の界面で剥離が発生する可能性がある。激しい場合、金属板が低密度導電性シリコン部の上端から外れる不良が発生する可能性がある。
【0018】
【特許文献1】大韓民国実用新案登録第182523号明細書
【特許文献2】大韓民国実用新案登録第247732号明細書
【特許文献3】大韓民国実用新案登録第278989号明細書
【特許文献4】大韓民国実用新案登録第312739号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、本発明の目的は、従来のシリコンコネクタの製造工程を利用しながら、接合信頼性が良好であり、機械的電気的接触が堅固な低密度導電性シリコン部を保護するシリコンコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するために、本発明は、半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体の位置に絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーを固形化して形成した半導体パッケージテスト用シリコンコネクタであって、絶縁性シリコンパウダーが固形化されたコネクタ胴体と、導電性シリコン部とを含むことを特徴とする半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを提供する。前記導電性シリコン部は、上部面が前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン素材の第1はんだボール接触円形部と、下部面が前記コネクタ胴体の下部面に露出する低密度導電性シリコン素材の第2柱状部とを含む。
【0021】
本発明に係る高密度導電性シリコン部は、コネクタ胴体の上部面に形成されてもよい。高密度導電性シリコン部は、低密度導電性シリコン部の上部面を実質的に覆うことができる大きさで形成することが好ましい。
本発明に係る低密度導電性シリコン部の下端部は、コネクタ胴体の下部面に突出させてもよい。この時、低密度導電性シリコン部の下端部を除いたコネクタ胴体の下部面には、支持テープを取り付けたり、又は、下端部の周囲にシリコン接着剤を塗布してもよい。支持テープには、ポリイミドテープが使われてもよい。
【0022】
本発明に係るシリコンコネクタは、高密度導電性シリコン部の外周面に結合された金属リングをさらに含んでもよい。金属リングの素材として、BeCuが使われてもよい。
本発明に係る低密度導電性シリコン部の下部面に底面高密度導電性シリコン部を形成してもよい。
【0023】
本発明に係るコネクタ胴体と低密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーを1:1の割合で混合したシリコン混合物で製造されてもよい。高密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占める。この時、導電性シリコン部を形成する導電性パウダーには、ニッケル粒子に金がコートされた金属パウダーが使われてもよい。
【0024】
本発明の構造によれば、低密度導電性シリコン部の上部に半導体パッケージのはんだボールと接触する高密度導電性シリコン部を形成することによって、半導体パッケージが加える圧力を高密度導電性シリコン部で吸収して、低密度導電性シリコン部が損傷されるのを抑制することができる。
【0025】
そして、高密度導電性シリコン部は、金属板に比べて緩衝性を有し、低密度導電性シリコン部に比べて金属性が強いため、従来の低密度導電性シリコン部だけで構成されるシリコンコネクタに比べて、パッケージの接触圧力が増加するが、増加程度を最小化することによって、パッケージの接触圧力増加による低密度導電性シリコン部の損傷を最小化することができる。
【0026】
また、高密度導電性シリコン部が低密度導電性シリコン部を保護することによって、弾性体の役目をする低密度導電性シリコン部の特性を、従来に比べて長く維持させることができるので、シリコンコネクタの寿命を延長することができる。
また、高密度導電性シリコン部及び低密度導電性シリコン部は、導電性パウダーの含量が異なるだけで、同じ構成を有するので、高密度導電性シリコン部と低密度導電性シリコン部の界面で良好な接合信頼性を確保することができる。
【0027】
また、高密度導電性シリコン部及び低密度導電性シリコン部は、従来のシリコンコネクタの製造方法をそのまま活用して製造することができるので、高密度導電性シリコン部の形成による製造費用の増加を最小化することができる。
また、コネクタ胴体の下部面に対して低密度導電性シリコン部の基板接触部を突出するように形成することによって、テスト基板の基板パッドに所定の弾性をもって接触することができるようにする。そして、半導体パッケージのはんだボールの接触時、接触荷重をコネクタ胴体の下部面にも分散させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
(第1実施例)
図5は、本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタ200の一部を切り取った状態を示す斜視図である。図6は、図5の導電性シリコン部130を示す拡大図である。そして、図7は、図5のシリコンコネクタ200の一部分を示す断面図である。
【0029】
図5から図7を参照すれば、第1実施例に係るシリコンコネクタ200は、シリコンパウダー領域125と導電性パウダー領域135を固形化して形成した半導体パッケージテスト用コネクタであって、シリコンパウダー領域125が固形化されたコネクタ胴体120と、テストすべき半導体パッケージのはんだボールに対応するコネクタ胴体120の位置に導電性パウダー領域135、136(以下、導電性シリコン部130の第1部及び第2部と称する)が集まって規則的に配列された1つ以上の導電性シリコン部130とを含む。導電性シリコン部130は、コネクタ胴体120に対して柱状に近く垂直で形成される。
【0030】
特に、第1実施例に係る導電性シリコン部130は、上部面136がコネクタ胴体の上部面123に対して突出するように形成された高密度導電性シリコンパウダー部132と、高密度導電性シリコンパウダー部132の下部に形成され、下部面131がコネクタ胴体の下部面121に露出する低密度導電性シリコンパウダー部134とを含む。この時、高密度導電性シリコンパウダー部132の上部面136は、半導体パッケージのはんだボールが接触するボール接触部として使われ、低密度導電性シリコンパウダー部134の下部面131は、テスト基板の基板パッドが接触する基板接触部として使われる。
【0031】
したがって、第1実施例に係る導電性シリコン部130は、低密度導電性シリコン部134と高密度導電性シリコン部132とで導電性パウダー135の比率が異なり、低密度導電性シリコン部134上に高密度導電性シリコン部132が配置された構造を有するから、高密度導電性シリコン部132が半導体パッケージのはんだボールに接触することによって、低密度導電性シリコン部134に作用する機械的なストレスを緩衝する役目を担当する。
【0032】
そして、高密度導電性シリコン部124は、低密度導電性シリコン部134に比べて金属性が強化されていて、依然としてシリコンパウダー125を含んでおり、一般的な金属板に比べて弾性率が高いことから、半導体パッケージのはんだボールと安定した電気的接触を具現することができる。
【0033】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200について具体的に説明すれば、シリコンコネクタ200は、シリコンパウダー125と導電性パウダー135を所定の割合で混合して形成し、導電性パウダー135には、ニッケル粒子に金(Au)がコートされたパウダーを使用する。そして、シリコンパウダー125には、絶縁性のシリコンパウダーを使用する。
【0034】
コネクタ胴体120の大部分は、固形化したシリコンパウダー125で形成され、電気を印加した時部分的に低密度導電性シリコン部134に移動しない微量の導電性パウダーを含んでいる。これは、図6、図7及び図8C中で、低密度導電性シリコン部134の領域外側に現れている。
【0035】
低密度導電性シリコン部134は、固形化したシリコンパウダー125に導電性パウダー135が含まれた構造を有し、半導体パッケージがシリコンコネクタ200に加える圧力を緩衝する弾性体の役目を担当する。低密度導電性シリコン部134は、従来と同様にシリコンパウダー125と導電性パウダー135を1:1の割合で混合して形成する。この時、低密度導電性シリコン部134は、コネクタ胴体の上部面123と下部面121に両端が露出し得るように形成される。
【0036】
そして、高密度導電性シリコン部132は、コネクタ胴体の上部面123に露出した低密度導電性シリコン部の上部面133に形成される。高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134を保護することができるように、低密度導電性シリコン部の上部面133を実質的に覆うことができる大きさで形成される。
【0037】
この時、高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134より導電性パウダー135の比率が高い。例えば、導電性パウダー135が80%(重量比)から90%(重量比)を有し、シリコンパウダー125が10%(重量比)から20%(重量比)を有するように形成することが好ましい。その理由は、高密度導電性シリコン部132の導電性パウダー135の比率が80%(重量比)以下である場合、高密度導電性シリコン部132は低密度導電性シリコン部134に比べて硬質であるが、依然としてソフトな性質が強いため、低密度導電性シリコン部134だけで構成されたものとあまり大きな差異がないので、所望の効果が得られなかったことにある。これに対し、導電性パウダー135の比率が90%(重量比)以上である場合、高密度導電性シリコン部132の硬さが金属板と類似するので、上記特許文献4に開示された金属板を使用するものとほぼ同じ問題が発生した。
【0038】
高密度導電性シリコン部132の比率と低密度導電性シリコン部134の比率間の相関関係は、離脱や摩耗、損傷が生じることなく、堅固な電気的接触を確保することができれば、本発明の範囲内で変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【0039】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200の製造方法を、図8Aから図8Cを参照して説明する。図8Aから図8Cは、図5のシリコンコネクタの製造方法による各段階を示す断面図である。
まず、図8Aに示されるように、高密度導電性シリコン部132が形成される位置に孔142が形成されたベーステープ140を用意する段階から出発する。ベーステープ140には、例えばポリイミドテープが使われる。
【0040】
次に、ベーステープの孔142に高密度導電性シリコン部132を形成する段階が実施される。すなわち、高密度導電性パウダーを含む第1シリコン混合物をベーステープの孔142に充填させ、溶融させた後、固形化させることによって、高密度導電性シリコン部132を形成する。この時、第1シリコン混合物には、シリコンパウダーが10%(重量比)から20%(重量比)、導電性パウダーが80%(重量比)から90%(重量比)で混合されたシリコン混合物を使用することが好ましい。
【0041】
次に、ベーステープ140上に低密度導電性シリコン部134を形成する段階が実施される。すなわち、図8Bに示されるように、ベーステープ140の上部にコネクタ胴体と低密度導電性シリコン部で形成された低密度導電性パウダー135を含む第2シリコン混合物をベーステープ140の上部に投入した後、溶融させる段階が実施される。この時、第2シリコン混合物には、シリコンパウダーが約50%(重量比)、導電性パウダーが約50%(重量比)で混合されたシリコン混合物を使用することが好ましい。
【0042】
次いで、図8Cに示されるように、高密度導電性シリコン部132を中心にして正の電位(+)を印加し、低密度導電性シリコン部135を中心にして負の電位(−)を印加すれば、溶融した第2シリコン混合物に含まれた導電性パウダー135が高密度導電性シリコン部132上に対応する領域134に集まるようになる。
【0043】
次に、溶融したシリコン混合物を固形化させることによって、ベーステープ140の上部面に低密度導電性シリコン部134を形成することができる。もちろんコネクタ胴体120も一緒に形成される。
最後に、ベース層140を除去することによって、図7に示されたような第1実施例に係るシリコンコネクタ200を得ることができる。
【0044】
高密度導電性シリコン部132及び低密度導電性シリコン部134は導電性パウダー135の含量が異なるだけで、同じ構成を有するので、高密度導電性シリコン部132と低密度導電性シリコン部134の界面(低密度導電性シリコンの上部面133に該当)で良好な接合信頼性を示す。
【0045】
一方、前述のような第1実施例に係るシリコンコネクタ200の製造方法は、一例に過ぎないもので、他の変形された方法でシリコンコネクタ200を製造することができることはもちろんである。例えば、第1実施例に係る導電性シリコン部130を形成する方法で、高密度導電性シリコン部132を固形化した後、低密度導電性シリコン部134を固形化する方法が開示されているが、高密度導電性シリコン部と低密度導電性シリコン部を共に固形化する方法を採択することもできる。
【0046】
第1実施例に係るシリコンコネクタ200を使用して半導体パッケージ80をテストする時の、シリコンコネクタ200と半導体パッケージ80との間の電気的な接触の状態を図9を参照して説明する。まず、上部面にシリコンコネクタ200が設けられたテスト基板90を用意する。コネクタ胴体の下部面121に露出した低密度導電性シリコン部の下部面131は、テスト基板の基板パッド91に密着するように設けられる。
【0047】
次に、テストすべき半導体パッケージ80がシリコンコネクタ200の上部に移送されて整列される。もちろん、半導体パッケージのはんだボール81がシリコンコネクタ200の上部に向かうように移送される。この時、半導体パッケージ80は、例えば移送手段により1つずつ移送され、テスト工程が実施され、また例えば多数個がトレイに収納された状態でバッチタイプで整列順に移送される。もちろん半導体パッケージ80がトレイに収納されて移送される場合、トレイに収納された半導体パッケージ80の位置に対応する位置にシリコンコネクタ200が設けられる。この時、半導体パッケージ80は、例えば下部面に半球形のはんだボール81が形成されたCSPまたはWLCSPである。
【0048】
次に、半導体パッケージ80を下側に移動させてシリコンコネクタ200に密着させると、半導体パッケージのはんだボール81が導電性シリコン部130に弾性的に接触するようになる。すなわち、半導体パッケージ80を押圧する(またはコネクタ200を押圧する)加圧力により半球形のはんだボール81が高密度導電性シリコン部の上部面136を押圧するようになり、押圧された高密度導電性シリコン部132は、下側に収縮されつつ、はんだボール81の外周面を取り囲みながら柔らかく接触する。さらに、半導体パッケージ80の加圧力を高密度導電性シリコン部132の下部の低密度導電性シリコン部134及びコネクタ胴体120が吸収することによって、半導体パッケージのはんだボール81は、導電性シリコン部130に弾性的に接触して電気的に連結される。
【0049】
このようにシリコンコネクタ200を媒介にしてテスト基板90と半導体パッケージ80とが機械的な接触により電気的に連結された状態で、テスト基板の基板パッド91を介してテスト信号がシリコンコネクタ200の導電性シリコン部130を経て半導体パッケージのはんだボール81に伝達されることによって、テスト工程が行われる。
【0050】
したがって、第1実施例に係るシリコンコネクタ200は、高密度導電性シリコン部132で半導体パッケージのはんだボール81と電気的に接触し、金属性が強い高密度導電性シリコン部132により低密度導電性シリコン部134が保護されるので、半導体パッケージ80が加える圧力により低密度導電性シリコン部134が損傷されるのを抑制することができる。
【0051】
そして、高密度導電性シリコン部132は、低密度導電性シリコン部134に比べて金属性が強いため、従来の低密度導電性シリコン部だけで構成されるシリコンコネクタに比べて半導体パッケージ80の接触圧力が増加するが、金属板に比較すれば、その増加程度が小さい。さらに、高密度導電性シリコン部132は、金属板に比べて緩衝性を有するので、半導体パッケージ80の接触圧力の増加を最小化することができると共に、半導体パッケージのはんだボール81と安定した電気的接触を具現することができる。
【0052】
(第2実施例)
本発明の第1実施例では、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面に形成された構造を開示したが、図10及び図11に示されるように、コネクタ胴体220の下部面221に対して所定の高さをもって突出するように形成してもよい。第2実施例に係るシリコンコネクタ300は、コネクタ胴体の下部面221に低密度導電性シリコン部234の下部面231を含む下端部237が突出した構造を有することを除いて、第1実施例に係るシリコンコネクタと同じ構造を有する。
【0053】
この時、突出した低密度導電性シリコン部の下端部237を支持することができるように、突出した低密度導電性シリコン部の下端部237を除いたコネクタ胴体の下部面221に、支持層240、例えば、ストリップやテープを取り付けることができる。支持層240の代わりに、コネクタ胴体の下部面221に突出した低密度導電性シリコン部の下端部237の外周面に、シリコン接着剤を塗布することができる。
【0054】
低密度導電性シリコン部の下端部237をコネクタ胴体の下部面221に対して突出するように形成することによって、テスト基板の基板パッド91に所定の弾性をもって接触することができるようにする。そして、半導体パッケージのはんだボールの接触時、接触荷重をコネクタ胴体の下部面221に分散させることができる。すなわち、低密度導電性シリコン部の下端部237がコネクタ胴体の下部面221に対して突出しているため、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面と同一面に形成されているものに比べて、テスト基板90に弾性的に接触することができるので、安定した電気的接触を具現することができる。
【0055】
そして、低密度導電性シリコン部の下端部237がコネクタ胴体の下部面221に対して突出しているため、低密度導電性シリコン部の下部面がコネクタ胴体の下部面と同一面に形成されたシリコンコネクタをテスト基板に設けることと比較すれば、コネクタ胴体の下部面221とテスト基板90の上部面間の空間幅Tがもっと大きい。したがって、半導体パッケージがシリコンコネクタ300を加圧する時、コネクタ胴体の上部面223を始めとして下部面221が共に凸状になって膨脹しながら半導体パッケージが加える圧力を吸収するようになる。すなわち、テスト基板90とシリコンコネクタ300との間に空間部が形成されているので、コネクタ胴体の下部面221がテスト基板90の上部面に膨脹できる充分な空間を提供することができる。
【0056】
(第3実施例)
図12に示されるように、第3実施例に係るシリコンコネクタ400は、コネクタ胴体の下部面321に突出した低密度導電性シリコン部の下部面331に薄く底面高密度導電性シリコン部338が形成されている。そして、突出した低密度導電性シリコン部の下端部337を支持するために、コネクタ胴体の下部面321に突出した低密度導電性シリコン部の下端部337の外周面に、シリコン接着剤350を塗布することができる。
【0057】
この時、底面高密度導電性シリコン部138は、高密度導電性シリコン部132と同じ素材で形成することができる。そして、シリコン接着剤350には、コネクタ胴体320及び低密度導電性シリコン部の下端部337との接合信頼性を考慮して、シリコンコネクタ400の製造に使われるシリコンパウダーと同じ素材のシリコン接着剤を使用することが好ましい。
この時、低密度導電性シリコン部の下部面331に底面高密度導電性シリコン部338を形成することによって、第2実施例に開示された効果を期待することができるだけでなく、基板パッドとの安定した接触信頼性を確保することができる。
【0058】
(第4実施例)
第1から第3実施例に係るシリコンコネクタでは、コネクタ胴体の上部面に高密度導電性シリコン部が形成され、高密度導電性シリコン部が低密度導電性シリコン部を覆うように形成された例を開示したが、図13に示されるように、第4実施例に係るシリコンコネクタ500は、高密度導電性シリコン部432の外周面に金属リング460が結合された構造を有する。そして、低密度導電性シリコン部の下端部437は、第3実施例と同じ構造を有するので、詳細な説明は省略する。この時、低密度導電性シリコン部の下端部は、第1または第2実施例と同じ構造で形成できることはもちろんである。
【0059】
第4実施例に係るシリコンコネクタ500について具体的に説明すれば、コネクタ胴体420の上部面423に対して所定の深さで結合された金属リング460に高密度導電性シリコン部432が充填されて形成される。そして、金属リング460の下部に低密度導電性シリコン部434が形成される。導電性シリコン部430の混合比は、第1実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0060】
この時、低密度導電性シリコン部434は、金属リング460の外周面の内側に形成されるが、高密度導電性シリコン部432の外径よりは大きく形成される。
第4実施例に係る金属リング460は、BeCu素材で製造することが好ましく、その他、非導電性素材で製造することができる。
【0061】
金属リング460の内側の高密度導電性シリコン部の上部面436に半導体パッケージのはんだボールが安定的に接触することができるように、金属リング460の上端部は、コネクタ胴体の上部面423に対して若干突出するように形成することが好ましく、金属リング460の上部面に高密度導電性シリコン部の上部面436が位置することができるように形成することが好ましい。
【0062】
したがって、半導体パッケージのはんだボールが高密度導電性シリコン部の上部面436に一次的に接触することによって、低密度導電性シリコン部434に加えられる機械的なストレスを抑制することができる。さらに、高密度導電性シリコン部432の外周面に金属リング460が結合された構造を有するので、高密度導電性シリコン部432の離脱を防止することができると共に、低密度導電性シリコン部434に加えられる機械的なストレスをさらに抑制することができる。
【0063】
一方、上記特許文献3に開示された金属リングが介在するシリコンコネクタと比較して、第4実施例に係る金属リング460が高密度導電性シリコン部432から外れる不良を心配する必要がある。しかし、上記特許文献3に開示された金属リングが、低密度導電性シリコン部に結合された構造を有するのに対して、第4実施例に係るシリコンコネクタ500は、金属リング460が高密度導電性シリコン部432に結合された構造を有するという点から、構成上の差異を有している。高密度導電性シリコン部432は、低密度導電性シリコン部434に比べて導電性パウダーの含量が高く金属性が強いため、低密度導電性シリコン部434と比較して弾性に劣る。したがって、半導体パッケージをテストする過程で、高密度導電性シリコン部432に加圧力が反復的に作用しても、高密度導電性シリコン部432の収縮と膨脹の程度が小さいため、金属リング460が高密度導電性シリコン部432から外れる不良はほとんど発生しない。
【0064】
一方、本発明に係る第1から第3実施例では、コネクタ胴体の上部面に高密度導電性シリコン部が形成された例を開示したが、コネクタ胴体の下部面にも高密度導電性シリコン部を形成することができる。そして、第4実施例では、コネクタ胴体の上部で高密度導電性シリコン部に金属リングが結合された構造を開示したが、コネクタ胴体の下部で高密度導電性シリコン部に金属リングが結合された構造であってもよい。
なお、本明細書と図面に開示された本発明の実施形態は理解を助けるために特定例を提示したに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。ここに開示された実施形態の他にも本発明の技術的思想に基づき他の変形例が実施可能であることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部を切り取った状態を示す斜視図である。
【図2】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの低密度導電性シリコン部を示す拡大図である。
【図3】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部分を示す断面図である。
【図4】従来技術に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに半導体パッケージが接触した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部を切り取った状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの導電性シリコン部を示す拡大図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの一部分を示す断面図である。
【図8A】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図8B】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図8C】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタの製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタに半導体パッケージが接触した状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタがテスト基板に設けられた状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第3実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【図13】本発明の第4実施例に係る半導体パッケージテスト用シリコンコネクタを示す断面図である。
【符号の説明】
【0066】
120、220、320、420 コネクタ胴体、125 シリコンパウダー、130、230、330、430 導電性シリコン部、132、232、332、432 高密度導電性シリコン部、134、234、334、434 低密度導電性シリコン部、135 導電性パウダー、200、300、400、500 シリコンコネクタ、240 支持テープ、350、450 シリコン接着剤、460 金属リング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダーの混合物で製造されるコネクタ胴体と、 前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン部と、前記高密度導電性シリコン部の下部に垂直形態で形成され、下部面が前記コネクタ胴体の下部面から露出し、半導体パッケージのはんだボールに対応する前記コネクタ胴体の位置に前記導電性パウダーが集まって形成された低密度導電性シリコン部とを有する導電性シリコン部と、
を備えることを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項2】
前記高密度導電性シリコン部は、前記コネクタ胴体の上部面に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項3】
前記高密度導電性シリコン部は、前記低密度導電性シリコン部の上部面を実質的に覆うことが可能に形成されることを特徴とする請求項2に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項4】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性シリコン部の下端部が突出していることを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項5】
前記低密度導電性シリコン部の下端部により占有された部分を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項6】
前記支持層は、ポリイミドを含む素材からなることを特徴とする請求項5に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項7】
前記突出した前記低密度導電性シリコン部の下端部を支持するために、前記低密度導電性シリコン部の下端部の外周面にシリコン接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項8】
前記高密度導電性シリコン部の外周面に形成された金属リングを備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項9】
前記金属リングは、BeCuを含む素材で製造されることを特徴とする請求項8に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項10】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性シリコン部の下端部が突出していることを特徴とする請求項9に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項11】
前記低密度導電性シリコン部の下端部により占有された部分を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項12】
前記支持層は、ポリイミドを含む素材からなることを特徴とする請求項11に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項13】
前記突出した前記低密度導電性シリコン部の下端部を支持するために、前記低密度導電性シリコン部の下端部の外周面にシリコン接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項14】
前記低密度導電性シリコン部の下部面に薄い高密度導電性シリコン部が形成されることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項15】
前記コネクタ胴体及び前記低密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとが約1:1の割合で混合されたシリコン混合物で製造されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項16】
前記高密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占めることを特徴とする請求項15に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項17】
前記導電性シリコン部を形成する導電性パウダーは、金がコートされたニッケル粒子を含む素材で製造される金属パウダーであることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項18】
前記低密度導電性シリコン部の下部面に形成された底面高密度導電性シリコン部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項19】
前記底面高密度導電性シリコン部の外周面に形成された金属リングを備えることを特徴とする請求項18に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項20】
前記金属リングは、BeCuを含む素材で製造されることを特徴とする請求項19に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項21】
所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダーの混合物でコネクタ胴体を形成する段階と、 前記コネクタ胴体に複数の導電性シリコン部の配列を形成する段階であって、各導電性シリコン部は前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面から突出するように形成された上部高密度導電性シリコン部を有し、対応する上部高密度導電性シリコン部の下部に垂直形態で形成される底部低密度導電性シリコン部であって前記コネクタ胴体の下部面に突出する底面を有する底部低密度導電性シリコン部をさらに有し、前記底部低密度導電性シリコン部の形成段階では前記コネクタ胴体の上下垂直領域間に電圧電位を選択的に印加し、前記所定濃度の導電性パウダーを前記配列された導電性シリコン部に対応するコネクタ胴体の配列された柱状の領域に集める段階と、
を含むことを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項22】
前記複数の導電性シリコン部の規則的な配列を形成する前に、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとを約1:1の割合で混合する段階をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項23】
前記複数の導電性シリコン部は、規則的に配列されることを特徴とする請求項21に記載の半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項24】
絶縁性のコネクタ胴体と、 半導体パッケージの導電性ボールに対応する位置にある前記コネクタ胴体に形成される1つ以上の導電性部であって、前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性領域と、前記高密度導電性領域の下部に垂直形態で形成され下部面が前記コネクタ胴体の下部面から露出した低密度導電性領域とを有する1つ以上の導電性部と、
を備えることを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項25】
前記高密度導電性領域は、前記コネクタ胴体の上部面に形成されることを特徴とする請求項24に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項26】
前記高密度導電性領域は、前記低密度導電性領域の上部面を実質的に覆うことが可能に形成されることを特徴とする請求項25に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項27】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性領域の下端部が突出していることを特徴とする請求項26に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項28】
前記低密度導電性領域の下端部により占有された領域を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項27に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項29】
前記高密度導電性領域の外周面に形成された金属リングをさらに備えることを特徴とする請求項28に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項30】
前記コネクタ胴体及び前記低密度導電性領域は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとが約1:1の割合で混合されたシリコン混合物で製造されることを特徴とする請求項29に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項31】
前記高密度導電性領域は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占めることを特徴とする請求項30に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項1】
所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダーの混合物で製造されるコネクタ胴体と、 前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性シリコン部と、前記高密度導電性シリコン部の下部に垂直形態で形成され、下部面が前記コネクタ胴体の下部面から露出し、半導体パッケージのはんだボールに対応する前記コネクタ胴体の位置に前記導電性パウダーが集まって形成された低密度導電性シリコン部とを有する導電性シリコン部と、
を備えることを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項2】
前記高密度導電性シリコン部は、前記コネクタ胴体の上部面に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項3】
前記高密度導電性シリコン部は、前記低密度導電性シリコン部の上部面を実質的に覆うことが可能に形成されることを特徴とする請求項2に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項4】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性シリコン部の下端部が突出していることを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項5】
前記低密度導電性シリコン部の下端部により占有された部分を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項6】
前記支持層は、ポリイミドを含む素材からなることを特徴とする請求項5に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項7】
前記突出した前記低密度導電性シリコン部の下端部を支持するために、前記低密度導電性シリコン部の下端部の外周面にシリコン接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項8】
前記高密度導電性シリコン部の外周面に形成された金属リングを備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項9】
前記金属リングは、BeCuを含む素材で製造されることを特徴とする請求項8に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項10】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性シリコン部の下端部が突出していることを特徴とする請求項9に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項11】
前記低密度導電性シリコン部の下端部により占有された部分を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項12】
前記支持層は、ポリイミドを含む素材からなることを特徴とする請求項11に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項13】
前記突出した前記低密度導電性シリコン部の下端部を支持するために、前記低密度導電性シリコン部の下端部の外周面にシリコン接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項14】
前記低密度導電性シリコン部の下部面に薄い高密度導電性シリコン部が形成されることを特徴とする請求項10に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項15】
前記コネクタ胴体及び前記低密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとが約1:1の割合で混合されたシリコン混合物で製造されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項16】
前記高密度導電性シリコン部は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占めることを特徴とする請求項15に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項17】
前記導電性シリコン部を形成する導電性パウダーは、金がコートされたニッケル粒子を含む素材で製造される金属パウダーであることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項18】
前記低密度導電性シリコン部の下部面に形成された底面高密度導電性シリコン部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項19】
前記底面高密度導電性シリコン部の外周面に形成された金属リングを備えることを特徴とする請求項18に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項20】
前記金属リングは、BeCuを含む素材で製造されることを特徴とする請求項19に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項21】
所定濃度の導電性パウダーを含有する絶縁性シリコンパウダーの混合物でコネクタ胴体を形成する段階と、 前記コネクタ胴体に複数の導電性シリコン部の配列を形成する段階であって、各導電性シリコン部は前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面から突出するように形成された上部高密度導電性シリコン部を有し、対応する上部高密度導電性シリコン部の下部に垂直形態で形成される底部低密度導電性シリコン部であって前記コネクタ胴体の下部面に突出する底面を有する底部低密度導電性シリコン部をさらに有し、前記底部低密度導電性シリコン部の形成段階では前記コネクタ胴体の上下垂直領域間に電圧電位を選択的に印加し、前記所定濃度の導電性パウダーを前記配列された導電性シリコン部に対応するコネクタ胴体の配列された柱状の領域に集める段階と、
を含むことを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項22】
前記複数の導電性シリコン部の規則的な配列を形成する前に、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとを約1:1の割合で混合する段階をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項23】
前記複数の導電性シリコン部は、規則的に配列されることを特徴とする請求項21に記載の半導体パッケージテスト用コネクタの製造方法。
【請求項24】
絶縁性のコネクタ胴体と、 半導体パッケージの導電性ボールに対応する位置にある前記コネクタ胴体に形成される1つ以上の導電性部であって、前記コネクタ胴体の上部面に近接するように形成され前記コネクタ胴体の上部面に対して突出するように形成された高密度導電性領域と、前記高密度導電性領域の下部に垂直形態で形成され下部面が前記コネクタ胴体の下部面から露出した低密度導電性領域とを有する1つ以上の導電性部と、
を備えることを特徴とする半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項25】
前記高密度導電性領域は、前記コネクタ胴体の上部面に形成されることを特徴とする請求項24に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項26】
前記高密度導電性領域は、前記低密度導電性領域の上部面を実質的に覆うことが可能に形成されることを特徴とする請求項25に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項27】
前記コネクタ胴体の下部面から前記低密度導電性領域の下端部が突出していることを特徴とする請求項26に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項28】
前記低密度導電性領域の下端部により占有された領域を除いた前記コネクタ胴体の下部面に支持層が取り付けられていることを特徴とする請求項27に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項29】
前記高密度導電性領域の外周面に形成された金属リングをさらに備えることを特徴とする請求項28に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項30】
前記コネクタ胴体及び前記低密度導電性領域は、絶縁性シリコンパウダーと導電性パウダーとが約1:1の割合で混合されたシリコン混合物で製造されることを特徴とする請求項29に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【請求項31】
前記高密度導電性領域は、絶縁性シリコンパウダーが10重量%から20重量%を占め、導電性パウダーが80重量%から90重量%を占めることを特徴とする請求項30に記載の半導体パッケージテスト用コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−162617(P2006−162617A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−347757(P2005−347757)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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