説明

半導体基板の分析方法及び分析装置

【課題】 蛍光X 線分析装置において高精度な分析結果を得る方法及び装置を提供する。
【解決手段】 半導体基板を酸蒸気に暴露する工程と、酸蒸気に暴露された前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程と、前記走査回収した酸溶液を前記半導体基板上で濃縮乾燥させ濃縮乾燥物に変える工程と、前記濃縮乾燥物を全反射蛍光X線分析で測定し第一の測定値を得る工程と、前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の後に、前記半導体基板上で前記濃縮乾燥物の位置とは異なる位置を全反射蛍光X線分析で測定し第二の測定値を得る工程と、前記第二の測定値を用いて前記第一の測定値の精度の確認を行う工程とにより半導体基板の分析を行う方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施の形態は、半導体基板の分析方法及び分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板に付着した微量の汚染物質などを蛍光X線分析するために、気相分解装置および試料回収装置を有する試料前処理装置と、全反射蛍光X線分析装置とを備えた蛍光X 線分析システムがある。このシステムでは、気相分解装置において、基板表面などに存在する汚染等の被測定物を反応性ガスにより溶解させ、試料回収装置において、基板に溶液を滴下した後に基板表面全体をスキャンさせ、被測定物を回収後乾燥させて基板表面に保持させる。そして、全反射蛍光X線分析装置において、回収した被測定物に1 次X線を照射して発生する蛍光X線の強度を測定する。
スキャンした基板表面全面の汚染を1点に集め測定を行っているが、溶解後基板表面全面の汚染を中心に集めた後にその位置を乾燥させ、試料回収装置において、基板に溶液を滴下して保持具で保持しながら基板表面全体にわたって移動させ、被測定物を回収後乾燥させて基板表面に保持する。そして、全反射蛍光X線分析装置において、回収した被測定物に1次X線を照射して発生する蛍光X線の強度を測定する。面内分布評価のための非破壊蛍光X線測定など、なんらかの理由により被測定物の回収率が低下した場合には測定精度と信頼性が低下してしまう問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−214877
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蛍光X 線分析装置において高精度な分析結果を得る方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様による半導体基板の分析方法は、半導体基板を酸蒸気に暴露する工程と、酸蒸気に暴露された前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程と、前記走査回収した酸溶液を前記半導体基板上で濃縮乾燥させ濃縮乾燥物に変える工程と、前記濃縮乾燥物を全反射蛍光X線分析で測定し第一の測定値を得る工程と、前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の後に、前記半導体基板上で前記濃縮乾燥物の位置とは異なる位置を全反射蛍光X線分析で測定し第二の測定値を得る工程と、前記第二の測定値を用いて前記第一の測定値の精度の確認を行う工程とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の別態様による半導体基板の分析方法は、半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の前に、前記半導体基板上の所定の位置を全反射蛍光X線分析で測定し第一の測定値を得る工程と、前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程と、酸蒸気に暴露された前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程と、前記走査回収した酸溶液を前記半導体基板上の前記所定の位置とは異なる位置で濃縮乾燥させ濃縮乾燥物に変える工程と、前記濃縮乾燥物を全反射蛍光X線分析で測定し第二の測定値を得る工程と、前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の後に、前記半導体基板上の所定の位置を全反射蛍光X線分析で測定し第三の測定値を得る工程と、前記第三の測定値が予め求められた基準値を上回った場合、前記第一及び第三の測定値を用いて前記第二の測定値を補正することを特徴とする半導体基板の分析方法。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例1にかかる半導体基板の分析方法のフローを表した図である。
【図2】本発明の実施例1にかかる半導体基板の分析方法の一工程を模式的に示した図面である。
【図3】本発明の実施例1にかかる半導体基板の分析方法の図2の工程に続く一工程を模式的に示した図面である。
【図4】本発明の実施例1にかかる半導体基板の分析方法の図3の工程に続く一工程を模式的に示した図面である。
【図5】本発明の実施例2にかかる半導体基板の分析方法のフローを表した図である。
【図6】本発明の実施例2にかかる半導体基板の分析方法の一工程を模式的に示した図面である。
【図7】本発明の実施例2にかかる半導体基板の分析方法の図6の工程に続く一工程を模式的に示した図面である。
【図8】本発明の実施例2にかかる半導体基板の分析方法の図7の工程に続く一工程を模式的に示した図面である。
【図9】本発明の実施例2にかかる半導体基板の分析方法の図8の工程に続く一工程を模式的に示した図面である。
【図10】本発明の実施例3にかかる半導体基板の分析装置を模式的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
本発明の第1の実施例による全反射蛍光X線分析方法を、図1乃至図4を参照して説明する。図1は本発明の第1 実施例による全反射蛍光X線分析方法の手順を示したフロー図である。
【0010】
まず、第1の工程(S1)として、半導体基板の表面の酸化膜をHF蒸気で分解するVPD(Vapor Phase Decomposition)処理を行う。具体的には、図2(a)に示すようにフッ素系樹脂製密閉容器1内に、自然酸化膜2が形成された半導体基板3を収納する。そして導入管4からHFガスを導入し、半導体基板3の表面をHFガス雰囲気に10分から1時間程度暴露する。なお、HFガスは常に流れており、排出管5から排出される。このように、半導体基板3の表面をHFガス雰囲気に10分から1時間程度暴露することにより、半導体基板3上の自然酸化膜2が溶解され、図2(b)に示すように、溶解された自然酸化膜2´となる。
【0011】
続いて、第2の工程(S2)としてVPD処理後の半導体基板3上に酸と酸化剤を含む回収液を一定量滴下し、半導体基板3表面全面を走査して半導体基板3上のメタル汚染を回収液中に回収し、回収したメタル汚染を半導体基板3中心に置く。具体的には、図3(a)に示すように溶解された自然酸化膜2´を有する半導体基板3をフッ素系樹脂製密閉容器1から取り出し、半導体基板3上に例えば濃度が2wt%のHFと濃度が2wt% のHからなる200μLの回収液6を滴下する。この回収液6で図3(b)に示すように半導体基板3の表面をスキャンし、半導体基板3の表面及び自然酸化膜2´中の不純物を回収液滴6中に取り込む。
【0012】
次いで、第3の工程(S3)としてランプ加熱により半導体基板3上の中心に置かれた回収液6を濃縮し、全ての溶液を蒸発させて乾燥痕を得る。具体的には図4(a)に示すように、赤外線ランプ7を回収液6に照射し、回収液6を半導体基板3上で加熱して乾燥させ、乾燥痕8を形成する。
【0013】
次に、第4の工程(S4)として、図4(b)に示すように、半導体基板3上の中心および半導体基板3上の中心から75mmの距離の任意の点について全反射蛍光X線検出器9を用いて全反射蛍光X線(TXRF:Total X-ray Reflection Fluorescence)分析を行い、メタル汚染量を定量する。ここでは一例として半導体基板3上の中心から75mmの距離の任意の点としたが中心からの距離を適宜変更して実施しても構わない。ここで、回収液によるメタル汚染の回収が問題なく行われれば、半導体基板3上の全面の汚染は回収液6中に回収されて半導体基板3中心に集められるため、半導体基板3中心のみ全反射蛍光X線分析を行えばよい。しかし、メタル汚染の付着形態や汚染付着後の半導体基板3の履歴によっては、通常のVPD処理と回収スキャンでは充分に回収できない場合がある。この場合は半導体基板3中心に集められた汚染は半導体基板3上の全面の汚染の一部であり、分析値は真値に対して低値を示す。
【0014】
従来の半導体基板3中心のみに対し全反射蛍光X線分析を行う場合、得られた値が例え半導体基板3上の全面の汚染を集めた場合の真値であったとしてもそれを確認する手段が存在しない。
【0015】
具体的には本実施形態では、半導体基板3中心に対し全反射蛍光X線分析を行うとともに、半導体基板3中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を行う。この半導体基板3中心以外の領域の全反射蛍光X線分析は半導体基板3中心の全反射蛍光X線分析と同時に実施しても構わないし、半導体基板3中心の全反射蛍光X線分析を行ってから実施しても構わない。
【0016】
続いて、第5の工程(S5)として、S4で得られた半導体基板3中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値の判定を行う。値の判定は予め定められた基準値を用いて行う。得られた値が基準値を下回った場合にはメタル汚染の回収率に問題は無いと判定し、半導体基板3中心に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値を真値として用いることができる。
【0017】
一方、得られた値が基準値を以上の場合にはメタル汚染の回収が不十分であると判断し、半導体基板3中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値を用いて半導体基板3中心に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値の補正を行う。例えば、半導体基板3中心の測定値が7E10atoms/cm、半導体基板3中心以外の1点での測定値が3E10atoms/cmである場合、回収率は70%となる。従って半導体基板3上の全面には少なくとも7E10atoms/cmに3E10atoms/cmを加えた量のメタル汚染が存在していると考えることができ、補正後の1E11atoms/cmという値を真値として用いることでより正確な測定値を得ることができる。なお、メタル汚染の回収の是非を判定する基準値は、求めるスペックに応じて適宜変更することができる。
【0018】
本実施例における全反射蛍光X線分析方法では、半導体基板3中心に対し全反射蛍光X線分析を行うとともに、半導体基板3中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を行うことで、半導体基板3中心に対して実施した全反射蛍光X線分析の測定結果の判定を行っている。そのため、半導体基板3上の全面の汚染の回収が十分であるか否かの確認をすることができ、さらに半導体基板3中心に対して実施した全反射蛍光X線分析の測定結果を補正することにより測定精度を高めることができる。
【実施例2】
【0019】
本発明の第2の実施例による全反射蛍光X線分析方法を、図5乃至図9を参照して説明する。図5は本発明の第2の 実施例による全反射蛍光X線分析方法の手順を示したフロー図である。本実施例はVPD処理前に半導体基板上の中心以外の少なくとも1点を測定する点で前記した実施例1と異なる。
【0020】
まず、第1の工程(S11)として、図6に示すように、半導体基板13中心から75mmの距離の任意の点について検出器19を用いて全反射蛍光X線分析を行い、メタル汚染量を測定する。この測定は、少なくとも1点に対し実施し、複数点行っても構わない。また、ここでは一例として半導体基板3上の中心から75mmの距離の任意の点としたが中心からの距離を適宜変更して実施しても構わない。
【0021】
続いて、第2の工程(S12)として、半導体基板の表面の酸化膜をHF蒸気で分解するVPD処理を行う。具体的には、図7(a)に示すようにフッ素系樹脂製密閉容器11内に、自然酸化膜12が形成された半導体基板13を収納する。そして導入管14からHFガスを導入し、半導体基板13の表面をHFガス雰囲気に10分から1時間程度暴露する。なお、HFガスは常に流れており、排出管15から排出される。このように、半導体基板13の表面をHFガス雰囲気に10分から1時間程度暴露することにより、半導体基板13上の自然酸化膜12が溶解され、図7(b)に示すように、溶解された自然酸化膜12´となる。
【0022】
続いて、第3の工程(S13)としてVPD処理後の半導体基板13上に酸と酸化剤を含む回収液を一定量滴下し、半導体基板13表面全面を走査して半導体基板13上のメタル汚染を回収液中に回収し、回収したメタル汚染を半導体基板13中心に置く。具体的には、図8(a)に示すように溶解された自然酸化膜12´を有する半導体基板13をフッ素系樹脂製密閉容器11から取り出し、半導体基板13上に例えば濃度が2wt%のHFと濃度が2wt% のHからなる200μLの回収液16を滴下する。この回収液16で図8(b)に示すように半導体基板13の表面をスキャンし、半導体基板13の表面及び自然酸化膜12´中の不純物を回収液滴16中に取り込む。
【0023】
次いで、第4の工程(S14)としてランプ加熱により半導体基板13上の中心に置かれた回収液16を濃縮し、全ての溶液を蒸発させて乾燥痕を得る。具体的には図9(a)に示すように、赤外線ランプ17を回収液16に照射し、回収液16 を半導体基板13上で加熱して乾燥させ、乾燥痕18を形成する。
【0024】
次に、第5の工程(S15)として、図9(b)に示すように、半導体基板13上の中心および第1の工程で全反射蛍光X線分析を行った点について全反射蛍光X線分析を行い、メタル汚染量を測定する。そして、第6の工程(S16)として、第1の工程で全反射蛍光X線分析を行った点で測定された測定値から回収率の判定を行う。測定値の判定は予め定められた基準値を用いて行う。得られた値が基準値を下回った場合にはメタル汚染の回収率に問題は無いと判定し、半導体基板13中心に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値を真値として用いることができる。
【0025】
一方、得られた値が基準値を上回った場合にはメタル汚染の回収が不十分であると判断し、第1の工程で全反射蛍光X線分析を行って得られた値及び第5の工程で全反射蛍光X線分析を行って得られた値を用いて半導体基板13中心に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値の補正を行う。例えば、第1の工程で全反射蛍光X線分析を行って得られた値が1E11atoms/cm、第5の工程で第1の工程と同じ場所に対し全反射蛍光X線分析を行って得られた値が5E10atoms/cm、半導体基板13上の中心に対し全反射蛍光X線分析を実施して得られた値が7E10atoms/cmである場合、回収率は50%となる。
【0026】
従って半導体基板13の中心に集められたメタル汚染は1.4E11atoms/cmのメタル汚染が存在していると考えることができる。本実施例に比して実施例1の方法で補正を行った場合、補正後の値は1.2E11atoms/cmとなる。本実施例では補正を行うためのパラメータとしてさらに第1の工程で全反射蛍光X線分析を行って得られた値を用いているため前記した実施例1よりもさらに高精度に補正を行うことができる。なお、メタル汚染の回収の是非を判定する基準値は、求めるスペックに応じて適宜変更することができる。
【0027】
本実施例における全反射蛍光X線分析方法では、VPD処理を行う前に半導体基板13中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を行った後、半導体基板13中心に対し全反射蛍光X線分析を行うとともに、半導体基板13中心以外の領域の少なくとも1点に対し全反射蛍光X線分析を行うことで、半導体基板13中心に対して実施した全反射蛍光X線分析の測定結果の判定を行っている。そのため、半導体基板13上の全面の汚染の回収が十分であるか否かの確認をすることができ、さらに半導体基板13中心に対して実施した全反射蛍光X線分析の測定結果を補正することにより測定精度を高めることができる。
【実施例3】
【0028】
以下に本発明の実施例に係る全反射蛍光X線分析方法を行う全反射蛍光X線装置の概要を示す。図10は本発明の第3実施例による全反射蛍光X線分析装置20の概要を示している。
【0029】
本発明の実施例に係る全反射蛍光X線分析装置20は、半導体基板23を載置するステージ(図示せず)とX線源21と制御部22とX線カウンタ24とデータ処理部25と判定部26とデータ格納部27と検出器29を備えている。制御部22は具体的には半導体基板23を載置するステージ(図示せず)、検出器29、X線源21の位置を制御することができる。制御部22はステージ及び検出器29の位置を調整し、検出位置を決定する。また、制御部22はX線源21の位置を制御し、半導体基板23に照射するX線と半導体基板23とがなす角度θを制御することができる。
【0030】
X線源21から出たX線は半導体基板23表面を経てX線カウンタ24に入射する。X線の反射した半導体基板23表面から発生した蛍光X線を検出器29で検出する。データ処理部25は検出器29で得られた情報を処理することによって測定値を取得し、その情報をデータ格納部27へ蓄積する。判定部26はデータ処理部25で得られた測定値を基に当該測定値の補正の有無を判定し、補正の必要がある場合はデータ処理部25で測定値の補正を行う。
【0031】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0032】
1、11 フッ素系樹脂製密閉容器
2、12 自然酸化膜
2´、12´ 溶解された自然酸化膜
3、13 半導体基板
4、14 導入管
5、15 排出管
6、16 回収液
7、17 赤外線ランプ
8、18 乾燥痕
9、19、29 検出器
20 全反射蛍光X線分析装置
21 X線源
22 制御部
23 半導体基板
24 X線カウンタ
25 データ処理部
26 判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を酸蒸気に暴露する工程と、
酸蒸気に暴露された前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程と、
前記走査回収した酸溶液を前記半導体基板上で濃縮乾燥させ濃縮乾燥物に変える工程と、
前記濃縮乾燥物を全反射蛍光X線分析で測定し第一の測定値を得る工程と、
前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程の後に、前記半導体基板上で前記濃縮乾燥物の位置とは異なる位置を全反射蛍光X線分析で測定し第二の測定値を得る工程と、
前記第二の測定値を用いて前記第一の測定値の精度の確認を行う工程と、
を備えることを特徴とする半導体基板の分析方法。
【請求項2】
前記第一の測定値の精度の確認を行う工程は、前記第二の測定値が予め求められた基準値を上回るか否かで判定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の分析方法。
【請求項3】
前記第二の測定値が予め求められた基準値を上回った場合、前記第二の測定値を用いて前記第一の測定値を補正することを特徴とする請求項2に記載の半導体基板の分析方法。
【請求項4】
半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の前に、前記半導体基板上の所定の位置を全反射蛍光X線分析で測定し第一の測定値を得る工程と、
前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程と、
酸蒸気に暴露された前記半導体基板の表面の不純物を酸溶液で走査回収する工程と、
前記走査回収した酸溶液を前記半導体基板上の前記所定の位置とは異なる位置で濃縮乾燥させ濃縮乾燥物に変える工程と、
前記濃縮乾燥物を全反射蛍光X線分析で測定し第二の測定値を得る工程と、
前記半導体基板を酸蒸気に暴露する工程の後に、前記半導体基板上の所定の位置を全反射蛍光X線分析で測定し第三の測定値を得る工程と、
前記第三の測定値が予め求められた基準値を上回った場合、前記第一及び第三の測定値を用いて前記第二の測定値を補正することを特徴とする半導体基板の分析方法。
【請求項5】
半導体基板の検査領域に対して所定角度でX線を照射するためのX線源と、
検査領域で反射したX線の強度を検出するためのX線カウンタと、
検査領域から発生した蛍光X線を検出する検出器と、
前記検出器の位置を制御する制御部と、
前記検出器で得られた情報を処理し測定値を取得するデータ処理部と、
前記データ処理で取得された測定値に対し補正する必要があるか否かを判定する判定部とを備え、
前記判定部における判定は、
前記半導体基板の検査領域以外の領域を測定した測定値を用いて前記半導体基板の検査領域の測定値の精度の確認を行うことを特徴とする半導体基板の分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−174811(P2012−174811A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33901(P2011−33901)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】