説明

半導体封止用エポキシ樹脂組成物と半導体装置

【課題】溶融時に低粘度で高い流動性を示し、未充填、ワイヤ変形等の不具合の発生を抑え、同時に、無機充填材の高充填を可能としてパッケージの反りを小さくすることを可能とするとともに、溶融混練時の均一分散が可能であって、しかも混練後の粉砕が可能で、ブロッキングを生じにくくする。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)無機充填材が含有されており、
(A)エポキシ樹脂として、各々がその全体量の10〜90質量%の範囲内の(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物が配合され、
(B)硬化剤としてフェノール樹脂系硬化剤が配合されるとともに、
(D)無機充填材が組成物全体量に対して85〜92質量%の範囲内で配合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体封止用エポキシ樹脂組成物とこれにより封止された半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体の高集積化により、パッケージ構造の複雑化や、金線の細径・ファインピッチ化が進んでいる。この動向にともなって、半導体封止に用いるエポキシ樹脂組成物には未充填やワイヤ変形を生起させないだけの高い流動性、つまり低粘度化が求められている。また同時に、この低粘度化によって、PBGAやFBGAではパッケージの反りを抑えるために、無機充填材の充填量を増やして成形収縮を小さく抑えることが必要とされている。
【0003】
そこで、従来より、溶融時の低粘度化を図るための手段として比較的低分子量のフェノール型結晶性エポキシ樹脂として、ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂を用いることや、グリシジルエーテル基の結合隣接位にt−ブチル基等の立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂を用いることが試みられている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第669526号明細書
【特許文献2】特開2002−294036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記のビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂の場合には、溶融粘度は低いものの、一般的に融点が低くて再結晶化しにくく、混練後の樹脂組成物が軟かく、粉砕しにくく、ブロッキングしやすいという問題点がある。一方、立体障害炭化水素基を有する前記のフェノール型エポキシ樹脂においては、溶融粘度の低い組成物が期待できるものの、融点が高く、およそ80〜120℃の温度での溶融混練時には均一に樹脂組成物に溶融分散しにくいという問題がある。
【0006】
本発明は、このような背景から、溶融時に低粘度で高い流動性を示し、未充填、ワイヤ変形等の不具合の発生を抑え、同時に、無機充填材の高充填を可能としてパッケージの反りを小さくすることを可能とするとともに、溶融混練時の均一分散が可能であって、しかも混練後の樹脂組成物は硬くて粉砕機による粉砕が可能で、粉砕後の粉体の付着や打錠後のタブレットの付着というブロッキングを生じにくくすることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物と、これにより封止された半導体装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)無機充填材が含有されており、
(A)エポキシ樹脂として、各々がその全体量の10〜90質量%の範囲内の(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物が配合され、
(B)硬化剤としてフェノール樹脂系硬化剤が配合されるとともに、
(D)無機充填材が組成物全体量に対して85〜92質量%の範囲内で配合されていることを特徴とする。
【0008】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物は、相互の質量比が1:3〜3:1の範囲内にあることが好ましい。
【0009】
また、(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂は、次式(1)
【0010】
【化1】

【0011】
(式中XはCHまたはC(CHを示す。)
で表わされるものであること、
そして、(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂は、次式(2)
【0012】
【化2】

【0013】
で表わされるものであることがさらに好ましい。
【0014】
また、本発明は、以上いずれかのエポキシ樹脂組成物で封止されている半導体装置も特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物によれば、溶融時に低粘度で高い流動性を示し、未充填、ワイヤ変形等の不具合の発生を抑え、同時に、無機充填材の高充填を可能としてパッケージの反りを小さくすることを可能とするとともに、溶融混練時の均一分散が可能であって、しかも混練後の樹脂組成物は硬くて粉砕機による粉砕が可能で、粉砕後の粉体の付着や打錠後のタブレットの付着というブロッキングを生じにくくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物においては、(A)エポキシ樹脂として、(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物が添加配合される。溶融混合物における各々の、(A)エポキシ樹脂全量に対しての割合はいずれも10〜90質量%の範囲内である。
【0017】
この溶融混合物が添加配合されて、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、そして組成物全体量に対して85〜92質量%の割合の(D)無機充填材と混練されて半導体封止用のエポキシ樹脂組成物が調製される。このように、必須成分である(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部として、(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物を添加配合することが極めて重要であって、欠かせない要件である。
【0018】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂としては、たとえば、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシフェニル)メタン、2,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビス(2,3−エポキシポロポキシフェニル)メタン等が挙げられる。これらは、1種以上のものが用いられる。また、(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂としては、たとえば、2,5−ジ−tert−ブチル−1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン等が挙げられる。これらは、1種以上のものが用いられる。
【0019】
ただ、(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂そのものは、単独では、一般的に融点が低く再結晶化しにくく、混練後の配合組成物は軟く、粉砕しにくく、ブロッキングしやすい。一方、(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂そのものは、単独では、一般的に融点が高く、溶融混練(約80〜120℃の温度)時に組成物に溶解分散しにくい。そして、この(Aa)(Ab)のエポキシ樹脂を、それぞれ(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材に混合して混練しただけでは、以上のような問題は解消されにくい。(Aa)(Ab)両者のエポキシ樹脂が、あらかじめ、事前に溶融混合された後に、得られた溶融混合物を、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、そして(D)無機充填材とともに混合して溶融混練することが必要である。
【0020】
これによって、溶融時に低粘度で高い流動性を示し、未充填、ワイヤ変形等の不具合の発生を抑え、同時に、無機充填材の高充填を可能としてパッケージの反りを小さくすることを可能とするとともに、溶融混練時の均一分散が可能であって、しかも混練後の樹脂組成物は硬くて粉砕機による粉砕が可能で、粉砕後の粉体の付着や打錠後のタブレットの付着というブロッキングを生じにくくすることができる。
【0021】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物は、その相互の質量比が、(Aa):(Ab)として、1:3〜3:1の範囲内にあることがより好ましい。(Aa)割合が過少で(Ab)割合が過剰な場合には、融点が高くなり混練時に均一溶融しにくくなる。
【0022】
他方、逆の場合には、溶融混合物が結晶化しにくくなり粉砕が難しくなりかねない。
【0023】
溶融混合物の調製は、融点がより高い(Ab)エポキシ樹脂の溶融温度以上において溶融混合することで可能である。均一な溶融混合が可能である。
【0024】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂については、入手の容易性や低粘度化効果、そして半導体の封止特性等の観点から、たとえば前記式(1)で表わされるものがより好適なものとして挙げられる。このものは、たとえばジャパンエポキシレジンYL6810(融点45℃)として市販品を利用することができる。また、(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂としては、たとえば前記式(2)で表わされるものがより好適なものとして挙げられる。このものは、たとえば東都化成YDC1312(融点142℃)として市販品を利用することができる。
【0025】
(A)エポキシ樹脂には、以上の(Aa)(Ab)以外のエポキシ樹脂の配合も可能である。たとえば、ビフェニル型エポキシ樹脂やビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、その他の各種のものの1種以上が含まれていてもよい。
【0026】
(B)硬化剤については、フェノール樹脂系硬化剤の配合が必須である。ここでフェノール樹脂系硬化剤とは、フェノール性水酸基を有しているもののことを意味している。たとえば、具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂などのノボラック樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2−トリス(ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノールアラルキル樹脂やビフェニルアラルキル樹脂、あるいはテルペンとフェノールの縮合化合物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、ナフトールアラルキル樹脂などがあげられる。
【0027】
これら(B)硬化剤の(A)エポキシ樹脂に対しての配合割合については、質量比として、一般的には、(B)/(A)として、0.2〜0.8の範囲とすることが考慮される。
【0028】
また、(C)硬化促進剤については、(A)エポキシ樹脂に対する質量比(C)/(A)として、0.01〜0.1の範囲内とすることが一般的に考慮される。硬化促進剤は各種のものであってよい。たとえば、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン等のホスフィン化合物やそれらの塩、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ジメチルベンジルメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などのアミン系化合物などが成形性、信頼性の点で好ましく用いられるが、硬化反応を促進するものであれば特に限定されない。
【0029】
(D)無機充填材についてもその種類は特に限定されない。たとえば、具体的な種類としては溶融シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナなどを用いることが好ましく、成形性、信頼性の点から溶融シリカ、結晶性シリカがより好ましい。また、用途によっては2種類以上の無機充填材を併用することができ、併用する無機充填材としては、具体的には溶融シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、アスベスト、ガラス繊維などがあげられる。無機充填材の平均粒径は、0.5〜40μmが好ましい。
【0030】
ただ、(D)無機充填材の配合量については、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の全体量に対して、85〜92質量%の範囲内にあるものとする。85質量%未満においては、封止のための特性はもとより、パッケージの反りを抑制することが難しくなる。一方、92質量%を超える場合には組成物の流動性、成形性の確保を難しくする。
【0031】
また、本発明においては、上述以外に必要に応じて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、カルナバワックス、ステアリン酸およびその誘導体、モンタン酸およびその誘導体、カルボキシル基含有剤、染料、変性剤、可塑剤、希釈剤などを配合することが可能である。
【0032】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、必須成分およびその他の任意成分を均一に分散混合できる方法であれば、その調製方法に特に制限はないが、一般的な方法として、所定の配合量の成分をミキサー等により十分混合した後、ミキシングロールやニーダーにより、必要に応じて加熱しながら溶融混合させたものを冷却固化して粉砕する方法が挙げられる。この際、粉砕後の組成物は成形条件に合うような大きさおよび重さで打錠機などを用いてタブレットとすることもできる。
【0033】
本発明の樹脂封止型半導体装置は、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどの半導体素子および/または半導体集積回路が、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されているものであり、半導体素子および/または半導体集積回路の種類、封止方法、パッケージ形状などには特に限定されない。
【0034】
封止の一般的な方法としては、低圧トランスファー成形法が挙げられるが、射出成形、圧縮成形、注型、ポッティング等により封止することもできる。成形時および/または成形後の硬化条件は、エポキシ樹脂組成物の各成分の種類や、配合量により異なるが、通常、150〜220℃の温度で30秒から10時間である。
【0035】
トランスファー成形などの方法で封止された半導体装置は、そのままあるいは80〜200℃の温度で15秒〜10時間かけて完全硬化させた後、電子機器等に搭載される。
【0036】
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって本発明が限定されることはない。
【実施例】
【0037】
(実施例1〜6)(比較例1〜4)
実施例1〜6において添加配合しているエポキシ樹脂溶融混合物は、前記のエポキシ樹脂(Aa)とエポキシ樹脂(Ab)とを所定の比率(5/5、3/1、1/3)で秤量し、150℃で溶融攪拌した。
【0038】
両者が均一に混合された後、冷却・粉砕した。
【0039】
実施例1〜6、比較例1〜4のエポキシ樹脂組成物は、各成分を表1に示した割合となるように秤量し、ミキサーを用いて均一に分散した後、ニーダーにて混練し、冷却後粉砕して調製した。
【0040】
なお、表1に示した各成分については以下のものを用いた。
【0041】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂として、前記式(1)で表わされる、JER製YL6810を用いた。
【0042】
(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂として前記式(2)で表わされる、東都化成製YDC1312を用いた。
【0043】
比較例のビフェニル型エポキシ樹脂として、JER製YX4000Hを用いた。
【0044】
硬化剤のフェノールノボラック樹脂として、明和化成製H−1Mを用いた。
【0045】
硬化促進剤として、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(北興化学製TPP−K)を用いた。
【0046】
球状溶融シリカは、平均粒径15μmのものを用いた。
【0047】
得られたエポキシ樹脂組成物について、以下の評価を行った。
<溶融粘度>
高化式フローテスターを用い、175℃で測定した。
<ブロッキング性>
混練した樹脂組成物を粉砕後室温に2時間放置し、粒子同士の付着を観察、ほぼ付着の無いものを○、付着の著しいものを×とした。
<タブレット外観不良>
タブレットに打錠した場合の外観不良性を目視評価した。問題のないものを○、エポキシ樹脂成分の未溶融結晶が観察されるものを×とした。
<ワイヤ変形率>
35×35mmのPBGA基板にチップを実装して、径20μm、長さ5mmの金ワイヤをはり、樹脂組成物をトランスファー成形した後の金ワイヤの変形率(最大変形量/ワイヤ長)を測定した。
<パッケージ反り>
上記PBGAの樹脂封止面の反りを表面粗さ計を用いて測定し、対角線の最大反り量の平均値とした。
【0048】
これらの評価の結果も表1に示した。
【0049】
【表1】

【0050】
比較例との対比から明らかなように、(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物を添加配合している実施例1〜6においては評価項目のすべてにおいて良好な結果が得られている。溶融粘度は14Pa.s以下の低粘度であって、ブロッキング性、タブレット外観も良好であった。また、ワイヤ変形率も小さく、パッケージ反りも小さいことがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤および(D)無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
(A)エポキシ樹脂として、各々がその全体量の10〜90質量%の範囲内の(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物が配合され、
(B)硬化剤としてフェノール樹脂系硬化剤が配合されるとともに、
(D)無機充填材が組成物全体量に対して85〜92質量%の範囲内で配合されていることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項2】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂と(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂との溶融混合物は、相互の質量比が1:3〜3:1の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
(Aa)ビスフェノール型結晶性エポキシ樹脂は、次式(1)
【化1】

(式中XはCHまたはC(CHを示す。)
で表わされるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
(Ab)立体障害炭化水素基を有するフェノール型エポキシ樹脂は、次式(2)
【化2】

で表わされるものであることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1から4のうちのいずれ一項に記載のエポキシ樹脂組成物で封止されていることを特徴とする半導体装置。

【公開番号】特開2011−231153(P2011−231153A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100230(P2010−100230)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】