説明

半導体検査用キャリア及び半導体の検査方法

【課題】 半導体ウェーハのバックグラインドの後に電気的特性を検査することができ、しかも、半導体ウェーハの特性やチップの不良状態を熱処理により改善できる半導体検査用キャリア及び半導体の検査方法を提供する。
【解決手段】 剛性を有する支持基板1と、支持基板1の表面周縁部に貼着されてバックグラインドされた薄い半導体ウェーハWを着脱自在に保持する変形可能な保持層10と、支持基板1と保持層10との間に形成される区画空間3とを備え、支持基板1の熱変形温度を130℃以上に設定し、支持基板1に、区画空間3に連通してその空気を外部に排気することにより保持層10を凹凸に変形させる給排孔5を穿孔し、保持層10の可塑化温度と分解温度を130℃以上とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックグラインドにより薄くされた半導体ウェーハの熱処理や電気的特性の検査に使用される半導体検査用キャリア及び半導体の検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体ウェーハは、図示しないが、口径200mmあるいは300mmの円板にスライスされ、表面に回路パターンが形成されて電気的特性が検査された後、バックグラインド工程やストレスリリーフ工程を経てダイシングによりチップに個片化される(特許文献1参照)。
このような半導体ウェーハは、裏面がバックグラインドされた後は、厚さや欠け等が検査されるものの、電気的特性の検査対象からは除外される。
【特許文献1】特開2002‐343756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の半導体ウェーハは、以上のように電気的特性が検査された後にバックグラインドされるので幾つかの問題がある。先ず、半導体ウェーハは、バックグラインドの前後で特性が変化するので、バックグラインドの後に電気的特性を検査しなければ、チップの最終的な合否判定に支障を来たすおそれがある。また、半導体ウェーハの特性やチップの不良状態は熱処理により改善することがあるが、この熱処理はバックグラインドの後に行うことができないという問題がある。
【0004】
本発明は上記に鑑みなされたもので、バックグラインドされた半導体ウェーハの電気的特性を検査することができ、しかも、半導体ウェーハの特性やチップの不良状態を熱処理により改善することのできる半導体検査用キャリア及び半導体の検査方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明においては上記課題を解決するため、剛性を有する支持基板と、この支持基板に貼り着けられて半導体ウェーハを着脱自在に保持する変形可能な保持層とを備えたものであって、
支持基板の熱変形温度を130℃以上に設定するとともに、この支持基板に、保持層を変形させる給排孔を設け、保持層の可塑化温度と分解温度を130℃以上としたことを特徴としている。
【0006】
なお、支持基板と保持層との間に区画空間を形成し、支持基板から保持層を支持する複数の突起を突出させて区画空間に配列し、支持基板に、区画空間に連通(気体が流れる状態に通し連なる)してその気体を外部に排気することにより保持層を変形させる給排孔を穿孔することができる。
また、支持基板の熱変形温度を255℃以上に設定し、保持層をフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーにより形成してその可塑化温度と分解温度を255℃以上とすることができる。
【0007】
また、保持層を、支持基板に支持される通気性の織布と、この織布に積層されて半導体ウェーハを保持するフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーとから構成し、織布の熱変形温度を130℃以上に設定し、エラストマーの可塑化温度と分解温度を130℃以上とすることもできる。
また、保持層を、支持基板に支持される通気性の織布と、この織布に積層されて半導体ウェーハを保持するフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーとから構成し、織布の熱変形温度を255℃以上に設定し、エラストマーの可塑化温度と分解温度を255℃以上にすることもできる。
【0008】
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし4いずれかに記載された半導体検査用キャリアの保持層にバックグラインドされた半導体ウェーハを保持させる工程と、保持層に保持された半導体ウェーハに熱処理を施す工程と、保持層に保持された半導体ウェーハの電気的特性を検査する工程と、保持層を変形させて検査の終了した半導体ウェーハを取り外す工程とを含むことを特徴としている。
【0009】
ここで、特許請求の範囲における支持基板と保持層とは、平面略円形に形成するのが主ではあるが、略楕円形、略矩形、略多角形等に形成しても良い。支持基板は、PES、PAI、PET、PBT、PEN、PEI、PEEK、PPS、ポリアリレート、アルミニウム、マグネシウム、銅、ニッケル、鉄、これらを含む合金、繊維強化エポキシ樹脂、繊維強化BTレジン、ガラス、シリコンウェーハ、セラミックス等を材料として断面略皿形や板形等に形成することが好ましい。
【0010】
保持層は、アイオノマー系エラストマー、架橋アクリルゴム、架橋ニトリルゴム、フッ素系ゴム、シリコーンゴム等を材料とすることが好ましい。また、半導体ウェーハには、Siタイプ、200mmタイプ、300mmタイプ等があるが、特に問うものではない。給排孔は、単数複数を特に問うものではない。気体は、空気でも良いし、窒素ガス等でも良い。また、各突起は、円柱形、角柱形、円錐台、角錐台等に形成することができ、保持層に対する接着の有無を特に問うものではない。
【0011】
織布は、単数複数の織布と不織布のいずれでも良いし、複数の単繊維を間隔をおいて織り込んだメッシュ等でも良い。これらの織布や不織布は、ポリエステル、ナイロン、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、金属繊維等を材料とすることが好ましい。さらに、半導体ウェーハに熱処理を施す工程と半導体ウェーハの電気的特性を検査する工程とは、このままの順序が好ましいが、必要に応じて逆の順序とすることもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、バックグラインドされた半導体ウェーハの電気的特性を検査することができるという効果がある。また、半導体ウェーハの特性やチップの不良状態を熱処理により改善することができる。
また、支持基板と保持層との間に区画空間を形成し、支持基板から保持層を支持する複数の突起を突出させて区画空間に配列し、支持基板に、区画空間に連通してその気体を外部に排気することにより保持層を変形させる給排孔を穿孔すれば、区画空間の気体の排気に伴い、保持層が必要以上に大きく変形するのを簡易な構成で抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における半導体検査用キャリアは、図1ないし図3に示すように、剛性を有する支持基板1と、この支持基板1の表面周縁部に貼着されてバックグラインドされた薄い半導体ウェーハWを着脱自在に粘着保持する変形可能な保持層10とを備え、少なくとも半導体ウェーハWの熱処理工程と半導体ウェーハWの電気的特性の検査工程等に使用される。
【0014】
半導体検査用キャリア全体の厚さは0.3〜2.5mmの範囲、好ましくは0.5〜1.2mmの範囲に設定される。これは、係る範囲内であれば、半導体ウェーハWに関する補強性を十分に確保することができるし、半導体検査用キャリアの軽量化を図ることもできるからである。
【0015】
支持基板1と保持層10とは、図1や図2に示すように、共に半導体ウェーハWよりも拡径の平面円形に形成され、支持基板1が保持層10よりも僅かに大きく形成される。支持基板1は、基本的には所定の材料を使用して薄板に形成され、半導体ウェーハWよりも4mmの範囲で拡径に形成されており、熱変形温度が130〜255℃以上、255℃以上に設定される。
【0016】
支持基板1の所定の材料としては、支持基板1の熱変形温度が130〜255℃以上に設定される場合には、PES、PAI、PET、PBT、PEN、PEI、PEEK、PPS、ポリアリレート等が使用される。また、支持基板1の熱変形温度が255℃以上に設定される場合には、アルミニウム、マグネシウム、銅、ニッケル、鉄、これらを含む合金、繊維強化エポキシ樹脂、繊維強化BTレジン、ガラス、シリコンウェーハ、セラミックス等が用いられる。
【0017】
なお、支持基板1の熱変形温度が130〜255℃以上、あるいは255℃以上と選択的であるのは、電気的特性の検査が125℃〜−45℃のサイクル試験と、250℃24時間のアニール処理試験の二種類の試験に分類されるのを考慮したものである。
【0018】
支持基板1は、図3に示すように、表面の中央部2が平面円形に浅く凹み形成され、全体として表面の中央部2が低く、残りのエンドレスの周縁部が相対的に高い断面略皿形に形成されており、平坦な表面の中央部2と保持層10の裏面との間に、空気の流通する区画区間3が形成される。支持基板1の表面中央部2からは保持層10に被覆される複数の突起4が上方に突出して区画空間3に配列され、支持基板1の中央部2には、区画空間3に連通する給排孔5が穿孔されており、この給排孔5が図3のバキューム装置6にチューブ等を介し着脱自在に接続される。
【0019】
複数の突起4は、支持基板1が樹脂製の場合には、射出成形法やプレス成形法等により並設されるとともに、支持基板1がガラス製やセラミックス製の場合には、プレス法、電鋳法、エッチング法等により並設され、突起4と突起4の間には、所定の間隔で隙間が形成される。各突起4は、例えば円錐台形に形成され、支持基板1の平坦な表面周縁部と略同じ高さに揃えられる。
【0020】
各突起4は好ましくは0.05mm以上の高さに形成される。これは、突起4の高さが0.05mm未満の場合には、十分な高さの区画空間3を形成することができず、保持層10の変形に支障を来たすおそれがあるからである。また、給排孔5は、例えばドリル、レーザ、サンドブラスト、エッチング法等により支持基板1の厚さ方向に丸く穿孔される。
【0021】
バキューム装置6は、区画空間3から空気を外部に給排孔5を介して排気し、保持層10を複数の突起4に追従して凸凹に変形させることにより、保持層10と半導体ウェーハWとの間に隙間を形成し、保持層10から半導体ウェーハWを取り外し可能とするよう機能する。
【0022】
保持層10は、例えば可撓性、柔軟性、耐熱性、密着性に優れる弾性変形可能な所定のエラストマーにより薄膜に形成され、支持基板1の表面周縁部と各突起4の平坦な表面とにそれぞれ接着支持されており、可塑化温度と分解温度が130〜255℃以上、255℃以上に設定される。所定のエラストマーとしては、保持層10の可塑化温度と分解温度が130〜255℃以上に設定される場合には、アイオノマー系エラストマー12、架橋アクリルゴム、架橋ニトリルゴム等が使用され、可塑化温度と分解温度が255℃以上に設定される場合には、フッ素系ゴムやシリコーンゴム等が用いられる。
【0023】
保持層10は好ましくは25〜500μmの厚さに形成される。これは、保持層10の厚さが25μm未満の場合には、保持層10の繰り返し耐久性が低下し、逆に保持層10の厚さが500μmを超える場合には、支持基板1の突起4に追従して保持層10の変形するのが困難になるという理由に基づく。
なお、保持層10の可塑化温度と分解温度が130〜255℃以上、あるいは255℃以上と選択的なのは、支持基板1同様、電気的特性の検査が二種類の試験に分類されるのを考慮したものである。
【0024】
半導体ウェーハWは、例えば口径が300mm(12インチ)のタイプからなり、表面に回路パターンが形成されており、裏面が図示しない加工装置によりバックグラインドされる。
【0025】
上記において、バックグラインドにより薄くされた半導体ウェーハWに熱処理を施したり、電気的特性を検査する場合には、先ず、半導体検査用キャリアの保持層表面にバックグラインドされた半導体ウェーハWを押圧して密着保持させ、この保持層10の半導体ウェーハWに所定の熱処理を施してその特性を安定化させる。
【0026】
半導体ウェーハWに所定の熱処理を加えたら、保持層10に密着保持された半導体ウェーハWの電気的特性をプローブを接触させて精密に検査し、その後、バキューム装置6に半導体検査用キャリアを接続してその区画空間3から空気を外部に給排孔5を介して排気し、保持層10を凸凹に変形させて検査の終了した半導体ウェーハWを取り外せば良い。
【0027】
上記によれば、材料の選択により支持基板1の熱変形温度、及び保持層10の可塑化温度と分解温度をそれぞれ130℃以上に設定するので、バックグラインドの後に半導体ウェーハWの電気的特性を精密に検査することができ、これによりチップの最終的な合否判定に支障を来たすおそれを有効に排除することができる。また、バックグラインドされた半導体ウェーハWの特性を熱処理により安定化させることができる。
【0028】
また、支持基板1の熱変形温度、及び保持層10の可塑化温度と分解温度をそれぞれ130〜255℃以上、あるいは255℃以上と選択的にすれば、検査の種類に応じて半導体検査用キャリアを製造したり、使用することができる。すなわち、熱変形温度、及び可塑化温度と分解温度が130〜255℃以上のタイプの半導体検査用キャリアを選択すれば、125℃〜−45℃のサイクル試験に問題なく使用することが可能になる。また、熱変形温度、及び可塑化温度と分解温度が255℃以上のタイプの半導体検査用キャリアを選択すれば、いずれの試験にも利用することが可能となる。
【0029】
さらに、保持層10が単に変形するのではなく、複数の突起4に追従して凸凹に変形し、半導体ウェーハWとの間に形成される隙間領域が過剰に拡大するのを抑制防止することができるので、半導体ウェーハWが取り外しの際、簡単に落下したり、損傷することがない。
【0030】
次に、図4、図5は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、保持層10を、支持基板1の表面に接着される通気性の織布11と、この織布11の表面上に積層されて半導体ウェーハWを着脱自在に密着保持する変形可能なエラストマー12とから多層構造に構成し、支持基板1と織布11の熱変形温度を130℃以上あるいは255℃以上に設定するとともに、エラストマー12の可塑化温度と分解温度を130℃以上あるいは255℃以上にするようにしている。
【0031】
織布11は、耐熱性を有する所定の繊維材料が並列に並設されたり、複数交差して織り込まれたり、あるいは積層形成される等により、繊維と繊維との間に隙間である通気用の目13が区画形成されるとともに、表裏面が凹凸に形成され、50μm〜1mmの厚さを有する平面円形に形成される。この織布11の繊維材料としては、熱変形温度が130〜255℃以上に設定される場合には、ポリエステル繊維やナイロン等が使用され、熱変形温度が255℃以上に設定される場合には、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、金属繊維等が用いられる。
【0032】
織布11は50μm〜1mmの厚さに形成されるが、これは、50μm未満の場合には、エラストマー12の変形量が小さくなり、逆に1mmを超える場合には、電気的特性を検査するためにプローブを接触させた際、エラストマー12の変形量が大きくなり過ぎるからである。
【0033】
このような構成の織布11は、区画空間3とエラストマー12、あるいは給排孔5とエラストマー12を複数の目13を介して連通し、区画空間3や目13の空気がバキューム装置6により排気されることにより、凹凸の表面形状に沿わせて可撓性のエラストマー12を変形させるよう機能する。
【0034】
エラストマー12は、例えばフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーにより25〜500μmの厚さを有する平面円形の薄膜に形成され、周縁部が下方に屈曲形成されており、織布11をその周縁部をも含め被覆してその表面の全部又は一部に接着される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0035】
本実施形態においても同様の作用効果が期待でき、しかも、エラストマー12に覆われる織布11が複数の突起4と略同様の支持機能を発揮するので、区画空間3と複数の突起4のうち、少なくとも複数の突起4を省略して支持基板1の構成の簡素化や製造の容易化を図ることができるのは明らかである。また、区画空間3が必要ない場合には図5に示すように、支持基板1を平坦化して区画空間3を省略し、構成のさらなる簡素化を図ることもできる。
【0036】
なお、上記実施形態の支持基板1と保持層10とを、共に半導体ウェーハWと同径の平面円形に形成しても良い。また、保持層10を、支持基板1の表面に接着される耐熱性の不織布と、この不織布の表面に積層されて半導体ウェーハWを着脱自在に密着保持するフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマー12とから多層構造に構成しても良い。さらに、半導体検査用キャリアの大きさ、形状、厚さは特に制限されるものではないが、図6や図7に示す基板収納容器20の容器本体21に収納可能な大きさ、形状、厚さに形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る半導体検査用キャリアの実施形態における半導体ウェーハの保持状態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る半導体検査用キャリアの実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明に係る半導体検査用キャリアの実施形態を示す要部断面説明図である。
【図4】本発明に係る半導体検査用キャリアの第2の実施形態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図5】本発明に係る半導体検査用キャリアの第2の実施形態における区画空間を省略した状態を示す要部断面説明図である。
【図6】本発明に係る半導体検査用キャリアの他の実施形態における基板収納容器を示す全体斜視説明図である。
【図7】本発明に係る半導体検査用キャリアの他の実施形態における基板収納容器を示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 支持基板
2 中央部
3 区画空間
4 突起
5 給排孔
6 バキューム装置
10 保持層
11 織布
12 エラストマー
13 目
20 基板収納容器
21 容器本体
W 半導体ウェーハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性を有する支持基板と、この支持基板に貼り着けられて半導体ウェーハを着脱自在に保持する変形可能な保持層とを備えた半導体検査用キャリアであって、
支持基板の熱変形温度を130℃以上に設定するとともに、この支持基板に、保持層を変形させる給排孔を設け、保持層の可塑化温度と分解温度を130℃以上としたことを特徴とする半導体検査用キャリア。
【請求項2】
支持基板と保持層との間に区画空間を形成し、支持基板から保持層を支持する複数の突起を突出させて区画空間に配列し、支持基板に、区画空間に連通してその気体を外部に排気することにより保持層を変形させる給排孔を穿孔した請求項1記載の半導体検査用キャリア。
【請求項3】
支持基板の熱変形温度を255℃以上に設定し、保持層をフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーにより形成してその可塑化温度と分解温度を255℃以上とした請求項1又は2記載の半導体検査用キャリア。
【請求項4】
保持層を、支持基板に支持される通気性の織布と、この織布に積層されて半導体ウェーハを保持するフッ素系あるいはシリコーン系のエラストマーとから構成し、織布の熱変形温度を130℃以上に設定し、エラストマーの可塑化温度と分解温度を130℃以上とした請求項1記載の半導体検査用キャリア。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれかに記載された半導体検査用キャリアの保持層にバックグラインドされた半導体ウェーハを保持させる工程と、保持層に保持された半導体ウェーハに熱処理を施す工程と、保持層に保持された半導体ウェーハの電気的特性を検査する工程と、保持層を変形させて検査の終了した半導体ウェーハを取り外す工程とを含むことを特徴とする半導体の検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−123651(P2007−123651A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−315585(P2005−315585)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】