半導体装置の製造方法
【課題】本発明の目的は、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置を提供することである。
【解決手段】本発明に係わる半導体装置の製造方法は、特に(A)半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、パッケージ表面から半導体チップ裏面に向けて金属が飛来しないように半導体チップの裏面に向けて気体を送る送風ステップと、(B)半導体チップの裏面にリード圧着台を接続する際に、半導体チップの裏面に対向する接合面にコーティング膜を有するリード圧着台を接続する圧着台接続ステップと、の少なくとも1つを備える。
【解決手段】本発明に係わる半導体装置の製造方法は、特に(A)半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、パッケージ表面から半導体チップ裏面に向けて金属が飛来しないように半導体チップの裏面に向けて気体を送る送風ステップと、(B)半導体チップの裏面にリード圧着台を接続する際に、半導体チップの裏面に対向する接合面にコーティング膜を有するリード圧着台を接続する圧着台接続ステップと、の少なくとも1つを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置に関し、特に、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの積層パッケージ化により当該半導体チップを備えた半導体装置の実装密度を向上することを目的として、半導体チップの薄化が進められている。半導体チップを薄くするためには、ウェハ、およびウェハ上に積層される薄膜の割れ強度を向上させるために、裏面研削損傷を除去する必要がある。しかし、この裏面研削損傷を除去すると、パッケージ組立て工程において、素子を形成している面へ金属が付着する金属汚染の影響が大きくなり、半導体装置としての製品の信頼性を低下させる。このため、パッケージ組立て工程における金属汚染源を特定し、当該金属汚染源からの金属汚染を防止する必要がある。
【0003】
従来の半導体装置(μBGAパッケージ)の製造方法を、図1〜図4に示す。当該半導体装置の製造が開始されると、図1に示されるように、インナー・リード7が内臓されているパッケージ(TABテープ)8が、エラストマ3を介して半導体チップ1の素子形成面に対して接合される。パッケージ(TABテープ)8と、半導体チップ1とが接合された後、接合面の接着力を高めるために、150〜180℃の温度領域で数10分のベークが行われる。次に、図2に示すように、半導体チップ1の裏面にリード圧着台9が接続される。そして、リード圧着台9に接触した状態で、パッケージの開口部に露出しているインナー・リード7が、パッケージの開口部を介して外部から負荷される押圧により、チップ1表面に形成されたパッド1aに電気的に接続される。インナー・リード7をチップ1表面に形成されたパッド1aに圧着する時には、その圧着力を高めるために、150〜180℃の温度領域で数10秒の熱処理が行われる。熱処理後、半導体チップ1は、図3に示すように樹脂10により封止され、150〜180℃の温度領域で数時間ベークされる。このベークにより、樹脂が硬化する。最後に、図4に示すように、パッケージ(TABテープ)8に半田ボール11が取り付けられる。パッケージ(TABテープ)8に半田ボール11を取り付ける半田リフローは、250〜270℃の温度領域で数10秒間行われる。
【0004】
しかし、従来の半導体装置の製造方法では、以下に示すような課題がある。つまり、図1で説明した方法では、パッケージ(TABテープ)8と半導体チップ1とが接合された後のベーク雰囲気を制御していないため、ベーク時にパッケージ(TABテープ)8表面から銅が飛散して、半導体チップ1の裏面に付着する。また、図2で説明した方法では、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていると、半導体チップ1の裏面にそれらの金属が付着する。そして、図3で説明した樹脂硬化のためのベークにより、半導体チップ1の裏面に付着した銅などの金属は、半導体チップ1の素子形成領域を有した面側に回り込んで移動する。銅などの金属が素子形成領域に到達すると、pn接合リーク電流、およびゲート酸化膜リーク電流が増大する。その結果、製造された製品は、半導体装置としての信頼性が低下する。銅などの金属は、半導体中(シリコン中)における拡散速度が速いため、上記のようなベーク温度領域でも、半導体チップ1の裏面から素子形成面である表面側まで容易に達することができる。このような、金属の移動に基づく素子形成領域における金属汚染の問題は、半導体チップの厚さが薄くなると顕著になる。そして、近年のチップ薄化は、半導体装置の信頼性低下を加速させている原因となっている。
【0005】
上記した技術に関連して、以下に示す提案がなされている。
【0006】
日立電線株式会社製品カタログ(μBGAパッケージ;CAT.NO.B−106D)では、μBGAパッケージの製造工程において、μBGAパッケージの最終個片切断まで、全てパッケージ(TABテープ)がリール対応した製造方法が採用されており、これによる高生産性と品質安定化が実現されている。
【0007】
【非特許文献1】日立電線株式会社製品カタログ(μBGAパッケージ;CAT.NO.B−106D)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用する括弧付き符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0010】
本発明の半導体装置の製造方法は、裏面研磨された半導体チップ(100)の素子形成面(8)と開口部を有したパッケージ(2)とを、接着部材(3)を介して接合するパッケージ接合ステップと、半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、半導体チップの裏面に向けて気体(5)を送る送風ステップと、半導体チップの裏面(4)に圧着台(9)を接続する圧着台接続ステップと、パッケージの開口部に露出するように備えられている導電性接続部材(7)を、外部からパッケージの開口部を介して半導体チップの素子形成面に形成されている導体パッド(1a)に押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、導電性接続部材圧着ステップの後に、半導体チップの裏面から圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、半導体チップを樹脂(10)により封止する封止ステップと、封止ステップにより半導体チップを封止する樹脂を乾燥させるベークステップと、パッケージに半田ボール(11)を取り付ける半田ボール取り付けステップとを備える。
【0011】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップは、接合部をベークする時に、半導体チップ(100)の裏面(4)の中央部から周縁部に向けて流れが出来るように、半導体チップの裏面の中央部に向けて気体(5)を送る。
【0012】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより、半導体チップの裏面の中央部に向けて送風された気体は、半導体チップに接合されているパッケージ側から半導体チップ側に逆流しないように整流される。
【0013】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより送風された気体(5)は、半導体チップ(100)の裏面(4)に向けて送られる際に、循環して再使用されない。
【0014】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより送られる気体(5)は、50cm〜100cm/Secの流速範囲内に制御される。
【0015】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、圧着台接続ステップは、半導体チップ(100)の裏面(4)に、接続面にコーティング膜(20)を有する圧着台(6)を接続する。
【0016】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、コーティング膜(20)は、シリコン窒化膜、あるいはシリコンカーバイト膜である。
【0017】
また、本発明の半導体装置は、請求項1から7までのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置(100)であり、半導体装置の素子形成面(8)におけるCu原子の付着密度は、1010/cm2以下である。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
添付図面を参照して、本発明による半導体装置を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0020】
本発明に係わる半導体装置の製造方法は、(a)裏面研磨された半導体チップの素子形成面と開口部を有したパッケージとを、接着部材を介して接合するパッケージ接合ステップと、(b)半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、半導体チップの裏面に向けて気体を送る送風ステップと、(c)半導体チップの裏面に圧着台を接続する圧着台接続ステップと、(d)パッケージの開口部に露出するように備えられている導電性接続部材を、外部からパッケージの開口部を介して半導体チップの素子形成面に形成されている導体パッドに押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、(e)リード部材圧着ステップの後に、半導体チップの裏面から圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、(f)半導体チップを樹脂により封止する封止ステップと、(g)封止ステップにより半導体チップを封止する樹脂を乾燥させるベークステップと、(h)パッケージに半田ボールを取り付ける半田ボール取り付けステップとを有している。
【0021】
本発明においては、特に(b)に記載の送風ステップにおいて、半導体チップの裏面に向けてベーク温度と同程度(±10℃)の温風(気体の流れ)を吹き付ける。この際、温風の流れは、半導体チップの中央からチップ端に向かって流れるようにする。また、温風として使用される気体は、一度半導体チップおよびパッケージ部材を通過したものを循環させて再利用することはせずに、常時、新たに取り入れたものを使用する。これにより、半導体チップとパッケージとの接合後におけるベーク時に、パッケージ側から半導体チップ裏面へ金属が飛散することを抑制することができる。
【0022】
また、(c)に記載の圧着台接続ステップにおいて、圧着台として、半導体チップの裏面に接続する面に、予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜をコーティング膜として備えたものを使用する。これにより、当該圧着台から銅やニッケルなどの金属が、半導体チップ裏面に付着することが防止され、(g)に記載のベークステップにおいて、半導体チップ裏面に付着していた金属が、半導体中(シリコン中)に拡散し、半導体チップの素子形成領域に到達することを予め防止することができる。本発明の半導体装置の製造方法により、素子生成領域における金属汚染の抑制された極めて信頼性の高い半導体装置を製造することが出来る。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法による半導体装置の製造フローを図5に示す。本実施の形態においては、半導体装置として、μBGAパッケージの製造を例にして説明を行う。
【0024】
本発明の実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法において、μBGAパッケージの製造が開始されると、表面にDRAMの形成されたウエハの裏面が、ウェハの厚さが100μmになるまで研削される。ウエハの裏面研削においては、#400砥粒の砥石を用いてウェハの厚さが120μmになるまで荒研削が行われ、その後、#2000砥粒の砥石を用いて厚さ100μmになるまで仕上げ研削が実施される。裏面研磨の行われたウェハの裏面研削面には、図6に示すように、裏面4の表面から深さ0.1μm程度の深さまで銅やニッケルなどの金属が混入している。当該金属を除去するために、HF/HNO3混合液で、裏面研磨の行われたウェハの裏面4を更に1μmウエットエッチングすと、図7に示したような裏面研削損傷12も除去される。ここで、研削面の金属を除去するのにウエットエッチングを用いたが、金属汚染の無い方法、例えば、CMPやプラズマエッチングを用いてもよい。ウエットエッチングにより研削損傷12を除去することにより、ウエハの割れ強度が増す。薄い半導体チップを得るためには、ウエハ状態においてその厚さを薄くする必要があるが、薄いウエハが研削損傷12を有している場合、容易に破損する。このため、薄いウエハを得るためには、ウエットエッチングにより、ウエハの表面に生じた研削損傷12を除去することが必要不可欠となる。一方、ウエハの表面に生じた研削損傷12を除去すると、従来の課題として説明した、パッケージ組立時における金属汚染の原因となっている金属の、当該ウェハ表面における金属捕獲能力が減少する。つまり、研削損傷12が存在すると、パッケージ組立ての際に金属汚染が生じても、研削損傷12が当該金属汚染の因子となる金属を捕獲してくれるため、裏面において生じた金属汚染源となる金属がDRAM等の素子の形成されているウェハの表面側に拡散するのを抑制することが出来る。このように、薄い半導体チップを得るためにウエハを薄化すると、主として素子の形成されていないウェハの裏面における金属捕獲能力が小さくなる。そして、パッケージ組立ての際に素子の形成されているウェハ表面における金属汚染の影響を受けやすくなる。本実施の形態においては、上記のように裏面研磨されたウェハをダイシングによりチップ状態にした後、図8に示すように、半導体チップ100の素子形成面とインナー・リード7を備えたパッケージ(TABテープ)8とが、接着部材(エラストマ)3を介して接合される(ステップS01)。
【0025】
次に、図8に示すように、175℃の温度で20分のベークを行い、半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部をベークする。本実施の形態においては、ベーク時に、特に175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風する(ステップS02)。ベーク時に、半導体チップ100の裏面4に向けて175℃の気体を温風5として送付することにより、パッケージ(TABテープ)表面から飛散した銅等の金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面に到達することが抑制される。
【0026】
次に、図9に示されるように、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)。そして、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続された後、パッケージ2の開口部に露出するように備えられているインナー・リード7が、パッケージの開口部を介して外部からの押圧力により、半導体チップ100の素子形成面に形成されているパッド1aに電気的に接続される。この時、リード圧着台9は、175℃に温度領調節されており、インナー・リード7は、圧着端子により上記パッド1aに20秒間圧着される(ステップS04)。インナー・リード7が、半導体チップ100の素子形成面に形成されているパッド1aに対して電気的に接続された後、半導体チップ100の裏面4からリード圧着台9が取り外される(ステップS05)。そして、図10に示すように、半導体チップ100を熱硬化性の樹脂10で封止して(ステップS06)、175℃の温度領域で6時間のベークを実施することにより当該樹脂10を硬化させる(ステップS07)。最後に、図11に示すように、半田ボール11をパッケージ2に対して取り付ける。パッケージ2に対する半田ボール11の取り付けは、半田リフローにより行われる。半田リフローは、265℃の温度領域で15秒間実施される(ステップS08)。以上の工程により、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法による半導体装置(μBGAパッケージ)200の製造が終了する。
【0027】
(実施の形態1により製造される半導体装置の金属汚染度)
実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図8に示すように、175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風する。本実施の形態においては、温風5を、半導体チップ100全体を覆うような温風ノズルから半導体チップ100の裏面4に対して流路を考慮せずに吹き付けた。この場合、温風5がパッケージ(TABテープ)2の一部分に当り、図13に示すように、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過した温風5の一部51が、逆方向の温風51として半導体チップ100の裏面に戻ってくる。
【0028】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は5x109/cm2、Ni原子は5x109/cm2程度であった。なお、従来の温風5を吹き付けないベークにより半導体チップ1の裏面に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均でCu原子は1.3x1010/cm2、Ni原子は1.0x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されていることが判る。そして、半導体チップ100の裏面4に銅などの金属付着を防止することにより、図10で説明した樹脂硬化のためのベーク(ステップS07)が行われても素子の形成された半導体チップ100の表面側に金属が到達することを防止できる。
【0029】
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図8に示すように、175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風することにより、パッケージ2表面から半導体チップ100の裏面4に付着する金属付着量を低減する。そして、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0030】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0031】
(実施の形態2により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態1の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0032】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は2x109/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0033】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0034】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、図14に示すように、温風ノズルから供給され温風5の流れが、半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流される。そしてこの流れは、チップ端部付近に設けられた図示せぬ吸気口に達するようにする。本実施の形態においては、吸気口に達した温風5が循環されて、再度、上記の温風ノズルから供給される。従って、パッケージ(TABテープ)2表面を通過した温風5は、再び半導体チップ100の裏面4に供給されるので、パッケージ(TABテープ)2の表面から飛散した金属が半導体チップ100の裏面4に付着する。なお、温風5が上記のように循環している間に、パッケージ(TABテープ)2から飛散したCuなどの金属の大部分は循環経路の内壁に付着するため、半導体チップ100の裏面4に達するCuなどの金属量は減衰される。
【0035】
(実施の形態3により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図14に示すように、温風ノズルから供給され温風5の流れが半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流されるため、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過した温風5の一部が、逆方向の温風として半導体チップ100の裏面に戻ってくることが抑制される。また、供給口から吹き出される温風5が、半導体チップ100の端部付近に設けられた図示せぬ吸気口との間で循環している間に、パッケージ(TABテープ)2から飛散したCuなどの金属の大部分は循環経路の内壁に付着するため、半導体チップ100の裏面4に達するCuなどの金属量は減衰される。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0036】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は6x109/cm2、Ni原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されることが判る。
【0037】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0038】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態3のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0039】
(実施の形態4により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態3の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0040】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は3×109/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0041】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態3よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0042】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1および3のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、図15に示すように、温風ノズル14から供給され温風5の流れが、半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流される。そしてこの流れは、チップ端部付近に設けられた吸気口15に吸入される。本実施の形態においては、上記温風5の流れを制御しながら半導体チップ1の裏面には常に新鮮な温風5が供給されるように、温風ノズル14から常に新鮮な温風5が供給され、吸気口15に達した金属を含む温風5は、除外装置を経て外部に排気される。
【0043】
(実施の形態5により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図15に示すように、温風ノズルから供給される常に新鮮な温風5の流れが半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流されるため、実施の形態3および4に見られるように、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過して一部金属を含む温風5が循環して半導体チップ100の裏面に戻ってくることが抑制される。これにより、パッケージ(TABテープ)2の表面から半導体チップ100の裏面4に飛来するCuなどの金属量は大幅に減衰される。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0044】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は4x109/cm2、Ni原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されることが判る。
【0045】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1および3よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0046】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態5のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0047】
(実施の形態6により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態5の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0048】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は1×109/cm2程度にまで低減されていることが判る。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0049】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態5よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0050】
(実施の形態7)
本発明においては、実施の形態1〜6に示したように、半導体チップ100とパッケージ2とを接着部材3を介して接合してベークする時に、特に175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風は行わない。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0051】
(実施の形態7により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0052】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、従来技術に比較して、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0053】
このように、本実施の形態においては、コーティング膜20を備えたリード圧着台6を使用するという特徴のみにより、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を従来技術よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークするステップの概略構成を示す図である。
【図2】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面から圧着台を取り外し、半導体チップを樹脂封止し、ベーキングするステップの概略構成を示す図である。
【図4】従来の半導体装置の製造方法において、パッケージに半田ボールを取り付けるステップの概略構成を示す図である。
【図5】本発明の半導体装置の製造方法に係わる製造フローを示す図である。
【図6】本発明の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合するステップの前に行われる半導体チップの裏面研磨後の、基板裏面の深さと当該深さにおける金属含有濃度との関係を示す図である。
【図7】本発明の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面研磨後に行われる当該裏面の金属除去を目的としたウェットエッチングを行った後の、当該裏面の表面状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1、2に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークするステップの概略構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1、3、5に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面から圧着台を取り外し、半導体チップを樹脂封止し、ベーキングするステップの概略構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において、パッケージに半田ボールを取り付けるステップの概略構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態それぞれにおいて測定された、半導体チップの素子形成面における金属付着密度の一覧を示す図である。
【図13】実施の形態1、2の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図14】実施の形態3、4の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図15】実施の形態5、6の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図16】実施の形態2、4、6、7の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に、接続面にコーティング膜の塗布された圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1…半導体チップ
1a…パッド
2…パッケージ(TABテープ)
3…接着部材(エラストマ)
4…裏面
5…温風(気体の送付)
6…リード圧着台
7…インナー・リード
8…素子形成面
9…リード圧着台
10…樹脂
11…半田ボール
12…裏面研削損傷
14…温風ノズル
15…吸気口
20…コーティング膜
51…温風(気体の送付)のパッケージ側から半導体チップ側への逆流成分
100…半導体チップ
200…半導体装置
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置に関し、特に、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの積層パッケージ化により当該半導体チップを備えた半導体装置の実装密度を向上することを目的として、半導体チップの薄化が進められている。半導体チップを薄くするためには、ウェハ、およびウェハ上に積層される薄膜の割れ強度を向上させるために、裏面研削損傷を除去する必要がある。しかし、この裏面研削損傷を除去すると、パッケージ組立て工程において、素子を形成している面へ金属が付着する金属汚染の影響が大きくなり、半導体装置としての製品の信頼性を低下させる。このため、パッケージ組立て工程における金属汚染源を特定し、当該金属汚染源からの金属汚染を防止する必要がある。
【0003】
従来の半導体装置(μBGAパッケージ)の製造方法を、図1〜図4に示す。当該半導体装置の製造が開始されると、図1に示されるように、インナー・リード7が内臓されているパッケージ(TABテープ)8が、エラストマ3を介して半導体チップ1の素子形成面に対して接合される。パッケージ(TABテープ)8と、半導体チップ1とが接合された後、接合面の接着力を高めるために、150〜180℃の温度領域で数10分のベークが行われる。次に、図2に示すように、半導体チップ1の裏面にリード圧着台9が接続される。そして、リード圧着台9に接触した状態で、パッケージの開口部に露出しているインナー・リード7が、パッケージの開口部を介して外部から負荷される押圧により、チップ1表面に形成されたパッド1aに電気的に接続される。インナー・リード7をチップ1表面に形成されたパッド1aに圧着する時には、その圧着力を高めるために、150〜180℃の温度領域で数10秒の熱処理が行われる。熱処理後、半導体チップ1は、図3に示すように樹脂10により封止され、150〜180℃の温度領域で数時間ベークされる。このベークにより、樹脂が硬化する。最後に、図4に示すように、パッケージ(TABテープ)8に半田ボール11が取り付けられる。パッケージ(TABテープ)8に半田ボール11を取り付ける半田リフローは、250〜270℃の温度領域で数10秒間行われる。
【0004】
しかし、従来の半導体装置の製造方法では、以下に示すような課題がある。つまり、図1で説明した方法では、パッケージ(TABテープ)8と半導体チップ1とが接合された後のベーク雰囲気を制御していないため、ベーク時にパッケージ(TABテープ)8表面から銅が飛散して、半導体チップ1の裏面に付着する。また、図2で説明した方法では、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていると、半導体チップ1の裏面にそれらの金属が付着する。そして、図3で説明した樹脂硬化のためのベークにより、半導体チップ1の裏面に付着した銅などの金属は、半導体チップ1の素子形成領域を有した面側に回り込んで移動する。銅などの金属が素子形成領域に到達すると、pn接合リーク電流、およびゲート酸化膜リーク電流が増大する。その結果、製造された製品は、半導体装置としての信頼性が低下する。銅などの金属は、半導体中(シリコン中)における拡散速度が速いため、上記のようなベーク温度領域でも、半導体チップ1の裏面から素子形成面である表面側まで容易に達することができる。このような、金属の移動に基づく素子形成領域における金属汚染の問題は、半導体チップの厚さが薄くなると顕著になる。そして、近年のチップ薄化は、半導体装置の信頼性低下を加速させている原因となっている。
【0005】
上記した技術に関連して、以下に示す提案がなされている。
【0006】
日立電線株式会社製品カタログ(μBGAパッケージ;CAT.NO.B−106D)では、μBGAパッケージの製造工程において、μBGAパッケージの最終個片切断まで、全てパッケージ(TABテープ)がリール対応した製造方法が採用されており、これによる高生産性と品質安定化が実現されている。
【0007】
【非特許文献1】日立電線株式会社製品カタログ(μBGAパッケージ;CAT.NO.B−106D)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用する括弧付き符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0010】
本発明の半導体装置の製造方法は、裏面研磨された半導体チップ(100)の素子形成面(8)と開口部を有したパッケージ(2)とを、接着部材(3)を介して接合するパッケージ接合ステップと、半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、半導体チップの裏面に向けて気体(5)を送る送風ステップと、半導体チップの裏面(4)に圧着台(9)を接続する圧着台接続ステップと、パッケージの開口部に露出するように備えられている導電性接続部材(7)を、外部からパッケージの開口部を介して半導体チップの素子形成面に形成されている導体パッド(1a)に押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、導電性接続部材圧着ステップの後に、半導体チップの裏面から圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、半導体チップを樹脂(10)により封止する封止ステップと、封止ステップにより半導体チップを封止する樹脂を乾燥させるベークステップと、パッケージに半田ボール(11)を取り付ける半田ボール取り付けステップとを備える。
【0011】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップは、接合部をベークする時に、半導体チップ(100)の裏面(4)の中央部から周縁部に向けて流れが出来るように、半導体チップの裏面の中央部に向けて気体(5)を送る。
【0012】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより、半導体チップの裏面の中央部に向けて送風された気体は、半導体チップに接合されているパッケージ側から半導体チップ側に逆流しないように整流される。
【0013】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより送風された気体(5)は、半導体チップ(100)の裏面(4)に向けて送られる際に、循環して再使用されない。
【0014】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、送風ステップにより送られる気体(5)は、50cm〜100cm/Secの流速範囲内に制御される。
【0015】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、圧着台接続ステップは、半導体チップ(100)の裏面(4)に、接続面にコーティング膜(20)を有する圧着台(6)を接続する。
【0016】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、コーティング膜(20)は、シリコン窒化膜、あるいはシリコンカーバイト膜である。
【0017】
また、本発明の半導体装置は、請求項1から7までのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置(100)であり、半導体装置の素子形成面(8)におけるCu原子の付着密度は、1010/cm2以下である。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、素子の形成されている面における金属汚染量が少なく、信頼性の高い半導体装置を製造する半導体装置の製造方法、および当該方法により製造される半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
添付図面を参照して、本発明による半導体装置を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0020】
本発明に係わる半導体装置の製造方法は、(a)裏面研磨された半導体チップの素子形成面と開口部を有したパッケージとを、接着部材を介して接合するパッケージ接合ステップと、(b)半導体チップとパッケージとの接合部をベークする時に、半導体チップの裏面に向けて気体を送る送風ステップと、(c)半導体チップの裏面に圧着台を接続する圧着台接続ステップと、(d)パッケージの開口部に露出するように備えられている導電性接続部材を、外部からパッケージの開口部を介して半導体チップの素子形成面に形成されている導体パッドに押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、(e)リード部材圧着ステップの後に、半導体チップの裏面から圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、(f)半導体チップを樹脂により封止する封止ステップと、(g)封止ステップにより半導体チップを封止する樹脂を乾燥させるベークステップと、(h)パッケージに半田ボールを取り付ける半田ボール取り付けステップとを有している。
【0021】
本発明においては、特に(b)に記載の送風ステップにおいて、半導体チップの裏面に向けてベーク温度と同程度(±10℃)の温風(気体の流れ)を吹き付ける。この際、温風の流れは、半導体チップの中央からチップ端に向かって流れるようにする。また、温風として使用される気体は、一度半導体チップおよびパッケージ部材を通過したものを循環させて再利用することはせずに、常時、新たに取り入れたものを使用する。これにより、半導体チップとパッケージとの接合後におけるベーク時に、パッケージ側から半導体チップ裏面へ金属が飛散することを抑制することができる。
【0022】
また、(c)に記載の圧着台接続ステップにおいて、圧着台として、半導体チップの裏面に接続する面に、予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜をコーティング膜として備えたものを使用する。これにより、当該圧着台から銅やニッケルなどの金属が、半導体チップ裏面に付着することが防止され、(g)に記載のベークステップにおいて、半導体チップ裏面に付着していた金属が、半導体中(シリコン中)に拡散し、半導体チップの素子形成領域に到達することを予め防止することができる。本発明の半導体装置の製造方法により、素子生成領域における金属汚染の抑制された極めて信頼性の高い半導体装置を製造することが出来る。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法による半導体装置の製造フローを図5に示す。本実施の形態においては、半導体装置として、μBGAパッケージの製造を例にして説明を行う。
【0024】
本発明の実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法において、μBGAパッケージの製造が開始されると、表面にDRAMの形成されたウエハの裏面が、ウェハの厚さが100μmになるまで研削される。ウエハの裏面研削においては、#400砥粒の砥石を用いてウェハの厚さが120μmになるまで荒研削が行われ、その後、#2000砥粒の砥石を用いて厚さ100μmになるまで仕上げ研削が実施される。裏面研磨の行われたウェハの裏面研削面には、図6に示すように、裏面4の表面から深さ0.1μm程度の深さまで銅やニッケルなどの金属が混入している。当該金属を除去するために、HF/HNO3混合液で、裏面研磨の行われたウェハの裏面4を更に1μmウエットエッチングすと、図7に示したような裏面研削損傷12も除去される。ここで、研削面の金属を除去するのにウエットエッチングを用いたが、金属汚染の無い方法、例えば、CMPやプラズマエッチングを用いてもよい。ウエットエッチングにより研削損傷12を除去することにより、ウエハの割れ強度が増す。薄い半導体チップを得るためには、ウエハ状態においてその厚さを薄くする必要があるが、薄いウエハが研削損傷12を有している場合、容易に破損する。このため、薄いウエハを得るためには、ウエットエッチングにより、ウエハの表面に生じた研削損傷12を除去することが必要不可欠となる。一方、ウエハの表面に生じた研削損傷12を除去すると、従来の課題として説明した、パッケージ組立時における金属汚染の原因となっている金属の、当該ウェハ表面における金属捕獲能力が減少する。つまり、研削損傷12が存在すると、パッケージ組立ての際に金属汚染が生じても、研削損傷12が当該金属汚染の因子となる金属を捕獲してくれるため、裏面において生じた金属汚染源となる金属がDRAM等の素子の形成されているウェハの表面側に拡散するのを抑制することが出来る。このように、薄い半導体チップを得るためにウエハを薄化すると、主として素子の形成されていないウェハの裏面における金属捕獲能力が小さくなる。そして、パッケージ組立ての際に素子の形成されているウェハ表面における金属汚染の影響を受けやすくなる。本実施の形態においては、上記のように裏面研磨されたウェハをダイシングによりチップ状態にした後、図8に示すように、半導体チップ100の素子形成面とインナー・リード7を備えたパッケージ(TABテープ)8とが、接着部材(エラストマ)3を介して接合される(ステップS01)。
【0025】
次に、図8に示すように、175℃の温度で20分のベークを行い、半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部をベークする。本実施の形態においては、ベーク時に、特に175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風する(ステップS02)。ベーク時に、半導体チップ100の裏面4に向けて175℃の気体を温風5として送付することにより、パッケージ(TABテープ)表面から飛散した銅等の金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面に到達することが抑制される。
【0026】
次に、図9に示されるように、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)。そして、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続された後、パッケージ2の開口部に露出するように備えられているインナー・リード7が、パッケージの開口部を介して外部からの押圧力により、半導体チップ100の素子形成面に形成されているパッド1aに電気的に接続される。この時、リード圧着台9は、175℃に温度領調節されており、インナー・リード7は、圧着端子により上記パッド1aに20秒間圧着される(ステップS04)。インナー・リード7が、半導体チップ100の素子形成面に形成されているパッド1aに対して電気的に接続された後、半導体チップ100の裏面4からリード圧着台9が取り外される(ステップS05)。そして、図10に示すように、半導体チップ100を熱硬化性の樹脂10で封止して(ステップS06)、175℃の温度領域で6時間のベークを実施することにより当該樹脂10を硬化させる(ステップS07)。最後に、図11に示すように、半田ボール11をパッケージ2に対して取り付ける。パッケージ2に対する半田ボール11の取り付けは、半田リフローにより行われる。半田リフローは、265℃の温度領域で15秒間実施される(ステップS08)。以上の工程により、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法による半導体装置(μBGAパッケージ)200の製造が終了する。
【0027】
(実施の形態1により製造される半導体装置の金属汚染度)
実施の形態1に係わる半導体装置の製造方法においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図8に示すように、175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風する。本実施の形態においては、温風5を、半導体チップ100全体を覆うような温風ノズルから半導体チップ100の裏面4に対して流路を考慮せずに吹き付けた。この場合、温風5がパッケージ(TABテープ)2の一部分に当り、図13に示すように、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過した温風5の一部51が、逆方向の温風51として半導体チップ100の裏面に戻ってくる。
【0028】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は5x109/cm2、Ni原子は5x109/cm2程度であった。なお、従来の温風5を吹き付けないベークにより半導体チップ1の裏面に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均でCu原子は1.3x1010/cm2、Ni原子は1.0x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されていることが判る。そして、半導体チップ100の裏面4に銅などの金属付着を防止することにより、図10で説明した樹脂硬化のためのベーク(ステップS07)が行われても素子の形成された半導体チップ100の表面側に金属が到達することを防止できる。
【0029】
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図8に示すように、175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風することにより、パッケージ2表面から半導体チップ100の裏面4に付着する金属付着量を低減する。そして、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0030】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0031】
(実施の形態2により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態1の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0032】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は2x109/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0033】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0034】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、図14に示すように、温風ノズルから供給され温風5の流れが、半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流される。そしてこの流れは、チップ端部付近に設けられた図示せぬ吸気口に達するようにする。本実施の形態においては、吸気口に達した温風5が循環されて、再度、上記の温風ノズルから供給される。従って、パッケージ(TABテープ)2表面を通過した温風5は、再び半導体チップ100の裏面4に供給されるので、パッケージ(TABテープ)2の表面から飛散した金属が半導体チップ100の裏面4に付着する。なお、温風5が上記のように循環している間に、パッケージ(TABテープ)2から飛散したCuなどの金属の大部分は循環経路の内壁に付着するため、半導体チップ100の裏面4に達するCuなどの金属量は減衰される。
【0035】
(実施の形態3により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図14に示すように、温風ノズルから供給され温風5の流れが半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流されるため、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過した温風5の一部が、逆方向の温風として半導体チップ100の裏面に戻ってくることが抑制される。また、供給口から吹き出される温風5が、半導体チップ100の端部付近に設けられた図示せぬ吸気口との間で循環している間に、パッケージ(TABテープ)2から飛散したCuなどの金属の大部分は循環経路の内壁に付着するため、半導体チップ100の裏面4に達するCuなどの金属量は減衰される。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0036】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は6x109/cm2、Ni原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されることが判る。
【0037】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0038】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態3のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0039】
(実施の形態4により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態3の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0040】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は3×109/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0041】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態3よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0042】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態1および3のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、図15に示すように、温風ノズル14から供給され温風5の流れが、半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流される。そしてこの流れは、チップ端部付近に設けられた吸気口15に吸入される。本実施の形態においては、上記温風5の流れを制御しながら半導体チップ1の裏面には常に新鮮な温風5が供給されるように、温風ノズル14から常に新鮮な温風5が供給され、吸気口15に達した金属を含む温風5は、除外装置を経て外部に排気される。
【0043】
(実施の形態5により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態においては、特に半導体チップ100の素子形成面とパッケージ2との接合部を175℃の温度で20分間ベークする時に(図5に示される製造フローのステップS02)、図15に示すように、温風ノズルから供給される常に新鮮な温風5の流れが半導体チップ100の裏面4中央部から半導体チップ100のチップ端部に向かって流れるように整流されるため、実施の形態3および4に見られるように、パッケージ(TABテープ)2の表面を通過して一部金属を含む温風5が循環して半導体チップ100の裏面に戻ってくることが抑制される。これにより、パッケージ(TABテープ)2の表面から半導体チップ100の裏面4に飛来するCuなどの金属量は大幅に減衰される。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0044】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は4x109/cm2、Ni原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制されることが判る。
【0045】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態1および3よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0046】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係わる半導体装置の製造方法の基本的な工程は、実施の形態5のそれぞれと同様である。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0047】
(実施の形態6により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、実施の形態5の効果に加えて、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0048】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は1×109/cm2程度にまで低減されていることが判る。この製造方法により、ベーク時にパッケージ(TABテープ)2表面から飛散した銅などの金属が温風5に遮られて半導体チップ100の裏面4まで到達するのが抑制され、また、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0049】
このように、本実施の形態においては、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を実施の形態5よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【0050】
(実施の形態7)
本発明においては、実施の形態1〜6に示したように、半導体チップ100とパッケージ2とを接着部材3を介して接合してベークする時に、特に175℃の気体を温風5として半導体チップ100の裏面4に向けて送風は行わない。但し、本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法においては、半導体チップ100の裏面4にリード圧着台9が接続される(ステップS03)際に、図16に示されるような、半導体チップ100と接続する側の表面に予めシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜などのコーティング膜20が形成されたリード圧着台9が用いられる。
【0051】
(実施の形態7により製造される半導体装置の金属汚染度)
本実施の形態によれば、リード圧着台9に銅やニッケルが含まれていてもシリコン窒化膜またはシリコンカーバイト膜がそれら金属の拡散を防止するので、リード圧着台9が半導体チップ100の裏面4に接続した際においても、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することはない。本実施の形態により、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することを抑制する。本実施の形態により、最終的に半導体チップ100を樹脂封止してベークする際に(ステップS07)、半導体チップ100の裏面4から素子形成面である半導体チップの表面に金属が拡散により廻り込み、素子における電気的な短絡等が生じることが予め防止される。
【0052】
本実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において製造された半導体装置200の素子形成面である表面における金属付着密度(金属汚染度)を図12に示す。本実施の形態の場合、半導体チップ100の裏面4に達する金属原子の付着密度量は、チップ平均で、Cu原子は1x1010/cm2程度であった。この製造方法により、従来技術に比較して、リード圧着台9に含まれる金属が半導体チップ100の裏面4に付着することが抑制されることが判る。
【0053】
このように、本実施の形態においては、コーティング膜20を備えたリード圧着台6を使用するという特徴のみにより、素子の形成されている半導体チップ100表面における金属付着量を従来技術よりも更に低減した半導体装置200の製造を行う半導体装置の製造方法、及びこれによる極めて信頼性の高い半導体装置200が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークするステップの概略構成を示す図である。
【図2】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面から圧着台を取り外し、半導体チップを樹脂封止し、ベーキングするステップの概略構成を示す図である。
【図4】従来の半導体装置の製造方法において、パッケージに半田ボールを取り付けるステップの概略構成を示す図である。
【図5】本発明の半導体装置の製造方法に係わる製造フローを示す図である。
【図6】本発明の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合するステップの前に行われる半導体チップの裏面研磨後の、基板裏面の深さと当該深さにおける金属含有濃度との関係を示す図である。
【図7】本発明の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面研磨後に行われる当該裏面の金属除去を目的としたウェットエッチングを行った後の、当該裏面の表面状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1、2に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークするステップの概略構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1、3、5に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面から圧着台を取り外し、半導体チップを樹脂封止し、ベーキングするステップの概略構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係わる半導体装置の製造方法において、パッケージに半田ボールを取り付けるステップの概略構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態それぞれにおいて測定された、半導体チップの素子形成面における金属付着密度の一覧を示す図である。
【図13】実施の形態1、2の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図14】実施の形態3、4の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図15】実施の形態5、6の半導体装置の製造方法において、半導体チップとパッケージとを接合し、接合面をベークする際に、半導体チップの裏面に向けて送られる気体の流れの模式を示す図である。
【図16】実施の形態2、4、6、7の半導体装置の製造方法において、半導体チップの裏面に、接続面にコーティング膜の塗布された圧着台を接続し、パッケージのインナー・リードを半導体チップの表面パッドに圧着するスッテップの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1…半導体チップ
1a…パッド
2…パッケージ(TABテープ)
3…接着部材(エラストマ)
4…裏面
5…温風(気体の送付)
6…リード圧着台
7…インナー・リード
8…素子形成面
9…リード圧着台
10…樹脂
11…半田ボール
12…裏面研削損傷
14…温風ノズル
15…吸気口
20…コーティング膜
51…温風(気体の送付)のパッケージ側から半導体チップ側への逆流成分
100…半導体チップ
200…半導体装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面研磨された半導体チップの素子形成面と開口部を有したパッケージとを、接着部材を介して接合するパッケージ接合ステップと、
前記半導体チップと前記パッケージとの接合部をベークする時に、前記半導体チップの前記裏面に向けて気体を送る送風ステップと、
前記半導体チップの前記裏面に圧着台を接続する圧着台接続ステップと、
前記パッケージの前記開口部に露出するように備えられている導電性接続部材を、外部から前記パッケージの前記開口部を介して前記半導体チップの前記素子形成面に形成されている導体パッドに押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、
前記導電性接続部材圧着ステップの後に、前記半導体チップの前記裏面から前記圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、
前記半導体チップを樹脂により封止する封止ステップと、
前記封止ステップにより前記半導体チップを封止する前記樹脂を乾燥させるベークステップと、
前記パッケージに半田ボールを取り付ける半田ボール取り付けステップと
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップは、前記接合部をベークする時に、前記半導体チップの前記裏面の中央部から周縁部に向けて流れが出来るように、前記半導体チップの前記裏面の中央部に向けて気体を送る半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより、前記半導体チップの前記裏面の中央部に向けて送風された前記気体は、前記半導体チップに接合されている前記パッケージ側から前記半導体チップ側に逆流しないように整流される半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより送風された前記気体は、前記半導体チップの前記裏面に向けて送られる際に、循環して再使用されない半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより送られる前記気体は、50cm〜100cm/Secの流速範囲内に制御される半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1から5までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記圧着台接続ステップは、前記半導体チップの前記裏面に、接続面にコーティング膜を有する圧着台を接続する半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記コーティング膜は、シリコン窒化膜、あるいはシリコンカーバイト膜である半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置であり、
前記半導体装置の素子形成面におけるCu原子の付着密度は、1010/cm2以下である半導体装置。
【請求項1】
裏面研磨された半導体チップの素子形成面と開口部を有したパッケージとを、接着部材を介して接合するパッケージ接合ステップと、
前記半導体チップと前記パッケージとの接合部をベークする時に、前記半導体チップの前記裏面に向けて気体を送る送風ステップと、
前記半導体チップの前記裏面に圧着台を接続する圧着台接続ステップと、
前記パッケージの前記開口部に露出するように備えられている導電性接続部材を、外部から前記パッケージの前記開口部を介して前記半導体チップの前記素子形成面に形成されている導体パッドに押圧することにより電気的に接続する導電性接続部材圧着ステップと、
前記導電性接続部材圧着ステップの後に、前記半導体チップの前記裏面から前記圧着台を取り外す圧着台取り外しステップと、
前記半導体チップを樹脂により封止する封止ステップと、
前記封止ステップにより前記半導体チップを封止する前記樹脂を乾燥させるベークステップと、
前記パッケージに半田ボールを取り付ける半田ボール取り付けステップと
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップは、前記接合部をベークする時に、前記半導体チップの前記裏面の中央部から周縁部に向けて流れが出来るように、前記半導体チップの前記裏面の中央部に向けて気体を送る半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより、前記半導体チップの前記裏面の中央部に向けて送風された前記気体は、前記半導体チップに接合されている前記パッケージ側から前記半導体チップ側に逆流しないように整流される半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより送風された前記気体は、前記半導体チップの前記裏面に向けて送られる際に、循環して再使用されない半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記送風ステップにより送られる前記気体は、50cm〜100cm/Secの流速範囲内に制御される半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1から5までの少なくとも一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記圧着台接続ステップは、前記半導体チップの前記裏面に、接続面にコーティング膜を有する圧着台を接続する半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記コーティング膜は、シリコン窒化膜、あるいはシリコンカーバイト膜である半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置であり、
前記半導体装置の素子形成面におけるCu原子の付着密度は、1010/cm2以下である半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−123413(P2007−123413A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311338(P2005−311338)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
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