説明

半導体装置の製造方法

【課題】半導体パッケージを装着させる半導体装置を簡易に製造することができる技術を提供する。
【解決手段】第1の半導体パッケージを、粘着性を有するパレットに粘着保持させ、パレットに粘着保持された第1の半導体パッケージ上に第2の半導体パッケージを装着、パレットは、第1の半導体パッケージを支持する載置台と、載置台上に設けられ第1の半導体パッケージを粘着保持する粘着部材とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年電子機器の小型化・高機能化の要請に伴い、電子機器に組み込まれる実装基板の実装密度を更に高密度化することが求められている。このような高密度実装に対応するために、POP(Package−on−Package)構造と呼ばれる、複数の半導体パッケージを上下に重ねて実装(装着)する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、下側の半導体パッケージの上面周縁部に設けられたランド上に、上側の半導体パッケージの下面に設けられた突起電極を装着したPOP構造の半導体装置が記載されたものである。
【0003】
このPOP構造の半導体装置を基板に実装する方法としては、以下の2つがある。すなわち、複数の半導体パッケージを予め装着(積層)するいわゆるプリスタック工法によって半導体装置を製造した後にこの半導体装置を基板に実装する方法(例えば、特許文献2参照)、および基板上に直接半導体装置を複数層重ねて実装する方法である(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
プリスタック工法によって複数の半導体パッケージを装着する場合、下側の半導体パッケージと、この上に装着する半導体パッケージとの位置決めが重要である。そのため、以下の方法を採用していた。
【0005】
図5は、従来のプリスタック工法により複数の半導体パッケージを装着する様子を示す図である。図5に示すように、まず、半導体パッケージを載せるブロック500上に下側の半導体パッケージ600を載せる。それと共に、ブロック500上で半導体パッケージ600が動くのを防止するために、ブロック500の下側に設けられた吸着ブロック800に形成された貫通孔800aを介して、エアーを吸引することによりブロック500に載せられた下側の半導体パッケージ600を吸引固定する。その状態で、上側の半導体パッケージ700を下側の半導体パッケージ600の上に装着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−109001号公報
【特許文献2】特開2003−133519号公報
【特許文献3】特開2005−026648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、下側の半導体パッケージ600を吸着ブロック800を用いてエアーにて吸引固定するためには、複雑な構造かつ高価な設備が必要であるという問題があった。すなわち、半導体パッケージ600の形状に対応したブロック500および800が必要となるので、ブロック500および800の製作、保守、管理のためのコストを要するという問題があった。また、吸着ブロック800に接続したエアーの吸引装置も必要であるため、イニシャルコストが高くなるのみならず、当該吸引装置のランニングコスト(電気費用、メンテナンス費用)も必要であるという問題があった。
【0008】
また、従来のプリスタック工法は、上側の半導体パッケージ700を下側の半導体パッケージ600の上に装着する前に、上側の半導体パッケージ700の下面に設けられた突起電極に対して別の場所で半田を転写するという工程が必要であるという問題があった。
【0009】
このように、従来のプリスタック工法が別の場所で半田を転写する工程が必要である理由が2つある。すなわち、1つ目の理由は、従来のプリスタック工法では、下側の半導体パッケージ600を吸引固定しているため、吸引された下側の半導体パッケージ600の上面に直接半田を印刷(転写)すると、下側の半導体パッケージ600の上面周縁部に存する半田が、ブロック500と下側の半導体パッケージ600の隙間より吸引されて無くなるからである。
また、2つ目の理由は、ブロック500と下側の半導体パッケージ600の隙間より吸引された半田が貫通孔800aに詰り、エアーの吸引力が衰える問題が発生するからである。
【0010】
このように従来のプリスタック工法は、上側の半導体パッケージ700の個々に対して、別の場所で半田を転写するという工程を要していたので、一度に多くの半導体パッケージ700に半田を転写できず、半導体装置の製造に多くの時間を要していた。
【0011】
さらに、従来のプリスタック工法は、下側の半導体パッケージ600を吸引固定するため、エアーの吸引によって下側の半導体パッケージ600がたわむという問題が発生していた。すなわち、図5に示すように、下側の半導体パッケージ600はその周縁部のみがブロック500によって支持され、かつ、吸着ブロック800の略中央部にあけられた貫通孔800aからエアーが吸引されるため、下側の半導体パッケージ600の略中央部はエアーの吸引力により下に凸にたわむのである。
【0012】
そうすると、下側の半導体パッケージ600が位置ズレを起こすので、高精度に上側の半導体パッケージ700を装着することができないのである。
【0013】
本発明は、前記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上下2つの半導体パッケージを簡易かつ安価に装着する半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(第1発明)
かかる目的のもと、本発明が適用されるパレットは、第1の半導体パッケージ上に第2の半導体パッケージを装着した半導体装置の製造方法であって、第1の半導体パッケージを、粘着性を有するパレットに粘着保持(粘着固定)させ、パレットに粘着保持された第1の半導体パッケージ上に第2の半導体パッケージを装着することを特徴とする。
【0015】
かかる構成により、従来採用していた半導体パッケージをエアーによって吸引して保持(固定)する必要がないので、第1の半導体パッケージがたわむことがなく、第1の半導体パッケージおよび第2の半導体パッケージを高精度に位置決めでき、半導体装置を安価かつ高精度に製造することができる。
【0016】
また、下側の半導体パッケージを粘着保持したため、下側の半導体パッケージの上面に形成されたランド上に直接半田を印刷しても従来のような上面周縁部に存する半田が吸引されて無くなるという問題が発生しない。このため、パレットにセットした下側の半導体パッケージの上面に直接半田を印刷することができるので、従来のように、上側の半導体パッケージ700の下面に設けられた電極(ランド)に対して別の場所で半田を転写するという工程が不要になる。
さらに、パレットが複数の下側の半導体パッケージを粘着固定することができる構成であれば、パレットにセットされたすべての半導体パッケージに、半田を一度に転写することが可能であるので、半導体装置の製造時間を短縮することができる。
【0017】
(第2発明)
ここで、パレットは、第1の半導体パッケージを支持する支持部と、この支持部上に設けられ当該第1の半導体パッケージを粘着保持する粘着部材とを有することが好適である。当該粘着部材としては、シリコーン系(例えば、シリコーンゴム)を主成分とする材料からなるシートが挙げられる。
【0018】
(第3発明)
また、前記パレットに備える粘着部材が、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とする材料が好適である。
【0019】
かかる構成により、粘着部材には低分子のシロキサンが含まれていないため、パレットをリフロー等により高温で加熱した場合、粘着部材の柔軟性および粘着性が損なわれず、柔軟性および粘着性が経年劣化しにくいという効果がある。
【0020】
また、粘着部材には低分子のシロキサンが含まれていないため、低分子のシロキサンが半導体装置の電気接点の表面に付着し、絶縁皮膜となって接点障害に至り、導通不良や動作不良を起こすといった問題を防止することができる。特に、本第3発明は、低分子のシロキサンが原因となって引き起こす前記した問題を回避したい半導体装置の製造に使用することに好適である。
【0021】
さらに、前記組成物で形成した粘着部材は、無色透明であるので、異物の発見が容易にできるという効果もある。
【0022】
ここで、前記した組成物について以下に説明する。
以下、ポリジメチルシロキサンを「PDMS」と略し、末端をシリケート変性されたポリジメチルシロキサンを「変性PDMS」と略す。
【0023】
(シリケート化合物)
本発明のシリケート化合物とは、シリコン(Si)でできた金属アルコキシドのオリゴマーであり、主鎖にシロキサン(−Si−O−Si−)骨格を持ち、外鎖にアルコキシ基(RO)を導入した化合物のことである。ここで、アルコキシ基(RO)のアルキル部分である(R)は、メチル基、エチル基、プロピル基等が例示される。このシリケート化合物は、水と容易に反応する特性を持っている。
【0024】
シリケート化合物は、金属アルコキシドのオリゴマーであるので、金属アルコキシドよりも分子量が大きいので、揮発しにくい。このため、シリケート化合物が加水分解した時に、前記変性PDMSに含まれる揮発性の高い低分子のシロキサンの揮発を、より一層、抑制することができる。また、シリケート化合物は、高い化学反応性を有しており、縮合反応を円滑に進めることができる。
【0025】
また、本発明で使用するシリケート化合物の種類として、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート等が挙げられる。品質の安定性および安全性の点からエチルシリケートが好ましい。反応性を上げることを目的にメチルシリケートの使用の場合、揮発されるメタノールの処理を確実に実施する必要がある。
【0026】
(変性PDMS)
本発明の変性PDMSとは、シリケート化合物にてPDMSの末端を変性処理したものであり、両末端にシラノール基を有するPDMSと、主鎖の片側または両側に加水分解可能な官能基であるアルコキシ基を有するアルコキシシラン部分縮合物とを反応させて得られるものをいう。
【0027】
この変性PDMSは、通常のPDMSと比べると、格段に高い官能基濃度を有している。また、変性PDMSは、シリケート化合物との縮合反応性が高いため、変性PDMSに含まれるアルコキシシラン部分縮合物は、円滑に縮合反応が行われ、硬化してポリマー化することができる。
【0028】
本発明で使用される変性PDMSは、質量平均分子量が5000以上で100000以下の範囲にあるものが使用される。
【0029】
(組成物の生成)
本発明においては、前記したシリケート化合物と、前記した変性PDMSとを有する混合物を加水分解および縮合反応させる。
【0030】
シリケート化合物は、水の存在下にて容易に加水分解するため、シリケート化合物の分子内のアルコキシ基が、反応性の高いシラノール基(−OH基)となる。
一方、前記変性PDMSも同様に、加水分解をすることにより、水の存在によってシラノール基(「シラノール変性」とも呼ぶ。)となる。
【0031】
これら双方のシラノール基は、高い反応性を有していると同時に、似通った反応性を有しているため、シリケート化合物と変性PDMSとを有する混成物を加水分解することによって、シラノールの凝集が加速されることなく、変性PDMSとの縮合反応が順調に進行する。これにより、変性PDMSに含まれる低分子のシロキサンも、反応生成物(組成物)中に取り込まれる。
【0032】
つまり、加水分解反応および縮合反応により、低分子のシロキサンは、組成物を構成する物質の一部となり、単体として存在しなくなる、または単体として存在する量が極めて微量(シロキサンの価数が15まで)となる。このため、組成物から低分子のシロキサンが揮発することがないか、揮発量が極めて微量となる。
【0033】
(粘着部材の形成)
前記組成物は液状(「ゾル」とも呼ぶ。)であるので、組成物からパレットの粘着部材として形成するには、組成物を金型等のトレイに塗布し、乾燥焼成処理によって、硬化(固体または半固体 「ゲル」とも呼ぶ。)させて形成する。形成形状は任意でよいが、一般的にはシート状、板状に形成する。
【0034】
そして前記形成した粘着部材を、本発明に係るパレットの硬い剛体でできた板状のベース(載置台)の表面に、密着または接着させて固定(保持)をして、半導体パッケージを保持することができる。
【0035】
(第4発明)
また、前記粘着部材の成分となるシリケート化合物は、
〔化学式1〕SinO(n−1)(RO)2(n+1) (R=アルキル基、n=4〜16)で表されるものであり、また、変性PDMSは、
〔化学式2〕SinO(n−1)(RO)2(n+1) (OSi(CH3)2)m(RO)2(n+1)SinO(n−1)(R=アルキル基、n=4〜16、m>50)
で表されるものであっても良い。
【0036】
(第5発明)
さらに、前記粘着部材の成分となるシリケート化合物(A)と、前記変性PDMS(B)の配合の割合が、A/Bのモル比にて、0.1以上10以下の範囲であることが好ましい。最適な配合の割合は、A/Bのモル比にて1前後である。
【0037】
前記組成物は、この最適な配合の割合を基準にし、柔軟性を要求する場合は変性PDMS(B)を増加し、反対に高硬度を要求する場合はシリケート化合物(A)を増加させるのがよい。
【0038】
ただし、当該組成物は、シリケート化合物(A)を増加させる場合、モル比10を越えると、低分子のシロキサンの揮発成分が増加する。つまり、低分子のシロキサンが単体として存在する量が増加するため、硬化時の収縮や薄膜化、場合によってはクラックの発生などの問題が生じ、本発明の効果を奏しない。
【0039】
また、モル比0.1より小さい場合は、シリケート化合物(A)と変性PDMS(B)との加水分解反応および縮合反応が円滑に行われず、結果として未硬化の状態となり、低分子のシロキサンが残留してしまい、本発明の効果を奏しない。
【0040】
また、前記シリケート化合物は、3量体〜12量体(3量体以上12量体以下)であることが望ましい。これは、3量体未満ではシリケートが持つ特性の効果が少なく、また12量体より上のものはシリケート化合物の粘度が高くなることから合成時に扱いにくいからである。
【0041】
(第6発明)
また、前記粘着部材は、260℃以下でガスクロマトグラフ(GC−MS)により測定した場合に、価数が15以下のシロキサンを含まないことが好適である。
【0042】
また、前記パレットは、前記粘着部材の前記支持部と対向する側の面とは反対の面に設けられ前記第1の半導体パッケージの移動を抑制するガイド部材をさらに有することが好適である。
【0043】
また、前記第1の半導体パッケージは、配線パターンが形成された配線基板と、当該配線基板の前記パレットと対向する側の面に設けられ他の電子機器へ接続するための電極端子とを有し、当該配線基板の当該対向する側の面の当該電極端子より外側の領域が前記パレットと接触することで粘着保持されることが好適である。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、半導体パッケージを装着させる半導体装置を簡易かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施の形態に係る方法を用いて製造される半導体装置の概略構成を示す図である。
【図2】半導体装置の下側の半導体パッケージの概略構成を示す図である。
【図3】半導体装置を製造する様子を示す図である。
【図4】本実施の形態に係るパレットの概略構成を示す図である。
【図5】従来のプリスタック工法により複数の半導体パッケージを積層する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0046】
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
(半導体装置の構成)
まず、本実施例1に係る方法を用いて製造される半導体パッケージが装着(積層)された半導体装置1の構成について説明する。
図1は、半導体装置1の概略構成を示す断面図である。
半導体装置1は、第1の半導体パッケージとしての半導体パッケージ10の上部に第2の半導体パッケージとしての半導体パッケージ20を積層配置してなるPOP型の半導体装置である。
【0047】
(第1の半導体パッケージの構成)
図2は、半導体装置1の第1(下側)の半導体パッケージ10の概略構成を示す図である。図2(a)は半導体パッケージ10を上から見た平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるX−X断面図である。
【0048】
半導体パッケージ10は、配線基板100の一方の面(上面)に、半導体素子200がフェイスダウンで搭載(フリップチップ実装)されている。
配線基板100は、ガラス−エポキシ、ガラス−BT(ビスマレイミドトリアジン)、ポリイミド等の有機樹脂材、セラミックス或いはガラス等の無機材料、又はシリコン(Si)等の半導体材料からなる基板基材101の両面に、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等からなる配線パターンが多層配線層構造をもって選択的に配設されている。
【0049】
この配線パターンの一部として、基板基材101の一方の面(上面)には、配線基板100上にフリップチップ実装される半導体素子200の電極が接続される電極端子102、並びに配線基板100上に積層配置される半導体装置、例えば半導体パッケージ20を接続するための外部接続端子103とが配設されている。
【0050】
また、基板基材101の他方の面(下面)には、配線基板100を電子機器のマザーボード等への接続用球状電極端子が配設される外部接続用端子104が複数配設されている。
また、配線基板100における、多層配線層の最上層には、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系等の樹脂、又はこれらの混合樹脂等からなる絶縁性粘着部材105が配設されている。
【0051】
絶縁性粘着部材105は、例えば感光性フォトレジスト材料を、印刷法、スプレーコート法等により配線基板100の表面に形成した後、フォトリソグラフィ法によって開口パターンが形成される。この結果、配線基板100の上面のほぼ中央部には電極端子102が露出し、外周縁部近傍において外部接続端子103が露出する。また、配線基板100の下面に於いては、外部接続用端子104が露出する。
【0052】
配線基板100の表面に配設された電極端子102の表面には、接続される半導体素子200の電極形態などに対応して、半田、或いは導電性樹脂等からなる再溶融性の導電部材106が被覆されている。この導電部材106は、印刷法、転写法、蒸着法、或いは化学反応析出法等により被着される。
また、配線基板100の他方の面(下面)に複数配設された球状電極端子接続用の外部接続用端子104には、球状電極端子107が設けられている。
【0053】
半導体素子200は、所謂ウェーハプロセスが適用されて、シリコン(Si)或いはガリウム砒素(GaAs)等の半導体基板の一方の主面に、トランジスタ等の能動素子、コンデンサ等の受動素子並びにこれらの素子を接続する配線層をもって形成された電子回路を具備し、当該主面には、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)を主体とする金属からなる電極パッド201が配設されている。
【0054】
また、電極パッド201上には、金(Au)、銅(Cu)或いはこれらの合金又は半田等からなる凸状(突起状)外部接続端子202が形成されている。この半導体素子200の外部接続端子202は、導電部材106を介して配線基板100の電極端子102と接続されている。
【0055】
そして、配線基板100と半導体素子200の電子回路形成面とが対向する間隙、並びに半導体素子200の外周部分には、アンダーフィル材300が配設されている。このアンダーフィル材300により、配線基板100と半導体素子200の電子回路形成面との間隙、および半導体素子200の外周部分が封止されて、半導体素子200は配線基板100上に固着されている。
【0056】
アンダーフィル材300は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、又はアクリル樹脂等からなる熱硬化性接着剤であり、硬化後の樹脂の熱膨張率、粘度或いは流動性を調整すべく、シリカ又はセラミックス等の無機物フィラーを含有してもよい。また、アンダーフィル材300は、銀(Ag)粒子或いは表面に金属が被覆されたプラスティック粒子等の導電性フィラーを含有してもよい。
【0057】
(第2の半導体パッケージの構成)
次に半導体装置1の第2(上側)の半導体パッケージ20について説明する。
半導体パッケージ20は、図1に示すように、下面の外周近傍に設けられた外部接続用端子21に半田を主体とする球状電極端子22が設けられた配線基板23上に、第1の半導体素子24が第1の接着剤25を介して載置されている。
また第1の半導体素子24上には、第2の半導体素子26が第2の接着剤27を介して載置されている。
【0058】
第1の半導体素子24及び第2の半導体素子26は、電子回路形成面が上を向いた状態で、配線基板23上に載置されている。
そして、第1の半導体素子24の電極パッド28及び第2の半導体素子26の電極パッド29と、配線基板23のボンディングパッド31との間は、ボンディングワイヤ32によりそれぞれ接続されている。
そして、第1の半導体素子24及び第2の半導体素子26は、ボンディングワイヤ32とともに、配線基板23上において封止樹脂33により封止されている。
【0059】
(半導体装置の製造方法)
次に、上述のように複数の半導体パッケージが積層化された半導体装置1を製造する方法について説明する。
図3は、半導体装置1を製造する様子を示す図である。
半導体装置1を製造する方法の概略としては、先ず、半導体パッケージ10を載せるためのパレットであるパレット50を用意する。そして、図3に示すように、パレット50の上に半導体パッケージ10を載せ、その後、半導体パッケージ20を半導体パッケージ10に装着する。そして、その後、パレット50に半導体パッケージ10と半導体パッケージ20とを積層した状態で載せたまま搬送し、リフローする。
【0060】
図4は、本実施の形態に係るパレット50の概略構成を示す図である。図4(a)はパレット50を上から見た図であり、図4(b)は図4(a)におけるY−Y断面図である。
パレット50は、半導体パッケージ10を支える支持部としての載置台51(ベース)と、載置台51の表面に積層され、半導体パッケージ10を着脱自在に粘着保持する粘着部材52と、粘着部材52上に載置され半導体パッケージ10の横方向の移動を抑止するガイド部材53とを有する(図4(b)参照)。そして、パレット50には、同時に複数(本実施の形態においては9個)の半導体パッケージ10を載置することができるように、複数の載置部50aが設けられている(図4(a)参照)。以下、載置部50aの数、つまり同時にパレット50に半導体パッケージ10を載置することができる数を「載置数」と称する。
【0061】
載置台51は、矩形の孔51aが載置数形成された板状の部材である。半導体パッケージ10の下面は、配線基板100の外部接続用端子104の外側の絶縁性粘着部材105の部位が粘着部材52を介して載置台51上に載るように載置される。図3に示す載置幅sは、0.2〜0.3mmであることが好ましい。孔51aは、配線基板100の絶縁性粘着部材105の部位を粘着部材52上に載せる際に、半導体パッケージ10の下面に設けられた球状電極端子107と載置台51とが干渉しないように形成されている。
【0062】
載置台51(ベース)の材質は、上述したように、粘着部材52を介して半導体パッケージ10を載せた状態で半導体パッケージ20を装着するのに充分な強度・剛性を有する硬い剛体でできた材質であり、例えば、加工性にも優れ軽量のアルミニウムである。また、本実施の形態に係る載置台51の孔51aは、図4(a)に示すように貫通孔であるが、球状電極端子107と載置台51との干渉を防ぐことができれば特に貫通されている必要はない。例えば、球状電極端子107が設けられている領域が粘着部材52を載せる面から凹んでいればよい。
【0063】
粘着部材52は、粘着性を有するとともに、矩形の孔52aが載置数形成されたシート状、板状(厚さは例えば0.3mm程度)の部材である。孔52aの大きさは、半導体パッケージ10が載置台51の上面と直接接触しないようにするために、図3に示すように、載置台51の孔51aの大きさよりも小さくあるいは同じにすることが好ましい。
【0064】
粘着部材52の形成手法としては、型枠に液状の粘着剤(組成物)を充填し、粘着剤をプレス板によりプレスして加熱し、冷却硬化させる方法を例示することができる。先に載置台51を形成しておき、その載置台51を型枠の一部として用いてもよい。孔52aは、プレス形成等する際に型枠で形成してもよいし、孔52aを形成していない平面上の物を載置台51上に貼り付けた後に切り取ることにより形成してもよい。粘着剤としては、耐熱性、粘着性、再剥離性等に優れるシリコーンゴムやフッ素ゴム等を有する材料であることを例示することができる。また、粘着部材52は、半導体パッケージ10を複数回繰り返して取り外すことができるような粘着性を有することが好ましい。
【0065】
ガイド部材53は、矩形の孔53aが載置数形成された板状の部材である。孔53aは、半導体パッケージ10が収まる大きさに形成されており、半導体パッケージ10が水平方向(配線基板100の面に平行な方向)に移動するのを防止する。半導体パッケージ10の端面と孔53aの内面とのクリアランスclはできる限り小さいことが好ましいが、半導体パッケージ10のパレット50への載置性を考慮して決定される。図3に示すように、クリアランスclは、例えば0.1〜0.2mm程度である。
【0066】
ガイド部材53の高さは、半導体パッケージ20を装着する際の妨げにならないように、半導体パッケージ10の高さより低く設定されている。また、材質は、薄い板状の形状に耐え得るのに充分な剛性が必要であることから、例えばステンレス鋼(SUS)を用いることが好適である。
【0067】
そして、半導体装置1を製造する際には、先ず、上述のように構成されたパレット50を用意し、パレット50の載置部50aに半導体パッケージ10を載せる。半導体パッケージ10は、粘着部材52上に載置され粘着保持される。
【0068】
その後、半導体パッケージ10の上面に、半導体パッケージ10に配線される外部接続端子103だけ開口されたメタルマスクを被せて、クリーム半田を転写する。そして、メタルマスクをはずしてから、クリーム半田が転写された外部接続端子103と、半導体パッケージ20の球状電極端子22の位置合わせして、半導体パッケージ10に搭載する。
【0069】
その際、半導体パッケージ10はパレット50上に粘着保持されており動かないので、半導体パッケージ10と半導体パッケージ20との位置決めを精度高く行うことができる。
【0070】
その後、パレット50に半導体パッケージ10と半導体パッケージ20とを積層した状態で搬送し、リフロー炉においてリフローする。
【0071】
なお、半導体装置1を製造する際に、半導体パッケージ10をパレット50の載置部50aまで搬送するには、部品保持用のノズルで真空吸引し、載置するときにはエアブローを行いノズルから離脱させる。同様に、半導体パッケージ20を半導体パッケージ10に装着する際に、半導体パッケージ20を半導体パッケージ10まで搬送するには、部品保持用のノズルで真空吸引し、装着するときにはエアブローを行いノズルから離脱させる。
【0072】
以上説明したように、上述のように構成されたパレット50を用いることにより、図5に示した吸着ブロックを用いて製造する方法で必要となる複雑な構造の設備を備えることなく、POP構造の半導体装置1を製造することができる。すなわち、パレット50を用いて製造することにより簡易にPOP構造の半導体装置1を製造することができる。
【0073】
また、パレット50を用いることにより、複数の半導体装置1をパレット50に載せた状態で落下させることなく搬送することができるとともに、半導体装置1を基板に実装する際には、半導体装置1を容易にパレット50から取り出すことができる。また、粘着部材52の粘着剤としてシリコーンゴムなどを使用することにより、パレット50を繰り返し使用することができる。
【0074】
なお、上述した実施の形態においては、半導体パッケージ10に装着する前の半導体パッケージ20の球状電極端子22の下部にクリーム半田を転写し、球状電極端子22と半導体パッケージ10の外部接続端子103との間にクレーム半田を介在させている。しかしながら、クリーム半田を介在させる方法としては、この方法に限定されない。例えば、半導体パッケージ20を装着する前に半導体パッケージ10の外部接続端子103上にクリーム半田を塗布しておいてもよい。
【実施例2】
【0075】
本発明に係る第2実施例について説明する。尚、実施例1と同一の部分は、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
また、実施例における「部」、「%」は特記ない限りいずれも質量基準(質量部、質量%)である。
【0076】
本実施例2の実施例1との相違点は、前記パレット50の粘着部材52が、低分子のシロキサンが含まない組成物を材料として形成された点である。
以下に粘着部材の成形方法について説明をする。まず、粘着部材52の材料となる組成物の製造方法について説明をする。
【0077】
〔組成物の製造〕
本発明に係るパレット50の粘着部材52は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とする。この組成物の製造について以下に具体的に説明する。
【0078】
攪拌装置、温度計、滴下ラインを取り付けた反応容器に、エチルシリケート(多摩化学工業株式会社製、シリケート40 n=4〜6 またはシリケート45 n=6〜8)1.0gと、エチルシリケートを両末端にアルコキシ変性したポリジメチルシロキサン(質量平均分子量;32,000相当)(荒川化学株式会社製HBSIL039)32.0gを入れ、大気中(室温)にて約30分間、攪拌混合し、混成物である原料液Aを得た。
ここで、エチルシリケートと、エチルシリケートを両末端にアルコキシ変性したポリジメチルシロキサンで用いられたシリケートは、同じ種類および同じ特性を持つシリケートを使用した。
【0079】
そして、原料液Aを加水分解工程および縮合工程にて、必要量の水0.93gを約1時間かけて滴下して加え、攪拌混合した。
その後、攪拌しながら約30分かけて室温まで自然冷却し、組成物を得た。
【0080】
〔粘着部材の成形〕
前記組成物は液状(「ゾル」とも呼ぶ。)であるので、組成物から粘着部材52に成形するには、組成物を金型等のトレイに塗布し、乾燥焼成処理によって施し、硬化(固体または半固体 「ゲル」とも呼ぶ。)させてシート状に成形する。
【0081】
前記組成物を、仕上がりで20μmの厚みになるように均一に金型等のトレイに塗布した後、高温炉〔(「オーブン」とも呼ぶ。)アドバンテック東洋株式会社製のDRC433FA〕に200℃で1時間、乾燥焼成処理を行い、組成物を硬化させ、粘着部材52を形成した。
【0082】
前記粘着部材52の形成方法としては、前記記載した形成方法以外にも、型枠に液状の組成物を充填し、組成物をプレス板によりプレスして加熱し、冷却硬化させる方法も例示することができる。図4に記載する孔52aは、プレス成形等する際に型枠で形成してもよいし、孔52aを形成していない平面上の物を載置台51(ベース)上に貼り付けた後に切り取ることにより形成してもよい。また、粘着部材52は、半導体パッケージ10を複数回繰り返して取り外すことができるような粘着性を有することが好ましい。
【0083】
ここで前記組成物に低分子のシロキサンが含まれていないことを、以下で説明する。
【0084】
〔評価1〕
(測定試験片シート)
前記した組成物をシャーレ(直径103mm)に仕上がりで1mmの厚みになるように注入し、200℃で2時間、乾燥焼成処理を行い、その後、シャーレから脱型して、測定試験片シート(直径103mm、厚さ1mm)とした。
【0085】
(シリコーンゴム)
また、比較対象となる従来のシリコーンゴムとして、市販されているタイガースポリマー株式会社製のSR−50を採用し、直径103mm、厚さ1mmのシートを作成した。
【0086】
(評価機器)
低分子のシロキサンの揮発成分である環状シロキサンの残量を測定するため、評価機器は、加熱脱着器〔Twister Desorption Unit(以下、「TDU」と略す。)〕(Gerstel社)のCooled Injection System(以下、「CIS」と略す。)付ガスクロマトグラフ質量分析計〔Gas Chromatography Mass Spectrometry(以下、「GC−MS」と略す。)〕を用いた。尚、GC−MS装置は、アジレントテクノロジー社製5975Bシステムである。
【0087】
(評価方法)
試料中の揮発性成分を気化させるため、TDUによってサンプルホルダーの試料にヘリウムガスを流しながら加熱した。そして、ヘリウム中に気化したアウトガスをCISユニット中の吸着管に吸着させた後、吸着管に捕集されたアウトガスをGC−MS装置に流して、揮発性成分の種類と量とを測定した。GC−MS装置のカラムは、キャピラリーカラム(液層:フェニルメチルシロキサン)である。
【0088】
(測定条件の詳細)
加熱部は、TDUにて、160℃/minで40℃〜200℃(ホールド時間5分)まで昇温加熱し、不活性キャピラリ管(温度:350℃)を通して、質量分析を実施した。
【0089】
GC−MS装置は、注入口温度:−150℃〜12℃/秒〜325℃、カラム:Agilent 19091S−433(カラム長さ60m カラム内径0.25mm カラム膜厚0.25μm)、オーブン:40℃〜25℃/min〜300℃(ホールド時間10分)、ヘリウム流量:1.2mL/min、MSイオン源温度230℃:、MS四重極温度:150℃、MSイオン化電圧:69.9eV)、スキャン範囲:m/z 100〜1000
である。ここで、MSは、Mass Spectrometryの略である。
【0090】
(評価結果)
評価結果を、表1に示す。この表1は、揮発成分のうち150℃以上260℃以下での高温下で揮発が懸念されるD3〜D15のシロキサンの価数の領域に分類し、それぞれの揮発成分量をまとめたものである。
【0091】
表1により、前記組成物からなる測定試験片シートと、シリコーンゴムとを比較すると、シリコーンゴムは、価数が3〜15にて環状シロキサンの揮発が見られるが、測定試験片シートは、環状シロキサンの揮発が全く見られないことがわかる。つまり、本発明に係る組成物は、低分子のシロキサンが残留していない(価数が15までのシロキサンを含まない)ことがわかる。
【0092】
【表1】

【0093】
尚、表1において縦軸は揮発量を表し、「0.00E+00」は、0.00×10すなわち0、「3.50E+08」は、3.50×10の意味である。
また、揮発量は、ピーク面積として表し、単位はCounts(「ct」と略す)である。また、横軸は、環状シロキサンの価数である。
【0094】
以上により、低分子のシロキサンを含まない組成物を主成分とした粘着部材を備えた半導体装置のパレットを提供することにより、低分子のシロキサンに影響されない、品質の良い半導体装置を製造することができる。
【0095】
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び図面の記載から当事者が認識する事ができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0096】
例えば、前記した実施例においては、パレットに9個の載置部50aを形成したものを示したが、9個に限るものではなく、8個以下であっても10個以上であっても良い。
【0097】
また、本発明は、以下のように把握できる。
(第7発明)
前記粘着部材は、シリコーンゴムを有する材料により形成されていることを特徴とする第2発明に記載の半導体装置の製造方法。
(第8発明)
前記パレットは、前記粘着部材の前記支持部と対向する側の面とは反対の面に設けられ前記第1の半導体パッケージの移動を抑制するガイド部材をさらに有することを特徴とする第2発明乃至第7発明のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【0098】
(第9発明)
前記第1の半導体パッケージは、配線パターンが形成された配線基板と、当該配線基板の前記パレットと対向する側の面に設けられ他の電子機器へ接続するための電極端子とを有し、当該配線基板の当該対向する側の面の当該電極端子より外側の領域が前記パレットと接触することで粘着保持される
ことを特徴とする第1発明乃至第8発明のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【0099】
(第10発明)
第1の半導体パッケージ上に第2の半導体パッケージを積層した半導体装置を製造する際に用いるパレットであって、
前記第1の半導体パッケージを支持する支持部と、
前記支持部上に設けられ前記第1の半導体パッケージを粘着保持する粘着部材とを含むことを特徴とする半導体装置を搬送するパレット。
【0100】
(第11発明)
前記粘着部材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とすることを特徴とする第10発明に記載の半導体装置を搬送するパレット。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、プリスタック工法により複数の半導体パッケージを積層する半導体装置の製造方法に関する。
【符号の説明】
【0102】
1…半導体装置、10,20…半導体パッケージ、23,100…配線基板、50…パレット、51…載置台(ベース)、52…粘着部材、53…ガイド部材、200…半導体素子、300…アンダーフィル材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の半導体パッケージ上に第2の半導体パッケージを装着した半導体装置の製造方法であって、
前記第1の半導体パッケージを、粘着性を有するパレットに粘着保持させ、
前記パレットに粘着保持された前記第1の半導体パッケージ上に前記第2の半導体パッケージを装着することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記パレットは、前記第1の半導体パッケージを支持する支持部と、
当該支持部上に設けられ、当該第1の半導体パッケージを粘着保持する粘着部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記粘着着部材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とした材料により形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記シリケート化合物は、
〔化学式1〕 SinO(n−1)(RO)2(n+1) (R=アルキル基、n=4〜16)であり、
前記末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンは、
〔化学式2〕 SinO(n−1)(RO)2(n+1) (OSi(CH3)2)m(RO)2(n+1)SinO(n−1)
(R=アルキル基、n=4〜16、m>50)
で表される成分であることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記シリケート化合物(A)と、
前記末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサン(B)の配合の割合が、
A/Bのモル比にて、0.1以上10以下の範囲とする成分であることを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記粘着部材は、260℃以下でガスクロマトグラフ(GC−MS)により測定した場合に、価数が15以下のシロキサンを含まないことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−177608(P2010−177608A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21156(P2009−21156)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000251288)鈴鹿富士ゼロックス株式会社 (156)