説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】 半導体チップ搭載時のチップ背面からの放電を抑止し、また、搭載完了後の帯電に対して、半導体の背面、端面および稜や頂点からの放電を抑止し、半導体のダメージを抑える。
【解決手段】 ダイシング工程で半導体チップの背面に硬化した樹脂層を形成し、半導体からせり出した構造を付与する。この状態で半導体チップと配線とを接合することによって、半導体チップを貫通する静電気の放電を防止する。また、アンダーフィル樹脂がせり出した部分にまで濡れ上がり、半導体の背面、端面および稜や頂点を被覆し、静電気を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体のフリップチップ組立工程において、半導体チップの静電破壊を低減するとともに、以後の工程や実使用中に加わる外力から半導体チップを保護する構造を提供する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術としては、特開2003-99744があげられる。これには、ICモジュール1は、ICモジュール基板2と、ICモジュール基板上に配設されたICチップ3と、ICチップを被覆するモールド樹脂4と、モールド樹脂の上面に塗布されたエポキシ系接着剤5と、エポキシ系接着剤により接着される導電性金属板6とから構成される。導電性金属板は、モールド樹脂と同形状に切断加工され、厚さ0.1mmに形成される。導電性金属板の代りに厚さ20μm程度の導電性箔を採用しても、静電気対策を果すことができる。導電性金属板を導電性ペーストに代替することもできる。ICチップは、導電性金属板とICモジュール基板により挟まれるので、直接ICチップに静電気が放電するのを避けることができる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-99744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高速信号や高周波信号を入出力とする半導体チップは、電気信号の劣化を防ぐ目的と低コスト化のために、電極を配線板に直接接続するフリップチップ実装構造が採用される。フリップチップ接続では、半導体チップの背面をツールで吸着し、配線板の配線パターンと半導体チップの電極を位置あわせしたのち、ツールを介して加圧加熱または超音波加圧などの方法によって半導体チップの電極と配線板を電気的に接続する。この時に、配線板の配線パターンに静電気が帯電していると、半導体チップの入出力端子から素子部分を経由して、半導体チップ背面からツールに高圧電流が流れ、半導体チップの特性が低下する現象、すなわち静電破壊が生じる。この場合の静電気による半導体チップの破壊を上記先行技術では防ぐことができない。
【0005】
一般的にはこの対策として、配線板の配線パターンの電位と半導体チップの背面に接触するツールを同電位にする方法が取られる。例えば、配線パターンとグランド層を、製品には残らない配線板の周辺部分を活用して短絡し、さらに半導体チップを吸着するツール部分と配線板のグランド層とを同電位にすることで静電気による半導体チップの破壊を防止することが可能となる。また、除電装置や加湿などの方法で配線板が帯電しにくくなる環境を整えることによって半導体チップの静電破壊を極力防止している。しかしながら、高速信号やUHF帯以上の高周波領域では、グランド層との短絡のための配線引き回しが伝送特性上困難な場合も多く、また、加湿や除電装置による静電気除去は完全に行うことは困難である。
【0006】
他方、半導体チップに関しては素子構造の微細化に伴って、同程度の電圧が加わったとしても半導体チップ内部の電界強度が大きくなるため、静電気の影響を受け易くなる傾向にあり、製造段階で静電気による不良を作りこんでしまう危険性が高まっている。半導体では、保護素子を半導体内に形成することによって静電耐圧を向上させるが、例えば、UHF帯のRFIDタグでは寄生容量の増加が通信特性の劣化につながることから採用しにくい。また、通常の半導体では静電気が帯電しにくい配線パターンを施した配線板によって組立てられるが、RFIDタグの場合は、通信検査が可能なように絶縁フィルム上に孤立したアンテナを用いることが多いため、完全な静電気除去が行いにくく、帯電したアンテナから、半導体チップの電極を経由して背面に高圧電流が流れ、半導体素子群の静電破壊を起こす場合がある。特に、アンテナを形成した絶縁フィルムをロール形状にしたものを高速で解きながら半導体チップをアンテナに接続することが多いため、個々のアンテナの静電気除去が不完全になることがある。
【0007】
半導体チップとアンテナとを電気的に接続したのち、半導体チップとアンテナの間隙に液状樹脂を注入し硬化させることで、タグ化の工程や実用中に加わる外力から接続部分を保護する方法が用いられている。しかしながら、半導体チップの背面は露出しているため、工程上の取扱いまたは実用中に点荷重などの集中的な外力を受けた場合に端面や稜線が欠けたり、半導体チップが割れたりする場合がある。半導体チップの背面を液状樹脂で保護する方法があるが、半導体チップ背面の形状が不定形になりやすく、タグ表面に平坦性を必要とする印字が必要な用途では用いることができない。絶縁フィルムで全体を保護する方法もとられるが、大面積のフィルム材料が必要となるため、部材コストの上昇が避けられない。
【0008】
以上、RFIDについて述べたが、コンピュータの主記憶メモリに使用されるDRAMについても高速で動作するためRFIDと同様に保護素子を形成しにくく、静電破壊が生じやすく、メモリモジュールなどにフリップチップ構造で組立てられる際にはRFIDと同様の静電破壊が生じやすい。また、メモリ容量の大型化のために半導体チップの一辺が10ミリメートルを超えることもあり、背面からの圧力によって半導体チップの破壊が起こりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、上記課題を解決するために、半導体上面に樹脂で被覆した状態で半導体チップを配線と接続し、接続後に半導体チップ側面に樹脂を形成して封止する。これにより、半導体チップを静電気及び外力による破壊から守ることができる。
【発明の効果】
【0010】
半導体チップの背面に形成された樹脂層によって、フリップチップ組立工程で高圧電流が回路面から背面に流れることを防止できるので、半導体チップの静電破壊を防止することができ、同時にタグ化工程や実用中での外力から半導体チップの割れや欠けを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例にかかる半導体装置の断面図である。
【図2(a)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(b)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(c)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(d)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(e)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(f)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図2(g)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図3(a)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図3(b)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図3(c)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図3(d)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(a)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(b)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(c)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(d)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(e)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(f)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(g)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図4(h)】本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を以下、実施例に従って説明する。
【実施例1】
【0013】
本実施例にかかる半導体装置の一例として、RFIDタグの構造を説明する。図1は、本実施例にかかるRFIDタグの断面図である。基板としてのベースフィルム6上に、配線としてのアンテナ4が形成されている。アンテナ4上には、バンプ電極3を介して半導体チップ1が電気的に接続されている。半導体チップ1は、ベースフィルム6及びアンテナ4上に形成された樹脂によって封止されている。図示は省略するが、ベースフィルム6及びアンテナ4は、図面のはるか横の方向にまで延在して設けられており、RFIDタグは、このアンテナ4によって半導体チップ1に入出力される信号を、送受信している。
【0014】
封止樹脂は、半導体チップ1の状面に形成された硬化樹脂層2と、半導体チップ1の側面や下面、ベースフィルム6やアンテナ4上に設けられたアンダーフィル樹脂とから構成されている。
【0015】
次に本実施例のRFIDタグの製造方法を、図2及び図3を用いて説明する。図2は、半導体チップ1をアンテナ4に接続する前までの製造工程であり、図3は接続工程から後の製造工程である。
【0016】
まず回路(図示せず)の形成が完了した半導体ウエハに、接合用のバンプ電極3を電気金めっきなどの方法で形成し、所定の厚さに研削および研磨し(図2(a))、半導体ウエハ10の背面全面に、半硬化状態の樹脂層11を施した樹脂フィルム12を貼付ける(図2(b))。半硬化状態の樹脂層11を施した樹脂フィルム12として、ダイアタッチ材付きのダイシングフィルムが知られており、同様の技術で静電耐圧向上を図るために充分な厚さの半硬化状態の樹脂層11を構成することができる。さらに、半硬化状態の樹脂層11にアラミド不織布などを加えることによって半硬化状態の樹脂層11の厚さを増すことができると同時に応力分散を図ることができ、衝撃強度を向上することも可能である。
【0017】
このようにして得られた半導体ウエハ10を回路面から回転ブレードやレーザなどによってダイシングし、半硬化状態の樹脂層11まで切断する(図2(c))。これにより、半導体チップ1と概ね大きさの一致した半硬化状態の樹脂層11が得られる。
【0018】
ダイシング完了後、樹脂フィルム12の側から、紫外線を照射することによって、半硬化状態の樹脂層11の紫外線硬化成分の反応を進め、樹脂フィルム12との間の密着力を弱めたのち、半導体チップ1の回路面に転写用フィルム13を貼付ける(図2(d))。この後、樹脂フィルム12を剥がすことによって、半硬化状態の樹脂層11を有した半導体チップ1が転写用フィルム13上に固定された状態の集合体が得られる(図2(e))。これを反転させ、転写用フィルム13に紫外線を照射し、半導体チップ1と転写用フィルム13の密着力を低下させておく(図2(f))。次に、半硬化状態の樹脂層11を加熱することで硬化を完了させ、硬化樹脂層2が得られる(図2(g))。半硬化状態の樹脂層11は半導体チップ1よりも熱膨張係数が大きいため、硬化樹脂層2の面積は半導体チップ1よりも大きくなり、半導体チップ1に拘束されていない面は半導体チップ1よりもせり出した状態で硬化することになる。
【0019】
この状態で、硬化樹脂層2の面を真空吸引で吸着しながら転写用フィルム13から引き剥がし(図3(a))、ベースフィルム6上のRFIDタグのアンテナ4に位置あわせを行い、超音波加振ツールにより硬化樹脂層2を介して押圧しながら超音波振動を印加することによって、半導体チップ1に形成された接合用バンプ電極3とアンテナ4を電気的に接続すると同時に機械的に結合させる(図3(b))。接合には超音波接合のほかにも異方性導電フィルムや導電性接着剤による方法を用いても同様の結果が得られる。この後、半導体チップ1の近傍にアンダーフィル樹脂5を滴下する。アンダーフィル樹脂5は一定の温度範囲で流動性に優れる樹脂であり、半導体チップ1とアンテナ4およびベースフィルム6との間隙を充填し、接合部分を保護する。さらに、半導体チップ1の端面にも濡れ上がり、せり出した硬化樹脂層2の頂点にまで達する(図3(c))。その後、紫外線照射および加熱によってアンダーフィル樹脂5を硬化させることによって、硬化樹脂層2とアンダーフィル樹脂5とによって半導体チップ1の背面、端面、および電界が集中しやすい稜や頂点も被覆されたRFIDタグが完成する(図3(d))。
【0020】
一連の工程の中で、静電破壊が発生する可能性が最も高いのは、半導体チップ1を、アンテナ4上に搭載する工程である。ベースフィルム6は絶縁性であるため、ロール状のものから解く際に強く帯電する。除電ブラシなどで除電を行っても、除去できなかった静電気がアンテナ上に残留する場合がある。
【0021】
半導体チップ1の背面に絶縁性の樹脂層2を形成しなかった場合には、半導体チップの接合用端子が帯電したアンテナに触れた瞬間にアンテナに残留していた静電気が高圧電流となって半導体チップを貫通し、半導体チップの背面を押圧している超音波接合ツールを経由して放電することになる。このときに半導体チップ1に永久ダメージを与え、通信距離などの重要な特性を大きく劣化させることになる。
【0022】
また、アンテナ4への接続後であっても、半導体チップ1背面に絶縁樹脂層がない場合には、半導体チップ1を搭載してからアンダーフィル樹脂滴下工程および硬化工程などに搬送する途中で搬送機構とベースフィルムの間の摩擦によって静電気が発生し、途中に設置した除電ブラシが半導体チップ1の背面に触れた場合、アンテナ4に帯電した静電気が半導体チップ1を通って除電ブラシを経由して放電され、半導体チップの特性を劣化させることがある。
【0023】
本実施例によって形成した半導体チップ背面の絶縁樹脂層2によって、半導体チップ1への永久ダメージの発生は抑止することが可能となった。また、上述の搬送途中や各種のRFIDタグに加工する工程で発生する静電気に対しては、半導体チップ1背面の硬化樹脂層2とアンダーフィル樹脂5によって半導体チップ1の背面、端面および稜や頂点が保護されていることによって永久ダメージの発生は抑止できるようになった。
【0024】
RFIDタグの実用中にも半導体チップ1の背面やアンテナに帯電したものが接触する場合が想定されるが、半導体チップ1の背面に形成した絶縁樹脂層2と周辺のアンダーフィル樹脂5が半導体チップ1全体を被覆しているため、特性に大きな影響を与えるダメージは防ぐことができる。
【0025】
さらに、本発明によれば、半導体チップ背面に形成した絶縁樹脂層と半導体チップの側面と素子面を覆う絶縁樹脂には性質の異なる樹脂を使用することが望ましい。例えば、半導体チップ背面には割れにくく粘りのある樹脂を使用することで突起物が衝突しても衝撃力が吸収または分散されるので、半導体チップを割れや欠けから守ることができる。また、アンダーフィルとして用いられる液状樹脂は、硬化後に硬く変形しにくい樹脂が望ましい。これは、半導体チップの背面から押圧力が加わった場合、接続用端子として用いられるめっき金バンプが支点ととなり、半導体チップの金バンプ間が素子面側に撓むため割れることがある。硬く変形しにくい樹脂をアンダーフィルに用いることによって、撓みを防止できるため、実使用中の押圧力に対する耐久性も向上させることができる。すなわち、硬化樹脂層2は衝撃吸収のために弾性率が高くない樹脂を用い、アンダーフィル樹脂5には硬化樹脂層2よりも弾性率の高い樹脂を用いることが望ましい。
【0026】
特許文献1記載の発明では、半導体チップ全体を均一な材料で被覆し、さらに半導体チップよりも大きな領域に金属板を設置する構造が示されているが、製造途中での静電破壊対策や新たに金属板を形成する必要がある。
【実施例2】
【0027】
本発明の別の実施例について、図4を用いて説明する。
【0028】
実施例1における図2で説明した半導体チップ1が個辺化された状態に至るまでのプロセスにおいて、先ダイシングプロセスを適応することが可能である。すなわち、回路形成が完了した半導体ウエハ10に接合用のバンプ電極3を電気金めっきなどの方法で形成し(図4(a))、樹脂フィルム12を貼り付け、回転ブレードやレーザなどによって回路面をハーフカットダイシングする(図4(b))。樹脂フィルム12の側から、紫外線を照射することによって、半導体ウエハ10と樹脂フィルム12との間の密着力を弱めたのち、回路面にバックグラインド用フィルム14を貼付ける(図4(c))。樹脂フィルム12を剥離し、半導体ウエハ10の背面をハーフカットした部分まで削ることにより個辺化し、半導体チップ1を製造する(図4(d))。個辺化された半導体チップ1の背面に、半硬化状態の樹脂層11を配する。半硬化状態の樹脂層はフィルム形状のものを貼り付けても、液状樹脂を塗布し半硬化させてもかまわない。半硬化状態の樹脂層11の上に、樹脂フィルム12を貼付け(図4(e))、バックグラインド用フィルム14を剥離する(図4(f))。そして、樹脂層11を切断し(図4(g))、反転させる(図4(h))。その後の工程は、実施例1の図3で説明した工程と同様である。
【0029】
本実施例では、半硬化状態の樹脂層11を半導体チップ1と回転ブレードやレーザなどによってダイシングする半硬化状態の樹脂層11の切断が半導体ウエハ10の切断と別工程になることから、ダイシングの際に半導体ウエハ10をハーフカットした幅よりも小さい幅でカットすることによって、半硬化状態の樹脂層11の硬化後に半導体チップ1から、より積極的にせり出した形にすることが可能である。また、半硬化状態の樹脂層11を物理的に切断するのではなく、低温領域で脆性化させ、樹脂フィルム12を引き伸ばすことにより半硬化状態の樹脂層11を半導体チップ1と同じ大きさに分離することも可能である。すなわち、半硬化状態の樹脂層11の切断を、半導体チップ1の切断と別に行うことによって、樹脂層11を半導体チップ1よりも大きく形成可能となる。半導体チップ1に個辺化した後、熱等により半硬化状態の樹脂層11を硬化させる。先ダイシングプロセスの特徴である薄型の半導体チップは、その薄さから取り扱い時に破壊する場合があるが、硬化させた樹脂層2が半導体チップ1背面に存在することにより取り扱い時の破壊を防止するとともに、静電気による破壊も防止することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
フリップチップ接続で回路基板などの導体に接続される半導体装置全般に応用が可能である。特に、高速動作が必要な高周波対応の素子で、保護素子によって静電耐圧を上げることができない半導体の組立工程で有効である。例えば、ハードディスクドライブの磁気ヘッド上に搭載された増幅用チップや携帯電話の直接復調チップおよび高速DRAMなどが対象として挙げられる。
【符号の説明】
【0031】
1:半導体チップ、2:硬化樹脂層(硬化したDAF層)、3:接合用バンプ電極(金めっき)、4:RFIDタグのアンテナ(アルミ箔)、5:硬化後のアンダーフィル樹脂、6:ベースフィルム(アンテナの支持フィルム)、10:半導体ウエハ、11:半硬化状態の樹脂層、12:樹脂フィルム、13:転写用フィルム、14:未硬化のアンダーフィル樹脂、15:バックグラインド用フィルム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に電極を有する半導体チップを、配線に接続する接続工程と、
前記配線に接合された半導体チップを樹脂で封止する封止工程とを有する半導体装置の製造方法において、
前記接続工程の前に、前記半導体チップの上面に第1の樹脂を形成する樹脂形成工程を有し、
前記接続工程では、前記第1の樹脂を介して前記半導体チップを押圧しながら、前記半導体チップの電極と前記配線とを接続し、
前記封止工程では、前記配線上及び半導体チップの側面に第2の樹脂を形成して、当該半導体チップを封止することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記半導体チップの上面に形成された第1の樹脂は、前記半導体チップの上面よりも面積が大きいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1の樹脂は、前記半導体チップの個片化前に半硬化の樹脂を前記半導体チップの上面に形成し、個片化後に当該樹脂を硬化させることにより形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記個片化のための前記半導体チップの切断と、前記半硬化の樹脂の切断とを、同じ工程で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項3において、
前記個片化のための前記半導体チップの切断と、前記半硬化の樹脂の切断とを、別の工程で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記接続工程では、超音波加振ツールにより前記第1の樹脂を介して前記半導体チップを押圧しながら、超音波を印加し、前記半導体チップの電極と前記配線とを接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記第2の樹脂は、前記第1の樹脂よりも弾性率が高いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記配線は、アンテナであり、前記半導体装置は、RFIDタグであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
基板と、
当該基板上に設けられた配線と、
前記配線に接続された半導体チップと、
前記基板及び配線上に設けられ、前記半導体チップを封止する封止樹脂とを備えた半導体装置において、
前記封止樹脂は、前記半導体チップの上面を覆う第1の樹脂と、前記半導体素の側面を覆う第2の樹脂とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記第2の樹脂は、前記第1の樹脂よりも弾性率が高いことを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項9または10において、
前記配線はアンテナであり、
前記半導体装置は、RFIDであることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2(a)】
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【図2(b)】
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【図2(c)】
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【図2(d)】
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【図2(e)】
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【図2(f)】
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【図2(g)】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図3(c)】
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【図3(d)】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図4(c)】
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【図4(d)】
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【図4(e)】
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【図4(f)】
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【図4(g)】
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【図4(h)】
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【公開番号】特開2013−45780(P2013−45780A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180096(P2011−180096)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】