説明

半導体装置及びマイクロフォン

【課題】マイクチップと回路素子を縦積みにした半導体装置の耐ノイズ性を向上させる。
【解決手段】カバー44と基板45を上下に重ね合わせることによってパッケージを形成する。カバー44に設けた凹部46の天面にはマイクチップ42が実装され、基板45の上面には回路素子43が実装される。マイクチップ42はボンディングワイヤ50によってカバー下面のパッド48に接続され、回路素子43はボンディングワイヤによって基板上面のパッドに接続される。カバー下面のパッド48に導通したカバー側接合部49と基板上面のパッドに導通した基板側接合部69は、導電性材料86によって接合される。ボンディング用パッド48及びカバー側接合部49の近傍において、カバー44内には電磁シールド用の導電層55が埋め込まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置及びマイクロフォンに関し、具体的には、半導体素子をパッケージ内に納めた半導体装置に関するものである。また、マイクチップ(音響センサ)をパッケージ内に納めたマイクロフォンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マイクチップと回路素子を備えたマイクロフォンでは、マイクチップと回路素子の間は高インピーダンスの配線によって接続される。しかし、一般に、高インピーダンスの配線を用いた場合には、配線でノイズを拾い易くなる。配線でノイズを拾うと、マイクチップから回路素子に送られる信号にノイズが乗るので、検知信号のS/N比が悪くなる。そのため、マイクロフォンは、できるだけマイクチップと回路素子を結ぶ配線部分でノイズを拾わない構造となっていることが望ましい。
【0003】
マイクチップと回路素子をパッケージ内に納めたマイクロフォンとしては、特許文献1に記載されたものがある。図1は、特許文献1に記載されたマイクロフォン11(パッケージモジュール)の断面図である。このマイクロフォン11では、プリント配線基板14の上面に並べてマイクチップ12と回路素子13を接着し、プリント配線基板14の上面に重ねたカバー15によってマイクチップ12と回路素子13を覆っている。マイクチップ12は、下面に設けたはんだボール16とマイクチップ12を表裏に貫通した貫通電極17によってプリント配線基板14に接続されている。また、回路素子13は下面に設けたはんだボール18によってプリント配線基板14に接続されている。そして、マイクチップ12と回路素子13は、プリント配線基板14に設けたパターン配線によって接続されている。
【0004】
特許文献1のマイクロフォン11のような構造では、マイクチップ12と回路素子13を接続するパターン配線は、プリント配線基板14の上面に設けられているので、プリント配線基板14及びカバー15からなるパッケージによって囲まれている。そのため、プリント配線基板14やカバー15の全体に接地導体を設けてあれば、外部ノイズの影響を受けにくい。
【0005】
また、図2に示すマイクロフォン21は、カバー15の下面に並べてマイクチップ12と回路素子13を実装し、カバー15の下にプリント配線基板14を接合させたものである。このマイクロフォン21では、マイクチップ12と回路素子13は高インピーダンスのボンディングワイヤ22によって接続されている。回路素子13は低インピーダンスのボンディングワイヤ23によってカバー15の下面に設けられたボンディング用パッド24に接続されており、さらにボンディング用パッド24は導電性樹脂26によってプリント配線基板14の接続パッド25に接合されている。図2においてハッチングを施した層は、グランドに接続される接地導体27である。このようなマイクロフォンとしては、たとえば本発明の出願人が特許出願したマイクロフォン(特願2010−52643)がある。
【0006】
図2のような構造のマイクロフォン21では、マイクチップ12と回路素子13はボンディングワイヤ22によって直接に接続されている。そのため、ノイズを拾い易い高インピーダンスのボンディングワイヤ22は、パッケージの接地導体27に囲まれており、特に外部からのノイズによって影響されることはない。また、回路素子13をプリント配線基板14に接続するためのボンディングワイヤ23は、一部がパッケージの表面近くに位置しており、ボンディング用パッド24と接続パッド25の接合部分の近傍では接地導体27によって覆われていない方向がある。すなわち、ボンディングワイヤ23には、マイクロフォン21の斜め上方からノイズが飛来するおそれがある。しかし、このボンディングワイヤ23は、低インピーダンスであるため、それ自体がノイズを拾いにくいものであり、特にノイズが問題となることはない。
【0007】
一方、本発明の出願人は、回路基板などへマイクロフォンを実装する際の実装面積を小さくするため、マイクチップと回路素子のうち一方を基板に実装し、他方をカバーに実装し、マイクチップと回路素子を縦積みにしたマイクロフォンを特許出願している(特願2010−125527)。図3は、このマイクロフォンの一例を示す。
【0008】
図3に示すマイクロフォン31では、カバー15の凹部内にマイクチップ12を実装し、カバー15の下面に設けたボンディング用パッド24とマイクチップ12をボンディングワイヤ22によって接続している。また、プリント配線基板14の上面に回路素子13を実装し、プリント配線基板14の上面に設けた接続パッド25と回路素子13を、プリント配線基板14の上面に設けたパターン配線によって接続している。カバー15は、ボンディング用パッド24と接続パッド25などを導電性樹脂26によって接合させることによってプリント配線基板14の上面に固定される。この結果、マイクチップ12と回路素子13は、ボンディングワイヤ22、ボンディング用パッド24、導電性樹脂26、接続パッド25及びプリント配線基板14のパターン配線を介して電気的に接続される。
【0009】
図3のマイクロフォン31の場合には、マイクチップ12を回路素子13に接続するための配線の一部であるボンディングワイヤ22は、その一部がパッケージの表面近くに位置しており、ボンディング用パッド24と接続パッド25の接合部分の近傍では接地導体27(図3では、ハッチングを施している。)によって覆われていない方向がある。すなわち、図3に示すように、マイクロフォン31の斜め上方からボンディングワイヤ22にノイズNが飛来すると、ボンディング用パッド24はボンディングワイヤ22によってノイズを拾うおそれがある。しかも、このボンディングワイヤ22は高インピーダンスの配線であるため、このようなマイクロフォン31は、外部ノイズに弱い構造となる。
【0010】
なお、このようなマイクロフォン31の耐ノイズ性を向上させるには、カバー15の少なくとも外周面下部を導電層で覆って当該導電層をグランドに接続しておけばよい。しかし、マイクロフォン31の製造工程は、多数個のマイクロフォンを一体として一度に製造し、最終工程でこれを断裁して個々のマイクロフォンを得るというものであり、マイクロフォン31の外周面は製造工程における断裁面である。そのため、マイクロフォン31の外周面に導電層を形成しようとすれば、断裁された個々のマイクロフォン31に1個1個導電層を付与しなければならず、マイクロフォン31の量産性が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2006−211468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上説明したように、マイクチップと回路素子を並べて基板又はカバーに実装している場合には、特に外部ノイズが問題となることはない。しかし、マイクチップと回路素子を基板側とカバー側に分けて実装し、カバーを基板の上に重ねて接合させることによってマイクチップと回路素子を縦積みにしたマイクロフォンでは、図3に示したように、外部ノイズの影響が大きくなる。特に、カバーと基板に設けたパッド部分を経由してマイクチップと回路素子を電気的に接続させる構造においては、外部ノイズの影響が大きくなる。このような不具合は、マイクロフォンに限らず、同様な組立構造を有する半導体装置にも当てはまる。
【0013】
本発明は、上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、マイクチップその他の半導体素子と回路素子を縦積みにした半導体装置において、外部ノイズの影響を小さくして耐ノイズ性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る半導体装置は、第1の部材及び第2の部材からなり、前記第1の部材及び第2の部材のうち少なくとも一方の部材の内面に凹部を形成されたパッケージと、前記第1の部材の内面に実装されたセンサと、前記第2の部材の内面に実装された回路素子と、前記第1の部材と前記第2の部材との接合部分を経由して前記センサと前記回路素子を電気的に接続する電気的接続手段とを備えた半導体装置において、前記第1の部材と前記第2の部材との接合部分のうち前記電気的接続手段が経由する箇所の近傍に電磁シールド用の導電層を設けたことを特徴としている。なお、本明細書及び本願特許請求の範囲における「接合部分」という記載は、第1の部材と第2の部材とが直接に接合されている領域だけでなく、その近傍領域も含む。
【0015】
本発明に係る半導体装置においては、第1の部材と第2の部材との接合部分のうち電気的接続手段が経由する箇所の近傍に電磁シールド用の導電層を設けているので、当該導電層によってセンサと回路素子を結ぶ電気的接続手段を電磁シールドしてノイズを拾いにくくでき、半導体装置の耐ノイズ性を向上させることができる。
【0016】
本発明に係る半導体装置のある実施態様は、電磁シールド用の前記導電層が、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材において、他方の部材との接合部分の表面と平行に設けられていることを特徴としている。かかる実施態様によれば、電磁シールド用の導電層を備えた部材として多層配線基板や銅貼り積層板、ガラスエポキシ基板などを用いることにより、容易に電磁シールド用の導電層を設けることができる。また、複数個の半導体装置において一括して電磁シールド用の導電層を設けることができ、量産性が向上する。
【0017】
本発明に係る半導体装置の別な実施態様は、電磁シールド用の前記導電層が、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材において、他方の部材との接合部分よりも他方の部材から遠い側に設けられていることを特徴としている。かかる実施態様によれば、電磁シールド用の導電層によって第1及び第2の部材を接続する電気的接続手段をシールドすることができ、半導体装置の耐ノイズ性が向上する。
【0018】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材に埋め込まれていることを特徴としている。かかる実施態様によれば、電磁シールド用の導電層を備えた部材として多層配線基板や銅貼り積層板、ガラスエポキシ基板などを用いることにより、容易に電磁シールド用の導電層を設けることができる。また、複数個の半導体装置において一括して電磁シールド用の導電層を設けることができ、量産性が向上する。
【0019】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち前記凹部を有する部材において、凹部の周囲に設けられていることを特徴としている。かかる実施態様によれば、凹部の周囲を電磁シールド用の導電層で覆って電磁シールドすることができる。
【0020】
また、前記凹部の天面又は底面に第1の導電層が形成され、前記凹部の内周壁面に第2の導電層が形成され、前記第1の導電層、前記第2の導電層及び電磁シールド用の前記導電層が互いに導通していてもよい。このような実施態様によれば、パッケージの内面側に電磁シールド用の構造を形成できるので、半導体装置の量産性が向上する。
【0021】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち前記凹部を有する部材は、主部材と補助部材を貼合わせて構成されており、前記主部材は凹所を有するとともに、前記補助部材との貼合わせ面に電磁シールド用の前記導電層を有し、前記補助部材は開口を有するとともに、電磁シールド用の前記導電層に重ねるようにして前記主部材に貼合わされ、前記凹所及び前記開口によって前記凹部が構成されていることを特徴としている。かかる実施態様によれば、主部材がプリント配線基板のような積層構造を持たない場合にも、容易に電磁用の導電層を形成することができる。
【0022】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に第1のボンディング用パッドを設け、前記センサと前記第1のボンディング用パッドとを第1のワイヤ配線によって接続し、前記第2の部材の、前記第1の部材と向き合う部分に第2のボンディング用パッドを設け、前記回路素子と前記第2のボンディング用パッドとを第2のワイヤ配線によって接続し、前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記第1のボンディング用パッドと前記第2のボンディング用パッドとを導電性材料で接合させたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、第1及び第2のワイヤ配線、第1及び第2のボンディング用パッド及び導電性材料を介して簡単な構造でセンサと回路素子を接続することができる。また、第1及び第2のボンディング用パッドをそれぞれ第1の部材と第2の部材の、他方の部材と向き合う部分に設けているので、第1の部材と第2の部材を重ねてパッケージを形成する際に第1のボンディング用パッドと第2のボンディング用パッドを導電性材料で接合させることができ、センサや回路素子を短絡させることなく容易に接続させることができる。また、第1及び第2のボンディング用パッドをそれぞれ第1の部材と第2の部材の互いに向き合う部分に設けているので、第1のワイヤ配線や第2のワイヤ配線の配線作業も容易に行える。
【0023】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、前記第1の部材に第1のボンディング用パッドを設けるとともに、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に前記第1のボンディング用パッドに導通したセンサ側接合部を設け、前記センサと前記第1のボンディング用パッドとを第1のワイヤ配線によって接続し、前記第2の部材に第2のボンディング用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記第2のボンディング用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子と前記第2のボンディング用パッドとを第2のワイヤ配線によって接続し、前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記センサ側接合部と前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、第1及び第2のワイヤ配線、第1及び第2のボンディング用パッド、センサ側及び回路素子側接合部及び導電性材料を介して簡単な構造でセンサと回路素子を接続することができる。また、センサ側及び回路素子側接合部をそれぞれ互いに向き合う面に設けているので、第1の部材と第2の部材を重ねてパッケージを形成する際にセンサ側接合部と回路素子側接合部を導電性材料で接合させることができ、センサや回路素子を短絡させることなく容易に接続させることができる。また、ワイヤ配線を接続するためのボンディング用パッドと導電性材料で接合させるためのセンサ側接合部を別にしているので、半導体装置の組立作業が容易になる。
【0024】
また、この実施態様においては、前記第1のボンディング用パッドと前記センサ側接合部とは連続した金属膜によって形成され、前記金属膜の表面を部分的に絶縁膜で覆うことによって前記第1のボンディング用パッドと前記センサ側接合部が区分され、前記第2のボンディング用パッドと前記回路素子側接合部とは連続した金属膜によって形成され、前記金属膜の表面を部分的に絶縁膜で覆うことによって前記第2のボンディング用パッドと前記回路素子側接合部が区分されていてもよい。かかる態様では、各ボンディング用パッドと各接合部をソルダーレジストなどの絶縁膜によって分離しているので、接合部どうしを接合させるための導電性材料がボンディング用パッド側は流れ出しにくくなる。
【0025】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分にボンディング用パッドを設け、前記センサと前記ボンディング用パッドとをワイヤ配線によって接続し、前記第2の部材にバンプ用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記バンプ用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子に設けたバンプを前記バンプ用パッドに接続し、前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記ボンディング用パッドと前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、ワイヤ配線、ボンディング用パッド、回路素子側接合部、バンプ用パッド及び導電性材料を介して簡単な構造でセンサと回路素子を接続できる。また、ボンディング用パッド及び回路素子側接合部をそれぞれ互いに向き合う面に設けているので、第1の部材と第2の部材を重ねてパッケージを形成する際にボンディング用パッドと回路素子側接合部を導電性材料で接合させることができ、センサや回路素子を短絡させることなく容易に接続させることができる。この実施態様では、センサはワイヤ配線を用いて接続し、回路素子はバンプ接続しているので、センサも回路素子もワイヤ配線を用いる場合のようにワイヤ配線が触れて短絡事故を起こすことがない。
【0026】
本発明に係る半導体装置のさらに別な実施態様は、前記第1の部材にボンディング用パッドを設けるとともに、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に前記ボンディング用パッドに導通したセンサ側接合部を設け、前記センサと前記ボンディング用パッドとをワイヤ配線によって接続し、前記第2の部材にバンプ用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記バンプ用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子に設けたバンプを前記バンプ用パッドに接続し、前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記センサ側接合部と前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、ワイヤ配線、ボンディング用パッド、センサ側及び回路素子側接合部、バンプ用パッド及び導電性材料を介して簡単な構造でセンサと回路素子を接続することができる。また、センサ側及び回路素子側接合部をそれぞれ互いに向き合う面に設けているので、第1の部材と第2の部材を重ねてパッケージを形成する際にセンサ側接合部と回路素子側接合部を導電性材料で接合させることができ、センサと回路素子を容易に接続させることができる。この実施態様では、センサはワイヤ配線を用いて接続し、回路素子はバンプ接続しているので、センサも回路素子もワイヤ配線を用いる場合のようにワイヤ配線が触れて短絡事故を起こすことがない。また、ワイヤ配線を接続するためのボンディング用パッドと導電性材料で接合させるためのセンサ側接合部を別にしているので、半導体装置の組立作業が容易になる。
【0027】
本発明に係るマイクロフォンは、本発明に係る半導体装置において前記センサとしてマイクチップを用い、前記第1の部材又は第2の部材のいずれかの部材に音響孔が開口されたものである。かかるマイクロフォンによれば、耐ノイズ性が増すので、S/N比が向上する。
【0028】
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】従来のマイクロフォンの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の出願人による特許出願に開示されたマイクロフォンの断面図である。
【図3】本発明の出願人による別な特許出願に開示されたマイクロフォンの断面図である。
【図4】(A)は、本発明の実施形態1におけるマイクチップを実装したカバーの下面図である。(B)は、実施形態1における回路素子を実装した基板の平面図である。
【図5】(A)は、ソルダーレジストを除去した実施形態1のカバーの下面図である。(B)は、ソルダーレジストを除去した実施形態1の基板の平面図である。
【図6】実施形態1のマイクロフォンの断面図であって、図4のX1−X1線に相当する箇所における断面を表している。
【図7】実施形態1のマイクロフォンの断面図であって、図4のY1−Y1線に相当する箇所における断面を表している。
【図8】実施形態1のマイクロフォンの断面図であって、図4のZ1−Z1線に相当する箇所における断面を表している。
【図9】(A)は、図6のH1−H1線に沿ったカバーの断面図である。(B)は、図6のH2−H2線に沿ったカバーの断面図である。(C)は、図6のH3−H3線に沿ったカバーの断面図である。(D)は、図6のH4−H4線に沿ったカバーの断面図である。
【図10】(A)−(C)は、カバーの製造工程を説明する概略図である。
【図11】本発明の実施形態2のマイクロフォンの断面図である。
【図12】実施形態2のマイクロフォンに用いられているカバーの一部分解した断面図である。
【図13】(A)は、図11のH5−H5線に沿ったカバーの断面図である。(B)は、図11のH6−H6線に沿ったカバーの断面図である。(C)は、図11のH7−H7線に沿ったカバーの断面図である。(D)は、図11のH8−H8線に沿ったカバーの断面図である。
【図14】(A)は、本発明の実施形態3におけるマイクチップを実装したカバーの下面図である。(B)は、実施形態3における回路素子を実装した基板の平面図である。
【図15】(A)は、ソルダーレジストを除去した実施形態3のカバーの下面図である。(B)は、ソルダーレジストを除去した実施形態3の基板の平面図である。
【図16】実施形態3のマイクロフォンの断面図であって、図14のX2−X2線に相当する箇所における断面を表している。
【図17】実施形態3のマイクロフォンの断面図であって、図14のY2−Y2線に相当する箇所における断面を表している。
【図18】実施形態3のマイクロフォンの断面図であって、図14のZ2−Z2線に相当する箇所における断面を表している。
【図19】本発明の実施形態4によるマイクロフォンの断面図である。
【図20】(A)は、本発明の実施形態5におけるマイクチップを実装したカバーの下面図である。(B)は、実施形態5における回路素子を実装した基板の平面図である。
【図21】(A)は、実施形態5のマイクロフォンの断面図であって、図20のX3−X3線に相当する箇所における断面を表している。(B)は、実施形態5のマイクロフォンの断面図であって、図20のY3−Y3線に相当する箇所における断面を表している。
【図22】本発明の実施形態6によるマイクロフォンの断面図である。
【図23】(A)は、本発明の実施形態7におけるマイクチップを実装したカバーの下面図である。(B)は、実施形態7における回路素子を実装した基板の平面図である。
【図24】(A)は、ソルダーレジストを除去した実施形態7のカバーの下面図である。(B)は、ソルダーレジストを除去した実施形態7の基板の平面図である。
【図25】実施形態7のマイクロフォンの断面図であって、図23のX4−X4線に相当する箇所における断面を表している。
【図26】(A)は、本発明の実施形態8におけるマイクチップを実装したカバーの下面図である。(B)は、実施形態8における回路素子を実装した基板の平面図である。
【図27】実施形態8のマイクロフォンの断面図であって、図26のX5−X5線に相当する箇所における断面を表している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々設計変更することができる。
【0031】
(実施形態1)
図4−図10を参照して本発明の実施形態1によるトップポート型のマイクロフォン41を説明する。マイクロフォン41は、MEMS技術を用いて製造されるMEMSマイクロフォンであって、カバー44(第1の部材)と基板45(第2の部材)からなるパッケージ内にマイクチップ42(センサ)と回路素子43を納めたものである。また、実施形態1のマイクロフォン41は、カバー44に音響孔53を開口されていてトップポート型となっている。図4(A)はマイクチップ42を実装したカバー44の下面図であり、図4(B)は回路素子43を実装した基板45の平面図である。図5(A)はソルダーレジストを除去したカバー44の下面図であり、図5(B)はソルダーレジストを除去した基板45の平面図である。また、図6は、図4のX1−X1線に相当する箇所におけるマイクロフォン41の断面図である。図7は、図4のY1−Y1線に相当する箇所におけるマイクロフォン41の断面図である。図8は、図4のZ1−Z1線に相当する箇所におけるマイクロフォン41の断面図である。図9(A)は図6のH1−H1線に沿ったカバーの断面図、図9(B)は図6のH2−H2線に沿ったカバーの断面図、図9(C)は図6のH3−H3線に沿ったカバーの断面図、図9(D)は図6のH4−H4線に沿ったカバーの断面図である。図10(A)−(D)はカバーの製造工程を示す概略図である。
【0032】
カバー44は、内部に2層の金属箔(導電層47、55)を有し、下面に1層の金属箔(ボンディング用パッド48、カバー側接合部49、グランド接合部51となる層)を有する多層配線基板、銅貼り積層板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板、プラスチック基板、金属基板、カーボンナノチューブの基板、あるいはこれらの複合基板からなる(図10参照)。あるいは、表面に金属箔を貼られた3枚のガラスエポキシ基板や銅張り積層板などを重ね合わせて一体化したものでもよい。カバー44の金属箔以外の部分は、絶縁性材料57となっている。また、セラミックやプラスチックによってカバー44を形成し、その内部に2層の金属板(導電層47、55)を埋め込み、表面に1層の金属板(ボンディング用パッド48、カバー側接合部49、グランド接合部51となる層)を貼り付けておいてもよい。
【0033】
図6−図8に示すように、カバー44の下面中央部には、マイクチップ42を納めるための箱状をした凹部46を備えている。凹部46の天面には、一番上に位置する金属箔すなわち導電層47(第1の導電層)が露出しており、導電層47の外周部はカバー44内に水平に挟み込まれている。中央の金属箔すなわち電磁シールド用の導電層55は、カバー44の下面に近い位置でカバー44の壁部内に水平に挟みこまれている。カバー44の下面に位置する金属箔は、図5(A)に示すように、ボンディング用パッド48(第1のボンディング用パッド)及びカバー側接合部49と、それ以外の部分すなわちグランド接合部51とに分離されている。凹部46の内周壁面には、図6−8及び図9(A)−(D)に示すように、導電層47、導電層55及びグランド接合部51に導通するようにして垂直に導電層56(第2の導電層)が形成されており、導電層47、55、56及びグランド接合部51によって電磁シールド部(接地部)が構成されている。
【0034】
図4(A)に示すように、凹部46の外部すなわちカバー44の下面はソルダーレジスト52によって覆われており、カバー44の下面にはソルダーレジスト52から露出するようにして複数のボンディング用パッド48とカバー側接合部49(センサ側接合部)が設けられている。また、グランド接合部51の外周部もソルダーレジスト52から露出している。
【0035】
グランド接合部51、ボンディング用パッド48及びカバー側接合部49は1層の金属箔であるが、図5(A)に示すように、ボンディング用パッド48及びカバー側接合部49の周囲はグランド接合部51から分離されており、各ボンディング用パッド48及びカバー側接合部49はグランド接合部51と電気的に絶縁されている。一方、図5(A)に示すように、ボンディング用パッド48とカバー側接合部49は、ソルダーレジスト52の下で互いにつながっていて電気的に導通している。なお、図5(A)においてハッチングを施した箇所は、金属膜が除去されていてカバー44の絶縁性材料57が露出している部分である。
【0036】
マイクチップ42はMEMS素子(音響センサ)であり、例えばSi基板の開口部に音響振動感知用の薄膜のダイアフラムを設け、ダイアフラムに対向させて天蓋状をしたバックプレートをSi基板に固定したものである。そして、バックプレートに設けた固定電極膜とダイアフラム(いずれもポリシリコンからなる。)によって検知信号出力用のキャパシタが構成され、バックプレートには固定電極膜とダイアフラムの間のエアギャップに音響振動を導くための多数のアコースティックホールが開口されている。
【0037】
図6−図8に示すように、マイクチップ42は、凹部46内に納められ、接着剤によってその裏面を凹部46の天面(導電層47)に固定されている。また、マイクチップ42は、カバー44にあけられた音響孔53に合わせて設置され、音響孔53を覆っている。よって、マイクチップ42は、Si基板の開口部と音響孔53がフロントチャンバとなり、パッケージ内の空間がバックチャンバとなるので、広いバックチャンバ容積を持つことができ、マイクチップ42を高感度化させることができる。図4(A)及び図6に示すように、マイクチップ42の表面に設けた端子54は、ボンディングワイヤ50(第1のワイヤ配線)によってボンディング用パッド48に接続されている。
【0038】
図6−図8に示すように、基板45は多層配線基板、銅貼り積層板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板、プラスチック基板、金属基板、カーボンナノチューブの基板、あるいはこれらの複合基板からなる。基板45のほぼ全体に電磁シールド用の導電層67が形成されている。
【0039】
図4(B)に示すように、基板45の上面のうち回路素子実装領域と外周部を除く領域はソルダーレジスト72によって覆われており、基板45の上面にはソルダーレジスト72から露出するようにして複数のボンディング用パッド68(第2のボンディング用パッド)、ボンディング用パッド73、74と基板側接合部69(回路素子側接合部)が設けられている。また、ソルダーレジスト72から露出している導電層67の外周部は、グランド接合部71となっている。ここで、ボンディング用パッド68は、回路素子43をマイクチップ42に接続するためのパッドであり、ボンディング用パッド73は回路素子43を下面の信号入出力端子77に接続するためのパッドであり(図8参照)、ボンディング用パッド74はグランド接続用のパッドである。
【0040】
導電層67、ボンディング用パッド68、73、74及び基板側接合部69は金属膜であるが、図5(B)に示すように、ボンディング用パッド68及び基板側接合部69、ボンディング用パッド73の周囲はそれぞれ導電層67から分離されており、ボンディング用パッド68及び基板側接合部69、ボンディング用パッド73はそれぞれ導電層67と電気的に絶縁されている。一方、図5(B)に示すように、ボンディング用パッド68と基板側接合部69は、ソルダーレジスト72の下で互いにつながっていて電気的に導通している。また、ボンディング用パッド74は導電層67の一部であって、グランド接合部71に導通している。なお、図5(B)においてハッチングを施した箇所は、金属膜が除去されていて基板45の絶縁性材料58が露出している部分である。
【0041】
基板45の下面にはグランド端子75が設けられており、グランド端子75はバイアホール76を通じて導電層67につながっている。したがって、回路素子43のグランド端子83は、バイアホール76等を通じてグランド端子75に導通している。また、基板45の下面には信号入出力用の信号入出力端子77が設けられており、信号入出力端子77はバイアホール78を通じてボンディング用パッド73につながっている。したがって、回路素子43の端子81は、バイアホール78等を通じて信号入出力端子77に導通している。
【0042】
回路素子43は、ASICやICチップ等の素子である。図6−図8に示すように、回路素子43は、基板45の上面に置かれ、接着剤によってその裏面を基板45の上面に固定されている。
【0043】
図4(B)に示すように、回路素子43の表面に設けたマイクチップ接続用の端子79は、ボンディングワイヤ80(第2のワイヤ配線)によってボンディング用パッド68に接続されている。回路素子43の表面に設けた信号入出力用の端子81はボンディングワイヤ82によってボンディング用パッド73に接続されている。また、回路素子43の表面に設けたグランド端子83はボンディングワイヤ84によってボンディング用パッド74に接続されている。
【0044】
カバー44は、図6−図8に示すように、凹部46を下方に向けた状態で基板45の上面に重ねられ、導電性材料86によって対向するカバー側接合部49と基板側接合部69が接合される。導電性材料86としては、導電性接着剤やハンダ、導電性両面粘着テープ、溶接用のろう材のいずれか一つを用いてもよく、あるいはこれらのうちの複数の材料を併用してもよい。また、グランド接合部51の外周領域と基板45の上面外周部に設けたグランド接合部71とは、導電性材料87によって全周にわたって接合される。導電性材料87としては、導電性接着剤やハンダ、導電性両面粘着テープ、溶接用のろう材のいずれか一つを用いてもよく、あるいはこれらのうちの複数の材料を併用してもよい。カバー44と基板45を貼り合わせるために、さらに非導電性樹脂や非導電テープを併用してもよい。
【0045】
この結果、マイクチップ42及び回路素子43は、カバー44及び基板45からなるパッケージ内に納められる。また、カバー44の導電層47、55、56及びグランド接合部51は、グランド接合部51とグランド接合部71を導電性材料87で接合させることによって基板45の導電層67と電気的に導通するので、グランド端子75を回路基板などのアースラインに接続することによって導電層47、55、56、67及びグランド接合部51がグランド電位に保持され、マイクロフォン41が外部の電磁ノイズから遮蔽される。
【0046】
カバー側接合部49と基板側接合部69は、導電性材料86を介して接合されているので、マイクチップ42は、ボンディングワイヤ50→ボンディング用パッド48→カバー側接合部49→導電性材料86→基板側接合部69→ボンディング用パッド68→ボンディングワイヤ80という経路を経て、回路素子43の端子79に接続される。
【0047】
このような構造のマイクロフォン41では、カバー44にマイクチップ42を実装し、基板45に回路素子43を実装して回路素子43の直上に重ね合わせるようにしてマイクチップ42を配置しているので、パッケージも底面積の小さなものを用いることが可能になる。その結果、実装面積のきわめて小さなマイクロフォン41を作製することができる。
【0048】
このマイクロフォン41では、カバー44の下面に設けたボンディング用パッド48にマイクチップ42からのボンディングワイヤ50を接続しておき、基板45の上面に設けたボンディング用パッド68に回路素子43からのボンディングワイヤ80を接続しておき、カバー44を基板45に接合させる際にカバー側接合部49と基板側接合部69を導電性材料86で接合させることにより、マイクチップ42と回路素子43を電気的に接続している。また、このマイクロフォン41によれば、ボンディング用パッド48が上になるようにカバー44をひっくり返せば、ボンディング用パッド48がカバー44の表面に位置するので、ワイヤーボンダーを用いて容易にボンディング用パッド48やマイクチップ42の端子54にボンディングワイヤ50を接続することができる。同様に、ボンディング用パッド68が基板45の上面に位置するので、ワイヤーボンダーを用いて容易にボンディング用パッド68や回路素子43の端子79にボンディングワイヤ80を接続することができる。したがって、マイクロフォン41にあっては、簡単な配線構造と簡単な組立方法によってカバー44上のマイクチップ42と基板45上の回路素子43を電気的に接続させることができる。
【0049】
このマイクロフォン41においては、ボンディングワイヤ50、80は、マイクチップ42と回路素子43を接続する配線であり、高インピーダンスのワイヤが用いられる。しかも、このマイクロフォン41においては、組立作業を容易にするため、ボンディングワイヤ50をカバー44のボンディング用パッド48に接続し、ボンディングワイヤ80を基板45のボンディング用パッド68に接続しておき、カバー44と基板45の接合部分を介してボンディングワイヤ50、80どうしを接続している。そのため、高インピーダンスのボンディングワイヤ50、80の一部がパッケージの表面近傍にあり、外部からのノイズを拾うおそれがある(図3参照)。
【0050】
しかし、本発明の実施形態1によるマイクロフォン41では、ボンディングワイヤ50、80が接続されているボンディング用パッド48、68の上方をグランドに接続された導電層55で覆っているので、導電層55によって外部からのノイズを遮蔽でき、マイクチップ42と回路素子43の間の配線部分におけるマイクロフォン41の耐ノイズ性を向上させることができる。
【0051】
しかも、導電層55は導電層47やグランド接合部51と平行になっているので、あらかじめ導電層55をカバー44内に組み込んでおくことができ、マイクロフォン41の量産性が損なわれることがない。すなわち、図10(A)は、複数個のカバーを一度に製作するための親基板を表しており、カバーの複数個分の面積を有している。この親基板は、絶縁性材料57の内部に導電層47と導電層55が挟みこまれており、表面に導電層59が設けられている。図10(B)のように導電層59をパターニングしてボンディング用パッド48やカバー側接合部49、グランド接合部51を親基板の表面に形成した後、親基板に一定ピッチごとに凹部46を形成するとともに、その底面に音響孔53を貫通させる。ついで、図10(C)に示すように、凹部46の内周面に導電層56を形成して導電層47と導電層55やグランド接合部51とを導通させることで、あらかじめ導電層55を組み込まれた複数個分のカバー44が作製される。このような工程で複数個のカバー44を製造でき、カバー44に一括して電磁シールド用の導電層55を設けることができるので、マイクロフォン41の量産性が向上する。
【0052】
また、導電層55は、導電層55とボンディング用パッド48との間の寄生容量を小さくするために、メッシュ構造とすることが好ましい。
【0053】
(実施形態2)
図11は、本発明の実施形態2によるトップボトム型のマイクロフォン91を示す断面図である。図12は、マイクロフォン91のカバー44の構成を示す断面図である。図13(A)−(D)は、図11のH5−H5線に沿ったカバーの断面図、図11のH6−H6線に沿ったカバーの断面図、図11のH7−H7線に沿ったカバーの断面図、及び図11のH8−H8線に沿ったカバーの断面図である。
【0054】
実施形態2のマイクロフォン91では、カバー44はカバー本体60(主部材)と補助プレート61(補助部材)からなり、導電性接合材62によってカバー本体60の下面に補助プレート61を接合して一体化されている。カバー本体60は、図12に示すように、プラスチックやセラミックなどの絶縁性材料57によって成形されており、下面に凹所46aを有し、凹所46aの天面には音響孔53が開口されている。また、図12及び図13(A)、(B)に示すように、凹所46aの天面には導電層47が形成され、凹所46aの内壁面全周には導電層56が形成され、凹所46aの外側におけるカバー本体60の下面全体には導電層55が形成されている。導電層47、56及び55は互いに導通していて、基板45を介してグランドに接続される。
【0055】
一方、補助プレート61は、プリント配線基板などにより、カバー本体60の下面とほぼ同じ寸法の額縁状に形成されており、凹所46aに対応する開口46bを有している。補助プレート61は、図12及び図13(C)、(D)に示すように、板状をした絶縁材64の上面全体に金属材料からなる接合面65が形成され、下面には互いに導通したボンディング用パッド48及びカバー側接合部49と、グランド接合部51が形成され、接合面65とグランド接合部51はバイアホール63によって電気的に接続されている。
【0056】
カバー本体60と補助プレート61は、図11に示すように、カバー本体60の下面に形成された導電層55と、補助プレート61の上面に設けられた接合面65とを導電性接合材62によって接合させることによって一体化されている。導電性接合材62としては、導電性接着剤やハンダ、導電性両面粘着テープ、溶接用のろう材のいずれか一つを用いてもよく、あるいはこれらのうちの複数の材料を併用してもよい。こうしてカバー本体60と補助プレート61を接合することによってカバー44が形成され、カバー本体60の凹所46aと補助プレート61の開口46bによってカバー44の凹部46が形成される。
【0057】
このような構造によれば、カバー44(カバー本体60)がプラスチックやセラミック等の成形品である場合にも、ボンディング用パッド48やカバー側接合部49の近傍を覆うようにしてカバー44の内部に導電層55を設けることができ、製造が容易になる。
【0058】
(実施形態3)
つぎに、本発明の実施形態3によるトップポート型のマイクロフォン92を説明する。図14(A)はマイクチップ42を実装したカバー44の下面図であり、図14(B)は回路素子43を実装した基板45の平面図である。図15(A)はソルダーレジストを除去したカバー44の下面図であり、図15(B)はソルダーレジストを除去した基板45の平面図である。また、図16は、図14のX2−X2線に相当する箇所におけるマイクロフォン92の断面図である。図17は、図14のY2−Y2線に相当する箇所におけるマイクロフォン92の断面図である。図18は、図14のZ2−Z2線に相当する箇所におけるマイクロフォン92の断面図である。
【0059】
実施形態3のマイクロフォン92は、凹部66を有する基板45を用いている。マイクチップ42を実装したカバー44については、実施形態1の場合と同じ構造を有しており、ボンディング用パッド48やカバー側接合部49などの上方を覆うようにしてボンディング用パッド48やカバー側接合部49の近傍に電磁シールド用の導電層55を設けている。図15(B)に示すように、凹部66の底面には導電層67が設けられており、凹部66の内壁面全周には導電層70が設けられている。また、カバー44の上面(凹部66の外側の領域の上面)には金属膜が設けられており、この金属膜を部分的に除去することによってボンディング用パッド68、基板側接合部69、ボンディング用パッド73及びグランド接合部71が形成されている。導電層67、70及びグランド接合部71はつながっていて電磁シールド部が構成されている。そして、基板45の上面をソルダーレジスト72で額縁状に覆うことにより、図14(B)に示すように、外周部にグランド接合部71を露出させるとともに、凹部66内に回路素子43を実装するための領域を形成している。また、ソルダーレジスト72から露出させることによってボンディング用パッド68、基板側接合部69及びボンディング用パッド73、74を形成している。
【0060】
カバー44と基板45を重ね合わせたマイクロフォン92では、図16、図17及び図18に示すように、基板45の上面で導電性材料87によってグランド接合部51とグランド接合部71が接合される。また、基板45の上面で導電性材料86によってカバー側接合部49と基板側接合部69が接合され、ボンディングワイヤ50、80を介してマイクチップ42と回路素子43が接続される。
【0061】
このようなマイクロフォン92においても、ボンディング用パッド48やカバー側接合部49、ボンディングワイヤ50、80の端部などは、その上方でカバー44に設けた導電層55で覆われているので、マイクロフォン92の耐ノイズ性が向上する。
【0062】
(実施形態4)
実施形態3のマイクロフォン92のように基板45が凹部66を有している場合には、基板45の外周部の斜め下方からノイズが飛来すると、ボンディング用パッド68、カバー側接合部69や高インピーダンスのボンディングワイヤ80がノイズを拾うおそれがある。
【0063】
その場合には、図19に示す実施形態4のマイクロフォン93のように、ボンディング用パッド68や基板側接合部69、ボンディングワイヤ80などを電磁シールドするために、ボンディング用パッド68や基板側接合部69、ボンディングワイヤ80の端部などの下方に電磁シールド用の導電層85を水平に設けてもよい。導電層67、70、85は互いに導通しており、さらに基板45を介してグランドに接続されるので、電磁シールド部が構成される。
【0064】
また、図示しないが、場合によっては、カバー44の導電層55を省略し、基板45にだけ電磁シールド用の導電層85を設けてもよい。
【0065】
(実施形態5)
つぎに、本発明の実施形態5によるマイクロフォン94を説明する。図20(A)はマイクチップ42を実装したカバー44の下面図であり、図20(B)は回路素子43を実装した基板45の平面図である。図21(A)は、図20のX3−X3線に相当する箇所におけるマイクロフォン94の断面図である。図21(B)は、図20のY3−Y3線に相当する箇所におけるマイクロフォン94の断面図である。
【0066】
マイクロフォン94では、カバー44に実装されたマイクチップ42の端子54にボンディングワイヤ50の一端を接続し、ボンディングワイヤ50の他端をカバー44のボンディング用パッド48に接続している。また、基板45に実装された回路素子43の端子79にボンディングワイヤ80の一端を接続し、ボンディングワイヤ80の他端を基板45のボンディング用パッド68に接続している。そして、図21(A)及び図21(B)に示すように、カバー44のボンディング用パッド48と基板45のボンディング用パッド68を導電性材料86によって直接接合し、それによってマイクチップ42と回路素子43を接続している。よって、実施形態5では、カバー側接合部49や基板側接合部69は設けられていない。
【0067】
(実施形態6)
図22に示すものは実施形態6によるマイクロフォン95である。このマイクロフォン95では、カバー44の下面に回路素子43を実装し、基板45の上面にマイクチップ42を実装したものである。図22では、音響孔53を基板45に設けてあってボトムポート型となっているが、音響孔をカバー44に設けてトップポート型としていてもよい。このようなマイクロフォン95おいても、カバー44内に水平に電磁シールド用の導電層55を設けたり、基板45内に水平に電磁シールド用の導電層85を設けたりすることで、マイクロフォン95の耐ノイズ性を向上させることができる。
【0068】
(実施形態7)
図23、図24及び図25により本発明の実施形態7によるマイクロフォン96を説明する。図23(A)はマイクチップ42を実装したカバー44の下面図であり、図23(B)は回路素子43を実装した基板45の平面図である。図24(A)は、ソルダーレジストを除去した実施形態7のカバー44の下面図である。図24(B)は、ソルダーレジストを除去した実施形態7の基板45の平面図である。図25は、図23のX4−X4線に相当する箇所におけるマイクロフォン96の断面図である。
【0069】
実施形態7のマイクロフォン96では、回路素子43を基板45にバンプ接合している。すなわち、図24(B)に示すように、基板45の上面には、導電層67と絶縁した状態で、複数個のバンプ接合パッド88(バンプ用パッド)とバンプ接合パッド89を設けている。バンプ接合パッド88はパターン配線88aによって基板側接合部69に接続されている。また、バンプ接合パッド89は、図25に示すように、バイアホール78を通じて裏面の信号入出力端子77に接続されている。基板45の上面は、導電層67の外周部(グランド接合部71)を除いてソルダーレジスト72によって覆われているが、バンプ接合パッド88、89及び基板側接合部69はソルダーレジスト72から露出している。
【0070】
図25に示すように、回路素子43の下面には複数個のバンプ90が設けられており、それぞれのバンプ90は、バンプ接合パッド88又は89にバンプ接合されている。よって、各バンプは、基板上面の基板側接合部69又は基板下面の信号入出力端子77につながっている。回路素子43のバンプ90は、半田バンプ、Auバンプ、その他の導電性材料からなる導電性バンプ、異方性導電材料(ACF、ACP)からなるバンプなどである。
【0071】
マイクチップ42を実装されたカバー44の構造は、実施形態1とほぼ同じであって、マイクチップ42の端子54とボンディング用パッド48をボンディングワイヤ50によって接続している。ただし、実施形態1の場合にはカバー44に実装されたマイクチップ42とボンディング用パッド48を結ぶボンディングワイヤ50が左右に振り分けるように配置されていたのに対し、実施形態7のマイクロフォン96では、図23に示すように一対のボンディングワイヤ50を同じ側に並べて配置している。したがって、カバー44では、マイクチップ42を実装する領域に対して同じ側にボンディング用パッド48及びカバー側接合部49が設けられており、また基板45では、回路素子実装領域に対して同じ側に基板側接合部69が配置されている。
【0072】
そして、このマイクロフォン96では、基板45の上にカバー44を重ね、導電性材料87によってグランド接合部71とグランド接合部51を接合し、基板45とカバー44を封止一体化する。同時に、導電性材料86によって基板側接合部69とカバー側接合部49を接合し、回路素子43とマイクチップ42を接続する。なお、図23(B)においては、カバー44の内周壁面の位置を2点鎖線で示す。
【0073】
このような構造であれば、ボンディングワイヤ50とバンプ90によってマイクチップ42と回路素子43を接続しているので、マイクチップ42も回路素子43もボンディングワイヤ50、80で接続する場合に比べてボンディングワイヤ50、80どうしが接触して短絡事故を起こすおそれがなくなる。
【0074】
実施形態7のような構造の場合には、ボンディングワイヤ50がマイクチップ実装領域の片側に集まっているので、カバー44内に設ける導電層55は、図23(A)に示すように、ボンディング用パッド48やカバー側接合部49の設けられている側だけであってもよい。あるいは、凹部46の周囲の全体に導電層55を設けても差し支えない。
【0075】
(実施形態8)
図26及び図27により本発明の実施形態8によるマイクロフォン97を説明する。図26(A)は、本発明の実施形態8におけるマイクチップ42を実装したカバー44の下面図である。図26(B)は、実施形態8における回路素子43を実装した基板45の平面図である。図27は、実施形態8のマイクロフォン97の断面図であって、図26のX5−X5線に相当する箇所における断面を表している。
【0076】
実施形態8のマイクロフォン97も実施形態7のマイクロフォン96と同様、回路素子43を基板45のバンプ接合パッド88、89にバンプ接合したものである。一方、カバー44では、ボンディングワイヤ50を接続されたボンディング用パッド48を直接に基板45の基板側接合部69に導電性材料86で接合させている。
【0077】
この場合も、ボンディングワイヤ50がマイクチップ実装領域の片側に集まっているので、カバー44内に設ける導電層55は、図26(A)に示すように、ボンディング用パッド48やカバー側接合部49の設けられている側だけであってもよい。あるいは、凹部46の周囲の全体に導電層55を設けても差し支えない。
【0078】
(その他)
本発明は、上記実施形態以外にも、特願2010−125527に記載された種々の実施形態に適用することができる。たとえば、上記トップポート型のマイクロフォンでは、マイクチップ42の位置でカバー44に音響孔53が開口されていたが、マイクチップ42から外れた位置でカバー44に音響孔53を設けていてもよい(たとえば、特願2010−125527の図9−11に記載されたマイクロフォン)。また、基板45にマイクチップ42を実装し、カバー44に音響孔53を開口したトップポート型のマイクロフォンでもよい。
【0079】
また、上記ボトムポート型のマイクロフォンでは、マイクチップ42の位置で基板45に音響孔53が開口されていたが、マイクチップ42から外れた位置で基板45に音響孔53を設けていてもよい(たとえば、特願2010−125527の図3又は図6に記載されたマイクロフォン)。また、カバー44にマイクチップ42を実装し、基板45に音響孔53を開口したボトムポート型のマイクロフォンでもよい。
【0080】
さらに、マイクロフォン又は回路素子をカバーの電極パッドにバンプ接続し、カバーの電極パッドとカバーのボンディング用パッドとの間をカバーに設けたパターン配線で結んでもよい。同様に、回路素子又はマイクロフォンを基板の電極パッドにバンプ接続し、基板の電極パッドと基板のボンディング用パッドとの間を基板に設けたパターン配線によって結んでいてもよい。
【符号の説明】
【0081】
41、91−97 マイクロフォン
42 マイクチップ
43 回路素子
44 カバー
45 基板
46 凹部
47 導電層
48 ボンディング用パッド
49 カバー側接合部
50 ボンディングワイヤ
51 グランド接合部
53 音響孔
55 導電層
56 導電層
59 導電層
60 カバー本体
61 補助プレート
62 導電性接合材
63 バイアホール
65 接合面
66 凹部
67 導電層
68 ボンディング用パッド
69 基板側接合部
70 導電層
71 グランド接合部
85 導電層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部材及び第2の部材からなり、前記第1の部材及び第2の部材のうち少なくとも一方の部材の内面に凹部を形成されたパッケージと、
前記第1の部材の内面に実装されたセンサと、
前記第2の部材の内面に実装された回路素子と、
前記第1の部材と前記第2の部材との接合部分を経由して前記センサと前記回路素子を電気的に接続する電気的接続手段とを備えた半導体装置において、
前記第1の部材と前記第2の部材との接合部分のうち前記電気的接続手段が経由する箇所の近傍に電磁シールド用の導電層を設けたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材において、他方の部材との接合部分の表面と平行に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材において、他方の部材との接合部分よりも他方の部材から遠い側に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち少なくとも一方の部材に埋め込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
電磁シールド用の前記導電層は、前記第1の部材と前記第2の部材のうち前記凹部を有する部材において、凹部の周囲に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記凹部の天面又は底面に第1の導電層が形成され、前記凹部の内周壁面に第2の導電層が形成され、
前記第1の導電層、前記第2の導電層及び電磁シールド用の前記導電層が互いに導通していることを特徴とする、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1の部材と前記第2の部材のうち前記凹部を有する部材は、主部材と補助部材を貼合わせて構成されており、
前記主部材は凹所を有するとともに、前記補助部材との貼合わせ面に電磁シールド用の前記導電層を有し、
前記補助部材は開口を有するとともに、電磁シールド用の前記導電層に重ねるようにして前記主部材に貼合わされ、
前記凹所及び前記開口によって前記凹部が構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に第1のボンディング用パッドを設け、前記センサと前記第1のボンディング用パッドとを第1のワイヤ配線によって接続し、
前記第2の部材の、前記第1の部材と向き合う部分に第2のボンディング用パッドを設け、前記回路素子と前記第2のボンディング用パッドとを第2のワイヤ配線によって接続し、
前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記第1のボンディング用パッドと前記第2のボンディング用パッドとを導電性材料で接合させたことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1の部材に第1のボンディング用パッドを設けるとともに、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に前記第1のボンディング用パッドに導通したセンサ側接合部を設け、前記センサと前記第1のボンディング用パッドとを第1のワイヤ配線によって接続し、
前記第2の部材に第2のボンディング用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記第2のボンディング用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子と前記第2のボンディング用パッドとを第2のワイヤ配線によって接続し、
前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記センサ側接合部と前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1のボンディング用パッドと前記センサ側接合部とは連続した金属膜によって形成され、前記金属膜の表面を部分的に絶縁膜で覆うことによって前記第1のボンディング用パッドと前記センサ側接合部が区分され、
前記第2のボンディング用パッドと前記回路素子側接合部とは連続した金属膜によって形成され、前記金属膜の表面を部分的に絶縁膜で覆うことによって前記第2のボンディング用パッドと前記回路素子側接合部が区分されていることを特徴とする、請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分にボンディング用パッドを設け、前記センサと前記ボンディング用パッドとをワイヤ配線によって接続し、
前記第2の部材にバンプ用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記バンプ用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子に設けたバンプを前記バンプ用パッドに接続し、
前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記ボンディング用パッドと前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1の部材にボンディング用パッドを設けるとともに、前記第1の部材の、前記第2の部材と向き合う部分に前記ボンディング用パッドに導通したセンサ側接合部を設け、前記センサと前記ボンディング用パッドとをワイヤ配線によって接続し、
前記第2の部材にバンプ用パッドを設けるとともに、前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う部分に前記バンプ用パッドに導通した回路素子側接合部を設け、前記回路素子に設けたバンプを前記バンプ用パッドに接続し、
前記第1の部材と前記第2の部材を接合させてパッケージを形成する際に、前記センサ側接合部と前記回路素子側接合部とを導電性材料で接合させたことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項13】
請求項1の半導体装置において前記センサとしてマイクチップを用い、前記第1の部材又は第2の部材のいずれかの部材に音響孔が開口された、マイクロフォン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−58989(P2013−58989A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197288(P2011−197288)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】