半導体装置
【課題】受動部品を内蔵した半導体装置において、コストアップを伴うことなく、実装設計が容易で、高い信頼性を有し、高密度に実装された半導体装置を提供する。
【解決手段】回路基板2と、回路基板2の上部に配置された受動部品4と、受動部品4を覆うようにして回路基板2の上部に配置され、且つ、ボンディングワイヤ6を介して、回路基板2と電気的に接続された半導体チップ1と、半導体チップ1と受動部品4とを被覆する被覆樹脂3とを備える半導体装置101である。
【解決手段】回路基板2と、回路基板2の上部に配置された受動部品4と、受動部品4を覆うようにして回路基板2の上部に配置され、且つ、ボンディングワイヤ6を介して、回路基板2と電気的に接続された半導体チップ1と、半導体チップ1と受動部品4とを被覆する被覆樹脂3とを備える半導体装置101である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受動部品および半導体チップを樹脂封止するパッケージを用いた半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップが樹脂からなる封止部材により封止された樹脂封止型半導体装置がよく知られている。近年、抵抗器やコンデンサといった受動部品を取り込んだ樹脂封止型半導体装置が多く見られるようになり、樹脂封止型半導体装置の高密度化、高集積化、モジュール化が進んでいる(例えば、特許文献1〜4を参照)。
【0003】
図20〜図23は、従来の樹脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図である。例えば、図20に示す半導体装置120では、半導体チップ1と受動部品4とが、回路基板2の一主面上において、お互いに隣接するように配置されている。すなわち、半導体チップ1と受動部品4とは、回路基板2の同一の一主面上に固定されている。
【0004】
また、図21に示す半導体装置121では、回路基板2自体の内部に受動部品4が埋め込まれている。一方、半導体チップ1は、図20の半導体装置120と同様、回路基板2の一主面上に配置されている。このように、半導体装置121では、受動部品4は回路基板2の一主面上に配置されておらず、それにより、回路基板2の一主面上における受動部品4が実装される実装領域は不要となる。
【0005】
図20の半導体装置120および図21の半導体装置121では、いずれにおいても、半導体チップ1と回路基板2とは、ボンディングワイヤ6を介して、電気的に接続されている。ボンディングワイヤ6は、回路基板2の一主面上に配置された配線11と電気的に固着されており、配線11は、回路基板2を貫通し、回路基板2の他の一主面上に配置されている。回路基板2の他の一主面上に配置された配線11は、外部電極端子5と接続している。半導体装置120は、それら複数の外部電極端子5を介して、外部の装置と電気的に接続している。なお、絶縁層10aおよび絶縁層10bは、回路基板2の各々の一主面上に配置された配線11を被覆し、配線11を保護している。
【0006】
さらに、図20の半導体装置120および図21の半導体装置121では、いずれにおいても、回路基板2の一主面上に被覆樹脂3が配置されており、半導体チップ1および受動部品4を封止している。
【0007】
一方、図20の半導体装置120において、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法に代えて、フリップチップボンディング法を採用したものが、図22に示す半導体装置122である。同様に、図21の半導体装置121において、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法に代えて、フリップチップボンディング法を採用したものが、図23に示す半導体装置123である。
【0008】
図22の半導体装置122および図23の半導体装置123では、いずれにおいても、半導体チップ1と配線11とは、半導体チップ1の回路基板2側の一主面上に設けられたバンプ14を介して、電気的に接続されている。
【0009】
図22の半導体装置122および図23の半導体装置123では、図20の半導体装置120および図21の半導体装置121とは異なり、半導体チップ1の回路基板2側の一主面上(言い換えれば、半導体チップ1の直下)に配線11を配置することができる。それにより、ボンディングワイヤ6が存在する領域が不要となるので、半導体チップ1の回路基板2への実装面積を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−111676号公報(2004年4月8日公開)
【特許文献2】特開2000−269403号公報(2000年9月29日公開)
【特許文献3】特開平6−13490号公報(1994年1月21日公開)
【特許文献4】特開平5−291481号公報(1993年11月5日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、パッケージの高密度実装が進むに従い、抵抗やコンデンサといった受動部品を半導体チップと共に内部に取り込み、半導体チップと受動部品とをモジュール化するパッケージ、すなわち、上述したようなパッケージが、年々増加して来ている。従来、抵抗等の受動部品は、装置機器メーカー(ユーザ)により、半導体チップが搭載されたパッケージと共に実装基板に配置されるものであった。
【0012】
図20の半導体装置120や図22の半導体装置122では、半導体チップ1と受動部品4とが同一の回路基板2上に実装されている。この形態では、半導体チップ1と回路基板2との接続方法には、半導体装置120のように、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法による場合、半導体装置122のように、バンプ14を用いたフリップチップボンディング法による場合、あるいは、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)による場合、がある。いずれの接続方法を採用した場合でも、当然のことながら、モジュール化した場合の実装面積を、半導体チップ1や受動部品4が占めるトータルの面積よりも小さくすることができない。
【0013】
もちろん、フリップチップボンディング法やWLCSPであれば、ワイヤボンディング法と比較し、実装面積を小さくすることができる。しかし、近年のLSIチップの高集積化によるチップ当たりの端子数が大幅に増加し、PADの多列化等が必須となる場合、フリップチップボンディング法やWLCSPでの実装設計は、PADに対する基板側端子の設定・配置が物理的に困難・不可能な場合がある。
【0014】
一方、ワイヤボンディング法であれば、基板側端子の設定・配置の制約が受けにくい。このため、実装面積が大きくなってしまうものの、フリップチップボンディング法やWLCSPと比較して、実装設計は容易となる。
【0015】
これに対し、図21の半導体装置121や図23の半導体装置123では、半導体チップ1は回路基板2上に実装されている一方、受動部品4は回路基板2の内部に内蔵されている。この形態でも、半導体チップ1と回路基板2との接続方法には、半導体装置121のように、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法による場合、半導体装置123のように、バンプ14を用いたフリップチップボンディング法による場合、あるいは、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)による場合、がある。いずれの接続方法を採用した場合でも、受動部品4を実装するための実装領域が不要となり、図20の半導体装置120および図22の半導体装置122と比較し、モジュール化した場合の実装面積を小さくすることができる。
【0016】
しかし、受動部品4は、回路基板2を製造する基板メーカーにより、回路基板2の内部に内蔵されることになる。このため、受動部品4の信頼性は基板メーカーに依存することになり、それゆえ、装置機器メーカーが期待する信頼性を、半導体チップ1およびそれを封止するパッケージを用いた半導体装置を製造する半導体メーカーが担保することができない。また、受動部品4の内蔵により、回路基板2は必然的に厚膜化し、さらに、回路基板2の製造に要するコストの増大は避けられない。
【0017】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、高い信頼性を有し、且つ、高密度実装可能な半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係る半導体装置は、上記課題を解決するために、回路基板と、上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂とを備える。
【0019】
上記構成によれば、受動部品と半導体チップが重なって実装されているので、受動部品と半導体チップとを設置するために必要な基板実装面積を、受動部品と半導体チップの横面積の合計面積に対して小さくすることができる。
【0020】
これにより、安価でかつ、実装設計が容易で、高い信頼性を有し、半導体チップや受動部品を高密度に実装された樹脂封止型半導体装置を提供することができる。
【0021】
上記半導体チップと上記回路基板とが支持体を介して固定されていることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、受動部品の高さが異なる場合や、受動部品に固定できない場合でも、支持体により、半導体チップを安定させ、固定することができる。
【0023】
上記導電体は、ボンディングワイヤであることが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、ボンディングワイヤで電気的に接続するワイヤボンディング法は、他の電気的接続方法に比べ、半導体チップにおける端子の設定や配置についての物理的制約が少ないため、単位面積あたりの端子数を増加させることができるようになり、相対的に半導体チップの高集積化が可能となる。また、半導体装置の実装設計が容易であり、高密度に実装させた半導体装置を提供できる。
【0025】
ここで、「物理的制約」とは、例えば、狭ピッチの千鳥端子配列への対応の要否に基づく制約である。例えば、半導体チップにおける端子(電極パッド)は幾らでも狭ピッチ化は可能である一方、回路基板における端子(電極パッド)は、フリップチップボンディング法であれば、35〜40umピッチが限界となる。さらに、多数ピン対応のために端子配列の千鳥化が必要となる場合、回路基板の角部分では配線の引き廻しは不可となる。また、半導体チップの端子および回路基板の端子の各仕上がり精度、ならびに、半導体チップと回路基板との接合精度は、いずれも、かなりの高精度が要求される。
【0026】
このような状況下においては、半導体チップの端子と回路基板の端子とを接続する方法として、ワイヤボンディング法を用いることが有効である。
【0027】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、上記少なくとも1つの受動部品と上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることが好ましい。
【0028】
上記構成によれば、容易に受動部品との接着および固定が可能となり、製造コストを抑えることができる。
【0029】
上記半導体チップと上記回路基板との間に形成される空間に充填された充填樹脂をさらに備えることが好ましい。
【0030】
上記構成によれば、半導体チップをより安定させて固定することができ、確実に気泡無く充填および接着することができる。
【0031】
上記回路基板の、上記半導体チップと対向する面は、第1面と、第1面から窪んでいる第2面とを含み、上記受動部品は、上記第2面上に配置されていることが好ましい。
【0032】
上記構成によれば、窪みに受動部品を形成することにより、受動部品を実装するための体積を抑えることができ、より高密度に実装された半導体装置を提供することができる。
【0033】
上記半導体チップは、上記第1面上に配置されていることが好ましい。
【0034】
上記構成によれば、半導体チップをより安定固定することができる。
【0035】
上記支持体の高さは、上記受動部品の高さ以上であることが好ましい。
【0036】
上記構成によれば、半導体チップを支持体により固定することができるので、より安定して半導体チップを固定することが可能である。
【0037】
上記支持体は、上記半導体チップの重心の下部に配置されることが好ましい。
【0038】
上記構成によれば、半導体チップをより安定固定することができる。
【0039】
上記支持体の材料は、シリコンであることが好ましい。
【0040】
上記構成によれば、シリコン(Si)は優れた耐熱性を有しており、シリコンを材料とする支持体を用いることにより、より信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【0041】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、上記支持体、または、上記支持体および上記少なくとも1つの受動部品と、上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることが好ましい。
【0042】
上記構成によれば、容易に受動部品との接着および固定が可能となり、製造コストを抑えることができる。
【0043】
上記少なくとも1つの受動部品の共通端子は、それぞれ、上記半導体装置の中央向きとなるように配置されていることが好ましい。
【0044】
上記構成によれば、少なくとも1つの受動部品の共通端子の各々が接続される共通配線を効率よく配置し、配線長を短くすることができる。
【0045】
上記共通端子は、接地端子であることが好ましい。
【発明の効果】
【0046】
本発明は、以上のように、回路基板と、上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂とを備えているものである。
【0047】
それゆえ、高い信頼性を有し、且つ、高密度実装可能という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の一実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図1B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図2A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図2B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図3A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図3B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図4A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図4B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図18】受動部品の概略構成を示す模式図である。
【図19A】複数の受動部品の実装形態を示す模式図である。
【図19B】複数の受動部品の他の実装形態を示す模式図である。
【図20】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図21】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図22】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図23】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る半導体装置について説明する。図1Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置101の概略構成を示す斜視透過図である。図1Bは、図1Aの半導体装置101における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。また、図2Aは、図1Aの半導体装置101において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置102の概略構成を示す斜視透過図である。図2Bは、図2Aの半導体装置102における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。さらに、図5、図6および図7は、図1Aおよび図1Bの半導体装置101の概略構成を示す断面図、図8は、図2Aおよび図2Bの半導体装置102の概略構成を示す断面図である。
【0050】
図1A、図1Bおよび図5に示すように、半導体装置101は、回路基板2の上部に、半導体チップ1と、受動部品4と、それら半導体チップ1および受動部品4を被覆する被覆樹脂3と、を備えた構成である。
【0051】
半導体チップ1は、特に限定されず、どのような種類の半導体チップでも使用可能である。また、半導体チップ1の形状は、特に限定はしないが長方形の板状のものを用いることができる。さらに、半導体チップ1の、最大の面積を有する最大面は、回路基板2の半導体チップ1を実装する面と平行である。
【0052】
受動部品4は、特に限定されないが、例えば、コンデンサ、抵抗器、インダクタなどが挙げられる。
【0053】
半導体装置101は、回路基板2に受動部品4が電気的に接続かつ固定されており、さらに、受動部品4を覆うように半導体チップ1が配置されている。また、受動部品4は、その半導体チップ1に対向する面が、半導体チップ1と接着している。図示はしないが、半導体装置101は、半導体チップ1に対向する面が半導体チップ1とは接着しない、他の受動部品4をさらに備えていてもよい。要は、半導体装置101は、半導体チップ1と接着する受動部品4と、半導体チップ1と接着しない受動部品4とを、備えていてもよい。
【0054】
図5の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、半導体チップ1と接着する受動部品4は、半導体チップ1と接着しない受動部品と比べて上下方向の高さが高い。また、半導体チップ1と接着する受動部品4が複数存在する場合、半導体チップ1と接着する受動部品4の上下方向の高さは同一であり、かつ、半導体チップ1と回路基板2それぞれに対向する面は平面となるように加工されている。
【0055】
すなわち、半導体チップ1と接着する受動部品4は、例えば略柱状や略直方体の形状であることが望ましい。この構成により、半導体チップ1、半導体チップ1と接着する受動部品4、および、回路基板2をより安定させて固定することができる。もちろん、受動部品4の形状は、略柱状や略直方体に限られるものではない。要は、対向する、半導体チップ1と回路基板2との間に配置されたときに、半導体チップ1を回路基板2の上部で、安定的に固定させることができる形状であればよい。また、半導体チップ1と接着しない受動部品4に関しては、回路基板2と電気的に接続、且つ、固定できる形状であれば特にその形状は限定されない。
【0056】
回路基板2の上部に配置された半導体チップ1、受動部品4およびその他の構成物は、被覆樹脂3により封止されている。被覆樹脂3の材質としては、半導体パッケージに一般的に用いられている樹脂であれば特に限定しないが、エポキシ樹脂などを用いることができる。被覆樹脂3による封止方法としては、プレスおよび金型を用いて圧力を印加して樹脂成型するトランスファーモールド法や、コンプレッションモールド法や、液状樹脂を滴下し硬化することで被覆するポッティング法などを用いることができる。被覆樹脂3により封止することにより、半導体チップ1を物理的および化学的に保護することができる。
【0057】
回路基板2は、その片面あるいは両面に、複数の配線11を有する配線層を有している。回路基板2の形状は、特に限定されず、例えば、長方形の板状である。回路基板2は、例えば、ガラスエポキシ材、BTレジン、ポリイミドなどの有機絶縁基材に銅配線をパターンニングした回路基板や、金属製のリードフレームといった各種回路基板の使用が可能である。また、配線11は、配線11の酸化や劣化を防ぐため、回路基板2の一方の面において絶縁層10aにより覆われており、他方の面において絶縁層10bにより覆われている。絶縁層10aおよび絶縁層10bは、例えば、ソルダーレジストを用いることができるが、絶縁層10aおよび絶縁層10bの材料種については、絶縁性を有する材質であれば特に限定はない。回路基板2では、上面および下面のいずれにおいても複数の配線11が配置されており、上面と下面に配置された配線11の一部同士は、貫通孔を通じて、電気的に結線されている。
【0058】
受動部品4と回路基板2とを電気的に接続する手法としては、特に限定はしないが、一般的な半田ペーストを介してリフロー実装する半田実装を用いることができる。他にも、フロー半田付け法や、銀ペースト法、テーピング接続などを用いることができる。
【0059】
回路基板2における、半導体チップ1の実装面とは反対の面(裏面)には、配線11と電気的に接続した外部電極端子5が設けられている。外部電極端子5としては、球形の半田ボールが用いられており、図5に示すように、回路基板2の裏面に、複数の半田ボールが等間隔に形成されている。外部電極端子5の形状については、球形の半田ボール以外にも金からなるランド形状などを適用することも可能であり、特に限定はしない。
【0060】
さらに、半導体装置101は、図1Aおよび図6に示すように、半導体チップ1と回路基板2の配線11とが、導電体であるボンディングワイヤ6によって、電気的に接続されていてもよい。ボンディングワイヤ6は、ワイヤボンディング法を用いて形成される。ボンディングワイヤ6の材質として金などを用いることができる。
【0061】
また、導電体としてボンディングワイヤ6を用いる場合、ボンディングワイヤ6の配置設計性を高めるため、ボンディングワイヤ6との接続用パッド(図示せず)は半導体チップ1の周辺に配置されている。一方、回路基板2においては、ボンディングワイヤ6を配線11と接続する箇所には、絶縁層10aが形成されていない。ボンディングワイヤ6を用いることにより、安価で、且つ、実装設計が容易な半導体装置101を提供することができる。
【0062】
さらに、半導体装置101においては、半導体チップ1と接着する受動部品4の半導体チップ1との接着を行う方法としては、絶縁性を有する接着材を用いて接着する方法が挙げられる。耐熱性の観点から、熱硬化性のペースト状の接着材や、シート状の接着材を用いて接着することができる。接着材の形態については、特に限定はないが、半導体チップ1の下面一面に厚みが均一の接着層を形成する手法を用いることができる。
【0063】
例えば、そのようなシート状の接着材として、図1Aおよび図7に示すように、固体状の接着シート7を半導体チップ1の下面一面に貼り付け、熱処理または熱圧着により、半導体チップ1と受動部品4とを接着していてもよい。加工の容易性や半導体としての適用の観点から、接着シート7は熱硬化性、高耐熱性、高絶縁性を備える接着シートを適用できる。また、接着シート7の材質は、エポキシ樹脂またはポリイミド樹脂などであることが望ましい。半導体チップ1や受動部品4に凹凸があっても気泡無く確実に接着することができる。さらに、取り扱いや加工が容易であるという効果を奏す。
【0064】
さらに、図2A、図2Bおよび図8に示すように、半導体チップ1と回路基板2との間に形成される領域が、被覆樹脂3の代わりに、充填樹脂8によって充填されていてもよい。充填樹脂8は、半固体状の樹脂であって、部品の接着の際、熱によりゲル状に溶融する性質、すなわち、熱可塑性を有し、耐熱性の高い樹脂を適用できる。充填樹脂8で充填することにより、半導体チップ1と回路基板2との間の領域を気泡なく、より確実な充填および接着することができる。また、充填樹脂8は、半導体チップ1の横平面と同じサイズである。
【0065】
ここで、「半固体状」とは、例えばエポキシ樹脂であれば、一度液化・溶融してから反応硬化するという特性があり、この液化・溶融反応を途中で止めた状態のことである。この「半固体状」の場合、常温では固体であり、ある温度以上で反応再開し、液化・溶融を開始することになる。また、「半固体状」の樹脂に混ぜ物等の処方をすることで、液状化を、よりゲル的な状態に保持することが可能となる。
【0066】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。なお、本実施の形態2に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態1の構成と同様である。
【0067】
図9は、本実施の形態2に係る半導体装置109の概略構成を示す断面図である。図10は、図9の半導体装置109において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置110の概略構成を示す断面図である。
【0068】
図9に示すように、半導体装置109では、回路基板2の、半導体チップ1の実装面に、窪みが形成されている。すなわち、回路基板2の、半導体チップ1の実装面は、第1面12と、第1面12から窪んでいる第2面13と、から構成されている。第1面12と第2面13とは、お互いに平行で、且つ、それぞれは平面である。第2面13を含む窪みの形状は、回路基板2の半導体チップ1の実装面を、回路基板2に対する垂直方向から見た場合、長方形の形状を有している。
【0069】
受動部品4は、第2面13上において、配線11(図示省略)と電気的に接続、且つ、第2面13上に固定されており、この構成により、受動部品4を実装するために必要とする空間を抑えることができるので、より高密度に実装された半導体装置109を提供することができる。
【0070】
また、図9の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、回路基板2の半導体チップ1の実装面に形成される窪みの上下方向の深さ、すなわち、第1面12に対する第2面13の上下方向の深さに関しては特に限定はなく、受動部品4の上下方向の高さより深くても浅くてもどちらでもよい。
【0071】
受動部品4を実装するための空間を小さくするためには、一番高い高さを有する受動部品4と同等若しくはそれ以上の窪みの深さを有していることが望ましい。第1面12に対する第2面13の上下方向の深さが、上下方向の高さより深い場合、半導体チップ1は第1面12と接着、且つ、固定されている。また、半導体チップ1は、第2面13を含む窪みを覆っている。さらに、第1面12に対する第2面13の上下方向の深さが、受動部品4の上下方向の高さより浅い場合、半導体チップ1は受動部品4に接着されることになる。
【0072】
また、図10の半導体装置110では、上記窪みは、被覆樹脂3の代わりに、半導体チップ1が配置されている高さまで充填樹脂8により充填されている。これにより、上記窪みを、隙間無く、充填樹脂8により充填することができる。
【0073】
また、半導体装置109および半導体装置110によれば、回路基板2を製造する回路基板メーカーが受動部品4を回路基板2に内蔵する必要がなくなるので、生産管理が容易で、信頼性が高い半導体装置を提供することができる。
【0074】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施形態3について説明する。なお、本実施の形態3に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態1の構成と同様である。
【0075】
図3Aは、本発明の実施形態3に係る半導体装置103の概略構成を示す斜視透過図である。図3Bは、図3Aの半導体装置103における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。また、図4Aは、図3Aの半導体装置103において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置104の概略構成を示す斜視透過図である。図4Bは、図4Aの半導体装置104における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。さらに、図11〜図14は、図3Aおよび図3Bの半導体装置103の概略構成を示す断面図、図15は、図4Aおよび図4Bの半導体装置104の概略構成を示す断面図である。
【0076】
図3A、図3Bおよび図11に示すように、半導体装置103は、半導体チップ1と回路基板2との間に支持体9が形成されている。支持体9は、半導体チップ1を支持し、且つ、固定するための部材である。支持体9の材料は、シリコン(Si)を用いることができる。シリコンを用いることにより、半導体チップ1と同じシリコン成分を有することになるため、加工しやすいなどの利点がある。また、シリコンを用いた場合、半導体チップ1と支持体9との間で線膨張係数、弾性率といった物理特性が近くなる。それにより、半導体チップ1および支持体9のいずれにも応力などの発生が抑制されるため、より信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
【0077】
図11の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、上記の実施の形態1のように、受動部品4に半導体チップ1を接着固定し安定させるためには、(a)半導体チップ1と接着するための複数の受動部品4で上下方向の高さが同じであること、(b)接着面が平面であることが必要であること、(c)受動部品4が揺らがないこと、および、(d)受動部品4の配置が半導体チップ1に対して偏っていないことが必要である。
【0078】
上下方向が一番高い受動部品4と同等の高さ、または、上下方向が一番高い受動部品4より高い高さの支持体9を半導体チップ1と回路基板2の間に形成することにより、半導体チップ1が傾くなどの問題を防ぐことができる。また、支持体9は、半導体チップ1の重心を含む領域と接着固定していることが望ましい。これにより、半導体チップ1の傾きなどの問題を防ぐことができる。
【0079】
例えば、図12に示すように、すべての受動部品4が支持体9の上下方向の高さより低い場合であっても、半導体チップ1を安定させ、且つ、固定することができる。
【0080】
また、図13に示すように、半導体チップ1および回路基板2が導電体としてのボンディングワイヤ6で接続していてもよい。
【0081】
支持体9と半導体チップ1は、熱硬化性の接着剤で接着固定されていても良いし、図14で示すように、接着シート7で接着固定されていても良い。また、半導体チップ1と回路基板2で形成される領域は、図4A、図4Bおよび図15に示すように、充填樹脂8で充填してもよい。
【0082】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施形態4について説明する。なお、本実施の形態4に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態2の構成と同様である。
【0083】
図16は、本実施形態4に係る半導体装置116の概略構成を示す断面図、図17は、図16の半導体装置116において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置117の概略構成を示す断面図である。
【0084】
半導体装置116は、上記の実施形態2と同様に、第2面13を含む窪みに受動部品4が配置されている。さらに、半導体チップ1と回路基板2との間に支持体9が形成されている。支持体9は、半導体チップ1を支持し、且つ、固定するための部材である。
【0085】
図16の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、上下方向が一番高い受動部品4と同等の高さ、または、上下方向が一番高い受動部品4より高い高さの支持体9を半導体チップ1と回路基板2の間に形成することにより、半導体チップ1の揺らぎや傾きなどの問題を防ぐことができる。
【0086】
また、図17に示す半導体装置117では、半導体チップ1と第2面13との間に形成される領域に充填樹脂8で充填している。
【0087】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施形態5について説明する。図18は、受動部品4の概略構成を示す模式図、図19Aは、複数の受動部品4の実装形態を示す模式図、図19Bは、受動部品4の他の実装形態を示す模式図である。
【0088】
一般に、コンデンサや抵抗といった受動部品4は、本体41と、固有端子42と、共通端子43と、から構成されている。受動部品4は、固有端子42と共通端子43との間における電圧印加により、所望の特性を示す部品である。固有端子42は、受動部品4毎に異なる電圧値が印加される端子である一方、共通端子43は、受動部品4に共通の電圧値が印加される端子である。共通端子43は、例えば接地端子(GND端子)である。
【0089】
例えば、図19Aの半導体装置119aにおいては、4つの受動部品4a〜4dが実装されている。受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dは、同一の共通配線52に接続されている。共通配線52は、対応する貫通孔53まで延びている。また、受動部品4a〜4dの、各々の固有端子43a〜43dは、それぞれに対応する貫通孔53まで延びる、各々の固有配線51に接続されている。
【0090】
一方、例えば、図19Bの半導体装置119bにおいては、4つの受動部品4a〜4dが実装されている。受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dは、同一の共通配線52に接続されている。共通配線52は、対応する貫通孔53まで延びている。一方、受動部品4a〜4dの、各々の固有端子43a〜43dは、それぞれに対応する貫通孔53まで延びる、各々の固有配線51に接続されている。
【0091】
ここで、図19Bの半導体装置119bが、図19Aの半導体装置119aと異なる点は、受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dが半導体装置119bの中央向きに配置されている点である。
【0092】
図19Bから明らかなように、受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dを半導体装置119bの中央向きに配置することにより、共通配線52を効率よく配置し、共通配線52の全長を短くすることができる。
【0093】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0094】
なお、本発明は、以下のようにも表現することができる。すなわち、本発明は、片面あるいは貫通孔等を用いて結線された両面の配線層を有する回路基板と、回路基板の表面側を被覆するように少なくとも1種類以上の樹脂が形成され、該被覆樹脂内部に少なくとも1つ以上の導電体を介して電気接続された半導体チップと、少なくとも1つ以上の該回路基板上に実装された抵抗もしくはコンデンサといった受動部品とを内蔵し、該回路基板の裏面側に外部電極端子が形成された半導体装置において、半導体チップが、受動部品の上にある半導体装置である。
【0095】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板間を電気接続する導電体が、ワイヤボンド法により接続されたワイヤであることが好ましい。
【0096】
上記半導体装置において、半導体チップと受動部品の間に、半導体チップと同サイズのシート状接着材が、半導体チップ裏面に配置されていることが好ましい。
【0097】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板の間に、半導体チップと同サイズの被覆樹脂と異なる充填樹脂があり、半導体チップ裏面と回路基板間を空隙無く充填されていることが好ましい。
【0098】
上記半導体装置において、回路基板上に第一面と第二面が形成されており、第一面は受動部品が実装され、第二面は第一面より上方に形成された凹状の基板外形を有していることが好ましい。
【0099】
上記半導体装置において、半導体チップは回路基板の第二面上と接していることが好ましい。
【0100】
本発明は、片面あるいは貫通孔等を用いて結線された両面の配線層を有する回路基板と、回路基板の表面側を被覆するように少なくとも1種類以上の樹脂が形成され、該被覆樹脂内部に少なくとも1つ以上の導電体を介して電気接続された半導体チップと、少なくとも1つ以上の該回路基板上に実装された抵抗もしくはコンデンサといった受動部品と、少なくとも1つ以上の支持体を内蔵し、該回路基板の裏面側に外部電極端子が形成された半導体装置において、半導体チップが、支持体及び受動部品の上にある半導体装置である。
【0101】
上記半導体装置において、支持体は受動部品の高さよりも同じかそれ以上の高さを有することが好ましい。
【0102】
上記半導体装置において、支持体は半導体チップの中央部分に合致するよう配置されたことが好ましい。
【0103】
上記半導体装置において、支持体はシリコンであることが好ましい。
【0104】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板間を電気接続する導電体が、ワイヤボンド法により接続されたワイヤであることが好ましい。
【0105】
上記半導体装置において、半導体チップと受動部品の間に、半導体チップと同サイズのシート状接着材が、半導体チップ裏面に配置されていることが好ましい。
【0106】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板の間に、半導体チップと同サイズの被覆樹脂と異なる充填樹脂があり、半導体チップ裏面と回路基板間を空隙無く充填されていることが好ましい。
【0107】
上記半導体装置において、回路基板上に第一面と第二面が形成されており、第一面は受動部品が実装され、第二面は第一面より上方に形成された凹状の基板外形を有していることが好ましい。
【0108】
上記半導体装置において、半導体チップは回路基板の第二面上と接していることが好ましい。
【0109】
上記半導体装置において、基板上に実装された複数の受動部品の同じ端子に結線される信号について、受動部品の端子が中央向きとなるよう配置されていることが好ましい。
【0110】
上記半導体装置において、同じ端子に結線される信号がGND端子であることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、小型化が進む電子機器などに実装される半導体装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0112】
1 半導体チップ
2 回路基板
3 被覆樹脂
4 受動部品
5 外部電極端子
6 ボンディングワイヤ
7 接着シート
8 充填樹脂
9 支持体
10a、10b 絶縁層
11 配線
12 第1面
13 第2面
101、102、109、110、103、104、116、117119a、119b 半導体装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、受動部品および半導体チップを樹脂封止するパッケージを用いた半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップが樹脂からなる封止部材により封止された樹脂封止型半導体装置がよく知られている。近年、抵抗器やコンデンサといった受動部品を取り込んだ樹脂封止型半導体装置が多く見られるようになり、樹脂封止型半導体装置の高密度化、高集積化、モジュール化が進んでいる(例えば、特許文献1〜4を参照)。
【0003】
図20〜図23は、従来の樹脂封止型半導体装置の概略構成を示す断面図である。例えば、図20に示す半導体装置120では、半導体チップ1と受動部品4とが、回路基板2の一主面上において、お互いに隣接するように配置されている。すなわち、半導体チップ1と受動部品4とは、回路基板2の同一の一主面上に固定されている。
【0004】
また、図21に示す半導体装置121では、回路基板2自体の内部に受動部品4が埋め込まれている。一方、半導体チップ1は、図20の半導体装置120と同様、回路基板2の一主面上に配置されている。このように、半導体装置121では、受動部品4は回路基板2の一主面上に配置されておらず、それにより、回路基板2の一主面上における受動部品4が実装される実装領域は不要となる。
【0005】
図20の半導体装置120および図21の半導体装置121では、いずれにおいても、半導体チップ1と回路基板2とは、ボンディングワイヤ6を介して、電気的に接続されている。ボンディングワイヤ6は、回路基板2の一主面上に配置された配線11と電気的に固着されており、配線11は、回路基板2を貫通し、回路基板2の他の一主面上に配置されている。回路基板2の他の一主面上に配置された配線11は、外部電極端子5と接続している。半導体装置120は、それら複数の外部電極端子5を介して、外部の装置と電気的に接続している。なお、絶縁層10aおよび絶縁層10bは、回路基板2の各々の一主面上に配置された配線11を被覆し、配線11を保護している。
【0006】
さらに、図20の半導体装置120および図21の半導体装置121では、いずれにおいても、回路基板2の一主面上に被覆樹脂3が配置されており、半導体チップ1および受動部品4を封止している。
【0007】
一方、図20の半導体装置120において、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法に代えて、フリップチップボンディング法を採用したものが、図22に示す半導体装置122である。同様に、図21の半導体装置121において、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法に代えて、フリップチップボンディング法を採用したものが、図23に示す半導体装置123である。
【0008】
図22の半導体装置122および図23の半導体装置123では、いずれにおいても、半導体チップ1と配線11とは、半導体チップ1の回路基板2側の一主面上に設けられたバンプ14を介して、電気的に接続されている。
【0009】
図22の半導体装置122および図23の半導体装置123では、図20の半導体装置120および図21の半導体装置121とは異なり、半導体チップ1の回路基板2側の一主面上(言い換えれば、半導体チップ1の直下)に配線11を配置することができる。それにより、ボンディングワイヤ6が存在する領域が不要となるので、半導体チップ1の回路基板2への実装面積を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−111676号公報(2004年4月8日公開)
【特許文献2】特開2000−269403号公報(2000年9月29日公開)
【特許文献3】特開平6−13490号公報(1994年1月21日公開)
【特許文献4】特開平5−291481号公報(1993年11月5日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、パッケージの高密度実装が進むに従い、抵抗やコンデンサといった受動部品を半導体チップと共に内部に取り込み、半導体チップと受動部品とをモジュール化するパッケージ、すなわち、上述したようなパッケージが、年々増加して来ている。従来、抵抗等の受動部品は、装置機器メーカー(ユーザ)により、半導体チップが搭載されたパッケージと共に実装基板に配置されるものであった。
【0012】
図20の半導体装置120や図22の半導体装置122では、半導体チップ1と受動部品4とが同一の回路基板2上に実装されている。この形態では、半導体チップ1と回路基板2との接続方法には、半導体装置120のように、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法による場合、半導体装置122のように、バンプ14を用いたフリップチップボンディング法による場合、あるいは、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)による場合、がある。いずれの接続方法を採用した場合でも、当然のことながら、モジュール化した場合の実装面積を、半導体チップ1や受動部品4が占めるトータルの面積よりも小さくすることができない。
【0013】
もちろん、フリップチップボンディング法やWLCSPであれば、ワイヤボンディング法と比較し、実装面積を小さくすることができる。しかし、近年のLSIチップの高集積化によるチップ当たりの端子数が大幅に増加し、PADの多列化等が必須となる場合、フリップチップボンディング法やWLCSPでの実装設計は、PADに対する基板側端子の設定・配置が物理的に困難・不可能な場合がある。
【0014】
一方、ワイヤボンディング法であれば、基板側端子の設定・配置の制約が受けにくい。このため、実装面積が大きくなってしまうものの、フリップチップボンディング法やWLCSPと比較して、実装設計は容易となる。
【0015】
これに対し、図21の半導体装置121や図23の半導体装置123では、半導体チップ1は回路基板2上に実装されている一方、受動部品4は回路基板2の内部に内蔵されている。この形態でも、半導体チップ1と回路基板2との接続方法には、半導体装置121のように、ボンディングワイヤ6を用いたワイヤボンディング法による場合、半導体装置123のように、バンプ14を用いたフリップチップボンディング法による場合、あるいは、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)による場合、がある。いずれの接続方法を採用した場合でも、受動部品4を実装するための実装領域が不要となり、図20の半導体装置120および図22の半導体装置122と比較し、モジュール化した場合の実装面積を小さくすることができる。
【0016】
しかし、受動部品4は、回路基板2を製造する基板メーカーにより、回路基板2の内部に内蔵されることになる。このため、受動部品4の信頼性は基板メーカーに依存することになり、それゆえ、装置機器メーカーが期待する信頼性を、半導体チップ1およびそれを封止するパッケージを用いた半導体装置を製造する半導体メーカーが担保することができない。また、受動部品4の内蔵により、回路基板2は必然的に厚膜化し、さらに、回路基板2の製造に要するコストの増大は避けられない。
【0017】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、高い信頼性を有し、且つ、高密度実装可能な半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係る半導体装置は、上記課題を解決するために、回路基板と、上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂とを備える。
【0019】
上記構成によれば、受動部品と半導体チップが重なって実装されているので、受動部品と半導体チップとを設置するために必要な基板実装面積を、受動部品と半導体チップの横面積の合計面積に対して小さくすることができる。
【0020】
これにより、安価でかつ、実装設計が容易で、高い信頼性を有し、半導体チップや受動部品を高密度に実装された樹脂封止型半導体装置を提供することができる。
【0021】
上記半導体チップと上記回路基板とが支持体を介して固定されていることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、受動部品の高さが異なる場合や、受動部品に固定できない場合でも、支持体により、半導体チップを安定させ、固定することができる。
【0023】
上記導電体は、ボンディングワイヤであることが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、ボンディングワイヤで電気的に接続するワイヤボンディング法は、他の電気的接続方法に比べ、半導体チップにおける端子の設定や配置についての物理的制約が少ないため、単位面積あたりの端子数を増加させることができるようになり、相対的に半導体チップの高集積化が可能となる。また、半導体装置の実装設計が容易であり、高密度に実装させた半導体装置を提供できる。
【0025】
ここで、「物理的制約」とは、例えば、狭ピッチの千鳥端子配列への対応の要否に基づく制約である。例えば、半導体チップにおける端子(電極パッド)は幾らでも狭ピッチ化は可能である一方、回路基板における端子(電極パッド)は、フリップチップボンディング法であれば、35〜40umピッチが限界となる。さらに、多数ピン対応のために端子配列の千鳥化が必要となる場合、回路基板の角部分では配線の引き廻しは不可となる。また、半導体チップの端子および回路基板の端子の各仕上がり精度、ならびに、半導体チップと回路基板との接合精度は、いずれも、かなりの高精度が要求される。
【0026】
このような状況下においては、半導体チップの端子と回路基板の端子とを接続する方法として、ワイヤボンディング法を用いることが有効である。
【0027】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、上記少なくとも1つの受動部品と上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることが好ましい。
【0028】
上記構成によれば、容易に受動部品との接着および固定が可能となり、製造コストを抑えることができる。
【0029】
上記半導体チップと上記回路基板との間に形成される空間に充填された充填樹脂をさらに備えることが好ましい。
【0030】
上記構成によれば、半導体チップをより安定させて固定することができ、確実に気泡無く充填および接着することができる。
【0031】
上記回路基板の、上記半導体チップと対向する面は、第1面と、第1面から窪んでいる第2面とを含み、上記受動部品は、上記第2面上に配置されていることが好ましい。
【0032】
上記構成によれば、窪みに受動部品を形成することにより、受動部品を実装するための体積を抑えることができ、より高密度に実装された半導体装置を提供することができる。
【0033】
上記半導体チップは、上記第1面上に配置されていることが好ましい。
【0034】
上記構成によれば、半導体チップをより安定固定することができる。
【0035】
上記支持体の高さは、上記受動部品の高さ以上であることが好ましい。
【0036】
上記構成によれば、半導体チップを支持体により固定することができるので、より安定して半導体チップを固定することが可能である。
【0037】
上記支持体は、上記半導体チップの重心の下部に配置されることが好ましい。
【0038】
上記構成によれば、半導体チップをより安定固定することができる。
【0039】
上記支持体の材料は、シリコンであることが好ましい。
【0040】
上記構成によれば、シリコン(Si)は優れた耐熱性を有しており、シリコンを材料とする支持体を用いることにより、より信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【0041】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、上記支持体、または、上記支持体および上記少なくとも1つの受動部品と、上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることが好ましい。
【0042】
上記構成によれば、容易に受動部品との接着および固定が可能となり、製造コストを抑えることができる。
【0043】
上記少なくとも1つの受動部品の共通端子は、それぞれ、上記半導体装置の中央向きとなるように配置されていることが好ましい。
【0044】
上記構成によれば、少なくとも1つの受動部品の共通端子の各々が接続される共通配線を効率よく配置し、配線長を短くすることができる。
【0045】
上記共通端子は、接地端子であることが好ましい。
【発明の効果】
【0046】
本発明は、以上のように、回路基板と、上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂とを備えているものである。
【0047】
それゆえ、高い信頼性を有し、且つ、高密度実装可能という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の一実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図1B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図2A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図2B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図3A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図3B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図4A】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す斜視透過図である。
【図4B】上記半導体装置における、半導体チップの近傍の様子を示す斜視透過図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図18】受動部品の概略構成を示す模式図である。
【図19A】複数の受動部品の実装形態を示す模式図である。
【図19B】複数の受動部品の他の実装形態を示す模式図である。
【図20】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図21】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図22】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【図23】従来の半導体装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る半導体装置について説明する。図1Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置101の概略構成を示す斜視透過図である。図1Bは、図1Aの半導体装置101における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。また、図2Aは、図1Aの半導体装置101において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置102の概略構成を示す斜視透過図である。図2Bは、図2Aの半導体装置102における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。さらに、図5、図6および図7は、図1Aおよび図1Bの半導体装置101の概略構成を示す断面図、図8は、図2Aおよび図2Bの半導体装置102の概略構成を示す断面図である。
【0050】
図1A、図1Bおよび図5に示すように、半導体装置101は、回路基板2の上部に、半導体チップ1と、受動部品4と、それら半導体チップ1および受動部品4を被覆する被覆樹脂3と、を備えた構成である。
【0051】
半導体チップ1は、特に限定されず、どのような種類の半導体チップでも使用可能である。また、半導体チップ1の形状は、特に限定はしないが長方形の板状のものを用いることができる。さらに、半導体チップ1の、最大の面積を有する最大面は、回路基板2の半導体チップ1を実装する面と平行である。
【0052】
受動部品4は、特に限定されないが、例えば、コンデンサ、抵抗器、インダクタなどが挙げられる。
【0053】
半導体装置101は、回路基板2に受動部品4が電気的に接続かつ固定されており、さらに、受動部品4を覆うように半導体チップ1が配置されている。また、受動部品4は、その半導体チップ1に対向する面が、半導体チップ1と接着している。図示はしないが、半導体装置101は、半導体チップ1に対向する面が半導体チップ1とは接着しない、他の受動部品4をさらに備えていてもよい。要は、半導体装置101は、半導体チップ1と接着する受動部品4と、半導体チップ1と接着しない受動部品4とを、備えていてもよい。
【0054】
図5の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、半導体チップ1と接着する受動部品4は、半導体チップ1と接着しない受動部品と比べて上下方向の高さが高い。また、半導体チップ1と接着する受動部品4が複数存在する場合、半導体チップ1と接着する受動部品4の上下方向の高さは同一であり、かつ、半導体チップ1と回路基板2それぞれに対向する面は平面となるように加工されている。
【0055】
すなわち、半導体チップ1と接着する受動部品4は、例えば略柱状や略直方体の形状であることが望ましい。この構成により、半導体チップ1、半導体チップ1と接着する受動部品4、および、回路基板2をより安定させて固定することができる。もちろん、受動部品4の形状は、略柱状や略直方体に限られるものではない。要は、対向する、半導体チップ1と回路基板2との間に配置されたときに、半導体チップ1を回路基板2の上部で、安定的に固定させることができる形状であればよい。また、半導体チップ1と接着しない受動部品4に関しては、回路基板2と電気的に接続、且つ、固定できる形状であれば特にその形状は限定されない。
【0056】
回路基板2の上部に配置された半導体チップ1、受動部品4およびその他の構成物は、被覆樹脂3により封止されている。被覆樹脂3の材質としては、半導体パッケージに一般的に用いられている樹脂であれば特に限定しないが、エポキシ樹脂などを用いることができる。被覆樹脂3による封止方法としては、プレスおよび金型を用いて圧力を印加して樹脂成型するトランスファーモールド法や、コンプレッションモールド法や、液状樹脂を滴下し硬化することで被覆するポッティング法などを用いることができる。被覆樹脂3により封止することにより、半導体チップ1を物理的および化学的に保護することができる。
【0057】
回路基板2は、その片面あるいは両面に、複数の配線11を有する配線層を有している。回路基板2の形状は、特に限定されず、例えば、長方形の板状である。回路基板2は、例えば、ガラスエポキシ材、BTレジン、ポリイミドなどの有機絶縁基材に銅配線をパターンニングした回路基板や、金属製のリードフレームといった各種回路基板の使用が可能である。また、配線11は、配線11の酸化や劣化を防ぐため、回路基板2の一方の面において絶縁層10aにより覆われており、他方の面において絶縁層10bにより覆われている。絶縁層10aおよび絶縁層10bは、例えば、ソルダーレジストを用いることができるが、絶縁層10aおよび絶縁層10bの材料種については、絶縁性を有する材質であれば特に限定はない。回路基板2では、上面および下面のいずれにおいても複数の配線11が配置されており、上面と下面に配置された配線11の一部同士は、貫通孔を通じて、電気的に結線されている。
【0058】
受動部品4と回路基板2とを電気的に接続する手法としては、特に限定はしないが、一般的な半田ペーストを介してリフロー実装する半田実装を用いることができる。他にも、フロー半田付け法や、銀ペースト法、テーピング接続などを用いることができる。
【0059】
回路基板2における、半導体チップ1の実装面とは反対の面(裏面)には、配線11と電気的に接続した外部電極端子5が設けられている。外部電極端子5としては、球形の半田ボールが用いられており、図5に示すように、回路基板2の裏面に、複数の半田ボールが等間隔に形成されている。外部電極端子5の形状については、球形の半田ボール以外にも金からなるランド形状などを適用することも可能であり、特に限定はしない。
【0060】
さらに、半導体装置101は、図1Aおよび図6に示すように、半導体チップ1と回路基板2の配線11とが、導電体であるボンディングワイヤ6によって、電気的に接続されていてもよい。ボンディングワイヤ6は、ワイヤボンディング法を用いて形成される。ボンディングワイヤ6の材質として金などを用いることができる。
【0061】
また、導電体としてボンディングワイヤ6を用いる場合、ボンディングワイヤ6の配置設計性を高めるため、ボンディングワイヤ6との接続用パッド(図示せず)は半導体チップ1の周辺に配置されている。一方、回路基板2においては、ボンディングワイヤ6を配線11と接続する箇所には、絶縁層10aが形成されていない。ボンディングワイヤ6を用いることにより、安価で、且つ、実装設計が容易な半導体装置101を提供することができる。
【0062】
さらに、半導体装置101においては、半導体チップ1と接着する受動部品4の半導体チップ1との接着を行う方法としては、絶縁性を有する接着材を用いて接着する方法が挙げられる。耐熱性の観点から、熱硬化性のペースト状の接着材や、シート状の接着材を用いて接着することができる。接着材の形態については、特に限定はないが、半導体チップ1の下面一面に厚みが均一の接着層を形成する手法を用いることができる。
【0063】
例えば、そのようなシート状の接着材として、図1Aおよび図7に示すように、固体状の接着シート7を半導体チップ1の下面一面に貼り付け、熱処理または熱圧着により、半導体チップ1と受動部品4とを接着していてもよい。加工の容易性や半導体としての適用の観点から、接着シート7は熱硬化性、高耐熱性、高絶縁性を備える接着シートを適用できる。また、接着シート7の材質は、エポキシ樹脂またはポリイミド樹脂などであることが望ましい。半導体チップ1や受動部品4に凹凸があっても気泡無く確実に接着することができる。さらに、取り扱いや加工が容易であるという効果を奏す。
【0064】
さらに、図2A、図2Bおよび図8に示すように、半導体チップ1と回路基板2との間に形成される領域が、被覆樹脂3の代わりに、充填樹脂8によって充填されていてもよい。充填樹脂8は、半固体状の樹脂であって、部品の接着の際、熱によりゲル状に溶融する性質、すなわち、熱可塑性を有し、耐熱性の高い樹脂を適用できる。充填樹脂8で充填することにより、半導体チップ1と回路基板2との間の領域を気泡なく、より確実な充填および接着することができる。また、充填樹脂8は、半導体チップ1の横平面と同じサイズである。
【0065】
ここで、「半固体状」とは、例えばエポキシ樹脂であれば、一度液化・溶融してから反応硬化するという特性があり、この液化・溶融反応を途中で止めた状態のことである。この「半固体状」の場合、常温では固体であり、ある温度以上で反応再開し、液化・溶融を開始することになる。また、「半固体状」の樹脂に混ぜ物等の処方をすることで、液状化を、よりゲル的な状態に保持することが可能となる。
【0066】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。なお、本実施の形態2に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態1の構成と同様である。
【0067】
図9は、本実施の形態2に係る半導体装置109の概略構成を示す断面図である。図10は、図9の半導体装置109において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置110の概略構成を示す断面図である。
【0068】
図9に示すように、半導体装置109では、回路基板2の、半導体チップ1の実装面に、窪みが形成されている。すなわち、回路基板2の、半導体チップ1の実装面は、第1面12と、第1面12から窪んでいる第2面13と、から構成されている。第1面12と第2面13とは、お互いに平行で、且つ、それぞれは平面である。第2面13を含む窪みの形状は、回路基板2の半導体チップ1の実装面を、回路基板2に対する垂直方向から見た場合、長方形の形状を有している。
【0069】
受動部品4は、第2面13上において、配線11(図示省略)と電気的に接続、且つ、第2面13上に固定されており、この構成により、受動部品4を実装するために必要とする空間を抑えることができるので、より高密度に実装された半導体装置109を提供することができる。
【0070】
また、図9の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、回路基板2の半導体チップ1の実装面に形成される窪みの上下方向の深さ、すなわち、第1面12に対する第2面13の上下方向の深さに関しては特に限定はなく、受動部品4の上下方向の高さより深くても浅くてもどちらでもよい。
【0071】
受動部品4を実装するための空間を小さくするためには、一番高い高さを有する受動部品4と同等若しくはそれ以上の窪みの深さを有していることが望ましい。第1面12に対する第2面13の上下方向の深さが、上下方向の高さより深い場合、半導体チップ1は第1面12と接着、且つ、固定されている。また、半導体チップ1は、第2面13を含む窪みを覆っている。さらに、第1面12に対する第2面13の上下方向の深さが、受動部品4の上下方向の高さより浅い場合、半導体チップ1は受動部品4に接着されることになる。
【0072】
また、図10の半導体装置110では、上記窪みは、被覆樹脂3の代わりに、半導体チップ1が配置されている高さまで充填樹脂8により充填されている。これにより、上記窪みを、隙間無く、充填樹脂8により充填することができる。
【0073】
また、半導体装置109および半導体装置110によれば、回路基板2を製造する回路基板メーカーが受動部品4を回路基板2に内蔵する必要がなくなるので、生産管理が容易で、信頼性が高い半導体装置を提供することができる。
【0074】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施形態3について説明する。なお、本実施の形態3に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態1の構成と同様である。
【0075】
図3Aは、本発明の実施形態3に係る半導体装置103の概略構成を示す斜視透過図である。図3Bは、図3Aの半導体装置103における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。また、図4Aは、図3Aの半導体装置103において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置104の概略構成を示す斜視透過図である。図4Bは、図4Aの半導体装置104における、半導体チップ1の近傍の様子を示す斜視透過図である。さらに、図11〜図14は、図3Aおよび図3Bの半導体装置103の概略構成を示す断面図、図15は、図4Aおよび図4Bの半導体装置104の概略構成を示す断面図である。
【0076】
図3A、図3Bおよび図11に示すように、半導体装置103は、半導体チップ1と回路基板2との間に支持体9が形成されている。支持体9は、半導体チップ1を支持し、且つ、固定するための部材である。支持体9の材料は、シリコン(Si)を用いることができる。シリコンを用いることにより、半導体チップ1と同じシリコン成分を有することになるため、加工しやすいなどの利点がある。また、シリコンを用いた場合、半導体チップ1と支持体9との間で線膨張係数、弾性率といった物理特性が近くなる。それにより、半導体チップ1および支持体9のいずれにも応力などの発生が抑制されるため、より信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
【0077】
図11の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、上記の実施の形態1のように、受動部品4に半導体チップ1を接着固定し安定させるためには、(a)半導体チップ1と接着するための複数の受動部品4で上下方向の高さが同じであること、(b)接着面が平面であることが必要であること、(c)受動部品4が揺らがないこと、および、(d)受動部品4の配置が半導体チップ1に対して偏っていないことが必要である。
【0078】
上下方向が一番高い受動部品4と同等の高さ、または、上下方向が一番高い受動部品4より高い高さの支持体9を半導体チップ1と回路基板2の間に形成することにより、半導体チップ1が傾くなどの問題を防ぐことができる。また、支持体9は、半導体チップ1の重心を含む領域と接着固定していることが望ましい。これにより、半導体チップ1の傾きなどの問題を防ぐことができる。
【0079】
例えば、図12に示すように、すべての受動部品4が支持体9の上下方向の高さより低い場合であっても、半導体チップ1を安定させ、且つ、固定することができる。
【0080】
また、図13に示すように、半導体チップ1および回路基板2が導電体としてのボンディングワイヤ6で接続していてもよい。
【0081】
支持体9と半導体チップ1は、熱硬化性の接着剤で接着固定されていても良いし、図14で示すように、接着シート7で接着固定されていても良い。また、半導体チップ1と回路基板2で形成される領域は、図4A、図4Bおよび図15に示すように、充填樹脂8で充填してもよい。
【0082】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施形態4について説明する。なお、本実施の形態4に係る半導体装置の構成は、下記で説明する構成以外はすべて、上記の実施形態2の構成と同様である。
【0083】
図16は、本実施形態4に係る半導体装置116の概略構成を示す断面図、図17は、図16の半導体装置116において、さらに、半導体チップ1と回路基板2との間の領域が充填樹脂8により充填された半導体装置117の概略構成を示す断面図である。
【0084】
半導体装置116は、上記の実施形態2と同様に、第2面13を含む窪みに受動部品4が配置されている。さらに、半導体チップ1と回路基板2との間に支持体9が形成されている。支持体9は、半導体チップ1を支持し、且つ、固定するための部材である。
【0085】
図16の紙面における上方向を上、下方向を下と定義した場合、上下方向が一番高い受動部品4と同等の高さ、または、上下方向が一番高い受動部品4より高い高さの支持体9を半導体チップ1と回路基板2の間に形成することにより、半導体チップ1の揺らぎや傾きなどの問題を防ぐことができる。
【0086】
また、図17に示す半導体装置117では、半導体チップ1と第2面13との間に形成される領域に充填樹脂8で充填している。
【0087】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施形態5について説明する。図18は、受動部品4の概略構成を示す模式図、図19Aは、複数の受動部品4の実装形態を示す模式図、図19Bは、受動部品4の他の実装形態を示す模式図である。
【0088】
一般に、コンデンサや抵抗といった受動部品4は、本体41と、固有端子42と、共通端子43と、から構成されている。受動部品4は、固有端子42と共通端子43との間における電圧印加により、所望の特性を示す部品である。固有端子42は、受動部品4毎に異なる電圧値が印加される端子である一方、共通端子43は、受動部品4に共通の電圧値が印加される端子である。共通端子43は、例えば接地端子(GND端子)である。
【0089】
例えば、図19Aの半導体装置119aにおいては、4つの受動部品4a〜4dが実装されている。受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dは、同一の共通配線52に接続されている。共通配線52は、対応する貫通孔53まで延びている。また、受動部品4a〜4dの、各々の固有端子43a〜43dは、それぞれに対応する貫通孔53まで延びる、各々の固有配線51に接続されている。
【0090】
一方、例えば、図19Bの半導体装置119bにおいては、4つの受動部品4a〜4dが実装されている。受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dは、同一の共通配線52に接続されている。共通配線52は、対応する貫通孔53まで延びている。一方、受動部品4a〜4dの、各々の固有端子43a〜43dは、それぞれに対応する貫通孔53まで延びる、各々の固有配線51に接続されている。
【0091】
ここで、図19Bの半導体装置119bが、図19Aの半導体装置119aと異なる点は、受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dが半導体装置119bの中央向きに配置されている点である。
【0092】
図19Bから明らかなように、受動部品4a〜4dの、各々の共通端子43a〜43dを半導体装置119bの中央向きに配置することにより、共通配線52を効率よく配置し、共通配線52の全長を短くすることができる。
【0093】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0094】
なお、本発明は、以下のようにも表現することができる。すなわち、本発明は、片面あるいは貫通孔等を用いて結線された両面の配線層を有する回路基板と、回路基板の表面側を被覆するように少なくとも1種類以上の樹脂が形成され、該被覆樹脂内部に少なくとも1つ以上の導電体を介して電気接続された半導体チップと、少なくとも1つ以上の該回路基板上に実装された抵抗もしくはコンデンサといった受動部品とを内蔵し、該回路基板の裏面側に外部電極端子が形成された半導体装置において、半導体チップが、受動部品の上にある半導体装置である。
【0095】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板間を電気接続する導電体が、ワイヤボンド法により接続されたワイヤであることが好ましい。
【0096】
上記半導体装置において、半導体チップと受動部品の間に、半導体チップと同サイズのシート状接着材が、半導体チップ裏面に配置されていることが好ましい。
【0097】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板の間に、半導体チップと同サイズの被覆樹脂と異なる充填樹脂があり、半導体チップ裏面と回路基板間を空隙無く充填されていることが好ましい。
【0098】
上記半導体装置において、回路基板上に第一面と第二面が形成されており、第一面は受動部品が実装され、第二面は第一面より上方に形成された凹状の基板外形を有していることが好ましい。
【0099】
上記半導体装置において、半導体チップは回路基板の第二面上と接していることが好ましい。
【0100】
本発明は、片面あるいは貫通孔等を用いて結線された両面の配線層を有する回路基板と、回路基板の表面側を被覆するように少なくとも1種類以上の樹脂が形成され、該被覆樹脂内部に少なくとも1つ以上の導電体を介して電気接続された半導体チップと、少なくとも1つ以上の該回路基板上に実装された抵抗もしくはコンデンサといった受動部品と、少なくとも1つ以上の支持体を内蔵し、該回路基板の裏面側に外部電極端子が形成された半導体装置において、半導体チップが、支持体及び受動部品の上にある半導体装置である。
【0101】
上記半導体装置において、支持体は受動部品の高さよりも同じかそれ以上の高さを有することが好ましい。
【0102】
上記半導体装置において、支持体は半導体チップの中央部分に合致するよう配置されたことが好ましい。
【0103】
上記半導体装置において、支持体はシリコンであることが好ましい。
【0104】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板間を電気接続する導電体が、ワイヤボンド法により接続されたワイヤであることが好ましい。
【0105】
上記半導体装置において、半導体チップと受動部品の間に、半導体チップと同サイズのシート状接着材が、半導体チップ裏面に配置されていることが好ましい。
【0106】
上記半導体装置において、半導体チップと回路基板の間に、半導体チップと同サイズの被覆樹脂と異なる充填樹脂があり、半導体チップ裏面と回路基板間を空隙無く充填されていることが好ましい。
【0107】
上記半導体装置において、回路基板上に第一面と第二面が形成されており、第一面は受動部品が実装され、第二面は第一面より上方に形成された凹状の基板外形を有していることが好ましい。
【0108】
上記半導体装置において、半導体チップは回路基板の第二面上と接していることが好ましい。
【0109】
上記半導体装置において、基板上に実装された複数の受動部品の同じ端子に結線される信号について、受動部品の端子が中央向きとなるよう配置されていることが好ましい。
【0110】
上記半導体装置において、同じ端子に結線される信号がGND端子であることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、小型化が進む電子機器などに実装される半導体装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0112】
1 半導体チップ
2 回路基板
3 被覆樹脂
4 受動部品
5 外部電極端子
6 ボンディングワイヤ
7 接着シート
8 充填樹脂
9 支持体
10a、10b 絶縁層
11 配線
12 第1面
13 第2面
101、102、109、110、103、104、116、117119a、119b 半導体装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、
上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、
上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
上記半導体チップと上記回路基板とが支持体を介して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
上記導電体は、ボンディングワイヤであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、
上記少なくとも1つの受動部品と上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
上記半導体チップと上記回路基板との間に形成される空間に充填された充填樹脂をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
上記回路基板の、上記半導体チップと対向する面は、第1面と、第1面から窪んでいる第2面とを含み、
上記受動部品は、上記第2面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
上記半導体チップは、上記第1面上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
上記支持体の高さは、上記受動部品の高さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項9】
上記支持体は、上記半導体チップの重心の下部に配置されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項10】
上記支持体の材料は、シリコンであることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項11】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、
上記支持体、または、上記支持体および上記少なくとも1つの受動部品と、上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項12】
上記少なくとも1つの受動部品の共通端子は、それぞれ、上記半導体装置の中央向きとなるように配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項13】
上記共通端子は、接地端子であることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項1】
回路基板と、
上記回路基板の上部に配置された少なくとも1つの受動部品と、
上記受動部品を覆うようにして上記回路基板の上部に配置され、且つ、複数の導電体を介して、上記回路基板と電気的に接続された半導体チップと、
上記半導体チップと上記受動部品とを被覆する被覆樹脂と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
上記半導体チップと上記回路基板とが支持体を介して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
上記導電体は、ボンディングワイヤであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、
上記少なくとも1つの受動部品と上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
上記半導体チップと上記回路基板との間に形成される空間に充填された充填樹脂をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
上記回路基板の、上記半導体チップと対向する面は、第1面と、第1面から窪んでいる第2面とを含み、
上記受動部品は、上記第2面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
上記半導体チップは、上記第1面上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
上記支持体の高さは、上記受動部品の高さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項9】
上記支持体は、上記半導体チップの重心の下部に配置されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項10】
上記支持体の材料は、シリコンであることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項11】
上記半導体チップの一面を覆う接着シートをさらに備え、
上記支持体、または、上記支持体および上記少なくとも1つの受動部品と、上記半導体チップとは、上記接着シートを介して、お互いに接着されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項12】
上記少なくとも1つの受動部品の共通端子は、それぞれ、上記半導体装置の中央向きとなるように配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項13】
上記共通端子は、接地端子であることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
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【図10】
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【図13】
【図14】
【図15】
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【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−106008(P2013−106008A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251054(P2011−251054)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
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