説明

半月板修復のための方法および装置

【課題】改良された半月板修復のための装置を提供する。
【解決手段】デバイスのハウジングに取付けられている2つの針を含む、組織5を縫合する装置および方法。第1針105は、組織を通過して第2針115により受けられる縫合糸を収容する。第2針は、縫合糸の先導端部145Lを受け取り、この先導端部を組織の内部から取り除く。例えば、組織を縫合するための装置であって、ハウジングと、該ハウジングに取付けられている第1針と、該ハウジングに取付けられている第2針と、先導部および追従部を有する縫合糸と、該縫合糸の該先導部を、該組織の近い側から該組織の遠い側まで通過させるための、該第1針に関連する第1構造体150と、該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すための、該第2針に関連する第2構造体125と、を備える、装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(係属中の先の特許出願に対する参照)
本特許出願は、以下の優先権を主張する:
(i)係属中の先の米国仮特許出願第60/802,378号(2006年5月22日出願;Peter Marshallらによる;「METHOD AND APPARATUS FOR MENISCAL REPAIR」(代理人文書番号SCAN−24 PROV));および
(ii)係属中の先の米国仮特許出願第60/921,403号(2007年4月2日出願;Peter Marshallらによる;「METHOD AND APPARATUS FOR MENISCAL REPAIR」(代理人文書番号SCAN−25 PROV))。
【0002】
上記で指定した2つの特許出願は、参照により本明細書中に参考として援用される。
【0003】
(発明の分野)
本発明は、全体として外科的方法および装置に関し、より詳細には、半月板の修復のための外科的方法および装置に関する。
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
まず図1および図2を見ると、半月板5は、膝関節内で、脛骨10の頂部と大腿骨15の底部との間に位置する一片の軟骨である。半月板5は、脛骨および大腿骨の、相互に対する安定的な動きを促進し、衝撃を吸収して負荷を拡散させるように働く。
【0005】
半月板5は、負傷および/または事故の結果として頻繁に損傷を受ける(例えば断裂する)。例えば図3に示す裂傷20を参照のこと。損傷した半月板は、膝関節の適切な動きを妨げ、とりわけ疼痛を引き起こすことがある。
【0006】
かつて、ひどく損傷している半月板の標準的な処置は、半月板の部分的または完全な除去であった。しかし、その後、半月板を部分的または完全に除去している患者は、長期間の関節問題、例えば関節炎を頻繁に患うことが認められた。
【0007】
現在の趨勢は、損傷した半月板の一部または全部を除去することよりも、損傷した半月板を修復することに向かっている。この手法は、代表的には、半月板の裂傷が閉鎖されることを必要とする。現在、半月板の裂傷を閉鎖する2つの手法、つまり縫合と固締とがある。
【0008】
従来は、半月板の裂傷を縫合することは技術的に困難であった。これは、膝関節が比較的狭い空間であり、接近点が限られているので、縫合器具および可視化デバイスを操作することが難しくなるからである。さらに、膝関節の近傍(例えば膝の裏側)には繊細な血管および神経があり、これらの血管および神経は、特に、縫合糸を設置するのに使用される鋭利な針によって容易に損傷することがある。
【0009】
縫合の技術的困難に起因して、半月板裂傷を閉鎖する固締具が開発されてきた。多くの種々の種類の半月板固締具、例えば、矢、留め鋲、T形バー、さかとげ付き縫合糸、ねじ等が製造されてきた。しかし、現在までに開発されている固締具は全て、1つ以上の欠点に悩まされる傾向にある。これらのうち、一般的であり、そして極めて重大であるのは、膝の内部で剛性要素を配置することに関連する欠点である。より詳細には、現在までに開発されている固締具は全て、その設計に少なくとも1つの剛性の要素を組み込んでいる。剛性の要素が展開時に正しく配置されていない場合、および/または、剛性の要素が後に万一適所を外れて移動した場合、深刻な関節摩滅が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
結果として、半月板修復のための、新しく改善された方法および装置の重大な必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の概要)
本発明は、先行技術に関連する問題を解決する、半月板修復のための改善された方法および装置を提供する。より詳細には、本発明は、半月板の縫合を容易で安全かつ信頼できるものにする新規の半月板縫合システムの提供および使用を含む。
【0012】
本発明の1つの形態において、組織を縫合するための装置であって、
ハウジングと、
ハウジングに取付けられている第1針と、
ハウジングに取付けられている第2針と、
先導部および追従部を有する縫合糸と、
縫合糸の先導部を、組織の近い側から組織の遠い側まで通過させるための、第1針に関連する第1構造体と、
縫合糸の先導部を、組織の遠い側から組織の近い側まで引き戻すための、第2針に関連する第2構造体と、
を備える装置が提供される。
【0013】
本発明の別の形態において、組織を縫合するための装置であって、
ハウジングと、
ハウジングに取付けられている第1針と、
ハウジングに取付けられている第2針と、
先導部および追従部を有する縫合糸と、
縫合糸の先導部を、組織の近い側から組織の遠い側まで通過させるための、第1針に関連する第1構造体と、
縫合糸の先導部を、組織の遠い側から組織の近い側まで引き戻すための、第2針に関連する第2構造体と、
縫合糸の追従部に形成されている、予備形成された堅く縛られていない結び目と、
予備形成された堅く縛られていない結び目を、ハウジングに対して解放可能に支持するための支持部と、
を備える装置が提供される。
【0014】
本発明の別の形態において、組織を縫合するための方法であって、
先導部および追従部を有する縫合糸を提供するステップであって、縫合糸の追従部に、予備形成された堅く縛られていない結び目が形成されているステップと、
縫合糸の先導部を、組織の近い側から組織の遠い側まで通過させるステップと、
縫合糸の先導部を、組織の遠い側から組織の近い側まで引き戻すステップと、
縫合糸の引き戻した先導部を、縫合糸の追従部に形成されている予備形成された堅く縛られていない結び目に通して通過させるステップと、
組織内に縫合糸を固定するために結び目を堅く縛るステップと、
を含む方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば以下の装置、方法などが提供される:
(項目1)
組織を縫合するための装置であって、
ハウジングと、
該ハウジングに取付けられている第1針と、
該ハウジングに取付けられている第2針と、
先導部および追従部を有する縫合糸と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の近い側から該組織の遠い側まで通過させるための、該第1針に関連する第1構造体と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すための、該第2針に関連する第2構造体と、
を備える、装置。
(項目2)
前記第1構造体が、前記第1針を通って延びる内腔を含み、前記第2構造体が、前記第2針から外に拡張可能な係蹄を含む、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記係蹄が、傾斜のある軸の端部に形成されている折畳式ループを含む、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記係蹄が、前記第1針の遠位端付近で、前記縫合糸の前記先導部に係合する、項目3に記載の装置。
(項目5)
前記第1構造体が、傾斜のある軸の端部に形成されている縫合糸係合子を含む、前記第1針から外に拡張可能な縫合糸ホルダを含み、前記第2構造体が、前記第2針から外に拡張可能な係蹄を含む、項目1に記載の装置。
(項目6)
前記係蹄が、真っ直ぐな軸の端部に形成されている折畳式ループを含む、項目5に記載の装置。
(項目7)
前記係蹄が、前記第2針の遠位端付近で、前記縫合糸の前記先導部に係合する、項目6に記載の装置。
(項目8)
前記第1構造体が、傾斜のある軸の端部に形成されている縫合糸係合子を含む、前記第1針から外に拡張可能な縫合糸ホルダを含み、前記第2構造体が、前記第2針内に形成されている孔を含む、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記第2構造体が、前記孔内で前記縫合糸の前記先導部を捕捉するための閉塞具をさらに含む、項目8に記載の装置。
(項目10)
装置が、前記縫合糸の前記追従部に形成されている、予備形成された堅く縛られていない結び目をさらに含む、項目1に記載の装置。
(項目11)
前記予備形成された堅く縛られていない結び目が、前記ハウジングに対して前記組織の前記近い側に支持されている、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記予備形成された堅く縛られていない結び目が、前記第2針の外側の周りで支持されている、項目10に記載の装置。
(項目13)
装置がさらに支持部を含み、さらに、前記予備形成された堅く縛られていない結び目が、前記組織の前記近い側で前記支持部に解放可能に支持されている、項目10に記載の装置。
(項目14)
前記支持部が、前記ハウジングに解放可能に取付けられている、項目13に記載の装置。
(項目15)
装置が、前記支持部に可動に取付けられている縫合糸の糸通し器をさらに含み、該縫合糸の糸通し器が、前記縫合糸の前記先導部を、前記予備形成された堅く縛られていない結び目を通して選択的に通過させるように構成されている、項目13に記載の装置。
(項目16)
前記縫合糸の糸通し器が、折畳式ループを含む、項目15に記載の装置。
(項目17)
前記支持部が、前記予備形成された堅く縛られていない結び目を該支持部から押し外すための軸をさらに含む、項目13に記載の装置。
(項目18)
前記支持部は、前記予備形成された堅く縛られていない結び目が該支持部から押し外された後に前記縫合糸を切断するための切断構造体をさらに含む、項目17に記載の装置。(項目19)
前記切断構造体は、前記予備形成された堅く縛られていない結び目が堅く縛られた後に前記縫合糸を切断するように構成されている、項目18に記載の装置。
(項目20)
前記切断構造体が、前記支持部内の孔と前記軸内の孔とを含み、さらに、該支持部内の該孔と該軸内の該孔とが相互の整列から外れると切断が達成される、項目18に記載の装置。
(項目21)
組織を縫合するための装置であって、
ハウジングと、
該ハウジングに取付けられている第1針と、
該ハウジングに取付けられている第2針と、
先導部および追従部を有する縫合糸と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の近い側から該組織の遠い側まで通過させるための、該第1針に関連する第1構造体と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すための、該第2針に関連する第2構造体と、
該縫合糸の該追従部に形成されている、予備形成された堅く縛られていない結び目と、
該予備形成された堅く縛られていない結び目を、該ハウジングに対して解放可能に支持するための支持部と、を備える、装置。
(項目22)
前記第1構造体が、傾斜のある軸の端部に形成されている縫合糸係合子を含む、前記第1針から外に拡張可能な縫合糸ホルダを含み、
前記第2構造体が、前記第2針内に形成されている孔と、該孔内で前記縫合糸の前記先導部を捕捉するための閉塞具とを含む、
項目21に記載の装置。
(項目23)
前記支持部が、前記ハウジングに解放可能に取付けられており、
前記装置が、該支持部に可動に取付けられている縫合糸の糸通し器をさらに備えており、ここで、該縫合糸の糸通し器は、該縫合糸の前記先導部を、前記予備形成された堅く縛られていない結び目を通して選択的に通過させるように構成されており、
該支持部が、該予備形成された堅く縛られていない結び目を該支持部から押し外すための軸をさらに含む、
項目21に記載の装置。
(項目24)
組織を縫合するための方法であって、
先導部および追従部を有する縫合糸を提供するステップであって、該縫合糸の該追従部に、予備形成された堅く縛られていない結び目が形成されているステップと、
縫合糸の該先導部を、該組織の近い側から該組織の遠い側まで通過させるステップと、
該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すステップと、
該縫合糸の該引き戻した先導部を、該縫合糸の該追従部に形成されている該予備形成された堅く縛られていない結び目を通して通過させるステップと、
該組織内で該縫合糸を固定するために該結び目を堅く縛るステップと、
を備える、方法。
(項目25)
前記縫合糸の前記先導部を、前記組織の前記近い側から該組織の前記遠い側まで通過させるステップが、第1針を用いて達成され、該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すステップが、第2針を用いて達成され、該第1針および該第2針がハウジングに取付けられており、さらに、前記予備形成された堅く縛られていない結び目が、該ハウジングに解放可能に取付けられている支持部に支持されている、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記第1針および前記第2針のうちの少なくとも1つが、前記ハウジングに可動に取付けられている、項目1に記載の装置。
(項目27)
前記第1針および前記第2針のうちの少なくとも1つが、前記ハウジングに可動に取付けられている、項目21に記載の装置。
(項目28)
前記第1針および前記第2針のうちの少なくとも1つが、前記ハウジングに可動に取付けられている、項目25に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の、これらおよびその他の目的、特徴、ならびに利点は、本発明の好適な実施形態の以下の詳細な説明において、より完全に開示され、あるいは、これらにより明らかにされる。これらの説明は、同様の番号が同様の部分を参照している添付の図面と一緒に考慮されるべきである。
【図1】図1は、膝関節の概略正面図である。
【図2】図2は、膝関節の半月板の、横断面での概略上面図である。
【図3】図3は、膝関節の半月板の、部分断面での概略斜視図である。
【図4】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図5】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図6】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図7】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図8】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図9】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図10】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図11】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図12】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図13】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図14】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図15】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図16】図4〜図16は、半月板裂傷を修復するための第1の方法および装置を示す一連の図である。
【図17】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図18】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図19】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図20】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図21】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図22】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図23】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図24】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図25】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図26】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図27】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図28】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図29】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図30】図17〜図30は、半月板裂傷を修復するための第2の方法および装置を示す一連の図である。
【図31】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図32】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図33】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図34】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図35】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図36】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図37】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図38】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図39】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図40】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図41】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図42】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図43】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図44】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図45】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図46】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図47】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図48】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図49】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図50】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図51】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図52】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図53】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図54】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図55】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図56】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図57】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図58】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図59】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図60】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図61】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図62】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図63】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図64】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図65】図31〜図65は、半月板裂傷を修復するための第3の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図66】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図67】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図68】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図69】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図70】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図71】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図72】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図73】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図74】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図75】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図76】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図77】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図78】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図79】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図80】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図81】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図82】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図83】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図84】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図85】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図86】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図87】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図88】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図89】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図90】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図91】図66〜図91は、半月板裂傷を修復するための第4の方法および装置を示す一連の図であり、図面を簡素化し理解を助けるために、半月板は選択図から省略されている。
【図92】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図93】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図94】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図95】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図96】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図97】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図98】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図99】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図100】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図101】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図102】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【図103】図92〜図103は、半月板裂傷を修復するための第5の方法および装置を示す一連の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(好適な実施形態の詳細な説明)
第1の好適な方法および装置
まず、図4および図5を見ると、半月板5の裂傷20を閉鎖する際に使用するための装置100が示されている。
【0017】
より詳細には、本発明の好適な1形態において、今度はやはり図4および図5を見ると、まず、第1針105を前進させて、その遠位先端110が半月板5内に、完全には半月板を通り抜けないように配置される。
【0018】
次に、図6に見られるように、第2針115が半月板を完全に通り抜けて前進させられ、第2針115の遠位先端120が半月板の遠い側に位置決めされる。
【0019】
その後、今度は図7〜図9を見ると、第2針115の遠位端120から外に係蹄125が前進させられる。係蹄125は、係蹄125がその完全拡張位置(図9)になったときに係蹄125のループ130が第1針105の長手方向軸135と軸方向で整列するように、形成され配置される。そのために、係蹄125は、遠位端にループ130が設置されている細長体140を含むことができ、ループ130は、細長体140の長手方向軸に対して或る角度に設置される。ループ130および細長体140を(i)第2針115内で受けることができるように、および、(ii)係蹄125がその完全拡張位置(図9)にあるときに、ループ130が、第1針105の長手方向軸135を越えて突出することができるように、ループ130および細長体140のうちの少なくとも1つは弾性材料を含む。
【0020】
次に、今度は図10を見ると、第1針105の遠位端110が係蹄125のループ130を通って延びるように、第1針105が半月板5を完全に通り抜けて前進させられる。
【0021】
その後、第1針105を使用して、縫合糸145が係蹄125のループ130を通って前進させられる。このことは、多様なやり方で達成することができる。
【0022】
限定ではなく例示により、今度は図10〜図12を見ると、第1針105が前進するにつれて、縫合糸145が半月板を通して、そして係蹄125のループ130を通して運搬されるように、縫合糸145を第1針105内に予め配置することができる。その後、ドライバ150を使用して、第1針105の内部から縫合糸145の先導部145L(図11)を放出することができる。そのために、第1針105内に溝穴155を提供して、第1針105から縫合糸145の先導部145Lを放出するのを支援することができる。最終的に、縫合糸145の先導部145Lが(i)半月板5、および(ii)係蹄125のループ130を通って延びたまま、第1針105が引っ込められる。図10〜図12に示す手法は、多くの状況において有利なことがある。というのも、この手法が、編組縫合糸と単繊維縫合糸の両方に関してうまくいくからである。この点において、編組縫合糸のほうが滑りにくく、より小さい結び目を形成する傾向にあることから、半月板修復では、概して編組縫合糸が好ましいということが理解される。
【0023】
代替の手法において、縫合糸145が充分な圧縮強さ(column strength)を有する場合(例えば、縫合糸145が比較的太い単繊維縫合糸を含む場合)、第1針105が半月板5を通り(図10)、そして係蹄125のループ130を通って進出した後、縫合糸を第1針105に押し通して、縫合糸145の先導部145Lが半月板5と係蹄125のループ130の両方を貫通するようにすることができる。その後、縫合糸145が適所に維持されている間、縫合糸の圧縮強さにより、縫合糸145の先導部145Lが半月板5と係蹄125のループ130とを通って延びているその位置から引き戻されないことを確実にしながら、第1針105を引っ込めることができる。当然ながら、この後者の手法は、充分な圧縮強さの縫合糸(例えば単繊維縫合糸)の使用が必要であるという欠点があり、それ故に、この手法は、従来の編組縫合糸で実施するのが困難であることがある。
【0024】
図12に示す位置を実現するのに使用される特定の手法にかかわらず、この位置がいったん実現したならば、次のステップは、縫合糸145の先導部145Lを運搬して半月板の近い側まで戻すことである。より詳細には、今度は図13〜図15を見ると、係蹄125が第2針115内へと引き戻され、その後、第2針115が、縫合糸145の先導部145Lを担持したまま、半月板を通して引き戻される。
【0025】
したがって、手順のこの時点で、縫合糸145は、半月板の近い側から半月板を越えて通過し、その後、再度戻されるていることになる。重要なことには、縫合糸の通過動作中に第1針105および第2針115を適切に配置することにより、縫合糸は、半月板5に形成されている裂傷20を越えて延びることになる。
【0026】
次に、縫合糸は、半月板の裂傷を閉鎖するように縛り付けられる。このことは、当業者には本開示を考慮して明らかとなる多様なやり方で行うことができる。しかしながら、本発明の好適な1形態において、縫合糸145の追従部145Tを、第2針115の外面の周りに配置されている、予備形成された堅く縛られていない結び目160の形態で整列させることができ(例えば図13および図14を参照のこと)、縫合糸145の中間部分145Iは装置100内に配置されている。この構成の結果として、係蹄125および第2針115が半月板を通して縫合糸145の先導部145Lを運搬し戻す場合、これらはまた、縫合糸145の先導部145Lを、予備形成された堅く縛られていない結び目160(図15)を通して運搬し戻すことになる。この結び目自体は、同一の縫合糸145の追従部145Tから形成される。第2針115が引っ込められる場合、縫合糸がそれ自体を通って戻るので、予備形成された堅く縛られていない結び目160は、第2針115の端部から滑り落ちて縫合糸145の先導部145Lに直接接触することになるということが理解される。
【0027】
その後、今度は図16を見ると、縫合糸145がピンと引っ張られ、その結果、(i)裂傷20が引っ張られて閉鎖されること、および(ii)予備形成された結び目160が締め付けられて縫合糸上にあることの両方になり、これによって縫合糸が適切な位置に固定され、これによって半月板5の裂傷20が閉鎖される。その後、縫合糸145の追従端部145Tは、当技術分野で周知のやり方で切り落とされ、これによって、半月板内に目立たない縫合糸固定を残すことができる。
【0028】
第2の好適な方法および装置
今度は図17および図18を見ると、半月板5の裂傷20を閉鎖する際に使用するための装置200が示されている。
【0029】
より詳細には、本発明の好適な1形態において、今度はやはり図17および図18を見ると、まず、第1針205を、その遠位先端210が半月板5内にあるが完全には半月板を通り抜けないように配置されるように前進させる。
【0030】
次に、図19に見られるように、第2針215を、第2針215の遠位先端220が半月板の遠い側にあるように、半月板を完全に通り抜けて前進させる。
【0031】
その後、今度は図20を見ると、第1針205が半月板5を越えて様々に前進させられる。
【0032】
その後、今度は図21および図22を見ると、第2針215の遠位端220から外へ係蹄225が前進させられる。係蹄225は、係蹄が完全に拡張した位置になった場合(図22)に係蹄225のループ230が第2針215の長手方向軸235と軸方向で整列するように、形成され配置される。そのために、係蹄225は、その遠位端にループ230が設置されている細長体240を含むことができ、ループ230は、細長体240の長手方向軸と整列している。
【0033】
次に、今度は図23を見ると、第1針205の遠位端210から外へ、縫合糸245を担持している縫合糸ホルダ250が前進させられる。縫合糸ホルダ250は、縫合糸ホルダが第1針205から外に拡張した場合に縫合糸ホルダが縫合糸245の先導部245Lを係蹄225のループ230を通して運搬することになるように構成されている。
【0034】
その後、縫合糸245の先導部245Lを係蹄225のループ230に通して延ばしたまま、縫合糸ホルダ250が引っ込められる(図24)。
【0035】
次に、縫合糸245の先導部245Lは、半月板の近い側まで運搬され戻される。より詳細には、今度は図25〜図29を見ると、係蹄225が第2針215内へと引き戻され、第2針215が、半月板を通して引っ込められて戻され、その後、第1針205が、半月板を通して引っ込められて戻される。
【0036】
したがって、手順のこの時点で、縫合糸245は、半月板の近い側から半月板を通過し、その後再び戻ることになる。重要なことには、縫合糸の通過動作中に第1針205および第2針215を適切に配置することにより、縫合糸245は、半月板5に形成されている裂傷20を越えて延びることになる。
【0037】
次に、縫合糸は、半月板の裂傷を閉鎖するように縛り付けられる。このことは、当業者には本開示を考慮して明らかとなる多様なやり方で行うことができる。しかしながら、本発明の好適な1形態において、縫合糸245の追従部245Tを、第2針215の外側の周りに配置されている、予備形成された堅く縛られていない結び目260の形態で整列させることができ(例えば図28を参照のこと)、その結果、係蹄225および第2針215が半月板を通して縫合糸245の先導部245Lを運搬し戻す場合、これらはまた、縫合糸245の先導部245Lを、予備形成された堅く縛られていない結び目260(図29)を通して運搬し戻すことになる。この結び目は、縫合糸245の追従部245Tにより形成される。第2針215が引っ込められる場合、縫合糸がそれ自体を通って戻るので、予備形成された堅く縛られていない結び目260は、第2針215の端部から滑り落ちて縫合糸245の先導部245Lに直接接触することになるということが理解される。
【0038】
その後、今度は図30を見ると、縫合糸245の追従部245Tがピンと引っ張られ、その結果、(i)裂傷20が引っ張られて閉鎖されること、および(ii)予備形成された結び目260が締め付けられて縫合糸にあることの両方になり、これによって縫合糸が適切な位置に固定され、これによって半月板5の裂傷20が閉鎖する。その後、縫合糸245の追従端部245Tは、当技術分野で周知のやり方で切り落とされ、これによって、半月板内に目立たない縫合糸固定を残すことができる。
【0039】
第3の好適な方法および装置
今度は図31〜図35を見ると、半月板5の裂傷20を閉鎖する際に使用するための装置300が示されている。装置300は、一般に、縫合糸通過具301(図31〜図33)と、縫合糸カートリッジ302(図34)と、結び目押し込み具/切断具303(図35)とを含む。縫合糸通過具301、縫合糸カートリッジ302、および結び目押し込み具/切断具303の構成および機能の具体的な詳細は、以下の、半月板5の裂傷20を閉鎖するための装置300の使用の検討の過程で開示される。
【0040】
今度は図31〜図33、図36、および図37を見ると、縫合糸カートリッジ302が取付けられている縫合糸通過具301は、まず、その第1針305および第2針315が前進され、その結果、その遠位先端310、320が半月板5を完全に通り抜けて通過するように操作される。
【0041】
次に、図38〜図39に見られるように、第1針305の遠位端310から外へ、縫合糸345を担持する縫合糸ホルダ350が前進させられる。縫合糸ホルダ350は、縫合糸ホルダが第1針305から外に拡張した場合に、縫合糸ホルダが第2針315の溝穴330を通して縫合糸345の先導部345Lを運搬することになるように構成されている。
【0042】
その後、図40および図41に示すように、放出ワイヤ(ejector wire)351を使用して、縫合糸ホルダ350から縫合糸345の先導部345Lが放出される。
【0043】
この時点で、縫合糸345の先導部345Lを第2針315の溝穴330に通して延ばしたまま、縫合糸ホルダ350が引っ込められる。図42および図43を参照のこと。その後、縫合糸345の先導部345Lを第2針315にピン留めするように第2針315内で閉塞具352が前進される。
【0044】
次に、縫合糸通過具301は、その第1針305および第2針315が半月板から引っ込められるように引き戻される。図44および図45を参照のこと。したがって、手順のこの時点で、縫合糸345は、半月板の近い側から半月板を通過し、その後再び戻ることになる。重要なことには、縫合糸の通過動作中に第1針305および第2針315を適切に位置決めすることにより、縫合糸345は、半月板5に形成されている裂傷20を越えて延びることになる。
【0045】
次に、縫合糸は、半月板の裂傷を閉鎖するように縛り付けられる。このことは、当業者には本開示を考慮して明らかとなる多様なやり方で行うことができる。本発明の好適な1形態において、これは以下のやり方で遂行される。まず、図46に示すように、縫合糸通過具301から縫合糸カートリッジ302が取り外される。その後、縫合糸カートリッジ302は、結び目押し込み具/切断具303に取付けられ(図47)、適所に固締される(図48)。この時点で、今度は図49および図50を見ると、縫合糸カートリッジ302は、縫合糸345の先導部345Lを受けらる準備ができている。次に、図51〜図53に示すように、縫合糸345の先導部345Lが、係蹄バスケット354のループ353に挿入される。係蹄バスケット354は、本質的に、引込み可能なタブの端部に折畳式ループが形成されているという意味の、従来の縫合糸の糸通し要素、あるいは針の糸通し要素を含む。その後、係蹄バスケット354は、縫合糸345の先導部345Lを、縫合糸345の追従部345Tにおいて形成され、結び目押し込み具/切断具303の先端に配置されている、予備形成された堅く縛られていない結び目360を通して運搬しつつ引き戻される。図54〜図56を参照のこと。係蹄バスケット354が、縫合糸345の先導部345Lを、予備形成された堅く縛られていない結び目360を通して運搬するときに、縫合糸がそれ自体を通って戻されるということが理解される。
【0046】
その後、今度は図57〜図59を見ると、予備形成された堅く縛られていない結び目360が半月板の近い側面に置かれるように、結び目押し込み具/切断具303が遠位に前進される。次に、図60および図61に示すように、予備形成された堅く縛られていない結び目360が締め付けられる。その後、縫合糸345の先導部345Lは、結び目押し込み具/切断具303により切り落とされる(図62および図63)。最後に、結び目押し込み具/切断具303が取り除かれて、目立たない縫合糸固定により、縫合糸345が半月板の裂傷(図64および図65)を閉鎖したままにされる。
【0047】
本発明の好適な1形態において、今度は図60を見ると、結び目押し込み具/切断具303は、中心穴Bと、座ぐり穴CBと、側孔SOとを有する軸Sを含む。軸Sの穴B内には、ラム側孔RSOを有する中空ラムRが摺動可能に配置されている。結び目を展開する前に、座ぐり穴CB内に、予備形成された堅く縛られていない結び目360が置かれる。縫合糸345の先導部345Lが、予備形成された堅く縛られていない結び目360を通過した後、先導部345Lは、ラム側孔RSOおよび軸側孔SOを通して引っ張られる。結び目を軸Sから分離すべき場合、ラムRが遠位に動かされ、まず軸から結び目が押し出されて、その後は、堅く縛った後に、側孔SOをラム側孔RSOとの整列から外すように動かすことによって、縫合糸345の先導部345Lが切断される。
【0048】
本発明の好適な1形態において、不連続である第1ステップで、堅く縛られている結び目が軸Sから分離され、その後、不連続である第2ステップにおいて縫合糸が切断される。
【0049】
第4の好適な方法および装置
今度は図66を見ると、半月板5の裂傷20を閉鎖する際に使用するための装置400が示されている。装置400は、一般に、把手401と、針カートリッジ402と、押し込み具/切断具403とを含む。押し込み具/切断具403は、以下で検討されるように、予備形成された堅く縛られていない結び目などを運搬する等という意味で、上で検討されている縫合糸カートリッジ302と同様である。把手401、針カートリッジ402、および押し込み具/切断具403の構成および機能の具体的な詳細は、以下の、半月板5の裂傷20を閉鎖するための装置400の使用の検討の過程で開示される。
【0050】
今度は図67および図68を見ると、装置400は、その第1針405および第2針415が前進され、その結果、その遠位先端410、420が半月板5を完全に通り抜けて通過するように操作される。
【0051】
次に、図69および図70に見られるように、縫合糸445を担持している縫合糸ホルダ450が、第1針405の遠位端410から外に前進させられる。縫合糸ホルダ450は、縫合糸ホルダを第1針405から外に拡張した場合に、縫合糸ホルダが縫合糸445の先導部445Lを、第2針415の溝穴430を通して運搬することになるように構成されている。
【0052】
その後、図71および図72に示すように、放出ワイヤ451が使用されて、縫合糸ホルダ450から縫合糸445の先導部445Lが放出される。
【0053】
この時点で、縫合糸445の先導部445Lを、第2針415の溝穴430に通して延ばしたまま、縫合糸ホルダ450が引っ込められる。図73および図74を参照のこと。その後、縫合糸445の先導部445Lが第2針415にピン留めされるように第2針415内で閉塞具452を前進させる。
【0054】
次に、その第1針405および第2針415が半月板から引っ込められるように、把手401が引き戻される。図75を参照のこと。したがって、手順のこの時点で、縫合糸445は、半月板の近い側から半月板を通り抜け、その後再び戻されることになる。重要なことには、縫合糸の通過動作中の第1針405および第2針415を適切に配置することにより、縫合糸445は、半月板5に形成されている裂傷20を越えて延びることになる。
【0055】
次に、縫合糸は、半月板の裂傷を閉鎖するように縛り付けられる。このことは、当業者には本開示を考慮して明らかとなる多様なやり方で行うことができる。本発明の好適な1形態において、これは以下のやり方で遂行される。今度は図76および図77を見ると、押し込み具/切断具403は、縫合糸445の先導部445Lを受ける準備ができている。その後、図78〜図81に示すように、縫合糸445の先導部445Lが、押し込み具/切断具403のループ453に挿入される。ここでも、押し込み具/切断具403のループ453は、本質的に、引込み可能な軸の端部に折畳式ループが形成されているという意味で従来の縫合糸の糸通し要素、あるいは針の糸通し要素を含む。その後、押し込み具/切断具403は、縫合糸445の先導部445Lを担持しつつ、把手401から引き離される。次に、縫合糸445の先導部445Lは、押し込み具/切断具403(図82〜図84)の先端に配置されている、予備形成された堅く縛られていない結び目460を通過する。縫合糸445の先導部445Lが、予備形成された堅く縛られていない結び目460を通過する場合に、縫合糸がそれ自体を通って戻されるということが理解される。
【0056】
その後、今度は図85および図86を見ると、予備形成された堅く縛られていない結び目460が半月板の近い側面に置かれるように、押し込み具/切断具403が遠位に前進される。次に、図87〜図89に示すように、予備形成された結び目が締め付けられる。その後、縫合糸445の先導部445Lは、押し込み具/切断具403により切り落とされる(図90および図91)。最後に、押し込み具/切断具403が取り除かれて、目立たない縫合糸固定により、縫合糸445が半月板の裂傷を閉鎖したままにされる。
【0057】
本発明の好適な1形態において、今度は図88を見ると、押し込み具/切断具403は、中心穴Bと、座ぐり穴CBと、側孔SOとを有する軸Sを含む。軸Sの穴B内には、ラム側孔RSOを有する中空ラムRが摺動可能に配置されている。結び目を展開する前に、座ぐり穴CB内に、予備形成された堅く縛られていない結び目460が置かれる。縫合糸445の先導部445Lが、予備形成された堅く縛られていない結び目460を通過した後、先導部445Lは、ラム側孔RSOおよび軸側孔SOを通して引っ張られる。結び目を軸Sから分離すべき場合、ラムRが遠位に動かされ、まず軸から結び目が押し出されて、その後は、堅く縛った後に、側孔SOをラム側孔RSOとの整列から外すことによって、縫合糸445の先導部445Lが切断される。
【0058】
本発明の好適な1形態において、不連続である第1ステップで、堅く縛られている結び目が軸Sから分離され、その後、不連続である第2ステップにおいて縫合糸が切断される。
【0059】
第5の好適な方法および装置
本発明のさらに別の好適な形態において、予備形成された堅く縛られていない結び目は、針に解放可能に取付けられている使い捨ての先端に格納することができ、針自体は把手に解放可能に取付けられており、使い捨ての先端は、縫合糸が組織を通って通過した後に押し込み具に結合可能である。この構成は、(i)針および押し込み具の両方に対して単一の把手を使用することができる、ならびに(ii)患者が複数の縫い目(すなわち、予備形成された堅く縛られていない複数の結び目のある、複数の使い捨ての先端)を必要とし得る場合であっても、単一の把手および単一の押し込み具を提供することができる、という利点を有する。
【0060】
より詳細には、今度は図92〜図97を見ると、半月板5の裂傷20を閉鎖する際に使用するための装置500が示されている。装置500は、一般に、把手501と、針カートリッジ502と、押し込み具503とを含む。針カートリッジ502は、予備形成された堅く縛られていない結び目560を収容している使い捨ての先端504を含む。把手501、針カートリッジ502、押し込み具503、および使い捨ての先端504の構成および機能の具体的な詳細は、以下の、半月板5の裂傷20を閉鎖するための装置500の使用の検討の過程で開示される。
【0061】
装置500は、把手501に取付けられる針カートリッジ502を取付け、把手501に押し込み具503を取付ける(図98)ことにより使用準備がされる。
【0062】
装置500は、縫合糸の先導部を、半月板の近い側から半月板の遠い側まで通過させてこれを引き戻し、その後、後退させるために、装置400と同じ縫合糸通過手法を活用している。いったん縫合糸545の先導部545Lを半月板の近い側まで引き戻すと、縫合糸545の先導部545Lは、係蹄554のループ553にねじ込まれる。係蹄554は今度は、予備形成された堅く縛られていない結び目560を通り抜けることを含め、使い捨ての先端504の本体を通って延び、そして、555において針カートリッジ502に取り付けられる前に、使い捨ての先端504を出る。その後、押し込み具503が、把手501から取り外されて(図99)、使い捨ての先端504と係合させられる(図100〜図102)。その後、押し込み具503は、使い捨ての先端504を担持したまま引っ込められる。針カートリッジ502から使い捨ての先端504が引っ込められる場合、係蹄554は、後退している使い捨ての先端504を通って引き戻され、これによって、予備形成された堅く縛られていない結び目560を通して縫合糸545Lを糸通しする。その後、縫合糸545は、既に検討されているやり方で固定される。
【0063】
本発明の付加的な態様
針105、115、205、215、305、315、405、415等は、適宜、(図示するように)真っ直ぐであってもよく、曲がっていてもよいということが理解される。
【0064】
さらに、装置100、200、300、400、500は、中間のアプローチまたは側面のアプローチのいずれかと共に使用することができる。
【0065】
改変
本発明は、本明細書に開示される、および/または図面で示されている、特定の構成に限定されるものでは決してなく、本発明の範囲内にある任意の修正または等価物をも含むということが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織を縫合するための装置であって、
ハウジングと、
該ハウジングに取付けられている第1針と、
該ハウジングに取付けられている第2針と、
先導部および追従部を有する縫合糸と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の近い側から該組織の遠い側まで通過させるための、該第1針に関連する第1構造体と、
該縫合糸の該先導部を、該組織の該遠い側から該組織の該近い側まで引き戻すための、該第2針に関連する第2構造体と、
該縫合糸の該追従部に形成されている、予備形成された堅く縛られていない結び目と、
該予備形成された堅く縛られていない結び目を、該ハウジングに対して解放可能に支持するための支持部と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1構造体が、傾斜のある軸の端部に形成されている縫合糸係合子を含む、前記第1針から外に拡張可能な縫合糸ホルダを含み、
前記第2構造体が、前記第2針内に形成されている孔と、該孔内で前記縫合糸の前記先導部を捕捉するための閉塞具とを含む、
請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記支持部が、前記ハウジングに解放可能に取付けられており、
前記装置が、該支持部に可動に取付けられている縫合糸の糸通し器をさらに備えており、ここで、該縫合糸の糸通し器は、該縫合糸の前記先導部を、前記予備形成された堅く縛られていない結び目を通して選択的に通過させるように構成されており、
該支持部が、該予備形成された堅く縛られていない結び目を該支持部から押し外すための軸をさらに含む、
請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記第1針および前記第2針のうちの少なくとも1つが、前記ハウジングに可動に取付けられている、請求項に記載の装置。
【請求項5】
閉塞具が、前記第2針内を進行し、前記縫合糸の先導部を該第2針に留めるよう構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
放出ワイヤが、前記縫合糸の先導部を縫合糸ホルダから放出するように構成されている、請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図96】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図101】
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【図102】
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【図103】
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【公開番号】特開2012−152571(P2012−152571A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−87490(P2012−87490)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【分割の表示】特願2009−512103(P2009−512103)の分割
【原出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(508346088)スカンジウス バイオメディカル, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】