説明

半結晶性プラスチックをフタロシアニン顔料により反りのない状態で着色するための方法

本発明は、半結晶性プラスチックをフタロシアニン顔料により反りのない状態で着色するための方法に関する。前記方法は、ジカルボン酸またはジカルボン酸(dixarboxylic acid)の塩の存在下で、有機溶媒中の懸濁液として、少なくとも80℃の温度に加熱されたフタロシアニン顔料を使用することによって特徴付けられる。本発明は、また、この方法で製造されたフタロシアニン顔料に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子有機材料を着色するための、特に部分結晶性プラスチック、特にポリオレフィンを反りのない状態で着色するためのフタロシアニン顔料に関する。
【背景技術】
【0002】
部分結晶性プラスチックを有機顔料で着色する場合は、反りまたは歪現象がしばしば生じる。体積の大きな射出成形品、特にポリエチレンからなるものを着色する場合は、変形、収縮および亀裂(内部応力)が生じ、利用分野によっては着色された物品が使用できなくなる。例えば、ボトルクレートは、形状を維持できず、積み重ねることができなくなりやすい。
【0003】
これらの不利な点は、有機顔料の大部分に関係している一方、無機顔料および少数の有機顔料は中立的に振る舞う。顔料は、ポリマー融液が固化する間、核形成サイトの役割を果たし、したがって、反り/歪を生じやすいポリマーをもたらすと考えられている。
【0004】
反り問題を防止するために、さまざまな方法がすでに提案されている。反りを免れる顔料は、US−A−4107133によれば、銅フタロシアニンをシランまたはチタン酸塩発色剤により処理することによって、US−A−4233206によれば、カルボン酸によりエステル化されたメチロール基を含有する有機顔料(特に、銅フタロシアニン)によって、EP 0466646によれば、極性ポリマーによりコーティングされた顔料によって、EP 0498667によれば、ポリアルキレンオキシ基置換された染料の使用によって、EP 0296107によれば、エチルセルロースでコーティングされた顔料によって、DE 4313090によれば、低温プラズマを照射された有機顔料によって、DE 4214868によれば、スルホン酸およびスルホン酸アルカリ金属塩基で修飾された顔料によって、およびWO01/77231によれば、10〜40重量%の塩素含有量および10以下の分散粗さ(dispersion harshness)を有する、初期に塩素化された銅フタロシアニンによって、得られる。
【0005】
DE−A−10204275には、フタロシアニンは、有機媒質中で強塩基、例えばナトリウムエトキシド、およびアルコールにより処理することによって、反りのないフタロシアニンへ変換されうることが記載されている。
【0006】
しかし、これらの方法は、当技術分野における現在の要件を常に満たすとは限らず、使用される顔料によっては、所望の結果をもたらすことはない。さらに、これらの方法のほとんどは不便であり、顔料の誘導体を合成することまでも必要になる。
【0007】
フタロシアニン、特に銅フタロシアニンを有機媒質中でジカルボン酸により処理することによって、部分結晶性プラスチックを、反りのない状態で着色するのに驚くほど役立つ、着色力の高い、反りのないフタロシアニンへ変換しうることが今回分かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、2、3または4個のカルボキシル基を含有するカルボン酸またはそのようなカルボン酸の塩の存在下で、好ましくは酸基を含まない有機溶媒中の懸濁液として、80℃以上に加熱されたフタロシアニン顔料を利用することを特徴とする、部分結晶性プラスチックを反りのない状態で着色するための方法を提供する。
【0009】
本明細書において、「反りのない(warpage−free)」という用語は、未処理の顔料と比較して明瞭に低減されている反りの程度を意味するものとして理解されたい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の方法は、中心原子としてFe、Ni、CoまたはCuを有するフタロシアニンの場合に、または0重量%から50重量%のハロゲン含有量を有する金属を含んでいないフタロシアニンの場合に、好ましくは使用される。ハロゲンは、塩素および/または臭素、特に塩素を意味するものと理解されたい。特に好ましいのは、特に1重量%から50重量%の塩素含有量を有する、最も好ましくは、1分子当たり約0.5から2個の塩素原子に相当する、2重量%から10重量%の塩素含有量を有する、例えば、C.I.Pigment Blue 15(塩素なし)、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、75さらにC.I.Pigment Green 7および36の場合における、塩素含有銅フタロシアニンである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
使用される有機溶媒は、酸基を含まない、特にカルボン酸およびフェノールを含まない極性有機溶媒、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドなどの脂肪酸アミド;N−メチルピロリドンなどの環状カルボキサミド、1から20個の炭素原子を有するアルコール、より好ましくは、C〜Cアルコール、シクロヘキサノール、特にn−、イソ−またはtert−ブタノール;例えばテトラヒドロフラン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチルジグリコール、メトキシプロパノール、メトキシブタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテルまたはジアルキルエーテル(ただし、アルキルはメチル、エチル、プロピルおよびブチルから選択される)などのグリコール、エーテルおよびグリコールエーテル;ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、特に350から500g/molの平均モル質量を有するもの、およびポリエチレングリコールジメチルエーテル、特に250から500g/molの平均モル質量を有するもの;トルエン、キシレンまたはエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンまたはブロモベンゼンなど芳香族ハロ炭化水素;ニトロベンゼン;ジメチルスルホキシドまたはスルホランなどのスルホンおよびスルホキシド、およびこれらの混合物である。
【0012】
フタロシアニン顔料1g当たりの使用される有機溶媒の量は、通常1から30gの範囲、好ましくは5から15gの範囲である。大量の有機溶媒を使用することもできるが、そうすることは不経済であることが理解されよう。より少量の有機溶媒を使用すれば、反応混合物を撹拌することが困難になるであろう。
【0013】
本発明の方法において使用される銅フタロシアニンは、粗顔料、(乾式粉砕によって活性化された)粉砕されたプリ顔料(prepigment)または粉砕され、仕上げられた顔料(既製の顔料)でありうる。本発明の方法において使用される銅フタロシアニンは、有利には、2重量%以下の水含有量を有する乾燥材料として使用されうる。本発明により製造される顔料の反り値(warpage value)が増大することになるので、より大きな水含有量は避けるべきである。有機溶媒は、好ましくは、1重量%以下の水含有量を有し、好ましくは、水含有量は0.03重量%から0.2重量%の範囲である。
【0014】
脂肪族ジ、トリ、およびテトラカルボン酸は、カルボン酸として好ましい。好ましいジカルボン酸は、飽和または不飽和C〜C20ジカルボン酸、特にC〜Cジカルボン酸であり、例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸およびフマル酸がある。しかし、前記ジカルボン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩が特に好ましい。シュウ酸二ナトリウムおよびシュウ酸二カリウムは特に好ましい。特にクエン酸およびアコニット酸は、トリカルボン酸として有用である。特にブタンカルボン酸は、テトラカルボン酸として有用である。これらの酸のアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩は、この場合もまた好ましい。使用されるカルボン酸(塩)の量は、顔料を基準として、有利には、5から300mol%の範囲、および好ましくは、5から100mol%の範囲である。カルボン酸またはカルボン酸の塩も、同様に、できるだけ水を含有しない形で(1重量%以下の水含有量で)使用されるべきである。
【0015】
懸濁液がさらに塩基を含むことは、多くの場合に有利である。有用な塩基には、例えば:
アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ土類金属アルコキシドが含まれ、アルコキシドは、1から20個の炭素原子、好ましくは2から4個の炭素原子を有する。特に好ましいのは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムエトキシドおよびカリウムエトキシドである。使用される塩基の量は、顔料を基準として、有利には0から200mol%の範囲、好ましくは1から100mol%の範囲および特に5から80mol%の範囲である。より大量の塩基を使用することはできるが、不経済である。
【0016】
フタロシアニンの本発明による処理は、80℃以上、好ましくは120から220℃における、および特に160から200℃における開放または閉じた系で実行されうるが、その場合、閉じた系における運転は、通常、自生圧力下で実行される。望むなら、オートクレーブ中でより高い圧力を使用することができる。熱処理は、通常、1から24時間、好ましくは1から8時間行われる。
【0017】
処理された顔料は、有利には、以下の如く単離されることになる:
反応混合物は、好ましくは約30から90℃に冷却され、懸濁液は撹拌されて水中に入れられ、顔料は、好ましくは中性から酸性のpHの範囲において単離される。次いで、懸濁液は、酸、例えばHClにより中和され、顔料は濾過により分離される。顔料は、洗浄され、乾燥され、粉砕される。顔料は、また、冷却直後に濾過により取り除かれ、次いで大量の水で洗浄され、乾燥され、粉砕されうることも理解されよう。さらに仕上げる必要はない。
【0018】
本発明のフタロシアニン顔料は、従来技術により製造されたフタロシアニン顔料よりも着色力が高く、反り特性が良好である点が注目に値し、したがって、それ自体が新規である。
【0019】
本発明により製造されたフタロシアニンは、部分結晶性プラスチックの着色に非常に役立つ。
【0020】
部分結晶性プラスチックは、核形成剤(例えば、有機顔料)の存在下でのみ固化して小さな結晶核または集合体を形成するものを含めて、固化して小さな結晶核または集合体を形成するものを指すと理解されたい。部分結晶性プラスチックは、通常、熱可塑性高分子の有機材料であり、その材料は10から10、好ましくは10から10の分子量(M)および10から99.9%、好ましくは40から99%、およびより好ましくは80から99%の結晶化度(X)を有する。好ましい部分結晶性プラスチックは、エチレン、プロピレン、ブチレン、スチレン、および/またはジビニルベンゼンのホモポリマー、ブロックまたはランダム共重合体およびターポリマー、特にポリオレフィン(例えばポリエチレン(HDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン))、ポリプロピレン、特に高密度ポリエチレン(HDPE)など)、またポリスチレン、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、およびナイロン6およびナイロン66などのポリアミドである。
【0021】
部分結晶性プラスチックは、さらに、習慣的に使用されている量の添加剤を含有することができ、例としては、安定剤、光学増白剤、フィラーおよび潤滑剤がある。部分結晶性プラスチックを着色するために使用される場合は、本発明により処理されたフタロシアニン顔料が、プラスチックを基準として0.01重量%から5重量%および好ましくは0.05重量%から1重量%の量で、有利に使用されうる。着色ステップは、例えば押出しのように、一般的な方法により行うことができる。
【0022】
本発明により製造された顔料が、ポリオレフィンの反り傾向へ及ぼす影響を、欧州規格EN ISO294−4:2003(熱可塑性材料の試験試料の射出成形、第4部:成形収縮の測定)に基づいて、プラーク(plaque)形状の既製の射出成形品について試験する。エージングの後、プラークの寸法(長さ、幅)を測定し、反りの程度を次式により計算する:
%反り=(%垂直の反り−%水平の反り)/(%水平の反り)×100%
反り値は、220℃および280℃において測定される。反りが10%未満である顔料は、商業的な慣行では反りがないことを証明している。反りが10%から20%の範囲にある顔料は、小さな反りを与えるもの(warper)として知られており、プラスチックを反りのない状態で着色するために使用されるためには、予備試験に合格する必要がある。
【0023】
本発明により製造されたフタロシアニン顔料はまた、勿論、天然または合成由来の所望の高分子材料のいずれをも、例えば、マスタバッチ、印刷用インクを含む、インクジェットインクを含むインク、粉体コーティングを含むコーティング、ペイント、電子写真トナーおよびカラーフィルタを着色するために使用されうる。
【0024】
以下の実施例においては、特段の記述がない限り、百分率は重量に基づいており、報告されているmol%は使用された顔料を基準としている。
【実施例1】
【0025】
0.6%以下の水含有量を有する粗銅フタロシアニン顔料(P.B.15:1、塩素含有量約3%)15g、N−メチルピロリドン250ml、シュウ酸(56mol%)1.26gおよび水酸化ナトリウム(40mol%)0.4gの混合物を、2時間の間180℃に加熱する。懸濁液を冷却した後、混合物を撹拌して水中に入れ、次いで塩酸により中和する。反応混合物を吸引濾過し、水で洗浄し、粉砕する。
【実施例2】
【0026】
シュウ酸(28mol%)を0.63gおよび水酸化ナトリウム(60mol%)を0.6g使用すること以外は、実施例1を繰り返す。
【実施例3】
【0027】
0.6%以下の水含有量を有する粗銅フタロシアニン顔料(P.B.15:1、塩素含有量約3%)15g、N−メチルピロリドン250ml、シュウ酸二ナトリウム(60mol%)2.01gの混合物を、密閉容器中で2時間の間180℃に加熱する。冷却に引き続き、実施例1のような精製作業(workup)を実施する。
【実施例4】
【0028】
シュウ酸二ナトリウム(60mol%)2.01gおよび水酸化ナトリウム(40mol%)0.4gを使用する以外は、実施例3を繰り返す。
【実施例5】
【0029】
シュウ酸二ナトリウム(70mol%)2.35gおよびナトリウムエトキシド(60mol%)1.02gを使用する以外は、実施例3を繰り返す。
【実施例6】
【0030】
0.6%以下の水含有量を有する粗銅フタロシアニン顔料(P.B.15:1、Cl含有量約3重量%)15g、メチルトリグリコール250ml、シュウ酸二ナトリウム(60mol%)2.01g、および水酸化ナトリウム(40mol%)0.4gの混合物を、密閉容器中で2時間の間160℃に加熱する。冷却に引き続き、実施例1のような精製作業を実施する。
【実施例7】
【0031】
0.6%以下の水含有量を有する既製の銅フタロシアニン顔料(PV−Echtgruen GG;P.G.7、Cl含有量49重量%)15g、N−メチルピロリドン250ml、シュウ酸二ナトリウム2.01gおよび水酸化ナトリウム0.4gの混合物を、2時間の間180℃に加熱する。冷却に引き続き、実施例1のような精製作業を実施する。
【実施例8】
【0032】
0.6%以下の水含有量を有する粗銅フタロシアニン顔料(P.B.15:1、塩素含有量約3%)15g、N−メチルピロリドン250ml、クエン酸(27mol%)1.34gおよび水酸化ナトリウム(60mol%)0.6gの混合物を、密閉容器中で2時間の間180℃に加熱する。冷却に引き続き、実施例1のような精製作業を実施する。
【実施例9】
【0033】
0.6%以下の水含有量を有する粗銅フタロシアニン顔料(P.B.15:1、塩素含有量約3%)15g、N−メチルピロリドン250ml、フタル酸(27mol%)1.16gおよび水酸化ナトリウム(60mol%)0.6gの混合物を、密閉容器中で2時間の間180℃に加熱する。冷却に引き続き、実施例1のような精製作業を実施する。
【0034】
実施例1から9の顔料を、ポリエチレンプラークを着色するために使用し(Novolen(登録商標)600gおよび顔料0.6g)、反りを測定する。
【0035】
方法:射出成形されたポリエチレン中の有機顔料の収縮試験。寸法が60×60mmのフィルムゲートを使用して、矩形のプラークを成形する。成形の方向に沿っておよびその方向を横断して測定することにより評価する。試験されるそれぞれの顔料につき、10個の成形品を製造し、測定し、それぞれの平均値を使用した。使用する対照は、着色されていないプラスチックから成形した10個の成形品である。この材料が、着色された系と全く同一の加工処理履歴を受けることが非常に重要である。
【0036】
【表1】

【0037】
本発明により着色されたポリエチレンプラークは、着色力が大きく、未処理のP.B.15:1またはP.G.7と比較して明白に小さな反り値を有している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2、3または4個のカルボキシル基を含有するカルボン酸またはそのようなカルボン酸の塩の存在下で、有機溶媒中の懸濁液として、80℃以上に加熱されたフタロシアニン顔料を利用することを特徴とする部分結晶性プラスチックを反りのない状態で着色するための方法。
【請求項2】
フタロシアニン顔料が銅フタロシアニン顔料、特に塩素化銅フタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
有機溶媒が、脂肪酸アミド、環状カルボキサミド、1から20個の炭素原子を有するアルコール、グリコール、エーテル、グリコールエーテル、芳香族炭化水素、芳香族ハロ炭化水素、ニトロベンゼン、スルホキシド、スルホンおよびそれらの混合物の群から選択されていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
有機媒質が、1重量%以下の水含有量を有することを特徴とする請求項1から3の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項5】
使用されるカルボン酸が、2から20個の炭素原子を有する飽和または不飽和ジカルボン酸であることを特徴とする請求項1から4の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項6】
使用されるカルボン酸が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸および/またはクエン酸であることを特徴とする請求項1から5の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項7】
カルボン酸が、アルカリ金属塩の形態またはアルカリ土類金属塩の形態で使用されることを特徴とする請求項1から6の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項8】
カルボン酸またはカルボン酸の塩が、顔料を基準として5から300mol%の量で使用されることを特徴とする請求項1から7の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項9】
懸濁液が、塩基を、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドまたはアルカリ土類金属アルコキシド(このアルコキシドは1から20個の炭素原子を有する。)をさらに含むことを特徴とする請求項1から8の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項10】
フタロシアニン顔料が、120から220℃の温度に加熱されることを特徴とする請求項1から9の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項11】
フタロシアニン顔料が、1から24時間加熱されることを特徴とする請求項1から10の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項12】
部分結晶性プラスチックが、ポリオレフィン、好ましくはポリエチレンまたはポリプロピレンであることを特徴とする請求項1から11の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項13】
2、3または4個のカルボキシル基を含有するカルボン酸またはそのようなカルボン酸の塩の存在下で、有機溶媒中の懸濁液として、80℃以上に加熱されたフタロシアニン顔料、好ましくは銅フタロシアニン顔料、特に塩素化銅フタロシアニン顔料。
【請求項14】
天然または合成由来の高分子材料、好ましくは、プラスチック、特に部分結晶性プラスチック、マスタバッチ、印刷用インクを含む、インクジェットインクを含むインク、粉体コーティングを含むコーティング、ペイント、電子写真トナーおよびカラーフィルタを着色するための請求項13に記載のフタロシアニン顔料の使用。

【公表番号】特表2007−502876(P2007−502876A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523565(P2006−523565)
【出願日】平成16年8月7日(2004.8.7)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008881
【国際公開番号】WO2005/021660
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506039852)クラリアント・プロダクテ(ドイチユラント)ゲー・エム・ベー・ハー (3)
【Fターム(参考)】