説明

半自動式組合せ秤

【課題】 自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択的に配設する際に、各周辺装置におけるインターロック条件ごとの様々な接続態様の表示やインターロック信号の送信試験を容易且つ確実に行うことができる半自動式組合せ秤を提供する。
【解決手段】 表示制御手段31aは、半自動式組合せ秤の上流又は下流に配設される、当該半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択するための装置選択画面321を設定表示装置8に表示させ、設定表示手段8によって装置選択画面321における選択が行われた場合に、複数の周辺装置のうち、装置選択画面321で選択された周辺装置及び半自動式組合せ秤から構成されるシステムの配置図を表示する配置画面322を設定表示装置8に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物の供給を人手で行う半自動式組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
半自動式組合せ秤は、被計量物を保持して排出する複数の排出ホッパと、当該排出ホッパに保持されている被計量物の重量を計量する計量手段とを有している。排出ホッパに被計量物を人為的に投入することで、所定の目標組合せ重量を含む所定範囲内の重量となる排出ホッパの組合せが排出組合せとして選択され、当該選択された排出ホッパから被計量物が排出される。排出された被計量物は、後続する包装機によって包装される。
【0003】
このような半自動式組合せ秤においては、例えば、排出ホッパの供給口が設けられる天板上に被計量物を供給する供給コンベヤや、計量された被計量物を包装機の供給口へ搬送する2次コンベヤ等の周辺装置を配設することがある。これらの周辺装置は、使用環境等に応じて選択的に配設される。これらの周辺装置は、半自動式組合せ秤又は他の周辺装置に連動して動作可能であり、半自動式組合せ秤に連動させるようにするためには、半自動式組合せ秤又は他の周辺装置と正しく接続し、インターロック条件を設定する必要がある。即ち、半自動式組合せ秤と周辺装置との間又は周辺装置同士間で所望のインターロック条件に応じて適切なインターロック信号が送受信されるように接続し、各周辺装置に対してインターロック条件を設定する必要がある。
【0004】
このような装置間の適切な接続や設定を迅速且つ確実なものとするために、例えば、特許文献1には、メインの装置単体で他の装置との連動時におけるインターロック信号による動作試験を行い得る構成が開示されている。また、例えば、特許文献2には、複数の装置においてインターロック信号による動作状態をスケルトン画面に集中表示する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−99337号公報
【特許文献2】特開平10−63332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1には、周辺装置を選択的に配設することに関しては記載されておらず、インターロック信号による動作試験を行うにしても、表示器に表示される装置が実際に配設する予定の装置か否かは一見して分からない。また、特許文献2に記載された構成においては、各装置の入切等の状態表示が行われるが、一見すると全ての周辺装置が配設されているように表示されるため、特に、半自動式組合せ秤のように、選択的に配設される周辺装置が仕様によって異なるシステムに適用する場合には、どの周辺装置を実際に配設するのか一見して判別し難いという問題がある。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決すべくなされたものであり、半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択的に配設する際に、各周辺装置におけるインターロック条件ごとの様々な接続態様の表示やインターロック信号の送信試験を容易且つ確実に行うことができる半自動式組合せ秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る半自動式組合せ秤は、被計量物を保持して排出する複数の排出ホッパと、前記排出ホッパに保持されている被計量物の重量を計量する計量手段と、表示装置と、前記表示装置に装置選択画面を表示させる表示制御手段と、前記装置選択画面における選択を行うための選択手段と、を備える半自動式組合せ秤であって、前記表示制御手段は、前記半自動式組合せ秤の上流又は下流に配設される、当該半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択するための装置選択画面を前記表示装置に表示させ、前記選択手段によって前記装置選択画面における選択が行われた場合に、前記複数の周辺装置のうち、前記装置選択画面で選択された周辺装置及び前記半自動式組合せ秤から構成されるシステムの配置図を表示する配置画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている。
【0009】
上記構成を有する半自動式組合せ秤によれば、配設可能な周辺装置のうち、実際に配設する周辺装置により構成されるシステムの配置図を表示することができるため、半自動式組合せ秤と周辺装置との位置関係を視覚的に容易に理解することができ、周辺装置の配設作業の効率化を図ることができる。従って、半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択的に配設する際に、各周辺装置におけるインターロック条件ごとの様々な接続態様の表示やインターロック信号の送信試験を容易且つ確実に行うことができる。
【0010】
前記配置画面には、前記装置選択画面で選択された周辺装置が模式図により表示されていてもよい。これにより、配置画面に表示されるシステムの配置図から実際に配設する周辺装置を含むシステムをより容易に把握することができる。
【0011】
前記配置画面は、前記システムの配置図に表示された周辺装置を選択可能に構成されており、前記表示制御手段は、前記選択手段によって前記配置画面における選択が行われた場合に、前記選択された周辺装置のインターロック条件を前記配置画面に選択可能に一覧表示してなるインターロック条件選択画面を前記表示装置に表示させるよう構成されてもよい。これにより、周辺装置ごとのインターロック条件が一覧表示されるため、複数の周辺装置を配設する際に、周辺装置ごとの仕様に応じたインターロック条件を容易に確認することができる。
【0012】
前記表示制御手段は、前記選択手段によって前記インターロック条件選択画面における選択が行われた場合に、前記選択されたインターロック条件に対応する接続箇所を前記配置画面に表示してなる接続箇所表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されてもよい。同じ周辺装置であってもインターロック条件に応じて半自動式組合せ秤との接続態様が異なる場合がある。このような場合であっても、上記構成によれば、インターロック条件に応じた半自動式組合せ秤における周辺装置との接続箇所が表示されるため、半自動式組合せ秤と周辺装置との接続時において、所望のインターロック条件に応じて適切な接続を容易に実現することができる。
【0013】
前記半自動式組合せ秤は、前記選択された周辺装置にインターロック信号を送信するインターロック信号送信手段をさらに備えていてもよい。これにより、配置画面に表示された周辺装置に対し、実際にインターロック信号の送信を行うことができるため、周辺装置と半自動式組合せ秤との接続後のインターロック信号の送信試験を画面を見ながら容易に行うことができる。
【0014】
さらに、前記表示制御手段は、前記インターロック信号が送信された際、前記インターロック信号の出力を前記配置画面に表示してなる送信信号表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されてもよい。これにより、半自動式組合せ秤からインターロック信号を送信した際、送信信号表示画面に送信されたインターロック信号の出力が表示されるため、実際に送信されたインターロック信号の情報を容易に得ることができ、インターロック信号の送信試験をより効率的に行うことができる。
【0015】
また、前記選択された周辺装置からのインターロック信号を受信するインターロック信号受信手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記インターロック信号受信手段で受信されたインターロック信号入力を前記配置画面に表示してなる受信信号表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されてもよい。これにより、半自動式組合せ秤が選択されている周辺装置からのインターロック信号を受信した際、受信信号表示画面には受信したインターロック信号入力が表示されるため、実際に受信したインターロック信号の情報を容易に得ることができ、インターロック信号の受信試験をより効率的に行うことができる。
【0016】
以下、特許請求の範囲及び明細書の記載に用いられる用語の定義について説明する。
【0017】
特許請求の範囲及び明細書にいう「排出ホッパ」とは、排出組合せの選択対象となるホッパを意味する。より具体的には、例えば、計量ホッパでもよいし、計量ホッパの下流に配設されたメモリホッパでもよい。
【0018】
特許請求の範囲及び明細書にいう「計量手段」は、計量ホッパの重量を検出する重量センサと、この重量センサで検出された重量に基づいて計量ホッパに保持されている被計量物の重量を演算する(計量する)記憶手段とを含んだ概念である。
【0019】
特許請求の範囲及び明細書にいう「周辺装置」は、インターロック信号によって半自動式組合せ秤と連動可能な装置であればよく、例えば、半自動式組合せ秤から排出された被計量物を包装する包装機、半自動式組合せ秤の計量ホッパから排出された被計量物を搬送し且つ被計量物の合計重量が所定の重量範囲内であるかをチェックするチェックコンベヤの搬送方向下流側端部に配設され、チェックコンベヤによって搬送された被計量物を一時的に保持する第1集合ホッパ、半自動式組合せ秤から排出された被計量物を包装機に搬送する2次コンベヤ、2次コンベヤの搬送方向下流側端部に配設され、2次コンベヤによって搬送された被計量物を一時的に保持する第2集合ホッパ、被計量物を半自動式組合せ秤の天板上へ供給する供給コンベヤ等の種々の周辺装置が含まれる。
【0020】
特許請求の範囲及び明細書にいう「模式図」は、表示画面において半自動式組合せ秤との位置関係が一見して理解可能な程度に表示されている限り特に限定されるものではなく、例えば、周辺装置の形状を模した絵図、周辺装置名が付記されたブロック図等が含まれる。
【0021】
特許請求の範囲及び明細書にいう「インターロック条件」は、半自動式組合せ秤と周辺装置との関係又は周辺装置同士の関係で、対応する周辺装置が所定の動作を行う又は停止するための半自動式組合せ秤又は周辺装置の条件を意味する。例えば、第1集合ホッパのインターロック条件は、後続の周辺装置が停止している時である。例えば、第2集合ホッパのインターロック条件は、後続する包装機が排出要求信号を出していない時である。例えば、供給コンベヤのインターロック条件は、半自動式組合せ秤において、噛み込み、全排出(排出組合せが存在しない時等)又はリジェクト(チェックコンベヤで検出された重量が所定範囲内じゃない時)が発生した時である。さらに、例えば、包装機についての半自動式組合せ秤のインターロック条件は、包装機からの排出命令信号を半自動式組合せ秤が受信した時である。包装機の仕様に応じても複数のインターロック条件が設けられ得る。
【0022】
特許請求の範囲及び明細書にいう「インターロック信号」は、インターロック条件が成立した時に半自動式組合せ秤と周辺装置との間又は周辺装置間で送信される信号であり、例えば、包装機からの排出命令信号等が含まれる。
【0023】
特許請求の範囲及び明細書にいう「選択手段」には、例えば、表示画面に表示された周辺装置をタッチすることによって選択可能なタッチパネル及びマウスやその他の入力インターフェイス等が含まれる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は以上に説明したように構成され、半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択的に配設する際に、各周辺装置におけるインターロック条件ごとの様々な接続態様の表示やインターロック信号の送信試験を容易且つ確実に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る組合せ秤の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す組合せ秤の概略構成を示す正面図である。
【図3】図1に示す組合せ秤の概略構成を示す側面図である。
【図4】図1に示す組合せ秤の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す組合せ秤に記憶された周辺装置に関する記憶テーブルを示す図である。
【図6】図1に示す組合せ秤における表示画面の表示制御フローを示すフローチャートである。
【図7】図1に示す組合せ秤における装置選択画面を示す図である。
【図8】図1に示す組合せ秤における配置画面を例示する図である。
【図9】図1に示す組合せ秤における配置画面を例示する図である。
【図10】図8に示す配置画面に対応するインターロックテスト画面を示す図である。
【図11】図10に示すインターロックテスト画面に接続部表示ウィンドウが表示されてなる接続箇所表示画面を示す図である。
【図12】図10に示すインターロックテスト画面に送信信号表示ウィンドウが表示されてなる送信信号表示画面を示す図である。
【図13】図10に示すインターロックテスト画面に受信信号表示ウィンドウが表示されてなる受信信号表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0027】
まず、本発明の一実施形態に係る組合せ秤の概略構成について説明する。図1から図3は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る組合せ秤の概略構成を示す平面図、正面図及び側面図である。
【0028】
図1から図3に示すように、本実施形態の組合せ秤は、被計量物の供給を人手で行い、排出組合せに選ばれた排出ホッパに保持されている被計量物を自動的に排出する半自動式組合せ秤である。半自動式組合せ秤は、直線状に配置された複数(ここでは9つ)の計量ホッパ1を有している。複数の計量ホッパ1のそれぞれは、被計量物を保持し得る2つの保持部に区画されており、各保持部の下部に、それぞれ、互いに独立して開閉可能に構成されたゲート11,12が配設されている。従って、保持部のそれぞれは、上方から供給された被計量物を一時的に保持し、下部に設けられたゲート11,12を開放することにより、2つの保持部に保持されている被計量物を下方へ排出することが可能である。即ち、本実施形態における組合せ秤においては、総計18個の保持部のそれぞれが排出ホッパを構成している。なお、排出ホッパは、排出組合せの選択対象となるホッパである限り、上記の計量ホッパ1に限られず、例えば、計量ホッパ1の下流にメモリホッパを配設した構成においては、当該メモリホッパも排出ホッパを構成する。
【0029】
複数の計量ホッパ1のそれぞれは、当該計量ホッパ1の重量を検出する重量センサ2によって支持されている。重量センサ2には、例えば、ロードセルが用いられる。重量センサ2は、制御装置3に接続されており、重量センサ2で検出された重量は、制御装置3に送信される。制御装置3は、組合せ秤の本体13の下部に配設された電装品収納部15に収納されている。ここで、計量ホッパ1の重量は、既知であるので、制御装置3は、計量ホッパ1の2つの排出ホッパのうちの何れか一方に被計量物が供給された際、重量センサ2によって検出された重量から計量ホッパ1の重量を差し引くことにより当該計量ホッパ1の何れか一方の排出ホッパに保持されている被計量物の重量を計量する。さらに、計量ホッパの1の2つの排出ホッパのうちの何れか他方に被計量物が供給された際、重量センサ2によって検出された重量から計量ホッパ1の重量及び計量ホッパ1の何れか一方の排出ホッパに保持されている被計量物の重量を差し引くことにより当該計量ホッパ1の何れか他方の排出ホッパに保持されている被計量物の重量を計量する。このように、本実施形態における重量センサ2及び制御装置3は、計量手段を構成している。
【0030】
複数の計量ホッパ1の上流には、図1から図3に示すように、供給ホッパ4が設けられている。本実施形態においては、複数の計量ホッパ1の上方に複数(9つ)の供給ホッパ4がそれぞれ配設されている。供給ホッパ4の下部には、対応する計量ホッパ1の2つの保持部のそれぞれに被計量物をその開閉により供給可能なゲート41,42が設けられている。供給ホッパ4は、上方から供給された被計量物を一時的に保持し、下部に設けられた開閉可能なゲート41,42の何れか一方を開放することにより、被計量物を下方へ排出する。これにより、被計量物の供給箇所が少なくなるため、人手による被計量物の供給作業を効率的に行うことができる。
【0031】
本実施形態の組合せ秤には、供給ホッパ4ごとに被計量物が供給されたか否かを検出する複数の被計量物検出センサ20が設けられている。被計量物検出センサ20には、例えば、被計量物の重量を検出可能なロードセル等が用いられる。被計量物検出センサ20は、後述する図4に示すように、制御装置3に接続されている。制御装置3は、被計量物検出センサ20が検出する重量が所定重量以上であるか否かによって、その対応する供給ホッパ4が被計量物を保持しているか空であるかを検出する。制御装置3は、供給ホッパ4が空である状態を検出している間は当該供給ホッパ4のゲート41,42を閉鎖した状態に保持し、供給ホッパ4が被計量物を保持した状態を検出し且つ対応する計量ホッパ1の少なくとも何れか一方の排出ホッパが空いている状態である場合には、当該供給ホッパ4のゲート41,42の何れか一方(対応する排出ホッパが空いている方)を開放する制御を行う。これにより、空いている供給ホッパ4に被計量物を投入する際にゲート41,42が開放されていたり、閉鎖途中であることを防止することができるため、排出ホッパに被計量物を重複して供給したり、ゲート41,42に被計量物が噛み込むことを有効に防止することができる。
【0032】
本実施形態の組合せ秤は、さらに、図1から図3に示すように、本体13の上部に天板14が設けられている。天板14には、複数(9つ)の供給口14aが設けられており、当該供給口14aのそれぞれの下方に上述の供給ホッパ4が配設されている。従って、作業者が、天板14上に供給された被計量物を小分けして各供給口14aに投入することにより、各計量ホッパ1に被計量物が供給される。
【0033】
計量ホッパ1の下方には、計量ホッパ1の各保持部から排出された被計量物を搬送する搬送コンベヤ16が設けられている。搬送コンベヤ16は、コンベヤ上に排出されかつ載置された被計量物を計量し、計量ホッパ1から被計量物が適正に排出されたか否かをチェックするチェックコンベヤ(後述)として機能する。搬送コンベヤ16の両側には、被計量物の落下を防止するガイド17が設けられている。ガイド17のさらに外側には、作業者がガイド17内に誤って触れるのを防止する進入防止用の柵18が設けられている。
【0034】
本実施形態において、制御装置3は、さらに、各供給ホッパ4のゲート41,42及び各計量ホッパ1のゲート11,12の開閉制御を行っている。また、本実施形態の組合せ秤は、種々の操作設定を行い、当該設定を表示可能な設定表示装置8を備えている。設定表示装置8も制御装置3によって制御される。なお、本実施形態においては、タッチパネル式の設定表示装置8を例に説明するが、本発明は後述する各種の表示画面を表示可能な表示装置である限りこれに限られず、例えば、入力装置とは別体で構成される表示装置(通常の液晶表示装置等)を用いてもよい。
【0035】
ここで、本実施形態の組合せ秤における制御系統についてより詳しく説明する。図4は、図1に示す組合せ秤の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【0036】
制御装置3は、例えば、各種演算を行う制御部31及び各種演算の結果を記憶する記憶部32を有する制御基板30を備えている。制御装置3は、例えば、マイクロコンピュータを備えており、制御部31には、例えばこのマイクロコンピュータのCPUが用いられる。記憶部32には、例えばこのマイクロコンピュータの内部メモリが用いられる。制御部31と記憶部32とは相互に接続されている。
【0037】
本実施形態の組合せ秤は、組合せ秤の上流又は下流に配設され、当該組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置と接続するための接続部5を備えている。制御部31は、接続部5に接続された各周辺装置との間で接続部5を介してインターロック信号を送受信する。接続部5は、例えば、コネクタ等で構成される。
【0038】
本実施形態の組合せ秤に接続される複数の周辺装置としては、例えば、組合せ秤の上流側に配設された供給コンベヤ51および物品検出センサ52、ならびに、組合せ秤の下流側に配設されたチェックコンベヤ53、第1集合ホッパ54、2次コンベヤ55、第2集合ホッパ56、および包装機57などが挙げられる。供給コンベヤ51は、組合せ秤の天板14上に被計量物を供給するためのコンベヤである。また、物品検出センサ52は、供給コンベヤ51により供給される天板14上の被計量物の量を検出するセンサである。また、チェックコンベヤ53は、上述した搬送コンベヤ16であって、当該搬送コンベヤ16上に排出された被計量物の重量を検出可能なコンベヤである。第1集合ホッパ54は、搬送コンベヤ16の搬送方向両端部のうち、包装機側の端部近傍に配置された集合ホッパであり、これにより、搬送コンベヤ16上に排出された被計量物が一纏まりとして収集された上で下流へと排出される。2次コンベヤ55は、搬送コンベヤ16と包装機57との間において被計量物を搬送するためのコンベヤであり、特に、搬送コンベヤ16より高い位置に包装機57の被計量物投入口が設けられた構成において有用である。第2集合ホッパ56は、包装機57の被計量物投入口の直前に設けられた集合ホッパであり、これにより、被計量物が一纏まりとして収集された上で包装機57へ投入される。包装機57は、計量された被計量物を包装する。
【0039】
また、記憶部32には制御プログラムが格納されている。制御部31は、記憶部32に格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、演算等の処理や制御を行う。また、設定表示装置8は、後述する装置選択画面等に表示される周辺装置を選択する選択手段としても機能する。具体的には、制御部31は、選択手段として機能する設定表示装置8から信号を受け取り、この信号に基づいて設定表示装置8の表示画面の表示を変更し、インターロック信号を送信する制御を行う。換言すると、制御部31及び設定表示装置8は、表示制御手段31a、インターロック信号送信手段31b及びインターロック信号受信手段31cとして機能する。
【0040】
なお、本実施形態においては1つの制御基板30で制御装置3を構成しているが、本発明は同様の制御を行い得る限りこれに限られない。即ち、例えば、各種制御に応じて複数の制御基板を設け、その複数の制御基板で制御装置3を構成してもよい。また、この制御装置3を、必ずしも組合せ秤に備える必要はなく、例えば、パソコン等を外部の制御装置3として接続することにより当該外部の制御装置3で制御することとしてもよい。
【0041】
さらに、記憶部32には、組合せ秤と接続可能な各周辺装置の情報が記憶されている。図5は、図1に示す組合せ秤に記憶された周辺装置に関する記憶テーブルを示す図である。図5に示すように、記憶部32には、周辺装置ごとに、組合せ秤に対する位置、インターロック条件、ならびに、インターロック条件に対応する組合せ秤側および周辺装置側のそれぞれについての接続箇所(例えば図5に示すような接続端子番号)が記憶されている。図5において、組合せ秤に対する位置は、組合せ秤を基準とした配設方向として示されているが、各周辺装置の模式図の各表示画面における表示位置とリンクする限りこれに限られず、例えば各表示画面上の座標系に基づいた各周辺装置の位置座標を記憶することとしてもよい。
【0042】
ここで、各周辺装置のインターロック条件について説明する。インターロック条件は、組合せ秤と周辺装置との関係又は周辺装置同士の関係で、対応する周辺装置が所定の動作を行う又は停止するための組合せ秤又は周辺装置の条件を意味する。例えば、本実施形態の組合せ秤は、ホッパ(計量ホッパ1および供給ホッパ4)の噛み込み、全排出動作又は搬送コンベヤ16のリジェクト動作が発生したときに、供給コンベヤ51を停止させることが可能なように構成されている。従って、供給コンベヤ51についてのインターロック条件は、ホッパの噛み込み、全排出動作および搬送コンベヤ16のリジェクト動作のうち少なくともいずれか1つを選択的に採用し得る。なお、全排出動作とは、全てのホッパのゲートを開放して全てのホッパ内の被計量物などを排出する処理であって、排出組合せが存在しないとき、ホッパ内の洗浄時または計量ホッパのゼロ調整時に行う処理のことである。また、搬送コンベヤ16のリジェクト運転とは、チェックコンベヤ53(搬送コンベヤ16)における計量値が所定の組合せ重量範囲内でない場合に、搬送コンベヤ16の搬送方向を逆転させる(包装機とは反対側の方向へ搬送し、計量不良として排出する)運転を意味する。
【0043】
また、組合せ秤は、組合せ秤および周辺装置における所定の動作が生じた場合に、第1集合ホッパ54、2次コンベヤ55および第2集合ホッパ56の各動作をそれぞれ停止させる連動モードと、組合せ秤の状態に拘わらず独立して動作させる単独モードとを周辺装置ごとに切り換え可能に構成されている。所定の動作としては、例えば、第1集合ホッパ54については、後続の周辺装置(2次コンベヤ55や包装機57等)が停止していることである。また、2次コンベヤ55および第2集合ホッパ56については、後続する包装機57が排出要求信号を出していないことである。さらに、包装機57については、包装機57からの排出命令信号を組合せ秤が受信したときである。
【0044】
以上のように、第1集合ホッパ54、2次コンベヤ55および第2集合ホッパ56についてのインターロック条件は、単独または連動のいずれか一方を選択的に採用し得る。また、組合せ秤は、包装機57の仕様に応じた複数の停止条件を採用可能に構成されている。本実施形態においては、例えば、包装機57の製造メーカに共通する通常仕様態様と、各メーカに応じた各社仕様態様とを選択し得る。この場合、包装機57についての組合せ秤のインターロック条件は、例えば、通常仕様態様、A社仕様態様およびB社仕様態様のいずれか1つを選択的に採用し得る。
【0045】
さらに、組合せ秤は、物品検出センサ52およびチェックコンベヤ53を使用するか否かを切り換え可能に構成されている。物品検出センサ52がON状態である場合において、物品検出センサ52が天板14上の被計量物の量が所定値を超えたことを検出すると、供給コンベヤ51についてのインターロック条件の選択状態に拘わらず、供給コンベヤ51に対してインターロック信号が送られる。すなわち、物品検出センサ52のON/OFF状態に応じて供給コンベヤ51のインターロック条件が変化する。
【0046】
記憶部32には、上述したようなインターロック条件が周辺装置ごとに複数記憶されている。さらに、記憶部32には、組合せ秤に接続可能な複数の周辺装置を選択するための装置選択画面321と、複数の周辺装置の模式図を選択的に表示可能な配置画面322と、選択された周辺装置のインターロック条件を選択可能に一覧表示するインターロック条件選択画面323と、選択されたインターロック条件に対応する接続箇所を表示する接続箇所表示画面324と、送信されたインターロック信号の出力を表示する送信信号表示画面325と、受信されたインターロック信号入力を表示する受信信号表示画面326と、配置画面322に各種命令スイッチが選択可能に表示されたインターロックテスト画面327と、各表示画面に表示する前記複数の周辺装置の模式図(図4に模式図群320として表す)のそれぞれとが記憶されており、記憶手段として機能する。なお、各表示画面は、それぞれ独立して記憶されてもよいし、相互に関連付けられて記憶されてもよい。例えば、後述するインターロックテスト画面327に関しては、配置画面322と所定の命令実行ボタンとが記憶部32に記憶されており、インターロックテスト画面327を表示する際に、記憶部32から配置画面322及び命令実行ボタンを読み出し、配置画面322上に命令実行ボタンを表示させることにより、インターロックテスト画面327を表示させることとしてもよい。また、模式図は、各表示画面において半自動式組合せ秤との位置関係が一見して理解可能な程度に表示されている限り特に限定されるものではなく、例えば、周辺装置の形状を模した絵図、周辺装置名が付記されたブロック図等が含まれる。なお、上記模式図群320、及び画面321〜327を記憶部32に記憶するのではなく、これらを外部から制御部31に入力するよう構成してもよい。
【0047】
ここで、本実施形態の組合せ秤における表示画面の表示制御フローについて説明する。図6は、図1に示す組合せ秤における表示画面の表示制御フローを示すフローチャートである。
【0048】
まず、制御部31は、表示制御手段31aとして機能し、設定表示装置8に、組合せ秤に接続可能な周辺装置を選択可能な装置選択画面321を表示させる(ステップS1)。図7は、図1に示す組合せ秤における装置選択画面を示す図である。本実施形態においては、図7に示すように、装置選択画面321に、組合せ秤に接続可能な全ての周辺装置の模式図が選択手段として機能する設定表示装置8を介して選択可能に表示されている。具体的には、周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する周辺装置の名称が表示された名称表示枠512,522,…,572が選択(タッチ選択)可能となっている。なお、装置選択画面321は周辺装置が選択可能に構成されている限りこれに限られず、例えば周辺装置名が選択可能に列記された選択表を表示する構成としてもよい。また、選択手段としては、タッチパネルを有する設定表示装置8をタッチすることに限られず、例えば、表示装置の表示画面上に表示されたポインタを操作可能なマウス等の入力機器やその他の入力インターフェイス等が利用可能である。
【0049】
オペレータは、装置選択画面321に表示された周辺装置のうち、実際に配設する一または複数の周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する周辺装置の名称表示枠512,522,…,572を設定表示装置8を用いてタッチすることにより選択する。その上で、装置選択画面321の選択完了ボタン(図7における保存ボタン)71をタッチ選択する。これにより、制御部31は、周辺装置の選択が終了したものと認識する。制御部31は、周辺装置の選択が終了したか否かを判断し(ステップS2)、周辺装置の選択が終了したと判断した場合、選択された一または複数の周辺装置の組合せを記憶部32に記憶させるとともに、選択された一または複数の周辺装置により構成されるシステムにおける各周辺装置の位置(位置座標など)を記憶部32から読み出す(ステップS3)。そして、制御部31は、表示制御手段31aとして機能し、配置画面322の各位置(位置座標)に選択された周辺装置の模式図を読み出した位置に表示させることにより、組合せ秤および選択された周辺装置により構成されるシステムの配置図を設定表示装置8に表示させる(ステップS4)。このとき、選択されなかった周辺装置は配置画面322には表示されない。
【0050】
図8および図9は、図1に示す組合せ秤における配置画面を例示する図である。図8は、供給コンベヤ51、物品検出センサ52、チェックコンベヤ53および包装機57が選択された場合のシステム配置図を示し、図9は、供給コンベヤ51、物品検出センサ52、チェックコンベヤ53、2次コンベヤ55および包装機57が選択された場合のシステム配置図を示している。図8および図9に示すように、選択される周辺装置に応じて周辺装置の位置や大きさが変更されて表示されてもよい。このためには、周辺装置ごとに一または複数の位置座標を記憶部32に記憶させたり、各周辺装置に応じて一または複数の模式図を記憶部32に記憶させておき、選択された周辺装置から構成されるシステムに応じて周辺装置ごとに対応する位置座標および模式図を読み出すこととすればよい。
【0051】
上記構成によれば、配設可能な周辺装置のうち、実際に配設する周辺装置により構成されるシステムの配置図を表示することができるため、組合せ秤と周辺装置との位置関係を視覚的に容易に理解することができ、周辺装置の配設作業の効率化を図ることができる。さらに、配置画面322においては、選択された周辺装置が模式図により表示されるため、配置画面322に表示されるシステムの配置図から実際に配設する周辺装置を含むシステムをより容易に把握することができる。
【0052】
本実施形態において、組合せ秤は、図4に示すように、設定表示装置8に表示された配置画面を印刷して出力する印刷装置9を備えている。図8に示すように、配置画面322には配置画面322を印刷するための印字ボタン79が選択可能に表示されており、この印字ボタン79をタッチ選択することにより、印刷装置9が配置画面322に表示されている内容を印刷する。これにより、実際に周辺装置を配設する際に、組合せ秤を起動させておく必要がないため、組合せ秤と周辺装置との接続を迅速に行うことができる。また、予め周辺装置のシステム配置が分かっている場合に、製品の出荷前に予めシステム配置図を印刷しておくことで、実際の据付時において、再び組合せ秤を起動させることなく、作業の効率化を図ることができる。
【0053】
図8および図9に示すようなシステム配置図が表示される配置画面322は、当該配置画面322に模式図が表示された周辺装置を選択可能に構成されている。このようなシステム配置図の表示状態において、制御部31は、表示制御手段31aとして機能し、設定表示装置8によって配置画面322における選択が行われた場合に、選択された周辺装置のインターロック条件を配置画面322に選択可能に一覧表示してなるインターロック条件選択画面323を設定表示装置8に表示させる。具体的には、組合せ秤は、配置画面322に表示された周辺装置のいずれかが設定表示装置8によって選択されたか否かを判断する(ステップS5)。そして、周辺装置が選択された際、制御部31は、設定表示装置8に当該選択された周辺装置についてのインターロック条件を選択可能に一覧表示する(ステップS6)。本実施形態においては、図8および図9に示すように、各周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する名称表示枠512,522,…,572が選択可能に構成されており、各周辺装置の模式図511,521,…,571または名称表示枠512,522,…,572が選択された際に、配置画面322上の各名称表示枠512,522,…,572の下方にインターロック条件が一覧表示されるインターロック条件表示ウィンドウ513,523,…,573が表示されることによりインターロック条件選択画面323が構成されている。これにより、周辺装置ごとのインターロック条件が一覧表示されるため、複数の周辺装置を配設する際に、周辺装置ごとの仕様に応じたインターロック条件を容易に確認することができる。なお、図8および図9においては、すべての周辺装置についてインターロック条件表示ウィンドウ513,523,…,573が同時に表示された状態を示しているが、これに限られず、例えばインターロック条件表示ウィンドウ513,523,…,573は択一的に表示されることとしてもよい。
【0054】
配置画面322上に周辺装置についてのインターロック条件が一覧表示されたインターロック条件選択画面323が表示されている際、制御部31は、当該インターロック条件のいずれかかが設定表示装置8により選択されたか否かを判断する(ステップS7)。具体的には、インターロック条件表示ウィンドウ513,523,…,573に表示された複数のインターロック条件の表示枠のいずれかをタッチ選択することにより、インターロック条件が選択される。選択されたインターロック条件は、例えば対応する表示枠内が反転表示されたり、点滅表示されたりすることにより視覚的に判別可能となっている。
【0055】
その後、制御部31は、インターロック条件のいずれかが選択された状態で(ステップS7でYes)、インターロックテストや対応する接続部表示を行うためのインターロックテスト画面327を表示するか否かを判断する(ステップS7)。具体的には、インターロック条件のいずれかが選択された状態で、インターロックテスト画面327に選択可能に表示されているインターロックテストボタン72をタッチ選択することにより、インターロックテスト画面327が表示される(ステップS8)。図10は、図8に示す配置画面に対応するインターロックテスト画面を示す図である。インターロックテスト画面327には、図8において表示されていた周辺装置の模式図511,521,…,571および対応する名称表示枠512,522,…,572が表示されるとともに、各種の命令を実行するための命令実行ボタンが選択可能に表示されている。すなわち、インターロックテスト画面327は、配置画面322に命令実行ボタンが選択可能に表示されて構成されている。具体的には、命令実行ボタンは、選択したインターロック条件に対応する接続部の表示を行うための接続部表示ボタン73、インターロック信号を周辺装置へ送信するインターロック信号発信ボタン74および周辺装置から受信されるインターロック信号入力を表示するインターロック信号受信波形表示ボタン75を含んでいる。
【0056】
制御部31は、インターロックテスト画面327において、選択したインターロック条件に対応する接続部の表示命令があるか否か(ステップS9)、インターロック信号の送信命令があるか否か(ステップS11)、又は受信したインターロック信号入力の表示命令があるか否か(ステップS14)を判断する。
【0057】
制御部31は、図10に示すインターロックテスト画面327において、周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する名称表示枠512,522,…,572のいずれかが選択された上で、接続部表示ボタンがタッチ選択されることにより、接続部の表示命令を受けた場合(ステップS9でYes)、表示制御手段31aとして機能し、選択されたインターロック条件に対応する接続箇所を配置画面322(インターロックテスト画面327)に表示してなる接続箇所表示画面324を前記表示装置に表示させる(ステップS10)。具体的には、例えば図10のインターロックテスト画面327上にインターロック条件に対応する接続箇所として接続端子番号が模式的に表示される接続部表示ウィンドウが表示される。図11は、図10に示すインターロックテスト画面に接続部表示ウィンドウが表示された接続箇所表示画面を示す図である。図11には、周辺装置として包装機(の名称表示枠572)が選択された場合において、図10のインターロックテスト画面327上に、当該包装機との接続箇所を示す接続部表示ウィンドウ76がポップアップ表示された接続箇所表示画面324が示されている。
【0058】
同じ周辺装置であってもインターロック条件に応じて組合せ秤との接続態様が異なる場合がある。このような場合であっても、上記構成によれば、インターロック条件に応じた組合せ秤における周辺装置との接続箇所が表示されるため、組合せ秤と周辺装置との接続時において、所望のインターロック条件に応じて適切な接続を容易に実現することができる。
【0059】
また、実際に、組合せ秤および周辺装置が接続されている際には、インターロックテスト画面327上で組合せ秤と周辺装置との間のインターロック信号の送受信テストを行うことができる。図10に示すインターロックテスト画面327において、周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する名称表示枠512,522,…,572のいずれかが選択された上で、インターロック信号発信ボタン74がタッチ選択されることにより、インターロック信号の送信命令を受けた場合(ステップS11でYes)、制御部31は、インターロック信号送信手段31bとして機能し、選択された周辺装置に、対応するインターロック信号を送信する(ステップS12)。これにより、周辺装置の模式図が表示されたインターロックテスト画面327上で実際にインターロック信号の送信を行うことができるため、周辺装置と組合せ秤との接続後のインターロック信号の送信試験をインターロックテスト画面327を見ながら容易に行うことができる。なお、インターロック信号は、インターロック条件が成立した時に組合せ秤と周辺装置との間又は周辺装置間で送信される信号であり、例えば、包装機57から組合せ秤へ送信される排出命令信号や組合せ秤から包装機57へ送信される排出完了信号等が含まれる。
【0060】
さらに、インターロック信号が送信された際、制御部31は表示制御手段31aとして機能し、インターロック信号の出力を配置画面322(インターロックテスト画面327)に表示してなる送信信号表示画面325を設定表示装置8に表示させる(ステップS13)。具体的には、図10に示すインターロックテスト画面327上に送信するインターロック信号の出力を表示する送信信号表示ウィンドウを表示する。図12は、図10に示すインターロックテスト画面に送信信号表示ウィンドウが表示されてなる送信信号表示画面を示す図である。図12には、周辺装置として包装機(の名称表示枠572)が選択された場合において、図10のインターロックテスト画面327上に、組合せ秤から包装機へのインターロック信号である排出完了信号の情報が表示される送信信号表示ウィンドウ77がポップアップ表示された送信信号表示画面325が示されている。これにより、半自動式組合せ秤からインターロック信号を送信した際、送信されたインターロック信号の出力が設定表示装置8に表示されるため、実際に送信されたインターロック信号の情報を容易に得ることができ、インターロック信号の送信試験をより効率的に行うことができる。送信信号表示ウィンドウ77に表示されるインターロック信号の出力情報としては、例えば、インターロック信号の信号波形、信号名、信号の長さ(パルス幅)等が例示できる。
【0061】
また、図10に示すインターロックテスト画面において、周辺装置の模式図511,521,…,571または対応する名称表示枠512,522,…,572のいずれかが選択された上で、インターロック信号受信波形表示ボタン75がタッチ選択されることにより、制御部31は、インターロック信号受信手段31cとして機能し、選択された周辺装置からのインターロック信号が受信可能な状態となる。さらに、受信したインターロック信号入力の表示命令を受けた場合(ステップS14でYes)、制御部31は、表示制御手段31aとして機能し、対応する周辺装置からのインターロック信号入力を配置画面322(インターロックテスト画面327)に表示してなる受信信号表示画面326を設定表示装置8に表示させる(ステップS15)。具体的には、図10に示すインターロックテスト画面327上に受信したインターロック信号入力を表示する受信信号表示ウィンドウを表示する。図13は、図10に示すインターロックテスト画面に受信信号表示ウィンドウが表示されてなる受信信号表示画面を示す図である。図13には、周辺装置として包装機(の名称表示枠572)が選択された場合において、図10のインターロックテスト画面327上に、包装機から組合せ秤へのインターロック信号である排出命令信号の情報が表示される受信信号表示ウィンドウ78がポップアップ表示された受信信号表示画面326が示されている。これにより、組合せ秤が選択されている周辺装置からのインターロック信号を受信した際、受信信号表示画面326には受信したインターロック信号入力が表示されるため、実際に受信したインターロック信号の情報を容易に得ることができ、インターロック信号の受信試験をより効率的に行うことができる。
【0062】
なお、上述した接続部表示ウィンドウ76、送信信号表示ウィンドウ77および受信信号表示ウィンドウ78についても適宜印刷装置9により印刷出力可能に構成してもよい。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の半自動式組合せ秤は、半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択的に配設する際に、各周辺装置におけるインターロック条件ごとの様々な接続態様やインターロック信号の送信試験を行い得る半自動式組合せ秤に有用である。
【符号の説明】
【0065】
1 計量ホッパ(排出ホッパ)
2 重量センサ
3 制御装置
4 供給ホッパ
5 接続部
8 設定表示装置(表示装置、選択手段)
9 印刷装置
11,12 計量ホッパのゲート
13 本体
14 天板
14a 供給口
15 電装品収納部
16 搬送コンベヤ
17 ガイド
18 柵
20 被計量物検出センサ
30 制御基板
31 制御部
31a 表示制御手段
31b インターロック信号送信手段
31c インターロック信号受信手段
32 記憶部
41,42 供給ホッパのゲート
51 供給コンベヤ
52 物品検出センサ52
53 チェックコンベヤ
54 第1集合ホッパ
55 2次コンベヤ
56 第2集合ホッパ
57 包装機
71 保存ボタン(選択完了ボタン)
72 インターロックテストボタン
73 接続部表示ボタン
74 インターロック信号発信ボタン
75 インタロック信号受信波形表示ボタン
76 接続部表示ウィンドウ
77 送信信号表示ウィンドウ
78 受信信号表示ウィンドウ
79 印字ボタン
320 模式図群
321 装置選択画面
322 配置画面
323 インターロック条件選択画面
324 接続箇所表示画面
325 送信信号表示画面
326 受信信号表示画面
327 インターロックテスト画面
511,521,…,571 周辺装置の模式図
512,522,…,572 周辺装置の名称表示枠
513,523,…,573 インターロック条件表示ウィンドウ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物を保持して排出する複数の排出ホッパと、
前記排出ホッパに保持されている被計量物の重量を計量する計量手段と、
表示装置と、
前記表示装置に装置選択画面を表示させる表示制御手段と、
前記装置選択画面における選択を行うための選択手段と、を備える半自動式組合せ秤であって、
前記表示制御手段は、前記半自動式組合せ秤の上流又は下流に配設される、当該半自動式組合せ秤と連動可能な複数の周辺装置を選択するための装置選択画面を前記表示装置に表示させ、前記選択手段によって前記装置選択画面における選択が行われた場合に、前記複数の周辺装置のうち、前記装置選択画面で選択された周辺装置及び前記半自動式組合せ秤から構成されるシステムの配置図を表示する配置画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている、半自動式組合せ秤。
【請求項2】
前記配置画面には、前記装置選択画面で選択された周辺装置が模式図により表示されている、請求項1に記載の半自動式組合せ秤。
【請求項3】
前記配置画面は、前記システムの配置図に表示された周辺装置を選択可能に構成されており、
前記表示制御手段は、前記選択手段によって前記配置画面における選択が行われた場合に、前記選択された周辺装置のインターロック条件を前記配置画面に選択可能に一覧表示してなるインターロック条件選択画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている、請求項1に記載の半自動式組合せ秤。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記選択手段によって前記インターロック条件選択画面における選択が行われた場合に、前記選択されたインターロック条件に対応する接続箇所を前記配置画面に表示してなる接続箇所表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている、請求項3に記載の半自動式組合せ秤。
【請求項5】
前記選択された周辺装置にインターロック信号を送信するインターロック信号送信手段をさらに備えている、請求項3に記載の半自動式組合せ秤。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記インターロック信号が送信された際、前記インターロック信号の出力を前記配置画面に表示してなる送信信号表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている、請求項5に記載の半自動式組合せ秤。
【請求項7】
前記選択された周辺装置からのインターロック信号を受信するインターロック信号受信手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記インターロック信号受信手段で受信されたインターロック信号入力を前記配置画面に表示してなる受信信号表示画面を前記表示装置に表示させるよう構成されている、請求項3に記載の半自動式組合せ秤。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−2428(P2011−2428A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−147798(P2009−147798)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】