半透性バリアを介した向上した輸送のための、およびインビボでの、特に皮膚を介した非侵襲性薬剤利用のための、少なくとも3つの両親媒性物質を含む、向上した変形性を備えた凝集体
【課題】極性液体中で凝集体懸濁物を形成する両親媒性物質の組合の提供。
【解決手段】溶解度が少なくとも2倍から10倍異なる系成分の選択は、凝集体が拡張した、著しく適合性である表面を持つようにする。上記3つの系成分のうち少なくとも2つの溶解性物質であって、少なくともその1つが活性成分、好ましくは薬剤である溶解性成分の上記凝集体に対する同時作用による;第三の成分は代わりに、薬剤の役割を果たすことができる。さらに、温血動物の体内に薬剤を輸送することができる薬学的調製物中での上記組合せの使用を扱う。これは、生じた薬剤キャリアを高度に適合性にする高い柔軟性および変形性コーティングを備えた、上記凝集体の薬剤装荷能力によって可能となる。最後に、キャリア製造および利用のための適切な方法および適切な方法を明らかにする。
【解決手段】溶解度が少なくとも2倍から10倍異なる系成分の選択は、凝集体が拡張した、著しく適合性である表面を持つようにする。上記3つの系成分のうち少なくとも2つの溶解性物質であって、少なくともその1つが活性成分、好ましくは薬剤である溶解性成分の上記凝集体に対する同時作用による;第三の成分は代わりに、薬剤の役割を果たすことができる。さらに、温血動物の体内に薬剤を輸送することができる薬学的調製物中での上記組合せの使用を扱う。これは、生じた薬剤キャリアを高度に適合性にする高い柔軟性および変形性コーティングを備えた、上記凝集体の薬剤装荷能力によって可能となる。最後に、キャリア製造および利用のための適切な方法および適切な方法を明らかにする。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスファチジルコリン;
ノニオン界面活性剤;
麻酔剤;および
医薬的に許容できる極性液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、前記リン脂質成分および前記界面活性剤成分が懸濁物中に40/1〜4/1の相対モル比で存在し、前記リン脂質成分および前記麻酔剤成分が、懸濁物中に10/1〜1/1の相対モル比で存在する、前記組成物。
【請求項2】
前記ノニオン界面活性剤が、ポリエチレン−グリコール−アシルフェニルエーテル、ポリエチレン−長脂肪鎖−エーテル、ポリエチレングリコール−イソ長脂肪鎖エーテル、ポリエチレングリコール−ソルビタン−長脂肪鎖エステル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルまたは対応するポリヒドロキシエチレン−アシルエステル、ポリエトキシル化キャスターオイル40、およびソルビタン−モノ長脂肪鎖からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記麻酔剤が、クロロプロカイン、ヒドロキシプロカイン、プロポキシカイン、オキシ−ブプロカイン、プロポキシメタカイン、ロイシノカイン、ブタカイン、テトラカイン、ヒドロキシテトラカイン、エダン(edan)、ピペロカイン、シクロメチカイン、パレソキシサイン(parethoxysaine)、スタダカイン(stadacain)、シンコカイン、リドカイン、グラノカイン(granocaine)、ブタニリカイン、トリカイン、ブピバカイン、プリロカイン、プロピコカイン、ジクロニン、プラモカイン、フォモカイン(fomocaine)、およびキニソカイン(quinisocaine)からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ホスファチジルコリン;
界面活性剤として、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステル、またはポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステル;
イミダゾリン構造を持つ中枢作用性血圧降下薬;および
医薬的に許容できる極性液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、前記リン脂質成分および前記界面活性剤成分が懸濁物中に40/1〜4/1の相対モル比で存在し、前記リン脂質成分および前記血圧降下薬成分が、懸濁物中に10/1〜1/1の相対モル比で存在する、前記組成物。
【請求項5】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステル、またはポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステル;
(c)両親媒性の麻酔薬;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項8】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記麻酔剤が、クロロプロカイン、ヒドロキシプロカイン、プロポキシカイン、オキシ−ブプロカイン、プロポキシメタカイン、ロイシノカイン、ブタカイン、テトラカイン、ヒドロキシテトラカイン、エダン(edan)、ピペロカイン、シクロメチカイン、パレソキシサイン(parethoxysaine)、スタダカイン(stadacain)、シンコカイン、リドカイン、グラノカイン(granocaine)、ブタニリカイン、トリカイン、ブピバカイン、プリロカイン、プロピコカイン、ジクロニン、プラモカイン、フォモカイン(fomocaine)、およびキニソカイン(quinisocaine)からなる群より選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項7に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項7に記載の組成物。
【請求項12】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルまたはポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステル;
(c)イミダゾリン構造を有する血圧降下薬;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項13】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
イミダゾリン構造を有する血圧降下薬がクロニジンである、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項12に記載の組成物。
【請求項17】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルまたはポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステル;
(c)両親媒性の抗真菌剤;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項18】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
第一の両親媒性成分として、ホスファチジルコリン;
第二の両親媒性成分として、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルおよびポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステルから選択されるノニオン界面活性剤;および
副腎皮質抑制剤、β−抗アドレナリン剤、アンドロゲン、抗アンドロゲン、駆虫薬、同化剤、麻酔剤、鎮痛剤、蘇生薬、抗アレルギー剤、抗不整脈剤、抗動脈硬化薬、抗生物質、制吐剤、抗ヒスタミン薬、覚醒薬、抗低張剤(antihypotonic)、抗凝血剤、抗真菌剤、筋無力症治療薬、パーキンソン病またはアルツハイマー病用の薬剤、抗炎症薬、解熱剤、抗リウマチ剤、消毒薬、化学療法薬、細胞成長抑止剤、グルココルチコイド、免疫グロブリンおよびその断片、生物活性カーボハイドレート、生物活性カーボハイドレート誘導体、避妊薬、偏頭痛治療薬、ミネラロコルチコイド、筋肉弛緩剤、小型ペプチド、小型ペプチド誘導体、眼科薬、交感神経興奮剤または交感神経遮断剤、副交感神経刺激剤または副交感神経遮断剤、疥癬薬、神経皮膚炎薬、睡眠導入薬またはその拮抗薬、鎮静薬、血管収縮薬または血管拡張薬、ウィルス抑制剤、外傷治療物質、および上述の薬剤の組合せからなる群より選択される第三の両親媒性成分が、
前記第三の両親媒性成分がアニオン性の場合には、該第三の両親媒性成分のpKaより高いバルクpHを有する液体媒体中に、前記第三の両親媒性成分がカチオン性の場合には、該第三の両親媒性成分のpKaより低いバルクpHを有する液体媒体中に含まれる小胞状の組成物。
【請求項22】
前記バルクpHが、前記第三の両親媒性成分のpKaを超えた0.5pH〜1.9pH単位である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記麻酔剤がブピバカインである、請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
更に、血圧降下薬である第四の両親媒性成分を含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記血圧降下薬が、クロニジン、トロニジンまたはフルトニジンである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記血圧降下薬が、クロニジン、トロニジンまたはフルトニジンである、請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
前記第三の両親媒性成分が、全3つの成分の合計質量と比較して、0.1〜60rel.%である、請求項21に記載の組成物。
【請求項28】
前記第三の両親媒性成分が、全3つの成分の合計質量と比較して、1.0〜40rel.%である、請求項21に記載の組成物。
【請求項29】
15nm〜5000nmの平均半径に相当する平均表面曲率を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項30】
50nm〜150nmの平均半径に相当する平均表面曲率を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項31】
前記第二の両親媒性成分が、前記液体媒体中の第一の成分より少なくとも10倍溶ける、請求項21に記載の組成物。
【請求項32】
前記第三の両親媒性成分が、前記液体媒体中の第一の成分より少なくとも10倍溶ける、請求項21に記載の組成物。
【請求項1】
ホスファチジルコリン;
ノニオン界面活性剤;
麻酔剤;および
医薬的に許容できる極性液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、前記リン脂質成分および前記界面活性剤成分が懸濁物中に40/1〜4/1の相対モル比で存在し、前記リン脂質成分および前記麻酔剤成分が、懸濁物中に10/1〜1/1の相対モル比で存在する、前記組成物。
【請求項2】
前記ノニオン界面活性剤が、ポリエチレン−グリコール−アシルフェニルエーテル、ポリエチレン−長脂肪鎖−エーテル、ポリエチレングリコール−イソ長脂肪鎖エーテル、ポリエチレングリコール−ソルビタン−長脂肪鎖エステル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルまたは対応するポリヒドロキシエチレン−アシルエステル、ポリエトキシル化キャスターオイル40、およびソルビタン−モノ長脂肪鎖からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記麻酔剤が、クロロプロカイン、ヒドロキシプロカイン、プロポキシカイン、オキシ−ブプロカイン、プロポキシメタカイン、ロイシノカイン、ブタカイン、テトラカイン、ヒドロキシテトラカイン、エダン(edan)、ピペロカイン、シクロメチカイン、パレソキシサイン(parethoxysaine)、スタダカイン(stadacain)、シンコカイン、リドカイン、グラノカイン(granocaine)、ブタニリカイン、トリカイン、ブピバカイン、プリロカイン、プロピコカイン、ジクロニン、プラモカイン、フォモカイン(fomocaine)、およびキニソカイン(quinisocaine)からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ホスファチジルコリン;
界面活性剤として、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステル、またはポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステル;
イミダゾリン構造を持つ中枢作用性血圧降下薬;および
医薬的に許容できる極性液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、前記リン脂質成分および前記界面活性剤成分が懸濁物中に40/1〜4/1の相対モル比で存在し、前記リン脂質成分および前記血圧降下薬成分が、懸濁物中に10/1〜1/1の相対モル比で存在する、前記組成物。
【請求項5】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステル、またはポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステル;
(c)両親媒性の麻酔薬;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項8】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記麻酔剤が、クロロプロカイン、ヒドロキシプロカイン、プロポキシカイン、オキシ−ブプロカイン、プロポキシメタカイン、ロイシノカイン、ブタカイン、テトラカイン、ヒドロキシテトラカイン、エダン(edan)、ピペロカイン、シクロメチカイン、パレソキシサイン(parethoxysaine)、スタダカイン(stadacain)、シンコカイン、リドカイン、グラノカイン(granocaine)、ブタニリカイン、トリカイン、ブピバカイン、プリロカイン、プロピコカイン、ジクロニン、プラモカイン、フォモカイン(fomocaine)、およびキニソカイン(quinisocaine)からなる群より選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項7に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項7に記載の組成物。
【請求項12】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルまたはポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステル;
(c)イミダゾリン構造を有する血圧降下薬;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項13】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
イミダゾリン構造を有する血圧降下薬がクロニジンである、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項12に記載の組成物。
【請求項17】
(a)ホスファチジルコリン;
(b)ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルまたはポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステル;
(c)両親媒性の抗真菌剤;および、
(d)薬学的に許容できる極性の液体媒体、を含む小胞状の組成物であって、
該組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも20%あるいはその標準偏差の少なくとも2倍(いずれか小さい方)優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、前記組成物。
【請求項18】
前記組成物の適合性が、(a)、(b)および(d)を含むが(c)を含まない第2の小胞状の組成物、または(a)、(c)および(d)を含むが(b)を含まない第3の小胞状の組成物の適合性より、少なくとも30%優れており、
ここで、該組成物の(b)および(c)のモル濃度の合計は、3つすべての小胞状の組成物における(a)のモル濃度が同じであり、第2の小胞状の組成物における(b)のモル濃度以下である、または第3の小胞状の組成物における(c)のモル濃度以下である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エーテルがポリヒドロキシエチレンオレオイルエーテルである、および/または前記ポリヒドロキシエチレン−長脂肪鎖エステルがポリヒドロキシエチレンオレイン酸である、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
前記ポリオキシエチレン−ソルビタン−長脂肪鎖エステルがポリエチレングリコール−ソルビタン−モノオレイン酸である、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
第一の両親媒性成分として、ホスファチジルコリン;
第二の両親媒性成分として、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エーテル、ポリヒドロキシエチレン‐長脂肪鎖エステルおよびポリオキシエチレン‐ソルビタン長脂肪鎖エステルから選択されるノニオン界面活性剤;および
副腎皮質抑制剤、β−抗アドレナリン剤、アンドロゲン、抗アンドロゲン、駆虫薬、同化剤、麻酔剤、鎮痛剤、蘇生薬、抗アレルギー剤、抗不整脈剤、抗動脈硬化薬、抗生物質、制吐剤、抗ヒスタミン薬、覚醒薬、抗低張剤(antihypotonic)、抗凝血剤、抗真菌剤、筋無力症治療薬、パーキンソン病またはアルツハイマー病用の薬剤、抗炎症薬、解熱剤、抗リウマチ剤、消毒薬、化学療法薬、細胞成長抑止剤、グルココルチコイド、免疫グロブリンおよびその断片、生物活性カーボハイドレート、生物活性カーボハイドレート誘導体、避妊薬、偏頭痛治療薬、ミネラロコルチコイド、筋肉弛緩剤、小型ペプチド、小型ペプチド誘導体、眼科薬、交感神経興奮剤または交感神経遮断剤、副交感神経刺激剤または副交感神経遮断剤、疥癬薬、神経皮膚炎薬、睡眠導入薬またはその拮抗薬、鎮静薬、血管収縮薬または血管拡張薬、ウィルス抑制剤、外傷治療物質、および上述の薬剤の組合せからなる群より選択される第三の両親媒性成分が、
前記第三の両親媒性成分がアニオン性の場合には、該第三の両親媒性成分のpKaより高いバルクpHを有する液体媒体中に、前記第三の両親媒性成分がカチオン性の場合には、該第三の両親媒性成分のpKaより低いバルクpHを有する液体媒体中に含まれる小胞状の組成物。
【請求項22】
前記バルクpHが、前記第三の両親媒性成分のpKaを超えた0.5pH〜1.9pH単位である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記麻酔剤がブピバカインである、請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
更に、血圧降下薬である第四の両親媒性成分を含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記血圧降下薬が、クロニジン、トロニジンまたはフルトニジンである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記血圧降下薬が、クロニジン、トロニジンまたはフルトニジンである、請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
前記第三の両親媒性成分が、全3つの成分の合計質量と比較して、0.1〜60rel.%である、請求項21に記載の組成物。
【請求項28】
前記第三の両親媒性成分が、全3つの成分の合計質量と比較して、1.0〜40rel.%である、請求項21に記載の組成物。
【請求項29】
15nm〜5000nmの平均半径に相当する平均表面曲率を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項30】
50nm〜150nmの平均半径に相当する平均表面曲率を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項31】
前記第二の両親媒性成分が、前記液体媒体中の第一の成分より少なくとも10倍溶ける、請求項21に記載の組成物。
【請求項32】
前記第三の両親媒性成分が、前記液体媒体中の第一の成分より少なくとも10倍溶ける、請求項21に記載の組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−108070(P2009−108070A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283199(P2008−283199)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【分割の表示】特願2005−500984(P2005−500984)の分割
【原出願日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【出願人】(504318131)アイディーイーエー アーゲー (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【分割の表示】特願2005−500984(P2005−500984)の分割
【原出願日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【出願人】(504318131)アイディーイーエー アーゲー (2)
【Fターム(参考)】
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