説明

半透明および不透明なポリ乳酸用耐衝撃性改良剤

本発明は、1種以上の生分解性ポリマーとこの生分解性ポリマーの耐衝撃特性を改善することを目的とした1種以上の耐衝撃性改良剤とのブレンドに関する。この生分解性ポリマーは、好ましくは、ポリ乳酸またはポリヒドロキシ酪酸である。この組成物は、分解性ポリマーを30〜99.9重量パーセントおよび1種以上の耐衝撃性改良剤を0.1〜15重量パーセント含む。組成および選択された耐衝撃性改良剤(または改良剤)の百分率によってヘイズの度合いを調整することにより、半透明から不透明までの多様な外観を有するポリマー組成物を生成させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1種以上の生分解性ポリマーと、この生分解性ポリマーの耐衝撃特性を改善することを目的とした1種以上の耐衝撃性改良剤とのブレンドに関する。この生分解性ポリマーは、好ましくは、ポリ乳酸またはポリヒドロキシ酪酸である。この組成物は、分解可能なポリマーを30〜99.9重量パーセントおよび1種以上の耐衝撃性改良剤を0.1〜15重量パーセント含む。ヘイズの度合いは、組成および選択された耐衝撃性改良剤(または改良剤)の百分率によって調整することが可能であり、それによって半透明から不透明の多様な外観を有するポリマー組成物が製造される。
【背景技術】
【0002】
一向に減らないプラスチック廃棄物に対する世界的な関心が高まる中、日常使用に用いるための生分解性ポリマーが大きな注目を集めるようになった。トウモロコシ等の再生農業資源から容易に製造することができるポリ乳酸(PLA)をベースとする生分解性ポリマーはその候補として最も魅力的なものの1つである。最近になってこのポリマーを農業資源から経済的に製造することが発展したことにより、このポリマーの生分解性プラスチック製日用品市場への参入が加速された。
【0003】
ポリ乳酸等の生体高分子とのブレンド中に線状アクリル系共重合体を加工助剤として使用することが開示されている(米国仮特許出願第60/841,644号明細書)。ここに開示されている線状アクリル系共重合体は、十分な耐衝撃特性を付与するものではない。耐衝撃性改良剤等の添加剤をこのポリ乳酸組成物中に使用することができる可能性がある。
【0004】
ポリ乳酸等の多くの生分解性ポリマーの問題点の1つは、ポリマー単体が非常に脆い性質を有することにある。この性質により、完成した物品の耐衝撃特性が非常に低いものとなり、これは、適当な製品性能に要求されるよりもはるかに低いものである。
【0005】
メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)およびアクリル系コア−シェル型またはブロック共重合体等の耐衝撃性改良剤が、PVCおよびポリカーボネートのブレンド中に使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特定の耐衝撃性改良剤を生分解性ポリマーに添加することにより、ガードナー耐衝撃特性が実質的に改善されるとともに、ポリマーに不透明または半透明の外観(低〜高い度合いのヘイズが生じる)も得られることが見出された。ヘイズの度合いは、耐衝撃性改良剤(または耐衝撃性改良剤のブレンド)と生体高分子との適切なバランスを用いることによって調整可能である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
a)1種以上の生分解性ポリマーを30〜99.9重量パーセント、
b)1種以上の生体高分子を0〜69.9重量パーセント、および
c)1種以上の耐衝撃性改良剤を0.1〜15重量パーセント
を含む、生分解性組成物に関する。
【0008】
本発明はまた、耐衝撃性が改良された生分解性ポリマー組成物のヘイズの度合いを、組成および1種以上の耐衝撃性改良剤の重量百分率を調節することによって調整する方法にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、非常に優れた耐衝撃特性だけでなく低〜高いヘイズを有する組成物を生成させるための、1種以上の生分解性ポリマーと耐衝撃性改良剤とのブレンドに関する。
【0010】
本発明の生分解性ポリマーは、単一種の生分解性ポリマーであっても、生分解性ポリマーの混合物であってもよい。本発明に有用な生分解性ポリマーを数例挙げると、これらに限定されるものではないが、ポリ乳酸およびポリヒドロキシ酪酸が挙げられる。この生分解性組成物は、1種以上の生分解性ポリマーを30〜99.9重量パーセント含む。
【0011】
好ましいポリ乳酸およびポリヒドロキシ酪酸は、標準的(normal)または低分子量であってもよい。
【0012】
生分解性ポリマーに加えて、これらに限定されるものではないが、デンプン、セルロース、多糖等の他の生体高分子も存在してもよい。これらに限定されるものではないが、ポリカプロラクタム、ポリアミド11、および脂肪族または芳香族ポリエステル等のさらなる生体高分子も存在してもよい。この、他の生体高分子は、組成物中に0〜69.9重量パーセント存在してもよい。
【0013】
1種以上の耐衝撃性改良剤は、組成物の0.1〜15重量パーセント使用される。耐衝撃性改良剤は、線状ブロック共重合体、三元共重合体、もしくは四元共重合体またはコア/シェル型の耐衝撃性改良剤であってもよい。有用な線状ブロック共重合体としては、これらに限定されるものではないが、アクリル系ブロック共重合体およびSBM型(スチレン、ブタジエン、メタクリレート)ブロック重合体が挙げられる。ブロック共重合体は、少なくとも1つの「ハード」ブロックおよび少なくとも1つの「ソフト」ブロックからなる。ハードブロックは通常、ガラス転移温度(Tg)が20℃を超え、より好ましくは50℃を超える。ハードブロックは、Tgの要件を満たす任意の熱可塑性物質(thermopolymer)から選択してもよい。好ましくは、ハードブロックは、主としてメタクリル酸エステル単位、スチレン系単位、またはこれらの混合物から構成される。
【0014】
ソフトブロックは、通常、Tgが20℃未満、好ましくは0℃未満である。好ましいソフトブロックとしては、アルキルアクリレート、ジエン、スチレン系化合物(styrenics)、ならびにこれらの混合物の重合体および共重合体が挙げられる。好ましくは、ソフトブロックは、主としてアクリル酸エステル単位またはジエンから構成される。
【0015】
本明細書において用いられる「アクリル系共重合体」とは、アクリル系および/またはメタクリル系モノマー単位を60パーセント以上有する共重合体を指す。本明細書において用いられる「(メタ)アクリレート」には、アクリレート、メタクリレート、またはアクリレートおよびメタクリレートの両方の混合物が含まれる。有用なアクリル系モノマーとしては、これらに限定されるものではないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、および2−メトキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。好ましいアクリル系モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、および2−エチル−ヘキシル−アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、およびブチルメタクリレートが挙げられる。
【0016】
原則として、ブロック共重合体を生成させるために、任意のリビングまたは制御重合法を利用することができる。しかしながら、アクリル系樹脂を実際的に制御するためには、本発明のブロック共重合体の形成は、好ましくは、制御ラジカル重合(CRP)によって行われる。このような方法においては、通常、典型的なフリーラジカル開始剤は、重合過程を制御して特定の組成を有する分子量範囲の狭い分子量制御された重合体を生成させるための化合物と併用される。使用されるこのようなフリーラジカル開始剤は当該技術分野において周知のものであってもよく、これらに限定されるものではないが、熱により分解してフリーラジカルを供給する、ペルオキシ化合物、過酸化物、ヒドロペルオキシド、およびアゾ化合物が挙げられる。一実施形態においては、開始剤は、制御剤も含んでいてもよい。
【0017】
制御ラジカル重合法の例は当業者に明らかであろう。そして、これらに限定されるものではないが、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT)、ニトロキシド媒介重合(NMP)、ホウ素媒介(boron−mediated)重合、および触媒的連鎖移動重合(CCT)が挙げられる。
【0018】
制御ラジカル重合の好ましい方法の1つは、ニトロキシド媒介CRPである。ニトロキシド媒介重合は、塊状で、溶媒中で、および水溶液重合で実施することができ、既存の設備を用いて他のラジカル重合と類似の反応時間および温度で実施することができる。ニトロキシド媒介CRPの利点の1つは、ニトロキシドは通常無毒であり、反応混合物中に残留してもよいが、これに対し、他のCRP法では、最終重合体から制御化合物を除去することが必要である。
【0019】
コア−シェル型(多層)耐衝撃性改良剤は、ソフト(ゴムまたはエラストマー)コアおよびハードシェル、ソフトエラストマー層で覆われたハードコア、ならびに当該技術分野において周知の他のコア−シェル形態のハードシェルを有し得る。ゴム層は、ガラス転移温度(Tg)の低いポリマーから構成され、これらに限定されるものではないが、ブチルアクリレート(BA)、エチルヘキシルアクリレート(EHA)、ブタジエン(BD)、ブチルアクリレート/スチレン、および他の多くの組合せが挙げられる。
【0020】
エラストマー層の好ましいガラス転移温度(Tg)は、25℃未満であるべきである。エラストマーまたはゴム層は、エネルギー吸収を高めるために、通常、多官能性モノマーによって架橋される。コア/シェル型耐衝撃性改良剤の架橋剤として使用するのに好適な架橋モノマーは当業者に周知であり、通常、存在するモノ不飽和モノマーと共重合が可能な、反応性がほぼ同程度であるエチレン性多官能性基を有するモノマーである。その例としては、これらに限定されるものではないが、ジビニルベンゼン、ジ−およびトリメタクリレートおよびアクリレートのグリコール、トリオールトリアクリレート、メタクリレート、ならびにアリルメタクリレート等が挙げられる。耐衝撃性改良剤の層間グラフトおよびマトリックス/改良剤粒子のグラフトを向上させるためにグラフトモノマーも使用してもよい。グラフトモノマーは、任意の多官能性架橋モノマーであってもよい。
【0021】
ソフトコアを有する多層衝撃改良剤の場合は、コアは耐衝撃性改良剤の30〜85重量パーセントの範囲内にあり、外側シェルは15〜70重量パーセントの範囲内にある。エラストマー層の架橋剤は0〜5.0%の範囲内にある。コア−シェル型耐衝撃性改良剤の合成は当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第3,793,402号明細書、米国特許第3,808,180号明細書、米国特許第3,971,835号明細書、および米国特許第3,671,610号明細書といった多くの参考文献が存在し、これらは参照により本明細書中に援用されるものとする。改良剤粒子および/またはマトリックスポリマーの屈折率は、異なる屈折率を有する共重合可能なモノマーを用いて互いに適合させることができる。好ましいモノマーとしては、これらに限定されるものではないが、スチレン、アルファメチルスチレン、およびエチレン性不飽和基を有するフッ化ビニリデンモノマーが挙げられる。
【0022】
コア/シェル型以外の他の耐衝撃性改良剤も、極めて高い透明性および清澄性が必要とされない可能性がある場合は、本発明に使用することが可能である。例えば、高い防弾性能(ballistic resistance property)を達成するために、アクリル系マトリックス中にブタジエンゴムを添加してもよい。
【0023】
好ましいMBS型コア/シェル型ポリマーは、80〜100重量%がブタジエンであり0〜20%がスチレンであるコアを70〜85%と、メチルメタクリレートを75〜100重量%、ブチルアクリレートを0〜20重量パーセント、およびエチルアクリレートを0〜25重量パーセントから構成されるシェルとを有するものである。
【0024】
一実施形態においては、アクリル系共重合体耐衝撃性改良剤は、1,3−ジエン(ビニル芳香族化合物との共重合体も)またはアルキル基が4個以上の炭素を有するアルキルアクリレート等のゴム状コアを有し、シェルがこのコア上にグラフトされており、かつビニル芳香族化合物(例えば、スチレン)、アルキルメタクリレート(アルキル基が1〜4個の炭素を有する)、アルキルアクリレート(アルキル基が1〜4個の炭素を有する)、アクリロニトリル等のモノマーから構成される、コア−シェル型ポリマーを有するアクリレートベースの共重合体である。
【0025】
好ましいアクリル系樹脂型のコア/シェル型ポリマーは、0〜75重量%がブチルアクリレートであり、10〜100%が2−エチルヘキシルアクリレートであり、かつ0〜35%がブタジエンであるコアを70〜85%と、メチルメタクリレートを75〜100重量%、ブチルアクリレートを0〜20重量パーセント、およびエチルアクリレートを0〜25重量パーセントから構成されるシェルとを有するものである。
【0026】
本発明の生分解性ポリマー組成物は、生分解性ポリマーを30〜99.9重量パーセント、他の生体高分子を0〜69.9重量パーセント、およびアクリル系共重合体を0.1〜15重量パーセント含む。この構成成分は、加工前に混合してもよいし、あるいは、溶融混練作業等の1つ以上の加工ステップの最中に合一してもよい。これは、例えば、単軸押出機、二軸押出機、Buss混練機、二本ロールミル、撹拌翼混練によって実施してもよい。アクリル系−メタクリル系共重合体を生分解性ポリマー中に均一に分散させる任意の混合作業が許容される。ブレンドの形成は一段階形成に限られない。担体ポリマー1〜85%中にアクリル系−メタクリル系共重合体15〜99%を含むマスターバッチを形成した後、生分解性ポリマーを加えることによって最終ブレンドを得ることも想定される。この担体ポリマーは、これらに限定されるものではないが、ポリ乳酸、アクリル系−メタクリル系共重合体、およびメタクリル系単独重合体であってもよい。
【0027】
合計して100パーセントまでの生分解性ポリマー、生体高分子、および耐衝撃性改良剤に加えて、本発明の組成物は、様々な添加剤もさらに含んでいてもよく、これらに限定されるものではないが、熱安定剤、内部および外部潤滑剤、他の耐衝撃性改良剤、加工助剤、溶融強度調整剤(melt strength additive)、フィラー、および顔料が挙げられる。
【0028】
本発明の組成物は、ポリ乳酸単独の耐衝撃特性を大幅に改善することが見出された。
【0029】
耐衝撃性が改良された生分解性ポリマー組成物は、その組成および耐衝撃性改良の度合いに応じて、ほぼ透明または半透明から不透明までの多様なものとなり得る。アクリル系ポリマーはヘイズの度合いを低下させ、より半透明に近い特徴を生じさせる傾向があるが、その一方で、MBS型耐衝撃性改良剤を使用するとヘイズの度合いがより高くなり、より不透明な組成物が得られる。本発明の情報を用いることにより、当業者は、最終組成物の半透明性/不透明性を調整することができる。
【0030】
本発明の組成物は任意の周知の方法を用いて加工することができ、これらに限定されるものではないが、射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成形、発泡、および熱成形が挙げられる。生分解性組成物を用いて作製することができる有用な物品としては、これらに限定されるものではないが、包装材、フィルム、およびボトルが挙げられる。当業者は、本明細書における開示内容および実施例に基づき、他の様々な有用な物品およびこれらの物品を形成するための方法を推測できるであろう。
【実施例】
【0031】
実施例1
MBSベースの改良剤1〜10重量%を含むポリ乳酸90〜99%とのブレンドを、二軸押出機を用いた溶融押出によって形成した。溶融物が確実に均質になるように、押出時の加工温度および溶融温度をポリ乳酸の融点を超える(>152℃)ように維持した。押出物を造粒して、射出成形のいずれかにより加工した。射出成形は、ノズル温度をポリ乳酸の融点を超える(>152℃)ようにし、金型温度をポリ乳酸のガラス転移温度未満(<50℃)に維持して実施した。1個取り金型を用いて厚さ41milの円盤を作製した。Colormeterを用いて円盤のヘイズ測定を実施し、ガードナー衝撃試験機を使用して半球状の頭部を有する8lbの衝撃子を用いてダート落下耐衝撃性測定を実施した。以下のデータを観測した。
【0032】
【表1】

【0033】
耐衝撃性改良剤を含まないPLAの対照試料のヘイズ値は4未満であり、また、試験装置の測定下限である8in lbsを大きく下回った。
【0034】
実施例2
アクリル系−メタクリル系共重合体耐衝撃性改良剤1〜10重量%を含むポリ乳酸90〜99%とのブレンドを、二軸押出機を用いた溶融押出によって形成した。溶融物が確実に均質になるように、押出時の加工温度および溶融温度をポリ乳酸の融点を超える(>152℃)ように維持した。押出物を造粒して、射出成形のいずれかにより加工した。射出成形は、ノズル温度をポリ乳酸の融点を超える(>152℃)ようにし、金型温度をポリ乳酸のガラス転移温度未満(<50℃)に維持して実施した。1個取り金型を用いて厚さ41milの円盤を作製した。Colormeterを用いて円盤のヘイズ測定を実施し、ガードナー衝撃試験機を使用して半球状の頭部を有する8lbの衝撃子を用いてダート落下耐衝撃性測定を実施した。以下のデータを観測した。
【0035】
【表2】

【0036】
耐衝撃性改良剤を含まないPLAの対照試料のヘイズ値は4未満であり、また、試験装置の測定下限である8in lbsを大きく下回った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1種以上の生分解性ポリマーを30〜99.9重量パーセント、
b)1種以上の生体高分子を0〜69.9重量パーセント、および
c)1種以上の耐衝撃性改良剤を0.1〜15重量パーセント
を含む生分解性ポリマー組成物。
【請求項2】
前記生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸、またはこれらの混合物である、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項3】
前記耐衝撃性改良剤が、少なくとも2種の異なる耐衝撃性改良剤を含む、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項4】
前記ポリ乳酸の重量平均分子量が10000〜3000000g/molである、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項5】
アクリル系共重合体が、2種以上の共重合体のブレンドである、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項6】
前記組成物が半透明である、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項7】
前記組成物が不透明である、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項8】
前記生体高分子が、デンプン、セルロース、多糖、脂肪族または芳香族ポリエステル、およびポリカプロラクトンからなる群から選択される1種以上のポリマーを含む、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項9】
前記耐衝撃性改良剤が、ハードおよびソフトブロックを有するブロック共重合体を含む、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項10】
前記ブロック共重合体が、制御ラジカル重合により形成されたアクリル系ブロック共重合体である、請求項9に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項11】
前記耐衝撃性改良剤が、コア/シェル型ポリマーを含む、請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項12】
前記コア/シェル型ポリマーが、アクリル系コア/シェル型ポリマーである、請求項11に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項13】
前記コア/シェル型ポリマーが、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)コア/シェル型ポリマーである、請求項11に記載の生分解性ポリマー組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の生分解性ポリマー組成物を含む成形品。
【請求項15】
生分解性組成物のヘイズの度合いを調整する方法であって、
a)ポリマーから生分解性ポリマーを選択するステップと、
b)所望の組成および耐衝撃性改良の度合いを選択するステップと、
c)前記生分解性ポリマーおよび耐衝撃性改良剤を他の添加剤と一緒に混合することによって均質な混合物を形成するステップと、
d)前記混合物を加工することによって前記所望の度合いのヘイズを有する物品を形成するステップと
を含む方法。

【公表番号】特表2010−510381(P2010−510381A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538448(P2009−538448)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/084502
【国際公開番号】WO2008/063988
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(500307340)アーケマ・インコーポレイテッド (119)
【Fターム(参考)】