説明

半透明なシリコーンゴム成分を有する建築ユニット

本発明は、相互に結合される少なくとも二つの成分を有し、高い安定性と半透明性のシリコーンゴム組成物を用いる建築要素に関し、これは窓組立て部品、ドア組立て部品、構造物のガラス取付け、カーテンウォール貼付などのような建築要素の加工において敷きパテ用シーリング剤としての応用に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、相互に結合される少なくとも二つの成分を有し、高い安定性と半透明性のシリコーンゴム組成物を用いる建築要素に関する。
【背景技術】
【0002】
断熱ガラスユニット(IGU)は、一般に、スペーサーによって分離されるガラスの二枚のパネルを有し、そしてユニットを含有する構造要素へガラス取付けを結合するためのガラス敷きパテ(bedding glaze)、シーリング剤または接着剤を必要とする。ガラスの二枚のパネルを互いに平行に並べ、そしてパネルのあいだの空間、または内部空間が完全に取り囲まれるように周囲をシールする。パネルは、ガラスのパネルとユニットの枠とのあいだの「敷きパテ(bedding)」を形成する接着剤またはシーリング剤によってIGUの窓枠組立て部品に固定される。
【0003】
ガラス取付けのさまざまな組成物および方法は既知であり、例えば支持敷きパテ密封(backbedding sealing)は、窓枠組立て部品の窓枠が支持敷きパテ装置(backbedding machine)の上に水平に置かれ、これがIGUのガラス取付けの支持部に沿って液体の支持敷きパテ用シーリング剤(backbedding sealant)の連続的な押し縁(bead)を提供するという方法である。この方法において、支持敷きパテ物質(backbedding material)は、IGUと窓枠とのあいだを密閉の状態にする。さらに装置が必要であるが、このプロセスは、有利な性能特性を有するシリコーンシーリング剤と接着剤とを含む各種の物質を使用可能にする。
【0004】
種々のタイプのシーリング剤は、硬化型と非硬化型の系の両方を含む断熱ガラスユニットの製造において現在使用される。液体のポリスルフィド、ポリウレタンおよびシリコーンは、硬化型の系を代表し、これは一般に使われ、一方ポリブチレン−ポリイソプレン共重合体ゴム系ホットメルトシーリング剤は一般に使用される非硬化型の系である。
【0005】
液体のポリスルフィド、ポリウレタンおよびシリコーンは、二成分系と同様に一成分系であってよい。二成分系は、ガラスへの塗布の直前に混合されるベースと硬化剤とを含有する。二成分系は、断熱ガラスユニットが次の製造段階に移ることが出来る前に、所定の混合比率と、二液の混合装置と、硬化時間とを必要とする。
【0006】
流通している二液RTVシリコーンシーリング剤組成物は、典型的には不透明であり、硬化の速度の理由から効果的ではあるが、はみ出しが見えないわけではなく、その除去を必要とするので、生産性に関連する幾つかの問題をいまだに抱えている。典型的には、不透明な二液RTVシリコーン組成物は、シラノール末端ジオルガノポリシロキサンおよび炭酸カルシウム充填剤を含む一つの成分と、アルキル末端ジオルガノポリシロキサン、触媒、架橋剤および接着促進剤を含むもう一つの成分とを有する。ヒュームドシリカ(fumed silica)は、シラノール末端ジオルガノポリシロキサンを含む成分において典型的には使用されない。これは、ヒュームドシリカ上のフリーなシラノール(−SiOH)基がシラノール末端重合体と相互作用する傾向があり、それによって保存中、成分に粘度の増加(構造化(structuring))を引き起こすからである。さらに、この構造化現象は、二液シラノール末端ジオルガノポリシロキサン系シーリング剤におけるヒュームドシリカ充填剤の有用性を限定する。
【0007】
この限定の結果として、優れた物理的性質と同時に、例えば窓組立て部品のような広く各種の基質に、急速で下塗剤不要の接着を与える、改良された安定性を有する半透明な二液RTVシリコーンゴム生成組成物への要求が、それゆえに存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
相互に結合される、または別の状況では互いに密閉の関係で維持される少なくとも二成分を有し、下記を含有する混合物の硬化によって得られるシリコーンゴム組成物を用いる建築要素:
a)各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がシラノールで末端化されているジオルガノポリシロキサンを含有する第一液;
b)縮合触媒を含有する第二液;
c)第一液および/または第二液における架橋剤;
d)キャップ化剤で処理された表面シラノール基を有するヒュームドシリカ、このヒュームドシリカは、第一液および/または第二液に存在する;そして、任意選択として、
アルキル末端ジオルガノポリシロキサン、充填剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、接着促進剤、硬化促進剤、チキソトロープ剤、可塑剤、水分補集剤、顔料、染料、界面活性剤、溶媒および殺生物剤からなる群から選択される少なくとも一つの補足的な成分、この補足的な成分は、第一液および/または第二液に存在しており、この成分はどちらの成分とも共存できる。
【0009】
本発明の建築要素である安定な半透明のシリコーンゴム成分は、要素の組立て部品においてシーリング剤、コーキング剤、結合剤および/または接着剤として使用することができる。シリコーンゴムは、高い接着強さ、特に剥離接着強さ(peeling bond strength)とせん断接着強さ(shearing bond strength)とのあいだの良好なバランスを示し、それゆえ、窓組立て部品、特に断熱ガラスユニット、ドア組立て部品、構造物のガラス取付け、カーテンウォール貼付などのような建築要素の加工において敷きパテ用シーリング剤(bedding sealant)としての応用に特に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の種々の実施態様の作製と使用とが詳細に下で議論される一方で、本発明は広く各種の特定の文脈において具体化されうる多くの適用可能な創意に富む概念を提供することを正しく認識すべきである。ここで議論される特定の実施態様は、発明を作製し、そして使用するための特定な方法の単なる例示であり、発明の範囲を限定するものではない。
【0011】
典型的な窓ガラス敷きパテ組成物は、次の性質を有する:良好な密着性と接着強度(adhesive strength)、低温たわみ性、耐候性(すなわち、紫外線放射に対する耐性)、長い貯蔵寿命と応用の容易さである。これらの重要な性質に加えて、窓ガラス敷きパテ組成物は、応用と完全な硬化とのあいだで、シールに適切な安定性を提供するために、充分なグリーン強度を有することも期待される。
【0012】
ここで使われるように、「建築要素(architectural element)」の語句は、建造物の建設において使用される、組立て式のユニットまたは製造されたユニット、例えば窓、特に断熱ガラスユニット(「IGU」)、ガラスをはめたドア、一つまたはそれより多くの窓を含むドア、組立て式の窓、一つまたはそれより多くの窓を備えたスライドドア、一つまたはそれより多くの窓を備えた折りたたみ式のドア、カーテンウォール、工場のガラス取付け、構造ガラス取付け、天窓、じか付け照明具などを意味し、ここで結合剤、ガラス敷きパテ、シーリング剤、コーキング剤または接着剤の組成物が建築要素を含有する構造要素にガラス取付けを結合するために使用される。
【0013】
ここで使われるように、「ガラス取付け(glazing)」の用語は、通常の意味を有し、透明、半透明および不透明の種々のガラス取付けを含むが限定されない、ポリアクリラート、特にポリメチルメタクリラートおよびポリカーボナートなどのようなガラスおよびガラスの代替物を含むことを意味する。
【0014】
ここで使われるように、「ガラス敷きパテ(bedding glaze)」の語句、および「接着剤(adhesive)」、「結合剤(bonding)」、「シーリング剤(sealant)」、または「コーキング剤(caulking)」の組成物の用語は、本発明のシリコーンゴム生成組成物を包含する、または含有する。
【0015】
ここで使われるように、構造要素は、例えば建造物、窓枠および窓枠組立て部品などの構造に使われる物質であり、それは、当業者に既知の物質、例えば木材、石材、レンガ、鋼、アルミニウム、真鍮、鉄、銅、コンクリート、プラスチック、プラスチックで覆われた木材またはプラスチックなどで覆われた金属などの物質で作られる。
【0016】
ここで用いられるように、「共存できる(compatible)」の用語は、任意選択の成分が、含まれる液の保存安定性に、悪い方向にまたは逆方向に、物質的には影響を与えず、そしてそのような液に含まれた時、任意選択の成分の意図された機能が、悪い方向にまたは逆方向に、物質的には影響を与えないこと意味する。
【0017】
ここで定義されるように、「グリーン強度(green strength)」の用語は、構造の要素が形成され、そして望ましい外形が維持され、比較的短い時間のあと、たとえ取り扱われたり、包装されたり、そして発送されたとしても、永久的な変形を示すことのない、充分な強度の、高い引張応力の外皮(a high modulus skin)を意味する。
【0018】
図1を参照すると、断熱ガラスユニット10は、主要な気体シーリング剤部材14を有する気体シーリング剤組立て部品によって間隔をあけて配置した関係に保たれたガラスシート11と12と、連続的なスペーサー部材15と、低い気体透過性のシーリング剤組成物17とを含む。シート11と12とのあいだの気体透過不可能な空間16は、アルゴンのような断熱気体または気体の混合物で満たされる。これから先で記述されるように、二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18は、ガラスシート11と窓枠組立て部品19とのあいだに配置される。窓ガラス11と12は、ガラス、例えば、透明なフロートガラス、アニールガラス、強化ガラス、ソーラーガラス、ティンテッドガラス、例えば、低エネルギーガラスなど、アクリル樹脂およびポリカーボナート樹脂などのような、種々の物質から製作してよい。
【0019】
前述の断熱ガラスユニットにおける本発明の半透明な二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18の利用は、ガラス取付けの付近にある過剰のシーリング剤が見えないので、急速な接着構造と改良された外観とを含む断熱ガラスユニットの製造において生産性の増加をもたらす。他の利点は、密着性、接着強さおよび伸長を含む典型的なガラス敷きパテ用シーリング剤に必要とされる性能属性を提供することに加えて、個々の二液シーリング剤の改良された供給速度(application rate)と同様に長い保存寿命を含む。結果として、二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18は、シーリング剤および/または接着剤として使用できる。これは、この組成物がせん断接着強さと剥離接着強さとのあいだの良好なバランスを含む高い接着強さを示し、それゆえIGUの生産においてガラス敷きパテ用シーリング剤としての応用に特に有望であるからである。
【0020】
断熱ガラスユニット10の主要な気体シーリング剤部材14は、当業者に既知の高分子物質、例えばポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリスルフィド、EPDMゴム、ニトリルゴムなどのようなゴム系物質から構成してよい。他の有用な物質は、ポリイソブチレン/ポリイソプレン共重合体、ポリイソブチレン重合体、臭素化されたオレフィン重合体、ポリイソブチレンとパラ−メチルスチレンとの共重合体、ポリイソブチレンと臭素化されたパラ−メチルスチレンとの共重合体、イソブチレンとイソプレンとのブチルゴム共重合体、エチレン−プロピレン重合体、ポリスルフィド重合体、ポリウレタン重合体、スチレンブタジエン重合体などを含む。
【0021】
上に示されたように、主要な気体シーリング剤部材14は、非常に良好な密封性を有するポリイソブチレンのような物質から製作してよい。乾燥剤は、窓ガラス11と12とのあいだの断熱気体が占めた空間から水分を除去するために連続的なスペーサー15に含ませてよい。有用な乾燥剤は、断熱ガラスユニットの内部を満たす断熱気体/気体混合物を吸収しない乾燥剤である。
【0022】
本発明の二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18は、以下でより充分に記述するように、二液硬化型組成物を配合することによって、すなわち混合することによって、急速で下塗剤不要の接着強さを与える安定な半透明のシリコーンシーリング剤組成物である。硬化型組成物を構成する二液は、それぞれ「第一液(first part)」および「第二液(second part)」であり、互いに分離されているあいだは、無期限の期間の保存安定性を示すが、しかし、いったん配合したら、急速に硬化を行ってシリコーンゴムを提供する。
【0023】
本発明のガラス敷きパテ組成物18は、二液室温硬化型(RTV)シリコーンゴム生成組成物から構成される。二液調合の各成分の一般的な説明は、次のとおりである:
【0024】
本発明の二液硬化型ガラス敷きパテ組成物のシラノール末端ジオルガノポリシロキサン重合体(SDPS)は、下記の一般式の中から有利に選択される:
MaDbD'c
であり、下付き文字a=2であり、そしてbは1であるか、または1より大きく、下付き文字cは0(ゼロ)または正であり、ここで、
M=(HO)3-x-yR1xR2ySiO1/2;
であり、下付き文字xは0、1または2であり、そして下付き文字yは0または1のどちらかであり、x+yが2であるか、または2より小さい、という限定に従い、ここで、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D=R3R4SiO1/2;
式中、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D'=R5R6SiO2/2;
式中、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【0025】
本発明の一つの実施態様において、各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がシラノールで末端化されているジオルガノポリシロキサンの混和の濃度は、全組成物の約5重量%から約95重量%までの範囲であり、そして別の実施態様において、約35重量%から約85重量%までであり、そしてさらに別の実施態様において、約50重量%から約70重量%である。
【0026】
本発明の一つの実施態様に従えば、各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がシラノールで末端化されるジオルガノポリシロキサンの粘度は、25℃で約1,000cpsから約200,000cpsまでである。
【0027】
本発明の二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18の第二液は、縮合触媒を含有する。縮合触媒は、シリコーンゴム生成組成物で架橋を促進するのに有用であると知られる触媒でよい。縮合触媒は、金属触媒および非金属触媒を含んでよい。本発明において有用な金属縮合触媒の金属部分の例は、スズ、チタン、ジルコニウム、鉛、鉄、コバルト、アンチモン、マンガン、ビスマスおよび亜鉛の化合物を含む。
【0028】
シリコーンゴム生成組成物において架橋を促進するのに有用なスズ化合物は、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジメトキシド、スズオクトアート、イソブチルスズトリセロアート、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズビス(イソオクチルフタラート)、ビス(トリプロポキシシリル)ジオクチルスズ、ジブチルスズビス(アセチルアセトン)、シリル化されたジブチルスズジオキシド、カルボメトキシフェニルスズトリス(ウベラート)、イソブチルスズトリセロアート、ジメチルスズジブチラート、ジメチルスズジ(ネオデカノアート)、トリエチルスズタルタラート、ジブチルスズジベンゾアート、スズオレアート、スズナフテナート、ブチルスズトリ(2−エチルヘキシルヘキソアート)、およびスズブチラートのようなスズ化合物を含む。一つの実施態様において、(n−CO)Siに溶解されたスズ化合物と(C17SnOとが使われる。別の実施態様において、ジオルガノスズビス(β−ジケトナート)が使われる。スズ化合物の他の例は、米国特許第5,213,899号公報、米国特許第4,554,338号公報、米国特許第4,956,436号公報および米国特許第5,489,479号公報に見出され、これの教示は、これの特許を援用することによって本明細書の一部としてここに具体的に編入する。さらに別の実施態様において、キレート化されたチタン化合物、例えば1,3−プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセタ−ト);ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセタ−ト);およびテトラアルキルチタナート、例えばテトラn−ブチルチタナートおよびテトライソプロピルチタナートが使用される。
【0029】
本発明の一つの実施態様に従って、縮合触媒は金属触媒である。本発明の別の実施態様において、金属縮合触媒は、スズ化合物からなる群から選択され、そして本発明のさらに別の実施態様において、縮合触媒は、ジブチルスズビス(イソオクチルフタラート)である。
【0030】
シリコーンゴム生成組成物における架橋を促進するのに有用であると知られる他の縮合触媒は、次を含む:(i)ビス(2,2’−ジメチルアミノ)エチルエーテル、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N’N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ピリジン、ピリジンオキシドなどのようなアミン;(ii)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシドおよびフェノキシドのような強塩基;(iii)塩化第二鉄、塩化第一スズ、三塩化アンチモン、硝酸ビスマス、塩化ビスマス、硫酸水素カリウムなどのような強酸の酸性金属塩;(iv)Be、Mg、Zn、Cd、Pb、Ti、Zr、Sn、As、Bi、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Niのような種々の金属と、または、MoO++、UO++などのようなイオンと、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、エチルアセトアセタート、サリシルアルデヒド、シクロペンタノン−2−カルボキシラート、アセチルアセトンイミン、ビス(アセチルアセトンアルキレンジイミン)、サリシルアルデヒドイミンなど、とから得られうるキレートのような種々の金属のキレート;(v)式中、Rは、1から約18の炭素原子であるアルキルまたはアリールである、Ti(OR)、Sn(OR)、Sn(OR)、Al(OR)などのような種々の金属のアルコキシド(alcoholate)、そしてフェノキシド(phenolate)、および、この手順または同等な手順によって得られる、周知であるチタンのキレートのような、アルコキシドと、カルボン酸、ベータ−ジケトン、そして2−(N,N−ジアルキルアミノ)アルカノールとの反応生成物;(vi)例えば、酢酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ヘキサン酸カルシウム、酢酸第一スズ、オクチル酸第一スズ、オレイン酸第一スズ、オクチル酸鉛、ナフテン酸マンガンおよびナフテン酸コバルトのような金属ドライヤー(metallic drier)などを含む、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Al、Sn、Pb、Mn、Co、BiおよびCuのような種々の金属との有機酸の塩;(vii)四価のスズ、三価および五価のAs、Sb、そしてBi、鉄およびコバルトの金属カルボニル;および、それらの組合せの有機金属誘導体。一つの具体的な実施態様において、カルボン酸のジアルキルスズ塩であるオルガノスズ化合物は、ジブチルスズアセタート、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズマレアート、ジラウリルスズジアセタート、ジオクチルスズジアセタート、ジブチルスズビス(4−メチルアミノベンゾアート)、ジブチルスズジラウリルメルカプチド、ジブチルスズビス(6−メチルアミノカプロアート)など、および、それらの組合せの非限定的な例を含んでよい。同様に、別の具体的な実施態様において、トリアルキルスズヒドロキシド、ジアルキルスズオキシド、ジアルキルスズジアルコキシド、またはジアルキルスズジクロリド、および、それらの組合せは使用されてよい。これらの化合物の非限定的な例は、トリメチルスズヒドロキシド、トリブチルスズヒドロキシド、トリオクチルスズヒドロキシド、ジブチルスズオキシド、ジオクチルスズオキシド、ジラウリルスズオキシド、ジブチルスズビス(イソプロポキシド)、ジブチルスズビス(2−ジメチルアミノペンチラート)、ジブチルスズジクロリド、ジオクチルスズジクロリドなど、および、それらの組合せを含む。さらに別の実施態様において、シリコーンゴム生成組成物における架橋を促進するのに有用であると知られる縮合触媒は、有機と無機の酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、ステアリン酸、置換されたスルホン酸などを含む。
【0031】
したがって、縮合触媒の混和の濃度は、一つの実施態様において、全組成物の約0.001重量%から約5重量%まで、そして別の実施態様において、約0.003重量%から約2.0重量%まで、ならびに約0.005重量%から約0.5重量%までの範囲である。
【0032】
典型的な、調合において、「第二液」に対する「第一液」の重量比は、最適の性能特性を得るために調整し、そして第二液に対する第一液の重量比は、当業者に既知のように、約20:1から約1:20まで広く変えてよい。本発明の一つの特定の実施態様に従って、第二液に対する第一液の重量比は、10:1である。
【0033】
第一液と第二液は、典型的には、25℃(室温)で混合される;しかしながら、第一液と第二液が混合される温度は、約25℃から200℃まで広く変えてよい。本発明の一つの実施態様に従えば、第一液と第二液が混合される温度は、25℃である。
【0034】
本発明の有機ケイ素架橋剤は、一つまたはそれ以上の脱離基(すなわち、容易に加水分解されうる基)、例えばアルコキシ、アセトキシ、アセトアミド(acetamido)、ケトキシム(ketoxime)、ベンズアミド(bennzamido)およびアミノキシ(aminoxy)を有する化合物である。
【0035】
第一液および/または第二液において存在しうる二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18の有機ケイ素架橋剤は、しかしながら、典型的には第二液において存在する。本発明の有用な架橋剤の幾つかは、テトラ−N−プロピルシリカート(NPS)、テトラエチルオルトシリカート、メチルトリメトキシシラン、そして類似のアルキル置換アルコキシシラン構造であるメチルトリアセトキシシラン、ジブトキシジアセトキシシラン、メチルイソプロポキシジアセトキシシラン、メチルオキシミノシラン(methyloximinosilane)などを含む。
【0036】
本発明のアルキルシリカート(架橋剤)は、下記の一般式を有する:
(R14O)(R15O)(R16O)(R17O)Si
式中、R14、R15、R16およびR17は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【0037】
本発明の一つの実施態様に従えば、有機ケイ素架橋剤の混和の濃度は、約0.01重量%から約20重量%まで、そして約0.3重量%から約5重量%までの範囲である。さらに別の実施態様において、接着促進剤は、全組成物の約0.5重量%から約1.5重量%までの範囲である。
【0038】
本発明に従って、本発明の二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18は、ヒュームドシリカを含む。ヒュームドシリカは、二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18の第一液および/または第二液において存在しうるが、しかしながら、典型的には第一液において存在する。これは、強化のための、すなわち硬化されたポリシロキサンゴム組成物の機械的強度を増加させるための成分である。ヒュームドシリカは、シラノール末端ジオルガノポリシロキサンを含む成分(例えば、二液RTV組成物の一つの成分)において典型的には使用されない。これは、ヒュームドシリカ上のフリーのシラノール(−SiOH)基がシラノール末端重合体と相互作用して、保存中、成分に粘度の増加(構造化)を引き起こすからである。しかしながら、本発明は、予期しない安定性を与える疎水性のヒュームドシリカを利用した半透明の二液シラノール末端ジオルガノポリシロキサン系組成物を提供する。
【0039】
ヒュームドシリカは、シリカ表面シラノールのキャップ化(capping)の望ましい百分率が生じるまで疎水化剤で処理される。本発明の一つの実施態様において、シリカはシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン、シロキサンおよび/またはポリシロキサン、アセトキシシラン、置換されたシラノール、および、それらの混合物からなる群から選択される有機ケイ素で処理される。本発明の別の実施態様において、ジメチルジクロロシラン、環状ジメチルシロキサン、水酸基含有ジメチルオリゴシロキサンなどで表面処理されてもよいが、トリメチルシリル基がシリカ表面に結合されるように、シリカはヘキサメチルジシラザンなどで処理される。二つまたはそれ以上の疎水性シリカの混合物もまた使用して良い。
【0040】
処理されたヒュームドシリカ充填剤は、疎水性シリカであり、これは単独で、または組合せで使用してよい。疎水性シリカは、典型的にはアルキルシリル基を有する有機ケイ素化合物で処理されたシリカである。充填剤も適切な分散助剤、接着促進剤または疎水化剤で処理してもよい。
【0041】
疎水化剤として使用されるシロキサンおよび/またはポリシロキサンは、直鎖状、環状またはそれらの混合物でよく、典型的にはケイ素に結合した有機基を含む。有機基は、アルキル基、例えば低級アルキル基、アルケニル基、例えば低級アルキル基、アリール基、アラルキル基(aralkyl)、アルカリール基(alkaryl)、環状アルキル基または環状アルケニル基であってよい。適切な基は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリル基(例えばo−トリル基、p−トリル基またはm−トリル基)、ベンジル基、ビニル基、アリル基、メタリル基(methallyl)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはシクロヘキセニル基である。しかしながら、一般に、ビニル基の部分を有する、または有さないメチル基および/またはフェニル基が使用される。適切なシロキサンは、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、sym−テトラメチルジビニルシロキサン、sym−トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、および、1,7−ジヒドロキシオクタメチルテトラシロキサン、1,9−ジヒドロキシデカメチルペンタシロキサンそして1,11−ジヒドロキシドデカメチルヘキサシロキサンのような水酸基と末端基を有するジオルガノポリシロキサンを含む他の直鎖状のジオルガノポリシロキサンを含む。さらに使用可能なシロキサンは、1,3,5,8−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンおよび1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンである。
【0042】
疎水化剤として、有機ケイ素化合物、例えば有機シランを用いてもよい。本発明の使用に、適切な有機ケイ素化合物は次を含む:メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ビス(3,3−トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザンおよびトリメチルシラノール。有機ケイ素化合物の望ましい混合物を使用することも可能である。本発明の一つの実施態様において、疎水化剤はシロキサンおよび/またはポリシロキサン、クロロシラン、アルコキシシラン、ジシラザン、および、それらの混合物からなる群から選択される。本発明の別の実施態様において、疎水化剤は、ジシラザン、例えばヘキサメチルジシラザンである。
【0043】
他の適切な充填剤は、重合体粒子を含み、これは架橋されてもよく、ポリスチレン、ポリカーボナート、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリメチルメタクリラート、例えば、登録商標アグファパール(Agfaperl)の重合体粒子である。適切な充填剤はまた、特に、0.01nmから300nmまでの一次粒径を有する有機および無機の充填剤である。適切な充填剤の例は、粘土および/またはナノ粘土(nanoclay)、セラミック微小球体、ガラス泡(glass bubbles)、ガラス粉、ガラスナノ粒子、例えば登録商標モノスフェア(Monospher)(メルク社(Merck))、ガラスミクロ粒子、例えば、登録商標スフェリグラス(Spheriglass)(ポッターズ・バロティーニ社(Potters-Ballotini))である。適切な充填剤の例はまた、有機および/または無機の酸化物、そして、特に元素のケイ素、アルミニウム、マグネシウム、チタンおよびカルシウムの混合された酸化物である。そのような充填剤の例は、二酸化ケイ素、特に熱によって生成する酸化物、例えば登録商標アエロジル(Aerosil)(デグッサ社(Degussa))、シリカート、例えばタルク、パイロフィライト(pyrophyllite)、ワラストナイト(wollastonite)、アルミノシリカート、例えば長石(feldospar)またはゼオライトである。
【0044】
本発明で使用される処理されたヒュームドシリカの更なる例は、AEROSIL・R8200、R9200、R812、R812S、R972、R974、R805、R202のような、AEROSILという商標名でデグッサ社から、そしてCAB−O−SIL・ND−TS、TS610またはTS710という商標名でキャボット社(Cabot Corporation)から市販されている処理されたシリカを含む。
【0045】
本発明の一つの実施態様に従えば、ヒュームドシリカは、約10m/gより大きなBET比表面積を有する。本発明の別の実施態様において、ヒュームドシリカは、約50m/gから約400m/gまでのBET比表面積を有する。
【0046】
本発明の一つの実施態様において、ヒュームドシリカは、第一液(a)の約5重量%から約80重量%までの量で添加してよく、そして本発明の別の実施態様に従えば、ヒュームドシリカは、第一液(a)の約10重量%から約30重量%までの量で存在してよい。
【0047】
任意選択で、硬化型二液ガラス敷きパテ組成物18の第一液および/または第二液は、一つまたはそれ以上の補足的な成分、例えばアルキル末端ジオルガノポリシロキサン、充填剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、接着促進剤、硬化促進剤、チキソトロープ剤、可塑剤、水分補集剤、顔料、染料、界面活性剤、溶媒および殺生物剤を含んでよく、この補足的な成分は、第一液および/または第二液において存在し、この成分は、どちらの液とも共存できる。したがって、例えば、アルキル末端ジオルガノポリシロキサンは、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;充填剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;紫外線安定剤は、存在する場合、通例第一液および/または第二液に存在し;酸化防止剤は、存在する場合、通例第一液および/または第二液に存在し;接着促進剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;硬化促進剤は、存在する場合、通例第一液および/または第二液に存在し;チキソトロープ剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に含まれ;可塑剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;水分補集剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;顔料は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;染料は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;界面活性剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;溶媒は、存在する場合、第一液および/または第二液に存在してよく;そして殺生物剤は、存在する場合、第一液および/または第二液に混和される。
【0048】
本発明のアルキル末端ジオルガノポリシロキサン重合体は、下記の一般式の重合体のあいだから有利に選択され、
M''eD''fD'''g
であり、下付き文字e=2であり、そしてfは1であるか、または1より大きく、そして下付き文字gは0(ゼロ)または正であり、ここで、
M''=R7R8R9SiO1/2;
式中、R、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D''=R10R11SiO2/2;
式中、R10およびR11は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D'''=R12R13SiO2/2;
式中、R12およびR13は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【0049】
各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がアルキル末端であるオルガノポリシロキサンの混和の濃度は、全組成物の0重量%のわずかに上から約50重量%まで、そして一つの実施態様において、約5重量%から約35重量%まで、そして別の実施態様において、約10重量%から約30重量%までの範囲である。
【0050】
本発明の一つの実施態様に従えば、各重合体鎖の末端のケイ素原子がアルキル末端であるジオルガノポリシロキサンの粘度は、25℃で約50cpsから約200,000cpsまでである。
【0051】
本発明の二液硬化型ガラス敷きパテ組成物18は、接着促進剤を含有してもよい。適切なアルコキシシラン接着促進剤は、次を含む:n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノ官能性トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、β−シアノエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、そしてn−エチル−3−トリメトキシシリル−2−メチルプロパンアミン、および、それらの混合物。
【0052】
本発明の一つの実施態様において、接着促進剤は、n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、そして1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、および、それらの混合物からなる群から選択される。本発明の別の実施態様において、接着促進剤は、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、そして1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、および、それらの混合物からなる群から選択される。
【0053】
本発明の一つの実施態様に従えば、アルコキシシラン(接着促進剤)の混和の濃度は、約0.1重量%から約20重量%まで、そして約0.3重量%から約10重量%までの範囲である。さらに別の実施態様において、接着促進剤は、全組成物の約0.5重量%から約5重量%までの範囲である。
【0054】
任意選択で、全組成物の0重量%から約20重量%まで、さらに好ましくは約0.1重量%から約5重量%まで、そして最も好ましくは約0.2重量%から約1重量%までの範囲の量で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エトキシ化されたひまし油、オレイン酸エトキシラート、アルキルフェノールエトキシラート、エチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)との共重合体、そしてシリコーンとポリエーテルとの共重合体(シリコーンポリエーテル共重合体)、シリコーンと、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体との共重合体、および、それらの混合物からなる界面活性剤の群から選択される非イオン性界面活性剤化合物を含有する。非イオン性界面活性剤としてのシリコーンポリエーテルの使用は、米国特許第5,744,703号公報に記述されており、これの教示は、これの特許を援用することによって本明細書の一部としてここに具体的に編入する。
【0055】
断熱ガラスユニット10の低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、断熱ガラスユニットの構造においてこれまで用いられたシーリング剤組成物であってよいが、同時係属であり、本願と同一譲受人に譲渡された2005年11月18日に出願した米国特許出願連続番号11/283,382;2006年1月9日に出願した11/328,384;2006年2月1日に出願した11/345,463;2006年2月1日に出願した11/344,983;2006年1月20日に出願した11/336,950に開示される断熱ガラスユニットにおいて利用される低い気体透過性のシーリング剤組成物のいずれかを採用するのが有利であり、これの出願を援用することによって全内容は本明細書の一部としてここに編入する。
【0056】
連続番号11/283,382に従って、低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、(a)ジオルガノポリシロキサン;(b)ジオルガノポリシロキサン重合体の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの重合体;(c)架橋剤;(d)架橋反応用の触媒;および、任意選択として、(e)少なくとも一つの充填剤、接着促進剤および/または非イオン性界面活性剤、を含有する硬化型組成物の硬化から得られうる。
【0057】
適切なジオルガノポリシロキサン(a)の例は、全組成物の約50重量%から約99重量%までの範囲の量でここに記述されたシロキサンのいずれかを含む。適切な重合体(b)は、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状の低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および、それらの混合物を全組成物の約1重量%から約50重量%の範囲の量で含む。適切な架橋剤(c)は、ここに記述されたアルキルシリカートのいずれかを全組成物の約0.1重量%から約20重量%までの範囲の量で含む。適切な触媒(d)は、ここに記述された触媒のいずれかを全組成物の約0.005重量%から約1重量%までの範囲の量で含む。適切な、任意選択の成分(e)は、粘土、ナノ粘土、有機粘土、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、コロイド質炭酸カルシウム、化合物ステアラートまたはステアリン酸で処理された炭酸カルシウム;ヒュームドシリカ、沈降シリカ、シリカゲル、疎水性シリカ、親水性シリカゲル;砕かれた石英、石英粉末、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化チタン、粘土、カオリン、ベントナイト、モンモリロナイト、珪藻土、酸化鉄、カーボンブラックそして黒鉛、滑石、雲母、および、それらの混合物のような充填剤を、0重量%から約80重量%までの範囲で含み、ここに記述されたような接着促進剤そして非イオン性界面活性剤のいずれかを含む。接着促進剤は、全組成物の約0.5重量%から約20重量%までの量で一般に存在してよい。非イオン性界面活性剤は、全組成物の約10重量%までの量で一般に利用してよい。
【0058】
連続番号11/328,384に従って、低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、(a)少なくとも一つのシラノール末端ジオルガノポリシロキサン;(b)シラノール末端ジオルガノポリシロキサン用に少なくとも一つの架橋剤;(c)架橋反応用に少なくとも一つの触媒;(d)少なくとも一つの有機ナノ粘土;および、任意選択で、(e)架橋されたジオルガノポリシロキサンの透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの固体の重合体、を含有する硬化型組成物の硬化から得られうる。シラノール末端ジオルガノポリシロキサン(a)、架橋剤(b)、触媒(c)および固体の重合体(e)は、上で認定された化合物のいずれでも、そしてここに述べられた量であってよい。有機ナノ粘土(d)は、R、R、R,R、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数60までのアルキル基、アルケニル基またはアルコキシシラン基であり、そしてXは陰イオンである、第四級アミン化合物RNおよび/または第四級アンモニウム化合物Rで修飾された、モンモリロナイト、ナトリウムモンモリロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト、ノントロナイト、ベイデルライト、ボルコンスコイト、ラポナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガダイト、ケンヤイト、ソボクカイト、スビンドルダイト、ステベンサイト、バーミキュライト、ハロイサイト、アルミナートオキシド、ハイドロタルサイト、イライト、レクトライト、タロソバイト、レディカイト、カオリナイト、および、それらの混合物からなる群から選択されてよい。有機ナノ粘土(d)は、全組成物の約0.1重量%から約50重量%までの量で存在してよい。
【0059】
連続番号11/345,463に従って、低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、(a)水分硬化型シリル化された樹脂、これは硬化によって、気体に対する透過性を示す硬化された樹脂を提供する;(b)硬化された樹脂(a)の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの他の重合体;および、含んでもよい成分として、(c)充填剤、接着促進剤、触媒、界面活性剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、硬化促進剤、チキソトロープ剤、水分補集剤、顔料、染料、溶媒および殺生物剤からなる群から選択される少なくとも一つの補足的な成分、を含有する水分硬化型シリル化された樹脂含有組成物の硬化から得られうる。適切な水分硬化型シリル化された樹脂(a)は、(i)イソシアナート末端ポリウレタンプレポリマーと活性水素含有有機官能性シランとの反応から得られるシリル化された樹脂;(ii)水酸基末端ポリウレタンプレポリマーとイソシアナトシランとの反応から得られるシリル化された樹脂;および(iii)ポリオールとイソシアナトシランとの反応から得られるシリル化された重合体、を全組成物の約1重量%から約99重量%までの範囲の量で含む。適切な重合体(b)の例は、先に言及された重合体のいずれかを、そしてここで言明された量で含む。適切な、含んでもよい成分(c)は、先に言及された成分のいずれかを全組成物の約0.1重量%から約80重量%までの量で含む。適切な接着促進剤と非イオン性界面活性剤は、ここに記述された化合物のいずれかを、そしてここで記載の量で含む。
【0060】
連続番号11/344,983に従って、低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、(a)水分硬化型シリル化された樹脂、これは硬化によって、気体に対する透過性を示す硬化された樹脂を与える;(b)少なくとも一つの有機ナノ粘土;および、任意選択で、(c)硬化された樹脂(a)の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する少なくとも一つの固体の重合体、を含有する水分硬化型シリル化された樹脂含有組成物の硬化から得られうる。適切な水分硬化型シリル化された樹脂(a)は、先に言及された樹脂のいずれかを、そしてここで言明された量で含む。適切な有機ナノ粘土は、先に言及された粘土を全組成物の約0.1重量%から約50重量%までの量の範囲で含む。適切な重合体(c)の例は、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状の低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、および、それらの混合物を全組成物の約0重量%から約50重量%までの量で含む。
【0061】
連続番号11/344,983に一致して、低い気体透過性のシーリング剤組成物17は、(a)少なくとも一つのシラノール末端ジオルガノポリシロキサン;(b)シラノール末端ジオルガノポリシロキサン用に少なくとも一つの架橋剤;(c)架橋反応用に少なくとも一つの触媒;(d)ガスバリアが増大する量の少なくとも一つの無機−有機ナノ複合体;および、任意選択で、(e)架橋されたジオルガノポリシロキサンの透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの固体の重合体、を含有する硬化型シーリング剤組成物の硬化から得られうる。適切なジオルガノポリシロキサン(a)の例は、ここに記述されたシロキサンのいずれかを全組成物の約50重量%から約99重量%までの範囲の量で含む。適切な架橋剤(b)は、ここに記述されたアルキルシリカートのいずれかを全組成物の約0.1重量%から約10重量%までの範囲の量で含む。適切な触媒(c)は、ここに記述された触媒のいずれかを全組成物の約0.001重量%から約1重量%までの範囲の量で含む。適切な無機−有機ナノ複合体は、層状の無機ナノ微粒子である無機成分と、第四級アンモニウムオルガノポリシロキサンである少なくとも一つの有機成分とを有する複合体を全組成物の約0.1重量%から約50重量%までの範囲の量で含む。適切な重合体(e)の例は、先に言及された重合体を上に言明された量で含む。
【0062】
さらに、本発明の組成物は、製造のバッチまたは連続の様式を使って調製してよい。好ましくは、シリコーン重合体、充填剤、硬化触媒、架橋剤、接着促進剤、可塑剤、プロセス補助剤(process aids)、および他の添加剤のような成分は、連続コンパウンディング押出機(compounding extruder)で配合されて望ましいシーリング剤組成物を与える。「第一液(a)」および「第二液(b)」の両方は、このようにして調製される。連続コンパウンディング押出機は、二軸のヴェルナー・フライデラー押出機(Werner-Pfleiderer extruder)、または、ブス社のP.B.コニーダー押出機のような連続コンパウンディング押出機でよい。
【0063】
本発明の最も広い概念において、総ての成分は、換言するとシリコーン重合体、充填剤、可塑剤、縮合触媒および接着促進剤などは、連続コンパウンディング押出機で混合されてよい。そのようなプロセスにおいて、これは連続であるが、押出機は、20℃から200℃の範囲で操作され、しかし、より好ましくは25℃から50℃の範囲であり、そして押出機は、混合プロセスのあいだに揮発分を除去するために部分的な真空で操作される。
【0064】
次の成分は、下に記述するように、実施例1、2、3および4を調製するのに使用された。
【0065】
重合体1は、水酸基で末端をふさがれ、そしておおよそ10,000cpsの全粘度を有するポリジメチルシロキサンの混合物である(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社(General Electric Advanced Materials)から入手可能)。
【0066】
充填剤1は、160±25m/gの表面積を有する、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびヘキサメチルジシラザンで処理されたヒュームドシリカ充填剤である(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社によって製造)。
【0067】
充填剤2は、デグッサからアエロジルR8200疎水性ヒュームドシリカとして入手可能な160±25m/gの表面積を有する、ヘキサメチルジシラザンで処理されたヒュームドシリカである。
【0068】
可塑剤は、トリメチルシリル基で末端をふさがれ、そしておおよそ100cpsの粘度を有するポリジメチルシロキサンである(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0069】
流動性添加物は、25℃で約100センチポイズから約3000センチポイズの粘度を有するポリアルキレンオキシドで修飾されたオルガノシリコーン共重合体である(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0070】
重合体2は、トリメチルシリル基で末端をふさがれ、そしておおよそ10,000cpsの粘度を有するポリジメチルシロキサンである(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0071】
充填剤3は、おおよそ200±20m/gの表面積を有する、オクタメチルシクロテトラシロキサンで処理されたヒュームドシリカ充填剤である(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社によって製造)。
【0072】
接着促進剤1は、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランである(シルクエストA−1120シラン(Silquest A-1120 silane)としてゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0073】
接着促進剤2は、1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラートである(A−リンク597シラン(A-Link 597 silane)としてゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0074】
接着促進剤3は、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシランである(シルクエストA−1110シランとしてゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。
【0075】
架橋剤は、テトラ−N−プロピルシリカート(NPS)である(デグッサ社から入手可能)。
【0076】
触媒は、ジブチルスズビス(イソオクチルフタラート)である(ゼネラル・エレクトリック・アドバーンスト・マテリアルズ社から入手可能)。

【実施例】
【0077】
実施例1および2
実施例1および2は、半透明のヒュームドシリカ/シラノールで末端化された重合体系二液組成物の第一液を説明する。
【0078】
実施例1および2を調製するために使われた成分は、表1に示される。
【表1】

【0079】
実施例1および2の安定性(粘度における増加の速度)は、使い捨てのポリエチレンカートリッジ(セムコ#250−06(Semco #250-06)、6液量オンスの容積)に保存し、そして73°Fの温度および50%の相対湿度(RH)でWPSTM試験E−56を用いて供給速度(Application Rate)の経時変化を測定することによって決定した。総ての例において、供給速度のデータは、対応するプランジャーを備えたセムコ#250−06カートリッジと、0.125インチのオリフィスを有する250#440セムコノズルとを用いて作成した。調合物は、シーリング剤用のガンと、90psiの圧縮空気または圧縮窒素とを用いて押し出した。報告された供給速度の値は、1分間に押し出しされた調合物の重量であった。結果は表2に示される。
【0080】
【表2】

【0081】
実施例1および2のWPSTM試験E−56の結果は、表2に示される。実施例1は、シラノール末端重合体との、ヒュームドシリカ上のフリーなシラノール基の相互作用による典型的な増粘効果(構造化)が粘度の増加を生じさせたことを示す。それゆえ、実施例1の31という非常に低い供給速度が、7日の経時変化で観察された。実施例1は、14日またはその後では押し出しすることができなかった。意義深いことに、実施例2は、7日から28日までの非常に優れた供給速度を示した。さらに加えて、供給速度は14ヶ月で低下したが、実施例2はまだ押し出し可能であって、この調合物を実用的な(安定な)二液半透明なヒュームドシリカ/シラノール末端重合体系シーリング剤に変換することが可能であった。
【0082】
実施例2のPDMS、充填剤2および可塑剤は、流動性添加剤と同時に、実施例3および4の二液半透明なシーリング剤組成物の第一液を調製するために使用した。表3を参照のこと。
【表3】

【0083】
実施例3および4の第一液および第二液は、10:1の重量比(第一液/第二液)でそれぞれ混合し、表4に記載された充分な硬化(7日)で、物理的特性を得た。実施例3および4の物理的特性は、表4において記載されたASTM試験方法に従って試験した。シーリング剤の半透明は、BYKガードナー・ヘイズ・ガード・プラス装置(BYK Gardner Haze-gard Plus instrument)を用い、ASTM・D412(7日間での硬化)に従って作製されたシーリング剤のシートの透過率(%)を測定することによって決定した。
【0084】
【表4】

【0085】
物理的性質に加えて、実施例3および4は、接着強度構造性(adhesion strength build properties)について試験した。実施例3および4の、この強度構造データは表5に示され、そしてWPSTM試験C−1221によって測定されるように、ラップせん断接着強度(lap shear adhesion)を用いて得た。総ての例において、ラップせん断接着強度のデータは、ガラス−ガラスまたはビニル−ガラスの組合せを含有する試験パネルを用いて作成した。パネルは、ガラス−ガラスまたはビニル−ガラスの配置で、1インチ幅の試験片を用い、1/2インチを重ね合わせ、シーリング剤の1/16インチを用いて調製した。試料は、50%RHおよび73°Fのもとに硬化した。
【0086】
【表5】

【0087】
接着強度構造は、次の手順によって決定されるようにラップせん断によって測定された:総ての基質(ガラスとビニル)の表面は、ラップせん断試験片の調製に先立って洗浄した。総ての基質は、石鹸(登録商標アジャックス、ディッシュ液(Ajax Dish Liquid))と水溶液とを用いて洗浄した。洗浄後、基質の表面は、清潔な登録商標キムワイプ(Kimwipe)で直ちにふき取り乾燥させた。1インチ×3インチの大きさの試験片は、ラップせん断試験片の接合線の厚さ(bond line thickness)(1インチの1/16)および重なり(0.50インチ)の再現性を確実にするために、治具機構を用いて調製した。試験片は、規定の時間で、標準の条件(25℃および50%相対湿度)のもとで硬化した。性能測定は、標準引張試験機を用いて得た。各試験片は、破損するまで(1分間に0.5インチのクロスヘッド速度(crosshead speed)で)引っ張った。ラップせん断強度(lap shear strength)(psi)は、次の式に従って計算した:
ラップせん断強度(psi)= 最大荷重(ポンド)
接合された面積(平方インチ)
【0088】
物理的性質に加えて、本発明の実施例3および4は、表5に示されるように優れた下塗剤不要の接着強度構造も示し、特に実施例3および4は、ガラスとガラスとのあいだで、ビニル(プラスチック)とガラスとのあいだも同様に、60分以内に優れた接着強度構造を示した。
【0089】
本発明のプロセスは、ある実施態様に関して記述されているが、発明の範囲から外れることなく、様々な変更をされてもそれの要素を等価物で代替してもよいことは、当業者には理解されよう。さらに加えて、発明の本質的な範囲から外れることなく、発明の教示に特定の状況や物質を適用するために、多くの修正がなされてもよい。それゆえ、本発明は、本発明のプロセスを実施するために意図された最良の形態として開示された特定の実施態様に限定されることなく、本発明は添付した請求項の範囲内に入る総ての実施態様を含むことを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、本発明に沿った二液硬化型ガラス敷きパテ組成物(bedding glaze composition)を用いて、密閉の関係で維持される断熱ガラスユニット(IGU)の側断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に結合される、または別の状況では互いに密閉の関係で維持される少なくとも二つの成分を有し、下記を含有する混合物の硬化によって得られるシリコーンゴム組成物を用いる建築要素:
a)各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がシラノールで末端化されているジオルガノポリシロキサンを含有する第一液;
b)縮合触媒を含有する第二液;
c)第一液および/または第二液における架橋剤;
d)キャップ化剤で処理された表面シラノール基を有するヒュームドシリカ、このヒュームドシリカは、第一液および/または第二液に存在する;そして、任意選択で、
e)アルキル末端ジオルガノポリシロキサン、充填剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、接着促進剤、硬化促進剤、チキソトロープ剤、可塑剤、水分補集剤、顔料、染料、界面活性剤、溶媒および殺生物剤からなる群から選択される少なくとも一つの補足的な成分、この補足的な成分は、第一液および/または第二液に存在しており、この成分はどちらの液とも共存できる。
【請求項2】
前記シラノール末端ジオルガノポリシロキサンが、下記の一般式である請求項1に記載の建築要素:
MaDbD'c
式中、aは2であり、bは1であるか、または1より大きく、そしてcは0(ゼロ)または正の値であり、ここで、M=(HO)3-x-yR1xR2ySiO1/2;
であり、下付き文字xは0、1または2であり、そして下付き文字yは0または1のどちらかであり、x+yが2であるか、または2より小さい、という限定に従い、ここで、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D=R3R4SiO1/2;
式中、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D'=R5R6SiO2/2;
式中、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【請求項3】
前記シラノール末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の約5重量%から約95重量%までの範囲である、請求項1に記載の建築要素。
【請求項4】
前記シラノール末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の約35重量%から約85重量%までの範囲である、請求項1に記載の建築要素。
【請求項5】
前記シラノール末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の約50重量%から約70重量%までの範囲である、請求項1に記載の建築要素。
【請求項6】
前記シラノール末端ジオルガノポリシロキサンが、25℃で約1,000cpsから約200,000cpsまでの粘度を有する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項7】
前記キャップ化剤が、シラザン、クロロシラン、アルコキシシラン、シロキサンおよび/またはポリシロキサン、アセトキシシラン、置換されたシラノール、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の建築要素。
【請求項8】
前記キャップ化剤が、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、sym−テトラメチルジビニルシロキサン、sym−トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、そして他の直鎖状のジオルガノポリシロキサン、1,7−ジヒドロキシオクタメチルテトラシロキサン、1,9−ジヒドロキシデカメチルペンタシロキサンそして1,11−ジヒドロキシドデカメチルヘキサシロキサンからなる群から選択される、請求項1に記載の建築要素。さらに使用可能なシロキサンは、1,3,5,8−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンおよび1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、および、それらの混合物である。
【請求項9】
前記キャップ化剤が、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ビス(3,3−トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、そしてトリメチルシラノール、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の建築要素。
【請求項10】
前記キャップ化剤が、ヘキサメチルジシラザンである、請求項1に記載の建築要素。
【請求項11】
前記ヒュームドシリカが、約10m/gより大きなBET比表面積を有する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項12】
前記ヒュームドシリカが、約50m/gから約400m/gまでのBETを有する、請求項11に記載の建築要素。
【請求項13】
前記ヒュームドシリカが、第一液(a)の約5重量%から約80重量%までの範囲である、請求項1に記載の建築要素。
【請求項14】
前記ヒュームドシリカが、第一液(a)の約10重量%から約30重量%までの範囲である、請求項13に記載の建築要素。
【請求項15】
前記架橋剤が、アルコキシ、アセトキシ、アセトアミド、ケトキシム、ベンズアミド、アミノキシ、および、そられの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの脱離基を有する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項16】
前記架橋剤が、アルキルシリカートである、請求項1に記載の建築要素。
【請求項17】
前記アルキルシリカートが、下記の一般式を有する、請求項16に記載の建築要素:
(R14O)(R15O)(R16O)(R17O)Si
式中、R14、R15、R16およびR17は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【請求項18】
前記架橋剤が、テトラ−N−プロピルシリカート、テトラエチルオルトシリカート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジブトキシジアセトキシシラン、メチルイソプロポキシジアセトキシシラン、メチルオキシミノシラン、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の建築要素。
【請求項19】
前記アルキルシリカートが、全組成物の約0.01重量%から約20重量%までの範囲である、請求項16に記載の建築要素。
【請求項20】
前記アルキルシリカートが、全組成物の約0.3重量%から約5重量%までの範囲である、請求項19に記載の建築要素。
【請求項21】
前記アルキルシリカートが、全組成物の約0.5重量%から約1.5重量%までの範囲である、請求項20に記載の建築要素。
【請求項22】
前記縮合触媒が、金属触媒および非金属触媒からなる群から選択される、請求項1に記載の建築要素。
【請求項23】
前記縮合触媒が、スズ、チタン、ジルコニウム、鉛、鉄、コバルト、アンチモン、マンガン、ビスマスおよび亜鉛の化合物からなる群から選択される、請求項22に記載の建築要素。
【請求項24】
前記縮合触媒が、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジメトキシド、スズオクトアート、イソブチルスズトリセロアート、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズビス(イソオクチルフタラート)、ビス(トリプロポキシシリル)ジオクチルスズ、ジブチルスズビス(アセチルアセトン)、シリル化されたジブチルスズジオキシド、カルボメトキシフェニルスズトリス(ウベラート)、イソブチルスズトリセロアート、ジメチルスズジブチラート、ジメチルスズジ(ネオデカノアート)、トリエチルスズタルタラート、ジブチルスズジベンゾアート、スズオレアート、スズナフテナート、ブチルスズトリ(2−エチルヘキシルヘキソアート)、およびスズブチラートからなる群から選択される、請求項23に記載の建築要素。
【請求項25】
前記縮合触媒が、ジオルガノスズビス(β−ジケトナート)からなる群から選択される、請求項24に記載の建築要素。
【請求項26】
前記縮合触媒が、1,3−プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセタ−ト)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセタ−ト)、テトラn−ブチルチタナート、テトライソプロピルチタナート、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項22に記載の建築要素。
【請求項27】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが、下記の一般式を有する、請求項1に記載の建築要素:
M''eD''fD'''g
であり、下付き文字e=2であり、そしてfは1であるか、または1より大きく、そして下付き文字gは0(ゼロ)または正であり、ここで、
M''=R7R8R9SiO1/2;
式中、R、RおよびRは、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D''=R10R11SiO2/2;
式中、R10およびR11は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基であり;ここで、
D'''=R12R13SiO2/2;
式中、R12およびR13は、炭素原子が約60までの、独立して選ばれる一価の炭化水素基である。
【請求項28】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の0重量%から約50重量%まで範囲である、請求項27に記載の建築要素。
【請求項29】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の約5重量%から約35重量%まで範囲である、請求項28に記載の建築要素。
【請求項30】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが、全組成物の約10重量%から約30重量%まで範囲である、請求項29に記載の建築要素。
【請求項31】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが、25℃で約50cpsから約200,000cpsまでの粘度を有する、請求項27に記載の建築要素。
【請求項32】
前記アルキル末端ジオルガノポリシロキサンが存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;充填剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;紫外線安定剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;酸化防止剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;接着促進剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;硬化促進剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;チキソトロープ剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;水分補集剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;顔料が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;染料が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;界面活性剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;溶媒が存在する場合、第一液および/または第二液に存在し;そして殺生物剤が存在する場合、第一液および/または第二液に存在する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項33】
前記接着促進剤が、n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノ官能性トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、β−シアノエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、n−エチル−3−トリメトキシシリル−2−メチルプロパンアミン、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の建築要素。
【請求項34】
前記接着促進剤が、n−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、そして1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項33に記載の建築要素。
【請求項35】
前記接着促進剤が、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、そして1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌラート、および、それらの混合物からなる群から選択される、請求項34に記載の建築要素。
【請求項36】
前記界面活性剤が、全組成物の0重量%から約20重量%までの範囲の量で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エトキシ化されたひまし油、オレイン酸エトキシラート、アルキルフェノールエトキシラート、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、そしてシリコーンとポリエーテルとの共重合体、シリコーンと、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体との共重合体、および、それらの混合物からなる界面活性剤の群から選択される非イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の建築要素。
【請求項37】
前記界面活性剤が、全組成物の約0.1重量%から約5重量%までの量の範囲である、請求項36に記載の建築要素。
【請求項38】
前記界面活性剤が、全組成物の約0.2重量%から約1重量%までの量の範囲である、請求項37に記載の建築要素。
【請求項39】
ASTM試験D412に従って作製されたシリコーンゴムのシートの透過率が、40パーセントより大きい、請求項1に記載の建築要素。
【請求項40】
ASTM試験D412に従って作製されたシリコーンゴムのシートの透過率が、60パーセントより大きい、請求項1に記載の建築要素。
【請求項41】
前記硬化された組成物が、約1分から約60分までの範囲である時間の期間で硬化したあと、約1psiと約75psiとのあいだのグリーン強度を有する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項42】
前記硬化された組成物が、約1分から約60分までの範囲である時間の期間で硬化したあと、約1psiと約45psiとのあいだのグリーン強度を有する、請求項1に記載の建築要素。
【請求項43】
前記第一液(a)が、73°Fの温度および50%の相対湿度で、約7日から約28日までのWPSTM試験E−56によって測定された供給速度において、約1000グラム/分より小さな変化を示す、請求項1に記載の建築要素。
【請求項44】
前記第一液(a)が、73°Fの温度および50%の相対湿度で、約7日から約28日までのWPSTM試験E−56によって測定された供給速度において、約300グラム/分より小さな変化を示す、請求項1に記載の建築要素。
【請求項45】
前記第一液(a)が、73°Fの温度および50%の相対湿度で、約7日から約14ヶ月までのWPSTM試験E−56によって測定された供給速度において、約2000グラム/分より小さな変化を示す、請求項1に記載の建築要素。
【請求項46】
前記第一液(a)が、73°Fの温度および50%の相対湿度で、約7日から約14ヶ月までのWPSTM試験E−56によって測定された供給速度において、約1000グラム/分より小さな変化を示す、請求項1に記載の建築要素。
【請求項47】
前記建築要素が、単一の窓ガラスの窓ユニット、断熱ガラスユニット、窓、ガラスをはめたドア、一つまたはそれ以上の窓を含むドア、組立て式の窓、一つまたはそれ以上の窓を備えたスライドドア、一つまたはそれ以上の窓を備えた折りたたみ式のドア、カーテンウォール、工場のガラス取付け、構造ガラス取付け、天窓、じか付け照明具、および、それらの組合せである、請求項1に記載の建築要素。
【請求項48】
ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリスルフィド、EPDMゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレン/ポリイソプレン共重合体、ポリイソブチレン重合体、臭素化されたオレフィン重合体、ポリイソブチレンの共重合体、パラ−メチルスチレンの共重合体、ポリイソブチレンの共重合体、臭素化されたパラ−メチルスチレン、イソブチレンのブチルゴム共重合体、イソプレンのブチルゴム共重合体、エチレン−プロピレン重合体、ポリスルフィド重合体、ポリウレタン重合体、およびスチレンブタジエン重合体からなる群から選択される少なくとも一つの高分子物質から製作される主要な気体シーリング剤部材を有する、請求項47に記載の断熱ガラスユニット。
【請求項49】
ガラスまたは他の機能的に同等な物質の少なくとも二つのシートと、窓枠組立て部品と、硬化型ガラス敷きパテとを有し、このガラス敷きパテが二液として保存中に安定である二液硬化型シリコーンゴム生成組成物から生成され、この組成物が下記を含有する、請求項48に記載の断熱ガラスユニット:
a)各重合体鎖の末端にあるケイ素原子がシラノールで末端化されているジオルガノポリシロキサンを含有する第一液;
b)縮合触媒を含有する第二液;
c)第一液および/または第二液における架橋剤;
d)キャップ化剤で処理された表面シラノール基を有するヒュームドシリカ、このヒュームドシリカは、第一液および/または第二液に存在する;そして、任意選択として、
e)アルキル末端ジオルガノポリシロキサン、充填剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、接着促進剤、硬化促進剤、チキソトロープ剤、可塑剤、水分補集剤、顔料、染料、界面活性剤、溶媒および殺生物剤からなる群から選択される少なくとも一つの補足的な成分、この補足的な成分は、第一液および/または第二液に存在しており、この成分はどちらの成分とも共存でき、第一液および第二液は、それらの配合のあとで硬化してシリコーンゴムを提供する。
【請求項50】
下記からなる群から選択される少なくとも一つの部材である低い気体透過性のシーリング剤組成物を有する、請求項49に記載の断熱ガラスユニット:
(a)ジオルガノポリシロキサン;(b)ジオルガノポリシロキサン重合体(a)の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの重合体;(c)架橋剤;(d)架橋反応用の触媒;および、任意選択として、(e)少なくとも一つの充填剤、接着促進剤および/または非イオン性界面活性剤、を含有する硬化型組成物の硬化から得られるシーリング剤組成物;
(a)少なくとも一つのシラノール末端ジオルガノポリシロキサン;(b)シラノール末端ジオルガノポリシロキサン用に少なくとも一つの架橋剤;(c)架橋反応用に少なくとも一つの触媒;(d)少なくとも一つの有機ナノ粘土;および、任意選択として、(e)架橋されたジオルガノポリシロキサンの透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの固体の重合体、を含有する硬化型組成物の硬化から得られるシーリング剤組成物;
(a)水分硬化型シリル化された樹脂、これは硬化によって気体に対する透過性を示す硬化された樹脂を提供する;(b)硬化された樹脂(a)の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの他の重合体;および、任意選択として、(c)充填剤、接着促進剤、触媒、界面活性剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、硬化加速剤、チキソトロープ剤、水分補集剤、顔料、染料、溶媒および殺生物剤を含有する水分硬化型シリル化された樹脂含有組成物の硬化から得られるシーリング剤組成物;
(a)水分硬化型シリル化された樹脂、これは硬化によって、気体に対する透過性を示す硬化された樹脂を提供する;(b)少なくとも一つの有機ナノ粘土;および、任意選択として、(c)硬化された樹脂(a)の透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する少なくとも一つの固体の重合体、を含有する水分硬化型シリル化された樹脂含有組成物の硬化から得られるシーリング剤組成物;そして、
(a)少なくとも一つのシラノール末端ジオルガノポリシロキサン;(b)シラノール末端ジオルガノポリシロキサン用に少なくとも一つの架橋剤;(c)架橋反応用に少なくとも一つの触媒;(d)ガスバリアが増大する量の少なくとも一つの無機−有機ナノ複合体;および、任意選択として、(e)架橋されたジオルガノポリシロキサンの透過性よりも気体に対するより小さな透過性を有する、少なくとも一つの固体の重合体、を含有する硬化型シーリング剤組成物の硬化から得られるシーリング剤組成物。


【図1】
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【公表番号】特表2009−532568(P2009−532568A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504304(P2009−504304)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【国際出願番号】PCT/US2007/008508
【国際公開番号】WO2007/117551
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(508229301)モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド (120)
【Fターム(参考)】