説明

単量体ドメインの組み合わせライブラリー

【課題】所望の特性を有する個別の単量体ドメインおよび免疫ドメインを同定するための方法であり、2つまたはそれ以上の選択された個別の単量体ドメイン由来の多量体を生成するための方法もまた、所望の特性を有する多量体を同定するための方法と共に提供。
【解決手段】個別の単量体および/または免疫ドメイン、選択された単量体および/または免疫ドメイン、多量体および/または選択された多量体を提示して、それらの選択を可能にする提示系。1つまたは複数のライブラリーメンバーを発現する組成物、ライブラリーおよび細胞、キットおよび組み込み系。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的分子に結合する多量体を同定する方法であって、
単量体ドメインおよび/または免疫ドメインのライブラリーを提供することと、
第一の標的分子への親和性に関して単量体ドメインおよび/または免疫ドメインのライブラリーをスクリーニングすることと、
少なくとも1個の標的分子に結合する少なくとも1個の単量体ドメインおよび/または免疫ドメインを同定することと、
同定された単量体ドメインおよび/または免疫ドメインを単量体ドメインおよび/または免疫ドメインのライブラリーに連結して、それぞれが少なくとも2個の単量体ドメイン、免疫ドメインまたはそれらの組み合わせを含む多量体のライブラリーを形成することと、
第一の標的分子に結合する能力に関して多量体のライブラリーをスクリーニングすることと、
第一の標的分子に結合する多量体を同定することと
を含む方法。
【請求項2】
単量体ドメインがそれぞれイオンに結合する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
イオンが、カルシウムおよび亜鉛からなる群より選択される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
単量体ドメインが、Aドメイン、EGFドメイン、EFハンド、カドヘリンドメイン、C型レクチン、C2ドメイン、アネキシン、Glaドメイン、トロンボスポンジン3型ドメインおよびジンクフィンガーからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
単量体ドメインがアミノ酸25〜500個である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX3-15CbX3-15CcX6-7Cd(D,N)X4CeX4-6DEX2-8Cf
(式中、Cがシステインであり、Xn-mが、独立して選択されるアミノ酸の数をnとmとの間で表し、かつ(D,N)が、位置がDまたはNであることができることを示し、
Ca-Cc、Cb-CeおよびCd-Cfがジスルフィド結合を形成する)
を含むLDL受容体クラスAドメイン単量体である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX6-7CbX4-5CcX6CdX5CeX8-10Cf
(式中、Xが、

のように定義される)
を含むLDL受容体クラスAドメイン単量体である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX3-14CbX3-7CcX4-16CdX1-2CeX8-23Cf
(式中、Cがシステインであり、Xn-mが、独立して選択されるアミノ酸の数をnとmとの間で表し、かつ
Ca-Cc、Cb-CeおよびCd-Cfがジスルフィド結合を形成する)
を含むEGFドメイン単量体である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX4-6CbX3-5CcX8-9CdX1CeX8-12Cf
(式中、Xが、

のように定義される)
を含むEGFドメイン単量体である、請求項6記載の方法。
【請求項10】
標的分子が、ウイルス抗原、細菌抗原、真菌抗原、酵素、酵素基質、細胞表面タンパク質、酵素阻害剤、レポーター分子および受容体からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
単量体ドメインおよび/または免疫ドメインのライブラリーがファージディスプレー、リボソームディスプレーまたは細胞表面ディスプレーとして発現している、請求項1記載の方法。
【請求項12】
単量体ドメインおよび/または免疫ドメインのライブラリーがマイクロアレイ上に提示されている、請求項1記載の方法。
【請求項13】
単量体ドメインがジスルフィド結合の形成によって二次構造を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項14】
単量体ドメインおよび/または免疫ドメインがポリペプチドリンカーによって連結されている、請求項1記載の方法。
【請求項15】
請求項1で同定された多量体を含むポリペプチドを生成する方法。
【請求項16】
組換え遺伝子発現によってポリペプチドを生成する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
請求項1で同定された単量体ドメインを含むポリペプチド。
【請求項18】
請求項1で同定された単量体ドメインをコードするポリヌクレオチド。
【請求項19】
標的分子に結合するヒトキメラ単量体ドメインを同定する方法であって、
同じファミリーの単量体ドメインからの少なくとも2個の天然ヒト単量体ドメインの配列アライメントを提供することと、
ヒト単量体ドメインの間で異なる、ヒト単量体ドメイン配列中の対応する位置にあるアミノ酸残基を同定することと、
ヒトキメラ単量体ドメインのライブラリーであって、各ヒトキメラ単量体ドメイン配列が、同じファミリーの単量体ドメインからの2個またはそれ以上の天然ヒト単量体ドメインからの残基とタイプおよび位置において対応するアミノ酸残基からなるライブラリーを作製することと、
標的分子への結合に関してヒトキメラ単量体ドメインをスクリーニングすることと、
標的分子に結合するヒトキメラ単量体ドメインを同定することと
を含む方法。
【請求項20】
天然ヒト単量体ドメインがLDL受容体Aドメイン単量体である、請求項19記載の方法。
【請求項21】
天然ヒト単量体ドメインがEGF様ドメイン単量体である、請求項19記載の方法。
【請求項22】
ツーハイブリッドスクリーニング法を使用してライブラリーのスクリーニングを実施する、請求項19記載の方法。
【請求項23】
請求項19で同定された多量体を含むポリペプチドを生成する方法。
【請求項24】
組換え遺伝子発現によってポリペプチドを生成する、請求項24記載の方法。
【請求項25】
LDL受容体クラスAドメイン単量体を含む非天然ポリペプチドであって、単量体が、以下の配列
CaX3-15CbX3-15CcX6-7Cd(D,N)X4CeX4-6DEX2-8Cf
(式中、Cがシステインであり、Xn-mが、独立して選択されるアミノ酸の数をnとmとの間で表し、かつ(D,N)が、位置がDまたはNであることができることを示し、
Ca-Cc、Cb-CeおよびCd-Cfがジスルフィド結合を形成する)
を含むポリペプチド。
【請求項26】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX6-7CbX4-5CcX6CdX5CeX8-10Cf
(式中、Xが、

のように定義される)
を含むLDL受容体クラスAドメイン単量体である、請求項25記載のポリペプチド。
【請求項27】
アミノ酸65個またはそれ以下の長さである、請求項25記載のポリペプチド。
【請求項28】
単量体が非相同アミノ酸配列に融合している、請求項25記載のポリペプチド。
【請求項29】
単量体が標的分子に結合する、請求項25記載のポリペプチド。
【請求項30】
非相同アミノ酸配列が、親和性ペプチド、非相同LDL受容体クラスAドメイン、非相同EGFドメイン、精製タグ、酵素およびレポータータンパク質より選択される、請求項28記載のポリペプチド。
【請求項31】
EGFドメイン単量体を含む非天然ポリペプチドであって、EGFドメイン単量体が、以下の配列
CaX3-14CbX3-7CcX4-16CdX1-2CeX8-23Cf
(式中、Cがシステインであり、Xn-mが、独立して選択されるアミノ酸の数をnとmとの間で表し、
Ca-Cc、Cb-CeおよびCd-Cfがジスルフィド結合を形成する)
を含むポリペプチド。
【請求項32】
単量体ドメインが、以下の配列
CaX4-6CbX3-5CcX8-9CdX1CeX8-12Cf
(式中、Xが、

のように定義される)
を含むEGFドメイン単量体である、請求項31記載のポリペプチド。
【請求項33】
EGFドメイン単量体が非相同アミノ酸配列に融合している、請求項31記載のポリペプチド。
【請求項34】
単量体が標的分子に結合する、請求項31記載のポリペプチド。
【請求項35】
アミノ酸45個またはそれ以下の長さである、請求項31記載のポリペプチド。
【請求項36】
非相同アミノ酸配列が、親和性ペプチド、非相同LDL受容体クラスAドメイン、非相同EGFドメイン、精製タグ、酵素およびレポータータンパク質より選択される、請求項33記載のポリペプチド。
【請求項37】
多数のリガンドへの結合親和性に関して単量体ドメインまたは単量体ドメインを含む多量体のライブラリーをスクリーニングする方法であって、
単量体ドメインまたは単量体ドメインの多量体のライブラリーを多数のリガンドに接触させることと、
リガンドの少なくとも1個に結合する単量体ドメインまたは多量体を選択することと
を含む方法。
【請求項38】
i.単量体ドメインのライブラリーを多数のリガンドに接触させることと、
ii.リガンドの少なくとも1個に結合する単量体ドメインを選択することと、
iii.選択された単量体ドメインを単量体ドメインのライブラリーに連結して、選択された単量体ドメインおよび第二の単量体ドメインをそれぞれが含む多量体のライブラリーを形成することと、
iv.多量体のライブラリーを多数のリガンドに接触させて、多量体およびリガンドをそれぞれが含む複数の複合体を形成することと、
v.少なくとも1個の複合体を選択することと
を含む、請求項37記載の方法。
【請求項39】
選択された複合体の多量体を単量体ドメインまたは多量体のライブラリーに連結して、選択された多量体および少なくとも第三の単量体ドメインをそれぞれが含む多量体の第二のライブラリーを形成することと、
第二の多量体ライブラリーを多数のリガンドに接触させて複数の第二の複合体を形成することと、
少なくとも1個の第二の複合体を選択することと
をさらに含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
リガンドおよび多量体の同一性を決定する、請求項38記載の方法。
【請求項41】
単量体ドメインのライブラリーを多数のリガンドと接触させる、請求項37記載の方法。
【請求項42】
多量体のライブラリーを多数のリガンドと接触させる、請求項37記載の方法。
【請求項43】
多数のリガンドが混合物の状態にある、請求項37記載の方法。
【請求項44】
多数のリガンドがアレイ状にある、請求項37記載の方法。
【請求項45】
多数のリガンドが細胞または組織の中または上にある、請求項37記載の方法。
【請求項46】
多数のリガンドが固体支持体上に固定化されている、請求項37記載の方法。
【請求項47】
リガンドがポリペプチドである、請求項37記載の方法。
【請求項48】
ポリペプチドがファージの表面で発現している、請求項48記載の方法。
【請求項49】
単量体ドメインまたは多量体ライブラリーがファージの表面で発現している、請求項37記載の方法。
【請求項50】
単量体ドメインがLDL受容体A型単量体ドメインである、請求項37記載の方法。
【請求項51】
単量体ドメインがEGF単量体ドメインである、請求項37記載の方法。
【請求項52】
多量体のライブラリーがファージの表面に発現してライブラリー発現ファージを形成し、かつリガンドがファージの表面に発現してリガンド発現ファージを形成する方法であって、
ライブラリー発現ファージをリガンド発現ファージと接触させてリガンド発現ファージ/ライブラリー発現ファージのペアを形成することと、
ライブラリー発現ファージに結合しないリガンド発現ファージを除去する、またはリガンド発現ファージに結合しないライブラリー発現ファージを除去することと、
リガンド発現ファージ/ライブラリー発現ファージのペアを選択することと
を含む、請求項37記載の方法。
【請求項53】
ファージペアからポリヌクレオチドを単離することと、ポリヌクレオチドを増幅して、リガンド発現ファージおよびライブラリー発現ファージからのポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドハイブリッドを産生することとをさらに含む、請求項52記載の方法。
【請求項54】
複数のファージペアからポリヌクレオチドハイブリッドを単離して、それにより、ポリヌクレオチドハイブリッドの混合物を形成することを含む、請求項53記載の方法。
【請求項55】
ハイブリッドポリヌクレオチドの混合物を、ポリヌクレオチドハイブリッド形成を可能にする条件下、cDNAライブラリーに接触させて、それにより、ハイブリッドポリヌクレオチドをcDNAライブラリー中のcDNAにハイブリッド形成させることと、
ハイブリッド形成されたハイブリッドポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定して、それにより、cDNAによってコードされたポリペプチドに特異的に結合する単量体ドメインを同定することと
を含む、請求項54記載の方法。
【請求項56】
単量体ドメインライブラリーがファージの表面に発現してライブラリー発現ファージを形成し、かつリガンドがファージの表面に発現してリガンド発現ファージを形成し、かつ選択された複合体が、リガンド発現ファージに結合したライブラリー発現ファージを含む方法であって、
選択された単量体ドメインまたは多量体を第一および第二の部分に分割することと、
第一の部分の単量体ドメインまたは多量体を固体面に連結し、かつファージディスプレーリガンドライブラリーを第一の部分の単量体ドメインまたは多量体に接触させて、第一の部分の単量体ドメインまたは多量体に結合する標的リガンドファージを同定することと、
第二の部分の単量体ドメインまたは多量体を表示するファージを細菌に感染させてファージを発現させることと、
標的リガンドファージをこの発現したファージに接触させて、標的リガンドファージおよび単量体ドメインまたは多量体を表示するファージで構成されるファージペアを形成することと
を含む、請求項37記載の方法。
【請求項57】
ファージペアの各ファージからポリヌクレオチドを単離して、それにより、ファージペア中のリガンドに結合する多量体または単量体ドメインを同定することをさらに含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
ポリヌクレオチドを増幅して、標的リガンドファージおよびライブラリーファージからのポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドハイブリッドを産生することをさらに含む、請求項59記載の方法。
【請求項59】
複数のファージペアからポリヌクレオチドハイブリッドを単離し、かつ増幅して、それにより、ポリヌクレオチドハイブリッドの混合物を形成することを含む、請求項56記載の方法。
【請求項60】
ハイブリッドポリヌクレオチドの混合物を、ハイブリッド形成を可能にする条件下、cDNAライブラリーに接触させて、それにより、ハイブリッドポリヌクレオチドをcDNAライブラリー中のcDNAにハイブリッド形成させることと、
会合したハイブリッドポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定して、それにより、cDNA会合cDNAによってコードされるリガンドに特異的に結合する単量体ドメインを同定することと
を含む、請求項59記載の方法。
【請求項61】
血液中の分子の血清半減期を増大させる方法であって、
多量体に結合した分子を対象者に投与することを含み、多量体が、
血液成分に特異的に結合する第一の単量体ドメイン、および
分子に特異的に結合する第二の単量体ドメイン
を含む方法。
【請求項62】
血液成分が、ヒト血清アルブミン、赤血球およびIgGからなる群より選択される、請求項61記載の方法。
【請求項63】
第一および第二のドメインがLDL受容体クラスAドメインである、請求項61記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図10−4】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−187667(P2010−187667A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32098(P2010−32098)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【分割の表示】特願2004−551939(P2004−551939)の分割
【原出願日】平成15年11月6日(2003.11.6)
【出願人】(503393179)アムジェン マウンテン ビュー インコーポレーティッド (2)
【Fターム(参考)】