印刷データ生成装置、印刷データ生成方法、及び、印刷データ生成プログラム
【課題】三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合に、印刷画像の見かけ上の濃度ばらつきを低減することが可能な印刷データ生成装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る印刷データ生成装置40は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段41と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段42と、を備える。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る印刷データ生成装置40は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段41と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段42と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置、印刷データ生成方法、及び、印刷データ生成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタが記載されている。特許文献1には、XYZ直交座標系におけるX軸(B軸)に対してメディアを自転させるように回転させて、メディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタが記載されており、メディアの球面プリント面にプリントされる画像が、見かけ上、その球面プリント面の周囲方向(Y方向)に向けて、次第に縮んだ状態に歪んでしまう問題点が記載されている。
【0003】
この問題点に関し、特許文献1には、三次元プリンタを制御するホストコンピュータによって、インクジェットヘッドから噴射させてその直下の球面プリント面に着弾させて形成する画像プリント用のY方向に並ぶインクのドットの間に、空白箇所を加入して、その球面プリント面にプリントされる画像の歪みを補正することが記載されている。
【特許文献1】特開2007−8110号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、三次元形状、例えば球状や半球状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合、印刷バンドごとに印刷を行う。この場合、メディアの回転B軸に対する赤道側の印刷バンドは長く、頂上側の印刷バンドは短くなる。しかしながら、B軸に対する回転速度は印刷バンドによらず一定であるので、各印刷バンドにおいてB軸に対して1周回転に要する時間は印刷バンドによらず一定である。そのため、赤道側から頂上側へ向けて印刷ドット間隔が狭くなる。更に、印刷後の画像を1点から見た場合、赤道側から頂上側へ向けて、見かけ上、印刷ドット間隔が狭く見える。その結果、印刷後の画像は、見かけ上、X方向に向けて、濃度が濃くなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合に、印刷画像の見かけ上の濃度ばらつきを低減することが可能な印刷データ生成装置、印刷データ生成方法、及び、印刷データ生成プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷データ生成装置は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の別の一側面に係る印刷データ生成方法は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成方法であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求め、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する。
【0008】
また、本発明の更に別の一側面に係る印刷データ生成プログラムは、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成プログラムであって、コンピュータを、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段と、として機能させる。
【0009】
本発明によれば、メディアの相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成するので、この画像を三次元形状のメディアの表面に印刷した場合に、印刷画像の見かけ上の濃度バラツキを低減することができる。
【0010】
上記した相対曲率生成手段は、基準印刷バンドに対応するメディアの基準周長であって、当該基準周長に対するメディアの周長を表す相対曲率を、印刷バンドごとに求めることが好ましい。この場合、上記した画像データ間引手段は、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やすことが好ましく、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合に、印刷画像の見かけ上の濃度ばらつきを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0013】
図1は、本実施形態に係る三次元プリンタとプリンタ制御装置との構成を示す図である。本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置は、三次元プリンタ200を制御するためのプリンタ制御装置100に搭載される。
【0014】
プリンタ制御装置100には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)が用いられる。プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200と、例えばイーサネット(10baseT)方式によって、コマンド及びステータスを用いた双方向通信を行う。具体的には、プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200のステータスを取得するためのコマンドを三次元プリンタ200へ送信する。三次元プリンタ200は、プリンタ制御装置100からコマンドを受信すると、現在の状態、例えば印刷可能か否かのステータスをプリンタ制御装置100へ返信する。
【0015】
プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200からのステータスを確認し、印刷可能である場合には、画像の印刷を行うための座標データ及びヘッドデータを順次に三次元プリンタ200へ送信する。三次元プリンタ200は、これらの座標データ及びヘッドデータを順次にメモリに保存する。
【0016】
その後、プリンタ制御装置100が印刷を実行するためのコマンドを送信すると、三次元プリンタ200がこのコマンドを受信し、座標データ及びヘッドデータに基づいて印刷を実行する。
【0017】
図2は、三次元プリンタ200の主要部の構成を示す図である。図2に示す三次元プリンタ200は、三次元形状、例えば球状のメディア300の表面に画像の印刷を行うためのプリンタである。三次元プリンタ200は、メディア300の表面にインクを吐き出すヘッド210と、メディア300及びヘッド210を支持する支持部220を備える。
【0018】
支持部220は、メディア300をX軸方向に移動させるX軸方向移動部221と、メディア300をZ軸方向に移動させるZ軸方向移動部223と、メディア300をX軸(B軸)に対して自転させるように回転させるB軸回転部224と、メディア300をY軸(A軸)に対して公転させるように回転させるA軸回転部225と、ヘッド210をY軸方向に移動させるY軸方向移動部222とを備える。
【0019】
この支持部220は、プリンタ制御装置100から受ける座標データに基づいて、メディア300及びヘッド210の位置を定めると共に、メディア300をA軸に対して次第に回転させることによって印刷対象の印刷バンドを定める。また、支持部220は、メディア300をB軸に対して回転させることによって、ヘッド幅に対応する印刷バンドの印刷を可能とする。
【0020】
また、ヘッド210は、座標データにおける印刷パラメータ、及び、プリンタ制御装置100から受けるヘッドデータに基づいて、複数のノズルごとにインクを吐出し及びインク量を調整する。
【0021】
以下では、プリンタ制御装置100として、二つの実施形態100A、100Bについて説明する。
[第1実施形態]
【0022】
図3は、第1実施形態のプリンタ制御装置100Aの構成を示す図である。図3に示すプリンタ制御装置100Aは、RIP(Raster Image Processor)部20と、三次元座標生成部30と、ヘッドデータ生成部(本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置)40と、データ転送・印刷制御部50とを備える。
【0023】
RIP部20は、画像データを受けて、PC用画像データからプリンタ用画像データに変換する。例えば、RIP部20は、画像データから、画像サイズといった画像情報及びラスターデータを生成する。RIP部20は、画像情報を三次元座標生成部30へ供給すると共に、ラスターデータをヘッドデータ生成部40へ供給する。
【0024】
三次元座標生成部30は、RIP部20からのRIP済み画像データとメディア形状情報とを受け、三次元プリンタ200が印刷を行うための座標データを生成する。
【0025】
ヘッドデータ生成部40は、RIP部20からのラスターデータと三次元座標生成部30からの座標データとを受けて、座標データに1対1に対応するヘッドデータであって、三次元プリンタ200が印刷を行うためのヘッドデータを生成する。
【0026】
図4に、これらの座標データ及びヘッドデータの一例を示す。図4では、3グループ(列)×106個=318個のノズルを有するヘッド210を用いて印刷を行う場合について例示する。座標データ及びヘッドデータは、メディア300における各印刷バンドBの各印刷セルCに対して、1対1に対応して複数生成される。なお、印刷バンドの幅及び印刷セルの大きさは、ヘッドの大きさ、すなわちノズルの個数及び間隔によって定まる。
【0027】
座標データは、例えば、ヘッド210における左下のノズルの位置をヘッドの基準点とし、この基準点の座標値を有する。具体的には、座標データは、三次元プリンタ200におけるメディア300及びヘッド210を支持する支持部220を制御するための複数の座標値を有する。すなわち、座標データは、X軸方向移動部221を制御するためのX軸座標値と、Y軸方向移動部222を制御するためのY軸座標値と、Z軸方向移動部223を制御するためのX軸座標値と、B軸回転部224を制御するためのB軸座標値と、A軸回転部225を制御するためのA軸座標値とを有する。
【0028】
本実施形態では、C軸座標制御、D軸座標制御及びE軸座標制御を行わない形態を例示したが、これらの制御を行う場合には、座標データは、C軸座標値、D軸座標値及びE軸座標値を有することとなる。
【0029】
また、座標データには、インク色(例えば、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー)に対応するヘッド番号や、UV硬化パラメータが付加される。
【0030】
これらの座標値、ヘッド番号及びUV硬化パラメータは、対応付けされた格納位置に従って、メモリに格納されている。
【0031】
一方、ヘッドデータは、ラスターデータを三次元プリンタ向けに1ヘッド1吐出単位にまとめたものであり、座標データと1対1に対応付けられている。ヘッドデータは、インクを吐き出すノズルごとに階調値を定める。また、ヘッドデータは、ノズルグループ間(列間)の吐出遅延パラメータを定める。
【0032】
これらのノズルの階調値及びノズルグループ間の吐出遅延パラメータは、対応付けされた格納位置に従って、メモリに格納されている。
【0033】
なお、印刷範囲外、すなわち空送り範囲における印刷セルCaでは、ヘッドデータにおけるノズルの階調ではなく、座標データにおけるヘッド番号を指定しないことによって対応する。これらの座標データ及びヘッドデータは、データ転送・印刷制御部50へ供給される。
【0034】
ここで、ヘッドデータ生成部40は、本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置として機能する。印刷データ生成装置40は、メディア300の形状を示すメディア形状情報と、RIP部20からのRIP済み画像データを受けて、メディア300の形状に応じて画像データを変更する。印刷データ生成装置40は、図5に示すように、相対曲率生成部41と画像データ間引部42とを有する。
【0035】
相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める。具体的には、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応するメディア300の基準周長であって、当該基準周長に対するメディア300の周長を表す相対曲率を、印刷バンドごとに求める。
【0036】
例えば、相対曲率生成部41は、印刷バンドごとに周長を求める。相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける1つを基準印刷バンドとし、この基準印刷バンドの周長を基準周長とする。例えば、図6に示すように、球状のメディア300では、B軸に対して最も赤道側の印刷バンドを基準印刷バンドB0とすると、基準印刷バンドB0の基準周長BL0とその他の印刷バンドBの周長BLとは、下記式によって求められる。
BL0=2πR0
BL=2πR=2πR0cosθ
R0:基準印刷バンドB0のB軸回転半径、すなわちメディア300の赤道半径
R:その他の印刷バンドBのB軸回転半径
θ:基準印刷バンドB0に対するその他の印刷バンドBの中心角
【0037】
そして、相対曲率生成部41は、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCを、下記式によって、印刷バンドごとに求める。
RC=BL/BL0=cosθ
相対曲率生成部41は、図7に示すような印刷バンドごとに求めた相対曲率RCを画像データ間引部42へ供給する。
【0038】
画像データ間引部42は、相対曲率RCに応じて、画像データを印刷バンドごとに間引いた印刷データを生成する。具体的には、画像データ間引部42は、下記式によって画像データの間引率PORを印刷バンドごとに求める。
POR=(1/RC)
そして、画像データ間引部42は、求めた間引率に応じて、印刷バンドごとに画像データを間引く。例えば、画像データ間引部42は、ヘッドデータにおける各ノズルの階調値をゼロとすることによって、画像データを間引く。
【0039】
これによって、画像データ間引部42は、図8に示すように、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすこととなる。特に、球状のメディア300では、画像データ間引部42は、メディア300のB軸に対する赤道から頂点へ向けて次第に画像データの間引き量を増やすこととなる。
【0040】
図3に戻り、データ転送・印刷制御部50は、三次元プリンタ200の印刷制御を行う。例えば、データ転送・印刷制御部50は、上記したように、三次元プリンタ200へコマンドを送信し三次元プリンタ200のステータスを確認する。三次元プリンタ200のステータスが印刷可能を示すときに、データ転送・印刷制御部50は、三次元座標生成部30からの座標データとヘッドデータ生成部40からのヘッドデータとを三次元プリンタ200へ順次に出力する。その後、データ転送・印刷制御部50が、印刷実行コマンドを送信すると、三次元プリンタ200によってメディア300の表面への画像の印刷が行われる。
【0041】
次に、印刷データ生成装置40の動作を説明すると共に、本発明の実施形態に係る印刷データ生成方法を説明する。図9は、印刷データ生成処理を示すフローチャートである。
【0042】
印刷データ生成装置40は、例えば、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されており、図5に示した印刷データ生成装置40の各機能は、ROMやRAM上に印刷データ生成プログラムを読み込ませ、この印刷データ生成プログラムをCPUによって実行することで実現される。すなわち、CPUによって、印刷データ生成装置40の動作が統括的に制御され、印刷データ生成プログラムが実行されて、図9のフローチャートに示す印刷データ生成処理が行われる。
【0043】
ここで、印刷データ生成プログラムは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体、あるいは半導体メモリに格納されて提供されるものであってもよく、また、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号としてネットワークを介して提供されるものであってもよい。この場合、印刷データ生成装置40は、上記の記録媒体からプログラム等のデータを読み取るための読取装置(図示略)や、ネットワークを介してプログラム等のデータを取得するための通信装置(図示略)を有する。
【0044】
この場合、CPUが、印刷データ生成装置40の各部として機能する。印刷データ生成装置40は、プリンタ制御装置100に実装されるASICやFPGA等であってもよい。また、印刷データ生成装置40は、プリンタ制御装置100の全体を制御するCPUと、ASICやFPGA等とを含む構成であってもよい。この場合、印刷データ生成装置40の一部の構成は、例えば、CPUとは別のASICやFPGA等により構成される。例えば、印刷データ生成装置40における相対曲率生成部41や画像データ間引部42の上記演算処理を行う部分をASICやFPGA等により構成することが考えられる。このように構成すれば、例えば、相対曲率生成部41や画像データ間引部42の演算処理を適切かつ高速に行うことが可能になる。
【0045】
まず、相対曲率生成部41によって、印刷バンドBごとに周長BLが求められ(S01)、印刷バンドにおける基準印刷バンドB0が決定されると共に、この基準印刷バンドB0の周長が基準周長BL0として決定される(S02)。次に、相対曲率生成部41によって、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCが印刷バンドごとに求められる(S03)(図7)。
【0046】
次に、画像データ間引部42によって、相対曲率RCに基づく間引率PORが印刷バンドごとに求められ(S04)、この間引率PORに応じて印刷バンドごとに画像データが間引かれた印刷データが生成される(S05)。
【0047】
ところで、三次元形状、例えば球状や半球状のメディア300の表面に画像の印刷を行う場合、印刷バンドごとに印刷を行う。この場合、メディア300の回転B軸に対する赤道側の印刷バンドは長く、頂上側の印刷バンドは短くなる。しかしながら、B軸に対する回転速度は印刷バンドによらず一定であるので、各印刷バンドにおいてB軸に対して1周回転に要する時間は印刷バンドによらず一定である。そのため、赤道側から頂上側へ向けて印刷ドット間隔が狭くなる。更に、印刷後の画像を1点から見た場合、赤道側から頂上側へ向けて、見かけ上、印刷ドット間隔が狭く見える。その結果、印刷後の画像は、見かけ上、X方向に向けて、濃度が濃くなってしまう。
【0048】
しかしながら、本実施形態の印刷データ生成装置40、印刷データ生成方法及び印刷データ生成プログラムによれば、メディア300の相対曲率に応じて、印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する。具体的には、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすので、この画像を三次元形状のメディア300の表面に印刷した場合に、印刷画像の見かけ上の濃度バラツキを低減することができる。したがって、球状や半球状のメディア300の表面に、高画質の画像を印刷することが可能となる。
[第2実施形態]
【0049】
図10は、第2実施形態に係るプリンタ制御装置100Bの構成を示す図である。図10に示すプリンタ制御装置100Bは、プリンタ制御装置100Aにおいて画像形状変形装置10を更に備える点で第1実施形態と異なる。プリンタ制御装置100Bの他の構成は、プリンタ制御装置100Aと同一である。
【0050】
画像形状変形部10は、メディア300の形状を示すメディア形状情報と、印刷を行う画像データとを受けて、メディア300の形状に応じて画像データを変更する。画像形状変形部10は、図11に示すように、上記した相対曲率生成部41と同一の相対曲率生成部11及び画像拡大縮小部12を有する。
【0051】
画像拡大縮小部12は、相対曲率RCに応じて、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。具体的には、画像拡大縮小部12は、下記式によって画像の拡大縮小率ERを印刷バンドごとに求める。
ER=(1/RC)
そして、画像拡大縮小部12は、求めた拡大縮小率に応じて、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。
【0052】
ここで、従来の画像展開手法では、図12に示すように、例えば半球状のメディア300の表面を矩形に展開し、その上に矩形画像を対応させる手法であった。そのため、図13に示すように、矩形の画像を半球状のメディア300にそのまま印刷すると、見かけ上、画像が歪んでしまう。具体的には、メディア300の赤道上方(図13の紙面の表側)に視点をおいた場合に、赤道に沿う画像の下辺が長く、球面の頂上にむけて画像が縮んだ状態に歪んで見える。
【0053】
しかしながら、本実施形態の画像形状変形装置10によれば、図14(a)に示すように、メディア300の相対曲率に応じて、相対曲率が小さいほど画像を拡大し、相対曲率が大きいほど画像を縮小するように、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。特に、球状のメディア300では、画像拡大縮小部12は、メディア300のB軸に対する赤道から頂点へ向けて次第に画像を拡大する。したがって、図14(b)に示すように、矩形画像を三次元形状のメディア300の表面に印刷した場合に、特定の視点に応じた印刷画像の見かけ上の歪みを低減することができる。
【0054】
ここで、図15を参照する。図15(b)は図15(a)に示す球状のメディア300の表面を矩形に展開した図であり、図15(c)は図15(b)の各印刷バンド長を周長に変換した図である。図15(b)において、インク吐出間隔を等間隔に設定すると、座標データ数、すなわちインク吐出数が印刷バンドごとに異なることとなる。すなわち、インク吐出数が、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けて多くなる。
【0055】
しかしながら、40によれば、相対曲率に応じて、画像データの間引き量を増やすので、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けて画像データの間引き量を増やすこととなる。具体的には、ヘッドデータにおける階調値をゼロとすることによって画像データを間引く。したがって、印刷バンドごとのヘッドデータの長さをそろえつつ、図15(b)に示す矩形に展開した図において、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けてインク吐出間隔を大きくすることができる。その結果、図15(c)に示すように、印刷バンド長を周長に変換すると、見かけ上、インク吐出間隔、すなわち解像度を印刷バンドごとにそろえることができる。
【0056】
このように、本実施形態の印刷データ生成装置40、印刷データ生成方法及び印刷データ生成プログラムによれば、画像形状を変形する場合に、特定の視線方向(ここでは赤道上方)からの見かけ上の解像度を印刷バンドごとにそろえつつ、見かけ上の濃度ばらつきを低減することができる。
【0057】
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態は、球状や半球状のメディアに限定されることなく、種々の三次元形状のメディアの印刷に適用可能である。例えば、楕円体状やひょうたん状のメディアであっても、本発明の思想を適用すれば、特定の視点に応じた印刷画像の見かけ上の歪みを低減することができる。
【0058】
以下では、変形例として、楕円体状の相対曲率の求め方を例示する。図16に示すような楕円体状のメディアでは、印刷バンドの周長BLは下記式によって求められる。
BL=π×√(2(a2+b2))−(a−b)2/2.2
a:メディアにおける一方の回転半径
b:メディアにおける他方の回転半径
よって、このようにして求めた周長のうちの1つを基準周長BL0とし、上記したように、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCを印刷バンドごとに求め、この相対曲率RCに応じて画像を拡大又は縮小すればよい。
【0059】
なお、近似値が実際のメディア長以上になることを防止するために、上記式における係数2.2を例えば2.1に変更してもよい。
【0060】
また、本実施形態では、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応するメディア300の基準周長であって、当該基準周長に対するメディア300の周長を表す相対曲率を求めたが、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応する基準曲率1/R0であって、この基準周長に対する曲率1/Rを表す相対曲率を求めてもよい。この場合、画像データ間引部42は、この相対曲率に応じて、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を減らすこととなる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施形態に係る三次元プリンタとプリンタ制御装置との構成を示す図である。
【図2】図1に示す三次元プリンタの主要部の構成を示す図である。
【図3】図1に示すプリンタ制御装置の第1実施形態の電気的な構成を示す図である。
【図4】座標データ及びヘッドデータを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る印刷データ生成装置の電気的な構成を示す図である。
【図6】相対曲率の求め方の概念図である。
【図7】印刷バンドごとの相対曲率を示す図である。
【図8】図5に示す印刷データ生成装置による画像データの間引きの概念図である。
【図9】本発明の実施形態に係る印刷データ生成方法のフローチャートである。
【図10】図1に示すプリンタ制御装置の第2実施形態の電気的な構成を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る印刷データ生成装置の電気的な構成を示す図である。
【図12】従来の印刷結果を示す図である。
【図13】本発明の画像形状変形手法の概念図である。
【図14】本発明の印刷結果を示す図である。
【図15】図11に示す印刷データ生成装置による画像データの間引きの概念図である。
【図16】楕円体形状のメディアの相対曲率の求め方の概念図である。
【符号の説明】
【0062】
10…画像形状変形部(画像形状変形装置)、11…相対曲率生成部、12…画像拡大縮小部、20…RIP部、30…三次元座標生成部、40…ヘッドデータ生成部(印刷データ生成装置)、41…相対曲率生成部(相対曲率生成手段)、42…画像データ間引部(画像データ間引手段)、50…データ転送・印刷制御部、100,100A,100B…プリンタ制御装置、200…三次元プリンタ、210…ヘッド、220…支持部、221…X軸方向移動部、222…Y軸方向移動部、223…Z軸方向移動部、224…B軸回転部
225…A軸回転部、300…メディア。
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置、印刷データ生成方法、及び、印刷データ生成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタが記載されている。特許文献1には、XYZ直交座標系におけるX軸(B軸)に対してメディアを自転させるように回転させて、メディアの表面に画像の印刷を行う三次元プリンタが記載されており、メディアの球面プリント面にプリントされる画像が、見かけ上、その球面プリント面の周囲方向(Y方向)に向けて、次第に縮んだ状態に歪んでしまう問題点が記載されている。
【0003】
この問題点に関し、特許文献1には、三次元プリンタを制御するホストコンピュータによって、インクジェットヘッドから噴射させてその直下の球面プリント面に着弾させて形成する画像プリント用のY方向に並ぶインクのドットの間に、空白箇所を加入して、その球面プリント面にプリントされる画像の歪みを補正することが記載されている。
【特許文献1】特開2007−8110号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、三次元形状、例えば球状や半球状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合、印刷バンドごとに印刷を行う。この場合、メディアの回転B軸に対する赤道側の印刷バンドは長く、頂上側の印刷バンドは短くなる。しかしながら、B軸に対する回転速度は印刷バンドによらず一定であるので、各印刷バンドにおいてB軸に対して1周回転に要する時間は印刷バンドによらず一定である。そのため、赤道側から頂上側へ向けて印刷ドット間隔が狭くなる。更に、印刷後の画像を1点から見た場合、赤道側から頂上側へ向けて、見かけ上、印刷ドット間隔が狭く見える。その結果、印刷後の画像は、見かけ上、X方向に向けて、濃度が濃くなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合に、印刷画像の見かけ上の濃度ばらつきを低減することが可能な印刷データ生成装置、印刷データ生成方法、及び、印刷データ生成プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷データ生成装置は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の別の一側面に係る印刷データ生成方法は、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成方法であって、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求め、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する。
【0008】
また、本発明の更に別の一側面に係る印刷データ生成プログラムは、三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成プログラムであって、コンピュータを、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する画像データ間引手段と、として機能させる。
【0009】
本発明によれば、メディアの相対曲率に応じて印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成するので、この画像を三次元形状のメディアの表面に印刷した場合に、印刷画像の見かけ上の濃度バラツキを低減することができる。
【0010】
上記した相対曲率生成手段は、基準印刷バンドに対応するメディアの基準周長であって、当該基準周長に対するメディアの周長を表す相対曲率を、印刷バンドごとに求めることが好ましい。この場合、上記した画像データ間引手段は、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やすことが好ましく、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、三次元形状のメディアの表面に画像の印刷を行う場合に、印刷画像の見かけ上の濃度ばらつきを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0013】
図1は、本実施形態に係る三次元プリンタとプリンタ制御装置との構成を示す図である。本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置は、三次元プリンタ200を制御するためのプリンタ制御装置100に搭載される。
【0014】
プリンタ制御装置100には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)が用いられる。プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200と、例えばイーサネット(10baseT)方式によって、コマンド及びステータスを用いた双方向通信を行う。具体的には、プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200のステータスを取得するためのコマンドを三次元プリンタ200へ送信する。三次元プリンタ200は、プリンタ制御装置100からコマンドを受信すると、現在の状態、例えば印刷可能か否かのステータスをプリンタ制御装置100へ返信する。
【0015】
プリンタ制御装置100は、三次元プリンタ200からのステータスを確認し、印刷可能である場合には、画像の印刷を行うための座標データ及びヘッドデータを順次に三次元プリンタ200へ送信する。三次元プリンタ200は、これらの座標データ及びヘッドデータを順次にメモリに保存する。
【0016】
その後、プリンタ制御装置100が印刷を実行するためのコマンドを送信すると、三次元プリンタ200がこのコマンドを受信し、座標データ及びヘッドデータに基づいて印刷を実行する。
【0017】
図2は、三次元プリンタ200の主要部の構成を示す図である。図2に示す三次元プリンタ200は、三次元形状、例えば球状のメディア300の表面に画像の印刷を行うためのプリンタである。三次元プリンタ200は、メディア300の表面にインクを吐き出すヘッド210と、メディア300及びヘッド210を支持する支持部220を備える。
【0018】
支持部220は、メディア300をX軸方向に移動させるX軸方向移動部221と、メディア300をZ軸方向に移動させるZ軸方向移動部223と、メディア300をX軸(B軸)に対して自転させるように回転させるB軸回転部224と、メディア300をY軸(A軸)に対して公転させるように回転させるA軸回転部225と、ヘッド210をY軸方向に移動させるY軸方向移動部222とを備える。
【0019】
この支持部220は、プリンタ制御装置100から受ける座標データに基づいて、メディア300及びヘッド210の位置を定めると共に、メディア300をA軸に対して次第に回転させることによって印刷対象の印刷バンドを定める。また、支持部220は、メディア300をB軸に対して回転させることによって、ヘッド幅に対応する印刷バンドの印刷を可能とする。
【0020】
また、ヘッド210は、座標データにおける印刷パラメータ、及び、プリンタ制御装置100から受けるヘッドデータに基づいて、複数のノズルごとにインクを吐出し及びインク量を調整する。
【0021】
以下では、プリンタ制御装置100として、二つの実施形態100A、100Bについて説明する。
[第1実施形態]
【0022】
図3は、第1実施形態のプリンタ制御装置100Aの構成を示す図である。図3に示すプリンタ制御装置100Aは、RIP(Raster Image Processor)部20と、三次元座標生成部30と、ヘッドデータ生成部(本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置)40と、データ転送・印刷制御部50とを備える。
【0023】
RIP部20は、画像データを受けて、PC用画像データからプリンタ用画像データに変換する。例えば、RIP部20は、画像データから、画像サイズといった画像情報及びラスターデータを生成する。RIP部20は、画像情報を三次元座標生成部30へ供給すると共に、ラスターデータをヘッドデータ生成部40へ供給する。
【0024】
三次元座標生成部30は、RIP部20からのRIP済み画像データとメディア形状情報とを受け、三次元プリンタ200が印刷を行うための座標データを生成する。
【0025】
ヘッドデータ生成部40は、RIP部20からのラスターデータと三次元座標生成部30からの座標データとを受けて、座標データに1対1に対応するヘッドデータであって、三次元プリンタ200が印刷を行うためのヘッドデータを生成する。
【0026】
図4に、これらの座標データ及びヘッドデータの一例を示す。図4では、3グループ(列)×106個=318個のノズルを有するヘッド210を用いて印刷を行う場合について例示する。座標データ及びヘッドデータは、メディア300における各印刷バンドBの各印刷セルCに対して、1対1に対応して複数生成される。なお、印刷バンドの幅及び印刷セルの大きさは、ヘッドの大きさ、すなわちノズルの個数及び間隔によって定まる。
【0027】
座標データは、例えば、ヘッド210における左下のノズルの位置をヘッドの基準点とし、この基準点の座標値を有する。具体的には、座標データは、三次元プリンタ200におけるメディア300及びヘッド210を支持する支持部220を制御するための複数の座標値を有する。すなわち、座標データは、X軸方向移動部221を制御するためのX軸座標値と、Y軸方向移動部222を制御するためのY軸座標値と、Z軸方向移動部223を制御するためのX軸座標値と、B軸回転部224を制御するためのB軸座標値と、A軸回転部225を制御するためのA軸座標値とを有する。
【0028】
本実施形態では、C軸座標制御、D軸座標制御及びE軸座標制御を行わない形態を例示したが、これらの制御を行う場合には、座標データは、C軸座標値、D軸座標値及びE軸座標値を有することとなる。
【0029】
また、座標データには、インク色(例えば、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー)に対応するヘッド番号や、UV硬化パラメータが付加される。
【0030】
これらの座標値、ヘッド番号及びUV硬化パラメータは、対応付けされた格納位置に従って、メモリに格納されている。
【0031】
一方、ヘッドデータは、ラスターデータを三次元プリンタ向けに1ヘッド1吐出単位にまとめたものであり、座標データと1対1に対応付けられている。ヘッドデータは、インクを吐き出すノズルごとに階調値を定める。また、ヘッドデータは、ノズルグループ間(列間)の吐出遅延パラメータを定める。
【0032】
これらのノズルの階調値及びノズルグループ間の吐出遅延パラメータは、対応付けされた格納位置に従って、メモリに格納されている。
【0033】
なお、印刷範囲外、すなわち空送り範囲における印刷セルCaでは、ヘッドデータにおけるノズルの階調ではなく、座標データにおけるヘッド番号を指定しないことによって対応する。これらの座標データ及びヘッドデータは、データ転送・印刷制御部50へ供給される。
【0034】
ここで、ヘッドデータ生成部40は、本発明の実施形態に係る印刷データ生成装置として機能する。印刷データ生成装置40は、メディア300の形状を示すメディア形状情報と、RIP部20からのRIP済み画像データを受けて、メディア300の形状に応じて画像データを変更する。印刷データ生成装置40は、図5に示すように、相対曲率生成部41と画像データ間引部42とを有する。
【0035】
相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を印刷バンドごとに求める。具体的には、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応するメディア300の基準周長であって、当該基準周長に対するメディア300の周長を表す相対曲率を、印刷バンドごとに求める。
【0036】
例えば、相対曲率生成部41は、印刷バンドごとに周長を求める。相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける1つを基準印刷バンドとし、この基準印刷バンドの周長を基準周長とする。例えば、図6に示すように、球状のメディア300では、B軸に対して最も赤道側の印刷バンドを基準印刷バンドB0とすると、基準印刷バンドB0の基準周長BL0とその他の印刷バンドBの周長BLとは、下記式によって求められる。
BL0=2πR0
BL=2πR=2πR0cosθ
R0:基準印刷バンドB0のB軸回転半径、すなわちメディア300の赤道半径
R:その他の印刷バンドBのB軸回転半径
θ:基準印刷バンドB0に対するその他の印刷バンドBの中心角
【0037】
そして、相対曲率生成部41は、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCを、下記式によって、印刷バンドごとに求める。
RC=BL/BL0=cosθ
相対曲率生成部41は、図7に示すような印刷バンドごとに求めた相対曲率RCを画像データ間引部42へ供給する。
【0038】
画像データ間引部42は、相対曲率RCに応じて、画像データを印刷バンドごとに間引いた印刷データを生成する。具体的には、画像データ間引部42は、下記式によって画像データの間引率PORを印刷バンドごとに求める。
POR=(1/RC)
そして、画像データ間引部42は、求めた間引率に応じて、印刷バンドごとに画像データを間引く。例えば、画像データ間引部42は、ヘッドデータにおける各ノズルの階調値をゼロとすることによって、画像データを間引く。
【0039】
これによって、画像データ間引部42は、図8に示すように、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすこととなる。特に、球状のメディア300では、画像データ間引部42は、メディア300のB軸に対する赤道から頂点へ向けて次第に画像データの間引き量を増やすこととなる。
【0040】
図3に戻り、データ転送・印刷制御部50は、三次元プリンタ200の印刷制御を行う。例えば、データ転送・印刷制御部50は、上記したように、三次元プリンタ200へコマンドを送信し三次元プリンタ200のステータスを確認する。三次元プリンタ200のステータスが印刷可能を示すときに、データ転送・印刷制御部50は、三次元座標生成部30からの座標データとヘッドデータ生成部40からのヘッドデータとを三次元プリンタ200へ順次に出力する。その後、データ転送・印刷制御部50が、印刷実行コマンドを送信すると、三次元プリンタ200によってメディア300の表面への画像の印刷が行われる。
【0041】
次に、印刷データ生成装置40の動作を説明すると共に、本発明の実施形態に係る印刷データ生成方法を説明する。図9は、印刷データ生成処理を示すフローチャートである。
【0042】
印刷データ生成装置40は、例えば、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されており、図5に示した印刷データ生成装置40の各機能は、ROMやRAM上に印刷データ生成プログラムを読み込ませ、この印刷データ生成プログラムをCPUによって実行することで実現される。すなわち、CPUによって、印刷データ生成装置40の動作が統括的に制御され、印刷データ生成プログラムが実行されて、図9のフローチャートに示す印刷データ生成処理が行われる。
【0043】
ここで、印刷データ生成プログラムは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体、あるいは半導体メモリに格納されて提供されるものであってもよく、また、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号としてネットワークを介して提供されるものであってもよい。この場合、印刷データ生成装置40は、上記の記録媒体からプログラム等のデータを読み取るための読取装置(図示略)や、ネットワークを介してプログラム等のデータを取得するための通信装置(図示略)を有する。
【0044】
この場合、CPUが、印刷データ生成装置40の各部として機能する。印刷データ生成装置40は、プリンタ制御装置100に実装されるASICやFPGA等であってもよい。また、印刷データ生成装置40は、プリンタ制御装置100の全体を制御するCPUと、ASICやFPGA等とを含む構成であってもよい。この場合、印刷データ生成装置40の一部の構成は、例えば、CPUとは別のASICやFPGA等により構成される。例えば、印刷データ生成装置40における相対曲率生成部41や画像データ間引部42の上記演算処理を行う部分をASICやFPGA等により構成することが考えられる。このように構成すれば、例えば、相対曲率生成部41や画像データ間引部42の演算処理を適切かつ高速に行うことが可能になる。
【0045】
まず、相対曲率生成部41によって、印刷バンドBごとに周長BLが求められ(S01)、印刷バンドにおける基準印刷バンドB0が決定されると共に、この基準印刷バンドB0の周長が基準周長BL0として決定される(S02)。次に、相対曲率生成部41によって、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCが印刷バンドごとに求められる(S03)(図7)。
【0046】
次に、画像データ間引部42によって、相対曲率RCに基づく間引率PORが印刷バンドごとに求められ(S04)、この間引率PORに応じて印刷バンドごとに画像データが間引かれた印刷データが生成される(S05)。
【0047】
ところで、三次元形状、例えば球状や半球状のメディア300の表面に画像の印刷を行う場合、印刷バンドごとに印刷を行う。この場合、メディア300の回転B軸に対する赤道側の印刷バンドは長く、頂上側の印刷バンドは短くなる。しかしながら、B軸に対する回転速度は印刷バンドによらず一定であるので、各印刷バンドにおいてB軸に対して1周回転に要する時間は印刷バンドによらず一定である。そのため、赤道側から頂上側へ向けて印刷ドット間隔が狭くなる。更に、印刷後の画像を1点から見た場合、赤道側から頂上側へ向けて、見かけ上、印刷ドット間隔が狭く見える。その結果、印刷後の画像は、見かけ上、X方向に向けて、濃度が濃くなってしまう。
【0048】
しかしながら、本実施形態の印刷データ生成装置40、印刷データ生成方法及び印刷データ生成プログラムによれば、メディア300の相対曲率に応じて、印刷バンドごとに画像データを間引いた印刷データを生成する。具体的には、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を減らすので、この画像を三次元形状のメディア300の表面に印刷した場合に、印刷画像の見かけ上の濃度バラツキを低減することができる。したがって、球状や半球状のメディア300の表面に、高画質の画像を印刷することが可能となる。
[第2実施形態]
【0049】
図10は、第2実施形態に係るプリンタ制御装置100Bの構成を示す図である。図10に示すプリンタ制御装置100Bは、プリンタ制御装置100Aにおいて画像形状変形装置10を更に備える点で第1実施形態と異なる。プリンタ制御装置100Bの他の構成は、プリンタ制御装置100Aと同一である。
【0050】
画像形状変形部10は、メディア300の形状を示すメディア形状情報と、印刷を行う画像データとを受けて、メディア300の形状に応じて画像データを変更する。画像形状変形部10は、図11に示すように、上記した相対曲率生成部41と同一の相対曲率生成部11及び画像拡大縮小部12を有する。
【0051】
画像拡大縮小部12は、相対曲率RCに応じて、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。具体的には、画像拡大縮小部12は、下記式によって画像の拡大縮小率ERを印刷バンドごとに求める。
ER=(1/RC)
そして、画像拡大縮小部12は、求めた拡大縮小率に応じて、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。
【0052】
ここで、従来の画像展開手法では、図12に示すように、例えば半球状のメディア300の表面を矩形に展開し、その上に矩形画像を対応させる手法であった。そのため、図13に示すように、矩形の画像を半球状のメディア300にそのまま印刷すると、見かけ上、画像が歪んでしまう。具体的には、メディア300の赤道上方(図13の紙面の表側)に視点をおいた場合に、赤道に沿う画像の下辺が長く、球面の頂上にむけて画像が縮んだ状態に歪んで見える。
【0053】
しかしながら、本実施形態の画像形状変形装置10によれば、図14(a)に示すように、メディア300の相対曲率に応じて、相対曲率が小さいほど画像を拡大し、相対曲率が大きいほど画像を縮小するように、画像を印刷バンドごとに拡大又は縮小する。特に、球状のメディア300では、画像拡大縮小部12は、メディア300のB軸に対する赤道から頂点へ向けて次第に画像を拡大する。したがって、図14(b)に示すように、矩形画像を三次元形状のメディア300の表面に印刷した場合に、特定の視点に応じた印刷画像の見かけ上の歪みを低減することができる。
【0054】
ここで、図15を参照する。図15(b)は図15(a)に示す球状のメディア300の表面を矩形に展開した図であり、図15(c)は図15(b)の各印刷バンド長を周長に変換した図である。図15(b)において、インク吐出間隔を等間隔に設定すると、座標データ数、すなわちインク吐出数が印刷バンドごとに異なることとなる。すなわち、インク吐出数が、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けて多くなる。
【0055】
しかしながら、40によれば、相対曲率に応じて、画像データの間引き量を増やすので、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けて画像データの間引き量を増やすこととなる。具体的には、ヘッドデータにおける階調値をゼロとすることによって画像データを間引く。したがって、印刷バンドごとのヘッドデータの長さをそろえつつ、図15(b)に示す矩形に展開した図において、メディア300のB軸に対する赤道側から頂上側に向けてインク吐出間隔を大きくすることができる。その結果、図15(c)に示すように、印刷バンド長を周長に変換すると、見かけ上、インク吐出間隔、すなわち解像度を印刷バンドごとにそろえることができる。
【0056】
このように、本実施形態の印刷データ生成装置40、印刷データ生成方法及び印刷データ生成プログラムによれば、画像形状を変形する場合に、特定の視線方向(ここでは赤道上方)からの見かけ上の解像度を印刷バンドごとにそろえつつ、見かけ上の濃度ばらつきを低減することができる。
【0057】
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態は、球状や半球状のメディアに限定されることなく、種々の三次元形状のメディアの印刷に適用可能である。例えば、楕円体状やひょうたん状のメディアであっても、本発明の思想を適用すれば、特定の視点に応じた印刷画像の見かけ上の歪みを低減することができる。
【0058】
以下では、変形例として、楕円体状の相対曲率の求め方を例示する。図16に示すような楕円体状のメディアでは、印刷バンドの周長BLは下記式によって求められる。
BL=π×√(2(a2+b2))−(a−b)2/2.2
a:メディアにおける一方の回転半径
b:メディアにおける他方の回転半径
よって、このようにして求めた周長のうちの1つを基準周長BL0とし、上記したように、基準周長BL0に対する周長BLを表す相対曲率RCを印刷バンドごとに求め、この相対曲率RCに応じて画像を拡大又は縮小すればよい。
【0059】
なお、近似値が実際のメディア長以上になることを防止するために、上記式における係数2.2を例えば2.1に変更してもよい。
【0060】
また、本実施形態では、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応するメディア300の基準周長であって、当該基準周長に対するメディア300の周長を表す相対曲率を求めたが、相対曲率生成部41は、印刷バンドにおける基準印刷バンドに対応する基準曲率1/R0であって、この基準周長に対する曲率1/Rを表す相対曲率を求めてもよい。この場合、画像データ間引部42は、この相対曲率に応じて、相対曲率が大きいほど画像データの間引き量を増やし、相対曲率が小さいほど画像データの間引き量を減らすこととなる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施形態に係る三次元プリンタとプリンタ制御装置との構成を示す図である。
【図2】図1に示す三次元プリンタの主要部の構成を示す図である。
【図3】図1に示すプリンタ制御装置の第1実施形態の電気的な構成を示す図である。
【図4】座標データ及びヘッドデータを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る印刷データ生成装置の電気的な構成を示す図である。
【図6】相対曲率の求め方の概念図である。
【図7】印刷バンドごとの相対曲率を示す図である。
【図8】図5に示す印刷データ生成装置による画像データの間引きの概念図である。
【図9】本発明の実施形態に係る印刷データ生成方法のフローチャートである。
【図10】図1に示すプリンタ制御装置の第2実施形態の電気的な構成を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る印刷データ生成装置の電気的な構成を示す図である。
【図12】従来の印刷結果を示す図である。
【図13】本発明の画像形状変形手法の概念図である。
【図14】本発明の印刷結果を示す図である。
【図15】図11に示す印刷データ生成装置による画像データの間引きの概念図である。
【図16】楕円体形状のメディアの相対曲率の求め方の概念図である。
【符号の説明】
【0062】
10…画像形状変形部(画像形状変形装置)、11…相対曲率生成部、12…画像拡大縮小部、20…RIP部、30…三次元座標生成部、40…ヘッドデータ生成部(印刷データ生成装置)、41…相対曲率生成部(相対曲率生成手段)、42…画像データ間引部(画像データ間引手段)、50…データ転送・印刷制御部、100,100A,100B…プリンタ制御装置、200…三次元プリンタ、210…ヘッド、220…支持部、221…X軸方向移動部、222…Y軸方向移動部、223…Z軸方向移動部、224…B軸回転部
225…A軸回転部、300…メディア。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する画像データ間引手段と、
を備える、
印刷データ生成装置。
【請求項2】
前記相対曲率生成手段は、前記基準印刷バンドに対応する前記メディアの基準周長であって、当該基準周長に対する前記メディアの周長を表す前記相対曲率を、前記印刷バンドごとに求める、
請求項1に記載の印刷データ生成装置。
【請求項3】
前記画像データ間引手段は、前記相対曲率が小さいほど前記画像データの間引き量を増やす、
請求項2に記載の印刷データ生成装置。
【請求項4】
前記画像データ間引手段は、前記相対曲率が大きいほど前記画像データの間引き量を減らす、
請求項2に記載の印刷データ生成装置。
【請求項5】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成方法であって、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求め、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する、
印刷データ生成方法。
【請求項6】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成プログラムであって、
コンピュータを、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する画像データ間引手段と、
として機能させる、
印刷データ生成プログラム。
【請求項1】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する画像データ間引手段と、
を備える、
印刷データ生成装置。
【請求項2】
前記相対曲率生成手段は、前記基準印刷バンドに対応する前記メディアの基準周長であって、当該基準周長に対する前記メディアの周長を表す前記相対曲率を、前記印刷バンドごとに求める、
請求項1に記載の印刷データ生成装置。
【請求項3】
前記画像データ間引手段は、前記相対曲率が小さいほど前記画像データの間引き量を増やす、
請求項2に記載の印刷データ生成装置。
【請求項4】
前記画像データ間引手段は、前記相対曲率が大きいほど前記画像データの間引き量を減らす、
請求項2に記載の印刷データ生成装置。
【請求項5】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成方法であって、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求め、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する、
印刷データ生成方法。
【請求項6】
三次元形状のメディアの表面に印刷バンドごとに印刷を行う三次元プリンタのための印刷データを生成する印刷データ生成プログラムであって、
コンピュータを、
前記印刷バンドにおける基準印刷バンドに対する相対曲率を前記印刷バンドごとに求める相対曲率生成手段と、
前記相対曲率に応じて前記印刷バンドごとに画像データを間引いた前記印刷データを生成する画像データ間引手段と、
として機能させる、
印刷データ生成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図16】
【図4】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図16】
【図4】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−128932(P2010−128932A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304658(P2008−304658)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.フロッピー
【出願人】(000137823)株式会社ミマキエンジニアリング (437)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.フロッピー
【出願人】(000137823)株式会社ミマキエンジニアリング (437)
【Fターム(参考)】
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