説明

印刷制御システム及びプログラム

【課題】第1印刷制御装置と第2印刷制御装置とで使用される印刷制御パラメータが異なっていても、第1印刷制御装置を用いたときに印刷手段に対して指定可能な印刷設定を、第2印刷制御装置を用いたときにも上記印刷手段に対して指定可能にする。
【解決手段】クライアントPC(4)は、記憶部に保持しているローカル印刷用パラメータの候補値を、サービス提供サーバ(2)に送信する。サービス提供サーバ(2)は、クライアントPC(4)からローカル印刷用パラメータの候補値を受信すると、受信した候補値に基づいて、記憶部(2b)に保持しているクラウド印刷用パラメータの候補値を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、アプリケーション及びプリンタドライバを備えていないシンクライアントを用いてプリンタにアプリケーションデータを印刷させるための技術が開示されている。特許文献1では、シンクライアントに接続されたサーバが、アプリケーションデータを印刷データに変換するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−284928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、第1印刷制御装置と第2印刷制御装置とで使用される印刷制御パラメータが異なっていても、第1印刷制御装置を用いたときに印刷手段に対して指定可能な印刷設定を、第2印刷制御装置を用いたときにも上記印刷手段に対して指定可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、ユーザの要求に応じて、第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第1印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する第1案内手段と、前記ユーザにより入力された前記第1印刷制御パラメータの入力値に基づき、印刷手段に印刷を行わせる第1印刷制御手段と、を備えた第1印刷制御装置と、前記ユーザの要求に応じて、第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第2印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する第2案内手段と、前記ユーザにより入力された前記第2印刷制御パラメータの入力値に基づき、前記印刷手段に印刷を行わせる第2印刷制御手段と、を備えた第2印刷制御装置と、を含み、前記第1印刷制御装置は、前記第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を、前記第2印刷制御装置に送信する候補値送信手段をさらに含み、前記第2印刷制御装置は、前記第1印刷制御装置から送信された候補値を受信する候補値受信手段と、前記候補値受信手段により候補値が受信された場合に、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて、前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を更新する更新手段と、をさらに含むこと、を特徴とする印刷制御システムである。
【0006】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2印刷制御パラメータは複数有り、前記第1印刷制御装置は、前記第1印刷制御パラメータと、当該第1印刷制御パラメータに対応する前記第2印刷制御パラメータと、を関連付けてなるマッピングデータを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記マッピングデータを前記第2印刷制御装置に送信するマッピングデータ送信手段と、をさらに含み、前記第2印刷制御装置は、前記マッピングデータを受信するマッピングデータ受信手段をさらに含み、前記更新手段は、前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値のうち、前記第1印刷制御パラメータと関連づけられた第2印刷制御パラメータの候補値を、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて更新すること、を特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するための請求項3の発明は、ユーザの要求に応じて、第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第2印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する手段、前記ユーザにより入力された前記第2印刷制御パラメータの入力値に基づき、印刷手段に印刷を行わせる手段、第1印刷制御パラメータの候補値を記憶する第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を、受信する候補値受信手段、前記候補値受信手段により候補値が受信された場合に、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて、前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を更新する更新手段、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1、2、及び3の発明によれば、第1印刷制御装置と第2印刷制御装置とで使用される印刷制御パラメータが異なっていても、第1印刷制御装置を用いたときに印刷手段に対して指定可能な印刷設定を、第2印刷制御装置を用いたときにも上記印刷手段に対して指定可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】印刷システムの構成を例示する図である。
【図2】ローカル印刷が行われる場面について説明するための図である。
【図3】ローカル印刷が行われる場面について説明するための図である。
【図4】クラウド印刷が行われる場面について説明するための図である。
【図5】クラウド印刷が行われる場面について説明するための図である。
【図6】マッピングデータを例示する図である。
【図7】クラウド印刷用候補値データを例示する図である。
【図8】印刷設定用画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0011】
図1は、印刷システム1(印刷制御システム)の構成を例示する図である。同図に示すように、印刷システム1は、ウェブアプリケーションサービス提供業者のサービス提供サーバ2と、ユーザのクライアントコンピュータ4(以下、クライアントPC4と表記する)と、上記ユーザのプリンタ6(印刷手段)と、上記ユーザの携帯端末8と、を含む。サービス提供サーバ2と、クライアントPC4と、プリンタ6と、携帯端末8と、はそれぞれインターネットに接続されている。また、クライアントPC4と、プリンタ6と、はユーザのワークスペースに設置され、ローカルネットワークを介して接続されている。なお、クライアントPC4と、プリンタ6と、はUSBケーブル等のネットワーク通信ケーブル以外のケーブルによって接続されていてもよい。
【0012】
サービス提供サーバ2(第2印刷制御装置)は、ウェブアプリケーションをユーザに提供するためのウェブサーバであり、制御部2aと、記憶部2bと、ネットワークインタフェース2cと、を備える。ここでは、サービス提供サーバ2より、文書作成のウェブアプリケーションが提供されるものとする。なお、サービス提供サーバ2は、クラウドサーバと呼ばれる場合もある。
【0013】
制御部2aは、記憶部2bに記憶されるプログラムに従って各種情報処理を実行する。記憶部2bは、上記プログラムを格納する。このプログラムは、クラウドサービス提供業者により作成される。また、このプログラムは、DVD(登録商標)−ROM等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体から読み出されて記憶部2bに格納されてもよいし、ネットワーク等の通信網から供給されて記憶部2bに格納されてもよい。また、記憶部2bには、情報処理の過程で必要となる各種データも格納される。また、ネットワークインタフェース2cは、サービス提供サーバ2をインターネットと接続するためのインタフェースである。
【0014】
クライアントPC4は、制御部、記憶部、CRTディスプレイ及び液晶ディスプレイ等の表示部、及びキーボード及びマウス等の操作部を備えたパーソナルコンピュータである。クライアントPC4には、プリンタメーカから提供された、プリンタ6の機種に対応した印刷ジョブを生成してプリンタ6へ印刷ジョブを送信する機能を備えたプリンタドライバプログラムがインストールされている。また、クライアントPC4には、ブラウザアプリケーションがインストールされている。ブラウザアプリケーションは、ユーザがサービス提供サーバ2にアクセスする際に利用される。すなわち、ユーザは、ブラウザアプリケーションでサービス提供サーバ2にアクセスした上で、サービス提供サーバ2から提供されるウェブアプリケーションを用いて文書データを作成する。ユーザが作成した文書データは、クライアントPC4の記憶部にではなく、サービス提供サーバ2の記憶部2bに記憶される。
【0015】
また、クライアントPC4には、文書作成アプリケーションもインストールされている。そのため、クライアントPC4では、ユーザが文書作成アプリケーションを利用することにより、ウェブアプリケーションを用いなくとも文書データを作成できるようにもなっている。なお、文書作成アプリケーションにより作成された文書データは、クライアントPC4の記憶部に記憶される。
【0016】
プリンタ6は、上記ユーザがクライアントPC4を用いてサービス提供サーバ2に登録したプリンタであり、サービス提供サーバ2が保持する文書データを印刷したり、クライアントPC4が保持する文書データを印刷したりする印刷手段である。
【0017】
携帯端末8は、制御部、記憶部、液晶ディスプレイ、及び操作部を備えた情報端末であり、例えば携帯電話及びPDA等である。携帯端末8は、ユーザがワークスペース外にいるときにクラウドサービスを利用する際に用いられる。携帯端末8には、ブラウザアプリケーションがインストールされている。ブラウザアプリケーションは、ユーザがサービス提供サーバ2にアクセスする際に利用される。なお、携帯端末8には、プリンタドライバブログラムや文書作成アプリケーションはインストールされていない。
【0018】
以下、クライアントPC4が保持する文書データを印刷することを「ローカル印刷」と表記し、サービス提供サーバ2が保持する文書データを印刷することを「クラウド印刷」と表記する。
【0019】
以下、印刷システム1につき、ローカル印刷が行われる場面とクラウド印刷が行われる場面とを取り上げて説明する。まず、ローカル印刷が行われる場面について説明する。図2及び図3は、ローカル印刷が行われる場面について説明するための図である。この場面では、ユーザは、クライアントPC4を利用する。すなわち、ユーザは、まず、クライアントPC4が保持する文書データのうちから所望の文書データを印刷対象データとして選択し、印刷要求操作を行う。
【0020】
クライアントPC4には、その記憶部に図2に示すローカル印刷用候補値データが予め記憶されている。本実施形態の場合、ローカル印刷用候補値データはプリンタメーカにより提供され、プリンタドライバプログラムのインストール時に記憶部に記憶される。同図に示すように、ローカル印刷用候補値データは、ローカル印刷用の印刷制御パラメータ(以下、ローカル印刷用パラメータと表記する)とその候補値とを対応付けてなるデータである。候補値は、Capability情報と呼ばれる場合もある。例えば、図2によれば、「印刷部数」を示すローカル印刷用パラメータ「DM_COLLATE」の候補値の下限及び上限は、それぞれ「1」、「9999」である。また、例えば、「用紙サイズ」を示すローカル印刷用パラメータ「DM_PAPERSIZE」の候補値は、「自動」、「A4」、「A3」、「B4」、及び「はがき」である。なお、ここでは、ローカル印刷用パラメータとして、「DM_COLLATE」及び「DM_PAPERSIZE」を図示しているが、ローカル印刷用パラメータは他にもある。
【0021】
印刷要求操作が行われると、図3に示す印刷設定用ウィンドウが表示される。すなわち、印刷要求操作が行われると、クライアントPC4の制御部が、上記ローカル印刷用候補値データを読み出し、各ローカル印刷用パラメータの候補値を表示部に表示する。図3に示すように、印刷設定用ウィンドウに、「DM_COLLATE」の候補値「1〜9999」と、「DM_PAPERSIZE」の候補値「自動/A4/A3/B4/はがき」が表示されている。
【0022】
印刷設定用ウィンドウには、印刷部数を入力するための入力欄10aと、用紙サイズを入力するための入力欄10bと、が含まれる。入力欄10aに入力された値が、「DM_COLLATE」の入力値となり、入力欄10bに入力された値が、「DM_PAPERSIZE」の入力値となる。ユーザは、印刷設定を指定するために、所望の印刷部数及び用紙サイズを各入力欄に入力する。図3では、入力欄10aに「2」が入力され、入力欄10bに「A4」が入力されている。そして、ユーザは、印刷対象データをプリンタ6に印刷させるために、図示しない印刷実行指示ボタンを押下する。
【0023】
印刷実行指示ボタンが押下されると、クライアントPC4の制御部は、各ローカル印刷用パラメータの入力値に基づいて印刷対象データから印刷データを生成し、生成した印刷データをプリンタ6へと送信する。プリンタ6は、印刷データに従い印刷対象データを印刷することとなる。以上が、ローカル印刷が行われる場面の詳しい内容である。
【0024】
つぎに、クラウド印刷が行われる場面について説明する。図4及び図5は、クラウド印刷が行われる場面について説明するための図である。この場面では、ユーザは、携帯端末8を利用する。すなわち、ユーザは、ブラウザアプリケーションを用いてサービス提供サーバ2にアクセスした上で、ウェブアプリケーションで作成した文書データのうちから所望の文書データを印刷対象データとして選択し、印刷要求操作を行う。印刷要求操作が行われると、印刷要求データがサービス提供サーバ2へと送信される。
【0025】
サービス提供サーバ2には、その記憶部2bに図4に示すクラウド印刷用候補値データが予め記憶されている。クラウド印刷用候補値データは、ウェブアプリケーションサービス提供業者により提供される。同図に示すように、クラウド印刷用候補値データは、クラウド印刷用の印刷制御パラメータ(以下、クラウド印刷用パラメータと表記する)とその候補値とを対応付けてなるデータである。例えば、図4によれば、「印刷部数」を示すクラウド印刷用パラメータ「JobCopies」の候補値の下限及び上限は、それぞれ「1」、「999」である。また、例えば、「用紙サイズ」を示すクラウド印刷用パラメータ「PaperSize」の候補値は、「自動」、「A4」、「A3」、及び「B5」である。なお、ここでは、クラウド印刷用パラメータとして、「JobCopies」及び「PaperSize」を図示しているが、クラウド印刷用パラメータは他にもある。
【0026】
印刷要求操作が行われると、図5に示す印刷設定用画面が携帯端末8の表示部に表示される。すなわち、サービス提供サーバ2が印刷要求データを受信すると、サービス提供サーバ2の制御部2aが、上記クラウド印刷用候補値データを読み出し携帯端末8へと送信し、クラウド印刷用候補値データ受信した携帯端末8が、各クラウド印刷用パラメータの候補値を表示部に表示する。図5に示すように、印刷設定用画面に、「JobCopies」の候補値「1〜999」と、「PaperSize」の候補値「自動/A4/A3/B5」が表示されている。
【0027】
印刷設定用画面には、印刷部数を入力するための入力欄12aと、用紙サイズを入力するための入力欄12bと、が含まれる。入力欄12aに入力された値が、「JobCopies」の入力値となり、入力欄12bに入力された値が、「PaperSize」の入力値となる。ユーザは、印刷設定を指定するために、所望の印刷部数及び用紙サイズを各入力欄に入力する。図5では、入力欄12aに「1」が入力され、入力欄12bに「B5」が入力されている。そして、ユーザは、印刷対象データをプリンタ6に印刷させるために、図示しない印刷実行指示ボタンを押下する。印刷実行指示ボタンが押下されると、各クラウド印刷用パラメータの入力値がサービス提供サーバ2へと送信される。
【0028】
サービス提供サーバ2が各クラウド印刷用パラメータの入力値を受信すると、サービス提供サーバ2の制御部2a(第2印刷制御手段)は、各ローカル印刷用パラメータの入力値に基づいて印刷対象データから印刷データを生成し、生成した印刷データをプリンタ6へと送信する。プリンタ6は、クライアントPC4により生成される印刷データとサービス提供サーバ2により生成される印刷データとの両方を解読可能であり、受信した印刷データに従い印刷対象データを印刷することとなる。以上が、クラウド印刷が行われる場面の詳しい内容である。なお、ここでは、クラウド印刷を携帯端末8を用いて行う例を取り上げたが、クラウド印刷をクライアントPC4を用いて行っても構わない。
【0029】
ところで、ローカル印刷とクラウド印刷とでは、同じ役割を有する印刷制御パラメータであっても、候補値が異なる。例えば、「印刷部数」を示すクラウド印刷用パラメータ「JobCopies」の候補値の範囲は、「印刷部数」を示すローカル印刷用パラメータ「DM_COLLATE」の候補値の範囲より狭い。そのため、ウェブアプリケーションサービス提供業者により提供されるクラウド印刷用候補値データをそのまま用いると、ユーザが、クラウド印刷において、ローカル印刷と同様の印刷設定を指定することができなくなる。
【0030】
この点、この印刷システム1では、ローカル印刷と同様の印刷設定がクラウド印刷でも指定可能になるよう図られている。すなわち、この印刷システム1では、ローカル印刷と同様の印刷設定がクラウド印刷でも指定可能になるように、クライアントPC4に候補値アップロード機能が備えられ、サービス提供サーバ2に候補値更新機能が備えられている。
【0031】
すなわち、この印刷システム1では、クライアントPC4の制御部が、候補値アップロード機能により、所与のタイミングで、ローカル印刷用候補値データをサービス提供サーバ2に送信する。本実施形態の場合、ユーザがクライアントPC4にてサービス提供サーバ2にアクセスしアップロード操作を行うと、ローカル印刷用候補値データがサービス提供サーバ2に送信される。
【0032】
候補値アップロード機能によりサービス提供サーバ2へと送信されるデータは、ローカル印刷用候補値データだけではない。図6は、ローカル印刷用候補値データとともにサービス提供サーバ2へと送信されるマッピングデータを例示する図である。マッピングデータは、プリンタメーカにより提供されるものであり、クライアントPC4の記憶部に記憶される。同図に示すように、マッピングデータでは、ローカル印刷用パラメータと、当該ローカル印刷用パラメータの同役割のクラウド印刷用パラメータと、が関連づけられている。例えば、「印刷部数」を示すクラウド印刷用パラメータ「JobCopies」と、「印刷部数」を示すローカル印刷用パラメータ「DM_COLLATE」と、が関連づけられている。マッピングデータの意義については後述する。
【0033】
サービス提供サーバ2は、ローカル印刷用候補値データ及びマッピングデータを受信する。また、ローカル印刷用候補値データ及びマッピングデータを受信すると、サービス提供サーバ2は、候補値更新機能に従って、ローカル印刷用候補値データ及びマッピングデータに基づき、上記クラウド印刷候補値データを更新する。すなわち、サービス提供サーバ2の制御部2aは、ローカル印刷用候補値データに記憶されるローカル印刷用パラメータを順次読み出し、読み出したローカル印刷用パラメータを処理対象として以下に説明する処理を実行する。
【0034】
すなわち、制御部2aは、マッピングデータを参照して処理対象のローカル印刷用パラメータに関連づけられたクラウド印刷用パラメータ(以下、注目クラウド印刷用パラメータと表記する)を特定する。そして、制御部2aは、処理対象のローカル印刷用パラメータの候補値をローカル印刷用候補値データから読み出し、読み出した候補値に基づいて、クラウド印刷用候補値データに記憶される注目クラウド印刷用パラメータの候補値を更新する。ここでは、制御部2aは、処理対象のローカル印刷用パラメータの候補値と、注目クラウド印刷用パラメータの候補値と、をマージするが、処理対象のローカル印刷用パラメータの候補値で注目クラウド印刷用パラメータの候補値を上書きしてもよい。
【0035】
図7に、クラウド印刷用パラメータの候補値が更新された後のクラウド印刷用候補値データを例示した。また、図8に、クラウド印刷用候補値データの状態が図7に示す状態にあるときの印刷設定用画面を例示した。
【0036】
以上のように、印刷システム1では、上記候補値アップロード機能がクライアントPC4に備えられ、且つ、上記候補値更新機能がサービス提供サーバ2に備えられている。そのため、ローカル印刷と同様の印刷設定がクラウド印刷でも指定可能になる。
【0037】
なお、本発明の実施形態は上記実施形態だけに限らない。
【0038】
例えば、ローカル印刷用候補値データ及びマッピングデータは、プリンタ6のサービス提供サーバ2への登録時に、サービス提供サーバ2に送信されてもよい。
【0039】
また、サービス提供サーバ2は、印刷データをプリンタ6に直接送信するのではなく、クライアントPC4を介して印刷データをプリンタ6に送信してもよい。
【0040】
なお、ローカル印刷用候補値データに含まれる候補値は、ローカル印刷の際にユーザが入力した入力値であってもよいし、クラウド印刷用候補値データに含まれる候補値は、クラウド印刷の際にユーザが入力した入力値であってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 印刷システム、2 サービス提供サーバ、2a 制御部、2b 記憶部、2c ネットワークインタフェース、4 クライアントコンピュータ、6 プリンタ、8 携帯端末、10a,10b,12a,12b 入力欄。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの要求に応じて、第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第1印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する第1案内手段と、前記ユーザにより入力された前記第1印刷制御パラメータの入力値に基づき、印刷手段に印刷を行わせる第1印刷制御手段と、を備えた第1印刷制御装置と、
前記ユーザの要求に応じて、第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第2印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する第2案内手段と、前記ユーザにより入力された前記第2印刷制御パラメータの入力値に基づき、前記印刷手段に印刷を行わせる第2印刷制御手段と、を備えた第2印刷制御装置と、
を含み、
前記第1印刷制御装置は、
前記第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を、前記第2印刷制御装置に送信する候補値送信手段をさらに含み、
前記第2印刷制御装置は、
前記第1印刷制御装置から送信された候補値を受信する候補値受信手段と、
前記候補値受信手段により候補値が受信された場合に、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて、前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を更新する更新手段と、をさらに含むこと、
を特徴とする印刷制御システム。
【請求項2】
前記第2印刷制御パラメータは複数有り、
前記第1印刷制御装置は、
前記第1印刷制御パラメータと、当該第1印刷制御パラメータに対応する前記第2印刷制御パラメータと、を関連付けてなるマッピングデータを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記マッピングデータを前記第2印刷制御装置に送信するマッピングデータ送信手段と、をさらに含み、
前記第2印刷制御装置は、
前記マッピングデータを受信するマッピングデータ受信手段をさらに含み、
前記更新手段は、
前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値のうち、前記第1印刷制御パラメータと関連づけられた第2印刷制御パラメータの候補値を、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて更新すること、
を特徴とする請求項1に記載の印刷制御システム。
【請求項3】
ユーザの要求に応じて、第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される第2印刷制御パラメータの候補値を前記ユーザに案内する手段、
前記ユーザにより入力された前記第2印刷制御パラメータの入力値に基づき、印刷手段に印刷を行わせる手段、
第1印刷制御パラメータの候補値を記憶する第1印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を、受信する候補値受信手段、
前記候補値受信手段により候補値が受信された場合に、前記候補値受信手段により受信された候補値に基づいて、前記第2印刷制御パラメータ記憶手段に記憶される候補値を更新する更新手段、
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−97434(P2013−97434A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237259(P2011−237259)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】