印刷指示支援システム、印刷装置、印刷指示支援装置及びプログラム
【課題】印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することを容易にする。
【解決手段】ユーザがクライアント端末で印刷ボタンを押すと、クラウドプリントサーバが全ての画像形成装置にプリンタ検索パケットを送信し、そのうちの1つの画像形成装置30では、受信部41がプリンタ検索パケットを受信する。ユーザが画像形成装置30のプリンタ特定ボタンを押すと、送信部49が画像形成装置30のIDを含む装置特定情報をクラウドプリントサーバに送信し、画像形成装置30に対する印刷設定画面がクライアント端末に表示される。ユーザがクライアント端末で印刷設定後に実行ボタンを押すと、クラウドプリントサーバが画像形成装置30に印刷を指示し、画像形成装置30では、印刷制御部47が印刷を行い、検索パケット管理部42がプリンタ検索パケットを削除する。
【解決手段】ユーザがクライアント端末で印刷ボタンを押すと、クラウドプリントサーバが全ての画像形成装置にプリンタ検索パケットを送信し、そのうちの1つの画像形成装置30では、受信部41がプリンタ検索パケットを受信する。ユーザが画像形成装置30のプリンタ特定ボタンを押すと、送信部49が画像形成装置30のIDを含む装置特定情報をクラウドプリントサーバに送信し、画像形成装置30に対する印刷設定画面がクライアント端末に表示される。ユーザがクライアント端末で印刷設定後に実行ボタンを押すと、クラウドプリントサーバが画像形成装置30に印刷を指示し、画像形成装置30では、印刷制御部47が印刷を行い、検索パケット管理部42がプリンタ検索パケットを削除する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷指示支援システム、印刷装置、印刷指示支援装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報検索装置が、その物理的な使用位置を求め、情報検索用サーバへ送り、情報検索用サーバが、分散型データベースの各情報に含まれる位置関連情報から得られる物理的位置と情報アドレスとの対応表を用いて、情報検索装置の使用位置と各情報に係る物理的位置との距離を算出し、その算出結果をもとに、近距離の情報の情報アドレスを優先的に選択して情報検索装置に返信し、情報検索装置が、検索する情報を選択するための一覧を表示し、操作入力に従って検索/読み出しを実行する技術は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
クライアント端末装置が、移動端末装置が存在する位置に関する移動端末装置位置情報と、プリンタ装置が存在する位置に関するプリンタ装置位置情報とを取得し、移動端末装置位置情報及びプリンタ装置位置情報に基づいて、移動端末装置位置情報に応じたプリンタ装置位置情報を有するプリンタ装置を検出する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
端末装置が、自身のいる階のアクセスポイント、サポート態様、プリンタドライバ名及び自身の現在位置を示す情報が入力されると、入力されたプリンタドライバ名と一致するレコードをプリンタ情報データベースから抽出し、入力されたサポート態様情報と現在位置を示す情報に基づいてクエリー式を生成し、抽出したレコードからこのクエリー式を満たすレコードを抽出し、スコア特定テーブルを参照して、抽出した各レコードに対応するスコアを特定し、このスコアが最も高いレコードのIPアドレスをデフォルトの出力先として特定する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
ホストコンピュータの入力手段から、ホストコンピュータからの距離に基づいて各プリンタを選択するための優先順位が設定されてRAM等に記憶され、該記憶された優先順位に基づいてホストコンピュータのCPUがホストコンピュータと各入出力デバイスとの距離の程度を表示部に遠近表示させる技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
ユーザが希望するデバイスに最後にログインを行うことで、ログイン管理装置に保存されているログイン履歴テーブルから、最後にログインされたデバイスについての情報が他のデバイスの情報とは識別され得る位置関係及び/または表示態様で表示されるように表示データを作成し、表示データを端末装置の表示手段に表示する技術も知られている(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−21259号公報
【特許文献2】特開2005−44024号公報
【特許文献3】特開2007−304981号公報
【特許文献4】特開平10−187400号公報
【特許文献5】特開2008−210060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することを容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置による印刷指示を支援する印刷指示支援装置と、前記印刷指示装置及び前記印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられ、当該印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する複数の印刷装置とを備え、前記印刷指示支援装置は、前記印刷指示装置の操作に応じて、前記複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段とを備え、前記複数の印刷装置のそれぞれは、前記配信手段により配信された前記検索情報を受信する受信手段と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、当該指定する操作が自装置に対してなされたことを示す指定操作情報を前記印刷指示支援装置に送信する送信手段とを備え、前記印刷指示支援装置は、前記指定操作情報を送信した特定の印刷装置から当該指定操作情報を受信すると、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段を更に備えたことを特徴とする印刷指示支援システムである。
請求項2に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する受信手段と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする印刷装置である。
請求項3に記載の発明は、前記受信手段は、前記印刷指示元の識別情報を含む前記検索情報を受信し、前記送信手段は、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置である。
請求項4に記載の発明は、前記送信手段は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により1つの前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該1つの検索情報に含まれる1つの前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置である。
請求項5に記載の発明は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により複数の前記検索情報が受信されていれば、当該複数の検索情報に含まれる複数の前記識別情報を表示する表示手段を更に備え、前記送信手段は、前記表示手段に表示された前記複数の識別情報の中から特定の識別情報が選択されると、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該特定の識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置である。
請求項6に記載の発明は、自装置に関する情報を選択することを促す情報の通知に応答した前記印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する印刷手段と、前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷手段により前記文書が印刷された後に削除する削除手段とを更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項7に記載の発明は、前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷指示支援装置により当該検索情報が送信されてから又は前記受信手段により当該検索情報が受信されてから予め定められた時間が経過した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項8に記載の発明は、前記受信手段により受信された前記検索情報を、自装置の周囲の予め定められた範囲の外に前記印刷指示装置が移動した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項9に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置の操作に応じて、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と、前記配信手段により前記検索情報が配信された特定の印刷装置に対して、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた場合に、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段とを備えたことを特徴とする印刷指示支援装置である。
請求項10に記載の発明は、前記第1の通知手段は、前記複数の印刷装置を識別する情報を、前記複数の印刷装置に関する情報として、前記印刷指示装置に通知し、前記第2の通知手段は、前記特定の印刷装置における前記文書の印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示させる情報を、前記特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報として、前記印刷指示装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の印刷指示支援装置である。
請求項11に記載の発明は、前記特定の印刷装置に対して前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた際に、当該文書を印刷装置が処理可能な形式に変換した印刷データを生成する印刷データ生成手段と、前記印刷設定を行うための画面を表示させる情報の通知に応答して前記印刷指示装置に表示された当該画面で当該印刷設定が行われた際に、当該印刷設定の情報と、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データとに基づいて、当該文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段とを更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の印刷指示支援装置である。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する機能と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することを促す情報を、その印刷指示元に正しく返すことができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、単一の印刷指示元が印刷装置を検索した場合に、その印刷指示元の目前にある印刷装置を迅速に選択することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、複数の印刷指示元が印刷装置を検索した場合であっても、その印刷指示元の目前にある印刷装置を正しく選択することができる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として印刷装置を続けて選択する際の操作性を向上しつつ、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することもできる。
請求項8の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として続けて選択される可能性がある印刷装置を続けて選択する際の操作性を向上しつつ、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することもできる。
請求項9の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項10の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置を識別する情報の通知に応答してその印刷指示元の目前にある印刷装置における印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示することが容易になる。
請求項11の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷装置での文書の印刷を早く開始することができる。
請求項12の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの構成例を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるクライアント端末のハードウェア構成例を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるクライアント端末の機能構成例を示したブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態におけるクラウドプリントサーバの機能構成例を示したブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図14】本発明の実施の形態における画像形成装置の動作例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの全体構成例を示したものである。
図示するように、このクラウドプリントシステムでは、まず、クライアント端末10が、アクセスポイント20を介してネットワーク90と無線接続可能になっている。また、画像形成装置30a,30b,30cと、クラウドプリントサーバ50とが、ネットワーク90に接続されている。
尚、図では、画像形成装置30a,30b,30cを示したが、これらを区別する必要がない場合は、画像形成装置30と称する。また、図には、3つの画像形成装置30しか示していないが、4つ以上の画像形成装置30を設けてもよい。
【0013】
クライアント端末10は、後述するクラウドプリントサービスにログインしてクラウドプリントサーバ50内の文書等をユーザが閲覧できるようにし、ユーザの操作に応じてその文書等の画像形成装置30での印刷をクラウドプリントサーバ50に指示するコンピュータ装置である。ここで、クライアント端末10としては、モバイルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン等を用いるとよい。本実施の形態では、印刷指示装置の一例として、クライアント端末10を設けている。
アクセスポイント20は、有線で通信を行うネットワーク90に対して、無線通信を行うクライアント端末10を接続する機器又は機能である。
【0014】
画像形成装置30は、記録媒体に画像を形成し、印刷媒体として出力する装置である。ここで、画像形成装置30としては、プリンタ機能のみを備えた装置を用いてもよいし、これに加えてスキャナ機能、ファクシミリ機能等の他の画像処理機能を備えた装置を用いてもよい。本実施の形態では、印刷装置の一例として、画像形成装置30を設けている。
【0015】
クラウドプリントサーバ50は、クライアント端末10として様々なデバイスを用い、自宅、オフィス、公共の場所等に設置された画像形成装置30で文書を印刷できるようにするサービス(以下、「クラウドプリントサービス」という)を提供するサーバコンピュータである。具体的には、画像形成装置30での文書の印刷を指示する印刷指示情報の生成がクライアント端末10から要求されると、印刷指示情報を生成し、これを画像形成装置30に送信することで印刷指示を行う。本実施の形態では、印刷指示支援装置の一例として、クラウドプリントサーバ50を設けている。
【0016】
ネットワーク90は、アクセスポイント20とクラウドプリントサーバ50との間、及び、画像形成装置30とクラウドプリントサーバ50との間の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネットである。
【0017】
次に、クライアント端末10のハードウェア構成について説明する。
図2は、クライアント端末10のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、クライアント端末10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)11と、記憶手段であるメインメモリ12及びHDD(Hard Disk Drive)13とを備える。ここで、CPU11は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、後述する各機能を実現する。また、メインメモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。尚、クライアント端末10が携帯電話やスマートフォンである場合は、HDD13に代えて、フラッシュストレージを用いるとよい。
更に、クライアント端末10は、外部との通信を行うための通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)14と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構15と、キーボードやマウス等の入力デバイス16とを備える。
【0018】
尚、図2は、クラウドプリントサーバ50のハードウェア構成を示した図として捉えることもできる。この場合、CPU11、メインメモリ12、HDD13、通信I/F14、表示機構15、入力デバイス16は、それぞれ、CPU51、メインメモリ52、HDD53、通信I/F54、表示機構55、入力デバイス56と表記するものとする。
【0019】
図3は、画像形成装置30のハードウェア構成例を示した図である。
図示するように、画像形成装置30は、CPU31と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)33と、HDD34と、操作パネル35と、画像読取部36と、画像形成部37と、通信I/F38とを備える。
【0020】
CPU31は、ROM33等に記憶された各種プログラムをRAM32にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
RAM32は、CPU31の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM33は、CPU31が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD34は、画像読取部36が読み取った画像データや画像形成部37における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
操作パネル35は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。
【0021】
画像読取部36は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部36は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0022】
画像形成部37は、記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部37は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
通信I/F38は、ネットワークを介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
【0023】
尚、図3は、画像形成装置30のハードウェア構成例を示す図としたが、これを画像形成装置30a,30b,30cのハードウェア構成例を示す図として捉えることもできる。その場合、画像形成装置30a,30b,30cの各構成要素は、それぞれ、添え字a,b,cを付して表すものとする。
【0024】
ところで、図1のクラウドプリントシステムにおいて、クライアント端末10のユーザが複数の離れた場所を行き来するような場合を考える。このような場合、ユーザは、各場所で使う画像形成装置30を自身のユーザアカウントに関連付けてクラウドプリントサーバ50に登録しておき、印刷時にはその中から利用したい画像形成装置30を選択することで出力先の画像形成装置30を特定するのが一般的である。
【0025】
しかしながら、ユーザアカウントに関連付けて登録された画像形成装置30が多数ある場合には、ユーザが画像形成装置30を特定する操作が煩雑になってしまう。特に、ユーザが目の前にある画像形成装置30を利用したいと思っているにも関わらず、その画像形成装置30を登録された画像形成装置30の中から探し出せない場合、ユーザはもどかしさを感じてしまう。また、ユーザがいる場所とは異なる場所にある画像形成装置30を誤って選択した場合は、印刷物が放置されるというセキュリティリスクも生じる。
【0026】
そこで、本実施の形態では、ユーザが、目の前の画像形成装置30を、多数の画像形成装置30の中から容易に(画像形成装置30にユーザ名及びパスワードを入力するログイン処理を必要とせずに)、かつ、クライアント端末10と画像形成装置30とが直接通信不可能な状態であっても、選択できるようにする。
【0027】
まず、本実施の形態の概略動作について説明する。尚、ここでは、ユーザAが印刷を指示するものとする。また、画像形成装置30としては、画像形成装置30a,30b,30c,…30xが設置されており、ユーザAはこのうち画像形成装置30cを利用することを望んでいるものとする。
【0028】
(1)ユーザAが、クライアント端末10を操作することによりクラウドプリントサービスにログインし、クラウドプリントサーバ50内の文書を選択すると、クラウドプリントサーバ50は、この選択された文書をクライアント端末10に表示して閲覧可能にする。
図4に、クライアント端末10で文書が閲覧可能になっているときの状態を示す。
クライアント端末10には文書と共に印刷ボタンが表示されるので、ユーザAは、印刷ボタンを押す操作により、閲覧中の文書の印刷をクラウドプリントサーバ50に指示する。
【0029】
(2)クラウドプリントサーバ50は、ユーザAが利用可能なものとして登録されている画像形成装置30の一覧を作成し、その一覧を含むプリンタ選択画面をクライアント端末10に表示する。
図5に、クライアント端末10にプリンタ選択画面が表示されたときの状態を示す。
ここで、ユーザAは、利用したい画像形成装置30cを容易に特定できる場合は、一覧から画像形成装置30cを選択すればよい。しかしながら、多数の画像形成装置30の一覧がクライアント端末10に表示されている場合、ユーザAが一覧から画像形成装置30cを選択するのが困難になると考えられる。
そこで、本実施の形態では、次の(3),(4)の動作を行う。尚、ユーザAが一覧から画像形成装置30cを選択した場合は、次の(3),(4)の動作を行わずに、その次の(5)の動作に直接移行する。
【0030】
(3)クラウドプリントサーバ50は、ユーザAが利用可能なものとして登録されている全ての画像形成装置30に、ユーザAが画像形成装置30cを検索するためのプリンタ検索パケットを送信する。
図6に、クラウドプリントサーバ50がプリンタ検索パケットを全ての画像形成装置30に送信するときのクラウドプリントシステムの動作について示す。
ここで、プリンタ検索パケットには、ユーザAのユーザ名及びユーザIDと、画像形成装置30cの検索を開始した時刻である検索開始時刻とが含まれている。
【0031】
(4)ユーザAは、画像形成装置30cがある場所に移動し、画像形成装置30cの操作パネル35c上のプリンタ特定ボタンを押す。
図7に、ユーザAがプリンタ特定ボタンを押す操作を行ったときのクラウドプリントシステムの動作について示す。
ユーザAがプリンタ特定ボタンを押す操作を行うと、画像形成装置30cは、自身が受信したプリンタ検索パケットを検索する。
その結果、受信したプリンタ検索パケットが1つのみの場合、画像形成装置30cは、自身の装置IDと、プリンタ検索パケットに含まれていたユーザIDとをクラウドプリントサーバ50に通知する。
一方、受信したプリンタ検索パケットが複数あった場合、画像形成装置30cは、操作パネル35cに、受信した全てのプリンタ検索パケットに含まれているユーザ名の一覧を表示し、ユーザAにユーザ名を選択させる。そして、画像形成装置30cは、自身の装置IDと、選択されたユーザ名に対応するユーザIDとをクラウドプリントサーバ50に通知する。
これにより、クラウドプリントサーバ50は、受信した装置ID及びユーザIDから、ユーザAが利用したい画像形成装置30は画像形成装置30cであると判断し、クライアント端末10上のプリンタ選択画面で画像形成装置30cが選択されたものとして、画像形成装置30cの印刷設定画面をクライアント端末10に表示する。
【0032】
(5)ユーザAは、クライアント端末10がある場所に移動し、クライアント端末10に表示された印刷設定画面上で、各種印刷設定を行った後、実行ボタンを押す。すると、クライアント端末10は、(1)でクライアント端末10に表示されていた文書をこの印刷設定に基づいて画像形成装置30cで印刷するようクラウドプリントサーバ50に指示する。
【0033】
(6)クラウドプリントサーバ50は、(1)でクライアント端末10に表示されていた文書をこの印刷設定に基づいて印刷することを指示する印刷指示情報を生成し、画像形成装置30cにこの印刷指示情報を送信する。
【0034】
(7)ユーザAは、画像形成装置30cで印刷された印刷物を受け取る。また、画像形成装置30cは、文書の印刷が終了すると、ユーザAが印刷ボタンを押す操作に応じて届いていたプリンタ検索パケットを削除する。
【0035】
(8)ユーザAの印刷指示により文書を印刷した画像形成装置30c以外の画像形成装置30は、プリンタ検索パケットに含まれている検索開始時刻から予め定めた時間が経過すると、プリンタ検索パケットを削除する。
【0036】
尚、上記概略動作では、(1)でユーザAがクライアント端末10上の印刷ボタンを押すと、クラウドプリントサーバ50が、(2)でクライアント端末10にプリンタ選択画面を表示するのに並行して、(3)で全ての画像形成装置30にプリンタ検索パケットを送信するようにした。しかしながら、プリンタ検索パケットを送信するタイミングはこれには限らない。(1)でユーザAがクライアント端末10上の印刷ボタンを押すと、(2)でクラウドプリントサーバ50がクライアント端末10にプリンタ選択画面を表示する際にプリンタ検索ボタンも表示し、ユーザAが画像形成装置30の検索を開始したいと思ったタイミングでプリンタ検索ボタンを押すことにより、(3)でクラウドプリントサーバ50が全ての画像形成装置30にプリンタ検索パケットを送信するようにしてもよい。
【0037】
次に、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの構成について説明する。
図8は、クライアント端末10の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、クライアント端末10は、受信部21と、表示制御部24と、操作受付部25と、送信部29とを備えている。
【0038】
受信部21は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした際にはユーザが選択した文書を、ユーザが印刷ボタンを押下した際にはユーザが利用可能な画像形成装置30の一覧を、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際には画像形成装置30の装置IDを、それぞれクラウドプリントサーバ50から受信する。
【0039】
表示制御部24は、受信部21が文書を受信した際にはその文書を、受信部21が画像形成装置30の一覧を受信した際にはその一覧を含むプリンタ選択画面を、受信部21が画像形成装置30の装置IDを受信した際には画像形成装置30に対する印刷設定を行うための印刷設定画面を、それぞれ表示機構15に表示するように制御する。
【0040】
操作受付部25は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインする操作、ユーザが印刷ボタンを押下する操作、ユーザが印刷設定を行って実行ボタンを押下する操作を受け付ける。
【0041】
送信部29は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした際にはログイン情報(ユーザID、パスワード等)を、ユーザが印刷ボタンを押下した際には印刷の開始を指示する情報(以下、「印刷開始指示」という)を、ユーザが印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には印刷の実行を指示する情報(以下、「印刷実行指示」という)を、それぞれクラウドプリントサーバ50に送信する。
【0042】
図9は、画像形成装置30の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、画像形成装置30は、受信部41と、検索パケット管理部42と、検索パケット記憶部43と、表示制御部44と、操作受付部45と、装置特定情報生成部46と、印刷制御部47と、送信部49とを備えている。
【0043】
受信部41は、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際にはユーザが利用する画像形成装置30を検索するためのプリンタ検索パケット(ユーザID及びユーザ名を含む)を、ユーザがクライアント端末10でこの画像形成装置30に対する印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には文書の印刷を指示する印刷指示情報を、それぞれクラウドプリントサーバ50から受信する。本実施の形態では、検索情報の一例として、プリンタ検索パケットを用いており、検索情報を受信する受信手段の一例として、受信部41を設けている。
【0044】
検索パケット管理部42は、受信部41がプリンタ検索パケットを受信した際にはそのプリンタ検索パケットを取得して検索パケット記憶部43に記憶する。また、ユーザがプリンタ特定ボタンを押下した際には、検索パケット記憶部43内にプリンタ検索パケットが1つあるか複数あるかを判定し、プリンタ検索パケットが1つあれば、プリンタ検索パケットに含まれるユーザIDを、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザIDとして特定する。更に、プリンタ検索パケットの検索に応じて印刷制御部47の制御により文書が印刷された後、又は、プリンタ検索パケットに含まれる検索開始時刻から予め定めた時間が経過した後に、検索パケット記憶部43に記憶されたそのプリンタ検索パケットを削除する。尚、検索開始時刻としては、クラウドプリントサーバ50がプリンタ検索パケットを送信した時刻を設定してもよいし、画像形成装置30がプリンタ検索パケットを受信した時刻を設定してもよい。本実施の形態では、検索情報を削除する削除手段の一例として、検索パケット管理部42を設けている。
【0045】
検索パケット記憶部43は、検索パケット管理部42が取得したプリンタ検索パケットを記憶する。
【0046】
表示制御部44は、検索パケット管理部42でプリンタ検索パケットが複数あると判定されれば、それら複数のプリンタ検索パケットに含まれる複数のユーザ名の中から、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザ名を選択するためのユーザ選択画面を操作パネル35に表示するように制御する。本実施の形態では、識別情報の一例として、ユーザ名を用いており、複数の識別情報を表示する表示手段の一例として、表示制御部44を設けている。
【0047】
操作受付部45は、ユーザがプリンタ特定ボタンを押下する操作を受け付ける。また、ユーザがユーザ選択画面上で自身のユーザ名を選択する操作を受け付け、選択されたユーザ名に対応するユーザIDを、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザIDとして特定する。
【0048】
装置特定情報生成部46は、検索パケット管理部42又は操作受付部45で特定されたユーザIDと、画像形成装置30の装置IDとを含む装置特定情報を生成する。本実施の形態では、指定操作情報、複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知させるための情報の一例として、装置特定情報を用いている。
【0049】
印刷制御部47は、受信部41が印刷指示情報を受信した際にはこの印刷指示情報に基づく文書の印刷を実行する。本実施の形態では、文書を印刷する印刷手段の一例として、印刷制御部47を設けている。
【0050】
送信部49は、装置特定情報生成部46が生成した装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信する。本実施の形態では、指定操作情報を送信する送信手段、複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知させるための情報を送信する送信手段の一例として、送信部49を設けている。
【0051】
尚、図9は、画像形成装置30の機能構成例を示す図としたが、これを画像形成装置30a,30b,30cの機能構成例を示す図として捉えることもできる。その場合、画像形成装置30a,30b,30cの各構成要素は、それぞれ、添え字a,b,cを付して表すものとする。
【0052】
図10は、クラウドプリントサーバ50の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、クラウドプリントサーバ50は、受信部61と、認証部62と、文書取得部63と、プリンタ情報記憶部64と、プリンタ一覧生成部65と、検索パケット生成部66と、装置決定部67と、印刷指示情報生成部68と、送信部69とを備えている。
【0053】
受信部61は、ユーザがクライアント端末10でクラウドプリントサービスにログインした際にはログイン情報(ユーザID、パスワード等)を、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際には印刷開始指示を、ユーザがクライアント端末10で印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には印刷実行指示を、それぞれクライアント端末10から受信する。また、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際には装置特定情報を画像形成装置30から受信する。
【0054】
認証部62は、受信部61がログイン情報(ユーザID、パスワード等)を受信した際に、例えば、ユーザIDとパスワードの組み合わせが予め登録されているかを検査する認証処理(ログイン処理)を行う。
【0055】
文書取得部63は、認証部62による認証処理(ログイン処理)が成功した場合、即ち、例えば、ユーザIDとパスワードの組み合わせが予め登録されていた場合に、文書を図示しない文書記憶部から取得する。ここで、取得する文書は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした後に、そのユーザに関連付けられているクラウド上の文書をクライアント端末10で閲覧させ、閲覧させた文書の中から選択させるとよい。
【0056】
プリンタ情報記憶部64は、ユーザのユーザIDと、そのユーザが利用可能な画像形成装置30の装置IDとを対応付けたプリンタ情報を記憶する。
【0057】
プリンタ一覧生成部65は、受信部61が印刷開始指示を受信した際に、プリンタ情報記憶部64に記憶されたプリンタ情報を参照し、印刷開始指示を送信したユーザのユーザIDに対応付けられた画像形成装置30の装置IDを含むプリンタ一覧を生成する。
【0058】
検索パケット生成部66は、プリンタ一覧生成部65が生成したプリンタ一覧に装置IDが含まれる全ての画像形成装置30に送信するプリンタ検索パケットを生成する。
【0059】
装置決定部67は、受信部61が装置特定情報を受信した際に、装置特定情報に含まれる装置IDを、出力先の画像形成装置30の装置IDに決定する。
【0060】
印刷指示情報生成部68は、受信部61が印刷実行指示を受信した際に、クライアント端末10に表示されていた文書を印刷設定に則って印刷することを指示する印刷指示情報を生成する。
【0061】
送信部69は、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際に、プリンタ一覧生成部65が生成したプリンタ一覧をクライアント端末10に送信するのと並行して、検索パケット生成部66が生成したプリンタ検索パケットをプリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に送信する。また、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際に、装置決定部67が決定した画像形成装置30の装置IDをクライアント端末10に送信する。更に、ユーザがクライアント端末10で印刷設定を行って実行ボタンを押下した際に、印刷指示情報生成部68が生成した印刷指示情報を画像形成装置30に送信する。本実施の形態では、複数の印刷装置に関する情報を印刷指示装置に通知する第1の通知手段、検索情報を複数の印刷装置に配信する配信手段、複数の印刷装置に関する情報の中から特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知する第2の通知手段の一例として、送信部69を設けている。
【0062】
次いで、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの動作について説明する。
まず、画像形成装置30として、クライアント端末10のユーザであるユーザAが利用したいと思っている画像形成装置30cを想定し、クライアント端末10、クラウドプリントサーバ50、画像形成装置30cの動作について説明する。
図11〜図13は、クライアント端末10、クラウドプリントサーバ50、画像形成装置30cの動作例を示したシーケンス図である。
【0063】
最初に、ユーザAはクラウドプリントサービスに対するログイン操作を行う。すると、図11に示すように、クライアント端末10では、操作受付部25が、このログイン操作を受け付ける(ステップ201)。そして、送信部29が、このログイン操作で入力されたログイン情報をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ202)。
【0064】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、ログイン情報を受信する(ステップ601)。そして、認証部62が、このログイン情報に基づいて、ログイン処理を行う(ステップ602)。
ログイン処理が成功すると、文書取得部63が、文書を取得する(ステップ603)。具体的には、ユーザがクライアント端末10で文書の閲覧指示を行うと、クラウドプリントサーバ50がそのユーザに関連付けられているクラウド上の文書をクライアント端末10で閲覧させ、ユーザがその文書の中から印刷したい文書を選択すると、文書取得部63が、その選択された文書を取得する。尚、ログイン処理が失敗した場合は、エラーをクライアント端末10に返すだけであるので、省略している。そして、送信部69が、ステップ603で取得した文書をクライアント端末10に送信する(ステップ604)。
【0065】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、文書を受信する(ステップ203)。そして、表示制御部24が、文書を表示機構15に出力し、表示機構15が文書を表示し、ユーザAが文書に対して操作できるようにする(ステップ204)。
その後、ユーザAは、印刷したい文書があれば、印刷ボタンを押下する。すると、クライアント端末10では、操作受付部25が、印刷ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ205)。そして、送信部29が、印刷開始指示をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ206)。
【0066】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、印刷開始指示を受信する(ステップ605)。そして、プリンタ一覧生成部65が、プリンタ情報記憶部64に記憶されたプリンタ情報を参照することにより、ユーザAが利用可能なものとして登録された画像形成装置30の一覧であるプリンタ一覧を生成し(ステップ606)、送信部69が、このプリンタ一覧をクライアント端末10に送信する(ステップ607)。
【0067】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、プリンタ一覧を受信する(ステップ207)。そして、表示制御部24が、プリンタ一覧を表示機構15に出力し、表示機構15がプリンタ一覧を表示する(ステップ208)。ユーザAは、このプリンタ一覧に含まれる画像形成装置30の中から出力先を選択可能となる。
【0068】
ここで、ユーザAが出力先を容易に選択できればよいが、登録されている画像形成装置30の数が多い場合や、プリンタ一覧に表示される名称だけでは出力先としたい画像形成装置30を特定できない場合は、出力先を選択することが困難になってしまう。
そこで、本実施の形態では、印刷ボタンを押下した際に、ユーザAが利用可能な全ての画像形成装置30に対して、プリンタ検索パケットをネットワーク90を介して通知する。
【0069】
即ち、クラウドプリントサーバ50では、ステップ607で送信部69がクライアント端末10にプリンタ一覧を送信するのと並行して、検索パケット生成部66が、プリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に対するプリンタ検索パケットを生成し(ステップ608)、送信部69が、このプリンタ検索パケットを、プリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に送信する(ステップ609)。
【0070】
これにより、画像形成装置30cでは、受信部41cが、プリンタ検索パケットを受信する(ステップ401)。そして、検索パケット管理部42cが、プリンタ検索パケットを取得して検索パケット記憶部43cに記憶する(ステップ402)。
【0071】
次に、ユーザAは、画像形成装置30cの前まで移動し、画像形成装置30cのプリンタ特定ボタンを押下する。すると、図12に示すように、画像形成装置30cでは、操作受付部45cが、プリンタ特定ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ421)。そして、検索パケット管理部42cが、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されているかどうかを判定する(ステップ422)。
【0072】
その結果、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定されれば、表示制御部44cが、その複数のプリンタ検索パケットに含まれる複数のユーザ名の一覧を含むユーザ選択画面を操作パネル35cに表示し、ユーザAに何れかのユーザ名を選択させる(ステップ423)。そして、操作受付部45cは、ユーザ名を選択する操作を受け付ける(ステップ424)。このとき、選択されたユーザ名に対応するユーザIDがユーザAのユーザIDとして特定される。
一方、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されていないと判定されれば、つまり、1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定されれば、ユーザ選択画面は表示されず、その1つのプリンタ検索パケットに含まれるユーザIDがユーザAのユーザIDとして特定される。
【0073】
尚、この動作例では、画像形成装置30cはユーザAが利用可能なものとして登録されているので、検索パケット記憶部43cにプリンタ検索パケットが記憶されていることを前提としたが、ユーザAが利用可能なものとして登録されていない画像形成装置30では、検索パケット記憶部43にプリンタ検索パケットが記憶されていない場合もある。その場合は、図示しないが、エラーを表示して処理を終了するとよい。
【0074】
さて、ユーザAのユーザIDが特定されると、装置特定情報生成部46cは、特定されたユーザIDと、自装置の装置IDとを含む装置特定情報を生成する(ステップ425)。そして、送信部49cが、装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ426)。
【0075】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、装置特定情報を受信する(ステップ621)。そして、装置決定部67が、画像形成装置30cの装置IDを出力先の装置IDとして決定し(ステップ622)、送信部69が、この装置IDをクライアント端末10に送信する(ステップ623)。尚、このとき、装置IDの送信先のクライアント端末10は次のように決定するとよい。即ち、図11のステップ602でログイン処理を行った際にユーザIDとクライアント端末10のアドレスとの対応情報を保持しておく。そして、ステップ621で受信した装置特定情報に含まれるユーザIDをキーにこの対応情報を検索してクライアント端末10のアドレスを求めることにより決定するとよい。
【0076】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、装置IDを受信する(ステップ221)。そして、表示制御部24が、この装置IDの画像形成装置30cに対する印刷設定画面を表示機構15に出力し、表示機構15が、この印刷設定画面を表示する(ステップ222)。即ち、プリンタ選択画面上であたかも画像形成装置30cが選択されたかのように、画像形成装置30cに対する印刷設定画面が表示される。
【0077】
次いで、ユーザAは、クライアント端末10に表示された印刷設定画面で印刷設定を行った後に、実行ボタンを押下する。すると、図13に示すように、クライアント端末10では、操作受付部25が、実行ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ241)。そして、送信部29が、印刷設定を含む印刷実行指示をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ242)。
【0078】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、印刷実行指示を受信する(ステップ641)。そして、印刷指示情報生成部68が、図11のステップ204で表示された文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成し(ステップ642)、送信部69が、印刷指示情報を画像形成装置30cに送信する(ステップ643)。
【0079】
これにより、画像形成装置30cでは、受信部41cが、印刷指示情報を受信する(ステップ441)。そして、印刷制御部47cが、この印刷指示情報を画像形成部37cに出力し、画像形成部37cが、この印刷指示情報に基づいて文書を印刷する(ステップ442)。その後、検索パケット管理部42cが、検索パケット記憶部43cに記憶されたプリンタ検索パケットのうち、この印刷に対応するプリンタ検索パケットを削除する(ステップ443)。具体的には、図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットが記憶されていると判定された場合には、その1つのプリンタ検索パケットを削除する。また、図12のステップ422で複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定された場合には、図12のステップ424で選択されたユーザ名を含むプリンタ検索パケットを削除する。
【0080】
次に、画像形成装置30として、ユーザAが利用したいと思っている画像形成装置30c以外の画像形成装置30を想定し、この画像形成装置30の動作について説明する。
図14は、このような画像形成装置30の動作例を示したフローチャートである。
図示するように、画像形成装置30では、検索パケット管理部42が、検索パケット記憶部43に記憶されたプリンタ検索パケットの中に、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがあるかどうかを判定する(ステップ461)。具体的には、検索パケット記憶部43に記憶されたプリンタ検索パケットに含まれる検索開始時刻から現在時刻までの時間差を算出し、その時間差が予め定めた時間差を超えているプリンタ検索パケットがあるかどうかを判定する。
【0081】
その結果、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがないと判定されれば、再びステップ461の判定を行う。
一方、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがあると判定されれば、検索パケット管理部42は、そのプリンタ検索パケットを削除し(ステップ462)、再びステップ461の判定を行う。
【0082】
以上、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの動作について述べてきた。
ここで、このクラウドプリントシステムの動作については、次のような変形例も考えられる。
まず、本実施の形態では、画像形成装置30が、図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定した場合に、ユーザ選択画面を表示することなく、その1つのプリンタ検索パケットに含まれるユーザIDをユーザAのユーザIDとして特定するようにしたが、この限りではない。図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定された場合であっても、1つのユーザ名を含むユーザ選択画面を表示し、ユーザAにそのユーザ名を選択させるようにしてよい。
【0083】
また、本実施の形態では、画像形成装置30が、図12のステップ422で複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定した場合に、ユーザAにユーザ名を選択させるだけで装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信するようにしたが、この限りではない。ユーザAにユーザ名を選択させ、パスワードの入力等をさせて認証を行った後、装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信することで、別のユーザになりすますことを防止するようにしてもよい。
【0084】
更に、本実施の形態では、クライアント端末10が、図12のステップ222で、プリンタ一覧内の画像形成装置30cに対する印刷設定画面を表示することで、画像形成装置30cが出力先であることを明示するようにしたが、この限りではない。図12のステップ222で、プリンタ一覧内の画像形成装置30cの名称に対して印の付加、色の変更等の強調表示を行ったり、プリンタ一覧内の画像形成装置30cの名称を一覧の上位に移動させたりすることで、画像形成装置30cが出力先であることを明示するようにしてもよい。ここで、プリンタ一覧は、複数の印刷装置に関する情報の一例である。また、画像形成装置30cに対する印刷設定画面、画像形成装置30cの名称に対する強調表示、画像形成装置30cの名称の移動は、複数の印刷装置に関する情報の中から特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報の一例である。
【0085】
また、本実施の形態では、クラウドプリントサーバ50は、図13のステップ641でクライアント端末10から印刷実行指示を受信した時点で、文書を画像形成装置30が処理可能な形式に変換した印刷データと、印刷設定とを含む印刷指示情報を生成するようにしたが、この限りではない。図12のステップ621で画像形成装置30cから装置特定情報を受信した時点で印刷データを生成し、図13のステップ641でクライアント端末10から印刷実行指示を受信したときに、この生成された印刷データと、印刷設定とを含む印刷指示情報を画像形成装置30cに送信するようにしてもよい。尚、ここでは、画像形成装置30cから装置特定情報を受信した時点としたが、画像形成装置30cを指定する操作がなされた際であれば、如何なる時点で印刷データを生成してもよい。また、クライアント端末10から印刷実行指示を受信したときとしたが、クライアント端末10で印刷設定が行われた際であれば、如何なる時点で印刷指示情報を生成してもよい。
【0086】
更に、本実施の形態では、利用可能な画像形成装置30がユーザに関連付けられていたが、この限りではない。利用可能な画像形成装置30がクライアント端末10に関連付けられていてもよい。この場合、プリンタ検索パケットは、クライアント端末10に関連付けられた全ての画像形成装置30に送信され、画像形成装置30で受信したプリンタ検索パケットが複数あれば、それらのプリンタ検索パケットを送信させる操作が行われたクライアント端末10の名前の一覧が表示されることになる。ここで、ユーザ、クライアント端末10は、印刷指示元の一例である。
【0087】
更にまた、本実施の形態では、画像形成装置30cに記憶されたプリンタ検索パケットを、そのプリンタ検索パケットに対応する印刷が終了すると削除するようにした。
しかしながら、このようなタイミングでプリンタ検索パケットを削除することとすると、同じ画像形成装置30で続けて文書を印刷する場合には、印刷のたびに画像形成装置30のプリンタ特定ボタンを押す、一度選択された画像形成装置30のクライアント端末10上での名称を覚えておいてプリンタ選択画面でその名称を選択する等の操作が必要となる。
そこで、画像形成装置30cに記憶されたプリンタ検索パケットも、図14で示したように、予め定めた時間が経過すると削除するようにしてよい。或いは、クライアント端末10の位置情報を使い、クライアント端末10が画像形成装置30cの周囲の予め定めた範囲の外に移動した後に削除するようにしてもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、画像形成装置30c以外の画像形成装置30に記憶されたプリンタ検索パケットを予め定めた時間が経過すると削除するようにしたが、この限りではない。
例えば、画像形成装置30cが、図12のステップ421でプリンタ特定ボタンの押下を受け付けた時点で、他の画像形成装置30に削除命令を送信し、この削除命令を受信することにより、他の画像形成装置30がプリンタ検索パケットを削除するようにしてもよい。
或いは、クライアント端末10が、図12のステップ221で装置IDを受信した時点で、その装置IDを持つ画像形成装置30c以外の画像形成装置30に削除命令を送信し、この削除命令を受信することにより、画像形成装置30c以外の画像形成装置30がプリンタ検索パケットを削除するようにしてもよい。
【0089】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0090】
10…クライアント端末、21…受信部、24…表示制御部、25…操作受付部、29…送信部、30…画像形成装置、41…受信部、42…検索パケット管理部、43…検索パケット記憶部、44…表示制御部、45…操作受付部、46…装置特定情報生成部、47…印刷制御部、49…送信部、50…クラウドプリントサーバ、61…受信部、62…認証部、63…文書取得部、64…プリンタ情報記憶部、65…プリンタ一覧生成部、66…検索パケット生成部、67…装置決定部、68…印刷指示情報生成部、69…送信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷指示支援システム、印刷装置、印刷指示支援装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報検索装置が、その物理的な使用位置を求め、情報検索用サーバへ送り、情報検索用サーバが、分散型データベースの各情報に含まれる位置関連情報から得られる物理的位置と情報アドレスとの対応表を用いて、情報検索装置の使用位置と各情報に係る物理的位置との距離を算出し、その算出結果をもとに、近距離の情報の情報アドレスを優先的に選択して情報検索装置に返信し、情報検索装置が、検索する情報を選択するための一覧を表示し、操作入力に従って検索/読み出しを実行する技術は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
クライアント端末装置が、移動端末装置が存在する位置に関する移動端末装置位置情報と、プリンタ装置が存在する位置に関するプリンタ装置位置情報とを取得し、移動端末装置位置情報及びプリンタ装置位置情報に基づいて、移動端末装置位置情報に応じたプリンタ装置位置情報を有するプリンタ装置を検出する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
端末装置が、自身のいる階のアクセスポイント、サポート態様、プリンタドライバ名及び自身の現在位置を示す情報が入力されると、入力されたプリンタドライバ名と一致するレコードをプリンタ情報データベースから抽出し、入力されたサポート態様情報と現在位置を示す情報に基づいてクエリー式を生成し、抽出したレコードからこのクエリー式を満たすレコードを抽出し、スコア特定テーブルを参照して、抽出した各レコードに対応するスコアを特定し、このスコアが最も高いレコードのIPアドレスをデフォルトの出力先として特定する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
ホストコンピュータの入力手段から、ホストコンピュータからの距離に基づいて各プリンタを選択するための優先順位が設定されてRAM等に記憶され、該記憶された優先順位に基づいてホストコンピュータのCPUがホストコンピュータと各入出力デバイスとの距離の程度を表示部に遠近表示させる技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
ユーザが希望するデバイスに最後にログインを行うことで、ログイン管理装置に保存されているログイン履歴テーブルから、最後にログインされたデバイスについての情報が他のデバイスの情報とは識別され得る位置関係及び/または表示態様で表示されるように表示データを作成し、表示データを端末装置の表示手段に表示する技術も知られている(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−21259号公報
【特許文献2】特開2005−44024号公報
【特許文献3】特開2007−304981号公報
【特許文献4】特開平10−187400号公報
【特許文献5】特開2008−210060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することを容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置による印刷指示を支援する印刷指示支援装置と、前記印刷指示装置及び前記印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられ、当該印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する複数の印刷装置とを備え、前記印刷指示支援装置は、前記印刷指示装置の操作に応じて、前記複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段とを備え、前記複数の印刷装置のそれぞれは、前記配信手段により配信された前記検索情報を受信する受信手段と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、当該指定する操作が自装置に対してなされたことを示す指定操作情報を前記印刷指示支援装置に送信する送信手段とを備え、前記印刷指示支援装置は、前記指定操作情報を送信した特定の印刷装置から当該指定操作情報を受信すると、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段を更に備えたことを特徴とする印刷指示支援システムである。
請求項2に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する受信手段と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする印刷装置である。
請求項3に記載の発明は、前記受信手段は、前記印刷指示元の識別情報を含む前記検索情報を受信し、前記送信手段は、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置である。
請求項4に記載の発明は、前記送信手段は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により1つの前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該1つの検索情報に含まれる1つの前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置である。
請求項5に記載の発明は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により複数の前記検索情報が受信されていれば、当該複数の検索情報に含まれる複数の前記識別情報を表示する表示手段を更に備え、前記送信手段は、前記表示手段に表示された前記複数の識別情報の中から特定の識別情報が選択されると、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該特定の識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置である。
請求項6に記載の発明は、自装置に関する情報を選択することを促す情報の通知に応答した前記印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する印刷手段と、前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷手段により前記文書が印刷された後に削除する削除手段とを更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項7に記載の発明は、前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷指示支援装置により当該検索情報が送信されてから又は前記受信手段により当該検索情報が受信されてから予め定められた時間が経過した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項8に記載の発明は、前記受信手段により受信された前記検索情報を、自装置の周囲の予め定められた範囲の外に前記印刷指示装置が移動した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置である。
請求項9に記載の発明は、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置の操作に応じて、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と、前記配信手段により前記検索情報が配信された特定の印刷装置に対して、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた場合に、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段とを備えたことを特徴とする印刷指示支援装置である。
請求項10に記載の発明は、前記第1の通知手段は、前記複数の印刷装置を識別する情報を、前記複数の印刷装置に関する情報として、前記印刷指示装置に通知し、前記第2の通知手段は、前記特定の印刷装置における前記文書の印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示させる情報を、前記特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報として、前記印刷指示装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の印刷指示支援装置である。
請求項11に記載の発明は、前記特定の印刷装置に対して前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた際に、当該文書を印刷装置が処理可能な形式に変換した印刷データを生成する印刷データ生成手段と、前記印刷設定を行うための画面を表示させる情報の通知に応答して前記印刷指示装置に表示された当該画面で当該印刷設定が行われた際に、当該印刷設定の情報と、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データとに基づいて、当該文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段とを更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の印刷指示支援装置である。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する機能と、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することを促す情報を、その印刷指示元に正しく返すことができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、単一の印刷指示元が印刷装置を検索した場合に、その印刷指示元の目前にある印刷装置を迅速に選択することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、複数の印刷指示元が印刷装置を検索した場合であっても、その印刷指示元の目前にある印刷装置を正しく選択することができる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として印刷装置を続けて選択する際の操作性を向上しつつ、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することもできる。
請求項8の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元の目前にある印刷装置として続けて選択される可能性がある印刷装置を続けて選択する際の操作性を向上しつつ、印刷指示元の目前にある印刷装置として選択されない印刷装置に検索情報が記憶されたままになることによる記憶容量の無駄の発生を抑制することもできる。
請求項9の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
請求項10の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置を識別する情報の通知に応答してその印刷指示元の目前にある印刷装置における印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示することが容易になる。
請求項11の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷装置での文書の印刷を早く開始することができる。
請求項12の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置の中からその印刷指示元の目前にある印刷装置を選択することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの構成例を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるクライアント端末のハードウェア構成例を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態の概略動作について説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるクライアント端末の機能構成例を示したブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態におけるクラウドプリントサーバの機能構成例を示したブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるクライアント端末、クラウドプリントサーバ、画像形成装置の間の情報交換の例を示したシーケンス図である。
【図14】本発明の実施の形態における画像形成装置の動作例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの全体構成例を示したものである。
図示するように、このクラウドプリントシステムでは、まず、クライアント端末10が、アクセスポイント20を介してネットワーク90と無線接続可能になっている。また、画像形成装置30a,30b,30cと、クラウドプリントサーバ50とが、ネットワーク90に接続されている。
尚、図では、画像形成装置30a,30b,30cを示したが、これらを区別する必要がない場合は、画像形成装置30と称する。また、図には、3つの画像形成装置30しか示していないが、4つ以上の画像形成装置30を設けてもよい。
【0013】
クライアント端末10は、後述するクラウドプリントサービスにログインしてクラウドプリントサーバ50内の文書等をユーザが閲覧できるようにし、ユーザの操作に応じてその文書等の画像形成装置30での印刷をクラウドプリントサーバ50に指示するコンピュータ装置である。ここで、クライアント端末10としては、モバイルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン等を用いるとよい。本実施の形態では、印刷指示装置の一例として、クライアント端末10を設けている。
アクセスポイント20は、有線で通信を行うネットワーク90に対して、無線通信を行うクライアント端末10を接続する機器又は機能である。
【0014】
画像形成装置30は、記録媒体に画像を形成し、印刷媒体として出力する装置である。ここで、画像形成装置30としては、プリンタ機能のみを備えた装置を用いてもよいし、これに加えてスキャナ機能、ファクシミリ機能等の他の画像処理機能を備えた装置を用いてもよい。本実施の形態では、印刷装置の一例として、画像形成装置30を設けている。
【0015】
クラウドプリントサーバ50は、クライアント端末10として様々なデバイスを用い、自宅、オフィス、公共の場所等に設置された画像形成装置30で文書を印刷できるようにするサービス(以下、「クラウドプリントサービス」という)を提供するサーバコンピュータである。具体的には、画像形成装置30での文書の印刷を指示する印刷指示情報の生成がクライアント端末10から要求されると、印刷指示情報を生成し、これを画像形成装置30に送信することで印刷指示を行う。本実施の形態では、印刷指示支援装置の一例として、クラウドプリントサーバ50を設けている。
【0016】
ネットワーク90は、アクセスポイント20とクラウドプリントサーバ50との間、及び、画像形成装置30とクラウドプリントサーバ50との間の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネットである。
【0017】
次に、クライアント端末10のハードウェア構成について説明する。
図2は、クライアント端末10のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、クライアント端末10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)11と、記憶手段であるメインメモリ12及びHDD(Hard Disk Drive)13とを備える。ここで、CPU11は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、後述する各機能を実現する。また、メインメモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。尚、クライアント端末10が携帯電話やスマートフォンである場合は、HDD13に代えて、フラッシュストレージを用いるとよい。
更に、クライアント端末10は、外部との通信を行うための通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)14と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構15と、キーボードやマウス等の入力デバイス16とを備える。
【0018】
尚、図2は、クラウドプリントサーバ50のハードウェア構成を示した図として捉えることもできる。この場合、CPU11、メインメモリ12、HDD13、通信I/F14、表示機構15、入力デバイス16は、それぞれ、CPU51、メインメモリ52、HDD53、通信I/F54、表示機構55、入力デバイス56と表記するものとする。
【0019】
図3は、画像形成装置30のハードウェア構成例を示した図である。
図示するように、画像形成装置30は、CPU31と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)33と、HDD34と、操作パネル35と、画像読取部36と、画像形成部37と、通信I/F38とを備える。
【0020】
CPU31は、ROM33等に記憶された各種プログラムをRAM32にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
RAM32は、CPU31の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM33は、CPU31が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD34は、画像読取部36が読み取った画像データや画像形成部37における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
操作パネル35は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。
【0021】
画像読取部36は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部36は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0022】
画像形成部37は、記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部37は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
通信I/F38は、ネットワークを介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
【0023】
尚、図3は、画像形成装置30のハードウェア構成例を示す図としたが、これを画像形成装置30a,30b,30cのハードウェア構成例を示す図として捉えることもできる。その場合、画像形成装置30a,30b,30cの各構成要素は、それぞれ、添え字a,b,cを付して表すものとする。
【0024】
ところで、図1のクラウドプリントシステムにおいて、クライアント端末10のユーザが複数の離れた場所を行き来するような場合を考える。このような場合、ユーザは、各場所で使う画像形成装置30を自身のユーザアカウントに関連付けてクラウドプリントサーバ50に登録しておき、印刷時にはその中から利用したい画像形成装置30を選択することで出力先の画像形成装置30を特定するのが一般的である。
【0025】
しかしながら、ユーザアカウントに関連付けて登録された画像形成装置30が多数ある場合には、ユーザが画像形成装置30を特定する操作が煩雑になってしまう。特に、ユーザが目の前にある画像形成装置30を利用したいと思っているにも関わらず、その画像形成装置30を登録された画像形成装置30の中から探し出せない場合、ユーザはもどかしさを感じてしまう。また、ユーザがいる場所とは異なる場所にある画像形成装置30を誤って選択した場合は、印刷物が放置されるというセキュリティリスクも生じる。
【0026】
そこで、本実施の形態では、ユーザが、目の前の画像形成装置30を、多数の画像形成装置30の中から容易に(画像形成装置30にユーザ名及びパスワードを入力するログイン処理を必要とせずに)、かつ、クライアント端末10と画像形成装置30とが直接通信不可能な状態であっても、選択できるようにする。
【0027】
まず、本実施の形態の概略動作について説明する。尚、ここでは、ユーザAが印刷を指示するものとする。また、画像形成装置30としては、画像形成装置30a,30b,30c,…30xが設置されており、ユーザAはこのうち画像形成装置30cを利用することを望んでいるものとする。
【0028】
(1)ユーザAが、クライアント端末10を操作することによりクラウドプリントサービスにログインし、クラウドプリントサーバ50内の文書を選択すると、クラウドプリントサーバ50は、この選択された文書をクライアント端末10に表示して閲覧可能にする。
図4に、クライアント端末10で文書が閲覧可能になっているときの状態を示す。
クライアント端末10には文書と共に印刷ボタンが表示されるので、ユーザAは、印刷ボタンを押す操作により、閲覧中の文書の印刷をクラウドプリントサーバ50に指示する。
【0029】
(2)クラウドプリントサーバ50は、ユーザAが利用可能なものとして登録されている画像形成装置30の一覧を作成し、その一覧を含むプリンタ選択画面をクライアント端末10に表示する。
図5に、クライアント端末10にプリンタ選択画面が表示されたときの状態を示す。
ここで、ユーザAは、利用したい画像形成装置30cを容易に特定できる場合は、一覧から画像形成装置30cを選択すればよい。しかしながら、多数の画像形成装置30の一覧がクライアント端末10に表示されている場合、ユーザAが一覧から画像形成装置30cを選択するのが困難になると考えられる。
そこで、本実施の形態では、次の(3),(4)の動作を行う。尚、ユーザAが一覧から画像形成装置30cを選択した場合は、次の(3),(4)の動作を行わずに、その次の(5)の動作に直接移行する。
【0030】
(3)クラウドプリントサーバ50は、ユーザAが利用可能なものとして登録されている全ての画像形成装置30に、ユーザAが画像形成装置30cを検索するためのプリンタ検索パケットを送信する。
図6に、クラウドプリントサーバ50がプリンタ検索パケットを全ての画像形成装置30に送信するときのクラウドプリントシステムの動作について示す。
ここで、プリンタ検索パケットには、ユーザAのユーザ名及びユーザIDと、画像形成装置30cの検索を開始した時刻である検索開始時刻とが含まれている。
【0031】
(4)ユーザAは、画像形成装置30cがある場所に移動し、画像形成装置30cの操作パネル35c上のプリンタ特定ボタンを押す。
図7に、ユーザAがプリンタ特定ボタンを押す操作を行ったときのクラウドプリントシステムの動作について示す。
ユーザAがプリンタ特定ボタンを押す操作を行うと、画像形成装置30cは、自身が受信したプリンタ検索パケットを検索する。
その結果、受信したプリンタ検索パケットが1つのみの場合、画像形成装置30cは、自身の装置IDと、プリンタ検索パケットに含まれていたユーザIDとをクラウドプリントサーバ50に通知する。
一方、受信したプリンタ検索パケットが複数あった場合、画像形成装置30cは、操作パネル35cに、受信した全てのプリンタ検索パケットに含まれているユーザ名の一覧を表示し、ユーザAにユーザ名を選択させる。そして、画像形成装置30cは、自身の装置IDと、選択されたユーザ名に対応するユーザIDとをクラウドプリントサーバ50に通知する。
これにより、クラウドプリントサーバ50は、受信した装置ID及びユーザIDから、ユーザAが利用したい画像形成装置30は画像形成装置30cであると判断し、クライアント端末10上のプリンタ選択画面で画像形成装置30cが選択されたものとして、画像形成装置30cの印刷設定画面をクライアント端末10に表示する。
【0032】
(5)ユーザAは、クライアント端末10がある場所に移動し、クライアント端末10に表示された印刷設定画面上で、各種印刷設定を行った後、実行ボタンを押す。すると、クライアント端末10は、(1)でクライアント端末10に表示されていた文書をこの印刷設定に基づいて画像形成装置30cで印刷するようクラウドプリントサーバ50に指示する。
【0033】
(6)クラウドプリントサーバ50は、(1)でクライアント端末10に表示されていた文書をこの印刷設定に基づいて印刷することを指示する印刷指示情報を生成し、画像形成装置30cにこの印刷指示情報を送信する。
【0034】
(7)ユーザAは、画像形成装置30cで印刷された印刷物を受け取る。また、画像形成装置30cは、文書の印刷が終了すると、ユーザAが印刷ボタンを押す操作に応じて届いていたプリンタ検索パケットを削除する。
【0035】
(8)ユーザAの印刷指示により文書を印刷した画像形成装置30c以外の画像形成装置30は、プリンタ検索パケットに含まれている検索開始時刻から予め定めた時間が経過すると、プリンタ検索パケットを削除する。
【0036】
尚、上記概略動作では、(1)でユーザAがクライアント端末10上の印刷ボタンを押すと、クラウドプリントサーバ50が、(2)でクライアント端末10にプリンタ選択画面を表示するのに並行して、(3)で全ての画像形成装置30にプリンタ検索パケットを送信するようにした。しかしながら、プリンタ検索パケットを送信するタイミングはこれには限らない。(1)でユーザAがクライアント端末10上の印刷ボタンを押すと、(2)でクラウドプリントサーバ50がクライアント端末10にプリンタ選択画面を表示する際にプリンタ検索ボタンも表示し、ユーザAが画像形成装置30の検索を開始したいと思ったタイミングでプリンタ検索ボタンを押すことにより、(3)でクラウドプリントサーバ50が全ての画像形成装置30にプリンタ検索パケットを送信するようにしてもよい。
【0037】
次に、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの構成について説明する。
図8は、クライアント端末10の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、クライアント端末10は、受信部21と、表示制御部24と、操作受付部25と、送信部29とを備えている。
【0038】
受信部21は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした際にはユーザが選択した文書を、ユーザが印刷ボタンを押下した際にはユーザが利用可能な画像形成装置30の一覧を、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際には画像形成装置30の装置IDを、それぞれクラウドプリントサーバ50から受信する。
【0039】
表示制御部24は、受信部21が文書を受信した際にはその文書を、受信部21が画像形成装置30の一覧を受信した際にはその一覧を含むプリンタ選択画面を、受信部21が画像形成装置30の装置IDを受信した際には画像形成装置30に対する印刷設定を行うための印刷設定画面を、それぞれ表示機構15に表示するように制御する。
【0040】
操作受付部25は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインする操作、ユーザが印刷ボタンを押下する操作、ユーザが印刷設定を行って実行ボタンを押下する操作を受け付ける。
【0041】
送信部29は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした際にはログイン情報(ユーザID、パスワード等)を、ユーザが印刷ボタンを押下した際には印刷の開始を指示する情報(以下、「印刷開始指示」という)を、ユーザが印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には印刷の実行を指示する情報(以下、「印刷実行指示」という)を、それぞれクラウドプリントサーバ50に送信する。
【0042】
図9は、画像形成装置30の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、画像形成装置30は、受信部41と、検索パケット管理部42と、検索パケット記憶部43と、表示制御部44と、操作受付部45と、装置特定情報生成部46と、印刷制御部47と、送信部49とを備えている。
【0043】
受信部41は、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際にはユーザが利用する画像形成装置30を検索するためのプリンタ検索パケット(ユーザID及びユーザ名を含む)を、ユーザがクライアント端末10でこの画像形成装置30に対する印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には文書の印刷を指示する印刷指示情報を、それぞれクラウドプリントサーバ50から受信する。本実施の形態では、検索情報の一例として、プリンタ検索パケットを用いており、検索情報を受信する受信手段の一例として、受信部41を設けている。
【0044】
検索パケット管理部42は、受信部41がプリンタ検索パケットを受信した際にはそのプリンタ検索パケットを取得して検索パケット記憶部43に記憶する。また、ユーザがプリンタ特定ボタンを押下した際には、検索パケット記憶部43内にプリンタ検索パケットが1つあるか複数あるかを判定し、プリンタ検索パケットが1つあれば、プリンタ検索パケットに含まれるユーザIDを、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザIDとして特定する。更に、プリンタ検索パケットの検索に応じて印刷制御部47の制御により文書が印刷された後、又は、プリンタ検索パケットに含まれる検索開始時刻から予め定めた時間が経過した後に、検索パケット記憶部43に記憶されたそのプリンタ検索パケットを削除する。尚、検索開始時刻としては、クラウドプリントサーバ50がプリンタ検索パケットを送信した時刻を設定してもよいし、画像形成装置30がプリンタ検索パケットを受信した時刻を設定してもよい。本実施の形態では、検索情報を削除する削除手段の一例として、検索パケット管理部42を設けている。
【0045】
検索パケット記憶部43は、検索パケット管理部42が取得したプリンタ検索パケットを記憶する。
【0046】
表示制御部44は、検索パケット管理部42でプリンタ検索パケットが複数あると判定されれば、それら複数のプリンタ検索パケットに含まれる複数のユーザ名の中から、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザ名を選択するためのユーザ選択画面を操作パネル35に表示するように制御する。本実施の形態では、識別情報の一例として、ユーザ名を用いており、複数の識別情報を表示する表示手段の一例として、表示制御部44を設けている。
【0047】
操作受付部45は、ユーザがプリンタ特定ボタンを押下する操作を受け付ける。また、ユーザがユーザ選択画面上で自身のユーザ名を選択する操作を受け付け、選択されたユーザ名に対応するユーザIDを、プリンタ特定ボタンを押下したユーザのユーザIDとして特定する。
【0048】
装置特定情報生成部46は、検索パケット管理部42又は操作受付部45で特定されたユーザIDと、画像形成装置30の装置IDとを含む装置特定情報を生成する。本実施の形態では、指定操作情報、複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知させるための情報の一例として、装置特定情報を用いている。
【0049】
印刷制御部47は、受信部41が印刷指示情報を受信した際にはこの印刷指示情報に基づく文書の印刷を実行する。本実施の形態では、文書を印刷する印刷手段の一例として、印刷制御部47を設けている。
【0050】
送信部49は、装置特定情報生成部46が生成した装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信する。本実施の形態では、指定操作情報を送信する送信手段、複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知させるための情報を送信する送信手段の一例として、送信部49を設けている。
【0051】
尚、図9は、画像形成装置30の機能構成例を示す図としたが、これを画像形成装置30a,30b,30cの機能構成例を示す図として捉えることもできる。その場合、画像形成装置30a,30b,30cの各構成要素は、それぞれ、添え字a,b,cを付して表すものとする。
【0052】
図10は、クラウドプリントサーバ50の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、クラウドプリントサーバ50は、受信部61と、認証部62と、文書取得部63と、プリンタ情報記憶部64と、プリンタ一覧生成部65と、検索パケット生成部66と、装置決定部67と、印刷指示情報生成部68と、送信部69とを備えている。
【0053】
受信部61は、ユーザがクライアント端末10でクラウドプリントサービスにログインした際にはログイン情報(ユーザID、パスワード等)を、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際には印刷開始指示を、ユーザがクライアント端末10で印刷設定を行って実行ボタンを押下した際には印刷実行指示を、それぞれクライアント端末10から受信する。また、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際には装置特定情報を画像形成装置30から受信する。
【0054】
認証部62は、受信部61がログイン情報(ユーザID、パスワード等)を受信した際に、例えば、ユーザIDとパスワードの組み合わせが予め登録されているかを検査する認証処理(ログイン処理)を行う。
【0055】
文書取得部63は、認証部62による認証処理(ログイン処理)が成功した場合、即ち、例えば、ユーザIDとパスワードの組み合わせが予め登録されていた場合に、文書を図示しない文書記憶部から取得する。ここで、取得する文書は、ユーザがクラウドプリントサービスにログインした後に、そのユーザに関連付けられているクラウド上の文書をクライアント端末10で閲覧させ、閲覧させた文書の中から選択させるとよい。
【0056】
プリンタ情報記憶部64は、ユーザのユーザIDと、そのユーザが利用可能な画像形成装置30の装置IDとを対応付けたプリンタ情報を記憶する。
【0057】
プリンタ一覧生成部65は、受信部61が印刷開始指示を受信した際に、プリンタ情報記憶部64に記憶されたプリンタ情報を参照し、印刷開始指示を送信したユーザのユーザIDに対応付けられた画像形成装置30の装置IDを含むプリンタ一覧を生成する。
【0058】
検索パケット生成部66は、プリンタ一覧生成部65が生成したプリンタ一覧に装置IDが含まれる全ての画像形成装置30に送信するプリンタ検索パケットを生成する。
【0059】
装置決定部67は、受信部61が装置特定情報を受信した際に、装置特定情報に含まれる装置IDを、出力先の画像形成装置30の装置IDに決定する。
【0060】
印刷指示情報生成部68は、受信部61が印刷実行指示を受信した際に、クライアント端末10に表示されていた文書を印刷設定に則って印刷することを指示する印刷指示情報を生成する。
【0061】
送信部69は、ユーザがクライアント端末10で印刷ボタンを押下した際に、プリンタ一覧生成部65が生成したプリンタ一覧をクライアント端末10に送信するのと並行して、検索パケット生成部66が生成したプリンタ検索パケットをプリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に送信する。また、ユーザが画像形成装置30でプリンタ特定ボタンを押下した際に、装置決定部67が決定した画像形成装置30の装置IDをクライアント端末10に送信する。更に、ユーザがクライアント端末10で印刷設定を行って実行ボタンを押下した際に、印刷指示情報生成部68が生成した印刷指示情報を画像形成装置30に送信する。本実施の形態では、複数の印刷装置に関する情報を印刷指示装置に通知する第1の通知手段、検索情報を複数の印刷装置に配信する配信手段、複数の印刷装置に関する情報の中から特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を印刷指示装置に通知する第2の通知手段の一例として、送信部69を設けている。
【0062】
次いで、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの動作について説明する。
まず、画像形成装置30として、クライアント端末10のユーザであるユーザAが利用したいと思っている画像形成装置30cを想定し、クライアント端末10、クラウドプリントサーバ50、画像形成装置30cの動作について説明する。
図11〜図13は、クライアント端末10、クラウドプリントサーバ50、画像形成装置30cの動作例を示したシーケンス図である。
【0063】
最初に、ユーザAはクラウドプリントサービスに対するログイン操作を行う。すると、図11に示すように、クライアント端末10では、操作受付部25が、このログイン操作を受け付ける(ステップ201)。そして、送信部29が、このログイン操作で入力されたログイン情報をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ202)。
【0064】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、ログイン情報を受信する(ステップ601)。そして、認証部62が、このログイン情報に基づいて、ログイン処理を行う(ステップ602)。
ログイン処理が成功すると、文書取得部63が、文書を取得する(ステップ603)。具体的には、ユーザがクライアント端末10で文書の閲覧指示を行うと、クラウドプリントサーバ50がそのユーザに関連付けられているクラウド上の文書をクライアント端末10で閲覧させ、ユーザがその文書の中から印刷したい文書を選択すると、文書取得部63が、その選択された文書を取得する。尚、ログイン処理が失敗した場合は、エラーをクライアント端末10に返すだけであるので、省略している。そして、送信部69が、ステップ603で取得した文書をクライアント端末10に送信する(ステップ604)。
【0065】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、文書を受信する(ステップ203)。そして、表示制御部24が、文書を表示機構15に出力し、表示機構15が文書を表示し、ユーザAが文書に対して操作できるようにする(ステップ204)。
その後、ユーザAは、印刷したい文書があれば、印刷ボタンを押下する。すると、クライアント端末10では、操作受付部25が、印刷ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ205)。そして、送信部29が、印刷開始指示をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ206)。
【0066】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、印刷開始指示を受信する(ステップ605)。そして、プリンタ一覧生成部65が、プリンタ情報記憶部64に記憶されたプリンタ情報を参照することにより、ユーザAが利用可能なものとして登録された画像形成装置30の一覧であるプリンタ一覧を生成し(ステップ606)、送信部69が、このプリンタ一覧をクライアント端末10に送信する(ステップ607)。
【0067】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、プリンタ一覧を受信する(ステップ207)。そして、表示制御部24が、プリンタ一覧を表示機構15に出力し、表示機構15がプリンタ一覧を表示する(ステップ208)。ユーザAは、このプリンタ一覧に含まれる画像形成装置30の中から出力先を選択可能となる。
【0068】
ここで、ユーザAが出力先を容易に選択できればよいが、登録されている画像形成装置30の数が多い場合や、プリンタ一覧に表示される名称だけでは出力先としたい画像形成装置30を特定できない場合は、出力先を選択することが困難になってしまう。
そこで、本実施の形態では、印刷ボタンを押下した際に、ユーザAが利用可能な全ての画像形成装置30に対して、プリンタ検索パケットをネットワーク90を介して通知する。
【0069】
即ち、クラウドプリントサーバ50では、ステップ607で送信部69がクライアント端末10にプリンタ一覧を送信するのと並行して、検索パケット生成部66が、プリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に対するプリンタ検索パケットを生成し(ステップ608)、送信部69が、このプリンタ検索パケットを、プリンタ一覧に含まれる全ての画像形成装置30に送信する(ステップ609)。
【0070】
これにより、画像形成装置30cでは、受信部41cが、プリンタ検索パケットを受信する(ステップ401)。そして、検索パケット管理部42cが、プリンタ検索パケットを取得して検索パケット記憶部43cに記憶する(ステップ402)。
【0071】
次に、ユーザAは、画像形成装置30cの前まで移動し、画像形成装置30cのプリンタ特定ボタンを押下する。すると、図12に示すように、画像形成装置30cでは、操作受付部45cが、プリンタ特定ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ421)。そして、検索パケット管理部42cが、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されているかどうかを判定する(ステップ422)。
【0072】
その結果、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定されれば、表示制御部44cが、その複数のプリンタ検索パケットに含まれる複数のユーザ名の一覧を含むユーザ選択画面を操作パネル35cに表示し、ユーザAに何れかのユーザ名を選択させる(ステップ423)。そして、操作受付部45cは、ユーザ名を選択する操作を受け付ける(ステップ424)。このとき、選択されたユーザ名に対応するユーザIDがユーザAのユーザIDとして特定される。
一方、検索パケット記憶部43cに複数のプリンタ検索パケットが記憶されていないと判定されれば、つまり、1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定されれば、ユーザ選択画面は表示されず、その1つのプリンタ検索パケットに含まれるユーザIDがユーザAのユーザIDとして特定される。
【0073】
尚、この動作例では、画像形成装置30cはユーザAが利用可能なものとして登録されているので、検索パケット記憶部43cにプリンタ検索パケットが記憶されていることを前提としたが、ユーザAが利用可能なものとして登録されていない画像形成装置30では、検索パケット記憶部43にプリンタ検索パケットが記憶されていない場合もある。その場合は、図示しないが、エラーを表示して処理を終了するとよい。
【0074】
さて、ユーザAのユーザIDが特定されると、装置特定情報生成部46cは、特定されたユーザIDと、自装置の装置IDとを含む装置特定情報を生成する(ステップ425)。そして、送信部49cが、装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ426)。
【0075】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、装置特定情報を受信する(ステップ621)。そして、装置決定部67が、画像形成装置30cの装置IDを出力先の装置IDとして決定し(ステップ622)、送信部69が、この装置IDをクライアント端末10に送信する(ステップ623)。尚、このとき、装置IDの送信先のクライアント端末10は次のように決定するとよい。即ち、図11のステップ602でログイン処理を行った際にユーザIDとクライアント端末10のアドレスとの対応情報を保持しておく。そして、ステップ621で受信した装置特定情報に含まれるユーザIDをキーにこの対応情報を検索してクライアント端末10のアドレスを求めることにより決定するとよい。
【0076】
これにより、クライアント端末10では、受信部21が、装置IDを受信する(ステップ221)。そして、表示制御部24が、この装置IDの画像形成装置30cに対する印刷設定画面を表示機構15に出力し、表示機構15が、この印刷設定画面を表示する(ステップ222)。即ち、プリンタ選択画面上であたかも画像形成装置30cが選択されたかのように、画像形成装置30cに対する印刷設定画面が表示される。
【0077】
次いで、ユーザAは、クライアント端末10に表示された印刷設定画面で印刷設定を行った後に、実行ボタンを押下する。すると、図13に示すように、クライアント端末10では、操作受付部25が、実行ボタンを押下する操作を受け付ける(ステップ241)。そして、送信部29が、印刷設定を含む印刷実行指示をクラウドプリントサーバ50に送信する(ステップ242)。
【0078】
これにより、クラウドプリントサーバ50では、受信部61が、印刷実行指示を受信する(ステップ641)。そして、印刷指示情報生成部68が、図11のステップ204で表示された文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成し(ステップ642)、送信部69が、印刷指示情報を画像形成装置30cに送信する(ステップ643)。
【0079】
これにより、画像形成装置30cでは、受信部41cが、印刷指示情報を受信する(ステップ441)。そして、印刷制御部47cが、この印刷指示情報を画像形成部37cに出力し、画像形成部37cが、この印刷指示情報に基づいて文書を印刷する(ステップ442)。その後、検索パケット管理部42cが、検索パケット記憶部43cに記憶されたプリンタ検索パケットのうち、この印刷に対応するプリンタ検索パケットを削除する(ステップ443)。具体的には、図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットが記憶されていると判定された場合には、その1つのプリンタ検索パケットを削除する。また、図12のステップ422で複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定された場合には、図12のステップ424で選択されたユーザ名を含むプリンタ検索パケットを削除する。
【0080】
次に、画像形成装置30として、ユーザAが利用したいと思っている画像形成装置30c以外の画像形成装置30を想定し、この画像形成装置30の動作について説明する。
図14は、このような画像形成装置30の動作例を示したフローチャートである。
図示するように、画像形成装置30では、検索パケット管理部42が、検索パケット記憶部43に記憶されたプリンタ検索パケットの中に、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがあるかどうかを判定する(ステップ461)。具体的には、検索パケット記憶部43に記憶されたプリンタ検索パケットに含まれる検索開始時刻から現在時刻までの時間差を算出し、その時間差が予め定めた時間差を超えているプリンタ検索パケットがあるかどうかを判定する。
【0081】
その結果、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがないと判定されれば、再びステップ461の判定を行う。
一方、送信又は受信されてから予め定めた時間が経過したプリンタ検索パケットがあると判定されれば、検索パケット管理部42は、そのプリンタ検索パケットを削除し(ステップ462)、再びステップ461の判定を行う。
【0082】
以上、本実施の形態におけるクラウドプリントシステムの動作について述べてきた。
ここで、このクラウドプリントシステムの動作については、次のような変形例も考えられる。
まず、本実施の形態では、画像形成装置30が、図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定した場合に、ユーザ選択画面を表示することなく、その1つのプリンタ検索パケットに含まれるユーザIDをユーザAのユーザIDとして特定するようにしたが、この限りではない。図12のステップ422で1つのプリンタ検索パケットのみが記憶されていると判定された場合であっても、1つのユーザ名を含むユーザ選択画面を表示し、ユーザAにそのユーザ名を選択させるようにしてよい。
【0083】
また、本実施の形態では、画像形成装置30が、図12のステップ422で複数のプリンタ検索パケットが記憶されていると判定した場合に、ユーザAにユーザ名を選択させるだけで装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信するようにしたが、この限りではない。ユーザAにユーザ名を選択させ、パスワードの入力等をさせて認証を行った後、装置特定情報をクラウドプリントサーバ50に送信することで、別のユーザになりすますことを防止するようにしてもよい。
【0084】
更に、本実施の形態では、クライアント端末10が、図12のステップ222で、プリンタ一覧内の画像形成装置30cに対する印刷設定画面を表示することで、画像形成装置30cが出力先であることを明示するようにしたが、この限りではない。図12のステップ222で、プリンタ一覧内の画像形成装置30cの名称に対して印の付加、色の変更等の強調表示を行ったり、プリンタ一覧内の画像形成装置30cの名称を一覧の上位に移動させたりすることで、画像形成装置30cが出力先であることを明示するようにしてもよい。ここで、プリンタ一覧は、複数の印刷装置に関する情報の一例である。また、画像形成装置30cに対する印刷設定画面、画像形成装置30cの名称に対する強調表示、画像形成装置30cの名称の移動は、複数の印刷装置に関する情報の中から特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報の一例である。
【0085】
また、本実施の形態では、クラウドプリントサーバ50は、図13のステップ641でクライアント端末10から印刷実行指示を受信した時点で、文書を画像形成装置30が処理可能な形式に変換した印刷データと、印刷設定とを含む印刷指示情報を生成するようにしたが、この限りではない。図12のステップ621で画像形成装置30cから装置特定情報を受信した時点で印刷データを生成し、図13のステップ641でクライアント端末10から印刷実行指示を受信したときに、この生成された印刷データと、印刷設定とを含む印刷指示情報を画像形成装置30cに送信するようにしてもよい。尚、ここでは、画像形成装置30cから装置特定情報を受信した時点としたが、画像形成装置30cを指定する操作がなされた際であれば、如何なる時点で印刷データを生成してもよい。また、クライアント端末10から印刷実行指示を受信したときとしたが、クライアント端末10で印刷設定が行われた際であれば、如何なる時点で印刷指示情報を生成してもよい。
【0086】
更に、本実施の形態では、利用可能な画像形成装置30がユーザに関連付けられていたが、この限りではない。利用可能な画像形成装置30がクライアント端末10に関連付けられていてもよい。この場合、プリンタ検索パケットは、クライアント端末10に関連付けられた全ての画像形成装置30に送信され、画像形成装置30で受信したプリンタ検索パケットが複数あれば、それらのプリンタ検索パケットを送信させる操作が行われたクライアント端末10の名前の一覧が表示されることになる。ここで、ユーザ、クライアント端末10は、印刷指示元の一例である。
【0087】
更にまた、本実施の形態では、画像形成装置30cに記憶されたプリンタ検索パケットを、そのプリンタ検索パケットに対応する印刷が終了すると削除するようにした。
しかしながら、このようなタイミングでプリンタ検索パケットを削除することとすると、同じ画像形成装置30で続けて文書を印刷する場合には、印刷のたびに画像形成装置30のプリンタ特定ボタンを押す、一度選択された画像形成装置30のクライアント端末10上での名称を覚えておいてプリンタ選択画面でその名称を選択する等の操作が必要となる。
そこで、画像形成装置30cに記憶されたプリンタ検索パケットも、図14で示したように、予め定めた時間が経過すると削除するようにしてよい。或いは、クライアント端末10の位置情報を使い、クライアント端末10が画像形成装置30cの周囲の予め定めた範囲の外に移動した後に削除するようにしてもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、画像形成装置30c以外の画像形成装置30に記憶されたプリンタ検索パケットを予め定めた時間が経過すると削除するようにしたが、この限りではない。
例えば、画像形成装置30cが、図12のステップ421でプリンタ特定ボタンの押下を受け付けた時点で、他の画像形成装置30に削除命令を送信し、この削除命令を受信することにより、他の画像形成装置30がプリンタ検索パケットを削除するようにしてもよい。
或いは、クライアント端末10が、図12のステップ221で装置IDを受信した時点で、その装置IDを持つ画像形成装置30c以外の画像形成装置30に削除命令を送信し、この削除命令を受信することにより、画像形成装置30c以外の画像形成装置30がプリンタ検索パケットを削除するようにしてもよい。
【0089】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0090】
10…クライアント端末、21…受信部、24…表示制御部、25…操作受付部、29…送信部、30…画像形成装置、41…受信部、42…検索パケット管理部、43…検索パケット記憶部、44…表示制御部、45…操作受付部、46…装置特定情報生成部、47…印刷制御部、49…送信部、50…クラウドプリントサーバ、61…受信部、62…認証部、63…文書取得部、64…プリンタ情報記憶部、65…プリンタ一覧生成部、66…検索パケット生成部、67…装置決定部、68…印刷指示情報生成部、69…送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の印刷を指示する印刷指示装置による印刷指示を支援する印刷指示支援装置と、
前記印刷指示装置及び前記印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられ、当該印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する複数の印刷装置と
を備え、
前記印刷指示支援装置は、
前記印刷指示装置の操作に応じて、前記複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、
前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と
を備え、
前記複数の印刷装置のそれぞれは、
前記配信手段により配信された前記検索情報を受信する受信手段と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、当該指定する操作が自装置に対してなされたことを示す指定操作情報を前記印刷指示支援装置に送信する送信手段と
を備え、
前記印刷指示支援装置は、
前記指定操作情報を送信した特定の印刷装置から当該指定操作情報を受信すると、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段
を更に備えたことを特徴とする印刷指示支援システム。
【請求項2】
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する受信手段と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
前記受信手段は、前記印刷指示元の識別情報を含む前記検索情報を受信し、
前記送信手段は、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記送信手段は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により1つの前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該1つの検索情報に含まれる1つの前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により複数の前記検索情報が受信されていれば、当該複数の検索情報に含まれる複数の前記識別情報を表示する表示手段を更に備え、
前記送信手段は、前記表示手段に表示された前記複数の識別情報の中から特定の識別情報が選択されると、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該特定の識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項6】
自装置に関する情報を選択することを促す情報の通知に応答した前記印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する印刷手段と、
前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷手段により前記文書が印刷された後に削除する削除手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項7】
前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷指示支援装置により当該検索情報が送信されてから又は前記受信手段により当該検索情報が受信されてから予め定められた時間が経過した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項8】
前記受信手段により受信された前記検索情報を、自装置の周囲の予め定められた範囲の外に前記印刷指示装置が移動した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項9】
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置の操作に応じて、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、
前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と、
前記配信手段により前記検索情報が配信された特定の印刷装置に対して、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた場合に、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段と
を備えたことを特徴とする印刷指示支援装置。
【請求項10】
前記第1の通知手段は、前記複数の印刷装置を識別する情報を、前記複数の印刷装置に関する情報として、前記印刷指示装置に通知し、
前記第2の通知手段は、前記特定の印刷装置における前記文書の印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示させる情報を、前記特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報として、前記印刷指示装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の印刷指示支援装置。
【請求項11】
前記特定の印刷装置に対して前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた際に、当該文書を印刷装置が処理可能な形式に変換した印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記印刷設定を行うための画面を表示させる情報の通知に応答して前記印刷指示装置に表示された当該画面で当該印刷設定が行われた際に、当該印刷設定の情報と、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データとに基づいて、当該文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の印刷指示支援装置。
【請求項12】
コンピュータに、
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する機能と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する機能と
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
文書の印刷を指示する印刷指示装置による印刷指示を支援する印刷指示支援装置と、
前記印刷指示装置及び前記印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられ、当該印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する複数の印刷装置と
を備え、
前記印刷指示支援装置は、
前記印刷指示装置の操作に応じて、前記複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、
前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と
を備え、
前記複数の印刷装置のそれぞれは、
前記配信手段により配信された前記検索情報を受信する受信手段と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、当該指定する操作が自装置に対してなされたことを示す指定操作情報を前記印刷指示支援装置に送信する送信手段と
を備え、
前記印刷指示支援装置は、
前記指定操作情報を送信した特定の印刷装置から当該指定操作情報を受信すると、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段
を更に備えたことを特徴とする印刷指示支援システム。
【請求項2】
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する受信手段と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
前記受信手段は、前記印刷指示元の識別情報を含む前記検索情報を受信し、
前記送信手段は、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記送信手段は、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により1つの前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該1つの検索情報に含まれる1つの前記識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記受信手段により複数の前記検索情報が受信されていれば、当該複数の検索情報に含まれる複数の前記識別情報を表示する表示手段を更に備え、
前記送信手段は、前記表示手段に表示された前記複数の識別情報の中から特定の識別情報が選択されると、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を当該特定の識別情報に対応する前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項6】
自装置に関する情報を選択することを促す情報の通知に応答した前記印刷指示に応じて前記印刷指示支援装置により送信された前記文書の印刷を指示する印刷指示情報を受信すると、当該印刷指示情報に基づいて当該文書を印刷する印刷手段と、
前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷手段により前記文書が印刷された後に削除する削除手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項7】
前記受信手段により受信された前記検索情報を、前記印刷指示支援装置により当該検索情報が送信されてから又は前記受信手段により当該検索情報が受信されてから予め定められた時間が経過した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項8】
前記受信手段により受信された前記検索情報を、自装置の周囲の予め定められた範囲の外に前記印刷指示装置が移動した後に削除する削除手段を更に備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の印刷装置。
【請求項9】
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を、当該印刷指示装置の操作に応じて、当該印刷指示装置に通知する第1の通知手段と、
前記複数の印刷装置の中から前記文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を、当該複数の印刷装置に配信する配信手段と、
前記配信手段により前記検索情報が配信された特定の印刷装置に対して、前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた場合に、前記第1の通知手段により前記印刷指示装置に通知された前記複数の印刷装置に関する情報の中から当該特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報を、当該印刷指示装置に通知する第2の通知手段と
を備えたことを特徴とする印刷指示支援装置。
【請求項10】
前記第1の通知手段は、前記複数の印刷装置を識別する情報を、前記複数の印刷装置に関する情報として、前記印刷指示装置に通知し、
前記第2の通知手段は、前記特定の印刷装置における前記文書の印刷を指示する際の印刷設定を行うための画面を表示させる情報を、前記特定の印刷装置に関する情報を選択することを促す情報として、前記印刷指示装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の印刷指示支援装置。
【請求項11】
前記特定の印刷装置に対して前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作がなされた際に、当該文書を印刷装置が処理可能な形式に変換した印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記印刷設定を行うための画面を表示させる情報の通知に応答して前記印刷指示装置に表示された当該画面で当該印刷設定が行われた際に、当該印刷設定の情報と、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データとに基づいて、当該文書の印刷を指示する印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の印刷指示支援装置。
【請求項12】
コンピュータに、
文書の印刷を指示する印刷指示装置及び当該印刷指示装置による印刷指示を行う印刷指示者の何れかである印刷指示元に関連付けられた複数の印刷装置に関する情報を当該印刷指示装置の操作に応じて当該印刷指示装置に通知する印刷指示支援装置から、当該複数の印刷装置の中から当該文書を印刷する印刷装置を検索するための検索情報を受信する機能と、
前記文書を印刷する印刷装置として指定する操作が自装置に対してなされた場合に、前記検索情報が受信されていれば、前記複数の印刷装置に関する情報の中から自装置に関する情報を選択することを促す情報を前記印刷指示装置に通知させるための情報を、前記印刷指示支援装置に送信する機能と
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−92862(P2013−92862A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233703(P2011−233703)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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