説明

印刷物、印刷物のための判別具及び判別システム

【課題】 意匠性に優れると共に、潜像の顕像化に優れ、偽造及び不正コピーを防止する。
【解決手段】 元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第1の画像領域71aと、隣り合う第1の画像領域71aに挟まれ元画像1を調整した第2の画像領域71bと、元画像1を第1の万線2aと性質の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の潜像領域72aと、隣り合う第1の潜像領域72aに挟まれ元画像1を調整した第2の潜像領域72bと、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、商品券、帳票、クーポン券、プリペイドカード等の偽造及び不正コピーを防止する印刷物、印刷物のための判別具及び判別システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、万線を使用して潜像を顕像させる技術が知られている。例えば、潜像部分と周辺部分とで万線のピッチ又は角度を異ならせて形成し、潜像部分と同じピッチ又は角度の万線を有する判別用フィルムをかぶせることで、顕像化させて観察可能とするものである。
【0003】
万線を使用した方法では、コントラストの良いスミ等の濃色により万線を印刷するため、一見すると印刷領域内に濃色のベタ領域が存在するかのように見えてしまうため、印刷物の意匠性を損なってしまっていた。
【0004】
そこで、印刷物をカラーとし、意匠性を上げるために多色カラー印刷の特定の1版のスクリーンの角度を変更して潜像を構成する方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−230572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、特定の1版は実質的に視認性の低い黄色版に限定されてしまい、カラーの選択の幅が狭いという問題があった。
【0007】
本発明は従来技術のこのような現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、意匠性に優れると共に、潜像の顕像化に優れ、偽造及び不正コピーを防止する印刷物、印刷物のための判別具及び判別システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の印刷物は、元画像を第1の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線に挟まれた第1の画像領域と、隣り合う前記第1の画像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の画像領域と、元画像を前記第1の万線と性質の異なる第2の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の潜像領域と、隣り合う前記第1の潜像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の潜像領域と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、前記第1の万線と前記第2の万線は、傾き角度が異なることを特徴とする。
【0010】
また、前記第1の万線と前記第2の万線は、繰り返しピッチが異なることを特徴とする。
【0011】
また、前記第2の画像領域及び前記第2潜像領域は、前記元画像のコントラストを調整することを特徴とする。
【0012】
また、前記元画像のコントラストの調整は、30〜50%であることを特徴とする。
【0013】
また、前記第2の画像領域及び前記第2の潜像領域は、前記元画像の明るさを調整することを特徴とする。
【0014】
また、前記元画像の明るさの調整は、30〜50%であることを特徴とする。
【0015】
また、前記第1の万線と前記第2の万線の線幅は、300μm以下であることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記印刷物のための判別具は、前記第1の万線又は前記第2の万線と同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部と直線不透明部との繰り返しパターンを有することを特徴とする。
【0017】
さらに、印刷物の判別システムは、元画像を第1の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線に挟まれた第1の画像領域、隣り合う前記第1の画像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の画像領域、元画像を前記第1の万線と性質の異なる第2の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の潜像領域、及び隣り合う前記第1の潜像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の潜像領域、を有する印刷物と、前記第1の万線又は前記第2の万線と同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部と直線不透明部との繰り返しパターンを有する判別具と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明においては、意匠性に優れると共に、潜像の顕像化に優れ、偽造及び不正コピーを防止する印刷物、印刷物のための判別具及び判別システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態の元画像1の一例を示す図である。
【図2】本実施形態の万線画像2の一例を示す図である。
【図3】元画像1と万線画像2を重ねた重ね画像3を示す図である。
【図4】図3のAの部分の拡大図である。
【図5】第1の部分画像4を示す図である。
【図6】図5のBの部分の拡大図である。
【図7】第2の部分画像5を示す図である。
【図8】図7のCの部分の拡大図である。
【図9】第3の部分画像6を示す図である。
【図10】図9のDの部分の拡大図である。
【図11】合成画像7を示す図である。
【図12】図11のEの部分の拡大図である。
【図13】判別具100を示す図である。
【図14】判別具100を用いて合成画像7を見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明にかかる一実施形態としての潜像を有する印刷物について説明する。
【0021】
図1は、本実施形態の元画像の一例を示す図である。
【0022】
本実施形態の元画像1は、図1に示すように、背景11と、背景11に描かれた図柄12と、を有する。なお、元画像1は、背景11と図柄12に分割されたものである必要はなく、写真や絵画等のようなものでもよい。
【0023】
図2は、本実施形態の万線画像の一例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、万線画像2は、周辺部21と、潜像部22と、を有する。周辺部21と潜像部22とでは万線の傾き角度が異なっている。本実施形態では、周辺部21の第1の万線2aを右上がり45°で形成し、潜像部22の第2の万線2bを左上がり45°で形成している。すなわち万線の角度が90°異なっている。各万線2a,2bの線幅は300μm以下である。
【0025】
図3は元画像1と万線画像2を重ねた重ね画像3を示す図、図4は図3のAの部分の拡大図である。
【0026】
図1に示した元画像1と図2に示した万線画像2とを重ねると、図3に示すように、元画像1に第1の万線2a及び第2の万線2bが引かれた重ね画像3となる。重ね画像3は、図2に示した周辺部21に対応する重ね周辺部31と、図2に示した潜像部22に対応する重ね潜像部32を有する。
【0027】
図4に示すように、重ね周辺部31は、第1の万線2aによって、それぞれ平行な第1の重ね周辺領域31aと第2の重ね周辺領域31bに分割される。第1の重ね周辺領域31aと第2の重ね周辺領域31bとは第1の万線2aを挟んで交互に配置される。
【0028】
同様に、図4に示すように、重ね潜像部32は、第2の万線2bによって、それぞれ平行な第1の重ね潜像領域32aと第2の重ね潜像領域32bに分割される。第1の重ね潜像領域32aと第2の重ね潜像領域32bとは第2の万線2bを挟んで交互に配置される。
【0029】
図5は第1の部分画像4を示す図、図6は図5のBの部分の拡大図である。
【0030】
図5に示すように、第1の部分画像4は、図4に示した重ね画像3のうち、第1の重ね周辺領域31aに対応する部分と第1の重ね潜像領域32aに対応する部分からなる画像である。第2の重ね周辺領域31bに対応する部分と第2の重ね潜像領域32bに対応する部分は空白である。
【0031】
図6に示すように、第1の部分画像4は、第1の部分周辺部41と、第1の部分潜像部42とを有する。
【0032】
第1の部分周辺部41は、第1の部分画像領域41aと、第1の部分非画像領域41bとを有する。第1の部分画像領域41a及び第1の部分非画像領域41bは、図4に示した第1の重ね周辺領域31a及び第2の重ね周辺領域31bにそれぞれ対応して、右上がり45°のそれぞれ平行な領域となる。
【0033】
また、第1の部分潜像部42は、第1の部分潜像領域42aと、第1の部分非潜像領域42bとを有する。第1の部分潜像領域42a及び第1の部分非潜像領域42bは、図4に示した第1の重ね潜像領域32a及び第2の重ね潜像領域32bにそれぞれ対応して、左上がり45°のそれぞれ平行な領域となる。
【0034】
すなわち、元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第1の部分画像領域41aと、隣り合う第1の部分画像領域41aに挟まれた第1の部分非画像領域41bと、元画像1を第1の万線2aと角度の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の部分潜像領域42aと、隣り合う第1の部分潜像領域42aに挟まれた第1の部分非潜像領域42bと、を備える
【0035】
図7は第2の部分画像5を示す図、図8は図7のCの部分の拡大図である。
【0036】
図7に示すように、第2の部分画像5は、図4に示した重ね画像3のうち、第2の重ね周辺領域31bに対応する部分と第2の重ね潜像領域32bに対応する部分からなる画像である。第1の重ね周辺領域31aに対応する部分と第1の重ね潜像領域32aに対応する部分は空白である。
【0037】
図8に示すように、第2の部分画像5は、第2の部分周辺部51と、第2の部分潜像部52とを有する。
【0038】
第2の部分周辺部51は、第2の部分画像領域51aと、第2の部分非画像領域51bとを有する。第2の部分画像領域51a及び第2の部分非画像領域51bは、図4に示した第1の重ね周辺領域31a及び第2の重ね周辺領域31bにそれぞれ対応して、右上がり45°のそれぞれ平行な領域となる。
【0039】
また、第2の部分潜像部52は、第2の部分潜像領域52aと、第2の部分非潜像領域52bとを有する。第2の部分潜像領域52a及び第2の部分非潜像領域52bは、図4に示した第1の重ね潜像領域32a及び第2の重ね潜像領域32bにそれぞれ対応して、左上がり45°のそれぞれ平行な領域となる。
【0040】
すなわち、元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第2の部分画像領域51aと、隣り合う第2の部分画像領域51aに挟まれた第2の部分非画像領域51bと、元画像1を第1の万線2aと角度の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第2の部分潜像領域52aと、隣り合う第2の部分潜像領域52aに挟まれた第2の部分非潜像領域52bと、を備える
【0041】
図9は第2の部分画像5を調整した第3の部分画像6を示す図、図10は図9のDの部分の拡大図である。
【0042】
図9に示すように、第3の部分画像6は、図9に示した第2の部分画像5のコントラストを調整したものである。
【0043】
図10に示すように、第3の部分画像6は、第3の部分周辺部61と、第3の部分潜像部62とを有する。
【0044】
第3の部分周辺部61は、第3の部分画像領域61aと、第3の部分非画像領域61bとを有する。第3の部分画像領域61a及び第3の部分非画像領域61bは、図8に示した第2の部分画像領域51a及び第2の部分非画像領域51bに対応し、第2の部分画像領域51a及び第2の部分非画像領域51bよりもコントラストを大きくしたものである。コントラストは+30〜50%が好ましい。
【0045】
また、第3の部分潜像部62は、第3の部分潜像領域62aと、第3の部分非潜像領域62bとを有する。第3の部分潜像領域62a及び第3の部分非潜像領域62bは、図8に示した第2の部分潜像領域52a及び第2の部分非潜像領域52bに対応し、第2の部分潜像領域52a及び第2の部分非潜像領域52bよりもコントラストを大きくしたものである。コントラストの調整は、元の画像に対して+30〜50%が好ましい。
【0046】
すなわち、元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第3の部分画像領域61aと、隣り合う第3の部分画像領域61aに挟まれた第3の部分非画像領域61bと、元画像1を第1の万線2aと角度の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第3の部分潜像領域62aと、隣り合う第3の部分潜像領域62aに挟まれた第3の部分非潜像領域62bと、を備える。
【0047】
なお、本実施形態では、第3の部分画像領域61aと第3の部分非画像領域61bのコントラスト及び第3の部分潜像領域62aと第3の部分非潜像領域62bのコントラストを調整したが、第3の部分画像領域61a及び第3の部分潜像領域62aの明るさ、若しくは、第3の部分非画像領域61b及び第3の部分非潜像領域62bの明るさを調整してもよい。明るさの調整は、元の画像に対して+30〜50%が好ましい。
【0048】
図11は第1の部分画像4と第3の部分画像6を合成した合成画像7を示す図、図12は図11のEの部分の拡大図である。
【0049】
図11に示すように、印刷物としての合成画像7は、図5に示した第1の部分画像4と、図9に示した第3の部分画像6を合成したものである。
【0050】
図12に示すように、合成画像7は、合成周辺部71と、合成潜像部72とを有する。
【0051】
合成周辺部71は、第1の画像領域としての第1の合成画像領域71aと第2の画像領域としての第2の合成画像領域71bとを有する。第1の合成画像領域71aは、図5に示した第1の部分画像領域41aに対応する。また、第2の合成画像領域71bは、図5に示した第1の部分画像領域41bに対応する。したがって、第2の合成画像領域71bは、第1の合成画像領域71aよりもコントラストが大きい。
【0052】
合成潜像部72は、第1の潜像領域としての第1の合成潜像領域72aと第2の潜像領域としての第2の合成潜像領域72bとを有する。第1の合成潜像領域72aは、図5に示した第1の部分潜像領域42aに対応する。また、第2の合成潜像領域72bは、図5に示した第1の部分潜像領域42bに対応する。したがって、第2の合成潜像領域72bは、第1の合成潜像領域72aよりもコントラストが大きい。
【0053】
このように、印刷物としての合成画像7は、元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第1の合成画像領域71aと、隣り合う第1の合成画像領域71aに挟まれ元画像1を調整した第2の合成画像領域71bと、元画像1を第1の万線2aと性質の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の合成潜像領域72aと、隣り合う第1の合成潜像領域72aに挟まれ元画像1を調整した第2の合成潜像領域72bと、を備えるので、判別具100を重ねて観察した場合に、元画像1の色の変化を低減させて意匠性に優れると共に、合成周辺部71と合成潜像部72とで発現するモアレに差ができるので、潜像の顕像化に優れ、偽造及び不正コピーを防止することが可能となる。
【0054】
図13は判別具100を示す図、図14は判別具100を用いて合成画像7を見た図である。
【0055】
判別具100は、図2に示した万線画像2の周辺部21の第1の万線2aと同じ右上がりの傾き角度α100=45°で形成した直線透明部100aと直線不透明部100bを有する。
【0056】
図13に示したように、判別具100は、万線画像2の周辺部21の第1の万線2aと同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部100aと直線不透明部100bとの繰り返しパターンを有する。したがって、判別具100を合成画像7に重なると、図14に示したように、合成画像7の合成周辺部71と合成潜像部72とで発現するモアレに差ができるので顕像化する。
【0057】
このように、判別システムとして、元画像1を第1の万線2aにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線2aに挟まれた第1の合成画像領域71a、隣り合う第1の合成画像領域71aに挟まれ元画像1を調整した第2の合成画像領域71b、元画像1を第1の万線2aと性質の異なる第2の万線2bにより平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の合成潜像領域72a、及び隣り合う第1の合成潜像領域72aに挟まれ元画像1を調整した第2の合成潜像領域72b、を有する印刷物としての合成画像7と、第1の万線2a又は第2の万線2bと同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部100aと直線不透明部100bとの繰り返しパターンを有する判別具100と、を備えるので、判別具100を重ねて観察した場合に、元画像1の色の変化を低減させて意匠性に優れると共に、合成周辺部71と合成潜像部72とで発現するモアレに差ができるので、潜像の顕像化に優れ、偽造及び不正コピーを防止することが可能となる。
【0058】
なお、判別具100の直線透明部100a及び直線不透明部100bは、図2に示した万線画像2の潜像部22の第2の万線2bと同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチで形成してもよい。この場合、判別具100を合成画像7に重なると、合成画像7の合成周辺部71と合成潜像部72とで発現するモアレに差ができるので顕像化する。
【0059】
また、本実施形態では、万線画像2の周辺部21の第1の万線2aと潜像部22の第2の万線2bとの傾き角度が異なるように形成したが、繰り返しピッチ、又は傾き角度と繰り返しピッチの両方が異なるように形成してもよい。この場合、判別具100の直線透明部100a及び直線不透明部100bも万線画像2にあわせて繰り返しピッチ又は傾き角度と繰り返しピッチの両方が異なるように形成することが好ましい。
【0060】
以上、本発明の隠しパターンを内包する印刷物をいくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0061】
1…元画像
11…背景
12…図柄
2…万線画像
21…周辺部
22…潜像部
2a…第1の万線
2b…第2の万線
3…重ね画像
31…重ね周辺部
31a…第1の重ね周辺領域
31b…第2の重ね周辺領域
32…重ね潜像部
32a…第1の重ね潜像領域
32b…第2の重ね潜像領域
4…第1の部分画像
41…第1の部分周辺部
41a…第1の部分画像領域
41b…第1の部分非画像領域
42…第1の部分潜像部
42a…第1の部分潜像領域
42b…第1の部分非潜像領域
5…第2の部分画像
51…第2の部分周辺部
51a…第2の部分画像領域
51b…第2の部分非画像領域
52…第2の部分潜像部
52a…第2の部分潜像領域
52b…第2の部分非潜像領域
6…第3の部分画像
61…第3の部分周辺部
61a…第3の部分画像領域
61b…第3の部分非画像領域
62…第3の部分潜像部
62a…第3の部分潜像領域
62b…第3の部分非潜像領域
7…合成画像(印刷物)
71…合成周辺部
71a…第1の合成画像領域(第1の画像領域)
71b…第2の合成画像領域(第2の画像領域)
72…合成潜像部
72a…第1の合成潜像領域(第1の潜像領域)
72b…第2の合成潜像領域(第2の潜像領域)
100…判別具
100a…透明部
100b…不透明部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
元画像を第1の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線に挟まれた第1の画像領域と、
隣り合う前記第1の画像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の画像領域と、
元画像を前記第1の万線と性質の異なる第2の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の潜像領域と、
隣り合う前記第1の潜像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の潜像領域と、
を備える
ことを特徴とする印刷物。
【請求項2】
前記第1の万線と前記第2の万線は、傾き角度が異なる
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
【請求項3】
前記第1の万線と前記第2の万線は、繰り返しピッチが異なる
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
【請求項4】
前記第2の画像領域及び前記第2潜像領域は、前記元画像のコントラストを調整する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の印刷物。
【請求項5】
前記元画像のコントラストの調整は、30〜50%である
ことを特徴とする請求項4に記載の印刷物。
【請求項6】
前記第2の画像領域及び前記第2の潜像領域は、前記元画像の明るさを調整する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の印刷物。
【請求項7】
前記元画像の明るさの調整は、30〜50%である
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷物。
【請求項8】
前記第1の万線と前記第2の万線の線幅は、300μm以下である
ことを特徴とする請求項1乃至請求押7のいずれか1項に記載の印刷物。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の前記印刷物のための判別具であって、
前記第1の万線又は前記第2の万線と同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部と直線不透明部との繰り返しパターンを有する
ことを特徴とする判別具。
【請求項10】
元画像を第1の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの第1の万線に挟まれた第1の画像領域、
隣り合う前記第1の画像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の画像領域、
元画像を前記第1の万線と性質の異なる第2の万線により平行に分割し、それぞれ異なる隣り合う2つの万線に挟まれた第1の潜像領域、
及び
隣り合う前記第1の潜像領域に挟まれ前記元画像を調整した第2の潜像領域、
を有する印刷物と、
前記第1の万線又は前記第2の万線と同じ傾き角度及び同じ繰り返しピッチを持つ平行な直線透明部と直線不透明部との繰り返しパターンを有する判別具と、
を備える
ことを特徴とする印刷物の判別システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−6339(P2013−6339A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140138(P2011−140138)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】