説明

印刷装置、印刷方法および印刷プログラム

【課題】セキュリティを確保しつつ、中断された印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが可能である印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供する。
【解決手段】排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器348Bと、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器348Aと、を有する印刷装置300であって、セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信する受信部325と、ユーザを認証するための認証部380と、ユーザの認証が受理された場合にセキュリティ印刷データを用紙に印刷する印刷部346と、ユーザからの印刷中断指示が入力される入力部360と、印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を第1容器348Bから第2容器348Aに切り替える排出先制御部321と、を有しており、第2容器348Aのロックは、印刷中断指示の入力後におけるユーザの再度の認証が受理された場合に解除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷方法および印刷プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザで共有される印刷装置は、印刷結果を第三者に見られることを防止するために、セキュリティ印刷機能が搭載されている。セキュリティ印刷においては、ユーザ認証が印刷装置によって受理された場合に印刷を実行することにより、情報の漏洩を防止している。一方、ユーザは、セキュリティ確保の観点より、印刷が終了するまで印刷装置から離れることはできず、例えば、急用により印刷途中で印刷装置から離れる場合、印刷を途中でキャンセルし、急用を済ました後、印刷を最初から再開し、全てのページを印刷することが必要であり、作業性に問題を有していた。
【0003】
そのため、印刷を途中で中断し、そして中断事由が解消した後、印刷を中断箇所(中断していたページ)から再開することにより、全てのページを印刷する場合に比較し、印刷結果(残ページ)を取得するまでの待ち時間を削減し、作業性を向上させている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−236357
【特許文献2】特開2005−161841
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、中断期間が如何に長くとも、印刷装置の前に戻った際に印刷結果を直ちに取得することができず、印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが困難である問題を有していた。一方、ユーザ認証が不要である通常印刷の場合、かかる待ち時間は発生しないが、セキュリティを確保することができず、情報漏洩に対する対策が不徹底となる虞がある。
【0006】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、セキュリティを確保しつつ、中断された印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが可能である印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
(1)排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置であって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信する受信部と、
ユーザを認証するための認証部と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷する印刷部と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力される入力部と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替える排出先制御部と、を有しており、
前記第2容器のロックは、前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合に解除される
ことを特徴とする印刷装置。
【0009】
(2)前記第2容器の空き状況を検出する装置状態チェック部をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷装置。
【0010】
(3)前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面が表示される表示部をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷装置。
【0011】
(4)前記表示部による前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(3)に記載の印刷装置。
【0012】
(5)前記第2容器の空き状況を検出する装置状態チェック部をさらに有し、
前記表示部は、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記検出部によって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面をさらに有している
ことを特徴とする上記(3)又は上記(4)に記載の印刷装置。
【0013】
(6)前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(5)に記載の印刷装置。
【0014】
(7)排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置に適用される印刷方法であって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信するステップ(A)と、
ユーザを認証するステップ(B)と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷するステップ(C)と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力されるステップ(D)と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるステップ(E)と、
前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合、前記第2容器のロックを解除するステップ(F)と、
を有することを特徴とする印刷方法。
【0015】
(8)前記第2容器の空き状況を検出するステップ(G)をさらに有することを特徴とする上記(7)に記載の印刷方法。
【0016】
(9)前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面を表示するステップ(H)をさらに有することを特徴とする上記(7)に記載の印刷方法。
【0017】
(10)前記ステップ(H)における前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(9)に記載の印刷方法。
【0018】
(11)前記第2容器の空き状況を検出するステップ(G)と、
前記ステップ(H)において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記検出ステップによって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面を表示するステップ(I)と、
をさらに有することを特徴とする上記(9)又は上記(10)に記載の印刷方法。
【0019】
(12)前記ステップ(I)における前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(11)に記載の印刷方法。
【0020】
(13)排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置を制御する印刷プログラムであって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信する手順(A)と、
ユーザを認証する手順(B)と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷する手順(C)と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力される手順(D)と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替える手順(E)と、
前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合、前記第2容器のロックを解除する手順(F)と、
を有する処理を、前記印刷装置に実行させることを特徴とする印刷プログラム。
【0021】
(14)前記処理は、前記第2容器の空き状況を検出する手順(G)をさらに有することを特徴とする上記(13)に記載の印刷プログラム。
【0022】
(15)前記処理は、前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面を表示する手順(H)をさらに有することを特徴とする上記(13)に記載の印刷プログラム。
【0023】
(16)前記手順(H)における前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(15)に記載の印刷プログラム。
【0024】
(17)前記処理は、
前記第2容器の空き状況を検出する手順(G)と、
前記手順(H)において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記手順(G)によって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面を表示する手順(I)と、
をさらに有することを特徴とする上記(15)又は上記(16)に記載の印刷プログラム。
【0025】
(18)前記手順(I)における前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする上記(17)に記載の印刷プログラム。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る印刷装置、印刷方法および印刷プログラムによれば、印刷中断指示が入力された場合、排紙先が切り替えられ後で用紙の印刷は継続される。つまり、印刷中断指示の入力からユーザの再度の認証までの中断期間においも、印刷は継続されているため、ユーザの再度の認証後に印刷を再開する場合に比較し、印刷結果(残ページ)を取得するまでの待ち時間を削減することができる。また、印刷中断指示の入力後において印刷された用紙は、ロックを有する第2容器に排紙されるため、例えば、印刷結果を第三者に見られたり、第三者に盗まれたりすることはなく、セキュリティが確保される。したがって、セキュリティを確保しつつ、中断された印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが可能である印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係る印刷システムを説明するための全体構成図である。
【図2】図1に示されるクライアントを説明するためのブロック図である。
【図3】図1に示される印刷装置を説明するための側面図である。
【図4】図1に示される印刷装置を説明するためのブロック図である。
【図5】図4に示される操作パネル部のディスプレイに表示される残ページ処理選択画面を説明するための平面図である。
【図6】図4に示される操作パネル部のディスプレイに表示される詳細選択画面を説明するための平面図である。
【図7】図4に示される操作パネル部のディスプレイに表示され排紙先変更確認画面を説明するための平面図である。
【図8】図4に示される操作パネル部のディスプレイに表示される印刷処理中断確認画面を説明するための平面図である。
【図9A】本発明の実施の形態に係るセキュリティ印刷処理の一部を説明するためのフローチャートである。
【図9B】本発明の実施の形態に係るセキュリティ印刷処理の残部を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷システムを説明するための全体構成図である。
【0030】
本発明の実施の形態に係る印刷システム100は、クライアント200と、印刷装置300と、クライアント200と印刷装置300とを接続するためのネットワーク400と、を有する。
【0031】
クライアント200は、セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを印刷装置300に送信するために使用される印刷データ生成装置である。印刷装置300は、例えば、コピー機能、プリンタ機能およびスキャン機能を有するMFP(Multi−Function Peripheral)からなる画像形成装置である。
【0032】
ネットワーク400は、イーサネット(登録商標)、トークンリング、およびFDDI(Fiber−Distributed Data Interface)等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続する構内情報通信網(LAN:Local Area Network)、LAN同士を専用線で接続した広域情報通信網(WAN:Wide Area Network)、インターネット、これらの組み合わせ等の各種のネットワークからなる。ネットワークプロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)である。ネットワーク400に接続される機器の種類および台数は、図1に示される構成に限定されない。
【0033】
次に、クライアント200を詳述する。
【0034】
図2は、図1に示されるクライアントを説明するためのブロック図である。
【0035】
クライアント200は、本体部220、ディスプレイ240、入力装置260およびICカードリーダ280を有するコンピュータ装置によって構成される。
【0036】
本体部220は、制御部221、ROM222、RAM223、ハードディスク(HDD)224および通信インターフェース225を有し、これらは、バス226を経由して相互に接続されている。
【0037】
制御部221は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するマイクロプロセッサ等から構成される制御回路であり、クライアント200の各機能は、それに対応するプログラムを制御部221が実行することにより発揮される。ROM222は、各種プログラムおよび各種データを保存する読取り専用の記憶装置である。RAM223は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速のランダムアクセス記憶装置(主記憶装置)である。
【0038】
HDD224は、OS(オペレーティングシステム)、アプリケーションソフトウェア、プリンタドライバを含む各種プログラムや各種データを保存する大容量のランダムアクセス記憶装置(補助記憶装置)である。保存されているプログラムは、制御部221により必要に応じて読み出され、RAM223上で実行される。ROM222に保存されるプログラムやデータの一部を、必要に応じてHDD224に保存することも可能である。
【0039】
アプリケーションソフトウェアは、電子文書を作成するための文書作成プログラムである。電子文書の規格は、XPS(XML Paper Specification)や、PDF(Portable Document Format)等である。プリンタドライバは、印刷装置300が対応可能な記述言語形式による印刷データを作成し、これを印刷ジョブとしてネットワーク400を介して印刷装置300に送信するために使用され、セキュリティ印刷を指定可能に構成されている。
【0040】
セキュリティ印刷は、ユーザ認証が印刷装置300によって受理された場合に印刷を実行することにより、情報の漏洩を防止するためのものであり、印刷装置300に送信される印刷ジョブには、印刷ジョブ(印刷データ)を作成したユーザの認証情報が含まれている。認証情報は、ユーザ属性情報およびパスワード情報である。ユーザ属性情報は、例えば、所属情報、階層情報、年齢、性別、ID番号である。所属情報は、例えば、会社名、支店名、部署(部門)名である。階層情報は、役員、部長、課長、係長などの会社組織内における職級である。
【0041】
記述言語形式は、例えば、PostScript(登録商標)やPCL(Printer Control Language)等のPDL(ページ記述言語:Page Description Language)である。
【0042】
通信インターフェース225は、所謂LANボードからなる通信部であり、ネットワーク400を経由して印刷装置300に接続し、データの送受信を実行するための通信機能をクライアント200に追加する拡張装置である。
【0043】
ディスプレイ240は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイあるいはLCD(Liquid Crystal Display)であり、各種の情報を表示するために使用される。入力装置260は、キーボードとマウス等のポインティングデバイスとを有し、各種の入力を行うために使用される。
【0044】
ICカードリーダ280は、セキュリティ印刷のユーザ認証に利用されるICカード(認証カード)に記憶されている認証情報を読み取るために使用される。ICカードは、例えば、印刷装置300のユーザに配布されており、セキュリティ印刷データ(印刷ジョブ)を作成中、ICカードリーダ280に挿入される。認証情報の読み取りは、例えば、ICカードリーダ280とICカードとの間の無線通信により、非接触に実行される。
【0045】
なお、パスワード情報をICカードに記憶させず、ユーザが入力装置260を使用して直接入力するように構成したり、ICカードを利用せず、ユーザ属性情報およびパスワード情報をユーザが入力装置260を使用して直接入力したりするように構成し、ICカードリーダ280を不要とすることも可能である。また、ユーザ属性情報およびパスワード情報の一方のみを認証に利用することも可能である。
【0046】
次に、印刷装置300を詳述する。
【0047】
図3および図4は、図1に示される印刷装置を説明するための側面図およびブロック図、図5、図6、図7および図8は、図4に示される操作パネル部のディスプレイに表示される残ページ処理選択画面、詳細選択画面、排紙先変更確認画面および印刷処理中断確認画面を説明するための平面図である。
【0048】
印刷装置300は、クライアント200からの印刷ジョブをネットワーク400経由で受信し、当該印刷ジョブの内容に従って印刷処理を実行する機器であり、制御部321、ROM322、RAM323、ハードディスク(HDD)324、通信インターフェース325、原稿自動送り装置340、画像読取部342、給紙部344、画像形成部346、用紙排出部348、操作パネル部360およびICカードリーダ380を有し、これらは、バス326を経由して相互に接続されている。
【0049】
制御部321は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するマイクロプロセッサ等から構成される制御回路であり、印刷装置300の各機能は、それに対応するプログラムを制御部321が実行することにより発揮される。ROM322は、各種プログラムおよび各種データを保存する読取り専用の記憶装置である。RAM323は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速のランダムアクセス記憶装置である。
【0050】
HDD324は、OSやプリンタドライバを含む各種プログラムや各種データを保存する大容量のランダムアクセス記憶装置である。保存されているプログラムは、制御部321により必要に応じて読み出され、RAM323上で実行処理される。
【0051】
保存されているプログラムは、RIP処理(ラスタライズ処理:Raster Image Processing)、セキュリティ印刷処理、ネットワーク通信処理のためのプログラムが含まれる。保存されているデータは、画像読取部342から転送された画像データや、クライアント200から送信された画像データ(印刷ジョブ)等である。
【0052】
RIP処理は、クライアント200からの印刷ジョブに含まれる画像データを、画像形成部346で用いるラスターイメージデータに変換する処理である。セキュリティ印刷処理は、ジョブ制御部、装置状態チェック部および排出先制御部を有している。
【0053】
ジョブ制御部は、画像形成部346への印刷ジョブの提供を制御しており、例えば、画像形成部346が印刷処理中でなければ、印刷ジョブを送信し、印刷処理中であれば、印刷ジョブをHDD324に記憶させる。記憶された印刷ジョブは、画像形成部346における印刷処理が完了すると、HDD324から呼び出され、画像形成部346へ送信される。また、ジョブ制御部は、ユーザからの印刷中断指示があった場合に用紙の印刷を一時的に中断し、中断後の処理に関する問合わせ(継続、中断あるいは中止の選択)に基づいた制御を実行する。
【0054】
装置状態チェック部は、後述のロック付きビンの空き状況を検出するために使用され、ロック付きビンが空いており、使用できる状態になっているかの使用可否を判断する。例えば、ロック付きビンのロックが解除されている場合、ロック付きビンが空いていると判断する。排出先制御部は、印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を後述の排出トレイからロック付きビンに切り替えて、印刷を再開する制御を実行する。
【0055】
ネットワーク通信処理は、クライアント200からの印刷ジョブを受信する処理および印刷装置300の状態情報をクライアント200に提供する処理を含んでいる。印刷装置300の状態情報の提供は、例えば、RFC1213で規定されているネットワーク管理手法SNMP((Simple Network Management Protocol))のMIB((Management Information Base))−IIのプライベートエリアが利用される。
【0056】
通信インターフェース325は、所謂LANボードからなる通信部であり、ネットワーク400を経由してクライアント200に接続し、データの送受信を実行するための通信機能を印刷装置300に追加する拡張装置である。
【0057】
原稿自動送り装置340は、積層された複数枚の原稿を、原稿台の所定の読み取り位置に、一枚ずつ搬送するために使用されるADF(Auto Document Feeder)である。
【0058】
画像読取部342は、例えば、原稿台に載置される原稿から画像データを生成するためのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを備えているスキャナからなる。
【0059】
給紙部344は、複数の給紙トレイ344Aを有し、ユーザの手により予め挿入された各種の印刷用紙を保持しており、制御部321から指示された印刷用紙を給紙トレイ344Aから取り出し、画像形成部346に向って搬送するために使用される。
【0060】
画像形成部346は、帯電、露光、現像、転写および定着工程を含む電子写真式プロセス等の作像プロセスを用いて、記録媒体である用紙上に画像を形成するエンジンを有しており、画像読取部342からの画像データや、HDD324に記憶されている画像データを、制御部321の指示により、印刷するために使用される。印刷(画像の形成)は、電子写真式プロセスを利用する形態に限定されない。
【0061】
用紙排出部348は、画像形成部346から搬送される印刷された用紙を排紙するために使用され、排出トレイ348Aおよびロック付きビン348Bを有する。排出トレイ348Aは、排紙された用紙を取り出し自在に構成される容器である。ロック付きビン348Bは、排紙された用紙の取り出しを防止することができる容器である。なお、印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先は、排出トレイ348Aからロック付きビン348Bに切り替えられ、印刷中断指示の入力後におけるユーザの再度の認証が受理された場合、ロック付きビン348Bのロックは、解除される。
【0062】
操作パネル部360は、タッチパネルおよびキーボードを有する。タッチパネルは、各種の指示(入力)をユーザが行うために使用される入力手段と、機器構成、プリントジョブの進行状況、エラーの発生状況、現在変更可能な設定などを、ユーザに提示するために使用される出力手段と、を兼ねている。タッチパネルに表示される画面には、残ページ処理選択画面、詳細選択画面、排紙先変更確認画面および印刷処理中断確認画面が含まれる。なお、ユーザが行う指示には、印刷中断指示が含まれる。
【0063】
残ページ処理選択画面は、印刷中断指示の入力後に最初に表示される画面(図5参照)であり、残ページの処理として、排紙先を変更し印刷を継続するか、印刷ジョブを削除し印刷を中止するかの選択を、ユーザに要求するために(ユーザの選択を受け付けるために)使用される。
【0064】
排紙先変更確認画面は、詳細選択画面において「ロック付きビンに出力」が選択され、かつ、空いているロック付きビンが検出された場合に表示される画面(図7参照)であり、排紙先がロック付きビンに変更されて、印刷が継続されることと、再度認証を行うと、ロック付きビンのロックが解除され、印刷結果を取り出せることを、ユーザに通知して確認させるために使用される。印刷処理中断確認画面は、詳細選択画面において「ロック付きビンに出力」が選択され、かつ、空いているロック付きビンが検出されない場合に表示される画面(図8参照)であり、ロック付きビンに空きが無いため、印刷が中断されること、再度認証を行うと、印刷が継続(中断箇所から再開)することを、ユーザに通知して確認させるために使用される。
【0065】
なお、残ページ処理選択画面、詳細選択画面、排紙先変更確認画面および印刷処理中断確認画面の表示中において、印刷は一時的に中断される。
【0066】
キーボードは、文字入力、各種設定、スタート指示などの各種指示(入力)をユーザが行うために使用される第2の入力手段であり、例えば、コピー枚数等を設定するテンキー、動作の開始を指示するスタートキー、動作の停止を指示するストップキー等からなる複数のキーを有している。
【0067】
ICカードリーダ380は、ICカードリーダ280と略同一の構成を有しており、印刷装置300を利用するユーザのICカードに記憶されている認証情報を読み取るために使用される認証部であり、読み取られた認証情報が、クライアント200から印刷ジョブを送信したユーザの認証情報と一致する場合、セキュリティ印刷が実行される。ICカードは、セキュリティ印刷中、ICカードリーダ380に挿入した状態で利用され、また、例えば、急用によりユーザが印刷装置300から離れる必要が発生し、印刷を中断する場合は、ユーザが操作パネル部360を利用して印刷中断指示を入力した後で、ICカードリーダ380から引き抜かれることになる。
【0068】
ICカードリーダ380は、印刷装置300に一体化(内蔵)される形態に限定されず、別体として印刷装置300の近傍に配置し、通信ケーブルによって接続することも可能である。
【0069】
なお、ICカードにパスワード情報が記憶されておらず、パスワード情報をクライアント200の入力装置260を使用してユーザが直接入力するように構成される場合、パスワード情報は、ユーザによって操作パネル部360を利用して入力される。ICカードを利用せず、クライアント200の入力装置260を使用してユーザが直接入力したユーザ属性情報およびパスワード情報のみを認証に利用するように構成される場合、ユーザ属性情報およびパスワード情報は、ユーザによって操作パネル部360を利用して入力されるため、ICカードリーダ380は不要となる。また、クライアント200の入力装置260を使用してユーザが直接入力したパスワード情報のみを認証に利用するように構成される場合も、パスワード情報は、ユーザによって操作パネル部360を利用して入力されるため、ICカードリーダ380は不要となる。
【0070】
次に、セキュリティ印刷処理を詳述する。
【0071】
図9Aおよび図9Bは、本発明の実施の形態に係るセキュリティ印刷処理を説明するためのフローチャートである。なお、図9Aおよび図9Bに示されるフローチャートにより示されるアルゴリズムは、HDD324にプログラムとして記憶されており、制御部321によって実行される。
【0072】
まず、クライアント200からのセキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブが受信されると(ステップS01)、ユーザ認証が実行される(ステップS02)。ユーザ認証は、セキュリティ印刷データを作成したユーザが印刷装置300の前に移動し、携帯したICカードをICカードリーダ380に挿入し、ICカードリーダ380が読み取った認証情報が、印刷ジョブに含まれる認証情報と一致することにより、受理される。
【0073】
ユーザ認証が受理されると、給紙部344の給紙トレイ344Aから取り出された用紙が画像形成部346に供給され、セキュリティ印刷データの印刷が画像形成部346において開始される(ステップS03)。印刷された用紙は、用紙排出部348の排出トレイ348Aに順次排紙される(ステップS04)。排出トレイ348Aは、用紙を取り出し自在に構成されているが、ICカードを携帯していたユーザが、印刷装置300の前に待機しているため、印刷結果(出力された印刷物)を第三者に見られたり、第三者に盗まれたりすることはなく、セキュリティが確保される。
【0074】
次に、印刷中断指示の入力の有無が判断される(ステップS05)。印刷中断事由は、例えば、急用により印刷途中で印刷装置から離れる場合であり、印刷中断指示が入力されたと判断される場合(ステップS05:Yes)、残ページ処理選択画面(図5参照)が操作パネル部360のタッチパネルに表示され、プロセスはステップS07に進む。印刷中断指示が入力されていないと判断される場合(ステップS05:No)、全ページの印刷が終了したか否かが判断される(ステップS06)。なお、残ページ処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断される。
【0075】
全ページの印刷が終了したと判断される場合(ステップS06:Yes)、プロセスは終了する。全ページの印刷が終了していないと判断される場合(ステップS06:No)、プロセスは、ステップS05にリターンする。
【0076】
ステップS07においては、印刷を中止するか否かが判断される。残ページ処理選択画面に表示される「中止する」がタッチされ、印刷を中止すると判断される場合(ステップS07:Yes)、プロセスは終了する。これにより、処理途中の印刷ジョブは削除され、残ページのデータ(未印刷の画像データ)は廃棄される。
【0077】
残ページ処理選択画面に表示される「排紙先を変更し継続する」がタッチされ、印刷を中止しないと判断される場合(ステップS07:No)、空いている(使用できる状態にある)ロック付きビン348Bが検出されるか否かが判断される(ステップS08)。
【0078】
空いているロック付きビン348Bが検出されないと判断される場合(ステップS08:No)、印刷処理中断確認画面(図8参照)が操作パネル部360のタッチパネルに表示され、プロセスはステップS15に進む。空いているロック付きビン348Bが検出されたと判断される場合(ステップS08:Yes)、詳細選択画面(図6参照)が操作パネル部360のタッチパネルに表示され、ロック付きビン出力が選択されたか否かが判断される(ステップS09)。なお、印刷処理中断確認画面および詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断される。
【0079】
残詳細選択画面に表示される「中断」がタッチされ、ロック付きビン出力が選択されなかったと判断される場合(ステップS09:Yes)、印刷処理中断確認画面が操作パネル部360のタッチパネルに表示され、プロセスはステップS15に進む。
【0080】
残詳細選択画面に表示される「ロック付きビンに出力」がタッチされ、ロック付きビン出力が選択されたと判断される場合(ステップS09:Yes)、排紙先変更確認画面(図7参照)が操作パネル部360のタッチパネルに表示され、排紙先をロック付きビンに切り替えられる(ステップS10)。切り替えは、排紙先変更確認画面に表示される「OK」がタッチされた後で実行される。なお、排紙先変更確認画面の表示中において、印刷は一時的に中断される。
【0081】
切り替え後に印刷された用紙は、用紙排出部348のロック付きビン348Bに順次排紙され(ステップS11)、全ページの印刷が終了するまで、印刷された用紙の排紙が繰返される(ステップS12)。この際、セキュリティ印刷処理を指示したユーザは印刷装置300の前に待機しておらず、印刷装置300から離れているが、印刷された用紙は、ロック付きビン348Bに排紙されるため、印刷結果(残ページ)を第三者に見られたり、第三者に盗まれたりすることはなく、セキュリティが確保される。
【0082】
全ページの印刷が終了したと判断される場合(ステップS12:Yes)、再度のユーザ認証が実行されるまで、プロセスは待機する(ステップS13)。例えば、急用を済まして印刷装置300の前に戻ってきたユーザによって、携帯しているICカードがICカードリーダ380に挿入されて、ユーザ認証が受理されると(ステップS13:Yes)、ロック付きビン348Bのロックが解除される。
【0083】
これにより、ユーザは、セキュリティを確保しつつ、中断された印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが可能である。つまり、印刷中断指示の入力からユーザの再度の認証までの中断期間においも、印刷は継続されているため、ユーザの再度の認証後に印刷を再開する場合に比較し、印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することができる。また、印刷中断指示の入力後において印刷された用紙は、ロック付きビンに排紙されるため、セキュリティが確保される。
【0084】
一方、ステップS15においては、印刷が中断され、残ページのデータ(未印刷の画像データ)は廃棄されることなく、保持される。つまり、印刷途中の印刷ジョブは装置内に保存された状態になっており、何枚目まで印刷が終了したかの情報が記録されている。印刷の中断は、印刷処理中断確認画面に表示される「OK」がタッチされた後で実行される。その後、再度のユーザ認証が実行されるまで、プロセスは待機する(ステップS16)。
【0085】
そして、印刷装置300の前に戻ってきたユーザによってユーザ認証が実行されると(ステップS16:Yes)、中断したページから印刷が再開され(ステップS17)、残ページの印刷が終了するまで、印刷された用紙は、用紙排出部348の排出トレイ348Aに順次排紙される(ステップS18)。排出トレイ348Aは、用紙を取り出し自在に構成されているが、この際、ICカードを携帯していたユーザが、印刷装置300の前に待機しているため、印刷結果を第三者に見られたり、第三者に盗まれたりすることはなく、セキュリティが確保される。
【0086】
なお、排紙先変更確認画面(図7参照)および印刷処理中断確認画面(図8参照)に「OK」欄を設けず、一定時間表示したら処理を開始するように構成したり、排紙先変更確認画面および印刷処理中断確認画面を省略し、直ちに処理を開始するように構成したりすることも可能である。
【0087】
以上のように、本実施の形態においては、印刷中断指示が入力された場合、排紙先が切り替えられ後で用紙の印刷は継続される。つまり、印刷中断指示の入力からユーザの再度の認証までの中断期間においも、印刷は継続されているため、ユーザの再度の認証後に印刷を再開する場合に比較し、印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することができる。また、印刷中断指示の入力後において印刷された用紙は、ロック付きビンに排紙されるため、例えば、印刷結果を第三者に見られたり、第三者に盗まれたりすることはなく、セキュリティが確保される。したがって、セキュリティを確保しつつ、中断された印刷の再開から印刷結果を取得するまでの待ち時間を削減することが可能である印刷装置を提供することができる。
【0088】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、印刷装置は、MFPに限定されず、単機能の印刷装置に適用することも可能である。
【0089】
ユーザ認証は、パスワードおよびICカードを利用する形態に限定されず、USBキーやユーザ固有の身体情報を適用することも可能である。ユーザ固有の身体情報は、指紋や虹彩等のバイオメトリクス情報である。また、PKI(公開開鍵基盤:Public Key Infrastructure)を適用し、デジタル署名およびデジタル証明書によってユーザの身元について認証することも可能である。
【0090】
なお、本発明に係る手段、方法およびプログラムは、専用のハードウェア回路によっても実現することも可能である。また、プログラムによって本発明を実現する場合、印刷装置を動作させるプログラムは、USBメモリやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供したり、記録媒体によらず、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供したりすることも可能である。この場合、プログラムは、通常、印刷装置のハードディスク等のランダムアクセス記憶装置に送信されて記憶される。また、プログラムは、単独のアプリケーションソフトウェアとして提供されてもよいし、印刷装置の一機能としてその印刷装置のソフトウェアに組み込むことも可能である。
【符号の説明】
【0091】
100 印刷システム、
200 クライアント、
220 本体部、
221 制御部、
222 ROM、
223 RAM、
224 ハードディスク(HDD)、
225 通信インターフェース、
226 バス、
240 ディスプレイ、
260 入力装置、
280 ICカードリーダ、
300 印刷装置、
321 制御部、
322 ROM、
323 RAM、
324 ハードディスク(HDD)、
325 通信インターフェース、
326 バス、
340 原稿自動送り装置、
342 画像読取部、
344 給紙部、
344A 給紙トレイ、
346 画像形成部、
348 用紙排出部、
348A 排出トレイ、
348B ロック付きビン、
360 操作パネル部、
380 ICカードリーダ、
400 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置であって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信する受信部と、
ユーザを認証するための認証部と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷する印刷部と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力される入力部と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替える排出先制御部と、を有しており、
前記第2容器のロックは、前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合に解除される
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記第2容器の空き状況を検出する装置状態チェック部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面が表示される表示部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記表示部による前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第2容器の空き状況を検出する装置状態チェック部をさらに有し、
前記表示部は、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記検出部によって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面をさらに有している
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置に適用される印刷方法であって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信するステップ(A)と、
ユーザを認証するステップ(B)と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷するステップ(C)と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力されるステップ(D)と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるステップ(E)と、
前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合、前記第2容器のロックを解除するステップ(F)と、
を有することを特徴とする印刷方法。
【請求項8】
前記第2容器の空き状況を検出するステップ(G)をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の印刷方法。
【請求項9】
前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面を表示するステップ(H)をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の印刷方法。
【請求項10】
前記ステップ(H)における前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項9に記載の印刷方法。
【請求項11】
前記第2容器の空き状況を検出するステップ(G)と、
前記ステップ(H)において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記検出ステップによって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面を表示するステップ(I)と、
をさらに有することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の印刷方法。
【請求項12】
前記ステップ(I)における前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項11に記載の印刷方法。
【請求項13】
排紙された用紙を取り出し自在に構成される第1容器と、排紙された用紙の取り出しを防止するロックを有する第2容器と、を有する印刷装置を制御する印刷プログラムであって、
セキュリティ印刷データが含まれる印刷ジョブを受信する手順(A)と、
ユーザを認証する手順(B)と、
前記ユーザの認証が受理された場合に前記セキュリティ印刷データを用紙に印刷する手順(C)と、
前記ユーザからの印刷中断指示が入力される手順(D)と、
前記印刷中断指示が入力された場合、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替える手順(E)と、
前記印刷中断指示の入力後における前記ユーザの再度の認証が受理された場合、前記第2容器のロックを解除する手順(F)と、
を有する処理を、前記印刷装置に実行させることを特徴とする印刷プログラム。
【請求項14】
前記処理は、前記第2容器の空き状況を検出する手順(G)をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の印刷プログラム。
【請求項15】
前記処理は、前記印刷中断指示が入力された場合において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中止して前記印刷ジョブを削除するかのユーザの選択を受け付けるための処理選択画面を表示する手順(H)をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の印刷プログラム。
【請求項16】
前記手順(H)における前記処理選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項15に記載の印刷プログラム。
【請求項17】
前記処理は、
前記第2容器の空き状況を検出する手順(G)と、
前記手順(H)において、印刷された用紙の排紙先を前記第1容器から前記第2容器に切り替えることをユーザが選択した場合において、印刷された用紙の排紙先を、前記手順(G)によって空いていることが検出された第2容器に切り替えるか、あるいは印刷を中断するかのユーザの選択を受け付けるための詳細選択画面を表示する手順(I)と、
をさらに有することを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の印刷プログラム。
【請求項18】
前記手順(I)における前記詳細選択画面の表示中において、印刷は一時的に中断されることを特徴とする請求項17に記載の印刷プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2012−61686(P2012−61686A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207112(P2010−207112)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】