印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラム
【課題】 ユーザが入力する印刷条件に合致する複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定する。
【解決手段】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の印刷装置では、一度に大量の用紙を印刷する際に用いられるような印刷装置には、複数の給紙カセットが接続されることが多い。ユーザは複数ある給紙カセットの中から任意の給紙カセットを選択し、紙をセットする。印刷時には、ユーザによってセットされた給紙カセットから紙を引き印刷を行い、用紙が無くなった場合にはユーザは用紙を給紙カセットに補給し印刷を継続する。
【0003】
しかし、1つの給紙カセットが用紙切れを起こす毎に印刷装置が印刷処理を停止し、ユーザが用紙の補給を行っていたのでは労力と時間がかかってしまう。そのため、自動的に給紙カセットの切り替えを行うオートカセットチェンジや複数の給紙カセットを一つのグループとして扱う技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−256074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、給紙カセットを選択する場合に、用紙種別のみで決定しただけでは各給紙カセットの積載能力やプリンタの紙パスなどの機器制御の特徴を考慮した給紙カセットの選択のされ方をするとは限らない。例えば、コート紙の場合、用紙の表と裏で用紙の特性が異なるため給紙の際に用紙が反転するかどうかによって印刷結果が大きく異なってくる。
他にも、用紙の印刷順序があらかじめ印刷してあるプレプリント紙のような用紙の場合、どの給紙カセットからどういった順番で紙が給紙されるのかが印刷するうえで重要となってくる。
また、ユーザに複数ある給紙カセットの中から複雑な機器の特性をすべて考慮し、効果的な組み合わせで給紙カセット選択することは困難なため、機器の持つ最大の生産性を活かして給紙カセットを指定できない場合があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ユーザが入力する印刷条件に合致する複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定することができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の印刷装置は以下に示す構成を備える。
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが入力する印刷条件に合致する複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定することができる。
しかも、ユーザが指定する印刷条件に合致する生産性の高いシート保持部の組み合わせを自動的に指定できるため、ユーザビリティを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態を示す印刷システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示す印刷装置の構成例を示す断面図である。
【図3】図2に示した印刷装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図5】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図9】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図10】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図13】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図14】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図17】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図18】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
【0011】
図1は、本発明の実施形態を示す印刷システムの構成の一例を示す図である。本実施形態に係る印刷システムは、印刷装置101、クライアントPC102を有する。印刷装置101、クライアントPC102は、LAN,WANなどのネットワーク103を介して通信可能に接続されている。印刷装置101は、スキャン、プリント、コピーなどの様々な機能を有する。
【0012】
クライアントPC102は、アプリケーションファイルの編集や印刷支持を行う機能を有する。オペレータはクライアントPC102を利用してジョブのステータスなどを確認することができる。
<印刷装置101の機器構成>
【0013】
図2は、本発明の実施形態を示す印刷装置の構成例を示す断面図である。
なお、本発明の印刷装置は、例えば、複写機、複合機などの定着ユニットを有する印刷装置であれば適用可能である。
【0014】
図2において、印刷装置101は、画像形成部201、定着部202、スキャナ部203、操作部204、用紙排出部207、トナー補給部210、及び外部給紙装置218を備える。また、画像形成部201には、給紙装置205、206、搬送部208、一次転写部211、転写ベルト212、及び二次転写部213が設けられている。定着部202には、スイッチバック部209、廃トナー収納部214、定着ユニット215、216、及び搬送部217、223が設けられている。外部給紙装置218には、搬送部219、及び給紙装置220、221、222が設けられている。
【0015】
スキャナ部203は、原稿をスキャンして画像の電子データを生成する。操作部204は、操作者による印刷装置101への各種指示を受け付ける。また、操作部204には、ハードキーとともに、タッチパネル式などの表示部が設けられている。
【0016】
205、206、220、221、222は給紙装置で、印刷装置101で印刷するための用紙(記録材)を積載する。用紙排出部207は、印刷された用紙を印刷装置101の外部へ排出する。各搬送部には、一定の間隔で用紙を搬送するためのローラが設けられている。なお、給紙装置には、タブ位置が異なる同サイズのインデックスシートを保持して、印刷ジョブの処理に応じてインデックスシートを給紙可能に構成されている。したがって、ランドスケープあるいはポートレイトのように給紙方向が異なるインデックスシートを給紙可能である。なお、インデックスシートの給紙を伴うシート保持部の組み合わせの指定処理についての詳細は後述する。
スイッチバック部209は、用紙排出部207へ用紙を排出する際に用紙の出力面を反転させる。トナー補給部210は、画像形成部201に対して現像材であるトナーを補給する。一次転写部211は、画像データに従って形成したトナー像を転写ベルト212に転写する。二次転写部213は、転写ベルト212に転写されたトナー像を用紙に転写する。廃トナー収納部214は、転写処理の過程において発生した余分なトナーを収納する。
【0017】
定着ユニット215は、二次転写部213において画像が転写された用紙に熱と圧力を加えて、トナーを用紙に定着させる。定着ユニット216は、定着ユニット215において画像が定着された用紙にさらに熱と圧力を加えて画像の定着を強化させる。搬送部208、217、219、223は、用紙を搬送するための搬送路である。搬送部217は、定着ユニット215から定着ユニット216へ用紙を搬送するための搬送路である。搬送部223は、定着ユニット215から定着ユニット216を介さずに用紙排出部207又はスイッチバック部209へ用紙を搬送するための搬送路である。
【0018】
搬送部208、219は、用紙を印刷装置101へ供給するための搬送路である。搬送部219は給紙カセットに入っている用紙がそのままひかれるのに対し、搬送部208は給紙カセットに入っている状態から、用紙が反転して給紙される。インデックス紙やプレプリント紙の場合にインデックスの順番や印刷面が反転するかどうかによって印刷順序や成果物に大きく影響するため考慮が必要となる。
なお、後述するCPU301Aは、各給紙カセットから給紙するシートを画像形成部まで搬送するのに要する搬送時間をテーブルで保持して、後述するACC実行時に参照して、ACCによる給紙カセットの切替順序を制御している。
<印刷装置101の制御構成>
図3は、図2に示した印刷装置101の制御構成を説明するブロック図である。
【0019】
図3において、301はシステム管理部であり、印刷装置としてサポートしている各種機能及び印刷装置全体を管理して各種機能の制御を行っている。なお、システム管理部301は、図示しないCPU301A,RAM,ROMを備える制御ユニットを備え、ハードディスク,ROM等に記憶される制御プログラムを実行して、印刷装置101の全体の処理を制御するものとする。なお、CPU301Aは、後述する給紙制御部311を制御することで、後述するフローチャートに示す処理を実行するが、フローチャートの説明において、適宜給紙制御部311を主体として制御手順を説明する。
【0020】
302は操作部であり、表示部とタッチパネル部とからなり、端末としての機能をユーザに提供するためのユーザインタフェース画面を表示可能に構成されている。303は読取制御部であり、スキャナ304の読取り処理の制御を行う。305は記録制御部であり、プリンタ306、排紙段、給紙カセット、両面記録ユニット等の駆動制御を行う。
307は通信制御部であり、回線制御部308を介して通常のFAX送受信を制御する。309はメモリ制御部であり、メモリ310を各制御部に割り当て、各種データ等の蓄積管理等を行う。ここで、メモリ310は、クライアントPC102から印刷ジョブを受信して保持するジョブ保持機能を備え、ユーザ毎、グループ毎にボックス領域を確保できるように構成されている。なお、メモリは、RAM等の揮発性メモリで構成されていても、ハードディスク等の不揮発メモリで構成されていてもよい。
【0021】
311は給紙制御部であり、給紙カセットに対しての給紙指示や給紙カセット間の優先順位の決定を行う。312は給紙情報保存部であり、給紙制御部311が給紙を制御する際に必要となる用紙積載量、給紙方法、給紙時間といった給紙カセットに関する情報を記録している。
【0022】
313は指定給紙カセット保存部であり、給紙制御部311において決定された給紙カセット指定情報を保持する。給紙制御部311は指定給紙カセット保存部313の持つ情報を基に給紙カセットに対して給紙指示を行う。
【0023】
314は画像処理部であり、スキャナで読み取ったデータやFAX送受信用のデータに必要な各種符号化を含む画像処理を行う。315はPDL制御部であり、本実施形態においては、ネットワーク105を介して受け付けた印刷ジョブデータをPDL処理部用いてイメージデータに変換し、該変換されたデータは、一般的には記録制御部305に渡されてプリンタ306から出力される。
【0024】
316は外部I/F制御部であり、ネットワーク制御部317を介してして、ネットワーク105上のクライアントPC102とデータ通信、制御をシステム管理部301の管理下で行う。もしくはUSB制御部318を介してUSB319で接続されたクライアントPC102とデータ通信、制御をシステム管理部301の管理下で行う。
<オートカセットチェンジ>
【0025】
オートカセットチェンジ(以下、ACC)とは、給紙装置(給紙カセット)から給紙を行う給紙カセットを自動で切り替えることである。通常、用紙種別を指定して印刷を行う場合に、指定された用紙種別が入っている給紙カセットが1つだけしかない時、用紙が無くなると印刷装置101は印刷を停止し、操作部302に指定された給紙カセットに用紙を補給する旨を表示する。なお、ACCが有効な設定の場合において、CPU301Aは、各給紙カセットに保持されるシートの有無を図示しないセンサの状態から検知可能に構成され、シート切れ状態を検知して、給紙カセットのACCを実行する。また、CPU301Aは各給紙カセットに保持されるシートの積載量を検出可能に構成されている。
一方、指定された用紙種別が入った給紙カセットが複数あった場合には1つの給紙カセットが無くなったときには、同様の用紙が入った他の給紙カセットからの給紙に給紙制御部311が自動的に切り替え、印刷装置101は印刷を継続することが可能となる。
【0026】
<第1の実施形態>
図4は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。以下、ユーザにより属性情報(用紙サイズ、用紙種別とで特定される)を入力する第1の入力処理を説明する。
図4において、BT1〜BT5はボタンで、BOX1はボタンBT5が押下されて選択された用紙に対して設定される値を表示する。ユーザは、用いる用紙のサイズと枚数を入力することで最適な給紙カセットをシステム管理部301のCPU301Aが自動的に指定する。
【0027】
図5は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット自動指定処理の全体の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
図5において、システム管理部301のCPU301Aは、S501において給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているかを設定フラグの状態を参照して判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を実施する設定であるとCPU301Aが判断した場合、CPU301Aは給紙制御部311に対して給紙カセット自動指定の実施を指示し、S502に進む。なお、給紙カセットの自動指定を実施する設定でないとCPU301Aが判断した場合、本処理を終了する。
一方、S501で、給紙カセット自動指定の実施指示を受けた給紙制御部311は、S502において給紙カセット自動指定を実施して、本処理を終了する。以下、図6を参照して給紙カセット自動指定に関わる処理を説明する。
【0028】
図6は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S502における給紙カセット自動指定処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、入力される属性情報に従って複数のシート保持手段の組み合わせを自動的に指定する第1の指定処理を説明する。
S601において、給紙制御部311は、ユーザが操作部302に表示される図4に示したUI画面を用いて指定した用紙種別を取得する。S602において、給紙制御部311は、ユーザが指定したシートを保持する給紙カセットで、かつ未使用の給紙カセットとして指定されてない給紙カセットがあるかを給紙カセット情報記録部312と指定給紙カセット保存部313とから情報を取得し判断する。
【0029】
ここで、指定可能な給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合には、S605に進み、違う用紙の入った給紙カセットの用紙入れ替えを促すUI画面を操作部302に表示する。ユーザはUI画面に従い、給紙カセットのシート(用紙)を入れ替えることで再度給紙カセット自動指定の実施が可能となる。なお、給紙装置には、用紙有無を検知するセンサを備え、そのセンサが検知する用紙状態情報がCPU301Aに通知される構成である。そして、S606で、給紙カセット自動指定を実行して、本処理を終了する。
一方、S602で、指定可能な給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合にはS603に進み、給紙制御部311は給紙カセットを指定する処理を行い、S604に進む。
【0030】
S604において、給紙制御部311は、指定給紙カセット記録部312に保存されている指定済み給紙カセットの合計の用紙積載量が、操作部302を用いてユーザが入力した用紙枚数より少ないか否かの判断を行う。ここで、ユーザが入力した用紙枚数を満足すると給紙制御部311が判断した場合は、給紙カセットの指定処理を終了する。
一方、S604で、ユーザが入力した用紙枚数より少ないと給紙制御部311が判断した場合はS602に進み、給紙制御部311は、給紙カセット情報記録部312と指定給紙カセット保存部313の情報を基に、給紙カセット自動指定処理を再度行う。
【0031】
図7は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S606における給紙カセットを指定する処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、指定対象(ユーザが指定した用紙の入っている)給紙カセット指定の処理では各給紙カセットを順次比較していき、その中で最適な給紙カセットを指定する処理を説明する。
【0032】
S701において、給紙制御部311は、設定値Tempに設定された給紙カセットがあるかの判定を行う。ここでいうTempとは指定の対象となっている給紙カセットの比較を順次行っていくうえで、現時点で最適と判断される給紙カセットが設定される設定値である。S701で設定値Tempに設定された給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合にはS703に進む。S703で、設定値Tempにどの給紙カセットも設定されていないと給紙制御部311が判断した場合には、使用する給紙カセットとして指定される可能性のある給紙カセットの中から無作為に選定した給紙カセットを設定値Tempに設定し、S703に進む。
次に、S703において、給紙制御部311は、2つの給紙カセットの内より最適な給紙カセットを判定し設定値Tempに格納する。
【0033】
そして、S704において、給紙制御部311は、使用する給紙カセットとして指定される対象となっている給紙カセットの中で比較処理が行われていない給紙カセットがあるかを判定する。ここで、比較を行っていない給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合には、S703に戻り、同様の比較処理を繰り返し行う。
一方、S704で、使用する給紙カセットとして指定される対象となっている給紙カセット全てと比較を終えていると給紙制御部311が判断した場合には、S705に進む。S705では、その時点で設定値Tempに設定されている給紙カセットを最適な給紙カセットとみなし給紙制御部311が指定給紙カセット保存部313に保存して、本処理を終了する。
【0034】
図8は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S703の比較処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、給紙カセットを比較する際に、できるだけ給紙カセットの切り替え時間や用紙の搬送時間を削減できる組み合わせになるように比較を行い、最適な給紙カセットの指定を行う処理を説明する。
【0035】
S801において、給紙制御部311は、比較する2つの給紙カセットで用紙積載量が同じかどうかを判定する。ここで、用紙積載量が違うと給紙制御部311が判断した場合にはS804に進み、積載量が大きいほうの給紙カセットを設定値Tempに設定する。一方、積載量が同じであると給紙制御部311が判断した場合にはS802に進む。
次に、S802において、給紙制御部311は、積載量が同じと判断された比較対象の給紙カセットから給紙される用紙が画像形成部に到達するまでに要する用紙の搬送時間を比較する。ここで、搬送時間が同じでないと給紙制御部311が判断した場合にはS805に進み、用紙の搬送時間が短い方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
一方、搬送時間が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、S803に進む。
【0036】
そして、S803において、給紙制御部311は、給紙カセットの切り替え時間について比較し、切り替え時間が同じであるかどうかを判断する。ここで、給紙カセットの切り替え時間が同じでないと給紙制御部311が判断した場合は、S806に進み、給紙制御部311は、給紙カセット切り替え時間が短い方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
一方、S803で、給紙カセット切り替え時間が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、生産性の観点で比較した場合に2つの給紙カセットは全て同じ条件であると判断し、比較処理を終了する。
【0037】
本実施形態によれば、ユーザが給紙カセット指定の設定を行うと設定された用紙サイズと仕様枚数に応じて最適な給紙カセットの組み合わせをグループ化して自動的に指定することができる。
これにより、できるだけ少ない給紙カセット、できるだけ短い用紙搬送時間となるような機器の最大の生産性を得られる組み合わせをグループとして指定できる。
これに対して、本実施形態を適応しない場合、例えば用紙種別のみで使用する給紙カセットを決定する場合、用紙残量の少ない給紙カセットを使用し、多くの給紙カセット切り替えが発生する。また、用紙搬送時間の長い給紙カセットの組み合わせが指定されるなど機器の最大の生産性を得られにくくなる。
【0038】
〔第2実施形態〕
図9は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。本実施形態では、CPU301Aが管理する属性情報テーブルにおいて、各給紙カセット(シート保持部)に対応づけて属性情報を記憶して管理する。
図9において、BT1〜BT4、BT6はボタンで、BOX1はボタンBT6が押下されて選択された用紙に対して設定される値を表示する。本例は、ユーザが用紙サイズと用紙種別の代わりに、すでに用紙の入っている給紙カセットを基準給紙カセットとして指定することで最適な給紙カセットをシステム管理部301のCPU301Aが自動的に指定する例である。
【0039】
図10は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、すでに用紙の入っている給紙カセットを基準給紙カセットとして自動給紙カセットを指定する処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、ユーザにより基準の給紙カセットとして選択される給紙カセットに従い、複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定する第2の指定処理を説明する。
【0040】
S1001において、給紙制御部311は、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT6を選択しているかどうかに基づいて、給紙カセットの自動指定を実施する設定であるかどうかを判断する。ここで、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT4を選択していると給紙制御部311が判断した場合は、本処理を終了する。
一方、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT3を選択していると給紙制御部311が判断した場合は、すなわち、自動指定を実施する設定であると判断した場合にはS1002に進む。S1002では、操作部302を用いてユーザが選択した基準となる給紙カセットの用紙積載量が、ユーザが入力した用紙枚数以上かを給紙制御部311が給紙カセット情報記録部の情報を用いて判断する。
【0041】
ここで、基準とする給紙カセットの用紙積載量がユーザによって入力された用紙枚数より多いと給紙制御部311が判断した場合、基準となる給紙カセットのみからの給紙で十分なためそれ以上の給紙カセットの指定を行わずに、本処理を終了する。
一方、S1002で、基準とする給紙カセットの用紙積載量がユーザによって入力された用紙枚数より少ないと給紙制御部311が判断した場合、S1003に進み、給紙カセット自動指定を行い、本処理を終了する。なお、S1003における処理の詳細は第1実施形態の処理と同様である。
【0042】
上記第1実施形態では、ユーザがすでに紙が入っている給紙カセットを基準に自動指定を行いたい場合にも用紙サイズや種別を確認したうえで入力しなければならなかった。本実施形態によれば、ユーザが指定した給紙カセットを基準とし給紙カセットの指定を行うのみで、用紙サイズや種別を確認することなくグループ化すべき給紙カセットに対する自動指定の設定を行うことが可能となる。
【0043】
〔第3実施形態〕
図11は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット指定処理の際の各給紙カセットを比較する処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、シート積載量の多い順にシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する処理を説明する。
【0044】
S1101において、給紙制御部311は、2つの指定候補の給紙カセットの用紙積載量が同じかを判定する。ここで、積載量が同じでないと給紙制御部311が判断した場合には、S1104に進み、積載量が大きい方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。一方、S1101で、積載量が同じであると給紙制御部311が判断した場合にはS1102に進む。
【0045】
S1102において、給紙制御部311は、2つの指定候補の給紙カセットの内、指定給紙カセット保存部313に保存されている指定済みの給紙カセットと物理的な距離を比較して当該距離が同じであるかどうかを判断する。ここで、当該距離が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、そのまま比較処理を終了する。
一方、S1102で、当該距離が同じでないと給紙制御部311が判断した場合には、S1103に進み、すでに指定されている給紙カセットとの距離が近い給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
【0046】
本実施形態では、用紙積載量が多い給紙カセットを優先的に指定するので、使用する給紙カセットが少なくすむため、ユーザが使用する給紙カセットを認識することが容易となる。また、使用する給紙カセットをできるだけ近くにまとめることで、使用する給紙カセットの視認性が向上する。
【0047】
なお、第1実施形態では、グループ化すべき給紙カセットを指定する際に、生産性を最優先に考え使用する給紙カセットの自動指定を行うため、ユーザにとっての利便性を無視した給紙カセットの組み合わせがグループとして選ばれる可能性がある。しかし、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、ユーザにとってより利便性の高い形で使用する給紙カセットを自動指定することが可能となる。
【0048】
〔第4実施形態〕
図12は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、図6と異なるステップについて説明する。
【0049】
S1202で、給紙制御部311は、指定された用紙が給紙方法の影響を受けるかどうかを判断する。ここで、用紙の給紙方法の影響を受けると判断した場合、S1203で、すでに指定されている給紙カセットと給紙方法が異なる給紙カセットを選択できる候補から外して、S1204へ進む。
そして、S1204で、指定できる給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合、S1207で、給紙制御部311は、積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高くして、本処理を終了する。
このように本実施形態では、給紙制御部311は、図12のS1207において、自動指定できる給紙カセットをすべて指定しても、ユーザが入力した用紙枚数よりすくなった場合に積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順を高くする。
【0050】
例えば、用紙積載量の多い給紙カセットから給紙を開始し、用紙積載量の少ない給紙カセットにACCした場合、ACCした先の給紙カセットはすぐに紙切れを起こし、印刷処理が停止し、生産性の低下につながるおそれがあった。
これに対して、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、他の用紙が入っている給紙カセットを入れ替えたくない時にも用紙積載量の少ない給紙カセットから優先的に給紙される。これによって、ACC後に用紙積載量の多い他の給紙カセットから給紙をしている間に、紙を再度給紙カセットに入れることができるので紙切れによって印刷処理が停止することで起こる生産性が低下の可能性を低くすることが可能となった。
なお、使用する給紙カセットの自動指定処理は第1実施形態と同様のため省略する。
【0051】
〔第5実施形態〕
図13は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。本例は、印刷するジョブを基準に給紙カセット自動指定を設定する際のUIの例である。
図13において、BT11〜BT15はボタンで、これらのボタンを操作することで、ユーザは、印刷するジョブを指定することで最適な給紙カセットを自動的に指定できる。
図14は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、Holdジョブを印刷する際に給紙カセット自動指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、メモリ310に保持される印刷ジョブ群からユーザが選択する印刷ジョブの用紙属性とページ数を取得して、複数のシート保持手段の組み合わせを自動的に指定する第1の指定処理を説明する。
S1401において、システム管理部301のCPU301Aは、Holdされているジョブの中から操作部302を介して、ユーザが選択した印刷を実行するジョブの情報を取得する。
【0052】
S1402において、CPU301Aは、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているかどうかを判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっていないとCPU301Aが判断した場合は、本処理を終了する。
一方、S1402で、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているとCPU301Aが判断した場合には、給紙制御部311に対して自動給紙カセット指定の実施の指示を出し、S1403に進む。
S1403において、自動給紙カセット指定実施指示を受けた給紙制御部311は、選択されたHoldジョブで使用されている用紙を取得し、S1404に進み、給紙カセット自動指定処理を行い、本処理を終了する。
【0053】
第1、第2実施形態では本体で事前に設定するため設定後に投入するジョブすべてに給紙カセットの自動指定が実行されてしまう。
しかし、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、ユーザが指定したHoldジョブで使用されている用紙情報を基準とし給紙カセットの指定を行う。これにより、本実施例を適用することによりジョブ単位での給紙カセット自動指定が可能となり、他のジョブに影響を及ぼすことなく実施することができる。
なお、給紙カセット自動指定の実施処理に関しては、第1実施形態と同様のため省略する。
【0054】
〔第6実施形態〕
図15は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、インデックス紙などの搬送方向により用紙の向きが変わることで印刷や成果物が影響を受ける用紙を印刷に使用する場合の給紙カセット自動指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
【0055】
S1501において、給紙制御部311は、ユーザが操作部302を用いて指定した用紙種別を取得し、S1502において、ユーザが指定した用紙がインデックス紙のように給紙の際に用紙が反転するかどうかによって印刷する際に影響を受けるかを判定する。ここで、影響を受けると給紙制御部311が判断した場合には、S1503に進む。S1503では、給紙制御部311はすでに指定給紙カセット保存部313に保存されているすでに使用する給紙カセットに指定された給紙カセットと給紙方法が異なる給紙カセットを選択肢から外す。
その後、給紙カセット自動指定の処理を行った後、給紙制御部311は、S1504において、ユーザが指定した用紙枚数を満足しているかどうかを判断する。ここで、ユーザが指定した用紙枚数を満足していないと給紙制御部311が判断した場合には、S1507に進む。
【0056】
S1507において、給紙制御部311は、すでに指定されている給紙カセットと用紙の搬送方向が同じ給紙カセットで、まだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがあるかどうかを判断する。ここで、まだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合には、S1509に進む。その後、S1509で、システム管理部301のCPU301Aは、操作部302にその給紙カセットの用紙を入れ替える旨を表示する。
一方、S1507で、S1507において、すでに指定されている給紙カセットと用紙の搬送方向が同じ給紙カセットでまだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合にはS1508に進む。
そして、S1508において、給紙制御部311は、現在の用紙積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高く設定して、本処理を終了する。
【0057】
図16は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S1503の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、複数の給紙カセットを組み合わせてシートと、インデックスシートとを給紙する場合に、シートと、インデックスシートとの給紙向きが一致しない給紙とならないように制御する場合について説明する。
【0058】
S1601において、給紙制御部311はすでに指定されている給紙カセットがあるかどうかを指定給紙カセット保存部313から取得する情報に基づいて判断する。ここで、すでに指定されている給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合は、本処理を終了する。
一方、S1601で、すでに指定されている給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合は、S1602に進む。
【0059】
そして、S1602において、給紙制御部311は、すでに選択されている給紙カセットの用紙の搬送方向が反転給紙かどうかを判定する。ここで、反転給紙であると給紙制御部311が判断した場合には、S1603において、給紙制御部311は、反転給紙を行う給紙カセット以外の給紙カセットを給紙カセット自動指定の対象から外して、本処理を終了する。
一方、S1602で、反転給紙でないと給紙制御部311が判断した場合には、すなわち、ストレート給紙であると給紙制御部311が判断した場合には、S1604へ進む。S1604では、ストレート給紙を行う給紙カセット以外の給紙カセットを給紙カセット自動指定の対象から外して、本処理を終了する。
【0060】
例えば、本実施形態を適応しない場合、用紙の搬送方向が異なる複数の給紙カセットにそれぞれインデックス紙が挿入され印刷が行われる可能性があった。こうなった場合、インデックス紙のインデックス部分の向きが給紙した給紙カセットによって異なり、成果物が意図した形でつくることができない。
これに対して、本実施形態によれば、インデックス紙のように給紙方法によって印刷結果に影響が出る用紙でも、自動給紙カセット指定で指定された給紙カセットを用いても用紙の搬送方向が異なる給紙カセットが指定されることが無くなる。これにより、、インデックス紙のように給紙方法によって印刷結果に影響が出る用紙を組み合わせる場合でも問題なく印刷することができる。
具体的には、本実施形態を適応することで用紙の搬送方向が異なる複数の給紙カセットからインデックス紙が給紙されることがなくなるため、インデックス紙のインデックス部分の向きが一定に保たれ、ユーザが意図した形で成果物を作成することが可能となる。
【0061】
また、本実施形態では使用する給紙カセットとして指定可能な給紙カセットをすべて指定した後に、ユーザが指定した用紙枚数に足りない場合にも用紙の搬送方向を考慮する。そのうえで、用紙の入れ替えを行うか、積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高くするかを判定している。
これにより、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、用紙搬送方向の異なる給紙カセットが指定されることが無くなり、意図しない成果物の作成を防止できる。
【0062】
〔第7実施形態〕
図17は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、あらかじめページ番号が印字されているようなプレプリント紙のように給紙する順番が重要になってくる用紙を用いる場合の自動給紙カセット指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、図示しないUI画面において、印刷で使用するシート保持部の数と、印刷で使用するシートの枚数を入力する第2の入力処理と給紙すべき各シート保持部の給紙順序を決定する処理と、その決定毎のシート保持部の順序表示処理について説明する。
【0063】
S1701において、システム管理部301のCPU301Aは、給紙カセットの自動指定を行う設定がされているかを判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を行う設定がされていないとCPU301Aが判断した場合は、S1708に進み、印刷を実行して、本処理を終了する。
一方、S1701で、給紙カセットの自動指定を行う設定がされているとCPU301Aが判断した場合、給紙制御部311に給紙カセット自動指定実施の指示を出し、S1702に進む。
【0064】
そして、S1702において、給紙制御部311は、今回給紙を行う用紙が給紙の順番を考慮する必要のある用紙かを判断する。ここで、今回給紙を行う用紙が給紙の順番を考慮する必要が無いと給紙制御部311が判断した場合は、S1707に進む。S1707では、給紙制御部311は、給紙カセットの自動指定を行い、S1708で、システム管理部301のCPU301Aが印刷処理を実行して、本処理を終了する。
一方、S1702において、用紙の給紙順序を考慮する必要があると給紙制御部311が判断した場合はS1703に進む。
そして、S1703において、給紙制御部311は、操作部302を介してユーザによって入力された使用する給紙カセットの数と用紙の枚数を取得し、S1704で、給紙制御部311は、給紙カセット指定処理を行う。そして、S1705において、給紙制御部311は、S1704の処理で決定した給紙カセットの給紙順序を指定給紙カセット保存部313に保存する。
【0065】
次に、S1706において、給紙制御部311は、操作部302を介して給紙カセット指定結果を、例えば図18に示すようにユーザインタフェース画面において、給紙カセット指定結果を表示し、S1708に進む。
なお、図18に示すUI画面では、ユーザはUI画面に表示された番号に従い、給紙カセットに用紙のセットを行う。
【0066】
次に、S1708において、給紙制御部311は、指定給紙カセット保存部313に保存されている給紙順序に基づき紙を引き印刷を行い、本処理を終了する。
これにより、印刷順を考慮すべき印刷用紙においても用紙の順序を保ち、なおかつ機器の持つ最大の生産性を持って印刷することが可能となる。
【0067】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0068】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0069】
101 印刷装置
201 画像形成部
203 スキャナ部
215、216 定着ユニット
219、208 用紙搬送路
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の印刷装置では、一度に大量の用紙を印刷する際に用いられるような印刷装置には、複数の給紙カセットが接続されることが多い。ユーザは複数ある給紙カセットの中から任意の給紙カセットを選択し、紙をセットする。印刷時には、ユーザによってセットされた給紙カセットから紙を引き印刷を行い、用紙が無くなった場合にはユーザは用紙を給紙カセットに補給し印刷を継続する。
【0003】
しかし、1つの給紙カセットが用紙切れを起こす毎に印刷装置が印刷処理を停止し、ユーザが用紙の補給を行っていたのでは労力と時間がかかってしまう。そのため、自動的に給紙カセットの切り替えを行うオートカセットチェンジや複数の給紙カセットを一つのグループとして扱う技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−256074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、給紙カセットを選択する場合に、用紙種別のみで決定しただけでは各給紙カセットの積載能力やプリンタの紙パスなどの機器制御の特徴を考慮した給紙カセットの選択のされ方をするとは限らない。例えば、コート紙の場合、用紙の表と裏で用紙の特性が異なるため給紙の際に用紙が反転するかどうかによって印刷結果が大きく異なってくる。
他にも、用紙の印刷順序があらかじめ印刷してあるプレプリント紙のような用紙の場合、どの給紙カセットからどういった順番で紙が給紙されるのかが印刷するうえで重要となってくる。
また、ユーザに複数ある給紙カセットの中から複雑な機器の特性をすべて考慮し、効果的な組み合わせで給紙カセット選択することは困難なため、機器の持つ最大の生産性を活かして給紙カセットを指定できない場合があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ユーザが入力する印刷条件に合致する複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定することができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の印刷装置は以下に示す構成を備える。
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが入力する印刷条件に合致する複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定することができる。
しかも、ユーザが指定する印刷条件に合致する生産性の高いシート保持部の組み合わせを自動的に指定できるため、ユーザビリティを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態を示す印刷システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示す印刷装置の構成例を示す断面図である。
【図3】図2に示した印刷装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図5】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図9】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図10】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図13】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【図14】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図17】本実施形態を示す印刷装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図18】図3に示した操作部に表示するUI画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
【0011】
図1は、本発明の実施形態を示す印刷システムの構成の一例を示す図である。本実施形態に係る印刷システムは、印刷装置101、クライアントPC102を有する。印刷装置101、クライアントPC102は、LAN,WANなどのネットワーク103を介して通信可能に接続されている。印刷装置101は、スキャン、プリント、コピーなどの様々な機能を有する。
【0012】
クライアントPC102は、アプリケーションファイルの編集や印刷支持を行う機能を有する。オペレータはクライアントPC102を利用してジョブのステータスなどを確認することができる。
<印刷装置101の機器構成>
【0013】
図2は、本発明の実施形態を示す印刷装置の構成例を示す断面図である。
なお、本発明の印刷装置は、例えば、複写機、複合機などの定着ユニットを有する印刷装置であれば適用可能である。
【0014】
図2において、印刷装置101は、画像形成部201、定着部202、スキャナ部203、操作部204、用紙排出部207、トナー補給部210、及び外部給紙装置218を備える。また、画像形成部201には、給紙装置205、206、搬送部208、一次転写部211、転写ベルト212、及び二次転写部213が設けられている。定着部202には、スイッチバック部209、廃トナー収納部214、定着ユニット215、216、及び搬送部217、223が設けられている。外部給紙装置218には、搬送部219、及び給紙装置220、221、222が設けられている。
【0015】
スキャナ部203は、原稿をスキャンして画像の電子データを生成する。操作部204は、操作者による印刷装置101への各種指示を受け付ける。また、操作部204には、ハードキーとともに、タッチパネル式などの表示部が設けられている。
【0016】
205、206、220、221、222は給紙装置で、印刷装置101で印刷するための用紙(記録材)を積載する。用紙排出部207は、印刷された用紙を印刷装置101の外部へ排出する。各搬送部には、一定の間隔で用紙を搬送するためのローラが設けられている。なお、給紙装置には、タブ位置が異なる同サイズのインデックスシートを保持して、印刷ジョブの処理に応じてインデックスシートを給紙可能に構成されている。したがって、ランドスケープあるいはポートレイトのように給紙方向が異なるインデックスシートを給紙可能である。なお、インデックスシートの給紙を伴うシート保持部の組み合わせの指定処理についての詳細は後述する。
スイッチバック部209は、用紙排出部207へ用紙を排出する際に用紙の出力面を反転させる。トナー補給部210は、画像形成部201に対して現像材であるトナーを補給する。一次転写部211は、画像データに従って形成したトナー像を転写ベルト212に転写する。二次転写部213は、転写ベルト212に転写されたトナー像を用紙に転写する。廃トナー収納部214は、転写処理の過程において発生した余分なトナーを収納する。
【0017】
定着ユニット215は、二次転写部213において画像が転写された用紙に熱と圧力を加えて、トナーを用紙に定着させる。定着ユニット216は、定着ユニット215において画像が定着された用紙にさらに熱と圧力を加えて画像の定着を強化させる。搬送部208、217、219、223は、用紙を搬送するための搬送路である。搬送部217は、定着ユニット215から定着ユニット216へ用紙を搬送するための搬送路である。搬送部223は、定着ユニット215から定着ユニット216を介さずに用紙排出部207又はスイッチバック部209へ用紙を搬送するための搬送路である。
【0018】
搬送部208、219は、用紙を印刷装置101へ供給するための搬送路である。搬送部219は給紙カセットに入っている用紙がそのままひかれるのに対し、搬送部208は給紙カセットに入っている状態から、用紙が反転して給紙される。インデックス紙やプレプリント紙の場合にインデックスの順番や印刷面が反転するかどうかによって印刷順序や成果物に大きく影響するため考慮が必要となる。
なお、後述するCPU301Aは、各給紙カセットから給紙するシートを画像形成部まで搬送するのに要する搬送時間をテーブルで保持して、後述するACC実行時に参照して、ACCによる給紙カセットの切替順序を制御している。
<印刷装置101の制御構成>
図3は、図2に示した印刷装置101の制御構成を説明するブロック図である。
【0019】
図3において、301はシステム管理部であり、印刷装置としてサポートしている各種機能及び印刷装置全体を管理して各種機能の制御を行っている。なお、システム管理部301は、図示しないCPU301A,RAM,ROMを備える制御ユニットを備え、ハードディスク,ROM等に記憶される制御プログラムを実行して、印刷装置101の全体の処理を制御するものとする。なお、CPU301Aは、後述する給紙制御部311を制御することで、後述するフローチャートに示す処理を実行するが、フローチャートの説明において、適宜給紙制御部311を主体として制御手順を説明する。
【0020】
302は操作部であり、表示部とタッチパネル部とからなり、端末としての機能をユーザに提供するためのユーザインタフェース画面を表示可能に構成されている。303は読取制御部であり、スキャナ304の読取り処理の制御を行う。305は記録制御部であり、プリンタ306、排紙段、給紙カセット、両面記録ユニット等の駆動制御を行う。
307は通信制御部であり、回線制御部308を介して通常のFAX送受信を制御する。309はメモリ制御部であり、メモリ310を各制御部に割り当て、各種データ等の蓄積管理等を行う。ここで、メモリ310は、クライアントPC102から印刷ジョブを受信して保持するジョブ保持機能を備え、ユーザ毎、グループ毎にボックス領域を確保できるように構成されている。なお、メモリは、RAM等の揮発性メモリで構成されていても、ハードディスク等の不揮発メモリで構成されていてもよい。
【0021】
311は給紙制御部であり、給紙カセットに対しての給紙指示や給紙カセット間の優先順位の決定を行う。312は給紙情報保存部であり、給紙制御部311が給紙を制御する際に必要となる用紙積載量、給紙方法、給紙時間といった給紙カセットに関する情報を記録している。
【0022】
313は指定給紙カセット保存部であり、給紙制御部311において決定された給紙カセット指定情報を保持する。給紙制御部311は指定給紙カセット保存部313の持つ情報を基に給紙カセットに対して給紙指示を行う。
【0023】
314は画像処理部であり、スキャナで読み取ったデータやFAX送受信用のデータに必要な各種符号化を含む画像処理を行う。315はPDL制御部であり、本実施形態においては、ネットワーク105を介して受け付けた印刷ジョブデータをPDL処理部用いてイメージデータに変換し、該変換されたデータは、一般的には記録制御部305に渡されてプリンタ306から出力される。
【0024】
316は外部I/F制御部であり、ネットワーク制御部317を介してして、ネットワーク105上のクライアントPC102とデータ通信、制御をシステム管理部301の管理下で行う。もしくはUSB制御部318を介してUSB319で接続されたクライアントPC102とデータ通信、制御をシステム管理部301の管理下で行う。
<オートカセットチェンジ>
【0025】
オートカセットチェンジ(以下、ACC)とは、給紙装置(給紙カセット)から給紙を行う給紙カセットを自動で切り替えることである。通常、用紙種別を指定して印刷を行う場合に、指定された用紙種別が入っている給紙カセットが1つだけしかない時、用紙が無くなると印刷装置101は印刷を停止し、操作部302に指定された給紙カセットに用紙を補給する旨を表示する。なお、ACCが有効な設定の場合において、CPU301Aは、各給紙カセットに保持されるシートの有無を図示しないセンサの状態から検知可能に構成され、シート切れ状態を検知して、給紙カセットのACCを実行する。また、CPU301Aは各給紙カセットに保持されるシートの積載量を検出可能に構成されている。
一方、指定された用紙種別が入った給紙カセットが複数あった場合には1つの給紙カセットが無くなったときには、同様の用紙が入った他の給紙カセットからの給紙に給紙制御部311が自動的に切り替え、印刷装置101は印刷を継続することが可能となる。
【0026】
<第1の実施形態>
図4は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。以下、ユーザにより属性情報(用紙サイズ、用紙種別とで特定される)を入力する第1の入力処理を説明する。
図4において、BT1〜BT5はボタンで、BOX1はボタンBT5が押下されて選択された用紙に対して設定される値を表示する。ユーザは、用いる用紙のサイズと枚数を入力することで最適な給紙カセットをシステム管理部301のCPU301Aが自動的に指定する。
【0027】
図5は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット自動指定処理の全体の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
図5において、システム管理部301のCPU301Aは、S501において給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているかを設定フラグの状態を参照して判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を実施する設定であるとCPU301Aが判断した場合、CPU301Aは給紙制御部311に対して給紙カセット自動指定の実施を指示し、S502に進む。なお、給紙カセットの自動指定を実施する設定でないとCPU301Aが判断した場合、本処理を終了する。
一方、S501で、給紙カセット自動指定の実施指示を受けた給紙制御部311は、S502において給紙カセット自動指定を実施して、本処理を終了する。以下、図6を参照して給紙カセット自動指定に関わる処理を説明する。
【0028】
図6は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S502における給紙カセット自動指定処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、入力される属性情報に従って複数のシート保持手段の組み合わせを自動的に指定する第1の指定処理を説明する。
S601において、給紙制御部311は、ユーザが操作部302に表示される図4に示したUI画面を用いて指定した用紙種別を取得する。S602において、給紙制御部311は、ユーザが指定したシートを保持する給紙カセットで、かつ未使用の給紙カセットとして指定されてない給紙カセットがあるかを給紙カセット情報記録部312と指定給紙カセット保存部313とから情報を取得し判断する。
【0029】
ここで、指定可能な給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合には、S605に進み、違う用紙の入った給紙カセットの用紙入れ替えを促すUI画面を操作部302に表示する。ユーザはUI画面に従い、給紙カセットのシート(用紙)を入れ替えることで再度給紙カセット自動指定の実施が可能となる。なお、給紙装置には、用紙有無を検知するセンサを備え、そのセンサが検知する用紙状態情報がCPU301Aに通知される構成である。そして、S606で、給紙カセット自動指定を実行して、本処理を終了する。
一方、S602で、指定可能な給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合にはS603に進み、給紙制御部311は給紙カセットを指定する処理を行い、S604に進む。
【0030】
S604において、給紙制御部311は、指定給紙カセット記録部312に保存されている指定済み給紙カセットの合計の用紙積載量が、操作部302を用いてユーザが入力した用紙枚数より少ないか否かの判断を行う。ここで、ユーザが入力した用紙枚数を満足すると給紙制御部311が判断した場合は、給紙カセットの指定処理を終了する。
一方、S604で、ユーザが入力した用紙枚数より少ないと給紙制御部311が判断した場合はS602に進み、給紙制御部311は、給紙カセット情報記録部312と指定給紙カセット保存部313の情報を基に、給紙カセット自動指定処理を再度行う。
【0031】
図7は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S606における給紙カセットを指定する処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、指定対象(ユーザが指定した用紙の入っている)給紙カセット指定の処理では各給紙カセットを順次比較していき、その中で最適な給紙カセットを指定する処理を説明する。
【0032】
S701において、給紙制御部311は、設定値Tempに設定された給紙カセットがあるかの判定を行う。ここでいうTempとは指定の対象となっている給紙カセットの比較を順次行っていくうえで、現時点で最適と判断される給紙カセットが設定される設定値である。S701で設定値Tempに設定された給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合にはS703に進む。S703で、設定値Tempにどの給紙カセットも設定されていないと給紙制御部311が判断した場合には、使用する給紙カセットとして指定される可能性のある給紙カセットの中から無作為に選定した給紙カセットを設定値Tempに設定し、S703に進む。
次に、S703において、給紙制御部311は、2つの給紙カセットの内より最適な給紙カセットを判定し設定値Tempに格納する。
【0033】
そして、S704において、給紙制御部311は、使用する給紙カセットとして指定される対象となっている給紙カセットの中で比較処理が行われていない給紙カセットがあるかを判定する。ここで、比較を行っていない給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合には、S703に戻り、同様の比較処理を繰り返し行う。
一方、S704で、使用する給紙カセットとして指定される対象となっている給紙カセット全てと比較を終えていると給紙制御部311が判断した場合には、S705に進む。S705では、その時点で設定値Tempに設定されている給紙カセットを最適な給紙カセットとみなし給紙制御部311が指定給紙カセット保存部313に保存して、本処理を終了する。
【0034】
図8は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S703の比較処理の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、給紙カセットを比較する際に、できるだけ給紙カセットの切り替え時間や用紙の搬送時間を削減できる組み合わせになるように比較を行い、最適な給紙カセットの指定を行う処理を説明する。
【0035】
S801において、給紙制御部311は、比較する2つの給紙カセットで用紙積載量が同じかどうかを判定する。ここで、用紙積載量が違うと給紙制御部311が判断した場合にはS804に進み、積載量が大きいほうの給紙カセットを設定値Tempに設定する。一方、積載量が同じであると給紙制御部311が判断した場合にはS802に進む。
次に、S802において、給紙制御部311は、積載量が同じと判断された比較対象の給紙カセットから給紙される用紙が画像形成部に到達するまでに要する用紙の搬送時間を比較する。ここで、搬送時間が同じでないと給紙制御部311が判断した場合にはS805に進み、用紙の搬送時間が短い方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
一方、搬送時間が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、S803に進む。
【0036】
そして、S803において、給紙制御部311は、給紙カセットの切り替え時間について比較し、切り替え時間が同じであるかどうかを判断する。ここで、給紙カセットの切り替え時間が同じでないと給紙制御部311が判断した場合は、S806に進み、給紙制御部311は、給紙カセット切り替え時間が短い方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
一方、S803で、給紙カセット切り替え時間が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、生産性の観点で比較した場合に2つの給紙カセットは全て同じ条件であると判断し、比較処理を終了する。
【0037】
本実施形態によれば、ユーザが給紙カセット指定の設定を行うと設定された用紙サイズと仕様枚数に応じて最適な給紙カセットの組み合わせをグループ化して自動的に指定することができる。
これにより、できるだけ少ない給紙カセット、できるだけ短い用紙搬送時間となるような機器の最大の生産性を得られる組み合わせをグループとして指定できる。
これに対して、本実施形態を適応しない場合、例えば用紙種別のみで使用する給紙カセットを決定する場合、用紙残量の少ない給紙カセットを使用し、多くの給紙カセット切り替えが発生する。また、用紙搬送時間の長い給紙カセットの組み合わせが指定されるなど機器の最大の生産性を得られにくくなる。
【0038】
〔第2実施形態〕
図9は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。本実施形態では、CPU301Aが管理する属性情報テーブルにおいて、各給紙カセット(シート保持部)に対応づけて属性情報を記憶して管理する。
図9において、BT1〜BT4、BT6はボタンで、BOX1はボタンBT6が押下されて選択された用紙に対して設定される値を表示する。本例は、ユーザが用紙サイズと用紙種別の代わりに、すでに用紙の入っている給紙カセットを基準給紙カセットとして指定することで最適な給紙カセットをシステム管理部301のCPU301Aが自動的に指定する例である。
【0039】
図10は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、すでに用紙の入っている給紙カセットを基準給紙カセットとして自動給紙カセットを指定する処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、ユーザにより基準の給紙カセットとして選択される給紙カセットに従い、複数のシート保持部の組み合わせを自動的に指定する第2の指定処理を説明する。
【0040】
S1001において、給紙制御部311は、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT6を選択しているかどうかに基づいて、給紙カセットの自動指定を実施する設定であるかどうかを判断する。ここで、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT4を選択していると給紙制御部311が判断した場合は、本処理を終了する。
一方、図9に示したUI画面において、ユーザがボタンBT3を選択していると給紙制御部311が判断した場合は、すなわち、自動指定を実施する設定であると判断した場合にはS1002に進む。S1002では、操作部302を用いてユーザが選択した基準となる給紙カセットの用紙積載量が、ユーザが入力した用紙枚数以上かを給紙制御部311が給紙カセット情報記録部の情報を用いて判断する。
【0041】
ここで、基準とする給紙カセットの用紙積載量がユーザによって入力された用紙枚数より多いと給紙制御部311が判断した場合、基準となる給紙カセットのみからの給紙で十分なためそれ以上の給紙カセットの指定を行わずに、本処理を終了する。
一方、S1002で、基準とする給紙カセットの用紙積載量がユーザによって入力された用紙枚数より少ないと給紙制御部311が判断した場合、S1003に進み、給紙カセット自動指定を行い、本処理を終了する。なお、S1003における処理の詳細は第1実施形態の処理と同様である。
【0042】
上記第1実施形態では、ユーザがすでに紙が入っている給紙カセットを基準に自動指定を行いたい場合にも用紙サイズや種別を確認したうえで入力しなければならなかった。本実施形態によれば、ユーザが指定した給紙カセットを基準とし給紙カセットの指定を行うのみで、用紙サイズや種別を確認することなくグループ化すべき給紙カセットに対する自動指定の設定を行うことが可能となる。
【0043】
〔第3実施形態〕
図11は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット指定処理の際の各給紙カセットを比較する処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、シート積載量の多い順にシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する処理を説明する。
【0044】
S1101において、給紙制御部311は、2つの指定候補の給紙カセットの用紙積載量が同じかを判定する。ここで、積載量が同じでないと給紙制御部311が判断した場合には、S1104に進み、積載量が大きい方の給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。一方、S1101で、積載量が同じであると給紙制御部311が判断した場合にはS1102に進む。
【0045】
S1102において、給紙制御部311は、2つの指定候補の給紙カセットの内、指定給紙カセット保存部313に保存されている指定済みの給紙カセットと物理的な距離を比較して当該距離が同じであるかどうかを判断する。ここで、当該距離が同じであると給紙制御部311が判断した場合には、そのまま比較処理を終了する。
一方、S1102で、当該距離が同じでないと給紙制御部311が判断した場合には、S1103に進み、すでに指定されている給紙カセットとの距離が近い給紙カセットを設定値Tempに設定して、本処理を終了する。
【0046】
本実施形態では、用紙積載量が多い給紙カセットを優先的に指定するので、使用する給紙カセットが少なくすむため、ユーザが使用する給紙カセットを認識することが容易となる。また、使用する給紙カセットをできるだけ近くにまとめることで、使用する給紙カセットの視認性が向上する。
【0047】
なお、第1実施形態では、グループ化すべき給紙カセットを指定する際に、生産性を最優先に考え使用する給紙カセットの自動指定を行うため、ユーザにとっての利便性を無視した給紙カセットの組み合わせがグループとして選ばれる可能性がある。しかし、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、ユーザにとってより利便性の高い形で使用する給紙カセットを自動指定することが可能となる。
【0048】
〔第4実施形態〕
図12は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、給紙カセット指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、図6と異なるステップについて説明する。
【0049】
S1202で、給紙制御部311は、指定された用紙が給紙方法の影響を受けるかどうかを判断する。ここで、用紙の給紙方法の影響を受けると判断した場合、S1203で、すでに指定されている給紙カセットと給紙方法が異なる給紙カセットを選択できる候補から外して、S1204へ進む。
そして、S1204で、指定できる給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合、S1207で、給紙制御部311は、積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高くして、本処理を終了する。
このように本実施形態では、給紙制御部311は、図12のS1207において、自動指定できる給紙カセットをすべて指定しても、ユーザが入力した用紙枚数よりすくなった場合に積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順を高くする。
【0050】
例えば、用紙積載量の多い給紙カセットから給紙を開始し、用紙積載量の少ない給紙カセットにACCした場合、ACCした先の給紙カセットはすぐに紙切れを起こし、印刷処理が停止し、生産性の低下につながるおそれがあった。
これに対して、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、他の用紙が入っている給紙カセットを入れ替えたくない時にも用紙積載量の少ない給紙カセットから優先的に給紙される。これによって、ACC後に用紙積載量の多い他の給紙カセットから給紙をしている間に、紙を再度給紙カセットに入れることができるので紙切れによって印刷処理が停止することで起こる生産性が低下の可能性を低くすることが可能となった。
なお、使用する給紙カセットの自動指定処理は第1実施形態と同様のため省略する。
【0051】
〔第5実施形態〕
図13は、図3に示した操作部302に表示するユーザインタフェース画面の一例を示す図である。本例は、印刷するジョブを基準に給紙カセット自動指定を設定する際のUIの例である。
図13において、BT11〜BT15はボタンで、これらのボタンを操作することで、ユーザは、印刷するジョブを指定することで最適な給紙カセットを自動的に指定できる。
図14は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、Holdジョブを印刷する際に給紙カセット自動指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、メモリ310に保持される印刷ジョブ群からユーザが選択する印刷ジョブの用紙属性とページ数を取得して、複数のシート保持手段の組み合わせを自動的に指定する第1の指定処理を説明する。
S1401において、システム管理部301のCPU301Aは、Holdされているジョブの中から操作部302を介して、ユーザが選択した印刷を実行するジョブの情報を取得する。
【0052】
S1402において、CPU301Aは、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているかどうかを判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっていないとCPU301Aが判断した場合は、本処理を終了する。
一方、S1402で、給紙カセットの自動指定を実施する設定になっているとCPU301Aが判断した場合には、給紙制御部311に対して自動給紙カセット指定の実施の指示を出し、S1403に進む。
S1403において、自動給紙カセット指定実施指示を受けた給紙制御部311は、選択されたHoldジョブで使用されている用紙を取得し、S1404に進み、給紙カセット自動指定処理を行い、本処理を終了する。
【0053】
第1、第2実施形態では本体で事前に設定するため設定後に投入するジョブすべてに給紙カセットの自動指定が実行されてしまう。
しかし、本実施形態によれば、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、ユーザが指定したHoldジョブで使用されている用紙情報を基準とし給紙カセットの指定を行う。これにより、本実施例を適用することによりジョブ単位での給紙カセット自動指定が可能となり、他のジョブに影響を及ぼすことなく実施することができる。
なお、給紙カセット自動指定の実施処理に関しては、第1実施形態と同様のため省略する。
【0054】
〔第6実施形態〕
図15は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、インデックス紙などの搬送方向により用紙の向きが変わることで印刷や成果物が影響を受ける用紙を印刷に使用する場合の給紙カセット自動指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
【0055】
S1501において、給紙制御部311は、ユーザが操作部302を用いて指定した用紙種別を取得し、S1502において、ユーザが指定した用紙がインデックス紙のように給紙の際に用紙が反転するかどうかによって印刷する際に影響を受けるかを判定する。ここで、影響を受けると給紙制御部311が判断した場合には、S1503に進む。S1503では、給紙制御部311はすでに指定給紙カセット保存部313に保存されているすでに使用する給紙カセットに指定された給紙カセットと給紙方法が異なる給紙カセットを選択肢から外す。
その後、給紙カセット自動指定の処理を行った後、給紙制御部311は、S1504において、ユーザが指定した用紙枚数を満足しているかどうかを判断する。ここで、ユーザが指定した用紙枚数を満足していないと給紙制御部311が判断した場合には、S1507に進む。
【0056】
S1507において、給紙制御部311は、すでに指定されている給紙カセットと用紙の搬送方向が同じ給紙カセットで、まだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがあるかどうかを判断する。ここで、まだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合には、S1509に進む。その後、S1509で、システム管理部301のCPU301Aは、操作部302にその給紙カセットの用紙を入れ替える旨を表示する。
一方、S1507で、S1507において、すでに指定されている給紙カセットと用紙の搬送方向が同じ給紙カセットでまだ使用する給紙カセットとして指定されていない給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合にはS1508に進む。
そして、S1508において、給紙制御部311は、現在の用紙積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高く設定して、本処理を終了する。
【0057】
図16は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、S1503の詳細手順を示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、複数の給紙カセットを組み合わせてシートと、インデックスシートとを給紙する場合に、シートと、インデックスシートとの給紙向きが一致しない給紙とならないように制御する場合について説明する。
【0058】
S1601において、給紙制御部311はすでに指定されている給紙カセットがあるかどうかを指定給紙カセット保存部313から取得する情報に基づいて判断する。ここで、すでに指定されている給紙カセットがないと給紙制御部311が判断した場合は、本処理を終了する。
一方、S1601で、すでに指定されている給紙カセットがあると給紙制御部311が判断した場合は、S1602に進む。
【0059】
そして、S1602において、給紙制御部311は、すでに選択されている給紙カセットの用紙の搬送方向が反転給紙かどうかを判定する。ここで、反転給紙であると給紙制御部311が判断した場合には、S1603において、給紙制御部311は、反転給紙を行う給紙カセット以外の給紙カセットを給紙カセット自動指定の対象から外して、本処理を終了する。
一方、S1602で、反転給紙でないと給紙制御部311が判断した場合には、すなわち、ストレート給紙であると給紙制御部311が判断した場合には、S1604へ進む。S1604では、ストレート給紙を行う給紙カセット以外の給紙カセットを給紙カセット自動指定の対象から外して、本処理を終了する。
【0060】
例えば、本実施形態を適応しない場合、用紙の搬送方向が異なる複数の給紙カセットにそれぞれインデックス紙が挿入され印刷が行われる可能性があった。こうなった場合、インデックス紙のインデックス部分の向きが給紙した給紙カセットによって異なり、成果物が意図した形でつくることができない。
これに対して、本実施形態によれば、インデックス紙のように給紙方法によって印刷結果に影響が出る用紙でも、自動給紙カセット指定で指定された給紙カセットを用いても用紙の搬送方向が異なる給紙カセットが指定されることが無くなる。これにより、、インデックス紙のように給紙方法によって印刷結果に影響が出る用紙を組み合わせる場合でも問題なく印刷することができる。
具体的には、本実施形態を適応することで用紙の搬送方向が異なる複数の給紙カセットからインデックス紙が給紙されることがなくなるため、インデックス紙のインデックス部分の向きが一定に保たれ、ユーザが意図した形で成果物を作成することが可能となる。
【0061】
また、本実施形態では使用する給紙カセットとして指定可能な給紙カセットをすべて指定した後に、ユーザが指定した用紙枚数に足りない場合にも用紙の搬送方向を考慮する。そのうえで、用紙の入れ替えを行うか、積載量の少ない給紙カセットの給紙優先順位を高くするかを判定している。
これにより、グループ化する給紙カセットを指定する場合に、用紙搬送方向の異なる給紙カセットが指定されることが無くなり、意図しない成果物の作成を防止できる。
【0062】
〔第7実施形態〕
図17は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、あらかじめページ番号が印字されているようなプレプリント紙のように給紙する順番が重要になってくる用紙を用いる場合の自動給紙カセット指定処理の流れを示す。なお、各ステップは、CPU301AがROMや他の外部記憶装置に記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。以下、図示しないUI画面において、印刷で使用するシート保持部の数と、印刷で使用するシートの枚数を入力する第2の入力処理と給紙すべき各シート保持部の給紙順序を決定する処理と、その決定毎のシート保持部の順序表示処理について説明する。
【0063】
S1701において、システム管理部301のCPU301Aは、給紙カセットの自動指定を行う設定がされているかを判断する。ここで、給紙カセットの自動指定を行う設定がされていないとCPU301Aが判断した場合は、S1708に進み、印刷を実行して、本処理を終了する。
一方、S1701で、給紙カセットの自動指定を行う設定がされているとCPU301Aが判断した場合、給紙制御部311に給紙カセット自動指定実施の指示を出し、S1702に進む。
【0064】
そして、S1702において、給紙制御部311は、今回給紙を行う用紙が給紙の順番を考慮する必要のある用紙かを判断する。ここで、今回給紙を行う用紙が給紙の順番を考慮する必要が無いと給紙制御部311が判断した場合は、S1707に進む。S1707では、給紙制御部311は、給紙カセットの自動指定を行い、S1708で、システム管理部301のCPU301Aが印刷処理を実行して、本処理を終了する。
一方、S1702において、用紙の給紙順序を考慮する必要があると給紙制御部311が判断した場合はS1703に進む。
そして、S1703において、給紙制御部311は、操作部302を介してユーザによって入力された使用する給紙カセットの数と用紙の枚数を取得し、S1704で、給紙制御部311は、給紙カセット指定処理を行う。そして、S1705において、給紙制御部311は、S1704の処理で決定した給紙カセットの給紙順序を指定給紙カセット保存部313に保存する。
【0065】
次に、S1706において、給紙制御部311は、操作部302を介して給紙カセット指定結果を、例えば図18に示すようにユーザインタフェース画面において、給紙カセット指定結果を表示し、S1708に進む。
なお、図18に示すUI画面では、ユーザはUI画面に表示された番号に従い、給紙カセットに用紙のセットを行う。
【0066】
次に、S1708において、給紙制御部311は、指定給紙カセット保存部313に保存されている給紙順序に基づき紙を引き印刷を行い、本処理を終了する。
これにより、印刷順を考慮すべき印刷用紙においても用紙の順序を保ち、なおかつ機器の持つ最大の生産性を持って印刷することが可能となる。
【0067】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0068】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0069】
101 印刷装置
201 画像形成部
203 スキャナ部
215、216 定着ユニット
219、208 用紙搬送路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、
印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
各シート保持部に保持されるシート切れ状態を検知する検知手段と、
前記検知手段がシート切れ状態を検知した場合、前記第1の指定手段により指定されたシート保持部の組み合わせに従い、給紙すべきシート保持部を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第1の指定手段は、各シート保持部に保持されるシートの残量を検出して前記複数のシート保持部のうち、シート積載量の多い順にシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記第1の指定手段は、各シート保持部に保持されるシートを画像形成部まで搬送するために要する搬送時間に基づいて前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項5】
前記属性情報は、前記シート保持部に保持されるシートの種別と用紙サイズとで特定される情報であることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項6】
前記属性情報を各シート保持部に対応づけて記憶する属性情報テーブルと、
前記属性情報テーブルの中から基準とすべきシート保持部を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたシート保持部を基準として、入力されたシートの枚数から、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第2の指定手段と、
を備えることを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
【請求項7】
受信する印刷ジョブを保持するジョブ保持手段と、
前記ジョブ保持手段に保持される印刷ジョブ群から選択される印刷ジョブの用紙属性を取得する取得手段と、を備え、
前記第1の指定手段は、前記取得手段により取得されるシートの属性情報と前記印刷ジョブのページ数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項8】
給紙方向が異なるインデックスシートをいずれかのシート保持部から給紙する場合、前記第1の指定手段が指定したシートの属性情報で特定されるインデックスシートを保持するシート保持部をシートが給紙されるべきシート保持部として特定する特定手段を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項9】
印刷順序が指定されたシートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、
印刷で使用するシート保持部の数と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第2の入力手段と、
前記第2の入力手段により入力されたシート保持部の数とシートの枚数とから、給紙すべき各シート保持部の給紙順序を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した給紙順序を使用するシート保持部に対応づけて表示する順序表示手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
前記順序表示手段により表示された給紙順序に従って給紙されるシートに印刷を行う印刷手段を備えることを特徴とする請求項9記載の印刷装置。
【請求項11】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置の制御方法であって、
印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、
印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
各シート保持部に保持されるシート切れ状態を検知する検知手段と、
前記検知手段がシート切れ状態を検知した場合、前記第1の指定手段により指定されたシート保持部の組み合わせに従い、給紙すべきシート保持部を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第1の指定手段は、各シート保持部に保持されるシートの残量を検出して前記複数のシート保持部のうち、シート積載量の多い順にシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記第1の指定手段は、各シート保持部に保持されるシートを画像形成部まで搬送するために要する搬送時間に基づいて前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項5】
前記属性情報は、前記シート保持部に保持されるシートの種別と用紙サイズとで特定される情報であることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項6】
前記属性情報を各シート保持部に対応づけて記憶する属性情報テーブルと、
前記属性情報テーブルの中から基準とすべきシート保持部を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたシート保持部を基準として、入力されたシートの枚数から、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第2の指定手段と、
を備えることを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
【請求項7】
受信する印刷ジョブを保持するジョブ保持手段と、
前記ジョブ保持手段に保持される印刷ジョブ群から選択される印刷ジョブの用紙属性を取得する取得手段と、を備え、
前記第1の指定手段は、前記取得手段により取得されるシートの属性情報と前記印刷ジョブのページ数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項8】
給紙方向が異なるインデックスシートをいずれかのシート保持部から給紙する場合、前記第1の指定手段が指定したシートの属性情報で特定されるインデックスシートを保持するシート保持部をシートが給紙されるべきシート保持部として特定する特定手段を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項9】
印刷順序が指定されたシートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置であって、
印刷で使用するシート保持部の数と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第2の入力手段と、
前記第2の入力手段により入力されたシート保持部の数とシートの枚数とから、給紙すべき各シート保持部の給紙順序を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した給紙順序を使用するシート保持部に対応づけて表示する順序表示手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
前記順序表示手段により表示された給紙順序に従って給紙されるシートに印刷を行う印刷手段を備えることを特徴とする請求項9記載の印刷装置。
【請求項11】
シートを保持する複数のシート保持部を備える印刷装置の制御方法であって、
印刷で使用するシートの属性情報と、印刷で使用するシートの枚数とを入力する第1の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力されたシートの属性情報とシートの枚数とから、前記複数のシート保持部のいずれかのシート保持部を用いて印刷で使用すべきシート保持部の組み合わせを指定する第1の指定手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−52541(P2013−52541A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190739(P2011−190739)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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