説明

印刷装置及び印刷方法

【課題】複数の印刷ジョブをまとめて実行する場合に、ユーザに対して印刷ジョブを実行するか否かを確認することで、ユーザの意思を反映させたタイミングで印刷ジョブを実行する。
【解決手段】印刷装置は、記憶手段と、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき予約印刷ジョブを記憶手段に記憶させる管理手段と、所定のタイミングで、記憶手段に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御手段と、選択画面への選択結果に基づき記憶手段から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の印刷ジョブをまとめて実行して印刷出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の印刷ジョブをまとめて実行して印刷出力する技術がある。例えば、特許文献1には、省エネモード又は通常モードが設定された印刷ジョブを実行することが可能な印刷装置が開示されている。この印刷装置は、省エネモードの印刷ジョブを受付けた場合には、その印刷ジョブを記憶装置に一旦記憶しておく。そして、印刷装置は、通常モードの印刷ジョブを受付けた場合に、その受付けた通常モードの印刷ジョブと、記憶装置に記憶されている省エネモードの印刷ジョブとをまとめて実行するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−308182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来では、省エネモードを設定してしまうと、その印刷ジョブが実行されるタイミングにユーザの意志は反映されなくなってしまう。すなわち、省エネモードの印刷ジョブの実行タイミングは、通常モードの印刷ジョブの実行タイミングに依存するため、省エネモードの印刷ジョブを発行したユーザにとっては、いつ自己の要求した印刷ジョブが実行されるかを把握できない。そのため、省エネモードの印刷ジョブを発行したユーザは、自己の要求した印刷ジョブが印刷出力されても気がつかない場合が多く、印刷物が長時間放置されるケースが起こり得る。印刷物が長時間放置されると、その放置された印刷物が第三者によって見られてしまう可能性があり、セキュリティ上好ましいとは言えない。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、複数の印刷ジョブをまとめて実行する場合に、ユーザに対して印刷ジョブを実行するか否かを確認することで、ユーザの意思を反映させたタイミングで印刷ジョブを実行することができる印刷装置及び印刷方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置であって、印刷ジョブを受付ける受付手段と、印刷ジョブを記憶する記憶手段と、ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付手段によって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶手段に記憶させる管理手段と、所定のタイミングで、前記記憶手段に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御手段と、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶手段から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御手段と、を備えることを特徴とする構成である。
【0007】
このような構成によれば、所定タイミングで予約印刷ジョブを実行するか否かを選択可能になるので、予約印刷ジョブを発行したユーザは、自己の意志を反映させたタイミングで予約印刷ジョブを実行することができる。その結果、予約印刷ジョブを発行したユーザは、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の印刷装置において、通電状態が消費電力を節約するためのスリープ状態であるか、又はスリープ状態以外の通常通電状態であるかを検知する通電状態検知手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記通電状態検知手段によって通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが検知されることを条件として、前記選択画面を作成することを特徴とする構成である。
【0009】
このような構成によれば、第三者による即時印刷ジョブの実行などにより、印刷装置の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したときに、選択画面を表示させるようになっている。そのため、印刷装置は、まとめ印刷の本来の目的である、通電状態がスリープ状態のときには予約印刷ジョブを実行しないで、通常通電状態のときにのみ予約印刷ジョブを実行することが可能になる。その結果、印刷装置は、スリープ状態から通常通電状態に復帰することに伴う消費電力を節約することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の印刷装置において、前記表示制御手段は、前記選択画面への選択結果が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする構成である。
【0011】
このような構成によれば、ユーザが席を外しているときなど、ユーザが印刷物を回収できない可能性がある場合には、表示制御手段は、タイムアウトにより選択画面の表示を終了する。その結果、印刷装置は、印刷物が長時間放置されてしまうことや、それに起因して第三者に秘密文書を読まれてしまうことを防止できる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の印刷装置において、前記表示制御手段は、前記選択画面をユーザ端末に表示させている間に、前記通電状態検知手段によって通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行したことが検知されたことを条件として、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする構成である。
【0013】
このような構成によれば、通電状態がスリープ状態になったときには、選択画面の表示を終了するようになっている。これにより、印刷装置は、スリープ状態から待機状態に復帰させるときに消費する電力を節約することができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、印刷ジョブを記憶する記憶装置を有し、ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置によって実行される印刷方法であって、
印刷ジョブを受け付ける受付ステップと、ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付ステップによって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶装置に記憶させる管理ステップと、所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御ステップと、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御ステップと、を有することを特徴とすることを特徴とする構成である。
【0015】
請求項6に係る発明は、印刷ジョブを記憶する記憶装置を有し、ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置によって実行されるプログラムであって、前記印刷装置を、印刷ジョブを受け付ける受付手段、ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付手段によって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶装置に記憶させる管理手段、所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御手段、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御手段、として機能させることを特徴とする構成である。
【0016】
請求項7に係る発明は、ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力する情報処理装置であって、情報を表示する表示手段と、印刷ジョブを記憶する記憶手段と、ユーザによる指示操作を受付ける操作入力手段と、前記操作入力手段によって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成し前記記憶装置に記憶させるジョブ生成手段と、所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶手段から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御手段と、を備えることを特徴とする構成である。
【0017】
このような構成によれば、所定タイミングで予約印刷ジョブを実行するか否かを選択可能になるので、予約印刷ジョブを発行したユーザは、自己の意志を反映させたタイミングで予約印刷ジョブを実行することができる。その結果、予約印刷ジョブを発行したユーザは、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することができる。
【0018】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の情報処理装置において、前記印刷装置の通電状態が消費電力を節約するためのスリープ状態であるか、又はスリープ状態以外の通常通電状態であるかを確認する通電状態確認手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記通電状態確認手段によって前記印刷装置がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認されたことを条件として、前記選択画面を作成することを特徴とする構成である。
【0019】
このような構成によれば、第三者による即時印刷ジョブの実行などにより、印刷装置の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したときに、選択画面を表示させるようになっている。そのため、印刷装置は、まとめ印刷の本来の目的である、通電状態がスリープ状態のときには予約印刷ジョブを実行しないで、通常通電状態のときにのみ予約印刷ジョブを実行することが可能になる。その結果、印刷装置は、スリープ状態から通常通電状態に復帰することに伴う消費電力を節約することができる。
【0020】
請求項9に係る発明は、請求項7又は8に記載の情報処理装置において、前記表示制御手段は、前記選択画面への選択結果が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする構成である。
【0021】
このような構成によれば、ユーザが席を外しているときなど、ユーザが印刷物を回収できない可能性がある場合には、表示制御手段は、タイムアウトにより選択画面の表示を終了する。その結果、印刷装置は、印刷物が長時間放置されてしまうことや、それに起因して第三者に秘密文書を読まれてしまうことを防止できる。
【0022】
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に記載の情報処理装置において、前記表示制御手段は、前記選択画面を表示手段に表示させている間に、前記通電状態確認手段によって前記印刷装置の通電状態が通常通電状態からスリープ状態になったことが確認されたことを条件として、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする構成である。
【0023】
このような構成によれば、通電状態がスリープ状態になったときには、選択画面の表示を終了するようになっている。これにより、印刷装置は、スリープ状態から待機状態に復帰させるときに消費する電力を節約することができる。
【0024】
請求項11に係る発明は、印刷ジョブを記憶する記憶装置と、情報を表示する表示手段とを有し、ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力するユーザ端末によって実行される印刷方法であって、ユーザによる指示操作を受付ける操作入力ステップと、前記操作入力手段によって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成し記憶装置に記憶させる生成ステップと、所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成して、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御ステップと、を有することを特徴とする構成である。
【0025】
請求項12に係る発明は、印刷ジョブを記憶する記憶装置と、情報を表示する表示手段とを有し、ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力するユーザ端末によって実行されるプログラムであって、前記ユーザ端末を、ユーザによる指示操作を受付ける操作入力手段、前記操作入力手段によって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成し記憶装置に記憶させる生成手段、所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、その選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段、前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御手段、として機能させることを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、複数の印刷ジョブをまとめて実行する場合に、ユーザに対して印刷ジョブを実行するか否かを確認することで、ユーザの意思を反映させたタイミングで印刷ジョブを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】印刷装置を含むシステム構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態における印刷装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態において実行される処理の概略を示した図である。
【図4】第1実施形態において実行される処理の概略を示した図である。
【図5】第1の実施形態における制御部の機能構成例を一例として示す機能ブロック図である。
【図6】案内画面の一例を示す図である。
【図7】選択画面の一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態における印刷装置において実行される全体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態における印刷装置において実行される印刷ジョブ保留処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施形態における印刷装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【図11】第2実施形態において実行される処理の概略を示した図である。
【図12】第2実施形態において実行される処理の概略を示した図である。
【図13】第2の実施形態における制御部の機能構成例を一例として示す機能ブロック図である。
【図14】第2の実施形態におけるユーザ端末において実行される全体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】第2の実施形態におけるユーザ端末において実行される印刷ジョブ保留処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における印刷装置1を含むシステム構成の一例を示す図である。印刷装置1は、ネットワーク5を介してユーザ端末6a〜6cと接続され、それぞれと通信可能になっている。また、印刷装置1は、ユーザによる操作を入力するための操作パネル2と、印刷処理を実行した後、印刷出力された印刷物を排出するための排出口3と、排出された印刷物を保持しておくための排出トレイ4とを有している。印刷装置1は、ユーザ端末6からの印刷ジョブを受付けると印刷処理を実行する。ここで、操作パネル2は、例えば、いわゆるタッチパネルで構成され、情報を表示するための表示パネルと一体的に設けられている。
【0030】
印刷装置1は、各種表示画面を作成してユーザ端末6に表示させることが可能な構成である。表示画面は、例えば、ユーザ端末6の表示部7にポップアップ表示される。そして、印刷装置1は、表示画面に対して入力された情報に基づき、印刷ジョブを実行するための印刷処理など各種処理を実行することが可能になっている。また、本実施形態では、印刷装置1は、複数の印刷ジョブを一度にまとめて実行して印刷出力する、いわゆるまとめ印刷を実行可能になっている。なお、この印刷装置1は、いわゆる複合機やFAX装置など、印刷処理を実行する他の装置に組み込まれるものであってもよい。
【0031】
また、印刷装置1は、この印刷装置1の通電状態を管理する図示しない電源管理部を有している。電源管理部は、一定時間を経過するまで印刷装置1が何れの指示操作も入力しない場合には、印刷装置1の通電状態を、通常通電状態からスリープ状態に移行させるように電源回路を制御する。通常通電状態は、印刷装置1において印刷出力を行なうことができるように各部に対して電力供給を行なう動作モードである。スリープ状態は、一部の回路への電力供給を残して他の回路への電力供給を制限する動作モードである。これにより、印刷装置1は、スリープ状態に移行しているときに電力消費量を節約することが可能になっている。
【0032】
また、印刷装置1は、ユーザを個別に特定するためのユーザIDに基づきユーザのログインを許可することが可能になっている。また、印刷装置1は、ユーザIDをユーザ端末6a〜6cの識別情報に関連づけて記憶する。これにより、印刷装置1は、ユーザによって使用されるユーザ端末6a〜6cを特定可能になる。
【0033】
ユーザ端末6は、ネットワーク5を介して印刷装置1と接続されており、印刷装置1と通信可能になっている。また、ユーザ端末6は、ユーザに情報を表示する表示部7と、ユーザからの操作を受付ける操作入力部8とを有している。以下の説明では、ユーザ端末6aはユーザAが使用するものとし、同様に、ユーザ端末6bはユーザBが、ユーザ端末6cはユーザCがそれぞれ使用するものとする。
【0034】
ユーザ端末6には、プリンタドライバがインストールされている。これにより、ユーザ端末6は、印刷ジョブを生成して印刷装置1に対して送信することが可能である。また、ユーザ端末6は、印刷装置1から出力される各種表示画面を表示部7に表示し、その画面に対する入力操作を受付けることができるように構成される。
【0035】
図2は、印刷装置1のハードウエア構成の一例を示す図である。図例に示すように、印刷装置1は、この印刷装置1の動作を制御する制御部10と、外部機器と接続するためのネットワークインタフェース13と、印刷ジョブを実行する印刷処理部14と、ユーザに各種操作を行わせる操作パネル2と、各種情報を記憶する記憶装置17と、を有している。
【0036】
制御部10は、CPU11とメモリ12とを備えており、各部の動作を制御するものである。CPU11は、記憶装置17に記憶されている基本プログラム18及び印刷実行プログラム19を読み出して実行する。ここで、基本プログラム18は、印刷装置1に電源が投入されることに伴って、CPU11によって実行される基本的なプログラムである。印刷実行プログラム19は、ユーザ端末6にインストールされるプリンタドライバからの各種指令に基づき印刷ジョブを実行するためのプログラムであると共に、制御部10を後述する各種処理部として機能させるためのプログラムである。すなわち、CPU11は、基本プログラム18を実行している状態でさらに印刷実行プログラム19を実行することにより、制御部10を各種処理部として機能させる。メモリ12は、CPU11がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するものである。
【0037】
ネットワークインタフェース13は、印刷装置1をネットワーク5に接続するためのものである。制御部10は、このネットワークインタフェース13を介してユーザ端末6と通信可能に接続されている。
【0038】
印刷処理部14は、入力する印刷ジョブを実行して印刷出力を行なう処理部である。この印刷処理部14は、図示しない定着ヒータなどを備えている。この定着ヒータは、通常通電状態で所定の温度を保持するように制御される一方で、スリープ状態では、電力供給が遮断されることで電力消費が抑制されるようになっている。また、印刷処理部14において印刷ジョブが実行されることによって、印刷出力された印刷物が排出口3から排出され排出トレイ4に保持される。これにより、ユーザによる印刷物の回収が可能になる。
【0039】
記憶装置17は、上述した基本プログラム18及び印刷実行プログラム19の他に、予約印刷ジョブ20を記憶するものである。予約印刷ジョブ20は、即時に印刷出力を行なわずに待機させるべき印刷ジョブである。予約印刷ジョブ20には、ユーザから印刷出力を要求された文書や画像などの印刷データと、この印刷データを出力させるための印刷指示とが含まれている。
【0040】
制御部10の後述する各処理部と、記憶装置17の少なくとも一部の記憶領域とは、通電状態がスリープ状態になっているときにも起動されており、ユーザ端末6からの各種情報を受付けることや、受付けた情報を記憶装置17に記憶させたり、又は、記憶装置17に記憶されている情報を読出したりできるように構成されている。
【0041】
図3,図4は、印刷装置1によって実行される処理の概略を示したものである。図3では、印刷装置1は、通電状態がスリープ状態になっている。この状態のときに、印刷装置1は、ユーザ端末6aから印刷ジョブAを入力すると、ユーザ端末6aに対し通電状態がスリープ状態であることを報知すると共に、印刷ジョブを直ちに実行するか否かを問い合せる案内画面を表示させるようになっている。印刷装置1は、ユーザ端末6aから、印刷ジョブAの実行を保留すべき指示を入力すると、印刷ジョブAを予約印刷ジョブAとして記憶装置17に記憶してスリープ状態を維持する。これにより、印刷装置1は、スリープ状態から通常通電状態に復帰することに伴う電力を節約することができる。
【0042】
同様に、印刷装置1は、スリープ状態のときに、ユーザ端末6bから印刷ジョブBを入力すると、ユーザ端末6bに対し案内画面を表示させる。印刷装置1は、ユーザ端末6bから、印刷ジョブBの実行を保留すべき指示を入力すると、印刷ジョブBを予約印刷ジョブBとして記憶装置17に記憶してスリープ状態を維持する。
【0043】
また、印刷装置1は、スリープ状態のときに、ユーザ端末6cから印刷ジョブCを入力すると、上記ユーザ端末6a,6bの場合と同様にユーザ端末6cに対し案内画面を表示させる。印刷装置1は、ユーザ端末6cから、印刷ジョブCを直ちに実行すべき指示を入力すると、電源管理部によって通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰する。
【0044】
図4に示すように、印刷装置1は、スリープ状態から通常通電状態に復帰すると、ユーザ端末6cからの指示に従って印刷ジョブCを実行して印刷出力する。その一方で、印刷装置1は、ユーザ端末6aに対し通電状態が通常通電状態に復帰したことを報知すると共に、記憶装置17に記憶されている予約印刷ジョブAを実行するか、又は保留するかを選択させる選択画面を作成してユーザ端末6aに表示する。そして、印刷装置1は、ユーザ端末6aから予約印刷ジョブAを実行すべき指示が入力されると、その予約印刷ジョブAを実行して印刷出力する。
【0045】
また、印刷装置1は、ユーザ端末6bに対して通電状態が通常通電状態に復帰したことを報知すると共に、記憶装置17に記憶されている予約印刷ジョブBを実行するか、又は保留するかを選択させる選択画面を作成してユーザ端末6bに表示する。そして、印刷装置1は、ユーザ端末6bから予約印刷ジョブBを保留すべき指示が入力されると、その予約印刷ジョブBの保留を維持する。
【0046】
これにより、印刷装置1は、予約印刷ジョブを発行したユーザの意志を反映したタイミングで予約印刷ジョブを実行することが可能になる。従って、ユーザは、自己の都合に合わせて予約印刷ジョブを実行するか否かを選択可能になると共に、予約印刷ジョブの実行タイミングを知ることができるので、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することが可能になる。以下、上記のような印刷装置1の動作を制御する制御部10の具体的な構成について説明する。
【0047】
図5は、制御部10の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部10は、上述したCPU11が印刷実行プログラム19を実行することにより、受付部25、ジョブ管理部26、通電状態検知部28、印刷制御部29及び表示制御部30として機能する。
【0048】
次に、制御部10によって実行される処理について説明する。以下においては、説明の便宜上、まず、ユーザ端末6から新規な印刷ジョブを入力したことにより、その印刷ジョブを予約印刷ジョブ20として記憶装置17に記憶する処理を説明する。その次に、記憶装置17に記憶されている予約印刷ジョブ20を実行する処理を説明する。
【0049】
制御部10は、ユーザ端末6から印刷ジョブを入力した場合、まず受付部25が機能する。受付部25は、ユーザ端末6から送信される各種情報を入力して受付ける処理部である。受付部25によって印刷ジョブが受付けられると、次に、ジョブ管理部26が機能する。
【0050】
ジョブ管理部26は、受付部25から各種情報を受け取ると共に、その情報を解析することで、その情報を各処理部に対して振分けたり各種指示を送信したりする処理部である。ジョブ管理部26は、印刷ジョブを受付部25から受け取ると、その印刷ジョブの送信先を決定するための処理を開始する。まず、ジョブ管理部26は、通電状態を取得するため、通電状態検知部28に対して通電状態を検知するように指示する。ジョブ管理部26から通電状態検知部28に対する指示が送信されると、通電状態検知部28が機能する。
【0051】
通電状態検知部28は、印刷装置1の通電状態がスリープ状態であるか又は通常通電状態であるかを検知する処理部である。例えば、通電状態検知部28は、上述した電源管理部と通信可能に接続されており電源管理部による電力供給状態を検知できるようになっている。そして、通電状態検知部28は、ジョブ管理部26からの指示に従って通電状態を検知して、検知結果をジョブ管理部26に返信する。また、通電状態検知部28は、ジョブ管理部26からの指示がない場合であっても、定期的に通電状態を検知するようになっている。例えば通電状態検知部28は、10秒毎に通電状態を検知する。
【0052】
ジョブ管理部26は、通電状態検知部28からの検知結果として通電状態がスリープ状態であることを示す回答を得た場合には、印刷ジョブの送信先を印刷処理部14として決定する。これにより、印刷処理部14によって印刷ジョブが実行されることになる。一方、ジョブ管理部26は、通電状態検知部28からの検知結果として通電状態がスリープ状態であることを示す回答を得た場合には、更に、印刷ジョブの送信先をユーザの意思に基づき決定するための処理を実行する。
【0053】
まず、ジョブ管理部26は、表示制御部30に対して案内画面を表示させるように指示を送信する。ジョブ管理部26から表示制御部30に対して指示が送信されると表示制御部30が機能する。
【0054】
表示制御部30は、各種表示画面を作成してユーザ端末6に表示させる処理部である。表示制御部30は、ジョブ管理部26から案内画面を表示させるための指示を受付けると、その指示に従って案内画面を作成し、印刷ジョブの発行元であるユーザ端末6に表示させる。
【0055】
図6は、表示制御部30によって作成される案内画面35を一例として示すものである。図例に示す案内画面35には、印刷装置1がスリープ状態であることを伝えるためのメッセージと、印刷ジョブの保留を勧めるメッセージとが含まれる。これによりユーザは、印刷装置1の通電状態がスリープ状態であるときに自己が印刷ジョブを発行したことを知ることができる。
【0056】
また、案内画面35には、印刷ジョブを実行させるための案内実行ボタン35aと、印刷ジョブを保留させるための案内保留ボタン35bとが表示される。ユーザは、案内に反して印刷ジョブを実行させたい場合には、案内実行ボタン35aを押下し、一方、案内に従って印刷ジョブを保留させたい場合には、案内保留ボタン35bを押下する。案内実行ボタン35a又は案内保留ボタン35bが押下されると、その決定結果は受付部25によって受付けられる。
【0057】
受付部25によって決定結果が受付けられると、ジョブ管理部26が機能する。ジョブ管理部26は、受付部25を介して決定結果を受け取ると、以下に説明するように印刷ジョブの送信先となる処理部を決定する。すなわち、ジョブ管理部26は、案内実行ボタン35aが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には、印刷処理部14を送信先として決定する。一方、ジョブ管理部26は、案内保留ボタン35bが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には、記憶装置17を送信先として決定する。ジョブ管理部26は、印刷処理部14を印刷ジョブの送信先として決定すると、印刷ジョブを印刷制御部29に対して送信する。また、送信先が決定されると表示制御部30は、案内画面35の表示を終了する。
【0058】
印刷制御部29は、印刷ジョブや予約印刷ジョブを印刷処理部14に対して送信する処理部である。印刷制御部29は、ジョブ管理部26から印刷ジョブを受け取ると、その印刷ジョブを印刷処理部14に送信する。また、印刷制御部29は、印刷処理部14による印刷ジョブの実行中に、更に印刷ジョブを入力した場合には、その印刷ジョブを印刷待ちジョブとして一旦待機させた後、順次、印刷処理部14に対して印刷待ちジョブを送信することが可能に構成される。
【0059】
また、案内実行ボタン35aが押下されるとき、印刷装置1は、スリープ状態になっているが、印刷処理部14が印刷制御部29から印刷ジョブを受け取ることで、電源管理部によって通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰するように制御される。これにより、印刷処理部14は、印刷ジョブを実行可能になる。印刷ジョブが実行されると印刷物が排出口3から排出される。
【0060】
一方、ジョブ管理部26は、印刷ジョブの送信先を記憶装置17として決定すると、その印刷ジョブを予約印刷ジョブ20として記憶装置17に記憶する。また、ジョブ管理部26は、印刷ジョブの発行元であるユーザのユーザIDなど所定の識別情報を予約印刷ジョブ20に関連づけて記憶装置17に記憶させる。これにより、予約印刷ジョブ20の発行元であるユーザを特定することが可能である。このようにして、記憶装置17に予約印刷ジョブ20が記憶される。
【0061】
次に、予約印刷ジョブ20を実行する処理について説明する。制御部10は、予約印刷ジョブ20が記憶装置17に記憶されている状態で、印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したときに、この処理を開始する。以下においては、一例として、記憶装置17にはユーザB,Cによる予約印刷ジョブ20のそれぞれが記憶されている状態で、ユーザAにより発行される新規な印刷ジョブ(以下「新規印刷ジョブ」と称する)が実行されたことに伴って印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に移行した場合を例示する。また、以下においては説明の便宜上、新規印刷ジョブと予約印刷ジョブ20とを区別する必要がない場合には、単に「印刷ジョブ」と称する。
【0062】
制御部10は、通電状態がスリープ状態のときに、ユーザAの使用するユーザ端末6aから新規印刷ジョブを入力すると、上記と同様の処理を実行して、そのユーザ端末6aに対して案内画面35を表示させる。この案内画面35に表示された案内実行ボタン35aがユーザAによって押下されると、印刷制御部29から印刷処理部14に対して新規印刷ジョブが送信されるので、これに伴い通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰する。また、ユーザ端末6aによって発行された新規印刷ジョブは、印刷処理部14によって実行される。
【0063】
通電状態検知部28は、定期的に通電状態を検知し、印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことを検知すると、検知結果をジョブ管理部26に通知する。ジョブ管理部26は、通電状態確認部48からの検知結果を受け取ると、記憶装置17を検索して予約印刷ジョブ20が記憶されているか否かを確認する。ジョブ管理部26は、予約印刷ジョブ20が記憶されていることを確認すると、表示制御部30に対して選択画面を作成するように指示を送信する。
【0064】
ジョブ管理部26から表示制御部30に対する指示が送信されると表示制御部30が機能する。表示制御部30は、ジョブ管理部26からの指示に従って選択画面を作成し、予約印刷ジョブ20の発行元であるユーザ端末6に表示させる。
【0065】
図7は、選択画面36を一例として示す図である。図例に示すように、選択画面36には、印刷装置1の通電状態が通常通電状態に復帰したことを示すメッセージが表示されると共に、印刷中及び印刷待ちになっている印刷ジョブが一覧で表示されるようになっている。選択画面36に表示される一覧には、図例では一例として、印刷ジョブの順位、文書名、ページ数、状態、ユーザ名及び印刷終了予定時刻が表示されている。また、選択画面36には、予約印刷ジョブ20を実行させるための予約実行ボタン36aと、予約印刷ジョブ20を保留させるための予約保留ボタン36bとが表示される。但し、選択画面36に表示される内容は、図例に示したものに限られず適宜設計が可能である。例えば、印刷ジョブを取り消すための取消ボタンなどが設けられても良い。
【0066】
表示制御部30は、このような選択画面36を作成するために以下のように処理を実行する。すなわち、表示制御部30は、ジョブ管理部26からの指示を入力すると、記憶装置17に記憶されている予約印刷ジョブ20を特定して、その予約印刷ジョブの発行元となるユーザ端末6を特定する。また、表示制御部30は、そのとき実行中の印刷ジョブや印刷待ちの印刷ジョブがある場合にはその印刷ジョブを特定する。
【0067】
表示制御部30は、実行中及び印刷待ちの印刷ジョブの受付日時などに基づき順位を特定して、その順位に従って各項目を記録していく。このとき、保留状態である予約印刷ジョブ20の順位は、最後になるように配置する。また、表示制御部30は、印刷ジョブの属性などに基づきファイル名、ページ数、ユーザ名を特定して一覧に記録する。また、表示制御部30は、印刷ジョブが印刷中か、又は印刷待ちであるかを印刷ジョブの実行状態に基づき記録する。そして、表示制御部30は、現在時刻や予約印刷ジョブ20のデータ量などに基づき印刷終了時刻を算出して一覧に記録する。
【0068】
表示制御部30は、上記にようにして作成した選択画面36を、予約印刷ジョブ20を発行したユーザに対応して表示させる。すなわち、本実施形態では、予約印刷ジョブ20を発行したユーザはB,Cであるので、表示制御部30は、ユーザ端末6bに対しては、このユーザ端末6bを使用するユーザBが発行元となる予約印刷ジョブ20を一覧に記録して選択画面36を表示させる。また、表示制御部30は、ユーザ端末6cに対しては、このユーザ端末6cを使用するユーザCが発行元となる予約印刷ジョブ20を一覧に記録して選択画面36を表示させる。
【0069】
選択画面36に表示された予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下されたことによる決定結果は、受付部25を介してジョブ管理部26によって受付けられる。複数のユーザ端末6に選択画面36が表示されている場合には、ジョブ管理部26は、それぞれのユーザ端末6からの決定結果を受付ける。
【0070】
ジョブ管理部26は、予約実行ボタン36aが押下されたことを示す決定結果を受付けた場合には、印刷制御部29に対して予約印刷ジョブ20を実行すべき指示を送信する。この指示には、予約実行ボタン36aを押下したユーザのユーザIDなど所定の識別情報が含まれる。印刷制御部29は、ジョブ管理部26からの指示に従って、そのユーザに対応する予約印刷ジョブ20を記憶装置17から読出して印刷処理部14に送信する。このようにして、印刷処理部14によって予約印刷ジョブ20が実行される。そして印刷出力された印刷物が排出口3から排出される。
【0071】
また、印刷制御部29は、予約印刷ジョブ20を入力したときに、印刷処理部14によって既に実行中の印刷ジョブがある場合には、その予約印刷ジョブ20を印刷待ちジョブとして、一旦待機させた後、順次、印刷処理部14に送信する。このとき、表示制御部30は、選択画面36を表示させている間に、印刷ジョブの実行が終了したり、新たな印刷ジョブが印刷待ちに追加されたりした場合には、そのような印刷ジョブの実行状況に対応した表示になるように一覧を更新させる。
【0072】
ジョブ管理部26は、受付部25を介して、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下されたことを示す決定結果を受付けた場合には、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下された選択画面36を表示させているユーザ端末6を特定する。そして、ジョブ管理部26は、表示制御部30に対して、その選択画面36の表示を終了するように指示する。表示制御部30は、ジョブ管理部26の指示に従って選択画面36の表示を終了する。
【0073】
ところで、ユーザが席を外しているときなどに選択画面36が表示されると、そのユーザは選択画面36を確認できない。そのため、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが何れも押下されないまま、そのユーザが発行元となる予約印刷ジョブ20の実行順序が到来してしまうこともある。このような場合、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下されるまで、その予約印刷ジョブ20の実行を待機すると、それに伴い次順以降の印刷ジョブの実行開始時間も遅れるため、そのような処理は好ましくない。一方、実行順序が到来した予約印刷ジョブ20を強制的に実行してしまうと、ユーザの意図しないうちに印刷物が排出されることで、その印刷物が長時間放置されてしまう可能性があり、そのような処理も好ましくない。
【0074】
そこで、このような場合、印刷装置1は、以下のように処理を実行する。すなわち、表示制御部30は、選択画面36をユーザ端末6に表示させたときから経過する時間を計測する。そして、表示制御部30は、予め設定された設定時間が経過するまでに、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bの何れも押下されなかったユーザ端末6を特定する。そして、表示制御部30は、そのユーザ端末6に対する選択画面36の表示を終了する。このようにすることで、次順以降の印刷ジョブの実行をスムーズにさせることができるし、更には、印刷物が長時間放置されてしまうことも防止できる。
【0075】
また、例えば、ユーザ端末6に選択画面36が表示されている間に、印刷装置1の通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行する場合もある。このような場合に、予約実行ボタン36aが押下されると、印刷装置1は、通電状態を再び通常通電状態に復帰させて予約印刷ジョブ20を実行することになってしまうので、このような処理は、消費電力の軽減化の観点から好ましくない。
【0076】
そこで、このような場合、印刷装置1は、以下のように処理を実行する。すなわち、通電状態検知部28は、通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行したことを検知すると、その検知結果をジョブ管理部26に通知する。ジョブ管理部26は、ユーザ端末6に選択画面36を表示させている間に、その通知を受け取ると、表示制御部30に対して選択画面36の表示を終了するように指示する。表示制御部30は、その指示に従って選択画面36の表示を終了する。複数のユーザ端末6のそれぞれに選択画面36が表示されている場合には、表示制御部30は、全ての選択画面36の表示を終了する。これにより、通電状態が通常通電状態に復帰されないので消費電力を軽減することが可能になる。また、表示制御部30は、通電状態検知部28からの検知結果によらずとも、スリープ状態に移行するまでの時間をカウントダウンし、通電状態がスリープ状態に移行するタイミングに合わせて選択画面36の表示を終了するようにしても良い。
【0077】
図8,図9は、上記のように構成される印刷装置1において実行される処理手順を示したフローチャートである。図8は、全体的な処理手順を示しており、また、図9は、印刷ジョブ保留処理の処理手順を示している。
【0078】
図8に示すように、受付部25によって印刷ジョブが受付けられると(ステップS1のYES)、通電状態検知部28は、ジョブ管理部26による指示に従って印刷装置1の通電状態を検知する(ステップS2)。制御部10は、通電状態がスリープ状態であった場合には(ステップS3のYES)、印刷ジョブ保留処理を実行する(ステップS4)。一方、通電状態検知部28によって通電状態が通常通電状態であったことが検知された場合には(ステップS3のNO)、印刷制御部29は、ジョブ管理部26から印刷ジョブを受け取って、印刷制御部29に印刷ジョブを実行させる(ステップS5)。
【0079】
次に、図9を参照しつつ印刷ジョブ保留処理について説明する。表示制御部30は、この処理が開始されると、ジョブ管理部26からの指示に従って、案内画面35を作成して、予約印刷ジョブ20の発行元であるユーザ端末6に表示させる(ステップS11)。
【0080】
ジョブ管理部26は、受付部25を介して案内保留ボタン35bが押下されたことを示す検知結果を受け取った場合には(ステップS12のYES)、その印刷ジョブを予約印刷ジョブ20として記憶装置17に記憶する(ステップS14)。一方、ジョブ管理部26は、受付部25を介して案内実行ボタン35aが押下されたことを示す検知結果を受け取った場合には(ステップS13のYES)、印刷制御部29を介して印刷処理部14に印刷ジョブを実行させる(図5のステップS5)。
【0081】
次に、通電状態検知部28は、定期的に印刷装置1の通電状態を検知する(ステップS15)。通電状態検知部28によって通電状態が通常通電状態に復帰したことが検知されると(ステップS16のYES)、表示制御部30は、ジョブ管理部26による指示に従って、記憶装置17に記憶されている予約印刷ジョブ20を特定し(ステップS17)、例えば、図7で示した選択画面36を作成し予約印刷ジョブ20の発行元であるユーザ端末6に表示させる(ステップS18)。
【0082】
ジョブ管理部26は、受付部25を介して予約実行ボタン36aが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合(ステップS19のYES)、印刷制御部29に対して予約印刷ジョブ20を実行すべき指示を送信する。印刷制御部29は、ジョブ管理部26からの指示に従って予約印刷ジョブ20を記憶装置17から読出して(ステップS24)、読出した予約印刷ジョブ20を印刷処理部14に実行させる(図8のステップS5)。
【0083】
一方、予約実行ボタンが押下されない状態において(ステップS19のNO)、表示制御部30は、(a)予約保留ボタン36bが押下された場合、(b)設定時間が到来した場合のうち何れかの条件を満たすと(ステップS20のYES)選択画面36の表示を終了する(ステップS21)。そして、制御部10は、一旦、通電状態がスリープ状態に移行した後に、再び、通電状態検知部28によってスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが検知されるまで待機する(ステップS15まで戻る)。
【0084】
また、表示制御部30は、選択画面36が表示されている状態で、通電状態検知部28によって通電状態がスリープ状態に移行したことが検知されると(ステップS22のYES)、ジョブ管理部26による指示に従って選択画面36の表示を終了する(ステップS23)。この場合には、制御部10は、一旦、通電状態がスリープ状態に移行した後に、再び、通電状態検知部28によってスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが検知されるまで待機する(ステップS15まで戻る)。以上のようにして印刷ジョブ保留処理は終了する。
【0085】
以上のように、本実施形態では、ユーザ端末6に表示させた案内画面35に表示される案内保留ボタン35bがユーザの選択により押下されることにより、予約印刷ジョブ20が記憶装置17に記憶される。そして、表示制御部30は、選択画面36を作成して予約印刷ジョブ20の送信元であるユーザ端末6に表示させる。選択画面36に表示される予約実行ボタン36aが押下されることで、印刷制御部29は、記憶装置17から予約印刷ジョブ20を読み出して実行する構成である。
【0086】
このような構成によれば、ユーザ端末6には選択画面36が表示されるので、ユーザは、自己が発行した予約印刷ジョブ20を実行するか否かを選択可能である。すなわち、予約印刷ジョブ20を発行したユーザは、自己の意思を反映させて予約印刷ジョブ20を実行させることができる。その結果、予約印刷ジョブ20を発行したユーザは、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することができる。
【0087】
また、本実施形態では、通電状態検知部28によって通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが検知されることを条件として、選択画面36が作成されるように構成される。このような構成によれば、印刷装置の通電状態が通常通電状態であるときに予約印刷ジョブ20を実行させることが可能である。これにより、印刷装置は、まとめ印刷の本来の目的である、通電状態がスリープ状態のときには予約印刷ジョブ20を実行しない一方で、通常通電状態のときにのみ予約印刷ジョブ20を実行することが可能である。
【0088】
更に、本実施形態では、選択画面36への決定結果が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、表示制御部30によって選択画面36の表示が終了される構成である。これにより、例えば、ユーザが席を外しているときなど、ユーザが印刷物を回収できない可能性がある場合には、タイムアウトにより予約印刷ジョブ20を実行させないことが可能である。その結果、印刷装置1は、次順以降に印刷待ちの印刷ジョブが待機している場合には、それら次順以降の印刷ジョブをスムーズに実行させることができる。更に、印刷装置1は、印刷物が長時間放置されてしまうことを防止できると共に、それに起因して第三者に秘密文書を読まれてしまうことを防止できる。
【0089】
また、本実施形態では、選択画面36がユーザ端末6に表示されている間に、印刷装置1の通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行した場合には、表示制御部30は、選択画面36を終了するようになっている。このような構成によれば、通電状態がスリープ状態になったときに予約実行ボタン36aを押下させないことが可能になるので、スリープ状態を維持することができる。従って、印刷装置は、スリープ状態から待機状態に復帰させるときに伴う電力を節約することができる。
【0090】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、記憶装置は印刷装置1に設けられている。これに対して本実施形態では、記憶装置はユーザ端末6に設けられており、予約印刷ジョブは、ユーザ端末6の記憶装置に記憶されるようになっている。このような構成は、印刷装置1に予約印刷ジョブを記憶するための記憶領域が十分にない場合などに有効である。以下においては、本実施形態に関する構成について詳細に説明し、第1の実施形態と重複する構成については説明を省略する。
【0091】
図10は、ユーザ端末6のハードウエア構成の一例を示す図である。図例に示すように、ユーザ端末6は、このユーザ端末6の動作を制御する制御部55と、印刷装置1などの外部機器と接続するためのネットワークインタフェース58と、ユーザに情報を表示する表示部7と、ユーザに所定の操作を行わせる操作入力部8と、各種情報を記憶する記憶装置59と、を有している。
【0092】
制御部55は、CPU56とメモリ57とを備えており、各部の動作を制御するものである。CPU56は、記憶装置59に記憶されている基本プログラム60および印刷実行プログラム61を読み出して実行する。ここで、基本プログラム60は、ユーザ端末6に電源が投入されることに伴って、CPU56によって実行される基本的なプログラムである。また印刷実行プログラム61は、例えば、プリンタドライバに含まれ、ユーザ端末6が印刷装置1に対して印刷ジョブを実行させるための情報処理装置として機能するためのプログラムである。CPU56は、基本プログラム60を実行している状態でさらに印刷実行プログラム61を実行することにより、制御部55を後述する各種処理部として機能させる。メモリ57は、CPU56がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するものである。
【0093】
ネットワークインタフェース58は、ユーザ端末6をネットワーク5に接続するためのものである。制御部55は、このネットワークインタフェース58を介して印刷装置1とのデータ通信を行うようになっている。
【0094】
記憶装置59は、上述した基本プログラム60及び印刷実行プログラム61の他に、予約印刷ジョブ62を記憶する。
【0095】
印刷装置1は、一定時間を経過するまで印刷装置1が何れの指示操作も受付けない場合には、一部の回路への電力供給を残して他の回路への電力供給を制限するスリープ状態に移行するように、電源管理部によって電源回路が制御されるように構成される。そして、印刷装置1は、スリープ状態中にユーザ端末6又は操作パネル2からの各種指示操作を入力することによってスリープ状態から通常通電状態に復帰する構成になっている。
【0096】
図11,図12は、ユーザ端末6によって実行される処理の概略を示したものである。図11では、印刷装置1は、通電状態がスリープ状態になっている。ユーザ端末6aは、ユーザAから印刷ジョブAを実行すべき指示操作を入力すると、印刷装置1の通電状態を確認する。ユーザ端末6aは、印刷装置1の通電状態がスリープ状態であることを取得すると、ユーザAに対して印刷ジョブAを直ちに実行するか否かを問い合せる案内画面を表示部7aに表示する。ユーザ端末6aは、ユーザAから印刷ジョブAの実行を保留すべき指示を入力すると、印刷ジョブAを予約印刷ジョブAとして記憶装置59aに記憶する。これにより、ユーザ端末6aは、印刷装置1に対して印刷ジョブAを送信しないので印刷装置1をスリープ状態で維持させることが可能である。
【0097】
同様に、ユーザ端末6bは、印刷装置1がスリープ状態のときに、ユーザBから印刷ジョブBを実行すべき指示操作を入力すると、印刷装置1の通電状態を確認した後に案内画面を表示部7bに表示する。ユーザ端末6bは、ユーザBから、印刷ジョブBの実行を保留すべき指示を入力すると、印刷ジョブBを予約印刷ジョブBとして記憶装置59bに記憶する。
【0098】
また、ユーザ端末6cは、印刷装置1がスリープ状態のときに、ユーザCから印刷ジョブCを実行すべき指示操作を入力すると、印刷装置1の通電状態を確認した後に案内画面を表示部7cに表示する。ユーザ端末6cは、ユーザCから、印刷ジョブCを直ちに実行すべき指示を入力すると、印刷ジョブCを印刷装置1に送信する。これにより、印刷装置1は、スリープ状態から通常通電状態に復帰する。
【0099】
図12に示すように、印刷装置1は、ユーザ端末6cから印刷ジョブCを入力すると、スリープ状態から通常通電状態に復帰する。そして、印刷装置1は、印刷ジョブCを実行して印刷出力する。その一方で、ユーザ端末6aは、定期的に印刷装置1の通電状態を確認する。ユーザ端末6aは、印刷装置1の通電状態が通常通電状態に復帰したことを取得すると、ユーザAに対し通電状態が通常通電状態に復帰したことを報知すると共に、記憶装置59aに記憶されている予約印刷ジョブAを実行するか、又は保留するかを選択させる選択画面を作成して表示部7aに表示する。そして、ユーザ端末6aは、ユーザAから予約印刷ジョブAを実行すべき指示を入力すると、その予約印刷ジョブAを記憶装置59aから読出して印刷装置1に対して送信する。これにより、印刷装置1は、予約印刷ジョブAを実行して印刷出力する
【0100】
ユーザ端末6bは、ユーザ端末6aと同様に、定期的に印刷装置1の通電状態を確認し、印刷装置1の通電状態が通常通電状態に復帰したことを取得すると、選択画面を表示部7bに表示する。ユーザ端末6bは、ユーザBから予約印刷ジョブBを保留すべき指示を入力すると、その指示に従って予約印刷ジョブBの保留を維持する。
【0101】
これにより、ユーザ端末6は、予約印刷ジョブを発行したユーザの意志を反映したタイミングで予約印刷ジョブを実行することが可能になる。従って、ユーザは、自己の都合に合わせて予約印刷ジョブを実行するか否かを選択可能になると共に、予約印刷ジョブの実行タイミングを知ることができるので、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することが可能になる。以下、上記のようなユーザ端末6の動作を制御する制御部55の具体的な構成について説明する。
【0102】
図13は、本実施形態における制御部55の機能構成を一例として示すブロック図である。制御部55は、上述したCPU56が印刷実行プログラム61を実行することにより、指示解析部46、ジョブ管理部47、通電状態確認部48、表示制御部49及び印刷制御部50として機能する。また、ジョブ管理部47は、ジョブ生成部51を含んでいる。
【0103】
次に、上記のように構成される制御部55によって実行される処理について説明する。以下においては、説明の便宜上、まず、ユーザ端末6において、ユーザによる操作入力部8への操作に基づき新規な印刷ジョブを生成することにより、その印刷ジョブを予約印刷ジョブ62として記憶装置59に記憶する処理を説明する。その次に、記憶装置59に記憶されている予約印刷ジョブ62を印刷装置1に対して送信する処理を説明する。
【0104】
制御部55は、操作入力部8に対して指示操作が入力されると、まず指示解析部46が機能する。指示解析部46は、操作入力部8に対して入力される各種情報を解析し、解析した情報を解析結果と共にジョブ管理部47に送信する処理部である。
【0105】
ジョブ管理部47は、指示解析部46からの情報を解析結果と共に受け取って、その情報を各処理部に対して振分けたり各種指示を送信したりする処理部である。ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して印刷指示を受付けると、まず印刷ジョブの送信先を決定するための処理を開始する。ジョブ管理部47は、印刷装置1の通電状態を取得するため、通電状態確認部48に対して通電状態を確認するように指示する。ジョブ管理部47から通電状態確認部48に指示が送信されると、通電状態確認部48が機能する。
【0106】
通電状態確認部48は、印刷装置1の通電状態がスリープ状態であるか又は通常通電状態であるかを確認する処理部である。例えば、通電状態確認部48は、印刷装置1の電源管理部と通信可能に接続されており電源管理部による電源回路への電源供給状態を確認できるようになっている。そして、通電状態確認部48は、ジョブ管理部47からの指示に従って印刷装置1の通電状態を確認して、確認結果をジョブ管理部47に返信する。また、通電状態確認部48は、ジョブ管理部47からの指示を受付けない場合であっても、定期的に印刷装置1の通電状態を確認するように構成される。例えば通電状態確認部48は、10秒毎に通電状態を確認する。
【0107】
ジョブ管理部47は、通電状態確認部48からの確認結果として印刷装置1の通電状態がスリープ状態であることを示す回答を得た場合には、印刷ジョブの送信先を印刷装置1として決定する。一方、ジョブ管理部47は、通電状態確認部48からの確認結果として印刷装置1の通電状態がスリープ状態であることを示す回答を得た場合には、更に、ユーザの意思に基づき印刷ジョブの送信先を決定するための処理を実行する。
【0108】
ジョブ管理部47は、ユーザからの選択結果を取得するために、表示制御部49に対して案内画面を表示させるように指示を送信する。ジョブ管理部47から表示制御部49に対する指示が送信されると表示制御部49が機能する。
【0109】
表示制御部49は、各種表示画面を作成して表示部7に表示させる処理部である。表示制御部49は、ジョブ管理部47からの指示に従って案内画面を作成して、その案内画面を表示部7に表示させる。この場合に表示される案内画面は、例えば図6で示した案内画面35である。
【0110】
案内画面35に表示された案内実行ボタン35a又は案内保留ボタン35bが押下されると、その決定結果は指示解析部46によって受付けられる。ジョブ管理部47は、指示解析部46から決定結果を受け取ると印刷ジョブの送信先を決定する。すなわち、ジョブ管理部47は、案内実行ボタン35aが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には、印刷装置1を送信先として決定する。一方、ジョブ管理部47は、案内保留ボタン35bが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には、記憶装置17を送信先として決定する。送信先が決定されると表示制御部49は、案内画面35の表示を終了する。
【0111】
また、ジョブ管理部47によって送信先が決定されると、次にジョブ生成部51が機能する。ジョブ生成部51は、ジョブ管理部47によって送信先が決定されると印刷ジョブを生成する処理部である。ジョブ管理部47は、ジョブ生成部51によって生成された印刷ジョブを決定結果に従って送信する。すなわち、ジョブ管理部47は、印刷装置1を送信先として決定した場合には、生成した印刷ジョブを印刷制御部50に対して送信する。一方、ジョブ管理部47は、記憶装置59を送信先として決定した場合には、生成した印刷ジョブを予約印刷ジョブ62として記憶装置59に記憶させる。このようにして、記憶装置59に予約印刷ジョブ62が記憶される。
【0112】
印刷制御部50は、印刷ジョブ又は予約印刷ジョブ62を印刷装置1に送信する処理部である。印刷制御部50は、ジョブ管理部47から印刷ジョブを入力すると、その印刷ジョブを印刷装置1に対して送信する。これにより、印刷装置1によって印刷ジョブが実行されることで、印刷物が排出口3から排出される。
【0113】
次に、予約印刷ジョブ62を実行する処理について説明する。制御部55は、予約印刷ジョブ62が記憶装置59に記憶されている状態で、通電状態確認部48によって印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認されたときに、この処理を開始する。以下においては、ユーザCによって使用されるユーザ端末6cを例に挙げて説明する。この例では、ユーザ端末6cの記憶装置59には予約印刷ジョブ62が記憶されている。また、以下の説明では、ユーザAによる新規印刷ジョブが実行されたことに伴って印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰した場合を例示する。
【0114】
通電状態確認部48は、一定の間隔で印刷装置1の通電状態を確認する。そして、通電状態確認部48は、印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことを確認すると、その確認結果をジョブ管理部47に通知する。ジョブ管理部47は、記憶装置59を検索して予約印刷ジョブ62が記憶装置59に記憶されているか否かを確認する。ジョブ管理部47は、予約印刷ジョブ62が記憶されていることを確認すると、表示制御部49に対して選択画面を作成するように指示を送信する。
【0115】
ジョブ管理部47から表示制御部49に対する指示が送信されると表示制御部49が機能する。表示制御部49は、ジョブ管理部47からの指示に従って、例えば、図7に示したような選択画面36を作成して表示部7に表示させる。表示制御部49は、選択画面36を作成するために、以下の処理を実行する。
【0116】
まず、ジョブ管理部47は、通電状態確認部48からの確認結果を受け取ると、印刷装置1に対して印刷実行状況を問い合わせる。そして、印刷装置1から実行中の印刷ジョブや印刷待ちとなっている印刷ジョブに関するジョブ情報を取得する。そして、ジョブ管理部47は、取得したジョブ情報と、選択画面を作成すべき指示とを表示制御部49に対して送信する。表示制御部49は、まず、ジョブ管理部47から受け取った指示に基づき記憶装置59に記憶されている予約印刷ジョブ62を特定する。更に表示制御部49は、特定した予約印刷ジョブ62と、受け取ったジョブ情報とに基づき一覧を作成して選択画面36を作成する。また、ジョブ管理部47は、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが何れも押下されないときには、定期的に印刷装置1からジョブ情報を受け取るようにしても良い。そして、表示制御部49は、新たなジョブ情報に基づき一覧を更新するようにしてもよい。
【0117】
選択画面36に表示された予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下されると、ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して、その決定結果を受付ける。ジョブ管理部47は、予約実行ボタン36aが押下されたことを示す決定結果を受付けると、印刷制御部50に対して予約印刷ジョブ20を実行すべき指示を送信する。印刷制御部50は、ジョブ管理部47からの指示に従って予約印刷ジョブ62を記憶装置59から読出して印刷装置1に対して送信する。これにより、印刷装置1によって予約印刷ジョブ62が実行される。
【0118】
また、ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して、予約実行ボタン36a又は予約保留ボタン36bが押下されことを示す決定結果を受付けると、表示制御部49に対して選択画面36の表示を終了するように指示する。表示制御部49は、その指示に従って選択画面36の表示を終了する。
【0119】
また、表示制御部49は、選択画面36を表示部7に表示させたときから経過する時間を計測する。そして、表示制御部49は、予め設定された設定時間が経過するまでに、選択画面36の表示を終了すべき指示を入力しない場合には、設定時間の到来と共に選択画面36の表示を終了する。
【0120】
また、通電状態確認部48は、印刷装置1の通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行したことを確認すると、その確認結果をジョブ管理部47に通知する。ジョブ管理部47は、選択画面36を表示させている間に、通電状態確認部48からの確認結果を入力すると選択画面36を終了すべき指示を表示制御部49に対して送信する。表示制御部49は、この指示を入力すると選択画面36の表示を終了する。
【0121】
図14,図15は、上記のように構成されるユーザ端末6において実行される処理手順を示したフローチャートである。図14は、全体的な処理手順を示すフローチャートであり、また、図15は、印刷ジョブ保留処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0122】
図14に示すように、指示解析部46によって印刷指示が受付けられると(ステップS31のYES)、通電状態確認部48は、ジョブ管理部47による指示に従って印刷装置1の通電状態を確認する(ステップS32)。制御部55は、印刷装置1の通電状態がスリープ状態であった場合には(ステップS33のYES)、印刷ジョブ保留処理を実行する(ステップS34)。一方、ジョブ生成部51は、通電状態確認部48によって印刷装置1の通電状態が通常通電状態であることが確認された場合には(ステップS33のNO)、印刷ジョブを生成する(ステップS35)。印刷制御部50は、生成された印刷ジョブを印刷装置1に対して送信する(ステップS36)。これにより、印刷装置1で印刷処理が実行される。
【0123】
次に、図15を参照しつつ印刷ジョブ保留処理について説明する。表示制御部49は、この処理が開始されると、ジョブ管理部47からの指示に従って案内画面35を作成して表示部7に表示させる(ステップS41)。ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して案内保留ボタン35bが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には(ステップS42のYES)、印刷ジョブを生成して予約印刷ジョブ62として記憶装置59に記憶させる(ステップS44)。一方、ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して案内実行ボタン35aが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合には(ステップS43のYES)、印刷ジョブを生成する(ステップS55)。そして、制御部55は、図14のステップS36に進む。
【0124】
次に、通電状態確認部48は、定期的に印刷装置1の通電状態を確認する(ステップS45)。表示制御部49は、通電状態確認部48によって印刷装置1の通電状態が通常通電状態に復帰したことが確認されると(ステップS46のYES)、ジョブ管理部47からの指示に従って、記憶装置59に記憶されている予約印刷ジョブ62を特定する(ステップS47)。そして、表示制御部49は、選択画面36を作成して表示部7に表示させる(ステップS48)。
【0125】
ジョブ管理部47は、指示解析部46を介して予約実行ボタン36aが押下されたことを示す決定結果を受け取った場合(ステップS49のYES)、印刷制御部50に対して予約印刷ジョブ62を実行すべき指示を送信する。印刷制御部50は、ジョブ管理部47からの指示に従って予約印刷ジョブ62を記憶装置59から読出して(ステップS54)、読出した予約印刷ジョブ62を印刷装置1に送信する(図14のステップS36)。
【0126】
一方、予約実行ボタンが押下されない状態において(ステップS49のNO)、表示制御部49は、(a)予約保留ボタン36bが押下された場合、(b)設定時間が到来した場合のうち何れかの条件を満たすと(ステップS50のYES)、選択画面36の表示を終了する(ステップS51)。そして、制御部10は、一旦、通電状態がスリープ状態に移行した後に、再び、通電状態確認部48によってスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認されるまで待機する(ステップS45まで戻る)。
【0127】
また、表示制御部49は、通電状態確認部48によって通電状態がスリープ状態に移行したことが確認されると(ステップS52のYES)、選択画面36の表示を終了する(ステップS53)。この場合も、上記と同様に、制御部10は、一旦、通電状態がスリープ状態に移行した後に、再び、通電状態確認部48によってスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認されるまで待機する(ステップS45まで戻る)。以上のようにして印刷ジョブ保留処理は終了する。
【0128】
以上のように、本実施形態では、ユーザ端末6は、ジョブ管理部47によって、予約印刷ジョブ62が記憶装置59に記憶される。そして、表示制御部49は、所定のタイミングで表示部7に選択画面36に表示させる。印刷制御部50は、選択画面36に表示される予約実行ボタン36aが押下されることで、記憶装置59から予約印刷ジョブ62を読み出して実行する構成である。
【0129】
このような構成によれば、ユーザ端末6の表示部7には、選択画面36が表示されるので、ユーザは、自己が発行した予約印刷ジョブ62を実行するか否かを選択可能である。すなわち、予約印刷ジョブ62を発行したユーザは、自己の意志を反映させたタイミングで予約印刷ジョブ62を実行させることが可能である。その結果、予約印刷ジョブ62を発行したユーザは、そのタイミングに合わせて印刷物を回収することができる。
【0130】
また、本実施形態では、表示制御部49は、通電状態確認部48によって印刷装置1の通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認された場合に選択画面36を作成するように構成される。
【0131】
このような構成によれば、印刷装置1の通電状態が通常通電状態であるときに予約印刷ジョブ62を実行させることが可能である。これにより、ユーザ端末6は、まとめ印刷の本来の目的である、印刷装置1の通電状態がスリープ状態のときには予約印刷ジョブ62を実行させない一方で、通常通電状態のときにのみ予約印刷ジョブ62を実行させることが可能になる。
【0132】
更に、本実施形態では、選択画面36に表示された予約実行ボタン36aへの押下が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、表示制御部49によって選択画面36の表示が終了される構成である。これにより、例えば、ユーザが席を外しているときなど、ユーザが印刷物を回収できない可能性がある場合には、タイムアウトにより予約印刷ジョブ62を実行させないことが可能である。その結果、ユーザ端末6は、印刷物が長時間放置されてしまうことや、それに起因して第三者に秘密文書を読まれてしまうことを防止できる。
【0133】
また、本実施形態では、選択画面36がユーザ端末6に表示されている間に、印刷装置1の通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行したことが通電状態確認部48によって確認された場合には、表示制御部49は、選択画面36の表示を終了するようになっている。このような構成によれば、印刷装置1の通電状態がスリープ状態のときに予約実行ボタン36aを押下させないことが可能になるので、印刷装置1にスリープ状態を維持させることができる。従って、ユーザ端末6は、印刷装置がスリープ状態から待機状態に復帰させるときに伴う消費電力を節約させることができる。
【0134】
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0135】
例えば、上述した第1の実施形態では、予約印刷ジョブ20を実行させるタイミングは、印刷装置1がスリープ状態から通常通電状態に復帰したときの場合を例示したがこれに限られない。例えば、ユーザの予定が変更となり、予約印刷ジョブ20を即時に印刷する必要が生じる場合もある。このような場合に備えて制御部10は、予約印刷ジョブ20を強制的に実行させるための強制実行ボタンを作成してユーザ端末6に表示させても良い。制御部10は、そのような強制実行ボタンをユーザ端末6に表示させるために以下のように処理を実行する。
【0136】
すなわち、ジョブ管理部26は、予約印刷ジョブ20を記憶装置17に記憶させると、その予約印刷ジョブ20に関するジョブ関連情報を表示制御部30に通知する。表示制御部30は、そのジョブ関連情報を受付けると強制実行ボタンを作成して常にユーザ端末6に表示させる。例えば、強制実行ボタンは、いわゆるアイコンであっても良く、そのアイコンをユーザ端末6に表示されるツールバーなどに埋め込んでおいても良い。
【0137】
強制実行ボタンが押下されると、ジョブ管理部26は、その強制実行ボタンを押下したユーザを特定する。そして、ジョブ管理部26は、通電状態検知部28による検知結果に関わらず、印刷制御部29に対して予約印刷ジョブ20を実行するように指示を送信する。印刷制御部29は、ジョブ管理部26による指示に従って、特定されたユーザが発行元となる予約印刷ジョブ20を記憶装置17から読出して、その予約印刷ジョブ20を印刷処理部14に送信して実行させる。
【符号の説明】
【0138】
1 印刷装置
6 ユーザ端末(情報処理装置)
7 表示部(表示手段)
8 操作入力部(操作入力手段)
17 記憶装置(記憶手段)
25 受付部(受付手段)
26 ジョブ管理部(ジョブ管理手段)
28 通電状態検知部(通電状態検知手段)
29 印刷制御部(印刷制御手段)
30 表示制御部(表示制御手段)
36 選択画面
48 通電状態確認部(通電状態確認手段)
49 表示制御部(表示制御手段)
50 印刷制御部(印刷制御手段)
51 ジョブ生成部(ジョブ生成手段)
59 記憶装置(記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置であって、
印刷ジョブを受付ける受付手段と、
印刷ジョブを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付手段によって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶手段に記憶させるジョブ管理手段と、
所定のタイミングで、前記記憶手段に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御手段と、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶手段から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
通電状態が消費電力を節約するためのスリープ状態であるか、又はスリープ状態以外の通常通電状態であるかを検知する通電状態検知手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記通電状態検知手段によって通電状態がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが検知されることを条件として、前記選択画面を作成することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記選択画面への選択結果が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記選択画面をユーザ端末に表示させている間に、前記通電状態検知手段によって通電状態が通常通電状態からスリープ状態に移行したことが検知されたことを条件として、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
印刷ジョブを記憶する記憶装置を有し、ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置によって実行される印刷方法であって、
印刷ジョブを受け付ける受付ステップと、
ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付ステップによって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶装置に記憶させる管理ステップと、
所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御ステップと、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷方法。
【請求項6】
印刷ジョブを記憶する記憶装置を有し、ネットワークを介して入力する印刷ジョブを受け付けて実行する印刷装置によって実行されるプログラムであって、前記印刷装置を、
印刷ジョブを受け付ける受付手段、
ユーザ端末からの指示に基づき、前記受付手段によって受付けられた印刷ジョブを、即時に印刷出力を行わずに待機させる予約印刷ジョブとして前記記憶装置に記憶させる管理手段、
所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、作成された選択画面を前記予約印刷ジョブの送信元であるユーザ端末に表示させる表示制御手段、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを実行する印刷制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力する情報処理装置であって、
情報を表示する表示手段と、
印刷ジョブを記憶する記憶手段と、
ユーザによる指示操作を受付ける操作入力手段と、
前記操作入力手段によって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成し前記記憶装置に記憶させるジョブ生成手段と、
所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶手段から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記印刷装置の通電状態が消費電力を節約するためのスリープ状態であるか、又はスリープ状態以外の通常通電状態であるかを確認する通電状態確認手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記通電状態確認手段によって前記印刷装置がスリープ状態から通常通電状態に復帰したことが確認されたことを条件として、前記選択画面を作成することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記選択画面への選択結果が、予め設定された所定時間内に行なわれない場合には、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする請求7又は8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記選択画面を前記表示手段に表示させている間に、前記通電状態確認手段によって前記印刷装置の通電状態が通常通電状態からスリープ状態になったことが確認されたことを条件として、前記選択画面の表示を終了することを特徴とする請求項8又は9の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
印刷ジョブを記憶する記憶装置と、情報を表示する表示手段とを有し、ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力するユーザ端末によって実行される印刷方法であって、
ユーザによる指示操作を受付ける操作入力ステップと、
前記操作入力ステップによって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成し前記記憶装置に記憶させるジョブ生成ステップと、
所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成して、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷方法。
【請求項12】
印刷ジョブを記憶する記憶装置と、情報を表示する表示手段とを有し、ネットワークを介して印刷ジョブを印刷装置に出力するユーザ端末によって実行されるプログラムであって、前記ユーザ端末を、
ユーザによる指示操作を受付ける操作入力手段、
前記操作入力手段によって受付けられた指示操作に基づいて、即時に印刷出力を行わずに待機させるべき印刷ジョブを予約印刷ジョブとして生成して前記記憶装置に記憶させる生成手段、
所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶されている予約印刷ジョブを実行するか否かを選択するための選択画面を作成し、その選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段、
前記選択画面への選択結果に基づき前記記憶装置から予約印刷ジョブを読み出し、その予約印刷ジョブを前記印刷装置に出力する印刷制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−190376(P2012−190376A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54998(P2011−54998)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】