説明

印刷装置

【課題】印刷不良の検出を正確かつ迅速に行うことができる、カード等の媒体発行用途の印刷装置を提供する。
【解決手段】カード媒体2を搬送する搬送路8と、転写型のインクリボン3を供給するリボン供給部15と、インクリボン3を巻き取るリボン巻取部16と、インクリボン3を搬送路8に臨ませるとともに、リボン供給部15からリボン巻取部16へ向けてガイドする複数のガイド軸(48,45,44,42)と、搬送路8に臨み、リボン供給部15とリボン巻取部16との間に配置されて、インクリボン3のインクをカード媒体2に転写して所定の情報を印刷するサーマルヘッド4と、サーマルヘッド4による印刷を行った後のインクリボン3の残像を読み取るイメージセンサ81と、前記所定の情報と前記残像情報とを比較してカード媒体2に対する印刷の良否を判定する制御手段とを備えるように構成した。前記イメージセンサ81は、サーマルヘッド4よりもリボン巻取部16側に設けられたガイド軸42に対してインクリボン3を挟んで対向配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関し、更に詳しくは、印刷不良の検出を正確に行うことができる、カード等の媒体発行用途の印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カード等の媒体に印刷し、印刷後の媒体を発行するカード発行システムが知られている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1に記載のカード発行システムは、搬送機がカードを所定の経路(搬送路)で搬送している間に、その搬送路に沿って設けられた表面印字装置がカード表面にサーマルヘッドやホットスタンプ等によって文字を印字するシステムである。そして、その表面印字装置に後続して印字確認装置が設けられており、この印字確認装置は、印字後のカード表面を光学的に走査するスキャナ等により文字データを得、得られた文字データと、予めホストコンピュータから供給された文字データとが一致するか否かを判定する装置である。そして、両者が一致しない場合にはそのカードを不良カードとして棄却するように構成されている。こうしたカード発行システムは、カード発行工程の省力化を実現するとともに、確実に印字不良を検出することができるとされている。
【特許文献1】特開平8−241440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載のようなカード発行システムにおいては、スキャナでカード表面の印字内容を読み取るためには、スキャナをカード搬送路に面した位置に配置する必要があるが、その場合、(1)搬送されるカードは搬送路内で上下動が生じてスキャナに対する距離が変化するおそれがあり、読み取り時のピント合わせの点でやや不利になることがあり、(2)搬送路に面して配置されたスキャナにカードが接触し、カードやスキャナのガラス面に傷が付くおそれがあり、(3)スキャナのガラス面をクリーニングする際にスキャナを取り外さなければならないという煩雑さがある。また、(4)搬送路にスキャナを配置すること自体に構成上の問題が生じることもあり、さらに、(5)スキャナは搬送路の上面又は下面の一部として配置されているが、搬送路とスキャナとの隙間にカードが引っかかる等のおそれもある。また、(6)これらの問題を避けるために、印字部から離れた別のステージにスキャナを配置した場合には、装置全体が大きくなり、又、印字不良の判別が即座にできない等の課題がある。
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、印刷不良の検出を正確かつ迅速に行うことができる、カード等の媒体発行用途の印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための本発明の印刷装置は、被印刷媒体を搬送する搬送路と、転写型のインクリボンを供給するリボン供給部と、前記インクリボンを巻き取るリボン巻取部と、前記インクリボンを前記搬送路に臨ませるとともに、前記リボン供給部から前記リボン巻取部へ向けてガイドする複数のガイド軸と、前記搬送路に臨み、前記リボン供給部と前記リボン巻取部との間に配置されて、前記インクリボンのインクを前記被印刷媒体に転写して所定の情報を印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷を行った後の前記インクリボンの残像を読み取るイメージセンサと、前記所定の情報と前記インクリボンの残像情報とを比較して前記被印刷媒体に対する印刷の良否を判定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、転写型のインクリボンを用いて印刷を行った後において、そのインクリボンの残像をイメージセンサで読み取り、読み取った残像情報を印刷すべき情報と対比して印刷の良否を制御手段で判定するように構成している。したがって、(i)搬送される被印刷媒体の表面をイメージセンサでスキャンして画像情報を得ないで、ガイド軸でガイドされるインクリボンの残像をイメージセンサで読み取って画像情報を得ているので、被印刷媒体が搬送路内で上下動しても従来のような画像情報取得時のピントズレの問題が生じない、(ii)イメージセンサを搬送路に面して配置せずに、インクリボンの走路に配置しているので、インクリボンとイメージセンサとの間の距離を一定に保つことが可能となり、イメージセンサに被印刷媒体が接触して被印刷媒体やイメージセンサのガラス面等に傷が付くおそれがない、という利点がある。また、インクリボンから画像情報を読み取るイメージセンサを、印刷手段の後であってインクリボンの残像を読み取る位置に配置するので、(iii)搬送路に配置した従来の構成に比べ、イメージセンサの取付の自由度が増し、イメージセンサのガラス面のクリーニングが容易になる、(iv)搬送路の構造設計の自由度を増すことができる、(v)搬送路とイメージセンサとの隙間に被印刷媒体が引っかかる等のおそれもなく、(vi)印刷不良の判別を正確かつ迅速に行うことができるとともに、装置全体の小型化を実現できる、等の利点がある。
【0007】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記イメージセンサが、前記印刷手段よりも前記リボン巻取部側に設けられた前記ガイド軸に対して、前記インクリボンを挟んで対向配置される。
【0008】
この発明によれば、ガイド軸上を走る印刷後のインクリボンに対するピント合わせの精度が向上し、その残像を精度よく読み取ることができる。また、そのガイド軸を着脱容易に構成しておけば、上記のようなクリーニング等が容易になる。
【0009】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記イメージセンサが、光源と、該光源からの光を前記ガイド軸上の前記インクリボンに向かって出射する導光部材と、前記導光部材から出射された光の反射光を受光する受光素子とを備える。
【0010】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記ガイド軸が、白色部材又は明色部材からなる。
【0011】
この発明によれば、ガイド軸を白色部材又は明色部材で構成することにより、例えば黒色インク層が形成されたインクリボンを転写した場合、黒色インク層の転写跡が透けて見える白色部材又は明色部材と、転写されていない黒い箇所とのコントラストが向上するので、イメージセンサで得られる画像情報の精度をより向上させることができる。
【0012】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記リボン供給部と前記リボン巻取部とが、前記複数のガイド軸に支持される一対のフレームを有するリボンカートリッジに一体支持されるとともに、該リボン供給部とリボン巻取部との間のインクリボンに張力を与える付勢手段を有している。
【0013】
この発明によれば、リボン供給部、リボン巻取部及び複数のガイド軸がリボンカートリッジとして一体化し、全体として着脱容易に構成することができるので、リボンカートリッジを取り外した場合に、イメージセンサのガラス面がむきだしになるように配置することができる。その結果、上記のようなクリーニング等のメンテナンスが容易になる。さらに、リボン供給部とリボン巻取部との間のインクリボンに張力を与える付勢手段を有しているので、ガイド軸上を走る印刷後のインクリボンに対するピント合わせの精度をより向上させることができる
【0014】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記インクリボンの送りを制御する駆動手段を有するとともに、該駆動手段は、前記インクリボンの残像がイメージセンサで読み取られるまでは前記リボン巻取部に向けて順送り制御し、読み取られた後においては、前記インクリボンを所定の長さだけ逆送り制御する。
【0015】
この発明によれば、駆動手段によってインクリボンの順送りと逆送りを自在に行うことができるので、構造上例えば印刷手段のすぐ近くにイメージセンサを配置できない場合であっても、インクリボンの有効領域を無駄にすることなく使用することができる。
【0016】
本発明の印刷装置の好ましい態様として、前記制御手段は、上位装置から供給される画像情報と、前記イメージセンサが読み取った残像情報とが一致すると判定するときは、印刷後の前記被印刷媒体を発行し、上位装置から供給される画像情報と、前記イメージセンサが読み取った残像情報とが一致しないと判定するときは、印刷後の前記被印刷媒体を廃棄し、新しい被印刷媒体に印刷処理を行う。
【発明の効果】
【0017】
本発明の印刷装置によれば、搬送される被印刷媒体の表面をイメージセンサでスキャンして画像情報を得ないで、ガイド軸でガイドされるインクリボンの残像をイメージセンサで読み取って画像情報を得ているので、印刷不良の判別を正確かつ迅速に行うことができるとともに、装置全体の小型化を実現できる、等の利点がある。したがって、本発明によれば、カード等の被印刷媒体発行用途の印刷装置において、転写型のインクリボンを用いた場合における印刷不良の検出を正確かつ迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。なお、本発明の印刷装置は、その技術的特徴を有する範囲において、以下の説明及び図面に限定されない。
【0019】
(印刷装置の概略)
図1は、本発明の印刷装置の一例を示す斜視図であり、図2は、図1の印刷装置の内部構成を示す側面図である。また、図3は、図1に示すカートリッジを手前側かつ左側から示す斜視図である。なお、以下の実施形態においては、被印刷媒体としてカード媒体2を例にして説明している。
【0020】
本発明の印刷装置1は、図1及び図2等に示すように、カード媒体2に対して文字や画像等の印刷を転写型のインクリボン3を用いて行う印刷装置であり、詳しくは、インクリボン3を印刷手段4(サーマルヘッド4ともいう。)で加熱することによって、インクリボン3が有するインクを溶融等させ、カード媒体2に熱転写によって印刷する装置である。そして、本発明の印刷装置1は、カード媒体2を搬送する搬送路8と、転写型のインクリボン3を供給するリボン供給部15と、インクリボン3を巻き取るリボン巻取部16と、インクリボン3を搬送路8に臨ませるとともに、リボン供給部15からリボン巻取部16へ向けてガイドする複数のガイド軸(例えば48,45,44,42)と、搬送路8に臨み、リボン供給部15とリボン巻取部16との間に配置されて、インクリボン3のインクをカード媒体2に転写して所定の情報を印刷する印刷手段4と、印刷手段4による印刷を行った後のインクリボン3の残像を読み取るイメージセンサ81と、前記所定の情報と前記インクリボン3の残像情報とを比較してカード媒体2に対する印刷の良否を判定する制御手段とを備えるように構成されている。
【0021】
印刷装置1は、図1及び図2に示すように、印刷前のカード媒体2の表面に付着した塵埃等を除去するクリーニング機構6を有していてもよいし、インクリボン3、サーマルヘッド4、クリーニング機構6等を収納する筐体7を備えるように構成してもよい。なお、以下では、図1のX方向を「前後方向」、Y方向を「左右方向」、Z方向を「上下方向」として説明する。また、図1のX1方向側を「手前」、X2方向側を「奥」、Y1方向側を「右」、Y2方向側を「左」、Z1方向側を「上」、Z2方向側を「下」として説明する。さらに、図2における時計方向を「時計方向」、反時計方向を「反時計方向」として説明する。
【0022】
カード媒体2としては、例えば、厚さが0.7〜0.8mm程度の塩化ビニル製のカードを例示できる。カード媒体2は、その表面に磁気情報が記録される磁気ストライプが形成されたものであってもよいし、その表面にIC接点が固定されたものであってもよいし、その内部に通信用のアンテナが内蔵されたものであってもよい。また、カード媒体2の材質としては、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)製であってもよいし、紙製であってもよい。
【0023】
インクリボン3は、テープ状のフィルムにインクが塗布された転写型のインクリボン3であり、例えば、厚さ4μm〜5μm程度のポリエステルフィルムの一方の面(すなわちカード媒体2に対向する面)にインクが塗布されたものが用いられる。このインクリボン3は、通常、リボン供給部15とリボン巻取部16とを有するインクリボンカートリッジ5(以下、カートリッジ5という。)に装着され、インクの塗布面がカード媒体2に対向し、インクの非塗布面がサーマルヘッド4に対向する状態で印刷装置1内を走行する。そして、サーマルヘッド4で加熱されることによって、インクが溶融し、カード媒体2に熱転写される。なお、インクは各種のものが挙げられ、また、インクの色も特に限定されない。また、単色のインクリボン3であっても、多色領域が形成されたカラー印刷可能なインクリボン3であってもよい。
【0024】
サーマルヘッド4(印刷手段4)は、搬送路8に臨み、リボン供給部15とリボン巻取部16との間に配置されて、インクリボン3のインクをカード媒体2に転写して所定の情報を印刷するものであり、印刷装置1の前後方向の略中心に、かつ、搬送路8の上側に配置されている。前記のインクリボン3は、このサーマルヘッド4の下側を通過するように構成されている。
【0025】
このサーマルヘッド4は、図1及び図2に示すように、駆動モータ12、ウォームギア13及び偏心カム14等から構成されるサーマルヘッド駆動機構によって、搬送路8に対して(具体的には前後方向の略中心に配置された搬送ローラ9に対して)、上下動するように構成されている。そして、サーマルヘッド4は、インクリボン3を介してカード媒体2の上面に所定の当接力で当接した状態で、カード媒体2の上面に印刷を行う。
【0026】
カートリッジ5は、図2及び図3に示すように、サーマルヘッド4に向かってインクリボン3を供給するリボン供給部15と、サーマルヘッド4による印刷が終了した後のインクリボン3を巻き取るリボン巻取部16とを備えている。本形態では、リボン供給部15がサーマルヘッド4よりも奥側に配置され、リボン巻取部16がサーマルヘッド4よりも手前側に配置されている。このカートリッジ5は、搬送路8の上方に配置されるとともに、印刷装置1の本体に対して着脱可能となっている。
【0027】
カートリッジ5の詳細な構成については後述するが、複数のガイド軸48,45,44,42に支持された一対のフレーム40,41を有しており、前記のリボン供給部15とリボン巻取部16は、そのフレーム間に一体的に支持されている。また、複数のガイド軸48,45,44,42は、インクリボン3を搬送路8に臨ませるとともに、リボン供給部15からリボン巻取部16へ向けてガイドする。
【0028】
クリーニング機構6は、印刷装置1の奥側端に必要に応じて配置されている。このクリーニング機構6は、印刷装置1の奥側から挿入されサーマルヘッド4で印刷が行われる前のカード媒体2の上面のクリーニングを行う。本形態のクリーニング機構6は、搬送中のカード媒体2の上面に当接して、カード媒体2の表面に付着した塵埃を除去するクリーニングローラ31と、クリーニングローラ31の回転軸32と、回転軸32の両端側を回転可能に支持する一対の軸受(図示しない)と、一対の軸受を押圧する押圧機構35等とを備えている。
【0029】
筐体7は、上側に配置される第1筐体17と、下側に配置される第2筐体18とから構成されている。本形態では、第2筐体18にカートリッジ5が載置され、第1筐体17によって、上側からカートリッジ5が固定される構成となっている。すなわち、第1筐体17の奥側端には、軸19が固定されており、第1筐体17は、軸19を中心に第2筐体18に対して、図2に示す状態から反時計方向へ回動可能となっている。そして、第1筐体17が図2に示す状態から反時計方向へ回動すると、第2筐体18に載置されたカートリッジ5を筐体7から取り出すことが可能になる。また、図1及び図2に示す状態では、筐体7の手前側端に配置されたロック機構20によって、第1筐体17は第2筐体18にロックされている。なお、筐体7の内部には、カード媒体2が搬送される搬送路8が形成されているが、その搬送路8には、カード媒体2の搬送を行うための複数のカード搬送ローラ9が配置されている。
【0030】
搬送路8は、印刷装置1の前後方向に直線状に、かつ、前後方向で印刷装置1を貫通するように形成されている。複数のカード搬送ローラ9は、下側から搬送路8に突出するように配置されている。また、複数のカード搬送ローラ9は、図1に示すように、プーリ22やタイミングベルト23等から構成される伝達手段を介して駆動モータ24に連結され、駆動モータ24の動力で回転する。さらに、奥側に配置されるカード搬送ローラ9及び前後方向の略中心に配置されるカード搬送ローラ9を除くカード搬送ローラ9の上側には、カード搬送ローラ9に圧接するように、パッドローラ25が配置されている。また、奥側に配置されるカード搬送ローラ9には、クリーニングローラ31が対向し、前後方向の略中心に配置されるカード搬送ローラ9には、サーマルヘッド4が対向している。
【0031】
リボン搬送ローラ10は、搬送路8の上方に配置されるとともに、リボン巻取部16よりも奥側でかつサーマルヘッド4よりも手前側に配置されている。このリボン搬送ローラ10は、図1に示すように、プーリ26やタイミングベルト27等から構成される伝達手段を介して駆動モータ28に連結され、駆動モータ28の動力で回転する。本形態では、リボン搬送ローラ10は通常状態では時計方向へ回転するが、反時計方向に回転可能に構成されていてもよい。また、図2に示すように、リボン搬送ローラ10によって、インクリボン3は奥側に向かう斜め上方へ案内されている。リボン搬送ローラ10の斜め上側には、リボン搬送ローラ10に圧接するように、パッドローラ29が配置されているが、このパッドローラ29によってインクリボン3の搬送時のすべりを防ぐことができる。なお、駆動モータ28には、後述のように、リボン巻取部16も連結されており、リボン巻取部16を構成する後述の巻取巻芯52は、駆動モータ28の動力でリボン搬送ローラ10とともに回転する。
【0032】
ガイド軸11は、左右方向を軸方向として第2筐体18に固定されている。このガイド軸11は、搬送路8の上方に配置されるとともに、リボン供給部15よりも手前側でかつサーマルヘッド4よりも奥側に配置されている。また、図2に示すように、ガイド軸11によって、インクリボン3は手前側へ向かう斜め上方へ案内されている。
【0033】
(残像情報の読み取り部の詳細)
本発明の印刷装置1の特徴的な構成は、インクリボン3を用いて印刷を行った後において、そのインクリボン3の残像をイメージセンサ81で読み取り、読み取った残像情報を印刷すべき情報と対比して印刷の良否を制御手段で判定するように構成したことにある。
【0034】
イメージセンサ81は、サーマルヘッド4による印刷を行った後のインクリボン3の残像を読み取るものであり、図2及び図3に示すように、サーマルヘッド4よりもリボン巻取部16側に設けられたガイド軸42に対して、インクリボン3を挟んで対向配置されている。イメージセンサ81としては、各種のものを使用可能であるが、例えば図4に示す形態のイメージセンサ81を例示できる。図4に示すイメージセンサ81は、光源(図示しない)と、その光源からの光を対向するガイド軸42上のインクリボン3に向かって出射する導光部材83と、その導光部材83から出射された光の反射光を受光する受光素子84とを備える。なお、符号85はガラス面である。
【0035】
ガイド軸42は、カートリッジ5が有する複数のガイド軸(48,45,44,42)の一つであり、図2及び図3に示すように、サーマルヘッド4とリボン巻取部16との間、より詳しくは、リボン搬送ローラ10とリボン巻取部16と間に設けられたガイド軸である。本形態においては、インクリボン3はガイド軸42の下側を接触しながらリボン巻取部16に向かって送られる。なお、インクリボン3の上面は、インクが塗布されていないリボン状のフィルムであるので、インクリボン3がガイド軸42に接触することによる不具合(例えばインク汚れ等)は生じにくいという利点がある。
【0036】
また、ガイド軸42を着脱容易に構成しておけば、イメージセンサ81のガラス面を容易にクリーニングすることができる。本形態においては、図示のように、ガイド軸42はカートリッジ5と一体化しているので、そのカートリッジ5を所定の位置から上方に引き上げることにより、イメージセンサ81のガラス面85がむきだしになるように配置することができる。その結果、ガイド軸42をイメージセンサ81から離すことができ、イメージセンサ81のガラス面85のクリーニングが容易になる。
【0037】
さらに、ガイド軸42が、白色部材又は明色部材からなることが好ましい。インクリボン3に塗布されるインクは、黒、青、赤等の比較的原色系の濃い色が用いられるので、ガイド軸42を白色部材や明色部材で形成すれば、例えば黒色インク層が形成されたインクリボンを転写した場合、黒色インク層の転写跡が透けて見える白色部材又は明色部材と、転写されていない黒い箇所とのコントラストが向上するので、イメージセンサで得られる画像情報の読み取り精度をより向上させることができる。なお、ここで明色部材とは、ステンレス等の色を呈する部材のことを総称する。
【0038】
また、本発明では、イメージセンサ81をガイド軸42に対してインクリボン3を挟んで対向配置させているが、そのイメージセンサ81とガイド軸42とは印刷装置1の筐体に位置ズレしないように容易に固定できるので、イメージセンサ81とガイド軸42との間の距離を一定に保持することができる。その結果、ガイド軸42上を走る印刷後のインクリボン3に対するピント合わせの精度が高く、その残像を精度良く読み取ることができる。なお、イメージセンサ81とガイド軸42との間の距離としては、イメージセンサ81のガラス面85とガイド軸42の表面との隙間が0.3mm〜1.5mm程度であればよい。
【0039】
以上、イメージセンサ81とガイド軸42とを上記のように構成することにより、(i)ガイド軸42でガイドされた印刷後のインクリボン2の残像をイメージセンサ81で読み取って画像情報を得ており、しかもガイド軸42とイメージセンサ81とは印刷装置1内に位置ズレしないように容易に固定できるので、カード媒体2が搬送路8内で上下動しても従来のような画像情報取得時のピントズレの問題が生じないという効果がある。さらに、(ii)イメージセンサ81を搬送路8に面して配置せずに、インクリボン3の走路であってガイド軸42に対向する位置に配置しているので、インクリボン3とイメージセンサ81との間の距離を一定に保つことが可能となり、イメージセンサ81にカード媒体2が接触してカード媒体2やイメージセンサ81のガラス面85等に傷が付くおそれがないという効果がある。
【0040】
また、インクリボン3から画像情報を読み取るイメージセンサ81を、サーマルヘッド4の後であってインクリボン3の残像を読み取ることができる位置に配置するので、(iii)搬送路8にイメージセンサを配置した従来の構成に比べ、イメージセンサ81の取付の自由度が増し、イメージセンサ81のガラス面85のクリーニングが容易になる等の効果があり、さらに、(iv)搬送路8の構造設計の自由度も増すことができるという効果もあり、さらに、(v)搬送路8とイメージセンサ81との隙間にカード媒体2が引っかかる等のおそれもなく、さらに、(vi)印刷不良の判別を正確かつ迅速に行うことができるとともに、装置全体の小型化を実現できる、等の効果がある。
【0041】
(制御の詳細)
次に、印刷装置1の制御について詳しく説明する。本発明の印刷装置1は、インクリボン3の送りを制御する駆動手段を有している。駆動手段としては、図2に示すリボン搬送ローラ10を挙げることができる。リボン搬送ローラ10は、インクリボン3の残像がイメージセンサ81で読み取られるまではリボン巻取部16側に向けて順送り制御する。なお、リボン搬送ローラ10への制御信号は上位の装置(以下、ホストコンピュータとも言う。)から与えられる。
【0042】
また、インクリボン3の残像がイメージセンサ81で読み取られた後においては、インクリボン3を所定の長さだけ逆送り制御するようにリボン搬送ローラ10を動作させてもよい。こうした逆送り動作をリボン搬送ローラ10に持たせることにより、構造上例えばサーマルヘッド4のすぐ近くにイメージセンサ81を配置できない場合であっても、インクリボン3の有効領域を無駄にすることなく使用することができる。
【0043】
本発明を構成する制御手段は、上位の装置から供給された所定の画像情報と、イメージセンサ81によって取得されたインクリボン3の残像情報とを比較してカード媒体2に対する印刷の良否を判定するように構成される。そして、上位の装置から供給される画像情報と、イメージセンサ81が読み取った残像情報とが一致すると判定するときは、印刷後のカード媒体2を発行し、上位の装置から供給される画像情報と、イメージセンサ81が読み取った残像情報とが一致しないと判定するときは、印刷後のカード媒体2を廃棄し、新しいカード媒体2に印刷処理を行う。
【0044】
図5は、本発明の印刷装置によるカード媒体発行処理のフロー図である。先ず、ホストコンピュータに所定のコマンドが入力されてシステムが起動し、システムが開始される。ステップS1では、カード媒体2に記録すべき所定の情報がホストコンピュータに入力される。所定の情報としては、個人情報、残額情報、印字位置情報等や、処理手順を表す作業内容や、カード媒体2に印刷する文字や絵柄データ等が挙げられる。
【0045】
こうして入力された情報は、ホストコンピュータから印刷装置1内のイメージセンサ81に付帯する制御装置(図示しない)に供給される。この制御装置は、カード媒体2の印刷状態を検査し、その検査結果に基づいて印刷装置1内の駆動動作を制御するものであり、例えば、CPU、RAM、メモリ、ROM、各種I/Oインタフェース等を必要に応じて有している。ROMには、カード媒体2に印刷する文字・絵柄のデータや発行データに基づいた絵柄合成処理を行うためのプログラムや、イメージセンサ81によって取得されたインクリボン3の残像情報データと絵柄合成処理により生成された画像情報データとの照合処理を行うためのプログラム等が記憶されており、CPUがそれらのプログラムを実行することにより、カード媒体2に印刷された画像情報の検査とその検査結果に応じた発行処理又は再発行処理が行われる。
【0046】
ステップS1の処理後において、イメージセンサ81に付帯する制御装置は、カード媒体2に印刷する画像データを合成する。合成された画像データは、制御装置内のメモリに記憶される。
【0047】
ステップS2では、CPUは、ステップS1で合成された画像データをサーマルヘッド4に出力し、その画像データに基づいた画像をカード媒体2に印刷する。
【0048】
ステップS3では、インクリボン3の残像情報がイメージセンサ81で読み取られる。上記のように、インクリボン3はサーマルヘッド4によって印刷画像に対応した部分のインクが転写されるので、転写された部分はインクがなくなり、残った部分が残像情報としてイメージセンサ81で読み取られる。
【0049】
ステップS4では、カード媒体2表面に実際に印刷された画像情報と、カード媒体2に印刷されたであろう画像情報とが比較される。実際に印刷された画像情報はイメージセンサ81で取得され、印刷されたであろう画像情報はメモリから供給され、両方の画像情報が比較されてカード媒体2に対する印刷状態の良否が判定される。
【0050】
ステップS5では、両方の画像情報を比較したときのズレの範囲が所定の範囲内であるときには、両方の画像情報が一致すると判定して「OK」信号が出力され、ステップS6に進む。一方、両方の画像情報を比較したときのズレの範囲が所定の範囲外であるときには、両方の画像情報が一致しないと判定して「NG」信号が出力され、ステップS7に進む。
【0051】
ステップS6では、ステップS5で出力された「OK」信号に基づいてカード媒体2の発行処理が行われ、カード媒体2の発行処理が終了する。一方、ステップS7では、ステップS5で出力された「NG」信号に基づいてカード媒体2の廃棄処理が行われ、その後、ステップS8でカード媒体2の再発行が行われる。この再発行は、印刷前のカード媒体2がストックされたカード媒体保管部(図示しない)に再発行信号が出力され、そのカード媒体保管部から新しいカード媒体2が再発行される。その後、新しいカード媒体2は再び搬送路8に供給されて、ステップS2によりサーマルヘッド4で印刷される。
【0052】
(付勢手段の詳細)
次に、インクリボン3に張力を与える付勢手段について詳しく説明する。リボン供給部15とリボン巻取部16とは図3に示す形態のカートリッジ5に一体支持されているが、そのリボン供給部15とリボン巻取部16とが、インクリボン3に張力を与える付勢手段を有していることが好ましい。こうした付勢手段を設けることにより、ガイド軸42上を走る印刷後のインクリボン3に対するピント合わせの精度をより向上させることができる
【0053】
先ず、カートリッジ5の構成について説明する。カートリッジ5は、リボン供給部15とリボン巻取部16に加え、図3に示すように、所定の間隔をあけた状態で平行に対向配置される2枚のカートリッジフレーム40、41と、2枚のカートリッジフレーム40、41を連結する連結部材としての連結軸42〜48とを備えている。本形態では、カートリッジフレーム40によって、カートリッジ5の左側面が形成され、カートリッジフレーム41によって、カートリッジ5の右側面が形成されている。また、本形態のカートリッジ5は、7本の連結軸42〜48を備え、連結軸42〜48は、カートリッジフレーム40、41に固定されている。さらに、カートリッジフレーム40、41と連結軸42との連結部及び、カートリッジフレーム40、41と連結軸46との連結部にはそれぞれ、略円錐台形状のガイド部材49が、底面側をカートリッジフレーム40、41に当接させた状態で取り付けられている。なお、これらの連結軸42〜48のうち、インクリボン3の走行をガイドするように作用する連結軸を本願ではガイド軸(例えば48,45,44,42)と呼んで場合に応じて使い分けている。
【0054】
リボン供給部15は、カートリッジフレーム40、41の奥端側に配置され、リボン巻取部16は、カートリッジフレーム40、41の手前端側に配置されている。連結軸42は、リボン巻取部16の下方に配置され、連結軸44は、カートリッジ5の前後方向の中心より手前側でかつカートリッジ5の下端に配置され、連結軸45は、カートリッジ5の前後方向の中心より奥側でかつカートリッジ5の下端に配置され、連結軸48は、リボン供給部15の奥側の斜め下方に配置されて、いずれもインクリボン3のガイド軸として用いられている。また、連結軸43は、リボン巻取部16の奥側の斜め上方に配置され、連結軸46は、リボン供給部15の手前側の斜め下方に配置され、連結軸47は、リボン供給部15の手前側の斜め上方に配置されている。
【0055】
カートリッジ5では、図3に示すように、インクリボン3は、リボン供給部15からリボン巻取部16に向かって、いずれもガイド軸である、連結軸48の奥側、連結軸45の下側、連結軸44の下側及び連結軸42の手前側を順次通過する。
【0056】
カートリッジ5は、第2筐体18に載置される。具体的には、第2筐体18の左右方向の両側面のそれぞれを形成する2枚のフレーム37には、図2に示すように、連結軸42が嵌まり込む略U形状の嵌合溝部37aと、連結軸46が載置される矩形状の載置突起37bとが形成され、連結軸42、46が2枚のフレーム37に載置される。2枚のフレーム37の左右方向の外側端の間隔は、図3に示すように、例えば連結軸42、46の端部に配置される2個のガイド部材49の内側端の間隔とほぼ等しくなっている。本形態では、フレーム37は、カートリッジ5が載置される載置フレームであり、嵌合溝部37aの底部37c及び載置突起37の上部37dは、連結軸42、46が載置される載置部である。
【0057】
印刷装置1の本体にカートリッジ5が取り付けられると、図2に示すように、連結軸42と連結軸44との間のインクリボン3は、リボン搬送ローラ10によって、奥側に向かう斜め上方へ案内され、連結軸45と連結軸48との間のインクリボン3は、ガイド軸11によって、手前側に向かう斜め上方へ案内される。すなわち、リボン搬送ローラ10及びガイド軸11に案内されて引き出される分だけ、供給巻芯66は、時計方向へ回動してインクリボン3を供給する。
【0058】
次に、カートリッジ5が有する付勢手段について説明する。図3に示すカートリッジ5においては、付勢手段はリボン供給部15とリボン巻取部16のそれぞれが備えている。
【0059】
リボン供給部15は、図3に示すように、供給されるインクリボン3が巻回される円筒状の供給巻芯66と、供給巻芯66の一端(左端)に取り付けられる取付板67と、供給巻芯66の他端(右端)に取り付けられる取付板68と、供給巻芯66と一体で回転する供給回転軸69と、供給巻芯66よりも左側に配置され、供給回転軸69に回転可能に保持される回転部材(図示しない)を反時計方向へ付勢する回転付勢部材としての引張りコイルバネ(供給巻芯66内に設けられている)と、カートリッジフレーム40に固定され、供給回転軸69を回転可能に支持する軸受73と、供給巻芯66内に配置される摩擦部材(図示しない)と、その摩擦部材を左端面に保持する保持部材75と、取付板67と保持部材75との間に配置され、摩擦部材を付勢する摩擦付勢部材としての圧縮コイルバネ(図示しない)と、カートリッジフレーム41に固定され取付板68を回動可能に支持する固定軸77とを備えている。
【0060】
こうした構成からなるリボン供給部15は、インクリボン3の供給時には、供給巻芯66が、巻取巻芯52及びリボン搬送ローラ10によるインクリボン3の巻取動作に伴って時計方向へ回転するので、そのインクリボン3の巻取動作に伴って、供給巻芯66が従動的に回転してインクリボン3の供給が行われる。一方、同時に、リボン供給部15が備える上記の摩擦部材と摩擦付勢部材とにより、供給されるインクリボン3には、その供給動作に抗する付勢力が作用するので、インクリボン3に対して絶えず張力を与えている。
【0061】
リボン巻取部16も、図3に示すように、インクリボン3が巻き取られる円筒状の巻取巻芯52と、巻取巻芯52の一端(左端)に取り付けられる取付板53と、巻取巻芯52の他端(右端)に取り付けられる取付板54と、巻取巻芯52と一体で回転する巻取回転軸55と、巻取巻芯52よりも左側に配置され、巻取回転軸55に保持される歯車56と、カートリッジフレーム40に固定され、巻取回転軸55を回転可能に支持する軸受51と、巻取巻芯52内に配置される摩擦部材(図示しない)と、その摩擦部材を左端面に保持する保持部材56と、取付板53と保持部材56との間に配置され、摩擦部材を付勢する摩擦付勢部材としての圧縮コイルバネ(図示しない)と、カートリッジフレーム41に固定され取付板54を回動可能に支持する固定軸60とを備えている。
【0062】
こうした構成からなるリボン巻取部16は、インクリボン3の巻取時には、巻取巻芯52に駆動モータ28の駆動力が伝達され、巻取巻芯52は反時計方向へ回転する。さらに、このリボン巻取部16が備える上記の摩擦部材と摩擦付勢部材とにより、インクリボン3が巻き戻されて時計回りに回転する際には、その巻き戻し動作に抗する付勢力が作用するので、インクリボン3に対して絶えず張力を与えている。
【0063】
カートリッジ5が有するリボン供給部15とリボン巻取部16にこうした付勢手段を設けることにより、ガイド軸42上を走る印刷後のインクリボン3に対するピント合わせの精度をより向上させることができる
【0064】
以上、本発明の印刷装置1の好適な一例を挙げたが、本発明は上記形態に限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の印刷装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の印刷装置の内部構成を示す側面図である。
【図3】図1に示すカートリッジを手前側かつ左側から示す斜視図である。
【図4】イメージセンサの一例を示す概略図である。
【図5】本発明の印刷装置によるカード媒体発行処理のフロー図である。
【符号の説明】
【0066】
1 印刷装置
2 カード媒体(被印刷媒体)
3 インクリボン
4 サーマルヘッド(印刷手段)
5 カートリッジ
6 クリーニング機構
7 筐体
8 搬送路
9 カード搬送ローラ
10 リボン搬送ローラ
15 リボン供給部
16 リボン巻取部
25,29 パッドローラ
31 クリーニングローラ
37 フレーム
40、41 カートリッジフレーム
42〜48 連結軸
49 ガイド部材
81 イメージセンサ
83 導光部材
84 受光素子
85 ガラス面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印刷媒体を搬送する搬送路と、
転写型のインクリボンを供給するリボン供給部と、
前記インクリボンを巻き取るリボン巻取部と、
前記インクリボンを前記搬送路に臨ませるとともに、前記リボン供給部から前記リボン巻取部へ向けてガイドする複数のガイド軸と、
前記搬送路に臨み、前記リボン供給部と前記リボン巻取部との間に配置されて、前記インクリボンのインクを前記被印刷媒体に転写して所定の情報を印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷を行った後の前記インクリボンの残像を読み取るイメージセンサと、
前記所定の情報と前記インクリボンの残像情報とを比較して前記被印刷媒体に対する印刷の良否を判定する制御手段と、を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記イメージセンサが、前記印刷手段よりも前記リボン巻取部側に設けられた前記ガイド軸に対して、前記インクリボンを挟んで対向配置される、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記イメージセンサが、光源と、該光源からの光を前記ガイド軸上の前記インクリボンに向かって出射する導光部材と、前記導光部材から出射された光の反射光を受光する受光素子と、を備える、請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記ガイド軸が、白色部材又は明色部材からなる、請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記リボン供給部と前記リボン巻取部とが、前記複数のガイド軸に支持される一対のフレームを有するリボンカートリッジに一体支持されるとともに、該リボン供給部とリボン巻取部との間のインクリボンに張力を与える付勢手段を有している、請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項6】
前記インクリボンの送りを制御する駆動手段を有するとともに、該駆動手段は、前記インクリボンの残像がイメージセンサで読み取られるまでは前記リボン巻取部に向けて順送り制御し、読み取られた後においては、前記インクリボンを所定の長さだけ逆送り制御する、請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
上位装置から供給される画像情報と、前記イメージセンサが読み取った残像情報とが一致すると判定するときは、印刷後の前記被印刷媒体を発行し、
上位装置から供給される画像情報と、前記イメージセンサが読み取った残像情報とが一致しないと判定するときは、印刷後の前記被印刷媒体を廃棄し、新しい被印刷媒体に印刷処理を行う、請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−272971(P2008−272971A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116805(P2007−116805)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】