説明

印刷装置

【課題】ヘラ部材と半田供給部とを1つのユニットに組み込んで印刷方向に駆動する場合にも、1つの基板に対する印刷品質を統一することが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】この印刷装置100は、半田を供給する供給口721aを有するシリンジ721と、シリンジ721の供給口721に対して印刷方向に所定の間隔を隔てて配置され、マスク300の開口に半田を充填するためのスキージ711とを含み、印刷方向に移動可能な印刷ユニット7を備え、印刷ユニット7が印刷方向に移動しながら印刷を行う際に、少なくともマスク300の開口領域301の外側の領域に半田を供給するとともに、マスク300の開口領域301の外側の領域に供給された半田をスキージ711によりマスク300の開口に充填する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、印刷装置に関し、特に、半田を供給する半田供給部と、マスクの開口を介して半田を基板上に押し出すためのヘラ部材とを備えた印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷ペースト(半田)を供給する印刷ペースト供給装置(半田供給部)と、マスクの開口を介して半田を基板上に押し出すためのスキージ(ヘラ部材)とを備えた印刷装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1の印刷装置は、スキージが取り付けられた印刷ヘッド部を印刷方向に往復移動することが可能な印刷駆動部と、印刷ペーストを吐出する吐出ノズル(供給口)を含む印刷ペースト供給装置(半田供給部)を印刷方向に往復移動することが可能な水平軸駆動部とを備えている。この特許文献1では、プリント基板をマスクの下面に配置した状態でスキージを移動させることにより、マスクの開口を介してプリント基板に印刷ペースト(半田)を印刷している。また、スキージを印刷方向の一方方向と他方方向とに往復移動させることにより、印刷方向の一方方向と他方方向とでそれぞれ一枚の基板に対して印刷を行っている。また、印刷動作中に印刷ペーストを供給する際には、印刷ヘッド部による印刷動作を中止するとともに印刷駆動部により印刷ヘッド部を退避位置まで退避させた後に、水平軸駆動部により印刷ペースト供給装置を供給位置まで移動させて印刷ペーストを供給している。その後、水平軸駆動部により印刷ペースト供給装置を退避位置まで退避させてから印刷駆動部により印刷ヘッド部による印刷動作を再開している。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の印刷装置では、スキージを印刷方向に移動させるための印刷駆動部と、印刷ペースト供給装置(半田供給部)を印刷方向に移動させるための水平軸駆動部との2つの駆動部が設けられているので、装置の構成が複雑になるという不都合がある。また、印刷動作中に印刷ペーストを供給する際に、印刷ヘッド部を退避位置まで退避させた後に、印刷ペースト供給装置を供給位置まで移動させて印刷ペーストを供給しているので、印刷ペーストの供給に時間がかかるという不都合もある。
【0005】
そこで、上記不都合を解消するために、スキージと印刷ペースト供給装置とを1つのユニットに組み込むとともに、そのユニットを印刷方向に駆動する構成も考えられる。このように構成することにより、1つの駆動装置によりスキージと印刷ペースト供給装置とを印刷方向に移動することができるので、装置の構成が複雑になるのを抑制することが可能である。また、印刷ペーストを供給する際に印刷ペースト供給装置を退避位置に移動させる必要もないので、印刷ペーストの供給に時間がかかるのを抑制することが可能である。
【0006】
【特許文献1】特許第3314425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記したスキージと印刷ペースト供給装置とを1つのユニットに組み込む構成では、スキージと印刷ペースト供給装置とを印刷方向にずれた位置に配置する必要があるので、印刷を開始する際にスキージをマスクの開口の端部に配置すると、印刷の方向によっては印刷ペースト供給装置の吐出ノズルがマスクの開口の上方に位置することになる。この状態で印刷ペーストを供給した場合には、マスクの開口上における、1つのプリント基板に対する印刷の途中の位置に印刷ペーストが供給されるので、スキージが印刷方向に移動されることにより印刷が行われる際に、印刷ペーストが供給された場所の印刷方向の前側と後ろ側とで印刷ペーストの量が異なってしまう。この場合には、印刷ペーストが供給された場所の前側と後ろ側とで印刷品質が異なってしまうので、1つのプリント基板に対する印刷品質が統一されないという問題点がある。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ヘラ部材と半田供給部とを1つのユニットに組み込んで印刷方向に駆動する場合にも、1つの基板に対する印刷品質を統一することが可能な印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による印刷装置は、所定のパターンの開口が形成された開口領域を有するマスクと、基板をマスクの下面に対して当接および離間させることが可能に支持する基板支持部と、マスクを支持するためのマスク支持部と、一方方向あるいは一方方向と反対の他方方向の二方向の内少なくとも片方の方向に移動されることにより、マスクの開口を介して基板上に半田を押し出すためのヘラ部材と、ヘラ部材をマスクの上面に対して当接および離間させることを可能とする昇降装置と、ヘラ部材に対し一方方向に所定の間隔を隔てて配置され、マスク支持部に支持されたマスクの上面に半田を供給する供給口を有する半田供給部とを含み、一方方向および他方方向に移動可能な印刷ユニットと、印刷ユニットの駆動を制御する制御部とを備え、制御部は、少なくともマスクの開口領域の外側の領域に半田を供給するとともに、供給された半田に対して開口領域と反対側においてヘラ部材をマスクの上面に当接させた状態で、ヘラ部材が開口領域に向かう方向に移動されるように印刷ユニットを移動させることによって、ヘラ部材によりマスクの開口を介して、供給された半田をマスクの下面に当接した基板上に押し出すように印刷ユニットを制御するように構成されている。
【0010】
この一の局面による印刷装置では、上記のように、少なくともマスクの開口領域の外側の領域に半田を供給するとともに、マスクの開口領域の外側の領域に供給された半田をヘラ部材によりマスクの開口を介して基板上に押し出すことによって、ヘラ部材と半田供給部とが組み込まれた印刷ユニットが印刷方向の一方方向または他方方向に移動しながら印刷を行う際に、印刷の最初から半田が供給された状態で1つの基板に対する印刷を行うことができる。これにより、基板の所定の位置に対して印刷方向の前側と後ろ側とで基板の印刷品質が変わってしまうのを抑制することができるので、1つの基板に対する印刷品質を統一することができる。
【0011】
上記一の局面による印刷装置において、好ましくは、印刷ユニットが一方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、半田供給部の供給口がマスクの開口領域の外側に位置した状態で半田供給部により半田の供給を開始するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、マスクの開口領域の外側の領域に確実に半田を供給することができる。
【0012】
上記印刷ユニットが一方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、制御部は、基板をマスクの下面に配置させる前に半田供給部により半田の供給を開始するとともに、基板がマスクの下面に当接した後にヘラ部材をマスクの上面に当接させた状態で、印刷ユニットの一方方向への移動を開始するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、基板をマスクの下面に配置させるのに要する時間を利用して半田を供給することができるので、印刷工程全体に要する時間を短縮することができる。なお、マスクの開口領域の外側において半田の供給が行われるので、基板がマスクの下面に配置される前に半田を供給したとしてもマスクの開口から半田が落ちることはない。
【0013】
上記印刷ユニットが一方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、制御部は、基板がマスクの下面に当接する前に半田の供給を終了するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、半田の供給が終了した後に、基板をマスクの下面に当接させて印刷が開始されるので、半田供給部の供給口がマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置した状態で、半田の供給を開始した後半田の供給が終了するまで印刷ユニットを移動させることなく半田の供給を行うことができる。これにより、マスクの開口領域の外側の領域のみに半田を供給することができるので、マスクの開口領域上に直接半田が供給されるのを避けることができる。その結果、半田が直接供給されたマスクの開口領域に対応する基板の部分の印刷品質が基板の他の部分の印刷品質と変わるのを抑制することができる。
【0014】
上記印刷ユニットが一方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、制御部は、マスクの下面に基板が当接された状態のマスクの上面にヘラ部材が当接した状態で、印刷ユニットを一方方向に移動するとともに、ヘラ部材が開口領域に到達した後、半田の供給を終了するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、印刷ユニットを一方方向に移動して印刷を行いながら半田の供給を行うことができる。
【0015】
上記一の局面による印刷装置において、好ましくは、印刷ユニットが他方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、半田供給部の供給口がマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置した状態で半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、ヘラ部材を上昇させた状態で、ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように印刷ユニットを一方方向に移動させ、その後ヘラ部材をマスクの上面に当接させた状態で印刷ユニットを他方方向に移動して印刷するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、印刷装置の一方方向側の外部に近い位置において半田の供給を実行させることができる。この時、半田供給部がヘラ部材の手前側に位置するので、ヘラ部材に視界を邪魔されずに印刷装置の一方方向側の外部から近い位置に位置する半田供給部の保守・点検作業を行うことができる。これにより、半田供給部の保守・点検作業を容易に行うことができる。
【0016】
上記印刷ユニットが一方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、ヘラ部材は、一方方向の印刷時に用いる第1ヘラ部材と、第1ヘラ部材に対して一方方向側に設けられ、他方方向の印刷時に用いる第2ヘラ部材とを含み、第1ヘラ部材と第2ヘラ部材とは互いに独立して上昇位置と下降位置とに移動可能に構成されており、印刷ユニットが一方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、少なくとも第1ヘラ部材を上昇させた状態で半田供給部の供給口をマスクの開口領域の他方方向側の外側に位置させるとともに、半田供給部により半田の供給を開始するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、半田供給部の供給口をマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置させた場合に、最も開口領域から離れて位置する第2ヘラ部材を上昇させた状態にすることができる。これにより、マスクの開口領域の外側の近傍にマスクのフレームがある場合に、フレームと第2ヘラ部材とが干渉するのを抑制することができる。
【0017】
上記印刷ユニットが他方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、ヘラ部材は、一方方向の印刷時に用いる第1ヘラ部材と、第1ヘラ部材に対して一方方向側に設けられ、他方方向の印刷時に用いる第2ヘラ部材とを含み、第1ヘラ部材と第2ヘラ部材とは互いに独立して上昇位置と下降位置とに移動可能に構成されており、印刷ユニットが他方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、半田供給部の供給口をマスクの開口領域の他方方向側の外側に位置させるとともに、半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、少なくとも第2ヘラ部材を上昇位置に位置させた状態で、第2ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように印刷ユニットを一方方向に移動させ、その後第1ヘラ部材および第2ヘラ部材をそれぞれ上昇位置および下降位置に位置させた状態で印刷ユニットを他方方向に移動して印刷を行うように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、印刷装置の一方方向側の外部に近い位置において半田の供給を実行させることができる。この時、半田供給部が第1ヘラ部材および第2ヘラ部材の手前側に位置するので、第1ヘラ部材および第2ヘラ部材に視界を邪魔されずに印刷装置の一方方向側の外部から近い位置に位置する半田供給部の保守・点検作業を行うことができる。これにより、半田供給部の保守・点検作業を容易に行うことができる。
【0018】
上記印刷ユニットが一方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、ヘラ部材は、上昇位置と下降位置とに移動可能であるとともに、マスクの上面に対する半田押圧面を一方方向の印刷に適合した第1傾き角度と他方方向の印刷に適合した第2傾き角度とに変更するように回動可能に構成された1つの第3ヘラ部材を含み、印刷ユニットが一方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、第3ヘラ部材の半田押圧面が第2傾き角度となるように第3ヘラ部材を回動させた状態で半田供給部の供給口をマスクの開口領域の他方方向側の外側に位置させるとともに、半田供給部により半田の供給を開始するように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、半田供給部の供給口をマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置させる際に、第3ヘラ部材の半田押圧面を第2傾き角度とすることができる。これにより、第3ヘラ部材の半田押圧面が第1傾き角度のまま半田供給部の供給口をマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置させる場合と異なり、マスクの開口領域の外側の近傍にマスクのフレームがある場合に、フレームと第3ヘラ部材の半田押圧面とが干渉するのを抑制することができる。
【0019】
上記印刷ユニットが他方方向に移動しながら印刷を行うのに先行して半田の供給を行う構成において、好ましくは、ヘラ部材は、上昇位置と下降位置とに移動可能であるとともに、マスクの上面に対する半田押圧面を一方方向の印刷に適合した第1傾き角度と他方方向の印刷に適合した第2傾き角度とに変更するように回動可能に構成された1つの第3ヘラ部材を含み、印刷ユニットが他方方向に移動しながらマスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、制御部は、半田供給部の供給口をマスクの開口領域の一方方向側の外側に位置させるとともに、半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、第3ヘラ部材を上昇位置に位置させた状態で、第3ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように印刷ユニットを一方方向に移動させ、その後第3ヘラ部材を下降位置に位置させた状態で印刷ユニットを他方方向に移動して印刷を行うように印刷ユニットを制御するように構成されている。このように構成すれば、印刷装置の一方方向側の外部に近い位置において半田の供給を実行させることができる。この時、半田供給部が第3ヘラ部材の手前側に位置するので、第3ヘラ部材に視界を邪魔されずに印刷装置の一方方向側の外部から近い位置に位置する半田供給部の保守・点検作業を行うことができる。これにより、半田供給部の保守・点検作業を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1および図2は、それぞれ、本発明の第1実施形態による印刷装置の全体構成を示す斜視図および平面図である。図3は、図1に示した印刷装置の構造を説明するための図である。以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による印刷装置100の構造について説明する。
【0022】
第1実施形態による印刷装置100は、図1および図2に示すように、基台1と、基台1上に設けられ、プリント基板200を搬送する基板搬送部2と、基板搬送部2の上方に設けられ、プリント基板200に対して半田の印刷を行う印刷部3とを備えている。なお、プリント基板200は、本発明の「基板」の一例である。基板搬送部2は、印刷前のプリント基板200の搬入を行うコンベア4aおよび印刷後のプリント基板200の搬出を行うコンベア4bと、コンベア4aおよび4bの間に設けられ、プリント基板200を保持した状態の後述するコンベア55を昇降し、プリント基板200を後述するマスク300の下面に当接する印刷位置P(図2参照)に配置するための基板位置決め昇降装置5とを含んでいる。基板位置決め昇降装置5は、本発明の「基板支持部」の一例である。コンベア4aおよび4bは基板搬送方向(X方向)に延びるように設けられている。また、印刷部3は、印刷に用いられるマスク300を支持するマスク支持部6と、マスク300を介してプリント基板200に半田を印刷する印刷ユニット7と、印刷時に印刷ユニット7を印刷方向(Y方向)に駆動する駆動部8とを含んでいる。また、マスク300は所定のパターンの開口が形成された開口領域301を有する。マスク300の上面にはマスク300の縁に沿ってフレーム302が固定されている。
【0023】
基板位置決め昇降装置5は、Y軸テーブル51と、X軸テーブル52と、R軸テーブル53と、Z軸テーブル54とを含み、X方向、Y方向、Z方向およびR方向(水平面内における回転方向)にプリント基板200を移動することが可能に構成されている。
【0024】
また、図2に示すように、基台1上にはY方向に延びるようにレール51aが設けられており、Y軸テーブル51はレール51aにスライド可能に取り付けられている。また、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構によってY軸テーブル51がY方向に駆動されるように構成されている。Y軸テーブル51上にはX方向に延びるようにレール52aが設けられており、X軸テーブル52はレール52aにスライド可能に取り付けられているとともに、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構によってX軸テーブル52がY軸テーブル51に対してX方向に駆動されるように構成されている。X軸テーブル52上には支持機構53aが設けられており、R軸テーブル53は支持機構53aにより水平面内で回転可能に支持されている。また、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構によってR軸テーブル53が回転駆動されるように構成されている。R軸テーブル53にはZ軸テーブル54に固定されたZ方向に延びるガイド軸54aが挿入されているとともに、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構54bによってZ軸テーブル54がR軸テーブル53に対してZ方向に駆動されるように構成されている。
【0025】
また、Z軸テーブル54にはX方向に延びる一対のコンベア55が配置されている。コンベア55はZ軸テーブル54が下降した状態でコンベア4aおよび4bと接続されるように配置されている。これにより、印刷前のプリント基板200をコンベア4aからコンベア55に乗り継がせて搬入し、印刷後のプリント基板200をコンベア55からコンベア4bに乗り継がせて搬出することが可能である。
【0026】
また、Z軸テーブル54には、一対のコンベア55の間の領域において上下方向(Z方向)に昇降可能な昇降テーブル56(図2参照)が設けられている。この昇降テーブル56の上面にはプリント基板200を下方から支える複数のピン(図示せず)が配置されているとともに、昇降テーブル56は、上下方向に延びるスライド軸56aを介してZ軸テーブル54に対して上下方向にスライド可能に取り付けられている。昇降テーブル56は、図示しないサーボモータおよびラック・ピニオン機構によってZ方向に駆動されるように構成されている。この昇降テーブル56が上昇されることにより、コンベア55上のプリント基板200が上昇されてクランプ片57aおよび57bと同一の高さ位置に位置されるとともに、クランプ片57aおよび57bにより保持されるプリント基板200の下面が図示しないピンで支持される。また、印刷後、クランプ片57aおよび57bによるプリント基板200の保持が開放された後に昇降テーブル56が下降されることにより、プリント基板200をコンベア55上に載置することが可能である。印刷済みのプリント基板200がコンベア55上に載置された後、昇降テーブル56は、搬出、搬入されるプリント基板200と干渉しない位置までさらに下降させられる。
【0027】
Z軸テーブル54には、コンベア55上のプリント基板200をクランプするクランプ片57aおよび57bが設けられている。クランプ片57aはZ軸テーブル54に対して固定的に設けられている一方、クランプ片57bはY方向に移動可能に設けられている。これにより、プリント基板200を押圧しながらクランプ片57bをY方向に移動させることにより、クランプ片57aおよびクランプ片57bにより、容易にプリント基板200をクランプすることが可能になる。
【0028】
マスク支持部6は、基板位置決め昇降装置5の上方において基台1のフレーム部材1aおよび1bを介して固定的に設置され、マスク300の外縁近傍を下方から支持する一対の支持板6a(図1参照)と、支持板6aに載置されたマスク300のフレーム302の上面を上方から押圧するクランプ片6bとによってマスク300を支持するように構成されている。
【0029】
印刷ユニット7は、マスク300の上面を半田を押圧しながら摺動することにより半田をマスク300の開口を介してプリント基板200上に押し出すスキージユニット71と、マスク300上に半田を供給する半田供給部72と、半田供給部72およびスキージユニット71を支持するとともに印刷方向(Y方向)に往復移動可能な支持部材73とを含んでいる。
【0030】
スキージユニット71は、支持部材73の矢印Y1方向側の側面に設けられており、印刷時にマスク300の上面を摺動するスキージ711と、スキージ711を上下方向に移動させる昇降機構部712と、X方向に延びる回動軸713bを中心にスキージ711を回動させる回動機構部713とを含んでいる。なお、スキージ711は、本発明の「ヘラ部材」および「第3ヘラ部材」の一例であり、昇降機構部712は、本発明の「昇降装置」の一例である。印刷時には、昇降機構部712によりスキージ711を下降させてマスク300に当接させるとともに、印刷方向を転換する場合には、昇降機構部712によりスキージ711を上昇させた状態でスキージ711が回動機構部713により回動される。回動機構部713は、矢印Y1方向の印刷時には半田押圧面711aが矢印Y1方向を向くように第1傾き角度にスキージ711を回動し、矢印Y2方向の印刷時には半田押圧面711aが矢印Y2方向を向くように第2傾き角度にスキージ711を回動するように構成されている。回動機構部713によってスキージ711の第1傾き角度と第2傾き角度とを切り替えることにより、1つのスキージ711により矢印Y1方向の印刷と矢印Y2方向の印刷とを行うことが可能である。なお、矢印Y1方向は、本発明の「一方方向」の一例であり、矢印Y2方向は、本発明の「一方方向と反対の他方方向」の一例である。
【0031】
昇降機構部712は、支持部材73の側面に固定された固定部712aと、固定部712aのX方向の側方に設けられたサーボモータ712b(図1参照)と、ボールネジ軸712cと、サーボモータ712bのモータ軸の回転をボールネジ軸712cに伝達するベルト712dとを含んでいる。ボールネジ軸712cは回転可能に固定部712aに固定されている。また、固定部712aの側面には固定部712aに対して上下方向に移動可能な可動部712eが設けられている。可動部712eはボールネジ軸712cと螺合しており、サーボモータ712bによりベルト712dを介してボールネジ軸712cを回転させることによって、可動部712eを上下方向に移動させることが可能である。
【0032】
回動機構部713は、可動部712e内に設けられたサーボモータ713aと、スキージ711が固定される回動軸713bとを含んでいる。サーボモータ713aのモータ軸の回転は、図示しない複数のギアにより回動軸713bに伝達されるように構成されている。
【0033】
半田供給部72は、半田が収容されたシリンジ721と、シリンジ721を支持するとともに支持部材73の矢印Y1方向側の側面に固定されたアーム722とを含んでいる。アーム722により支持されたシリンジ721は、スキージ711のX方向の略中央部に対して矢印Y1方向側(本発明の「一方方向側」)に所定の間隔を隔てて配置されている。また、シリンジ721の下部には半田を吐出する供給口721a(図2参照)が設けられている。シリンジ721にはピストン(図示せず)が内蔵されているとともに、支持部材73に取り付けられた吐出バルブ723を用いてシリンジ721内のピストンに対して加圧することによって供給口721aから半田が吐出されるように構成されている。また、シリンジ721の側方には静電容量型のセンサ724が設けられている。このセンサ724によりシリンジ721内の半田が所定量以下であることを検知することが可能である。
【0034】
駆動部8は、支持部材73をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール81と、Y方向に延びるボールネジ軸82と、ボールネジ軸82を回転させるサーボモータ83とを含んでいる。また、支持部材73にはボールネジ軸82が螺合されるボールナット73aが設けられている。支持部材73は、サーボモータ83によりボールネジ軸82が回転されることによってY方向に移動するように構成されている。第1実施形態では、スキージユニット71と半田供給部72とを支持部材73に支持させるとともに、支持部材73を駆動部8により駆動することによって、スキージユニット71のスキージ711と半田供給部72のシリンジ721とが1つの駆動部8によって一体的に駆動されるように構成されている。
【0035】
また、図3に示すように、支持部材73を印刷方向(Y方向)に移動させるための駆動部8のサーボモータ83、スキージ711を昇降させるためのサーボモータ712b、スキージ711を回動させるためのサーボモータ713a、半田を吐出するための吐出バルブ723などは制御部9により駆動が制御される。
【0036】
図4〜図7は、第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための簡略化した断面図である。図8は、第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するためのタイミングチャートである。次に、図2および図4〜図8を参照して、第1実施形態による印刷装置100の印刷動作を説明する。なお、以下の説明では、印刷ユニット7を矢印Y2方向(本発明の「他方方向」)および矢印Y1方向(本発明の「一方方向」)に移動して行う印刷をそれぞれ往路の印刷および復路の印刷と呼ぶ。また、図4〜図7においては、昇降テーブル56およびコンベア55を省略している。
【0037】
印刷時においては、印刷ユニット7が矢印Y1方向の端に位置しているとともに、スキージ711の半田押圧面711aが往路印刷に適した第2傾き角度(往路印刷角度)の状態(半田押圧面711aが矢印Y2方向側に向けられた状態)で往路の印刷が行われる。印刷時の動作としては、図8に示すように、まず、タイミングt1において、印刷の対象となるプリント基板200がコンベア4aから基板位置決め昇降装置5のコンベア55に搬入される。次に、タイミングt2において、プリント基板200が基板位置決め昇降装置5により上昇されて印刷位置P(図2参照)に移動される。具体的には、コンベア55上のプリント基板200が昇降テーブル56(図2参照)により下面を支持されながら上昇されるとともに、プリント基板200の側面がクランプ片57aおよび57bによりコンベア55上においてクランプされる。その後、Z軸テーブル54が上昇されることによりプリント基板200がコンベア55と一体となり、かつ昇降テーブル56により下面を支持されたまま、マスク300の下面に当接した印刷位置Pに移動される。また、タイミングt2においては、上昇位置に位置しているスキージ711が昇降機構部712により下降位置に移動されることによりスキージ711の半田押圧面711aがマスク300の上面に当接される。この時、図4の想像線(2点鎖線)で示すように、スキージ711の半田押圧面711aの印刷方向の前側(矢印Y2方向側)に半田の山500が位置している。
【0038】
次に、タイミングt3において、印刷ユニット7がサーボモータ83の駆動により矢印Y2方向に移動されることにより往路の印刷が開始される。この際、サーボモータ712bおよびボールネジ軸712cにより可動部712eに作用する推力によって、図示しない圧縮コイルばねを介してスキージ711が押し下げられている。このスキージ711を押し下げる力は、昇降テーブル56により下面が支持されたプリント基板200に、マスク300を介してスキージ711を押し付ける印圧荷重となる。この印圧荷重が作用しつつスキージ711の半田押圧面711aの下端がマスク300の開口領域301の上面を摺動しながら移動するので、半田はスキージ711の半田押圧面711aに後ろ側から押圧されて、半田押圧面711aの前側で半田押圧面711aと平行なX方向軸周りにローリングしながらスキージ711の移動に伴って移動する。このスキージ711の移動に伴って半田はマスク300の開口を介してプリント基板200上に押し出されていく。これにより、マスク300の下面に当接したプリント基板200上に、マスク300の開口のパターンに対応して半田が印刷される。そして、図4に示すように、半田の山500がマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aを越えた時点で往路の印刷が終了する。なお、往路印刷の終了位置は、半田の山500が開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aより外側に位置していればどの位置でもよい。往路印刷の終了時点における半田の山500の位置(半田の山500とマスク300の開口領域301の端部301aとの間隔L1)によって復路印刷の開始位置が決められる。この往路の印刷が終了した状態が図4に示されている。
【0039】
次に、タイミングt4において、印刷後のプリント基板200(図5参照)が基板位置決め昇降装置5により下降される。また、スキージ711は上昇位置に移動される。
【0040】
次に、タイミングt5において、基板位置決め昇降装置5からコンベア4bを介して印刷後のプリント基板200が搬出される。また、印刷ユニット7は、往路の印刷が終了した位置からさらに矢印Y2方向に移動される。この時、タイミングt4においてスキージ711が上昇位置に位置しているので、印刷ユニット7を矢印Y2方向に移動してもマスク300の上面上の半田の山500は往路の印刷が終了した位置から移動しない。また、印刷ユニット7の移動と並行して、スキージ711の半田押圧面711aが復路の印刷に適した第1傾き角度(復路印刷角度)に回動される。
【0041】
次に、図5に示すように、タイミングt6において、印刷ユニット7がさらに矢印Y2方向に移動することにより、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aよりも外側に移動されて半田供給位置Aに位置される。なお、これに先行して、スキージ711の半田押圧面711aが復路の印刷に適した第2傾き角度(復路印刷角度)に回動されているので、マスク300のフレーム302とスキージ711の半田押圧面711aとが干渉するのが抑制される。そして、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の端部301aよりも外側に移動された半田供給位置Aにおいて、半田の供給が開始される。すなわち、吐出バルブ723が駆動されることによりシリンジ721のピストン(図示せず)が加圧される。そして、シリンジ721内の半田がピストンにより供給口721aから押し出される。これにより、マスク300の開口領域301の外側の領域に半田が供給される。また、半田の供給は、後述するタイミングt7のプリント基板200の搬入の前に終了する。なお、印刷ユニット7はサーボモータ83により駆動しているので、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の端部301aよりも外側に移動された時のタイミングを制御部9が認識することが可能である。
【0042】
次に、タイミングt7において、次の印刷の対象となるプリント基板200がコンベア4aから基板位置決め昇降装置5のコンベア55に搬入される。また、印刷ユニット7が復路印刷(矢印Y1方向の印刷)の開始位置(半田の山500のすぐ後ろ側にスキージ711が位置するような位置)に移動される。
【0043】
次に、タイミングt8において、図6に示すように、上昇位置に位置しているスキージ711が昇降機構部712によって下降位置に移動されることによりスキージ711の半田押圧面711aの下端がマスク300の上面に当接される。この時、スキージ711の半田押圧面711aの印刷方向の前側(矢印Y1方向側)に半田が位置している。その後、図7に示すように、プリント基板200が基板位置決め昇降装置5により上昇されてマスク支持部6に支持されたマスク300の下面に当接する。
【0044】
次に、タイミングt9において、印刷ユニット7がサーボモータ83の駆動により矢印Y1方向に移動されることにより復路の印刷が開始される。そして、図7の想像線(2点鎖線)で示すように、半田の山500がマスク300の開口領域301の矢印Y1方向側の端部301bを越えた時点で復路の印刷が終了する。
【0045】
次に、タイミングt10において、印刷後のプリント基板200が基板位置決め昇降装置5により下降される。また、スキージ711は上昇位置に移動される。
【0046】
次に、タイミングt11において、基板位置決め昇降装置5からコンベア4bを介して印刷後のプリント基板200が搬出される。また、印刷ユニット7は、往路の印刷開始位置に移動される。すなわち、印刷ユニット7は矢印Y1方向に、回動後の半田押圧面711aが半田の山500の矢印Y1方向側となる位置まで移動する。印刷ユニット7の印刷開始位置への移動と並行して、スキージ711の半田押圧面711aが往路印刷角度に回動される。この後、上記した往路の印刷と復路の印刷とを繰り返すことによりプリント基板200への半田の印刷が行われる。
【0047】
なお、上記第1実施形態では、半田の供給を、印刷後のプリント基板200を搬出した(タイミングt5)後に開始し、新たなプリント基板200を搬入する(タイミングt7)前に終了する例を説明した。この場合、マスク300の開口領域301の外側の領域においてのみ半田が供給される。ここで、本発明では、半田の供給は一回の供給量の全てをマスク300の開口領域301の外側の領域において行う必要はなく、一回の供給量の少なくとも一部がマスク300の開口領域301の外側の領域において行われれば、残りの半田の供給はマスク300の開口領域301上において行ってもよい。
【0048】
たとえば、図8に示す第1変形例のように、印刷後のプリント基板200を搬出した(タイミングt5)後に半田の供給を開始するとともに、印刷ユニット7を復路印刷開始位置に移動(タイミングt7およびt8)しながら半田を供給し、新たなプリント基板200がマスク300の下面に当接した(タイミングt8)時点で半田の供給を終了するようにしてもよい。この場合、印刷ユニット7が半田供給位置A(図5参照)に位置している時に半田の供給を開始するので、半田供給位置Aにおいて、供給する半田の少なくとも一部がマスク300の開口領域301の外側に供給される。この場合、マスク300の開口上に供給されることになる半田の一部を供給する際にマスク300の下面にプリント基板200が当接していない場合には、開口から下方に滴下してしまう不具合が出てしまう。したがって、印刷ユニット7の矢印Y1方向の移動に伴い供給口721aが矢印Y1方向に移動し開口領域301に到達する前に、基板位置決め昇降装置5により新たなプリント基板200がマスク300の下面に当接される。これにより、供給された半田が開口から下方に滴下してしまうのが抑制される。ここで、復路印刷開始位置における半田の山500とマスク300の開口領域301の端部301aとの間隔L1(図7参照)がスキージ711とシリンジ721との間隔L2(図7参照)よりも大きい場合には、復路印刷開始位置に印刷ユニット7が移動した際にシリンジ721が開口領域301の外側に位置するので、供給する半田の全てがマスク300の開口領域301の外側に供給される。その一方、復路印刷開始位置における半田の山500とマスク300の開口領域301の端部301aとの間隔L1がスキージ711とシリンジ721との間隔L2よりも小さい場合には、復路印刷開始位置に印刷ユニット7が移動した際にシリンジ721が開口領域301の上方に位置するので、供給する半田の一部がマスク300の開口上に供給される。
【0049】
また、図8に示す第2変形例のように、印刷後のプリント基板200を搬出した(タイミングt5)後にタイミングt6で半田の供給を開始するとともに、タイミングt7およびt8でも半田の供給を継続し、復路の印刷(タイミングt9)を行っている最中または復路の印刷の終了と共に半田の供給を終了するようにしてもよい。この場合も、第1変形例の場合と同様、印刷ユニット7の矢印Y1方向の移動に伴い供給口721aが矢印Y1方向に移動し開口領域301に到達する前にプリント基板200の搬入が完了される。すなわち、供給口721aが開口領域301に到達する前に、基板位置決め昇降装置5により新たなプリント基板200がマスク300の下面に当接される。
【0050】
また、図8に示す第3変形例のように、往路の印刷(タイミングt3)の途中の半田供給位置B(図4参照)から半田の供給を開始するとともに半田の供給を継続し、復路の印刷(タイミングt9)を行っている最中または復路の印刷の終了と共に半田の供給を終了するようにしてもよい。この場合は、タイミングt5でプリント基板200が搬出を開始する前に、印刷ユニット7の矢印Y2方向の移動に伴い矢印Y2方向に移動する供給口721aが開口領域301の矢印Y2方向側の外側の領域に到達するようにされ、タイミングt7で矢印Y1方向の移動が開始される印刷ユニット7と一体に矢印Y1方向に移動開始する供給口721aが矢印Y1方向に移動し開口領域301に到達する前に、基板位置決め昇降装置5により新たなプリント基板200がマスク300の下面に当接される。
【0051】
また、図8に示す第4変形例のように、復路の印刷を開始(タイミングt9)するのと同時に半田供給位置C(図7参照)において半田の供給を開始し、復路の印刷(タイミングt9)を行っている最中または復路の印刷の終了と共に半田の供給を終了するようにしてもよい。なお、この場合には、往路の印刷の終了時におけるマスク300の開口領域301の端部301aと往路印刷終了時の半田の山500との間隔L1が復路印刷時のスキージ711とシリンジ721との印刷方向(Y方向)の間隔L2よりも大きくなるように印刷ユニット7を移動させることが必要である。これにより、復路の印刷開始位置に印刷ユニット7を配置した時にも、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の外側に位置するので、復路の印刷の開始と同時に半田の供給を開始することにより、供給する半田の少なくとも一部がマスク300の開口領域301の外側に供給される。この場合は、半田の供給が開始される時にプリント基板200の搬入は完了している。第4変形例では、供給を停止するタイミングは、必要とする半田供給量と、半田を供給する際の供給口721aからの単位時間当たりの半田の流量とにより定められる。
【0052】
第1実施形態では、上記のように、少なくともマスク300の開口領域301の外側の領域に半田を供給するとともに、マスク300の開口領域301の外側の領域に供給された半田をスキージ711によりマスク300の開口を介してプリント基板200上に押し出すことによって、印刷ユニット7が印刷方向(Y方向)に移動しながら印刷を行う際に、印刷の最初から半田が供給された状態で1つのプリント基板200に対する印刷を行うことができる。これにより、プリント基板200の所定の位置に対して印刷方向の前側と後ろ側とでプリント基板200の印刷品質が変わってしまうのを抑制することができるので、1つのプリント基板200に対する印刷品質を統一することができる。
【0053】
また、第1実施形態では、上記のように、半田押圧面711aの先端が開口領域301に到達する前に供給された半田が、半田押圧面711aの先端が開口領域301に到達するまでに既に、あるいは到達以降も半田押圧面711aと平行なX方向軸周りでローリングさせている。これにより、このローリングによりスキージ711のX方向の略中央部からX方向両側に半田が広がるので、X方向にむらのない品質の良い印刷が可能となる。この点、一回の供給量の全てを開口領域301の外側の領域において行うのが望ましいが、少しでも開口領域301の外側の領域において半田供給を行うことによって、印刷品質の向上を図ることができる。
【0054】
また、第1実施形態では、上記のように、印刷ユニット7が印刷方向に移動しながらマスク300の下面に配置されたプリント基板200に対して印刷を行う際に、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の外側に位置した状態で半田供給部72により半田の供給を開始することによって、マスク300の開口領域301の外側の領域に確実に半田を供給することができる。
【0055】
また、第1実施形態では、上記のように、スキージ711がシリンジ721に対して矢印Y2方向側に所定の間隔を隔てて配置されている場合に、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aより外側に位置した状態で半田供給部72により半田の供給を開始することによって、矢印Y1方向に印刷する際に、供給された半田に対して印刷方向(矢印Y1方向)の後ろ側にスキージ711が位置するので、半田の供給を開始した後にそのまま印刷ユニット7を移動させることにより印刷を行うことができる。
【0056】
また、第1実施形態では、上記のように、プリント基板200をマスク300の下面に配置させる前に半田供給部72により半田の供給を開始するとともに、プリント基板200がマスク300の下面に当接した後に印刷を開始することによって、プリント基板200をマスク300の下面に配置させるのに要する時間を利用して半田を供給することができるので、印刷工程全体に要する時間を短縮することができる。なお、マスク300の開口領域301の外側において半田の供給が行われるので、プリント基板200がマスク300の下面に配置される前に半田を供給したとしてもマスク300の開口から半田が落ちることはない。このように、半田供給中に、プリント基板200の搬出、搬入動作の全て、あるいは一部を実施することにより、印刷品質を確保しつつ、並行動作により作業時間を減らすことができ、印刷効率を向上できる。
【0057】
また、プリント基板200をマスク300の下面に配置させるのに要する時間を利用して半田を供給することができるので、印刷工程全体に要する時間を短縮しながら、半田の供給を行う時間を長くすることができる。これにより、一回の供給で供給する半田の量を多くすることができるので、半田の供給の頻度を少なくすることができる。その結果、装置が故障する可能性を減らすことができるので、装置の信頼性を向上させることができる。
【0058】
また、半田を少しずつ供給すれば、スキージ711のX方向における半田の分布の偏りを生じにくくさせることができるので、供給口721aをX方向に移動させずに半田の供給を行う場合にも印刷品質を向上させることができる。
【0059】
また、第1実施形態では、上記のように、プリント基板200がマスク300の下面に当接する前に半田の供給を終了することによって、半田の供給が終了した後にプリント基板200をマスク300の下面に当接させて印刷が開始されるので、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aより外側に位置した状態から半田の供給を開始した後半田の供給が終了するまで印刷ユニット7を移動させることなく半田の供給を行うことができる。これにより、マスク300の開口領域301の外側の領域のみに半田を供給することができるので、マスク300の開口領域301上に直接半田が供給されるのを避けることができる。その結果、半田が直接供給されたマスク300の開口領域301に対応するプリント基板200の部分の印刷品質がプリント基板200の他の部分の印刷品質に対して変わるのを抑制することができる。
【0060】
また、第1実施形態では、上記のように、スキージ711の半田押圧面711aが復路の印刷に適した第1傾き角度(復路印刷角度)となるようにスキージ711を回動させた状態でシリンジ721の供給口721aをマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の外側に位置させるとともに、半田供給部72により半田の供給を開始することによって、印刷ユニット7を半田供給位置に移動させた場合に、マスク300のフレーム302とスキージ711の半田押圧面711aとが干渉するのを抑制することができる。
【0061】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態による印刷装置を示す側面図である。図9を参照して、この第2実施形態では上記第1実施形態と異なり、復路印刷用スキージ611と往路印刷用スキージ612との2つのスキージを用いる例を説明する。
【0062】
第2実施形態による印刷装置600の印刷ユニット7aは、上記第1実施形態のスキージユニット71に代えて、スキージユニット610を含んでいる。スキージユニット610は、復路印刷に対応した半田押圧面611aを有する復路印刷用スキージ611と、復路印刷用スキージ611に対して矢印Y1方向側に配置され、往路印刷に対応した半田押圧面612aを有する往路印刷用スキージ612とを含んでいる。また、復路印刷用スキージ611および往路印刷用スキージ612は、それぞれ、昇降機構部613および昇降機構部614によって昇降可能に構成されている。なお、復路印刷用スキージ611は、本発明の「ヘラ部材」および「第2ヘラ部材」の一例であり、往路印刷用スキージ612は、本発明の「ヘラ部材」および「第1ヘラ部材」の一例である。また、昇降機構部613および614は、本発明の「昇降装置」の一例である。
【0063】
第2実施形態による印刷装置600の上記した以外の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0064】
図10〜図13は、第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための簡略化した断面図である。図14は、第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するためのタイミングチャートである。次に、図10〜図14を参照して、第2実施形態による印刷装置600の印刷動作を説明する。なお、図10〜図13においては、昇降テーブル56およびコンベア55を省略している。
【0065】
印刷開始時においては、印刷ユニット7aが矢印Y1方向の端に位置しているとともに、往路印刷用スキージ612および復路印刷用スキージ611が上昇した状態で往路の印刷が開始される。印刷時の動作としては、まず、上記第1実施形態と同様に、図14のタイミングt1において印刷の対象となるプリント基板200がコンベア4aから基板位置決め昇降装置5のコンベア55に搬入された後、タイミングt2において、プリント基板200が基板位置決め昇降装置5により上昇されてマスク支持部6に支持されたマスク300の下面に当接する。また、タイミングt2においては上昇位置に位置している往路印刷用スキージ612が昇降機構部614により下降位置に移動されることにより往路印刷用スキージ612の半田押圧面612aの下端がマスク300の上面に当接される。この時、図10の想像線(2点鎖線)で示すように、往路印刷用スキージ612の半田押圧面612aの印刷方向(矢印Y2方向)の前側(矢印Y2方向側)に半田の山500(図10参照)が位置している。
【0066】
次に、タイミングt3において、印刷ユニット7aが矢印Y2方向に移動されることにより、往路印刷用スキージ612によって往路の印刷が行われる。そして、図10に示すように、往路印刷用スキージ612の半田押圧面612aの下端がマスク300の開口領域301の端部301aを越えた時点で往路の印刷が終了する。この往路の印刷が終了した状態が図10に示されている。
【0067】
次に、タイミングt4において、印刷後のプリント基板200(図11参照)が基板位置決め昇降装置5により下降される。また、往路印刷用スキージ612は上昇位置に移動される。
【0068】
次に、タイミングt5において、基板位置決め昇降装置5からコンベア4bを介して印刷後のプリント基板200が搬出される。また、印刷ユニット7aは、往路の印刷が終了した位置からさらに矢印Y2方向に移動される。この時、タイミングt4において往路印刷用スキージ612が上昇位置に位置しているので、印刷ユニット7aを矢印Y2方向に移動してもマスク300の上面上の半田の山は往路の印刷が終了した位置から移動しない。
【0069】
次に、タイミングt6において、図11に示すように、印刷ユニット7aがさらに矢印Y2方向に移動することにより、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の端部301aよりも外側に位置した半田供給位置Dに移動される。この時、復路印刷用スキージ611が上昇位置に位置しているので、マスク300のフレーム302と復路印刷用スキージ611の半田押圧面611aとが干渉するのが抑制される。そして、シリンジ721の供給口721aがマスク300の開口領域301の端部301aよりも外側に移動された半田供給位置Dにおいて、半田の供給が開始されるとともに、タイミングt7のプリント基板200の搬送の前に終了する。
【0070】
次に、タイミングt7において、次の印刷の対象となるプリント基板200がコンベア4aから基板位置決め昇降装置5のコンベア55に搬入される。また、印刷ユニット7aが復路印刷(矢印Y1方向の印刷)の開始位置(マスク300上の半田の山500のすぐ後ろ側に復路印刷用スキージ611が位置するような位置)に移動される。
【0071】
次に、タイミングt8において、図12に示すように、上昇位置に位置している復路印刷用スキージ611が昇降機構部613により下降位置に移動されることにより復路印刷用スキージ611の半田押圧面611aの下端がマスク300の上面に当接される。この時、復路印刷用スキージ611の半田押圧面611aの印刷方向(矢印Y1方向)の前側(矢印Y1方向側)に半田の山500が位置している。その後、図13に示すように、プリント基板200が基板位置決め昇降装置5により上昇されてマスク支持部6に支持されたマスク300の下面に当接する。
【0072】
次に、タイミングt9において、印刷ユニット7aがサーボモータ83の駆動により矢印Y1方向に移動されることにより復路の印刷が行われる。そして、図13の想像線(2点鎖線)で示すように、半田の山500がマスク300の開口領域301の矢印Y1方向側の端部301bを越えた時点で復路の印刷が終了する。
【0073】
次に、タイミングt10において、印刷後のプリント基板200が基板位置決め昇降装置5により下降される。また、復路印刷用スキージ611は上昇位置に移動される。
【0074】
次に、タイミングt11において、基板位置決め昇降装置5からコンベア4bを介して印刷後のプリント基板200が搬出される。また、印刷ユニット7aは、往路の印刷開始位置に移動される。この後、上記した往路の印刷と復路の印刷とを繰り返すことによりプリント基板200への半田の印刷が行われる。
【0075】
なお、第2実施形態においても、上記第1実施形態の第1〜第4変形例と同様のタイミングで半田を供給してもよい。
【0076】
第2実施形態では、上記のように、復路印刷用スキージ611を上昇させた状態で半田供給位置に位置させる(シリンジ721の供給口721aをマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の外側に位置させる)ことによって、シリンジ721の供給口721aをマスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の外側に位置させた場合に、最も開口領域301から矢印Y2方向側に離れて位置する復路印刷用スキージ611を上昇させた状態にすることができる。これにより、マスク300のフレーム302と復路印刷用スキージ611とが干渉するのを抑制することができる。
【0077】
また、第2実施形態においても、半田押圧面611aおよび611bの先端が開口領域301に到達する前に供給された半田が、半田押圧面611aおよび611bの先端が開口領域301に到達する前までに既に、あるいは到達以降も半田押圧面711aと平行なX方向軸周りでローリングさせている。これにより、このローリングによりスキージ711のX方向の略中央部からX方向両側に半田が広がるので、X方向にむらのない品質の良い印刷が可能となる。
【0078】
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0079】
なお、今回開示された実施形態および変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および変形例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0080】
たとえば、上記第1実施形態および第2実施形態では、マスク300の開口領域301の矢印Y2方向側の端部301aより外側の領域において半田を供給する例を示したが、本発明はこれに限らず、マスク300の開口領域301の矢印Y1方向側の端部301bより外側の領域において半田を供給してもよい。この場合、印刷装置100の矢印Y1方向側の外部に近い位置において半田の供給を実行させることができる。この時、半田供給部72がヘラ部材の手前側に位置するので、ヘラ部材に視界を邪魔されずに印刷装置100の矢印Y1方向側の外部から近い位置で半田供給部72の保守・点検作業を行うことができる。これにより、半田供給部72の保守・点検作業を容易に行うことができる。
【0081】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、往路の印刷および復路の印刷を可能にするために、スキージ711を回動可能に構成し、または往路印刷用スキージ612および復路印刷用スキージ611の2つのスキージを用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、往路または復路のいずれか一方方向にのみ印刷するように構成してもよい。この場合、半田押圧面を変える必要がないので、スキージを回動させる必要がなく、往路用および復路用の2つのスキージを設ける必要もない。但しこの場合は、スキージ711、あるいは611、612をマスク300の上方を移動させる工程においては、この工程に先行してプリント基板の搬入を実施する。これにより、マスク300の上方を移動するスキージ711、あるいは611、612に付着する半田がマスク300上に滴下したとしても、マスク300の下面に印刷前のプリント基板が位置しているので、マスクの開口から半田が滴下するのが抑制される。この場合、印刷前のプリント基板にマスクの上方を移動するスキージから半田が滴下したとしても、その後にそのプリント基板に対して印刷が行われるので、印刷品質に悪影響はない。また、印刷完了後の搬出前のプリント基板をマスク300の下面に当接させた状態でスキージ711、あるいは611、612をマスク300の上方を移動させてもよい。この場合には、マスク300の上方を移動するスキージから滴下した半田が印刷後のプリント基板200にさらに付着する可能性があるので印刷品質に悪影響を及ぼすが、印刷品質は低下しにくい。
【0082】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、スキージ(スキージ711、または、往路印刷用スキージ612および復路印刷用スキージ611)に対して矢印Y1方向側に半田を供給するシリンジ721を配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、スキージに対して矢印Y2方向側にシリンジを配置してもよい。また、スキージとシリンジとは印刷方向(Y方向)にずれた位置に配置されていればよい。たとえば、上記第1実施形態および第2実施形態では、支持部材73の矢印Y1方向側の側面にスキージユニット(スキージユニット71または610)および半田供給部72の両方を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、支持部材73の両側面にスキージユニットおよび半田供給部のそれぞれを配置してもよい。また、スキージユニットが支持部材73の下方に配置されていてもよい。
【0083】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、半田供給部72のシリンジ721はX方向(印刷方向と直交する方向)には移動せず、X方向の一点で半田を供給する例を示したが、本発明はこれに限らず、半田供給部のシリンジをX方向に移動可能に構成するとともに、シリンジをX方向に移動しながら半田を供給するように構成してもよい。これにより、いわゆる線引き供給を行うことが可能となる。このように構成することによって、半田のX方向の分布をより早期に均等化することが可能となり、印刷品質を向上することができる。
【0084】
また、上記第1実施形態では、供給口721aをスキージ711のX方向の略中央部から矢印Y1方向に所定の間隔を隔てて配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、スキージ711のX方向の略中央部でなくともよく、供給口721aは、スキージ711のX方向の両端部の間の中間領域に含まれる部分であれば、いずれの部分から矢印Y1方向に所定の間隔を隔てて配置されていてもよい。供給口721aがスキージ711のX方向の略中央部からX方向にずれた位置に配置されている場合でも、供給された半田はスキージ711によりローリングされるのに伴ってX方向に拡散するので、印刷品質を向上することができる。
【0085】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、一往復の印刷毎に半田を供給する例を示したが、本発明はこれに限らず、2往復毎または3往復毎などに半田を供給してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1実施形態による印刷装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示した第1実施形態による印刷装置を示す側面図である。
【図3】図1に示した第1実施形態による印刷装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図5】図1に示した第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図6】図1に示した第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図7】図1に示した第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図8】図1に示した第1実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態による印刷装置を示す側面図である。
【図10】図9に示した第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図11】図9に示した第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図12】図9に示した第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図13】図9に示した第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するための図である。
【図14】図9に示した第2実施形態による印刷装置の印刷動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0087】
5 基板位置決め昇降装置(基板支持部)
6 マスク支持部
7、7a 印刷ユニット
9 制御部
72 半田供給部
100、600 印刷装置
200 プリント基板(基板)
300 マスク
301 開口領域
611 復路印刷用スキージ(ヘラ部材、第2ヘラ部材)
611a 半田押圧面
612 往路印刷用スキージ(ヘラ部材、第1ヘラ部材)
612a 半田押圧面
613 昇降機構部(昇降装置)
614 昇降機構部(昇降装置)
711 スキージ(ヘラ部材、第3ヘラ部材)
712 昇降機構部(昇降装置)
721a 供給口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のパターンの開口が形成された開口領域を有するマスクと、
基板を前記マスクの下面に対して当接および離間させることが可能に支持する基板支持部と、
前記マスクを支持するためのマスク支持部と、
一方方向あるいは前記一方方向と反対の他方方向の二方向の内少なくとも片方の方向に移動されることにより、前記マスクの開口を介して前記基板上に半田を押し出すためのヘラ部材と、前記ヘラ部材を前記マスクの上面に対して当接および離間させることを可能とする昇降装置と、前記ヘラ部材に対し前記一方方向に所定の間隔を隔てて配置され、前記マスク支持部に支持された前記マスクの上面に半田を供給する供給口を有する半田供給部とを含み、前記一方方向および前記他方方向に移動可能な印刷ユニットと、
前記印刷ユニットの駆動を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、少なくとも前記マスクの開口領域の外側の領域に半田を供給するとともに、供給された半田に対して前記開口領域と反対側において前記ヘラ部材を前記マスクの上面に当接させた状態で、前記ヘラ部材が前記開口領域に向かう方向に移動されるように前記印刷ユニットを移動させることによって、前記ヘラ部材により前記マスクの開口を介して、供給された半田を前記マスクの下面に当接した前記基板上に押し出すように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、印刷装置。
【請求項2】
前記印刷ユニットが前記一方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、前記半田供給部の供給口が前記マスクの開口領域の外側に位置した状態で前記半田供給部により半田の供給を開始するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記基板を前記マスクの下面に配置させる前に前記半田供給部により半田の供給を開始するとともに、前記基板が前記マスクの下面に当接した後に前記ヘラ部材を前記マスクの上面に当接させた状態で、前記印刷ユニットの前記一方方向への移動を開始するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記基板が前記マスクの下面に当接する前に半田の供給を終了するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項2または3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記マスクの下面に前記基板が当接された状態の前記マスクの上面に前記ヘラ部材が当接した状態で、前記印刷ユニットを前記一方方向に移動するとともに、前記ヘラ部材が前記開口領域に到達した後、半田の供給を終了するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項2または3に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷ユニットが前記他方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された前記基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、前記半田供給部の供給口が前記マスクの開口領域の前記一方方向側の外側に位置した状態で前記半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、前記ヘラ部材を上昇させた状態で、前記ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように前記印刷ユニットを前記一方方向に移動させ、その後前記ヘラ部材を前記マスクの上面に当接させた状態で前記印刷ユニットを前記他方方向に移動して印刷するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記ヘラ部材は、前記一方方向の印刷時に用いる第1ヘラ部材と、前記第1ヘラ部材に対して前記一方方向側に設けられ、前記他方方向の印刷時に用いる第2ヘラ部材とを含み、
前記第1ヘラ部材と前記第2ヘラ部材とは互いに独立して上昇位置と下降位置とに移動可能に構成されており、
前記印刷ユニットが前記一方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、少なくとも前記第1ヘラ部材を上昇させた状態で前記半田供給部の供給口を前記マスクの開口領域の前記他方方向側の外側に位置させるとともに、前記半田供給部により半田の供給を開始するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記ヘラ部材は、前記一方方向の印刷時に用いる第1ヘラ部材と、前記第1ヘラ部材に対して前記一方方向側に設けられ、前記他方方向の印刷時に用いる第2ヘラ部材とを含み、
前記第1ヘラ部材と前記第2ヘラ部材とは互いに独立して上昇位置と下降位置とに移動可能に構成されており、
前記印刷ユニットが前記他方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された前記基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、前記半田供給部の供給口を前記マスクの開口領域の前記他方方向側の外側に位置させるとともに、前記半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、少なくとも前記第2ヘラ部材を前記上昇位置に位置させた状態で、前記第2ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように前記印刷ユニットを前記一方方向に移動させ、その後前記第1ヘラ部材および前記第2ヘラ部材をそれぞれ上昇位置および下降位置に位置させた状態で前記印刷ユニットを前記他方方向に移動して印刷を行うように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項6に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記ヘラ部材は、上昇位置と下降位置とに移動可能であるとともに、前記マスクの上面に対する半田押圧面を前記一方方向の印刷に適合した第1傾き角度と前記他方方向の印刷に適合した第2傾き角度とに変更するように回動可能に構成された1つの第3ヘラ部材を含み、
前記印刷ユニットが前記一方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、前記第3ヘラ部材の半田押圧面が前記第2傾き角度となるように前記第3ヘラ部材を回動させた状態で前記半田供給部の供給口を前記マスクの開口領域の前記他方方向側の外側に位置させるとともに、前記半田供給部により半田の供給を開始するように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記ヘラ部材は、上昇位置と下降位置とに移動可能であるとともに、前記マスクの上面に対する半田押圧面を前記一方方向の印刷に適合した第1傾き角度と前記他方方向の印刷に適合した第2傾き角度とに変更するように回動可能に構成された1つの第3ヘラ部材を含み、
前記印刷ユニットが前記他方方向に移動しながら前記マスクの下面に配置された前記基板に対して印刷を行うのに先行して、前記制御部は、前記半田供給部の供給口を前記マスクの開口領域の前記一方方向側の外側に位置させるとともに、前記半田供給部により半田の供給を行い、半田の供給を終了した後に、前記第3ヘラ部材を前記上昇位置に位置させた状態で、前記第3ヘラ部材が供給された半田の上方を通過するように前記印刷ユニットを前記一方方向に移動させ、その後前記第3ヘラ部材を下降位置に位置させた状態で前記印刷ユニットを前記他方方向に移動して印刷を行うように前記印刷ユニットを制御するように構成されている、請求項6に記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−226776(P2009−226776A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75831(P2008−75831)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】