説明

印刷装置

【課題】ユーザー自身が不要なジョブデータをプリンター装置から削除する作業の省力化を図り、ユーザーの負担を軽減させる。
【解決手段】画像形成に係る画像情報を有する印刷データD10と、印刷データの属性を示すジョブ情報D20とが含まれたジョブデータD1を受信して保存するジョブ記憶部205と、ジョブ記憶部205に保存されたジョブデータのジョブ情報D20と、新たに受信したジョブデータのジョブ情報D20とを比較し、比較結果に基づいて各ジョブデータD1の要・不要を判定する不要ジョブ判定部211と、不要ジョブ判定部211が不要と判定したジョブデータD1を削除するジョブ削除部212と備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンターや複合機などの印刷装置に係り、不要な印刷データを自動的に削除する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年において、一般的なプリンター装置や複合機などの印刷装置は、ネットワークを介してコンピュータ等のデータ処理装置に接続され、データ処理装置から送信された一連の印刷処理データであるジョブデータを受信し、このジョブデータを一時的にデータ記憶部に記憶して、受信順に印刷する。
【0003】
このジョブデータをデータ記憶部に記憶する動作を「スプール」といい、「スプール」を行うことで、プリンター装置は複数のジョブデータを印刷処理と非同期に受信できるようになっている。
【0004】
このようなプリンター装置において、ジョブデータをスプールした後、プリンター装置に別途ログインすることで、その時点までにデータ記憶部に記憶されているジョブデータを受信順に自動で印刷する機能がある。
【0005】
ところが、上記のような機能を有するプリンター装置では、データ記憶部に記憶されたジョブデータが、スプール後ログインするまでの間に印刷する必要がなくなった場合に、ログイン後の自動印刷によって用紙が無駄に消費されてしまう。
【0006】
そこで、ログイン後、それまでにスプールされているジョブデータを印刷する前に、印刷するジョブデータを選択できるようにすることが考えられる。そのようなことを実現する技術は、従前にもいくつか存在する。
【0007】
上述した従前の技術として、例えば、特許文献1及び2がある。特許文献1に開示された技術では、表示画面にスプールされているジョブデータの内容を表示させる。また、特許文献2に開示された技術では、スプールされてから所定時間が経過したジョブの選択タブの色を変えることにより、所定時間が経過していることをユーザーが容易に認識できるようにしている。
【0008】
これらのような特許文献1及び2に開示された技術によれば、スプールされているジョブデータの中から、印刷処理を実行する必要があるジョブデータか、不要なジョブデータかをユーザーが画像を見ながら選択することができるため、不要なジョブが選択されてしまうことを防止するとともに、不要なジョブを簡易に削除することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−58465号公報
【特許文献2】特開2001−26166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、引用文献1及び2に開示された技術では、印刷処理を実行する必要のあるジョブデータか、不要なジョブデータかを、ユーザー自身が確認して削除する操作をしなければなららない。このとき、ユーザーがジョブデータの要否を判断するために、ジョブデータ名や、ジョブデータがスプールされた時刻等を確認する必要があり、その作業が繁雑であり、多大な労力を要するという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、不要なジョブデータが印刷されて用紙が無駄に消費されるのを極力避けるとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータをプリンター装置から削除する作業の省力化を図り、ユーザーの負担を軽減できる印刷装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、
画像形成に係る画像情報を有する印刷データと、前記印刷データの属性を示すジョブ情報とが含まれたジョブデータを受信して保存するジョブ記憶部と、
前記ジョブ記憶部に保存された前記ジョブデータの前記ジョブ情報と、新たに受信したジョブデータの前記ジョブ情報とを比較し、比較結果に基づいて各ジョブデータの要・不要を判定する不要ジョブ判定部と、
前記不要ジョブ判定部が不要と判定したジョブデータを削除するジョブ削除部と
を備えたことを特徴とする。
【0013】
このような発明によれば、印刷装置が、自動で印刷処理を実行する必要のあるジョブデータか不要なジョブデータかを判断し、不要なジョブデータを削除するので、データを印刷処理する際、不要なジョブデータが印刷されてしまうのを極力防ぎ、また、ユーザー自身が不要なジョブデータを印刷装置から削除する作業を不要とし、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【0014】
上記発明において、ジョブ情報には、ユーザーを識別するユーザー識別子と、印刷データを識別する印刷データ識別子とが少なくとも含まれており、ジョブ判定部は、比較対象のジョブデータに係るユーザー識別子及び印刷データ識別子の一致・不一致に基づいて、ジョブデータの要・不要を判定することが好ましい。
【0015】
この場合には、ユーザー識別子と印刷データ識別子とに基づいて、ジョブデータを比較するので、同一の印刷データか否かを正確に判断することができる。これにより、例えば、同一のユーザーが誤って同じ印刷データについて印刷操作を行ったときであっても、重複するジョブデータの一方を自動で削除することができる。
【0016】
上記発明において、不要ジョブ判定部は、印刷データの更新時刻を取得する機能を備え、ユーザー識別子及び印刷データ識別子が同一であって、かつ各印刷データの更新時刻が異なる場合に、該当するジョブデータのうち、最新の更新時刻のジョブデータ以外のジョブデータを不要であると判定することが好ましい。
【0017】
この場合には、さらに印刷データの更新時刻についても判断し、各ジョブデータの受信時刻の間隔が所定時間以上でなくても、最新のジョブデータ以外のジョブデータを不要と判定する。このため、例えば、ユーザーが印刷データを修正した後に再度印刷操作を行ったときには、印刷装置に先行してスプールされたジョブデータが自動で削除されることとなり、不要なジョブデータが印刷されるのを防止できるとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータを印刷装置から削除する作業の省力化を図ることができる。
【0018】
上記発明において、不要ジョブ判定部は、ジョブ情報のうち、ユーザー識別子及び印刷データ識別子が同一であって、かつ各ジョブデータの受信時刻に所定時間以上の間隔がある場合に、該当するジョブデータのうちいずれのジョブデータが不要であると判定することが好ましい。
【0019】
この場合には、例えば、ユーザーがある印刷データについて印刷操作を実行し、所定時間が経過して印刷操作が済んでいることを忘れてしまい、再度その印刷データについて印刷操作を行ったときであっても、ジョブデータの一方が自動的に削除される。このため、不要なジョブデータが印刷されるのを防止できるとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータを印刷装置から削除する作業を不要とし、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【0020】
一方、例えば、ユーザーが同じ印刷データについて、一度印刷処理を実行した直後に部数を追加しようとして、再度その印刷データについて印刷操作を行うなど、ユーザーが意図的に同じ印刷データについて複数回印刷操作を行ったときには、各ジョブデータを削除しないと判定する。このため、各ジョブデータはそれぞれ印刷されることとなるので、ユーザーが意図したとおりの印刷物を提供することができる。
【0021】
なお、上記各発明において、ジョブ情報は、ジョブデータの出力元において設定された不要ジョブ削除設定情報を含んでおり、不要ジョブ削除設定情報は、不要なジョブを自動的に削除するか否かの情報を含んでおり、不要ジョブ判定部は、不要なジョブを自動的に削除する旨の情報を不要ジョブ削除設定情報に含むジョブデータの要・不要を判定することが好ましい。
【0022】
この場合には、ユーザーがジョブデータの出力元において、条件に当てはまった場合に自動的に削除する対象とするか否かをジョブデータ毎に設定できるので、ユーザーの意図を反映させたジョブデータの自動削除管理を実行することができる。
【発明の効果】
【0023】
以上述べたように、この発明によれば、プリンターや複合機などの印刷装置において、不要なジョブデータが印刷されるのを防止できるとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータを印刷装置から削除する作業を省略することができ、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンター装置を備えた印刷システムの全体構成を示す概念図である。
【図2】図1のプリンター装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図2のプリンター装置が図1のユーザー端末から取得するジョブデータの構成を示す説明図である。
【図4】図1のユーザー端末の内部構成を示すブロック図である。
【図5】図4のユーザー端末の表示画面上に表示される不要ジョブ削除画面を示す説明図である。
【図6】図2のプリンター装置が行う印刷処理の概要を示すフローチャート図である。
【図7】図6の不要ジョブの自動削除処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る印刷装置の実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態では、記憶メモリ等に記憶したジョブデータを受信順に出力せずに、プリンター装置に設けられた操作パネル上におけるユーザー操作を待って、スプールされているジョブデータの中から、ユーザーが指定した任意のデータを印刷する場合を例に説明する。
【0026】
(印刷システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るプリンター装置を備えた印刷システムの全体構成を示す概念図である。本実施形態において、印刷システムは、ユーザー端末1と、プリンター装置2(印刷装置)とから構成される。
【0027】
ユーザー端末1(1a〜1c)は、CPUを備えた演算処理装置であり、各種アプリケーションソフトにより印刷用のデータを作成し、そのデータの印刷処理の実行を指示する機能を備えており、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、モバイルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistance )、携帯電話機であってもよい。
【0028】
また、プリンター装置2は、ユーザー操作に基づく印刷指示に従って、ネットワーク3を通じてユーザー端末1から受信したジョブデータD1(印刷データ)を印刷するネットワークプリンターである。
【0029】
そして、本実施形態では、図1に示すように、プリンター装置2と、複数のユーザー端末1(1a〜1c)は、ネットワーク3に対して接続されており、ユーザー端末1から印刷用のデータを、ネットワーク3を通じてプリンター装置2に対して送出し、遠隔的に印刷処理を実行できるようになっている。
【0030】
なお、このネットワーク3としては、通信プロトコルTCP/IPを用いた10BASE−Tや100BASE−TX等によるローカルネットワーク(LAN)や無線LAN(WLAN)等の無線ネットワークであり、例えば、ピア・トゥー・ピアによる家庭用の簡易的なネットワークなども含まれる。
【0031】
(プリンター装置の構成)
次いで、プリンター装置2の構成について説明する。図2は図1のプリンター装置2の内部構成を示すブロック図であり、図3は図2のプリンター装置が図1のユーザー端末1(1a〜1c)から取得するジョブデータの構成を示す説明図である。
【0032】
なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0033】
図2に示すように、プリンター装置2には、ネットワークを通じて受信されたデータを印刷するためのモジュールとして、通信インターフェース201と、操作パネル202と、ジョブ記憶部205と、演算処理部210とを備えている。
【0034】
通信インターフェース201は、ユーザー端末1(1a〜1c)との間でデータの送受信を行う通信インターフェースであり、例えば、有線・無線LANやシリアル方式、USB方式等によりデータの通信を行う。
【0035】
操作パネル202は、ユーザーによる指示操作や設定操作を受け付けるモジュールであり、本実施形態においては、例えば、スプールされているジョブデータD1の中から、印刷すべきデータを選択するための情報を表示したり、不要ジョブの削除処理に関する操作を行うための情報が表示可能なタッチパネルとなっている。
【0036】
ジョブ記憶部205は、各種のデータや、プログラムを記憶保持する記憶装置等であり、本実施形態においては、電源の供給が遮断されても記憶されたデータが消去されない不揮発性のものとなっている。そして、このジョブ記憶部205には、ユーザー端末1(1a〜1c)から送信されて受信したジョブデータD1が保存される。
【0037】
ここで、このジョブ記憶部205に保存されるジョブデータD1には、図3に示すように、画像形成に係る画像情報を有する印刷データD10と、印刷データの属性を示すジョブ情報D20とが含まれている。また、ジョブ情報D20には、少なくともユーザーを識別するユーザー識別子D21と、印刷データD10を識別する印刷データ識別子D22とが含まれており、本実施形態では、さらに印刷データの更新時刻D23やその他のデータD24も含まれている。
【0038】
なお、印刷データの更新時刻D23とは、ジョブに係る印刷データが、ユーザー端末1において最終保存された時刻である。また、その他データD24には、例えば、ジョブデータ受信部215がジョブデータD1を受信した際の受信時刻や、印刷データD10の容量の大きさや、ジョブデータD1に係る印刷ページ情報などが含まれている。また、後述するユーザー端末1側での設定に応じて、不要ジョブの自動削除設定情報をその他データD24に含ませることもできる。不要ジョブの自動削除設定情報については後述する。
【0039】
演算処理部210は、CPUやDSP(Digital Signal Prosessor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールである。この演算処理部210は、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、画像データに関する処理や、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行う。
【0040】
特に、本実施形態における不要ジョブの削除処理に関する設定及び制御は、操作パネル202、又はユーザー端末1上のプリンタードライバ110を通じてユーザー操作を受け付け、このユーザー操作に応じて演算処理部210によって行われる。具体的には、不要ジョブに関するモジュールとして、演算処理部210には、操作信号取得部214と、不要ジョブ判定部211と、ジョブデータ受信部215と、ジョブ削除部212と、画像処理部213と、計時部216とが構築される。
【0041】
操作信号取得部214は、操作パネル202、及び通信インターフェース201を通じて、ユーザーによる操作信号を受信するモジュールであり、受信した操作信号を解析し、ユーザー操作に応じた処理を他のモジュールに実行させる。特に、本実施形態において、この操作信号取得部214は、操作パネル202、又は通信インターフェース201を介して接続されたプリンタードライバ110などから、印刷処理の指示操作を受け付けたり、ユーザーによる不要ジョブの削除処理に関する指示操作や設定操作を受け付ける。
【0042】
この操作信号取得部214で受信された操作信号は、制御信号として、不要ジョブ判定部211や画像処理部213に入力される。また、操作信号取得部214には、印刷に係る印刷媒体のサイズ、種類又は厚さ等の用紙種別データとして取得する機能も備えられている。
【0043】
ジョブデータ受信部215は、一連の印刷処理単位であるジョブデータD1を受信するモジュールであり、受信したジョブデータD1をジョブ記憶部205に受け渡すモジュールである。また、本実施形態において、ジョブデータ受信部215は、新たにジョブデータD1が受信された際、不要ジョブ判定部211に対して、例えば、ジョブ情報D20や、ジョブデータD1の格納先であるアドレス情報を通知する。
【0044】
不要ジョブ判定部211は、ジョブ記憶部205に保存されたジョブデータD1のジョブ情報D20と、新たに受信したジョブデータのジョブ情報D20とを比較し、比較結果に基づいて各ジョブデータD1の要・不要を判定するモジュールである。
【0045】
本実施形態において、不要ジョブ判定部211は、先ず、同一のジョブデータD1か否かを判断する。具体的には、ジョブデータ受信部215から新しいジョブデータD1を受信した通知を受けると、不要ジョブ判定部211は、新しいジョブデータD1のジョブ情報D20からユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22を参照し、同一のユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22がジョブ記憶部205に蓄積されているか否かを判断する。
【0046】
また、不要ジョブ判定部211は、ユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22が同一であるジョブデータD1について、各ジョブデータD1の受信時刻に所定時間以上の間隔があるか否かを判断し、受信時刻に所定時間以上の間隔がある場合には、該当するジョブデータD1のうちいずれのジョブデータD1が不要であると判定する機能を備えている。
【0047】
具体的に、不要ジョブ判定部211は、現在時刻を計時する計時部216から、ジョブデータ受信部215がジョブデータD1を受信した時刻情報を取得する。そして、同一のジョブデータD1がある場合には、各ジョブデータD1の受信時刻を参照して、その差分からその受信時刻が所定時間以上の間隔か否かを判断する。なお、この所定時間は、秒単位や分単位で設定可能であり、予め、工場出荷時に設定したり、また、ユーザー操作によって、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
【0048】
さらに本実施形態において、不要ジョブ判定部211は、各ジョブデータD1の受信時刻に所定時間以上の間隔がない場合であっても、各ジョブデータD1から印刷データの更新時刻D23を取得し、各印刷データの更新時刻D23が異なるか否かを判定する。
【0049】
具体的に、各印刷データの更新時刻D23が異なる場合、不要ジョブ判定部211は、各ジョブデータD1の受信時刻の間隔が所定時間以上でなくても、該当するジョブデータD1のうち、最新の更新時刻D23のジョブデータ以外のジョブデータD1を不要であると判定する。一方、各印刷データの更新時刻D23が同一である場合、不要ジョブ判定部211は不要なジョブデータD1はないと判定する。そして、不要ジョブ判定部211は、判定結果をジョブ削除部212に送信する。
【0050】
なお、後述するユーザー端末1側での設定に応じた不要ジョブの自動削除設定情報が、ジョブデータD1のその他データD24中に含まれている場合は、その設定内容にしたがって、不要ジョブ判定部211が不要なジョブデータD1の有無を判定するようにすることもできる。
【0051】
例えば、不要ジョブの自動削除設定情報は、「ジョブデータ自動削除」機能の「選択」/「非選択」の設定内容を含んでいるものとすることができる。この場合、設定内容が「選択」ならば、不要ジョブ判定部211は上記の各判定を行い、「非選択」ならば、不要ジョブ判定部211が上記の各判定を一切行わない(不要ジョブのジョブ削除部212による削除を行わせない)ことになる。
【0052】
また、不要ジョブの自動削除設定情報は、「ジョブデータ自動削除」機能の「選択」/「非選択」に加えて、自動的に不要ジョブを削除する条件の個別設定内容(「ジョブデータの受信時刻を比較する」の「選択」/「非選択」、「ジョブデータの更新時刻を比較する」の「選択」/「非選択」)を含んでいるものとすることができる。この場合、「ジョブデータ自動削除」機能の設定内容が「選択」ならば、「ジョブデータの受信時刻を比較する」や「ジョブデータの更新時刻を比較する」の設定内容に応じて、不要ジョブ判定部211が上記の各判定の一部又は全部を行うことになる。
【0053】
ジョブ削除部212は、不要ジョブ判定部211が不要と判定したジョブデータD1を削除するモジュールである。具体的には、不要ジョブ判定部211から不要ジョブの有無に関する通知と、不要ジョブがある場合にはジョブ記憶部205内の格納場所であるアドレス番号の通知を受信し、その情報に基づいて、ジョブ記憶部205に格納されたジョブデータD1を削除する。
【0054】
画像処理部213は、画像処理に特化したディジタル信号処理を行う演算処理装置であり、印刷の処理単位であるジョブデータD1を受信し、このジョブデータD1に含まれる印刷に必要な画像データの変換等を行い、印刷を実行するモジュールである。この画像処理部213は、画像形成制御部213aと、色変換回路213bとを有している。
【0055】
画像形成制御部213aは、各色のインクヘッド220の駆動や、搬送経路の駆動手段の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールであり、スケジューリングに従ったタイミング及び印字速度で画像形成を行う。色変換回路213bは、RGB印刷画像をCMYK印刷画像に変換する回路であり、各色についての印刷画像に基づいて、画像形成制御部213aに印刷を実行させる。
【0056】
(ユーザー端末の構成)
次いで、ユーザー端末1について説明する。図4は、ユーザー端末1の内部構成を示すブロック図であり、図5は、ユーザー端末の表示画面上に表示される不要ジョブ削除画面を示す説明図である。
【0057】
図4に示すように、ユーザー端末1は、種々の演算処理を行う演算処理部10と、データや実行プログラム等のデータを保存する記憶部11と、ユーザー端末1に対してデータや操作信号、映像・音声信号等の入出力を行う出力インターフェース12及び入力インターフェース13と、ネットワーク3を介して通信を行うための通信インターフェース14と、これらの各モジュールを接続するバス15とを有している。
【0058】
出力インターフェース12及び入力インターフェース13は、データや映像・音声信号等の入出力を行う外部端子を含むデータ転送モジュールである。これらには、具体的には、ディスプレイ16等の表示装置や、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、記憶部11(ハードディスクドライブ)、マウス13aやキーボード13b等の入力デバイスなど、一般的に用いられているデバイスが接続される。そして、出力インターフェース12及び入力インターフェース13は、各デバイスに適合した信号形式でデータや信号の送受信を行う。通信インターフェース14は、プリンター装置2との間でデータの送受信を行う通信インターフェースであり、例えば、シリアル方式や、USB方式によりデータの通信を行う。
【0059】
記憶部11は、各種データを蓄積する記憶装置であり、マウス13aやキーボード13b等の入力デバイスから入力されたデータや演算処理部10による演算処理の結果を保存するものである。また、記憶部11には、印刷データ中の各ページの属性を決定するキーワードや、図形が蓄積されている。
【0060】
演算処理部10は、プロセッサやメモリその他の周辺装置によって構成される演算装置である。特に、本実施形態においてこの演算処理部10上では、OS101が実行され、OS101上でアプリケーション102が実行され、このOS101により上記各部11〜14の制御を行うプリンタードライバ110が実行される。演算処理部10上において、このプリンタードライバ110を起動することによって、プリンター装置2で印刷されるジョブデータの自動削除を制御するためのインターフェースが構築される。これにより、当該ユーザー端末1を、印刷システムの一部であるジョブデータの出力元として機能させることができる。
【0061】
プリンタードライバ110は、ユーザー端末1に接続されたプリンター装置2を制御するために、ユーザー端末1上で実行される印刷制御プログラムである。プリンタードライバ110は、通常は、例えばユーザー端末1内において、ワープロソフト等のアプリケーション102で作成された原稿データを取得し、所定の印刷設定情報に従って印刷用のイメージデータである印刷データD10を生成し、プリンター装置2にジョブデータD1として送出し、プリンター装置2に印刷処理を実行させる。
【0062】
なお、このプリンタードライバ110には、ユーザー操作に基づいて、プリンター装置2側で不要なジョブデータD1を自動的に削除するか否かを設定する機能を持たせることができる。この機能を持たせる場合は、設定の際に、図5(a)に示すように、ディスプレイ16上のウインドウに「ジョブデータ自動削除」機能を実行するか否かを選択する画面を表示させることになる。この画面上で、ユーザー操作によって、「ジョブデータ自動削除」機能が選択された場合に、プリンター装置2を制御し、不要ジョブ判定部211によって、不要ジョブの有無を判定し、ジョブ削除部212によって不要ジョブを削除する処理実行させる。
【0063】
また、このプリンタードライバ110には、自動的に不要ジョブを削除する条件を設定する機能も持たせることができる。この機能を持たせる場合は、設定の際に、図5に示すように、ユーザー操作によって、画面上に表示されたウインドウの「ジョブデータ自動削除」機能が選択された場合に(同図(a))、「詳細設定」の各項目の設定画面を表示させることになる(同図(b))。
【0064】
この「詳細設定」の各項目には、先に説明したプリンター装置2の不要ジョブ判定部211による判定内容に対応する、「ジョブデータの受信時刻を比較する」項目と、「ジョブデータの更新時刻を比較する」項目が含まれている。「ジョブデータの受信時刻を比較する」項目が選択された場合、プリンタードライバ110は、プリンター装置2を制御し、不要ジョブ判定部211に対して、ユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22が同一であるジョブデータD1の受信時刻が所定時間以上の間隔か否かを判断させる。
【0065】
また、「ジョブデータの更新時刻D23を比較する」項目が選択された場合、プリンタードライバ110は、プリンター装置2を制御し、不要ジョブ判定部211に対して、同一である印刷データの更新時刻D23が異なるかを判断させる。
【0066】
(印刷制御方法)
以上の構成を有する印刷システムを動作させることによって、本実施形態に係る印刷装置を実施することができる。図6は、本実施形態に係るプリンター装置が行う印刷処理の概要を示すフローチャート図である。
【0067】
先ず、プリンター装置2は、各ユーザー端末1からジョブデータD1を受信すると(S101)、ジョブ記憶部205に順次記憶する(S102)。そして、二以上のジョブデータが取得された際、演算処理部210は、ユーザーの指示によって、不要ジョブを自動で削除する指示があるか否かを判断する(S103)。
【0068】
不要ジョブを自動で削除する指示がない場合には(S103における“N”)、ジョブ記憶部205に蓄積されたジョブデータD1を削除することなく、ユーザーからの指示に応じて、指定されたジョブデータD1をすべて印刷処理する(S105)。
【0069】
一方、不要ジョブを自動で削除する指示がある場合には(S103における“Y”)、不要ジョブ判定部211は重複するジョブデータD1を判定し、ジョブ削除部212によって、いずれか一方のジョブデータD1を削除する(S104)。そして、操作パネル202上でのユーザーの指示に応じて、ジョブ記憶部205に残っているジョブデータD1を印刷する(S105)。
【0070】
次いで、ステップ104において処理される、不要ジョブの自動削除処理について詳細に説明する。図7は、図6のステップS104における不要ジョブの自動削除処理を示すフローチャート図である。ここでは、ジョブデータD1のその他データD24が自動削除設定情報を含んでおらず、プリンター装置2が受信した全てのジョブデータD1を対象に、不要なジョブデータD1であるかどうかを判定するものとする。
【0071】
先ず、不要ジョブ判定部211は、ジョブ記憶部205から記憶済みのジョブデータD1に含まれたジョブ情報D20を取得する(S201)。そして、不要ジョブ判定部211は、ジョブ記憶部205に保存されたジョブデータのユーザー識別子D21、及び印刷データ識別子D22と、新たに受信したジョブデータのユーザー識別子D21、及び印刷データ識別子D22とを比較し、同一のユーザー識別子D21、及び印刷データ識別子D22を有するジョブデータD1があるかを判断する(S202)。
【0072】
同一のジョブデータD1がないと判断した場合には(S202における“N”)、前述したステップS105に移行して印刷処理を実行する。一方、同一のジョブデータD1があると判断した場合には(S202における“Y”)、不要ジョブ判定部211はジョブデータの受信時刻を参照し、各ジョブデータの受信時刻が所定時間以上の間隔か否かを判断する(S203)。
【0073】
各ジョブデータの受信時刻に所定時間以上の間隔がある場合には(S203における“Y”)、該当するジョブデータD1のうちいずれのジョブデータが不要であると判定し、ジョブ削除部212に不要ジョブを削除する旨と、不要ジョブが格納されたアドレス先を通知し、ジョブ削除部212は、一方のジョブデータD1を削除する(S205)。
【0074】
一方、各ジョブデータの受信時刻に所定時間以上の間隔がない場合には(S20における“N”)、不要ジョブ判定部211はジョブ情報D20からジョブデータの更新時刻D23を参照し、各ジョブデータの更新時刻D23が異なるか否かを判断する(S204)。
【0075】
各ジョブデータの更新時刻D23が異なると判断した場合には(S204における“Y”)、該当するジョブデータD1のうち、最新の更新時刻D23のジョブデータD1以外のジョブデータD1を不要であると判定し、ジョブ削除部212に対し、不要ジョブを削除する旨と、更新時刻D23が古いジョブデータD1が格納されたアドレス先とを通知する。この通知を受けてジョブ削除部212は、その更新時刻D23が古いジョブデータD1を削除する(S205)。一方、各ジョブデータの更新時刻D23が同一であると判断した場合には(S204における“N”)、前述したステップS105に移行して印刷処理を実行する。
【0076】
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、不要ジョブ判定部211が自動で印刷処理を実行する必要のあるジョブデータD1か、不要なジョブデータD1かを判断し、不要なジョブデータD1を削除する。このため、プリンター装置に設けられた操作パネル上でのユーザーの指示を待って、記憶されているジョブデータD1の中から指定されたデータを印刷するという手順を踏む必要がない。このため、ユーザー自身が不要なジョブデータD1をプリンター装置から削除する作業の省力化を図り、ユーザーの負担を軽減させることができる。また、不要ジョブ判定部211が不要と判断したジョブデータD1を削除するので、ジョブデータD1が印刷されて用紙が無駄に消費されてしまうのを防ぐことができる。
【0077】
また、本実施形態において、ジョブ情報D20には、少なくともユーザーを識別するユーザー識別子D21と、印刷データD10を識別する印刷データ識別子D22とが含まれるので、同一の印刷データD10か否かを精度よく判断することができる。これにより、例えば、ユーザーが誤って同じ印刷データD10について印刷操作を行った場合でも、重複するジョブデータD1の一方を自動で削除することができる。
【0078】
さらに、本実施形態において、不要ジョブ判定部211は、ジョブ情報D20のうち、ユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22が同一であって、かつ各ジョブデータの受信時刻に所定時間以上の間隔がある場合に、該当するジョブデータのうちいずれのジョブデータD1が不要であると判定する。
【0079】
これにより、例えば、ユーザーがある印刷データD10について印刷操作を実行し、所定時間が経過して再度その印刷データD10について印刷操作を行った場合に、ジョブデータD1の一方を削除することができ、不要なジョブデータD1が印字処理されてしまうことを防止することができる。これとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータD1をプリンター装置から削除する作業の省力化を図り、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【0080】
一方、各ジョブデータの受信時刻に所定時間以下の間隔である場合には、各ジョブデータD1については不要と判定しない。このため、例えば、ユーザーが同じ印刷データD10について、一度印刷操作を実行した後に部数を追加するために再度その印刷データD10について印刷操作を行うなど、ユーザーが意図的に同じ印刷データD10を複数回印刷操作を行った場合、それぞれのジョブデータD1に対して印字処理が実行されることとなり、ユーザーが意図した部数の印刷物を取得することができる。
【0081】
また、本実施形態において、不要ジョブ判定部211は、印刷データの更新時刻D23を取得する機能を備え、ユーザー識別子D21及び印刷データ識別子D22が同一であって、かつ各印刷データの更新時刻D23が異なる場合に、該当するジョブデータD1のうち、最新の更新時刻D23のジョブデータ以外のジョブデータD1を不要であると判定する。
【0082】
これにより、例えば、ユーザーが印刷データD10を修正した後に再度印刷操作を行った場合、各ジョブデータD1の受信時刻の間隔が所定時間以上でなくても、画像形成装置に先行して記憶されたジョブデータD1が自動で削除されることとなる。このため、不要なジョブデータD1が印字処理されてしまうことを防止するとともに、ユーザー自身が不要なジョブデータD1をプリンター装置から削除する作業の省力化を図り、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【0083】
なお、先に説明したように、ユーザー端末1側での設定に応じた不要ジョブの自動削除設定情報が、ジョブデータD1のその他データD24中に含まれている場合は、その設定内容にしたがって、不要ジョブ判定部211が不要なジョブデータD1の有無を判定する。
【0084】
例えば、不要ジョブの自動削除設定情報が、「ジョブデータ自動削除」機能の「選択」/「非選択」の設定内容を含んでいる場合は、不要ジョブ判定部211が、「ジョブデータ自動削除」機能を「選択」としているジョブデータD1のみを対象に、図7のステップS202の判定を行い、かつ、ステップS203、S204の処理を実行することになる。このとき、ステップS204の処理を省略し、ステップS203の処理のみで不要なジョブデータD1の有無を判定するように変更してもよい。
【0085】
また、不要ジョブの自動削除設定情報が、「ジョブデータ自動削除」機能の「選択」/「非選択」に加えて、自動的に不要ジョブを削除する条件の個別設定内容(「ジョブデータの受信時刻を比較する」の「選択」/「非選択」や、「ジョブデータの更新時刻を比較する」の「選択」/「非選択」)を含んでいる場合は、図7のステップS203やS204の処理を、次のようにして行うことになる。
【0086】
まず、ステップS203については、不要ジョブ判定部211は、「ジョブデータの受信時刻を比較する」を「選択」しているジョブデータD1のみを対象に判定を行う。また、ステップS204については、不要ジョブ判定部211は、「ジョブデータの更新時刻を比較する」を「選択」しているジョブデータD1のみを対象に判定を行う。
【0087】
したがって、ジョブデータD1の中には、その他データD24の設定内容次第で、実質的に図7の手順による不要ジョブ判定部211による判定を一切行わないものもあれば、不要ジョブ判定部211によりステップS203とS204の少なくとも一方又は両方を判定して、不要かどうかを判定するものもあることになる。
【0088】
このように、ユーザー操作に基づいて、ジョブ削除部212に対し、不要なジョブを自動的に削除するか否か、又は自動的に削除する条件をジョブデータD1(のその他データD24)中に設定する機能を持たせた場合は、印刷処理毎に同一のジョブデータD1を削除するか否かや、その設定条件について設定できるので、ユーザーは意図したとおりの印刷物を取得することができる。
【符号の説明】
【0089】
1(1a〜1c) ユーザー端末
2 プリンター装置
3 ネットワーク
10 演算処理部
11 記憶部
12 出力インターフェース
13 入力インターフェース
13a マウス
13b キーボード
14 通信インターフェース
15 バス
16 ディスプレイ
101 OS
102 アプリケーション
110 プリンタードライバ
201 通信インターフェース
202 操作パネル
205 ジョブ記憶部
210 演算処理部
211 不要ジョブ判定部
212 ジョブ削除部
213 画像処理部
213a 画像形成制御部
213b 色変換回路
214 操作信号取得部
215 ジョブデータ受信部
216 計時部
220 インクヘッド
D1 ジョブデータ
D10 印刷データ
D20 ジョブ情報
D21 ユーザー識別子
D22 印刷データ識別子
D23 印刷データ更新時刻
D24 その他データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成に係る画像情報を有する印刷データと、前記印刷データの属性を示すジョブ情報とが含まれたジョブデータを受信して保存するジョブ記憶部と、
前記ジョブ記憶部に保存された前記ジョブデータの前記ジョブ情報と、新たに受信したジョブデータの前記ジョブ情報とを比較し、比較結果に基づいて各ジョブデータの要・不要を判定する不要ジョブ判定部と、
前記不要ジョブ判定部が不要と判定したジョブデータを削除するジョブ削除部と
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記ジョブ情報には、ユーザーを識別するユーザー識別子と、印刷データを識別する印刷データ識別子とが少なくとも含まれており、前記不要ジョブ判定部は、比較対象のジョブデータに係る前記ユーザー識別子及び前記印刷データ識別子の一致・不一致に基づいて、前記ジョブデータの要・不要を判定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記不要ジョブ判定部は、前記印刷データの更新時刻を取得する機能を備え、前記ユーザー識別子及び前記印刷データ識別子が同一であって、かつ各印刷データの更新時刻が異なる場合に、該当するジョブデータのうち、最新の更新時刻のジョブデータ以外のジョブデータを不要であると判定することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記不要ジョブ判定部は、前記ジョブ情報のうち、前記ユーザー識別子及び前記印刷データ識別子が同一であって、かつ各ジョブデータの受信時刻に所定時間以上の間隔がある場合に、該当するジョブデータのうちいずれかのジョブデータが不要であると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の印刷装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−6383(P2013−6383A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141739(P2011−141739)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】