印字ラベル作成システム及びラベルデータ管理サーバ
【課題】期限無しラベルデータを再度作成することなく、円滑かつ確実に期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成へと復帰する。
【解決手段】通常ラベルL1用の期限無しラベルデータLD1と、期限付きラベルL2用の期限付きラベルデータLD2とを生成可能な管理端末2と、ラベルデータ管理サーバSTと、ラベル作成装置4と、複数のラベル作成端末3とを有する印字ラベル作成システム1であって、ラベルエリアLE1に期限無しラベルデータLD1が格納されている状態で期限付きラベルデータLD2が生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータLD2に設定された適用期限の範囲内となったと判定された場合に、ラベルエリアLE1に格納された期限無しラベルデータLD1を退避エリアLE2に一時的に退避させるとともに、対応する期限付きラベルデータLD2をラベルエリアLE1に格納する。
【解決手段】通常ラベルL1用の期限無しラベルデータLD1と、期限付きラベルL2用の期限付きラベルデータLD2とを生成可能な管理端末2と、ラベルデータ管理サーバSTと、ラベル作成装置4と、複数のラベル作成端末3とを有する印字ラベル作成システム1であって、ラベルエリアLE1に期限無しラベルデータLD1が格納されている状態で期限付きラベルデータLD2が生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータLD2に設定された適用期限の範囲内となったと判定された場合に、ラベルエリアLE1に格納された期限無しラベルデータLD1を退避エリアLE2に一時的に退避させるとともに、対応する期限付きラベルデータLD2をラベルエリアLE1に格納する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の取り付け対象に取り付けて使用可能な印字ラベルを作成する印字ラベル作成システム及び当該システムに備えられるラベルデータ管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、作成される文書の内容をデータベースに登録し管理するシステムに関する技術として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術では、端末から入力されたデータがファイルとして登録される際、各ファイルに適用期限(保存期間)が付記される。そして、毎日の登録時に、既登録のデータの上記適用期限が探索され、適用期限が過ぎたデータが見つかったら、自動的に当該データが削除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−136276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、取り付け対象に取り付けて使用される印字ラベルを作成する印字ラベル作成システムが知られている。近年、印字ラベルの多種多様な使用が行われるようになり、例えば食料品やその他の商品に取り付けて当該商品に係わるラベルデータ(価格等)を表示することが行われている。その際、バーゲンセール期間等の特定の時間的範囲になったら、同一商品に対し、それまでに使用していたラベル(通常ラベル)とは異なるラベル(期限付きラベル)を取り付けることで、通常ラベルで表示していたラベルデータ(期限無しラベルデータ)とは異なる内容のラベルデータ(期限付きラベルデータ)を表示したい、というニーズが生じている。
【0005】
このような場合、上記特定の時間的範囲が終了したら、上記期限付きラベルは使用しなくなる。したがって、上記従来技術の手法を応用し、上記特定の時間的範囲のために上記期限付きラベルを作成するとき、上記期限付きラベルデータに適用期限を付記しておき、適用期限が過ぎたら自動的に削除されるようにすることが考えられる。しかしながら、その場合、以下のような課題がある。
【0006】
すなわち、上記のようにバーゲンセール期間等の特定の時間的範囲に適用するために上記期限付きラベルを作成する場合、上記適用期限が過ぎ当該特定の時間的範囲外となったら、本来の上記期限無しラベルデータを表示する上記通常ラベルの作成に復帰しなければならない。上記従来技術においては、期限付きデータを期限が過ぎたら自動消去することに主眼が置かれており、適用期限が過ぎたときに本来の期限無しデータの使用に復帰する点については特に配慮されていない。したがって、上記従来技術を印字ラベル作成システムに適用した場合には、上記適用期限が過ぎ期限付きラベルデータが自動消去されたとしても、それ以降に使用する上記通常ラベルで表示するべき本来の期限無しラベルデータを再度作成する必要があり、その手間が面倒であった。
【0007】
本発明の目的は、期限無しラベルデータを再度作成することなく、円滑かつ確実に期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成へと復帰できる、印字ラベル作成システム及びこれに用いるラベルデータ管理サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明は、所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバと、前記ラベルデータ管理サーバに対しアクセス可能に設けられ、被印字媒体を搬送する搬送手段と前記搬送手段で搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段とを備えたラベル作成装置にそれぞれ接続された、複数のラベル作成端末と、を有する印字ラベル作成システムであって、前記ラベルデータ管理サーバは、前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、を有し、前記複数のラベル作成端末のそれぞれは、前記ラベルデータ管理サーバへの前記アクセス時において前記第1領域に格納されている前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータを取得する、ラベルデータ取得手段と、当該ラベルデータ取得手段により取得された前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータのうち最新のラベルデータを用いて前記印字ラベルを作成するように、前記ラベル作成装置を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の印字ラベル作成システムは、ラベルデータ管理サーバと、複数のラベル作成端末と、を有している。ラベルデータ管理サーバは、管理端末に接続されている。管理端末では、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、の両方が生成可能である。ラベルデータ管理サーバは、第1領域及び第2領域を備えており、管理端末により生成されアップロードされた上記期限無しラベルデータや期限付きラベルデータを格納する。複数のラベル作成端末は、それぞれ、上記のように格納された期限無しラベルデータや期限付きラベルデータをダウンロードすることにより、互いに共通の時期に共通のラベル(通常ラベル又は期限付きラベル)を連携して作成することができる。
【0010】
まず、通常時に作成される通常ラベルのための期限無しラベルデータが管理端末で生成されると、ラベルデータ管理サーバの格納処理手段が、その生成された期限無しラベルデータを第1領域に格納する。これにより、通常ラベルを作成すべき上記通常時において、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限無しラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限無しラベルデータを用いた通常ラベルがラベル作成装置により作成される。
【0011】
その後、このように第1領域に期限無しラベルデータが格納されている状態で、ある特定の時間的範囲において一時的に上記通常ラベルに代わって作成されるべき期限付きラベルのための期限付きラベルデータが管理端末で生成されると、ラベルデータ管理サーバの第1判定手段が、所定のタイミングごとに、当該期限付きラベルデータについて判定を行う。すなわち、所定のタイミングごとにその時点での時間区分(例えば、日、週、月)が、当該期限付きラベルデータを使用すべき区分として設定された適用期限の範囲内であるかどうか、が判定される。そして、適用期限の範囲内であった場合には、通常ラベルに代えて期限付きラベルが作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの退避処理手段が、上記第1領域に格納済みの期限無しラベルデータに代えて、上記生成された期限付きラベルデータを第1領域に格納する。その際、退避処理手段は、期限無しラベルデータを、消去したり上書き更新するのではなく、いったん第2領域に退避させておく。これにより、期限付きラベルを作成すべき上記適用期限においては、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限付きラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限付きラベルデータを用いた期限付きラベルがラベル作成装置により作成される。
【0012】
その後、上記のように期限付きラベルは、特定の適用期限の範囲内でのみ作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの第2判定手段は、第1領域に期限付きラベルデータが格納され第2領域に期限無しラベルデータが退避されている状態において、所定のタイミングごとに、当該期限付きラベルデータについて判定を行う。すなわち、所定のタイミングごとにその時点での時間区分(例えば、日、週、月)が、上述した当該期限付きラベルデータを使用すべき区分として設定された適用期限の範囲外であるかどうか、が判定される。そして、適用期限の範囲外であった場合には、期限付きラベルに代えて再度通常ラベルが作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの復帰処理手段が、上記第2領域に退避していた期限無しラベルデータを、上記第1領域に戻し、格納する。これにより、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限無しラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限無しラベルデータを用いた通常ラベルがラベル作成装置により作成される。
【0013】
以上のようにして、本願発明では、通常時においては、ラベルデータ管理サーバからダウンロードした共通の期限無しラベルデータを用いて各ラベル作成装置が共通に通常ラベルを作成することができるとともに、ある特定の時間的範囲(期限付きラベルデータの適用期限の範囲)においては、上記通常ラベルに代えて、ラベルデータ管理サーバからダウンロードした共通の期限付きラベルデータを用いて各ラベル作成装置が共通に期限付きラベルを作成することができる。
【0014】
このとき、上記特定の時間的範囲が到来し通常ラベルの作成から期限付きラベルの作成に移行するとき、ラベルデータ管理サーバは、それまで使用されていた期限無しラベルデータを消去したり上書き更新するのではなく、いったん第2領域に退避させておく。これにより、上記特定の時間的範囲が過ぎ去って再び期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成に復帰するとき、上記第2領域に退避させていた期限無しラベルデータを再び容易に使用することができる。この結果、同じ内容の期限無しラベルデータを管理端末で再度作成する等の面倒な作業を行う必要がなく、円滑かつ確実に、通常ラベルと期限付きラベルとの切り替えを実行することができる。したがって、例えば商品販売におけるバーゲンセール等、通常の処理態様に復帰することを前提に臨時の処理態様を一時的に実行する場合などに、特に有用である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、期限無しラベルデータを再度作成することなく、円滑かつ確実に期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成へと復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態の印字ラベル作成システム全体を表すシステム構成図である。
【図2】印字ラベル作成システムの管理サーバ、管理端末、ラベル作成端末、ラベル作成装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図3】通常ラベルと期限付きラベルとの切り替え及び復帰を説明する説明図である。
【図4】管理サーバのラベルエリアと退避エリアとを表す説明図である。
【図5】期限無しラベルデータを退避エリアに一時的に退避させた状態を表す説明図である。
【図6】退避エリアに格納した期限無しラベルデータをラベルエリアに復帰させた状態を表す説明図である。
【図7】管理サーバのCPUが実行する処理の手順を表すフローチャートである。
【図8】アップロード処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】データチェック処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】ダウンロード処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図11】ラベル作成端末のCPUにより実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】離散的な時間区分において期限付きラベルを作成する変形例において、通常ラベルと期限付きラベルとの切り替え及び復帰を説明する説明図である。
【図13】管理サーバのラベルエリアと退避エリアと第2退避エリアを表す説明図である。
【図14】期限無しラベルデータを退避エリアに一時的に退避させた状態を表す説明図である。
【図15】期限付きラベルデータを第2退避エリアに一時的に退避させた後、退避エリアに格納した期限無しラベルデータをラベルエリアに復帰させた状態を表す説明図である。
【図16】管理サーバのCPUにより実行されるデータチェック処理の制御手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、例えば、所定の商品を販売する販売会社の組織において、中枢部(本社)で一括して作成したラベルデータが複数の末端部(例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等からなる支店)でそれぞれ取得され、各支店において当該取得されたラベルデータを用いて印字ラベルを作成し商品に取り付けて販売する場合の実施形態である。
【0018】
<システム概略構成>
図1に、本実施形態の印字ラベル作成システムのシステム構成を示す。図1において、印字ラベル作成システム1は、本社CRに設置され、ラベル情報管理用の管理端末2とサーバ本体STとを備えた管理サーバST(ラベルデータ管理サーバ)と、各支店BRにそれぞれ設置された、印字ラベルLを作成するためのラベル作成装置4と、例えば汎用コンピュータで構成され上記ラベル作成装置4にそれぞれ接続されたラベル作成端末3とを備えている。各支店BRのラベル作成端末3それぞれは、適宜のネットワークNW(後述の図2参照)を介して上記管理サーバSTに送受信可能に接続されている。管理サーバSTから、各ラベル作成端末3が共通のラベルデータ(詳細は後述)をそれぞれ取得することができる。上記ラベル作成装置4によって作成された印字ラベルLは、各支店BRで販売される上記商品の包装紙や容器等に取り付けられる。
【0019】
<各部の機能的構成>
図2を用いて、上記印字ラベル作成システム1の管理サーバST、管理端末2、ラベル作成端末3、ラベル作成装置4の詳細機能を説明する。
【0020】
図2において、本社CRに設置された上記管理サーバSTは、適宜のネットワークNWを介し、各支店BRに配備された上記ラベル作成端末3に接続されている。また、各ラベル作成端末3はそれぞれラベル作成装置4に接続されている。
【0021】
管理サーバSTのサーバ本体SSは、CPU12と、例えばRAMやROM等からなるメモリ13と、ハードディスク装置からなり印字ラベルLの取付対象に対し取り付けられるラベルデータ(後述する期限付きラベルデータ及び期限無しラベルデータを含む)等を登録し記憶する大容量記憶装置16と、上記ネットワークNWを介して各ラベル作成端末3との情報信号の授受の制御を行うネットワーク通信制御部17と、を備えている。CPU12は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって管理端末2やラベル作成端末3との間で各種の情報信号の送受を行うようになっている。このプログラムには、後述する図9、図16のデータチェック処理に係る制御手順を実行するための印字ラベル作成プログラムが含まれている。
【0022】
管理端末2は、例えば本社CRのシステム管理者からの指示や情報が入力される操作部14と、各種情報やメッセージを表示する表示部15と、ハードディスク装置からなり所定の情報(後述)を登録し記憶するメモリ18と、を備えている。
【0023】
ラベル作成装置4は、ラベル作成用のテープ(被印字媒体)203を巻回したテープロール204を着脱可能な(又はテープロール204を備えたカートリッジを着脱可能な)テープロールホルダ部210と、このテープロール204から繰り出されたテープ203の印字領域に所定の印字を行う印字ヘッド205(印字手段)と、印字ヘッド205を駆動制御する制御回路202と、上記ラベル作成端末3及びラベル作成端末3を介した管理サーバSTとの間で行われる通信の制御を行う通信制御部208と、テープ203への印字が終了したテープ203を所定の長さに切断して印字ラベルLとするカッタ207と、印字ヘッド205に対向して設けられ、制御回路202により制御されてテープロール204を搬送する搬送装置209(搬送手段)とを有する。
【0024】
上記ラベル作成装置4で印字ラベルLを作成する際には、各支店BRにおいて、操作者がラベル作成端末3を適宜に操作することで印字ラベルLの作成指示入力を行う。これにより、後述するように、制御回路202の制御に基づき、管理サーバSTからネットワークNWを経由して取得されたラベルデータを用いて印字ヘッド205がテープ203に印字を行い、カッタ207により当該印字後のテープ203が所望の長さに切断されることで、印字ラベルLが生成される。
【0025】
このとき、この印字ラベル作成システム1では、上述したように、本社CRの上記システム管理者が、各支店BRに共通して提供するためのラベルデータを管理端末2で作成し、例えばメモリ18に保管する。このメモリ18に保管されたラベルデータは、サーバ本体SSにアップロードされて格納された後、さらに管理サーバSTから各ラベル作成端末3によりダウンロードされる。これにより、各支店BRの操作者(支店の社員)は、ラベル作成端末3を介してラベル作成装置4を操作し、互いに同時期に同じラベルデータを表示する共通の印字ラベル(通常ラベル及び期限付きラベル。詳細は後述)を連携して作成することができる。上述したようにこの例では各支店BRは例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等であり、各支店BRでは、当該作成された印字ラベルLを対応する商品に取り付け、販売する。
【0026】
<期限付きラベルと通常ラベル>
例えば上記のように各支店BRがスーパーマーケットやコンビニエンスストア等である場合に、同一商品に対し、通常時とバーゲンセールの時期との間で相互に価格を入れ替える場合がある。その場合、バーゲンセールは期間限定であることから、当該バーゲンセール用の印字ラベルL2(以下適宜、「期限付き印字ラベル」という。後述の図3等参照)をラベル作成装置4で作成するためのラベルデータ(以下適宜、「期限付きラベルデータ」という)が上記管理端末2で作成され、管理サーバSTに格納されている。一方通常時に使用するための印字ラベルL1(以下適宜、「通常ラベル」という。後述の図3等参照)をラベル作成装置4で作成するためのラベルデータ(以下適宜、「期限無しラベルデータ」という)も上記管理端末2で作成され、管理サーバSTに格納されている。
【0027】
各支店BRでは、管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされた上記期限付きラベルデータを用いて、ラベル作成装置4により期限付きラベルL2が作成されるとともに、管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされた上記期限無しラベルデータを用いて、ラベル作成装置4により通常ラベルL1が作成される。各支店BRでは、同一の商品に対し、上記通常時においては上記のようにして作成された通常ラベルL1を取り付けて販売が行われ、上記バーゲンセールの期間においては上記のようにして作成された期限付きラベルL2を取り付けて販売が行われる。
【0028】
<ラベル具体例>
上記通常ラベル及び期限付きラベルの具体例を図3により説明する。この例では、商品としてのチョコレートに設けられる上記通常ラベルL1及び上記期限付きラベルL2を例にとって説明する。
【0029】
通常時に使用される通常ラベルL1は、図3(a)に示すように、商品種類を表す印字R1(この例では「チョコレート」)と、製造会社名を表す印字R2(この例では「●●製菓」)と、販売価格を表す印字R3(この例では「110円」)とが形成されている。
【0030】
バーゲンセール期間に使用される期限付きラベルL2は、図3(b)に示すように、上記通常ラベルL1と同一内容の印字R1及び印字R2と、上記通常ラベルL1とは異なる内容のバーゲンセール用の割引販売価格を表す印字R3(この例では「90円」)とが形成されている。
【0031】
そして、図3(a)及び図3(b)に示すように、この例では、7月1日〜7月31日までがバーゲンセールの期間であり、それ以外の6月30日までと8月1日以降がバーゲンセールでない通常時となる。したがって、6月30日までは図3(a)に示す通常ラベルL1が使用され、バーゲンセール期間である例えば7月1日から7月31日の間には図3(b)に示す期限付きラベルL2が一時的に切り替えられて使用され、さらに8月1日となると再び図3(a)に示す通常ラベルL1が使用される。
【0032】
上記のような、各支店BRにおける通常ラベルL1→期限付きラベルL2→通常ラベルL1の切り替えに対応し、本実施形態では、バーゲンセール期間が到来すると、管理サーバSTからラベル作成端末3が取得するラベルデータを上記通常ラベルL1に対応した上記期限無しラベルデータから上記期限付きラベルL2に対応した期限付きラベルデータに自動的に切り替える。そしてさらに、バーゲンセール期間が過ぎると管理サーバSTからラベル作成端末3が取得するラベルデータを上記期限付きラベルL2に対応した期限付きラベルデータから上記通常ラベルL1に対応した上記期限無しラベルデータに自動的に切り替える。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0033】
<サーバ内の記憶エリア>
上記のような切り替えを実行するために、本実施形態の特徴として、図4〜図6に示すように、管理サーバSTの大容量記憶装置16(メモリ13でもよい。以下同様)にラベルエリアLE1(第1領域)と退避エリアLE2(第2領域)とが設けられている。すなわち、前述した期限無しラベルデータLD1及び期限付きラベルデータLD2は、管理端末2によって予め作成(データ処理)されて上記メモリ18に一括保存管理されており、これら期限無しラベルデータLD1及び期限付きラベルデータLD2は、管理端末2から管理サーバSTにアップロードされて大容量記憶装置16の上記ラベルエリアLE1にまず保存される(但し後述のように期限無しラベルデータLD1はラベルエリアLE1から退避エリアLE2に一時的に移動する場合がある)。
【0034】
そして、上記ラベルエリアLE1及び退避エリアLE2のうち、ラベルエリアLE1内のラベルデータは、各ラベル作成端末3からのアクセス時(後述の図10参照)にネットワーク通信制御部17及びネットワークNWを介してラベル作成端末3にダウンロードされるようになっている。これにより、上記ラベルエリアLE1に格納された状態の期限無しラベルデータLD1や期限付きラベルデータLD2が、各支店BRのラベル作成端末3で取得されるので、各支店BRでは互いに共通の時期に共通のラベル(通常印字ラベルL1又は期限付きラベルL2)を連携して作成することができる。
【0035】
図4に示すように、ラベルエリアLE1は、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」「期限有無」「期限」の各項目を備えている。ラベルエリアLE1は、Key「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。
【0036】
この例では、Key「01」で表される区分には、ラベル名称「Cookie.lbx」で表される、「クッキー ●●製菓 140円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。またKey「02」で表される区分には、ラベル名称「Chocolate.lbx」で表される、「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。さらにKey「03」で表される区分には、ラベル名称「Jelly.lbx」で表される、「いちごゼリー ●●製菓 158円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。また、Key「99」で表される区分には、ラベル名称「Ice.box」で表される、「アイスクリーム ●●氷菓 98円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。
【0037】
ここで、各区分の「期限有無」項目には、当該区分に収納された各ラベルデータの適用期限の有無を表すフラグが記録されている。当該区分のラベルデータが上記期限付きラベルデータLD2である場合(後述の図5のKey「02」のラベルデータ参照)、すなわち前述のように特定の時間的範囲が来たら通常ラベルL1から切り替えられる期限付きラベルL2を作成するためのデータである場合には、管理端末2の適宜の操作で当該ラベルデータに当該フラグ「1」の値が付加されており、このラベルデータがラベルエリアLE1に書き込まれるとき(後述の図8の「アップロード処理」参照)に上記「期限有無」区分にフラグ「1」が書き込まれる。この場合には、さらに管理端末2からの操作によって対応する適用期限情報が当該ラベルデータに付加されており、このラベルデータがラベルエリアLE1に書き込まれるとき(後述の図8の「アップロード処理」参照)に「期限」区分に当該適用期限情報が書き込まれる。図4の例では、Key「02」のラベルデータに対し、上記バーゲンセール期間に対応した適用期限「2011年7月1日〜2011年7月31日」が上記適用期限情報として付加されている。一方、当該区分のラベルデータが上記期限なしラベルデータLD1である場合(図4のKey「01」「02」「03」「99」の各ラベルデータ参照)は、当該ラベルデータの「期限有無」区分の上記フラグは「0」のままとなり、当該ラベルデータに対応した「期限」は空白となる。
【0038】
一方、退避エリアLE2には、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」の各項目を備えている。退避エリアLE2も、上記同様、ラベルエリアLE1と共通のKey「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。但し図4に示す状態ではラベルデータは収納されておらず、空の状態となっている。
【0039】
<データ移動の例>
次に、上記構成のラベルエリアLE1及び退避エリアLE2におけるデータ移動の挙動を、先に図3に示した、チョコレートに取り付ける上記通常ラベルL1を上記バーゲンセール期間だけ期限付きラベルL2に切り替える場合を例にとって説明する。上記図4では、上記チョコレートのバーゲンセール期間(2011年7月1日〜2011年7月31日)の前日までのラベルエリアLE1及び退避エリアLE2の内容を示している。
【0040】
図4において、上記通常期である6月30日までは、前述したように、ラベルエリアLE1のKey「02」の区分に、前述の各印字R1〜R3「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。この時点で、既にバーゲンセール期間に備えて後述の期限付きラベルデータLD2が作成され管理端末2のメモリ18に記憶され準備済みであるが、当該期限付きラベルデータLD2はまだ書き込まれておらず、これに対応して「期限有無」項目において上記フラグ「0」のままとなっている。
【0041】
その後、図5に示すように、上記チョコレートのバーゲンセール期間の初日である7月1日となると、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、対応するラベル名とともに(以下、すべての退避動作・復帰動作について同様である)、上記フラグ1であることに対応して、退避エリアLE2の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記のようにバーゲンセール用に管理端末2に準備されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2が新規に格納(管理端末2から管理サーバSTへ自動アップロード)される。その際、上記期限付きラベルデータLD2に付加されていた適用期限情報に基づき「期限有無」項目の上記フラグ「1」となり、また「期限」項目には「2011/7/1〜2011/7/31」の期間が記録される。
【0042】
前述のようにラベルエリアLE1の内容は管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされることから、上記の結果、7月1日以降は、各支店BRでは、ラベル作成装置4において上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2を用いて、対応する期限付きラベルL2(図3参照)を一斉に作成することができる。これにより、各支店BRでは、それまで通常ラベルL1を取り付けて110円で販売していたチョコレートを、当該7月1日〜7月31日までのバーゲンセール期間限定で、期限付きラベルL2を取り付けて割引価格90円で販売することができる。
【0043】
その後、上記7月31日までのバーゲンセール期間が終了し、その翌日の8月1日となると、図6に示すように、退避エリアLE2の上記Key「02」の区分に退避していた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、元々収納されていたラベルエリアLE1のKey「02」の区分に復帰する。その際、その時点でラベルエリアLE1の当該Key「02」の区分に存在していたバーゲンセール用の上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2は、退避エリアLE2から復帰してきた上記期限無しラベルデータLD1によって上書き更新される形で内容が消去される。これに対応して「期限有無」項目の上記フラグも「0」に戻り、また「期限」項目には空白に戻る。
【0044】
上記の結果、8月1日以降は、各支店BRでは、ラベル作成装置4において上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1を再び用いて、対応する通常ラベルL1(図3参照)を一斉に作成することができる。これにより、各支店BRでは、バーゲンセール期間中において期限付きラベルL2を取り付けて90円で販売していたチョコレートを、元通り通常ラベルL1を取り付けて通常の価格110円で販売することができる。
【0045】
<管理サーバの処理>
次に、上記手法を実現するために、管理サーバSTのCPU12が実行する処理の内容を図7〜図11により説明する。
【0046】
図7に示すように、管理サーバSTのCPU12は、「アップロード処理」「データチェック処理」「ダウンロード」処理(いずれも詳細は後述)を、所定周期で実行(例えば毎日1回、24:00に実行等)する。
【0047】
<アップロード処理>
アップロード処理について、図8を用いて説明する。まず、ステップS10において、CPU12は、管理端末2において上述のようにして作成されメモリ18に保存された状態の、未処理の(このアップロード処理が行われていない)新しいラベルデータがあるか否かを判定する。未処理のラベルデータが無い場合にはステップS10の判定が満たされず(S10:NO)、このままフローを終了する。未処理の最新ラベルデータがあればステップS10の判定が満たされ(S10:YES)、ステップS20に移行する。
【0048】
ステップS20では、CPU12は、処理対象の上記未処理の最新ラベルデータの前述のフラグが「1」であるか否かを判定する。フラグが「0」であれば、ステップS20の判定が満たされず(S20:NO)、ステップS30に移行する。一方、ラベルデータのフラグが「1」であれば、ステップS20の判定が満たされ、後述のステップS40に移行する。
【0049】
ステップS30では、CPU12は、処理対象の上記フラグ「0」のラベルデータ、すなわち期限無しラベルデータLD1をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1のうち適宜に割り振られた1つのKeyの区分に格納する。その後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS30が各請求項記載の格納処理手段として機能する。
【0050】
ステップS40では、CPU12は、その時点での時間区分(例えば日、週、月等)が、上記処理対象の上記フラグ「1」のラベルデータすなわち期限付きラベルデータLD2に付加されている前述の適用期限の範囲内に該当するか否かを判定する。適用期限の範囲内に該当しない場合には、ステップS40の判定が満たされず(S40:NO)、後述のステップS90に移行する(当該処理対象の1つのラベルデータについては結局何もしないで終わる)。一方、その時点での時間区分(例えば日、週、月等)が、前述の適用期限の範囲内に該当する場合には、ステップS40の判定が満たされ(S40:YES)、ステップS50に移行する。
【0051】
ところで、この時点で処理対象としている上記フラグ「1」のラベルデータは期限付きラベルデータLD2であり、上記期限付きラベルL2を新たに作成するためのデータである。したがって、その前提として、既に同一の商品に対し、通常ラベルL1を作成するための期限無しラベルデータLD1若しくは今回のラベルよりも前のバーゲンセールのための期限付きラベルL2を作成するための期限付きラベルデータLD2(以下適宜、「先行ラベルデータLD」という)が、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同じKeyを用いて存在しているはずである。ステップS50では、上記に基づき、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同一のKeyとなる、上記先行ラベルデータLDの上記フラグが「1」であるか否か、言い換えれば上記先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2であるか否か、を判定する。先行ラベルデータLDが期限無しラベルデータLD1でありフラグが「0」であればステップS50の判定が満たされず(S50:NO)、ステップS60に移行する。一方、先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2でありフラグが「1」であれば、ステップS50の判定が満たされ(S50:YES)、後述のステップS80に移行する。なお、このステップS50及びステップS40が、各請求項記載の第1判定手段として機能するとともに、第3判定手段としても機能する。
【0052】
ステップS60では、上記のように先行ラベルデータLDが期限無しラベルデータLD1であることに対応し、CPU12は、この時点でラベルエリアLE1の上記同一のKeyに格納されている当該期限無しラベルデータLD1を、退避エリアLE2に一時的に退避させる。
【0053】
その後、ステップS70において、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1の対象Key(上記退避した期限無しラベルデータLD1が使用していたKey)に格納した後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS70及び上記ステップS60が各請求項記載の退避処理手段として機能する。
【0054】
一方、ステップS80では、上記のように先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2であったことに対応し、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1の対象Key(上記既にラベルエリアLE1に先行して記憶されていた期限付きラベルデータLD2のKey)に格納することにより、先行して記憶されていた期限付きラベルデータLD2を上書きして更新する。その後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS80が各請求項記載の更新処理手段として機能する。
【0055】
上記各手順から移行するステップS90では、CPU12は、上記ステップS10と同様、未処理の新しいラベルデータがあるか否かを判定する。未処理のラベルデータが無い場合には判定が満たされず(S90:NO)、このフローを終了する。未処理の最新ラベルデータがあれば判定が満たされ(S90:YES)、ステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。これにより、未処理の最新ラベルデータが複数あった場合でも、それら複数枚のすべてについて1つずつステップS20〜ステップS80の処理が実行される。
【0056】
<データチェック処理>
次に、データチェック処理について、図9を用いて説明する。この処理は、上記ラベルエリアLE1に格納済みの各Keyのラベルデータを、すべてのKeyについてチェックする処理である。
【0057】
図9に示すように、まず、ステップS310において、CPU12は、Keyを特定する変数であるnを1に初期化する。その後、ステップS320に移る。
【0058】
ステップS320において、CPU12は、nが100未満であるか否かを判定する。最初は上記ステップS310においてn=1となっているのでステップS320の判定が満たされ(S320:YES)、ステップS330に移行する。
【0059】
ステップS330では、CPU12は、ラベルエリアLE1の対象Key「n」のラベルデータのフラグが「1」であるか否かを判定する。当該Keyに対応したラベルデータが期限付きラベルデータLD2でありフラグが「1」となっていれば、ステップS330の判定が満たされ(S330:YES)、ステップS340に移行する。当該Keyに対応したラベルデータが期限無しラベルデータLD1でありフラグが「0」であればステップS330の判定が満たされず(S330:NO)、後述のステップS350に移行する。
【0060】
ここで、この時点で処理対象としている上記フラグ「1」のラベルデータはラベルエリアLE1に格納されている期限付きラベルデータLD2であることから、当該期限付きラベルデータLD2の上記「期限」項目には、対応する適用期限の範囲が記載さているはずである。そこで、ステップS340で、CPU12は、この処理を行っている時点の時間区分(例えば日、週、月等)が、当該期限付きラベルデータLD2を使用すべき区分として設定された上記適用期限の範囲内に該当するか否かを判定する。適用期限の範囲内に該当すれば、ステップS340の判定が満たされ(S430:YES)、後述のステップS350に移行する。一方、適用期限の範囲内に該当しなければ、ステップS340の判定が満たされず(S340:NO)、ステップS360に移行する。このステップS340が各請求項記載の第2判定手段として機能する。
【0061】
そしてまた、上述したように、この時点で処理対象としている期限付きラベルデータLD2はラベルエリアLE1に格納されていることから、その前提として、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同じKeyを用いた期限無しラベルデータLD1が、退避エリアLE2の当該Keyに退避しているはずである。そこで、ステップS360では、CPU12は、後述のステップS370での当該退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1の復帰に先立ち、同じKeyである、現在処理対象としているラベルエリアLE1の期限付きラベルデータLD2を消去する。その後、ステップS370に移る。
【0062】
ステップS370では、CPU12は、退避エリアLE2に退避していた上記期限付きラベルデータLD2を、同じKeyのラベルエリアLE1の区分(上記ステップS360の処理で中が空になっている)に戻し格納する。その後、ステップS350に移行する。なお、このステップS370及び上記ステップS360が各請求項記載の復帰処理手段として機能する。
【0063】
ステップS350では、CPU12は、上記変数nに1を加え、ステップS320に戻る。その後、同様の手順を繰り返し、nが100になったら、ステップS320の判定が満たされなくなり(S320:NO)、このフローを終了する。
【0064】
以上のようにして、CPU12は、1〜99のすべてのKeyについて、対応する各ラベルデータの処理を行う。これにより、ラベルエリアLE1の当該Keyのラベルデータが期限無しラベルデータLD1であるか、期限付きラベルデータLD2であっても処理時が適用期限の範囲内であればなにも処理が行われず、期限付きラベルデータLD2であってかつ処理時が適用期限の範囲外であれば、退避していた期限無しラベルデータLD1がラベルエリアLE1に戻される。
【0065】
<ダウンロード処理>
次に、ダウンロード処理について、図10を用いて説明する。
【0066】
図10に示すように、まず、ステップS110において、CPU12は、大容量記憶装置16の上記ラベルエリアLE1の各ラベルデータに新規の未処理の(=まだダウンロードされていない)ラベルデータがあるか否かを判定する。新規の未処理のラベルデータが1つでもあると、ステップS110の判定が満たされ(S110:YES)、ステップS115へ移行する。未処理のラベルデータがなければ判定が満たされず(S110:NO)、そのままこのフローを終了する。
【0067】
ステップS115では、CPU12は、各支店BRのラベル作成端末3からアクセスがあり、ダウンロード要求(指示)があったかどうかを判定する。ダウンロード指示があるまでは判定が満たされず(S115:NO)ループ待機し、ダウンロード指示があった場合は判定が満たされ(S115:YES)、ステップS120に移る。
【0068】
ステップS120では、CPU12は、上記新規のラベルデータ(複数ある場合にはそれら複数のデータすべて)を、ネットワーク通信制御部17及びネットワークNWを介し、各支店BRのラベル作成端末3に送信する。これによって、当該新規のラベルデータが各支店BRによって取得される。その後、このフローを終了する。
【0069】
<ラベル作成端末の処理>
次に、上記サーバでの処理に対応してラベル作成端末3のCPU(図示省略)が実行する制御手順について、図11を用いて説明する。
【0070】
図11において、まず、ステップS210において、ラベル作成端末3のCPUは、管理サーバSTのラベルエリアLE1へアクセスし、新規のラベルデータが格納されているか否かを判定する。新規のラベルデータがラベルエリアLE1に格納されていなければ判定が満たされず(S210:NO)このフローを終了し、新規のラベルデータがラベルエリアLE1に格納されていればステップS210の判定が満たされ(S210:YES)、ステップS220へ移行する。
【0071】
ステップS220では、ラベル作成端末3のCPUは、管理サーバSTに対しダウンロード要求(上述の図10のステップS115参照)を出力し、ラベルエリアLE1に格納されていた当該新規のラベルデータ(期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2)をダウンロードして取得する。このステップS220が各請求項記載のラベルデータ取得手段として機能する。
【0072】
その後、ステップS240において、ラベル作成端末3のCPUは、図示しない操作部を介し、操作者(支店BRの社員)により、ラベル作成指示がされたか否かを判定する。ラベル作成が指示されるまで判定が満たされず(S240:NO)ループ待機し、ラベル作成が指示されたら判定が満たされ(S240:YES)、ステップS250に移る。
【0073】
ステップS250では、ラベル作成端末3のCPUは、ラベル作成装置4の通信制御部208を介し、制御回路202に、上記ステップS220で取得したラベルデータ(期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2)を送信する。これにより、ラベル作成装置4は、ラベル作成端末3から取得された上記期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2を用いて、前述のようにして通常ラベルL1又は期限付きラベルL2を作成する。その後、このフローを終了する。なお、このステップS250が、各請求項記載の制御手段として機能する。
【0074】
以上のように構成した本実施形態では、通常時においては、管理サーバSTからダウンロードした共通の期限無しラベルデータLD1を用いて各ラベル作成装置4が共通に通常ラベルL1を作成することができるとともに、ある特定の時間的範囲(期限付きラベルデータLD2の適用期限の範囲。前述の例では商品のバーゲンセール期間)においては、上記通常ラベルL1に代えて、管理サーバSTからダウンロードした共通の期限付きラベルデータLD2を用いて各ラベル作成装置4が共通に期限付きラベルL2を作成することができる。
【0075】
このとき、上記特定の時間的範囲が到来し通常ラベルL1の作成から期限付きラベルL2の作成に移行するとき、管理サーバSTは、それまで使用されていた期限無しラベルデータLD1を消去したり上書き更新するのではなく、いったん退避エリアLE2に退避させておく(図8のステップS60参照)。これにより、上記特定の時間的範囲が過ぎ去って再び期限付きラベルL2の作成から通常ラベルL1の作成に復帰するとき、上記退避エリアLE2に退避させていた期限無しラベルデータLD1を再び容易に使用することができる(図9のステップS370参照)。この結果、同じ内容の期限無しラベルデータLD1を管理端末2で再度作成する等の面倒な作業を行う必要がなく、円滑かつ確実に、通常ラベルL1と期限付きラベルL2との切り替えを実行することができる。したがって、図3を用いて前述したように、例えば商品販売におけるバーゲンセール等、通常の処理態様に復帰することを前提に臨時の処理態様を一時的に実行する場合などに、特に有用である。
【0076】
また、本実施形態では特に、既に期限付きラベルデータLD2がラベルエリアLE1に格納されている状態で、別の期限付きラベルデータLD2が管理端末2で新たに作成された場合には、退避エリアLE2に退避中の期限無しラベルデータLD1を保持しつつ、それまでに使用されていた期限付きラベルデータLD2を、新たな期限付きラベルデータLD2に置き換える(図8のステップS80参照)。これにより、通常ラベル作成復帰時の容易性を確保しつつ、作成される期限付きラベルL2を別の態様に切り替えることができる。
【0077】
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を図12〜図16に基づき説明する。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同等の部分や同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0078】
(1)離散的な時間区分において期限付きラベルを作成する場合
上記実施形態においては、前述の図3で説明したように、例えば7月1日〜7月31日まで、のように、連続的に設定されるバーゲンセール期間において、通常ラベルL1に代えて期限付きラベルL2が作成される場合を例にとって説明した。これに対し、本変形例では、期限付きラベルL2を作成すべき時間区分として、離散的な複数の時間区分の指定が行われる。具体的には、例えば上記図3に対応する図12に示すように、例えば7月の毎週特定曜日である、7月1日・8日・15日・22日の離散的な4日がそれぞれバーゲンセール日である場合である。
【0079】
このような場合、管理サーバSTにおいて上記実施形態と同様の手法が実行された場合、例えば7月のある週に最初の上記特定曜日が到来すると、前述のようにして期限無しラベルデータLD1が退避エリアLE2に退避され、期限付きラベルデータLD2がラベルエリアLE1に格納される。そしてその後、当該特定曜日が過ぎると退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1がラベルエリアLE1に復帰する。この復帰の結果、そのままでは、上記の次の週の上記特定曜日で使用されるべき、ラベルエリアLE1に存在していた期限付きラベルデータLD2に対し期限無しラベルデータLD1が上書保存されることで、当該期限付きラベルデータLD2が消失してしまうため、不便である。
【0080】
そこで、本変形例では、このような場合に備えて、上記図4〜図6にそれぞれ対応する図13〜図15に示すように、管理サーバSTの大容量記憶装置16に、上記消失を防止するための第2退避エリアLE3(第3領域)が設けられる。この第2退避エリアLE3は、退避エリアLE2と同様、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」の各項目を備えている。退避エリアLE2も、上記同様、ラベルエリアLE1と共通のKey「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。
【0081】
図13に示すように、上記通常期である6月30日までは、前述と同様、ラベルエリアLE1のKey「02」の区分に、前述の各印字R1〜R3「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。この時点で、既にバーゲンセール日に備えて期限付きラベルデータLD2が作成され管理端末2のメモリ18に記憶され準備済みであるが、当該期限付きラベルデータLD2はまだ書き込まれておらず、これに対応して「期限有無」項目において上記フラグ「0」のままとなっている。
【0082】
その後、図14に示すように、上記チョコレートのバーゲンセール日である7月1日となると、上記図5と同様、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、上記フラグ1であることに対応して、退避エリアLE2の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記のようにバーゲンセール用に管理端末2に準備されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2が新規に格納(管理端末2から管理サーバSTへ自動アップロード)される。その際、上記期限付きラベルデータLD2に付加されていた適用期限情報に基づき「期限有無」項目の上記フラグ「1」となり、また「期限」項目には「2011/7/1、8,15,22」の各期日が記録される。
【0083】
その後、上記7月1日のバーゲンセール日が終了し、その翌日の7月2日となると、本変形例では、図15に示すように、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2は、第2退避エリアLE3の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記図6と同様、退避エリアLE2の上記Key「02」の区分に退避していた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1が復帰する。これに対応して「期限有無」項目の上記フラグも「0」に戻り、また「期限」項目には空白に戻る。本変形例では、第2退避エリアLE3を利用してこのような処理を行うことにより、次の週の上記特定曜日(この例では7月8日)が到来したときには、管理サーバSTでは、前述と同様、ラベルエリアLE1に存在する期限無しラベルデータLD1を再び退避エリアLE2に退避するとともに、上記第2退避エリアLE3に格納されていた期限付きラベルデータLD2を再びラベルエリアLE1へ移すことができる。
【0084】
本変形例において管理サーバSTのCPU12が実行する処理のうち、上記実施形態と異なるデータチェック処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。上記図9と同等の部分には同一の符号を付している。
【0085】
図16において、本変形例では、CPU12は、上記実施形態の図9に示したステップS360に代えて、新たにステップS345が設けられる点だけが図9と異なる。
【0086】
すなわち、上記図9と同様のステップS310、ステップS320、ステップS330を経て、ステップS340において、CPU12は、この処理を行っている時点の時間区分(例えば日、週、月等)が、当該期限付きラベルデータLD2を使用すべき区分として設定された上記適用期限の範囲内(上記の例では7月1日、8日、15日、22日のいずれか)に該当するか否かを判定する。上記7月1日、8日、15日、22日以外の日であって適用期限の範囲外の場合にはステップS340の判定が満たされず(S340:NO)、新たに設けたステップS345に移行する。
【0087】
ステップS345では、CPU12は、後述のステップS370での当該退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1の復帰に先立ち、同じKeyである、現在処理対象としているラベルエリアLE1の期限付きラベルデータLD2を、第2退避エリアLE3に移動させる。その後、ステップS370に移る。
【0088】
ステップS370では、CPU12は、上記図9と同様、退避エリアLE2に退避していた上記期限付きラベルデータLD2を、同じKeyのラベルエリアLE1の区分(上記ステップS345の処理で中が空になっている)に戻し格納する。なお、このステップS370及び上記ステップS345が各請求項記載の復帰処理手段として機能する。以降は、図9と同様の制御手順であり、詳細な説明を省略する。
【0089】
以上のようにして、本変形例では、期限付きラベルL2を作成すべき時間区分として、離散的な複数の時間区分の指定が行われる場合であっても、円滑かつ確実に、通常時の通常ラベルL1と期限付きラベルL2との切り替えを実行することができる。
【0090】
(2)その他
なお、以上においては、商品の一例としてチョコレート等の菓子に取り付けられ、特定の時間区分により価格表示が変更される印字ラベルLの作成を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、複数の時間区分によって印字表示する情報が切り替えられる商品を印字ラベルLの取り付け対象とする場合であれば、上記以外であっても本発明を適用でき、同様の効果を得る。
【0091】
なお、上記図8、図9、図10、図11、図16等の各図におけるフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0092】
また、上記図1,図2、図7中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0093】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0094】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0095】
1 印字ラベル作成システム
2 管理端末
3 ラベル作成端末
4 ラベル作成装置
12 CPU
203 テープ(被印字媒体)
205 印字ヘッド(印字手段)
209 搬送装置(搬送手段)
L ラベル
L1 通常ラベル
L2 期限付きラベル
LD1 期限無しラベルデータ
LD2 期限付きラベルデータ
LE1 ラベルエリア(第1領域)
LE2 退避エリア(第2領域)
LE3 第2退避エリア(第3領域)
ST 管理サーバ(ラベルデータ管理サーバ)
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の取り付け対象に取り付けて使用可能な印字ラベルを作成する印字ラベル作成システム及び当該システムに備えられるラベルデータ管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、作成される文書の内容をデータベースに登録し管理するシステムに関する技術として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術では、端末から入力されたデータがファイルとして登録される際、各ファイルに適用期限(保存期間)が付記される。そして、毎日の登録時に、既登録のデータの上記適用期限が探索され、適用期限が過ぎたデータが見つかったら、自動的に当該データが削除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−136276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、取り付け対象に取り付けて使用される印字ラベルを作成する印字ラベル作成システムが知られている。近年、印字ラベルの多種多様な使用が行われるようになり、例えば食料品やその他の商品に取り付けて当該商品に係わるラベルデータ(価格等)を表示することが行われている。その際、バーゲンセール期間等の特定の時間的範囲になったら、同一商品に対し、それまでに使用していたラベル(通常ラベル)とは異なるラベル(期限付きラベル)を取り付けることで、通常ラベルで表示していたラベルデータ(期限無しラベルデータ)とは異なる内容のラベルデータ(期限付きラベルデータ)を表示したい、というニーズが生じている。
【0005】
このような場合、上記特定の時間的範囲が終了したら、上記期限付きラベルは使用しなくなる。したがって、上記従来技術の手法を応用し、上記特定の時間的範囲のために上記期限付きラベルを作成するとき、上記期限付きラベルデータに適用期限を付記しておき、適用期限が過ぎたら自動的に削除されるようにすることが考えられる。しかしながら、その場合、以下のような課題がある。
【0006】
すなわち、上記のようにバーゲンセール期間等の特定の時間的範囲に適用するために上記期限付きラベルを作成する場合、上記適用期限が過ぎ当該特定の時間的範囲外となったら、本来の上記期限無しラベルデータを表示する上記通常ラベルの作成に復帰しなければならない。上記従来技術においては、期限付きデータを期限が過ぎたら自動消去することに主眼が置かれており、適用期限が過ぎたときに本来の期限無しデータの使用に復帰する点については特に配慮されていない。したがって、上記従来技術を印字ラベル作成システムに適用した場合には、上記適用期限が過ぎ期限付きラベルデータが自動消去されたとしても、それ以降に使用する上記通常ラベルで表示するべき本来の期限無しラベルデータを再度作成する必要があり、その手間が面倒であった。
【0007】
本発明の目的は、期限無しラベルデータを再度作成することなく、円滑かつ確実に期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成へと復帰できる、印字ラベル作成システム及びこれに用いるラベルデータ管理サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明は、所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバと、前記ラベルデータ管理サーバに対しアクセス可能に設けられ、被印字媒体を搬送する搬送手段と前記搬送手段で搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段とを備えたラベル作成装置にそれぞれ接続された、複数のラベル作成端末と、を有する印字ラベル作成システムであって、前記ラベルデータ管理サーバは、前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、を有し、前記複数のラベル作成端末のそれぞれは、前記ラベルデータ管理サーバへの前記アクセス時において前記第1領域に格納されている前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータを取得する、ラベルデータ取得手段と、当該ラベルデータ取得手段により取得された前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータのうち最新のラベルデータを用いて前記印字ラベルを作成するように、前記ラベル作成装置を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の印字ラベル作成システムは、ラベルデータ管理サーバと、複数のラベル作成端末と、を有している。ラベルデータ管理サーバは、管理端末に接続されている。管理端末では、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、の両方が生成可能である。ラベルデータ管理サーバは、第1領域及び第2領域を備えており、管理端末により生成されアップロードされた上記期限無しラベルデータや期限付きラベルデータを格納する。複数のラベル作成端末は、それぞれ、上記のように格納された期限無しラベルデータや期限付きラベルデータをダウンロードすることにより、互いに共通の時期に共通のラベル(通常ラベル又は期限付きラベル)を連携して作成することができる。
【0010】
まず、通常時に作成される通常ラベルのための期限無しラベルデータが管理端末で生成されると、ラベルデータ管理サーバの格納処理手段が、その生成された期限無しラベルデータを第1領域に格納する。これにより、通常ラベルを作成すべき上記通常時において、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限無しラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限無しラベルデータを用いた通常ラベルがラベル作成装置により作成される。
【0011】
その後、このように第1領域に期限無しラベルデータが格納されている状態で、ある特定の時間的範囲において一時的に上記通常ラベルに代わって作成されるべき期限付きラベルのための期限付きラベルデータが管理端末で生成されると、ラベルデータ管理サーバの第1判定手段が、所定のタイミングごとに、当該期限付きラベルデータについて判定を行う。すなわち、所定のタイミングごとにその時点での時間区分(例えば、日、週、月)が、当該期限付きラベルデータを使用すべき区分として設定された適用期限の範囲内であるかどうか、が判定される。そして、適用期限の範囲内であった場合には、通常ラベルに代えて期限付きラベルが作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの退避処理手段が、上記第1領域に格納済みの期限無しラベルデータに代えて、上記生成された期限付きラベルデータを第1領域に格納する。その際、退避処理手段は、期限無しラベルデータを、消去したり上書き更新するのではなく、いったん第2領域に退避させておく。これにより、期限付きラベルを作成すべき上記適用期限においては、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限付きラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限付きラベルデータを用いた期限付きラベルがラベル作成装置により作成される。
【0012】
その後、上記のように期限付きラベルは、特定の適用期限の範囲内でのみ作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの第2判定手段は、第1領域に期限付きラベルデータが格納され第2領域に期限無しラベルデータが退避されている状態において、所定のタイミングごとに、当該期限付きラベルデータについて判定を行う。すなわち、所定のタイミングごとにその時点での時間区分(例えば、日、週、月)が、上述した当該期限付きラベルデータを使用すべき区分として設定された適用期限の範囲外であるかどうか、が判定される。そして、適用期限の範囲外であった場合には、期限付きラベルに代えて再度通常ラベルが作成されるべきであることから、ラベルデータ管理サーバの復帰処理手段が、上記第2領域に退避していた期限無しラベルデータを、上記第1領域に戻し、格納する。これにより、各ラベル作成端末のラベルデータ取得手段によって第1領域から期限無しラベルデータが取得され、さらに制御手段の制御によって当該期限無しラベルデータを用いた通常ラベルがラベル作成装置により作成される。
【0013】
以上のようにして、本願発明では、通常時においては、ラベルデータ管理サーバからダウンロードした共通の期限無しラベルデータを用いて各ラベル作成装置が共通に通常ラベルを作成することができるとともに、ある特定の時間的範囲(期限付きラベルデータの適用期限の範囲)においては、上記通常ラベルに代えて、ラベルデータ管理サーバからダウンロードした共通の期限付きラベルデータを用いて各ラベル作成装置が共通に期限付きラベルを作成することができる。
【0014】
このとき、上記特定の時間的範囲が到来し通常ラベルの作成から期限付きラベルの作成に移行するとき、ラベルデータ管理サーバは、それまで使用されていた期限無しラベルデータを消去したり上書き更新するのではなく、いったん第2領域に退避させておく。これにより、上記特定の時間的範囲が過ぎ去って再び期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成に復帰するとき、上記第2領域に退避させていた期限無しラベルデータを再び容易に使用することができる。この結果、同じ内容の期限無しラベルデータを管理端末で再度作成する等の面倒な作業を行う必要がなく、円滑かつ確実に、通常ラベルと期限付きラベルとの切り替えを実行することができる。したがって、例えば商品販売におけるバーゲンセール等、通常の処理態様に復帰することを前提に臨時の処理態様を一時的に実行する場合などに、特に有用である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、期限無しラベルデータを再度作成することなく、円滑かつ確実に期限付きラベルの作成から通常ラベルの作成へと復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態の印字ラベル作成システム全体を表すシステム構成図である。
【図2】印字ラベル作成システムの管理サーバ、管理端末、ラベル作成端末、ラベル作成装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図3】通常ラベルと期限付きラベルとの切り替え及び復帰を説明する説明図である。
【図4】管理サーバのラベルエリアと退避エリアとを表す説明図である。
【図5】期限無しラベルデータを退避エリアに一時的に退避させた状態を表す説明図である。
【図6】退避エリアに格納した期限無しラベルデータをラベルエリアに復帰させた状態を表す説明図である。
【図7】管理サーバのCPUが実行する処理の手順を表すフローチャートである。
【図8】アップロード処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】データチェック処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】ダウンロード処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図11】ラベル作成端末のCPUにより実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】離散的な時間区分において期限付きラベルを作成する変形例において、通常ラベルと期限付きラベルとの切り替え及び復帰を説明する説明図である。
【図13】管理サーバのラベルエリアと退避エリアと第2退避エリアを表す説明図である。
【図14】期限無しラベルデータを退避エリアに一時的に退避させた状態を表す説明図である。
【図15】期限付きラベルデータを第2退避エリアに一時的に退避させた後、退避エリアに格納した期限無しラベルデータをラベルエリアに復帰させた状態を表す説明図である。
【図16】管理サーバのCPUにより実行されるデータチェック処理の制御手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、例えば、所定の商品を販売する販売会社の組織において、中枢部(本社)で一括して作成したラベルデータが複数の末端部(例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等からなる支店)でそれぞれ取得され、各支店において当該取得されたラベルデータを用いて印字ラベルを作成し商品に取り付けて販売する場合の実施形態である。
【0018】
<システム概略構成>
図1に、本実施形態の印字ラベル作成システムのシステム構成を示す。図1において、印字ラベル作成システム1は、本社CRに設置され、ラベル情報管理用の管理端末2とサーバ本体STとを備えた管理サーバST(ラベルデータ管理サーバ)と、各支店BRにそれぞれ設置された、印字ラベルLを作成するためのラベル作成装置4と、例えば汎用コンピュータで構成され上記ラベル作成装置4にそれぞれ接続されたラベル作成端末3とを備えている。各支店BRのラベル作成端末3それぞれは、適宜のネットワークNW(後述の図2参照)を介して上記管理サーバSTに送受信可能に接続されている。管理サーバSTから、各ラベル作成端末3が共通のラベルデータ(詳細は後述)をそれぞれ取得することができる。上記ラベル作成装置4によって作成された印字ラベルLは、各支店BRで販売される上記商品の包装紙や容器等に取り付けられる。
【0019】
<各部の機能的構成>
図2を用いて、上記印字ラベル作成システム1の管理サーバST、管理端末2、ラベル作成端末3、ラベル作成装置4の詳細機能を説明する。
【0020】
図2において、本社CRに設置された上記管理サーバSTは、適宜のネットワークNWを介し、各支店BRに配備された上記ラベル作成端末3に接続されている。また、各ラベル作成端末3はそれぞれラベル作成装置4に接続されている。
【0021】
管理サーバSTのサーバ本体SSは、CPU12と、例えばRAMやROM等からなるメモリ13と、ハードディスク装置からなり印字ラベルLの取付対象に対し取り付けられるラベルデータ(後述する期限付きラベルデータ及び期限無しラベルデータを含む)等を登録し記憶する大容量記憶装置16と、上記ネットワークNWを介して各ラベル作成端末3との情報信号の授受の制御を行うネットワーク通信制御部17と、を備えている。CPU12は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって管理端末2やラベル作成端末3との間で各種の情報信号の送受を行うようになっている。このプログラムには、後述する図9、図16のデータチェック処理に係る制御手順を実行するための印字ラベル作成プログラムが含まれている。
【0022】
管理端末2は、例えば本社CRのシステム管理者からの指示や情報が入力される操作部14と、各種情報やメッセージを表示する表示部15と、ハードディスク装置からなり所定の情報(後述)を登録し記憶するメモリ18と、を備えている。
【0023】
ラベル作成装置4は、ラベル作成用のテープ(被印字媒体)203を巻回したテープロール204を着脱可能な(又はテープロール204を備えたカートリッジを着脱可能な)テープロールホルダ部210と、このテープロール204から繰り出されたテープ203の印字領域に所定の印字を行う印字ヘッド205(印字手段)と、印字ヘッド205を駆動制御する制御回路202と、上記ラベル作成端末3及びラベル作成端末3を介した管理サーバSTとの間で行われる通信の制御を行う通信制御部208と、テープ203への印字が終了したテープ203を所定の長さに切断して印字ラベルLとするカッタ207と、印字ヘッド205に対向して設けられ、制御回路202により制御されてテープロール204を搬送する搬送装置209(搬送手段)とを有する。
【0024】
上記ラベル作成装置4で印字ラベルLを作成する際には、各支店BRにおいて、操作者がラベル作成端末3を適宜に操作することで印字ラベルLの作成指示入力を行う。これにより、後述するように、制御回路202の制御に基づき、管理サーバSTからネットワークNWを経由して取得されたラベルデータを用いて印字ヘッド205がテープ203に印字を行い、カッタ207により当該印字後のテープ203が所望の長さに切断されることで、印字ラベルLが生成される。
【0025】
このとき、この印字ラベル作成システム1では、上述したように、本社CRの上記システム管理者が、各支店BRに共通して提供するためのラベルデータを管理端末2で作成し、例えばメモリ18に保管する。このメモリ18に保管されたラベルデータは、サーバ本体SSにアップロードされて格納された後、さらに管理サーバSTから各ラベル作成端末3によりダウンロードされる。これにより、各支店BRの操作者(支店の社員)は、ラベル作成端末3を介してラベル作成装置4を操作し、互いに同時期に同じラベルデータを表示する共通の印字ラベル(通常ラベル及び期限付きラベル。詳細は後述)を連携して作成することができる。上述したようにこの例では各支店BRは例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等であり、各支店BRでは、当該作成された印字ラベルLを対応する商品に取り付け、販売する。
【0026】
<期限付きラベルと通常ラベル>
例えば上記のように各支店BRがスーパーマーケットやコンビニエンスストア等である場合に、同一商品に対し、通常時とバーゲンセールの時期との間で相互に価格を入れ替える場合がある。その場合、バーゲンセールは期間限定であることから、当該バーゲンセール用の印字ラベルL2(以下適宜、「期限付き印字ラベル」という。後述の図3等参照)をラベル作成装置4で作成するためのラベルデータ(以下適宜、「期限付きラベルデータ」という)が上記管理端末2で作成され、管理サーバSTに格納されている。一方通常時に使用するための印字ラベルL1(以下適宜、「通常ラベル」という。後述の図3等参照)をラベル作成装置4で作成するためのラベルデータ(以下適宜、「期限無しラベルデータ」という)も上記管理端末2で作成され、管理サーバSTに格納されている。
【0027】
各支店BRでは、管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされた上記期限付きラベルデータを用いて、ラベル作成装置4により期限付きラベルL2が作成されるとともに、管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされた上記期限無しラベルデータを用いて、ラベル作成装置4により通常ラベルL1が作成される。各支店BRでは、同一の商品に対し、上記通常時においては上記のようにして作成された通常ラベルL1を取り付けて販売が行われ、上記バーゲンセールの期間においては上記のようにして作成された期限付きラベルL2を取り付けて販売が行われる。
【0028】
<ラベル具体例>
上記通常ラベル及び期限付きラベルの具体例を図3により説明する。この例では、商品としてのチョコレートに設けられる上記通常ラベルL1及び上記期限付きラベルL2を例にとって説明する。
【0029】
通常時に使用される通常ラベルL1は、図3(a)に示すように、商品種類を表す印字R1(この例では「チョコレート」)と、製造会社名を表す印字R2(この例では「●●製菓」)と、販売価格を表す印字R3(この例では「110円」)とが形成されている。
【0030】
バーゲンセール期間に使用される期限付きラベルL2は、図3(b)に示すように、上記通常ラベルL1と同一内容の印字R1及び印字R2と、上記通常ラベルL1とは異なる内容のバーゲンセール用の割引販売価格を表す印字R3(この例では「90円」)とが形成されている。
【0031】
そして、図3(a)及び図3(b)に示すように、この例では、7月1日〜7月31日までがバーゲンセールの期間であり、それ以外の6月30日までと8月1日以降がバーゲンセールでない通常時となる。したがって、6月30日までは図3(a)に示す通常ラベルL1が使用され、バーゲンセール期間である例えば7月1日から7月31日の間には図3(b)に示す期限付きラベルL2が一時的に切り替えられて使用され、さらに8月1日となると再び図3(a)に示す通常ラベルL1が使用される。
【0032】
上記のような、各支店BRにおける通常ラベルL1→期限付きラベルL2→通常ラベルL1の切り替えに対応し、本実施形態では、バーゲンセール期間が到来すると、管理サーバSTからラベル作成端末3が取得するラベルデータを上記通常ラベルL1に対応した上記期限無しラベルデータから上記期限付きラベルL2に対応した期限付きラベルデータに自動的に切り替える。そしてさらに、バーゲンセール期間が過ぎると管理サーバSTからラベル作成端末3が取得するラベルデータを上記期限付きラベルL2に対応した期限付きラベルデータから上記通常ラベルL1に対応した上記期限無しラベルデータに自動的に切り替える。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0033】
<サーバ内の記憶エリア>
上記のような切り替えを実行するために、本実施形態の特徴として、図4〜図6に示すように、管理サーバSTの大容量記憶装置16(メモリ13でもよい。以下同様)にラベルエリアLE1(第1領域)と退避エリアLE2(第2領域)とが設けられている。すなわち、前述した期限無しラベルデータLD1及び期限付きラベルデータLD2は、管理端末2によって予め作成(データ処理)されて上記メモリ18に一括保存管理されており、これら期限無しラベルデータLD1及び期限付きラベルデータLD2は、管理端末2から管理サーバSTにアップロードされて大容量記憶装置16の上記ラベルエリアLE1にまず保存される(但し後述のように期限無しラベルデータLD1はラベルエリアLE1から退避エリアLE2に一時的に移動する場合がある)。
【0034】
そして、上記ラベルエリアLE1及び退避エリアLE2のうち、ラベルエリアLE1内のラベルデータは、各ラベル作成端末3からのアクセス時(後述の図10参照)にネットワーク通信制御部17及びネットワークNWを介してラベル作成端末3にダウンロードされるようになっている。これにより、上記ラベルエリアLE1に格納された状態の期限無しラベルデータLD1や期限付きラベルデータLD2が、各支店BRのラベル作成端末3で取得されるので、各支店BRでは互いに共通の時期に共通のラベル(通常印字ラベルL1又は期限付きラベルL2)を連携して作成することができる。
【0035】
図4に示すように、ラベルエリアLE1は、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」「期限有無」「期限」の各項目を備えている。ラベルエリアLE1は、Key「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。
【0036】
この例では、Key「01」で表される区分には、ラベル名称「Cookie.lbx」で表される、「クッキー ●●製菓 140円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。またKey「02」で表される区分には、ラベル名称「Chocolate.lbx」で表される、「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。さらにKey「03」で表される区分には、ラベル名称「Jelly.lbx」で表される、「いちごゼリー ●●製菓 158円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。また、Key「99」で表される区分には、ラベル名称「Ice.box」で表される、「アイスクリーム ●●氷菓 98円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。
【0037】
ここで、各区分の「期限有無」項目には、当該区分に収納された各ラベルデータの適用期限の有無を表すフラグが記録されている。当該区分のラベルデータが上記期限付きラベルデータLD2である場合(後述の図5のKey「02」のラベルデータ参照)、すなわち前述のように特定の時間的範囲が来たら通常ラベルL1から切り替えられる期限付きラベルL2を作成するためのデータである場合には、管理端末2の適宜の操作で当該ラベルデータに当該フラグ「1」の値が付加されており、このラベルデータがラベルエリアLE1に書き込まれるとき(後述の図8の「アップロード処理」参照)に上記「期限有無」区分にフラグ「1」が書き込まれる。この場合には、さらに管理端末2からの操作によって対応する適用期限情報が当該ラベルデータに付加されており、このラベルデータがラベルエリアLE1に書き込まれるとき(後述の図8の「アップロード処理」参照)に「期限」区分に当該適用期限情報が書き込まれる。図4の例では、Key「02」のラベルデータに対し、上記バーゲンセール期間に対応した適用期限「2011年7月1日〜2011年7月31日」が上記適用期限情報として付加されている。一方、当該区分のラベルデータが上記期限なしラベルデータLD1である場合(図4のKey「01」「02」「03」「99」の各ラベルデータ参照)は、当該ラベルデータの「期限有無」区分の上記フラグは「0」のままとなり、当該ラベルデータに対応した「期限」は空白となる。
【0038】
一方、退避エリアLE2には、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」の各項目を備えている。退避エリアLE2も、上記同様、ラベルエリアLE1と共通のKey「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。但し図4に示す状態ではラベルデータは収納されておらず、空の状態となっている。
【0039】
<データ移動の例>
次に、上記構成のラベルエリアLE1及び退避エリアLE2におけるデータ移動の挙動を、先に図3に示した、チョコレートに取り付ける上記通常ラベルL1を上記バーゲンセール期間だけ期限付きラベルL2に切り替える場合を例にとって説明する。上記図4では、上記チョコレートのバーゲンセール期間(2011年7月1日〜2011年7月31日)の前日までのラベルエリアLE1及び退避エリアLE2の内容を示している。
【0040】
図4において、上記通常期である6月30日までは、前述したように、ラベルエリアLE1のKey「02」の区分に、前述の各印字R1〜R3「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。この時点で、既にバーゲンセール期間に備えて後述の期限付きラベルデータLD2が作成され管理端末2のメモリ18に記憶され準備済みであるが、当該期限付きラベルデータLD2はまだ書き込まれておらず、これに対応して「期限有無」項目において上記フラグ「0」のままとなっている。
【0041】
その後、図5に示すように、上記チョコレートのバーゲンセール期間の初日である7月1日となると、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、対応するラベル名とともに(以下、すべての退避動作・復帰動作について同様である)、上記フラグ1であることに対応して、退避エリアLE2の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記のようにバーゲンセール用に管理端末2に準備されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2が新規に格納(管理端末2から管理サーバSTへ自動アップロード)される。その際、上記期限付きラベルデータLD2に付加されていた適用期限情報に基づき「期限有無」項目の上記フラグ「1」となり、また「期限」項目には「2011/7/1〜2011/7/31」の期間が記録される。
【0042】
前述のようにラベルエリアLE1の内容は管理サーバSTからラベル作成端末3にダウンロードされることから、上記の結果、7月1日以降は、各支店BRでは、ラベル作成装置4において上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2を用いて、対応する期限付きラベルL2(図3参照)を一斉に作成することができる。これにより、各支店BRでは、それまで通常ラベルL1を取り付けて110円で販売していたチョコレートを、当該7月1日〜7月31日までのバーゲンセール期間限定で、期限付きラベルL2を取り付けて割引価格90円で販売することができる。
【0043】
その後、上記7月31日までのバーゲンセール期間が終了し、その翌日の8月1日となると、図6に示すように、退避エリアLE2の上記Key「02」の区分に退避していた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、元々収納されていたラベルエリアLE1のKey「02」の区分に復帰する。その際、その時点でラベルエリアLE1の当該Key「02」の区分に存在していたバーゲンセール用の上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2は、退避エリアLE2から復帰してきた上記期限無しラベルデータLD1によって上書き更新される形で内容が消去される。これに対応して「期限有無」項目の上記フラグも「0」に戻り、また「期限」項目には空白に戻る。
【0044】
上記の結果、8月1日以降は、各支店BRでは、ラベル作成装置4において上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1を再び用いて、対応する通常ラベルL1(図3参照)を一斉に作成することができる。これにより、各支店BRでは、バーゲンセール期間中において期限付きラベルL2を取り付けて90円で販売していたチョコレートを、元通り通常ラベルL1を取り付けて通常の価格110円で販売することができる。
【0045】
<管理サーバの処理>
次に、上記手法を実現するために、管理サーバSTのCPU12が実行する処理の内容を図7〜図11により説明する。
【0046】
図7に示すように、管理サーバSTのCPU12は、「アップロード処理」「データチェック処理」「ダウンロード」処理(いずれも詳細は後述)を、所定周期で実行(例えば毎日1回、24:00に実行等)する。
【0047】
<アップロード処理>
アップロード処理について、図8を用いて説明する。まず、ステップS10において、CPU12は、管理端末2において上述のようにして作成されメモリ18に保存された状態の、未処理の(このアップロード処理が行われていない)新しいラベルデータがあるか否かを判定する。未処理のラベルデータが無い場合にはステップS10の判定が満たされず(S10:NO)、このままフローを終了する。未処理の最新ラベルデータがあればステップS10の判定が満たされ(S10:YES)、ステップS20に移行する。
【0048】
ステップS20では、CPU12は、処理対象の上記未処理の最新ラベルデータの前述のフラグが「1」であるか否かを判定する。フラグが「0」であれば、ステップS20の判定が満たされず(S20:NO)、ステップS30に移行する。一方、ラベルデータのフラグが「1」であれば、ステップS20の判定が満たされ、後述のステップS40に移行する。
【0049】
ステップS30では、CPU12は、処理対象の上記フラグ「0」のラベルデータ、すなわち期限無しラベルデータLD1をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1のうち適宜に割り振られた1つのKeyの区分に格納する。その後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS30が各請求項記載の格納処理手段として機能する。
【0050】
ステップS40では、CPU12は、その時点での時間区分(例えば日、週、月等)が、上記処理対象の上記フラグ「1」のラベルデータすなわち期限付きラベルデータLD2に付加されている前述の適用期限の範囲内に該当するか否かを判定する。適用期限の範囲内に該当しない場合には、ステップS40の判定が満たされず(S40:NO)、後述のステップS90に移行する(当該処理対象の1つのラベルデータについては結局何もしないで終わる)。一方、その時点での時間区分(例えば日、週、月等)が、前述の適用期限の範囲内に該当する場合には、ステップS40の判定が満たされ(S40:YES)、ステップS50に移行する。
【0051】
ところで、この時点で処理対象としている上記フラグ「1」のラベルデータは期限付きラベルデータLD2であり、上記期限付きラベルL2を新たに作成するためのデータである。したがって、その前提として、既に同一の商品に対し、通常ラベルL1を作成するための期限無しラベルデータLD1若しくは今回のラベルよりも前のバーゲンセールのための期限付きラベルL2を作成するための期限付きラベルデータLD2(以下適宜、「先行ラベルデータLD」という)が、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同じKeyを用いて存在しているはずである。ステップS50では、上記に基づき、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同一のKeyとなる、上記先行ラベルデータLDの上記フラグが「1」であるか否か、言い換えれば上記先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2であるか否か、を判定する。先行ラベルデータLDが期限無しラベルデータLD1でありフラグが「0」であればステップS50の判定が満たされず(S50:NO)、ステップS60に移行する。一方、先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2でありフラグが「1」であれば、ステップS50の判定が満たされ(S50:YES)、後述のステップS80に移行する。なお、このステップS50及びステップS40が、各請求項記載の第1判定手段として機能するとともに、第3判定手段としても機能する。
【0052】
ステップS60では、上記のように先行ラベルデータLDが期限無しラベルデータLD1であることに対応し、CPU12は、この時点でラベルエリアLE1の上記同一のKeyに格納されている当該期限無しラベルデータLD1を、退避エリアLE2に一時的に退避させる。
【0053】
その後、ステップS70において、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1の対象Key(上記退避した期限無しラベルデータLD1が使用していたKey)に格納した後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS70及び上記ステップS60が各請求項記載の退避処理手段として機能する。
【0054】
一方、ステップS80では、上記のように先行ラベルデータLDが期限付きラベルデータLD2であったことに対応し、CPU12は、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2をメモリ18から管理サーバ本体SSへアップロードし、ラベルエリアLE1の対象Key(上記既にラベルエリアLE1に先行して記憶されていた期限付きラベルデータLD2のKey)に格納することにより、先行して記憶されていた期限付きラベルデータLD2を上書きして更新する。その後、後述のステップS90に移行する。なお、このステップS80が各請求項記載の更新処理手段として機能する。
【0055】
上記各手順から移行するステップS90では、CPU12は、上記ステップS10と同様、未処理の新しいラベルデータがあるか否かを判定する。未処理のラベルデータが無い場合には判定が満たされず(S90:NO)、このフローを終了する。未処理の最新ラベルデータがあれば判定が満たされ(S90:YES)、ステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。これにより、未処理の最新ラベルデータが複数あった場合でも、それら複数枚のすべてについて1つずつステップS20〜ステップS80の処理が実行される。
【0056】
<データチェック処理>
次に、データチェック処理について、図9を用いて説明する。この処理は、上記ラベルエリアLE1に格納済みの各Keyのラベルデータを、すべてのKeyについてチェックする処理である。
【0057】
図9に示すように、まず、ステップS310において、CPU12は、Keyを特定する変数であるnを1に初期化する。その後、ステップS320に移る。
【0058】
ステップS320において、CPU12は、nが100未満であるか否かを判定する。最初は上記ステップS310においてn=1となっているのでステップS320の判定が満たされ(S320:YES)、ステップS330に移行する。
【0059】
ステップS330では、CPU12は、ラベルエリアLE1の対象Key「n」のラベルデータのフラグが「1」であるか否かを判定する。当該Keyに対応したラベルデータが期限付きラベルデータLD2でありフラグが「1」となっていれば、ステップS330の判定が満たされ(S330:YES)、ステップS340に移行する。当該Keyに対応したラベルデータが期限無しラベルデータLD1でありフラグが「0」であればステップS330の判定が満たされず(S330:NO)、後述のステップS350に移行する。
【0060】
ここで、この時点で処理対象としている上記フラグ「1」のラベルデータはラベルエリアLE1に格納されている期限付きラベルデータLD2であることから、当該期限付きラベルデータLD2の上記「期限」項目には、対応する適用期限の範囲が記載さているはずである。そこで、ステップS340で、CPU12は、この処理を行っている時点の時間区分(例えば日、週、月等)が、当該期限付きラベルデータLD2を使用すべき区分として設定された上記適用期限の範囲内に該当するか否かを判定する。適用期限の範囲内に該当すれば、ステップS340の判定が満たされ(S430:YES)、後述のステップS350に移行する。一方、適用期限の範囲内に該当しなければ、ステップS340の判定が満たされず(S340:NO)、ステップS360に移行する。このステップS340が各請求項記載の第2判定手段として機能する。
【0061】
そしてまた、上述したように、この時点で処理対象としている期限付きラベルデータLD2はラベルエリアLE1に格納されていることから、その前提として、今回処理対象の上記期限付きラベルデータLD2と同じKeyを用いた期限無しラベルデータLD1が、退避エリアLE2の当該Keyに退避しているはずである。そこで、ステップS360では、CPU12は、後述のステップS370での当該退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1の復帰に先立ち、同じKeyである、現在処理対象としているラベルエリアLE1の期限付きラベルデータLD2を消去する。その後、ステップS370に移る。
【0062】
ステップS370では、CPU12は、退避エリアLE2に退避していた上記期限付きラベルデータLD2を、同じKeyのラベルエリアLE1の区分(上記ステップS360の処理で中が空になっている)に戻し格納する。その後、ステップS350に移行する。なお、このステップS370及び上記ステップS360が各請求項記載の復帰処理手段として機能する。
【0063】
ステップS350では、CPU12は、上記変数nに1を加え、ステップS320に戻る。その後、同様の手順を繰り返し、nが100になったら、ステップS320の判定が満たされなくなり(S320:NO)、このフローを終了する。
【0064】
以上のようにして、CPU12は、1〜99のすべてのKeyについて、対応する各ラベルデータの処理を行う。これにより、ラベルエリアLE1の当該Keyのラベルデータが期限無しラベルデータLD1であるか、期限付きラベルデータLD2であっても処理時が適用期限の範囲内であればなにも処理が行われず、期限付きラベルデータLD2であってかつ処理時が適用期限の範囲外であれば、退避していた期限無しラベルデータLD1がラベルエリアLE1に戻される。
【0065】
<ダウンロード処理>
次に、ダウンロード処理について、図10を用いて説明する。
【0066】
図10に示すように、まず、ステップS110において、CPU12は、大容量記憶装置16の上記ラベルエリアLE1の各ラベルデータに新規の未処理の(=まだダウンロードされていない)ラベルデータがあるか否かを判定する。新規の未処理のラベルデータが1つでもあると、ステップS110の判定が満たされ(S110:YES)、ステップS115へ移行する。未処理のラベルデータがなければ判定が満たされず(S110:NO)、そのままこのフローを終了する。
【0067】
ステップS115では、CPU12は、各支店BRのラベル作成端末3からアクセスがあり、ダウンロード要求(指示)があったかどうかを判定する。ダウンロード指示があるまでは判定が満たされず(S115:NO)ループ待機し、ダウンロード指示があった場合は判定が満たされ(S115:YES)、ステップS120に移る。
【0068】
ステップS120では、CPU12は、上記新規のラベルデータ(複数ある場合にはそれら複数のデータすべて)を、ネットワーク通信制御部17及びネットワークNWを介し、各支店BRのラベル作成端末3に送信する。これによって、当該新規のラベルデータが各支店BRによって取得される。その後、このフローを終了する。
【0069】
<ラベル作成端末の処理>
次に、上記サーバでの処理に対応してラベル作成端末3のCPU(図示省略)が実行する制御手順について、図11を用いて説明する。
【0070】
図11において、まず、ステップS210において、ラベル作成端末3のCPUは、管理サーバSTのラベルエリアLE1へアクセスし、新規のラベルデータが格納されているか否かを判定する。新規のラベルデータがラベルエリアLE1に格納されていなければ判定が満たされず(S210:NO)このフローを終了し、新規のラベルデータがラベルエリアLE1に格納されていればステップS210の判定が満たされ(S210:YES)、ステップS220へ移行する。
【0071】
ステップS220では、ラベル作成端末3のCPUは、管理サーバSTに対しダウンロード要求(上述の図10のステップS115参照)を出力し、ラベルエリアLE1に格納されていた当該新規のラベルデータ(期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2)をダウンロードして取得する。このステップS220が各請求項記載のラベルデータ取得手段として機能する。
【0072】
その後、ステップS240において、ラベル作成端末3のCPUは、図示しない操作部を介し、操作者(支店BRの社員)により、ラベル作成指示がされたか否かを判定する。ラベル作成が指示されるまで判定が満たされず(S240:NO)ループ待機し、ラベル作成が指示されたら判定が満たされ(S240:YES)、ステップS250に移る。
【0073】
ステップS250では、ラベル作成端末3のCPUは、ラベル作成装置4の通信制御部208を介し、制御回路202に、上記ステップS220で取得したラベルデータ(期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2)を送信する。これにより、ラベル作成装置4は、ラベル作成端末3から取得された上記期限無しラベルデータLD1又は期限付きラベルデータLD2を用いて、前述のようにして通常ラベルL1又は期限付きラベルL2を作成する。その後、このフローを終了する。なお、このステップS250が、各請求項記載の制御手段として機能する。
【0074】
以上のように構成した本実施形態では、通常時においては、管理サーバSTからダウンロードした共通の期限無しラベルデータLD1を用いて各ラベル作成装置4が共通に通常ラベルL1を作成することができるとともに、ある特定の時間的範囲(期限付きラベルデータLD2の適用期限の範囲。前述の例では商品のバーゲンセール期間)においては、上記通常ラベルL1に代えて、管理サーバSTからダウンロードした共通の期限付きラベルデータLD2を用いて各ラベル作成装置4が共通に期限付きラベルL2を作成することができる。
【0075】
このとき、上記特定の時間的範囲が到来し通常ラベルL1の作成から期限付きラベルL2の作成に移行するとき、管理サーバSTは、それまで使用されていた期限無しラベルデータLD1を消去したり上書き更新するのではなく、いったん退避エリアLE2に退避させておく(図8のステップS60参照)。これにより、上記特定の時間的範囲が過ぎ去って再び期限付きラベルL2の作成から通常ラベルL1の作成に復帰するとき、上記退避エリアLE2に退避させていた期限無しラベルデータLD1を再び容易に使用することができる(図9のステップS370参照)。この結果、同じ内容の期限無しラベルデータLD1を管理端末2で再度作成する等の面倒な作業を行う必要がなく、円滑かつ確実に、通常ラベルL1と期限付きラベルL2との切り替えを実行することができる。したがって、図3を用いて前述したように、例えば商品販売におけるバーゲンセール等、通常の処理態様に復帰することを前提に臨時の処理態様を一時的に実行する場合などに、特に有用である。
【0076】
また、本実施形態では特に、既に期限付きラベルデータLD2がラベルエリアLE1に格納されている状態で、別の期限付きラベルデータLD2が管理端末2で新たに作成された場合には、退避エリアLE2に退避中の期限無しラベルデータLD1を保持しつつ、それまでに使用されていた期限付きラベルデータLD2を、新たな期限付きラベルデータLD2に置き換える(図8のステップS80参照)。これにより、通常ラベル作成復帰時の容易性を確保しつつ、作成される期限付きラベルL2を別の態様に切り替えることができる。
【0077】
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を図12〜図16に基づき説明する。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同等の部分や同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0078】
(1)離散的な時間区分において期限付きラベルを作成する場合
上記実施形態においては、前述の図3で説明したように、例えば7月1日〜7月31日まで、のように、連続的に設定されるバーゲンセール期間において、通常ラベルL1に代えて期限付きラベルL2が作成される場合を例にとって説明した。これに対し、本変形例では、期限付きラベルL2を作成すべき時間区分として、離散的な複数の時間区分の指定が行われる。具体的には、例えば上記図3に対応する図12に示すように、例えば7月の毎週特定曜日である、7月1日・8日・15日・22日の離散的な4日がそれぞれバーゲンセール日である場合である。
【0079】
このような場合、管理サーバSTにおいて上記実施形態と同様の手法が実行された場合、例えば7月のある週に最初の上記特定曜日が到来すると、前述のようにして期限無しラベルデータLD1が退避エリアLE2に退避され、期限付きラベルデータLD2がラベルエリアLE1に格納される。そしてその後、当該特定曜日が過ぎると退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1がラベルエリアLE1に復帰する。この復帰の結果、そのままでは、上記の次の週の上記特定曜日で使用されるべき、ラベルエリアLE1に存在していた期限付きラベルデータLD2に対し期限無しラベルデータLD1が上書保存されることで、当該期限付きラベルデータLD2が消失してしまうため、不便である。
【0080】
そこで、本変形例では、このような場合に備えて、上記図4〜図6にそれぞれ対応する図13〜図15に示すように、管理サーバSTの大容量記憶装置16に、上記消失を防止するための第2退避エリアLE3(第3領域)が設けられる。この第2退避エリアLE3は、退避エリアLE2と同様、この例では、「Key」「ラベル名」「ラベルデータ」の各項目を備えている。退避エリアLE2も、上記同様、ラベルエリアLE1と共通のKey「01」〜「99」でそれぞれ表される99個の区分が設けられており、99個のラベルデータを収納可能である。
【0081】
図13に示すように、上記通常期である6月30日までは、前述と同様、ラベルエリアLE1のKey「02」の区分に、前述の各印字R1〜R3「チョコレート ●●製菓 110円」を表示する通常ラベルL1に対応した期限無しラベルデータLD1が収納されている。この時点で、既にバーゲンセール日に備えて期限付きラベルデータLD2が作成され管理端末2のメモリ18に記憶され準備済みであるが、当該期限付きラベルデータLD2はまだ書き込まれておらず、これに対応して「期限有無」項目において上記フラグ「0」のままとなっている。
【0082】
その後、図14に示すように、上記チョコレートのバーゲンセール日である7月1日となると、上記図5と同様、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1は、上記フラグ1であることに対応して、退避エリアLE2の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記のようにバーゲンセール用に管理端末2に準備されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2が新規に格納(管理端末2から管理サーバSTへ自動アップロード)される。その際、上記期限付きラベルデータLD2に付加されていた適用期限情報に基づき「期限有無」項目の上記フラグ「1」となり、また「期限」項目には「2011/7/1、8,15,22」の各期日が記録される。
【0083】
その後、上記7月1日のバーゲンセール日が終了し、その翌日の7月2日となると、本変形例では、図15に示すように、ラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に収納されていた上記「チョコレート ●●製菓 90円」の期限付きラベルデータLD2は、第2退避エリアLE3の同一のKey「02」の区分に一時的に退避する。そして、その退避により空いたラベルエリアLE1の上記Key「02」の区分に、上記図6と同様、退避エリアLE2の上記Key「02」の区分に退避していた上記「チョコレート ●●製菓 110円」の期限無しラベルデータLD1が復帰する。これに対応して「期限有無」項目の上記フラグも「0」に戻り、また「期限」項目には空白に戻る。本変形例では、第2退避エリアLE3を利用してこのような処理を行うことにより、次の週の上記特定曜日(この例では7月8日)が到来したときには、管理サーバSTでは、前述と同様、ラベルエリアLE1に存在する期限無しラベルデータLD1を再び退避エリアLE2に退避するとともに、上記第2退避エリアLE3に格納されていた期限付きラベルデータLD2を再びラベルエリアLE1へ移すことができる。
【0084】
本変形例において管理サーバSTのCPU12が実行する処理のうち、上記実施形態と異なるデータチェック処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。上記図9と同等の部分には同一の符号を付している。
【0085】
図16において、本変形例では、CPU12は、上記実施形態の図9に示したステップS360に代えて、新たにステップS345が設けられる点だけが図9と異なる。
【0086】
すなわち、上記図9と同様のステップS310、ステップS320、ステップS330を経て、ステップS340において、CPU12は、この処理を行っている時点の時間区分(例えば日、週、月等)が、当該期限付きラベルデータLD2を使用すべき区分として設定された上記適用期限の範囲内(上記の例では7月1日、8日、15日、22日のいずれか)に該当するか否かを判定する。上記7月1日、8日、15日、22日以外の日であって適用期限の範囲外の場合にはステップS340の判定が満たされず(S340:NO)、新たに設けたステップS345に移行する。
【0087】
ステップS345では、CPU12は、後述のステップS370での当該退避エリアLE2に退避していた期限無しラベルデータLD1の復帰に先立ち、同じKeyである、現在処理対象としているラベルエリアLE1の期限付きラベルデータLD2を、第2退避エリアLE3に移動させる。その後、ステップS370に移る。
【0088】
ステップS370では、CPU12は、上記図9と同様、退避エリアLE2に退避していた上記期限付きラベルデータLD2を、同じKeyのラベルエリアLE1の区分(上記ステップS345の処理で中が空になっている)に戻し格納する。なお、このステップS370及び上記ステップS345が各請求項記載の復帰処理手段として機能する。以降は、図9と同様の制御手順であり、詳細な説明を省略する。
【0089】
以上のようにして、本変形例では、期限付きラベルL2を作成すべき時間区分として、離散的な複数の時間区分の指定が行われる場合であっても、円滑かつ確実に、通常時の通常ラベルL1と期限付きラベルL2との切り替えを実行することができる。
【0090】
(2)その他
なお、以上においては、商品の一例としてチョコレート等の菓子に取り付けられ、特定の時間区分により価格表示が変更される印字ラベルLの作成を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、複数の時間区分によって印字表示する情報が切り替えられる商品を印字ラベルLの取り付け対象とする場合であれば、上記以外であっても本発明を適用でき、同様の効果を得る。
【0091】
なお、上記図8、図9、図10、図11、図16等の各図におけるフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0092】
また、上記図1,図2、図7中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0093】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0094】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0095】
1 印字ラベル作成システム
2 管理端末
3 ラベル作成端末
4 ラベル作成装置
12 CPU
203 テープ(被印字媒体)
205 印字ヘッド(印字手段)
209 搬送装置(搬送手段)
L ラベル
L1 通常ラベル
L2 期限付きラベル
LD1 期限無しラベルデータ
LD2 期限付きラベルデータ
LE1 ラベルエリア(第1領域)
LE2 退避エリア(第2領域)
LE3 第2退避エリア(第3領域)
ST 管理サーバ(ラベルデータ管理サーバ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバと、
前記ラベルデータ管理サーバに対しアクセス可能に設けられ、被印字媒体を搬送する搬送手段と前記搬送手段で搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段とを備えたラベル作成装置にそれぞれ接続された、複数のラベル作成端末と、
を有する印字ラベル作成システムであって、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、
前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、
前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、
を有し、
前記複数のラベル作成端末のそれぞれは、
前記ラベルデータ管理サーバへの前記アクセス時において前記第1領域に格納されている前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータを取得する、ラベルデータ取得手段と、
当該ラベルデータ取得手段により取得された前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータのうち最新のラベルデータを用いて前記印字ラベルを作成するように、前記ラベル作成装置を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項2】
請求項1記載の印字ラベル作成システムにおいて、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記退避処理手段によって前記期限付きラベルデータが前記第1領域に格納されている状態で、新たな別の前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該別の期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第3判定手段と、
前記第3判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記一時的に退避した前記期限無しラベルデータを前記第2領域に維持したまま、前記第1領域に格納された前記期限付きラベルデータを、前記別の期限付きラベルデータで上書きして更新する、更新処理手段と、
を有することを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項3】
請求項1記載の印字ラベル作成システムにおいて、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記退避処理手段によって前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータの前記適用期限が、離散的に到来する複数の時間区分により構成されている場合で、かつ、離散的な各時間区分が終わることで前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合には、
前記復帰処理手段が、
その時点で前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータを、前記第1及び第2領域とは異なる第3領域に一時的に退避させると共に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、
ことを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項4】
所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバであって、
前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、
前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、
前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【請求項5】
請求項4記載のラベルデータ管理サーバにおいて、
前記退避処理手段によって前記期限付きラベルデータが前記第1領域に格納されている状態で、新たな別の前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該別の期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第3判定手段と、
前記第3判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記一時的に退避した前記期限無しラベルデータを前記第2領域に維持したまま、前記第1領域に格納された前記期限付きラベルデータを、前記別の期限付きラベルデータで上書きして更新する、更新処理手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【請求項6】
請求項4記載のラベルデータ管理サーバにおいて、
前記退避処理手段によって前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータの前記適用期限が、離散的に到来する複数の時間区分により構成されている場合で、かつ、離散的な各時間区分が終わることで前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合には、
前記復帰処理手段は、
その時点で前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータを、前記第1及び第2領域とは異なる第3領域に一時的に退避させると共に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、
ことを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【請求項1】
所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバと、
前記ラベルデータ管理サーバに対しアクセス可能に設けられ、被印字媒体を搬送する搬送手段と前記搬送手段で搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段とを備えたラベル作成装置にそれぞれ接続された、複数のラベル作成端末と、
を有する印字ラベル作成システムであって、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、
前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、
前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、
を有し、
前記複数のラベル作成端末のそれぞれは、
前記ラベルデータ管理サーバへの前記アクセス時において前記第1領域に格納されている前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータを取得する、ラベルデータ取得手段と、
当該ラベルデータ取得手段により取得された前記期限無しラベルデータ又は前記期限付きラベルデータのうち最新のラベルデータを用いて前記印字ラベルを作成するように、前記ラベル作成装置を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項2】
請求項1記載の印字ラベル作成システムにおいて、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記退避処理手段によって前記期限付きラベルデータが前記第1領域に格納されている状態で、新たな別の前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該別の期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第3判定手段と、
前記第3判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記一時的に退避した前記期限無しラベルデータを前記第2領域に維持したまま、前記第1領域に格納された前記期限付きラベルデータを、前記別の期限付きラベルデータで上書きして更新する、更新処理手段と、
を有することを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項3】
請求項1記載の印字ラベル作成システムにおいて、
前記ラベルデータ管理サーバは、
前記退避処理手段によって前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータの前記適用期限が、離散的に到来する複数の時間区分により構成されている場合で、かつ、離散的な各時間区分が終わることで前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合には、
前記復帰処理手段が、
その時点で前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータを、前記第1及び第2領域とは異なる第3領域に一時的に退避させると共に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、
ことを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項4】
所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がない通常ラベルを作成するための期限無しラベルデータと、前記所定の取り付け対象に対し取り付けられる、適用期限の設定がある期限付きラベルを作成するための期限付きラベルデータと、を生成可能な管理端末に接続されたラベルデータ管理サーバであって、
前記期限無しラベルデータが前記管理端末で生成された場合に、当該期限無しラベルデータを第1領域に格納する格納処理手段と、
前記第1領域に前記期限無しラベルデータが格納されている状態で、前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記第1領域に格納された前記期限無しラベルデータを前記第1領域とは異なる第2領域に一時的に退避させるとともに、対応する前記期限付きラベルデータを前記第1領域に格納する、退避処理手段と、
前記退避処理手段によって、前記第2領域に前記期限無しラベルデータが退避され、前記第1領域に前記期限付きラベルデータが格納されている状態で、その時点での時間区分が当該期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲外になったか否かを、所定のタイミングごとに判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、復帰処理手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【請求項5】
請求項4記載のラベルデータ管理サーバにおいて、
前記退避処理手段によって前記期限付きラベルデータが前記第1領域に格納されている状態で、新たな別の前記期限付きラベルデータが前記管理端末で生成されたとき、その時点での時間区分が当該別の期限付きラベルデータに設定された適用期限の範囲内に該当するか否かを、所定のタイミングごとに判定する第3判定手段と、
前記第3判定手段により前記適用期限の範囲内となったと判定された場合に、前記一時的に退避した前記期限無しラベルデータを前記第2領域に維持したまま、前記第1領域に格納された前記期限付きラベルデータを、前記別の期限付きラベルデータで上書きして更新する、更新処理手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【請求項6】
請求項4記載のラベルデータ管理サーバにおいて、
前記退避処理手段によって前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータの前記適用期限が、離散的に到来する複数の時間区分により構成されている場合で、かつ、離散的な各時間区分が終わることで前記第2判定手段により前記適用期限の範囲外となったと判定された場合には、
前記復帰処理手段は、
その時点で前記第1領域に格納されている前記期限付きラベルデータを、前記第1及び第2領域とは異なる第3領域に一時的に退避させると共に、前記第2領域に退避された前記期限無しラベルデータを前記第1領域に戻して格納する、
ことを特徴とするラベルデータ管理サーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−75450(P2013−75450A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217077(P2011−217077)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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