説明

印字ラベル作成装置、印字ラベル作成システム、印字ラベル作成プログラム、及び印字ラベル作成方法

【課題】操作者の労力負担を増大させることなく、時間に応じて可変印字情報を切り替えつつ印字ラベルを作成する。
【解決手段】印字ラベル作成装置1は、定型印字情報が互いに共通であるとともに可変印字情報が互いに異なる複数のテンプレートTPを、タイマ201での計時結果に応じて予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得し、プラテンローラ26及びサーマルヘッド31を連携して制御することで、取得された各テンプレートTPに含まれる定型印字情報を定型印字領域R1〜R4に印字し、可変印字情報を可変印字領域T1,T2に印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印字媒体に対し所望の印字を行う印字ラベル作成装置及び印字ラベル作成システム、並びに、当該当該印字ラベル作成装置で用いられる印字ラベル作成プログラム及び印字ラベル作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置に関する従来技術として、例えば特許文献1記載の技術がある。この従来技術では、カートリッジホルダを用いて設置されるカートリッジ情報に応じて、印字ラベルの印字内容に関して複数種類設定された印字データパターン(テンプレート)の中から対応する1つの印字データパターンをディスプレイに表示させる。これにより、操作者は、面倒な設定操作を行うことなく容易に所望の印字を行い、印字ラベルを作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−21732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、印字ラベルの利用は多種多様となっており、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売する物品の包装パックにも貼り付けられ、価格を表示するのに利用されている。この場合に上記従来技術の手法を応用すると、同一種類の多数の物品に対し、共通の1つの印字データパターンを用いて同じ内容の印字ラベルを容易に作成し、貼り付けることができる。
【0005】
ここで、例えば、お惣菜や生鮮食料品など、販売される時間区分や製造後の時間経過等によって価格が変動する物品に対し、印字ラベルが貼り付けられる場合があり得る。この場合には、変動する各価格ごとに対応し複数の印字データパターンを予め用意しておく必要がある。これら複数の印字データパターンは、価格表示以外の情報(定型印字情報)は互いに同一であるものの価格表示(可変印字情報)は互いに異なる。そして、時間の経過により価格が変わるタイミングとなったら、操作者が手動で印字データパターンを切り替え、作成される印字ラベルの上記可変印字情報を変える必要がある。このため、操作者の労力負担が大きく、また、切り替え忘れ等により誤った可変印字情報を表示した印字ラベルを作成する等の不都合が生じるおそれもあった。
【0006】
本発明の目的は、操作者の労力負担を増大させることなく、時間に応じて可変印字情報を切り替えつつ印字ラベルを作成することができ、また印字ラベルにおける可変印字情報の誤表示を防止できる、印字ラベル作成装置、印字ラベル作成システム、印字ラベル作成プログラム、及び印字ラベル作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明は、被印字媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字手段と、を有し、印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置であって、時刻を計時する計時手段と、前記印字ラベルの印字領域のうち定型印字領域の印字内容を表す定型印字情報が互いに共通であるとともに物品情報が少なくとも印字される可変印字領域の印字内容を表す可変印字情報が互いに異なる、複数の印字データパターンのそれぞれを、前記計時手段での計時結果に応じて予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得する、パターン取得手段と、前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記パターン取得手段により取得された各印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する、連携制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
本願発明の印字ラベル作成装置では、印字領域に定型印字領域と可変印字領域とが含まれる印字ラベルが作成される。この印字ラベルの作成は、印字データパターンを用いて行われる。印字データパターンは、上記定型印字領域の印字内容(例えば物品の名称等)を表す定型印字情報と、上記可変印字領域の印字内容(例えば物品の価格等)を表す可変印字情報とを、含んでいる。本願発明では、複数の印字データパターンが予め用意されており、これら複数の印字データパターンは、上記定型印字情報が互いに共通である一方、上記可変印字情報が互いに異なっている。
【0009】
そして、本願発明の印字ラベル作成装置は、時刻を計時する計時手段とパターン取得手段とを備えている。パターン取得手段は、上記計時手段の計時結果に応じて、上記複数の印字データパターンのそれぞれを、予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得する。その後、連携制御手段の制御に基づき、搬送手段及び印字手段が、上記取得された各印字データパターンの上記定型印字情報及び可変印字情報をそれぞれ上記定型印字領域及び可変印字領域に印字し、印字ラベルが作成される。
【0010】
上記のようにして、印字ラベルが作成されるときに用いられる印字データパターンが時間区分ごとに切り替えられることにより、(定型印字情報を同一に維持しつつ)時間区分ごとに可変印字情報を変化させて、印字ラベルを作成することができる。これにより、例えば同一種類の物品に対し時間帯によって異なる価格等を表示したいときに、当該価格変更に対応した印字ラベルを作成することができる。特に、計時手段の計時結果に応じて印字データパターンが自動的に変更されることにより、時間区分に応じて操作者が手動操作で印字データパターンを変更する場合に比べ、操作者の労力負担を低減できるとともに、誤った可変印字情報を表示した印字ラベルを作成する等の不都合が生じるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作者の労力負担を増大させることなく、時間に応じて可変印字情報を切り替えつつ印字ラベルを作成することができ、また印字ラベルにおける可変印字情報の誤表示を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態の印字ラベル作成装置を備えたラベル生成システムを表すシステム構成図である。
【図2】印字ラベル作成装置の外観を前方上方から表す斜視図である。
【図3】印字ラベル作成装置の制御系を表す概念図である。
【図4】作成される印字ラベルの例を表す説明図である。
【図5】図4の各印字ラベルに対応したテンプレートを表す説明図である。
【図6】印字ラベル作成装置の制御回路により実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図7】印字データパターンをサーバから事前に読み込む変形例における制御系を表す概念図である。
【図8】制御回路で実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図9】図8のステップS500の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】事前に格納されているテンプレートを読み出す変形例における制御系を表す概念図である。
【図11】制御回路により実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】地域ごとに時間区分の数や境界時刻等を変える変形例において作成される印字ラベルの例を表す説明図である。
【図13】図12に示す各印字ラベルに対応したテンプレートを表す説明図である。
【図14】制御回路において実行される制御手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
本実施形態の印字ラベル作成装置を備えたラベル生成システムを、図1により説明する。
【0015】
図1に示すこのラベル生成システムLS(印字ラベル作成システム)において、印字ラベル作成装置1は、有線あるいは無線による通信回線NWを介してPC118に接続されている。上記PC118は、液晶ディスプレイ等の表示部118aと、キーボードやマウス等である操作部118bと、図示しないCPUやメモリ等を備えた制御部を有している。なお、この例では、PC118が、各請求項記載のサーバとして機能する。
【0016】
印字ラベル作成装置1の構成を図2及び図3を用いて説明する。図2及び図3において、印字ラベル作成装置1は、樹脂製の本体筐体2と、本体筐体2の上側を覆うように後側上端縁部に開閉自在に取り付けられた透明樹脂製の上カバー5とを備えている。上カバー5の前側のフロントカバー6には、印字されたラベル用テープ30A(被印字媒体)を外部に排出する排出口6Aが形成されている。
【0017】
本体筐体2には、所定幅の上記ラベル用テープ30Aがロール状に巻回されたラベル用テープロール30が収納されている(図3参照)。このラベル用テープ30Aは、自己発色性を有する長尺状の感熱シート(いわゆるサーマルペーパー)と、該感熱シートの片面に粘着剤を介して貼り合わされた離型紙とから構成される。ラベル用テープロール30は、例えばカートリッジ化されたものであり、本体筐体2には、このカートリッジを着脱自在なカートリッジホルダ(図示せず)が設けられている。なお、上記のようなカートリッジ方式ではなく、ラベル用テープロール30を直接本体筐体2の内部に収納し、ラベル用テープロール30を本体筐体2の内部で回転させながら、ラベル用テープ30Aを繰り出すようにしてもよい。
【0018】
ラベル用テープロール30から繰り出されたラベル用テープ30Aは、搬送手段としてのプラテンローラ26により搬送される(図3参照)。プラテンローラ26は、プラテンローラ用モータ208によって駆動される。その駆動により、ラベル用テープ30Aに搬送力が働き、ラベル用テープ30Aがラベル用テープロール30から繰り出される。プラテンローラ用モータ208の制御は、プラテンローラ駆動回路209によって行われる。搬送されるラベル用テープ30Aは、サーマルヘッド31(印字手段)とプラテンローラ26との間を通って排出口6Aへと導かれる。なお、センサ239は、上記ラベル用テープ30Aに適宜の識別用マークが設けられている場合に、当該マークを検出する。
【0019】
サーマルヘッド31は、ラベル用テープ30Aの搬送方向と直交する方向に、複数個の発熱素子を備えている(図示せず)。サーマルヘッド31の発熱素子が設けられた面と対向する側に、上記プラテンローラ26は配置されている。発熱素子には、印字すべきドットパターンデータに従って通電がなされ、これによって、ラベル用テープロール30から繰り出されたラベル用テープ30A上に文字や図像等が印字される。サーマルヘッド31に設けられた各発熱素子の駆動は、印刷駆動回路205によって行われる。
【0020】
排出口6Aの内側には、固定刃41Bと可動刃41Aを備えたカッターユニット40が配置されている(図3参照)。サーマルヘッド31により印字が行われたラベル用テープ30Aは、切断用モータやソレノイド等のアクチュエータ(図示せず)により所定のタイミングで可動刃41Aが往復移動することで切断され、所定長さの印字ラベルL(詳細には印字ラベルL−1,L−2,・・等。後述の図4参照)となって排出口6Aから排出される。なお、このようなアクチュエータの駆動力による自動切断動作ではなく、操作者が可動刃41Aを手動で往復移動させて切断する、手動切断としてもよい。あるいは、搬送されるラベル用テープ30Aが所定の切断位置に到達したことを液晶ディスプレイ(LCD)27等に表示し、その表示を見た操作者が所定の切断ボタン(後述のいずれかのキー4A〜4Iでもよい)を操作することで上記アクチュエータにより可動刃41Aが移動し、切断を行うようにしてもよい。
【0021】
排出口6Aの上側の前面部には、上記液晶ディスプレイ(LCD)27と、キー入力部4とが配置されている(図2参照)。液晶ディスプレイ27は、後述する制御回路210の制御により、各印刷設定画面等を表示する。キー入力部4は、複数(この例では9個)のキー4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G,4H,4Iを備えている。
【0022】
フロントカバー6の下側縁部には、フロントカバー6の前側を覆うようにトレー部材9が開閉自在に取り付けられている(図2参照)。トレー部材9は、上端部に形成された凹み部9Aに操作者が指を掛け前側に回動させることにより、開く。なお、図示していないが、本体筐体2の背面部には図示しない電源コードが接続されるインレットと、複数のUSB(Universal Serial Bus)コネクタとが設けられている。また本体筐体2の適宜の箇所に、上記電源コードを介した給電により装置電源をON又はOFFする電源スイッチが設けられている(いずれかのキー4A〜4Iがこの電源スイッチ機能を備えていてもよい)。上記USBコネクタを用いることで、通信回線NWを介してPC118との接続が可能となる。
【0023】
制御回路210は、いわゆるマイクロコンピュータであり、例えばRAMやROMからなるメモリ210Aを備える。なお、このメモリ210Aが、各請求項記載の第1パターン記憶手段として機能する。また制御回路は、メモリ210A以外にも、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU等を備えており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って処理を行う。このプログラムには、後述する図6の制御手順(後述の(1)の変形例では図8及び図9の制御手順、(2)の変形例では図11の制御手順、(3)の変形例では図14の制御手順)を実行するための印字ラベル作成プログラムが含まれている。制御回路210は、プラテンローラ駆動回路209及び印刷駆動回路205等を介し、印字ラベル作成装置1全体の動作を制御する。また制御回路210には、液晶ディスプレイ27と、現在時刻を計時する計時手段として機能するタイマ201と、キー入力部4とが接続されている。なお、図示を省略しているが、上記切断用のアクチュエータを制御する切断用駆動回路も接続される。
【0024】
制御回路210は、キー入力部4への適宜の操作者の操作に基づき、後述のテンプレートTP1,TP2,TP3・・等を用いて、印字ラベルLの印字領域Sに印字するための印字データを生成する。そして、制御回路210は、生成された印字データに従って印刷駆動回路205を動作させると共に、プラテンローラ26によりラベル用テープ30Aを繰り出しつつ、サーマルヘッド31による印刷を行わせ、印字ラベルLを作成する。
【0025】
なお、制御回路210は、上記電源コードに接続された電源回路211Aにより給電されるとともに、通信回路211Bを介し通信回線NWに接続されている。この結果、制御回路210は、通信回線NWに接続されたPC118や、さらには図示しないサーバ、他の端末等との間で情報のやりとりが可能となっている。
【0026】
上記の基本構成において、本実施形態の特徴は、テンプレートを用いて印字ラベルが作成されるとき、当該テンプレートが時間区分ごとに自動的に切り替えられることにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0027】
<テンプレートを用いた印字ラベルの作成>
本実施形態では、時間帯で4つのテンプレートTP1〜TP4(印字データパターン。後述の図5参照)に分かれており、現在時刻に応じてこれらのテンプレートTP1〜TP4が差し替えられて用いられる。すなわち、制御回路210は、そのときの現在時刻情報をタイマ201から取得し、その現在時刻情報に応じたテンプレートTP1〜TP4を用いて印字データを生成する。そして、制御回路210は、プラテンローラ駆動回路209、及び印刷駆動回路205を連携させて制御して、上記印字データをラベル用テープ30Aの印字領域Sに印字し、印字ラベルLを作成する。
【0028】
上記のようにして作成される印字ラベルLについて、図4(a)〜図4(d)及び図5により説明する。本実施形態では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の品物(例えば生鮮食料品等)の容器に添付される印字ラベルLの例を示している。例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等においては、製造時の時間帯や製造時からの時間経過に応じて食品(例えば、お惣菜やパン等)の味や食感等が変わるため、各時間帯で価格を調整する場合がある。この例では、1日(24時間)を0:00〜7:00、7:01〜12:00、12:01〜18:00、18:01〜23:59の4つの時間区分に分け、現在時刻がこれらの4つの時間区分のうちいずれに該当するかにより、当該時間区分に適合した印字ラベルL(印字ラベルL−1,L−2,L−3,L−4のいずれか1つ)が当該品物の容器(パック)に貼り付けられる。印字ラベルL−1は、0:00〜7:00までの時間区分においてテンプレートTP−1を用いて作成される。印字ラベルL−2は、7:01〜12:00までの時間区分においてテンプレートTP−2を用いて作成される。印字ラベルL−3は、12:01〜18:00までの時間区分においてテンプレートTP−3を用いて作成される。印字ラベルL−4は、18:01〜23:59までの時間区分においてテンプレートTP−4を用いて作成される。なお、以下適宜、テンプレートTP−1,TP−2,TP−3,TP−4を総称して単に「テンプレートTP」という。
【0029】
<テンプレート切り替えによるラベルの印字内容の変化>
図4(a)〜図4(d)において、各印字ラベルL−1,L−2,L−3,L−4(以下適宜、これらを総称し単に「印字ラベルL」という)の上記印字領域Sには、予め印字内容が定型的に用意されている定型印字領域R1,R2,R3,R4と、印字内容が(各印字ラベルL−1,L−2,L−3,L−4相互間において)可変的に設定される可変印字領域T1,T2とが備えられている。なお、可変印字領域T1,T2は、詳細には、印字ラベルL−1の可変印字領域T1−1,T2−1、印字ラベルL−2の可変印字領域T1−2,T2−2、印字ラベルL−3の可変印字領域T1−3,T2−3、印字ラベルL−4の可変印字領域T1−4,T2−4である(後述)。
【0030】
図4(a)に示す印字ラベルL−1では、定型印字領域R1において定型印字情報の1つとして品物名を表す「品物A」のテキストが印字され、定型印字領域R2において定型印字情報の1つとして「販売価格」のテキストが印字され、定型印字領域R3において定型印字情報の1つとして当該施設、すなわち店舗の名称である「AAA店」のテキストが印字されている。また、可変印字領域T1−2には、上記4つの時間区分のうち当該印字ラベルL−1に対応する時間区分「0:00−7:00」のテキストが印字され、可変印字領域T1−1には販売価格の値である「○○○円」(=価格情報。この値は4つの時間帯に応じて互いに異なる)のテキストが印字されている。なお、可変印字領域T1−1の外側の定型印字領域R4には、定型印字情報の1つとして外郭の枠線が印字されている。
【0031】
図5の最上段には、上記図4(a)に示した印字ラベルL−1を作成するためのテンプレートTP1を示している。このテンプレートTP1では、上記定型印字領域R1の印字内容である上記「品物A」、上記定型印字領域R2の印字内容である「販売価格」、上記定型印字領域R3の印字内容である「AAA店」、上記定型印字領域R4の印字内容である枠線が、(4つのテンプレートTP1〜TP4の相互間において固定的に共通化された)定型印字情報として固定的に予め設定されている。またテンプレートTP1では、上記可変印字領域T2−1の印字内容である上記「0:00−7:00」、上記可変印字領域T1−1には販売価格の値である「○○○円」が、(4つのテンプレートTP1〜TP4の相互間で互いに異なるように可変に設定される)可変印字情報として予め設定されている。
【0032】
そして、現在時刻が上記0:00〜7:00の時間区分に該当している間は、印字ラベル作成装置1では上記テンプレートTP1が用いられることで印字ラベルL−1が作成されるが、7:00を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、新たにPC118から取得されたテンプレートTP−2に自動的に切り替えられ(図5中の白矢印参照。切り替えの詳細については後述)、これによって作成可能な印字ラベルは印字ラベルL−2となる。
【0033】
この印字ラベルL−2は、図4(b)に示すように、上記印字ラベルL−1と同様、定型印字領域R1,R2,R3,R4の「品物A」「販売価格」「AAA店」のテキスト及び枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−2には、上記4つの時間区分のうち当該印字ラベルL−2に対応する時間区分「7:01−12:00」のテキストが印字され、可変印字領域T1−2には販売価格の値である「○×○円」のテキストが印字されている。図5の上から2段目には、図4(b)の印字ラベルL−2を作成するための上記テンプレートTP2を示している。このテンプレートTP2では、上記定型印字領域R1,R2,R3,R4の印字内容である上記「品物A」、「販売価格」、「AAA店」、及び枠線が設定され、また可変印字領域T2−2,T1−2の印字内容である上記「7:01−12:00」「○○○円」が予め設定されている。
【0034】
そして、上記同様、現在時刻が上記12:00を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、さらにテンプレートTP−3に自動的に切り替えられ(図5中の白矢印参照)、これによって作成可能な印字ラベルは印字ラベルL−3となる。
【0035】
この印字ラベルL−3は、図4(c)に示すように、上記印字ラベルL−1,L−2と同様、定型印字領域R1,R2,R3,R4の「品物A」「販売価格」「AAA店」のテキスト及び枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−3には、上記4つの時間区分のうち当該印字ラベルL−3に対応する時間区分「12:01−18:00」のテキストが印字され、可変印字領域T1−3には販売価格の値である「○△△円」のテキストが印字されている。図5の上から3段目には、図4(c)の印字ラベルL−3を作成するための上記テンプレートTP3を示している。このテンプレートTP3では、上記定型印字領域R1,R2,R3,R4の印字内容である上記「品物A」、「販売価格」、「AAA店」、及び枠線が設定され、また可変印字領域T2−3,T1−3の印字内容である上記「12:01−18:00」「○△△円」が予め設定されている。
【0036】
そして、上記同様、現在時刻が上記18:00を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、さらにテンプレートTP−4に自動的に切り替えられ(図5中の白矢印参照)、これによって作成可能な印字ラベルは印字ラベルL−4となる。
【0037】
この印字ラベルL−4は、図4(d)に示すように、上記印字ラベルL−1,L−2,L−3と同様、定型印字領域R1,R2,R3,R4の「品物A」「販売価格」「AAA店」のテキスト及び枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−4には、上記4つの時間区分のうち当該印字ラベルL−4に対応する時間区分「18:01−23:59」のテキストが印字され、可変印字領域T1−4には販売価格の値である「○×△円」のテキストが印字されている。図5の最下段には、図4(d)の印字ラベルL−4を作成するための上記テンプレートTP4を示している。このテンプレートTP4では、上記定型印字領域R1,R2,R3,R4の印字内容である上記「品物A」、「販売価格」、「AAA店」、及び枠線が設定され、また可変印字領域T2−4,T1−4の印字内容である上記「18:01−23:59」「○×△円」が予め設定されている。
【0038】
そして、上記同様、現在時刻が上記23:59を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、再びテンプレートTP−1に自動的に切り替えられ(図5中の矢印参照)、これによって作成可能な印字ラベルが再び印字ラベルL−1となる。以下、同様のローテーションが繰り返される。
【0039】
なお、図5に示したように複数種類のテンプレートTPが用意されている場合、印字ラベルLの作成時にどのテンプレートTPを用いて作成を行うか(すなわち時間区分とテンプレート種類との対応付け)は、印字ラベル作成装置1の個体ごとに固定的に決まっていてもよい。あるいは、操作者が適宜のキー入力部4を操作することで所望のテンプレートTPを選択可能としてもよい。
【0040】
<制御手順>
上述の手法を実現するために、印字ラベル作成装置1の制御回路210が実行するラベル作成処理の内容を、図6により説明する。
【0041】
まずステップS510において、制御回路210は、例えば上記メモリ210Aに予め記憶されている1つのテンプレート(4つのテンプレートTP1〜TP4のうちこの時点で記憶されているいずれか1つ)を読み込む。
【0042】
その後、ステップS520において、制御回路210は、タイマ201から現在時刻情報を取得する。
【0043】
そして、ステップS530において、制御回路210は、ステップS520で取得した現在時刻情報が、ステップS510でメモリ210Aから読み込まれた1つのテンプレートTP1の時間区分と一致するかどうかを判定する。なお、このステップS530が各請求項記載の合致判定手段として機能すると共に、区分検知手段としても機能する。テンプレートTP1の時間区分と一致した場合、ステップS530の判定が満たされ、ステップS540へ移行する。一方、テンプレートTP1の時間区分と一致しなかった場合、ステップS530の判定が満たされず、ステップS542に移行する。
【0044】
ステップS542では、制御回路210は、PC118に対し、現在時刻に合致する新たなテンプレートTPの送付を要求する。すなわち、PC118は、図5に示した4つのテンプレートTP1,TP2,TP3,TP4をそれぞれの時間区分と対応づけて上記制御部のメモリ(サーバ側記憶手段)に格納している(あるいは各テンプレートTPそのものに時間区分情報が含められていてもよい)。そして、PC118の制御部の上記CPUは、ステップS542における制御回路210からの要求を受信したら、自らの備えるタイマ(図示せず)より取得したその時点での現在時刻情報(あるいは上記要求と共に印字ラベル作成装置1から受信してもよい)に合致するいずれか1つのテンプレートTPを抽出し、その抽出したテンプレートTPをラベル作成装置1の制御回路210へと送信する。これにより、ステップS542において、制御回路210は、PC118より1つの新たなテンプレートTPをダウンロードすることができる。なお、このステップS542が、各請求項記載のパターン取得手段として機能する。その後、ステップS544に移る。
【0045】
ステップS544では、制御回路210は、上記ステップS542で取得された新たなテンプレートTPを、それまで記憶していたテンプレートTPに代えてメモリ210Aに記憶し(上書き保存)する。その後、ステップS540へ移行する。
【0046】
ステップS540では、制御回路210は、プラテンローラ駆動回路209に制御信号を出力する。これにより、プラテンローラ用モータ208がプラテンローラ26を駆動し、ラベル用テープ30Aの搬送を開始する。
【0047】
そして、ステップS550において、制御回路210は、上記ステップS510で取得されたテンプレート、又は上記ステップS542で取得されたテンプレート、を用いて印字データを生成し、当該生成された印字データに応じた制御信号を印刷駆動回路205に出力する。これにより、サーマルヘッド31がラベル用テープ30Aに対し、上記印字データに対応した印字(定型印字領域R1,R2,R3,R4への上記定型印字情報の印字、及び、可変印字領域T1,T2への上記可変印字情報の印字)を開始する。
【0048】
その後、ステップS560で、制御回路210は、ラベル用テープ30Aへの印字が完了したかどうかを判定する。ラベル用テープ30Aへの印字が完了した場合、ステップS560の判定が満たされ、ステップS570へ移行する。ラベル用テープ30Aへの印字が完了していない場合、ステップS560の判定が満たされるまでループ待機する。
【0049】
ステップS570では、制御回路210は、ラベル用テープ30Aが所定の切断位置に達したかどうか、すなわち、例えば、サーマルヘッド31による印刷の範囲の末端部が、カッターユニット40の固定刃41から所定の長さ分、搬送されたかどうかを判定する。この判定は、例えば、上記ラベル用テープ30Aに設けた適宜の識別用マークを、上記センサ239で検出することにより行えば足りる。あるいは、ある基準位置からの搬送距離を所定の公知の方法(ステッピングモータであるプラテンローラ用モータ208を駆動するプラテンローラ駆動回路209の出力するパルス数をカウントする等)で検出するようにしてもよい。ラベル用テープ30Aが所定の切断位置に達した場合、ステップS570の判定が満たされ、ステップS580へ移行する。ラベル用テープ30Aが所定の切断位置に達していない場合、ステップS570の判定が満たされるまでループ待機する。
【0050】
ステップS580では、制御回路210は、例えばプラテンローラ駆動回路209への制御信号の出力を停止する。これにより、プラテンローラ26の回転が停止し、ラベル用テープ30Aの搬送が停止する。
【0051】
そしてステップS590において、制御回路210は、切断用駆動回路に制御信号を出力する。これにより、上記アクチュエータがカッターユニット40の可動刃41Aを駆動し、可動刃41Aがラベル用テープ30Aを切断する。その後、このルーチンを終了する。
【0052】
なお、上記ステップS540、ステップS550、ステップS560、ステップS570、ステップS580が、各請求項記載の連携制御手段として機能する。
【0053】
以上説明したように、本実施形態の印字ラベル作成装置1においては、印字ラベルLが作成されるときに用いられるテンプレートTPが時間区分ごとに切り替えられることにより、(定型印字情報を同一に維持しつつ)時間区分ごとに可変印字情報を変化させて、印字ラベルL1〜L4を作成することができる。これにより、例えば同一種類の品物に対し時間帯によって異なる複数種類(上記の例では4種類)の価格等を表示したいときに、当該変更される4つの価格に対応した印字ラベルL1,L2,L3,L4を作成することができる。特に、本実施形態では、タイマ201の計時結果に応じてテンプレートがテンプレートTP1→テンプレートTP2→テンプレートTP3→テンプレートTP4→テンプレートTP1→・・と自動的に変更される。 すなわち、互いに異なる時間区分にそれぞれ関連づけられた4つのテンプレートTP1〜TP4のうち、現在時刻に適合するものが切り替えて用いられることで、各時間区分ごとに印字ラベルLの上記可変印字情報を変化させることができる。これにより、時間区分に応じて操作者が手動操作で印字データパターンを変更しなければならない場合に比べ、操作者の労力負担を低減できるとともに、誤った可変印字情報を表示した印字ラベルLを作成する等の不都合が生じるのを防止することができる。
【0054】
また、本実施形態では特に、複数の(この例では4つの)テンプレートTP1〜TP4のうち現在時刻に適合するものがPC118から取得されて記憶されることで、時間区分ごとに印字ラベルTの可変印字情報を変化させる。そしてこのとき、各時間区分にそれぞれ対応したテンプレートTP1〜TP4はサーバに記憶させておき、その中から現在時刻に適合した1つのテンプレートTPのみが印字ラベル作成装置1に記憶される。これにより、印字ラベル作成装置1側で必要なメモリ210Aのデータ記憶容量を小さくすることができる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、各変形例において、上記実施形態と同等の部分や同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0056】
(1)印字データパターンをサーバから事前に読み込む場合
すなわち、上記実施形態のように、現在時刻に合致する1つのテンプレートTPを印字ラベル作成装置1がその都度PC118から取得するのではなく、事前に印字ラベル作成装置1が全種類のテンプレートTP1〜TP4をPC118から取得して記憶しておくようにしてもよい。本変形例の印字ラベル作成装置1の機能的構成を図7に示す。図7において、本変形例では、制御回路210に、上記メモリ210Aに加え、不揮発性のEEPROM210B(第2パターン記憶手段)が備えられている。
【0057】
本変形例の制御回路210が実行する制御を図8及び図9により説明する。 図8において、まずステップS10にて、制御回路210は、全てのテンプレートTP1〜TP4の送付をPC118に要求する。PC118は、この要求を受信すると、テンプレートTP1〜TP4を制御回路へ送信する。制御回路210は、送信されたテンプレートTP1〜TP4を取得する。
【0058】
その後、ステップS20において、制御回路210は、ステップS10で取得された全てのテンプレートTP1〜TP4を、制御回路210の上記EEPROM210Bに記憶する。
【0059】
そして、ステップS30に移り、制御回路210は、キー入力部4を介し操作者による適宜のラベル作成の操作があったかどうかを判定する。ラベル作成の操作があった場合、ステップS30の判定が満たされ、ステップS500へ移行する。ラベル作成の操作が無ければステップS30の判定が満たされず、ラベル作成の操作があるまでループ待機する。
【0060】
ステップS500の詳細手順を図9に示す。図9において、まず、ステップS520において、制御回路210は、上記タイマ201から現在時刻情報を取得する。
【0061】
その後、ステップS531において、制御回路210は、ステップS520で取得された現在時刻情報が、上記ステップS20でEEPROM210Bに格納されたテンプレートTP1〜TP4のうち、テンプレートTP1の時間区分(上述の例では0:00〜7:00)と一致するかどうかを判定する。テンプレートTP1の時間区分と一致した場合、ステップS531の判定が満たされ、ステップS532へ移行する。ステップS532では、制御回路210はテンプレートTP1をEEPROM210Bから読み込み、後述のステップS540へ移行する。
【0062】
一方、ステップS531において、ステップS520で取得された現在時刻情報がテンプレートTP1の時間区分と一致しなかった場合、ステップS531の判定が満たされず、ステップS533に移行する。
【0063】
ステップS533では、制御回路210は、ステップS520で取得された現在時刻情報が、上記ステップS20でEEPROM210Bに格納されたテンプレートTP1〜TP4のうち、テンプレートTP2の時間区分(上述の例では7:01〜12:00)と一致するかどうかを判定する。テンプレートTP2の時間区分と一致した場合、ステップS533の判定が満たされ、ステップS534へ移行する。ステップS534では、制御回路210はEEPROM210BからテンプレートTP2を読み込み、後述のステップS540へ移行する。
【0064】
一方、ステップS553において、ステップS520で取得された現在時刻情報がテンプレートTP2の時間区分と一致しなかった場合、ステップS533の判定が満たされず、ステップS535に移行する。
【0065】
ステップS535では、制御回路210は、ステップS520で取得された現在時刻情報が、上記ステップS20でEEPROM210Bに格納されたテンプレートTP1〜TP4のうち、テンプレートTP3の時間区分(上述の例では12:01〜18:00)と一致するかどうかを判定する。テンプレートTP3の時間区分と一致した場合、ステップS535の判定が満たされ、ステップS536へ移行する。ステップS536では、制御回路210は、テンプレートTP3をEEPROM210Bから読み込み、後述のステップS540へ移行する。
【0066】
一方、ステップS535において、ステップS520で取得された現在時刻情報がテンプレートTP3の時間区分と一致しなかった場合、ステップS535の判定が満たされず、ステップS537に移行する。
【0067】
ステップS537では、制御回路210は、ステップS520で取得された現在時刻情報が、上記ステップS20でEEPROM210Bに格納されたテンプレートTP1〜TP4のうち、テンプレートTP4の時間区分(上述の例では18:01〜23:59)と一致するかどうかを判定する。テンプレートTP4の時間区分と一致した場合、ステップS537の判定が満たされ、ステップS538へ移行する。ステップS538では、制御回路210はEEPROM210BからテンプレートTP4を読み込み、後述のステップS540へ移行する。
【0068】
一方、ステップS537において、ステップS520で取得された現在時刻情報がテンプレートTP4の時間区分と一致しなかった場合、ステップS537の判定が満たされず、ステップS539に移行する。
【0069】
ステップS539では、制御回路210は、所定のエラー処理を行う。その後、このフローを終了する。
【0070】
上記したステップS532、ステップS534、ステップS536、及び、ステップS538の後は、上記図6と同様のステップS540に移行する。以降、ステップS550、ステップS560、ステップS570、ステップS580、ステップS590は、上記図6に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0071】
なお、上記ステップS532、ステップS534,ステップS536,ステップS538が、各請求項記載のパターン取得手段として機能する。また、上記ステップS531、ステップS533、ステップS535、ステップS537は、各請求項記載の区分判定手段として機能するとともに、区分検知手段としても機能する。さらに、上記ステップS540、ステップS550、ステップS560、ステップS570、ステップS580が、各請求項記載の連携制御手段として機能する。
【0072】
本変形例においては、上記のようにしてEEPROM210Bに記憶された複数(この例では4つ)のテンプレートTP1〜TP4のうち現在時刻に適合するテンプレートTPが印字に用いられることで、時間区分ごとに印字ラベルLの可変印字情報を変化させることができる。そして、予めサーバからテンプレートTP1〜TP4を一括して取得しEEPROM210Bに記憶することにより、上記実施形態のように時間区分が切り替わるごとにPC118から対応する1つのテンプレートTPを取得する場合に比べ、PC118と印字ラベル作成装置1との通信回数を低減できる。この結果、通信制御及びラベル作成制御を簡素化することができる。
【0073】
(2)事前に格納されている印字データパターンを読み出す場合
すなわち、本変形例では、PC118などのサーバを用いず、印字ラベル作成装置1の単体で処理を行ういわゆるオールインワンタイプの変形例である。この場合、予め、印字ラベル作成装置1は、適宜の手法(例えばネットワーク通信や、外付けハードディスクドライブ等)で事前に複数のテンプレートTP1〜TP4を取得し、EEPROM210Bに格納しておく。
【0074】
本変形例の印字ラベル作成装置1の機能的構成を図10に示す。図10において、本変形例では、図7に示した構成から、通信回路211Bが省略されている。それ以外の構成は図7と同等である。
【0075】
本変形例の制御回路210が実行する制御を図11により説明する。図11において、まず、上記図8と同様のステップS30にて、制御回路210は、キー入力部4を介し操作者による適宜のラベル作成の操作があったかどうかを判定する。ラベル作成の操作があった場合、ステップS30の判定が満たされ、ステップS500へ移行する。ラベル作成の操作が無かった場合、ステップS30の判定が満たされず、制御回路210はラベル作成の操作が有るまでループ待機する。
【0076】
ステップS500において、制御回路210はラベル作成処理を実行し、印字ラベル作成装置1単体で、時間区分ごとに可変印字情報が変化する印字ラベルLを作成する。このステップS500の詳細内容は図9を用いたラベル作成処理500と同等の内容で足りるので、詳細な説明を省略する。
【0077】
本変形例においては、EEPROM210Bに事前に格納しておいたテンプレートTP1〜TP4を用いて印字ラベルL1〜L4を作成する。これにより、サーバとの情報送受信を必要とせず、印字ラベル作成装置1単体で時間区分ごとに可変印字情報が変化する印字ラベルLを作成することができる。
【0078】
(3)地域ごとに時間区分の数や境界時刻等を変える場合
以上は、1日24時間を区切る時間区分が「0:00〜7:00」「7:01〜12:00」「12:01〜18:00」「18:01〜23:59」の4つであった場合を例にとって説明したが、これに限られるものではない。特に、そのような時間区分(区分の数や区分どうしの境界時刻)を、地域によって異ならせるようにしてもよい。
【0079】
すなわち、本変形例では、サーバとして用いられるPC118の上記制御部に、各地の地域情報がサーバ側記憶情報として記憶されている。なお、サーバとしては例えば店舗に設置される上記PC118に限定されず、国内の適宜の箇所に設置されたメインサーバであってもよい。
【0080】
本変形例では、上記サーバとしてのPC118に、図4(a)〜(d)に示した印字ラベルL1〜L4を作成するためのパターングループとしてのテンプレートTP1〜TP4(以下適宜、「第1テンプレート群」という)に加え、図12に示す印字ラベルL1′,L2′,L3′をそれぞれ作成するための、図13に示すパターングループとしてのテンプレートTP1′,TP2′,TP3′(以下適宜、「第2テンプレート群」という)が記憶されている。これらテンプレートTP1′,TP2′,TP3′は「0:00〜7:00」「7:01〜12:00」「12:01〜23:59」の3つの時間区分とそれぞれ対応づけられており、上記テンプレートTP1,TP2,TP3,TP4とは時間区分との対応付けの態様が異なっている。
【0081】
図12(a)〜図12(c)において、各印字ラベルL−1′,L−2′,L−3′(以下適宜、これらを総称し単に「印字ラベルL′」という)の上記印字領域Sに、前述の定型印字領域R1,R2,R3,R4と同様に予め印字内容が定型的に用意されている定型印字領域R1′,R2′,R3′と、前述の可変印字領域T1,T2と同様に予め印字内容が(各印字ラベルL−1′,L−2′,L−3′相互間において)可変的に設定される可変印字領域T1′,T2′とが備えられている。なお、可変印字領域T1′,T2′は、詳細には、印字ラベルL−1′の可変印字領域T1−1′,T2−1′、印字ラベルL−2′の可変印字領域T1−2′,T2−2′、印字ラベルL−3′の可変印字領域T1−3′,T2−3′である。
【0082】
図12(a)に示す印字ラベルL−1′では、この例では、定型印字領域R1′において上記定型印字領域R1と同様の「品物A」が印字され、定型印字領域R2′において上記定型印字領域R2と同様の「販売価格」が印字され、定型印字領域R3′においては上記定型印字領域R3の内容とは異なる、店舗の名称である「BBB店」のテキストが印字され、可変印字領域T2−1の外側の定型印字領域R4′には上記定型印字領域R4と同様の枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−1′には、上記3つの時間区分のうち当該印字ラベルL−1′に対応する時間区分「0:00−7:00」のテキストが印字され、可変印字領域T1−1′には販売価格の値である「○○○円」のテキストが印字されている。
【0083】
図13の最上段には、上記図12(a)に示した印字ラベルL−1′を作成するためのテンプレートTP1′を示している。このテンプレートTP1′では、上記定型印字領域R1′の印字内容である上記「品物A」、上記定型印字領域R2′の印字内容である「販売価格」、上記定型印字領域R3′の印字内容である「BBB店」、上記定型印字領域R4′の印字内容である枠線が、(3つのテンプレートTP1′〜TP3′の相互間において固定的に共通化された)定型印字情報として固定的に予め設定されている。またテンプレートTP1′では、上記可変印字領域T2−1′の印字内容である上記「0:00−7:00」、上記可変印字領域T1−1′には販売価格の値である「○○○円」が、(3つのテンプレートTP1′〜TP3′の相互間で互いに異なるように可変に設定される)可変印字情報として予め設定されている。
【0084】
そして、本変形例の印字ラベル作成装置1において、地域情報に合わせてPC118でテンプレートTP1′,TP2′,TP3′が選択され(後述)送信されてきた場合には、現在時刻が上記0:00〜7:00の時間区分に該当している間は、印字ラベル作成装置1では上記テンプレートTP1′が用いられることで印字ラベルL−1′が作成されるが、7:00を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、新たにPC118から取得されたテンプレートTP−2′に自動的に切り替えられ(図13中の白矢印参照。切り替えの詳細については前述と同様)、これによって作成可能な印字ラベルは印字ラベルL−2′となる。
【0085】
この印字ラベルL−2′は、図12(b)に示すように、上記印字ラベルL−1′と同様、定型印字領域R1′,R2′,R3′,R4′の「品物A」「販売価格」「BBB店」のテキスト及び枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−2′には、上記3つの時間区分のうち当該印字ラベルL−2′に対応する時間区分「7:01−12:00」のテキストが印字され、可変印字領域T1−2′には販売価格の値である「○×○円」のテキストが印字されている。図13の上から2段目には、図12(b)の印字ラベルL−2′を作成するための上記テンプレートTP2′を示している。このテンプレートTP2′では、上記定型印字領域R1′,R2′,R3′,R4′の印字内容である上記「品物A」、「販売価格」、「BBB店」、及び枠線が設定され、また可変印字領域T2−2′,T1−2′の印字内容である上記「7:01−12:00」「○○○円」が予め設定されている。
【0086】
そして、上記同様、現在時刻が上記12:00を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、さらにテンプレートTP−3′に自動的に切り替えられ(図13中の白矢印参照)、これによって作成可能な印字ラベルは印字ラベルL−3′となる。
【0087】
この印字ラベルL−3′は、図12(c)に示すように、上記印字ラベルL−1′,L−2′と同様、定型印字領域R1′,R2′,R3′,R4′の「品物A」「販売価格」「BBB店」のテキスト及び枠線が印字されている。また、可変印字領域T2−3′には、上記3つの時間区分のうち当該印字ラベルL−3′に対応する時間区分「12:01−23:59」のテキストが印字され、可変印字領域T1−3′には販売価格の値である「○△△円」のテキストが印字されている。図13の最下段には、図12(c)の印字ラベルL−3′を作成するための上記テンプレートTP3′を示している。このテンプレートTP3′では、上記定型印字領域R1′,R2′,R3,′R4′の印字内容である上記「品物A」、「販売価格」、「BBB店」、及び枠線が設定され、また可変印字領域T2−3′,T1−3′の印字内容である上記「12:01−23:59」「○△△円」が予め設定されている。
【0088】
そして、上記同様、現在時刻が上記23:59を過ぎると、印字ラベル作成装置1で用いられるテンプレートが、再びテンプレートTP−1′に自動的に切り替えられ(図13中の矢印参照)、これによって作成可能な印字ラベルが再び印字ラベルL−1′となる。以下、同様のローテーションが繰り返される。
【0089】
このとき、例えば上記図13に示す3つのテンプレートTP−1′,TP−2′,TP−3′からなる上記第2テンプレート群は予め定められた第2地域情報(例えば沖縄地方)に関連づけられ、また上記図5に示す4つのテンプレートTP−1,TP−2,TP−3,TP−4からなる上記第1テンプレート群は予め定められた第1地域情報(例えば東京地方)に関連づけられ、PC118の制御部内に記憶されている。
【0090】
そして、印字ラベル作成装置1が、自装置の設置位置が含まれる地域情報(上記の例では第1地域情報又は第2地域情報)をPC118へ出力すると、PC118は印字ラベル作成装置1から入力した地域情報に応じて、複数組のテンプレート群(上記の例では第1テンプレート群と第2テンプレート群の2つ)のうちいずれか1つのテンプレート群を選択し、印字ラベル作成装置1へ送信する。印字ラベル作成装置1は、上記PC118で選択されて送信された1つのテンプレート群の中から取得されたテンプレートを時間区分に応じて用いて、印字ラベルL′を作成する。
【0091】
本変形例の印字ラベル作成装置1の制御回路210が実行する制御を図14により説明する。図14に示すフローが上記実施形態の図6のフローと異なるのは、ステップS530とステップS542との間に新たにステップS541を設けた点である。すなわち、テンプレートTP1の時間区分と一致した場合、ステップS530の判定が満たされると、新たに設けたステップS541へ移行する。ステップS541では、制御回路210は、PC118に対し、自らの設置された地域を表す地域情報(上記の例では第1地域情報又は第2地域情報)を出力する。なお、このステップS541が各請求項記載の地域情報出力手段として機能する。
【0092】
その後、上記図6と同様のステップS542に移り、制御回路210は、PC118に対し、現在時刻に合致する新たなテンプレートTPの送付を要求する。前述したように、PC118は、上記図5に示した第1テンプレート群を構成する4つのテンプレートTP1,TP2,TP3,TP4をそれぞれの時間区分と対応づけるとともに、上記図12に示した第2テンプレート群を構成する3つのテンプレートTP1′,TP2′,TP3′をそれぞれの時間区分と対応付け、上記制御部のメモリ(サーバ側記憶手段)に格納している。
【0093】
そして、PC118の制御部の上記CPUは、上記第1テンプレート群及び第2テンプレート群のうち、ステップS541で受信した印字ラベル作成装置1の地域情報に合致するほうを選択する(パターングループ選択手段としての機能)。そして、ステップS542における制御回路210からの要求の受信に応じて、上記選択したテンプレート群の中から、その時点での現在時刻情報に合致するいずれか1つのテンプレートTPを抽出し、その抽出したテンプレートTPをラベル作成装置1の制御回路210へと送信する。これにより、ステップS542において、制御回路210は、PC118より、自らの存在する地域に合致した、1つの新たなテンプレートTPをダウンロードすることができる。なお、前述と同様、このステップS542が、各請求項記載のパターン取得手段として機能する。その後、ステップS544に移る。以降は、図6と同様の制御手順であり、詳細な説明を省略する。
【0094】
本変形例においては、時間区分ごとに可変印字情報が変化する印字ラベルL又はL′を作成するとき、印字ラベル作成装置1が設置される地域ごとに、テンプレート群と時間区分との対応付けの態様を異ならせることができる。この結果、地方や地域の実情に合致した最適なラベル作りを実行することができる。
【0095】
(4)その他
上記実施形態では3つ又は4つの時間区分ごとに3種類又は4種類のテンプレートTPを順次切り替えたが、これに限られず、2つ又は5つ以上の時間区分ごとに2種類又は5種類以上のテンプレートTPを順次切り替えてもよい。あるいは3つ以上の時間区分がある場合に、少なくとも2つの互いに異なる時間区分において同一のテンプレートTPを使用するようにしてもよい。また、上記(3)の変形例では地域によって時間区分の数や境界時刻を変える例を説明したが、これに限られず、例えば同一地域であっても、季節に応じて上記時間区分の数や境界時刻を変えるようにしてもよい。
【0096】
また、テンプレートTPと時間区分とを対応づける手法にも限られない。すなわち、印字ラベル作成装置1側ではPC118に対し次のテンプレートを要求する時間設定のみが予め決められており、PC118では、その時間設定に対応するように予めテンプレートTPを所定の順序で出力準備フォルダのようなものに配列しておき、上記テンプレートの要求が印字ラベル作成装置1から受信されるたびに、順次当該テンプレートを印字ラベル作成装置1へ送信するようにしてもよい。あるいは、テンプレートTPと時間区分とを直接対応づける代わりに、テンプレートTPの番号と時間区分との対応付けを対応づける組み合わせテーブルを別途設け、そのテーブル内容を適宜変化させる(あるいは複数種類用意しておいて使用するテーブル種類を適宜に変える)ことにより、結果としてテンプレートTPと各時間区分との対応付けや時間区分の数を適宜に変化させるようにしてもよい。
【0097】
なお、以上においては、印字ラベルLを作成するときに操作者が従事する作業として食料品の製造作業等を想定した場合を例にとって説明したが、時間により管理する物品を取り扱う作業であれば、特に食料品関連の作業でなくとも良い。
【0098】
なお、上記図6、図8、図9、図11、図14等の各図におけるフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0099】
また、上記図3,図7、図10中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0100】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0101】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0102】
1 印字ラベル作成装置
26 プラテンローラ(搬送手段)
31 サーマルヘッド(印字手段)
118 PC(サーバ)
201 タイマ(計時手段)
210 制御回路
L 印字ラベル
L′ 印字ラベル
LS ラベル生成システム(印字ラベル作成システム)
TP1〜TP4 テンプレート(印字データパターン)
TP1′〜TP3′ テンプレート(印字データパターン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印字媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字手段と、
を有し、印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置であって、
時刻を計時する計時手段と、
前記印字ラベルの印字領域のうち定型印字領域の印字内容を表す定型印字情報が互いに共通であるとともに物品情報が少なくとも印字される可変印字領域の印字内容を表す可変印字情報が互いに異なる、複数の印字データパターンのそれぞれを、前記計時手段での計時結果に応じて予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得する、パターン取得手段と、
前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記パターン取得手段により取得された各印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する、連携制御手段と、
を有することを特徴とする印字ラベル作成装置。
【請求項2】
請求項1記載の印字ラベル作成装置において、
前記複数の印字データパターンのそれぞれは、互いに異なる時間区分と関連づけられており、
前記計時手段の計時結果が、前記複数の印字データパターンのいずれに関連づけられた前記時間区分に該当するか、を検知する区分検知手段を設け、
前記パターン取得手段は、
前記区分検知手段の検知結果に基づき、複数の印字データパターンのそれぞれを前記時間区分ごとに切り替えつつ取得する
ことを特徴とする印字ラベル作成装置。
【請求項3】
請求項2記載の印字ラベル作成装置において、
前記複数の印字データパターンのうち前記印字ラベルの作成に使用する1つの前記印字データパターンを記憶する第1パターン記憶手段を有し、
前記区分検知手段は、
前記計時手段で計時された現在時刻が、前記第1パターン記憶手段に記憶されている前記1つの印字データパターンに関連づけられた前記時間区分と合致するか否かを判定する合致判定手段を含み、
前記合致判定手段により前記現在時刻が前記1つの印字データパターンに関連づけられた前記時間区分と合致しないと判定された場合には、
前記パターン取得手段は、前記現在時刻が前記時間区分と合致する新たな1つの前記印字データパターンを、サーバから取得し、
前記第1パターン記憶手段は、記憶していた前記1つの印字データパターンに代えて、前記パターン取得手段により取得された前記新たな1つの印字データパターンを記憶し、
前記連携制御手段は、前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記第1パターン記憶手段に記憶された前記新たな1つの印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する
ことを特徴とする印字ラベル作成装置。
【請求項4】
請求項2記載の印字ラベル作成装置において、
予め前記複数の印字データパターンを記憶する第2パターン記憶手段を有し、
前記区分検知手段は、
前記計時手段で計時された現在時刻が、前記第2パターン記憶手段に記憶されている前記複数の印字データパターンのうちいずれに関連づけられた前記時間区分に該当するかを判定する区分判定手段を含み、
前記パターン取得手段は、
前記第2パターン記憶手段に記憶された前記複数の印字データパターンのうち、前記区分判定手段により対応する前記時間区分が前記現在時刻に該当すると判定された1つの前記印字データパターンを、当該第2パターン記憶手段から取得し、
前記連携制御手段は、
前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記パターン取得手段により前記第2パターン記憶手段から取得された前記1つの印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する
ことを特徴とする印字ラベル作成装置。
【請求項5】
被印字媒体を搬送する搬送手段、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字手段、及び、時刻を計時する計時手段、を有し、印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置と、
前記印字ラベルの印字領域のうち定型印字領域の印字内容を表す定型印字情報が互いに共通であるとともに物品情報が少なくとも印字される可変印字領域の印字内容を表す可変印字情報が互いに異なり、かつ、互いに異なる時間区分とそれぞれ関連づけられた、複数の印字データパターンを記憶したサーバ側記憶手段を備えたサーバと、
を有する印字ラベル作成システムであって、
前記印字ラベル作成装置は、
前記複数の印字データパターンのうち前記印字ラベルの作成に使用する1つの前記印字データパターンを記憶する第1パターン記憶手段と、
前記計時手段で計時された現在時刻が、前記第1パターン記憶手段に記憶されている前記1つの印字データパターンに関連づけられた前記時間区分と合致するか否かを判定する合致判定手段と、
前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記第1パターン記憶手段に記憶された前記1つの印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する、連携制御手段と、
前記合致判定手段により前記現在時刻が前記1つの印字データパターンに関連づけられた前記時間区分と合致しないと判定された場合に、前記現在時刻が前記時間区分と合致する新たな1つの前記印字データパターンを、前記サーバの前記サーバ側記憶手段から取得する、パターン取得手段と、
を有し、
前記第1パターン記憶手段は、
前記パターン取得手段により前記新たな1つの印字データパターンが取得された場合には、それまでに記憶していた前記1つの印字データパターンに代えて、当該取得された前記新たな1つの印字データパターンを記憶する
ことを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項6】
請求項5記載の印字ラベル作成システムにおいて、
前記サーバの前記サーバ側記憶手段は、
前記複数の印字データパターンを1組のパターングループとしたとき、前記複数の印字データパターンと前記時間区分との対応付けの態様が互いに異なる、複数組のパターングループを記憶しており、
前記印字ラベル作成装置は、
自装置の設置位置が含まれる地域情報を前記サーバへ出力する地域情報出力手段を有し、
前記サーバは、さらに、
前記印字ラベル作成装置の前記地域情報出力手段から入力した前記地域情報に応じて、前記複数組のパターングループのうちいずれか1つのパターングループを選択するパターングループ選択手段を有し、
前記印字ラベル作成装置の前記パターン取得手段は、
前記サーバ側記憶手段に記憶され前記パターングループ選択手段により選択された前記1つのパターングループの中から、前記新たな1つの印字データパターンを取得する
ことを特徴とする印字ラベル作成システム。
【請求項7】
被印字媒体を搬送する搬送手段、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字手段、及び、時刻を計時する計時手段、を有し、印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置に備えられる演算手段に対し、
前記印字ラベルの印字領域のうち定型印字領域の印字内容を表す定型印字情報が互いに共通であるとともに物品情報が少なくとも印字される可変印字領域の印字内容を表す可変印字情報が互いに異なる、複数の印字データパターンのそれぞれを、前記計時手段での計時結果に応じて予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得する、パターン取得手順と、
前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記パターン取得手順で取得された各印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する、連携制御手順と、
を実行させるための、印字ラベル作成プログラム。
【請求項8】
被印字媒体を搬送する搬送手段、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字手段、及び、時刻を計時する計時手段、を有し、印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置が実行する印字ラベル作成方法であって、
前記印字ラベルの印字領域のうち定型印字領域の印字内容を表す定型印字情報が互いに共通であるとともに物品情報が少なくとも印字される可変印字領域の印字内容を表す可変印字情報が互いに異なる、複数の印字データパターンのそれぞれを、前記計時手段での計時結果に応じて予め定められた時間区分ごとに切り替えつつ取得する、パターン取得手順と、
前記搬送手段及び前記印字手段を連携して制御することで、前記パターン取得手順で取得された各印字データパターンに含まれる、前記定型印字情報を前記定型印字領域に印字し、前記可変印字情報を前記可変印字領域に印字する、連携制御手順と、
を有することを特徴とする、印字ラベル作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−28060(P2013−28060A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165336(P2011−165336)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】