説明

即使用可能の泌尿器カテーテル組立体

【課題】パッケージから引き出して実質的に無菌状態で尿管の中に挿入するように準備する事のできるカテーテルを含む即使用可能の泌尿器カテーテル組立体を提供する。
【解決手段】泌尿器カテーテル組立体は、少なくとも1つの泌尿器カテーテル1と、前記カテーテル1を収容するためのキャビティ11を有するカテーテルパッケージ7とを含む。前記カテーテルはその使用前に液状膨潤媒質によって処理する事によりカテーテルの低摩擦表面特性を生じるためにその表面の少なくとも一部に親水性表面層6を有する。前記パッケージ7がそれぞれ非通気性物質の壁体を有する区画12を含み、前記区画が即使用可能のカテーテル組立体を与えるための前記液状膨潤性媒質を収容する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの泌尿器カテーテルと、前記カテーテルを収容するためのキャビティを有するカテーテルパッケージとを含み、前記カテーテルはその使用前に液状膨潤媒質によって処理する事によりカテーテルの低摩擦表面特性を生じるためにその表面の少なくとも一部に親水性表面層を有するように成された泌尿器カテーテル組立体に関するものである。
【発明の背景および発明の概要】
【0002】
本発明に関連する種類の泌尿器カテーテルは特にEP−A−0,217,771、EP−A−0,586,324およびWO 94/16747から公知であるが、種々の形のカテーテルパッケージはUS−A−3,035,691、 US−A−3,648,704、 US−A−3,967,728, US−A−4,204,527, US−A−4,269,310, US−A−4,379,506, US−A−5,454,798, GB−A−2,284,764, DE−A−2,317,839, EP−A−0,677,299およびDK 設計登録No.0932 1986から公知である。
【0003】
US−A−3,648,704、 US−A−3,967,728, US−A−4,269,310, GB−A−2,284,764 および EP−A−0,677,299は、尿道の中にカテーテルを挿入する前に、カテーテルの先端をゲル様潤滑剤によって潤滑する型のカテーテルと、パッケージとを含み、このような潤滑剤がカテーテルの先端に隣接してパッケージと共にまたパッケージその物の中に配置された破断性袋の中に収容され、またはカテーテルの使用前にパッケージと連結するためにパッケージと共に供給される。
【0004】
失禁ユーザの膀胱の間欠的カテーテル導入法に使用される泌尿器カテーテルの重要な特性は、カテーテルが尿道壁体を損傷させる事なく尿道中を容易に滑動できる事にある。本発明に関連する型のカテーテルは、実際に尿道の中に導入されるカテーテルの表面の少なくとも一部に対してきわめて低い摩擦特性を与える事によってこのような必要を満たすように開発された。カテーテルの関連部分の中に代表的にはコーティングの形の少なくとも1つの親水性表面層を備え、使用の直前にこの層またはコーティングを液状膨潤性媒質と接触させる事によって、この低摩擦表面特性が得られる。
【0005】
カテーテルを尿道の中に配置し次に尿道から引き出す際に低摩擦表面特性を保持する事によって刺激痛を減少させるため、さらに親水性コーティングの中にNaClなどの浸透促進剤を加える事も公知である。
【0006】
この型のカテーテルが病院または診療所の医療施設以外で直接最終ユーザによって使用される場合、非常に不器用で非常に簡単な挿入手順を必要とするような四肢麻痺患者によって使用直前にカテーテルの準備のために使用される最も普通の液状膨潤性媒質は通常の水道水であろう。
【0007】
しかし膀胱の間欠的カテーテル挿入法を実施する際に固有の感染の危険を低下させるには、使用される実際の液状膨潤性媒質とカテーテル挿入の実施される環境ができるだけ清潔で消毒されている必要がある。明らかにこれは多くの日常生活の環境においては満足させる事が非常に困難である。この場合、カテーテル挿入はユーザの通常の生活環境外の例えば公衆トイレなどで実施されなければならず、これらの場所においては給水も全体的衛生状態も十分に高い水準にあるとは期待されないからである。さらに、多くの障害者ユーザは、狭い通路、階段などの単なる物理的バリヤの故にトイレットの中に入るのに非常に困難を感じる。
【0008】
このような理由から本発明の目的は、パッケージから引き出して実質的に無菌状態で尿管の中に挿入するように準備する事のできるカテーテルを含む即使用可能の泌尿器カテーテル組立体を含む組立体を提供する事によりどのような環境でも間欠的泌尿器カテーテル挿入法を容易に実施する事にあり、このようにして間欠的カテーテル挿入法実施するユーザの生活を大幅に改良するにある。
【0009】
本発明のこの目的およびその他の目的を達成するため、下記に説明するように本発明による泌尿器カテーテルは、パッケージが非通気性物質の壁体を有する区画を含み、前記区画が即使用可能のカテーテル組立体を与えるための前記液状膨潤性媒質を収容する事を特徴とする。
【0010】
このコンテキストにおいて、用語「非通気性」とは、5年にも達する、代表的には36ケ月のカテーテルの推奨貯蔵期間を越える期間、使用される液状膨潤性媒質の蒸発による拡散に抵抗するのに十分な気密性を有する任意の物質を意味するものとする。
【0011】
本発明の泌尿器カテーテル組立体の第1シリーズの実施態様においては、液状膨潤性媒質の前記区画がカテーテルを収容するためのキャビティと液流連通している。
【0012】
この型の好ましい実施態様において、カテーテルは非通気性フィルム物質の2枚のシートから成り、これらの2シートが非通気性継手によって相互に連結されて、前記区画およびカテーテルを収容するキャビティを画成する。
【0013】
このようにして、使用直前の液状膨潤性媒質によるカテーテルの準備は、区画の壁体に対して圧力を加える事によって非常に簡単に実施され、このようにしてカテーテルを密接に包囲する断面を有するキャビティに対して、液状膨潤性媒質が転送されてカテーテルの親水性表面層を活性化する事ができる。
【0014】
液状膨潤性媒質の区画はカテーテルを収容するキャビティと完全に一体的に形成され、このようにして製造工程の終了直後に、液状膨潤性媒質がパッケージ中に導入された時に、カテーテルの親水性表面層が活性化される。そこでパッケージの非通気性壁体が活性化された被覆を乾燥から防護し、実際の使用の瞬間までカテーテルの低摩擦表面特性を長期間保存する。
【0015】
しかし液状膨潤性媒質の区画をカテーテルキャビティから分離して液流連通を比較的狭い通路として形成し、カテーテルの使用直前にカテーテルの親水性表面層の活性化が必要になるまで、液状膨潤性媒質を区画の中に閉じ込める事が好ましい場合がある。
【0016】
そのため、液状膨潤性媒質は望ましくは前記区画の中に配置された貯蔵体中に閉じ込められ、この貯蔵体は、液状膨潤性媒質の貯蔵に役立ちまた外圧または絞り作用などの簡単な肉体的動作で液状膨潤性媒質を排出する事のできる物質から成る。このような物質は代表的にはスポンジ状物質または吸収性ゲルとする事ができる。
【0017】
パッケージの2枚のフィルム物質間の継手は溶接された継手とし、この継手は製造されたカテーテルを引き出すためにパッケージを簡単に開けるように形成される。
【0018】
このような溶接継手は前記区画と前記キャビティとの間に引き裂き継手として備えられた部分を含み、この引き裂き部分は、前記液状膨潤性媒質を前記区画から前記キャビティに転送した後に、パッケージからカテーテルを引き出すために前記区画を前記キャビティから分離させる。
【0019】
さもなければ、前記溶接継手は、前記カテーテルパッケージら引き出すために前記シートを相互に分離する引き剥し継手を成す少なくとも1つの部分を前記区画と反対側のパッケージ末端に含む。
【0020】
液状膨潤性媒質がカテーテルキャビティと液流連通する型の他の実施態様において、前記パッケージは、カテーテルを密接に包囲するように前記キャビティを画成する全体として管状の第1部分と、前記区画を画成する全体として管状の第2部分とを含む。
【0021】
この型の実施態様はきわめて簡単であって製造安価である。前記第1および第2管状部分は細長いホース様部材から一体的に形成され、このホース部材の一端部分が拡張されて前記第2管状部分を構成する。
【0022】
第2シリーズの実施態様においては、液状膨潤性媒質の区画はカテーテルを収容するキャビティから分離され、カテーテルを所望のように使用するまで液状膨潤性媒質は前記区画中に液状で閉じ込められる。
【0023】
この型の1つの実施態様において、区画は前記の親水性コーティングを備えていない前記カテーテルの近位端部分の回りに配置された容器によって形成され、前記カテーテルは密封された開口を通して前記容器を貫通し、前記カテーテルと前記容器は、カテーテルをパッケージから引き出す際に前記カテーテルが前記容器を通して引き出されるように前記パッケージの中に配置されている。
【0024】
カテーテルの親水性表面コーティングの活性化に必要な液状膨潤性媒質の量を減少させるため、前記カテーテルは、前記液状膨潤性媒質が前記親水性コーティングを備えた表面部分に加えられる活性化期間中、前記親水性コーティングを備えていないカテーテルの内側面部分および外側面部分と接触する事を防止する手段を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明による泌尿器カテーテル組立体の第1実施態様の上平面図である。
【図2】図2は、本発明による泌尿器カテーテル組立体の第1実施態様の断面図である。
【図3】図3は、図1および図2の実施態様の変更例を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第2実施態様の側面図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施態様の断面図である。
【図6】図6は、図4および図5の実施態様の変更例を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施態様を示す上平面図である。
【図8】図8は、本発明の第4実施態様を示す上平面図である。
【図9】図9は、本発明の第5実施態様の側面図である。
【図10】図10は、本発明の第6実施態様の側面図である。
【図11】図11は、本発明の第7実施態様の側面図である。
【図12】図12は、本発明の第8実施態様の平面図である。
【図13】図13は、親水性表面コーティングの活性化に必要な液状膨潤性媒質の量を減少させる手段を備えたカテーテルの部分図である。
【図14】図14は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図15】図15は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図16】図16は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図17】図17は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図18】図18は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図19】図19は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図20】図20は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図21】図21は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図22】図22は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図23】図23は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図24】図24は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図25】図25は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図26】図26は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図27】図27は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【図28】図28は、本発明の泌尿器カテーテル組立体のさらに他の実施態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を図面に示す実施例について詳細に説明するが本発明はこれに限定されない。
【0027】
第1図および第2図の実施態様において、本発明の泌尿器カテーテル組立体はユーザの膀胱の間欠的カテーテル挿入するためのものであって、尿道を通してカテーテルを導入するに適した断面または縦方向サイズのカテーテル管2を有する泌尿器カテーテル1を含む。
【0028】
カテーテル管2は尿導入開口4の備えられた遠位端導入端部3から近位端まで延在し、この近位端において、カテーテル管2は排出部材5に接続され、この排出部材は、膀胱から尿捕集バッグ(図示されていない)に抽出される尿を輸送するホース部材(図示されていない)とカテーテルを接続するように設計されている。
【0029】
図示の実施態様においてカテーテル管2は遠位端からその長さの相当部分にわたって、それ自体公知の親水性表面コーティング6によってその外側面を被覆されている。このコーティングはカテーテルの使用前に液状膨潤媒質によって準備する事によってカテーテル表面に対してきわめて低い摩擦特性を与え、尿道管を損傷のリスクに曝す事なく、尿道を通してカテーテルをきわめて容易に滑動させる事ができる。しかし親水性表面層は他の手段によって製造する事ができ、例えば尿道中に配置される作動部分を全部親水性物質によって形成したカテーテル管を含む。
【0030】
カテーテル1は例えばアルミニウムを含む多層フィルム材料などの非通気性熱可塑性フィルムの2枚のシート8、9から成るパッケージ7の中に全部収容され、これらのシートは継目を成す溶接シーム10にそって相互に溶接されてキャビティ11を画成し、このキャビティ11はカテーテル管2を密接に包囲し、またパッケージ7は拡大端部12を備え、この拡大端部は前記排出部材またはコネクタ部材5の外径に合致する移行部分13を通してキャビティ11と連通する。
【0031】
前記拡大端部12は前記液状膨潤媒質の収容区画を成し、この膨潤媒質は親水性表面コーティング6の低摩擦表面特性を活性化する事によってカテーテルを準備するために使用される。この液状膨潤媒質はこの目的に適した任意の液体とする事ができ、代表的には例えば塩化ナトリウムと無菌水の等張性または非イオトニック水溶液を含む事ができる。
【0032】
カテーテルの実際の準備まで膨潤媒質を液状に保持するため、図示の実施態様の場合、この膨潤媒質は貯蔵体14の中に閉じ込められ、この貯蔵体は前述のように、末端区画12の中に配置されたスポンジまたはゲル状物質とする事ができる。
【0033】
フィルム物質の2枚のシート8、9を相互に溶接して仕上がり泌尿器カテーテル組立体を形成する前に、カテーテル1およびスポンジ体14の両方をパッケージ7の中に無菌状態または防腐状態で配置する事ができる。
【0034】
カテーテル1の所望の使用前に、末端区画12に対して外圧を加えて液状膨潤性媒質をスポンジ体から絞り出しキャビティ11の中に流入させる事によって、カテーテルの親水性表面コーティング6の低摩擦特性を活性化する。溶接シーム10はカテーテル管2の回りに狭いキャビティ11を形成するように配置されているので、親水性コーティング6の準備のために必要とされる膨潤液体の量はスポンジ物質14の中に容易に収容できる程度に小量とする事ができる。キャビティ11の適当な設計により、膨潤液体の量は婦人用カテーテルの場合、2乃至50ml、好ましくは2乃至15ml、男子用カテーテルの場合、5乃至30mlの量まで低減できる事が実験的に証明された。
【0035】
親水性表面コーティング6の準備期間は代表的には30秒であって、そこでカテーテル1はパッケージ7から即使用状態で引き出される。
【0036】
パッケージ7からカテーテル1を引き出しやすくするため、溶接継目は移行部分13において引き裂き継目15を成す部分を含み、末端区画12をパッケージから分離させる。この際に、カテーテル1は排出部材またはコネクタ部材5を保持してパッケージからカテーテル全体を引き抜く事ができ、このようにしてカテーテル管22を感染のリスクを最小限にして尿道の中に挿入するための無菌状態に保持する事ができる。
【0037】
カテーテル1をパッケージ7から容易に引き出すための他の方法としては、第3図に図示のように溶接継目はカテーテル管の遠位端に隣接して、プラスチックフィルムシート8と9を容易に分離するための引き離し継目を備えた部分10aを含む。このようにして、パッケージ7そのものがカテーテルを汚染なしで導入するためにユーザによって保持されるアプリケータとして役立つ事になる。
【0038】
パッケージ7の非通気性の故に、必ずしも液状膨潤媒質を収容するスポンジ材料14を使用する必要はない。組立操作中に、溶接の完了前にパッケージの中に膨潤媒質を導入し、このようにして直ちに親水性コーティングを形成する事ができる。パッケージそのものはコーティングの乾燥を防止し、表面コーティングの低摩擦特性を保存してカテーテルを常に即使用状態に保持する。これはカテーテルの使用前に準備段階を必要としない利点を示し、このようにして必要な操作はパッケージ7を開いて直ちにカテーテルを引き出す事に限られ、必要な準備期間による遅れを伴わない。
【0039】
このようにして準備期間が非常に短くなり、また多くの場合に単数または複数のカテーテル組立体を携帯しなければならないユーザにとってはパッケージ中の余分の膨潤液は不便な場合があるので、実際使用の瞬間まで膨潤媒質をスポンジ14の中に閉じこめておくほうが好ましい場合がしばしばある。
【0040】
下記の他の実施態様において、カテーテル1は前記と同一の設計とする事ができるので、さらに詳細に説明しない。
【0041】
第4図と第5図に図示の実施態様において、パッケージ16は全体としてカテーテル1を密接に包囲するキャビテイ18を画成する管状の第1部分17と第2管状部分19とから成り、この第2管状部分19はコネクタ部材または排出部材5と、膨潤液体を閉じこめるスポンジ14とを収容する区画を成す。
【0042】
管状部分17と19は1本の細長いホース状部材から一体的に形成する事ができ、このホース部材の一方の末端部分を膨張させて区画19を成す事ができる。このようにしてパッケージ16は比較的安い標準型ホース製品から製造する事ができ、また第1図乃至第3図の実施態様に必要な溶接操作が避けられる。このような標準型ホース製品は十分に可撓性であって、単に区画15に対して外圧を加えるだけでスポンジ14から膨潤液を絞り出す事ができるであろう。
【0043】
親水性コーティングの準備後にカテーテル1をパッケージ16から引き出しやすくするため、パッケージ16はその第1部分17と第2部分19との移行区域に破断部分20を備える事ができる。
【0044】
他の可能性として、区画19はその開いた近位端を着脱自在のプラグ状閉鎖部材21によって閉鎖する事ができ、このプラグ部材21はスポンジ14を一緒に取り出すようにこのスポンジに係合し、また排出部材またはコネクタ部材5にアクセスできるようにしなければならない。
【0045】
第4図と第5図に図示の実施態様を第6図のように変更して、第1および第2管状部品22、23をそれぞれ別個の部品として設計し、これらの部品を相互に連結手段24によって着脱自在に連結し、これらの部品の両方に対して非通気性シールを成す事ができる。
【0046】
前記の各実施態様においては液状膨潤媒質はカテーテル管を密接に包囲するキャビテイと直接に流体連通しており、従ってパッケージを全体として非通気性物質によって形成する必要があるが、カテーテルを所望の使用目的に使用する前にカテーテルを準備するまで、膨潤液区画とカテーテルキャビテイとの間の流体連通が生じないようにこれらを相互に分離する事ができる。このようにして膨潤媒質区画そのものの壁体のみが拡散による膨潤媒質の漏れを防止する非通気性物質で作る必要があるが、カテーテルを包囲するパッケージの壁体部分はこれより安い液密物質で製造する事ができる。
【0047】
第7図は本発明のカテーテル組立体の第4実施態様を概略図示する。この場合、膨潤液区画は、カテーテル管2の親油性コーティング6以外の近位端部分26の回りに配置された袋状容器25から成る。カテーテル管はこの容器25の密封開口27、28を通して貫通する。カテーテル1と袋状容器25がパッケージ29の中に配置され、このパッケージは、第1図乃至第3図に図示の実施態様と類似の方法で相互に溶接された2セットのプラスチックフィルム材料で製造する事ができる。好ましくはこのようなパッケージは近位端30から2枚のシートを引き離して、カテーテル1の コネクタ部材5をつかんで引き出す事ができるように設計される。このカテーテルの引き出し運動に際して、カテーテル管2は袋状容器25の中を引き通され、このようにして膨潤液が直接に親水性コーティング6に対して加えられる。
【0048】
容器25の中において膨潤液は、前記の各実施態様と同様にスポンジ物質の中に閉じこめる事ができる。
【0049】
第7図に示す容器25はパッケージ29の中に緩く配置されているように図示されているが、膨潤液のこの種の容器31は第8図に図示のように、全体として管状のパッケージの一方の部品32に固着され、第2部品33が前記第1部品32と容器31に対して溶接によって連接されて、カテーテル1を引き出すためにパッケージから第2部品33を簡単に分離させる引き剥がし手段が備えられる。 第9図に図示の実施態様においては、パッケージ34は全体として第1図および第2図の実施態様のパッケージ7と類似の全体構造のカテーテル組立体用パッケージであるが、この場合にもこのパッケージ34は非通気性フィルム物質で製造する必要はない。膨潤液の区画はパッケージ34の拡大端部36の中に配置された圧縮性アンプル35によって形成される。
【0050】
アンプル35は排出部分37を有し、この排出部分はカテーテルのコネクタ部材5の開口と連通し、比較的弱く接着した継手38によって閉鎖されている。この継手38は、パッケージ34を開く事なくアンプル35に圧力を加える事により開かれて、膨潤液をカテーテル管2とその遠位端排出口4を通して、親水性コーティング6を備えたカテーテル管部分を密接に包囲するキャビティ39に送る。
【0051】
第10図に図示の実施態様においては、膨潤液は同様に圧縮性アンプル40の中に収容されているが、このアンプル40は2部分から成る容器42の一方の容器部分41の中に収容され、容器42の縦方向の他方の部分43はカテーテル1を収容するためのキャビティを画成し、アンプル40の排出部分44と直接に流体連通する。アンプル40の機能および親水性カテーテルコーティング6の準備は全体として第9図に図示の実施態様と同様であるが、アンプル排出口44を容器部分41と43の間の狭い流通路45の中に配置した結果、膨潤液は直接にキャビティを通ってカテーテル管2の外側面の親水性コーティング6に対して伝達される。
【0052】
第11図に図示の他の設計のパッケージは2部分容器46から成り、この場合、膨潤液の区画47はカテーテルキャビティを成す容器部分48から、これらの2部分に共通の閉鎖手段によって分離され、この閉鎖手段は非通気性フィルム材料のシート部材49から成る。シート部材49は容器部分47、48間のパッケージ移行部分50に対して、比較的弱く接着する引き剥し継手によって接続されているが、容器部分47、48の他のすべての縁部にそって、共通閉鎖シート49との比較的強い接着継手が備えられている。容器部分47、48からシート部材49を引き剥がす事によって、移行部分50の引き剥し継手が開かれ、こに対して他のすべての縁部の継手が保持されるので、容器部分47によって形成される区画がカテーテル1を収容する容器部分48と液体連通させられる。
【0053】
第9図の実施態様の変形を示す第12図においては、パッケージ51は尿捕集バッグ52と一体的に形成されている。前述のようにトイレットルーム内に入るのに非常に困難を感じる両下肢麻痺または四肢麻痺などの障害者ユーザの場合には、このような尿捕集バッグとカテーテルパッケージとの一体化は大きな実際的利点であって、トイレットルームの有無とはまったく無関係にカテーテルを使用する事を可能にする。カテーテル1は尿バッグ52に接合する比較的狭いテーパ部分53に配置され、膨潤液の区画は圧縮性アンプル54によって形成され、このアンプルはカテーテルの排出部材またはコネクタ部材5と流体連通するように配置されている。この場合、カテーテル1はその使用中にパッケージ51から完全に除去される事はない。使用中には、パッケージ51を構成する2枚のプラスチックフィルムシートを相互に引き離す事によって、テーパ部分53の遠位端が開かれる。このようにして、親水性コーティングの準備後に、第3図の実施態様において前述したと同様の操作でカテーテル1が導入される。
【0054】
膨潤液が直接にカテーテル管2を包囲する狭いキャビティを通して転送される実施態様、すなわちカテーテル管2の内部を通してまたカテーテルの導入口を通して膨潤液を流す必要のない実施態様において、膨潤液区画中に収容される膨潤液の量を制限する事が望ましいので、親水性コーティングの準備のためその低摩擦特性を活性化する期間中、膨潤液が親水性コーティング6を備えていないカテーテルの外側面または内側面部分と接触する事を防止する手段をカテーテルに備える事ができる。このような手段は、単に膨潤性媒質によって溶解する物質のフィルム層55を前記の内側面または外側面に被着するにある。
【0055】
第13図に図示のように、最も簡単な方法としてこのようなフィルム層55をカテーテルの導入口4の上に被着するにある。このようにして、膨潤媒質の実質的に全量が表面コーティングの準備のために効率的に使用される。
【0056】
第14図には第12図の実施態様の変形を示す。この場合、圧縮性アンプル54’がカテーテルパッケージ51’の尿バッグ部分52’の中にゆるく配置されている。このアンプルはその一端において、破断性閉鎖装置55によって閉鎖され、この閉鎖装置はバッグ52’の壁体を通して操作する事によって破断される。 第15図と第16図に図示の実施態様においては、液状膨潤性媒質の区画は破断性袋56として形成され、カテーテル58のキャビティ57の中に配置され、カテーテル58の近位端においてカテーテルに連結された排出部材59と液流連通する。前記カテーテルの排出部材59に対向する袋の末端に、アンプルの排出部分61が備えられている。この排出部分61は、比較的弱い継手を成す溶接部分62の形の破断性閉鎖手段によって閉鎖されている。この破断性閉鎖手段は、カテーテルパッケージを開く事なく、袋56を絞って圧力を加える事によって破断される。この実施態様は不器用なユーザもきわめて操作しやすい。
【0057】
下記の膨潤媒質の区画の実施態様は、カテーテルの近位端の排出部材の延長として備えられた比較的剛性の容器によって形成される。
【0058】
第17図および第18図に図示の実施態様において、この容器は比較的平坦な函体63として形成され、この函体はカテーテルの排出部材64に対向する末端において破断性膜65の形の閉鎖手段によって閉鎖され、この膜65はカテーテルのパッケージを開く事なく膜を破断させる操作装置に連結されている。
【0059】
この実施態様において、この操作装置はロッド状部材66を含み、このロッドは膜65に連結されまた函体容器63の全長にそって延在しカテーテルパッケージの末端壁体を貫通する。このロッドがユーザによって操作されると膜65を破断し、従って容器63中の膨潤媒質内容物が前述のようにカテーテル69を通して流れる。
【0060】
第18図に図示のように、グリップ手段68をリングとして形成すれば特に操作が容易になる。このグリップ部材によって、一般にトイレットまたはバスルームの中に見られるフック70または類似の装置の上にカテーテルパッケージ全体を吊り下げる事ができる。カテーテル69の親水性表面部分の処理を実施するための処理は、このようなフックの上に懸垂されたパッケージ全体を引張る事によって実施される。
【0061】
第19図および第20図に図示の実施態様において、第17図および第18図に図示の容器63に類似した平坦な箱型容器71の形の区画がカテーテルの排出部材73に対向する開放末端72を備える。液状膨潤媒質を収容した区画とパッケージのカテーテルキャビテイ74との間の密封閉鎖は、カテーテルパッケージ76の壁体を相互に締め付ける外部クランプ75によって実施される。このようにして、カテーテル77の親水性表面部分の処理はクランプ75を除去する事によって簡単に実施する事ができる。
【0062】
第21図と第22図に図示の実施態様において、液状膨潤媒質の剛性容器区画78は全体として円錐形を有し、カテーテル排出部材79の延長として一体的に形成される。排出部材79と容器78との間に、破断区域80が備えられ、これによって容器78をカテーテルの排出部材79から簡単に破断する事ができ、このようにして、排出部材79に対向する容器78の末端を閉じた膜80aの形の液密閉鎖手段が自動的に破断されて、この場合容器78中の液状膨潤媒質の内容物をカテーテル81を通して流し、その親水性表面部分の処理を実施する事ができる。
【0063】
第23図と第24図に図示の実施態様においては、液状膨潤媒質を収容したアンプル82がカテーテルパッケージの中にカテーテルの排出部材83の延長として配置される。アンプル82は連結手段85を介して操作部材84に連結され、この連結組立体85はプラグ状閉鎖部材87を含み、この閉鎖部材は操作部材84と一体的に形成されまたアンプル82に固着されたカラー部材86に対して枢転自在に連結されこの場合、パッケージを開く事なく操作部材84をカテーテルの排出部材83と共に保持する事によりアンプル82を操作部材84に対して枢転させる事ができ、このようにして鎖線で図示の位置を取り、これにより閉鎖部材87がアンプルから除去されて液状膨潤媒質を流出させ、カテーテル88の親水性表面部分の処理を実施する事ができる。
【0064】
第25図には、第23図および第24図の実施態様の変更例を示す。この場合液状膨潤媒質のアンプル89は破断性膜90によって閉鎖されまた操作部材92に接続され、この操作部材92はパッケージの中においてカテーテルの排出部材91の末端に対向配置されまたその膜90に対向する内側面に破断突起93を備える。操作部材92はアンプル89の首部の上に移動自在に配置され常態において不作動位置に保持され、突出ピン94が操作部材92中に形成された凹部94aに係合する事により、破断突起93は膜90から離間配置される。カテーテルパッケージを開く事なく、カテーテルの排出部材91を操作してカテーテルの操作部材92をアンプル首部94に向かって押す事により、膜90が破断突起93によって破断される。
【0065】
第26図に図示の他の変更例において、アンプル95は破断性膜96によって閉鎖され、このアンプル95はカテーテルの排出部材97と操作部材によって連結される。この操作部材はそれぞれ排出部材97とアンプル95に連結された2つの相互に枢転自在に連結された部品98および99から成る。操作部品98は膜96を破断する突起100を備える。膜96の破断によるアンプル95の能動化は、カテーテルパッケージを開く事なく、アンプル95がカテーテルに対して平行に延在する実線で示す供給位置から鎖線で示す能動化位置までアンプル95をカテーテル排出部材97に対して枢転させる事によって実施される。
【0066】
第27図と第28図に図示の実施態様においては、カテーテル102のキャビテイを形成するカテーテルパッケージ101がカテーテル排出部材103に対向する末端において剛性端壁104によって閉鎖され、また液状膨潤媒質の区画は、パッケージその物の外部に前記端壁104に当接するに配置された外部剛性容器105によって形成される。図示のように、容器105は端壁104に対して大体90゜回転自在に配置され、それぞれ前記端壁104に対向する容器105の端壁106と端壁104との中に備えられた液体排出開口および導入開口を液流整列させる事により、アンプル105中の液状膨潤媒質の内容物がカテーテルパッケージに転送されてカテーテル2の親油性表面部分の処理を実施する。
【0067】
本発明による即使用可能の泌尿器カテーテルの種々の実施態様について説明したが、本発明は前記の説明のみに限定されるものでなくその主旨の範囲内において任意変更実施できる。
【0068】
すなわち本発明によるカテーテル組立体はそれぞれのパッケージの中に封入された複数のカテーテルを含み、各カテーテルが膨潤液の区画を含み、これらすべてのカテーテルが規定の非通気性を生じる共通のパッケージの中に配置されるようにする事もできる。
【符号の説明】
【0069】
1,5,8,69 カテーテル
6 親水性表面層
7,16,29,34,42,46,51,51’ カテーテルパッケージ
11,18,39,48,53 キャビティ
12,19,25,30,35,40,47,54,54’,56,64,71,78,82 区画

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの泌尿器カテーテル(1)と、前記カテーテル(1、58、69)を収容するためのキャビティ(11、18、39、48、53)を有するカテーテルパッケージ(7、16、29、34、42、46、51、51’)とを含み、前記カテーテルはその使用前に液状膨潤媒質によって処理する事によりカテーテルの低摩擦表面特性を生じるためにその表面の少なくとも一部に親水性表面層(6)を有するように成された泌尿器カテーテル組立体において、前記パッケージ(7、16、29、34、42、46、51、51’)が非通気性物質の壁体を有する区画(12、19、25、30、35、40、47、54、54’、56、64、71、78、82)を含み、前記区画が即使用可能のカテーテル組立体を与えるための前記液状膨潤性媒質を収容する事を特徴とする泌尿器カテーテル組立体。
【請求項2】
カテーテルパッケージ(7、16)は全体的に非通気性物質から成り、また前記区画(12、19)がカテーテルを収容するためのキャビティ(11、18)と液流連通している事を特徴とする請求項1に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項3】
カテーテルパッケージ(7)は、非通気性フィルム物質の2枚のシート(8、9)から成り、これらの2シートは非通気性継手(10)によって相互に連結されこの非通気性継手は、前記区画(12)とカテーテル(1)を収容するキャビティ(11)とを画成する事を特徴とする請求項2に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項4】
前記カテーテルパッケージ(7)は前記継手(10)と共に全体として細長い形状を成し、前記継手(10)は、カテーテル(1)を収容する前記キャビティ(11)を実質的に直線方向に画成するように配置されている事を特徴とする請求項3に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項5】
前記区画中に前記液状膨潤性媒質を導入した直後のカテーテルの前記処理を有効ならしめるために、前記キャビティそのものが前記区画を成し、前記パッケージはカテーテルの低摩擦表面を予処理された状態で長期間保存できる事を特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項6】
前記継手(10)は前記キャビティ(11)にカテーテルをわずかな間隙をもって包囲する断面を与えるように配置されている事を特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項7】
前記区画(12)が前記キャビティ(11)の一端に備えられる事を特徴とする請求項3、4または6のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項8】
前記液状膨潤性媒質が前記区画(12)中に配置された貯蔵体(14)の中に閉じ込められている事を特徴とする請求項7に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項9】
前記カテーテルパッケージは、カテーテル(1)の近位端側排出部材および/またはコネクタ部材(5)を収容するために、前記キャビティ(11)と前記区画(12)との間に移行部分(13)を含む事を特徴とする請求項8に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項10】
前記継手(10)は溶接継手である事を特徴とする請求項3乃至9のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項11】
前記溶接継手(10)は前記区画(12)と前記キャビティ(11)との間に引き裂き継手として設けられた部分(15)を含み、この引き裂き部分は、パッケージ(7)からカテーテル(1)を引き出すために、前記液状膨潤性媒質を前記区画(12)から前記キャビティ(11)に移送した後に、前記区画(12)を前記キャビティ(11)から分離させる事を特徴とする請求項10に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項12】
前記溶接継手(10)は、前記カテーテル(1)をパッケージ(7)から引き出すために前記シート(8、9)を相互に分離する引き剥し継手を成す少なくとも1つの部分(10a)を前記区画(12)から離れた側のパッケージ末端に含む事を特徴とする請求項10に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項13】
前記パッケージ(16)は、カテーテル(1)をわずかな間隙を残して包囲するように前記キャビティ(18)を画成する全体として管状の第1部分(17)と、前記区画(12)を画成する全体として管状の第2部分(19)とを含む事を特徴とする請求項2に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項14】
前記第1および第2管状部分(17、19)は細長いホース様部材から一体的に形成され、このホース部材の一端部分が拡張されて前記第2管状部分(19)を構成する事を特徴とする請求項13に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項15】
前記第1および第2管状部材(17、19)の間の移行区域において前記ホース様部材中に破断区域(20)が備えられ、カテーテル(1)の引き出しのために前記区画(19)を前記キャビティ(18)から分離させる事を特徴とする請求項14に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項16】
前記第1および第2管状部分(22、23)は、相互に着脱自在に連結されてカテーテル(1)の引き出しのために前記区画(23)を前記キャビティから分離させる事ができる別々の部分である事を特徴とする請求項13に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項17】
前記液状膨潤性媒質は、前記第2管状部分(19、23)の中に配置された貯蔵体(14)中に閉じ込められている事を特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項18】
前記第2管状部分(19)は着脱自在の末端閉鎖部材(21)を備えている事を特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項19】
前記区画(25、31、35、40、47、54、54’、56、64、71、78、82、89、95、105)はカテーテル(1)を収容するためのキャビティ(39、48、53)から分離され、前記液状膨潤性媒質はカテーテルの所望の利用まで、前記区画(25、31、35、40、47、54、54’、56、64、71、78、82、89、95、105)の中に液状で閉じ込められている事を特徴とする請求項1に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項20】
前記区画(25、31)は前記の親水性コーティング(6)を備えていない前記カテーテル(1)の近位端側部分(26)の回りに配置された容器によって形成され、前記カテーテルは密封された開口(27、28)を通して前記容器を貫通し、カテーテルをパッケージから引き出すことによって前記カテーテル(1)が前記容器(25、31)を通して引き出されるように、前記カテーテル(1)と前記容器(25)が前記パッケージ(29、32)の中に配置されている事を特徴とする請求項19に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項21】
前記キャビティと前記区画はフィルム物質の別々の容器(47、48)によって形成され、これらの容器は、継手によってこれらの容器に連結された非通気性物質の共通シート部材(49)によって閉鎖され、この継手は前記容器 (47、48)の間に配置された前記シート部材(49)の区域(50)において比較的弱く接着した第1引き剥し継手を成し、前記継手は前記容器の他の縁部にそって比較的強い第2接着継手を成して前記区域中において前記シート部材 (49)を前記容器(47、48)から分離させ、前記区画(47)から前記キャビティ(48)への液流連通を成す事を特徴とする請求項19に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項22】
前記区画は、開放可能の閉鎖装置によって閉鎖された排出部分(37、44)を有するアンプル(35、40、54、54’、56、64、71、78、82、89、95、105)によって形成される事を特徴とする請求項19に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項23】
前記アンプル(35、40、54、54’、56)が圧縮可能であって、前記排出部分(37、44)が前記カテーテルの近位端側開口と連通するように配置される事を特徴とする請求項22に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項24】
前記アンプル(35、40、54、54’)が前記パッケージ(34、42、51、51’)中に前記カテーテル(1)と共に配置され、前記閉鎖装置は前記パッケージを開放する事なく開放されて、前記液状膨潤性媒質をカテーテル(1)の少なくとも前記親水性表面層と処理接触させる事を特徴とする請求項22または23のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項25】
前記閉鎖手段は比較的弱く接着した継手(38)によって形成され、この継手(38)は、前記アンプルに圧力を加える事によって開放され、これによって前記液状膨潤性媒質をカテーテル(1)を通して流し、またカテーテル遠位端の少なくとも1つの開口(4)を通して前記親水性コーティング(6)を有する表面部分にむかって流す事を特徴とする請求項23または24のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項26】
前記カテーテル(1)は、前記液状膨潤性媒質が前記親水性コーティング(6)を備えた表面部分に加えられる活性化期間中、前記親水性コーティング(6)を備えていないカテーテルの内側面部分および外側面部分と接触する事を防止する手段を備えている事を特徴とする請求項1乃至25のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項27】
前記防止手段は、前記親水性コーティングを備えていない前記部分に加えられた前記液状膨潤性媒質によって溶解される物質のフィルム層(55)を含む事を特徴とする請求項26に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項28】
前記パッケージは尿を捕集するためにカテーテル(1)と連通したバッグ(52)を含む事を特徴とする請求項1乃至27のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項29】
前記アンプル(54、54’)が前記バッグ中に配置される事を特徴とする請求項22または23及び28に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項30】
前記アンプルは前記キャビティの中に、前記カテーテル(58)の近位端側の延長線上に配置された袋(56)として形成され、前記継手(62)は前記近位端に対向する前記袋の末端に形成される事を特徴とする請求項25に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項31】
前記アンプルは比較的剛性の壁体を有する容器(63、71、78、82、89、95、105)として形成される事を特徴とする請求項22に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項32】
前記排出部分は前記容器(71)の開放端部(72)であり、前記閉鎖部材は前記キャビティの壁体を密封接触させるように絞るための着脱自在の外側クランプ装置(75)を含む事を特徴とする請求項31に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項33】
前記閉鎖部材(65、87、90、96)はカテーテルパッケージを開く事なく、作動部材(66、84、92、99)の操作によって開かれる事を特徴とする請求項31に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項34】
前記閉鎖部材(87)は、前記操作部材(84)の操作によって前記アンプル(82)から除去可能のプラグ様フタを含む事を特徴とする請求項33に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項35】
前記閉鎖部材は、前記操作部材の操作によって破断開放される膜(80a,90、96)を含む事を特徴とする請求項33に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項36】
前記操作部材は前記アンプル(64)と前記キャビティの端壁を通るロッド様部材(66)と、前記パッケージの外部において前記ロッド様部材に連結されているグリップ部材(68)とを備えている事を特徴とする請求項35に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項37】
カテーテル(102)の前記近位端側開口の外側の前記キャビティの端壁(104)は比較的剛性の壁体部分を含み、前記容器(105)が前記パッケージの外部に、前記壁体部分(104)に対して第1位置と第2位置との間を回転自在に配置され、第1位置において容器(105)の端壁に備えられた排出開口が前記剛性壁体部分(104)に備えられた開口から密封的に分離され、または第2位置において前記開口と整列させられて前記容器(105)から前記キャビティ中への液流連通を生じる事を特徴とする請求項31に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項38】
前記操作部材(84、92、99)が前記アンプル(82、89、95)と連結され、また前記膜を破断するための破断装置を含む事を特徴とする請求項35に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項39】
前記操作部材はそれぞれ前記膜(96)および排出部材(97)に連結された2つの枢転自在に連結された部分(98、99)を含み、前記部分の後者(99)が前記膜を破断するための破断装置(100)を備え、前記部分(98、99)は第1不作動位置と第2位置との間を相互に枢転自在であって、前記第2位置において前記膜(96)が前記破断装置(100)によって破断される事を特徴とする請求項31に記載の泌尿器カテーテル組立体。
【請求項40】
前記液状膨潤性媒質は水溶液、等張性水溶液、塩化ナトリウムと無菌水との等張性水溶液から成るグループから選定される事を特徴とする請求項1乃至39のいずれかに記載の泌尿器カテーテル組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−139907(P2011−139907A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34553(P2011−34553)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【分割の表示】特願2007−230519(P2007−230519)の分割
【原出願日】平成9年9月18日(1997.9.18)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】