説明

卵巣癌疾患の解析方法

本発明は、卵巣癌疾患の解析の方法に関し、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のグループから選択される配列における1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定するステップを含む。任意には、メチル化状態テストからの1又は複数の結果が、診断多変量モデルから得られるクラシファイアに入力されるステップ、サンプルが正常組織又は卵巣癌組織からのものであるかに関する見込みを計算するステップ、及び/又は予測に対する確かさについて関連するp値を計算するステップ、が更に実施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物学及び化学の分野にあり、特に、分子生物学及びヒト遺伝学の分野にある。本発明は、ヒトDNAにおけるメチル化部位を識別する分野に関し、特に、メチル化される場合に卵巣癌を示す特定の規定された配列におけるメチル化部位を識別する分野に関する。
【背景技術】
【0002】
卵巣癌は、女性の癌による死亡原因の第5位であり、婦人科悪性腫瘍による死亡原因の第1位であり、2番目に多く診断される婦人科悪性腫瘍である(The Merck Manual of Diagnosis and Therapy Section 18. Gynecology And Obstetrics Chapter 241. Gynecologic Neoplasms)。
【0003】
これは、突発性であり、すなわち正確な原因が一般に知られていないことを意味する。この疾患は、日本を除いて、先進国において多くみられる。米国において、女性が一生のうちに卵巣癌を発症する可能性は、1.4%乃至2.5%である(女性40−60人のうち1人)。
【0004】
卵巣癌による死亡の半数以上は、55歳から74歳の間の女性に起こり、卵巣癌死亡の約1/4が、35歳から54歳の間の女性に起こる。
【0005】
卵巣癌を発症するリスクは、いくつかのファクタに影響されるようにみえる。
【0006】
例えばクエン酸クロミフェンのような妊娠促進剤の使用とのリンクは、議論を呼んできた。1991年の解析は、薬剤の使用が卵巣癌のリスクを増加しうる可能性を提起した。いくつかのコホート研究及びケースコントロール研究が、それ以来行われているが、そのようなリンクの決定的証拠を提供せずにいる。
【0007】
遺伝的因子が重要である優れた証拠がある。ある母集団(例えばアシュケナージユダヤ人の女性)においてより頻度が高いBRCA1又はBRCA2遺伝子の特定の変異のキャリアは、乳癌及び卵巣癌の両方のリスクがより高く、しばしば一般集団より若い年齢で多い。特に若い年齢である場合、乳癌の個人の既往歴又は乳癌及び/又は卵巣癌の家族既往歴を有する患者は、高いリスクを有しうる。子宮癌、大腸癌又は他の消化管癌の強い家族既往歴は、遺伝性非ポリポーシス大腸癌(HNPCC、Lynch II症候群として知られる)として知られる症候群の存在を示すことができ、これは、卵巣癌を発症するより高いリスクを与える。
【0008】
タルクの使用、アスベスト曝露、高食物脂肪含有及び小児耳下腺炎感染のような調査された他のファクタも、議論を呼んでいるが、決定的には証明されていない。
【0009】
卵巣癌は、腫瘍の組織像(ICD−Oコード)に従って分類される。組織像は、臨床的な処置、管理及び予後の多くの見地を示す。
【0010】
卵巣腫瘍は、それらの推定される起始細胞によって分類されることができる。主なカテゴリは、表層上皮性間質性腫瘍、性索間質性腫瘍(ICD−O 8590)、胚細胞性腫瘍(ICD−O 9060−9090)及び二次又は転移性腫瘍である。
【0011】
表層上皮性間質性腫瘍は、最も多くみられるプロトタイプの卵巣癌である。それらは、卵巣表面被覆層から生じると考えられており、漿液性嚢胞腺癌(8441/3)及び粘液性嚢胞腺癌(8470/3)を含む。腹腔は、卵巣表面被覆層を構成するのと同じ細胞で覆われており、そこから癌が始まる可能性があり、その場合、それは、原発性腹膜癌と呼ばれる。しかしながら、治療は、基本的に卵巣癌のための治療と同様である。
【0012】
性索間質性腫瘍(8590)は、例えばエストロゲンを産生する顆粒膜細胞腫(8620/3)及び男性化作用を示すセルトリ−ライディック細胞腫又は男性胚細胞腫のような、ホルモン活性の病巣を含む。
【0013】
卵巣の胚細胞腫瘍(9060−9090)は、胚細胞から生じ、若い女性及び少女に発生する傾向がある。これらの腫瘍は、卵巣癌の約5%を示す。卵巣胚細胞腫瘍は、良好に被包性の傾向があり、多くは、良性であり、それゆえ、他の卵巣腫瘍より予後が良い。
【0014】
更に、混合腫瘍、二次性又は転移性腫瘍もある。
【0015】
卵巣癌は、多くの場合、原発性であるが、二次性でもありえ、すなわち身体の他の部位の原発癌からの、例えば乳癌又は消化管癌からの、転移の結果でありえる。消化管癌からの転移の場合、卵巣癌は、クルーケンベルグ癌である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
歴史的に、卵巣癌は、治癒可能性が貧弱になるまで症状が出現しないと考えられていたので、「サイレントキラー」と呼ばれていた。しかしながら、最近の研究は、この言葉が真実ではなく、以下の症状が、一般集団の女性より卵巣癌をもつ女性に発生する見込みが非常に高いことを示している。これらの症状は、膨満、骨盤又は腹部の痛み、食欲不振又は早い満腹感、尿症状(切迫又は頻度)を含む。
【0017】
早い段階の診断は、改善された予後と関連する。
【0018】
いくつかの他の症状が、卵巣癌をもつ女性によって一般に報告されている。これらの症状は、疲労、消化不良、背部の痛み、性交痛、便秘及び生理不順を含む。しかしながら、これらの他の症状は、それらが卵巣癌を有しない一般集団の女性にも等しい頻度で見られるので、卵巣癌を識別する際に有用ではない。
【0019】
その早いステージ(I/II)の卵巣癌は、それが広がり、後のほうのステージ(III/IV)に進むまで、診断するのが困難である。これは、一般的な症状のほとんどが非特異的であることによる。
【0020】
卵巣癌は、貧弱な予後を有する。卵巣癌は、症状が曖昧で非特異的であり、それゆえ診断が遅くなるので、不相応に命にかかわる。この癌を呈している患者の60%以上は、すでにステージIII又はステージIVの癌を有し、これは、癌がすでに卵巣を越えて広がっている段階である。
【0021】
悪性である卵巣癌は、腹腔内に自然に発生する流体に細胞を与える。これらの細胞は、子宮、膀胱、腸、腸壁の被覆層(網)を含む他の腹部(腹膜)構造上に植え込まれることができ、肺まで広がることさえありえる。これらの細胞は、癌が疑われる前でさえ、新しい腫瘍成長を形成し始めることがありえる。
【0022】
卵巣癌のための費用効果のよいスクリーニングテストは存在しないので、卵巣癌をもつ女性の50%以上は、疾患の進んだ段階で診断される。すべてのステージについての5年生存率は、わずか35%乃至38%である。しかしながら、診断が疾患の初期になされる場合、5年生存率は、90%乃至98%に達することが可能である。
【0023】
それゆえ、卵巣癌疾患の解析方法及び被検体における卵巣癌の検出方法を有することが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、SEQ ID No.(配列番号)1乃至91のグループから選択される配列内の1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定するステップ、及び/又は特にSEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列の1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定するステップ、を含む卵巣癌疾患の解析方法を教示する。
【0025】
関心領域は、テーブル1A及びテーブル1B(「開始」及び「終了」)に示される。
【0026】
CpGアイランドは、DNAのバックボーンにおいて互いに隣り合う(すなわちリン酸ジエステル結合によってリンクされる)多数のシトシン及びグアニンがある領域である。それらは、哺乳類の遺伝子のプロモータの約40%(ヒトプロモータの約70%)に近い。CpGなる表記の「p」は、シトシンとグアニンとの間のリン酸ジエステル結合をさす。
【0027】
CpGアイランドの長さは、一般に100−3000の塩基対である。これらの領域は、統計学的に期待されるもの(≒6%)に等しい又はそれより大きいCpGジヌクレオチド含有によって特徴付けられ、ゲノムの残りは、ずっと低いCpG頻度(≒1%)を有し、これは、CG抑制とよばれる現象である。遺伝子のコーディング領域のCpG部位と異なって、ほとんどの場合、プロモータのCpGアイランドのCpG部位は、遺伝子が表現される場合、非メチル化されている。この観察は、遺伝子のプロモータのCpG部位のメチル化が遺伝子の表現を妨げうるという推測につながった。メチル化は、ヒストン修飾と並んでインプリンティングにとって重要である。CpGアイランドの通常の形式的な定義は、少なくとも200bpを有し、50%より大きいGCパーセンテージを有し、0.6より大きい観察される/期待されるCpG比率を有する領域である。
【0028】
本願明細書において、CpGジヌクレオチドは、特にヒトの生体内でメチル化状態及び非メチル化状態で見つけられることができるCpGジヌクレオチドである。
【0029】
本発明は、原発癌が、ここに開示される1又は複数の配列のメチル化パターンを使用して検出され、更に、得られたメチル化パターンが、卵巣癌の処置に対する治療応答を予測するために使用される方法に関する。
【0030】
本願明細書において、被検体は、それらが病理学的変化を示すか否かに関わらず、すべての人、患者、動物であると理解される。本発明の意味において、細胞、組織、器官、生体等から集められる任意のサンプルは、診断されるべき患者のサンプルでありえる。本発明の好適な実施例において、患者は、ヒトである。本発明の他の好適な実施例において、患者は、一次卵巣癌、二次卵巣癌、表層上皮性間質性腫瘍、性索間質性腫瘍、胚細胞腫瘍のグループから選択される疾患を有すると思われるヒトである。
【0031】
方法は、例えば卵巣の細胞増殖疾患のサブクラス及び前記疾患に対する遺伝的素因の改善された識別及びそれらの間の区別を可能にすることにより、卵巣の細胞増殖疾患の改善された診断、処置及びモニタリングに使用される。本発明は、それが卵巣の細胞増殖疾患の高度に特異的な分類を可能にし、それによって、患者の改善された、情報に基づく処置を可能にするという点で、最先端技術を超える改善を示す。
【0032】
ここで、請求項に記載の配列は、示される配列の逆相補的な配列も含む。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】例において一層詳しく詳述される、ゲノムのメチル化状態が異なる領域を決定する方法を示す図。
【図2】クラスタリングされたサンプル(列)対メチル化遺伝子座(行)を示し、メチル化署名が、腫瘍(上部のバーの左側部分)と正常組織(上部のバーの右側部分)の間の区別をすることができることを示す図。
【図3】メチル化フィーチャに基づく卵巣サンプルのクラスタリングを示し、教師なしクラスタリングが、正常サンプルと腫瘍サンプルの間の区別をすることができることを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本願発明者は、驚くべきことに、DNA配列の小さい選択が卵巣癌疾患を解析するために使用されることができことを見つけた。これは、ここに開示される配列又はその逆相補物における1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定することによって行われる。このような解析に適している全部で約900の配列が識別された。特に、91の配列が適していることが分かった。
【0035】
例えばテーブル1A又はBからの最初の10の配列(P値0.0001)のような、たった10の配列に基づいて、94%の分類精度が得ることが可能である。配列は、下記のテーブル1Aに示すような遺伝子において見つけられることができる。

【0036】
更に、配列は、下記のテーブル1Bに示すような遺伝子間領域においても見つけられることができる。

【0037】
本発明の基礎を形成する遺伝子は、好適には、「遺伝子パネル」、すなわち本発明の特定の遺伝子配列及び/又はそれらの個々の有益なメチル化部位を含むコレクション、を形成するために使用されることができる。遺伝子パネルの形成は、卵巣癌の特定の態様の迅速且つ特異的な解析を可能にする。本発明において記述され用いられる(複数の)遺伝子パネルは、卵巣の細胞増殖疾患の診断、処置及びモニタリング並びに更にはその素因の解析のために、しかしながら特には卵巣腫瘍の検出のために、驚くほど高い効率を伴って使用されることができる。
【0038】
加えて、様々な遺伝子アレイからの複数のCpG部位の使用は、単一の遺伝子診断及び検出ツールと比較して、相対的に高い程度の感度及び特定性を可能にする。
【0039】
本発明は、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のグループから選択される配列内の1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定することを含む、卵巣癌疾患の解析方法に関する。
【0040】
一実施例において、SEQ ID No.1乃至91による配列の1又は複数のメチル化状態が判定されることが好ましく、配列は、テーブル1A又は1Bに示されるように0.0001より小さいp値を有する。
【0041】
CpGアイランドのメチル化状態は、卵巣癌を示す。しかしながら、好適には、すべてのCpGアイランドが、必ずしもメチル化されている必要はないので、メチル化状態が、各々のCpGごとに判定され、差別的なメチル化パターンが決定される。
【0042】
本発明による方法の一実施例において、解析は、被検体における卵巣癌の検出であり、(a)解析されるべき被検体からのサンプルを提供するステップ、(b)SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のグループから選択される配列における1又は複数のCpGジヌクレオチドのメチル化状態を判定するステップ、が実施される。
【0043】
任意には、更に(a)メチル化状態テストからの1又は複数の結果が、診断多変量モデルから得られるクラシファイアに入力されるステップ、(b)サンプルが正常組織又は卵巣癌組織からのものであるかに関する見込みが計算されるステップ、及び/又は(c)予測に対する確かさの関連するp値が計算されるステップ、が実施される。
【0044】
例えば、患者からの組織の予め規定された組に基づいて腫瘍又は正常サンプルの重要なフィーチャを「知る」ためのサポートベクトルマシンクラシファイアを使用する。アルゴリズムは、クラシファイア(変数が、使用されるフィーチャの組からのメチル化比率である方程式)を出力する。新しい患者サンプルからのメチル化比率は、このクラシファイアに入れられる。結果は、1又は0でありえる。境界面からの距離が、p値を提供するために使用される。
【0045】
メチル化状態は、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のうち少なくとも4つについて、判定されることが好ましい。
【0046】
加えて、メチル化状態は、SEQ ID No.11乃至49及び/又は61乃至91による配列のうちの1又は複数について判定されることが好ましい。
【0047】
一実施例において、メチル化状態は、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91による配列のうち少なくとも10の配列、20の配列、30の配列、40の配列又は40より多くの配列について判定される。メチル化状態は、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91による配列のすべてについて判定されることが特に好ましい。
【0048】
一実施例において、メチル化状態は、SEQ ID. No.1乃至SEQ ID No.10及びSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列について判定される。原則的に、本発明は、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91による配列のうちのただ1つの配列のメチル化状態を判定することにも関する。
【0049】
DNA分子のメチル化状態を判定するための多数の方法がある。メチル化状態は、重亜硫酸塩シークエンシング、ピロシークエンシング、メチル化感受性一本鎖構造解析(MS−SSCA)、高解像度融解解析(HRM)、メチル化感受性単一ヌクレオチドプライマーエクステンション(MS−SnuPE)、塩基特異的開裂/MALDI−TOF、メチル化特異的PCR(MSP)、マイクロアレイに基づく方法、msp I開裂のグループから選択される方法の1又は複数によって判定されることが好ましい。5−メチルシトシンを検出する他の知られている方法の概要は、以下のレビュー論文から集められることができる:Rein, T., DePamphilis, M. L., Zorbas, H., Nucleic Acids Res. 1998, 26, 2255。他の方法が、米国特許出願公開第2006/0292564A1号明細書において開示されている。
【0050】
好適な実施例において、メチル化状態は、msp I開裂、アダプタのリゲーション、McrBC消化、PCR増幅、標識化及び続くハイブリダイゼーションによって判定される。
【0051】
好適な実施例において、メチル化状態は、以下のように判定される。
【0052】
解析されるべきサンプルは、例えば、解析されるべき組織からの組織生検、膣組織、舌、膵臓、肝臓、脾臓、卵巣、筋肉、関節組織、神経組織、消化管組織、腫瘍組織、体液、血液、血清、唾液及び尿のような組織のグループから選択される組織タイプからのものであることが好ましい。
【0053】
好適な実施例において、原発癌が、検出される。
【0054】
本発明による方法の一実施例において、得られたメチル化パターンは、卵巣癌の処置に対する治療応答を予測するために使用される。
【0055】
本発明は、高CpG部位の領域にあるオリゴヌクレオチドのようなプローブに関する。本発明によるオリゴマーは、通常、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91の範囲内の、又は前記配列のうちの少なくとも10、好適には20、より好適には30、最も好適には50より多くの配列のCpGジヌクレオチドの各々について、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含むいわゆる「組」で使用される。本発明は更に、CpG部位の領域にあるオリゴヌクレオチドの逆相補物にも関する。
【0056】
このような解析のために使用されるべきプローブは、以下の基準の1又は複数に基づいて規定される:(1)プローブ配列は、ヒトゲノムに一度だけ現れる;(2)C/Gヌクレオチドのプローブ密度は、30%乃至70%である;(3)ハイブリダイゼーション及び他の基準の融解特性は、Mei R他による文献(Proc Natl Acad Sci U S A. 2003 Sep 30;100(20):11237-42)による。
【0057】
非常に好適な実施例において、記載は、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至60、又はSEQ ID No.50乃至60による配列に特異的であるオリゴヌクレオチドの組に関する。本発明によるオリゴヌクレオチドは、それが生体内で発生するとき、配列特異的でありえ、又は重亜硫酸塩で処理された配列に特異的でありえる。このようなプローブは、10乃至80ヌクレオチド長であり、より好適には、15乃至40ヌクレオチド長である。
【0058】
本発明によるオリゴヌクレオチドの組の場合、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、固相に結合されることが好ましい。更に、1つの組の中のすべてのオリゴヌクレオチドが固相に結合されることが一層好ましい。
【0059】
本発明は更に、前記配列(SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91による配列及びその相補的配列)の解析又は前記配列の処理されたバージョンによって、ゲノムDNAのシトシンメチル化状態を検出するために使用される少なくとも10プローブ(オリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマー)の組に関する。
【0060】
これらのプローブは、卵巣の細胞増殖疾患の改善された検出、診断、処置及びモニタリングを可能にする。
【0061】
オリゴヌクレオチドの組は、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91のうちの1つによる前記配列又は前記配列の処理されたバージョンの解析によって、単一ヌクレオチド多形(SNP)を検出するためにも使用されることができる。
【0062】
本発明によれば、本発明により利用可能となる異なるオリゴヌクレオチド及び/又はPNA−オリゴマーの構成(いわゆる「アレイ」)は、それも同じように固相に結合されようにして存在することが好ましい。
【0063】
異なるオリゴヌクレオチド−及び/又はPNA−オリゴマー配列のこのアレイは、それが、矩形の又は六角形の格子の形で固相に配置される点において特徴付けられることができる。固相表面は、好適には、シリコン、ガラス、ポリスチレン、アルミニウム、スチール、鉄、銅、ニッケル、銀又は金で構成される。しかしながら、ニトロセルロース、及び例えばペレットの形で存在しうるナイロン又は樹脂基材のようなプラスチックもまた、適切な代替物である。
【0064】
従って、本発明の他の主題は、卵巣の細胞増殖疾患の改善された検出、診断、処置及びモニタリング及び/又は卵巣の細胞増殖疾患に対する素因の検出のためのキャリア材料に固定されるアレイを製造する方法である。前記方法において、本発明による少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、固相に結合される。このようなアレイを製造する方法は、例えば、固相化学及び光分解性保護基による米国特許第5,744,305号明細書から知られている。本発明の他の主題は、卵巣の細胞増殖疾患の改善された検出、診断、処置及びモニタリングのためのDNAチップに関する。更に、DNAチップは、卵巣の細胞増殖疾患の素因の検出を可能にする。
【0065】
DNAチップは、本発明による少なくとも1つの核酸及び/又はオリゴヌクレオチドを含む。DNAチップは、例えば、米国特許第5,837,832号明細書において知られている。
【0066】
本発明は、SEQ ID No.1乃至91による配列のうち少なくとも10と同一である配列を有する核酸を含む組成又はアレイに関し、組成又はアレイは、わずか100の異なる核酸分子を有する。
【0067】
本発明は、0.001以下、好適には0.0001以下の累積的なp値をもつ少なくとも5つの配列を含む組成又はアレイに関する。
【0068】
更に、本発明の主題は、例えば重亜硫酸塩含有試薬、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むプライマーオリゴヌクレオチドの組から構成されることができるキットであって、各ケースにおける前記オリゴヌクレオチドの配列が、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91に示される塩基配列の少なくとも15塩基長のセグメントに対応し又は相補的である、キットである。プライマーは、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60に関するものであることが好ましい。
【0069】

サンプル
患者サンプルは、ノルウェーのラジウム病院(オスロ、ノルウェー)及び法的要求に従って得られる患者の承諾から得られたものである。
【0070】
CPGアイランド
注釈をつけられたCpGアイランドは、UCSCゲノムブラウザから得られた。これらのアイランドは、以下の基準を含む公表されたGardiner-Garden規定(Gardiner-Garden, M. and M. Frommer(1987). "CpG islands in vertebrate genomes." J Mol Biol 196(2):261-82)を使用して予測された:長さ>=200bp、%GC≧50%、観察された/期待されるCpG>=0.6。ゲノムには200bp乃至2000bpのレンジの〜26219CpGアイランドがある。これらのアイランドは、Msp I制限フラグメンテーションによって良好に覆われる。
【0071】
アレイは、以下の仕様に対し390Kフォーマットを使用して、Nimblegen Systems社によって製造された。ヒトゲノムビルド33(hg17)からのCpGアイランドアノテーションが、50merのタイルアレイを設計するために使用された。50merが、一様にアイランドを分布させるために、アイランド配列座標のいずれかの側にシフトされた。390Kフォーマットは、50merタイルを有するすべてのアイランドに適合するわけではない367,658の利用可能なフィーチャを有する。従って、大きさに基づいて表現されるべきアイランド上にカットオフが設けられ、200b−2000bのサイズのCpGアイランドだけが、アッセイされる。制御プローブが、バックグラウンド信号を表現するように設計された。サンプル調製:リプレゼンテーションは、上述されたが(Lucito, R., Healy他(2003). "Representational oligonucleotide microarray analysis: a high-resolution method to detect genome copy number variation." Genome Res 13(10):2291-305.)が、以下の変更を伴う。使用される主要な制限エンドヌクレアーゼは、MspIである。消化の後、以下のリンカが、リゲートされた(MspI24mer及びMSPI12mer)。12merは、リン酸化されず、リゲートしない。リゲーションの後、材料は、フェノールクロロフォルムによって清浄され、沈殿され、遠心分離され、再懸濁される。材料は、2つに分けられ、半分は、エンドヌクレアーゼMcrBCによって消化され、残り半分は、偽消化される。わずか4つの250μl管が、各々100ulボリューム反応を有するリプレゼンテーションの増幅のために各サンプル対について使用された。サイクル条件は、1分間95℃、3分間72℃で、15サイクルであり、その後、72℃で10分延長が行われた。各対ごとの管のコンテントは、完了されるときにプールされた。リプレゼンテーションは、フェノール:クロロホルム抽出によって清浄され、沈殿され、再懸濁され、濃度決定された。DNAは、わずかな変更を含むが、上述(Lucito, R., Healy他(2003). "Representational oligonucleotide microarray analysis: a high-resolution method to detect genome copy number variation." Genome Res 13(10):2291-305.)されるように標識化された。簡潔にいうと、DNAテンプレートの2ugが、0.2mlのPCR管に置かれた(pH8でTEに溶解した)。5μlのランダムモノマー(Sigma Genosys社)が加えられ、dH2Oを含む25μLになり、混合された。管は、5分間100℃のTetradに置かれ、そののち5分間氷上に置かれた。NEB Buffer2のこの5μlに対し、dNTPの5μL(0.6nm dCTP、1.2nm dATP、dTTP、dGTP)、GE Healthcare社からの標識の5μl(Cy3−dCTP又はCy5−dCTP)、NEB Klenowフラグメントの2μl、及びdHOの2μlが、加えられた。そののち、ハイブリダイゼーションのためにオーブン温度が50℃まで上昇されたことを除き、すでに報告されているように(Lucito, R., Healy他(2003). "Representational oligonucleotide microarray analysis: a high-resolution method to detect genome copy number variation." Genome Res 13(10):2291-305.)、ハイブリダイゼーション及び洗浄のプロシージャが行われた。アレイは、Axon GenePix4000Bスキャナ装置によって、5μmのピクセルサイズで走査された。アレイの強度を定量化するために、GenePix Pro4.0ソフトウェアが使用された。アレイデータは、更なる解析のためにS-PLUSにインポートされた。
【0072】
データ解析
マイクロアレイ画像は、GenePix4000Bスキャナ上で走査され、データは、Nimblescanソフトウェア(Nimblegen Systems社)を使用して抽出された。各プローブごとに、McrBc及び制御処理されたサンプルの比の幾何平均(GeoMeanRatio)が、測定及びその関連する染料交換ごとに計算された。データセットのすべてのサンプルのGeoMeanRatioは、そののち、分位点正規化方法を使用して正規化された(Bolstad, B. M., R. A. Irizarry他(2003), "A comparison of normalization methods for high density oligonucleotide array data based on variance and bias" Bioinformatics 19(2): 185-93, 2003)。そののち、各測定についての正規化比率が、メジアンポリッシュモデルを使用して、あらゆるMspIフラグメントのすべてのプローブについて1つの値を得るために折りたたまれた。折りたたまれたデータは、更なる解析のために使用された。
【0073】
分散分析が、最も重要なアイランドを識別するために使用された。腫瘍と正常サンプルの間のメチル化の最も一貫して生じる変化を決定するために、t検定アプローチを使用した。複数のテスト(False Discovery Rate、Benjamini及びHotchberg)に関する補正後、0.001のp値カットオフを使用して、差別的なメチル化を示す916のMspIフラグメントのリストを得た。
【0074】
教師あり学習:腫瘍サンプルを正常サンプルと区別するために必要なフィーチャの数を識別するために、教師あり機械学習クラシファイアを使用した。公に入手可能なサポートベクトルマシン(SVM)ライブラリ(LibSVM Ver 2.8)が、リーブワンアウト方法を使用して分類精度を得るために使用された(Lin, C.-C. C. a. C.-J. (2001). LIBSVM: a library for support vector machines)。分類のためのメチル化フィーチャが、訓練データの間のt検定のみを使用して、最初に選択された。SVMは、半径ベース関数(RBF)カーネルを使用して、先頭の10、50及び100のフィーチャについて訓練された。
【0075】
Nサンプルに関して、t検定が、メチル化比率の重要な違いをもつフラグメントを識別するために、(N−1)サンプルについて実施された。卵巣データセットの場合、これは、すべての18卵巣サンプルについて18回実施され、それにより、各サンプルは、t検定計算の間、一度取り出される。(N−1)サンプルからの先頭の10のフラグメントフィーチャのメチル化比率が、SVMを訓練するために使用され、1つの訓練されていないサンプルからの比率が、検定のために使用された。ちょうど10のフィーチャに基づいて、94%の分類精度を得ることができる。興味深いことに、この解析において正常と分類された2つの腫瘍サンプルは、遺伝子発現及びROMA解析の両方においても正常サンプルに最も近かった。
【0076】
メチル化部位の検出
好適な実施例において、方法は、次のステップを有する:方法の第1のステップにおいて、ゲノムDNAサンプルは、例えば細胞ライン、組織又は血液サンプルのようなソースから分離されなければならない。抽出は、界面活性剤溶解物の使用、音波化、ガラスビーズによるボルテックス化を含む、当業者にとって標準的な手段によるものでありえる。一旦核酸が抽出されると、ゲノム二本鎖DNAが解析において使用される。
【0077】
好適な実施例において、DNAは、方法の次のステップの前に分裂されることができ、これは、最先端技術で標準的である任意の手段によって、例えばこれに制限されないが具体的には制限エンドヌクレアーゼによって、行われることができる。
【0078】
方法の第2のステップにおいて、ゲノムDNAサンプルは、5'−位置において非メチル化されたシトシン塩基が、ウラシル、チミン又はハイブリダイゼーション挙動に関してシトシンと異なる別の塩基に変換されるように、処理される。これは、以下、「前処理」として理解される。
【0079】
ゲノムDNAの上述の処理は、好適には、重亜硫酸塩(亜硫酸塩、二亜硫酸塩)及び続くアルカリ加水分解によって実施され、これは結果的に、非メチル化されたシトシン核酸塩基を、ウラシル、又は塩基の挙動に関してシトシンと異なる別の塩基に変換する。重亜硫酸塩溶液が、反応のために使用される場合、付加は、非メチル化されたシトシン塩基において行われる。更に、変性試薬又は溶剤及びラジカルインターセプタが、存在しなければならない。続くアルカリ加水分解は、非メチル化されたシトシン核酸塩基をウラシルに変換させる。変換されたDNAは、そののち、メチル化されたシトシンの検出のために使用される。
【0080】
フラグメントは、増幅される。統計的及び実用的な考慮のため、好適には、100−2000塩基対の長さを有する10より多くの異なるフラグメントが、増幅される。いくつかのDNAセグメントの増幅は、同じ一つの反応槽において同時に行われることができる。通常、増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって実施される。このようなプライマーの設計は、当業者にとって明らかである。これらは、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを有するべきであり、その配列は、以下に示される塩基配列(SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91)の少なくとも15の塩基対長のセグメントと各々の逆相補的であり又は同一である。前記プライマーオリゴヌクレオチドは、好適には、それらが任意のCpGジヌクレオチドを含まないという点で特徴付けられる。方法の特に好適な実施例において、前記プライマーオリゴヌクレオチドの配列は、選択的にアニールして、関心のある卵巣の細胞特異的DNAだけを増幅し、それによって、バックグラウンド又は非関連のDNAの増幅を最小限にするように設計される。本発明のコンテクストにおいて、バックグラウンドDNAは、関連する組織特異的なメチル化パターンをもたないゲノムDNAを意味するものと理解され、このケースでは、関連する組織は、健康な及び疾患のある卵巣細胞の両方である。
【0081】
本発明によれば、少なくとも1つのプライマーオリゴヌクレオチドが、増幅の間、固相に結合されることが好ましい。異なるオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマー配列は、矩形の又は六角形の格子の形で、平面固相に配置されることができ、固相表面は、好適には、シリコン、ガラス、ポリスチレン、アルミニウム、スチール、鉄、銅、ニッケル、銀又は金で構成され、ニトロセルロース又はプラスチックのような他の材料も同様に使用されることができる。増幅によって得られるフラグメントは、検出可能な標識を直接的に又は間接的に保有することができる。標識は、蛍光標識、放射性核種、又はマススペクトロメータにおいて検出されることができる一般的な質量を有する分離可能な分子フラグメントの形であることが好ましく、生成されるフラグメントは、マススペクトロメータにおけるより良好な検出可能性のために単一の正味の正電荷又は負電荷を有することが好ましい。検出は、マトリックス支援レーザ脱離イオン化質量分析(MALDI)によって、又は電子スプレー質量分析(ESI)を使用して、行われることができ、視覚化されることができる。
【0082】
次のステップにおいて、核酸アンプリコンが、処理の前にゲノムDNAのメチル化状態を判定するために解析される。
【0083】
核酸の後処理解析は、代替方法を使用して実施されることができる。処理された核酸のメチル化状態特異的な解析のためのいくつかの方法が、知られており、他の代替方法も当業者には明らかであろう。
【0084】
当技術分野において知られているいくつかの方法を用いて、解析が、方法の増幅ステップの間、実施されることができる。このような1つの実施例において、SEQ ID No.1乃至SEQ ID No.91を含む核酸内の予め選択されたCpG位置のメチル化状態は、メチル化特異的なプライマーオリゴヌクレオチドを用いて検出されることができる。この技法は、米国特許第6,265,171号明細書に記述されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵巣癌疾患の解析の方法であって、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のグループから選択される配列における1又は複数のCpGジヌクレオチドのゲノムメチル化状態を判定することを含む方法。
【請求項2】
前記解析は、被検体の卵巣癌の検出であり、
前記方法において、
a)解析されるべき被検体からのサンプルを供給するステップと、
b)SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のグループから選択される配列における1又は複数のCpGジヌクレオチドのメチル化状態を判定するステップと、
が実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
a)前記メチル化状態テストからの1又は複数の結果が、診断多変量モデルから得られるクラシファイアに入力されるステップ、
b)前記サンプルが正常組織又は卵巣癌組織からのものであるかに関する見込みを計算するステップ、及び/又は、
c)前記予測の確かさについて関連するp値を計算するステップ、
が更に実施される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記メチル化状態が、SEQ ID No.1乃至10及び/又はSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列のうち少なくとも4つについて判定される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
更に、前記メチル化状態が、SEQ ID No.11乃至49及び/又は61乃至91による配列のうちの1又は複数について判定される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記メチル化状態が、SEQ ID. No.1乃至91による少なくとも20の配列について判定される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記メチル化状態が、SEQ ID. No.1乃至SEQ ID No.10及びSEQ ID No.50乃至SEQ ID No.60による配列について判定される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記メチル化状態が、
a.重亜硫酸塩シークエンシング、
b.ピロシークエンシング、
c.メチル化感受性一本鎖構造解析(MS−SSCA)、
d.高解像度融解解析(HRM)、
e.メチル化感受性単一ヌクレオチドプライマーエクステンション(MS−SnuPE)、
f.塩基特異的開裂/MALDI−TOF、
g.メチル化特異的PCR(MSP)、
h.マイクロアレイに基づく方法、及び
i.msp I開裂、
のグループから選択される方法の1又は複数によって判定される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
解析されるべきサンプルは、解析されるべき組織からの組織生検、膣組織、舌、膵臓、肝臓、脾臓、卵巣、筋肉、関節組織、神経組織、消化管組織、腫瘍組織、体液、血液、血清、唾液及び尿のような組織のグループから選択される組織タイプからのものである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
原発癌が検出される、請求項2乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
得られた前記メチル化パターンが、卵巣癌の処置に対する治療応答を予測するために使用される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
SEQ ID No.1乃至91による配列のうちの少なくとも10と同一である配列を有する核酸を含む組成又はアレイであって、わずか100の異なる核酸分子を有する組成又はアレイ。
【請求項13】
0.001以下、好適には0.0001以下である累積的なp値を有する少なくとも5つの配列を含む、請求項12に記載の組成又はアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−538637(P2010−538637A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524619(P2010−524619)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053743
【国際公開番号】WO2009/037633
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(510048048)
【Fターム(参考)】