説明

原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の製造方法、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器、および前記用途に用いる複数壁を有する圧力容器の使用

本発明は、まず第一に、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の製造方法に関し、その圧力容器は耐圧ケーシングを備え、圧力容器に関連し、熱交換手段等により、圧力容器の内部空間13において行われる核反応の結果として生成される熱を利用するために高圧の媒体により満たされ使用される。加圧水型原子炉の圧力容器1のケーシングは、一方が他方の中に存在する二つ以上のシェル構造5、6から形成され、従って、圧力容器の内部空間13内の圧力よりも本質的に低い圧力が、シェル構造間の中間空間12内にかかっている。本発明は、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器および前記用途に用いる複数の壁を有する圧力容器の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の製造方法に関する。この圧力容器は、耐圧ケーシングにより構成され、圧力容器の内部空間において行われる核反応の結果として生成される熱を、圧力容器に関連した熱交換装置等を用いて利用するために、高圧の媒体により満たされて使用される。
【0002】
原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器は、とても分り易い理由により必要な大きさとされるので、その安全性は、全ての状況下において保証される。それ故、鋳造により金属から伝統的な方法で製造される圧力容器は、まず第一にその外部寸法および厚い壁厚により、製造するのは、極めて困難でありかつ大変な労力を要する。この種の圧力容器は、今日では通常、大量の金属から二つの部分に鋳造されるが、ちなみに鋳物それ自体が、それなりに非常に大変な労力を要しかつ長期に渡る手段である。他方では、鋳造されマウントされた圧力容器の輸送および圧力容器の適所への配置も、非常に大きな/効率的な輸送装置および持ち上げ装置を必要とする。
【0003】
さらに、貫通孔の作成のような、圧力容器に対して実施される、異なった種類の機械加工手段は、特に圧力容器の厚い壁厚により、現地において実施することは非常に大変な労力を要する。さらに、伝統的な方法で製造された圧力容器は、今日では原子力発電所の効率を制限しさえする。現在の原子炉圧力容器は、重さが最大で約800トンあり、それにより約1.6メガワットの効率を達成することを可能にしている。
【0004】
本発明に係る現方法の目的は、上記の問題点に対する明白な改善を行うことと、従ってこの分野における従来技術のレベルを本質的に引き上げることである。この目的を実現するために、本発明に係る方法は、加圧水型原子炉の圧力容器のケーシングは、二つ以上の、一方が他方の中に存在するシェル構造から製造され、従って圧力容器の内部空間に存在する圧力よりも本質的に低い圧力が、前記シェル構造間の中間空間にかけられていることを主として特徴とする。
【0005】
本発明に係る方法の最も重要な強みとして、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の製造の明白な簡易化は、ある点で、現地で圧力容器を組み合わせる事さえ可能であると言い得る。本発明に係る方法のおかげで、非常に巨大な鋳造された部品を輸送するための特殊な装置、または例えばそれらを適当な所に配置する時に、持ち上げる手段は、このようにもう必要ではない。本発明に係る方法は、さらに、従来技術による場合と同様に原子力発電所より生み出される最大の効率を制限しない方法において、加圧水型原子炉の圧力容器を最適に測定することを可能にする。他方、圧力容器および圧力容器の限られた内部空間により生み出される全ての効率の利用が伝統的な解決法をもたらし、その解決法では、高活性水が、原子炉の外側の熱交換器内を循環する。本発明のおかげで、原子炉容器の外に高活性水を導く必要は全く無くなり、代わりに、熱交換は、ケーシング構造間の中間空間に熱交換器を設置することにより、圧力容器の内部において実施され得る。このようにして安全性における顕著な改善が達成される。
【0006】
本発明は、また、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器に関し、圧力容器はその圧力容器に関連した独立請求項のおいて書きで詳細に定義されている。加圧水型原子炉の圧力容器を特徴付ける特徴点は、対応する請求項の特徴付けを行う箇所で提示されている。
【0007】
加圧水型原子炉の圧力容器の最も重要な強みとして、現在の解決方法と比較した時、その製造および設置の容易性が挙げられ得る。これは特に、二つ以上の層からなる、原子炉の圧力容器のケーシングを組み立てることを現地で行うことが出来るおかげであり、これに関連して、これは現在の場合であるが、鋳造金属から作られるこれら重い圧力容器を位置に据え付ける時に、高価で特殊な輸送装置または持ち上げ装置はもう必要ない。本発明に係る加圧水型原子炉の圧力容器のおかげで、このようにその製造コストを明白に低減させ、そして他方、原子力発電所の利用をより効率的にすることさえ可能である。これは、伝統的な圧力容器構造により引き起こされるこれら効率の制限を回避することが出来るからである。他方、原子力発電所にとっての一つの安全性リスクとして、他の安全性リスクに加えて、大きな飛行機が衝突する危険も考慮される。上記のリスクのために、以前よりもより強固な保護カバーを建設する傾向がある。また、このような発電所を基岩をくり抜いた洞窟空間に配置することが提案されているが、これまでこのような種類の計画が実行されたことは知らない。その一つの理由は、難しい地形環境における手のかかる持ち上げおよび輸送方法のみならず、適した基岩を備えた場所への圧力容器の輸送が難しいためであろう。本発明に係る圧力容器は、そうではなくて、基岩内でくり抜かれた空間に設置されうる。このことは、現在の発電所および建設方法と比較した時、重要な構造工学上の節約をもたらす。
【0008】
本発明に係る原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の有利な実施形態は、この圧力容器に関連する独立請求項において提示されている。
【0009】
本発明は、また、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器としての複数の壁を有する圧力容器の使用にも関する。この使用は、それ自身の独立請求項により定義されている。
【0010】
複数の壁を有する圧力容器の使用は、上述のとおり、まず第一に、製造技術の部分に対して、顕著な強みをもたらす。そして、他方、圧力容器の据付けが現地において巨大な輸送機械または持ち上げ機械無しに可能にされたという事実のおかげで、据付け技術の観点から重要な費用の節約をももたらす。
【0011】
以下の記述では、本発明は添付の図面を参照しながらより詳細に叙述されている。それにより、図1では、本発明の幾つかの全般的な原理の、単純化した図が示されており、図2では、本発明に係る圧力容器中で利用される内部熱交換器を透視図として示されており、図3では、図2に示す熱交換器を備えた、図1に示す圧力容器の構造が示されており、そして、図4では、図1から3に関連して、異なった圧力容器の構造が示されている。
【0012】
本発明は、まず第一に、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器の製造方法に関する。この圧力容器は、耐圧ケーシングにより構成され、圧力容器の内部空間13において行われる核反応の結果として生成される熱を、圧力容器に関連した熱交換装置等を用いて利用するために、高圧の媒体により満たされて使用される。加圧水型原子炉の圧力容器1のケーシングは、二つ以上の、一方が他方の中に存在するシェル構造5、6から製造され、従って圧力容器の内部空間13に存在する圧力よりも本質的に低い圧力が、前記シェル構造間の中間空間12にかけられている。
【0013】
本発明は、他方、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器に関する。この圧力容器は、耐圧ケーシングにより構成され、圧力容器の内部空間13において行われる核反応の結果として生成される熱を、圧力容器に関連した熱交換装置等を用いて利用するために、高圧の媒体により満たされて使用されることを意図している。加圧水型原子炉の圧力容器1のケーシングは、 二つ以上の、一方が他方の中に存在するシェル構造5、6から構成され、従って前記シェル構造間に存在する中間空間12内の圧力は、圧力容器の内部空間13に存在する圧力よりも低い。
【0014】
本発明の有利な実施形態として、圧力容器のケーシングは、一方の上に他方をのせる、少なくとも三つのシェル構造4、5、6を有し、従って少なくとも二つの外側シェル4、5の中間空間11内の圧力は、二つの内側シェル5、6の中間空間12内の圧力よりも低い。
【0015】
さらに、本発明の有利な実施形態として、同封の図1に示されるように、前記ケーシングを形成し、一方の上に他方をのせて存在する幾つかのシェル構造2、3、4、5、6が存在し、従って上記シェル構造間の中間空間12、11、10、9の圧力は、内部空間13から外に行くに従って、段々に減少する。
【0016】
さらに、本発明の有利な実施形態として、圧力容器は、分離した保護プレートまたはシェル7を含み、その反対側には本質的に同じ圧力がかかっており、圧力容器の最も内側のシェル構造6を保護することを意図している。
【0017】
実際には、金属構造化ケーシングのシェル構造の中間空間内の圧力は、気体または液体圧力により達成されている。これに関連して、液体または気体の形で使用される媒体は、同時に冷却システムの一部としての役割も務め得る。他方、冷却は、本発明を利用することにより、全く新しい原理により、より効率的になされ、また実施され得る。
【0018】
さらに、好都合に使用された時、シェル構造2、3、4、5、6の一つまたは幾つかの中間空間9、10、11、12は、圧力および/または温度などの物理量を測定/監視するために、測定装置の配置を含む。この方法により、圧力容器の異なった部分の機能を監視し調整することは容易である。既に、建設段階において、適切な数の測定装置が、温度、圧力、および他の物理量を監視するために、シェル構造の中に容易に設置され得る。これらの理由により、必要な調整手段を作ることが可能になる。
【0019】
さらに、実際の有利な実施形態として、圧力容器は、前もって製造された、そして/または取り替えられるシェル構造から製造される。
【0020】
さらに、フロー技術の観点から、本発明は、有利な実施形態として、例えば伝統的な方法では外部熱交換装置等により行われる核反応の熱回収プロセスを、各ケーシングに属する一つまたは複数の中間空間9、10、11、12内に存在する媒体を循環させることにより、実施することが出来る。さらに、温度および圧力により、このように、例えば、内側から最初の中間シェル空間が、今日の場合と同様に、熱交換媒体として利用され得る、蒸気または少なくとも熱い液体を生成するであろう方法において、本発明を利用することが可能である。他方、本発明のおかげで、例えば図3に示される原理の上に、図1に示されるように、圧力容器1に関連して、例えば図2に示されるように熱交換器Lをも利用することも出来る。この種の実施形態は、圧力容器の本質的に閉ざされた原子炉空間13を可能にし、その媒体は、外部熱交換器を通して循環させる必要は全くない。
【0021】
本発明は、また、圧力容器の使用に関し、圧力容器の耐圧ケーシングは、一方が他方の中に存在する、二つ以上のシェル構造5、6から構成され、従って、中間空間12に存在する圧力は、その理由から、圧力容器と関連する熱交換装置等により、圧力容器の内部空間13内で行われる核反応の結果として生成される熱を利用するために、高圧の媒体で満たされて利用されることを意図した、原子力発電所の加圧水型原子炉の圧力容器である圧力容器の内部空間13内の圧力よりも低い。
【0022】
本発明の簡単で基礎的な考え方は、例えば、圧力容器1の金属から作られたケーシングの、一つのシェル構造は、一つの構造部材として、圧力容器の内部空間13に存在する全ての圧力に耐える必要は無く、代わりに、圧力は、圧力容器1の幾つかのシェル構造2〜6へ分担してかけられるということである。このように、中間空間12内の圧力は、内部空間13内の圧力よりも低いが、中間空間11内の圧力よりも高く、以下同様である。一つのとりわけ注目に値する事は、例えば、中間空間12内の圧力は内部空間13内の圧力よりも大きいが、中間空間11内の圧力は中間空間12内の圧力よりも小さく、中間空間10内の圧力は中間空間11内の圧力より低く、そして、中間空間9内の圧力は中間空間10内の圧力よりも小さくなるようなことである。
【0023】
上述した方法により分担された時、シェル構造2〜6のいずれかにより支えられる圧力は、単一のシェルにより構成され、内部空間13の全圧力をそれ自身で支えなければならないような構造の圧力レベルに接近する事さえない。このようにして、単一のシェル構造と比べた時、ある程度はより軽く、製造/機械加工がより容易な構造が達成される。
【0024】
さらに、上述したようなこの種の圧力レベルの構成を利用する時、例えば原子力発電所内への応用において以下の様に動作することを特に確実にすることが可能である。最も内側のシェル構造6が損傷した場合に、内部空間13内の圧力下にある放射性物質は外部へ排出されない。しかし、その代わりに、中間空間の圧力が、内部へ排出される。その場合、上述したような圧力の低下の監視は、高放射性媒体が外部へ漏れるリスクの可能性無しに、システムのシャットダウンや幾つかの他の必要な調整を可能とする。
【0025】
添付の図面において、破線を用いて二つの独立したものが示されている。まず第一に、参照番号7は、適当なプレート様の部品を意味し、放射を受ける面として働くことおよび同時にその背後にある第一のシェル6を保護することが意図されている。実際は、プレート様であるとして上述された部品7も、シェルであってもよく、その反対側には、いかなる圧力差も存在しない。それ故、保護プレートまたはシェル7は、その性格により、圧力を支えることが意図されている、例えばシェル層6のようなシェルよりも重要ではない。シェル7の意味は、従って核反応で生成される微粒子の衝撃に明白によく耐え、それら実際に圧力シェルを上述の衝撃から保護することである。
【0026】
破線による他のマーキングが参照番号8を用いて示されている。これらは、核反応に必要な制御棒の引き込み口または一方の側から他方の側への、蒸気等の他の通り道である。実際の制御棒の数は図に示されているよりも当然明らかに多いことは明白である。
【0027】
図4において、図1および3に示された圧力容器の構造に関して強みのある変形例がさらに示されている。ここでは、圧力容器のケーシングは、一方が他方の中に存在するケーシング部品により構成されており、それらはフランジジョイントにより、例えば鉄筋コンクリートなどの固定された土台に結合されている。
【0028】
本発明に係る解決法は、数多くの強みを持ち、それらは従来技術では達成不可能であり、従来技術を用いることは非常に高い経済的犠牲を払うことになる。
【0029】
本発明の意味は、本発明に係る圧力容器のシェル構造は、今日利用されている単一シェルシステムの場合の巨大な製品ではないという事実に基づいている。この発明のおかげで、原子力技術の利用における製造技術が、全く通常の機械加工技術のようであることを可能にした。シェル構造2〜6(必要ならばもっと)は、前もって製造された部品から現地で組み立てられ得る。この種の環境では、既に検査機器が使われているので、これらのおかげで安全検査も現地で行うことができ、各構造部品は、所望の基準に適合しているかを調べるためにチェックされ得る。利用される材料は、本来それらが製造された工場で既にされていてもよい。これが、例えば金属プレートの部品のための運用方法である。
【0030】
加圧水型原子炉の圧力容器の大きさ/重さは、もう障害ではないので、本発明のおかげで、原子力発電所ユニットを、例えばより効率よく、建設することが出来る。構造では、もし必要であれば、異なったシェル構造において、お互いに異なる材料を利用することも可能である。
【0031】
本発明により可能となったこの構造は、他方、後に修理したり、変更したり、または補完したり出来る。従って、本発明は従来の解決法よりもより高い柔軟性を構造にもたらす。本発明はまた、例えばシェル構造のある部品などが予備部品として今後必要になる場合に備えて製造され保存されるような種類の作業も可能にする。
【0032】
本発明に係る圧力容器の製造において、そのサイズと同様に材料も他の接続において既に通常使用されている材料に対応するので、従って特殊な材料の輸送は不要である。他方、本発明に係る圧力容器の部品は、必要な時には、その最終的な場所以外のどこかで前もって製造され、後にその運用場所に輸送されることが出来る。
【0033】
上述したことは、また、例えば引き込み口などを前もって製造することに関係している。それによって、リードスルー部品は、建設現場の外で必要なときに作られ、現地に輸送した後に、固定された構造に結合されてもよい。
【0034】
本発明に係るにおいて利用される材料の選択は、その構造を特定の大きさに合わせるのと同様に、通常の技術のみを必要とし、それによって、材料の選択において、現場で必要な安全技術に関し必要な要素が利用される。原子炉の圧力容器の、特定の大きさに合わせること、製造すること、および他の周辺手段は、全体として、現在の技術に要求される鋳造技術と比較した時、非常に単純な作業である。上記の理由により、本発明のおかげで、例えば核反応炉の圧力容器は、現在よりも容易に明白により安全に作られ得る。例として、また、特に、最も内側のシェル構造6の特殊な意味により、核反応炉により材料の運用寿命に対して引き起こされるこれらの特殊な要求は、その材料を選択する時、心に留めておかれるべきであるという事実に言及され得る。他方、既に以前に述べたように、上述の圧力を支えるために、独立したスクリーンウォールまたはシェルを利用することも可能である。
【0035】
上述のものでは、厳密な意味では、より詳細にはシェル構造を説明しなかった。そこで、各シェル構造は、まず第一に、全体が固定されたものであり、そしてプラスチックなどの耐圧材料から製造されたものであってもよい。金属構造の圧力容器は、例えば溶接により一つの全体として組み合わされてもよいし、溶接接合以外の方法により独立した部品を組み合わせるシェル構造は言うまでもなく、保守管理手段の観点からは特に推奨さえすることが出来る。一つの可能な方法は、各シェルを例えば二つか三つの部品から作る方法である。例えば、本質的には、一つの部品からなる円柱状の中心部品および異なる部品からなるカバーである。この場合、部品は、例えば、ボルト留めされたフランジジョイントにより、互いに組み合わされてもよい。但し、この種の実施形態は、同封した図には示されていない。
【0036】
幾つかのシェルの哲学は、従って、各シェル構造の圧力耐性は一つの単一のシェル/容器により実施された圧力耐性よりも明らかに低くてもよいという事実により強みがある。しかしながら、シェル構造の強度は、一つの単一のシェル構造の破損および例えば倍加した圧力の作用がいかなる問題も起こさないように、必要な大きさにしなければならない。
【0037】
本発明により可能となる補助的な変形例は、特に現在の技術と比較した時、非常に多く数倍もある。従って、添付の主要な図は、如何様にも制限することを意図するものではなく、代わりに本発明は、本発明の基本的な考え方の範囲および添付の請求項の保護の範囲で様々に変更でき得る。従って、本発明の原理は、他の新しい反応炉と同様に、沸騰水型と呼ばれるシステムに基づく原子力発電所にも利用出来る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の幾つかの全般的な原理の、単純化した図である。
【図2】本発明に係る圧力容器中で利用される内部熱交換器の透視図である。
【図3】図2に示す熱交換器を備えた、図1に示す圧力容器の構造図である。
【図4】図1から3に関連して、異なった圧力容器の構造図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧ケーシングにより構成され、前記圧力容器の内部空間(13)において行われる核反応の結果として生成される熱を、前記圧力容器と関連した熱交換装置等により利用するために、高圧の媒体により満たされ使用される前記圧力容器であって、加圧水型原子炉の圧力容器(1)のケーシングは、一方が他方の中に存在する二つ以上のシェル構造(5、6)から製造され、それにより、前記圧力容器の内部空間(13)に存在する圧力よりも本質的に低い前記圧力が、前記シェル構造間の中間空間(12)にかかることを特徴とする、原子力発電所の前記加圧水型原子炉の前記圧力容器、の製造方法。
【請求項2】
耐圧ケーシングにより構成され、前記圧力容器の内部空間(13)において行われる核反応の結果として生成される熱を、前記圧力容器と関連した熱交換装置等により利用するために、高圧の媒体により満たされ使用される前記圧力容器であって、加圧水型原子炉の圧力容器(1)のケーシングは、一方が他方の中に存在する二つ以上のシェル構造(5、6)から構成され、それにより、前記シェル構造間に存在する中間空間(12)内の圧力は、前記圧力容器の内部空間(13)に存在する圧力よりも低いことを特徴とする、原子力発電所の前記加圧水型原子炉の前記圧力容器。
【請求項3】
前記圧力容器の前記ケーシングは、一方が他方の上にある少なくとも3つのシェル構造(4、5、6)を有し、それにより、少なくとも二つの外側シェル(4、5)の中間空間(11)内の前記圧力は、二つの内側シェル(5、6)の中間空間(12)内の前記圧力よりも低いことを特徴とする、請求項2に記載の圧力容器。
【請求項4】
前記ケーシングを形成し、一方が他方の上に存在する幾つかのシェル構造(2、3、4、5、6)が存在し、それによりそれらの間の前記中間空間(12、11、10、9)の前記圧力は、前記内部空間(13)から外側に向かって段々に減少することを特徴とする、請求項2または3に記載の圧力容器。
【請求項5】
反対側には本質的に同じ圧力がかかり、前記圧力容器の最も内側のシェル構造(6)を保護することを意図している、独立した保護プレートまたはシェル(7)を備えたことを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の圧力容器。
【請求項6】
各ケーシングの前記シェル構造の前記中間空間内の前記圧力は、気体または液体圧力により達成されていることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載の圧力容器。
【請求項7】
前記シェル構造(2、3、4、5、6)の一つまたは幾つかの中間空間(9、10、11、12)は、圧力、温度、および/または、そのような物理量を測定/監視するために測定装置を備えたことを特徴とする、請求項2から6のいずれか一項に記載の圧力容器。
【請求項8】
前もって作成され、かつ/または交換可能なシェル構造から製造されることを特徴とする、請求項2から7のいずれか一項に記載の圧力容器。
【請求項9】
前記核反応の熱回収プロセスは、各ケーシングに属する一つまたは幾つかの中間空間(9、10、11、12)内に存在する媒体を外部熱交換手段等を通して循環させることにより、または各ケーシングに属する一つまたは複数の中間空間内に内部熱交換器(L)を設置することにより、実現されることを特徴とする、請求項2から8のいずれか一項に記載の圧力容器。
【請求項10】
その耐圧ケーシングが一方が他方の中に存在する二つ以上のシェル構造(5、6)から形成され、従って、中間空間(12)内に存在する前記圧力が、原子力の加圧水型原子炉の圧力容器である前記圧力容器の内部空間(13)内の前記圧力より低く、前記圧力容器に関連して、熱交換手段等により、前記圧力容器の内部空間(13)において行われる核反応の結果として生成される熱を利用するために高圧の媒体により満たされ使用されることを意図している圧力容器の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528001(P2007−528001A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502356(P2007−502356)
【出願日】平成16年12月31日(2004.12.31)
【国際出願番号】PCT/FI2004/000811
【国際公開番号】WO2005/088648
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(506307474)
【出願人】(506307256)