説明

原子層蒸着による銅フィルムの蒸着のための揮発性銅(I)錯体

本発明は、新規な1,3−ジイミン銅錯体と原子層蒸着法での基材上でのまたは多孔性固体中もしくは上での銅の蒸着のための1,3−ジイミン銅錯体の使用とに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な1,3−ジイミン銅錯体と原子層蒸着法での基材上でのまたは多孔性固体中もしくは上での銅の蒸着のための1,3−ジイミン銅錯体の使用とに関する。
【背景技術】
【0002】
原子層蒸着(atomic layer deposition,ALD)法は、非特許文献1に記載されているように、薄膜の生成に有用である。かかるフィルム、特に金属および金属酸化物フィルムは、電子回路およびデバイスの製造で決定的に重要な構成材料である。
【0003】
銅フィルムを蒸着するためのALD法では、銅前駆体および還元剤が反応チャンバ中へ交互に導入される。銅前駆体が反応チャンバ中へ導入され、基材上へ吸着された後、過剰の(未吸着の)前駆体蒸気はチャンバからポンプ送りまたはパージされる。この工程に、基材表面上の銅前駆体と反応して銅金属と遊離形の配位子とを形成する還元剤の導入が続く。このサイクルは、所望のフィルム厚さを達成するために必要ならば繰り返すことができる。
【0004】
この方法は金属錯体の分解化学で化学蒸着(CVD)とは異なる。CVD法では、錯体は表面と接触して分解して所望のフィルムを与える。ALD法では、錯体は表面と接触しても金属へ分解しない。むしろ、金属フィルムの形成は、蒸着した金属錯体と反応する第2試薬の導入で起こる。銅(I)錯体からの銅フィルムの製造では、第2試薬は還元剤である。ALD法の利点には、該方法の第1工程での基材表面への前駆体の自己制御吸着のために、フィルム厚さを制御する能力とカバレッジの順応性(conformality)の改善とが含まれる。
【0005】
ALD法で有用であるためには、銅錯体は、熱分解なしに蒸発するほど十分に揮発性でなければならない。典型的には、トリフルオロメチル基含有配位子が銅錯体の揮発性を上げるために使用されてきた。しかしながらこのアプローチは、残留ハライドが相互連結層(interconnect layer)の特性に悪影響を及ぼすので、相互連結層の製造に欠点を有する。
【0006】
ALD法で使用される配位子はまた、分解に対して安定であり、かつ、金属なしの形で錯体から脱着できなければならない。銅の還元の後、配位子は遊離し、そして形成されつつある金属層中へのその組み込みを防ぐために表面から除去されなければならない。
【0007】
特許文献1は、銅を形成するための水素の存在下での1,3−ジイミン銅錯体の分解を記載している。この特許はまた、銅−アルミニウム合金を製造するための化学蒸着法での1,3−ジイミン銅錯体の使用について記載している。
【0008】
特許文献2は、好ましくは化学蒸着法によって、コーティングを蒸着するための1,3−ジイミン金属錯体の使用について記載している。還元雰囲気、好ましくは水素中での金属錯体の分解が開示されている。
【0009】
非特許文献2は、1,3−ジイミンと、ビス−キレートまたは形MLのホモレプティック錯体をはじめとする、これらの配位子の金属錯体との合成について記載している。
【0010】
特許文献3は、酸化銅を形成するための酸素およびフッ素を含有する銅前駆体の酸化剤での処理、引き続く還元剤での表面の処理を必要とする銅原子層CVD法を開示している。
【0011】
【特許文献1】米国特許第5,464,666号明細書
【特許文献2】DE 4202889号明細書
【特許文献3】米国特許第6,464,779号明細書
【非特許文献1】エッチ.エス.ナルワ(H.S.Nalwa)編、薄膜材料ハンドブック(Handbook of Thin Film Materials)、サンディェゴ(San Diego)、アカデミック・プレス(Academic Press)、2001年、第1巻、第2章のエム.リターラ(M.Ritala)およびエム.レスケラ(M.Leskela)著、「原子層蒸着(Atomic Layer Deposition)」
【非特許文献2】エス.ジー.マックギーチン(S.G.McGeachin)著、カナダ化学雑誌(Canadian Journal of Chemistry)、46(1968)、1903−1912ページ
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、
a.基材を銅錯体(I)と接触させて基材上に銅錯体の蒸着物(deposit)を形成せしめ、そして
【0013】
【化1】

【0014】
式中、Lが2〜15個の炭素を含んでなるオレフィンであり、
およびRが独立して水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブ
チルおよびネオペンチルよりなる群から選択され、
およびRが独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選
択され、
b.蒸着した銅錯体を還元剤と接触させる
ことを含んでなる基材上での銅蒸着物(copper deposits)の形成方法であって、
そして
還元剤が9−BBN(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)、ジボラン、形BR
3−x(ここで、x=0、1または2であり、Rは独立してフェニルおよびC
〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のボラン、ジヒドロベンゾフラン、
ピラゾリン、ジシラン、形SiR’4−y(ここで、y=0、1、2または3で
あり、R’は独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択さ
れる)のシラン、ならびに形GeR”4−z(ここで、z=0、1、2または3
であり、R”は独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択
される)のゲルマンよりなる群から選択される
方法を記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
出願者らは、集積回路における銅相互連結の形成での種層としての使用のための、または装飾もしくは触媒用途での使用のための銅フィルムの生成に好適な原子層蒸着(ALD)法を発見した。本方法は、揮発性で、熱的に安定であり、C、H、SiおよびNのみを含む配位子から誘導される銅(I)錯体を使用する。配位子は、適切な温度範囲で揮発性であるがこの温度範囲で銅金属に分解しない銅(I)錯体を形成するために選ばれ、むしろ、錯体は好適な還元剤の添加で金属に分解する。配位子は、それらが還元剤への銅錯体の暴露で分解なしに脱着するであろうようにさらに選択される。容易に入手可能な還元剤によるこれらの銅錯体の銅金属への還元は、適度の温度できれいに進行することが実証されてきた。
【0016】
本発明の方法では、銅は
a.基材を銅錯体(I)と接触させて基材上に銅錯体の蒸着物を形成せしめ、そして
【0017】
【化2】

【0018】
式中、Lは2〜15個の炭素を含んでなるオレフィンであり、
およびRは独立して水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブ
チルおよびネオペンチルよりなる群から選択され、
およびRは独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選
択され、
b.蒸着した銅錯体を還元剤と接触させる
ことによって基材上に蒸着され、
そして
還元剤は9−BBN、ジボラン、形BR3−x(ここで、x=0、1または2で
あり、Rは独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択され
る)のボラン、ジヒドロベンゾフラン、ピラゾリン、ジシラン、形SiR’4−
(ここで、y=0、1、2または3であり、R’は独立してフェニルおよびC
10アルキル基よりなる群から選択される)のシラン、ならびに形GeR”
−z(ここで、z=0、1、2または3であり、R”は独立してフェニルおよびC
〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のゲルマンよりなる群から選択され
る。
【0019】
本発明の蒸着法は、より低い温度の使用を可能にし、かつ、より高品質の、より一様なフィルムを生み出すことによって当該技術で記載された方法を改善する。本発明の方法はまた、中間酸化物フィルムの形成を回避する、銅フィルムへのより直接的なルートを提供する。
【0020】
本発明の銅蒸着法では、銅は、基材の表面上に、またはその孔中もしくは上に蒸着させることができる。好適な基材には、銅、シリコンウェハー、超大規模集積回路の製造で使用されるウェハー、二酸化ケイ素より低い誘電率を有する誘電体で製造されたウェハー、ならびにバリア層で被覆された二酸化ケイ素および低k基材をはじめとする導電性、半導性および絶縁性基材が含まれる。銅の移行を防ぐためのバリア層には、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、窒化タンタルシリコン、窒化チタンシリコン、窒化タンタルカーボンおよび窒化ニオブが含まれる。
【0021】
本方法は、溶液で、すなわち、銅錯体の溶液を還元剤と接触させることによって行うことができる。しかしながら、基材を銅錯体の蒸気に曝し、次に、蒸着した錯体を還元剤の蒸気に曝す前に真空またはパージングによっていかなる過剰の銅錯体(すなわち、未蒸着錯体)も除去することが好ましい。銅錯体の還元後に、遊離形の配位子は、真空、パージング、加熱、好適な溶剤でのリンス、またはかかる工程の組合せによって除去することができる。
【0022】
本方法は、銅のより厚い層を構築するために、またはピンホールを排除するために繰り返すことができる。
【0023】
銅錯体の蒸着は典型的には0〜200℃で行われる。銅錯体の還元は典型的には類似の温度、0〜200℃で実施される。
【0024】
本発明の方法では、基材上に蒸着されるのは最初は銅錯体である。金属銅フィルムの形成は、銅錯体が還元剤に曝されるまで起こらない。
【0025】
銅錯体を迅速におよび完全に還元するために攻撃的還元剤が必要とされる。還元剤は揮発性であり、かつ、加熱で分解しないものでなければならない。それらはまた、基材表面上に蒸着した銅錯体と接触すると迅速に反応するのに十分な還元力のものでなければならない。ALD法で銅(I)還元のために以前には使用されなかった好適な還元剤のグループが特定された。これらの試薬の一特徴はプロトン供与体の存在である。該試薬は、錯体の銅イオンを還元するための少なくとも1つの電子と配位子をプロトン化するための少なくとも1つのプロトンとを移動させることができなければならない。酸化された還元剤およびプロトン化された配位子は、新たに形成された銅蒸着物の表面から容易に除去することができなければならない。
【0026】
本発明の銅蒸着法に好適な還元剤には、9−BBN、ボラン、ジボラン、ジヒドロベンゾフラン、ピラゾリン、ゲルマン、ジエチルシラン、ジメチルシラン、エチルシラン、フェニルシラン、シランおよびジシランが含まれる。ジエチルシランおよびシランが好ましい。
【0027】
銅蒸着法の一実施形態では、銅錯体は、基材の表面への錯体の好適なフルエンス(fluence)を達成するための温度、時間および圧力の条件下で反応器に添加される。当業者は、これらの変数が個々のチャンバおよびシステム・デザイン、ならびに所望の処理速度に依存することを理解するであろう。銅錯体の少なくとも一部が基材(例えば、被覆されたシリコンウェハー)上に蒸着された後、未蒸着の錯体蒸気はチャンバからポンプ送りまたはパージされ、還元剤がおおよそ50〜760ミリトル(mTorr)の圧力のチャンバ中へ導入されて吸着された銅錯体を還元する。基材は還元中おおよそ0〜200℃の温度に保持される。銅錯体と還元剤との好適な組合せで、この還元は迅速であり、完全である。還元剤暴露時間は1秒未満〜数分であることができる。本反応からの生成物が還元条件下で基材の表面から容易に除去されることが重要である。
【0028】
本発明の一実施形態では、銅錯体は銅1,3−ジイミン錯体(I)(式中、RおよびRはイソブチル基であり、RおよびRはメチル基であり、L=ビニルトリメチルシランである)であり、還元剤はジエチルシランである。
【0029】
本発明はまた、新規な1,3−ジイミン銅錯体(I)
【0030】
【化3】

【0031】
(式中、Lは2〜15個の炭素を含んでなるオレフィンであり、
およびRは独立して水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチルよりなる群から選択され、
およびRは独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)
を提供する。
【0032】
一実施形態では、Lは線状の末端オレフィンである。4〜15個の炭素のオレフィンについては、Lはまた、シス−またはトランス−立体配置の内部オレフィンであることができ、シス−が好ましい。Lは環式または二環式オレフィンであることができる。Lはまた、例えばシリル基で置換されていることもできる。好適なオレフィンには、ビニルトリメチルシラン、アリルトリメチルシラン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテンおよびノルボルネンが含まれる。
【0033】
本発明の銅錯体の製造に有用な特定の一配位子の合成は、下の実施例1に示される。他の配位子は類似のアミノケトンから同様に製造することができる。
【0034】
別の実施形態では、本発明は、基材上に蒸着された1,3−ジイミン銅錯体(I)を含んでなる物品を提供する。好適な基材には、銅、シリコンウェハー、超大規模集積回路の製造に使用されるウェハー、二酸化ケイ素より低い誘電率を有する誘電体で製造されたウェハー、ならびにバリア層で被覆された二酸化ケイ素および低k基材が含まれる。銅の移行を防ぐためにバリア層を用いることができる。好適なバリア層には、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、窒化タンタルシリコン、窒化チタンシリコン、窒化タンタルカーボンおよび窒化ニオブが含まれる。
【実施例】
【0035】
すべての有機試薬はシグマ−アルドリッチ・コーポレーション(Sigma−Aldrich Corporation)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee,WI,USA))から入手可能である。[Cu(CHCN)]SOCFはティー.オグラ(T.Ogura)著、遷移金属化学(Transition Metal Chemistry)、1(976)、179−182ページに記載された方法に従って調製することができる。
【0036】
実施例1
ビニルトリメチルシラン(N,N’−ジイソブチル−2,4−ペンタンジケチミネート)銅の調製および還元
窒素雰囲気下のドライボックス中で、250mL丸底フラスコに4−(イソブチルアミノ)−3−ペンテン−2−オン(36.9g、237ミリモル)およびジメチル硫酸(30.0g、237ミリモル)を装入した。反応溶液を5分間撹拌し、それから撹拌なしに一晩放置した。黄色混合物が橙色および粘稠になった。激しく撹拌しながら添加ロートによってイソブチルアミン(18g、246ミリモル)を加えた。溶液をそれが凝固するまで1時間撹拌した。中間塩を単離せずに、下に記載するように(中間塩の理論収率を基準にして)直接遊離アミンに変換した。
【0037】
MeOH(約40mL)中のNaOMe(12.8g、237ミリモル)の溶液を中間塩に加え、1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去して黄色オイルを与え、それをペンタンで抽出し、濾過し、濃縮してプロトンNMRデータに基づいて所望の生成物(N,N’−ジイソブチル−2,4−ペンタンジケチミン)(約75%)と未反応出発原料(約25%)とよりなる黄色オイルを与えた。生成物を分留によって単離して黄色オイル(35.4g、72%収率)を与えた。
【0038】
ドライボックス中で、100mL丸底フラスコに[Cu(CHCN)]SOCF(1.0g)、ビニルトリメチルシラン(26.0ミリモル)およびジエチルエーテル(20mL)を装入した。別個の100mL丸底フラスコ中で、1.5Mのt−ブチルリチウム(1.7mL)を、上述のように調製したN,N’−ジイソブチル−2,4−ペンタンジケチミン(0.550g)の溶液に加えた。0.5時間後に、溶液を混ぜ合わせた。混ぜ合わせた溶液は、曇った白色懸濁液から、すべての固形分の取込み後に金−茶色の透明な溶液に変化した。2時間後に、溶液を固体/スラッジへ濃縮し、ペンタン(3×15mL)で抽出し、濾過し、濃縮して粘稠なオイル(0.600g、62%収率)を与えた。
【0039】
実施例2
実施例1で最終生成物として単離した粘稠なオイルを、基材上に銅フィルムを生成するための銅前駆体として使用した。基材は、タンタルの250Å層および銅の100Å層付きの二酸化ケイ素ウェハーよりなった。ウェハーは辛うじて識別できる銅色を有した。
【0040】
おおよそ0.040gの銅前駆体をドライボックス中で磁器ボート中へ装填した。ボートおよびウェハー(約1cm)をおおよそ3.5インチ離してガラス管中に入れた。ガラス管をドライボックスから取り出し、真空ラインに取り付けた。加熱コイルを、磁器ボート周りの区域およびウェハーチップ周りの区域の両方を取り囲んでガラス管に取り付けた。この配置は2つの区域が異なる温度に維持されることを可能にする。システムの排気の後、管を通してアルゴン流れを作り出し、先ずボート中のサンプル上方を、次にウェハー上方を通過させた。管内部の圧力を150〜200ミリトルに維持した。ウェアー周りの領域を110℃に暖めた。おおよそ1時間後に、サンプル・ボート周りの領域の温度は55℃に上昇した。これらの温度およびArガス流れをおおよそ2.5時間維持した。サンプル・ボート周りの区域を次に室温に冷却した。管を約10ミリトルの圧力に排気し、ジエチルシランでバック充満した。110℃の管の区域は迅速に銅色になった。装置を冷却し、ドライボックスへ戻した。銅色は知覚できるほどに暗くなった。本方法を、平滑な金属銅フィルム付きウェハーをもたらすために繰り返した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.基材を銅錯体(I)と接触させて基材上に銅錯体の蒸着物を形成せしめ、そして
【化1】


式中、Lが2〜15個の炭素を含んでなるオレフィンであり、
およびRが独立して水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブ
チルおよびネオペンチルよりなる群から選択され、
およびRが独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選
択され、
b.蒸着した銅錯体を還元剤と接触させる
ことを含んでなる基材上での銅蒸着物の形成方法であって、
そして
還元剤が9−BBN、ジボラン、形BR3−x(ここで、x=0、1または2で
あり、そしてRは独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選
択される)のボラン、ジヒドロベンゾフラン、ピラゾリン、ジシラン、形SiR’
4−y(ここで、y=0、1、2または3であり、そしてR’は独立してフェニル
およびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のシラン、ならびに形G
eR”4−z(ここで、z=0、1、2または3であり、そしてR”は独立して
フェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のゲルマンより
なる群から選択される
方法。
【請求項2】
およびRがメチルであり、かつ、RおよびRがイソブチルである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Lがビニルトリメチルシランである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
基材が銅、シリコンウェハーおよびバリア層で被覆された二酸化ケイ素よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
基材が銅錯体の蒸気に曝される請求項1に記載の方法。
【請求項6】
蒸着が0〜200℃で実施される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
還元剤がシランまたはジエチルシランである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
【化2】


式中、Lが2〜15個の炭素を含んでなるオレフィンであり、
およびRが独立して水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチルよりなる群から選択され、
およびRが独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択され、
そして
還元剤が9−BBN、ジボラン、形BR3−x(ここで、x=0、1または2であり、そしてRは独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のボラン、ジヒドロベンゾフラン、ピラゾリン、ジシラン、形SiR’4−y(ここで、y=0、1、2または3であり、そしてR’は独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のシラン、ならびに形GeR”4−z(ここで、z=0、1、2または3であり、そしてR”は独立してフェニルおよびC〜C10アルキル基よりなる群から選択される)のゲルマンよりなる群から選択される
1,3−ジイミン銅錯体(I)。
【請求項9】
Lがビニルトリメチルシランであり、
およびRが水素、イソブチルおよびネオペンチルの群から選択され、
がMeであり、かつ、
がMe、Etおよびフェニルよりなる群から選択される
請求項8に記載の1,3−ジイミン銅錯体。
【請求項10】
基材を請求項8に記載の1,3−ジイミン銅錯体と接触させることによって製造される物品。
【請求項11】
基材が銅、シリコンウェハーおよびバリア層で被覆された二酸化ケイ素の群から選択される請求項10に記載の物品。
【請求項12】
バリア層がタンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、窒化タンタルシリコン、窒化チタンシリコン、窒化タンタルカーボンおよび窒化ニオブよりなる群から選択される請求項11に記載の物品。

【公表番号】特表2006−523778(P2006−523778A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−510108(P2006−510108)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/011734
【国際公開番号】WO2004/094689
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】