説明

原子炉内で使用可能な写真測量システムおよび方法

【課題】原子炉内などのアクセスできない設備を遠隔で検査する方法を提供する。
【解決手段】写真測量システムは、原子炉内などの設備内の既知の正確な位置に遠隔視覚検出デバイス160および光学標的を含む。光学標的は、設備内の特徴と相関する光学標的の識別情報、遠隔器具116の識別情報、設備内の既知の位置を伝える標識を有する既存の特徴および配置された物体を含む。遠隔検査デバイスは、器具を動作させるための操作員コマンドを受け取り、光学標的に基づいて器具の位置を判定するユーザインターフェース154と通信することができる。別個の処理装置が、遠隔視覚検出デバイス160によって検出された光学標的からのデータを分析し、光学標的およびデバイスの位置を判定することができる。これらの判定から、検査された特徴または器具の位置を計算することができる。光学標的は、検査が完了した後、設備から除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉内で使用可能な写真測量システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商用原子力発電所の操作員およびサービス提供者は、原子炉の燃料補給動作中に容器内目視検査(IVVI)ならびに構成要素の設置および/または修理を実行する。商用原子力発電所内の原子炉圧力容器(RPV)は通常、水没している、または他の形でアクセスできない溶接部、穿孔、および他の構成要素を有し、これらの構成要素は、発電所が燃料補給停止のためにオフラインになっているときに検査、修理、または他の方法で作業されることがある。たとえば、内孔を有する中空の管状ジェットポンプは、沸騰水型原子炉のアニュラス内に配置され、必要な炉心水流を提供する。動作中、ジェットポンプ構成要素は、原子炉内の溶接継手を含めて、これらの原子炉構成要素の構造上の完全性を下げる粒界応力腐食割れおよび照射誘起応力腐食割れを受ける可能性がある。原子炉内および原子炉周囲のいくつかの他のタイプの構成要素も、類似の損傷を受けることがある。これらの原子炉構成要素は、何らかの割れ、故障、または破片の蓄積などの他の損傷が発生しているかどうかを判定するために目視検査される。
【0003】
目視検査システムは従来、原子炉内の有害な放射線および汚染からの距離を提供するために、原子炉の外側の操作員または機械によって原子炉容器内に配置可能な遠隔操作機上に配置された1つまたは複数のカメラを含む。各カメラは、遠隔に位置する視覚表示デバイスまたは記憶システムに画像信号を提供するビデオ伝送システムに結合することができる。パイプの外側表面、ならびにパイプ、開口、および穿孔の内孔の検査を含む様々なタスクに対して、様々なカメラを使用することができる。通常、各目視検査システム(カメラ、伝送システム、およびディスプレイ)は、目視検査によって欠陥および損傷の識別に必要な特異性を確実に識別および描写できるようにするために、事前定義された撮像規格を満たす必要がある。IVVI目視検査システムに対する要件には、例として、厳しいEVT−1規格などの目視試験(VT)規格が含まれる。EVT−1規格は、撮像システムが18パーセントの中性灰色の背景で0.0005”(1/2ミル)(0.0127mm)のワイアを解像できることを規定する。
【0004】
EVT−1規格、ならびに他の修理または設置動作は、作業されている構成要素に対して撮像/修理/ツーリングシステムを確実に正しく配置して、原子炉内で損傷を正しく識別もしくは修理し、または正しく器具を操作しもしくは構成要素を設置するのに、操作員による個人の評価に依拠する。従来のシステムの中には、カメラを遠隔で担持するポールまたは原子炉の外側にある標示の追跡など、機械的配置を使用できるものもあり、したがって操作員は、外部の標識を参照することによって、原子炉内の器具の位置を計算することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,796,081号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な実施形態は、アクセスできない設備を遠隔で検査する写真測量システムを含む。例示的な実施形態のシステムは、原子炉内などの設備内の既知の正確な位置に遠隔視覚検出デバイスおよび光学標的を含む。例示的な実施形態の光学標的は、設備内の特徴と相関できる光学標的の識別情報、設備内の遠隔操作される器具の識別情報、および/または設備内の既知の位置を伝える標識を含むことができる。例示的な実施形態の光学標的は、接着剤、またはクランプ、ねじなどの機械的締め具によって、その位置内または器具上に固定することができる。例示的な実施形態の遠隔検査デバイスは、遠隔視覚検出デバイスもしくは器具を動作させるための操作員コマンドを受け取り、かつ/または異なる視点からのいくつかの画像内の光学標的の相対的な位置に基づいて器具または作業すべき特徴の位置を判定するユーザインターフェースと通信することができる。別法として、別個の処理装置が、検出された光学標的からのデータを分析して、光学標的の既知の位置またはその位置に対する器具の配置を判定することができる。これらの判定から、検査された特徴の位置を計算することができ、検査で修理が必要であることを発見した場合、検査された特徴により迅速にアクセスして対処することができる。
【0007】
例示的な方法は、原子炉などの放射線設備のアクセスできない環境を検査することを含む。例示的な方法は、放射線設備内で既知の位置に光学標的を配置するステップと、放射線設備内で遠隔検査デバイスを動作させて、放射線設備の動作状態を判定するための放射線設備の物理的パラメータを捕獲するステップとを含む。器具上および放射線設備内の光学標的のデータもまた、遠隔視覚検出デバイスによって捕獲される。このとき、捕獲された画像内の特徴および/または器具の位置は、少なくとも1つの光学標的の標識内の情報に基づいて判定可能である。遠隔視覚検出デバイス、遠隔視覚検出デバイスの操作員、および/または遠隔視覚検出デバイスに通信するように接続された処理装置は、画像処理法を使用して、いくつかの異なる視点からのいくつかの画像内の光学標的に基づいて位置を判定することができる。光学標的は、検査が完了した後、設備から除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】原子力発電所内で使用可能な例示的な実施形態の写真測量システムの図である。
【図2】例示的な実施形態の光学標的の図である。
【図3】原子力発電所内に設置された複数の例示的な実施形態の光学標的の図である。
【図4】放射線設備を検査する例示的な方法を示す流れ図である。
【図5】位置を判定する例示的な方法で使用される2つの関連する画像の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。しかし、本明細書に開示する特有の構造上および機能上の詳細は、例示的な実施形態について説明することのみを目的とする代表的なものである。例示的な実施形態は、多くの代替形式で実施することができ、本明細書に述べる例示的な実施形態のみに限定されると解釈されるべきではない。
【0010】
本明細書では、第1、第2などの用語を使用して、様々な要素について説明することができるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるであろう。これらの用語は、要素を区別するためにのみ使用される。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書では、「および/または、かつ/または、および/もしくは(and/or)」という用語は、1つまたは複数の関連する記載項目のあらゆる組合せを含む。
【0011】
ある要素が別の要素に「接続」、「結合」、「嵌合」、「取付け」、または「固定」されるというとき、その要素を他方の要素に直接接続もしくは結合することができ、または中間要素が存在してもよいことが理解されるであろう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続」または「直接結合」されるというとき、中間要素は存在しない。要素間の関係について説明するために使用される他の単語も、同様に解釈されるべきである(たとえば、「間に」と「間に直接」、「隣接する」と「じかに隣接する」など)。
【0012】
本明細書では、数詞がないことや「前記」などの冠詞は、言語で別段明示しない限り、複数形も同様に含むものとする。「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」という用語は、本明細書で使用されるとき、記載の特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはこれらの群の存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0013】
いくつかの代替実装形態では、記載の機能/動作を、図または明細書に記載の順序以外で行うことができることにも留意されたい。たとえば、連続して示す2つの図またはステップを、実際には、関連する機能/動作に応じて、連続して同時に実行することができ、または場合によっては、逆の順序で、もしくは繰返し実行することができる。
【0014】
原子炉に対する容器内の目視、磁気、超音波などによる検査および他の放射線環境の検査を正確かつ迅速に実行することで、原子力発電所に関連する停止に影響を与えることができ、潜在的には、業界の規制に準拠するより速い停止を可能にする。本発明者らは、構成要素の損傷および動作不能な状況を正確かつ迅速に評価して修理する必要を認識してきた。本発明者らは、検査および/または修理すべきそのような状況および特徴の位置、ならびに原子炉内などの放射線環境内の状況および特徴に対する検査機器および器具の位置を正確かつ迅速に判定する能力が、そのような評価および修理の速度および精度に直接寄与することをさらに認識してきた。本発明者らは、放射線環境内の特徴、器具、および検査機器の位置を視覚的に特定する際にこれらの環境内で受ける放射線に由来する問題をさらに認識してきた。具体的には、視覚カメラは高放射線領域ではうまく働かないことがあり、放射線で容易に汚染されることがあり、かつ/または他の修理もしくは検査を必要とするこれらの環境内のより小さい領域内に収まらず、もしくは輻輳を引き起こすことがあるため、放射線は、これらの環境における器具または特徴の位置の直接的な人間による観察と、カメラに基づく視覚的な観察/記録の両方を妨げる。下記の例示的なシステムおよび方法は、以下で論じるかどうかにかかわらず、上記その他の問題に独自に対処し、高放射線環境内の検査/修理/設置器具およびこれらの環境内で検査/修理すべき特徴の正確な位置を与える。
【0015】
図1は、原子力発電所内の領域など、人間の操作員によって直接安全かつ/または実行可能にアクセスできない環境内で正確な配置を判定するための使用可能な例示的な実施形態のシステム100の図である。例示的な実施形態のシステム100は、作業または検査すべき環境内に配置された少なくとも1つの視覚検出デバイスと、それによって検出可能な光学標的とを含む。これについて、以下に詳細に説明する。例示的な実施形態のシステムは、下記で論じる高放射線環境において遠隔で作業するために使用される様々な検査、修理、設置などの器具とともに働くことができる。
【0016】
図1に示すように、原子力発電所は、そのような検査環境であることがあり、発電所の燃料補給停止または他の保守期間中にアクセスできる水などの液体が充填された原子炉圧力容器(RPV)12を含むことができる。例示的な実施形態のシステム100について、沸騰水型原子炉の特性を有する原子力発電所と接続している状態で示すが、例示的な実施形態のシステムは、検査、ツーリング、修理などの正確な位置が望まれる任意の放射線環境または他の形でアクセスできない環境内で使用可能であることが理解される。
【0017】
たとえば、原子力発電所内のRPV12および関連する構成要素は、例示的な実施形態のシステム100と組み合わせて検査、修理、製作、または他の形で作業すべき1つまたは複数の特徴を含むことができる。図1内のRPV12の切欠図は、RPV12の端部にある底部ヘッド28を示し、底部ヘッド28からRPV12の上部へ、側壁30が延びる。側壁30は、上部フランジ32を含むことができ、上部フランジ32上に、上部ヘッド(図示せず)を取り付けることができる。円筒形状の炉心シュラウド34が、炉心36を取り囲むことができる。シュラウド34は、一方の端部でシュラウド支持体38によって支持することができる。シュラウド34と側壁30の間には、アニュラス40を形成することができる。シュラウド支持体38と側壁30の間には、リング形状のポンプデッキ42が延びることができる。ポンプデッキ42は、複数の円形の開口44を含むことができ、各開口は、ジェットポンプ拡散器46(見やすいように、図1には1つだけを示す)を含むジェットポンプアセンブリを収容する。ジェットポンプ拡散器46は、炉心シュラウド34の周りで円周方向に分散させることができる。
【0018】
図1に示す例示的な構造間の継手および接続部は、溶接されていることがあり、割れおよび他の損傷を受けやすいため、検査、ツーリング、修理などの標的となることがある。または、たとえば、ポンプデッキ42などの構成要素上または構成要素間には破片が蓄積することがあり、これは、破片除去または破片の位置を特定するための検査の標的となることがある。または、たとえば、ジェットポンプアセンブリ内で拡散器46にある滑り継手コネクタは、滑り継手内の振動によって引き起こされた損傷を修理または除去するためのツーリングおよび修理の標的となることがある。これらの位置は、高い放射線および放射線汚染のために、アクセスして直接人間が触れることができるものではない可能性があり、またこれらの領域内で直接カメラを操作することは、カメラ機能の低下、放射線被曝および汚染、空間の不足などのために実行不可能であることがある。しかしそれでもなお、これらの領域内で特徴および器具の位置を視覚的に判定することが望ましい。したがって、原子力発電所内の何らかの数の領域および特徴は、修理のための検査および動作状態の判定を必要としうること、そして検査すべきこれらの領域のそれぞれを、例示的な実施形態のシステムとともに使用可能ないくつかのタイプの検査、修理、または他のツーリングシステムを用いて検査し、修理し、または他の方法で作業することができることが理解される。
【0019】
たとえば、システム100は、危険なまたはアクセスできない位置内の標的特徴を視覚、超音波、磁気、または他の方法で遠隔検査できる遠隔検査デバイスとともに使用可能とすることができる。たとえば、RPV12の上で操作される長いポールに遠隔検査デバイスを取り付けることができ、RPV12の上の作業プラットホームまたはブーム上に配置された操作員は、RPV12の周りでポールおよび遠隔検査デバイスを移動させて、RPV12内の特徴を検査することができる。例示的なシステムでは、完全に静止し、動かない構造に固定された遠隔検査デバイスも使用可能である。
【0020】
または、たとえば、遠隔検査デバイス116をRPV12内へ遠隔で送達可能にして、RPV12内で水没している様々な特徴を検査することができる。遠隔検査デバイス112は、たとえば機械プロペラおよび舵、または化学ジェットなど、水性環境内で遠隔検査デバイス112を移動させる1つまたは複数の推進デバイスを含むことができる。遠隔検査デバイスは、動作のために、ローカルで貯蔵される電源および/または外部電源への電力接続をさらに含むことができる。遠隔検査デバイス112は、有線または無線の伝送設備119を介して画像信号を提供する1つまたは複数の検査カメラ118、または別の画像捕獲デバイスを含むことができる。さらに、遠隔検査デバイス116は、RPV12のうち検査カメラ118によって観察または撮像すべき部分を照らす1つまたは複数の照明または点灯デバイス120を含むことができる。照明デバイス120は、可変かつ制御可能な輝度および/または焦点を有することができる。
【0021】
例示的な実施形態のシステム100とともに使用可能な、遠隔検査デバイス112上でカメラ118を使用する例示的なシステムを図1に示すが、遠隔のツーリングシステム、遠隔の水中ロボット、超音波スキャナ、磁気プローブ、および任意の他のタイプの検査/修理/作業デバイスなどの他のシステムも例示的な実施形態とともに使用可能であること、または例示的なシステムには、これらの独立したデバイスがないこともあることが理解される。
【0022】
操作員は、通路、プラットホーム、および/または燃料補給橋52から、例示的な実施形態のシステム100とともに使用可能な遠隔デバイスを動作させることができる。例としては、ディスプレイ、ジョイスティック、ハンドル、マウス、キーボード、音声入力、または操作員からの入力を受け取る他のタイプの操作員入力などのユーザ制御インターフェース154である。制御インターフェース154へ入力された制御コマンドは、遠隔デバイス116へ通信することができ、遠隔デバイス116は、伝送設備119を介して、視覚画像信号、または超音波信号などの他の検査データを受け取ることができる。
【0023】
例示的な実施形態のシステム100は、遠隔視覚検出デバイス160を含む。遠隔視覚検出デバイス160は、アクセスできない環境内からの視覚または位置データを捕獲、記録、分析、および/または伝送することが可能なカメラまたは他の光学感知デバイスとすることができる。例示的な実施形態の遠隔視覚検出デバイス160は、操作ポール161に取り付けることができる。操作員は、RPV12の上または他の形でRPV12の外側から操作ポール161上のデバイス160を移動させて配置することができる。別法として、遠隔視覚検出デバイス160は、RPV12内の静止位置で回転可能に固定することができる。さらなる例として、遠隔視覚検出デバイス160は、遠隔検査デバイス116のような遠隔動作可能なロボット上に取り付けて、ユーザ制御インターフェース154を介して遠隔で動作/移動させることができる。
【0024】
遠隔視覚検出デバイス160は、アクセスできない環境内で検査、修理、作業などを行うべきいくつかの領域と光学的に通信するように構成および配置することができる。しかし、遠隔視覚検出デバイス160は、検査または他の形で作業されている実際の構成要素/位置付近に配置する必要はない。このようにして、遠隔視覚検出デバイスは、検査または他の形の作業と干渉することはなく、またデバイス160の機能を汚染または低減しうるアクセスできない環境内の最も高いレベルの放射線に被曝されないであろう。たとえば、遠隔視覚検出デバイス160は、検査すべき特徴および/または遠隔検査デバイス116の見通し距離内でRPV12の中心領域内に回転可能に固定することができる。または、たとえば、遠隔視覚検出デバイス160は、作業/検査領域またはより高い放射線の領域に入らないように距離を空けて、検査すべき特徴および/または遠隔検査デバイス116の周りで移動可能とすることができる。
【0025】
遠隔視覚検出デバイス160は、原子力発電所および他の検査環境に共通する放射線および放射線汚染に対する耐性が高められている。遠隔視覚検出デバイス160は、10RAD/時間〜1,000RAD/時間の平均線量率を有する状況内で動作可能である。したがって、遠隔視覚検出デバイス160は、原子力発電所などの検査環境内で見られる様々なタイプの大量の放射線に被曝されたときに物理的状態または機械的特性を実質上変えない材料を含む。遠隔視覚検出デバイス160は、前述の規格を満たすのに十分な画像解像度および転送品質をさらに提供する。たとえば、遠隔視覚検出デバイス160として使用可能なカメラは、12.4メガピクセル以上の解像度を保有することができる。いくつかの知られている市販のデジタル撮像カメラおよび記録器は、例示的な実施形態の遠隔検査デバイスに対する上記の要件を満たすことができる。
【0026】
遠隔視覚検出デバイス160は、アクセスできない環境内の領域を照らす水中ライトなどの照明デバイス162をさらに含むことができる。遠隔視覚検出デバイス160は、伝送および/または記憶デバイスをさらに含み、それによって、分析または操作員フィードバックのために、記録されたデータを送って保持する。たとえば、遠隔視覚検出デバイス160は、操作員または処理装置の分析のために、操作ポール161を上って制御パネル154に接続する光ファイバケーブルを含むことができる。別の例として、遠隔視覚検出デバイス160は、操作員がアクセスできるローカルのフラッシュまたはROMメモリ内にデータを記憶することができる。
【0027】
例示的な実施形態のシステム100は、1つまたは複数の例示的な実施形態の光学標的を含み、光学標的は、遠隔視覚検出デバイス160によって検出可能であり、作業すべき特徴などの当該の特徴に関連する既知の位置にある検査領域内に配置される。光学標的は、例示的な実施形態の視覚検出デバイスによって識別可能なパイプ、孔、構成要素の隅部、ねじ、溶接部など、作業環境内の識別可能な幾何学的特徴を含むことができる。別法として、光学標的は、特徴の位置と相関できる作業環境内に特別に配置された例示的な実施形態の光学標的180を含むことができる。例示的な実施形態の光学標的180は、遠隔検査デバイス116または他の検査デバイスおよび作業器具などの遠隔の作業媒体上にさらに配置することができる。
【0028】
図2に示すように、例示的な実施形態の光学標的180は、少なくとも片側で標識181を保持しまたは枠に入れる剛性の基部183を含むことができる。反対側では、例示的な実施形態の光学標的180は、光学標的180を構造または器具に固定できるようにする締め具182を含むことができる。締め具182は、接着剤、磁石、クリップ、フックなどを含めて、様々な連結機構を含むことができる。標識181は、例示的な実施形態の検査システム内の遠隔視覚検出デバイス160によって検出可能/読取り可能な任意の構造、形状、または印刷とすることができる。標識181は、例示的な実施形態の検査システム内で可読性を高める高度に識別可能な形状および構造を含むことができる。たとえば、標識181は、図2の標識181内のコントラストの高い黒い円によって示すようなコントラストの高い白黒記号とすることができ、または標識181は、たとえば鋭い縁部もしくは太字の鮮明な文字を含み、単語、文字、または記号によって情報を伝えることができる。
【0029】
標識181は、光学標的180の識別情報に関する独自の情報をさらに含む/伝える。たとえば、図2に示すように、標識181は、コントラストの高い4分円の塗りつぶしを含むことができ、この塗りつぶしは、各4分円の塗りつぶしの程度によって光学標的180を識別する。別法として、標識181は、複数の光学標的180を区別する数字、文字、他の形状などを含むことができる。さらに、標識181が可視波長で情報を伝えるものとして光学標的180を示したが、光学標的は、たとえば例示的な実施形態の視覚検出デバイス160によって検出可能な無線周波数または電気信号などの目に見えない手段で、位置、特徴、および/または識別情報を伝送できることが理解され、したがって「視覚」および「光学」は「感知できる」を含むと理解される。
【0030】
図3に示すように、例示的な実施形態の光学標的180は、例示的な実施形態のシステム100(図1)全体にわたって、検査環境内の既知の位置および/または検査すべき特徴のところに、またはそれらに関連して配置される。図3は、ジェットポンプ拡散器46の周りに配置されたいくつかの光学標的180を示す。各光学標的は、一定の位置に配置することができ、したがって光学標的の識別情報は、作業環境内の正確な配置、特徴の位置、または器具に対応する。たとえば、各光学標的は、特定のブラケット、溶接部、穿孔、遠隔検査デバイス116などの単一の特徴、構成要素、または器具に関連付けることができ、したがって光学標的の識別情報により、関連する特徴または機器を正確に識別することが可能になる。たとえば、図3内の各光学標的180は、ジェットポンプ拡散器46の周りの垂直高さと相関できる標識181を含むことができる。別法として、標識181は、環境内の独自の特徴に関連する標的を区別することができる。
【0031】
例示的な実施形態の光学標的180は、正確な検査位置を判定するために、単一でまたは組み合わせて、配置して使用することができる。修理または他の作業のための正確かつ明確な位置、特徴、および/または器具の識別に加えて、例示的な実施形態の光学標的180は、例示的な実施形態のシステム100内の向きを提供することができる。
【0032】
例示的な実施形態の遠隔視覚検出デバイス160、インターフェース154、および/または別の外部処理装置/コンピュータ(図示せず)は、1つまたは複数の例で、検出に基づいて、例示的な実施形態の光学標的180、および光学標的を独自に識別する光学標的180上の標識181の位置を識別および判定することが可能である。1つまたは複数の例示的な実施形態の光学標的180を使用して判定される例示的な実施形態のシステム100内の器具、カメラ、特徴、他の検査デバイスなどの配置および位置について、例示的な方法とともに以下に詳細に論じる。
【0033】
図4は、上記で論じた例示的な実施形態のシステムを設置および動作する例示的な方法を示す流れ図である。図4に示すように、S100で、1つまたは複数の光学標的が、RPV12(図1)を含む原子力発電所など、遠隔検査を必要とする検査環境内に設置される。光学標的は、検査環境内の位置で、特有の既知の位置内の検査デバイスおよび器具上に設置される。光学標的は、発電所の燃料補給停止中を含めて、検査前の任意の時点で設置することができる。光学標的は、検査環境内のRPV12または他の領域内へ延びる操作ポールに標的を取り付けることによって設置することができる。光学標的は、RPV12または他の検査環境内の単一の位置に光学標的を固定するように遠隔動作可能な留め金、締め具、接着剤、留め具などを含めて、様々な連結機構を含むことができる。したがって遠隔の操作員は、RPV12内の正確な変動しない位置で、操作ポールによって光学標的を固定することができる。たとえば、RPV12内の構成要素は、光学標的を収容できる固定の位置として既知の開口または穿孔を有することができる。同様に、光学標的は、作業すべき環境内へ器具または他のデバイスを導入する前に、これらの固定機構によって、遠隔検査デバイス116を含めて、遠隔動作される器具に固定することができる。
【0034】
別法として、S100で、光学標的は、標識に対応する高精度の位置で他のロボットまたは潜水機によって設置することができる。さらに別法として、S100で、光学標的は、構成要素または発電所の製作中に設置することができ、検査まで、または検査全体にわたって、標識に対応する固定の位置に留まることができる。S100が完了した後、検査環境は、たとえば図3または4に示すように見え、少なくとも1つの例示的な実施形態の光学標的180が中に固定された状態である。
【0035】
S105では、例示的な実施形態の遠隔視覚検出デバイス160などの遠隔視覚検出デバイスが、RPV12(図1)などのアクセスできない環境内に挿入され、直接的に人間が存在することなく、設置された光学標的からのデータを検出、分析、および/または伝送する。遠隔視覚検出デバイス160は、光学標的を検出するために、当該の特徴および器具上の光学標的の見通し距離内の位置内に設置することができ、またはこの位置内で移動可能とすることができる。これにより、遠隔視覚検出デバイスを、比較的放射線被曝が低い領域内に配置することができ、遠隔視覚検出デバイス160を放射線的または物理的に干渉または汚染しない器具/構成要素の位置を可能にする。遠隔視覚検出デバイス160は、様々な領域内の当該の光学標的を検出するため、および/またはデバイス160のいくつかの異なる視点から同じ光学標的を検出するために、アクセスできない環境内の単一の位置に配置しても、様々な位置に配置してもよい。遠隔視覚検出デバイス160は、原子炉の特徴および器具上の第1の組の光学標的に対してデバイスを安定させるために、RPV12内の構成要素に一時的に取り付けることができる。遠隔視覚検出デバイスは、たとえば、後に取り外して、異なる検査または修理のために第2の組の光学標的の視野内の別の原子炉構成要素または位置へ移動させることができる。
【0036】
適宜、S110で、例示的な実施形態の遠隔検査デバイス116などの遠隔器具は、RPV12(図1)などのアクセスできない環境内に遠隔で挿入して、直接的に人間が存在することなく、検査または他の作業を実行することができる。遠隔検査デバイスおよびカメラ(複数可)118などのその構成要素は、損傷または動作適合に対して特徴を検査するように、知られている方法に従って動作される。遠隔検査デバイスは、例としてジェットポンプアセンブリ46を収容するアニュラス40を含めて、RPV10内の様々な位置に配置することができる。検査デバイスは、目視検査中にデバイスを安定させるために、RPV12内の構成要素に一時的に取り付けることができる。検査デバイスは、標的構成要素の外側部分を検査するために使用される、超音波および/もしくは磁界タイプの検査を含む検査技術のタイプに基づいて、複数のカメラもしくは他のセンサを動作させることができ、ならびに/または、ジェットポンプアセンブリ46の穿孔などの穿孔内へ挿入するために、例示的な実施形態の遠隔検査デバイス116に示すような伸縮可能のプローブに取り付けられたカメラもしくは他のセンサを延ばすことができる。
【0037】
S105で、例示的な実施形態の遠隔視覚検出デバイス160は、S110で器具を動作させるとき、検査または修理器具上の光学標的を観察するために、操作員によってシステムインターフェース154(図1)または他のインターフェースを通じて配置および制御することができる。遠隔視覚検出デバイスは、遠隔表示、記憶、および/または分析のための光学標的の遠隔で観察した画像または他の情報を提供するために、所望の位置へ移動および配置することができる。ジェットポンプアセンブリ46などの第1の領域または構成要素で作業した後、遠隔視覚検出デバイスは、別の領域内または別の器具、構成要素、および/もしくは特徴上の光学標的を観察するために、RPV12内の別の位置へ移動または再配置することができる。
【0038】
S120で、少なくとも1つの光学標的を使用して、例示的な実施形態の遠隔視覚検出デバイス160で光学標的を観察することによって、位置が判定される。S120で使用される光学標的は、S100で配置された例示的な実施形態の標的180、または穿孔、孔、パイプ、突起、溶接部、ねじなど、遠隔視覚検出デバイス160によって識別可能なアクセスできない環境内の特徴を含むことができる。S120で判定される位置は、アクセスできない環境内の構成要素、特徴、損傷、または器具の位置とすることができる。たとえば、S110で損傷または破片が検査された場合、S120で、検査器具上の光学標的および破片付近の静止している特徴上に配置された光学標的を使用して、検査器具の位置を具体的に特定し、かつ/または検査器具に対して破片の位置を具体的に特定することができ、したがってより高い精度で破片の修理/除去を進めることができる。または、たとえば、修理中、修理器具上に配置された光学標的180を識別および使用して、器具の位置を識別することができる。または、たとえば、環境内に配置されたいくつかの光学標的と器具上の光学標的とを組み合わせて、作業されている構成要素に対して器具の位置を具体的に特定することができる。
【0039】
S120で、光学標的180を使用して、特徴/器具の位置および/または識別情報を判定するいくつかの例示的な方法が可能である。たとえば、遠隔視覚検出デバイス160で、当該の特徴に近接している単一の光学標的を検出することができる。この光学標的は、遠隔視覚検出デバイス160のそばの位置、遠隔視覚検出デバイス160からのデータを観察している操作員、画像分析を実行するように構成された別個の処理装置などで、独自に識別しかつ/または関連付けることができる。次いで、アクセスできない環境内に標識を有する光学標的と共に位置し、またはその光学標的に対して位置する特有の特徴および/または位置を判定するために、例示的な実施形態の光学標的(複数可)180の標識内で伝えられる独自の識別情報を使用して、他の例における、または他の位置からの標的を識別することができる。
【0040】
S120で、アクセスできない環境内の構成要素および器具の位置および識別情報を判定する際に、複数の光学標的を使用することができる。遠隔視覚検出デバイス160、操作員、および/または別個の処理装置は、複数の光学標的を独自に識別し、それらの光学標的から、および/または観察された光学標的に関連して、構成要素または器具の位置を三角測量または他の形で計算することができる。
【0041】
同様に、S120で、遠隔視覚検出デバイスの複数の画像および複数の視点を使用して、1つもしくは複数の器具および/または視覚検出デバイス160の間の距離を立体的に判定することができる。たとえば、遠隔視覚検出デバイス160は、第1の視点からの第1の例で、1つまたは複数の光学標的を独自に識別することができる。次いで、S120で、遠隔視覚検出デバイス160を、第1の位置から距離を空けた第2の位置へ移動させることができる。次いで遠隔視覚検出デバイス160は、同じ光学標的を新しい視点から再識別することができる。例示的な実施形態の光学標的180上の容易に検出される独自の標識181により、いくつかの異なる視点からのいくつかの異なる画像の中で各光学標的の位置を非常に正確に判定することができる。
【0042】
この再配置およびデータ捕獲は、任意の回数だけ繰り返すことができる。異なる視点からの画像の差を使用して、ユーザまたはソフトウェアは、遠隔視覚検出デバイス160と標的の間の3次元の距離、したがって光学標的180に対する画像内の他の特徴/器具の位置を計算することができる。S120で、画像間の遠隔視覚検出デバイス160の移動、または光学標的間の既知の基準距離をさらに入力および使用して、S120で当該の特徴および/または光学標的間の非相対的な距離を判定することができる。したがって、S120で、複数の視点からの当該の特徴または器具を取り囲む光学標的の複数の画像を使用すると、光学標的が判定すべき特徴または器具の位置と正確に関連していない場合でも、特徴および器具の正確な3次元の位置を判定することができる。
【0043】
たとえば、図5Aおよび5Bに示すように、遠隔視覚検出デバイスは、放射線設備内で2つの画像1000および1000’を捕獲、記録、または伝送することができ、どちらの画像も、設備内の異なる特徴上に配置された光学標的180a、180b、および180cを含む。2つの画像1000および1000’は異なる視点で得ることができ、すなわち、遠隔視覚検出デバイスは、画像1000および1000’を捕獲する間に移動され、または角度を変化されている。光学標的180a、180b、および180cは容易に識別可能な標識を含むため、画像1000内で、標的の位置ならびに各標的間の相対的な距離d1、d2、およびd3が判定可能である。同様に、新しい距離d1’、d2’、およびd3’も画像1000’内で判定可能である。光学標的の配置間の差および相対的な距離d1、d1’、d2、d2’、d3、d3’に基づいて、遠隔視覚検出デバイスの新しい位置を計算することができる。または、遠隔視覚検出デバイスの位置の変化を知ることで、光学標的180a、180b、および180c、ならびに光学標的180a、180b、および180cに対する特徴の相対的な3次元の位置を計算することができる。図5Aおよび5Bには2つの画像1000および1000’のみを示すが、配置法では、光学標的180a、180b、180cのいくつかのさらなる画像および相対的な距離および配置、ならびに追加の光学標的を使用することができる。
【0044】
上記の例示的な方法では、方法を実施するユーザまたはソフトウェアは、異なる視点または同じ視点にある1つまたはいくつかの画像からの独自の光学標的に基づいて、距離および正確な位置を処理および計算することができる。そのような方法は、遠隔視覚検出デバイス内へ直接組み込むことができ、かつ/または別個に実行することができる。同様に、例示的な方法では、計算された位置データをユーザインターフェースへ直接出力しても、分析されたデータを遠隔視覚検出デバイス内または他の場所に記憶してもよい。
【0045】
図4に示すように、S120で判定される、たとえば遠隔検査デバイス116の位置、または任意の他の特徴もしくは器具の位置は、検査、修理、または他の動作のためにS110で器具をさらに動作させる際に、さらに使用することができる。たとえば、遠隔検査デバイス116は、S120で、遠隔検査デバイス116の判定された位置に基づいて移動または再配置することができる。同様に、カメラのズーム、パン、輝度などは、遠隔検査デバイス116の位置に基づいて調整することができる。たとえば、S120で計算される位置は、極めて小さな割れを受けやすい溶接部を有する既知の特徴の位置に対応することができる。既知の特徴の位置に対してS120で遠隔検査デバイスの位置を判定するとき、カメラは、特徴の位置をズームインまたは拡大して、既知の位置での検査のために高いズームを必要とする溶接部を完全に検査することができる。同様に、たとえば、RPV12内で破片または欠陥に遭遇したとき、S120で、遠隔検査デバイス付近および遠隔検査デバイス上の光学標的を使用して遠隔検査デバイスの位置を判定し、S120を通じて遭遇した破片または欠陥の位置を判定することができる。または、たとえば、S120で計算された位置は、前の検査からの位置または状況データと相関させて、損傷/破片/動作の進行または変化を一定の位置で時間とともに追跡することができる。
【0046】
S120で修理、検査、設置などの動作および位置判定が完了すると、S100で配置された光学標的をS130で除去することができる。光学標的は、配置したのと同じ方法で除去することができ、操作員は、既知の位置にある各光学標的を回収することができる。S130で光学標的を除去する操作員は、S100で標的を配置した操作員と異なってもよく、各光学標的の目録は、S130で各光学標的を識別および回収できるように、当事者間で保管できることが理解される。同様に、異なる当事者がいくつかの異なる時間枠または細分した時間枠で各動作S100、S105、S110、S120、および/またはS130を実行できることが理解される。したがって、標識情報および位置対応関係を含めて、光学標的に関する情報は、複数の検査にわたって複数の当事者間で保管することができる。
【0047】
例示的な実施形態についてこのように説明したが、例示的な実施形態は、さらなる発明活動がなくても通常の実験によって変更できることが、当業者には理解されるであろう。変更形態は、例示的な実施形態の精神および範囲からの逸脱と見なされるものではなく、当業者には明らかなすべてのそのような修正形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0048】
12 原子炉圧力容器
28 底部ヘッド
30 側壁
32 上部フランジ
34 シュラウド
36 炉心
38 シュラウド支持体
40 アニュラス
42 ポンプデッキ
44 円形の開口
46 ジェットポンプ拡散器(複数可)
52 燃料補給橋
100 例示的な実施形態のシステム
116 遠隔検査デバイス
118 検査カメラ(複数可)
119 伝送設備
120 照明デバイス
122 検査プローブ
154 ユーザ制御インターフェース
160 遠隔視覚検出デバイス
162 照明デバイス
180 光学標的(複数可)
181 標識
182 締め具
S100 光学標的を配置する
S105 遠隔視覚検出デバイスを設置/動作する
S110 遠隔器具を動作する
S120 位置を判定する
S130 光学標的を除去する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉を検査する写真測量システム(100)であって、
前記原子炉内に配置されるように構成された遠隔視覚検出デバイス(160)であり、前記原子炉の複数の画像を捕獲するように構成され、前記複数の画像がそれぞれ、独自の視点を有する、遠隔視覚検出デバイス(160)と、
前記原子炉内に配置された少なくとも1つの光学標的(180)であり、前記遠隔視覚検出デバイス(160)によって独自に識別可能な光学標的(180)と、
前記複数の画像内で前記光学標的を識別し、前記複数の画像内の前記光学標的(180)間の差に基づいて位置を判定するように構成された処理装置であり、前記位置が、前記複数の画像内の前記遠隔視覚検出デバイス(160)、前記光学標的(180)、および特徴の位置の少なくとも1つである、処理装置とを備える、システム。
【請求項2】
前記光学標的(180)が、前記光学標的(180)を独自に識別する標識(181)を含み、前記標識が、いくつかの異なる視点からの前記標識(181)の識別を可能にするコントラストの高い特徴を含む、請求項1記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記遠隔視覚検出デバイス(160)に通信するように接続されたユーザインターフェース(154)をさらに備え、前記ユーザインターフェース(154)が、前記遠隔視覚検出デバイス(160)を動作させるための操作員コマンドを受け取るように構成される、
請求項1記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光学標的(180)が、複数の光学標的(180)を含み、前記処理装置が、前記複数の画像内で前記複数の光学標的(180)間の差にさらに基づいて前記位置を判定するように構成される、請求項1記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記処理装置が、前記複数の光学標的(180)の少なくとも2つ間の入力基準距離にさらに基づいて前記位置を判定するように構成される、請求項4記載のシステム(100)。
【請求項6】
放射線設備のアクセスできない環境を検査する方法であって、
前記放射線設備内に複数の光学標的(180)を配置するステップ(S100)を含み、前記光学標的(180)が、関連する光学標的(180)の識別情報を含む感知できる標識(181)を含む、方法。
【請求項7】
前記放射線設備内で遠隔動作可能な器具(116)を動作させるステップ(S110)であり、前記放射線設備の動作状態を判定するための前記放射線設備の物理的パラメータを検出することを含むステップ(S110)と、
前記遠隔動作可能な器具(116)とは別個の遠隔視覚検出デバイス(160)で、前記放射線設備内の異なる視点から複数の画像を捕獲するステップ(S105)であり、前記複数の画像が前記光学標的(180)の少なくとも1つを含む、ステップ(S105)と
をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記複数の画像内で前記少なくとも1つの光学標的(180)を識別するステップ(S105)と、
前記複数の画像内の前記光学標的(180)間の差に基づいて位置を判定するステップ(S120)であり、前記位置が、前記遠隔視覚検出デバイス(180)、前記光学標的(180)、および前記放射線設備内の特徴の位置の少なくとも1つである、ステップ(S120)と
をさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記遠隔動作可能な器具を動作させる前記ステップ(S110)が、前記判定された位置に基づいて実行される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
放射線設備のアクセスできない環境を検査する方法であって、
視覚検出デバイス(160)を動作させて、前記放射線設備内に配置された複数の光学標的(180)の複数の画像を捕獲するステップ(S105)であり、前記光学標的(180)が、前記視覚検出デバイス(160)によって独自に識別可能であり、前記複数の画像が、前記放射線設備の異なる視点を含む、ステップ(S105)と、
前記複数の画像内の前記光学標的(180)間の差に基づいて位置を判定するステップ(S120)であり、前記位置が、前記遠隔視覚検出デバイス(160)、前記光学標的(180)、および前記放射線設備内の特徴の位置の少なくとも1つである、ステップ(S120)とを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−58245(P2012−58245A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195609(P2011−195609)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
【Fターム(参考)】