説明

双方向小売システム

【課題】購入可能な少なくとも1つの小売アイテムの少なくとも1つの画像が投入された仮想映写を特徴とするユーザーとの双方向環境を表示するように構成された双方向小売システムを提供する。
【解決手段】仮想映写上に、顧客を引き付けるために、購入可能な少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像を表示する工程で、該仮想映写が少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像を表示するための1つ以上の表示部を含む。仮想映写上で顧客とのショッピングセッションを開始する工程で、それにより顧客が、仮想映写に関連した1つ以上の製品にアクセスできる工程を更に含む。ショッピングセッションは二次装置に転送されて継続し、それにより少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像が、二次装置上でアクセスされる。該方法は、顧客が製品の画像のうちの1つ以上の特性をカスタマイズすることを許可するためにカスタマイズモードを開始する工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
該当なし。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
例えば靴等を買う時、顧客は典型的には、情報に基づいた買物ができるように情報を得て分析を行う。例えば、靴を販売するウェブサイトは、顧客が靴の外観を見ることができるように靴のデジタル画像を使用することができる。しかし、顧客は靴を物理的に履いてみて所望のフィット感があるかどうかを決定することができないので、顧客はしばしば、オンラインでのショッピングよりも伝統的な「現実世界」の店舗を訪れる方を選択する。顧客はまた、販売員とのやりとりができるのでオンラインでのショッピングよりも伝統的な「現実世界」の店舗の方を好み得る。しかし、販売員の有効性は多くの理由により制限される。例えば、販売員は、顧客のニーズに合致した適切な情報を有していないかも知れない。販売員が最近雇われたばかりである場合や、靴が新しくリリースされた製品である場合にこうしたことが当てはまり得る。また、店舗に大勢の顧客がいる場合、販売員は全員に対して同時に注意を払うことができないかも知れない。そのために、長時間待ったり、製品に関するアドバイスを受けずに買物をしたりしなければならない顧客がいるかも知れない。また、販売員にとって、顧客のニーズを特定してそのニーズに合致する提案を行うのは非常に困難であり得る。
【0003】
また、靴のある寸法がブランドによって異なることも事実である。例えば、ある靴のブランドにおけるサイズ「9」は、別の靴のブランドにおけるサイズ「9」のフィット感と非常に異なる場合がある。相違点はその他の特性にも関連しているが、それらは靴を特定の目的、例えば特定のスポーツで使用する時にしばしば重要となる。ブランドごとの寸法の相違が無かったとしても、靴の目的(例えばハイキング)が寸法の選択を決定づけ得る。このような靴のブランドや目的における相違点は、典型的な「現実世界」の店舗において顧客が靴を試着するのに費やす時間を増大させ得、また、顧客が混乱している時に購入する気を失くさせ得る。たとえ購入がなされたとしても、不適切な購入は、顧客の満足度が低くなること、そして顧客忠誠心や口コミ評判が下がることにつながり得る。この問題は靴に限定されることではなく、どの消費者製品の購入においても見られ得るものである。
【発明の開示】
【0004】
(発明の要旨)
本発明の様々な実施形態は、購入可能な少なくとも1つの小売アイテムの少なくとも1つの画像が投入された仮想映写(virtual projection)(例えば「仮想棚」、「仮想ディスプレイ」)を特徴とするユーザーとの双方向環境を表示するように構成された双方向小売システムに関する。このように「仮想製品」、すなわち製品の画像を表示することは、従来顧客の店に複数の物理的な製品をディスプレイしていたのに比較すると、製品のディスプレイに必要なスペースを最適化するという技術的優位性を有する。ある実施形態において、小売システムは、ユーザー(例えば消費者)が近づいた時に反応し、様々なユーザーの特徴に基づいて小売アイテムを表示できる。例えば、小売システムは、ユーザーの性別、体の寸法、および/または購入の好みを決定し(例えばユーザーの購入履歴に基づいて)、それらに基づいて適切な小売アイテムを選択し、仮想映写、仮想棚、またはその他のタイプの表示部上にその選択された小売アイテムの画像を表示しても良い。なお、「仮想映写」は、任意の好適な視覚的なマルチメディアを使ったプレゼンテーション(例えばビデオのスクリーン、プロジェクターのスクリーンまたは表面上、ホログラフィー像等)であって良いことに留意されたい。このようにして、提供された製品の画像は、ユーザーの身体的特徴に合わせてより良くカスタマイズされ得る。ある実施形態において、小売システムは、追加的なお勧めを行い、選択された小売アイテムに関連したマーケティング情報およびメディアコンテンツを表示し、小売アイテムの技術を表示し、選択された小売アイテムのカスタマイズのためのユーザーインターフェースを提供しても良い。いくつかの実施形態において、ユーザーは、ユーザーとの双方向環境を通じてソーシャルメディア、ウェブコンテンツおよびゲームサービスにアクセスできる。ユーザーは、小売システム上で、またはタブレット型コンピュータ、携帯電話、遠隔装置等を含む追加的なモバイル機器と連動して、購入取引を完了できる。
【0005】
ある実施形態において、モバイル機器は小売環境内で利用できる。いくつかの実施形態において、モバイル機器は、双方向小売システムと関連させ得る。例えば、モバイル機器は、双方向小売システムを運用する企業(commercial entity)によって提供され得る。その他の実施形態において、モバイル機器は、個人で所有され(例えば顧客によって)、双方向小売システムに関連したネットワークにログインまたは接続できる。別の実施形態において、顧客(例えばユーザー)は、ワイヤレス接続またはクイックレスポンス(QR)コード経由で双方向小売システムに直接接続できる。QRコード(登録商標)は、双方向小売システムに関連した映写またはスクリーン上に表示され得る。いくつかの実施形態において、QRコードは、個人のやりとりがモバイル機器上で継続することを許可するためのユーザーIDであって良い(例えば顧客の双方向小売システムとのやりとりからのコンテンツを有するウェブページへの登録されたアクセス)。一方、QRコードは、モバイル機器上でのユーザーのやりとりが製品に関連したコンテンツから始まるように、製品IDであって良い。更なる実施形態において、QRコードは、異なる表示部上などの製品上に配置され得、製品に関連した情報を獲得したり類似の製品を識別したりするための追加的な要素として、モバイル機器により使用され得る。ある実施形態において、QRコードは、ソーシャルネットワークを通じて他の人々と共有され得る。
【0006】
モバイル機器(例えばタブレット型コンピュータ)はまた、顧客の買い物行動を追跡し、双方向小売システムでの顧客の取引および/または閲覧の履歴に基づいて、顧客のニーズおよび/または興味を分析できる。更に、双方向小売システムに関連したモバイル機器は、顧客の取引および閲覧の履歴を店員に提供して、より情報に基づいた個々に合わせた顧客のサービス経験を店員が提供する助けとなることにより、店員のガイドとして機能し得る。
【0007】
様々な実施形態によれば、双方向小売システムは、双方向小売システムでの顧客の閲覧の履歴を追跡する。双方向小売システムは、登録された顧客(例えば以前にアカウントを開設した顧客)を認識し、以前の購入、消費者行動を含み得る消費者データ(例えばメディアとのやりとりの履歴、訪問したウェブページ、ソーシャルネットワークでのやりとり等)にアクセスするように構成され得る。双方向小売システムは、双方向環境を顧客の好みに合わせるように構成され得る。例えば、顧客がある製品のセットについてある色を好む場合、双方向小売システムは、その特定の色で製品を提案したり、あるいは好まれる色に重きをおきつつ複数の色の取り合わせを提供したりできる。この工程は、双方向セッション中に動的に調整または変更できる。この双方向の特徴は、ある製品の材料、パターン、またはその他の製品の特徴における識別された顧客の好みを含むその他の製品の特徴に適用され得ることに留意されたい。
【0008】
更なる実施形態において、双方向小売システムは、個人のモバイル機器の音楽データベースをスキャンして好まれるタイプの音楽または歌曲のリストを決定できる。双方向小売システムは、音楽ファイルに関連した情報を、製品または色の範囲があるタイプの音楽(例えば音楽のジャンル、タイトル等)に関連しているデータベースと比較し、それらの製品を顧客に勧めることができる。
【0009】
更なる実施形態において、双方向小売システムは、カメラにより顧客の身体の動きを追跡し、その動きに基づいて顧客に製品を提案することができる(例えば音声または映像インターフェースにより)。例えば、ある製品に対する顧客の注目に関するボティランケージおよび/または顔の表情を捉え、顧客の好みの決定に使用することができる。双方向小売システムは、顧客の好みを利用して双方向小売システムをカスタマイズし、顧客の興味に合致するようにそれらの好みに合わせたショッピング経験を提供することができる。例えば、顧客が多数の野球のシューズおよびアクセサリーを見たり選択したりしている場合、双方向小売システムは、例えば顧客の閲覧または購入履歴に基づいて更なる野球関連の製品を提案するように適合され得る。ある実施形態において、双方向小売システムは、顧客の興味、注目、および肯定的な反応(例えばボティランケージ、顔の表情、識別可能な音声反応等)に基づいてショッピング経験を動的に調整できる。いくつかの実施形態において、双方向小売システムは、カメラを用いて顔のかすかな表情を捉え、様々な提案された製品に対する顧客の情緒反応を分析できる。部分的にこの分析に基づき、双方向小売システムは、特定の顧客にとってどの製品が好ましいものであるかを決定することにより、顧客の興味および注目を維持することができる。他の実施形態において、製品の提案は、部分的に、または全体的に、カメラやマイクロホン等により双方向小売システムによって識別されるような測定された顧客の反応(例えば顔の表情、ボティランケージ等)に基づき得る。
【0010】
ある実施形態において、小売システムは、フレーム、フレーム内に配置される複数のベイ(bay)を含み、ベイは、1つ以上のビデオカメラ、1つ以上のビデオスクリーンおよび1つ以上のユーザー入力装置を含む。1つ以上のプロセッサが、命令を実行して1つ以上のビデオカメラから受信したビデオデータを分析し、ユーザーの存在を検出し、該ユーザーの1つ以上の身体的特性(attributes)を決定する。双方向小売システムは、少なくとも部分的にユーザーの1つ以上の身体的特性に基づいて小売アイテムのカタログからユーザーにふさわしい1つ以上の小売アイテムを選択し、カタログから選択されたその1つ以上の小売アイテムの1つ以上の画像を、1つ以上のビデオスクリーン上に表示する。
【0011】
双方向小売システムは、好ましくは1つ以上のユーザー入力装置から受信した入力データを分析し、アイテムをスクロールするコマンドおよびアイテムを選択するコマンドのうちの1つを含み得るユーザー入力コマンドを検出する。アイテムをスクロールするコマンドは、1つ以上のプロセッサに、1つ以上の表示部上でカタログから選択された1つ以上の小売アイテムをスクロールさせ得、アイテムを選択するコマンドは、1つ以上のプロセッサに、選択されることを意図された小売アイテムの回転可能な画像を選択および表示させ得る。更なる実施形態において、小売システムは、1つ以上のプロセッサに、統計、身体の寸法、および小売アイテムの関連するメディアファイルを1つ以上のビデオスクリーン上に表示させ得る。
【0012】
他の実施形態において、表示部は、スクリーン(例えばモニター)またはタッチスクリーンであって良い。あるいは、双方向小売システムの双方向インターフェースは、ビデオプロジェクターによって表面(例えば壁、マネキン、靴、シャツ、スポーツ用品、平面等)上に映し出され得る。なお、このような映写は、以下の詳細な説明の中で述べるように、双方向インターフェースを提供してユーザーの映写とのやりとりを検出するために、センサ(例えばカメラ、赤外線検出、製品センサ、QRコード等)を必要とし得ることに留意されたい。例えば、ある実施形態によれば、ある製品はマネキン上に映し出され得る(例えば靴および/または衣類)。マネキンは、顧客によるタッチを検出するためにセンサが取り付けられて良い(例えば顧客がマネキンの足に映し出された靴にタッチした場合)。センサはタッチされた場所を決定し、それを更なる処理のために双方向小売システムに送信する。そして双方向小売システムは、センサの信号に基づいて顧客によってどの製品がタッチされたかを決定し、続けて、更なる顧客とのやりとりのために、双方向小売システムのスクリーンの1つに靴および/または関連した商品を表示することができる。いくつかの実施形態において、スクリーンは、湾曲した、および/または柔軟性のある、および/または透明なものであって良い。双方向小売システムは、様々な場所において動かしたり実行したりでき、そうした場所は、公共の場所(例えば空港、鉄道の駅、バス停)、遠隔地(例えば山小屋、公園、遊歩道、ビーチ、湖畔等)、スポーツ施設(例えばフィットネススタジオ、競技場、ジム等)、レストラン、学校、ショッピングモール、ゴルフコース等を含むがこれらに限定されない。双方向小売システムは、ある時間中、またはオンデマンドで広告を映し出すことができる。例えば、双方向小売システムは、操作の異なるモードにおいて他のサービスを行うことができ(例えば別々にまたは同時に)、それらはチケット販売機サービス、公共交通機関のスケジュールの表示等を含むがこれらに限定されない。例を挙げると、双方向小売システムは、顧客とのやりとりが多いピーク時の間に小売機能を果たし、やりとりの少ない時間の間に公共サービスの情報の表示等のその他のサービスを提供するように構成され得る。いくつかの実施形態は、双方向小売システムがユーザーの存在を検出した時、またはユーザーが双方向小売システムとやりとりをした、もしくは関与した時に、非小売モード(例えばチケット販売機)から小売モードに切り替わるように構成され得る。
【0013】
様々な実施形態において、顧客は双方向小売システムに登録できる。例えば、顧客は、データベースに登録し(例えば製品購入中、モバイル機器の登録中等)、双方向小売システムとやりとりをする前にログインできる。データベースは、購入履歴、製品の閲覧履歴等を保存できる。更に、顧客は、近距離無線通信を通じた登録、追加的なデータのやりとり、および/または近距離無線通信を通じた支払いができる。
【0014】
ある実施形態において、双方向小売システムは、製品センサ(例えば動きおよび/またはワークアウトの統計を追跡するための靴、シャツ、心拍ベルト内のセンサ、ユーザー等が装着するセンサ)を通じて顧客(例えば登録された顧客)を認識することができ、これは双方向小売システムによって認識され、特定の顧客に関連し得る。あるいは、後で図2に関して更に詳しく説明する通り、双方向小売システムは、顔または音声認識機能を通じて顧客を認識できる。いくつかの実施形態において、双方向小売システムは、店の特定の領域への注目等の買物行動を含むその他の測定基準(例えば特定の製品の表示等)を追跡して顧客の興味を決定することができる。例えば、顧客が、特定の製品の表示(例えば実際の製品または製品の画像)の前で所定の時間を費やした、または、特定の製品の表示の前で他の製品の表示と比較してより多くの時間を費やした場合、双方向小売システムは、特定の製品の表示における製品の特性(例えば型、ブランド等)を決定し、スクリーン(例えばモニター等)上に類似の製品を表示して、顧客の製品の好みにより良くアピールし、双方向小売システムに関与するように顧客を引き込むことができる。なお、後で詳細な説明において更に詳しく説明する通り、双方向小売システムは、様々なハードウェア(例えばカメラ、赤外線検出、センサ等)を用いて、買物行動を決定するために顧客の位置、顔/音声認識等を検出できることに留意されたい。顧客に関する情報は、顧客のデータベースに保存でき、このデータベースはローカル、リモート、集中型、複数のデータベースにまたがるもの、または当業者に知られた任意の記憶装置の構成であって良い。データベースは、顧客のスポーツに関連した活動、買物に関連したデータ(例えば支払い方法、好みの製品等)、または任意のその他の情報、およびそれらの任意の組み合わせを保存およびアップデートできる。更なる実施形態において、双方向小売システムおよび/または先に述べたデータベースのうちの1つ以上は、顧客のソーシャルネットワークのプロフィールにアクセスできる。例えば、顧客のプロフィールの詳しい記述を集めて特定の顧客個人により合わせた双方向経験をより良く提供するために、データは、ソーシャルネットワーク、データベース、モバイル機器(例えば登録された機器)、製品センサ(例えば靴センサ等)および双方向小売システムの間でやりとりされ得る。
【0015】
別の実施形態において、顧客は、様々な方法(例えば名前/パスワード、顧客の個人的な特性、統計、製品の購入および/または好みに関する一連の質問への回答)によってデータベースに個人でアクセスし、顧客の購入履歴および好みに基づいて双方向環境を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】図1Aは、本発明の実施形態に従った小売システムネットワークの局面の簡略化したブロック図である。
【0017】
【図1B】図1Bは、本発明の実施形態に従った小売システムネットワークの局面の簡略化したブロック図である。
【0018】
【図2】図2は、本発明の実施形態に従った小売システムの簡略化したブロック図である。
【0019】
【図3】図3は、本発明の実施形態に従った小売システム上にユーザー双方向環境を作り出す方法を説明する簡略化したフロー図である。
【0020】
【図4A】図4Aは、本発明の実施形態に従った小売システムネットワークの局面の簡略化したブロック図である。
【0021】
【図4B】図4Bは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システムを図示する。
【0022】
【図4C】図4Cは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システムと連動して使用されるタブレット型コンピュータを図示する。
【0023】
【図4D】図4Dは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システムおよび双方向小売システムと連動して使用される何台かのモバイル機器を図示する。
【0024】
【図4E】図4Eは、ある例示的な実施形態に従ったモバイル小売システムを図示する。
【0025】
【図5A】図5Aは、本発明の実施形態に従った小売システムのユーザー双方向環境内のいくつかの利用可能な特徴を説明する簡略化した図である。
【0026】
【図5B】図5Bは、本発明の実施形態に従った顧客とのショッピングセッションを作り出す方法を説明する簡略化したフロー図である。
【0027】
【図6】図6は、ある例示的な実施形態に従ったコンピュータ装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(発明の詳細な説明)
本発明の実施形態は、概して双方向小売システムに向けられる。
【0029】
図1Aは、本発明のある実施形態に従った小売システムネットワーク100の簡略化したブロック図である。小売システムネットワーク100は、小売システム105、小売システムサーバー110、データ記憶装置115、モバイル機器120、および決済サーバー130を含む。小売システム105は、ユーザー双方向環境108を表示するように構成されるが、これは後で更に詳しく述べ、図2に図示する。小売システム105は、小売システムサーバー110、モバイル機器120、および決済サーバー130との電子通信のために構成される。ある実施形態において、モバイル機器120は、決済サーバー130との電子通信のために構成される。ある実施形態において、モバイル機器120は、小売システムサーバー110との電子通信のために構成される(つながりは図示せず)。いくつかの実施形態において、データ記憶装置115は、小売システムサーバー110および/または小売システム105との電子通信のために構成される。
【0030】
作動中、小売システム105は、1つ以上のスクリーンにユーザー双方向環境108を表示して、ユーザーが多様な小売アイテムを閲覧、選択、リサーチおよび/または購入できるようにする。ある実施形態において、データ記憶装置115は、様々な小売アイテムの画像および情報(例えばマーケティング情報、技術情報、価格情報等)を記憶する。いくつかの実施形態において、データ記憶装置115は、小売システムサーバー110内に配置される。小売システム105およびユーザー双方向環境の詳細については後で更に述べ、図2〜5に図示する。
【0031】
小売システムサーバー110は、小売システム105のハードウェアおよびソフトウェアの動作を制御する。ある実施形態によれば、小売システムサーバー110は、小売システム105から離れて配置され、多様なデータ処理、ネットワーク構築および管理機能を提供する。1つの限定されない例において、小売システムサーバー110は、小売システム105におけるユーザー双方向環境108を操作する。いくつかの実施形態において、小売システムサーバー110は小売システム105内に配置される。例えば、小売システムサーバー110は、小売システム105のフレーム内に配置(図2参照)、または小売システムに接続されて良い。他の実施形態において、小売システムサーバー110の代わりとなる、または小売システムサーバー110をサポートするために小売システム105に組み込まれる専用のプロセッサがあって良い。
【0032】
ある実施形態によれば、ユーザーは、小売システム105のユーザー双方向環境108にワイヤレスでアクセスして多様な小売機能を遠隔操作で実行するために、1つ以上のモバイル機器120を使用して良い。例えば、ユーザーは、小売システム105と連動して小売アイテムの閲覧および選択、購入を完了するための決済取引の実行、または小売アイテムのカスタマイズを行うことができる。モバイル機器のいくつかの例として、携帯電話、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、パーソナル・デジタル・アシスタント等が挙げられる。他の実施形態において、ユーザーは、配線接続によってユーザー双方向環境108にアクセスするために1つ以上のモバイル機器120を使用して良い。モバイル機器120は、小売システム105を通じて決済取引サーバー130とのユーザー決済取引(すなわち小売アイテムの購入)を実行できる。あるいは、モバイル機器120は、決済取引サーバー130と直接的に決済取引を行うことにより小売システム105を飛び越えて購入取引を完了することができる。例えばユーザーが求める小売アイテムが在庫切れの場合、モバイル機器120は、任意で小売システム105を飛び越えて決済取引サーバー130と直接通信することができる。いくつかの実施形態において、ユーザーまたは販売員は、小売アイテムが入手可能になったら小売システムサーバー110がユーザーのモバイル機器120にメッセージを送るよう要求でき、そしてユーザーは、自分のモバイル機器120を使用して小売システムサーバー110に記憶された自分のオンラインアカウントにログインし、アイテムを購入することができる。オンラインアカウントについての詳細は、後で図5を参照しながら更に説明する。
【0033】
決済サーバー130は、小売システム105およびモバイル機器120と決済取引を行って販売を完了する。本発明の新規性および焦点が不明瞭になることを避けるため、決済取引の操作およびプロトコルについては、本明細書で詳しく説明することはしないが、当業者に周知のものである。
【0034】
各サーバーは、典型的にはサーバーの全般的な管理および操作のための実行可能なプログラム命令を提供するオペレーティング・システムを含み、典型的にはサーバーのプロセッサにより実行された時にサーバーが意図された機能を実行することを可能にする命令を記憶するコンピュータ可読媒体を含む。オペレーティング・システムのための好適な実装およびサーバーの一般的な機能性は周知または市販されており、特に本明細書の開示内容を踏まえ、当業者により容易に実行される。
【0035】
1つの実施形態における小売システムネットワーク100は、通信リンクを通じて相互接続されたいくつかのコンピュータシステムおよびコンポーネントを利用する分散コンピューティング環境であり、1つ以上のコンピュータネットワークまたは直接接続を使用する。しかし、当業者は理解するであろうが、このようなシステムは、図1Aに例示されたよりも小数、または多数のコンポーネントを有するシステムにおいても同様に良好に作動できるであろう。このように、図1Aにおける小売システムネットワーク100の図示は、例示的な性格のもので、開示内容の範囲を限定しないものとしてとらえるべきである。
【0036】
図1Bは、本発明のある実施形態に従った小売システムネットワーク150の簡略化したブロック図である。小売システムネットワーク150は、小売システム105、クラウドサーバー160、モバイル機器120、および決済サーバー130を含む。小売システム105は、ユーザー双方向環境108を表示するように構成されるが、これは後で更に詳しく述べ、図2に図示する。小売システム105は、クラウドサーバー160、モバイル機器120、および決済サーバー130との電子通信のために構成される。ある実施形態において、モバイル機器120は、決済サーバー130との電子通信のために構成される。ある実施形態において、モバイル機器120は、クラウドサーバー160との電子通信のために構成される(接続は図示せず)。クラウドサーバー160は、図1Aについて先に述べたような小売システムサーバー110およびデータ記憶装置115の機能を果たすように構成され得る。ある実施形態において、図1Bの小売システム105は、クラウドサーバーによって提供される「スレーブ」システムとして構成され(例えば「クラウドネットワーク」)、クラウド・コンピューティングサービスを提供する。言い換えれば、クラウドサーバー160は、処理に不可欠なもの(例えばメモリ、リソース等)と共に小売システム105を提供し、ユーザー双方向環境108を操作できる(図5に関連して更に述べるように)。
【0037】
図2は、本発明のいくつかの実施形態に従った双方向小売システム200の簡略化したブロック図である。いくつかの実施形態によれば、双方向小売システム200は、図1Aの小売システム105に対応し、図1Aの小売システムネットワーク100内で実行され得る。双方向小売システム200は、フレーム210、1つ以上のベイ220、1つ以上のスクリーン230(例えばビデオスクリーン)、1つ以上のカメラ240(例えばビデオカメラ)、通信ユニット250、および検出システム260を任意で含み得る。通信ユニット250および検出システム260はフレーム210内に配置され得る。1つ以上のベイ220のそれぞれはフレーム210内に配置される。複数のスクリーン230およびカメラ240のそれぞれは、複数のベイ220内に配置される。スクリーン230、カメラ240、通信ユニット250および検出システム260は、1つ以上のプロセッサ(図示せず)と電子通信を行い、それにより制御される。1つ以上のプロセッサは、個々のベイ220内のフレーム内に配置されるか、あるいは小売システムと通信して良い。
【0038】
フレーム210は、双方向小売システム200の他のコンポーネントのいくつかを取り囲む、または中に含む構造的なコンポーネントである。ある実施形態において、フレーム210は、3つのベイ220およびその中のコンポーネントを収納するように構成される。あるいは、フレーム210は、モジュール方式で任意の数のベイを中に含むように適合できる。例えば、図2は、3つのベイが中に配置されたフレーム210を図示するが、他のフレーム構成は、必要に応じてより多くのベイ220またはより少ないベイ220を含んでも良い。ある実施形態によれば、双方向小売システム200のフレーム210は可動式および/または可搬型である。例えば、フレーム210は、双方向小売システム200を運ぶためにローラー、車輪、または当業者に周知のその他の手段を含み得る。加えて、ベイ220の各々は、双方向小売システム200の運搬により適応させるためにモジュール方式で取り外し可能であって良い。部分的にフレーム200によるものである双方向小売システム200の運搬可能な性質は、多様な場における双方向小売システム200の使用を提供する。いくつかの限定されない例において、双方向小売システム200は、キオスクとして、あるいは店、車(例えばトラックトレーラー、またはその他の好適なサイズの商用車)、または当業者に知られ若しくは理解されるであろうその他の商業の場において動作可能であって良い。上述の通り、フレーム210は、通信ユニット250および検出システム260を含む。あるいは、通信ユニット250および検出システム260は、1つ以上のベイ220内に配置され得る。通信ユニット250および検出システム260の操作については後で更に説明する。図4Eは、ある例示的な実施形態に従ったモバイル小売システム450を図示する。モバイル小売システム450は、車460および双方向小売システム200を含み得る。上述の通り、モバイル小売システム290は、任意の場所(例えばサッカーの試合、イベント、パレード等)において設置でき、図2と共に先に述べたあらゆる機能および本明細書に記載のその他の様々な実施形態を提供する。
【0039】
図2に戻ると、各ベイ220は、フレーム210内に配置され、1つ以上のスクリーン230およびカメラ240を含む。いくつかの実施形態において、フレーム210とベイ220の組み合わせは、必要に応じて任意の数のベイ220を含むようにフレーム210、ベイ220、またはその両方を適合できるようにモジュール式である。
【0040】
各カメラ240は、ベイ220内に配置され、1つ以上のプロセッサと連動した多数の機能(動きの検出、性別の検出、ユーザーのジェスチャーの検出、ユーザーの身体的特徴の検出、および当業者に知られおよび理解されるであろうその他の種類のカメラに基づいた検出を含むがこれらに限定されない)を実行するように構成され得る。動きの検出において、カメラ240は、ユーザーが近くにいる時に双方向小売システム200が検出するのを可能にする。これは例えば、双方向小売システム200に、ユーザーの存在の検出に応じてスクリーン230上で特定の種類の宣伝を開始させるために使用され得る。例えば、1つ以上のビデオスクリーン230は、ユーザーが検出されるまで多様なバナーやマーケティング情報を表示でき、検出された時点で、表示は購入できる一連の小売アイテムに変わる。その他の実施形態において、カメラ240は、人の性別を検出するように構成される。これはより良く的を絞った宣伝のために有用であり得る。例えば、双方向小売システム200は、男性ユーザーの検出に応じて男性用の靴を表示することができる。性別の検出は、多様な顔の特徴および当業者に知られるであろう識別子に基づき得る。双方向小売システム200は、ユーザーを識別するためにユーザーの指紋を任意で検出できる(例えばタッチセンサー式スクリーン230において)。更なる実施形態において、双方向小売システム200は、例えばユーザーが多様な小売機能(例えば支払い、製品のカスタマイズ等)を実行するために音声命令を出した際の音声認識を含み得る。システム200は、ユーザーを識別するために、ログインデータ、支払デバイス(例えばクレジットカード番号)、および/またはモバイル機器と組み合わせてユーザーのデータ(例えば顔の特徴のデータ、指紋データ、音声データ)を任意で利用できる。
【0041】
更なる実施形態において、カメラ240は、ユーザーの身体のジェスチャーを検出してユーザーの双方向広告経験を強化するために使用される。例えば、いくつかの実施形態は、タッチスクリーンインターフェースに代わるものとして、映写、ショッピングウィンドウ等の上の指の位置を検出できる。いくつかの実施形態において、ユーザーのスワイプするジェスチャーを検出すると、小売アイテムをスクロールする機能を開始したり、スクリーン230上で選択された小売アイテムを仮想ゴミ箱または会計箱に移動させたりできる。同様に、ユーザーのキックやジャンプの動きは、双方向小売システム200がスクリーン230に多様な運動靴を表示するように促し得る。例えば、キックの動きまたはジェスチャーは、双方向小売システム200がサッカーシューズおよび/または関連するアクセサリーを表示するようにさせることができる。ユーザー双方向環境においてユーザーのジェスチャーと表示部上の小売アイテムを関連付けるいくつかのその他の限定されない例には、投げるジェスチャー(例えばサッカー/野球/バスケットボールのシューズ、用具およびアクセサリー)、スイングするジェスチャー(例えばゴルフ/ホッケー/ラクロスのシューズおよびアクセサリー)、走るジェスチャー(例えばランニング/ハイキングのシューズおよびアクセサリー)、撃つジェスチャー(例えばスポーツハンティングの用具)等が含まれる。ジェスチャーの検出のその他の実用的用途は、本開示内容の恩恵を受けて当業者に知られるであろう。
【0042】
ある実施形態によれば、双方向小売システム200は、ユーザーの身体的特徴を検出するためにカメラ240を使用する。いくつかの実施形態において、カメラ240は、形およびパターン認識技術を用いてユーザーの靴のサイズ(長さおよび幅)、あるいは身長、体重または衣服のサイズに関連したその他の測定値を含む身体の寸法を検出し得る。あるいは、双方向小売システム200は仮想鏡を提供することができ、カメラ240がユーザーの画像を捉えてそれをスクリーン230上に表示する。多様な小売アイテムがユーザーの画像の上に重ね合わせられ、各小売アイテムを物理的に試着する必要の無い仮想試着室を提供することができる。これらの多様な特性は、どの衣類または靴のサイズ(例えば長さや幅の測定値)がユーザーにふさわしいかを決定する上で有用であり得る。ある実施形態において、双方向小売システム200は、捉えられたユーザーの画像に基づいてサイズの提案をすることができる。いくつかの実施形態において、レーザーや赤外線によるボディースキャナーを含むその他のタイプのスキャナーを使用できる。画像キャプチャのため、または双方向経験を強化するために(例えばジェスチャーの検出、身体イメージの捕捉等)、これらのスキャナーを単独で、またはカメラ240と連動させて使用できる。
【0043】
双方向小売システム200と一体化できる任意の好適なタイプのカメラ240が使用され得る。カメラ240は、示すようにベイ220と一体化でき、またはフレーム210と一体化できる。ある実施形態において、カメラ240は、キャプチャの最低解像度が640×480である。キャプチャの解像度を上げることは、必要に応じて小売システムサーバー110への帯域幅の増大を伴って検出の感度を改善し得る。更に、カメラ240とシステムサーバー110の間の接続性は、インターネット・プロトコル(IP)、USB、または当業者に周知のその他の通信規格によって確立できる。例示的な双方向小売システム200は1つのベイ220当たり複数のカメラ240を含むが、所望の適用に合うように、多様な構成に配置された任意の数のカメラ240を使用できる。例えば、いくつかのカメラ240が動きの捕捉を行う間、他のカメラがジェスチャーの検出を行っても良い。複数のカメラ240はまた、検出におけるより高い精度、より広い範囲、またはより大きな領域を提供し得る。いくつかの実施形態において、動きの捕捉用カメラ240は、CognoVision Solutions社製である。その他の実施形態において、ジェスチャーに基づく相互作用をサポートするカメラ240は、PrimeSense社製である。双方向小売システム200は、動きの捕捉、ジェスチャー認識、またはその両方を利用できる。いくつかの実施形態において、各ベイ220は4つのカメラ240を含み、そのうち3つが動きの捕捉を行い1つがジェスチャーの検出を行うが、上述のように、任意の数およびタイプのカメラ240を使用して良い。例えば、1つ以上のカメラ240は、ビデオカメラ(カラーおよび/またはモノクロ)、赤外線(IR)カメラ、サーモカメラ、低解像度および/または高解像度カメラ、あるいは本開示内容の恩恵を受けて当業者が理解するであろうが、商業的小売環境(commercial retail setting)において適用可能であろうその他のタイプのカメラを含み得る。
【0044】
ある実施形態によれば、1つ以上のスクリーン230は、各ベイ220内に配置され、プロセッサにより制御され得る(図示せず)。ビデオスクリーン230は、ユーザー双方向環境を表示するように構成されて良く、これには購入可能な小売アイテムの画像の仮想配列、並びに表示上の多様な小売アイテムを販売促進するため、および/またはそれに添えられるように設計された音声/視覚メディア、マーケティングおよび統計が含まれる。いくつかの実施形態において、ユーザー双方向環境は、多様な小売アイテムの画像が、あたかも棚の上に存在して物理的にディスプレイされているかのように見えるようにスクリーン230上に配置されるように、仮想映写(例えば仮想棚、仮想ディスプレイ、ホログラフィー像等)として見えるように設計されて良い。スクリーン230がユーザー双方向環境を表示し得る方法は多数あり、図5に関連して以下に述べる。ある実施形態において、多様な小売アイテムの画像、音声/視覚メディア等はデータ記憶装置115に記憶される。なお、各スクリーン230は、他のスクリーン230と連動して画像を表示するようにプログラムされ得ることに留意されたい。例えば、特定のベイ220は、小売アイテムの取り合わせが投入された仮想映写(例えば仮想棚、仮想ディスプレイ)を表示する3つのスクリーン230と、特定の小売アイテムのビデオ広告を目的とする1つのスクリーンと、を含み得る。更に、ビデオスクリーン画像の組み合わせは、複数のベイ220にわたって組み合わされ得る。例えば、双方向小売システム200内の各スクリーン230は、複数の仮想棚(例えば製品ディスプレイ等)を表示するようにプログラムされ得る。後で述べるように、検出システム260は、小売アイテムを選択するために何時ユーザーがスクリーン230とやり取りを行ったか(例えばタッチ)を検出する。しかし、いくつかの実施形態において、スクリーン230はタッチスクリーンであり、検出システム260から独立して、またはそれと連動してユーザーのスクリーン230とのやり取りを検出し得る。
【0045】
ある実施形態において、通信ユニット(COMユニット)250は、プロセッサ(図示せず)によって制御され、双方向小売システム200と外部電子機器との間の無線通信を提供するように構成される(例えば図4A参照)。例えば、COMユニット250は、双方向小売システム200と個人の電子機器、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、パーソナル・デジタル・アシスタント等との間の通信を提供する。図3および4に関連して後で更に説明するが、ユーザーは、個人の電子機器上で双方向小売システム200の機能のいくつかを実行し得る。例えば、ユーザーは、双方向小売システム200上で特定の小売アイテムを選択して良く、COMユニット250は、更なる小売処理のためにその選択をタブレット型コンピュータに転送することを可能にする。COMユニット250はまた、決済取引を完了する(すなわち購入を完了する)ように構成される。これは、ユーザーと双方向小売システム200に関連した商人との間の取引をまとめるために決済サーバーとの通信を容易にすることを含み得る。クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等を伴う決済取引は、当業者に周知である。COMユニット250は、フレーム210、ベイ220、またはそれらの組み合わせ内に配置され得る。双方向小売システム200は、複数のユーザー(例えば複数のタブレット型コンピュータ)との通信および/または複数の決済取引を同時に行う場合に、複数のCOMユニット250を利用できる。
【0046】
ある実施形態において、検出システム260は、ユーザーが双方向小売システム200内のスクリーン230のうちの1つについて何時および何処をタッチしたかを検出するように構成される。1つの実施形態において、検出システム260は、ユーザーのスクリーン230とのやりとりを検出するために赤外線(IR)技術を利用する。検出システム260には複数のIRコンポーネント(図示せず)が組み込まれ、各スクリーン230に及ぶタッチ検出のカバーを提供する。タッチ検出のカバーに加え、検出システム260は、ユーザー双方向環境内の画像(例えば小売アイテムの画像)を操作するために多様なユーザーのジェスチャーを認識するように構成される。例えば、タッチするジェスチャーは小売アイテムを選択でき、スワイプするジェスチャーは画像を別の場所に動かすことができる。その他のユーザーのジェスチャーは、アイテムを回転させたりアイテムのグループを選択したりできる。なお、IR検出システム260は、上述のジェスチャー検出カメラとは異なるタイプのジェスチャー検出を提供し得ることに留意されたい。例えば、IR検出システム260は、1つ以上のビデオスクリーン230上のジェスチャー(例えばタッチ、スワイプ、またはその他の手ぶり等)を検出し得る一方で、ジェスチャー検出カメラは、双方向小売システム200から離れたところで行ったジェスチャー(例えば走ったりキックしたりする動き、空中で手をスワイプする動き等)を検出するように構成され得る。双方向小売システム200は、IR検出システム260およびジェスチャー検出カメラのうちの片方、または両方を利用し得る。別の実施形態において、ビデオスクリーン230は、ユーザーのタッチコマンドを検出するように構成されたタッチスクリーンである。いくつかの実施形態において、スクリーン230はビデオディスプレーであって良い。
【0047】
別の実施形態において、ユーザーはユーザーアカウントを取得し、ユーザー双方向環境(例えばスクリーン230の1つ上の「ソフト」キーボード)または個人の電子機器により双方向小売システム200にログインできる。ユーザーアカウントは、双方向環境において表示する小売アイテムの適切な選択をよりうまく決定できるように、追加的なユーザー情報を双方向小売システム200に提供し得る。例えば、ユーザーの購入履歴は、靴や衣服のサイズ、モデル、カラーおよびデザインや、購入の傾向を含み得る。いくつかの実施形態において、ユーザーアカウントは、小売アイテムおよび双方向環境における様々な設定の両方についてのユーザーのカスタマイズの好みを記憶する。例えば、ユーザー双方向環境は、多様な表示のオプション、スタイル、または構成を有し得る。双方向小売システム200は、ユーザーがシステムにログインした時に、双方向環境についてユーザーが好む構成に自動的に適合するように構成され得る。更なる実施形態において、双方向小売システム200は、ユーザーの行動を追跡し、マーケティングを適合させて、新しいおよび既存の製品に対するユーザーの反応に基づいた構成を表示することができる。例えば、ユーザーがユーザー双方向環境において特定のモデルまたはブランドのスポーツシューズを閲覧または選択すると、双方向小売システム200は、追加的な広告、製品のメディア(例えばコマーシャル)、またはユーザーが選択した特定のブランド/モデルに関連した類似の製品を1つ以上のスクリーン230上に表示することができる。あるいは、双方向小売システム200は、ユーザーの製品の選択に関連したより新しい製品および/または関連するアクセサリーを表示および提案できる。
【0048】
双方向小売システム200は、ユーザー双方向環境内で行われるウェブ閲覧セッション、オンラインショッピングセッション、購入取引、製品のカスタマイズ等に関連する情報を任意で記憶できる。いくつかの実施形態において、ウェブ閲覧セッションは、ユーザーと多様なスポーツおよび/または製品に関するウェブサイト(例えばwww.miadidas.com、www.micoach.com等)との間で転送されたデータを含み得る。記憶された情報は、向上した顧客サービス経験のためにユーザーについての追加的な情報を店員(例えば販売員)に提供するために使用できる。例えば、顧客の特定の好み、購入履歴、および/またはパフォーマンスの統計(例えばベストタイム、移動距離等を含むランニングシューズのデータ)を知ることにより、店員は、顧客とやりとりをする前であっても、顧客のニーズ、疑問、または興味にどのように応えればよいかをより良く知ることができる。ある実施形態において、追加的なデータ(例えばウェブ閲覧データ、購入履歴等)は、双方向小売システム200からモバイル機器(例えばタブレット280、携帯電話270等)へ、モバイル機器から双方向小売システム200へ、またはそれらの任意の組み合わせで転送することができる。更なる実施形態において、ユーザーのタブレット280は、追加的なデータを別のタブレット280(例えば店員が使用するもの)および/または双方向小売システム200に転送することができる。
【0049】
図3は、本発明のある実施形態に従った双方向小売システム200上にユーザー双方向環境を作り出す方法300を説明する簡略化したフロー図である。方法300は、ハードウェア(電気回路、専用のロジック等)、ソフトウェア(例えば汎用コンピューティングシステムまたは専用のマシンで実行されるようなもの)、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得るロジックを処理することにより実行される。ある実施形態において、方法300は、図2の双方向小売システム200内の1つ以上のプロセッサにより実行される。別の実施形態において、方法300は、図1Aのサーバーコンピュータ110と連動して実行される。ある実施形態において、方法300は、クラウドサーバー内に配置されたプロセッサにより、またはそれと連動して実行される。
【0050】
図3を参照すると、方法300は、1つ以上のカメラ240(s310)によりユーザーの存在を検出することを含む。図2に関連して先に述べたように、1つ以上のカメラ240は、ユーザーの存在を決定するために動きの検出またはジェスチャーの検出を利用し得る。いくつかの実施形態において、双方向小売システム200は、ユーザーを検出してやりとりをするために動きの検出およびジェスチャーの検出の両方を利用する。
【0051】
ステップs320において、双方向小売システム200は、多様なユーザーの特徴および/または識別情報を識別する。例えば、双方向小売システム200は、カメラ240が捉えた画像に基づいて人の性別を検出できる。いくつかの実施形態はユーザーの身体の寸法を検出でき、それにはユーザーの靴のサイズ、身長、および靴や衣服の適切なサイズを決定するためのおおよその体の寸法が含まれるがこれらに限定されない。あるいは、小売システムは、先に述べたようにユーザーアカウントからユーザーの特徴を獲得し得る。
【0052】
ステップs330において、双方向小売システム200は、1つ以上のスクリーン230にユーザー双方向環境を表示する。ユーザー双方向環境は、購入可能な小売アイテムについてのメディア、マーケティング材料、統計、ウェブ情報、技術仕様その他の取り合わせを表示する。ある実施形態において、双方向小売システム200は、ユーザーの特徴(例えばユーザーの性別)にマッチする小売アイテム、メディア、マーケティング材料等を識別するためにデータベース(例えばデータ記憶装置115)を検索する。例えば、ユーザーが双方向小売システム200にログインし(手動または自動で)、双方向小売システム200が、ユーザーが過去に特定のブランドの運動靴を多数購入したことを決定すると、双方向小売システム200は、1つ以上のビデオスクリーン230上に類似のスタイルの靴の取り合わせを表示できる。その他の実施形態において、双方向小売システム200は、ステップs320において捉えられたユーザーの身体の寸法に基づいたサイズの小売アイテムを表示する。あるいは、双方向小売システム200は、購入可能な小売アイテムのデフォルトの選択を表示しても良い。更なる実施形態において、双方向小売システム200は、小売アイテムをスキャンし、関連した情報(例えばマーケティング情報、統計、製品の仕様等)を1つ以上のスクリーン230上に表示できる。小売アイテムは、写真またはビデオにより、バーコード、クイックレスポンス(QR)コード等によって、あるいは当業者に理解されるであろう任意のその他の方法によってスキャンされ得る。双方向環境は、多様な組み合わせにおいて構成および表示され得、決して本明細書に記載の例に限定されるものではないことが理解されるべきである。ユーザー双方向環境については、図5に関連して後でより詳しく述べる。
【0053】
ステップs340において、双方向小売システム200は、検出装置260により、1つ以上のスクリーン230に表示された小売アイテムについてのユーザーの選択を検出する。ある実施形態によれば、検出装置260は、1つ以上の表示された画像(例えば小売アイテム、関連するマーケティングメディアおよび統計等)の選択、操作およびそれらとのやりとりを行うために1つ以上のスクリーン230においてユーザーがタッチした場所を検出するように構成されたIR検出システムである。なお、本明細書ではIR技術について述べたが、その他のワイヤレス技術(例えばブルートゥース(blue tooth)(登録商標))や異なる帯域幅(例えば可視光スペクトル)も、1つ以上のビデオスクリーンとのユーザーのやりとりを検出するために使用できることに留意されたい。別の実施形態において、スクリーン230はタッチスクリーンである。あるいは、ユーザーは、システム200とのやりとりを開始するためにプラットフォームを踏む(step on)ことができる。このような実施形態において、プラットフォームは、システム200に含まれるおよび/または取り付けられる1つ以上の圧力センサ、近接センサ等を有し得る。
【0054】
ステップs350において、双方向小売システム200は、ユーザーに選択された小売アイテムをカスタマイズモードで表示し、ユーザーが選択された小売アイテムの多様なパラメータをカスタマイズすることを可能にする。例えば、ユーザーが特定の運動靴を選択すると、サイズ、色(例えば利用可能なカラーパレットから)、モデル等の多様なパラメータが選択できる。更なる実施形態において、ユーザーは、ロゴ、製品のしるし(insignia)、特徴的なシンボル等を含む小売アイテムの多様な特徴を再構成し、別の場所に配置することができる。なお、1つ以上のスクリーン230上で複数の小売アイテムを選択し、カスタマイズできることに留意されたい。1つの限定されない例において、ベイ220のうちの1つおよびその中のスクリーン230は、ユーザーに選択された特定の小売アイテムのためのカスタマイズ環境の表示専用となる一方で、残りのベイは、ユーザーの購買の好みに向けられたマーケティング情報、関連メディア、またはその他の製品を表示する。あるいは、カスタマイズ環境は、任意の1つのスクリーン230または複数のスクリーン230に限定され得、それが1つの特定のベイ220内に配置されてもされなくても良い。その他のカスタマイズオプションが利用可能であり、図5を参照しながら後で更に述べる。
【0055】
ステップs360において、双方向小売システム200は、決済取引を完了してユーザーの選択した小売アイテムの購入を完了させる。例えば、ユーザーは、双方向小売システム200に自分のクレジットカード情報を入力して、スクリーン230上で選択されたアイテムの購入を生じさせる。その他の支払デバイスが使用でき(例えばデビットカード、プリペイドカード等)、当業者に周知である。いくつかの実施形態において、双方向小売システム200は、図1Aに関して述べたように、ユーザーと(すなわちユーザーの支払デバイスと)決済サーバーとの間の決済取引を実行する。別の実施形態において、決済取引はモバイル電子機器と連動して実行される。ある実施形態において、双方向小売システム200は、外部支払システム(例えば店内のレジ)と通信して購入取引を完了することができる。例えば、ユーザーが購入するアイテムを選択した後、双方向小売システム200は、購入情報(例えば製品の選択、値段、モデル等)を支払のためのレジに送信できる。支払情報に加え、双方向小売システム200は、より情報に基づいた顧客サービスを提供する助けとなるよう、ユーザーについての補足情報(例えば製品の好み、購入履歴、製品閲覧履歴、靴のサイズ等)を店員に対して送信できる。補足情報は、外部支払システムまたは本明細書に記載された多様なモバイル通信システム(例えばタブレット280、携帯電話270等)に送信できる。
【0056】
図3に示された特定のステップは、本発明の実施形態に従った小売システム100上にユーザー双方向環境を作り出す特定の方法を提供することが理解されるべきである。別の実施形態に従い、その他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本発明の別の実施形態は、先に概要を述べたステップを異なる順番で実行しても良い。更に、図3に示された個々のステップは複数のサブステップを含み得、それらは個々のステップに適するように多様な順番で実行できる。更に、特定の適用に応じて追加的ステップを加えたり除いたりできる。当業者であれば、方法300の多数のバリエーション、修正、代替案を認識・理解するであろう。
【0057】
図4Aは、本発明のある実施形態に従った小売システムネットワーク400の簡略化したブロック図である。小売システムネットワーク400は、双方向小売システム200、携帯電話270、タブレット型コンピュータ(タブレット)280、ラップトップ型コンピュータ290、およびモバイルセンサ装置295を含む。上述の通り、本明細書に記載のモバイル機器は、小売アイテムの閲覧、選択、カスタマイズ、および購入取引を含む小売システム200の機能のいくつかを処理するように構成され得る。小売システムネットワーク400は、より多い、またはより少ないモバイル機器を任意で含み得る。例えば、小売システムネットワーク400は、タブレット280のみを含んでも良い。あるいは、小売システムネットワーク400は、パーソナル・デジタル・アシスタント(図示せず)、ネットブック(図示せず)、追加のタブレット280、追加の携帯電話270、追加のラップトップ型コンピュータ290等に加えて先に挙げたモバイル機器の全てを含んで良い。
【0058】
双方向小売システム200は、1つ以上のタブレット280と通信できる。1つの実施形態において、各ベイ220は、単独で1つ以上のタブレット280と通信でき、各ベイが独立したユーザー双方向環境としてとして機能する。更に、各タブレット280は、無線接続または配線接続を通じて双方向小売システム200に加えその他のタブレット280ともやりとりを行うように構成され得る。あるいは、ユーザーが双方向小売システム200と通信し得る。なお、その他の通信方法も使用でき、それにはブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)およびUSBプロトコルが含まれるがこれらに限定されないことに留意されたい。
【0059】
ある実施形態において、タブレット280は、双方向小売システム200と同じユーザー双方向レイアウトをダウンロードおよび表示できる。例えば、ユーザーは、更なる処理のために、小売アイテムのデザインや割引の案内を小売機器200からタブレット280へダウンロードでき、その逆も可能である。いくつかの実施形態において、タブレット280は、チェックアウトの実行(例えば買物、支払デバイスによる支払い等を終了させる)、プロモーションの提供を含む双方向小売システム200に関連した追加的情報の提供、ゲームの提供、関連製品の割引の提供(例えば所定の靴について行うソックスの割引)、およびプライベートセッションの提供ができ、小売機能のほとんどまたは全ては、タブレット280上で実行され、双方向小売システム200と共同でバックグラウンドで処理される。更なる実施形態において、タブレット280は、双方向小売システム200と通信してそのコンテンツを1つ以上のスクリーン230上に表示できる。なお、ノート型パソコン、ウェブブック、またはラップトップ型コンピュータ290が同様の機能を実行できることに留意されたい。ある場合において、タブレット280は、店員によって顧客に提供され得る。あるいは、顧客は、双方向小売システム200とやりとりをするように構成された自分のモバイル機器を使用できる。
【0060】
いくつかの実施形態において、双方向小売システム200は、1つ以上の携帯電話270と通信し、先にタブレット型コンピュータ280に関して述べたのと同様の機能を提供するように構成される。ある実施形態において、双方向小売システム200の機能は携帯電話のアプリケーションにダウンロードされ、顧客にプライベートショッピング経験を提供することができる。
【0061】
いくつかの実施形態において、双方向小売システム200は、クイックレスポンス(QR)コードに基づいて製品を識別できる。QRコードは、スマートフォン270のカメラおよび/またはタブレット280のカメラ、QRバーコードリーダー等により読み取り可能な特定のマトリックスバーコードである。
【0062】
ある実施形態において、双方向小売システム200は、モバイルセンサ装置295と通信するように構成される。モバイルセンサ装置295のいくつかの例には、靴センサ、心拍ベルトおよび腕時計が含まれるがこれらに限定されない。双方向小売システム200は、以前にモバイルセンサ装置295によって集められた運動活動に関連するデータを受信するように構成される。例えば、靴センサは、パフォーマンスデータ(ユーザーの走るスピード、距離、時間、経路、地形、ベストタイム、最後の活動等)を送信して双方向小売システム200が提案された特定の活動に関連した小売アイテム(例えばランニングシューズ、パフォーマンスドリンク(performance drink)等)を表示するように促すことができる。更なる実施形態において、双方向小売システム200は、パフォーマンスデータをワークアウトのウェブページにアップロードし、データの特徴に基づいてユーザー向けのワークアウトプランを検索する。ワークアウトプランは、ビデオスクリーン230に表示されたり、ユーザーにメールで送られたりしても良い。いくつかのモバイルセンサ装置295は、特定のユーザー(例えば靴センサ)に登録され、双方向小売システム200にユーザー識別データを送信するように構成されても良い。ユーザー識別データは、双方向小売システム200が特定のユーザーと関連付けるために使用できる顧客番号、支払デバイス番号、またはその他の識別情報であって良い。双方向小売システム200は、モバイルセンサ装置295のデータ(例えばベストタイム、距離、時間等)を、ユーザーの以前の双方向小売システム200とのやりとりから保存された追加的なデータ(例えばユーザーの購入履歴、製品のカスタマイズ、製品の好み等)と共に記憶できる。店員は、保存された情報を利用してユーザーのニーズおよび/または好みをより良く理解し、より良い顧客サービス経験を提供することができる。そして店員は、保存された情報に基づいて、ユーザーに沢山の質問をする必要無く、情報に基づいた製品の提案や製品に関するアドバイスを行うことができる。なお、本開示内容の恩恵を受けて当業者が理解するであろうように、改善された小売経験のために、その他のタイプのモバイル電子機器が双方向小売システム200に一体化されて良いことに留意されたい。
【0063】
図4Bは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システム200の図である。図4Bは、双方向小売システム200、および多様な商品が投入された実際の棚410を含む。実際の棚は、美しい連続性のために双方向小売システムに隣接して配置され得る(例えば、双方向小売システム200上に示され得るものと類似の構成で製品をディスプレイする)。図4Cは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システム200(図示せず)と連動して使用されるタブレット型コンピュータ280の図である。図4Dは、ある例示的な実施形態に従った双方向小売システム200および双方向小売システム200と連動して使用される何台かのモバイル機器280の図である。図4Dは、双方向小売システム200、および多様な商品が投入された実際の棚410を含む。実際の棚は、美しい連続性のために双方向小売システムに隣接して配置され得る(例えば、双方向小売システム200上に示され得るものと類似の構成で製品をディスプレイする)。
【0064】
図5Aは、本発明の実施形態に従った双方向小売システム200のユーザー双方向環境(UIE)500内のいくつかの利用可能な特徴を説明する簡略化した図である。いくつかの特徴は、ソーシャルメディア520へのアクセス、ウェブコンテンツ530、ゲームサービス540、追加的な買物の機会550、モバイル機能560、並びにカスタマイズおよびデザイン570を含む。図2〜3に関連して先に述べたように、ユーザー双方向環境500は、1つ以上のビデオスクリーン230(例えば小売アイテム、メディア等の視覚的表現)、カメラ240(例えばユーザーの存在の検出、ユーザーのジェスチャーの検出等)、および検出システム260(ユーザーの1つ以上のスクリーン230とのやりとりの検出)の組み合わせによって提供される。
【0065】
ある実施形態において、ユーザーは、双方向小売システム200のユーザー双方向環境からソーシャルメディア520にアクセスできる。例えば、ユーザーは、ソーシャルメディアのページへの接続、ユーザー双方向環境500から自分のユーザープロフィールへのメッセージのポスト、カスタマイズされた製品の共有、特別な提供および/または割引のポストまたは共有、並びに自分のソーシャルプロフィール上への双方向小売システム200の任意の製品のポストができる。いくつかの実施形態において、ユーザーは、全てのウェブサイトおよびユーザー双方向環境500を通じた全てのサービスの利用を含むウェブコンテンツ530にアクセスできる。ある実施形態において、ユーザーは、関連製品、製品のブランド、または双方向小売壁(interactive retail wall)のサービスに関連した全てのウェブサイトにアクセスし、UIE500から全てのサービスを使用できる。例えば、ユーザーは、ワークアウトデータおよびワークアウトプランを管理するため、または製品をカスタマイズしてユーザー自身の創作およびデザインをUIE500から記憶させたり共有したりできるように、ウェブサイト上の自身のプロフィールに接続できる。UIE500から管理できるいくつかの適用可能なフィットネス管理ウェブサイトには、マイコーチ(micoach、www.adidas.com/us/micoach)およびマイアディダス(miadidas、www.miadidas.com)が含まれるが、これらのウェブサイトは例示的なものであり、他のウェブサイトも使用できることに留意されたい。双方向小売システム200は、顧客がUIE500から任意の公開ウェブサイトにアクセスできるように構成され得る。
【0066】
いくつかの実施形態は、ユーザー双方向環境500内でゲームサービス540を提供できる。例えば、いくつかのゲームは、特別価格または割引の提供、カスタマイズ可能な製品または小売アイテムのロックをはずすことができる特性(unlockable features)の提供、または大人も子供も含め待っている顧客に対するインストア・エンターテイメントの提供ができる。ある実施形態においては、双方向小売システム200に関連したゲームが1つ以上のタブレット280、携帯電話270等にダウンロードされてそこで提供され得る。
【0067】
ユーザー双方向環境500は、追加的な買物の機会550を提供できる。例えば、UIE500は、ユーザーが閲覧した製品を保存し、更なるアドバイスまたはお勧めのために情報を店員(例えば店の従業員)に送信することができる。UIE500は、ワークアウトウェブサイト(例えばwww.micoach.com)からアップロードされたワークアウトデータ、オンラインショッピングサイトからの販売データおよび/または閲覧履歴等を含む様々な種類のデータを保存できる。UIE500は、双方向小売システム200が戻ってきた顧客を認識した場合に(例えばユーザー登録により)、クーポンや特別なオファーを提供することができる。UIE500は、ユーザーの製品に対する好き嫌いを評価し、その基準に基づいた製品選択を表示することができる。いくつかの実施形態において、UIE500は、オークションを提供したり、関連する特別なオファーと共に特別なイベントのマーケティングコンテンツを表示したりすることができる。別の実施形態において、UIE500は、24時間ショッピングのサポートを提供する。例えば、双方向小売システム200は、ショッピングウィンドウの背後に配置されて良く、ユーザーは、UIE500にアクセスして小売アイテムを自宅まで配送してもらう、または後で受け取るように注文することができる。ある実施形態において、UIE500は、購入した製品の数や取引の合計金額に基づいて、ある製品について変動的な価格設定を提供できる。例えば、大きな買物は、より小さな買物よりも大きな割引を生み出し得る。更なる実施形態において、UIE500は、ユーザーが双方向小売システム200によって認識された場合に的を絞った広告を表示できる。例えば、UIE500は、一般的な広告モード(例えば、UIE500がユーザーとやりとりをしていない場合に様々な広告を循環する)から、ユーザーの購入履歴、製品の好み、以前の製品のカスタマイズ等に基づいた一連の広告に切り替えることができる。あるいは、UIE500は、購入の動機付けのためにユーザーに特別な提供(例えばクーポンおよび/または割引)を行うことができる。
【0068】
ある実施形態において、UIE500は、フィットネス行動および/またはスポーツへの興味に関する特定の質問を促したり行ったりすることにより新しい顧客(例えば、以前に双方向小売システム200にアクセスしたり登録したりしていないユーザー)を歓迎し、ユーザーの回答に基づいて製品を提案することができる。例えば、ユーザーがバスケットをする場合、双方向小売システム200は、人気のあるバスケットボールシューズおよび/またはアクセサリーの取り合わせを表示できる。その他の実施形態において、UIE500は、本明細書に記載の様々な双方向特性(例えば製品のカスタマイズ、製品のメディア、ウェブサイト等)とやりとりを行うように顧客に求めたり促したりする。ある実施形態において、UIE500は、1つ以上のスクリーン230上でユーザーに対して質問を促すように構成される。双方向小売システム200は、音声認識システム(図示せず)と連動してオーディオシステム(図示せず)により任意でユーザーに対して質問を促し、ユーザーの応答を処理することができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、UIE500は、ユーザーに対して顧客サポートサービスを提供する。顧客サポートは、受動的(例えばよくある質問への回答を示すヘルプスクリーン)であってもリアルタイム(例えば自動または人とのやりとり)であっても良い。例えば、顧客は、UIE500経由で顧客サービスの人員に接続して個別の顧客サービス経験を行うことができる。サービスには、双方向小売システム200の使用に関するテクニカルサポート、顧客の質問への回答等が含まれ得る。ある実施形態において、サービスの人員は、壁(例えばスクリーン230、映写、または別個の表示装置)上で顧客とビデオ会議を行い特定の質問に回答したり一般的なガイドを提供したりする実際の人であって良い。サービスする人は、二次装置に更に接続され得る。このような実施形態において、サービスの人員は、双方向小売システム200の様々なメニューおよび/または特徴を通じてユーザーをガイドできる。別の実施形態において、顧客サービスの人員は、顧客とやりとりをする仮想の人であって良い。例えば、仮想の人は、一般的な質問の一覧に対応するプログラムに従うことができる。別の例において、顧客は、双方向小売システム200のスクリーン230(例えば表示部)または二次装置(例えばタブレット型コンピュータ280)上で質問を選択し、多様なメニューを通じて回答またはガイダンスを得る。
【0070】
本明細書に記載の顧客サービスは、製品、ニュースおよびその他の関連トピックスについての情報、並びに音楽やゲームでのやりとりを更に提供できる。いくつかの実施形態において、顧客サービスをする人は、医学的な質問についての専門的なアドバイスを提供できる。例えば、顧客サービスをする人は、顧客に特有のある健康上の問題に適応させるためにどのようにフィットネストレーニングを調整すれば良いかや、その特定の健康上の問題に関連した症状を和らげるまたは減少させる助けとなるにはどの製品が一番適しているか(例えば特定のタイプのフィットネストレーニングに適合する靴)についてのアドバイスを提供できる。サービスをする人は、あるスポーツまたは製品、例えばサッカーシューズやゴルフクラブの専門家であって良い。サービスをする人は、スタイリストまたは技術専門家であって良い。1つの実施形態において、顧客サービスインターフェイスは、ショッピング環境内のイベントのためにも使用され得る。例えば、1人以上の顧客が、スクリーン230(壁、映写)の前でフィットネストレーニングのコーチを受けたり、特定の製品(例えばゴルフクラブ)の使い方についてのアドバイスを受けたりすることができる。あるいは、サービスをする人は、ショッピング環境内のあるイベント中にファンからの質問に答える有名人(例えばプロサッカー選手)であって良い。
【0071】
双方向小売システム200は、モバイル機能560を有する。ある実施形態において、モバイル機能560は、双方向小売システム200を1つの場所から次の場所へ物理的に運ぶこと、並びにモバイル通信機器および/またはネットワークを通じて小売データを送信することを含む。物理的な運搬に関しては、例えば、双方向小売システム200(すなわちユーザー双方向環境500)は、店内、適切な大きさの車の中、または特殊な場所(空港、スポーツイベント、テント内、無人のエリア、パブリックビューイングのスクリーン、ステージの背景等)にディスプレイされ得る。あるいは、双方向小売システム200は、装飾的な機能を提供し得る。例えば、双方向小売システム200は、本発明の実施形態に従って、予定されたスポーツイベント中に装飾的な画像および/または製品関連ではない双方向的表示を示し、予定されたイベントの中断中またはイベントの前や後に小売モードに戻ることができる。なお、モバイル機能は、図1および2に関連して先に述べたように、外部モバイル機器および決済取引まで拡張され得ることに留意するべきである。
【0072】
図2および3に関連して先に述べたように、ユーザーは、UIE500上で詳細なカスタマイズおよびデザイン570の操作を実行して独自の詳細にわたる小売アイテムを創り出すことができる。例えば、ユーザーは、双方向小売システム200の仕様内において任意の望ましい構成の色、ロゴ、ロゴの位置等を有する靴を創り出すことができる。1つの実施形態において、ユーザーは、詳細なカスタマイズおよび特性配置のために選択された小売アイテムを拡大できる。ある実施形態において、スクリーン230は、小売アイテムを実際のサイズで表示し、それをユーザーが回転またはサイズ変更して全ての角度から見ることができるように構成され得る。ユーザーは、モバイル機器(例えばタブレットまたは携帯電話)またはウェブサイトに新しい製品を更にアップロードできる。なお、UIE500は、本明細書に記載の多様な双方向特性(例えばカスタマイズ、ゲーム、ウェブコンテンツおよびソーシャルメディアへのアクセス等)とのユーザーのやりとりから生じたデータを記憶できることに留意されたい。ある実施形態において、多様な双方向特性とのユーザーのやりとりから生じたデータ(ユーザー双方向データ)は、データ記憶装置115に記憶され得る。双方向データは、ビジネス上の追跡(例えば顧客の購入の傾向、販売数等の追跡)、特性の評価(例えばどの双方向特性が顧客に人気であるかの決定)等のために使用され得る。いくつかの実施形態において、双方向データは、上述のように店員に送信され、店員に顧客に関する情報を与えて改善された顧客サービス経験を提供する助けとなることができる。
【0073】
図5Bは、本発明のある実施形態に従った顧客とのショッピングセッションを作り出す方法580を説明する簡略化したフロー図である。方法580は、ハードウェア(電気回路、専用のロジック等)、ソフトウェア(例えば汎用コンピューティングシステムまたは専用のマシンで実行されるようなもの)、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得るロジックを処理することにより実行される。ある実施形態において、方法580は、図2の双方向小売システム200内の1つ以上のプロセッサにより実行される。別の実施形態において、方法580は、図1Aのサーバーコンピュータ110と連動して実行される。ある実施形態において、方法580は、クラウドサーバー内に配置されたプロセッサにより、またはそれと連動して実行される。
【0074】
図5Bを参照すると、方法580は、顧客を引き付けるために購入可能な製品の画像を表示することを含む(ステップs582)。ある実施形態において、双方向小売システム200は、1つ以上のスクリーン230上に製品の画像を表示する。図2〜5Aに関連して先に述べたように、製品の画像は、靴、衣料、アクセサリー等に関連した商品の画像であって良い。
【0075】
ステップs584において、双方向小売システム200は顧客とのショッピングセッションを開始する。例えば、顧客は特定の製品(例えばランニングシューズ)の画像を選択することにより、図5Aに関連して先に述べたようにユーザー双方向環境を開始するように双方向小売システム200を促すことができる。このような場合、顧客は、製品のカスタマイズ、選択した製品についてのウェブコンテンツやメディアへのアクセス、双方向ゲームのプレイ等ができる。
【0076】
ステップs586において、双方向小売システム200は、ショッピングセッションを二次装置に転送する。例えば、顧客(すなわちユーザー)が特定の製品をカスタマイズしたい、またはウェブの内容を個人的に閲覧したい(すなわち1つ以上のスクリーン230上ではなく)場合に、ショッピングセッションがタブレット型コンピュータ280に転送され得る。二次装置はショッピングセッションを継続できる(ステップs588)。ある実施形態において、二次装置上のショッピングセッションは、双方向小売システム200上のショッピングセッションと実質的に同一であり得る(例えば類似のUIEインターフェース、同じ双方向特性等)。一旦ショッピングセッションが二次装置に転送されると、双方向小売システム200は双方向小売システム200上のショッピングセッションを終了する(ステップ590)。ある実施形態において、これは更なる顧客が双方向小売システム200を利用可能になるので望ましいものであり得る。このようにして、すなわち二次装置でショッピングセッションを継続することにより、双方向小売システム200を第2のユーザーが使用できる一方で、第1のユーザーはなお自分のショッピングセッションを終了できるので、複数のユーザーが同時に使用する場合に資源使用を最適化することができる。
【0077】
ステップs592において、二次装置は、購入可能な1つ以上の製品の購入取引を完了する。例えば、二次装置(例えばタブレット280)は購入に関するオプションを提供でき、顧客が1つ以上の製品を購入のために選択し、支払情報(例えばクレジットカード情報)を入力し、購入取引を完了する。あるいは、支払情報が店員に送信され(すなわち店員のタブレット280に取引データが無線で送信され)、購入取引が完了しても良い。別の実施形態において、取引は双方向小売システム200に転送されて良い。
【0078】
なお、図5Bに示された特定のステップは、本発明の実施形態に従った顧客とのショッピングセッションを作り出す特定の方法を提供するものであることが理解されるべきである。別の実施形態に従って、その他の一連のステップも実行できる。例えば、本発明の別の実施形態は、先に概要を述べたステップを異なる順番で実行できる。更に、図5Bに示された個々のステップは複数のサブステップを含み得、それらは個々のステップに適するように多様な順番で実行できる。更に、特定の適用に応じて追加的ステップを加えたり除いたりできる。当業者であれば、方法580の多数のバリエーション、修正、代替案を認識・理解するであろう。
【0079】
図6は、例示的な実施形態に従ったコンピュータ装置600の図である。先に説明したシステムの図における多様な関係者(participants)および要素(例えば図1〜5の双方向小売システム200)は、コンピュータ装置における任意の好適な数のサブシステムを使用して本明細書に記載の機能を促進できる。そのようなサブシステムまたはコンポーネントの例が図6に示される。図6に示されたサブシステムは、システム・バス610を介して相互接続される。追加的なサブシステム、例えばプリンター620、キーボード630、固定ディスク640(またはその他のコンピュータ可読媒体を含むメモリ)、モニター650、それが接続されるディスプレー・アダプタ655等が示される。周辺機器、およびI/Oコントローラ660に接続される入力/出力(I/O)装置(図示せず)が、任意の数の当業者に公知の手段、例えばシリアルポート665等によりコンピュータシステムに接続され得る。例えば、シリアルポート665または外部インターフェース670を使用して、コンピュータ装置をインターネット等の広域ネットワーク、マウス入力装置またはスキャナーに接続することができる。システム・バスを介した相互接続は、中央処理装置680が各サブシステムと通信すること、およびシステムメモリ690または固定ディスク640からの命令の実行を管理することを可能にすると共に、サブシステム間の情報の交換を可能にする。システムメモリ690および/または固定ディスク640は、コンピュータ可読媒体を具体化し得る。
【0080】
本明細書に記載のソフトウェアのコンポーネントまたは機能は、例えば従来の、またはオブジェクト指向の技術を用いる任意の好適なコンピュータ言語、例えばJava(登録商標)、C++、またはPerlを用いて1つ以上のプロセッサにより実行されるソフトウェア・コードとして実行され得る。ソフトウェア・コードは、コンピュータ可読媒体、例えばランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードドライブやフレキシブルディスク等の磁気媒体、またはCD−ROM等の光媒体に一連の命令またはコマンドとして記憶され得る。任意のこのようなコンピュータ可読媒体は、単独のコンピュータ装置上またはその内部にあっても良く、システムまたはネットワーク内の異なるコンピュータ装置上またはその内部にあっても良い。
【0081】
本発明は、ソフトウェア、ハードウェアまたはそれらの組み合わせにおいて制御ロジックの形式で実行され得る。制御ロジックは、本発明の実施形態において開示されたステップのセットを実行するように情報処理装置に指示するように適合された複数の命令として、情報記憶媒体に記憶され得る。本明細書の開示内容および教示に基づけば、当業者は本発明を実行するためのその他の手段および/または方法を理解するであろう。
【0082】
実施形態において、本明細書に記載されたいかなる実体も、開示された機能およびステップのいずれかまたは全てを実行するコンピュータによって具体化され得る。
【0083】
「a」、「an」または「the」という記載のいずれも、具体的に反対の内容が示されなければ、「1つまたはそれ以上」を意味することが意図される。
【0084】
上述の内容は例示的なものであって限定的なものではない。開示内容を検討すれば、本発明の多くのバリエーションが当業者に明らかとなるであろう。よって、本発明の範囲は、上述の内容を参照して決定されるべきではなく、請求項とその全範囲またはその相当物を参照して決定されるべきである。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想映写(virtual projection)上に、顧客を引き付けるために、購入可能な少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像を表示する工程であって、該仮想映写が該少なくとも1つの製品の該少なくとも1つの画像を表示するための1つ以上の表示部を含む、工程と;
仮想映写上で顧客とのショッピングセッションを開始する工程であって、それにより顧客が、仮想映写に関連した1つ以上の製品にアクセスできる、工程と;
該ショッピングセッションを二次装置に転送する工程と;
該二次装置上で該ショッピングセッションを継続する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記二次装置上で少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像にアクセスする工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
顧客による製品の画像のうちの1つ以上の選択を受信する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
顧客が製品の画像のうちの1つ以上の特性をカスタマイズすることを許可するためにカスタマイズモードを開始する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記二次装置が、携帯電話、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、パーソナル・デジタル・アシスタント、遠隔装置、デスクトップ・コンピュータのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
仮想映写上でショッピングセッションを終了する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ショッピングセッションが、顧客との購入取引を完了することを更に含み、顧客が、1つ以上の表示部上の選択された1つ以上の製品の画像に関連した少なくとも1つの製品を購入する、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
仮想映写上に、顧客を引き付けるために、購入可能な1つ以上の製品の画像を表示する工程であって、該仮想映写が該製品の画像を表示するための1つ以上の表示部を含む、工程と;
仮想映写上で顧客とのショッピングセッションを開始する工程と;
顧客による製品の画像のうちの1つ以上の選択を受信する工程と;
顧客の選択を二次装置に転送する工程と;
該二次装置上でショッピングセッションを継続する工程と、を含む、方法。
【請求項9】
前記ショッピングセッションが、購入可能な製品の画像に関連したカスタマイズデータを顧客から受信することを含み、該カスタマイズデータが、製品の画像のカスタマイズされた特性(attributes)を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記カスタマイズされた特性が、サイズ、色、モデル、1つ以上の製品の画像上の製品のしるし(insignia)の位置のうちの1つ以上を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1つ以上の表示部上で複数の双方向の特徴を提供する工程を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の双方向の特徴が、双方向ウェブサイト、製品のカスタマイズ、製品マーケティング媒体、ゲームサービス、製品の技術仕様へのアクセスのうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
顧客から双方向データを受信する工程を更に含み、該双方向データが、複数の双方向の特徴のうちの1つ以上との顧客の相互作用から生成されたデータを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
双方向データを販売者に送信する工程を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
双方向データを販売者に送信する工程が、双方向データを販売者が操作する二次装置に送信することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
購入取引を完了する工程を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
仮想映写上に、顧客を引き付けるために、購入可能な1つ以上の製品の画像を表示する工程であって、該仮想映写が該製品の画像を表示するための1つ以上の表示部を含む、工程と;
顧客の身体的特徴のうちの少なくとも1つ、または顧客のモバイルセンサ装置からのデータを検出する工程と;
顧客の身体的特徴のうちの少なくとも1つ、または顧客のモバイルセンサ装置からのデータに基づいて顧客情報を決定する工程と;
顧客情報を二次装置に送信する工程と、を含む、方法。
【請求項18】
顧客の身体的特徴を検出することが、顧客の性別、靴のサイズ、体の寸法のうちの少なくとも1つを決定することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
顧客のモバイルセンサ装置からのデータを検出する工程が、靴センサ、心拍ベルト、センサシャツ、腕時計のうちの少なくとも1つからのデータを検出することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記顧客情報が、顧客の購入履歴、製品のカスタマイズ、製品の好みおよびウェブ閲覧履歴を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
仮想映写上に、購入可能な少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像を表示する工程であって、該仮想映写が該少なくとも1つの製品の該少なくとも1つの画像を表示するための1つ以上の表示部を含む、工程と;
仮想映写上で顧客とのショッピングセッションを開始する工程であって、それにより顧客が、仮想映写に関連した1つ以上の製品にアクセスする、工程と;
二次装置上でショッピングセッションを継続するために、ショッピングセッションを二次装置に転送する工程と、を含む、方法。
【請求項22】
前記ショッピングセッションが、顧客による製品の画像のうちの1つ以上の選択を受信することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ショッピングセッションが、少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像に関連したカスタマイズデータを顧客から受信することを含み、
該カスタマイズデータが、少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像のカスタマイズされた特性を含み、該カスタマイズされた特性が、サイズ、色、モデル、および/または少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像上の製品のしるしの位置を含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記二次装置が、携帯電話、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、パーソナル・デジタル・アシスタント、遠隔装置、デスクトップ・コンピュータのうちの1つである、請求項21〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
仮想映写上で複数の双方向の特徴を提供する工程を更に含み、該複数の双方向の特徴が、1つ以上の双方向ウェブサイト、製品のカスタマイズ、製品マーケティング媒体、ゲームサービス、および/または製品の技術仕様へのアクセスを含む、請求項21〜24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
顧客の性別、靴のサイズ、および/または体の寸法を含む顧客の身体的特徴のうちの少なくとも1つを少なくとも1つのセンサによって検出する工程を更に含む、請求項21〜25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
靴センサ、心拍ベルト、センサシャツ、他の製品センサ、モバイル機器、および/または腕時計からのデータを含む、顧客のモバイルセンサ装置からのデータを検出する工程を更に含む、請求項21〜26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
顧客の身体的特徴のうちの少なくとも1つおよび/または顧客のモバイルセンサ装置からのデータを検出することが、顧客が仮想映写に近づいた時に行われ、
表示された少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像が、検出された身体的特徴および/またはモバイルセンサ装置からのデータに依存する、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
顧客の身体の動きを少なくとも1つのセンサによって追跡する工程を更に含み、
表示された少なくとも1つの製品の少なくとも1つの画像が、追跡された身体の動きに依存する、請求項21〜28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記身体の動きが、顧客のボティランケージおよび/または顔の表情を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記二次装置が、顧客との購入取引を完了するために使用できる小売環境内で利用できる装置である、請求項21〜30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記二次装置が、ショッピングセッションを保存するために使用できる顧客の装置である、請求項21〜30のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
請求項21〜32のいずれかに記載の方法を行うために適合された、双方向小売システム。
【請求項34】
請求項21〜32のいずれかに記載の方法を行うための命令を含むコンピュータプログラム。


【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−97799(P2013−97799A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−236670(P2012−236670)
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【出願人】(510204998)アディダス アーゲー (30)
【Fターム(参考)】