説明

反射防止膜用組成物、反射防止膜の製造方法、および半導体素子

【課題】光およびフォトレジスト自体の厚さによって生じる定常波を除去し、安定した超微細パターンを形成可能な有機反射防止重合体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】下記の一般式I等で表される重合体化合物。


例えば、248nm(ArF)、193nm(ArF)および157nm(F2)レ−ザ−を利用するリソグラフィー工程においては下部膜の反射を防止することができ、且つ光およびフォトレジスト自らの厚さの変化によって生じる定常波を除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子の製造工程中、248nm KrF、193nm ArFおよび157nm F2レーザーによる、リソグラフィー用フォトレジストを使用した超微細パターン形成工程において、下部膜層の反射を防止して光およびフォトレジスト自体の厚さ変化によって生じる定在波を除去することができる反射防止用有機物質に関し、特に、64M、256M、1G、4G DRAMの超微細パターンの形成時に使用できる有機拡散反射防止重合体およびその製造方法に関する。また、本発明はこのような有機拡散反射防止重合体を含む拡散反射防止組成物と、これを用いた反射防止膜およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程中、超微細パターン形成工程ではウェーハの下部膜層の光学的性質および減光膜厚さの変動による定在波(standing wave)、反射ノッチ(reflective notching)と下部膜からの回折光および反射光によるCD(critical dimension)の変動が不可避に起こる。したがって、露光源で使用する光の波長帯において光を良好に吸収する有機物質を導入し、下部膜層で反射を防止できる膜層を導入することが提案されている。この膜が反射防止膜(ARC、anti−reflectivecoating)である。
【0003】
反射防止膜は使用される物質の種類によって大きく無機系反射防止膜と有機系反射防止膜に区分されるか、その機構(mechanism)によって吸収系反射防止膜と干渉系反射防止膜に分類される。365nm波長のI−線(I−line)を用いた微細パターン形成工程では主に無機系反射防止膜が使用され、吸収系としてはTiNおよび無定型カーボン(Amorphous C)が、干渉系としては主にSiONが使用されてきた。
【0004】
KrF光を用いた超微細パターン形成工程では主に無機系としてSiONが使用されてきたが、近年の趨勢では、反射防止膜に有機系化合物が使用されるようになってきている。今までの動向に鑑みるとき、既存のKrF用有機反射防止膜の多くは次のような基本条件を要する。
【0005】
第一に、工程適用の際、フォトレジストが溶媒によって溶解されて剥がれる現象が起こらないこと。このためには成形膜が架橋構造をなすように設計される必要があり、副産物として化学物質が生じてはならない。
【0006】
第二に、反射防止膜への酸またはアミン合成物の出入りがあってはならない。酸が移行する場合はパターンの下面に「アンダーカッティング」が発生し、アミンのような塩基が移行する場合には「フッティング」現象が生ずる傾向があるからである。
【0007】
第三に、フォトレジスト層をマスクとして利用してエッチングプロセスを効果的に行い得るために、反射防止膜はフォトレジスト層に比べて速いエッチング速度を持たなければならない。
【0008】
第四に、反射防止膜は薄膜として機能すべきである。
ArFビームを用いる超微細パターン形成プロセスにおいてはまだ適切な反射防止膜が開発されていない。さらに、無機系反射防止膜の場合には193nm光源からの干渉を制御する物質が知られていないので、現在でも反射防止膜に有機系化合物を使用しようとする研究が進められている。
【0009】
従って、すべての有機反射防止膜において、リソグラフィ・プロセスの際に発生する定在波および光反射を防止し、下部層からの回折および反射光の影響を除去するために、特定波長に対する光吸収度の大きい有機反射防止膜を使用および開発する必要がある。
【0010】
特許文献1ではこのような有機系反射防止膜を開示しているが、これはフォトリソグラフィーのような感光層の下部に導入され、反射光の欠点を除去する役目を果たす。この反射防止膜は光吸収染料成分を含み、均一薄膜の形態を有するものであり、これを導入すれば、従来は基板から反射された光を吸収して鋭い減光膜パターンを製造することができると述べられている。しかし、従来のDUV用ARCはその構成が複雑でかつ材料の選定に制限が多く、これによって工程に容易に適用するのは難しいという問題点がある。従来の反射防止膜の組成物にはたとえば上記の米国特許に開示されている成分として、ポリアミン酸(polyamicacid)、クルクミン(curcumin)、ビキシン(bixin)、スーダンオレンジG(sudan orange G)、およびN−メチル−2−ピロリドン(N−methyl−2−pyrrolidone)の6種類化合物の混合物からなるものであった。これは各成分が特定波長の光を吸収する染料系統の化合物4種類と、これらを溶解させるための溶媒2種類からなっているが、構成成分が複雑でかつ調剤が容易ではない上、多成分系という点等から、のちに反射防止膜の上部に塗布されるレジスト組成物と相互混合(intermixing)されると望ましくない結果を招くという問題も有している。
【特許文献1】米国特許第4,910,122号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は半導体素子の製造の際、193nm(ArF)および248nm(KrF)ビ−ムを用いて超微細パタ−ンを形成するフォトリソグラフィ工程における、反射防止膜に適宜に用いられる新規の化合物質を含有する反射防止膜用組成物を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、前記反射防止用の化合物を含有する反射防止膜の製造方法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、前記反射防止膜用組成物を使用して形成された半導体素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のARC樹脂は下記の一般式IとIIとで表される重合体から成るグル−プの中から選択されたいずれかである。
【0014】
【化1】

【0015】
【化2】

上式中、RI、RII、RIIIはそれぞれ水素またはメチル基、
R1乃至R9はそれぞれ水素、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、または置換若しくは非置換された直鎖若しくは分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカン、
x、yおよびzはそれぞれ0.01〜0.99のモル比、
m、nはそれぞれ1〜4の定数をそれぞれ示している。
【0016】
一般式Iの好ましい化合物において、mは1または2、nは1乃至4の定数である。一般式IIの好ましい化合物において、mは1または2、nは2乃至4の定数である。
【発明の効果】
【0017】
一般式IとIIとを基本構造とする重合体に化学式1乃至18のいずれかの一つまたは組合わせたものを添加することによって得られた本発明に係る反射防止膜は、反射防止膜として有するべき十分な吸光度を満たす発色団の置換基を含有する。これによって、本発明による重合体を、半導体製造の際の超微細パタ−ン形成工程における反射防止膜として使用することができる。例えば、248nm(ArF)、193nm(ArF)および157nm(F2)レ−ザ−を利用するリソグラフィー工程においては下部膜の反射を防止することができると共に、光およびフォトレジスト自らの厚さの変化によって生じる定常波を除去することができる。それによって、64M、256M、1G、4G、16GDRAMの安定した超微細パタ−ンを形成することができるので、製品の歩留り率が増大する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、発明の好適な実施形態についてより詳しく説明する。
一般式Iで表される重合体化合物は、9−アントラセンメチルアクリレート系又は9−アントラセンメチルメタクリレート系の単量体と、ヒドロキシアルキルアクリレート系又はヒドロキシアルキルメタクリレート系の単量体と、グリシジルアクリレート系又はグリシジルメタクリレート系の単量体とを開始剤と共に溶媒中で重合反応させることによって得られる。
【0019】
これらの3種類の単量体のモル比は0.01〜0.99:0.01〜0.99:0.01〜0.99であり、好ましくは5:3:2である。
一般式IIで表される重合体化合物は、9−アントラセンメチルアクリレート系又は9−アントラセンメチルメタクリレート系の単量体と、ヒドロキシアルキルアクリレート系又はヒドロキシアルキルメタクリレート系の単量体と、グリシジルアクリレート系又はグリシジルメタクリレート系の単量体と、メチルメタクリレート系の単量体とを開始剤と共に溶媒中で重合反応させることによって得られる。
【0020】
これらの4種類の単量体のモル比は0.01〜0.99:0.01〜0.99:0.01〜0.99:0.01〜0.99であり、好ましくは3:3:2:2である。
重合体IまたはIIのいずれの場合も、使用する開始剤は、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ラウリル、t−過酸化ブチルから成るグループから選択された少なくともいずれか1つである。また、使用する溶媒は、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンジン、メチルエチルケトン、またはジオキサンから成るグループから選択された少なくともいずれか1つである。
【0021】
重合反応は、50〜90℃の温度範囲で行われることが望ましい。
本発明には、重合体Iまたは重合体IIを含有し、半導体製造工程に使われる反射防止膜が含まれ、更には、重合体Iまたは重合体IIに下記の表1の化学式1乃至18で表される化合物から成るグループの中から選択された少なくとも1つの化合物を添加剤として加えたものを含有する反射防止膜も含まれる。
【0022】
【表1】

(ここで、R5、R6およびR7はそれぞれ水素またはメチル基、ヒドロキシメチル、または置換並びに非置換された直鎖並びに分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカンを示している。)
また、重合体Iまたは重合体IIを有機溶媒に溶解させた後、あるいは重合体Iまたは重合体IIを有機溶媒に溶解させてからさらに上記の表1の化合物からなるグループの中から選択された少なくとも1つの化合物を添加剤として完全に溶解させた後、この溶媒を濾過してウェーハに塗布し、かつハードベーキングすることにより半導体製造工程に用いる反射防止膜を製造することができる。
【0023】
この製造方法において、特に有機溶媒は重合体の重量当たり200〜5000重量%が用いられ、ハードベーキング工程の温度は100〜300℃で行われることが望ましい。
有機溶媒は、エチル−3−エトキシプロピオネート、メチル−3−メトキシプロピオネート、シクロヘキサノン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートから成るグループの中から選択されたいずれかであることが望ましい。
【0024】
また、添加剤を加える場合には、0.1〜30重量%の添加剤を使用することが望ましい。
この反射防止膜の製造方法および反射防止膜を用いて製造された半導体素子も、本発明に含まれる。
【0025】
以下、本発明の好適な実施例について説明する。本実施例は本発明の権利範囲を限定するものではなく、ただ例示として提示されたものである。
【実施例1】
【0026】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレートの合成
9−アントラセンメタノール0.5モルとピリジン0.5モルとをテトラヒドロフランに溶解させた後、アクリロイルクロライド0.5モルを加える。反応の完了後、溶液を濾過して酢酸エチルで抽出する。この抽出物を蒸溜水で数回洗って、減圧下で蒸留器により乾燥すると、下記の化学式19のような9−アントラセンメチルアクリレートが得られる(歩留り率84%)。
【0027】
【化3】

ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
前記のように合成された9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例2】
【0028】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
実施例1で合成された9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は79%であった。
【実施例3】
【0029】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルアクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例4】
【0030】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、およびグリシジルアクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例5】
【0031】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルアクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例6】
【0032】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレートの合成
9−アントラセンメタノール0.5モルとピリジン0.5モルとをテトラヒドロフランに溶解させた後、メタクリロイルクロライド0.5モルを加える。反応の完了後、溶液を濾過して酢酸エチルで抽出する。この抽出物を蒸溜水で数回洗って、減圧下で蒸留器により乾燥すると、下記の化学式20のような9−アントラセンメチルメタクリートが得られる(歩留り率83%)。
【0033】
【化4】

ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は83%であった。
【実施例7】
【0034】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例8】
【0035】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例9】
【0036】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は79%であった。
【実施例10】
【0037】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、およびグリシジルアクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例11】
【0038】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルアクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルアクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例12】
【0039】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、およびグリシジルメタクリレート0.2モル、メチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例13】
【0040】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は79%であった。
【実施例14】
【0041】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例15】
【0042】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例16】
【0043】
ポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルアクリレート0.5モル、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルアクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例17】
【0044】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は79%であった。
【実施例18】
【0045】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、3−ヒドロキシプロピルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(3−ヒドロキシプロピルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例19】
【0046】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4−ヒドロキシブチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例20】
【0047】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例21】
【0048】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、4ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(4ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は81%であった。
【実施例22】
【0049】
ポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体の合成
9−アントラセンメチルメタクリレート0.5モル、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3モル、グリシジルメタクリレート0.2モル、およびメチルメタクリレート0.2モルを500mlの丸底フラスコに入れて混合する。続いて、予め準備したテトラヒドロフラン300gを撹拌させながら前記混合物に加える。続いて、2,2−アゾビスイソブチルロニトリルを0.1g〜3g入れた後、前記混合物を窒素雰囲気下で60℃乃至70℃温度で5〜20時間反応させる。反応終了後、その溶液をエチルエ−テルまたはノ−マル−ヘキサン溶媒に沈殿させた後、濾過して乾燥させると、本実施例による重合体のポリ[9−アントラセンメチルメタクリレート−(2−ヒドロキシエチルアクリレート)−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート]共重合体が得られる。この時の歩留り率は80%であった。
【実施例23】
【0050】
反射防止膜の製造方法
例えば、実施例1から22にて得られたような前記一般式IまたIIの化学構造を有する重合体(樹脂)をプロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセタ−ト(PGMEA)の200〜5000重量%の溶媒に溶解する。この溶液に、前述の表1の化学式1乃至18の化合物から成るグル−プの中から選択された少なくとも一つまたは組合わせたもの0.1〜30重量%を添加する。続いて、この合成物を濾過してワイパ−上に塗布し、コ−ティングされたワイパ−をハ−ドベ−キング(例えば、100〜300℃で10〜1000秒の間)する。その後、形成された反射防止膜の上に、通常の方法によって感光物質を加えたり、超微細パタ−ンを形成したりすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式IIで表される重合体を含み、半導体製造工程に使われる反射防止膜用組成物。
【化1】

(上式中、R、RI、RII、RIIIはそれぞれ水素またはメチル基、
R1乃至R9はそれぞれ水素、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、または置換若しくは非置換された直鎖若しくは分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカン、
w、x、yおよびzはそれぞれ0.01〜0.99のモル比、
m、nはそれぞれ1〜4の定数を示している。)
【請求項2】
下記の一般式IIで表される重合体と、添加剤として下記の表1の化学式1乃至18で表される化合物から成るグル−プの中から選択された少なくともいずれか1つの化合物とを含む反射防止膜用組成物。
【化2】

(上式中、R、RI、RII、RIIIはそれぞれ水素またはメチル基、
R1乃至R9はそれぞれ水素、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、または置換若しくは非置換された直鎖若しくは分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカン、
w、x、yおよびzはそれぞれ0.01〜0.99のモル比、
m、nはそれぞれ1〜4の定数を示している。)
【表1】

(ここで、R5、R6およびR7はそれぞれ水素またはメチル基、ヒドロキシメチル、または置換並びに非置換された直鎖並びに分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカンを示している。)
【請求項3】
下記の一般式IIで表される重合体を有機溶媒に溶解させた後、この溶液を濾過してウェーハに塗布し、かつハ−ドベ−キングすることからなる半導体製造工程に使用される反射防止膜の製造方法。
【化3】

(上式中、R、RI、RII、RIIIはそれぞれ水素またはメチル基、
R1乃至R9はそれぞれ水素、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、または置換若しくは非置換された直鎖若しくは分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカン、
w、x、yおよびzはそれぞれ0.01〜0.99のモル比、
m、nはそれぞれ1〜4の定数を示している。)
【請求項4】
重合体の重量当たり200〜5000重量%の前記有機溶媒が用いられ、前記ハ−ドベ−キング工程の温度は100〜300℃で行われる請求項3に記載の方法。
【請求項5】
下記の一般式IIで表される重合体を有機溶媒に溶解させた後、下記の表2の化合物からなるグル−プの中で選択された一つまたは二つ以上の化合物を添加剤として添加して完全に溶解させ、濾過した溶液をウェーハに塗布し、かつハ−ドベ−キングすることからなる半導体製造工程に用いる反射防止膜の製造方法。
【化4】

(上式中、R、RI、RII、RIIIはそれぞれ水素またはメチル基、
R1乃至R9はそれぞれ水素、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、または置換若しくは非置換された直鎖若しくは分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカン、
w、x、yおよびzはそれぞれ0.01〜0.99のモル比、
m、nはそれぞれ1〜4の定数を示している。)
【表2】

(ここで、R5、R6およびR7はそれぞれ水素またはメチル基、ヒドロキシメチル、または置換並びに非置換された直鎖並びに分岐鎖C1〜C5のアルキル、アルカン、アルコキシアルキルまたはアルコキシアルカンを示している。)
【請求項6】
重合体の重量当たり200〜5000重量%の前記有機溶媒が用いられ、前記ハ−ドベ−キング工程の温度は100〜300℃で行われる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記有機溶媒はエチル−3−エトキシプロピオネート、メチ−3−メトキシプロピオネ−ト、シクロヘキサノン、プロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセタ−トから成るグル−プの中から選択されたいずれかである請求項3または請求項5に記載の製造方法。
【請求項8】
前記添加剤は0.1〜30重量%が用いられた請求項5に記載の製造方法。
【請求項9】
前記請求項1または請求項2に記載の反射防止膜用組成物を用いて製造された半導体素子。

【公開番号】特開2008−197624(P2008−197624A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−295799(P2007−295799)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【分割の表示】特願平11−354492の分割
【原出願日】平成11年12月14日(1999.12.14)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】