収容ケース
【課題】利便性の高い収容ケースを提供する。
【解決手段】収容ケース1は、各仕切42,43で区画された複数の収容部44を有する容器部材11と、各収容部44を個別に開閉する内蓋125が設けられた蓋部材61とを備える。蓋部材61の連結部62を容器部12,13の被連結部33に連結し、前記蓋部材61の蓋領域82が容器部12,13の上面開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部81を形成する。各内蓋125の開放操作方向と蓋領域82の開放操作方向とを異なる方向に設定する。
【解決手段】収容ケース1は、各仕切42,43で区画された複数の収容部44を有する容器部材11と、各収容部44を個別に開閉する内蓋125が設けられた蓋部材61とを備える。蓋部材61の連結部62を容器部12,13の被連結部33に連結し、前記蓋部材61の蓋領域82が容器部12,13の上面開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部81を形成する。各内蓋125の開放操作方向と蓋領域82の開放操作方向とを異なる方向に設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容物を分別して収容する収容ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬を収容する際には、収容ケースが使用されていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
この収容ケースでは、容器部材の内部が仕切で区切られており、服用する薬を曜日毎に分けて収容できるように構成されている。
【0004】
また、他のものとしては、容器部材に蓋部材を着脱できる収容ケースが知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
この収容ケースでは、仕切で区画された容器部材の各収容部を、前記蓋部材に設けられた蓋によって個別に開閉できるように構成されており、各収容部に収容された薬のみを取り出せるように工夫されている。
【0006】
また、この収容ケースでは、前記容器部材から前記蓋部材を取り外せるように構成されているため、薬収容時には、前記蓋部材を取り外し総ての収容部を開放して薬を収容するといった利用形態がとられている。
【特許文献1】特開2000−4925公報
【特許文献2】意匠登録第972325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の収容ケースにあっては、容器部材と蓋部材とが別体で構成されており、高齢者等においては、取り外した蓋部材を前記容器部材に取り付ける際に、該容器部材への位置合わせに苦労を要した。
【0008】
これにより、取付作業に手間が掛かり、不便であった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、利便性の高い収容ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の収容ケースにあっては、仕切で区画された複数の収容部を有する容器部材と、前記各収容部を個別に開閉する蓋が設けられた蓋部材とを備えた収容ケースにおいて、前記蓋部材を前記容器部材に連結するとともに、前記蓋部材が前記容器部材の開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部を備えている。
【0011】
すなわち、容器部材に設けられた各収容部へ薬等の収容物を収容する際には、前記容器部材に連結された蓋部材を、開閉ヒンジ部を中心に回動し、前記容器部材の開口部を開放する。これにより、仕切で区画された容器部材内の各収容部を同時に開放することができ、各収容部への収容物の収容が容易に行われる。
【0012】
そして、各収容部への収容物の収納を終えた際には、前記容器部材の開口部を前記蓋部材で閉鎖する。
【0013】
このとき、前記蓋部材は、前記容器部材に連結されている。このため、前記容器部材に連結された前記蓋部材を、前記開閉ヒンジ部を中心に回動することで、前記容器部材の開口部が前記蓋部材で閉鎖される。
【0014】
また、請求項2の収容ケースにおいては、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定した。
【0015】
すなわち、前記容器部材の各収容部に収容された収容物を取り出す際には、前記蓋部材の蓋を開放操作することによって、当該蓋で閉鎖された収容部のみを開放する。
【0016】
このとき、この蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とは、異なる方向に設定されている。このため、前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが同方向に設定された場合のように、前記蓋を開放操作する際の操作力が前記蓋部材を開放する操作力として作用してしまうといった不具合が防止される。
【0017】
さらに、請求項3の収容ケースでは、前記各蓋を開閉自在に支持する支持ヒンジ部を前記蓋部材に設定するとともに、前記支持ヒンジ部が形成する前記各蓋の回動軸と、前記開閉ヒンジ部が形成する前記蓋部材の回動軸とを異なる方向に延在して、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定した。
【0018】
すなわち、前記各蓋を支持する支持ヒンジ部による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが異なる方向に設定される。
【0019】
加えて、請求項4の収容ケースにあっては、前記蓋部材と前記容器部材とを一体形成するとともに、前記蓋部材と前記容器部材との間に、薄肉の連結ヒンジ部を形成した。
【0020】
すなわち、前記蓋部材と前記容器部材が一体形成されており、両部材間には、薄肉の連結開閉ヒンジ部が形成されている。
【0021】
このため、前記蓋部材と前記容器部材を一つの金型で形成することができる。この際、前記金型によって、両部材間に薄肉部を形成することで、前記連結ヒンジ部が一体形成される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明の請求項1の収容ケースにあっては、容器部材の開口部を閉鎖する蓋部材が前記容器部材に連結されており、前記容器部材に連結された前記蓋部材を、前記開閉ヒンジ部を中心に回動することで、前記容器部材の開口部を前記蓋部材で閉鎖することができる。
【0023】
このため、蓋部材を取り外して容器部材の開口部を開放する従来と比較して、容器部材から取り外された蓋部材を容器部材に位置合わせしながら容器部材に取り付けるといった手間が不要となり、利便性が向上する。
【0024】
また、請求項2の収容ケースにおいては、前記収容部を閉鎖した前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが異なる方向に設定されている。
【0025】
このため、前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが同方向に設定された場合と比較して、前記蓋を開放操作する際の操作力が前記蓋部材を開放する操作力として作用するといったことがない。
【0026】
したがって、前記蓋を操作して収容部を個別に開放する際に、前記蓋部材全体が開放され、総ての収容部を開放してしまうといった不具合を解消することができる。
【0027】
さらに、請求項3の収容ケースでは、前記各蓋の開閉構造を、ヒンジ構造で実現することができる。
【0028】
そして、前記各蓋を支持する支持ヒンジ部による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定することができる。
【0029】
加えて、請求項4の収容ケースにあっては、前記蓋部材と前記容器部材が一体形成されており、両部材間には、薄肉の連結ヒンジ部が形成されている。
【0030】
このため、前記蓋部材と前記容器部材を一つの金型で形成することができる。この際、前記金型によって、両部材間に薄肉部を形成することで、前記連結ヒンジ部を一体形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(第1の実施の形態)
【0032】
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる収容ケース1を示す図であり、収容物としての薬を分別して収容するものである。
【0033】
この収容ケース1は、不透明な樹脂製の容器部材11を備えており、該容器部材11は、図2にも示すように、第1容器部12と第2容器部13とによって構成されている。両容器部12,13は、図3にも示すように、横長の矩形容器状に形成されており、同形状に形成されている。前記両容器部12,13は、長辺を構成する一側面14,14の上縁が三つのヒンジ15,・・・で接続されており、両容器部12,13の開口部を合わせた状態で折り畳めるように構成されている。
【0034】
前記第1容器部12には、図1から図3に示したように、前記ヒンジ15,・・・と逆側の他側面21に、一対の係止片22,22が傾倒自在に設けられており、各係止片22,22には、横長の係止穴23,23が設けられている。また、前記第2容器部13には、前記ヒンジ15,・・・と逆側の他側面21に、横長の係合部24,24が一対突設されており、図2に示した折り畳み状態において、前記第1容器部12に設けられた前記係止片22,22を前記第2容器部13側へ傾倒した際に、前記各係合部24,24が対応する前記係止片22,22の係止穴23,23と係合するように構成されている。
【0035】
前記両容器部12,13の長さ方向一端部には、図3に示したように、各容器部12,13の一端面31,31と対向する区画壁32,32が突設されており、該区画壁32,32と前記一端面31,31との間には、被連結部33,33が形成されている。各被連結部33,33には、図3及び図4に示すように、円筒状の外嵌部34,・・・が三カ所に突設されており、当該被連結部33,33より他端部側には、収容空間35,35が形成されている。
【0036】
この収容空間35,35には、図3及び図5に示しように、前記区画壁32と該区画壁32が対向する他端面41,41との間に横仕切42が延設されており、該横仕切42は、前記一側面14と前記他側面21との中間部に配置されている。また、前記収容空間35,35には、図3に示したように、前記横仕切42を介して前記一側面14と前記他側面21と連設する六つの縦仕切43,・・・が等間隔をおいて設けられており、前記横仕切42,42の一方側及び他方側には、前記各縦仕切43,・・・によって区画された七つの収容部44,・・・が形成されている。これにより、並設された各収容部44,・・・のそれぞれに薬を収容することによって、月曜から日曜までの一週間分の薬を横一列に収容できるように構成されている。
【0037】
そして、前記各容器部12,13の前記他端面41,41の中央部には、内側に後退した後退部51,51が設けられており、該後退部51,51には、係合凸部52,52が突設されている。
【0038】
また、前記各容器部12,13には、図6に示すような透明樹脂製の蓋部材61が取り付けられるように構成されている(一つの蓋部材61のみ図示)。この蓋部材61は、前記各容器部12,13に取り付けられた状態で、各容器部12,13の上面開口部を覆う大きさに形成されており、その一端部には、前記容器部12,13の前記被連結部33,33に連結される連結部62が形成されている。
【0039】
この連結部62は、前記被連結部33に対応する形状に形成されており、当該連結部62の下面には、図4に示したように、前記容器部12,13に設けられた前記外嵌部34に内嵌する円筒状の内嵌部71が三カ所に突設されている。また、この連結部62の他端側には、対を成す挟持片72,72が突設されており、当該連結部62を前記被連結部33に取り付けた状態で、前記両挟持片72,72が前記容器部12,13に突設された区画壁32を挟持した状態で位置決めされるように構成されている。
【0040】
これにより、当該蓋部材61の前記連結部62に設けられた前記内嵌部71,・・・を前記容器部12,13に設けられた前記外嵌部34,・・・に内嵌するとともに、前記両挟持片72,72で前記容器部12,13に突設された前記区画壁32を挟持した状態で、当該蓋部材61を前記容器部材11の前記容器部12,13に連結した状態で取り付けられるように構成されている。
【0041】
前記挟持片72,72より他端部側には、図4に示したように、薄肉化されてなるPPヒンジが延設されており、このPPヒンジによって当該収容ケース1の短辺に沿って延在する開閉ヒンジ部81が形成されている。これにより、図4及び図6に示すように、この開閉ヒンジ部81より他端側が構成する蓋領域82を前記開閉ヒンジ部81を回動中心軸として回動することで、前記蓋領域82が前記容器部材11の前記収容空間35,35の上面開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成できるように構成されている。
【0042】
前記開閉ヒンジ部81より他端側に設定された前記蓋領域82には、図6に示したように、中央部に中央固定部91が前記開閉ヒンジ部81から他端部に渡って延設されており、この中央固定部91の下面両脇には、図5に示したように、薄肉化されてなるPPヒンジが前記中央固定部91に沿って延設されている。これにより、当該蓋部材61の前記蓋領域82には、図5及び図6に示したように、当該収容ケース1の長辺に沿って延在する支持ヒンジ部92,92が、中央固定部91に沿って延在する前記PPヒンジによって形成されている。
【0043】
また、前記中央固定部91の下面には、図5に示したように、一対のガイド板101,101が対向して設けられており、両ガイド板101,101は、当該蓋領域82で前記容器部12,13の前記収容空間35の上面開口部を覆った状態で、該収容空間35に突設された前記横仕切42を挟持するように構成されている。これにより、前記ガイド板101,101が前記横仕切42を挟持することによって、前記蓋領域82の固定位置をガイドするとともに、当該蓋領域82を前記収容空間35上に位置決めできるように構成されている。
【0044】
また、前記蓋領域82の他端部中央には、図6に示したように、内側に後退した後退部111が形成されているが、前記中央固定部91は、その先端が前記後退部111より突出するように構成されている。該後退部111より突出した前記中央固定部91の先端には、下面側に延出する延出片112が形成されており、該延出片112の先端には、係合爪113が突設されている。これにより、前記延出片112を前記容器部12,13の後退部51に合致させた状態で、前記延出片112に設けられた前記係合爪113が前記容器部12,13の後退部51に設けられた係合凸部52を乗り越えて係合するように構成されており、当該蓋部材61の自由端部を前記容器部12,13に拘束できるように構成されている。
【0045】
そして、前記蓋領域82には、前記中央固定部91から一側縁121へ向けて延在する七本のスリット122,・・・が等間隔をおいて設けられており、前記中央固定部91から他側縁123へ向けても七本のスリット124,・・・が等間隔をおいて設けられている。各スリット122,・・・124,・・・は、当該蓋部材61を前記容器部材11に取り付けた状態で、各容器部12,13の縦仕切43,・・・上に延在するように配置されており、各スリット122,・・・124,・・・間には、前記容器部12,13の各縦仕切43,・・・間に設けられた前記各収容部44,・・・の上面開口部を個別に開閉する内蓋125,・・・が形成されている。
【0046】
各内蓋125,・・・には、下面側に後退したU字状の凹部131,・・・が形成されており、該凹部131,・・・に指を入れることによって、各内蓋125,・・・の自由端部を、前記支持ヒンジ部92,92を回動中心として、上方へ引き上げられるように構成されている。
【0047】
このとき、前記支持ヒンジ部92,92が形成する前記内蓋125,・・・の回動軸は、前記開閉ヒンジ部81が形成する前記蓋部材61における蓋領域82の回動軸と直交する方向に延設されており、前記各内蓋125,・・・の自由端部の開放操作方向と、前記蓋部材61の蓋領域82における自由端部の開放操作方向とが異なる方向に設定されている。
【0048】
以上の構成にかかる本実施の形態において、前記容器部材11に設けられた各収容部44,・・・へ薬等の収容物を収容する際には、前記容器部材11に連結された蓋部材61の蓋領域82を開閉ヒンジ部81を中心に回動し、前記容器部材11の各容器部12,13の上面開口部を開放する。これにより、各仕切42,43,・・・で区画された各容器部12,13内の総ての収容部44,・・・を同時に開放することができ、各収容部44,・・・への収容物の収容を容易に行うことができる。
【0049】
そして、各収容部44,・・・への収容物の収納を終えた際には、前記各容器部12,13の上面開口部を前記蓋部材61の蓋領域82によって閉鎖する。
【0050】
このとき、前記蓋部材61は、前記容器部材11の各容器部12,13に連結されている。このため、前記各容器部12,13に連結された前記蓋部材61の蓋領域82を、前記開閉ヒンジ部81を中心に回動することで、前記各容器部12,13の上面開口部を前記蓋部材61の蓋領域82で閉鎖することができる。
【0051】
このため、蓋部材61を取り外して容器部材11の上面開口部を開放する従来と比較して、前記容器部材11から取り外された蓋部材61を容器部材11に位置合わせしながら当該容器部材11に取り付けるといった手間が不要となり、利便性が向上する。
【0052】
そして、前記容器部材11の各収容部44,・・・に収容された収容物を取り出す際には、前記蓋部材61に設けられた内蓋125を開放操作することによって、当該内蓋125で閉鎖された収容部44のみを独立して開放する。
【0053】
このとき、この内蓋125の開放操作方向と前記蓋部材61の蓋領域82の開放操作方向とは、異なる方向に設定されている。このため、前記内蓋125の開放操作方向と前記蓋領域82の開放操作方向とが同方向に設定された場合と比較して、前記内蓋125を開放操作する際の操作力が前記蓋領域82を開放する操作力として作用するといったことがない。
【0054】
したがって、前記内蓋125を操作して収容部44を個別に開放する際に、前記蓋部材61の蓋領域82全体が開放され、総ての収容部44,・・・を開放してしまうといった不具合を未然に解消することができる。
【0055】
また、本実施の形態にあっては、前記蓋部材61に薄肉化されてなるPPヒンジを形成することによって、前記各内蓋125,・・・の開閉構造をヒンジ構造で実現することができる。
【0056】
そして、前記各内蓋125,・・・を支持する支持ヒンジ部92,92による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部81による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各内蓋125,・・・の開放操作方向と前記蓋部材61の蓋領域82における開放操作方向とを異なる方向に設定することができる。
【0057】
(第2の実施の形態)
【0058】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛し、異なる部分についてのみ説明する。
【0059】
すなわち、前記容器部材11の容器部12,13と前記蓋部材61とは、同一の金型によって一体形成されており、前記容器部材11の各容器部12,13の一端面31の上縁と前記蓋部材61の一端部とは、連結片201によって一体的に連結されている。この連結片201の下面には、薄肉化されてなるPPヒンジが形成されており、当該連結片201には、前記両部材61,11に沿って延在する連結ヒンジ部202が形成されている。
【0060】
以上の構成においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
これに加えて、前記蓋部材61と前記容器部材11とを一つの金型で形成することができ、低コスト化を図ることができる。
【0062】
この際、前記金型によって、両部材11,61間に薄肉のPPヒンジを形成することで、前記連結ヒンジ部202を一体形成することができる。
【0063】
なお、実施の形態においては各内蓋125を支持ヒンジ部92により、各収容部の上面開口部を開閉自在にし、また、蓋部材61を開閉ヒンジ部81により容器本体の開口部を開閉可能にしたが、ヒンジに限られることなく、例えば蝶番、枢着、軸着等により各内蓋又は蓋部材を収容部又は容器本体の開口部と開閉可能にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図2】同実施の形態の側面図である。
【図3】同実施の形態の各容器部を開放した状態を示す平面図である。
【図4】図1のA−A線に相当する断面図である。
【図5】図1のB−B線に相当する断面図である。
【図6】同実施の形態の蓋部材を示す平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 収容ケース
11 容器部材
12 第1容器部
13 第2容器部
33 被連結部
42 横仕切
43 縦仕切
44 収容部
61 蓋部材
62 連結部
81 開閉ヒンジ部
92 支持ヒンジ部
125 内蓋
202 連結ヒンジ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容物を分別して収容する収容ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬を収容する際には、収容ケースが使用されていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
この収容ケースでは、容器部材の内部が仕切で区切られており、服用する薬を曜日毎に分けて収容できるように構成されている。
【0004】
また、他のものとしては、容器部材に蓋部材を着脱できる収容ケースが知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
この収容ケースでは、仕切で区画された容器部材の各収容部を、前記蓋部材に設けられた蓋によって個別に開閉できるように構成されており、各収容部に収容された薬のみを取り出せるように工夫されている。
【0006】
また、この収容ケースでは、前記容器部材から前記蓋部材を取り外せるように構成されているため、薬収容時には、前記蓋部材を取り外し総ての収容部を開放して薬を収容するといった利用形態がとられている。
【特許文献1】特開2000−4925公報
【特許文献2】意匠登録第972325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の収容ケースにあっては、容器部材と蓋部材とが別体で構成されており、高齢者等においては、取り外した蓋部材を前記容器部材に取り付ける際に、該容器部材への位置合わせに苦労を要した。
【0008】
これにより、取付作業に手間が掛かり、不便であった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、利便性の高い収容ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の収容ケースにあっては、仕切で区画された複数の収容部を有する容器部材と、前記各収容部を個別に開閉する蓋が設けられた蓋部材とを備えた収容ケースにおいて、前記蓋部材を前記容器部材に連結するとともに、前記蓋部材が前記容器部材の開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部を備えている。
【0011】
すなわち、容器部材に設けられた各収容部へ薬等の収容物を収容する際には、前記容器部材に連結された蓋部材を、開閉ヒンジ部を中心に回動し、前記容器部材の開口部を開放する。これにより、仕切で区画された容器部材内の各収容部を同時に開放することができ、各収容部への収容物の収容が容易に行われる。
【0012】
そして、各収容部への収容物の収納を終えた際には、前記容器部材の開口部を前記蓋部材で閉鎖する。
【0013】
このとき、前記蓋部材は、前記容器部材に連結されている。このため、前記容器部材に連結された前記蓋部材を、前記開閉ヒンジ部を中心に回動することで、前記容器部材の開口部が前記蓋部材で閉鎖される。
【0014】
また、請求項2の収容ケースにおいては、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定した。
【0015】
すなわち、前記容器部材の各収容部に収容された収容物を取り出す際には、前記蓋部材の蓋を開放操作することによって、当該蓋で閉鎖された収容部のみを開放する。
【0016】
このとき、この蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とは、異なる方向に設定されている。このため、前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが同方向に設定された場合のように、前記蓋を開放操作する際の操作力が前記蓋部材を開放する操作力として作用してしまうといった不具合が防止される。
【0017】
さらに、請求項3の収容ケースでは、前記各蓋を開閉自在に支持する支持ヒンジ部を前記蓋部材に設定するとともに、前記支持ヒンジ部が形成する前記各蓋の回動軸と、前記開閉ヒンジ部が形成する前記蓋部材の回動軸とを異なる方向に延在して、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定した。
【0018】
すなわち、前記各蓋を支持する支持ヒンジ部による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが異なる方向に設定される。
【0019】
加えて、請求項4の収容ケースにあっては、前記蓋部材と前記容器部材とを一体形成するとともに、前記蓋部材と前記容器部材との間に、薄肉の連結ヒンジ部を形成した。
【0020】
すなわち、前記蓋部材と前記容器部材が一体形成されており、両部材間には、薄肉の連結開閉ヒンジ部が形成されている。
【0021】
このため、前記蓋部材と前記容器部材を一つの金型で形成することができる。この際、前記金型によって、両部材間に薄肉部を形成することで、前記連結ヒンジ部が一体形成される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明の請求項1の収容ケースにあっては、容器部材の開口部を閉鎖する蓋部材が前記容器部材に連結されており、前記容器部材に連結された前記蓋部材を、前記開閉ヒンジ部を中心に回動することで、前記容器部材の開口部を前記蓋部材で閉鎖することができる。
【0023】
このため、蓋部材を取り外して容器部材の開口部を開放する従来と比較して、容器部材から取り外された蓋部材を容器部材に位置合わせしながら容器部材に取り付けるといった手間が不要となり、利便性が向上する。
【0024】
また、請求項2の収容ケースにおいては、前記収容部を閉鎖した前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが異なる方向に設定されている。
【0025】
このため、前記蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とが同方向に設定された場合と比較して、前記蓋を開放操作する際の操作力が前記蓋部材を開放する操作力として作用するといったことがない。
【0026】
したがって、前記蓋を操作して収容部を個別に開放する際に、前記蓋部材全体が開放され、総ての収容部を開放してしまうといった不具合を解消することができる。
【0027】
さらに、請求項3の収容ケースでは、前記各蓋の開閉構造を、ヒンジ構造で実現することができる。
【0028】
そして、前記各蓋を支持する支持ヒンジ部による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定することができる。
【0029】
加えて、請求項4の収容ケースにあっては、前記蓋部材と前記容器部材が一体形成されており、両部材間には、薄肉の連結ヒンジ部が形成されている。
【0030】
このため、前記蓋部材と前記容器部材を一つの金型で形成することができる。この際、前記金型によって、両部材間に薄肉部を形成することで、前記連結ヒンジ部を一体形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(第1の実施の形態)
【0032】
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる収容ケース1を示す図であり、収容物としての薬を分別して収容するものである。
【0033】
この収容ケース1は、不透明な樹脂製の容器部材11を備えており、該容器部材11は、図2にも示すように、第1容器部12と第2容器部13とによって構成されている。両容器部12,13は、図3にも示すように、横長の矩形容器状に形成されており、同形状に形成されている。前記両容器部12,13は、長辺を構成する一側面14,14の上縁が三つのヒンジ15,・・・で接続されており、両容器部12,13の開口部を合わせた状態で折り畳めるように構成されている。
【0034】
前記第1容器部12には、図1から図3に示したように、前記ヒンジ15,・・・と逆側の他側面21に、一対の係止片22,22が傾倒自在に設けられており、各係止片22,22には、横長の係止穴23,23が設けられている。また、前記第2容器部13には、前記ヒンジ15,・・・と逆側の他側面21に、横長の係合部24,24が一対突設されており、図2に示した折り畳み状態において、前記第1容器部12に設けられた前記係止片22,22を前記第2容器部13側へ傾倒した際に、前記各係合部24,24が対応する前記係止片22,22の係止穴23,23と係合するように構成されている。
【0035】
前記両容器部12,13の長さ方向一端部には、図3に示したように、各容器部12,13の一端面31,31と対向する区画壁32,32が突設されており、該区画壁32,32と前記一端面31,31との間には、被連結部33,33が形成されている。各被連結部33,33には、図3及び図4に示すように、円筒状の外嵌部34,・・・が三カ所に突設されており、当該被連結部33,33より他端部側には、収容空間35,35が形成されている。
【0036】
この収容空間35,35には、図3及び図5に示しように、前記区画壁32と該区画壁32が対向する他端面41,41との間に横仕切42が延設されており、該横仕切42は、前記一側面14と前記他側面21との中間部に配置されている。また、前記収容空間35,35には、図3に示したように、前記横仕切42を介して前記一側面14と前記他側面21と連設する六つの縦仕切43,・・・が等間隔をおいて設けられており、前記横仕切42,42の一方側及び他方側には、前記各縦仕切43,・・・によって区画された七つの収容部44,・・・が形成されている。これにより、並設された各収容部44,・・・のそれぞれに薬を収容することによって、月曜から日曜までの一週間分の薬を横一列に収容できるように構成されている。
【0037】
そして、前記各容器部12,13の前記他端面41,41の中央部には、内側に後退した後退部51,51が設けられており、該後退部51,51には、係合凸部52,52が突設されている。
【0038】
また、前記各容器部12,13には、図6に示すような透明樹脂製の蓋部材61が取り付けられるように構成されている(一つの蓋部材61のみ図示)。この蓋部材61は、前記各容器部12,13に取り付けられた状態で、各容器部12,13の上面開口部を覆う大きさに形成されており、その一端部には、前記容器部12,13の前記被連結部33,33に連結される連結部62が形成されている。
【0039】
この連結部62は、前記被連結部33に対応する形状に形成されており、当該連結部62の下面には、図4に示したように、前記容器部12,13に設けられた前記外嵌部34に内嵌する円筒状の内嵌部71が三カ所に突設されている。また、この連結部62の他端側には、対を成す挟持片72,72が突設されており、当該連結部62を前記被連結部33に取り付けた状態で、前記両挟持片72,72が前記容器部12,13に突設された区画壁32を挟持した状態で位置決めされるように構成されている。
【0040】
これにより、当該蓋部材61の前記連結部62に設けられた前記内嵌部71,・・・を前記容器部12,13に設けられた前記外嵌部34,・・・に内嵌するとともに、前記両挟持片72,72で前記容器部12,13に突設された前記区画壁32を挟持した状態で、当該蓋部材61を前記容器部材11の前記容器部12,13に連結した状態で取り付けられるように構成されている。
【0041】
前記挟持片72,72より他端部側には、図4に示したように、薄肉化されてなるPPヒンジが延設されており、このPPヒンジによって当該収容ケース1の短辺に沿って延在する開閉ヒンジ部81が形成されている。これにより、図4及び図6に示すように、この開閉ヒンジ部81より他端側が構成する蓋領域82を前記開閉ヒンジ部81を回動中心軸として回動することで、前記蓋領域82が前記容器部材11の前記収容空間35,35の上面開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成できるように構成されている。
【0042】
前記開閉ヒンジ部81より他端側に設定された前記蓋領域82には、図6に示したように、中央部に中央固定部91が前記開閉ヒンジ部81から他端部に渡って延設されており、この中央固定部91の下面両脇には、図5に示したように、薄肉化されてなるPPヒンジが前記中央固定部91に沿って延設されている。これにより、当該蓋部材61の前記蓋領域82には、図5及び図6に示したように、当該収容ケース1の長辺に沿って延在する支持ヒンジ部92,92が、中央固定部91に沿って延在する前記PPヒンジによって形成されている。
【0043】
また、前記中央固定部91の下面には、図5に示したように、一対のガイド板101,101が対向して設けられており、両ガイド板101,101は、当該蓋領域82で前記容器部12,13の前記収容空間35の上面開口部を覆った状態で、該収容空間35に突設された前記横仕切42を挟持するように構成されている。これにより、前記ガイド板101,101が前記横仕切42を挟持することによって、前記蓋領域82の固定位置をガイドするとともに、当該蓋領域82を前記収容空間35上に位置決めできるように構成されている。
【0044】
また、前記蓋領域82の他端部中央には、図6に示したように、内側に後退した後退部111が形成されているが、前記中央固定部91は、その先端が前記後退部111より突出するように構成されている。該後退部111より突出した前記中央固定部91の先端には、下面側に延出する延出片112が形成されており、該延出片112の先端には、係合爪113が突設されている。これにより、前記延出片112を前記容器部12,13の後退部51に合致させた状態で、前記延出片112に設けられた前記係合爪113が前記容器部12,13の後退部51に設けられた係合凸部52を乗り越えて係合するように構成されており、当該蓋部材61の自由端部を前記容器部12,13に拘束できるように構成されている。
【0045】
そして、前記蓋領域82には、前記中央固定部91から一側縁121へ向けて延在する七本のスリット122,・・・が等間隔をおいて設けられており、前記中央固定部91から他側縁123へ向けても七本のスリット124,・・・が等間隔をおいて設けられている。各スリット122,・・・124,・・・は、当該蓋部材61を前記容器部材11に取り付けた状態で、各容器部12,13の縦仕切43,・・・上に延在するように配置されており、各スリット122,・・・124,・・・間には、前記容器部12,13の各縦仕切43,・・・間に設けられた前記各収容部44,・・・の上面開口部を個別に開閉する内蓋125,・・・が形成されている。
【0046】
各内蓋125,・・・には、下面側に後退したU字状の凹部131,・・・が形成されており、該凹部131,・・・に指を入れることによって、各内蓋125,・・・の自由端部を、前記支持ヒンジ部92,92を回動中心として、上方へ引き上げられるように構成されている。
【0047】
このとき、前記支持ヒンジ部92,92が形成する前記内蓋125,・・・の回動軸は、前記開閉ヒンジ部81が形成する前記蓋部材61における蓋領域82の回動軸と直交する方向に延設されており、前記各内蓋125,・・・の自由端部の開放操作方向と、前記蓋部材61の蓋領域82における自由端部の開放操作方向とが異なる方向に設定されている。
【0048】
以上の構成にかかる本実施の形態において、前記容器部材11に設けられた各収容部44,・・・へ薬等の収容物を収容する際には、前記容器部材11に連結された蓋部材61の蓋領域82を開閉ヒンジ部81を中心に回動し、前記容器部材11の各容器部12,13の上面開口部を開放する。これにより、各仕切42,43,・・・で区画された各容器部12,13内の総ての収容部44,・・・を同時に開放することができ、各収容部44,・・・への収容物の収容を容易に行うことができる。
【0049】
そして、各収容部44,・・・への収容物の収納を終えた際には、前記各容器部12,13の上面開口部を前記蓋部材61の蓋領域82によって閉鎖する。
【0050】
このとき、前記蓋部材61は、前記容器部材11の各容器部12,13に連結されている。このため、前記各容器部12,13に連結された前記蓋部材61の蓋領域82を、前記開閉ヒンジ部81を中心に回動することで、前記各容器部12,13の上面開口部を前記蓋部材61の蓋領域82で閉鎖することができる。
【0051】
このため、蓋部材61を取り外して容器部材11の上面開口部を開放する従来と比較して、前記容器部材11から取り外された蓋部材61を容器部材11に位置合わせしながら当該容器部材11に取り付けるといった手間が不要となり、利便性が向上する。
【0052】
そして、前記容器部材11の各収容部44,・・・に収容された収容物を取り出す際には、前記蓋部材61に設けられた内蓋125を開放操作することによって、当該内蓋125で閉鎖された収容部44のみを独立して開放する。
【0053】
このとき、この内蓋125の開放操作方向と前記蓋部材61の蓋領域82の開放操作方向とは、異なる方向に設定されている。このため、前記内蓋125の開放操作方向と前記蓋領域82の開放操作方向とが同方向に設定された場合と比較して、前記内蓋125を開放操作する際の操作力が前記蓋領域82を開放する操作力として作用するといったことがない。
【0054】
したがって、前記内蓋125を操作して収容部44を個別に開放する際に、前記蓋部材61の蓋領域82全体が開放され、総ての収容部44,・・・を開放してしまうといった不具合を未然に解消することができる。
【0055】
また、本実施の形態にあっては、前記蓋部材61に薄肉化されてなるPPヒンジを形成することによって、前記各内蓋125,・・・の開閉構造をヒンジ構造で実現することができる。
【0056】
そして、前記各内蓋125,・・・を支持する支持ヒンジ部92,92による回動軸の延在方向と、前記開閉ヒンジ部81による回動軸の延在方向とを異なる方向に設定することで、ヒンジ構造で開閉される前記各内蓋125,・・・の開放操作方向と前記蓋部材61の蓋領域82における開放操作方向とを異なる方向に設定することができる。
【0057】
(第2の実施の形態)
【0058】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛し、異なる部分についてのみ説明する。
【0059】
すなわち、前記容器部材11の容器部12,13と前記蓋部材61とは、同一の金型によって一体形成されており、前記容器部材11の各容器部12,13の一端面31の上縁と前記蓋部材61の一端部とは、連結片201によって一体的に連結されている。この連結片201の下面には、薄肉化されてなるPPヒンジが形成されており、当該連結片201には、前記両部材61,11に沿って延在する連結ヒンジ部202が形成されている。
【0060】
以上の構成においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
これに加えて、前記蓋部材61と前記容器部材11とを一つの金型で形成することができ、低コスト化を図ることができる。
【0062】
この際、前記金型によって、両部材11,61間に薄肉のPPヒンジを形成することで、前記連結ヒンジ部202を一体形成することができる。
【0063】
なお、実施の形態においては各内蓋125を支持ヒンジ部92により、各収容部の上面開口部を開閉自在にし、また、蓋部材61を開閉ヒンジ部81により容器本体の開口部を開閉可能にしたが、ヒンジに限られることなく、例えば蝶番、枢着、軸着等により各内蓋又は蓋部材を収容部又は容器本体の開口部と開閉可能にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図2】同実施の形態の側面図である。
【図3】同実施の形態の各容器部を開放した状態を示す平面図である。
【図4】図1のA−A線に相当する断面図である。
【図5】図1のB−B線に相当する断面図である。
【図6】同実施の形態の蓋部材を示す平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 収容ケース
11 容器部材
12 第1容器部
13 第2容器部
33 被連結部
42 横仕切
43 縦仕切
44 収容部
61 蓋部材
62 連結部
81 開閉ヒンジ部
92 支持ヒンジ部
125 内蓋
202 連結ヒンジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切で区画された複数の収容部を有する容器部材と、前記各収容部を個別に開閉する蓋が設けられた蓋部材とを備えた収容ケースにおいて、
前記蓋部材を前記容器部材に連結するとともに、前記蓋部材が前記容器部材の開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部を備えたことを特徴とする収容ケース。
【請求項2】
前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定したことを特徴とする請求項1記載の収容ケース。
【請求項3】
前記各蓋を開閉自在に支持する支持ヒンジ部を前記蓋部材に設定するとともに、
前記支持ヒンジ部が形成する前記各蓋の回動軸と、前記開閉ヒンジ部が形成する前記蓋部材の回動軸とを異なる方向に延在して、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定したことを特徴とする請求項2記載の収容ケース。
【請求項4】
前記蓋部材と前記容器部材とを一体形成するとともに、前記蓋部材と前記容器部材との間に、薄肉の連結ヒンジ部を形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の収容ケース。
【請求項1】
仕切で区画された複数の収容部を有する容器部材と、前記各収容部を個別に開閉する蓋が設けられた蓋部材とを備えた収容ケースにおいて、
前記蓋部材を前記容器部材に連結するとともに、前記蓋部材が前記容器部材の開口部を閉鎖した状態と開放した状態とを形成可能とする開閉ヒンジ部を備えたことを特徴とする収容ケース。
【請求項2】
前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定したことを特徴とする請求項1記載の収容ケース。
【請求項3】
前記各蓋を開閉自在に支持する支持ヒンジ部を前記蓋部材に設定するとともに、
前記支持ヒンジ部が形成する前記各蓋の回動軸と、前記開閉ヒンジ部が形成する前記蓋部材の回動軸とを異なる方向に延在して、前記各蓋の開放操作方向と前記蓋部材の開放操作方向とを異なる方向に設定したことを特徴とする請求項2記載の収容ケース。
【請求項4】
前記蓋部材と前記容器部材とを一体形成するとともに、前記蓋部材と前記容器部材との間に、薄肉の連結ヒンジ部を形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の収容ケース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2007−320593(P2007−320593A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151125(P2006−151125)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000102544)エステー株式会社 (127)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000102544)エステー株式会社 (127)
【Fターム(参考)】
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